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48回国会衆議院1965/03/19

決算委員会国有財産の増減及び現況に関する調査小委員会 第2号

発言数
39
登壇者
5
会派数
2
開催日
1965/03/19

会議録

田中彰治自由民主党

○田中小委員長 これより小委員会を開会いたします。  国有財産の増減及び現況に関する件について調査を進めます。  質疑の都合によって委員長が交代いたします。   〔小委員長退席、勝澤小委員長代理着席〕

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤小委員長代理 質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、これを許します。田中彰治君。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 ダイヤモンドの件について、調査をこれからこの小委員会で始めることになったのですが、ついては、私は長く決算委員会におりましたが、ダイヤにだけは私は携っておらないので、いまどんどん資料も集めておりますけれども、資料を見るまではしろうとと申しますか、経験がないために、あるいは皆さんから何だと言われるような点がございますが、しかしだんだん資料を集めて研究していって、これをひとつ国民が見てもなるほどああいうやり方がいいんだというようなところへ持っていきたい、こういうことで実はこれを始めたのです。  そこで江守政府委員にお伺いしますが、聞くところによりますと、あのダイヤの中にガラスが、二十個から五十個くらいのガラスのダイヤですね、イミテーションと申しましょうか、それが入っているということを、私は、これは数回にわたっていろいろな人から、これに関係しておらぬときにさえ忠告を受けておったのですが、そういうことがあると思われるのですか、絶対ないと思われるのですか、いかがでしょう。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 現在日本銀行の金庫の中にダイヤモンドとして保管しておりますものの中には、ガラスはございません。ただ進駐軍が接収いたしましたのをわれわれは引き継いだのでございますが、その進駐軍がダイヤとしてわれわれに引き継ぎましたダイヤモンドの中には、ダイヤ以外のものがごく少量ございました。それは非常に粒の小さなダイヤモンド、袋の中に入れたりして私どもに引き継いだのでございますが、その中に砂あるいはジルコンというようなものが、数量にいたしまして約四十八カラットございました。したがいまして、現在われわれが保管しておりますダイヤモンドからははずしております。それから接収いたしました貴金属、われわれが引き継ぎを受けました貴金属の中には、ダイヤ、金、銀、白金等以外に、いわゆる貴石と申しまして、宝石類がございます。ルビーとかダイヤとか、そういうものの中には、進駐軍が誤って接収したのでございましょう、いわゆるイミテーションがございまして、その中に、明らかにガラスと思われるようなものが幾らかございます。そのことが、あるいは現在日本政府の持っておるダイヤモンドの中にガラスが入っておるというふうに思われる原因かと思われますが、要するに引き継ぎを受けましたときには、そのようなものもございましたけれども、それは別に分類してございまして、現在政府が日本銀行に保管を委託しておりますダイヤモンドの中にはそういうものはございません。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 これはダイヤであるかないかとか、あるいはまたきずがあるかないかとか、一応鑑定とかいうものをさしたのでしょうか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 政府が引き継ぎを受けまして以後、鑑定をいたしました。鑑定をいたしました結果そういうことがわかったということでございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 その鑑定人は、相当な、政府が保証のできる人であり、相当その道にかけて技術的にもりっぱな人であり、また間違いのない者と信用されるような人にされたと思うのですが、その人の名前とかあるいは人数、そういうものがわかっておるのでしょう。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 ダイヤの鑑定といいますことは、非常にむずかしいことでございまして、もちろんしろうとにはできないことです。しかも、その鑑定は、たとえば不動産の鑑定であるとか、公認会計士とか、税理士というように、一定の資格を持った人ができるというわけのものでございませんで、要するに、非常に経験のある方しかないわけでございます。経験のある方と申しますのは、日本で申しますと、非常に人数が少ない方々でございます。政府としては、その方々に御依頼せざるを得ない、そういう方が、ほかにはできる方がおられないということで御依頼したのでございますが、引き継ぎまして以後、御依頼いたしました方々は、たしか五人、お願いをいたしました。その方々は久米武夫氏、松井英一氏、巽忠春氏、古川伊三郎氏、金子政次郎氏、この五人の方方でございます。この方々は、あるいはダイヤモンド会社の社長、貴金属店の社長、あるいはダイヤの仲買い人の方などでございます。この方々は、当時の日本としては最も鑑定について権威のある方々で、政府としても、この方々に御依頼をして鑑定をしていただくよりほかになかったということでございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 その五人の方々が、これはもうりっぱな方で身元その他お調べになったことと思いますが、もちろん鑑定のときには厳重な監視のもとで鑑定されたのですが、これは聞くところによると、これはその人を傷つけるが、相当そのときガラスのダイヤを持っていっている。鑑定しながら取りかえている。相当大きなダイヤですね、それが町に流れているのだ。実は、これは鑑定したときに日本銀行から流れたダイヤだというものを、相当大きな九カラット、八カラット、あるいは十一カラット、四カラット以上のものですね。そういうものを売って歩いたり、われわれも見たり聞いたりしたことがあるのだけれども、そういうものはどうです。そういう疑いは絶対ないのですか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 当時日本銀行で実際に鑑定をいたしました実情などを聞きまして、そういうことは私どもは絶対ないというふうに思っております。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 これは相当な人のところに流れていっておる。政界とか財界とか申しませんが、流れていっておる。それを持っていっておって落とした。実は、金にしようと持って歩いて落とした。七個ばかりのものですが、ところが、それを届けをしたらいいじゃないかと言ったら、いや、これは日本銀行から出たダイヤだから届けると非常にぐあいが悪いから届けないといって届けてない実例も私一つ知っている。これは日本銀行から流れたものではなくて、よそからやみで持ってきたものか、盗んだものか知りませんよ。けれども、どうして届けないのだと言われたときに、これは届けられないものだと言う。どうして届けられないのだと言ったら、その持っている人は、これは日本銀行の地下の金庫から出たという話を聞いているのだが、もし届けてほかに迷惑をかけるようなことがあってはいけなから届けないと言って、そのままになっているのが、これは四年くらい前の話なんです。そういうのと、あるいは宝石商が持っていて、こんな大きなダイヤで、こんなりっぱなものを一体どこから出したのだと言ったら、これは日本銀行から出たと言う。何で出たのだと言ったら、それは鑑定とかいろいろさしたり、いろいろな手を使ったりしたのだと言うのです。そういうようなうわさですよ。こういうものがただつまらないうわさでなく、聞きようによっては相当確かだというような根拠のあるうわさですね。そういうものが流布されているのだが、その点はどうです。あなた方のほうで、そんなことは絶対ないのだという保証ができますか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 私どもといたしましては、そういうことはないと信じております。ただ、そういううわさがなぜ出るのかということを、お話を承りながらいまちょっと私思いついたのでございますが、政府が米軍からダイヤモンドの引き継ぎを受けます前におきまして、進駐軍は当時の日本の経済復興のために、中間解除といたしまして、ダイヤモンドを民間の産業に渡しまして、そのかわりに金を接収貴金属の中に入れたということはございます。このダイヤモンドは現実には日本銀行から出ていったものでございまして、そういったものがあるいはそういったうわさのもとになり、日本銀行から出たダイヤモンドだ——日本銀行から出たダイヤでございますけれども、それは、われわれが引き継ぎます前に中間解除として日本銀行から出たダイヤモンドでございまして、したがって、そういう意味で、そういうダイヤモンドがあるいは少し転々といたしまして、そういうようなうわさが出るもとになったのではないかと思いますが、これはいまお話を承りながらそういうことを思ったのでございます。  念のために、鑑定は日本銀行でどのようにしてやったのかということを申し上げますと、日本銀行の中に鑑定室を一つつくりまして、武装警官を一名、それから日本銀行の警備員を一名、これを二名常時配置をいたしておったのであります。そうしてもちろん出入りには出入り口をつくりまして、入りました時間、それからその人の名前というようなものは完全に記録してございます。そうして、もちろんこの鑑定人だけではできませんので、作業従事者が必要でございますが、これは、責任者といたしまして貴金属の第一課長、これは毎日参りました。それから副責任者として貴金属の一課の課長補佐というものが当たって、これは中に入って鑑定の任事をお手伝いをしておったのでございます。  それから現品の取り扱いにつきましては、貴金属の第一課長がダイヤモンドの入っている箱の封印を確かめまして、そうしてあけまして、そうして個数を調べまして、それから鑑定をお願いする、それから、済みましたあとには、そのような同じようなことをしてまたしまうというようなことをいたしておりました。  また、鑑定はお一人でございませんで、五人でおやりになったわけでございまして、一人の方の意見とほかの方の意見が違う場合もありまして、その場合にはいろいろ御相談しておきめ願うというようなことでありますので、まあ保管の場所、それからその監督と申しますと失礼ですが、監督のしかた、整理のしかた、それから多人数でなさったというようなことから、そのようなことは万々あるまいというふうに私どもは思っております。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 そこでいまあるダイヤ、民間から接収したものが全部なんですか、あるいは占領軍なりあるいはまた日本の、たとえば軍隊、そういうものが持ってきたものなりがまざっておるのか。あるいはこれは日本の国民から接収したものだけなのか、あるいは進駐軍が持ってきたものが入っておるのか、あるいは日本が海外へ行っておったから、そこで占領物資として持ってきたものも入っておるのか、その内訳はどうなんですか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 戦争中に供出をいたしましたもの、それから終戦後アメリカ軍が直接いわば没収いたしましたものでございます。したがいましてその中には、アメリカ軍が向こうから持ってきたというようなものはございません。ただ、戦後没収されましたものの中には、あるいは日本人が海外等から持ってきたものもあったと思います。でございますと、どれがどれであるというようなことはもちろんわかりますが、そういうものがあり得ることだと思います。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 アメリカの軍人でそういうふうな係のようなことをした人が、ダイヤを相当持ち帰って、向こうで軍法会議に付されて、いろいろな問題を起こしたというようなことを御存じですか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 聞いております。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 その持ち帰ったダイヤが、幾つぐらいのものか、軍法会議に付された内容とかそういうものがこちらに、あなた方に来ておりますか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 約二百カラットというふうに言われておりますが、詳しく正確な資料は、私ども向こうからもらっておりません。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 それで幾ら日本とアメリカの間でも、日本の品物を二百カラットも持っていって、そして向こうで軍法会議に付されたということになれば、やはりその内容を大使館を通じて聞いて、こっちに取り戻す権利があるのじゃないですか。ないんですか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 これは日本政府に引き渡しを受ける前でございます。引き渡しを受けます前に、米軍が接収をいたしました、ダイヤモンドの総量は、約三十六万カラットというふうに推定をされております。日本に引き渡しました数量は、十六万一千カラットでございます。非常にたくさんのあれがあるわけですが、その一部分は賠償用として外国に持っていく、一部分は先ほど申しましたように中間解除として金と引きかえたということでございますが、いずれにしましても二十六年に米軍から引き渡しを受けますまでは、これは日本政府は全然関係のない品物、進駐軍が持っておる品物でございまして、われわれに関係のない品物、われわれに関係がございますのは、引き渡しを受けました十六万一千カラットからでございます。したがいましてあんな大事件でございますから、どのようなことになっておるのか、私どもが正確に知らないということは、まさに不行き届きな点と思いますが、一応私どもとしては、権利としてそういうものを返せ、あるいはどのくらいあったか知らせろというような権限は持っておらないということでございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 しかしアメリカが他国からとってきたものは別として、日本の国民から戦争中に取り上げたダイヤ、そして日本に引き渡して金と取りかえたとかあるいはその他そういうほかでりっぱに使ったものはよろしいとして、アメリカの軍人がそれを持ち帰って、向こうで軍法会議に付されたり、刑事問題になっておったとすれば、このダイヤモンドの数、その事件の真相、そういうものを聞けば、引き渡してなくても、こうやって平和条約を結んだんですから、民間のものですから、国のものでないのですから、これをお調べになる、そのやり方によっては、アメリカからこれを取り戻せる、損害としてですよ。こう私は考えているのですが、法律的には、国際法はどうなっておるのか知りませんけれども、これも研究してみますが、そういうことについて何かいまおっしゃるようにいやあれは引き渡す前に持っていったんだから権利がないんだ、この断定が正しいのか、あるいは手続を踏めば、全部は返らぬでも、アメリカから日本のものを盗んだということは向こうでちゃんと法的にわかっているから、こっちに取り返せるのじゃないか、こういうようなことはどうです。どういうお考えですか。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 私、ただいまは先ほど申し上げました理由で、権利として、その二百カラット近くのものをアメリカから日本に返してくれということはなかなか申しにくいのではないかと思いますが、田中委員のおっしゃるお気持ちまことによくわかりますので、十分研究いたします。それからそういった権利のあるなしにかかわらず重大な問題でございますので、できるだけ真相の把握をいままでに十分していなかったというのは、まことにやはり私ども手落ちだと思いますから、これを十分把握するようにつとめたいと思います。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 そこで、あなたのほうからひとつ大使館を通じたりその他を通じてやってください。そうしてあなた方お役人で交渉できないものは私がやりますから。アメリカに引き渡せぐらいは私が行ってきます。そんなことをアメリカに許しておく必要はありません。日本の国民が戦争中にがたついておるときに取ったダイヤが、向こうに取られて軍法会議まであったのに、そのまま引声渡す前だからというのは——これをほかの国から持ってきたとかなんとかいうなら別ですよ。私は日本に相当の権利があると思う。その点をひとつあなたのほうから大使館を通じてなり、その他の機関を通じてそうして調べてください。その引き渡しは、あなた方の下を借りないで、私が国民の代表として取ってくる。そんなアメリカなんかに、そういう権利があるものを——これが国のものなら取ったっていいですよ、戦争であれしたのですから、しかたがないとしても、国民の持っていたダイヤなんか、そんなたくさん持っている者はないのですから。それを取っておいて、そうして取ったのが彼らの権利なら、それをとにかく解除するとか、あるいはこれと取りかえろとか、金と取りかえろということはできないわけだ。その指揮権を持っているということは、やはり引き渡す前にも、彼らに指揮権があったということは、日本の国民のものを取った、持って預かっているという責任もあることなんだから、それが向こうにいって軍法会議を起こして、そうしてそれだけの大きな金額のものがあるのだから、その事件も真相を調べれば日本から取ったものであるというなら、国際法を通ずるなり政治力を持つなりして、私はアメリカから取り戻せると思う。日本が楽ならいいですよ、困っておるのだから、私は取り戻せると思う。こういうぐあいに考えておるのだが、ひとつそういう点を御考慮に入れて、調査をしてほしい。それからそういうものの連絡をとって調べてもらえるか、もらえないか、それはどうなんです。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 二百カラットの現物そのものにつきまして、私に多少誤解があるようでございますので、接収貴金属処理部長がよく知っているようでございますから・・。

向井正文大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○向井説明員 実は私のほうが引き渡しを受けましたダイヤモンドの中に、マレイ大佐事件に関連したものであるというマークをしたものがございます。その数量が大体二百カラットでありまして、はたして全体が二百カラットであるかどうかということはちょっと確認しておらぬわけでございますが、現実にそういうしるしをつけて返還されたものが、引き渡し分の十六万カラットの中に入っておるわけでございますから、全然そういうものが戻ってきていないというわけではございません。ただ二百カラットが絶対事件のあった数量にぴったりであるかどうかということについて、まだ十分確認していないということでございますので、ちょっと補足的に申し上げておきます。

田原春次日本社会党

○田原委員 関連して。先ほどの話を聞いて驚いておるのは、日本政府に渡したのが十六万幾らであっても、その以前にわかっておるのは三十六万だと言う。したがっておおよそ二十万カラットのものを占領中に取り上げるというのはおかしい。武器か弾薬であれば接収するということもありますが、日本国民の財産で、日本政府あるいは日銀に供出したものをアメリカが無断で持って帰るというのはおかしいと思う。これに対して交渉したことがあるか。その三十万の行方を追求し、そうしてそれを取り戻す要求をしたことがあるか、もしもどうしてもそれが戻らぬならば代価を要求したことがあるか、これらの経過をひとつ明らかにいただきたい。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 これらの数量はすべて私どもの推定でございまして、進駐軍の持っておりましたいわゆるCPCカードから推定したものでございます。先ほど私三十六万カラットと申し上げましたが間違いでございまして、三十二万五千カラットでございます。そのうち略奪して外国から持って帰ってきたということで返しました数量が十二万九千カラット、それから産業復興用に中間解除した数量が三万四千カラット、残りました十六万一千カラットをわれわれが引き継いだということでございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 カラットなんか、たとえば三十二万カラットだろうと四十万カラットだろうとそんなことはかまわない。とにかく向こうへ持っていって軍法会議にかかっているものが相当あるのです。驚くほどの量がある。その軍法会議には、これはどこから持ってきた、どうしたということは全部自白してやっているのですから、それがわかれば、それは日本の国民から持っていったものですから、アメリカがとっておく権利はないのですよ。それはいまのところ一回や二回突っぱねるかもしれませんけれども、こっちが強い交渉をすれば、たとえ取られた半分なりとも返ってきたとすれば、これは大きなものです。病院に入ることのできない人たちの、大きなびっくりするような病院の一個や社会施設の一つくらいは楽にできるものなんです。向こうへ渡ったものは何カラット、そんな明確なものは要りませんよ。私のほうが必要なのは、軍法会議で当人が、日本から持ってきたものは幾らだと白状しているものをあなたのほうから調べてもらいたい。それは国会の要請ですから向こうも重要視しますから。調べてもらえばわかるわけです。わかったら、法的に取り戻せるのか、法的でなくても政治力が強ければ取り戻せるのだというなら、われわれが出かけていって大統領に会って取り戻してくる。私はこういう考え方。これは、私は国際法とか何か知りませんが、けれども、私が常識的に考えた考え方は、そういう考えを持っている。そういう調査があなたの手でできますか。それをひとつお聞きしたい。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 さっそく外務省とも相談いたしまして、向こう側に申し入れをいたします。はたしてすぐそういう数字が私どもに回答されますかどうか確答いたしかねますが、先生の御趣旨に沿って私のほうでこれから仕事を進めます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 めんどうですが、あなたのほうからやっていただきたい。そこでもし役所の力の及ばないようなことがあれば、これは国会の力を持っていってやる。そういうあれをしております。  それからもう一つ。その軍法会議で白状しているその速記録を見ますと、向こうへ持っていく前に民間人数名へ流れているのですよ。これで巨万の財産をつくっている人もある。彼がそのまま持っていったんじゃないのです。持っていく前に日本の民間とも連絡があって流しているんだから、これはそんな軽いものじゃない、相当なものなんです。やはりこういう点も調べて、日本のそういうものをかってな臓物故買で、国民のものなんだからやはり取り上げる必要もあるんじゃないか。あれだけの日銀の地下にあるものを一応やるにはそのくらいの考えを持ちたい、こう私は考えます。  もう一つ。民間のわかったところへ返したり、それから海外から持ってきたと思うものを返して、いまの日銀にあるものは、法の手続があればいつでも競売なり処分なりできるのですか。まだ民間に返さなければならぬというようなものがあるとか、あるいは海外から取ってきて返さなければならぬような、われわれがアメリカに交渉するというような、交渉を受けるというものがあるとか、そういうものがあるのですが、これは一応日本の法規によって処分なり何なりできる程度のものなんですか、どうなんでしょう。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 現在日銀に頂けております十六万一千カラットのダイヤ、これは全部日本政府が貴金属処理法に基づきまして処理できるものでございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 一応手続をしなければなりませんから、手続をいまさせておりますが、来週かそこら、あなた方も立ち会って一回ひとつどういう保管方法か見せてもらいたい。  それからもう一つ、どのくらいの価格のものなのでしょう。それはなかなかむずかしいものですから、きずのあるのやなかなかわからぬものもあるし、大体概略最低価格はどのくらいのものでしょう。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 この法律を施行いたしましたときに評価いたしました価格が約七十二億円、現在それがどのくらいあるかということは、これはもちろん政府が処分をいたします際には評価をし直しいたしませんと、幾らになるかわかりません。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 これはどうですか。大蔵省あるいはその他関係のところで処分して、社会事業なり何なりに使おうということになれば処分できるものですか、なかなかむずかしくて処分できないですか、お伺いいたします。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守政府委員 現在日銀に保管しておりますダイヤモンドは、その所有がだれであるかということは、まだ法律的にはっきりしていないものもございますが、その大部分のものが日本政府の所有になる見込みでございます。所有になりましたら、これはもちろん政府として処分しなければなりません。これをどのようにして売るかというようなことについては、まだ全く白紙でございます。この法律が通りましたときには附帯決議がございまして、特別会計をつくって戦争犠牲者等の経費に充てなさいというようなお話もございました。そういった点もよく考えまして、どのように処分するかということはこれから考えてまいるという階段でございます。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 そこで、いまあなたの御説明を聞くと、まだ地下にあるものが全部日本政府のものじゃない。まだどこかにいろいろ複雑な関係があるようにいまちょっと聞き取ったものですが、そういうものはどうですか、あるならば早く整理されて完全に日本政府が処分できるという程度のものにはっきりされる意思がないのですか、あるのですか。

向井正文大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○向井説明員 ただいま説明がございましたですが、純民間と申すものはごくわずかでございます。ほとんどが戦争中の交易公団、中央物資活用協会、そうした回収機関が供出したものをかってに保管していて接収されたというものでございます。民間の関係はわずかでございますが、認定に対して現在異議の申し立てなどをされている方がございまして、厳密に申しますと、それが全部終わりませんと、残りが全部国のものだときめかねるのでございますが、ごくわずかでございますので、そうしたものを若干の保留をいたせば、あとの事務を進めますのはさほど支障がないと思います。来年度に入りますと大体ほとんどのものが国のものということに正式になりまして、次の処分のほうまで手をつけ得るような状態になると思っております。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)小委員 もうこの問題が出てから七、八年——十年くらいになるのですが、民間の一部の関係のあるものを除いて、そして政府の方針でこれを戦災者のいろいろのものにあれするとか、それから貧乏人の病院をつくってやるとか、あるいはいろいろな社会的のものに、いつでもいいというときにはそういう態勢ができるのだというように整理をされるのかされないのか考えてみてください。いまここであなた方が言われてもまたあれでしょうから、法律等の研究もあるでしょうから、そういうものをひとつ考えてもらいたい。そしてできる限り早くこれを処分して有意義な方面に使う。それからアメリカのものも取りに行く。これは私が自分の金で行ってきます。私が行った以上は、大統領の首を押えても取ってくるから、そして取ってきてこれを使う、こういう考え方をするから、ひとつ調査をお願いしたい。  委員長、ダイヤのほうはきょうはこんな程度で・・。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤小委員長代理 ほかに御質問はありませんか。——なければ本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十分散会

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