文教委員会 第4号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/12/18
会議録
○久野委員長 これより会議を開きます。 文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際前田榮之助君から発言を求められておりますので、これを許します。前田榮之助君。
○前田(榮)委員 去る十二月二日の文教委員会理事会の決定に基づき、同十五日、上村千一郎君、三木喜夫君、松山千惠子君、落合寛茂君、長谷川正三君、それに私の六名の文教委員は、東京都中野区立の桃丘、塔山両小学校及び練馬区立学校給食共同調理場の学校給食実施状況を視察し、関係者と懇談する機会を持ったのであります。 その概要につき、委員各位を代表して私から簡単に申し上げたいと存じます。なお、文部省からは吉田学校給食課長外課員、東京都からは木下体育部長外関係職員がこれに随行いたしました。 まず、桃丘小学校について申し上げます。最初に文部省の学校給食課長から、学校給食の一般概況について説明がありました。すなわち学校給食の実施状況は、昭和三十九年五月一日現在、小学校の学校数で八四・八%、中学校は六五・三%を示しているが、文部省は年次計画によって昭和四十六年度までに小中学校の完全給食を全面実施することとし、来年度予算の大幅増額要求を行なっていること、また同じく東京都の学校給食課長からは、小学校は九四・四%、中学校は六七・一%実施されており、特に区部ではその比率は非常に高いことなど、それぞれ説明がありました。 次いで桃丘小学校の校長から、児童数七百十八名、十七学級の学校で、昭和三十四年鉄筋校舎竣工と同時に調理室も完成し、設備も整備されており、月平均二十回の完全給食が行なわれていること、校長、教頭のもとに給食部を設置し、物資、調理会計の各部門に職員を設置し、学校給食の実施に遺憾なきを期していること、また、児童の組織として代表委員会を設けていること、そのほか、衛生管理、児童の指導等の点に配意していること等の説明がありました。 なお、給食費は、一カ月低学年で五百六十円、高学年で六百四十円が父兄負担として徴収されているが、この徴収率はたいへん良好だとのことでありました。 学校長から次の点について要望がありました。一、現在東京都では三・入校に一人の割合で栄養士を配置しているようであるが、学校給食に万全を期するためには少な過ぎるので、少なくとも各校に一名配置してほしい。二、小麦粉、脱脂粉乳購入費、燃料費等の公費補助を増額してほしい。三、児童のための手洗い等の設備を増設されたい。四、給食作業員の待遇を改善されたい。以上であります。 なお脱脂粉乳についてはとかくの批判があり、飲み残しが多いのではないかとの質問に対しては、現在飲み残しのない学校が多い。これは結局教員の指導力が大きく作用しているとのことでありました。 次に、塔山小学校について申し上げます。校長及び給食担当教員から、児童数八百七十六名、二十学級の学校で、昭和二十二年五月、仮調理室落成とともに給食を開始したこと。現在調理室もおおむね整備され、月平均二十回の完全給食を行なっていること。給食ミルクを児童においしく飲ませることに意を用い、毎週金曜日に残量調査と反省会を行なっていること。本校は衛生管理面に特に問題があること。すなわち児童数に対して給食調理室及び食糧貯蔵室等が狭隘であるばかりでなく、水道の水の出が悪いため、給食作業に支障を来たすことが多いこと。パンの詰めかえ室がないので廊下で詰めかえ作業を行なっていることなどの説明がありました。 次いで、これらの問題の解消や栄養士の設置、作業員の待遇改善、副食材料の値上がり対策等、諸般にわたって熱心な陳情がありました。 同校は校舎全体が木造であるので、この際学校施設全体を鉄筋に改築し、同時に給食施設の更新もはかるべきであろうと考えるのであります。この点については同席の都教育委員会関係者にも善処方を要望しておきました。 最後に、練馬区立学校給食総合調理場について申し上げます。練馬区教育委員会学務課長から、同施設は、総面積三百六十五坪、総経費約一億三千万円で建設され、本年九月操業開始されたこと、現在区内の小学校十七校、一万三千九百四十六名の児童の副食と、中学校二十一校、一万六千四百二十一名の生徒の、ミルクを同時に供給しており、全国の共同調理場のモデルケースとして注目されていること。この共同調理場の運営は区教育委員会と参加校との共同責任において行なわれており、職員として栄養士を含め七十七名が置かれていること。なお三十九年度の運営費として約三千万円が見込まれていること等の説明がありました。 給食内容について見ると、ここで調理されている脱脂粉乳は数種の栄養素を配合して、生徒一人一回分をびん詰めにして各学校に配送しているが、この点は衛生管理の上からも好ましい方法だと思うのであります。試飲の結果は良好でありました。 次に、このような大型共同調理場の利点として練馬区当局者のあげたところによれば、一、教師の給食事務の負担が軽減されること。二、調理作業が合理化されるため各学校ごとに調理室を設けるより調理員の人数が少なくて済み、したがって人件費が軽減されること。三、給食用物資を大量に一括購入する関係で市価より大幅に廉価で購入できること等であります。 また、欠点としてあげられたことは、一、対象校が多く、したがって児童生徒の数も多いことから、給食費の納入が円滑を欠くおそれがあること。二・実施区域が広いのに献立が統一されているため、特定の区域の児童生徒の家庭の生活程度に応じた栄養量の調節ができず、地域格差が問題となること等であります。 東京都の今後の共同調理場の整備方針として、都心部では土地の取得、交通事情等に難点があり、その設置は困難であるが、三多摩等の郡部には増設していきたいとのことでありました。 なお、国としても共同調理場の整備には力を入れ、来年度予算に二百七十カ所千二百五十校分の施設設備費を要求しているとのことであります。 終わりに、地元練馬区から共同調理場を含めた学校給食の開設に必要な施設設備費に対する国庫補助を増額するとともに、既設の施設設備の拡充及び更新費についても国庫補助の対象とされたい旨要望がございました。 私は、以上三視察個所において、それぞれ一同を代表し、学校給食の重要性にかんがみ、要望の点は立法府としてよく検討し、文部省に要求すべき点は強く要求して、学校給食の今後の推進発展に役立てたい旨を謝辞とともに申し述べてまいりました。 以上であります。
○久野委員長 質疑の通告がありますので順次これを許します。長谷川正三君。
○長谷川(正)委員 一昨日開かれました前回の本委員会で、文化財保護、特に埋蔵文化財の問題について御質問申し上げましたが、非常に時間がありませんで質問が残っておりますので、特にお許しをいただきまして引き続いて質問をさせていただきます。 まず最初に、前回時間がないにかかわらずどうしても緊急を要するとして質問させていただきました東京都下町田市の鶴川地区を中心にいたします日本住宅公団の宅地造成並びに建設に関連して、この地域にある文化財がいま発掘中でありますが、当初の計画が不十分であったために非常に危殆に瀕しておる、こういう点について御質問を申し上げたわけであります。特に予算の足りない点、また建設計画の上から見て、非常にユニークな遺跡がそっくり残っていることがはっきりしているにかかわらず、それをこわしてしまわなければならないというような計画が強行されようとしている点について、善処方を御要望申し上げましたが、この点について、一両日しかありませんでしたが、本日までにどのような措置をとられ、進展を見たか、まず御質問を申し上げたいと思います。
○愛知国務大臣 前回の文教委員会での本件に対します御質疑の経過を、詳細に日本住宅公団、都教委及び市教委に連絡いたしまして、まず善処方を要望いたしたのであります。その結果、住宅公団の工事は一時中止されるというようなことになっておりますが、その詳細は事務局長から御答弁いたさせます。
○宮地説明員 いま大臣がお答えなさいました点を補足さしていただきますが、以上のように長谷川委員の御質問もございまして、私のほうもさっそく関係筋に連絡いたしました。それから、本日、実はけさから担当課長が行くはずでございましたが、けさ先生の御質問があるということでございますので、きょう午後、私のほう並びに関係者が現地に集まりまして協議いたしたいと思っております。ただ、きのうまでの関係者との連絡の結果、調査団側としましても多少見込み違い——経費の点だけでなくて、調査のやり方あるいは保存のしかたにつきましても、多少調査団としても見込み違いのような点もございまして、住宅公団としても、いままで調査団のおっしゃるようにやってきておったという経緯もございますので、今後この地をできる限り都の緑地帯のようなかっこうで残すべく努力したいと思いますが、 〔委員長退席、山中(吾)委員長代理着席〕 先だっても申し上げましたように、意気込みとしては私ども残したいと思いますけれども、絶対にいいかどうかむずかしい経緯があるようでございます。
○長谷川(正)委員 具体的な数字をお聞きするのはいいかどうかわかりませんが、予算も足りないようですが、その点についての手だてで、先般のお話で、どうしても公団並びに地元の市から出すお金で足りない場合に、国としても何らかの措置をしたいというお話もございましたが、その点はどうなっていますか。
○宮地説明員 調査費の追加支出につきましては、せんだってもお答えいたしましたが、住宅公団それから町田市両者も、協力を約束いたしております。ただ、前回も申し上げましたように、大体百万円前後でできるようでございますが、それでも完全な調査に支障があるということであれば、私のほうからも今年度中に補助金を出したい。したがいまして、調査につきましては万遺憾のない調査を遂行させたい、このように考えております。
○長谷川(正)委員 それから特に包蔵地といわれる地区の保存について、ぜひ緑地として残すように努力したいというお話ですが、しかし、あのおことばが何となくむずかしそうだということをほのめかされておりますので心配するのですが、いろいろいままでの建設計画との関係もあると思いますが、もともと事前調査も不十分であったわけですから、ぜひひとつこういう場合にはきちっと残すという例を開いていただくために努力していただきたい。 それからもう一つは、見込み違いというお話でございますが、実際調査に当たっている方の御意見をいろいろ聞きますと、最初に見込むときに、実際それに取り組む方々の御意見をどの程度聞いて組んでいるかというと、確かに専門家といえば専門家なんでしょうけれども、ここの地区に詳しくない方の意見といいますか、あるいは町の文化財保護委員といいますか、たまたまその町で任命した、必ずしも学者としてすべてがわかっているということでないような方の意見報告をもとにして予算を組んでしまう。そういうような点で、先般大臣も非常に心配されておりましたように、工事が始まってから、ちょっと、状況判断が間違っておった、こういうようなことが頻発するのでないか。事前調査の点について、それぞれ当該地区に詳しい方、また実際調査に当たられるような学者の方々の意見というものを今後十分組み入れるような配慮をぜひこの際お願いしておきたいと思います。 非常に適切に、緊急に敏速な御措置をいただいた点につきましては、心から敬意を表します。今後とも御善処方をお願いいたしたいと思います。 なお、こういう現地に関係係官が直接行ってごらんになるというようなことは、現在の機構の中ではなかなか困難なことじゃないのかとお察しをしておるわけです。たまたま町田の場合は東京都下でございますから、そういうことができたと思いますが、今後全国的に起こる場合にも、重要なものと思われる場合にはできるだけ責任者が直接ごらんになるような配慮をこの際お願いしたいと思います。 それから、これに関連しまして二、三御質問をこの際申し上げておきたいのは、三多摩に新しいニュータウンの計画がいま進んでおります。町田市の一部あるいは——私詳しいことを存じませんが、多摩町、稲城町、それから八王子市の一部にかかる由木地区ですか、三十万戸ですかの非常に大きな団地ができるということで、あの丘陵一帯をすっかり掘りくずしてそういう新しい市が出現するわけでありますが、ここはやはり非常に埋蔵文化の多い地帯。聞くところによりますと、東京都だけに限って見ましても、東京都下全域の埋蔵文化のおそらく半数以上がその辺に集中しているんではないか、太古から人間が住んでおった遺跡が、石器時代からずっと残っておる。しかも、各時代々々の遺跡が残っておるというふうにいわれておりまして、これまた考古学上非常に重要な地帯になっておるようでありますが、これについてどのような計画が進み、特にただいま御指摘申し上げました埋蔵文化についてどういう御認識をお持ちになっておるか、また今後これについてどのような遺漏のない調査なり保存の方途を進められるのか、この点について御質問を申し上げたいと思います。
○宮地説明員 お答えいたします。ただいまの御質問の東京都下多摩ニュータウン計画と文化財保存の問題でございますが、ニュータウン計画は、私どもが承知いたしておるところによりますと、ただいまおっしゃいましたように八王子、町田、南多摩郡稲城町、多摩町の各一部にまたがります地域約三千ヘクタール、九百万坪に少し欠けるようでございますが、その土地を開発しまして市街地を建設しようとする計画でございます。この計画の担当は都の首都整備局が中心になっておりまして、実際に工事を受け持つのは都の住宅局、日本住宅公団、都の住宅公社、それに若干の地域を民間業者、この四者で受け持つように聞いております。一応計画はそういうことでございますが、そのうち用地買収等が若干進んでおりますのは都の住宅局の計画のほうでございまして、他の三者のほうはまだ用地買収計画も進行していないようでございます。 この地域内におきます文化財の関係でございますが、御指摘のようにこの地域内には数十ヵ所のいわゆる埋蔵文化財包蔵地がございます。これは一昨日の御質問のときにもお答えいたしましたが、私のほうで過去、三カ年計画をもちまして全国的に埋蔵文化財包蔵地の下調査をいたしまして、一応遺跡台帳というものをつくらせましたが、その際に、三十七年度、都に金額は二十五万円程度のわずかな補助金でございましたが、それに基づきまして都がつくりました遺跡台帳下調査では五十ヵ所ばかりの遺跡、これは繩文時代の集落あと、古墳、横穴等でございますが、五十ばかりの遺跡があるということが届けられております。したがいまして、このニュータウン計画が実施されますと、この五十ヵ所ばかりの遺跡をどのように保存するかということが問題になってくるわけでございます。私のほうといたしましては、できればせっかく学問的にも価値のある遺跡でございますから、その住宅計画上五十ヵ所が全部残されるような宅地造成がなされれば一番望ましいことと思いますが、しかし、これにはやはり学問的な価値もいろいろございましょうし、一応できる限り多く残してもらいたいという希望で、その土地を緑地にして、そこに住まわれる方にも利益になりますし、また文化財も保存ができる、そういう措置を講じてもらいたいということを都のほうに申し上げ、文化財保護についての指導を都の教育委員会にいたしております。東京都教育委員会といたしましては、そういう私どものほうとの話し合いの結果、この計画を実施いたします首都整備局長に、口頭だけじゃなくて文書をもってはっきりそういう申し入れもいたしておりまして、都の整備局のほうでは、関係者で埋蔵文化財包蔵地保存のための連絡会のようなものを持とうといったようなことも考えてくれておるようでございます。文化財保護委員会といたしましても、一応これは国の仕事というよりもまず都の住宅計画でございますので、都の教育委員会が第一線でこれを検討されるのがいいんじゃないか、私どものほうはそれの指導助言という形で進めたい、こう考えておりますが、地域も近うございますので、係官を、これも年内に、数日うちに派遣いたしまして、また都のほうにも文化財専門審議委員という方々がいらっしゃいますが、こういう方にも下調査を近くしてもらう予定にいたしております。そういうことで先ほどの町田市の鶴川団地も事前に打ち合わせはしたのでございますが、何ぶん工事が目前に迫ってからの事前協議でございましたので、多少手順に狂いもあったわけですが、この多摩ニュータウン計画はまだ用地買収が始まった程度のところでございまして、実際に家が建つまでには相当年数がかかることだと思います。したがいまして、以上のような計画で埋蔵文化財保存に遺憾のないような処置を講じてまいりたい、そう思って努力しておるところでございます。
○長谷川(正)委員 ただいま、多摩ニュータウンにつきましては、まだ十分時間的な余裕もあるようでございまして、また当局としても、これに対して万全の体制をとられておられるように聞いてたいへんうれしく存じます。いまお話にありましたように、こういう問題は一応地方自治体に第一の責任を持たせて国が指導するというたてまえをとっておられるのでありますけれども、やはり地方自治体も、財政的にも事務的にも十分な体制ではない状態でありますから、これは一度失われてしまってからでは取り返しがつかない問題でありまして、やはり国として強い指導とまた援助をする必要があると思いますから、万全を期していただきたいと思います。 なお、ちょっとその中で気になるのは、都からあの地帯は五十ほどの遺跡の報告がきている、そういうお話でありますが、いろいろ伺ってみますと、五十どころではなくて、まだまだ相当貴重なものが広範囲にあるように聞いております。昭和三十四年に東京都が南多摩の文化の調査をしまして、かなり貴重な詳細な報告書をつくっておりますが、それによりましても、少なくとも百カ所くらいはあるというふうに伺っているのですけれども、こういう点も今後なお慎重に御検討願いたい。 それから、いま一応三年計画で埋蔵文化の——これは埋蔵文化だけですか、どうですか、はっきりしていただきたいのですが、いわゆる遺跡台帳ですか、そういったものをおつくりになっているということで、これはでき上がっているわけですかどうか、その点……。ただ、聞きますと、これが非常に大ざっぱな一応の調査であって、むしろこの台帳ができたために、台帳に載っていないところは全部開放された地区なんだ、こういう逆の効果を生みますと非常に心配になる。そういう逆の心配がある。ずざんな台帳がもしできて、それが台帳として固定して、その台帳に載っていないところはもう文化財はないところなんだ、こういうようなことでどしどし工事が進められるというようなことになりますと、これは非常にゆゆしいことになる状態ではないか、こういうようなことも指摘されているのを聞いておりますので、最初から完全な台帳を要求することは無理かと思いますが、一応できましてから、それでもう事終わったというようなことではなくて、むしろ今後の文化財保護の出発点であるというようにお考えになりまして、それぞれその地域そのところによりまして、そこを研究している学者もそれぞれ違うと思いますし、取り組んでいる方々もそれぞれの専門家がおると思いますから、そういう御意見を今後十分聴取しながら台帳も整備され、文化財保護の万全を期していただきたいということを強く御要請申し上げ、これに対するお考えを伺いたいと思います。
○宮地説明員 御質問の点が二、三ございましたが、まず、私が先ほどお答えいたしました多摩ニュータウン計画地域内の埋蔵文化財包蔵地が五十という、その数字はもう少し多いのではないかというお話、これは、先方の届けてまいりますものがいわゆる何件というのと何点というのとございまして、一つのグループ、点数で言えば三点か四点か、たとえば古墳が十ある。それが一つの群のようになっておれば古墳群として一件に届ける、しかし点で数えれば古墳が十基あれば十点といったようにもなろうかと思いますが、しかしそれにしても私ども五十以外にはないのだということはもちろん申すわけではございませんで、もちろんこれ以上あれば十分そういうものも調査の対象に入れるのは当然のことでございます。都とももう少し連絡をとってはっきりいたしたいと思います。 それから遺跡台帳なるものはいわゆる埋蔵文化財包蔵地だけであるかということでございますが、これは史跡とか天然記念物に指定をされていない、大体地下に包蔵されておる、こういうものが全国的にどのくらいあるものであろうかという調査をいたしました。したがいまして地下に埋もってはいない、地上に遺構が出ておる、現在、寺はないが寺の柱や石だけが残っておる、礎石だけが残っておるとかあるいは柱あとが残っておるというような遺跡等ももちろん含んでおります。しかしその他のいわゆる史跡とか名勝の類に入るような地域はこれにも入っておりません。 それから台帳漏れのものがあるのではないか。台帳に載っておるものだけが保存の対象になって、それ以外は漏れてつぶれてもよいという考えであるかというお尋ねもございましたが、これは私のほうで全国的に調べまして、約十四万件くらいのものが報告されております。しかしもちろんこれは一々発掘調査をしてこういうものがあるという届けではございませんで、いわゆる下調査、下見をしたという程度のものでございます。したがいまして報告漏れのものがあれば追加をして報告してくれるようにということで、一応調査はしてもらって台帳に載っけて報告されたが、それ以外にも残っておるものがないか随時調べて報告してもらいたいということを言っておりますので、台帳に載っておるか載っていないかで行政上格段の違いをするという考えは毛頭ございません。 〔山中(吾)委員長代理退席、委員長着席〕 それから台帳に載ったから保存されるというものではございませんで、全国十四万カ所もあるそれをどのように保存していくか、具体的な保存方法を十四万件について立てていかなければいけない。中には国が指定をするものもございましょうし、あるいは国なり府県、市町村が買収をしていくものもございましょうし、いろいろな方法を今後考えていくべく努力しておる次第でございます。
○長谷川(正)委員 いまのお答えで一応安心いたしましたが、なお善処をお願いしたいと思います。 時間がありませんので、あと国分寺の問題がその後どうなっておるか、あるいは八王子につきましては、先般非常に適切な御処置をいただいたもので、百件をこえる非常に貴重な文化財を発見し、あるいは発掘することができたというようなことも伺っておりまして、この点は心から敬意を表しますが、なお来年度予算の分に回して発掘を残された部分が八王子についてはあるようでございますから、この点についても、今後御善処方をお願いしたいと思います。 それから最後に、大臣と保護委員長に御質問を申し上げたいのですが、大臣も先般の御答弁の中でおっしゃっているように、いま全国的に国土開発ということが大きく進行しておりまして、いまにして適切な手を打ちませんと千載に悔いを残すというようなことにもなろうかと思います。そういう意味でまず第一に保護委員長のほうにお尋ねしたいのは、文化財保護委員の中に、こういう際でありますから特に考古学関係の専門家を委員としてお入れになるということが必要ではないかと思いますが、この点については、前国会で前田榮之助委員から御質問があり御指摘がありまして、たしか八木政務次官からぜひそのようにしたいという御答弁もあったように記憶しておりますが、その点につきまして御質問を申し上げたいと思います。
○河原説明員 ただいまお話のございましたことは、非常にやかましく申しますと、これは文部大臣の権限に属する事項で私から御返事申し上げる筋合いではないのでありますけれども、しかし従来の慣例上下打ち合わせくらいなことは伺っておりますから、その意味においてお聞き取りを願いたいと思います。 前国会において前田さんからお話がありましたことも存じておりますが、まことにごもっともと存じます。その点は少しも異存ございません。ただ定員五人となっておりまして、その五人が二人、二人、一人と三年にわたって交代するような制度になっております。現在は五人残っておりますので、どなたが欠員ができるかということはむろん申し上げられないと思いますが、しかしお話の御趣旨はみな十分了解しております。善処いたしたいと思います。
○愛知国務大臣 ただいま委員長から御答弁がございましたように私も考えております。
○長谷川(正)委員 最後にもう一つだけ。ただいまの点もぜひ御善処願いたいと思いますが、それとあわせて、先ほどの説明のように一応文化財保護の直接の管理責任を地方自治体に置いておるというたてまえのようですが、こういう事態になりますと、その地方地方では、必ずしも専門の学者をそこの県なり市なり町なりの文化財保護委員というようなものに得られない場合もあります。やはり国として権威ある専門的な方々を十分動員して万全を期すということは、文化財保護の立場からも、日本の昔からの文化を大切にするという国民としての精神を養う上からも、また世界の学界に対しまして、やはり日本にある文化財は日本で保護しなければ失われてしまうわけですから、これは世界に対しても責任があるわけです。そういう立場からいいますと、いまのような機構ではとうていこの大事業をやるにたえられないのではないか。御承知のように欧米では文化省を置いておるところもありますし、また相当後進地域の国でも古い遺跡を持っているイラン、イラク等では、少なくとも考古局というくらいなものを持って万全の体制を期している。そういう意味からこれについてひとつもっと画期的な拡充をされ整備をされるというお考えがあるか、この点を強く要望を含めましてお伺いしたい。
○河原説明員 文化財保護委員会の主管しております仕事の中の絵画、彫刻、美術工芸品、建造物という方面は、とにかく明治の初めから仕事をしておりまして、そのために委員会が所管しておる予算の中でも大部分を占めておるような結果で、それに比べますと、ただいま御指摘になりましたような方面に使う金は、最近平城旧跡の買収発掘が起こりましてから相当の五億くらいの金になりましたけれども、それまではほとんど恥ずかしくて言うに足りないくらいの金額でございました。御指摘の点は重々了承いたしておりまして、大臣にひとつお願いしてまいりたいと存じます。
○愛知国務大臣 ただいま委員長からもお話がございましたが、文化財保護の関係におきましては、これは衆参両院の議員立法を基礎にしております関係もございますので、たいへんりっぱな法制と組織ができて今日に至っておると私は考えております。いまにわかにこれをどうしようということよりも、文化財保護委員会と文部省と申しますか、むしろ文部大臣との関係を従来に増して円滑に、すべて御相談をしてやってまいる。ことに予算その他の点につきましては、文部省自体の責任でもございますから、そういう点もよく考えまして、委員会とはよりよく協力、協調してまいりたい、さしあたりはさように考えております。将来の問題としてさらに法律等の検討、制度の改善というようなことも、その後の長い問題としては取り上げてまいらなければならぬかと思いますが、さしむきは委員会とわれわれとの間がより一そう連絡、協調がよくいくことに重点があるのじゃなかろうか、かように考えております。
○久野委員長 次に、落合寛茂君。
○落合委員 私文部大臣にお伺いしたいのですが、前内閣時代から懸案になっております筑波山ろくの学園都市の問題でありますが、あの経緯を見ておりますと、国として積極的にこの問題を進めようとしておるような熱意がどうも見えないのでありまして、きわめていま消極的な形になっておりますが、これに対して文部大臣はどういうお考えか、まずそこからお伺いしたいと思います。
○愛知国務大臣 研究学園都市の問題は、昨年九月に研究学園都市の建設についてという閣議了解が行なわれまして、それをもとにしてただいままで進んでまいったわけでございますが、確かに一時スピードが少しダウンしたような傾向が見られないでもなかったかと思います。そこで現在は、政府といたしまして一段と努力をしなければならないということに相なりしまて、実はちょうど今日でございましたが、きょうの閣議でもこの議題を取り上げたわけでございますが、先般関係各省の間で閣僚懇談会というものをこのために設けることに決定いたしまして、そしてその事務的な仕事は総理府が担当する、そして連絡、調整に当たる。それから閣僚の懇談会におきましては、河野国務大臣を座長と申しますか、議長と申しますか、そういう役割りになってもらいまして、建設省、大蔵省はじめ、文部省、科学技術庁等に至りますまでいろいろの仕事を担当しなければなりませんので、それをあらためて推進することにいたしまして、そうしてきょうの閣議では、今後十年間で完成することを目途にしてやろうということをあらためて閣議で表明したわけでございますが、茨城県知事あるいはその当該の市町村等の協力度合いが最近非常に進んでまいりました。住宅公団による土地の買収その他もだいぶスピードが上がってきたように思います。そこで私ども文部省あるいは科学技術庁の立場といたしましても、国立大学の移管それから国立試験所の移転ということについては、いよいよ本格的に乗り出すことに相ななったわけでございます。
○落合委員 実はそのお考えを伺いまして、たいへん地元のわれわれとしても力強く感ずるのでありますが、いままでもたもたしておりましたために非常にいろいろな問題が発生してまいりまして、新聞などで御承知の、一番中心の筑波町の町長が汚職をして、いまリコールされているような問題も起きておりますので、ことに耕作地がたくさん含まれておりますから、農民の明年に対するところの計画も、これは直接問題として残っておりまして、こういう問題に対してみんな非常に憂慮しておりますから、ぜひひとつ国としての積極的ななにをお願いしたいのであります。 それから個条的にお答えを願いたいのですが、土地問題でありますが、土地収用法を発動でもさせるお考えがありますか。
○愛知国務大臣 これはできるだけ地元御当局のごあっせん、御協力によって、話し合いによっていきたいという考えだと思います。
○落合委員 それから第一期事業の開始はいつごろになりますか。
○愛知国務大臣 これはちょっと、私が全体の責任者でございませんので、あまり明確に申し上げることができませんが、その十年間を目途としてというのは、ただいまを起点としてという考え方でございますから、たとえば予算にいたしましても、四十年度の予算にこれが盛られることを期待しておるわけであります。
○落合委員 国と県の連絡機関とか担当の分野というものは、何かちゃんとしたものができておるのですか。
○愛知国務大臣 これは具体的には、首都圏整備委員会の事務局が窓口になるわけでございますけれども、先ほど申しましたように、ずいぶん関連するところが多いものでございますから、総理府に特に連絡調整のための事務機構をつくるという話し合いになっております。
○落合委員 それから移転を希望しておる学校の学校名をお伺いしたいのですが……。
○愛知国務大臣 これは実は率直に申しまして、なかなかむずかしい問題なんでございます。それで、たとえばという程度にはお答えできますけれども、実は大学のほうからも喜んで協力をしてもらいたい、それについてはいろいろ大学側としても希望が積極的にあるようでございますので、そういった話し合いがもう少し煮詰まりませんうちに何々大学と申しますこともちょっといかがかと思いますので、あまり具体的に申し上げる時期ではないと思います。
○落合委員 それでいま私ども実地に見ておりますと、あの用地の中にわざわざゴルフ場が幾つもできておる。どんどんいまもこしらえておるのです。これは希望ですが、こういう問題については、県の力ではとてもこれはだめなんです。ですから、いま伺いますと、国で十年計画で根本的になさるそうですから、これをひとつ阻止させる方法を考えていただきたい。それから十年一昔と申しますけれども、十年というのでいささか長過ぎるようにも考えるのでありますが、そのころあなたが総理大臣にでもおなりになっておいでになるとたいへん都合がよいのですが、相当な広い地域で住民も多いことですから、ぜひ積極的に政策をひとつ立てて、国が中心になって県を引き連れてやっていただきたい。これは地元のわれわれとして要望しておきます。
○久野委員長 川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 大臣の時間が十二時までということでございますので、一貫をした質問はできませんので、大臣のみに限りましてお尋ねをしたいと思うのであります。 問題は、和歌山の元日登校の問題でありますけれども、きのう付の和歌山新聞を見ますと、和歌山県の光定教育長が帰りまして、言っておりますことを見ますと、この元日登校については、愛知文部大臣もたいへん賛成で、来年は一斉にやりたい、こういうふうに熱を入れておる、こういうふうな意味のことを言っておるのでありますが、私の見ております愛知文部大臣の人間性といいますか、そういうものからいたしますと、これはたいへん愛知さんというのは見そこなったんだな、こういうふうに思って残念に思っておるところであります。この問題について私は、特に教育長も言っております愛郷心であるとか愛国心であるとか、あるいはしつけの問題であるとか、そういう全体の問題を考えますときに、元日の迎え方といたしましては、本委員会におきましても青少年の非行の問題がずいぶん議論をされてまいりましたし、また大臣からもいろいろとお考えも言われましたし、家庭の問題等についても的確な御発言をなされておるわけであります。私は、そういう意味から元日の問題を考えますとき、一律に上のほうから命令で学校に出してやることがはたしていいのかどうかという効果の問題、それよりもむしろ、今日のあわただしい社会の動きの中で、いま一番欠けておるのは、やはり親子が一緒にしみじみと話し合う、あるいはしみじみと一年の計画を語り合う、そして抱負を話し合って新しい年を迎えていく。時間の関連といたしましては永遠で、大みそかと元日の間には何の関連もないわけで、連続であるわけでございますが、元日を迎えるについては、特に今日のこういうあわただしい世の中であればあるほど、私は、中学校から高等学校、こういうもの心づいた、そして社会に対するいろいろな考えも持っておるし、しかもその中では非常に家族的な断続がある年ごろの子供たちでありますから、そうした者たちが親子でしみじみ話し合えないということが今日のいろんな非行化の問題であるとか、悲劇の発生をしていく根本になってまいっておると思うのであります。私が特にその点申し上げたいと思いますことは、たとえば農村にいたしましても、出かせぎで半年いない、あるいは一年いないというおとうさんたちも、年末から正月にかけては帰ってきているわけです。あるいはかぎっ子の非行問題、これらも親子のそうしたしみじみとした機会がないところに出てきておるわけです。 そういう点からいたしますならば、上のほうからの命令で学校に出してきて、そこで儀式をやる、そのことが新しい道徳が生まれてくる、あるいは新しい社会をになっていこうとする青少年が育てられていく場所になる、こういう点についてはたいへんな違いがあるのじゃなかろうか。出かせぎの子供あるいはかぎっ子の子供、そういうものを考えますならば、私は元日こそは親子がとそを祝い、雑煮を食べ、そしてしみじみと語り合う機会にすることが、いまの非常にあわただしい世の中の動きであればあるほど大事だと思うのです。そういう点からいたしますと、光定教育長が和歌山に帰りまして、文部大臣がたいへん力を入れて、来年は一斉にやりたい、こういうふうなことを強調しておられる、こういう談話が出ておるのでありますが、ひとつ大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○愛知国務大臣 和歌山の教育長が先般会議で見えましたときに、自分はこういうことをよいことと思って大いに推進したい、こういうお話は私も承りました。私は、非常な関心を持って見守っておりましょうという趣旨のお答えをいたしておるわけであります。 そこで原則論でございますが、これは先生も御承知のとおり、小学校、中学校、高等学校等の学習指導要領等におきまして、たとえば国民の祝日などにおいて儀式などを行なう場合には、児童に対しあるいは生徒に対し、これらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、君が代を斉唱することが望ましい、こういうことが前々からきまっておるわけでございますが、これを自発的に盛り上がってやるということは私はけっこうなことだと思うのであります。しかし、ただいまも話がございましたように、上から強制してやるということはいささかいかがであろうかと考えておるわけでございます。 そこで、和歌山で今度企図しておられますことは、私の理解しておりますことでは、義務づけで上からの命令でというかっこうで実施されるというのではないというように承っておるわけでございます。むしろ問題は、これはたいへん次元の低いことを申すようでございますけれども、もし学校が開いて、そこに大ぜいの生徒児童が登校してくるということになった場合に、教職員の超過勤務といいますか、日直の手当と申しますか、それをどういうふうに用意しておるのであろうか、これはいささか事務的な話になりますが、その点私気になりましたが、この点は、承るところによりますと、条例で、そういう場合に登校した場合には特に手当を支払うように考えておられるというように承っておるわけであります。
○川崎(寛)委員 上からの命令の場合には好ましくない、自発的ならば、こういうお話であったわけでありますが、和歌山におきます経過をずっと見ますと、昨年の暮れ、一斉に学校で日の丸を掲揚せよ、つまり三十九年の元旦に学校に一斉に日の丸を掲揚せよという命令を出され、さらに五月の記者会見で元日登校の発表をされ、そして十月三十日に県立の高校長会議の席上で指令として教育長のほうから出しておられる。そういう過程を和歌山県版の全国紙等を通じてずっと振り返ってみますと、そこには自発的なものというのは何らないように見られるわけであります。その点についていかがお考えになりますか。
○愛知国務大臣 私は、日本国民であれば当然自発的に国旗を掲揚するということを考えるのが筋じゃないかと思うのであります。現に、私、自分のことを申してたいへん恐縮でございますが、私も就任と同時に、文部大臣の部屋なり科学技術庁長官の部屋には自分で国旗を持ち込んで毎日部屋の中にも置いているようなわけでございまして、私は、国旗を尊重するということは当然のことではなかろうか、こういうふうに考えております。ただそれを命令とかなんとかいうことで強制するということは、場合によって行き過ぎの場合もあろうかと思っております。
○川崎(寛)委員 私がいま申し上げましたことは、先ほど元日登校の問題について、上からの命令であるならば、こういう最初の御答弁であったわけでありますけれども、日の丸に始まりまして、五月の記者会見、あるいは十月の高校長会議における口頭指令、こういうふうな形で、下のほうから自発的に盛り上がってきたものではなくて、上からの命令、つまり押しつけでやられてきておるということが、和歌山のいろんな新聞を見ても、あるいは県議会の審議の経過等を見ても、非常に議論をされているわけであります。でありますから、この点について、今回の光定教育長のとられた措置というものが、下からの自発的なものを受けとめてやられたというふうに見るのか、あるいは上からのものと見るのか。私は、残念ながら上からの押しつけであるというふうに、いろんな経過を見ます場合に、いわざるを得ないと思うのでありますけれども、その点についていかが御判断になられるか伺いたいのであります。
○愛知国務大臣 私は、命令とか強制とかいうことは離れまして、いま押しつけというおことばがございましたが、私のことばでいえば、これは呼びかけである、こういうふうに感じております。呼びかけをすることは非常にけっこうなことではなかろうか、こういうふうに思っております。
○久野委員長 川崎君に申し上げますが、お約束の時間が参りましたので、ひとつ簡単にお願いいたします。
○川崎(寛)委員 では最後にいたしますが、呼びかけであるというふうに見ますならば、十二月一日にこれは通達で明確に出されておるわけであります。でありますから、決して呼びかけではありません。その点については明確にしておきたいと思います。
○愛知国務大臣 通達という形がございましても、その内容が呼びかけであると思いますから、私は命令とは解したくないと思います。
○田中(織)委員 関連して、一点だけ文部大臣に伺いたいのです。 この元旦登校の問題は、国民の祝日に関する法律の第三条に明らかに抵触すると私は思います。三条には「国民の祝日」は、休日とする。」ということになっておるわけです。したがって、休日に子供たちを登校させるということになる場合に、大臣も触れられましたように、教職員は登校しないわけにはいかないわけです。その場合のことについては給与に関する条例で、休日登校の場合は手当を出すことができるという規定になっておるので、和歌山県のほうはそういうふうに言っておるというように大臣は川崎委員にお答えになったのですけれども、その給与条例の場合におきましても、特に命ぜられる場合以外は休日にはもちろん出ることは要らないという規定なんです。その場合の特に命ぜられたという場合を今度の通達をよりどころにして強制するということになれば、川崎委員が指摘したように、私はやはり今度の元旦登校という問題は強制になるというふうに理解をするのです。それで光定君が上京したときに大臣がお答えになったことが、光定君が和歌山県に帰って新聞に載せたのと意味合いが違うことは理解できますけれども、この問題については光定君は教育長なんで、教育委員長ではないわけなんです。教育委員会の諸君が光定君の独走には非常ににがにがしく思っておるのです。教育委員会の中でも光定君から提案したものを一年近くもみにもんだ結果、大臣がとられているように希望というような形で通達を出しているわけなんです。やはり教育委員会対教職員という現在の状態から見れば、それは希望であっても、この問題は管理職の立場の校長の受け取り方にもよりますし、現実は和歌山県の校長会はその希望に対しては校長の自由意思でやるという形で、ほとんど実施されないという状況にありますけれども、こういう形で和歌山県があるいは突破口を開いたのかもしれないけれども、これは私は一つの逆コースだと思うのです。この点については教育基本法の関係あるいは地方教職員に関する法律の規定から見て、やはりこの問題については強制的な処置はとらせるべきではない、このように考えるのですが、文部大臣のはっきりとしたお考えを聞いておきたい。(「県議会でやればいいじゃないか」と呼ぶ者あり)自民党からそれは県議会でやればいいじゃないかというようなことがありますけれども、国民の祝日に関する法律の三条には休日ということになっておる。その日に登校されて、教師の業務というものが出てくるということになれば、祝日に関する法律の三条から変えなければならぬことになる。祝日を設けた意義にも背反するということになるわけです。あるいは道徳高揚とかそういうようなことは別の機会にもできる。祝日に結びつけるということに私はやはり、たとえば政治と宗教との結びつきの問題であるとか、あるいは日本の憲法で否定されているそういうものとの結びつきの問題を復元する道が、こういうようなところから切り開かれるということが重要だ、これはりっぱに国会において論議すべき問題だと思う。そういう意味で文部大臣の御所見を伺っておきたいと思います。
○愛知国務大臣 その法律の問題でございますが、こまかい法律や条例の解釈等の問題は私もわからないところがございますが、ただ一般的、常識的にいえば、休日でありましても登校する場合もございましょうし、それから公務員でも休日でも出勤をすることはたくさんございますし、国会自体も休日でも大いに活動しているわけでございますから、休日とするとあるから登校を拒否したもの、出てきてはいけないと解釈すべきものではないと常識的に考えるわけであります。したがって、そういうような呼びかけといいますか、ムードに応じて、多くの生徒、児童が登校する、国旗を掲揚する、君が代を歌うということはけっこうなことじゃないかと私は思うのでありまして・それに対応するために教職員が出ていくということもまた当然じゃないか、ただ出ていく場合には、それに対応するところの休日出勤の手当はしてあげなければいけない、私はきわめてすなおに常識的に、こういうふうに問題を取り上げていっていいのではないかと考えるわけであります。 〔「もう十五分超過だ」と呼ぶ者あり〕
○田中(織)委員 そういうように文教委員会は形式的に運営されている状況だと思うのですが、加藤さん、あなたも国会議員は一年生や二年生じゃなし、知らないじゃないでしょう。そういう非常識なことを言うものではないですよ。文部大臣のせっかくの答弁ですが、きわめて常識的にこれを受け入れていいのではないかという見解ですけれども、私どもは文部大臣の答弁には同調するわけにはいきません。この問題は、それでなくても逆コースという問題と、教育基本法による、民主主義を基本とするという立場から見て、非常に重要な問題を私は含んでいると思うのです。しかしきょうは大臣もほかの予定もあるようですから、いずれこの問題については、たとえばこの元旦にどういうような事態になるかということの上に立って、この委員会であらためて大臣と議論するといったらおかしいけれども、私どもの考え方が正しいか、大臣の考え方が正しいかということを、事実をもってただすことにいたしたいと思います。 ————◇—————
○久野委員長 次に、本日の請願日程の請願全部を議題とし、審査に入ります。 ・本日の請願日程に掲載されております請願は四百三件でございます。これらの諸請願につきましては、先刻の理事会において御検討願いましたので、紹介説明、質疑、政府の所見聴取等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、直ちに採決いたします。 日程第一ないし第八、第一一ないし第一三、第二四ないし第四二、第四五、第四六、第四八、第五〇ないし第五三、第五八ないし第八五、第一〇四ないし第一〇八、第一一五ないし第一三九、第一八八ないし第一九二、第一九四ないし第二〇二、第三七九、第三八〇、第三八五ないし第三九一、第三九三、第三九四、第三九七、第三九九、第四〇〇及び第四〇三、以上百三十六件の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決し、また日程第五六、第五七、第一〇九ないし第一一四及び第三〇七ないし第三七四、以上七十六件の各請願はいずれも採択すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○久野委員長 なお、本委員会に参考のため送付されました陳情書は全部で三十三件でございます。念のため御報告申し上げます。 —————————————
○久野委員長 次に、閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。 本委員会といたしましては、学校警備員の設置に関する法律案(三木喜夫君外八名提出、第四十六回国会衆法第二二号)、学校給食法の一部を改正する法律案(二宮武夫君外二十名提出、第四十六回国会衆法第三三号)、学校給食法の一部を改正する法律案(小平忠君外一名提出、第四十六回国会衆法第五一号)、文教行政の基本施策に関する件、学校教育に関する件、社会教育に関する件、体育に関する件、学術研究及び宗教に関する件、国際文化交流に関する件及び文化財保護に関する件、以上の各案件につきまして、議長に対し、、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十四分散会