運輸委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/12/19
会議録
○委員長(野上進君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 運輸事情等に関する調査を議題といたします。この際、国鉄当局から発言を求められましたので、これを許します。
○説明員(川上寿一君) 昨夜、新幹線で架線事故のために、非常に長い間列車をとめましたり、全般の列車の運行状況に対して旅客の皆さま方にたいへんな御迷惑をかけまして、まことに申しわけないと思っております。ただいまお配りをいたしました資料をとりあえずつくりましたので、これによって概況を御説明をしたいと思います。 発生は昨晩の十八時二十八分でございます。区間は新横浜−小田原間五十二キロ七百メーター付近でございまして、相模川の橋梁を越えた少し向こうになります。列車は二三Aという列車でございまして、超特急でございます。電車が十二両でR5という編成になっております。持ちは大阪の運転所でございます。 状況。第二三A列車、新横浜駅を定通し、時速百九十五キロの力行運転中に電車運転士が二十メートル前方に電車線の垂下を発見し急停止手配をとりたるも及ばず電車の前頭部に接地し火花を発生約二千七百メートル行き過ぎて停止した。この事故により、下り電車線が断線、約四百−五百メートルにわたり垂下し、電車線の一部が上り線を支障したため上り線の送電を停止した。なお、列車は各パンタグラフを破損前途運転不能となった。 事故後の処置。事故発生後十八時四十一分上り線の送電停止をなし、上り線を支障しているトロリー線を撤去し、二十時四十九分送電を開始した。これは上り線だけの送電をしたわけでございます。 二三A列車の乗客約九百二十名は、上り線の送電開始を待って第一八A列車——これは事故現場の少し西のほうに停電によってとまっておった上りの列車でございます、これに二十一時五分から二十一時三十三分までの間で移乗をいたしまして、新横浜に逆送し、上り単線運転後、下り列車に継送をいたしました。 次のページを見ていただきますと、これに列車の編成が書いてございますが、十二両編成でパンタグラフが六つあります。各車の破損状態でございますが、一号車は、ボンネット及び海側の前照灯上部に穴があき、それから運転室の前面左窓ガラスが破損をいたしております。それから二号車と四号車は、パンタグラフの破損だけでございます。六号車は、パンタグラフの破損と、海側の窓ガラスが一枚破損しております。八号車は、ナンバー2の乗務員室の窓上部に穴があきましたのと、パンタグラフの破損でございます。それから十号車は、海側の窓ガラスが三枚破損いたしました。それからパンタグラフの破損でございます。十一号車は、海側の窓ガラスが一枚破損、それから窓の上下にきずが入ったものが一カ所だけございます。十二号車は、海側の窓ガラスが四枚破損いたしまして、パンタグラフが破損したという状況でございます。 それから電車線の破損状況は、ここに各柱ごとに詳しく書いておりますが、架線が断線しておりますのは、上から三番目の補助ちょう架線断線というのが一つでございます。それから一番下の行に、可動ブラケット破損、それから引きどめ長幹碍子の破損、振れどめ金具なし、バランサー落下。それからその一つ上にございます代用トロリー線断線というのが一カ所。それから三ページにまいりまして、上から二行目にトロリー線、ちょう架線、補助ちょう架線断線。これは、電車線は、下からパンタグラフがこすってまいりますトロリー線と、それをつっておりますちょう架線と、その中間に補助ちょう架線がございますが、三本とも断線したのはここの柱のところだけでございます。その他は、バランサーが落ちましたり、それからフィドイヤーと申しまして、電車線に饋電線から電流を送っておりますリボン線が断線いたしましたり、小さな断線がそういうところにあるわけでございます。 復旧状況といたしましては、東海道新幹線支社は、十九時三十分に事故対策本部を設置し、また、二十一時三十分、平塚変電所というのが、ちょうど事故を起こしましたちょっと手前にあります変電所でございますが、そこに事故復旧本部を置きまして、新幹線及び現在線の電気係員、作業員約百四十名が復旧に当たりまして、七時十二分に送電を開始いたしまして、八時三十分復旧見込みでございましたが、これは三十分ばかりおくれまして、九時に復旧をいたしております。その後、列車は順調に走っておりますが、現場は七十キロの徐行運転をきょうじゅうはするつもりでございまして、そのように運転をしております。 列車の影響といたしましては、昨日分は、下りの列車三本、それから上りの列車二本、合計五本を運転休止をいたしまして、そのほかに、臨時の一二五Aの新横浜−新大阪間を運転しております下り列車は、四本が約一時間三十五分から七時間四十分おくれております。上り列車は、十一本に関係をいたしまして、四十四分から三時間三十六分遅延をいたしております。 運休列車といたしましては、一二三Aという列車が新横浜−小田原問、二〇一Aと二〇三Aが全区間、それから上りは二OAと一一八Aが小田原−東京間を運休をいたしております。本日分といたしまして、二〇五A、二〇七A、一〇一Aが全区間を運休しております。 なお、列車遅延につきましては、そこに三本ばかり、最後のページに概念図が書いてあります。左のほうが東京でございまして、右のほうが大阪方でございますが、四角く平塚と書いてありますのが平塚の変電所の位置でございます。そうして、この二三Aが変電所をちょうど過ぎたところでいまの事故に遭遇いたしまして、少し先まで行って、停止をした。それから一八Aが、この図では近接して書いてございますが、もう少し右のほうでとまっておりまして、これを、上り線の送電が開通いたしましてから、二三Aと並行してつけまして、乗降目を合わせまして、二三Aのお客さんを一八Aに乗り移っていただいて、新横浜まで送ったわけでございます。 最初は、この区間を片線運転をいたしまして、上下を通す予定でございましたが、新横浜−小田原間を多少注意運転をいたしますと四十分ばかりかかりますので、両方からの列車を同時に通しますとかえって運行に混乱を来たしますので、上り線を全部取りましてから下り線を出すというようなことにいたしましたために、最初の手配と少し変わりまして、二三Aのお客さんは、新横浜まで返ってすぐ出られるつもりでおりましたが、だいぶおくれたという、そういった問題と、現場で二時間半から三時間くらいとまっておりまして、予備電源が十五分ばかりで停電をしておりますので、暗い中で、しかも、非常出入り口をかってにあけていただきますと、併発事故を起こす危険もございますので、車掌が、そういう意味で、外に出ないようにお願いをいたしましたので、中の空気が少し悪くなったりいたしまして、非常に不安をおかけをしたわけであります。その他の旅行される方にも、運休列車を多く出しましたために、たいへん御迷惑をおかけいたしまして、非常に申しわけないことだと思っております。 なお、本事故にかんがみまして、現場に事故の列車を長くとめておくという問題が、現状では、電車で引き出すという方法と、もう一つは、大型のディーゼル機関車を持っておりまして、これを使うということが考えられますが、現在のところこれが一両でございまして、しかも大阪にございましたので、ディーゼル機関車が使えなかったわけでございますが、今後は、これをさらに二両ばかりふやしまして、大体全線に、東京と大阪と浜松ぐらいの場所に置きますれば、その間隔が約二百五、六十キロになりますし、すぐに出動いたしますと、大体機関車単機で百六十キロくらいのスピードが出るやつでございますし、車を引っぱりましても百十キロくらいのスピードで走れますので、もう少し早くお客さんを駅までお連れして、長く事故の列車の中にとどめて不安な状態にすることを防ぎたいということで、けさ早急にそういう相談をいたしたわけでございます。 なお、新聞の報道によりますと、非常ドアからおりたお客さんがあったように報道されておるものもございますが、これは乗り移られる場合に下へおりたお客さんがあったということでございまして、これは誤りでございますので、訂正をいたしておきます。 状況の説明は以上であります。 —————————————
○委員長(野上進君) 委員の異動について報告いたします。 去る十二月十七日付をもって吉田忠三郎君が、十二月十八日付をもって平島敏夫君がそれぞれ委員を辞任され、その補欠として大森創造君、八木一郎君が選任されました。 本十九日付をもって、委員大森創造君、八木一郎君、井野碩哉君、松野孝一君が辞任され、その補欠として、吉田忠三郎君、平島敏夫君、村上春藏君、徳永正利君が選任されました。 —————————————
○委員長(野上進君) 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○吉田忠三郎君 ただいま、昨夜の新幹線架線折損による事故についての概略の報告説明がございましたが、この種の事故につきましては、私は先般大阪周辺におきましても架線折損の事故があったやに伺っております。幸い前回並びに今回の場合におきましても、人命死傷の惨事に至らなかったと思いますけれども、国鉄の列車運休、遅延事故から見ますれば、かなり大きいものだと私は言えるのではないかと、こう存じます。そこで、きのうの事故でございますから、この資料にもございますように、ただいまその原因を調査中である、かように記載されておりますから、あえて私はその原因の究明をここでいたそうと思いませんですけれども、十分こうした事柄は、何といたしましても、一種の社会不安、国民に心配を与えることは、ただいま説明者もおわび申し上げたとおりでありますから、間違いないことだと思うのです。したがって、この調査が明らかになった際、二十一日の委員会でさらにその事故の原因をこの際明らかにしていただきたいことを要望いたしておきまして、なお今後かようなことのないように、国鉄側としても積極的に努力をしていただくことを申し添えて、私の質問を終わります。
○委員長(野上進君) 他に御発言もなければ、本件についての質疑は本日はこの程度といたします。 次回は十二月二十一日議事散会後、理事会散会後委員会を開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十三分散会