運輸委員会安全輸送対策に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1965/02/25
会議録
○進藤小委員長 これより運輸委員会安全輸送対策に関する小委員会を開会いたします。 安全輸送対策に関する件について調査を進めます。 最近における急激な輸送需要の増加に伴い、輸送機関の安全確保は緊急を要する問題であります。 本日はまず国鉄当局及び警察庁より現在の状況及び今後の対策等について説明を聴取いたします。日本国有鉄道明石安全企画室長。
○明石説明員 国鉄の安全企画室長でございます。国鉄の安全対策を御説明申し上げます。 実は、四十年度から始まります新しい長期計画に対応いたしました安全対策を目下立案中でございまして、まだ最後決定に至っておりませんので、きょうそれを御説明する段階に至っておりませんが、いままでの状況と今後の考え方の大筋を私から御説明申し上げたいと思います。したがいまして、準備いたしました資料は主としてその根拠になります数字を並べました資料でございます。この資料をごらんいただきながら御説明をいたしたいと思います。 まず最初の表でございますが、重大、準重大事故原因別件数表でございます。これは現在私どもが事故防止基本に考えております数字でございます。なお、重大事故と申しますのは、この表に書いてございませんが、私どものほうの基準でございまして、旅客に一名でも死者の出た場合あるいは死傷が十名以上——これはお客さんに限りません。その事故に関しまして死傷が十名以上出た、あるいは車両が二十両以上脱線した、このいずれかに該当いたしますものを重大事故と呼んでおります。準重大事故と申しますのはそれに準ずるものでありまして、死傷の数が五名以上あるいは脱線の両数が十両以上という標準で選んでおります。その他、準重大事故には、特にその条件を満たしませんでも、特に今後の事故対策上重要な問題を含んでいるものはあげることにいたしております。こういった条件で調べました昭和二十九年度から三十九年度に至ります間の重大及び準重大事故の件数表がこの表でございます。 表の日付が昨日付になっておりますが、一昨日までの数字でございます。合計いたしまして、右下にありますように二百十三件起こっております。この内訳を見ますと、大きく分けまして、部内原因、部外原因と一番上に書いてありますが、この中で一番多いのは部外原因の一番初めに書いてございます踏切関係に関するものでございます。これが百十九件ございまして、割合でまいりますと五六%ほどになります。重大、準重大事故の半数以上が踏切関係で起こっているという事実が一つあるわけであります。 それから左のほうの部内原因の中で、「職員の取り扱い誤り」という欄がございます。動力車乗務員、駅従事員、踏切保安掛、その他とございますが、それぞれ二十二件、十六件、八件、八件、合計いたしまして五十四件ございます。これが全体の四分の一、二五%ほどに当たるわけでございます。 それで、私どもの目下の保安対策といたしまして、こうした重大な結果を及ぼす事故を防ぐことを第一に考えるわけでございますので、その中でも特に踏切関係が最も多いので、これに第一の重点を置く。さらに第二の重点といたしましては、職員の取り扱い誤まりによる事故をなくしたい。それからなお、第三には部内原因のその次に書いてございます車両の故障、線路の故障、その他となっております。これらは合計で十四件ございますが、このうちの約半数が貨物列車の途中脱線によるものでございます。これに第三の重点を置いて考えております。現在までも、また今後もこの三つに非常に大きな重点を置いて事故防止をいたしたいと考えておる次第でございます。 そこで第一の重点でございます踏切の問題でございますが、その次のページをごらんいただきますと、「複線区間踏切対策実績」と書いてございます。この表の一番右に合計三千六百五十六という数がございますが、それが一昨年の十一月末現在で複線区間にございました無防備の踏切の数でございます。通常われわれは四種踏切と呼んでおりますが、保安設備のない踏切の数が三千六百五十六あるわけでございます。踏切に対します対策のうちで特に重要なのは複線区間でございます。と申し上げますのは、複線区間の踏切で事故が起こりまして、そこへもう一本の列車が来るということが一番危険でございますし、結果が重大になるおそれがあるわけでございます。一昨々年の夏に南武線で大きな事故がございました。ああいうタイプの事故が一番こわいのでございます。特にそのために複線の防備のない踏切にまず最初の重点を置いたわけでございまして、これを一年間で全部措置をするということで仕事を始めたわけでございます。その実績がこの表でございまして、三千六百五十六カ所のうち、左のほうに除却とございます。踏切をなくしてしまったものが五百三十三でございまして、このうち立体交差その他によってなくなりましたのが二十一カ所でございます。整理統合と申しますのは、非常に踏切が近接してある場所等がございますので、近接しております踏切にいい設備をいたしまして、一方の踏切をなくさしていただくということをしたわけであります。それから、その右の欄の車禁とございますのは、自動車の通行禁止をさしていただいた踏切でございまして、千六百六十七カ所でございます。このいずれも特に警察庁、建設省あるいは地方自治体等、関係個所のたいへんな御協力をちょうだいしたのでございます。 それから残りました千四百五十六に対しまして保安設備をつけたわけでございます。その内訳といたしまして一種手動化七と書いてございます。これは踏切保安掛をつけました踏切でございます。それから一種自動化二十九、これは自動の遮断機と警報機のあるものでございます。三種化千四百二十と書いてあります。これは警報機のみの踏切でございます。これらをいたしまして、ちょうど一年間で、昨年の十一月末に予定どおり複線区間の無防備踏切をなくしたということになるわけでございます。 もちろんこれは車禁ということが入っておりますので、詳しく申し上げますと、複線区間の自動車の通行する踏切に対しては、全部保安設備をつけたということになるわけでございます。その後は、同じ問題を単線区間等に拡大して進めております。単線区間で特に危険の多いところから先に手をつける、また法指定をいただいておりますところを優先に考えまして、逐次単線についても同様な方針で対処してまいりたいというふうに考えております。 この対策をやりました結果がその下の表に出ておりますが、下の表は、踏切事故単複線別比較と書いてございます。これは三十八年度の上半期と三十九年度の上半期を比較したものでございまして、複線、単線と分けてございます。複線で申し上げますと、事故の件数が三百六十八が二百八十九になった。二一・五%減少をいたしましたということであります。踏切の数は、上のような対策で減らしておりますので、六千七百五十一ありました踏切が六千二百六十七、九二・八%になっておる。踏切の数も減っておりますが、事故の数はそれよりもっと大幅に減っておりますという数字でございます。単線につきましては、一応警報機の増設をいたしておりますけれども、その下にございますように、事故の件数で七・五%減少、踏切数で九六・八%になって三二%減ということでございます。これでごらんいただけますように踏切の数も減らしておりますが、事故の件数は特に複線区間において大幅に減っておるという実績でございます。 なお、全体の踏切事故の数は、その次の表に載せてございますが、三十二年度からの踏切事故の総件数を並べましたものでございます。これでごらんいただけますように三十六年度が三千百二十三件で最高でございまして、その後は逐次減少いたしております。これらも踏切に相当な投資をいたしまして対策を講じた効果があらわれたものだとわれわれは思っておるわけでございます。本年度は二月末までで二千三百十件でございます。三月一カ月で何とか二千五百の線でおさまらないものかといま考えておるところでございますが、少なくとも二千五百件前後でおさまるのじゃないかという見通しでございます。 なお、踏切の今後につきましては、先ほど申し上げましたように、単線区間にこういった警報機をつけていく、あるいは自動車の通行禁止をさしていただく、あるいは踏切の数を減らすという対策を強力に進めてまいりますと同時に、いままでつけましたこの複線区間等の第三種踏切警報機のみある踏切に対しまして、遮断機を取りつける工事を並行して進めたい。 実は昨晩も御殿場線で重大事故が生じております。これも三種踏切でございまして、警報機は正常に鳴っておったようでございます。やはりこういった例がございますので、警報機だけでなしに、遮断機をつけざるを得ないというのが現状でございます。 それと同時に、もう一つは、踏切保安掛のついております踏切につきましては、さらに設備の改善をいたしたい。これらを含めまして今後の踏切の対策を進めてまいりたいと思っております。 次に、その次の紙をごらんいただきますと、列車自動車停止装置とございます。これは先ほど私が第二番目と申し上げました職員の責任による事故を減らします一つの方策でございます。先ほどの表でごらんいただきましたように、職員の事故のうち特に動力車乗務員の誤りによる事故が重大な結果をもたらすことがことが多いものでございますので、これをカバーいたしますために列車自助停止装置の取りつけを一昨年ごろから進めておりまして、この表にございますような実績が出ております。一番上に工事完了線区とございます。ここに「地上、車上共」とございますが、地上設備をいたしまして、車の上にもそれを受ける装置をつけなければなりませんので、地上、車上ともすなわち完全に完備しておりますところがこれらの線区でございます。東海道、北陸、東北の仙台以南及び常盤、この四線区は昨年七月一日に完成いたしておりまして、それ以後使用いたしております。それからその下の山陽線以下十三線区あげておりますが、これは昨年の十月一日に全部でき上がりまして使用いたしております。これはこの線を通ります車全部に取りつけを終わっておるわけでございます。 それからその下の欄の地上工事完了線区とございます。これは現在までに地上の工事は全部完了いたしまして、車上もほとんどもう八〇から九〇%ついておりますが、まだ全部ついていないという線区が二十四線区ございます。これはこの三月一ぱい、今月一ぱいで車のほうも全部終了いたす予定で順調に進んでおります。したがいまして、これもこの三月末には全部上と同じように使える状態になる。 それからその下に工事中線区といたしまして六線区ばかり仙石線以下あげてございますが、これは三月一ぱいに工事を終わるところで、車上装置も同時に終わる予定であります。したがいまして、本年度の終わりの状況といたしましては、総計一万四百キロのちょうど全体の半分の線区、これで輸送量から申しますとほとんど八〇%ぐらいカバーいたしますが、これらの線区について本年度中にこの取りつけを終了するということでございます。 なお、四十年度は残りの約一万キロの工事を全部いたします。車のほうは千二、三百両ほどやれば全部終わりますので、四十年度一カ年で全国全線区に取りつけを終了する予定で仕事を進めております。これによりまして勅力車乗務員の誤りによる事故が相当多く防げることになります。まだ現在途中でございますけれども、毎年十件前後ございます事故が、ことしはまだ三件しか出ておらないという実績もすでに出ております。 それからあと数字がございませんが、先ほど第三番目に申し上げました貨車の途中脱線の事故でございますが、これを防ぐ方策は非常にたくさんございます。中には非常に原因のむずかしいものもございまして、目下取り組んでおります。はっきりしておりましたのは、貨車あるいは客車のタイヤ、車輪のタイヤが割れましたために起こった事故、これは年々十件ほどございまして、これを防ぎますために、昨年五月から本年度一ぱいの予定で緊急取りかえ工事をいたしました。従来貨車のタイヤは、使用限度といたしまして、二十一ミリの厚さまで使っておりましたが、これを二十八リまで上げまして、二十八ミリ以下のタイヤを全部取りかえ、また古いタイヤに材質の悪いものがございますので、昭和二十四年以前に製作されましたタイヤのうち三十五ミリ以下の厚さのものを全部取りかえをいたしまして、総計約四万七千対ばかり、全額にいたしまして二十二、三億になるかと思いますが、この工事も今月一ぱいで終わることになっております。この結果、昨年五月以降タイヤ割れによる事故は一件も起こっておりません。これもはっきりした実績が出ております。 以上の三つを三十九年度の最大の重点として対策を進めてまいりましたが、その他にもいろいろな対策がございます。 その次の紙をごらんいただきますと、保安対策費の三十六年度以降の実績を並べてございます。これは保安度の向上、要するに安全のための対策は非常に数が多うございますし、関係も非常に広うございますが、そのうちで特に狭くとりまして、直接の保安対策、保安度の向上を目的としたようなもののみをわれわれ保安対策費と申しまして扱っておりますが、これが三十六年度以降、この表にございますように、五十三億、六十億、百三十億、二百十三億というピッチで進めてまいっておりまして、ここまでの総計が四百五十八億となっております。ここに書いてございませんが、第二次五カ年計画の中におきますこの保安対策費の目標が六百二十一億でございますので、あと百六十億くらいが四十年度の分として残ったわけでございますが、四十年度から新しい長期計画に切りかえまして、別の考え方で進むことになっております。四十年度は三百億以上の投資ができるつもりでおりますが、まだ実行計画が確定いたしておりませんので、ここに数字をあげてございませんが、少なくとも三百億以上の資金を投入できるものと思っております。 なお新しい長期計画二兆九千億の中に、この保安対策費に該当いたしますものは二千四十四億入れてございまして、今後長期計画の進むにつれまして、それを重点的に使って、保安対策を講じてまいりたい、かように考えております。 以上で御説明を終わりたいと思いますが、昨日御殿場線の富士岡−岩波間におきまして重大事故が起こっておりますので、御報告いたしたいと思います。 それではお手元に刷りものが参りましたので、これにつきまして御説明いたしたいと思います。これは先ほどの標準で申しまして、死傷が全部で十五名でございますので、重大事故でございます。事故種別は列車脱線でございます。それに伴いまして死亡四名、負傷十一名出ております。発生日時は昨日の十九時五十八分、天候は晴れでございます。発生場所は、静岡鉄道管理局管内、御殿場線の富士岡−岩波駅間、富士岡を出てわずかのところであります。国府津起点四十一キロ六百四メートル、廠舎踏切という名称がついておりまして、三種、警報機のある踏切でございます。関係列車は客第六四三D、八両編成のディーゼルカー、これは東京から直通の通勤列車でございます。ただほとんど通勤列車としての使命が御殿場までで終わりますので、幸いなことに、この地点では非常にお客さんの数が少のうございます。 概況でありますが、「第六四三の列車は富士岡駅を一分遅延して発車し、時速六十二キロの惰行運転で進行中、廠舎踏切に差し掛らんとした際、列車の進行右側から踏切を横断せんとする大型トラックを気動車運転士が発見したので、直ちに非常ブレーキを使用し警笛を吹鳴したが問に合わず、トラックに衝撃し、約百メートル行過ぎて停止した。このとき列車の一両目は進行左側に脱線して築堤下(約三メートル)に転落横転、二両目及び三両目も全軸脱線して横転、四両目及び五両目は全軸脱線、六両目は前台車二軸が脱線し、トラックは大破した。 この事故のため第六四三D列車の旅客二名、気動車運転十二名計四名負傷」いずれも軽傷でございます。お客さんのうちの一人の方は、病院で手当てをしてお帰りになったそうでございます。一人の方は病院に入っております。「及びトラックに乗車していた自衛隊員四名死亡、七名負傷(重傷五名、軽傷二名)を生じたので、静岡鉄道管理局では現地に事故復旧本部を設置し地元警察署等の協力を得るとともに、沼津及び新鶴見から操重車が出動し二十五日九時復旧の見込み」と書いてございますが、その後多少おくれまして十時五分に開通したそうでございます。 原因といたしましては、「陸上自衛隊所属の大型トラックが三種踏切の警報機鳴動中に列車の直前を横断したため、」ということでございます。警報機が鳴動いたしておりましたことは、付近の住民が確認をしてくださっております。 右に地図がございますが、この地図の一番下の端の富士岡駅からすぐのところの踏切でございます。自衛隊のトラックは、左上の滝ケ原で野営をしておりまして、所用がありまして、この下のほうの事故地点のすぐ左側の駒門という庁舎に参りました帰り道の事故だと聞いております。 この右のほうに踏切の諸元が出ております。廠舎踏切、三種、県道でございまして、幅員が八・五メートル、長さが六・〇メートル、見通しが五百メートルでございまして、警報機の機能は良好であったということでございます。 なお、新聞、テレビ等の報道によりますと、見通しが悪かったという話が出ておりますが、方向が違いまして、この自動車の参りました方向、駒門の庁舎のほうから参りましたこの方向から富士岡駅方を見ますと、五百メートルの見通しがあるようでございます。ほかの方角が多少見通しの悪いところはございますが、今回の事故には関係ないようでございます。 以上でございます。
○進藤小委員長 次に、警察庁宮崎交通企画課長に御説明を願います。
○宮崎説明員 警察庁の交通企画課長でございます。最近の交通事故の趨勢と、それに対する対策を簡単に御説明申し上げます。 御承知のように、最近におきます交通事故は年々増加の傾向をたどっておりまして、昭和三十九年におきましては、総件数として約五十五万件、負傷者が約四十万人、それから交通事故の真の犠牲者ともいうべき死者が一万三千三百十八名出ておりまして、これはいずれも史上最高の記録でございます。ただ本年に入りましてからは、これは三月二十三日までの、しかも死者に関する統計でございますが、目下のところ、三月二十三日現在では本年の死者の数は二千五百五十名になっておりまして、この数は昨年の同期に比べますと、約二百五十名減少しております。したがいまして、本年に入りましてからは交通事故による死者の数は減少しておりまして、この調子で続いていけば非常にいいのではないかとひそかに喜んでおる次第でございます。 このような交通事故の現況に対しまして、この対策でございますが、これもすでに御承知と思いますが、本年の一月十三日に総理府に置かれております交通対策本部におきまして、緊急の交通事故防止対策が決定されまして、交通関係閣僚懇談会の了承を得ております。大体御承知かと思われますが、大筋を申し上げますと、六つの項目からなっております。 第一が道路及び交通環境の整備拡充でございます。これは主としまして、いわゆる歩道であるとかガードレールであるとか、あるいは横断歩道橋であるとか、街灯、照明灯であるとか、そういう道路におきます交通安全施設を強力に整備拡充する、こういうことでございます。なお、この中には、踏切道の整備あるいは自動車検査施設の整備ということも含まれております。 それから、第二が交通安全活動の推進でございます。これは一般的な交通安全教育の推進であるとか、あるいは学校における交通安全教育を強力に推進する、こういうことが重点になっております。また、それと同時に、いわゆる運行管理体制の強化というものを含めておりまして、これには、すでに現在制度化されております自動車運送事業用自動車運行管理に対する監督の強化、それからさらに、従来はそういう制度が設けられておりませんでしたが、自家用車につきましても安全運転管理という制度を設けまして、こういう点からの事故防止をしたい。これは、実は警察のほうで、道路交通法の一部改正法の内容として国人会に提案いたしまして、目下審議をお願いしておる最中でございます。こういうことを考えております。 それから、政府は運転者の改善対策と申しますか、非常に重大な事故を起こしたとか、何回も事故を起こすような運転者に対して、その適性を十分検査いたしまして、これを改善し、あるいはどうしても改善が不能な者は排除する、こういうことを今後押し進めていくということが内容になっております。 それから、第三の大きな柱は交通秩序の確立でございまして、これは具体的に申しますと、現在よく新聞等に書かれておりますが、いわゆる交通暴力を徹底的に排除する。この交通暴力と申しますのは、私たちといたしましては、重大事故に直結する悪質な違反ということでとらえております、たとえていいますと、酔っぱらい運転であるとか、無免許運転、ダンプカー等の無暴運転、過度なスピード違反というようなものを一応交通暴力と考えまして、この徹底的な排除をはかりたい、かように考えております。 それから、第四の柱は被害者救済対策の確立でございまして、これは、救急医療体制の確立という問題と損賠償を確保する、この二点が重点になっております。 それから、第五が交通事故防止に関する総合的研究の推進、これは、先ほど申し上げました道路における交通安全施設であるとか、その他運転者の適性等につきましても、さらに科学的な研究を総合的に行なって適確なる方法、対策発見につとめる、こういうことでございます。 最後の第六は、これはすでに一回やっておりますが、交通安全に関する文字どおり国民の総ぐるみ的な運動を展開する意味で、交通安全国民会議を開催する。これは御承知のように、今月の十三日でございましたが、第一回の会合が開かれております。 以上申し上げましたのが、本年の一月十三日に交通対策本部で決定されました交通事故防止の徹底をはかるための緊急対策の荒筋でございますが、これらはいずれも、先ほど申し上げておりますように各省庁の所管にわたっておりますので、それぞれの省庁はこの決定に基づきまして、それぞれ自分の所管にかかる事項について、できることから強力にこれを実施していく、こういうたてまえになっております。警察といたしましては、いま申し上げましたように、まず第一の交通安全施設の整備拡充につきましては、警察が直接所管しておりまして、交通信号機の増設に努力いたしたいと思っております。なかなか予算が十分取れませんので思うにまかせない点もございますが、幸い昭和四十年度からは、信号機に関しましてワク外の地方債の起債を認めていただきまして、これによって相当数の信号機が整備される見通しになっております。 それから、交通安全活動の推進につきまして、自家用自動車の安全運転管理制度を設けること、これは先ほど申し上げましたように、今国会で道路交通法の一部改正を御提案いたしまして、目下御審議をお願いいたしております。 それから、運転者の改善対策につきましては、先ほどちょっと申し上げましたように、交通法令に違反した運転者に対しましては、講習制度というものを強力に活用いたしまして、これによって運転者の改善をはかるとともに、どうしても不適格な者は運紙者からこれを排除する、こういう方策につきまして、目下これを強力に推進することを考えております。 それから交通秩序の確立、これは先ほど申し上げましたように交通暴力の排除、これは主として警察の所掌になりますので、これを強力に推進いたしたいと思っております。 最後の被害者の救急対策並びに損害賠償制度の問題につきましては、これを主として厚生省であるとかあるいは大蔵省、運輸省の関係になりますが、警察といたしましても、救急医療体制が確立されていないために、みすみす、死ななくてもいい人まで死んでしまう、こういうことが間々見受けられますので、これはぜひとも早急に実施していただきたい。損害賠償につきましても、一般的にいわれているようでございますが、日本では人の生命が安過ぎるじゃないか、そういうことから交通事故が減少しない一つの原因があるのではないか、こういう点も考えられますので、これらにつきましても、損害賠償制度がさらに十分に行なわれるように側面から大いに推進をいたしたい、こういうように考えております。 交通安全対策の概要は以上でございますが、もし御質問がございましたらお答えさしていただきます。 —————————————
○進藤小委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。野間千代三君。
○野間小委員 国鉄あるいは警察庁でいま報告がありましたが、各方面の御努力で、それぞれ交通事故に対する対策が進められておりますことについては、私ども敬意を表しております。ただ、いま御報告のあったように、最近の統計でいくと、死者が三十九年で一万三千三百十八名という最高の数に上っているというのが、現実の事実となっているということであります。われわれとしても、それぞれの方面との協力をしながら、事故の絶滅に対してなお一そうの努力が必要ではないかというふうに考えますが、安全の問題については、陸上、海上、空を含めてなお多くの問題がございますので、本委員会で、それぞれ時期を見ながら、また資料をいただきながら質疑を進めていきたいと思いますので、とりあえず国鉄並びに運輸省のほうにお願いをしたいのですが、三十六年に踏切改良に関する促進の法律ができました。これがたしか五年の時限立法であったと思いますが、昭和四十年、本年度で終了をするというふうに一応なると思います。そういう関係で、きょう直ちにというふうにまいりませんでしょうからけっこうなんですが、法律ができましてから、その年度ごとに、それぞれ法指定を行なって、計画を立ててそれを実施してきたと思いますので、できましたら年度別の計画と、法指定——これは一種、二種、三種の別にお願いしたいのですが、指定の状況とそれの消化してまいられた状況ですね、これを御提示願いたいのです。 それから、これは推定でもよろしいのですが、三十九年度末現在の一種、二種、三種、四種の現況ですね、その数を知りたいのです。それを、できましたらひとつ次の機会までに、資料として御提示をいただきたいと思います。 それから、これは運輸省のほうにお願いしたいのですが、いま国鉄にお願いしましたような資料を私鉄関係の踏み切りについて、できましたらひとつお調べをいただきたいのです。私鉄のほうのはだいぶん数がたくさんあると思いますが、できましたら国鉄と同じような資料を御提示いただきたいと思います。とりあえずそれだけお願いします。
○佐藤(光)政府委員 ただいまの御指定の資料、早急に調製いたしたいと思います。 ただ、踏み切りの数につきましては、三十九年度末というお話でございましたが、一応三十九年十二月末の概数でございますが、拾ってございますので、もしそれで差しつかえないようでございましたら、いまここで手持ちがございますので、御報告いたしたいと思います。 それでは申し上げますが、三十九年十二月末におきます踏切道の数は、国鉄におきまして三万八千三百七十、私鉄におきまして二万五千八百、合計いたして六万四千百七十という数字でございます。 先ほど国鉄から説明がございましたように踏切道の整備等が進みましたために、三十八年度末におきまする国鉄の数字四万三百六十四に対しまして、ただいま申し上げた数は千九百九十四、約二千の全体における減少でございます。この内訳といたしましては、四種が四千三百ほど減りまして、それが三種に格上げになる、あるいは先ほど説明がありました除却等がありまして、全体の数で約二千減っておるという状況でございます。 それから私鉄につきましては、三十九年十二月末の数が二万五千八百、これに対しまして三十八年度末が二万六千七百九十四、九百九十四、約千の減少、これもやはり格上げ整備等が進捗した結果であるわけであります。合計しまして三十九年十二月末の総数が六万四千百七十、これは三十八年度末の六万七千百五十八に比較しまして、二千九百八十八、約三千の減少という数に相なっておるわけでございます。 それから踏切道改良側近法による指定でございますが、ただいままでに国、私鉄を合計いたしまして、保安設備の整備につきまして、六千七百四十七の指定をいたして、踏切道の数で六千七百四十七、立体交差化につきましては二百七十七、それから構造改良につきまして六十二という指定をいたしております。このうちで三十七、三十八、三十九という三カ年に着手する予定のものが、保安設備の整備につきまして五千七百九十六、立体交差化が二百三十六、構造改良五十七という数字があがっておるわけでございますが、たいへんこまかい数字になりますので、御指定の資料を調整いたしまして、後ほど提出させていただきます。
○野間小委員 けっこうです。
○進藤小委員 泊谷裕夫君。
○泊谷小委員 警察庁に資料をお願いしたいのですけれども、いまでも交通渋滞というのは三サイクルで交通渋滞が発生しておるというのか、まず最初に警察庁の取り扱いの基準をお尋ねしておきたいのですが、いかがでございますか。
○宮崎説明員 交通渋滞の緩和につきましては、もちろん抽象的な基準はきめておりますが、それぞれの具体的なケースによっていろいろ条件が変わりますので、大体におきまして第一線の警察にそれはまかせております。
○泊谷小委員 一サイクル八十秒で、三サイクルが交通渋滞というおおよその基準はできていると考えているのですが、その基準はいまはありませんか。
○宮崎説明員 信号機のサイクルもただいま御指摘のように八十秒というのが一つの基準になっておりますが、実は実際問題といたしましては、五十秒から百二十秒ぐらいいろいろございまして、これも現地でそれぞれの交通量に見合うように個々別々に調整しております。したがいまして、何サイクルだから必ずその場合には交通渋滞になるということは必ずしもきめておりません。
○泊谷小委員 現地の警察官の諸君に判断をまかせておるとすれば、ちょっと基準としてとりにくいのでありますけれども、昭和三十年から最近のといいますか、昨年のがもし出ていれば統計を知りたいわけであります。大体五サイクル、十サイクル、二十サイクル程度の三段階に分けまして、そうして交通渋滞でとめられた回数がどのくらいあるかということが一つと、当初の昭和三十年とかりに三十九年としますか、その場合交通渋滞で信号を越えるためにとめられたということによって並ぶ車両列の長さ、この関係を知りたいのですが、そういう資料を用意していただくことができますか。
○宮崎説明員 交通渋滞につきましては、実は率直に申しますと全国的なデータを打ち合わせておりません。ただ警視庁として主要都市の主要混雑路線につきましては、御指摘になりましたようなデータがたぶんあるはずでございますから、早急に取り調べまして、なるべく御要望に沿うようなデータをお出ししたいと思います。
○泊谷小委員 現状手持ちの可能な限りの資料でよろしいですから、この交通渋滞についての資料を次会に提出していただきたいと思います。 次にもう一つ、鉄道と自助車の関係で踏み切り事故が多いわけですけれども、鉄道側の運行回数の少ないもの、具体的に言いますと、一日に十往復しかないような電車区間の踏み切りの扱い、これについて鉄道のじゃなくて、公安委員会が設置する信号機ですね、これはおおよそ設置されておらないで、ほとんどが電車、列車側が進行定位で、自動車側が停止定位ということになっておりますけれども、それが一日十往復程度しかない、接続のないような路線については、逆に電車ないし列車側に対して停止を定位とする、自動車側のほうは進行を定位とするというようなことについて考慮されたことがあるかどうか、これについて御意見を承っておきたいと思います。
○宮崎説明員 現行の道路交通法におきましては、御承知かと思いますが、原則的には、車両が踏み切りを通過いたします場合には、一時停止をすべきことになっております。ただ自動車と気動車なり列車に、町方に同時に働く信号機、つまりいま先生はそのことをおっしゃったのだろうと思いますが、自動車の場合車両の通過を赤にしまして、列車のほうは青にする、それから自動車のほうを青にして、列車のほうを赤にする、これが同時に連動式に働く信号機が設けられております場合には、必ずその信号機に従う場合には必ずしも一時停止をしなくてもよろしい、こういうことになっております。この点につきまして、御指摘のように気動車なり列車の運行回数が非常に少ない踏み切りにつきましては、そういう信号機を設けまして、この踏み切りに一時停止することによる交通の渋滞を緩和すべきではないかという御意見、これはすでにありまして、私たちのほうも検討いたしております。ただこの連動の信号機につきましては、運輸省のほうにもいろいろ御意見がございまして、なかなか現実にこれをあっちこっちにたくさんつけるという段階に至っておりません。目下検討中でございます。
○泊谷小委員 ただいまの考え方について、警察庁と運輸省側が現状考えておる基準について、もし資料提示していただけるならば、これもあわせて大体一日何往復程度とか、接続列車があるとかないとか制限がいろいろありましょうから、そういうものについての輪郭を両者のほうで検討されておるとすれば、その内容をひとつ提示していただきたいと思います。 もう一つだけ、後ほど先輩の肥田理事のほうからお尋ねがあると思うのですが、御殿場線の昨日の事故で、自衛隊の車両を運転しておりました運転手の資格条件について調査が完了されておるかどうか、この点について明らかにしていただきたい。
○明石説明員 ただいま手元にございます資料ではまだ確認できておりません。けさほど報告を聞きましたので……。
○泊谷小委員 これは国鉄側に尋ねるのはちょっと当を得ておりませんが、事故の性質にかんがみて次会までに調べていただきたいと思いますけれども、自衛隊の車両運転の条件、運転手としての条件、これが一般路面交通に携わっておる運転手諸君と同じ条件で免許証が付与されておるものかどうか。事実を調査しておりませんから、うかつなことは申し上げられませんけれども、自衛隊の車両列の運行を見ておりますと、何か見習いの人がハンドルを握って有資格者が添乗してやっておるように見受けられる節が多いのでありまして、もしそれが事実だとすればこれはちょっと問題とせざるを得ないと思います。その事実を明らかにしていただくように、運輸省なり警察庁のほうでお調べいただきまして、関係の役所から事情を聞いて次会に御報告をいただきたいと思います。
○宮崎説明員 昨日の件につきましては、実は詳細な報告をまだ受けておりませんので、事実は私のほうもちょっとわかりませんが、一般的に申しますと、自衛隊の車両を運転しております者は、通常のそれぞれの県公安委員会の運転免許を受けておりまして、なおかつ自衛隊で特別の何か一定の資格をきめまして、その者に限り運転させるということを大体聞いております。したがいまして、従来は無資格、無免許で運転しております例はほとんどございません。
○泊谷小委員 とっぴな質問をしたようですが、政治的にこれだけ国民会議で騒がれて、学校の幼い子供にまで警察庁も運輸省も国有鉄道も総力をあげて事故を阻止しようとしておるときに、一番指揮系統が正確であるべき自衛隊の諸君が、踏切一たん停止を怠って——しかも数多い人が添乗しているのです。これはほろ型であるかどうかその様子がわかりませんけれども、大型トラックということであれば運転台の添乗も相当あるはずです。それが列車の進行直前に踏切を横断しようというようなことであっては、もう何をか言わんやという気がいたしまして、このことについては、取り扱いはそういうことになっておるのでしょうけれども、もう一度精査してこの原因の究明に当たりたい、こう考えますので、たいへんですがお願いをしておきたいと思うのです。
○宮崎説明員 昨日の件については、詳細に調査いたします。
○進藤小委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれをもって散会いたします。 午前十一時四分散会