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48回国会衆議院1965/01/28

災害対策特別委員会 第2号

発言数
32
登壇者
8
会派数
1
開催日
1965/01/28

会議録

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  本日は、去る十一日夜東京都大島町に発生いたしました大火につきまして、被害状況及び災害対策の実施状況について、関係当局から説明を聴取いたしたいと存じます。  まず、消防庁次長川合武君。

川合武消防庁次長

○川合政府委員 御指示によります大島大火の被害状況並びにそのとりました措置について、報告を申し上げます。  発火日時及び出火場所等につきましては、報告のプリントにしたためましたとおりでございまして、出火日時は、一月十一日の二十三時十分でございます。鎮火日時が、同じく一月十三日の六時四十六分、かような状況でございます。  出火原因につきましては調査中でございまして、不幸中の幸いにして死傷者はなかった次第でございます。  被害の状況といたしまして、住家関係、工場関係、店舗関係、官公署社寺関係、衛生施設関係、その他等をしたためまして、最後に、焼失程度といたしまして、建物五百七十五むね、罹災人員四百一世帯、かようにしたためまして御報告をいたす次第でございますが、要しまするに、この地帯におきましてはほとんど全部焼け切ってしまったような状況でございます。  被害総額は二十億八千七百五十六万円と推定をされます。  おもな焼失建物は、先ほども申しましたごとく、この地点のほとんどのものを焼失いたしまして、ここに並べましたようなものでございます。公共的なもの等をここにしたためましたわけでございます。  次に、五といたしまして印刷いたしましたごとく、消防の活動状況でございますが、二十三時十五分打鐘と同時に各消防団に応援の連絡をいたしております。この地帯は、お察しのように島の消防でございまして、島以外からの応援ということは期待されない運命あるわけでございますので、島内部におきましての応援体制は、ならわしといたしまして日ごろから十分な心がまえはあったようでございます。また、当日九時二十分ごろ、すなわち、この大火の起きました少しく前に、この出火場所の近くにおきましてぼやがありまして、消防団員で詰め所に残留した者がまだ相当数いたということもございまして、消火の着手はわりあいと迅速に行なっておるのが実態のようでございます。  翌朝鎮火までに、三百六十名の消防団員と、消防ポンプ自動車五台、三輪ポンプ一台、小型動力ポンプ十台、計十六台が消火作業に出動いたしました。  消防活動に入りましていわゆる火がかりをいたしましたが、何ぶんにも三十五メートルないし六メートルというような非常なる強風で、放水も乱れがちであり、なお、後に申し上げますが、水槽が不十分でございました関係で、ほとんど鎮圧に当たりましてから直ちに水槽の水を使い果たすというようなことで、火勢に押されてどんどんと延焼していったような状況でございました。  なお、鎮火後焼けあとの整理作業等に消助団員が出動いたしておりまして、ことに、静岡県伊東の消防団員がこれに応援の整理作業をいたしております。  気象状況は、ここにしたためましたとおりでございます。  消防施設の被害状況も、七としてしたためましたとおりでございます。  八といたしまして、当大島町の消防力の現状でございますが、消防団員数は七百名でございます。これは、現在の地方におきますところの消防団におきましての共通の悩み、すなわち若手が少ない、あるいは消防団員の数が昼間いない、こういうような悩みが絶えず私どもにはあるわけでございますが、この大島町におきます限りにおいては、若手は相当おり、大島の特殊性として、消防団員数、その人的な力そのものにおきましては、さような欠点を有しておったとは思われない状態の現実でございます。ただ、その次に書きました消防団のポンプ、すなわち機械力の点でございますが、台数はなるほど相当数持っておりますが、老朽なものがほとんどでございまして、この火勢の強い大火に対処するにはあまりにも質的に老朽であったという感を免れない次第でございます。ことに、次に書きました(4)の消防水利の点でございますが、消火せん五十六基、また、井戸式貯水槽四十八という状況でございますが、元町のおおむねは、七立方メートルあるいはたかだか二十立方メートルというような、要するに非常に小さいものでございまして、昭和初期につくられたものがほとんどでございます。私どもが後に調査をいたしまして完全なものとして認定され得るのは、山の手の元町小学校の庭にありました水槽等は完全でございましたが、ほとんどのものは小さいものでございました。かような大火に対処するには、消防水利の点において決定的な不十分な点があったと思わざるを得ない状況でございます。消防の予算を参考に掲げまして、五百万余でございます。  九といたしまして、この火事そのもののありました元町の消防力をここに記載いたしまして、最後に、過去のおもな離島火災を御参考に報告として記載いたしました次第でございます。  最後に、所見と申しますと大げさで恐縮でございますが、この火災を顧みまして考えることでございます。  申し上げるまでもなく、応援がきかないというのが、かような離島あるいは辺地の火災の特性でございます。しかも、この大島町に見られますごとく、離島の場合におきましては、町というもの、集落というものが、ほとんど船の着き得るところに点在いたしております関係から、横と横との連絡と申しますか、陸上の連絡道路というものが不十分であるという町の構造を持っておるわけでございます。しかも非常なる強風、風の強いということの条件を常に持っておるわけでございます。かような状態の離島の火災に対しまして、私ども日ごろからいろいろ考えてはおり、ことに昨年度は相当数の離島の大火がございましたことでもあり、種々思いをめぐらしておったのではございますが、比較的われわれのおひざ元と言うと語弊がございますが、この近い大島町におきましてかような大火をまたもや見たことにつきまして、はなはだ遺憾に存じ、申しわけないと思っておるわけでございます。問題は、町の構造その他に対しまして、防火、防災的ないろいろな問題、根本的な問題も多々あると思いますが、私どもごく狭く消防そのものに限りました問題の場合におきましても、もっと個々に、離島それぞれの個別に当たりまして、診断と申しますか、個別のリアルな調査が必要と思いまして、大島町の火事が終わったあとからではございますが、直ちに全国の離島に対しまして府県その他関係機関でいわゆる診断をいたそうとする計画を考えております。  ことに、着眼点といたしましては、何と申しましても水の問題でございます。この離島の大島の場合におきましては、はたして海水を取って消火水利に使えたかどうかという問題でございますが、火災が起きましたその日、即日、政府が建設政務次官を団長とされる調査団を送られまして、郵政、厚生、建設等の方々が団に加わり、私どもの消防庁からもそれに加わりましたし、また、その後消防庁独自といたしましてもこれを調査しました。現在の判断におきましては、あの荒波では、海水を直ちには消防水利に利用できなかったというふうに思われるのでございますが、しかし、そうかといって、あの海水を放置しておって将来いいとも思えませんで、要しまするに、海水を取り込むその設備、若干のしかけをいたしますならば、やはりこれは離島火災におきましては何としても利用すべき水利の問題ではないか、かように考えます。  また、消防ポンプにおきましても、大型ポンプもさることながら、それよりも、より小型動力ポンプというようなものを整備していくべきではないかと思っております。今後離島火災の問題につきまして十分な努力をいたしていかなければならないと決意をいたしておる次第でございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 次に、警察庁外勤課長川井昌吉君。

川井昌吉警察庁保安局外勤課長

○川井説明員 警察庁から御説明を申し上げます。  火災の一般的な状況につきましては、ただいま消防庁のほうから御説明がございましたので、省略をいたしたいと思います。  お手元に資料が提出してございますが、その中で、警察の活動状況について御説明を申し上げます。  大島には大島警察署がございまして、ここには常時、一般の職員を含めまして四十六名配置しております。当時休暇その他で三名ほどおりませんで、当時おりましたのは四十三名でございます。火災のありましたと同時に署長は全署員を招集いたしました。もちろん、招集を待たずに、火災があることをみずから感知しまして自発的に参集した者もございます。おおむね五分以内に四十三名中の三十名が参集をし、一時間以内には全員が参集いたしまして、火災の起った際の住民の避難誘導、あるいは消防団に協力しての消防活動、さらに雑踏整理警戒、こういう面に携わったのでございます。  特に、翌朝の午前零時四十五分ごろになりますと、島内の電報電話局の機械が故障いたしました。ために島内の電信電話全部不通になりましたので、それ以後はもっぱら警察の無線通信のみによりまして大島と東京都の連結をしておったのであります。島内におきましても、島内の電話その他が不通になりましたので、幸いに警察で携帯無線がございますので、これを警察と支庁の間、それから警察と役場の間に設置いたしまして、この無線で連絡を行なったというような状況でございます。  警視庁におきましては、十一日の午後十一時五十三分に大島署から火災の第一報な受けまして、直ちに警備部長は関係の部下に命令をいたしまして対策を講じたのでございますが、同時に都の災害対策本部あるいは自衛隊、海上保安庁等の関係官庁のほうにも連絡をいたしまして、そこで警視庁の第四機動隊に出動を命じまして、機動隊二個中隊総員百二十四名、それから警備課員等五名、合計百二十九名を十二日の午前六時三十五分に横須賀港から自衛艦の「かし」に乗せまして出港させ、同日の十一時十六分に大島警察署に到着して、直ちに火災現場の警戒、交通整理その他の仕事に携わったわけでございます。同時に、警備部長、装備課員、捜査一課員あるいは都の通信部員等三十五名を、警視庁のヘリコプターあるいは東海汽船によりまして現地に出発をさせました。この一行は、十二日の午前中に大島に着いております。したがいまして、十二日中に、警視庁関係から総計百六十四名の者を大島のほうに動員しております。これと大島署員四十三名、これが火災の現場の警戒警備に当たったわけでございます。  先ほど消防庁のほうからもお話がございましたように、幸い人的な被害は全然ございませんでした。いろいろ理由はあろうかと存じますけれども、非常に火の回りが早かったということで、逃げ足が早いと申しますか、かえってそのために人的被害がなかったというふうに考えております。あるいは高層建築物が非常に少ないという関係もございましょうし、またさらには、十一月九日に例の山頂の地震が頻発いたしまして、そのために島民全体に心の準備というものもできておったと思います。また、いささかてまえみそになりますけれども、その地震がありました直後に、大島署で、最近そういうような情勢でありますので、何か島内で災害が起きた際にどうしたらよいかという災害の訓練をいたしております。そのためにへ今回の火災の直後におきましても、島民の方々の避難の誘導あるいは交通整理その他に、訓練でやりましたそのものを実地に移してやりましたので、多少そういう面がスムーズにいったという点が考えられるわけでございます。  なお、火災の原因につきましては、先ほど消防庁のほうからもお話がございましたように、警察といたしましても目下慎重に捜査をいたしております。何ぶん火の回りが早かったわけでございますので、一応火元と思われます浜寿司の二階の六畳間をはじめ、浜寿司の建物がほとんど全部完全燃焼しております。たまたま二階で、火災の起こりました一時間ぐらい前に、アベックの客が飲食をいたしておりまして、その際に石油ストーブを使っておるわけでございますが、その石油ストーブそのものもほとんど原形をとどめないような状態になっておりますし、そのほかのものもほとんど原状をとどめておりませんので、そういった物的証拠の面からの捜査はきわめて困難でありますので、そういったような証拠につきましては、東京の科学警察研究所に持ち帰りまして、そこで慎重に鑑定を行なっております。そのほか参考人等も確保いたしておりますので、そういう方面からもよく事情を聴取いたしまして、ただいま大島署員、警視庁捜査課員一体となりまして慎重に捜査を行なっておるような現状でございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 次に、建設省都市局長鮎川幸雄君にお願いいたします。

鮎川幸雄都市局長

○鮎川政府委員 ただいま消防庁、警察の両方から、被害状況の点につきまして御説明があったわけでございますが、建設省都市局のほうでは、大島町元町の火災による復興計画を、どういうような考え方で、どういう手続を経て進めておるかという点につきまして、御報告申し上げたいと思います。お手元に「東京都大島町元町復興計画概要」というものを差し上げておりますので、これによりまして御説明申し上げたいと思います。  被災状況につきましては、先ほど御説明がございましたので省略いたします。  被災後の措置でございますが、先ほどもちょっとお話がございましたが、一月十二日の午後に、建設政務次官を長とする政府調査団が編成されまして、厚生省、郵政省、消防庁の方々とともに、建設省からは都市局の区画整理課長、住宅局住宅建設課長が参加いたして、現地を視察いたしております。その日の夜に、復興計画案樹立のために、区画整理課長補佐その他東京都の首都整備局係官が現地におもむきまして、復興計画等につきまして、現地とも相談しながら計画の検討を始めたわけでございます。  復興計画の概要でございますが、先ほど消防庁からもお話がございましたように、非常に風が強かった点もございますが、道路が非常に狭いというようなことで消防活動に支障を来たしておる点もございますし、また簡易水道による水量、水圧の不足等もあるわけであります。したがいまして、復興計画につきましては、こういう防災上の弱点をできるだけ除去するというような点を一つ考えたわけでございます。また、将来の観光地帯の玄関口に当たるわけでございますので、そういう玄関口の都市が健全な姿で発展をするという、新市街地を形成するというような角度を基本的な考え方といたしまして、従来の火災復興の例にならいまして、まず土地区画整理事業によって復興をするということになったわけでございます。しかしながら、この地域は都市計画法の適用を受けてないわけでございますので、都市局といたしましては、関係の東京都その他とも相談いたしまして、都市計画法を適用いたすことと区域を決定いたすことにいたしまして、その手続はすでに一月二十三日に終了いたしました。次に、地域・地区制をしくことが必要になってまいりますので、商業地域、住宅地域という用途地域制度を設けることにいたしております。なお、防火上この地区は準防火地域にすべきであるという見地から、準防火地域にいたす準備をいたしておるわけでございます。第三点は、幅員十六メートルの幹線街路を四路線だけつくるということにいたしておるわけでございます。  このような計画につきましては、ただいま準備を進めておりまして、一月二十九日の東京都の都市計画審議会にかける予定をいたしておるわけでございます。  このような手続を経まして区画整理事業を進めるわけでございますが、区画整理施行地区につきましては、従来の焼失面積よりもやや広げまして、また、火災の焼失地域外の約一ヘクタールぐらいを加えまして、十六ヘクタールの区域につきまして火災復興土地区画整理事業を行なう予定でございます。この事業は大体三カ年計画をもって終了する予定で、ただいまそれに要する費用等につきまして関係当局と相談をいたしておるという段階でございます。  なお、お許しを得まして、できれば、区画整理課長から復興の街路網等について図面によって御説明いたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 いま区画整理課長から図面による説明をいたしたいということでありますが、よろしいですか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 それでは区画整理課長葛生君。   〔図面により説明〕

葛生新一都市局区画整理課長

○葛生説明員 現況を申し上げますと、大鳥元町の西側が海のほうになっております。ここが大島町の役場でございますが、焼失いたしましたのが大体市街地の大方の面積でございます。  それで、この幹線街路といたしましては、波止場を中心といたしまして十六メートル街路、これが一本、それから、ちょうど山のほうに段々畑みたいに上がっておりますが、いまの市街地の家の続く状況は、山のほうにいっております。町役場のまっすぐ上のほうにいったところに小学校がございますが、この波止場から小学校にいく幹線といたしまして十六メートル街路一本を考える。それから大島の循環道路といたしまして、大体現道に沿いまして十六メートルの街路を設ける。それからいま一つ、従来のみやげもの屋、そういう商店街がございましたが、観光地として歩車道をつけたい、こういうことから、これを十六メートル、こういうふうに考えております。この四本の路線について都市計画街路を決定いたし、あと、区画街路といたしまして六メートルの街路を設ける、こういうふうに相なっております。  それで、事業費といたしましては、いまのところ、概算でございますが、約五億五千万でございまして、これを三カ年でもって完了しよう、こういうふうに考えております。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 それでは、次に住宅局長尚明君。

尚明住宅局長

○尚政府委員 大島大火によります住宅の被害状況及びその対策を御説明申し上げます。  被害状況は、住宅だけを取り上げますと、お手元の資料にございますように、罹災世帯数が四百八世帯、それから住宅被害戸数は、滅失が三百七十六戸、損傷が三、推定の損害額は約二十億円となっております。  火災の発生いたしました当日に、建設省住宅局の住宅建設課長を派遣いたしました。また、東京都からは東京都住宅局の建設部長以下の職員か参っております。引き続きさらに住宅金融公庫の職員を派遣いたしております。  以上によけまして応急の住宅復興計画を立てましたが、まず第一には、応急仮設住宅の建設をいたして、罹災者をとりあえず臨時の家に引き取ることにいたしました。これは、大島町の元町大津と申しまして、町の中心から五百メートルぐらい離れました地点に土地を選定いたしまして、百三十二戸の応急仮設住宅をつくりました。これは一戸当たり六坪の仮設住宅でございます。この住宅は、たまたま東京都が非常の際の備蓄用として持っておりました住宅を急遽現地に送りまして建設いたすものでございます。これの入居につきましては、大島町が管理に当たりまして、無料で貸すという予定にいたしておりまして、原則として六カ月間この仮設住宅に入っていただくということにいたしました。一月二十六日現在で、この仮設住宅に入る希望を持っておりますものは百三世帯でございます。建設のほうは、二十六日に百十六戸でき上がりまして、残りの十六戸も今月じゅうに竣工する予定でございます。したがいまして、応急の収容の問題は一応これにより処理できるものと思います。  なお引き続き、恒久的復活の対策といたしまして、公営住宅の建設を計画いたしておりますが、これはただいまのところおおむね五十戸程度建設する予定であります。しかしながら、罹災者の希望を聞きまして、これよりも多少増減する見込みでございます。  また、せっかく区画整理をいたすわけでございますので、この区画整理地域内で、この際、中高層の耐火の、たとえばげたばき住宅等を建設する計画等もなるべく推奨することにいたしました。これにつきましては住宅金融公庫の融資等を優先的に貸し付けるという方策で、この際、区画整理にあわせて町の不燃化をはかりたいと考えております。  また、個人住宅の貸し付けでございますが、東京都が住宅建設貸し付け資金ということで都単独で平生やっております。これは別段災害のために設けた制度ではございませんが、一世帯五十万円限度で貸し付けを行なっておりました。しかし、今回の災害に際しましては、たまたま予算に余裕がある点もございますので、最近の都の定例議会において、条例を改正しまして、これを百万円程度に引き上げようということをただいま考えております。そして店舗併用住宅にも貸し付けられるようにしようというような予定で進んでおります。これにつきましては、ただいま三十件の申し込みが一応きております。  それから住宅金融公庫の災害復興住宅の資金でございますが、これは、一月十八日から二十四日までは、東京都の総合相談所というのが現地にございますが、これで受け付けました。二十四日以後は、取り扱い金融機関を窓口にして受け付けるというふうにいたしておりますが、二十六日までに六件の申し込みが参っております。  以上のようにして、公営住宅及び個人住宅に対する東京都貸し付け及び住宅金融公庫貸し付け、これによって住宅復興をはかる所存でございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 これにて大島の大火に関する実情聴取は終わりました。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。山口丈太郎君。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 二、三の点について簡単に御質問をいたしたいと思います。  今回の大火は、正月早々のことでありまして、当地の罹災者に対しては非常にお気の毒だと思います。そこで、ただいま被害の状況について御説明を願ったわけでありますけれども、消防関係でいいますと、私は土地の状況を詳しく知りませんので、あるいは間違った質問になるかもわかりませんが、こういう小さな島でありまして、河川等の利用による消防というものはほとんど不可能ではないか、したがって、平素から相当の非常用水の準備をしておかなければならぬと思うのですけれども、そういう非常事態に対する消防のための非常用水等の設備が少なかったのではないか。いまの説明によりましても、どうも十分ではなかったのではないか。新聞の報道によりましても、平素からの消防に対する、いま言いましたような利水施設というものが非常に不足をしておる、そのために大きな火事になったということを報じておる新聞もありますけれども、一体その土地の状況はどういうことなのか。起こってからではもうおそいので、あとの祭りであります。都市復興計画と同様に、今後こういう非常事態に対する施設というものを十分に整えておく必要があるのではないかと思われるのですが、それらの計画についてひとつお聞かせを願いたいと思います。

川合武消防庁次長

○川合政府委員 御指摘のとおりでございまして、おおむねこういう島嶼におきましては、河川の自然水の利用は困難な条件下にございます。ことに、問題になります大島の場合におきましては、河川等の自然水の利用というものがもともと困難な条件下にあったわけでございます。したがいまして、それを考慮いたしましての消防水利という点について十分な配慮をいたさなければならなかったわけでございますが、先ほどの報告でも触れましたごとく、消防水利といたしましての貯水槽が、非常に数も十分とは申せないかもしれませんが、その量と申し捜すよりも、質と申しますか、第一、小さなものが多うございまして、すぐ水が切れてしまいまして、したがって、消防ポンプ車を転戦しなければならない、その転戦する間に、火の勢いはお察しのようなことでございますから、追いつかないというようなことでございまして、消防貯水槽の整備という点につきまして非常に不十分であったと、申しわけございませんが、言わざるを得ない状況でございます。  なお、消火せん等の関係でございますが、簡易水道が直ちに機能を失っておりましたことも、この点につきましての水利が不十分で火災に対処する能力を失いました原因の一つでございますが、いろいろなことを条件に考えましたときに、今後といたしましては、貯水槽の質的な、また量的な、なお適正な配置という点につきまして考慮をいたしていかなければならない、かように考えておる次第でございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 こういう自然水の非常に少ないところで起きる火災について、近くの海水の利用というようなものが考えられないのか。兵庫県においても例の沼島の大火災がありました。これは昭和三十年ころであったと思うのですが、大火災があって百戸程度の焼失をみたわけです。このときも、この状況と同じように、消火用水の不足によって大火になった。各島嶼の報告を見ましても、離れ島においては火災が起きておりますが、どうも水利の不足ということが火災の原因になっておるように思われるわけです。そういたしますと、やはり離れ島の非常用水あるいは海水の利用等、平素から防火施設についての指導をもっと積極的にやるべきではないか。災害が起きてからではおそいのであって、災害を未然に防止するというところに政治の姿勢の意味があると思うのです。大島のみならず、離れ島に対するそういった有事の際における利水施設等についてどういう指導方針をもってやっておるのか、これをちょっとお聞かせ願いたい。

川合武消防庁次長

○川合政府委員 海水の利用による水利のことでございますが、お話のとおりでございまして、海水利用による問題は、これは実は離島ばかりでなく、私どものほうの消防の大きな問題になっておるわけでございます。ことに、御指摘のように、この大島の場合を見ましてつくづく考えますのは、海水の利用による消火ということもなさねばならぬということでございまして、これは一つは、非常とは申しませんが、相当な技術を要する問題でございます。しかし、この技術の点につきましては、訓練指導よろしきを得るならば、現在解決できる能力段階に至っております。ただ、次に起こります問題は、離島の場合は御承知のような地形にございますので、これを直ちに利用できますには、波風が非常に強いということで、すぐそのまま海水を利用できる場合もございますが、なかなかできない場合が多うございます。大島の場合におきましては、私ども相当な技術をもってしてもあの海水を直ちに利用でき得なかったと思うのでございます。しかし、若干のしかけと申しますか、設備をいたしますならば、これは可能な問題でございまして、現地の島々の消防機関だけではなかなかそこまでいかないかもしれませんが、私ともの個別な——個別と申しますか、実際に現地に即しました指導、助言をいたしますならば、それで設備を加えますならば可能な問題であると思いまして、その点につきましていままで至らなかった点もあると存じます。今後さような点について努力をいたしたい。お話のように、今後の離島の消防体制の一つの大きな問題は水利でございます。その水利におきます場合におきまして、海水を利用できるかできないか、また、いかにすれば利用できるかという点にあると思う次第でございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 ただいまの答弁で、消防の点については、なお一そう積極的な海水の利用その他によります消防の指導方法を十分に考えていただきたい。往々にして、こういう離れ島におきます災害は、内陸の災害のように大きく映らないのでありますから、したがって、復旧、救済その他の措置についても忘れられがち——と言っては語弊がありますけれども、軽んぜられる向きが非常に多い。したがって、平素からいま少し積極的に消防体制を整備、指導するように御配慮を願いたいということを希望として申し上げておく次第でございます。  住宅事情に移る前に、警察関係について言いますと、今度の大島の火災は、現地警察の非常に適切な指導によって成果もあったようでありますし、私ども非常に感謝をいたしておるわけであります。災害が発生いたしまして死傷者のなかったことは、現地の指導よろしきを得た結果であると思って、感謝をしておるわけでありますが、一つは、観光地でありますけれども、ちょうどシーズン・オフの関係もあって、島外からあまり多数の人がここに流入していなかった、こういうこともまた混乱を未然に防いだ一つの大きな原因ではなかったかと思います。もしこれが観光シーズンであったといたしますと、たいへんな混乱を起こしたのではないかと思われるわけです。  そこでお尋ねをいたしますが、その後の治安の状況はどういうふうになっておるか、そうしてこの復旧過程において現地で——いま復旧の説明を受けたわけでありますけれども、土地の収用その他について大きなトラブル——と言っては語弊かあるかもしれませんが、反対等のそういうようなものがなく、現地の人が了承をしておるのかどうか、そういった、主としてその後の治安の状況に  ついてひとつお尋ねいたしたいと思います。

川井昌吉警察庁保安局外勤課長

○川井説明員 お答え申し上げます。  火災直後におきましては、物価の関係で、たとえば石油が若干上がったとか、野菜が若干上がったということはあったそうでございますが、それも現在では旧に復しておるということでございます。  それから、火災後のくず鉄を回収するということで、東京都のほうからくず鉄商が数名島内に入り込んでおるわけでございますけれども、そのうちに一名が焼けあとの銅パイプを窃切しまして、窃盗でございますが、これが一件検挙になっておりますが、大体そういう程度で、治安は、一般的に申しますと、きわめて平静であるというふうに言ってもよろしいかと存じます。そういう状況でございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 それでは住宅関係に移りまして、これは災害基本法その他による激甚地の指定その他の対象には取り扱われないのではないかと思われますが、そういうような措置についてはどういうことになっておりますか。

尚明住宅局長

○尚政府委員 この災害は、公営住宅の規定によりまして、災害公営住宅の建設は適合いたしております。しかしながら、災害の規模等からいたしまして、その補助率の引き上げ等を規定いたしました激甚法にまでは至っておりません。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 しかし、激甚法の指定がないまでも、当地の被災者については、激甚法に指定されるものであろうとなかろうと、その災害の程度というものは非常に大きい。したがって、それに準ずるような方法で考えられておるのではないかと思うのであります。そこでお尋ねをいたしますが、個人住宅はもちろんのことでありまするけれども、公共建設物復旧に対する国としての対策はどういうふうに措置されるおつもりでありますか、これをひとつ聞かせて、もらいたいと思います。

尚明住宅局長

○尚政府委員 国の対策といたしましては、まず公営住宅の建設に対する補助がございます。これはただいまのところまだ確定いたしておりませんが、東京都営住宅でやるか、あるいは大島町営住宅でやるか、どちらか近く決定する予定でございますが、いずれにいたしましても、その建設費の三分の二を国が国庫補助いたします。そうして地元負担の三分の一につきましては全額起債をつけるという方式で、この建設に支障のないようにいたすという仕組みにいたしております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 ただいまの御答弁で、適切な措置をとられておると存じますが、借家等に入っておるものはあまりないかどうか知りませんが、そういうものに対する救済の措置についてもひとつ十分な配慮をお願いいたしたいと思います。  以上、質問を終わります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 岡本隆一君。

岡本隆一日本社会党

○岡本委員 大島の火災復興についてお尋ねしたいと思いますが、このいただきました資料を見ますと、復興計画の概要の中で「火災復興土地区画整理事業を施行する予定である。」こういうふうな御説明がついておりますが、この火災復興土地区画整理事業というのは、土地区画整理法の第三条の第四項に基づき、建設大臣が災害その他の復旧について都道府県知事または市町村長に施行させることができる、あるいはそれが困難な場合には建設大臣が施行する、こういうふうなことが区画整理法に規定されておりますが、これに該当するものであろうと思うのであります。したがって、これは都が施行者になるのでしょうか、それとも、国が施行者となるのでしょうか、どちらでしょうか。

鮎川幸雄都市局長

○鮎川政府委員 ただいまの御質問でございますが、区画整理法の第三条の四項でやるのか、あるいは三項でやるのか、別のことばで申しますと、国の立場でやるのか、公共団体の立場でやるのかという御質疑かと思いますが、実はその点はいま検討いたしておる段階でございまして、実質的には東京都が責任を持ってやっておるわけでございますが、四項になりますと、国の利害に重大な関係があるというような場合にやることになっておるわけでございます。この場合に国の利害に重大な関係があると考えられる点もあるわけでございますが、いま、三項によるべきか、四項によるべきか、内々検討をいたしておるわけでございますが、いまのところの方向だけで申しますと、第四項で進めたいというふうに考えておるわけでございます。

岡本隆一日本社会党

○岡本委員 第四項に基づいて区画整理事業が行なわれるといたしますと、国が公共施設については費用の二分の一を負担する、こういうことになってくるのであろうと思うのでございますが、そこで、二分の一を負担いたしましても、ただいま図で御説明願ったように相当の街路事業費が要るわけであります。したがって、これは当然、区画整理でやりますと一応減歩でもって捻出していくことになると思うのでありますが、そういうふうに減歩によって捻出されていきますと、土地を出せない人は清算金を出すということになってまいりまして、一般に区画整理が行なわれる場合にいつも問題になるところの、清算金に基づくところの費用の捻出のために家賃が上がるとか、あるいはまた、現実に家は焼かれてしまった、完全に無一物になって、土地を持っている人でも清算金を出すということが非常に困難になってくる、ことにまた、貸し家に住んでいる人になりますと、それだけ、家主のほうで新たに再建をいたしましても、清算金を出したりいたしますために家賃を従来より相当高くとらなければならぬ、復興費だけでなくて、そういうふうなものまでが家賃の上に上積みもされてくるというようなことのために、区画整理が行なわれるたびにいつも起こってくる問題がこういうような被災者の中にもまたしても起こってくるのじゃないかということを私は心配するのでありますが、この街路整備費の半額を減歩でもって捻出して、そこに対して、こういうふうな火災の土地区画整理というふうなものに対しては何らかの援助の特別措置があるのかないのか、そういう点を承りたいと思います。

鮎川幸雄都市局長

○鮎川政府委員 まず区画整理事業に対する補助の点から申し上げますと、土地区画整理法の百二十一条と同法施行令六十六条によりまして、特別の補助率でやるようになっておるわけでございます。原則は二分の一でございますが、面積が十ヘクタール以上で被災戸数が五百戸以上の場合には、三分の二の補助ができるようになっておるわけでございまして、これは道路整備緊急措置法によって特例が開かれ、三分の二の適用ができるわけであります。こういう制度は、原則的には、こういう都市計画に基づく事業が一般的には大都市あるいはその他の諸都市について行なわれておるわけでございまして、こういうところには区画整理事業に対する国庫補助の道はないわけでありますが、こういう大火災の場合には、こういう基準に合致します場合には三分の二の補助でやれるということになっておるわけでございます。  なお、先ほど御指摘のいろいろな紛争の問題等もございますが、この点につきましては、いろいろ過去の実情その他を十分勘案いたしまして、できるだけそういうことのないように私どら十分検討いたしたいと思います。ただ、現地で非常に困っておる点を聞いてみますと、あそこが非常に段々になっておりまして、一般の区画整理をやるよりむずかしいということを関係者が漏らしておりました。そういう点もございます。まだ清算金その他の点まではいまのところ至っていないのでありますが、十分考慮してまいりたいと思います。

岡本隆一日本社会党

○岡本委員 火災で一面に焼けてしまったということのために、区画整理が非常にやりやすい条件ができてきた、そのためにいわゆる都市の再開発ということがきわめてやりやすい一つの条件ができたわけでございますが、しかしながら、そこには、何と申しましても居住者全員の被災というところの気の毒な事情がございますので、一般の区画整理に伴う以上の、そういう費用の面での困難さというものが付随してくるのではないかと思うのです。そういう点については私どももこれからもう一ぺんよく研究してみたいと思いますが、指導をうまくやっていただくようにお願いいたしたいと思います。  もう一つお尋ねいたしておきたいのは、たとえばいままで貸し家に住んでおった、そして焼け出された、そういう人たちが、今度は、いま御説明があったようにいろいろの貸し付け金を借りてみずから家を建設したい、こういう希望を持ってくる場合があると思うのです。ある程度償還能力のある人だったらそういう気持ちを持つと思う。しかしながら、こういう島というものは、何と申しましても土地が非常に少ないのでありますから、したがって、金を借りて建てようにも、適当な土地がない。しかしながら、借地はなかなか困難であるという場合に、店舗その他にいわゆるげたばきでもって上に住宅を載せる、それによって自分の住宅をつくるというようなことは、これは可能であると思うのです。そういう場合には、住宅組合のようなものをつくってやって、たとえば商店街がすっかりりっぱに更生する、その場合には、その商店街の上に——もちろん公営住宅あるいは公団住宅としてそういうものをつくられる場合もあるでしょう。しかしながら、土地の所有者が寄って住宅組合をつくって、その上へまたげたばきの個人の住宅を建てるというような住宅組合をつくらせるというようなのも、一つの指導の方法ではないかと思うのでございます。局長にお尋ねいたしますが、そういうふうな点について何かお考えになっていらっしゃるでしょうか、承りたいと思います。

尚明住宅局長

○尚政府委員 ただいまのげたばき住宅等をつくりまして、アパートの上のほうの部分だけを所有する、この制度は、住宅金融公庫の融資等によってできます。したがいまして、私の考えますのに、この区画整理した太い道に面するところ等においてそういう共同の計画がございますならば、そこで防災街区の指定を受けます、そういたしますと、その設計費、調査費等について国から補助が出ますので、そういうふうにして共同にする、かつ、建築費については住宅金融公庫から融資を受けるということにすれば、一番今日の制度で合理的にいまの目的が果たせると思います。したがいまして、先ほどもちょっと御説明申し上げましたように、この際できるだけそういう点をおすすめして、いまお話のございましたようなことが実現するように努力したい、こう考えております。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午前十一時四十二分散会

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