農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/12/16
会議録
○委員長(温水三郎君) ただいまから委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について報告いたします。 十二月十日付をもって、委員森部隆輔君、山崎斉君が辞任され、その補欠として鈴木万平君、中山福藏君が委員に選任されました。 十二月十一日付をもって、鈴木万平君、中山福藏君が辞任され、その補欠として森部隆輔君、山崎斉君が委員に選任されました。 十二月十四日付をもって、田中啓一君が辞任され、その補欠として吉武恵市君が委員に選任されました。 十二月十五日付をもって、吉武恵市君が辞任され、その補欠として田中啓一君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(温水三郎君) この際、おはかりいたします。 現在、当委員会の理事が一名欠けておりますので、委員長は前例に従い、その補欠として理事に山崎斉君を指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めます。 さように決定いたします。 —————————————
○委員長(温水三郎君) これから農林水産基本政策に関する件を議題とし、質疑を行なうことにいたします。 御質疑のおありの方は、御発言を願います。
○北條雋八君 私は、このたび、かわって佐藤総理が新内閣をつくられましたので、まず冒頭に、農林大臣にお尋ねしたい二、三の点をこれから質問をいたします。時間が制約されておりまして、三十分ということでございますから、いずれあらためてまたその機会を得たいと思います。 まず最初に、佐藤新政権の経済政策の最も重大な課題というのは、申すまでもなく、このひずみの是正であるということは申すまでもないと思うのであります。これに対しましては、前総理、非常に責任を感ぜられまして、そうして農業と中小企業には画期的な施策を施して、これに全力を尽くして是正をはかると言われておることは、皆さん御承知のとおりでございます。したがって、引き続いて新内閣の農林大臣を引き受けられました赤城農相といたしましては、所管の農林水産業に対しましては、前内閣のときよりもなお一そう張り切ってこれが是正に革新的の施策を打ち出されることと、われわれは大いに期待をしておるのでございます。このひずみの是正に対して赤城農相は今後いかなる施策を施されるか、その構想とその見通しにつきまして、重点的の施策について今日は伺いたいと思います。まずその点を伺います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 農業そのものの経済成長はわりあいに順調に推移しておる。三十七年、三十八年、所得等についても二七、八%ですから、非常に他産業に比較して少ないのでございますが、二九%くらいになってきております。そういうふうに順調に推移しておりますが、他産業との比較上は、所得の点についても二九%くらい、生活水準などの比較でも六七%くらいというようなことで、ひずみが是正されておらないということは御承知のとおりでございます。でありますが、農業に対しては一つの手だけでこれを是正していくということについては、なかなかきめ手という手はございません。でございますので、総合的に農業政策を進めていくよりほかないと、こういうふうに観念しておるわけでございます。しかし、その点につきましても、重点的に行なわれる施策が相当あると思います。でありますので、何といたしましても労働力が不足しておる。機械化をしていかなければならん。こういう点から考えても、生産基盤といいますか、土地が集団化され、改良されておらないということは、非常に農業をやっていく上において支障をきたしておるわけでございます。でございますので、あるいは山村等の林道、農地等の農道等を中心として大圃場の整備をして、農業、農産物生産がやりいいようにしむけていく。もちろん用排水等の幹線の整備、こういうことを取り上げていかなければならん。これは相当思い切ってやっていきたいというふうに考えております。 第二は、何といたしましても、国内のいまのひずみ是正からいいましても、あるいは国際的の自由化の傾向に対処しても、国際競争力を養っていく、そういうような体質改善が必要でございますので、構造改善の事業等について、いろいろ進め方については批判もあるようでございます。そういうのは逐次是正しながら、やはり構造改善を前進していかなければならぬ。構造改善も、狭い面の構造改善は改善事業が行なわれてきているのでありますが、もっと広域的な面の検討もいたしておりますので、広域的な面についての試験的な方向なども進めていきたい、こういうふうに考えております。 第三は、御承知のように、何といたしましても、ほんとうにひずみの是正ができるようなところにいくまでに、どうしても価格支持といいますか、対策が必要でございますので、価格対策につきましては、いま農産物の七割程度は価格支持をいたしておりますから、よくいっている米のようなものもありますけれども、まだ不十分の面があります。ことに酪農品等につきましては不十分の点もございますので、そういう価格支持対策。したがいまして、また流通対策等も、うんともらって、改めていかなくちゃならないというふうに考えているわけでございます。そういうふうに考えて、どれにつきましても、何といたしましても、金の裏づけといいますか、予算面に十分な背景といいますか、支持がありませんとよくいきませんので、予算の獲得には十分努力するつもりでございますが、金融面におきまして金融のワクを広げる、また金利体系等につきまして、低利長期ということで、昨年相当改めましたが、これ以上なかなかむずかしいとは思いますけれども、そういう面もさらに手を加えていきたい、こう考えております。 ところで、最終的には、これは長期的に考えまするならば、日本の農業が他産業に比較いたしまして、あるいは国際的な競争力からいいましても、非常に零細であるというような面が、何といいますか、日本の農業の力の弱さであると思います。でございますので、これは農地改革的なものとして取り上げませんけれども、いま労働力も相当流出いたしております。そういう面から考えまして、あるいはまた、一面機械化も進めなくちゃならぬという面から考えましても、一面においては、先ほど申し上げましたような圃場の整備、土地改良等によって、生産基盤を質的に強化していきたい。また一面には、量的にこれが拡大できるような方向づけをしていきたいものだ、七万町歩ほどの耕地が移動しております、その耕地の移動を自立経営農家育成の方向に向けていきたいと、こういうふうに考えますので、それをあっせんするものとしての農地管理事業団というような構想を持って進めておりますが、漫然と土地の移動を放てきしておくよりは、経営規模の拡大の方向づけを持たしたほうがいい、 〔委員長退席、理事森八三一君着席〕 それについては第三の機関が介入したほうがその方向づけが強化される、こういう構想を持っております。で、結論的に申し上げますと、先ほど申し上げましたように、一つの方法によってそのひずみを是正するということは、非常に、そのきめ手というものを持っておりません。総合的にしんぼう強くといいますか、粘り強くといいますか、農業の体質を改善して、そうして他産業と均衡のとれるような農業に、また所得が均衡のとれるような所得に持っていきたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
○北條雋八君 ただいまお話の点は、要するに経営規模の拡大をはかるということ、それにつれて基盤の整備あるいは金融の改善といったような点も大事なことと思いますが、かりに、この規模の拡大ができ、また基盤の整備その他金融財政の裏づけも十分できたとしましても、現在、農村の青年がどんどん都市に流出してしまう。後継者の養成というものが非常に私は大事だというふうに思いますので、農業の後継者の対策としても、むろん考えてはおられるようでありますが、これももっと積極的に力を注がれて、そうしてこれら農村の青年の教育ということ、すなわちりっぱに将来農業をやっていける技術を身につけた青年を養成するということが非常に大事だと思いますが、現状を聞いてみますと、まことにその点将来を案ぜられるわけでございます。で、現在、農業高等学校が相当ありますけれども、わずかばかりではありますが結局それらに入った者が農業にとどまって、実地に仕事をするという者が非常に少ない。ただ肩書きを得るために一応入る、卒業すれば大部分が第二次産業その他に就職してしまうということでありますから、この点はやはり文部省のほうと十分連携をとって、この点にもやっぱり画期的な施策を講ぜられることが必要だと思います。時間がございませんから、この点はこれでとどめます。 次に、米価問題で伺いたいのでありますが、消費者米価は一月から一四・八%引き上げを決定せられたのでありますが、これは世論は強く反対しておりますし、また言論界は非常に批判的であります。すなわち、池田内閣の最後の置きみやげだというようなことも言っておりますし、また農政が不在の値上げである、また物価問題の総合的検討をしないできめてしまったのは不都合だ、いろいろ指摘をされております。 そこで、お伺いしますが、背から米価の値段はあらゆる物価に大きく影響して、米が上がればすぐ労銀に響くし、大工や日雇いやそういう賃金は上がってくるし、副食物あるいは下宿代から家賃、ふろ、理髪、交通費、医療というようなぐあいに、これは生活物価の連鎖的暴騰ということを来たすものであります。こういうことはもう万々きまり切ったことでありますけれども、それにもかかわらず、現時点においては、特に政府は物価の抑制に全力をあげると標榜しておる際に、この米価の値上げをしたということは、もう非常に大きな矛盾だと思います。なぜもっと慎重に審議をしなかったのか。聞きますと、これは米審の答申が出たその日に、持ち回り閣議で決定してしまったというようなことでありまして、非常に私は遺憾に思うのであります。で、また政府のいうように、米代そのもの値上がりはごくわずかで、生活費に及ぼす影響は〇・七%だ、きわめてこれは生活に影響は少ないのだ、エンゲル係数も年々低くなって、三〇%台というふうにいっておりますけれども、これらの計算の根拠となるものは高所得者層、すなわち、うちであまり食事もしないような重役であるとか、あるいはもうぜいたくな家庭の生計費も全部これは含まれて、全国総平均の統計数子であるのでありまして、それでありますから、この数字はほんとうに当てにならないといってもいいくらいで、実際に低所得者層の生計費を調べてみますと、これは内閣の統計局でも比べた例がございますが、五分位に生活程度を分けまして、そうして五分位の階級別の勤労者世帯の三十八年度の統計を見ましても、最も所得の少ない第一位階層のエンゲル係数は四五・一%になっております。それからまた生活費に対する米代としましても一〇・一%になっております。で、私が二、三調べた家庭におきましても、一例をあげますと、五人暮らしの一家であります。収入は三万五千円でありますが、そのうちの食費が一万六千二百円、それでありますから、食費にエンゲル係数で四五・三%、そういう数字になっております。で、食費代のうちの米代が四千二百円、約二六%になっております。でありますから、総体の生活費に対する米代の比重というものは一二・一%という数字になっておるのでございます。そのほか、いろいろ調べがございますが、ともかく低所得者層というものは非常に数が多いわけでありまして、生活保護を受けておる世帯が四十六万世帯、そのほかボーダー・ラインのものなどを含めまして、月収が、一カ月の収入が四万円以下というようなものは、人数にしますと四千万人くらいおるわけでございますが、そういうような人のやはり実地の生活がいかに米代に依存しているかということも考えなければ、やはりこういう消費者米価の値上がりというものはすべきじゃないと思うのであります。そして、低所得者といいますか、所得が少なければ少ないほど、他の物価が上がれば上がるほど、米に依存する比重は非常に大きくなるのでありまして、これらの人は、昨今のように物価が騰貴して生活が苦しくなってくるときこそ、ほかのものは上がるのだから、せめて米代だけは上げないようにしもらいたいという念願は、非常に強いのであります。ある家庭などについて見ましても、やはり物価が高くなって、子供にお菓子などを買ってやれないといったような家庭では、おやつに握りめしを食べさしているというような家庭もあるのでありまして、そういうところでは、ほんとうに米代というものは食費のうちの三〇%、三五%といったような負担になってくるわけであります。申すまでもなく、政治というものは、数多くの恵まれない不幸な民衆を対象としてとられるべきものでなければ、ほんとうの民主政治とは言えないと思います。この意味におきまして、今度いろいろ徳用米その他のことも政府では考えられてはおりましょうけれども、まだまだその考え方が非常になまぬるいというそしりは免れないと思います。今度の決定の結果を見ましても、特選米と普通米と、上げる率は同じになっておりまして、で、徳用米はなるほど八・一%で安くはなって、上がり方は少なくはなっておりますけれども、それではなぜもっと特選米をよけい上げて、その上がっただけでも徳用米のほうを減らすことができなかったかということも考えられるわけで、少しでも安くしようという気があれば、そこまで考えてもいいのじゃないかというふうに思うのでございますが、その点につきまして大臣のお考えを一応伺いたいと思います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 農村の後継者問題につきましては、御意見のとおりだと思いまして、そういう方向に進めていきたいと思います。 それから米価の問題でございますが、米価の決定が慎重でなかったじゃないか、あるいは時期的に、何か池田内閣のかわり目に、まあどさくさにやったのではないかという御批判でございますが、実は生産者米価を上げたときに、すでに消費者米価もこれは手をつけなくちゃならぬ、政府の負担ばかりでなく、消費者にもこれは一部を負担してもらわんことには、生産者米価もこういう額で引き上げる、千八百円ばかり引き上げましたが、こういうことも困難だということがすでに議題になっておりましてその後慎重に政府部内といたしましても、消費者米価には手をつけなくちゃならぬ。ただし、昭和三十九年度中は米価及び公共料金等には手をつけないということにきまっておりましたので、三十九年度は手をつけないが、四十年になりましたらばこれはやらざるを得ないということは、政府部内としてもずっと引き続き考えておりましたし、検討を進めておったわけでございます。そこで、米価、審議会等にもはかりまして、消費者米価の算定方式というものにつきましてもずいぶん検討をしてもらっておりましたが、その結論がなかなか出ません。で、そのうちに消費者米価もいずれにするか決定しなくちゃならぬということで、米価審議会を招集いたしまして、米価審議会におきましても、いまの北條さんのような御意見も相当ありましたが、数字的にいろいろな議論も検討もされたわけであります。しかし、結論といたしましては、もうやむを得ない問題、そうでないと、いまの食糧管理制度という、生産者にとっても消費者にとっても、相当ためになっているところの食糧管理制度というものが崩壊するようなことになる。あるいは自由というようなことにまでなるというようなことでもしようがないので、食糧管理制度を健全化していく面からいっても、ある程度消費者に負担をしてもらうということはやむを得ないのじゃないかという結論が大部分でございましたので、政府といたしましては踏み切ったわけでございます。もちろん、いまの御指摘のような影響のところは相当あると思います。しかし、米が物価の中枢であるというようなことは、これは自由経済時代等においては非常にその機能が大きかったと思いますが、統制いたしておりますので、その点につきましてはよほど違っているのではないか。むしろこの労賃、賃金等のほうが物価に対する影響、たとえば米の価格をきめる場合には、消費者米価は別にいたしまして、生産者米価の分につきましては、むしろ労働賃金が、労働力が不足しまして上がってきている。あるいはまた米価の算定方式が、都市の製造業者の労賃でもって換算するというようなことから、生産者米価も上がってきたわけでございますのでそういう影響のほうがむしろ大きいのじゃないか、これは両方あると思いますけれども、そういうような形で推移してきておったと思います。そこで、消費者米価につきましては、家計の安定を旨として、経済事情をしんしゃくしてやっていく、きめていくということでありますので、家計の安定上いまいろいろるるお述べになりましたような問題も検討いたしまして、実際に、しゃくし定木に家計米価というものを算定いたしますと、一九%から二〇%ぐらいまでの余裕はあるということになりますが、そういうことでは、いまの影響力等も考えて当を得ていないということから、まあ一四・八%ということに結果はなったわけでございます。そこで、低所得者の問題、お説のとおりだと思います。確かに家計における米にかける金、これは低所得者ほど多いし、影響力も多いと思います。でございますが、やはり米の価格体系における位置ということも考え、家計のことも考え、それからまた統計等も、それは富裕な人のも入っておりますけれども、富裕な人よりも実は低所得者のほうが多いのですから、まあ統計的にいっても、低所得者のウエートが多く統計に出てきていると思っておりますが、それにいたしましても、低所得者対策というようなことを考えなくちゃなりませんが、これは二面においては、米でやっていく関係で考えなければなりませんが、同時に、これは社会保障制度の拡充強化ということで、これはやっていくのが本筋だと思います。それにいたしましても、米の価格の影響力ということを考えますので、いまお話のように、米の面からいいますならば、徳用米の品質をよくいたしまして、いままでの徳用米ではなく、普通米と同じように、準内地米を入れましたから普通米と同じような品質にいたして、それから引き上げ率も八%程度にして、普通米と同じような徳用米を購入しようとするものの負担を幾ぶんでも少なくしていく措置が大事だというふうな考え方から、いま申し上げたような方法をとったわけであります。そこで、特選米とか普通米、特選米の率をうんと引き上げたらよかったじゃないかということもございますが、そう特選米というものもあまり出ておりませんような状況でもありまするし、普通米と同じような率にしましても一八%ぐらいになりますので、その程度が、まあ妥当といいますか、適当でないかというような算定をいたしたわけでございます。お話のような点も相当考慮をいたしたわけでございますが、結果としてはいま御指摘のようなこともあると、私ども考えておりますが、そういう点も実は慎重に考えた結果、手を打ったというふうに御了解願いたいと思います。 なお、こまかい点で申し上げる必要がございますならば、数字上の問題等につきましては、事務当局からも申し上げていいと思いますけれども、大体私が申し上げたようないきさつで消費者米価を決定したと、こういうふうに御了解願いたいと思います。
○北條雋八君 時間がございませんので、この点はこの程度にとどめますけれども、私が先ほど申し上げたのは、特選米と普通米とを同じ率で上げているんでありますけれども、特選米はおそらく数量が少ないからでありましょうけれども、少なくても特選米はもっと上げて、引き上げた分だけ徳用米のほうの率をもっと下げる、それが筋じゃないかと思うんです。 もう一つは、いまお話がございましたけれども、スライド制のことを、かつて大臣はおっしゃいました。 〔理事森八三一君退席、委員長着席〕ほんとうに米価の決定というものは非常にいつも問題になるのでありまして、今回の消費者米価の決定のいきさつから見まして、消費者と生産者と、それから政府と、三者につきまして、米価をめぐるそれぞれの立場や役割を、根本的に検討しまして、そうして最近の情勢にふさわしい算定方式を立てるときがもう来たんじゃないかというふうに思います。現在のような、場当たり的な米価の決定は、いつも問題を紛糾させて、国民に不安と不信を招いておるのであります。この点につきましては、現在、大臣としましても非常に頭を悩まされておることとは思いますけれども、そのお考えを、簡単でよろしゅうございますが、一言伺いたいと思います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 確かに米価の決定につきましては、生産者米価、消費者米価あるいは政府の立場、いろいろございます。そこで、生産者米価の算定方式は大体こまかく規定されておりますけれども、消費者米価は家計の安定と経済事情、こういう基本方針だけでございます。でございますので、実は米価審議会におきましても、消費者米価の決定方式をどういうふうにしておったらいいかということを諮問いたしまして、小委員会が設けられておるわけでございます。この結論をなるだけ早く出してもらいたいと私たちも思っておるんでございますが、いまお話のように、そういう専門的なこと以外に、政治的にも生産者米価、消費者米価あるいはまた財政的の立場等、いろいろ含んでおると思います。そういうことにつきましておおむね妥当な線が出ないものだろうか、こう考えて、米価審議会の小委員会の御意見やら、あるいは国会等の意見等も十分聞きまして、何らかひとつ方法を考えていかなくちゃならないんじゃないか。スライド、スライドといいますけれども、私は、同じ米でございますから、関連がないというわけじゃないという意味で申し上げておることが、スライド、スライドというふうに言われておりますけれども、もしも生産者米価と消費者米価との開運をどういうふうにつけるかということにつきましても、もちろんその内容等につきましては十分検討する必要があると思います。一がいに、ただ上がったから上がった分を消費者に負担させるということのみにはいかないと私は思いますが、そういう意味におきまして、その関連はある、その関連をどういうふうにこれを理解していくか、あるいは決定の上にあらわれていくかということにつきましては、十分検討を必要とする問題だと思います。それはいずれにいたしましても、それはいまお話のように関連——おのおのの立場から価格の決定につきまして、なお相当検討を要することだと思いますので、それを続けていきたいと、こういうふうに思っています。
○矢山有作君 その点で、ひとつ農林大臣にお伺いしたいのですが、端的にお伺いしたい。農林大臣は、米価のスライド制の問題について、いま自分のスライド制という意味は、こういう意味で言っておるのだということをおっしゃったわけですが、私がお伺いしたいのは、現在の食糧管理法、これを今後も維持していくという前提に立っておられますかどうですか、この点。
○国務大臣(赤城宗徳君) くどくど申し上げる必要ないと思うぐらいに、私は食糧管理法の維持者でずっと通ってきておるのでございます。そこで、よけいなことでありますが、それを維持していく上においても、健全な形でもっていかないと、これはひびが入っても困るというふうな考え方を持っております。
○矢山有作君 そうすると、私の理解によると、米の政府の買い入れ価格の決定方式をきめた第三条、それから売り渡し価格をきめた第四条、これは私の理解によれば、全然関係は切断されておると、こういうふうに解釈しておるわけです。その点の大臣の御解釈は。
○国務大臣(赤城宗徳君) 食糧管理法の規定上からいいますならば、おのおの別個の価格決定方式だと思います。しかし、食糧管理が経済事情というものを、経済法則というものを考えますならば、私のことばが足らぬが、同じ米じゃないかと、この前言ったものですから、同じ米だというようなばく然たることを言っているとおっしゃいますので、たとえば消費者の家計の安定を旨としておると言っても、大体生産者米価が幾らだというようなことは、これは基礎になっていなくちゃならない。突然価格をどこからか持ってきて、そして米は幾ら上げなくちゃならないということじゃなくて、やはり米というものはどれくらいの生産費がかかっておるのだ、こういう価格の決定につきましては、生産費というか、そういうものが基礎になっていることは、統制であれ自由であれ、当然それが基礎になっていると思います。そういう経済法則から見まするならば、やっぱり米というものの消費者米価をきめる場合に、やぶから棒に幾らだというきめ方ではなく、やはり生産費がどれくらいかかっているのだというふうなこと、ことばをかえて言えば、生産者米価もどれくらいだ、それについてどれくらいのものが家計の安定を旨として、あるいは統済事情を旨としたらどうかということでございますから、食糧管理法そのものの表面にあらわれておりませんけれども、経済法則として、米が生産者の生産費といいますか、生産者米価との関連は私はある、こういうふうに見ておるわけです。
○矢山有作君 もう一つ、それじゃ、いま端的に言って、要するに第三条と第四条の、米の買い入れ価格と売り渡し価格については、法のたてまえから言えば関連はない、切断されておる、こういう端的な御見解だったと思うのです。あと補足して御説明になったのはそれの繰り返しで、そういう御見解を表明されたと思うのですが、じゃ、そういうように生産者米価と消費者米価を完全に切り離して立法がなされたという、その立法の趣旨というものは、それはどこにあるというふうに理解しておられるのですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) これはやはり何といいますか、当時からいえば、米の生産者の立場からいえば、非常に米が不足している時代に、生産が減退しているころに、米を集荷しなくちゃならぬという立場から、生産費を補償していくというような形でやっていましたが、一方において、やはり米が不足していましたから配給を十分に確保していくと、こういう意味から配給回、消費者の立場、生産者の立場おのおのの立場に重点を置いていまのような規定ができてきた、こういうふうに思っていますが、この根本には、やはり関連がないわけではございません。やはり集荷してそれを配給しなくちゃならぬというふうなことも関連ございますから、私は、根本的には経済原則というものを無視してはできないことだから、その底に流れているものは関連はあるというふうに考えて差しつかえないのじゃないか、こう思っています。
○矢山有作君 私は何も、なるほど立法された時期、戦前に、昭和十七年につくられたというのは、もちろん米の需給に安心のならない点がずいぶんあったから、一方において生産を確保し、一方においては配給を確保するという趣旨であったということも、それはわかります。しかし、同時に、そういうことだけではなしに、私は、やはり国民の主要食糧としての米の生産を確保するということは、同時に配給を確保するということになりますがね。で、国民の食生活に不安定のないようにし、国民の生活上の不安を除去する、そういう点も一つの大きなこれは要素になっていたのじゃないかと思うのです。しかも先ほど米不足時代という点を強調されたのですが、米の需給というのは現在においても引き締まり傾向にあるということは、よく御承知のはずだと思うのです。そうすると、私は、この立法の趣旨というものは、あくまでも一方においては、国民の主要食糧である米の生産をする生産者の立場を擁護するという点と、一方においては、国民の主要食糧である米の安定的な供給をやって、しかもできるだけ価格を低い価格でやって、家計を圧迫しないように、生活の不安のないようにする、こういうたてまえがはっきり貫かれておると思うのです。そうすれば、食糧管理法というものを維持していくのだとおっしゃる大臣の立場から考えれば、生産者米価と消費者米価の決定のしかたは切断されておるとおっしゃるその点を、特に私は重点に考えていくべきじゃないか。なるほど、経済法則として、米の生産費というものを全然無視して消費者価格をきめることはできぬのだいう点について、いろいろと詳しいお話があったわけですが、私は、その経済法則を超越する、国民の主要食糧の生産と配給の安定をはかるという趣旨から、この法律がつくられたと思うのです。そうしたら、軽々しくスライド制だとか何だとかいうことを言言われるのは、ちょっと私どもとしては解せない。むしろ法のたてまえを私がいま申し上げるように考えるならば、軽々しくスライド制だとかいうようなことはおっしゃるべきじゃないと私は思うのですが、その点についてどうお考えになるのですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) お話の点はよく私も了解できます、食糧管理法のたてまえがそういうことであるから。ただし、これは一つの限度があります。全部ほんとうから言えば、極端に言いますれば——これは極端なことを言うとしかられるかもしれませんが、ほとんどただみたいに配給してもいい——するほどよくなるわけでございますが、そういうわけにもまいりません。さりとて、むやみと高いものを配給するというようなことは、これは食糧管理法の趣旨にも反する。そういう点で、やっぱり家計の安定がどの辺にあるかということにつきましては、おのずから限度がありまして、それと、消費者米価は絶対に上げちゃいかぬというようなお立場ならば別でございますけれども、消費者米価を上げなくちゃならぬという場合も生ずるわけでございます。そういうわけでございますので、社会保障制度とは別個な社会保障的な役割りをある程度演じております。そういう意味におきましては、なるべく家計の安定をそこなわない限度において——上げないことが望ましいことでありますけれども、やはりそういう家計の負担が増しておるというような場合におきましては、ある程度これを改定するということが必要だ。改定するという場合におきまして、やはり幾ぶん考えなければならないのは、経済原則に戻っていろいろ考えることが必要な場合が生じてくる。たとえばコスト計算というようなこともありまするし、あるいは政府で持つべき負担はどういう負担であって、当然コストから持っていかなくちゃならぬ費用はどういう点だという分析も、ある場合にはやっていく必要があると思うのです。そういう意味におきまして、スライド、スライドというと、すぐそのまま消費者が負担するというふうにとられますけれども、関連性は私はないわけではない、こういうので、それをスライドと称し、そのスライドは、そっくりそのまま生産者米価を上げたものを消費者米価に持ってくるという意味にとられ、あるいは生産者の価格、消費者価格をどういうふうに持っていくかという場合に、全部消費者に負担させるというような考え方にあるというふうに思われては、たいへん私の本意ではございませんが、関連がある、それをスライド、スライドというふうにいつの間にかなってしまったのでございますが、そういうふうに関連性というものを無視できないという立場で、なお検討してみたいと、こう考えております。
○矢山有作君 締めくくりだけやらしてください。
○北條雋八君 私、時間が、大臣もお忙しいので、またあとの質問がありますから、これで打ち切りますが、なお米価審議会の答申のあり方とか、あるいは国有林の開放問題について伺いたいと思ったのですが、非常に貴重な時間ですから、これで私の質問を打ち切ります。
○委員長(温水三郎君) いま北條君から退席するという時間の通告がありましたので、さように運営いたしました。 —————————————
○委員長(温水三郎君) 次に、食料品総合小売市場管理会法案を議題として、質疑を行なうことにいたします。 質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○北村暢君 どうも委員会が険悪な空気のようでございますが、おとなしく質問いたしますから……。 食料品総合小売市場管理会法案の、第一条の目的というところに、「生鮮食料品等の流通の合理化を促進して適正な小売価格の形成に資し、もって国民生活の安定に寄与することを目的とする。」、なかなか遠大な目的を持っておるのでありますが一体この食料品総合小売市場管理会というものが、国民生活の安定にどの程度寄与すると、このように判断されておるか、まず、その点からお伺いいたします。
○国務大臣(赤城宗徳君) これだけで国民生活が安定するというようなことではないと思います。しかし、消費者の物価が安定するような、ことに生鮮食料品について問題が非常に多いのでございますから、それが安定するような小売り制度にもっていきたい。そのことだけで国民生活の安定というように考えられないと思いますが、部分的には寄与できる、こういう方向づけを持っていると思います。
○北村暢君 ちょっと大臣の言っていること、はたでがたがた言っているものだからわからない。 実はこの点について、最初の間、東京都に二十カ所、その他の大都市周辺にどのくらいつくるか。まあごく小部分、したがって、影響する範囲というのは、まあごく小部分に限られている、このように理解いたします。したがって、考え方としては、これを一つのひな形として、そうしてこういうふうにやれば中小企業の、零細企業の生鮮食料品の近代的な商業経営がこのようになるのだという、見本をつくるという程度のことを考えられているのか、それによって膨大な小売り商の流通組織というものに影響さしていくという一つのモデルをつくる、農業構造改善事業じゃないけれども、パイロット式のものをつくろう、こういうふうにお考えなんですか。その点を、実は国民生活の安定に寄与するというから、非常に遠大な目的を掲げておるが、実際はどういうふうに考えておるか、その点をお伺いしたい。
○国務大臣(赤城宗徳君) 実際お話のとおりでございます。ひな形的なもの、パイロット的なもの、模範的なもの、こういうふうに小売りのあり方があってほしい、また、それが小売り商の、小売り人のためでもあるし、消費者のためでもある。だから、国民生活の安定というのは少し膨大な表現でございますけれども、だから、これによって小売りのスーパー・マーケット的なものをつくるから国民生活が安定する、こういうふうに御解釈されると、たいへんにこれは行き過ぎた表現だと、私ども思っております。ほんの一部分である、こういうふうに御理解願いたいと思います。
○北村暢君 そうしますと、末端小売りの流通行政というものですが、これは一体農林省の所管なのか、私は、通産省関係の中小企業庁所管の行政に部類するものである、このように判断するのですけれども、通産省がやらないから農林省がモデルをつくるというのか、しかも、これが国民生活の安定に寄与しようというのですから、中小企業である零細経営を、この生鮮食料品を取り扱う経営、これに寄与さしていくという行政目的を持っているというふうに思うんですが、それは農林省所管の行政事務の中に入るのかどうか。どのようにお考えですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) なお、こまかいことは政府委員からも答弁いたしますが、食料品、特に生鮮食料品を中心として流通対策を講ずるということになりまするというと、生産から市場等の流通機構、それから末端の小売り関係ということが、農林行政として非常にウエートを持っておりますので、そういう意味におきまして農林省として手をつけていこうと、こういうふうに考えております。
○北村暢君 その考え方はわかるのでありますけれども、それはそれなりに承っておきます。しかし、この問題は、実は、パイロット式なこういう総合小売市場管理会というものの行なう総合小売り市場というものと、通産省が考えている、中期経済計画における、流通面における商業経営の近代化という構想。したがって、その上において、通産省は一体どういう考え方を持っているのか。経営近代化資金、高度化資金、これはいずれも通産省所管の行政事務であります。それが一体どのように運営されようとしているのかということは、これは私は、農林大臣にお伺いしても結論が出ない。したがって、これは通産大臣にまず聞かなけりゃならない、こう思いますすから、きょうはその準備がないので、後日の質問に譲りたいと思うんです。したがって、その点は、きょうは打ち切りますけれども、それでは、できる管理会というものは、一体いかなる理由——設立の理由といいますか、性格の問題でありますが、管理会は政府関係機関であるのかどうかということですね。この点ひとつお答えいただきたい。
○国務大臣(赤城宗徳君) 政府機関というよりも、公益的な面を相当持っておりますので、法人というような形で管理をするということになると思いますが、政府機関ではないと、こういうことでございます。
○北村暢君 政府関係機関ではない。そうすると、臨時行政調査会の答申というのは、すでに農林省でも検討されておると思うのでありますけれども、公社、公団、事業団、その他の特殊法人というものについて、実は答申がなされております。その部類に入りませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 広い意味においてはその部類にも入ろうと思います、政府が出資しますから。でございますけれども、まあ一般の法人の中の公益的な性格を持っているという意味におきましては、民間法人に非常に近い面もございます。いまの行政管理庁の中に入れればこれは入らないとは限らない。入っておると思います。
○北村暢君 これは行政管理庁長官にも来てもらわなければ、いまの農林大臣の答弁はまことにあいまいもことしていますね。特殊法人で公益的に何とかと、こうおっしゃられましたけれども、そういうあいまいもことしたものをつくろうとしておられる。大体行政組織法上からいうと、この公社、公団、事業団、特殊法人というのは、確かにあいまいな性格を持っているのであります。そこに今日、公社、公団、事業団、特殊法人の大きな問題点があるのであります。大臣がいま答弁になっているようなあいまいもこたるものをつくるから、一体どういうふうに今後運営されていくかということについて、非常に心配があるのであります。で、一体、それではこの管理会というものの運営についての基本的な考え方は、どのようにお考えでございますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 管理会が商業ベースで民間的なものでもございますけれども、公益面が相当あるので、公益面につきまして、出資を通じてやはり監督といいますか、そういう面が残されておるということが必要であるというふうに考えております。
○北村暢君 いま、大臣はこの法案の趣旨をあまり御存じないようですね、いまの答弁を聞いていると。この管理会は商業部面を行なうのですか。商業部面を行なうということについては、管理会自身が物を売ったり買ったりするのじゃない、仕入れたり売ったりするのじゃないでしょう、商業部面のことは。政府が出資するからと、こう言うけれども、そういうものではないのですよ。管理会といって総合小売り市場に入るものは純然たるこれは民間法人なんです。法人的なものを想像している、共同化されたもの、共同化されたものが、株式会社か何か知りませんけれども、純然たる民間のものが入ってくるのです。それに、ただ建物を貸してやるための建設をする、施設をする、こういうことになっているのであって、この管理会は商業部面のことはやらないのですよ。いま、大臣の答弁では、何か商業部面のことがあると、こう言っている。確かに借家業という、家主として家賃取り立ての営業をやる、こういうことならば、確かに大臣のおっしゃるような、貸し家業をやるならそういうふうなことにはなる。大体が貸し家業なんだ。それで、この政府の出資というのは、地方公共団体と国とが同額の出資をするということになっているのですよ。だから、これは明らかに政府関係機関である。特殊法人という、まあ事業団、公団、公社、そういう名前ではない、管理会、こういうものもほかにないわけではないのです。郵政関係にも、何とか管理会というのがあるのです。これはやはり政府関係機関として扱われているわけです。したがって、この基本的考え方がまことにあいまいであるのでありますが、一体この管理会というものは自立的な運営能力というものを持っている法人なのかどうなのか。どうなんですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほど消費部面を持っているというのは、この小売り市場が商業部面を持っていて、管理会が持っているということではございません。お説のとおりに私も考えております。 ただ、商業部門を行なっているものに対しまして、建物の管理をするとか、あるいはそういうものを指導している公益的な面があるということで、言葉が足りなかったので、直しておきます。自主的に運営するのかということでございますが、もちろん自主的に運営をすることになります。
○北村暢君 自主的に運営する能力を有する法人である——まあこの管理会に限らず公社、公団、事業団、こういうものの性格について自立的な運営能力を有すると。これに対して臨時行政調査会は、そういう自立的な運営能力を有する法人について、いろいろな指摘をいたしております。現在、大臣の所管しているもののうちにも数多くの事業団、公団、こういうものがありますね。農林省所管の、監督をしているものがたくさんあります。これに対して臨時行政調査会は、非常に詳しい答申をいたしております。確かにこの法案は、臨時行政調査会の答申案が出る以前の法案でありますから、それが配慮されていないだろうと、こういうふうに思います。私も法案の内容を全部見ましたけれども、従来農林省がとってまいりました公団、事業団のやり方と、この法案の内容とは全く同じです。今日までの、この臨時行政調査会の答申案による指摘を待つまでもなく、農林関係の事業団、公団、これの欠点というものは非常に多くあるわけなんです。その反省というものが何らなされずに、この管理会法案というものが出ている。したがって、この法案が継続審議になったということは、私は非常に幸いだと思う。継続審議になったから、臨時行政調査会の答申案に対するいろいろな指摘事項について、この管理会法案は根本的に私は考え直さなければならない段階にきている。これが継続審議にならなくて通っておったらたいへんなことになる、このように私は思います。したがって、一体、この自立的な経営能力を有する法人だとおっしゃるのでありますけれども、あらゆる条項を見て、農林大臣の監督範囲の内容というものについて、従来の公団、公社と何ら変わりない。業務運営上の問題について、予算あるいは業務方法書に至るまで、全部大蔵大臣に対する協議事項になっております。大臣はいま自立的運営能力を有する法人だと、こうおっしゃったけれども、実際には自立的な運営能力を有する法人になっておらないんです、この法案の内容からいくというと……。農林大臣と大蔵大臣の監督下にあって、自由な動きのできない法人に——半身不随どころか、全然法人としての自主的な運営はできないようになっております。そういう点に対する反省はいかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 自主的な運営をすることでございますけれども、流通の合理化に関与したいと、そういう目的も持っていますので、実は官庁的な機構ということも考えないわけでもなかったんでございますが、そういうことでは非常に運営がいわゆる官僚的になってうまくいかないということで、特殊法人にいたしたわけでございます。特殊法人でございますから、純然たる民間の私法人と違いますので、その点においては、監督をある程度必要とするということになっておりますので、法案のような監督権を与えるということになったわけでございます。
○北村暢君 いや、監督するのは、それは特殊法人で、政府が出資し、地方公共団体と平等に出資するのですから、監督するのはあたりまえのことなんです。それだから、特殊法人として、政府関係機関として、予算から業務のやり方からみんな監督するのです。しかし、その監督する範囲の内容の問題なんです。範囲の内容が、それはいままでの、それじゃ従来の農林省所管の公団、公社の運営が、農林省の監督をされて、非常に業績をあげ、目的を完遂し、その公団、公社の設立目的に合致したものか、一体どうであったろうか、全然効果がなかったとは言いません。しかし、その運営がいまおっしゃるように、監督の内容如何によっては、最も悪い官庁の非能率というものが公団、公社に行なわれている。この設立の基本的な目的は、私はこういう性格の特殊法人であるから、民間の企業性を追求する、合理性を持ったものでなければならない。しかも、それは公共性があるから、国の責任というものが、官庁の非能率というものを克服する特殊法人としての能率をあげる、こういうものでなければならないはずのものなんです。ところが、創意くふうも何もできないように、実際は農林省自体が直接やったほうがいいくらいのものなんです。いいくらいのものであるのだけれども、予算の都合上あるいは事業資金の借り入れの関係、いろいろな面からして、農林省が直接できない。したがって、特殊法人とする、こういうことなんです。そういう面が官庁の非能率を克服し、民間の企業の合理性を追求する、こういうものでなければならない。ところが、いままでの公社、公団、事業団の反省は、実態はそうなっておらないわけです。臨時行政調査会の答申案はここにありますけれども、あなたのところの所管の公社、公団、事業団について再検討すべきというのは、全部で具体的に指摘されているのは十八あります。そのうち、農林省所管、あなたの監督のものを八つ含んでいるのですよ。各省ある中で、八つあるのです。そういう実態の中で、この臨時行政調査会の公社、公団、事業団に対する改革の意見に対して、農林省の態度はどうなのか。政府としては一体どういう——内閣としてはどういうように対処するのか。この点は、私は総理大臣に聞かなければならないと思う。したがって、そういう基本的な態度というものがわからないで、いま、大臣の答弁を聞いているというと、確かに赤城さんは農政通であるし、あなたとの農政問答は、非常にみんなも期待するし、あなたにはあまり強いことを言えないわけでありますけれども、実際の農林行政を扱う最高の責任者として、こういう問題についての処置というものについては、どうも大臣の答弁を聞いているというと、私は、従来の農林省のやってまいりました公社、公団、事業団に対する反省の色というものは少しもうかがえない、非常に残念であります。これはもう非常に大きな政治問題になっている問題でありますから、この結論を一体どうするかということを出してもらいたい。で、臨時行政調査会の答申の中では、公庫、公団、事業団その他の特殊法人等は無秩序に乱立する傾向にある。その運営の実態はきわめて非能率であると、こう言ってるんですよ。したがって、そういうものは整理するとか統合するとか、改善をするとか、こういうことをやれと言われて、しかも、各省相当ある中で、農林省関係については八つも指摘されてる。この反省なしに、この管理会法というものを何とか通してくれと言われても、私はそう簡単に応ずるわけにはいかないので、継続審議になって、この臨時行政調査会の答申というものが出た今日においては、私は、この公社、公団、事業団に対する佐藤新内閣の態度というものが明確にされて、そしてそれに取り組むという姿勢でなければならない、このように思うんです。その反省というものがどういうふうに結論されているのか。おそらく現在検討中だと、このように思うんですけれども、結論は出たんですか、どうなんですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 結論的に言いますと、まだ結論は出ておりません。しかし、臨時行政調査会の答申は尊重するつもりで検討いたしております。また、答申を待つまでもなく、私のほうとしても、たとえば例を言いますならば機械化公団、こういうのは改組していかなくちゃならぬというようなことで、検討を進めておる。あるいはまた畜産事業団等の非能率化等につきましても、これは能率を上げるように持っていかなくちゃならぬというふうに考えておるわけでございまして、全然手を触れないわけじゃございません。その答申等がなくても、私どもはその欠点を補って、せっかく設けた公団、公社等の運営を国民の期待に沿うような形にしていかなくちゃならぬということは考えておるわけでございます。
○北村暢君 それじゃまあ結論が出てないというんですから……。しかし、私はこの管理会法をずっと見まして、農林大臣の監督事項ですね、それから大蔵省の協議事項、これは従来の公団、公社のやり方と全く同じですよ。違うところがあったら、どこどこが違うということを指摘していただきたい。
○政府委員(久宗高君) ただいま大臣からお話しいたしましたように、総合小売り市場でねらっておりますような機能を果たそうといたしますというと、二つの面がございまして、それを現在の法制で処理いたそうといたしますと、形式といたしましては管理会的な形をとらざるを得ないと思います。したがって、その場合、それに伴う一連の各省との協議事項でございますとか、あるいは業務方法書の処理の仕方でございますとか、そういう形式は、御指摘のように、一般のいわゆる特殊法人と同じような形式をとらざるを得ないわけでございますが、内容が問題であろうと考えます。
○北村暢君 内容が問題だと言うのですが、それじゃ内容の改善をどのように、いままでと違った考え方でやろうと思っておりますか。
○政府委員(久宗高君) 総合小売り市場で、新たなモデルといたしましてかようなことをいたしますので、私どもといたしましても、この運用につきましては相当慎重に考えざるを得ない、このように考えるわけでございますが、形式といたしましては、すでに御承知と思いますが、運営につきまして審議会を設ける、これも他の公団でも同じような形をとっておりますので、全く形式的ではないかと御指摘があれば、形式はそのとおりでございますけれども、問題は、その中で取り扱います問題が非常に広範多岐にわたるものでございますのと、営業の相当中身にまで入った問題でございますので、それをあらかじめ非常に具体的に規定してしまうことができないわけでございます。したがいまして、問題は、その審議会の運営なりあるいは指導の具体的な仕方なりを、あらかじめきめられないという点にあるわけでございますので、その内容が不適正に走らないような運営に、運営をよほど慎重にするということで、それをカバーするよりしようがないと考えております。つまりあらかじめ内容を規定できないという問題でございます。
○北村暢君 これは通産大臣とも協議するような形になっておりますか。
○政府委員(久宗高君) これは最初の御質問にございました農林省所管かどうかという問題と関係いたしまして、私どもも立案いたします際に、この関係のまあ、先輩でございまする通産省とは、非常に詳細にお打ち合わせいたしまして、その際、食料品に限定をいたしておりますけれども、それの取り扱いその他で、食料品以外の問題に影響のあり得る問題もございますので、実は両省間で、相当詳細な覚え書きを交換しているわけでございます。つまり所管上私どもに形式上入ってまいります問題でございますが、全体の小売り業の指導なり、あるいは助長なりという問題と無関係ではございませんし、特に融資その他の問題でございますと、また、小売り業者の体質改善につきましては、すでに御承知のように、一般的に、中小企業庁におかれまして、近代化資金でございますとか、設備の高度化資金を用意しておられますし、私どもの関係でも、これがモデル効果でございますので、このモデルを見てすぐにでもやりたいという方の促進の問題もございますので、いずれにいたしましても、非常に関係が深いわけでございますので、さような意味で、詳細な覚え書きを交換いたしまして、一々御相談してやってまいりたい、これは私のほうは、むしろそういうことは非常に必要だと考えまして、そういう御連絡をあらかじめ申し上げているわけでございます。
○北村暢君 だから、これにはそういう反省が一つもない。これには農林省の所管と、その業務のやり方について、大蔵省に協議をして——予算その他一切大蔵省だけですよ、法案に出ている問題は。最もこの運営上に関係の深い通産省との協議なんということは、一つも出ていない。その点はいま、覚え書きでやると、こうおっしゃった。実際、行政の混乱ですよ、これは。だから、いまいろいろ局長が答弁されているけれども、あなたは、その業務の内容についても、実際にはできないとかなんとかいう、そういうことを聞いているのじゃない。臨時行政調査会の答申によると、こういう事業団、公団、持殊法人の非能率という問題が問題になって、設立の目的を達する上において効果をあげておらぬ、それはどういうところに原因があるのかということで、いろいろ指摘しているわけなんです。その指摘されたことが、この法案の中に反省として入っていない。これが入っていないのは、答申の前にできたからしかたがないと思うのですがね。しかし、継続審議になった。今日において、その間に臨時行政調査会の答申案が出たとするならば、これは政府みずからがいままでの反省の上に立って再検討するだけの雅量がなければならないし、その前にできたものだから、これだけは無理やり通してしまうのだ、これは私は許されない。そういう点について一体どのようにこの法案と答申と食い違いが出ているのか、考え方の基本はどこにあるのかということをお伺いしているのですよ。したがって、おそらく農林大臣はそこまで突っ込んでこの問題について検討されておらない。農林大臣は説明を聞いておらないです。農林大臣は知らないです、これは。大臣に答弁してもらいたい。
○政府委員(久宗高君) 先ほどの御質問で、これはいろいろな経緯で、一番最後にこういう形になったのは御存じのとおりでございますが、いまの行政管理庁の件、私どもも行政管理庁の件、私どもも行政管理庁の御指摘が出る前に、すでにもうそういう問題は検討しておったわけでございますので、こういう管理会法案を作る場合にも、さような問題は私は一応十分検討したわけでございます。ただ、どこが違うかと申しますと、行政管理庁で御指摘になっておりますのは、あるいは臨時行政調査会で御指摘になっておりますのは、具体的な、たとえば何々公団、何々事業団というものについての御指摘と、それからそういうものについて一般的に起こり得る問題の一般的な御注意と、二つに分かれていると思います。ただ、その指摘だけ見てもわかりますように、指摘を受けてないそういう特殊な法人あるいは事業団もあり得るわけでございまして、これはやはりその仕事の内容によってどうしてもそういう特殊法人という形式をとらざるを得ない仕事というものがあるということが一つと、それから、そういうものに一般的に起こり得る難点というものを運営で相当うまく克服しておられるものもあるということでございますので、特殊法人一般がいけないという指摘ではないと思うのでございます。さような意味におきまして、私どもはこれから作るわけでございますから、先ほども申しましたように、それを法律の形にしてみますと、業務方法書を出してそれを認可するんでございますとか、一応ほかの形と同じ形を法制上これはとらざるを得ないのでございますが、問題は、それが生まれてどう運用されていくかによりまして、御指摘のような非難が出るようなことがあれば、これはまずいわけでございますので、さようなことのないように運用していくということを考えておるわけでございますので、決して臨時行政調査会で御検討いただきました問題あるいはその経過におきましてまだ結論が出ておりませんでも、私どもは、これをどういう形式にするかにつきましては、その点は相当突っ込んで吟味したつもりでございます。 それからもう一つ、大蔵との関係につきましては、これは予算という具体問題がございますので、これは他の事業団法その他におきましても同じような規定があって、入ったものと思うわけでございますが、通産との関係は、役所的に申しますと、これは所管がはっきり物で分かれるのでございます。食料品ということになっておりますので、所管上は私どもの関係にならざるを得ないわけでございますので、法律上、そこに法律事項として通産との協議というものが、まあ形式的にいえば法律事項でないかっこうでございますので、除いておるわけでございますが、それを補いまして、実際の運用につきまして私どもとして御必要な点、こちらからも御連絡いたし、また先方からも非常に関心を持って中小企業全体の運営とこれがどういう関連になるかという問題を考えまして、こういう点を相談してもらいたいという要望がありまして、それを詳細に御要望の意思によって取りまとめたわけでございます。
○北村暢君 まだ経済局長も、正直なことを言って、その臨時行政調査会の答申案の内容そのものを御存じないようですね。その内容については、いろいろ検討したけれども、法制上、従来の公団、公社のとったものをとらざるを得なかった。こういっておるんじゃ、何も臨時行政調査会の答申の指摘している問題について答える形になっておりませんよ。 それじゃ具体的にお伺いしますがね、主務大臣の監督の範囲内において、一体管理会の予算というものについて、どのようにお考えですか。
○政府委員(久宗高君) 管理会の予算は、この案と御一緒に御説明いたしましたように、基本的にはまず施設を作らなければなりませんので、施設関係が入りまして、それから業務の運営につきましては、これも御説明をすでにしておると思いますが、基金というものを積みまして、国と地方公共団体が出資しまして、それの運営によって、運営費によりまして、施設費以外のものはまかなっていくというたてまえをとっておりますので、これは今度どのくらいの規模でやるか。あるいは来年度どれくらいの規模かによりまして、予算上きまってくる問題でございますので、特別な、特殊な形は必ずしもとっていないと思います。
○北村暢君 そこが認識の非常な差なんです。臨時行政調査会の答申案は、そういうところに予算面の硬直性があるために能率があがらないと言っておるんです。大臣は一体その時臨行政調査会の答申案を読まれたんですか。読んでいるんですか。これは閣議で報告になっておるはずですよ。どうなんですか、どういうふうにお考えなんですか。その管理会の予算を運用する場合に、どういうふうに運用しようとしておるんですか。いま局長が言ったように、あれもやれ、これもやれというのを、予算の面で業務運営について、これでだめだ、あれでだめだ、こういうふうにやって、いままでの事業団、公団というものは何も公団自体の自主性もなければ、先ほど言ったような自立的運営能力を有する法人と、こういうふうに言った。ところが、自立的運営能力を発揮できないように、いまの公団、事業団というものはなっておるんですよ。そのために非能率なんだ。だから、そういうものを改めるような形の管理会でなければならんはずだ。それが法制上どうだとか、従来のあれがあるから、ほかのほうがこうだからこういうふうになりましたでは、答弁にならないですよ。 だから、どういうふうに、その予算というものを管理会に、予算というものを確かに政府と地方団体で同額の共同出資をして、そうしてこの管理会は借り入れ金等もやって、そして事業を運営することになっておる。それに対して臨時行政調査会は、予算の総額はきめない。しかし、その予算の運営については、事業団、管理会、こういうものの自主的な運営にまかせる。こう言っておるんです。ところが、いままでの事業団、公団、すべてこれはもうこまかいところまで監督官庁の指示、認可がなければできないことになっておる。そんな硬直的なものでやるんだったならば、かえって、これは公団、事業団がやらないで、政府が直接やったらよかろう。こういうことを臨時行政調査会は言っておるんですよ。指摘しておるんです。たとえばいま例をあげたのは一つだけですよ。そういう理解が皆さんの間にはない。事業計画によって予算がきまるので、この事業計画というのは農林省が認可しなければできないでしょう。
○政府委員(久宗高君) 特殊法人ないしは事業団で、仕事によっていろいろ違うと思うのでございますが、この総合小売り市場の管理会につきましては、施設そのものがいわば本体であるわけですが、どの程度の規模のものをつくるか、また、それを何カ所つくるかという問題があるわけでございますけれども、管理会自体の問題を考えますと、施設ができましてそこに入居していただいた方々が、新しい経営方式をそこでやろうということになりますと、予算といたしましては、そういうことがかりによければ、もう何カ所つくろうとか、そういう御相談ができて、初めて全体の予算額がふえていくということになります。しかし、これは施設一般の問題でございまして、先生の御指摘の点は、今度はそういうものができたとして、管理会自体を運営していく場合に、いろいろ制約がある、それが一々こまかい指図を受けて、動こうにも動けなくなるのじゃないかという御指摘だろうと思います。その点につきましては、運営費は、そういうことのないように本来の基金を、これは国と公共団体で積みまして、その基金の運用によりましてやっていこうということでございます。これはもちろん人が要るわけでございますけれども、もちろん最小限度にいたしまして、そういう方が、仕事をしていただく方が、この管理会で、実際に小売り商がいろいろなさる仕事とは全く別個に、管理会としてこの程度の仕事がおよそ必要だろうということは、初めから一応見当がつきますので、つまりあまり金は要らないわけでございまして、要するに、人が何人かおってうまくこれを運用していくということが主体になりまして、大きな仕事といたしましてはいまの管理という仕事はございますけれども、これも全体としてはめどがつく問題でございますので、他の事業団なんかのように事業そのものがどんどん変わる形で、それに伴っていろいろ大きく予想以外の金が要るという性質のものではおそらくないと思います。一応、施設関係ではどの程度になるか、あと何カ所つくるかつくらぬかという問題は別途にきまってまいりますので、管理会自体としてきめられるべき問題ではない。したがいまして、あとは、この管理会の機能に従いましていろいろ指導をいたしましたりなんかします場合の人件費をどうまかなうかということになりますので、これもおよそどのくらいの人数でやってしかるべきだということになりますから、そういうものが予定されますので、それを基金によって運用していく。あとは、家賃をいただかなければならないわけでございますから、これは公平を期する意味で。そういうものも管理しなければならぬという問題もございますけれども、金全体といたしましては非常な役所の制約も受けて仕事もできなくなるという、これはそういう形のものでは全くないと思います。
○北村暢君 時間の関係であまりあれですから、やめますけれども、私は、この管理会というものはまことにぬえ的な存在である、こう思っているんです。それは、先ほどあなたの答弁によるというと、自立的な経営能力を持った法人なんだと、こう言うけれども、実際には、これは農林省と地方公共団体の予算のワクにしばられて、その最終的な行政目的は、その管理会の建物をつくって家賃を取るというところに目的があるのでなくて、中小企業が、零細企業が、生鮮食料品を取り扱う者が、共同化なり、あるいは法人化なり、されて、近代的な流通機構になって、そうして価格なり、能率化によって、零細企業がそういう近代化の方向にいくことを目的としているんでしょう。それを農林省がやらなければならない。指導行政としてやらなければならない、本来の責任を持っているのは農林省なんです。その農林省が、管理会を使ってやろうということなんです。したがって、そういう管理会自身が一切がっさいまかされて、そういう行政目的を完遂するために、自由な経営能力をもって、見本的なものではなしに、みずからが中小企業の近代化のために、こういうものをどんどんどんどんつくっていく、みずからがやってていくというならわかるのでありますけれども、実際にはそうじゃないのです、これは。したがって、臨時行政調査会の答申案によれば、そういう合理化とか、能率化とかがほとんど期待のできない、それ自体にできないものなんです。そういうものは本省の部局と同列の政府機関にしてしまうか、さもなければ業務を地方共公団体に委譲すれと、こういう答申になっているのですよ。したがって、私は、前からの質問ではっきりしないのは、これは公設市場なんですか、といえば、前の経済局長、あなたでない松岡さん、松岡さんは、公設市場でございます、ただ、公設市場なんだけれども、その内容は、個々の店舗が入っているようないままでの公設市場でなくして、その中は近代的なスーパー式のものにするのだと、こういうことを言っているのですね。そうじゃないのでしょう。公設じゃないですよ、これ。地方団体が設けるものではないのです。それから一部には、これは国営スーパーだと、こう言っているのですよね。そういうことを聞いておるでしょう、国営スーパーだと。国営スーパーでもないわけなんですね。公設市場でもない。国営スーパーでもない。農林省が本来的に持っている中小企業の近代化という行政目的を達成するための中間手段として、この特殊法人にそれをやらせようと、こういうことなんです。そういうぬえ的存在の行政を重複するようなものは必要ないじゃないか、こういうことなんです。
○政府委員(久宗高君) 先生の言わんとしておられる問題はよくわかります。実はそれを非常に苦慮いたしまして、やってまいりますと、こういう形式になるということだと思うのでございますが、いまの論点の中で大事な点と考えておりますのは、地方公共団体でなぜやれぬのかという御質問も中に入っておったと思いますが、これは一口に申しまして、いわゆる流通革命といわれるものの内容が、特に生鮮食料品で、いま私どもまごまごしているわけでございます。いずれにいたしましても、仕入れの部面から見ましても、あるいはその土地できまります価格が、全国的な産地におきましてもやはり小売り関係が一体どうなっているのかといったようなことが、産地の人気と申しますか、意欲というものにつきまして放置されていることが非常な問題になっていることからしましても、影響力が非常に広範囲になるわけでございます。本来からいえば、小売り商の個々の問題につきましては、そういう土地、土地の地方公共団体が第一次的に処理もされておりますし、また、国が全部手の回る問題ではないと思うのでございまして、こういうような規模の拡大いたしました、しかも過密都市を控えましての流通問題というのは、一地域問題でとどまりませんということと関連いたしまして、やむを得ず私どもといたしましては、やはりこれは全体の生産態勢にも影響してくることでございますし、また、東京都という問題を具体的に考えましても、これは単なる一公共団体と申しますよりは、国のほんとうの大きな一部でございまして、ここにおきます価格の形成が、全国的に物価問題の一つの拠点にもなる関係もございますので、何らかこれにタッチしなければならぬということになりますと、東京都だけにお願いするわけにもまいりませんし、それから国だけでやるわけにももちろんまいりません。そこで、その両者の関係は、この法案をお読みになっていただきますと、条文上は、法制局も相当頭をひねった異例な条文が入っておりまして、東京都と申しますか、地方公共団体と国との間におきまして相当具体的なお打ち合わせをする規定がわざわざ入っているわけでございます。そういうような規模と形式をとりませんと、この問題にアプローチができないわけでございまして、御指摘のように、これは単なる物価政策でございませんし、単なる小売の価格の問題ではなくて、小売商の構造改善の、農林的に申しますれば、パイロットのような形になるわけでございますが、これを実験いたしましょうといたしますと、どうしても金をかけるとか、そういう問題が出てまいりますので、経済主体をこれをどうしても想定いたしませんと、施設そのものができないわけでございまして、そこで、ぬえ的と申しますと、そのとおりになるわけでございますが、いわゆる一般的な形とはちょっと違った形の主体を設けまして、それが、いま申しましたような相当複雑な流通革命の過程におきますモデルを果たしながら、一方、これだけの問題になっております現実の物価問題につきましても、一応の基準を設けてまいりたいということで、形式はこういう形にならざるを得ないというふうに思うわけでございます。
○北村暢君 大臣、居眠りしていていかぬ。質問にちゃんと答えるような体制でやってくださいよ。局長に聞いているのじゃないのですから、大臣わざわざ来てもらってやっているのに、大臣はそっちのけで、法案審議をやっているわけじゃない。大臣、ひとつ答弁してもらう、よく聞いておいていただきたい。これは重要問題なんですよ。 これは行政組織上の問題から言っても、臨時行政調査会の答申から言っても、一体、今後どういうふうに対処するかということは、たいへんな問題なんです。それで、そう言えば、それじゃパイロットというものであったならば、私は、この管理会法という法律ですからね、そこに、中に入ってくるいわゆる中小企業が共同化するか、あるいは数戸もしくは十くらいの中小企業者が店をしまって、新しい法人をつくって、会社をつくって入ってくるかどうかするでしょう。しかもそれが、そういう公営的な、公設的な、国営的な、ぬえ的な、わけのわからないこの管理会のする建物の中に入って、入ったものは、これは農林大臣なり大蔵省なりの非常な監督を受けながら、規制を受けながら、しかも周辺のスーパー・マーケットなり小売市場、小売業者と激烈な競争をやっていかなければならない。それに対する、その入るものに対しての何らかの規定がないのですよ、これは。入るものに対して激烈な競争をやって、いろいろな監督をして、制約を受けて、そして仕事がうまくいかなくてつぶれたといった場合にどうするという責任の所在も何にもない。あなたはパイロットでやるのだというのだったならば、いまの農業構造改善事業がパイロットで失敗するか失敗しないか、農民はそれに不安があって積極的に飛び込めないと同じように、パイロットでやるならパイロットでやるように、はっきりと国営のスーパー・マーケットをやって、そしてそこに入ったものについて、モデルになったものがあらゆる努力をして失敗した場合には、失敗の責任を農林省はとる、こういうものでなければならないのじゃないですか。ただ、あなた、この管理会を通じて農林省は監督し指導もし、この管理会なるものの能力というものについてはおおよそわかるのです、従来の公社、公団、事業団というものは。ほんとうにこの管理会というものが、農林省の監督、指導のもとに、農林省になりかわってほんとうに中小企業の近代化に役立つようなところまでやるのだ、そういうことには全然なっていないでしょう。ただ、そこに入ってくるものの管理と、そこに入ってくるものの指導をやるだけなんだ。そういうことでしょう。したがって私は、そういうパイロット的なものをやるのであったならば、国営でやってその責任は全部とるべきです。今日あなた、スーパー・マットが危機に瀕して、スーパー・マーケットの倒産というものが出ている。大資本のスーパー・マーケットは何とかやっている。しかも中級程度の資本能力を持っている、責任能力を持っているものまで、相当信用程度の高いものまで今日スーパー・マーケットが倒産をして、スーパー・マーケット自体の競合によって倒産が出てきている。こういう状態の中で、一体、管理会のつくるスーパー・マーケットが完全に成功するというその見通しとか何とかいうものについて、私は保証は何らないと思う。この中に入るものは激烈な競争をやらなければならない、そういうものなんです。そこのテスト・ケースに充てられたものこそいいつらの皮です、これは。それだけの最後の責任をだれが一体とるのか。何も責任をとることになっておりませんよ、この法案には。今日のスーパー・マーケットの倒産の危機にきている状態は、この農林省からもらいました資料によるというと、一億以上の、しかもこれは日本化学繊維協会の資料を出しておるのです、これは。農林省の出している資料です。そして昭和三十八年に一億円以上のものが七百四十一あると、こう言っている。で、今日スーパー・マーケットは急速にふえて、一体、大小合わせてどのくらいになっているか。七百とか八百じゃないのです。もう五千以上こえているでしょう。農林省が、あなた指導しなくたって、スーパー・マーケットがどんどんできているのですよ。しかも、その中で倒産をしているということは、大資本なりのスーパー・マーケットに、激烈な競争の中に圧倒されて零細なスーパー・マーケットがつぶれていっている。したがって、いまの中小企業の零細企業がそのスーパー・マーケットを共同化なり何なりくふうをしながら、激烈な競争をやりながら自主的にやっているものが今日倒れていっているのですよ。それを指導するのが行政でないですか。そういうものが倒れていっている。そのモデルをつくるとか何とか、パイロットをつくるとか何とかいう問題じゃないのです。農林省がほんとうに流通問題について、この中小企業の零細なものは近代化していかなければならないというのは、当然の時代の要求である。消費者からいっても当然のことなんです。それに本腰に取り組むところの近代化なり高度化なりの行政指導というものについては、その方法なり手段なりがあるなら、農林省がそれだけの責任を持つならば、私はその予算的な処置、あなた方のやろうとしている処置、これを出していただきたい。何ら一つもやっていないでしょう。ただ、この管理会法による二十か何ぼのスーパー・マーケットをつくったならば、何となくこれを見習ってやれというような指導で、今日この零細企業の生鮮食料品を扱っているこの最も困難な行政を高度化する、近代化するということは不可能ですよ。そういう問題について何らのことなしに、これも一つの方法でございますなんということでは、これは真剣に政府が今日のひずみの最低限にある零細企業を救うというものに、何ら、行政的な処置なんて口幅ったいといっても過言じゃない。生鮮食料品については、通産省関係の零細企業と中小企業と区別して、農林省がその末端まで担当するというならば、東京に二十カ所ぐらいつくるのじゃなくて、全国のこの生鮮食料品を取り扱っている行政について、一体何をやろうとしているのか。大臣、その処置方法が一体あるのかないのか。これは佐藤新内閣の最大の課題です。それに対して、あなたは何らの方法なり手段というものを講ぜずに、こういうものでごまかそうということについては、またその入ってくるものについての責任というものについて私は何ら触れていないところに、この法案にもう根本的に賛成のできない理由があるのです。どうでしょう。
○国務大臣(赤城宗徳君) とにかくいろいろ見方はあると思いますけれども、観点が違う。主観的にも、また前途の見通しが暗いとか、御指摘のような点もあろうかと思います。私どもはやはり中小企業、小企業者等の生活、経営問題は、やはりこれは私のほうで担当するよりもほかの担当であろうと思いますが、これを設置する目的は、流通経済のむしろ消費者面に重点を置いております。しかし、その重点を置きながら、経営者のことも考えていかなければなりませんから、しかし、経営者は、お話のように、これは自主的な経営をするわけでございます。しかし、それに対しての危険負担ということをどういうふうに責任を負うかということにつきましては、全部の責任を負えるということには、これはいきませんけれども、経営がよくやっていくように指導をし、あるいは補助等もありますが、そういう面で指導していきたいという考えを持っておるわけです。合理化の資金とか、その他の通産省管轄で用意しているものもありますが、私どもの考え方としては、流通経済の末端で、しかも経営に、入ってくる入居者がその趣旨に沿うて動いてもらうことを期待しながら、流通経済面を改めていきたい、そういうモデルをつくっていきたい、こういうわけでございますので、経営者の安定といいますか、危険負担まで持つというようなことまでは、この法案で考えておらないわけであります。
○北村暢君 法案の内容のことを開いているのじゃないのですよ。今日、あなた方がモデルをつくってやろうと言わなくても、スーパー・マーケットはどんどんできているのです。加速度的にできているのです。問題は、その加速度的にできているスーパー・マーケットが、今日過当競争によってどんどんつぶれていっているのですよ。したがって、あなたは、そのつぶれるのに対して、つぶれないのには、これがモデルですよと、こういうのをつくろうと言うのだけれども、中小企業の、今日の零細的な中小企業には、あなたがどんなモデルをつくったって、それに自主的にいけるような形に今日ないのですよ。したがって、その方向に持っていくための、あなたの中小企業の対策なり政策なり、行政的な処置としては、一体どういうことをお考えになっておるのか。これだけでは、このスーパー・マーケットのモデルをつくっただけでは、問題は解決しませんよと言っている。それに対していかなる方法手段を考えておりますかと言っているのです。
○国務大臣(赤城宗君) いまの、中小企業等があるいは倒産し、あるいはスーパー・マーケットができていながらも、うまくいっていない面についての、どういう方策を講ずるかということになりますと、中小企業対策としてこれをやっていかなければならないと思います。私どもがいま考えているのは、やはり流通経済の面を進めていくために考えているということを先ほど申し上げておきました。
○北村暢君 この問題は、大臣の答弁では私は全く不満です。というのは、スーパー・マーケット、今日の流通革命に対処して、この中期経済計画というものについて、流通というものにちゃんとそういうこともやるということが出ているのです。これは御存じなんでしょうね。したがって、これをどういうふうに受けとめて、政府が政策化して、行政的にどういうふうに実施するかということは確かにあると思うのです。給論はまだ検討中で、出てないといえばそれまでだけれども、これも予算委員会で私質問したけれども、この趣旨は尊重してということで、企画庁長官も答えている。したがって、今日、中小企業の問題、農業の問題、流通の問題は、経済のひずみ是正の最大の政治課題なんです。それに対して、いまの大臣の答弁では、私は全く不満です。したがって、これは通産大臣、企画庁長官、それから臨時行政調査会の答申案に対する政府の基本的な態度、これは総理大臣に聞かなければならない。この問題はとても半日や一日では解決しません。したがって、きょうのところは、時間もあれでしょうからこの程度で質問を私は打ち切りますが、延々として今後また質問をいたします。よく勉強してきて、私どもも勉強いたしますが、ぜひひとつりっぱな法案をつくりたいという意味においても、あらゆる機関の関係者の意見も聞きたいし、特に、東京にできるのに、東京都が一体どういう考え方を持っているかさっぱりわからない。したがって、今後、公聴会なり参考人なりの意見というものも十分聞きたいと思うのです。そういう意味で、ひとつ委員長においてしかるべくこの法案の取り扱いについて御議願いたい。こういうことで、私の質問は終わります。
○委員長(温水三郎君) 他に御発言ありませんか。 それでは、委員会は暫時休憩いたします。 午後零時三十九分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 —————・—————