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48回国会衆議院1965/03/04

社会労働委員会 第4号

発言数
13
登壇者
4
会派数
2
開催日
1965/03/04

会議録

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 これより会議を開きます。  この際、厚生大臣より発言を求められております。これを許します。厚生大臣神田博君。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 一言ごあいさつ申し上げます。  医療費問題につきましては、今日まで各位に少なからぬ御心配と御迷惑をおかけし、当委員会の運営にも影響を及ぼすことになりましたことにつきましては、私としてまことに遺憾に存ずる次第でございます。今後は、これらの点に十分に留意し、かつ誠意を持ってこれが解決に努力したいと存じます。今後、各位におかせられましても事情を御了察くだされ、厚生行政の進展につきまして格段の御協力と御指導、御鞭撻をお願いいたします。(拍手)

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 暫時休憩いたします。    午前十時三十三分休憩      ————◇—————    午前十時五十三分開議

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、厚生大臣より発言の申し出があります。これを許します。厚生大臣神田博君。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 第四十八回国会における社会労働委員会の御審議に先立ち、この機会に厚生省所管行政に関し、所信の一端を申し述べたいと存じます。  近年におけるわが国経済の目ざましい成長発展の成果を真に国民全体の福祉向上に結びつけるためには、経済開発と均衡のとれた社会開発をはかるための施策を強力に展開していく必要があります。この意味で、社会保障の拡充と生活環境の整備を中軸とする厚生行政につきましては、なお一そうの努力が要請されております。  政府といたしましては、社会全般の進展に即応し、国民一人一人の生活の安定と向上をはかるため次のような施策に重点を置き、逐次その水準を高めてまいりたいと存じます。  まず、医療保険につきましては、医療費の緊急是正に関して昨年十二月二十二日に、中央社会保険医療協議会に対し諮問をいたしたのでありますが、同協議会においては、昨年内は六日間にわたる長時間の審議にもかかわらず結論を見ることができず、問題は本年に持ち越され、一月九日に至りまして、ついに同協議会の公益委員は、まとまった答申を早急に得ることができないとの判断を持つに至り、この段階における公益委員の意見として、諮問案における点数の配分内容について若干の修正を可とするほか、九・五%引き上げを一月一日から実施することが原則としてやむを得ない旨の報告を提出するに至ったのであります。このような事情で答申を得るに至らなかったのでありますが、私としては、この問題に関する各側の意見も実際上承知することができましたので、諸般の情勢を勘案し、その緊急実施の必要性にかんがみ、やむを得ず、公益委員の報告に基づいて医療費の改定を行なうことに踏み切ったのであります。  今後私は各界の御協力を得て事を運んでまいりたいと存じておりますので、一そうの御支援を賜わりますようお願いする次第であります。  次に、医療保険財政につきましては、政府管掌健康保険及び国民健康保険をはじめ各制度とも収支の均衡が失われるに至っておりますので、明年度におきましては、当面の財政立て直しをはかる方策を実施するとともに、将来の発展及び内容の充実をはかる基盤を整備することが緊急の課題となっているのであります。これがため、明年度予算案におきましては、国民健康保険の事務費負担金の充実、医療費の緊急是正による負担増に対する国庫補助の措置、健康保険の国庫補助の拡大等に要する所要の経費を計上いたしますとともに、目下政府として関係諸制度の整備につき、その具体案として健康保険法等の改正案を関係審議会に諮問している次第であります。諸般の事情から停滞していたこれらの審議会の審議が先般ようやく軌道に乗ってまいりましたので、この上は、各方面の御意見を十分お聞きした上、早急に最善の対策を樹立して、当委員会の審議をわずらわすために全力を傾けてまいりたいと存じております。  次に、国民健康保険における世帯員の七割給付につきましては、四カ年計画の第二年度に当たる明年度は、昭和四十一年一月から新規に全世帯員の二五%について七割給付を実施することとし、所要の経費を明年度予算案に計上いたしております。  第二に、所得保障施策の拡充といたしましては、生活保護基準を国民生活一般の向上と見合い引き上げるため、明年度におきまして生活扶助基準を一二%引き上げるほか、教育扶助基準の引き上げ等を行ないたいと存じます。また第四十六回国会で審議未了となりました厚生年金保険法の一部改正法案につきましては、いわゆる一万円年金の実現をはかるべく今国会に再度同法案をいたしております。福祉年金、児童扶養手当及び重度精神薄弱児扶養手当につきましては、それぞれの額を月額二百円引き上げますほか、所得制限の緩和等その改善を行なう所存であります。  第三に、児童家庭対策といたしましては、母子保健が健康対策の基本であるべきことにかんがみ、母子の保健対策を一貫的にとらえ、その充実をはかってまいりたいと存じます。さらに、明年度からは低所得階層の妊産婦及び乳幼児に対しまして牛乳の無償供与を実施いたしたいと考えております。また、保育所その他の児童福祉施設の整備につきましては、一そう努力いたしたいと存じます。児童手当制度につきましては、この制度を持たないことがわが国社会保障制度の大きな欠陥であることだけでなく、所得格差の縮小、人口資質の向上、労働力の流動化のためにも必要とされるようになっておりますので、できる限り早期に実施に移したいと考えております。  第四に、環境衛生対策といたしまして、上下水道、清掃施設の整備につきましてその一そうの促進をはかるべく所要の財源措置を講ずる所存であります。  産業の発展、人口の都市への集中等に伴う公害対策につきましては、過密都市のみならず、新たに産業の進出が予定される地域において発生し、または発生することが予想される大気汚染、水質汚濁等の公害の実態を適確に把握し、すみやかにその対策を講じてまいりたいと存じます。このため、明年度におきましては新たに公害防止事業団を設け、積極的に公害対策と取り組んでまいりたいと考えております。  第五に、戦傷病者戦没者遺族の方々の援護につきましては、本年はあたかも終戦二十周年にも当たることでもございますので、一段と援護の拡充をはかることとし、戦没者の遺族の方々に対し新たな特別弔慰金を支給する制度を創設するほか、戦傷病者相談員の設置、未実施の地域における戦没者墓地への墓参の実施等を行ないたいと存じます。  以上申し上げましたことのほか、精神衛生対策、原爆被爆者対策、社会福祉施設職員の処遇改善等重要な問題は少なくありません。  明年度におきましては、これらの施策を遂行するため、提案中の昭和四十年度予算案におきまして厚生省一般会計分として四千八百二十億円が計上されており、これは本年度に比べて八百三十億円、伸び率にして二〇・八%増となっております。  また、今国会には、これらの施策と関連いたしましてさきに述べました厚生年金保険法の一部改正法案のほか、母子保健法案、公害防止事業団法案その他の法案を提出し、御審議をわずらわしたいと存じます。  厚生行政の一そうの進展を期して、私は今後とも誠意をもって努力する所存でありますが、ここにあらためて各位の一そうの御支援と御協力を切にお願いする次第であります。(拍手)

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 ただいまの厚生大臣の説明に関連して、昭和四十年度の予算指貫の概要につきまして、厚生省戸澤会計課長から説明を聴取することといたします。戸澤厚生省会計課長。

戸澤政方文部事務官(大臣官房会計課長)

○戸澤政府委員 それでは、お手元に配付してございます主要事項調べの資料によりまして、ごく簡単に厚生省の来年度の予算の内容につきまして御説明いたしたいと思います。  まず第一ページ、総括表の頭に、厚生省四十年度の要求額四千八百十九億となっておりまして、前年度予算額四千百二十二億——これは補正予算を含めてございますが、これに比べまして六百九十七億の増となっております。それで、三十九年度の当初予算額に比べますと、当初予算が三千九百八十九億でございましたので、差し引き八百二十九億、八百三十億程度の増でありまして、ただいま大臣の申し上げましたとおり、二〇・八%の増となっておるわけでございます。ちなみに三十九年度の三十八年度当初予算に対する伸び率は、厚生省二〇・四%となっておりました。それで国家予算全体の対前年度比を見ますと、四十年度は御承知のように一二・四%でございますが、三十九年度の対前年度比は一四・二%となっておりました。このように国家予算の伸び率は四十年度は落ちておるわけでありますが、厚生省予算の伸び率は、にもかかわらず前年度よりもふえておるというわけでございまして、金ワクといたしましては、財政事情の許す限り見られるだけの増額はされておると存じます。  それでは、以下おもな事項をあげてありますが、新規事項を中心にごく簡単に注釈を加えてまいります。  まず四ページをごらん願いたいと思いますが、四ページの番号二番の精神衛生対策費のところの(2)通院医療費補助金、二億一千五百万円ほど新規に組まれてございます。これは精神衛生法の改正に含まれるものでございますが、従来入院治療に重点を置かれておりましたのを、在宅患者の早期治療と適正医療を徹底するという趣旨で、外来通院患者に対しまして公費負担をいたそうというものでございます。二分の一公費負担でございまして、それに対して国が二分の一補助する、あと二分の一を県が補助する、したがって、医療費全体の四分の一を国が持つというかっこうになります。  次は、五ページの右の上に書いてございますが、やはり精神衛生対策の一環といたしまして、保健所の医療社会事業従事者とかその他の職員を増員しまして、予防相談事業に対処するというようなことを考えております。  次は、同じく五ページの事項三番の原爆障害対策費、これにつきましてはやはり法律改正を予定しているわけでございますが、特におもなものは、一番右に書いてございます特別被爆者範囲拡大分といたしまして一億一千万ほど組んでございます。これは、現行では爆心地から三キロ以内にあった者を対象にしているわけでございますが、それをさらに三日以内に爆心地から二キロ以内に立ち入った者を加える、それからもう一つ、三キロ以遠でありましても特に放射能濃厚地にあった者も加える、その二つの事項が含まれております。  それから健康診断、これは従来定期健康診断であったものを定期外も加えるというようなこと、次のページにまいりまして収容検査、簡易ドックの検査も取り入れるというようなものでございます。  それから、同じく三番の医療手当につきましては、その単価の増額と所得制限の緩和でございます。  それから、事項四番の保健所費につきましては、(1)の運営費の右に書いてございますが、特に栄養対策、精神対策、衛生対策の強化をはかりまして、その関係の職員の増を、そこに書いてありますような人数を考えてございます。それから医師充足対策としまして、新しく外国派遣費を、若干でございますが、組みまして、長期保健所に勤務した者を待遇改善しようというようなことでございます。  次に、七ページにまいりまして、五番のらい対策費につきましては、右にある患者付き添い切りかえに伴う増員七十五人というものが大きな対策でございます。これは、従来患者付き添いをする定員の増員計画を、五カ年計画でもって毎年五十人ずつふやしてまいったのでございますが、その五カ年計画は一応三十九年度で終わったのでございますけれども、患者の老齢化等に伴ってまだ足りないというところから、その要望にこたえまして、特にまた来年度は七十五人さらにふやし、第二次増員計画を再出発させたいということでございます。その他給与金とか作業賞与金の増額等は、従来と同様の趣旨でございます。  第六番の疾病予防対策費で、(2)法定伝染病予防費が減になっておりますのは、その伝染病の実情によりまして補正する例になっておりますので、これは補正後の予算に比べるために減になっておるのでありまして、前年度の当初予算と同額でございます。  それから八ページは、地方病予防費とか予防接種で、大体従来の対策を踏襲したものでございます。  九ページにまいりまして、事項の八番、環境衛生対策費、これは緊急五カ年計画にのっとりまして、大体そのベースでもってし尿、ごみ等の整備費を組んでございます。  次に一〇ページにまいりまして、事項九番、公害防止対策費につきましては、ただいま大臣の所信表明にもありましたとおり、特に重点を置きまして、基礎的な調査研究費といたしまして前年度二千五百万に対しまして、一億一千万と増額をいたしてございます。  次に、事項十番の公害事業団事務費交付金、これは新しく事業団設置を考えたのでございますが、この事業団の事業費につきましては別途財投から来年度二十億の事業経費を予定してございますが、ここに一般会計から組んでございますのは事務費でございまして、三千三百万ほど組んでございます。  次に、事項十一番の環境衛生関係団体等指導助成費、これは新しく組まれた予算でございまして、理美容とかクリーニングとか、環境衛生関係の業種の合理化、近代化を指導するために、同業組合あるいは県を通じて指導いたすための補助金でございます。  事項の十二、十三、十四は、大体従来と内容は同じようなものでございます。  次に、一一ページにまいりまして、事項十七番、医療金融公庫につきましては、カッコしてございますのは、この予算は大蔵省のほうに形としては組まれますので、カッコで計上してあるわけでございます。政府出資金が前年度二十九億から五億と減っておりますが、これは方針といたしまして借り入れ金のほうを大幅にふやして、これでもって運営をして大幅な需要に応ずるという方針に切りかえられたためでありまして、借り入れ金が、前年度八十五億が百四十億と大幅にふえてございます。その他自己資金、回収金等含めまして、資金総額としては前年度百三十五億が百七十億となっております。  十八番の血液対策費が同じく減になっておりますのは、前年、予備費におきまして採血車を全国的に整備いたしたために、来年度はPR費とかあるいは事務費等に限られたものでございます。  次に、一二ぺ−ジにまいりまして、二十番の生活保護費、そのうちの生活扶助につきましては、ただいま大臣の説明にございましたとおり、来年度は一二%の基準アップを予定しておりまして、その改定によりますと、標準四人世帯当たり生活扶助費を見ますと、そこに書いてございますとおり、東京等の一級地におきましては月一万六千円が約一万八千円に増額になりますし、町村等の四級地につきましては一万一千七百円が一万三千円程度にアップするということでございます。それから(ウ)の教育扶助費につきましても、来年度におきましては、次のページに書いてございますが、基準の改定を考えまして、学用品以外のいろいろの見学費とか、そういった教育費を中心に基準の引き上げを行ないたいということでございまして、一例をとりますと、小学校三年生につきましては、一、二級地が二百四十円が二百九十円、三、四級地二百円が二百六十五円というふうなことになっております。以下は従来どおりのものでございます。  次の一四ページ、二十一番は、低所得階層対策費といたしまして世帯更生貸し付け並びに母子福祉貸し付けの資金をふやしまして、これに伴って就学支度金等の新設といった内容の改善を行なう予定になっております。  二十二番と二十三番は、大体従来同様のものでございます。  次に、一五ページにまいりまして、事項二十四番、老人福祉対策費につきましては、全国的な要望に応じまして、全国老人の健康診断を、従来三年に一回行なうような計算になっておりましたのを二年に一回に増加する。それから老人クラブも、非常に要望が多い現状にかんがみまして、補助の対象を二万から四万にふやすというふうにしてございます。  次は、一六ページにまいりまして、地方改善事業費につきましては、右の摘要欄に書いております同和地区の改善整備費につきましては対前年比二五%の増、二番目の不良環境地区の整備費につきましては対前年比二〇%の増となっております。  次に、二十六番の社会福祉施設整備費につきましては、これは社会、児童両方の施設の整備費を含めてございますが、前年二十四億に対しまして二十八億と、約三億四千万の増になってございます。  二十七番の児童保護措置費につきましては、後に述べます職員の待遇改善をいたしますほか、大体生活保護法と同じ程度の、一二%程度の内容の給付改善をいたすことになっております。  それから一八ページにまいりまして、事項二十九番、母子保健対策費といたしましては、そこに未熟児対策とか妊娠中毒症対策等が書いてございます。ここで、従来県の事業として保健所で行なっておりました事業の一部を市町村に委譲いたしまして、その財源も交付税に移したものがございます。母子保健指導費と妊産婦、乳幼児の登録管理費でございます。  そこの(4)母子栄養強化費、これはただいま大臣も申されましたが、新規の政策といたしまして、低所得、生活保護世帯とか市町村民税非課税世帯、そういったものを対象にいたしまして、その妊産婦、乳幼児に対しまして毎日ミルクを一本ずつ支給するということでございまして、これに対しまして、生保世帯に対しては国が十分の八を補助する、市町村民税非課税世帯につきましては国が二分の一を補助する、あとは地方公共団体で見るということでございます。  次は、一九ページにまいりまして、事項三十一番は心身障害児対策費といたしまして、身体障害児とか結核児童等の療育費、医療費につきましては、その医療費の単価アップを中心に増額してございますし、特に(2)番の右に書いてあります進行性筋萎縮症児童につきましては、その療育費について、公費をもって児童福祉措置と同じような措置を行なうという新規の予算を組んでございます。  それから次に、二〇ページにまいりまして、事項三十二番、そこに社会事業施設職員処遇改善費といたしまして、社会、児童両方の施設の職員の処遇改善費をまとめて掲げてございます。施設職員の処遇が悪いという要望に応じまして、来年度は、保育所につきましては二〇・九%、その他の収容施設につきましては二二・三%のべースアッブをいたします。これによりまして、本俸につきましては大体国家公務員と同額まで引き上げがなされることになります。その他職員の増員としまして、夜勤職員とか作業指導員、保育所の保母等の増員を若干いたします。それから夜勤手当等の増額等を考えております。  三十三番は、児童扶養手当と重度精神薄弱児扶養手当につきまして、福祉年金と同額の給付改善を行なうことになっております。  三十四番の国民健康保険の助成費につきましては、大体御承知の内容かと思いますが、法定の国庫補助のほか、(3)番は療養給付改善特別補助金といたしまして、世帯員七割給付を四十年も、前年に引き続きまして全体の四分の一を行なうという予定でもって、その増加分の二割アップの四分の三を補助するということでございます。この中には、前年度実施の分と四十年新規に実施する分と、両方を含んでおるわけでございます。  次の(4)番の特別療養給付費補助金、これは医療費の緊急是正に伴う保険料の相当分、負担アップ分の三カ月分を組んでおるわけでございます。  それから、次の事務費補助金につきましては、現行、市町村につきまして百五十七円を二百円というふうに、例年十円か二十円程度の増額と比べますと、かなり大幅の増額を考えておるわけでございます。  それから次の二二ページにまいりまして、三十六番、厚生年金基金等助成金、これは厚年法の改正によりまして企業年金の創設に伴いまして、中央に基金連合会を設置いたしますその事務費の補助金二千万でございます。  三十七番の社会保険国庫負担金につきましては、この各種社会保険の運営につきましては別途また詳しく御審議願う機会もあることでございますので、ここには一般会計からの繰り入れ金を掲げてございます。健康保険に対しまして三十億、日雇いは九十六億、これは法定の三五%のほか、特別対策としまして三億をつけ加えているわけでございます。(「三十七番をもっと詳しく説明しろ」と呼ぶ者あり)三十七番は、各種社会保険への一般会計からの繰り入れ金でございまして、摘要欄で申し上げますと、健康保険に対しまして赤字特別対策として三十億を組んでございます。それから日雇いにつきましては、百億のうち保険給付費財源九十六億となっておりますのが、法定の三割五分の補助金のほかに、赤字特別対策として三億を加えてあるわけでございます。厚生年金は、これは法定補助の額でございます。船員保険につきましては、疾病保険二億の繰り入れでございますが、前年は一億五千万でございましたのを、赤字対策も含めまして二億を組んでおるわけでございます。あとは法定補助率による補助金でございます。  三十八番は、国民年金国庫負担金でございまして、これは(2)の福祉年金につきまして、前年四百十五億の負担金に対しまして、来年度は三百九十八億と十七億の減になっております。右に書いてありますような給付改善をするにもかかわらず予算が減になっておるのはおかしいと思われると思いますが、これは実施後五年以上たちまして受給権者の実態調査をした結果、死亡とか失権した者でまだ未届けな者がかなりおるという事情でもって、従来の見積もりが少し多かったということで調整をいたしたわけでございまして、これでもって来年度の給付改善をいたしましても十分にまかなっていける予定でございます。それで給付改善の内容といたしましては、各種の年金につきまして月額二百円の増額を考えておるわけでございます。(「いままで死んだ人にくれてやったのは取り返しているのですか」と呼ぶ者あり)取り返すのじゃないのです。もう失権したり死亡したりして対象が実際は減っておるのを、それが未届けなためにまだそういうものが含まれておる予定で予算を組んでおったために不用が出てくるという実態がわかりましたので、それで……。二三ページの本人所得制限の緩和、これは従来基本額二十万円に、子供一人について加算額三万円でありましたものを四万円に増額するということによって、緩和を考えております。それから扶養義務者の所得制限につきましては、基準例といたしまして扶養親族等五人世帯について見ますと六十六万七千円のものを七十一万六千円まで引き上げるということでございます。それから支給範囲の拡大としまして、重度精薄児扶養手当引き上げに伴い、おとなの精薄者をどうするかということが問題になっておりましたが、この成人の重度精薄者を障害福祉年金の対象に取り入れるということにいたしたわけでございます。  三十九番は戦傷病者戦没者遺族等援護費、これは恩給が大幅にベースアップをいたしますので、それに並行する給付改善を考えておりまして、特に援護法プロパーの改正ではございませんが、恩給ベースアップに並行した年金額の引き上げを、障害年金、遺族年金の各年金につきまして考えておるわけでございます。  四十番は戦傷病者特別援護費、これにつきましては、傷痍軍人につきまして療養手当額二千円を三千円に引き上げるとか、あるいは、次のページにまいりまして、相談員を各県に十人ずつ設置するとか、国鉄無賃乗車の範囲を拡大するといったようなことを考えております。  次に、四十一番の戦傷病者会館建設につきましては、二億の国庫補助を予定しております。  それから四十二番の戦没者追悼式については、例年は五百万程度で実施しておったわけでございますが、来年度は終戦二十周年でございますので、従来より参加人員もふやしまして大規模な追悼式を行ないたいということで、倍額にいたしてございます。  それから四十三番の特別弔慰金事務処理費、これは、右に書いてございますが、兄弟姉妹のような遺族年金等を受けられない遺族等に対しまして、やはりこの二十周年の機会に額面三万円、十年償還、無利子の国債を支給することになりましたので、これはそれに対する事務費でございます。  四十四番は、前年度新設されました社会保障研究所をさらに充実するために、研究職員等の増員を中心に考えて強化をはかっておるわけであります。  四十五番の児童手当制度創設準備費につきましては、児童手当のいよいよ本格的な創設準備をいたすために担当参事官を置きまして、準備室を融けてその検討を促進いたしたいということでございます。  以上、非常に簡単でございましたが、また御質問によってお答えいたしたいと思います。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 滝井君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 いま出してくれた予算は例年と違うわけですね。特別会計が抜けておるでしょう。何年特別会計を詳細に——日雇い労働者でも健康保険でもきちっと書いて、前年度と今年度との対照表を出してくる、それを出していないわけです。これだけ問題になっている大問題の資料を、特にことし、故意か偶然か知らぬけれども、抜くというのはけしからぬですよ。だからひとつ例年より詳細な資料を次会までに出してもらって、それな説明してください。

戸澤政方文部事務官(大臣官房会計課長)

○戸澤政府委員 保険関係の特別会計につきましては、当然別途詳細にまた御説明する機会があると思いまして、この概括説明からは省いたわけで、他意があるわけではございません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 例年やっているものを、ことしだけ抜くというのはいかぬです。そういう点が、あなたたちが不親切だと言われるのです。毎年いままでやっているものを、ことしだけ、しかもこんなに重大な問題になっている年にだけ抜いている。われわれ、これを見てもわからぬですよ。特別会計を見なければわからない。しかも、大蔵省から出ておる予算の説明書を見てもよくわからない。だからもう少し人員その他をきちっと整備して、例年よりかむしろ詳しいものを次会に出してください。

戸澤政方文部事務官(大臣官房会計課長)

○戸澤政府委員 それでは、次会にそういう資料を整えまして提出いたします。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三十六分散会

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