P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
47回国会衆議院1964/12/07

内閣委員会 第3号

発言数
146
登壇者
15
会派数
3
開催日
1964/12/07

会議録

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これより会議を開きます。  一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法等の一部を改正する法律案、及び特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の三案を議題といたします。     —————————————

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 まず、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について、提案理由の説明を聴取いたします。大蔵大臣田中角榮君。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  政府は、本年八月十二日に行なわれました人事院勧告に基づいて、九月一日以降一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議をお願いいたしておるのでございますが、特別職の職員の給与の額及び国会議員の歳費の額につきましても、一般職の職員との均衡等を考慮して所要の改定を行なおうとするものでございます。  以上がこの法律案の提案の理由でございます。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。     —————————————

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 三案について質疑を行ないます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 自治省関係の方はおいでになっておりますか。——それでは、増原さんお見えになっておりますから、冒頭に承っておきたいのですが、六人委員会で長い論議をされてきた経過があるわけでありまして、私も当時関係の各位と直接話し合う機会にほとんど出席しておりますが、新聞に出ておるところによりますと、実施時期の問題をめぐりまして、給与担当大臣が総理等とも話をされて、来年度以降の問題について五%程度予備費に組む云々というようなことで、写真入りの新聞報道があるわけであります。前回のこの委員会で、これに関する質問がありまして、多少の答弁は承っておりますけれども、きょう法律が通過する、こういう時期でありますから、特にこれは前会の経緯にかんがみて、おそらく御相談の結果もおありと思いますので、御答弁を承りたいと思います。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 先般の御質疑にお答えをしましたように、この問題はただいま検討中でございまして、まだもちろん結論に到達をいたしておりません。新聞に出ました記事は、私の読みましたところ、推測をまじえて書かれたものでございます。五%というようなものが話題の中に出ておりますことは確かでございますが、まだこれを中心に論議をしたというほどのものではございません。したがいまして、六人委員会でも、まだ来年度の問題としてこれを討議をする段階に入っておりません。なるべく早い機会に協議を了したいという段階でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 重ねて御質問いたしますが、話題に出たということ、並びにいまの御答弁からいきますと、少なくとも長い懸案でありますから、かつ、そのために全国から公務員の皆さんがどしゃ降りの中を官邸あるいは総理府にお願いに行くという時期と重なっているわけでありますから、少なくとも前向きで御検討をいただいている、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 給与担当国務大臣といたしましては、もとより前向きで人事院勧告を尊重し、これを完全に実施するという方向で、ぜひ解決をしたいと思って努力をしておるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、人事院の佐藤総裁にお伺いをしたいのでありますが、この人事院が今回報告と勧告を行なわれているわけでありますけれども、この報告のほうに、「最後に、給与改定の実施時期について、」ということで述べられております。ここでひとつ念を押しておきたいわけでありますが、予算編成に間に合うようにというものの考え方が先行すると、ここで言わんとしている趣旨がどう受け取っていいかという点で多少疑義を感じているのでありますけれども、一つ間違うと、技術的に予算の編成期に合わせようということが先行すると、その時点において公務員にとっては不利な結果が生ずる、こういうことが考えられるわけでありまして、したがってどういじるにしても、現在行なっている勧告の趣旨から、実施時期に関しましてあと戻りはしないということを前提にして検討していただきませんと、たいへんなことになる。それだけでまた大騒ぎが起こる。こういうふうに考えておりますが、この辺について考え方があれば、お聞かせいただきたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 報告書に特にそのことを書きましたのは、私どもはきわめて純真な立場で、いままで過去四年の間、実施時期についてはなはだ遺憾な結果を生じて今日に及んでおる。したがって、ことしは五年目になりますから、ぜひ完全実施という、そういう願望を込めて書いたのであります。それ以外の何ものでもありません。

大出俊日本社会党

○大出委員 先ほど給与担当大臣からの御説明では、前向きでということに同意をされておるようでありますけれども、今回の勧告実施時期をめぐっての世の中の論評等からいきますと、この点を明確にする必要があるという議論の中で、一つの波紋を呼んでおるという言い方をして、それはともするとどうも五月実施というのを何か予算の編成期に合うようにということで、逆に悪い意味でずらすということになる、こういうことが危惧されているわけでありますが、そういう考え方は人事院にはないというふうに受け取っていいわけですか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 もちろんそのとおりであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 もう一つ増原給与担当大臣に伺いたいのですが、六人委員会の中で論議された過程で、担当は国家公務員だから、こういうことになるだろうと思いますが、地方公務員、特に公営企業等との関係で、給与財源の問題その他でいま各自治体関係では大騒ぎが起こっておるわけでありますから、財源措置等について、国家公務員重点にとりあえず時期は九月というふうにおきめになっておるわけでありますけれども、そこのところを六人委員会の中では、地方は金がないところはやむを得ないという、そういう認識で国家公務員だけの予算措置というのはとりあえず九月実施をきめられたのか、そこのところをちょっと伺っておきたいと思います。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 六人委員会で話をしますときには、国家公務員を中心に話をいたしますが、例年の例にもありますように、地方公務員もこれに準じて行なうというたてまえでありますので、本年ももとより地方公務員も国家公務員に準じて行なうという含みで六人委員会は協議をしたわけであります。したがって、自治大臣としては、地方公務員関係の財源が国家公務員関係よりも窮迫しておるということで、特別に意見が出たわけでございます。したがって、その際、国費をもって完全に措置をするということを自治大臣としては当然要望をされたわけであります。これはたいへんむずかしい問題になりまして、閣議決定に至りますまでの段階では、この問題は単に大蔵大臣、自治大臣だけでなく、政府において協力をして措置をしようという話し合いで閣議決定をしたわけでございます。もとより地方公務員関係についても準じて措置をするということでございまして、その結果は予算として提出をいたしましたように、百五十億を特別会計に借り入れるという形になったわけでございます。公営企業等の関係は、地方公務員としての範疇に入っておりませんから、その財源についての考え方は話し合いの中には入ってきておらないのでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 自治省の柴田財政局長がお見えになったようでありますから、おそらくお忙しいでしょうから、ここで関連をする質問を一つしておきたいと思います。  いまの担当大臣のお話にありました地方公務員の財源措置の問題なのでありますが、もちろん地方行政委員会のほうでも論議されているところでありますけれども、給与法と相からみますので、そういう点でひとつ明確にしていただきたいのでありますが、交付団体、不交付団体、こう分けて、国税三税の伸び五百三十億、二八・九%ということで百五十九億見ておられる。足らない分を最終的には借り入れるかっこうをとりまして、足かけ五年間で返す。つまり政府資金からの交付税及び譲与税配付金特別会計への借り入れという形をとって貸し付ける。これは交付団体に対する措置なのでありますけれども、基準財政需要額の伸び等を来年以降考える場合に、そう簡単に地方財源でまかない得るという状態にはないのではないか。私は横浜ですから、神奈川県、横浜という段階でものを考えるわけですけれども、こちらと不交付団体であります。そういう点で、やはり先食いの形式をここでとるということは、将来に向かって地方財政がますます窮迫をする。逆な意味でいえば、五年間の先食いをやっておいて、来年以降さらに給与を押える、こういう意図があるようにまで受け取れるわけであります。  そこで、ひとつはっきり聞きたいのは、税源配分という形の中で二八・九%という交付税率が、今日の段階ではたして妥当かどうか。私は給与が改定をされたからふやせというのじゃなくて、いま申しましたような地方財政の困窮の事情というもの、伸びが減ってきているという事情のもとで、しかも先食いなどということも一面考えられているし、それから自然増収全体からながめてみて来年度以降さらに減るということになりますと、当然交付税の伸びは減ってくるということになる。そうなると、それらとの関連で税率改定ということが考えられてしかるべきではないか、こう思っているわけですが、吉武自治大臣のいろいろな新聞発表、あるいは私が公務員諸君と一緒に陳情に参加をしてみたときに自治大臣みずから口から言われているのも、三〇%ぐらいはどうしてもなくちゃ困るのだということですね。そしてまた、補助金その他の整理も行なって、地方自治体の自主財源をふやすのだということを強調されていたわけですね。したがって、おそらくこの点については公の場所で言いにくいという点があるかもしれないけれども、それにしても心配をして注目をしているこの段階なんだから、担当責任者である財政局長あたりから明確な答弁がいただきたい、こう考えるわけです。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 お話のように、給与改定の問題と交付税率の問題とは、直接結びつくものではございません。しかし、地方交付税率という問題は、国と地方との税源の配分の問題でもございます。したがって、いま交付税率をどうするという問題については、明年度の地方財政の見通し等を検討いたしました上で結論を出すべきものだと考えるわけです。したがって、私どもは、この給与改定問題が起こりましてから今日まで、そういう意味合いにおきます検討は続けてまいっております。ただ、先ほど地方行政委員会で交付税の特例法が通りますときに、交付税率の検討をしろという附帯決議が付せられました。自治大臣といたしましては、政府としては善処する、こういう御答弁がございました。いまここでどうするということを申し上げる段階ではございませんけれども、検討はいたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 前回のこの内閣委員会の席上で、岡田課長が出席をされておって、交付税率問題に触れての私の質問に対して、その検討をする、あるいは改定するという意思は毛頭ないという発言がありましたから、そうなると、それも議事録に残っている筋合いなんで、したがっていまのような質問を申し上げているわけでありますけれども、そうしますと、附帯決議の趣旨を尊重して検討をする、こういうふうに受け取っておいていいわけですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 そのとおりでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、交付団体のほうはともかく百五十億の財源貸し付け措置をとったわけですが、不交付団体の場合に、これはもちろん給与改定だからということは理由になりませんが、しかし、この特例法の趣旨によりますと、やはり百五十億くらいの財源が不交付団体にも必要になるように見受けられるわけです。そうなると、これだけの財源はそう簡単にいまの不交付団体には見つからない、こういう事情もあろうと思うわけです。あるいはまた単に不交付団体と言ってみても、すれすれで不交付団体になっておるところもあれば、多少のゆとりのあるところもある、こういうことを考えるときに、特別交付税等の措置の中で何らかこれから先に向かって考えるところがあるのかないのか。冒頭に申しましたように給与を引き上げたから、改定がされたからということを理由にするわけではないが、そこのところをいまの地方財政の事情というものを考えた上でどういうふうに考えておられるか、承っておきたい。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 交付団体、不交付団体というものは、固定いたしておるわけではございませんので、御承知のように、しょっちゅう動いておるわけであります。したがって、今度の特例法によって単位費用を変えまして再計算をいたしますと、おそらく不交付団体であったものが交付団体になるものが出てくるだろう。若干税の増収がございますので、逆の場合もあり得るわけでありますけれども、大体現在では、これも地方行政委員会でも質問がございましたが、交付団体から不交付団体になるという事例はまず考えられない。不交付団体から交付団体にずり落ちるものが、相当大幅な給与改定でありますので、おそらく出てくるであろう。その結果、そういう団体には財源がいくわけでございます。したがって、給与改定の財源を、年度の途中で交付税の付与という形でもって、つまり基準財政需要額の再算定を通じて保障いたしていくという形をとります以上は、それでもなお不交付団体になったというものは、これはしようがないわけで、現在のたてまえ上はそれはそれで確保してもらわなければしょうがない。地方団体でもそういう団体は大体わかっておりますので、非常に苦しいでしょうけれども、ことしの八月人事院勧告が出た直後におきまして、おそらくは適当な財源を——やれぬところもありますけれども、やっておるところが多うございます。しかし、おっしゃるとおり、年度の途中で給与改定をやって、しかもその幅が非常に大きいということになりますれば、団体としては困るのはあたりまえで、したがって、給与改定自身という問題でお話もございましたが、そのことだけを理由にしてどうこうということはございませんけれども、まあ私がよく例にあげるのですが、たとえば新潟市というものを考えてみれば、これは不交付団体でございますが、地震で打ちのめされておる、そういう団体のことを考えてやれば、財政運営全体の状況をにらみ合わせて、その団体の事情に応じた措置というものはいろいろ考えていかなければならぬであろう。何も特別交付税と限るわけではございません。地方債の運用だってあり得るわけでございます。総合的に考えて、できるだけその窮境を打開する方向に努力するのが、私どもとしてのつとめだというふうに考えておるわけであります。事実いままででも、不交付団体でございますれば、特別交付税などというものは実際は交付しないというのがたてまえかもしれませんけれども、不交付団体といいましても、非常に小さな不交付団体等で財政事情の苦しいところにつきましては、従来でも特別交付税を算定いたしておるわけでございます。さような事例を考え合わせますと、今回の問題につきましても、財政が苦しいときでございますので、総合的に判断して対処していきたい、かように考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 御存じかもしれませんが、私横浜におりますので、横浜という都市の特性もありますけれども、年々十万人くらいずつ人がふえるわけです。それが特定の地域にどんどん入ってくる。港北区で断るとか保土ケ谷区とか戸塚区というようなところは、きのうときょうの事情が違う、こういうわけで、そうなると、市の負担すべき分というものは伸びたって減らないわけです。それから税収のほうからいってみれば、これは新しい土地で、しかもベットタウンですから、そう簡単に伸びない。そうなってくると、どうしても財政事情は窮迫をする。神奈川県自体だっていつ交付団体に変わっていくかわからないという事情にあるわけですね。そうなってまいりますと、それらのところをどう解決するかといえば、事は簡単で、税源配分の問題が一つ、この面は地方行政委員会で附帯決議が出て、その方向に向かって検討をされるとおっしゃるわけだから、これは検討していただかなければなりませんけれども、あとの残る問題というのは、いまの特別交付税等をどう考えるかということになるので、これはひもをつける意味ではありませんけれども、そういう点等は、単に横浜、神奈川に限る事情じゃないと思いますけれども、ひとつ十分御検討の上善処をされたいと思うわけです。  ところで次に、これは非常に大きな問題になりつつあるわけでありますけれども、この内閣委員会で、前会期のうちに公営企業に関する制度調査会が発足をしたわけでありますが、あのときにもいろいろ質問等を申し上げたわけですけれども、今回中間的な答申が出されたわけであります。この中間答申の取り扱いについて、自治省側、特に当時地方行政委員会等を通じて設置についての所見を述べておられる、かつまた交通事業にしろ、水道にしろ、赤字あるいは累績赤字が山積をする事情について、なぜそうなったか、七つくらいの項目をあげて柴田さん自身が説明されておるようだけれども、それらの点等を考え合わせて、今回の中間答申をどういうふうに受け取って、関係公営企業に対してどういう措置をおとりになっておられるのか、そこのポイントのところをひとつ御答弁いただきたいと思います。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 公営企業制度調査会は、自治大臣の諮問機関でございます。自治大臣から諮問をいたしましたことは、御承知のように、基本的な公営企業のあり方、それから赤字が累積いたしております当面の、この赤字の始末をどうするかという問題でございます。いずれも実はなかなか都市行政の基本に食い込んでおる問題でございますので、むずかしい問題でございまして、若干の時日をかさなければならぬ。そこで、私どもとしてはできるだけお急ぎをと言っておりますけれども、しかし、とは申しましても、そう急いでできるわけでもございません。大体基一本問題については、明年の秋になるだろうと思います。しかし、それまでの間に、ほうっておきますれば赤字はどんどん累増していきますので、少なくとも少しでも累積していく赤字の額を減らすという算段があってしかるべきであろうということから、中間答申をお出しになったわけでございます。したがって、中をお読みいただきますれば、中間答申自身といたしましては、完結いたしておりませんので、いろいろ御疑問の点も出てくる、いわば中途はんぱな点が多々あるようにも思えるのでございます。しかし、私どもといたしましては、せっかく学識経験者にお集まり願いまして出された中間答申でございますので、この趣旨を十分尊重する。したがって、関係各省に御関係のある部分については、さっそく関係各省と話し合いを始めております。私どものところで始末のできますことにつきましては、関係地方公共団体にその趣旨を徹底せしめまして、この答申実現にかかっておるわけでございます。具体的に申し上げますならば、それぞれ各地方の公営企業で合理化計画を立てます場合に、どの程度できるものか、めどをつけなければなりません。それからまた料金改定ということになりますれば、関係各省との話し合いがあるわけでございます。そういった点につきまして、それぞれの向きでそれぞれに協力を求めながら現在作業を進めておる、こういう段階でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこで承りたいのですが、中間答申の線を、いまのお話からいくと、最終答申ではないという点はあるけれども、できるだけこの答申の線へ自治省としては公営企業あるいは自治体を含めて指導していこう、こういうことになると思うのです。そうなりますと、三十八年度単年度で百八十九億赤字があるんだ、八百九十七くらいある公営企業の中で三七%、つまり三百三十二くらいが赤字である。そうなってきますと、それにいまおっしゃる累積赤字が三百七十六億あるんだ、こういうわけですから、そうなると、これは四十年度といったところで、だれが考えてみても、中間答申でいっているのは、料金の値上げと企業努力、つまり合理化ですね、この二つしかあげていないんだから、そうすると、地方行政委員会に参考人で出席をされた大阪の今岡交通局長さんあるいは東京の水道局長さんが口をきわめて言っているように、できるはずはないじゃないか、とんでもない話だという言い方になっているわけですね。この中でいま指導の方向は、あなたのほうで言う自治省の方針だから、いきなりあなたが変えられないのはわかるけれども、これの波及するところはどうなるかというと、今回のいま審議されている法案に関連をする地方公務員あるいは公営企業職員のベース改定とからんで、とりあえず年末の一時金について、人事院が勧告している線に準ずれば〇・一をふやさなければならないわけなんだけれども、ここのところを、あるいはプラスアルファという面を押えるというようなことも含めて、とにかく昨年の実績を上回るようなことはさせないようにしようという自治省のものの言い方が流れているわけで、したがって、関係職員団体等については大きな騒ぎがいま持ち上がっているわけなんですけれども、これは可能だというふうにお考えになりますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 私どもの企業の指導につきましては、いまのたてまえでは、地方公営企業法をごらん願いますと、地方公務員法と同じ規定が公営企業法に書いてあるわけでございます。したがって、国家公務員について給与改定が行なわれますれば、地方公務員についてもこれに準じた措置がとられることを期待する。同じように公営企業につきましてもそういう方向にいく。しかし、それはよく世間で誤解されますのは、そのアップ率の問題を、いろいろ準ずるとか準じないとかの対象にされるわけですけれども、法律の趣旨はそうではございませんで、給与改定を行なった後の給与水準というものが国家公務員に準じているか準じていないか、こういう問題だろうと思います。私どもといたしましては、公営企業につきましては、従来から公営企業法のたてまえから、給与改定等の財源というものは、企業内部で生み出す、こういうたてまえをずっととってきておるわけでございます。したがって、今回につきましても同じたてまえをとってきておるわけでございます。したがって、その範囲において給与改定を行なっていくべきものと考えておるわけでございます。したがって、確実な財源を生み出さずに給与改定をやるということは避けてほしい、これは企業の財政の健全性を維持するということからやめてほしい、特に非常事態にある企業についてはそこを特に考えてほしい、こういうことを言っているわけです。しかし、国家公務員の改定後の給与水準というものに満たないところについては、これは現在の法律のたてまえからいえば、給与改定をやるのはやむを得ない。赤字であっても、法律のたてまえであれば、それはやむを得ない。しかし、これは諸手当も含めての問題であります。諸手当も含めて給与水準というものを考えますと、実際どうなるかということは、個々の企業にとって違うわけでございます。したがって、その点で苦しい企業が出てくるかもしれません。そこのところにつきましては、ケースバイケースの問題であろう、こういう態度で臨んでおります。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこをもう少しはっきり聞きたいのですけれども、交通、水道、病院等に分けまして、三七%が赤字だというのだけれども、企業別に分けてみると、交通は、これは政府の責任が大半あると思うのだけれども、八割赤字でしょう。水道関係でいくと、五割ぐらい赤字ですね。病院関係で三割ぐらい赤字になっている、こういうわけです。そうなってくると、その赤字の中心はどこに集中しているかというと、六大都市あるいは大都市ですね。そうなると、その方々について、この年末一般公務員に出るところの〇・一が出ない。もしくは肩がわりをして、旧来の実績になっておるものと、労使間できめられているものと肩がわりをさせる、つまりふやさない、こういう結果が出るということに、いまのお話によると結果的にはなりかねない。しかもいまの説明からすると、これはこの間も参考人の方々が言っておったけれども、この中間答申が、何となく自治省の考え方どおりに出てきたような気がする、こういうわけなんだけれども、そこのところのつまり〇・一を押えるということは、あなた方のほうとしては、給与の切り下げをあえてこの際企業努力ということでやろうという考え方、こういうふうに考えていいわけですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 諸手当を含めまして、国家公務員の水準より非常に高いところにつきましては、これは合理化に努力すべきものだと考えます。したがって、その結果、非常に赤字があって、給与改定をすることがそのままではできない、しかも水準が高いんだ、しかも改定後の水準と現在の水準と比べてまた高いということであれば、それは企業の健全性を守るためには、ある程度の措置はやむを得ないであろう、そういうふうに考えます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、〇・一は、この際旧来の実績からあなた方がながめてみて高いと考えるところには出させない、こういうことですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 大出委員御承知のように、公営企業の給与というものは、これは普通の場合と違って、基準はそうでございますけれども、給与の場合、双方の交渉で、普通の場合の給与の決定と違います。したがって、その点について私どもが干渉を加えるという気持ちは、毛頭ありません。前々から申し上げておりますように、法規のあり方、給与改定のあり方についての見解は明確にしておりますけれども、具体問題になってまいりますれば、それは地方公営企業労働関係法でございましたか、この線に沿って処理されると考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 干渉を加える気はないというんだけれども、しかし、出したところについては起債を認めないとかなんとかいうことになれば、干渉になるのじゃないですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 公営企業について給与改定をやったかやらぬかということで起債がどうこうという問題ではございません。要するに赤字企業に対して、企業の経営の健全化の努力のないところについては——民間の企業でも、経営の改善の努力のないところには、どこの銀行も金を貸しません。地方公営企業といえども、企業であります以上は、つぶれかけた企業については、そのつぶれかけたものを立て直す努力があってこそ、金を貸すと申しますか、借金をさせるのがあたりまえであって、その原則というものは公営企業といえども変わりないと考えるのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、東京の水道局長扇田さんのこの間の地方行政委員会の論旨等からいいますと、じゃ一体どこと比較して高い安いというんだ、そう言われてみても、東京だけ下げろと言われてもそうはいかないのじゃないか。比較対照は、どこと比較して高いのか、これすら明らかじゃないじゃないか。まさに明らかじゃないですね、どことどこを比較するということは一つも言っていないんだから。もう一つは、いままでの歴史的な過程というものがあり、かつサービス意欲というものがある。そうなってくると、いま四十年単年度において、赤を黒にするということで、そのために給与に手をつけて、国家公務員にことし出るものも出させないということは、むちゃくちゃじゃないかという意味に聞こえる発言をされているわけです。これは東京の水道局長さんなんだから。大阪のほうの今岡交通局長さんの言い分から見ても、大体企業努力というものは一生懸命年々やってきている。それを何か管理者が企業努力をしないようなことを言われても迷惑だというような話をしておられるわけです。そうなってくると、干渉を絶対にあなた方のほうがしないと言うなら、それはそれなりにおさまっていくと思うのですよ。市民サービスだって誤りなく行なわれていくと思うけれども、いま言われるように、結果的にはさいふの口はあなた方のほうで持っているんだから、そうだとすれば、それを締めますよと言われれば、これは明らかに干渉になるわけなんで、だから四十年度の問題について、ことしの暮れ、あるいはいまのベース改定ということについては、これはこれでやっていって、そこから先の話としてならわかるけれども、人事院の勧告はすでに出てきて、この年末差し迫ってきて十一月に答申が出たとたんにそれを言い出されたのでは、職員の側がおさまる筋合いじゃないんだ。いま言われることは、あなたのほうの理屈としては一応わかるけれども、現実の問題としては、この暮れにおさまりのつかぬ大きな紛争が起こることを私は予測するので、したがって、そこのところを干渉しないと言われるけれども、あなたのほうでさばきがあってしかるべきだろうと思う。理屈を言えば、根本的な赤字原因からものを言わなければならぬのですが、あなた方が七つばかり理由をあげられておるのですが、この中で言っておるのは二つだ。企業努力と料金値上げでしょう。そうなると、企業外の要因がたくさんあるはずだ。あなたの説明によっても、単に車キロ論争だけで言っているけれども、そうなると、経済企画庁の車キロ論争だけではいかない。時間の関係もありますので、解決の方法のほうを明らかにしていかなければならぬと思うから申し上げているのですが、そこのところを干渉しないなら干渉しないということで、そのために、もしも六大都市なら六大都市が何かやったら、わしのほうはそれならばというまさに報復手段的に見えることをほのめかされると、これは私どもが第三者として見ていれば干渉になると思うので、そこのところをもう一ぺん御答弁いただきたい。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 先ほど来お話し申し上げておりますように、公営企業職員の給与そのものの問題につきましては、地方公営企業労働関係法の規定の定めるところに従って処理されると考えるのであります。したがって、その限りにおきましては、干渉も何もないわけであります。ただしかし、私どもとして公営企業の給与の現行法の体系のもとにおける見解というものは、明確にせざるを得ません。したがって、これは昨年もいろいろおしかりを受けましたが、昨年もいまごろ私の名前でもって見解を明確にいたしております。その見解は、今日におきましても別段変更いたしておりません。ただ、赤字企業についての扱いといたしましては、公営企業制度調査会の答申にもうたわれておりますけれども、私どもは実は本年度当初から、赤字企業においてその財政の健全化に努力を怠っていると認められるところにつきましては、起債は全部保留いたしております。その態度はいま現在もさようでございます。将来も同じ態度を続けるつもりでおります。

大出俊日本社会党

○大出委員 だから、そうなってくると、実際はやはりどうしても赤字の原因はどこにあったかということに触れざるを得ない筋合いなんですね。ところで交通、水道、病院等に分けて、病院ではだいぶ財務規定の適用を受けている。百人以上のところですが、病院をかりに黒にしようと思えば、事は簡単なんです。事務的に言えば、やろうとすればできないことはない。たとえて言えば、正規の職員をなるべく減らして、臨時だとかパートの人を入れれば、人件費が浮くわけでしょう。それからさらに早く回転をさせるという意味では、入院の日程を短縮してどんどん回転をさせれば、病院だって経営的にはプラスになるでしょう。そうかと思えば、格差をつけた部屋をつくってよけい金を取る病人を入れれば、確かに収支の面でいけば黒になる。薬の面でいったって、単価の安いのを使っていけば、という筋合いでしょう。これは言えばきりがない。そうなると、おんぼろ病院でまさにこんな病院で黒字になるはずがないというところで努力していると、周辺の患者はどうかと言えば、みなしわ寄せされてたいへんな目にあっているわけです。そういう病院が幾つかある。そうなると、じゃまともに患者のことを考えてやっている病院は、今度多少なり赤が出ているという問題が出てくるわけですね。そうなると、一体赤字の原因はどこにあるのかという問題が、もう一つここにあると思う。したがって、これは前小林厚生大臣にいろいろ質問したところが、国民医療という面から言うと、しゃくし定木に再建団体方式を適用するのは極端過ぎるということを大臣が言っていたわけだけれども、そうなると、これだって赤字の問題になる。だから〇・一はとめろということになりかねない。しかも正規の職員はまるきり夜勤、深夜勤ばかりさせられて、昼間はパートの臨時が入ってくるということでしょう。そうなると、正規の職員は一生懸命徹夜ばかりさせられて、しかも手当の面は、〇・一は削られるということになったのでは、これは経営の面の責任と働いている人間という立場からすると、たいへんな論争点であり、問題点なんですね。似たようなことが水道にも言えるわけです。さっきもちょっと言いましたが、横浜のようにどんどん山がくずされて新しい住宅ができる、水道工事は一切市が責任を負わなければならぬということになると、そう資産のない水道の公営企業の面から言うと、工事に金がかかることはわかり切っている。そういう面から横浜では非常に赤字が出るわけです。交通にしたって、給与は高いというけれども、都市交通なんかについては、契約条件、採用条件のところに、朝の一番電車に間に合うところに住んでいなければならないと書いてある。そうなると、そこからすでに一般の公務員とは違うわけですから、そういう歴史的要因もあるわけでしょう。そうなってくると、それは環境の変わり方、物価の値上がりというものもあるしということになると、中間答申があげているのは料金値上げと企業努力だけ、こうなっているということになると、その段階で、最終答申をまたない段階で年末手当から削っていけということになると、これは職員の側としては、経営の責任者ではないだけに、おさまりがつかない筋合いが出てくる。ここのところを言われる筋がわからぬわけではないが、どういうふうにこの問題は処理をして、先行き、中心は公営企業の黒字経営というものを考えなければならぬというところに中心があるわけですから、そのためにいま切り払ってしまって余剰人員を出せといったって、そう簡単に、この年末にきて、さらに来年の給与改定を目の前に控えて、できる筋合いじゃないのですから、このあたりのところは、あなた方のほうは再検討をするなり、あるいは問題解決にはどういう手を打つかということを考えるなり、論争は論争として具体的に解決する筋道を立てるというふうにしていただきませんと、どこの六大都市の市庁舎にも赤旗が立ってしまうということになるので、あまり中間答申の段階でそこまで持っていこうということには無理がある、こういうふうに私は思うのですが、ここのところはどうでしょう。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 非常に一般論の御質問でございますので、私、一般論としてお答え申し上げます。  おっしゃるように、それは私どものほうは、公営企業を指導いたしてまいります上におきましては財政面を担当しているわけでございますけれども、まあできるものとできぬものとございます、実際問題として。また、人事院勧告の受け入れ方であっても、画一的に何も受けなくてもいいのでありますし、そこにはその企業企業の実態に応じていろいろ対処する方法があるわけでございます。現に赤字の企業につきましては、再建計画を立てて短期融資を仰いでおるところがあるわけでございます。そういうところにつきましては、個々別々にそれぞれ相談にいっているわけでございます。私どもといたしましては、一般論としてお尋ねでございますれば、一般論としていままでお答え申し上げましたようなことをお答えする以外にはございません。しかし、具体的問題になれば、企業をつぶしちゃって元も子もなくしようというような気持ちは、さらさらございません。したがって、個々具体的の問題について対処のしかたを考えていきたい、こういう態度で臨んでおります。よろしく御了承願います。

大出俊日本社会党

○大出委員 とにかくこの交通関係のまあ公営企業職員を調べてみたら、二十三万三千四百七十七人いるんですね。それで一般職の方々が七十七万五千七百八人いるんですけれども、そうなると、三二。八%を占めているわけですね。これだけの部門のうちの交通事業に関して八割、水道事業に関して五割、病院関係で三割という赤字が、公営企業に存在する。しかもそれが大都市に集中をしている。こうなりますと、どうしてもやはりこれはいまあなたがおっしゃる具体的な、現実的な問題ということで処理をするということをひとつお考えをいただきませんと、何となくこの答申が出てきた。この答申が旧来から自治省が言っておられたこととそう変わらないものがほとんど出ている、しかも原因究明という点については触れていないということになっているままで押し通そうとされると、やはり私は問題がますます混線をする、その本質である公営企業をどう立て直していくかということから離れていくような気がする。そういう意味で、この点はとにかくこの中間答申だけでいけば、べース改定、給与改定というのは来年もこれは引き続き影響を持つわけですから、四十年度で赤字解消、さらに累積赤字をなくするように努力せよ、こうなっているわけだけれども、こうなると、ある面では給与改定の拒否になるわけです。ですから、たいへんなことになるので、その辺のところは、いま言われる具体的な個々の問題として現実的に解決策を考えていくということの御努力をこれは願わなければならぬと思うのですが、その点はどうですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 先ほど来お答え申し上げましたとおりでございまして、私どもは何も公営企業をつぶそうとしているのではない、これをどうすれば立ち直るかということに苦心しているだけであります。一般論は一般論、一般論の具体的適用の場合におきましては、企業の特性というものを十分考えていきたい、こう考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 時間がありませんからもう一つだけ聞いておきますけれども、来年のいつごろに最終答申が出るんですか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 私どもといたしましてはやはり一日も早くと思うのでございますけれども、お話がございましたように、公営企業一つつかまえましてもなかなか複雑な問題がございますし、早く基本路線を敷いてもらって実行に着手したいと思うのでございますけれども、まあ大体私どもといたしましては、少なくとも秋までには御答申をいただきたい、そうして早く基本問題の解決につとめたい、かようなつもりでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 それでは時間の関係がございますので、給与担当大臣並びに人事院総裁にあと数点お尋ねをしたいわけですが、私の手元に全司法の裁判所関係の職員の皆さんからたいへんな資料がいっぱい出てまいりまして、これによりますと、これは行(二)の方なんですが、一人は勤続十八年で、もらっている金は二万五千七百円。これは名前をどうしても消してくれというので消してありますけれども、まことにどうもひどいことになっている。これは勤続十八年ですからね。何とも言いようがないのであります。理屈の上では私もよくわかっておりますけれども、現実に話も聞いてみて説明を聞くと、驚くべき給与の状態なんです。それから片方のほうは、これは一月宿直を十回やっているんですね。これは給与支給明細書を本人がもらったものをそのままくっつけたんだから間違いありませんが、十回やって三千六百円。宿直の十回分の手当がですね。三千六百円もらって、さて本人は十三年勤続して、四人家族で幾らもらっているかというと、三万二千八百七十四円、これはまあ私の妻の声というのがここに載っかっていますが、二人通学しているわけですね。上が高校だというんです。下の子供が中学だ。二人の費用で月に六千円かかる。そうすると、どんなに切り詰めてみても毎月四千円赤字。悪い月は八千円赤字になる。これをボーナスで埋め合わせようというふうに計画を立てても、どうにもならないというわけです。奥さんが自筆で書いていますけれども、何とかしてもらいたいという。つまり亭主の給料を上げてくれということなんです。そうかと思いますと、もう一つだけ例をあげてみますが、これは勤続八年で二十八歳なんですが、この方が子供さんがない。家族は奥さんと二人。手取り一万七千八百三十五円。これはとにかく何て書いてあるかといいますと、子供をつくれないというんです。子供をつくったら食っていけないというんですね。だから、そうなりますと、何とか主人の家庭に帰っての食事その他の身の回りなどということができる範囲でつとめたいと思っているんだけれども、そうなると、とてつもない特定なところにつとめる以外に道がないということで、それで考えあぐねているけれども、何とか子供を一人くらいは育てていける給料に早くならぬものかというふうに書いてあるわけです。身につまされるところなんですけれども、これはまあたくさん奥さんの自筆のやつがずっと入って切実な訴えが来ているわけなんですが、こういう点からいたしますと、私は、広島の裁判所関係の方々、事務系統あるいはまあその他相当偉い方もあります。給料高い人もたくさんありますが、まあどこをあげてみても——私も、人事院が昭和二十三年にできて、そのときに官公労の事務局長ですから、人事院の皆さんと十六年間、勧告給与をめぐっておつき合いをしてきたつもりなんですけれども、瀧本給与局長さん、そこの中におられて初めからしまいまでやっておられるんだから、初めからしまいまでのおつき合いなんだけれども、知り抜いている私がながめてみても、どこから考えても、それはもう公務員になり手がなくなるのはわかる。しかし、まあ給料の商いほうの方はだんだんよくなりつつある。しかし、下のほうはさっぱりだというのです。それで去年から今年の民間の初任給を最近私もずっと調べておりますが、ずいぶん民間とは差がある。八幡製鉄なんかも、大学を出た人を二万八千円でいきなり雇ったりしているのですから、ずいぶん変わったものだと思うのですけれども、公務員の側は何とも低過ぎるという実態です。  そこで私は、この論争はかつて何べんも私はここでいたしましたし、勧告が出てしまって、きょう給与法の改正案が通るという日ですから、私は操り返しませんけれども、どうしてもここで一つ承りたいのは住宅の問題なんです。この住宅の問題は、要望という形で出しておられる。この人事院のやっておられるのは、できている住宅を調査しているわけです。ところで二つ承りたいのでありますけれども、だいぶ差がありますが、もしこの報告の結果、政府の皆さんが人事院が勧告をした意図のように公務員住宅というものを建設していかないということになったとすれば、来年度に向かって人事院の総裁という立場で、はたしてこの要望で済むのか済まないのか。今年の勧告が出るまでのいろんないきさつを私も知らぬわけではないのだけれども、どうも政府の皆さんのほうから、人事院よ、住宅手当などという勧告をしてはいかぬぞということが、やみで言ったのですから叫んだわけではないでしょうけれども、だいぶ言われたようであります。やるならば五千円くらいのことを勧告しなければ住宅手当にならぬ。しかし、五千円なんて言ったら政府が飛び上がってしまうということで、だいぶいろいろあったように私は聞いておるわけですが、その辺と関連をして、どういうふうに将来に向かってお考えになるかという点が一つ。  それからもう一点は、これはできている住宅を対象にしておりますけれども、民間の会社、工場には住宅手当を金で出しているところがたくさんあるのです。それらは一体調査をされなかったのかどうか。されたとすれば、なぜ報告書に載せなかったのかという点を承りたい。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 住宅手当の問題は、かねがね懸案としてわれわれ苦慮してまいっておるわけであります。人事院といたしましても、調査は昭和三十六年と昨年の三十八年、ずっと住宅手当に対する実態調査をやっております。その調査においては、これはいまのおことばとちょっと違いますが、今回の勧告の資料にも今年調べましたものが出ておりまして、それには現金でお渡ししておるものと施設によるものと二つちゃんとフェアに出しております。したがいまして、問題はそれらを見てどういう結論になっておるかということになりますが、手当のほうは、これはやはり民間全体をならして見ますと、出しておるところのパーセンテージがわりあいに少ないのでありまして、とうてい過半数には達しておらないという点もございまして、どうも踏み切りがつかないということで、その他理由を言えばいろいろございますけれども、ともあれ、このデータの限りにおいてはとうてい踏み切りがつかない。そしてかりに出すにしましても、いまおことばにありましたけれども、何も政府から住宅手当を出しては困るという話は全然ありません。これはわれわれが独自の見解で考えた結果でありますけれども、千円や二千円やったって、もの笑いになるだけで何にもなりません。出すとすれば、相当の額を出さなければならない。そうすると、われわれの宿命と考えられる例の官民格差の八・五の中でそれらをやりくりすると、一般の給与のほうからみな幾らかずつ拠出してもらわなければならぬというような、あれこれ苦しい条件がありまして、これはまだ今日の段階ではちょっと踏み切れない。あるいはできれば通勤手当などと組み合わせて、もっと抜本的に考えるべき筋のものではなかろうかということもありまして、踏み切りがついておりません。しかし、現実を見ますと、確かに公務員の宿舎が足りないということは事実であり、私どものところに受験の願書を持ってこられる人も、独身寮ありますか、ありません、はいさようならということで、みすみすお客さんが逃げてしまう。これでは困るということで、せめて現実の宿舎くらいは大いに増設してもらいたいと、去年も私は池田総理にお目にかかって強く要望して、その結果かどうか知りませんが、今年度の予算にはたしか三割くらい公務員宿舎の費用が予算の上で増額になっております。しかし、今回の勧告においては、これを文書の形にいたしましてさらにその趣旨をるる申し上げてお願いしておるわけであります。これが今回の予算にどのような形になって出ますか、われわれは刮目しておるわけであります。  われわれの努力の段階は、さような段階でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 私は勧告で出るものだというふうに理解していたのですが、要望になった。最初は、勧告で出すのならば、五千円くらいのことは書かなければどうも住宅手当にならぬ、かといっていまの民間の事情をながめたときに、住宅手当というものを勧告に入れないでまかり通れる段階ではなくなったようだ、こういうお話が私的なやりとりの中で当初あって、したがって、何とか曲がりなりにも一応道をつけるという意味で勧告に入ってくるだろう。なぜならば、佐藤総裁にかわってから、社会環境も変わったせいもありましょうけれども、だいぶ旧来とは変わった形がこの勧告の面に見られるようになった。したがって、住宅手当については、そういう意味で一歩前進するのではないか。それから住宅手当についても人事院が調べられておることは知っておりますが、京浜工業地帯の私の住んでおる横浜、川崎から見ますと、地区労傘下の労働組合を調べてみると、ずいぶん住宅手当を出しておる。そうなると、人事院が調査した調査報告方式がはたして正確にとられておるのかどうかという疑問を持つわけであります。だから、そういう点からいたしますと、この勧告にしないで要望にしたということは、当初の事情から見ると、だいぶやわらかくなったということでありまして、そういう点で私はいまのようなことを申し上げておるのだが、来年に向かって充足されるとは思えない事情にある。しかも私は郵便局の出身だが、いま郵便局は、入り手がなくて何としても人が集まらない。五十人募集しても二人しか来ない。その二人も私が世話した人である。これが横浜郵便局の事情で、局長がプレミアムつきで人さがしを頼んでいるが、それでもない。横浜ゴムみたいに、夜勤ばかり続いておって結婚ができない、こういう寮に持っていって郵便局員の募集のビラを張りつけていく、こういう事情にあるわけであります。そうなってくると、郵便局だけの問題ではない。それらのことを勘案すると、その要因の中には、いまおっしゃるように、まず入ってきて必ず庶務課長に聞くことは、宿舎はありますか、どういう事務服でどういう仕事をするかということですが、どうもあまりかっこうがよくないので帰ってしまう。これが続出しておるわけです。だから、そういう点で住宅問題というものは非常に大きなウエートを占めざるを得ないし、占めてきておる、こういうふうに思いますので、来年以降については、先ほど申し上げたように、給料の面でも、私どもから見て民間とたいへん極端にかけ離れておる。入ってから十八年もたっておる方でもも行(二)の俸給表からいけば、とうてい生活のできるような状態ではないということですから、そういう意味で、来年に向かってはもう一段と御努力を願わなければならないし、特に住宅手当というものを勧告としてはっきりさせるという意思があるかどうかという点を聞いておるわけなんで、要望にした理由をひとつ御答弁いただきたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 問題は二つありまして、住宅手当という金の形でこれをどの程度給与に出すかという問題については、先ほど申しましたとおりで、なかなかこれは踏み切れる段階には立ち至っておらないので、今回のような勧告になりました。しかし、一方において現実に公務員宿舎の不足ということがございますから、そのほうはひとつ極力増設等によってそのネックを打開していただきたいという二段階に分かれます。したがって、その後段のほうは、要望書の形で出したということでございます。したがいまして、五千円なり三千円なり等々の住宅手当を出せという結論になりますれば、これは勧告の中で堂々とやります。やりますが、なかなか今日の段階では、今後の民間の調査の結果がどう出ますかわかりませんが、踏み切れないような状態であります。しかし、今後御趣旨のような線に沿って、その辺は大いに努力していかなければならぬ、こういう覚悟でおるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで給与担当大臣にここでもう一ぺん聞いておきたいのでありますが、いま私はここでわずか一、二の例しかあげませんでしたが、ここにこれだけあるのですが、数字的にはもうわかり過ぎるくらいわかっておるのですが、現実にはあまりにひど過ぎる。ところでこの間も質問がちょっと出たのでありますが、せっかく人事院が、六月、夏に〇・一を勧告しているのだけれども、これもあなた方のほうは、実施時期の関係で実施をしないと言われるのだけれども、これはあまりにも気の毒千万なんだが、ところで〇・一でどれくらい金はかかるのですか。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 大ざっぱにいいまして、一カ月よけいさかのぼるのと同じで、約百億でございます、地方公務員を合わせて。

大出俊日本社会党

○大出委員 私の言っているのは、〇・一の期末手当の追加分ですよ。六月に〇・一、年末に〇・一、こうなんですから、その六月のやつは、たいした金でなければ、それこそ村山さんがこの間、罪滅ぼしじゃないけれども出しなさいと言ったのだけれども、その予算見当はどのくらいになるのかということです。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 いま申し上げたように、約百億でございます。この間お話をこの委員会でもだいぶん承って、約百億を少々下回わりまするが、いまの段階でこの措置をすることはたいへん困難で、うまい御返事をいたしかねる状態でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうですか、その数字は。関係の各省お見えになっているのですけれども、間違いないですか。そんなになりますか。いま、人事院勧告ベースの前でいけば、三万二千六百九十円です。今度の勧告は七・九、実質八・五、こういっているわけですから、基礎ベースは、三万二千六百九十円、その〇・一ですよ、三千二百六十九円、それ掛けるあなた方の所管の公務員数。——時間の関係がありますから先に質問しておきますが、一ぺん数字等を調べてください。このくらいの額の金でも政府は出さないのだということを言わなければならぬですからね。  ところで人事院の総裁にもう一ぺんお聞きしますが、休日出勤の手当の制度を勧告されているわけですね。これは「現業職員等」となっているのですが、その「等」というのは必ずしも現業と限っているわけじゃないと思うのですが、そういう意味の「等」なんですか。そこのところをひとつ聞きたい。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 おっしゃるとおりでございます。最もこの勧告に多く該当する人の集団は現業者であろうということで、典型的な例で出したので、ほかの事務職員でも、予算の仕事などで大みそかまでやるということなら、それは同じことなんです。

大出俊日本社会党

○大出委員 その予算関係で聞きたいのですが、外務省関係、気象庁関係くらいしか予算的には載っていないように思うのですが、そこのところはどうなっておりますか。——休日出勤、つまり年末等の休日に出勤をする公務員の場合に手当を出そうという勧告なんですよ、内容は。これは、「現業職員等」と「等」がついているわけですね。そうなると、範囲が相当広いと解釈していいと思うのでありますけれども、予算的な措置の面からいきますと、外務省関係、気象庁関係ぐらいのところしか見てないのじゃないかというふうに思うのですが、そこのところは一体どういうわけだと……。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 ただいまお尋ねの件は、これは予算措置の問題でございます。予算措置でどうなっておるかということは、われわれのほうではちょっとわかりかねます。

大出俊日本社会党

○大出委員 大蔵省関係の方もおられないですか。——これは勧告をしていて、きょう通るのですから、これはやはり答えてもらわなければ困ると思うのです。  その間にもう一つだけ質問しておきます。これは人事院の局長あるいは総裁にお答えいただきたいのですが、超過勤務手当についても教員の皆さんの勤務時間の問題もあるのでというような書き方をされておるわけでありますが、これは善意に解釈すべきなのですか。それとも何かほかに意図するところがありますか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 何も意図はございません。ただ問題の所在を率直に明らかにした。すなわち、これを翻訳いたしますれば、超過勤務は、はたして本格的に命じたとすれば、これはやるのがあたりまえである。しかしながら、超過勤務の問題の根本にさかのぼれば、いろいろ勤務時間との関連においてさらにそれは抜本的に制度の問題として検討すべきものがあろう。それはそれとして検討してしかるべきであろう。その二つのことをすなおに述べている。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは、教職員の皆さんの実態をいろいろ私も最近調べたり聞いたりしているのですけれども、授業時間が終わって、そのあと関連をする仕事ということで、相当長時間にわたって担当の先生がいろいろつくったりしながら仕事をしている、現実に。ところが、どうもそういう点が教頭さん、校長さん等にはまことに有利に、それは言うまでもないことですけれども、なり過ぎているように私は思いますけれども、一般の教職員についてはそういう点がない。こういう点については、それは前向きに、事実そういう仕事があるとすればもそれが超勤対象だと考えられれば、将来に向かって考究をするということで——わざわざここに載せたのですからね。載せたということは何か意味がなければならぬので、普通のことなら載せる必要はない。そういうふうに理解していいわけですな。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 超勤を命じながら超勤手当を払わなかったというような問題についての判決もございますし、そういう点ははっきりと筋を立てていただきたいということが一つであります。いま申しましたように、その下にある根本的な問題については、これはやはりまたそれとして検討する必要があるということでございます。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 席をはずしておりまして、はなはだ失礼いたしました。御質問の趣旨は、私からお聞きいたしますと、〇・一の所要額の御趣旨でございましょうか。——それについてお答えいたします。一般会計につきまして申しますと、これはいま早々の間でちょっと調べたのですが、三十五、六億でございます。それから特別会計で約七億、多少数字は違うかもわかりませんが。それから地方のほうで申しますと、これは数字が四十三、四億になるかと思います。その程度の数字だろうと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 もう一つのほうはどうですか。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 失礼いたしました。ただいま、見方を間違っておりまして、はなはだ失礼いたしましたが、合計いたしまして四十三、四億でございまして、地方のほうはいまちょっと数字が手元にございません。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、これは一般会計、特別会計、合計ですか、四十三億というのは。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 そうでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 それから、先ほどの休日出勤の予算措置はどうですか。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 年末年始の休日給の御質問としてお答えいたします。御案内のように、年末年始の休日給は、今度新たな制度でございまして、従来年末年始について出勤した場合にどのような形でその出勤状況が把握されておったかということは、これはまちまちでございまして、出勤簿の体制というものがはっきり確立しておりません。御承知のように、そういう制度がなかったものですから。ですから、出席等につきましては、全く不明確な状態でございます。そこで、今回私どもの予算措置といたしましては、人事院勧告に対応いたしまして休日給を払うわけでございますが、予算措置につきましては、結局はっきりするものを拾ったわけでございます、想定する限りにおきまして。したがいまして、現業職員等の勤務体制からやむを得ず交代制をとることのはっきりしている者につきまして、差しあたり予算措置をいたしました。今後の実態の推移を見まして、検討を要するものがあれば、なお予算措置をあらためて検討してまいりたい。はっきりするものにつきまして今回検討いたしましたのは、全体的に申しますと、三億円程度の予算を計上いたしたのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 それは外務省、気象庁などということになりますか。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 当然含まれております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、それ以外のものについては、実際に行なわれれば、予算措置の有無にかかわらず、制度ですから、認めていくというわけですね。

秋吉良雄大蔵事務官(主計局給与課長)

○秋吉説明員 今後の実態等に応じまして、なお予算措置との関連を考えまして、十分検討してまいりたいと思っております。

大出俊日本社会党

○大出委員 最後ですが、先ほどここで例をあげましたように、これは全司法の裁判所関係の方々に限らず、全般的に非常に苦しい生活実態を続けているというのが、特に中以下あるいはそれから少し上から以下の公務員の皆さんの実情なんですから、それらのことを——日にちの関係、時間の関係できょう大体おしまいにするということでしょうけれども、先行きに向かってはぜひひとつお考え願いたい、こう思うわけです。終わります。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 山内広君。

山内広日本社会党

○山内委員 採決の時間も迫っておりますので、簡潔にお尋ねすると同時に、もう修正の余地もないわけですから、通常国会に持ち越されていろいろ議論されるであろう諸点について、若干私の意見を加えて申し上げたいと思います。  今回の勧告の実施にあたって、完全実施ということが何といっても大きな問題であります。これはいまに始まったことでなく、数年前から議論されておることでありますので、少しくどいようでありますけれども、私の考え方を述べてみたい。  大臣も、この間、あるいはきょうの先ほどの答弁から、どうしてもこれは前向きに解決を追られておる。また私ども国会の立場からいっても、どうしてもこれは完全解決を見るような方向に持っていく責任が出てきた。そういうふうに考えますので申し上げてみたい。私の乏しい知識で判断いたしますと、完全実施をするために、大体三つの方法が考えられると思います。一つは予備費の問題であります。これはたしか三十六年であったと記憶しますけれども、時の給与担当大臣であった大橋さんが、財源不足の問題、もう一つは年度の更新時期である四月一カ月だけをはずして五月というということになると、体系をくずすことになるというような二つの理由から、非常に渋っておられたのであります。それで財源難ということになりますと、私は政府の誠意の問題だと思う。前回数千億にのぼる自然増収が見込めるということで、私どもはかなり財源の豊富なことを理由にして完全実施を迫ったのでありますけれども、あのときですらとうとう十月一日から実施ということで値切ってしまった。今回は五、六百億足らず、そういうことで、十分の一にも足りない財源の自然増収を見積もれないこのときでも、誠意があれば九月実施ということで一カ月さかのぼったではありませんか。私は、問題はやってやるかどうかというこの誠意の問題だと思うのです。そこで、三十六年の年に、いま申し上げた理由から、予備費を組んだらどうかということを私ここで大臣に申し上げた。そうして勧告が出た場合にそれと抱き合わせで完全実施をやったらいいじゃないか。当然政府は国民所得の伸びも計算ができ、経済の伸長率、物価の上昇もちゃんと経済企画庁は予定を立てるのですから、それに沿って五%以上になればどうしても勧告が出てくる。それならば、それくらいのものはあらかじめ予備費に組んでおいたら財源措置というものは簡単でないかということを実は申し上げました。ところが、これは初めて聞く案であるから研究さしてくれ、そういうことで約束されたのですが、その後も研究されないうちに大臣が更迭した。そういうことで、いまこの問題が大きく議論されているということは、おそきには失しましたけれども、ひとつぜひこれは研究対象としてやっていただきたい。この間大蔵当局の話では、これは予備費の性格から組めない、こういうお話しでしたが、私はそう思っていない。ちょうど災害と同じです。勧告は毎年出るとは限らない。先例からいっても、出ない年もたくさんあった。二年も三年も続けて勧告の出ない年もあったでしょう。そういうときは不用額に落とせばいいのですから、そうなればどうせ補正予算のときには不用額として使えるのですから、私がもし政府当局だったら、こういう隠し財源というものは遠慮なく取っておく。ちゃんと隠し財源を取っておいて、それを補正のときに使えばいいじゃないですか。そういう意味で私は、予備費の研究はもう一本やってもらいたいと思うわけです。  それからもう一つ考えられることは、当初予算で大蔵省の中に、名前はどうでもいいのですが、昇給のときの調整費といったような形で勘定科目を起こして、大蔵予算の中に入れておくということも、私は一つの方法でないかと思う。これならば、もうだれからも文句を言われることはないと思う。まあ三つの問題を申し上げてからそれについての見解をお尋ねしますけれども、これも私は具体的にいい方法だと思う。これだって使わなかったら、不用額に落として一向差しつかえない。これなら予備費のような性格の問題で議論する必要もない。  それからもう一つ考えられることは、ほんとうに給与担当大臣が完全実施したいと思ったら、まず勧告どおりの法案をお出しになればいいです。五月一日から実施、そうして附則へ持っていって、どうしても財源がなくて補給できないならば、その四月から八月部分の四カ月なら四カ月については翌年度の予算で支給する。新しい年度で支払う。そういう例もいままでたくさんある。人事院勧告というものを尊重してほんとうにやる義務が、責任があるという判断に立つならば、政府はもう明らかにこれは借金を負っている。確定債務です。ですから、これはもう予算外の義務負担というような考え方で、来年度で支給しますということを附則にうたって、そうして御提案になれば、なるほどことしは自然増収も少ない。少ないから、これくらいのことは見てやろうじゃないかといって、私どもはこれは賛成しますよ。これなら完全実施でしょう。文句言いっこない。ただもらう側にすれば、ほんとう言えば年の暮れにもらいたいけれども、もう政府もそういうのであれば、そこまで誠意を示せば、来年度でもやむを得ないであろう、こういうことで協力体制というものも出てくる。これが佐藤さんの言う調和だと私は思う。それを値切って出すものだから、労働者は承知しない。完全にやれやれといって毎日私どもにも来るわけです。まだ知恵をしぼればたくさん方法があるかもしれませんけれども、大体私ゆうべ考えて、その三点の実施のどれかを選ぶことが具体的に給与大臣が前向きで解決する道だと思いますが、その点についての大臣の御見解を承りたい。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 完全実施の方法についての御意見がございましたが、まだこの問題につきまして関係大臣の間でしっかりした話し合いをする段階に残念ながら至っておりません。まだ事務当局の間で一応の話し合いをしてもらっておるという段階でございます。仰せになりますように、予備費の問題あるいは調整費の問題というふうなものが、議論の中に出ておるわけでございます。これらの問題についての考え方は、給与担当関係としては完全実施で何とか方法を講じてというたてまえで話しを推しておるわけですが、主として大蔵省財政関係——これは大蔵省関係だけでなく、問題は地方財政の関係、自治省もあるわけですが、財源を担当する方面からのいろいろの意見が出てくるわけでございます。まだしかしその点を十分に煮詰めるという段階に残念ながら至っておらないという状況でございます。年度途中でことしのようにやる場合に、足りない分は次年度清算といいますか、そういうような形でという方法については、実はまだいままでは具体的な話し合いの中には出ておりません。しかし、せんだってこの委員会でその御意見も承りまして、われわれの検討の頭の中には入っておるわけでございますが、いずれの方法につきましても、まだ関係大臣の間で十分に論議をして締め上げるという段階にいまのところ至っておらないわけでございます。しかし、なるべく早い時期にこの問題は論議をして結論を得なければならぬというふうに考えておる段階でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 そういう御答弁が出るだろうとは実はもちろん考えておったのですが、ただ大臣は非常にひんぱんに交代されるのでも前にも申し上げた大橋さんも、それはやってみる、研究してみると言われているうちにかわられてしまった。ぜひひとつあなたが在任中にこの問題をすっかりけじめをつけて、そして何回もここで指摘されているように、一時の便法をもって勧告の時期や調査の時期をずらすなんという、そういう変則なことではなく、ひとつ前向きの解決をお願いしたいと思います。  それでは、少し具体的な問題で人事院総裁にお聞きしておきたい。今度新しく三等級の号俸が設けられました。その理由を考えますと、なるほどわからないわけではないのですけれども、ただそうなりますと、六等、七等、八等といったほうも頭打ちの人がたくさんこの資料の中にも出されておるわけですが、事情は同じでないかと思うのです。そうしますと、これは限りなくふえていくのであって、その辺についてはどういうお考えになっておるのか、どこで押えようとしておるのか、必要があればどんどん将来ふやしていくのか、そういう点についての総裁のお考えをお聞きしたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 私どもの今回の新三等級についての基本の考え方は、これは申すまでもなく御承知のとおりでありますが、現在の四等級というものが、どうも合理的なものとはなっておらない。ことに最近の実態と照らし合わせてみますと、この現在の四等級の中にはいろいろなものが同居しておる。これをひとつ分析する必要があるじゃないかということが一点であります。  それから第二点は、現在の三等級と四等級の間のいわば壁といわれておりますが、そういうものにも着目いたしまして、そこを清算しようというのが主たるねらいでございまして、したがって現在の四等級の合理化を中心にしておるわけです。しかしながら、その結果として他の等級にも波及することはございますけれども、他の等級は他の等級の問題としてそれはまた正面から取り組むべき問題であろう、こういう心がまえでおるわけです。

山内広日本社会党

○山内委員 いまのような昇給のあり方だと、六等級、七等級、八等級も手をつけなければならぬし、またひいては全部を再検討する時期だと私は思っておる。それはそれとしてまた通常国会で議論したいと思いますが、今度新たに指定職の俸給表が新設されます。一等級クラスの人が全部指定職ということで新しい適用を受けるわけですが、これも現在こういうものをつくらなければならぬ事態はわからないわけではありませんけれども、この点を考えると、今度の勧告の本質は上厚下薄の勧告であるといえると思うのです。非常にピラミッドの角度が先鋭化されて、上には非常に重くなっておる。なるほどアップ率を見ますれば、一等級が七・四、二等級が七・八、三等級八・七、四等級一一・〇、五等級が一二・〇ということになりまして、アップ率そのものは下に厚いように見えますけれども、俸給そのものが安い人なんですから、金額に直すと、こまかく申し上げなくとも、一等級の人が二千八百五十八円、ところが五等級になると、率は高いけれども、逆に千八百二十二円よりアップしないことになる。こういう資料を私は持っておるわけです。そういうことになりますと、これはやはり上厚下薄の勧告といえないわけではないでしょう。その点についての総裁のお考えをお聞きしたい。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 正直に申しますと、上厚下薄という批判は、私どもとしてはどうも非常にいやな批判なんでございます。そういうことはなるべく聞かないようなぐあいに持っていきたいというのが、真実でございます。従来もそういうことでやっておったのでありましょうが、御承知のように、昨年たまたま大学の学長の問題等に関連いたしまして、いままで上のほうがあまりに下のほうに据え置かれ過ぎていたのじゃないかということから、実は去年私としては思い切ってやったつもりなのですが、次官その他指定職というものをつくりまして、相当上げました。ところが、ことしの場面におきまして、御承知のように、特別職の給与のほうの改正がございまして、大臣が三十万円ですか、これは相当飛躍的に上がったわけです。そうしますと、大臣と次官とのつながりというものが当面の問題にクローズアップされてまいりました。その結果、これが五十何%くらいのことになってしまいまして、これは諸外国の例からいってもはなはだおかしなことである。しかもまた・事務次官ともあれば、これは一般職の公務員の最高峰であり、一般職公務員のいわば代表的な地位にある人ですから、それと大臣とのギャップはほうってはおけないということで、せめて七〇%くらいまでのところは今度上げませんと数が合わないということが中心になって、その辺のところを調整した結果が、今日の勧告となったわけなのです。ところが、大臣のほうは今度は据え置きらしいように思われますので、そのほうは一段落じゃないかと思っておりますけれども、要するに今回の勧告は、そういう趣旨に出たものであります。したがいまして、指定職は特殊の事情によるものとお考えいただくほかはないので、そのほかの部面につきましての上と下とのパーセンテージは、これは従来よりも低くなっている。多少横ばいの関係になっているかもしれませんけれども、昔よりは低くなっているという言い方ができると思います。

山内広日本社会党

○山内委員 来年度勧告される場合には、特にその点に留意されて——行(二)の人たちは、これは生活費ですからね。学校を出たとかなんとかいうことでピラミッドをつくれば、ますます角度が鋭敏になるので、これは下のほうの人はほんとうの生活費なんですから、そういう意味でもう少し行(二)の方々、下の方に厚い配慮をひとつしていただきたいと思います。  それから先ほど大出さんもちょっと触れておられ、私もいろいろたくさん給料の支給明細書というものを山ほど送られて見ておるのですが、この内容について申し上げる時間はありませんけれども、この非常に安い人たちの実態を直観して感ずることは、どうも政府の統計資料、すべての計算の方法というのは、支給の総額を合わせておるわけですね。そしてそれが出ておる。ところが明細書を見ると、控除額のほうが非常に多いんです。ですから、これは生活と合わないのは当然なんです。しかもこの控除費というのは、お役所からもらう明細書でありますから、これは天引きされておる。その中には、御承知のとおり共済掛け金、これも短期、長期ありますが、両方合わせると相当の額になる。もちろん所得税、官舎でも当たれば——官舎だといっても、私は宿舎は非常に安いと思ったところが、このごろ明細書にあらわれてくる宿舎というのは、非常に高くなっております。特にあなたのほうからお出しになっておる四の生計費関係資料の第十四表、これを見ると、一人男子の住居光熱費は、この前は二千百八十円が今度二千六百七十円と上がっております。けれども、実際東京で一部屋三畳間でも二千六百七十円、電灯つけて、ガスはないにしても、そういう安いところが借りられますか。私はこれは不可能だと思う。もしそういう借りられるところがあったら、お世話願いたい。私の子供も一人学校に行っておりますから、そこから通学させます。この間四畳半見つけたら、七千円取られた。とても問題にならない。それに今度は住民税、それからその他というのがあるので、その他というのは何だと思って調べてみたら、給料が足りなくてどうしても生活に追っつけないために、共済組合から前借りで金を借りちゃって、毎月取られていく。そうすると、今度は払ってしまえばまた借りなければならぬ。利子だけがだんだんふえていくだけです。こういうところを救済しなければ、公務員のほんとうの生活の安定もできないし、人事院の責任である福祉と利益も守り得ないと思う。住宅費の問題も出ましたが、先ほど大出さんが触れられましたから、この点は省略したいと思います。  そこでひとつ、これは総裁にも新しい試みで——たいして新しいのではないですが、いま申し上げたとおり、どうしても義務的に引かれる控除額が非常に多いですから、これをカバーする方法は、私は減税よりほかないと思うのです。ですから、国設の住宅の勧告も、私は別にけちをつけて悪いとは言いませんけれども、もっと住民税——住民税はかなり下の人までみなかかるのですから、所得税はある程度免税点はだんだん政府も上げていくでしょうけれども、そういう意味で、減税に対する勧告もやはりおやりになったらいいと思うのです。支給に対するいろいろな固定したものを引いて、これではとても生計はやっていけぬ、政府はもっと真剣に減税を考慮せい、そういうことでひとつ思い切った勧告をやってもらいたいと思います。これは希望であります。  それからもう一つ、残念ながら暫定手当はまだ未処理の部分、四級、三級残っておるわけですね。これはいつどういう方法で解決していくのか、その点についての方針を承っておきたい。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 暫定手当の繰り入れとなります結果、あと三級地と四級地だけが残りますが、これがなかなかむずかしい場所でございまして、したがいまして、その措置については、よほど資料その他を整備した上で、腰を据えてかからぬと、これは適正な結果を得がたいというふうに考えております。したがいまして、もちろん今日からもうその心がけで検討を進めておりますけれども、今日の段階では、まだどういうふうにしたいという結論を申し上げるまでの段階には立ち至っておりません。十分これから本腰を入れて検討したいという気持ちでおります。

山内広日本社会党

○山内委員 気持ちとしては、来年度でおやりになりますか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 こういうものは早ければ早いほうがいいのでありまして、すぱっとあざやかなものをなるべく早く出したいというのが理想でございますけれども、なかなかその理想どおりにうまくいきますかどうか、そこのところは非常に苦しいのであります。

山内広日本社会党

○山内委員 今度通勤手当に若干手心を加えられたわけですけれども、この九百円という頭打ちというものは、依然として残ったわけですね。この九百円の頭打ちは、どういう考えなのか、これが実情に合うのか、ちょっとお知らせ願いたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 これはやはり民間の実情を調べながらやっておりますので——実はことしは調べませんでしたけれども、最近までの調べの結果、まだこの辺はこの際動かすまでの資料はない、こういうことで据え置いたわけです。

山内広日本社会党

○山内委員 調べておられないのなら、これはどうしても調べてもらいませんと、今度はバスも汽車賃も上がるのですから、ほうっておけないですよ。その瞬間にすぐ処置するような準備が、いまから必要だと思うのです。  そこで私申し上げておきたいのは、この九百円の頭打ちというのを、この固定観念でみると、私は非常におかしなものになると思う。自分の子供で通学しているのもありますし、通勤しているのもおりますから、実情も知っておりますけれども、遠いところのものは、まず私鉄に乗って国電に乗って、あるいは地下鉄、都電に乗るというと、かなり近距離の人でも千円以上の交通費はかかりますよ。それがこういう住宅事情が悪くて、一時間も一時間半も乗りもので通わなければならぬ人に、九百円の通勤手当というのは、実情に全く合わないと私は思う。どうお考えですか。あまり自動車ばかり乗らないで、たまには切符を買って、遠いところから一時間半くらいの通勤距離をお乗りになったほうがいいと思う。ひとつ総裁お考えを……。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 頭打ちの問題は、できれば実費そのものをまるまるということが理想であることは言うまでもないのでございます。しかしながら、現在の給与のたてまえが、これは日本全体の経済問題に関連すると思いますけれども、やっぱり民間追随主義というようなことが一応のたてまえになっておりまする以上は、民間のほうはどうやっておられるかというふうに調査せざるを得ない。その調査の結果は、やはり頭打ちの線を引いておるのが非常に多いということでありますし、かたがた現在の九百円ということが、ただいまのところは維持されておるということであります。

山内広日本社会党

○山内委員 実費弁償のほうにひとつ近づけるように御努力願いたいと思います。  今度の改正の中で中だるみ是正ということを考えておるというようなことをどこかにうたっておられたようでありますけれども、新しい職務給の号俸をつくったり、いろいろな処置を見ると、上は非常に多いのですが、これで一体中だるみ是正をされたのか。上のほうが上がっちゃう。初任給もやや手心を加える。この中だるみ是正の考え方は、どういうことになりますか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 中だるみということばもよく耳にいたしますのですが、そういうことにも関連するに違いないと思いますけれども、今回の場合においては、たとえば昇給金額などの点で相当考慮をして、一応これは形としては整った形になっておる、こういうふうに考えておるわけです。

山内広日本社会党

○山内委員 この問題は、また通常国会で私具体的例をあげて意見を言いたいと思います。  給与局長に一つだけお聞きしておきたいのですが、これはたぶん記憶されておると思うのですが、初任給の設定の場合は、いろいろ資料もたくさんある。しかし、公務員が五年、十年とつとめてからの生計費と物価との関連は、一体どうあるのか、調査したのか、そういう資料があるかということを前に質問したことがあったと思うのです。給与局長は、それはあまりないのだ、これからやりたいというような御答弁があったと思いますが、何かこれは適切な資料でもおつくりになりましたか。もしあったらもこれを御提示いただきたい。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 ただいま御質問の問題でございますが、現在われわれは俸給表を運用いたしますにつきまして、どういう条件で初任給が適用され、それから勤務の成績の状況によって昇給していくか、あるいは何年経過いたしまして、そのとき相当の資格要件にかなっておる者は昇格させるというようなことでやっておるわけであります。そこで、われわれがそういうことで今回勧告いたしました俸給表についてやってみますと、五年後にはどうなる、十年後にはどうなるという数字が出るのであります。一応これは計算する。御承知のように、民間におきましても、たとえば中央労働委員会でありますとか、あるいは関東経営者協会等におきまして、あるいはダイヤモンド社におきまして、いわゆるモデル賃金調査ということをやっております。こういうものを絶えずわれわれ見ておりまして、そうして公務の給与上の昇進の度合いが民間とおくれているかどうかというようなことにつきましては、できるだけの注意を払っておる、こういう現状でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 どうも答弁もあまり具体性がないので、残念ですが、これもまた通常国会のときにお聞きしたいと思います。  もう一つだけ、非常勤の職員をたくさんかかえているのですが、あれの処遇については、総裁のほうはどういうことになっておりますか。やはりあなたのほうであの問題は調査されることになりますか。ずいぶん問題が多いために……。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 この問題も申すまでもないことで、常勤職員との関係を常に考慮すべきであると思います。

山内広日本社会党

○山内委員 時間も非常に急がれておりますから、また適当な時期にやることにして、きょうはこれで終わります。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 いま審議されておる三つの法案につきまして、きわめて簡潔に、かつ中身のある質問を試みたいと思います。  最初に、今度人事院が勧告をされ、この実施のため法案をお出しになったのでありますけれども、政府といたしまして、その実施時期について七閣議了解事項としての実施期に関しての何かの話し合いがされておると聞いておりますが、どういうことをお話しになっておられるのか、増原長官からひとつ……。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 実施時期は、提案をいたしましたとおり九月からということでございます。勧告どおり五月実施をいたしたかったのでありますが、検討の結果財政上の理由でやむを得ず九月にいたしておるのでございますが、その閣議決定をします際に、勧告の時期について検討をしてもらうよう人事院に申し入れをするという注をつけておるわけでございます。この点について、人事院のほうで目下検討をしてもらっておるという段階でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは閣議決定の付帯事項ですか、そういうかっこうで出されておるというふうに私もいま思い直しているのですが、五月実施は、税の自然増収、その他予算編成上の問題等を考えて実際問題として困難であるという結論が、一応出ておるわけですか。五月実施という問題は、いま申し上げたような形で困難であるという政府の態度があるのかどうかということです。

増原恵吉自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○増原国務大臣 本年の勧告を八月に受けました際に、五月実施をやるということについて、特に給与担当大臣としては勧告どおり実施することを十分やってもらえるよう主張をしてみたのでありますが、諸重要政策とのからみ合いで、財政上の観点から五月実施が困難であるということで、九月実施になったわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もう政府の態度がそこまではっきりしておるのなら、人事院総裁、このあたりで人事院側がこの勧告の時期をずらして、その財政上の見地、予算編成上の技術的な問題等を勘案して、たとえば勧告の時期を十月とするならば、実施期をあるいは八月あるいは九月、こういう形のしかたもあると思うのですが、人事院が調査の基礎を四月に置いておられるわけです。四月がいろいろな角度から便利がいい、春闘等の関係もあってその辺がちょうどよかろうというような御事情もあろうと思いますけれども、実際問題として政府側がそこまで技術的に非常に困難なという答えを出している以上は、人事院側が一つ調査時期をずらすという方式がとれないものか、総裁の御所見を伺いたいです。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 現在の四月調査ということについて、いま受田委員がおっしゃったような点もあると思いますが、要するに私どもとしては、過去十数年のいろいろな経験を経まして、そうして今日の四月調査、八月勧告というところに落ちついているわけであります。これはこれとしてやはり根拠のあることでもございますし、またこの勧告のやり方では絶対に完全実施はできないという性格のものではないと、私どもは根本的には考えているわけです。しかしながら、いまのおことばにありましたように、何か勧告の方法を変えることによって完全実施がやりやすいという方法があれば、これほどいいことはないわけでありますから、したがいまして、私どもは、もう昨年あたりからその辺について、われわれの守備範囲の中においてあらゆる角度から検討を続けて、今日なお現に検討を続けております。しかし、中間的に考えますことは、人事院勧告の時期、方法をずらすことによって完全実施を保障する手があるかどうかということになると、これはいまのところではそれだけのはっきりした保障は得られないということで、いずれにせよ、何らかの形でやはり財政のほうの問題に結びつかなければ結論は出ないというような性質のものであるということが大体わかっておりますので、われわれのほうとしては、われわれのほうとしてなお検討を続けておりますけれども、一方においては財政面の御考慮もやはり必要だということがわかってきた、こういうわけです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 人事院総裁、この間の臨時行政調査会の答申にも、公務員制度改革意見の中に、あなたが総裁をやっている人事院に対しての人事行政上の中立性確保等に関する権限強化を答申しておられる。政府は、ILO条約に関連して人事院を廃止しよう、骨抜きにしようという対策も用意しているわけです。あなたの人事院という機関は、非常にデリケートな立場に立っておられるわけなんです。強力なる総裁をお迎えしている人事院が、この機会に、政府との間において実施期をりっぱにピントを合わせるような方途を十分お考えになって、人事院の権威を大いに高めてもらいたいと思うのです。政府に支配される人事院であってはいけません。これは政府の機関の一つではあっても、独立性を持った強力な機関があなたの人事院なんでございますから、ひとつこのあたりで政府をある程度引きずり回し、同時に人事院は公務員の期待にこたえる観点から、りっぱな勧告ができるように御処置を願いたい。特に来年はこの点をりっぱに成功に導くようにお骨折りを願いたいことを希望を申し上げておきます。  重ねて人事院総裁にひとつお尋ねしたいのでございますが、大体政府がお出しになられた今度の法案を見ると、人事院の言うことを聞いておらぬ。たとえば住宅手当に対する要望の実施については、何ら手だてがしてない。こういう傾向がある。それで、これらは先ほども大出さんからも指摘されたように、単なる要望でなくて、勧告の形でひとつずばりとしたものを出していかないと、政府は、いいかげんな要望みたいなものでは、聞きおく程度にとどめるという御措置に出られることは、殷鑑遠からず、今回の法案ではっきりしました。これはひとつ十分決意を持って筋を通した勧告によって、政府を拘束するという御処置を希望します。来年の勧告には、今回もう答えが出ているのですから、政府は住宅対策については、要望にこたえておりませんので、ひとつ来年は住宅手当なるものを創設する勧告をする決意を持って臨まれる準備があるかどうか、お答え願います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 住宅手当の面につきましては、先ほども申し上げましたような見解によりまして、今日住宅手当を勧告するという結論には出ておりませんので、勧告は申し上げなかったわけです。これは、また来年の情勢をよく判断して、そのほうに努力をいたしますが、しかし、いまのおことばの住宅手当の、要望というのは、これはそうではありませんので、住宅施設の要望を申し上げたというわけです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは施設の要望になっております。けれども、実質的には施設を勧告するわけにはいかないのです。やはり手当制度というものを創設するのが、人事院としては一番賢明な策だと思うのです。したがっても来年はあなたのほうで施設の勧告をするというたてまえじゃなくて、手当を勧告するというたてまえになると思うのですが、いかがでしょうか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 手当の勧告につきましては、今日段階では先ほど申し上げたような事情でございますけれども、なお今度の問題として、これはわれわれとして依然として手当の問題は注視を重ねつつ検討してまいりたい、こういうふうに考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 しばしば私も当委員会で、この数年来住宅手当制度の創設並びに施設の要望を続けてきたわけでございますが、やっと要望のところにあらわれた。しかし、私は、はっきりあなたに勧告を用意される時期がきておるということをお伝えします。政府は本腰になっていない。  大蔵省の方が来ておられるようでありますが、公務員住宅対策は、大蔵省は四十年度にどういう施策を御用意されておるか。私はイタリアの四年前のオリンピックの視察をしたときにつくづく思ったのですが、あのオリンピックの選手村は、オリンピック大会終了と同時に公務員住宅に開放するという向こうの政府の言明を聞いておりました。そのとおりになっておる。諸外国で公務員住宅が不足している先進国は、一つもない。文明国家で公務員住宅の乏しい これはもちろん一般の勤労者住宅も含めてでありますけれども、せめて公務員が安心して公務に従事できるような制度を確立して、先進国の中に例のないような悲惨な状況に置いておくということは、ひとつこの際改めていただきたい。住宅対策全般の問題もありましょうが、その中における公務員住宅の施策をお伺いします。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守説明員 公務員住宅の現状は、三十九年度の終わりにおきまして、ほぼ六九%くらいの充足率になることになっております。相当よくなってきておると私ども考えております。今後におきまして、これを住宅に困っておる公務員全体に住宅を供給するための戸数はどれほど必要であるかと申しますと、今後におきまして約八万四千戸を建設して供給いたしますと、大体公務員の住宅の必要な向きに全部宿舎を提供できるということになるのでございます。これがどのようなテンポで実現してまいるかということでございますが、人事院の御要望もございましたが、私どもかねてから思っておりますことと全く一致いたしております。極力予算をたくさん取りまして、早急に実現をしてまいりたいと思っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 昭和四十年度の計画、いまの八万四千戸の充実計画を年次的にひとつ……。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守説明員 四十年度につきましては、まだ予算がきまっておりませんので、どれだけの戸数が建てられるかということはまだ申し上げる段階ではございません。ただ、今後八万四千戸をどのような年割りで実現してまいるかということも、私どもとしてはあと約五年間くらいで実現してまいりたいと思っておるのでございます。でございますが、これももっぱら予算が幾ら獲得できるかということによってきまってまいる問題でございますので、現在どのような戸数を今後何年度にわたって建てていくかということは、お答えいたしかねる次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 大体年次計画をお立てになっておく必要が、私はあると思うのです。これは一応の水準を用意して、それに予算の裏づけをしていくという努力をされるべきである、かように思います。これは人事院勧告に対する、付帯した要望に対する政府の施策としても、当然やらなければならぬ問題であります。人事院の要望に忠実な施策をとるのが、私人事院尊重の政府の態度だと思います。今回のオリンピックのあの選手村、これは国有財産の上に建てられていると思うのでございますが、この開放計画を伺いたいのです。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守説明員 現在選手村として利用されておりますもとのワシントン・ハイツでございますが、これは来年の三月の末までは、いろいろ残務整理等の都合がございますので、オリンピック組織委員会に貸し付けてございます。来年の四月一日以降これが返還されるわけでございますが、返還されましたあとにおきまして、現在選手村として使われておりますところに二つございまして、木造の建物が点在しておりますところ、男子の選手村に使ったところでございますが、これは代々木に選手村をつくるということをきめました際に、オリンピックが済みましたあとにおきましては、これを公園とするということがきまっております。女子が宿泊いたしました十五棟の鉄筋の建物、もとの進駐軍の独身用の将校の宿舎でございますが、これにつきましては、これをどのように利用するかということにつきまして、現在いろいろの方面から多くの御要望が出ております。これをどのような方面に活用するかということにつきましては、今後十分慎重に検討いたしましてきめていきたいと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これらの中に、公務員住宅に開放する余裕はないかどうか、ひとつ……。

江守堅太郎大蔵事務官(国有財産局長)

○江守説明員 男子村のほうは、これはすべてもう公園ということになっておりますので、これを公務員宿舎のほうに利用することはできないと思います。十五棟の鉄筋の建物につきましては、公務員住宅に利用しようと思えば利用できないことはないと思います。でございますが、これにつきましては、先ほど申しましたとおり、非常にたくさんの御要望が出ておりますので、それらと十分関連をよく検討いたしましてきめたいと思います。  なお、公務員住宅につきましては、来年度幾らの戸数を建設できるかということは、もっぱら来年度の予算によってきまるところでございますが、それがきまりましたあとにおきまして、あの施設を利用いたしませんでも、ほかに直ちに利用して住宅を建設できる土地がございますので、来年度の予算を直ちに消化するという意味におきまして、あれをすぐ利用しなくてはならないというような問題はございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 人事院総裁、私ここではっきりした総裁の御所見を伺いたい給与制度に対する問題があるんですが、本俸と諸手当との関係、これは最近毎回ほんのわずかずつ期末手当——勤勉手当があとを追っかけていますが、期末手当の増額がはかられておる。これはもう四カ月分になんなんとするものになってきた。こうなってきますと、本俸とこれらの期末手当との関係というものに、ひとつ相当の問題が発生してくる。それは期末手当というものは、基本給の分割払いのような形になるのが、昭和二十七年の法改正の当時は、臨時手当のようなものを含めて二つの手当が生まれてきたわけでございますが、生活補給金的な性格で生まれておる。それを四カ月もこういう手当が出るということになると、本俸に含めるべき性格のものに考えらるべき時期が来ているんじゃないか。諸外国などは本俸中心主義で給与ができていることは、総裁もこの間から各国を歩かれてお考えになっておられると思うのです。民間給与がそういう方向にあるからということではなくて、ひとつこのあたりで日本の給与体系の中へはっきりと基本給を中心にする立場の手当制度を考えていくべきじゃないか。したがって、臨時的な、生活補給金的な、生活の足しになるような立場の手当というもの、盆暮れの賞与的なものは、ひとつこのあたりで何かの形で整理していく方向へいくべきではないかと思うのですが……。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 おっしゃる御趣旨は、まさによくわかります。そういう考え方は、確かにあり得る、また筋の通った考え方であろうかと思います。しかし、実際問題として当面いたしてみますと、いまおことばにもございましたが、民間ではボーナスが出るというような時期に、公務員のほうはほっておいていいか。たとえば盆暮れの物入りを考える、あるいは子供の進学の物入りを考えるというようなこともございます。まあ民間にすべてならってということは申しませんけれども、そういう面から考えても、これをにわかにいまおっしゃるような理想的な制度のほうに徹し得るかどうか、私どもとしてはまだ迷いを持っておりますから、現状を維持しておるという形でございます。なお、外国でもクリスマス手当とか夏の手当とかをやっておるところもございますし、かたがたそういうようなことも考えられるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは本俸へその部分を繰り入れていくという方向をとるように、少なくとも民間給与をある程度公務員給与が主導する立場をとるべきだ。民間給与にくっつくべきではなくて、主導性をこっちが持っていくべきじゃないか、そういうことを人事院総裁もよく考えていただきたい。特に管理職手当、こういう制度なども、ひとつ問題なんです。超過勤務手当などは、基準が十二時間でしたか、そういう基準で手当が出ているが、管理職手当の場合は、三十一時間の計算にして二五%が出ておると思うのです。これらを考えても、これは上に厚く下に薄いということにも関係が結びつくのですが、管理職手当の中央における二五%、地方の一二%、中には八%もあるわけですが、こういう差をつけるそのことがまた問題である。防衛庁の給与法の中では、これらの諸手当を一切ひっくるめて地域差をなくして、どこへ転任してもいいようなかっこうがとられております。これは公務員の場合にはそれほどまでもいかない地域的な事情がありますけれども、超過勤務手当と管理職手当という形で、上に厚く下に薄いようなかっこうのものは、できれば同率のものにしていくべきである。本俸ですでに差をつけられておるのだから、これらの手当は、超過勤務をなさる下級公務員にひとつうんと奮発してあげて、管理職手当は率を下げ、それを圧縮して、これらの手当の問題では、ひとつ均衡が保てるような人間尊重の手当をお考えになるべきじゃないですか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 御趣旨もよくわかります。私どもはその趣旨で措置をしているつもりでございますけれども、先ほどおことばにもございましたような、期末手当等の本俸への統合化という面から申しますと、管理職の手当もむしろ本俸の問題として措置すべきじゃないかという考え方もあるわけです。したがいまして、今日指定職に関するものについては、もう本俸の中に込みにしておる。しかし、これを下のほうにまでずっと及ぼすことはできませんから、いまのおことばは依然として残るわけです。なお、その点は今後も適当な均衡を考えてまいりましょう、こう思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 中央と地方の差、これを圧縮するという形で二五%と八%の差の整理、これにもひとつ方向を向けていただきたい。特にいま期末手当、勤勉手当の例が出ましたが、一体勤勉手当制度というものは勤務評定制度の副産物のように私は思うのでございますけれども、こういう制度は、現実の問題としては勤務成績に応じて支給されているかどうか、どう判断されますか。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 御指摘のように、勤務評定制度というもの自体のやり方につきまして多少問題が残っておるところがあるというようなこともございまして、一般に勤務成績に関連したような給与というものに観念されないということも事実であります。その結果、勤勉手当につきまして、完全に成績率をフルに発揮しておるというところは、現在あまりたくさんないようでございます。しかし、そうは申しましても、勤勉手当は成績率に出勤率というものをかけ合わせまして現在勘案するようになっておりますが、われわれの見るところでは、現在十分にそれが行なわれておるとは申せませんけれども、ずっと長い目で見ておりますと、やはり多少はそういうことが前進した形になっておる。われわれは、今後におきましてもやはりそういう方向でその問題を推進したい、このように考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは実質問題ではもう大して意義がなくなっておる。むしろ私は、この二つの手当は一本にしてはっきり本俸に対照した形で支給されるようにすべきであると思う。これはもう勤勉手当の性格は事実問題として消えております。とにかく出勤率などというものは参考になる程度のものでしてね。その意味で、これを〇・一ほど上げ、期末手当を〇・一とか二とか上げる、こういう小細工はこのあたりでおやめになって、ずばっと大きな線で諸手当制度を整理させるべきであるという希望を私は持っておる。国会議員などの場合、勤勉手当が出ていない。大久保庶務部長がおられるが、この勤勉手当を国会議員につけておらない理由をちょっと説明していただいたらよくわかる。

大久保孟衆議院参事(庶務部長)

○大久保参事 勤勉手当につきましては、先生御承知のとおり、特別職の職員について支給してございませんで、われわれも先生方の職務というものを特別職に準じたものと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そういうことになっておるのです。つまり国会議員は、そういう点は遠慮しておる。遠慮して、つつましやかに、まじめに働いておる。そういうこともあるから、勤勉的な性格のものは、このあたりで期末手当に一本にしていいんじゃないかと私は思う。この私の提案に対して御検討願うことを要望しておきます。  なお、この俸給表の問題については、指定職なるものが創設されておるし、私、文部省が野望を持ったあの国立大学の総長の給与、任免の法律のときに徹底的にこれに反対して、人事院がひとつリーダーシップを発揮せよとあなたにしばしば申し上げて、とうとうこれをつぶすことに成功した。成功したと同時に、人事院は一等級の号俸延伸で特別号を設定するという、私の注文どおりの案で去年勧告したのです。これは私一応敬意を表するけれども、その特別号の設定が少し高過ぎた。そこに今度問題が出てきた。そこで防衛庁のほうが、今度給与法の改正案の中に、事務次官と議長と参事官を同じ俸給表の中へ入れる誤謬をおかしてきたのです。いままでこれを私が何回もここで指摘して、自衛官である議長をなぜ文官である事務次官や参事官と一緒にするかと何回も言っている。これは自衛官は、自衛官俸給表の一等級の号俸の延伸の形で特別号でもつくれ、これを私がしばしば指摘して、その指摘したのを、今回は誠実に実行してくれている。今回はすなおにやってくれています。われわれは非常にものごとを公平に判断できる野党ですから、その点についてはすなおに聞くという気持ちを終始持っていただいておることは、私はありがたく思うと同時に、その実施の時期がおくれていることについては、御注意しておきます。  こういうことについて一つ言うことがあるのです。関連するが、防衛庁は、事務次官の給与を他の省は二十一万としているにかかわらず、政令委任に持っていった理由はどこにあるか。どこか大蔵大臣と協議するという事項もあるようでございますが、政令になぜこれを委任しているか。一般職の事務次官と同じような形で、なぜこの際二十一万なら二十一万ときめることができなかったか。それから自衛官たる議長の給与は、一体どれに当たるのか。どういう政令を出そうとしているのか。政令委任ということになると、われわれははなはだ不安がありますから、はっきりここで格づけを言っていただきたいと思います。

堀田政孝防衛庁参事官(人事局長)

○堀田政府委員 お答え申し上げます。  一般職は、人事院規則によってやっております。わがほうは、政令で規定をするということになったわけであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その理由をちょっと申し述ベてもらいたい。

堀田政孝防衛庁参事官(人事局長)

○堀田政府委員 理論的な理由は別にないそうです。やはりいきさつ上そういうふうになっておる、そういうことでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 一般職の行政職の場合には、特号俸が設けてあるのです。ところが、防衛庁の職員にはそれがないのです。そのことをちょっと御説明願います。

江藤淳雄防衛庁書記官(人事局人事第三課長)

○江藤説明員 お答えします。  従来、一般職は一官一給制度のない時代に、防衛庁におきましては、次官、議長について一官一給制度をとっております。これは予備隊発足当時からとっておるのであります。したがって、このような一官一給制度をとりました関係上、法律ではっきりその給与をきめたわけでございます。今回一般職が、次官等は人事院規則できめるということになりましたので、防衛庁も、この際法律からそれを落としまして、政令でこれを指定するというふうに変えたわけであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そこで、議長の給与はどの線に持っていくのですか。事務次官と同じにするのですか。あるいは一般の各幕の長とバランスをとって低い線に持っていくのか、お答え願いたいのです。

江藤淳雄防衛庁書記官(人事局人事第三課長)

○江藤説明員 従来、事務次官と議長が一官一給与時代に同じ金額になっておりますので、この際議長も事務次官と同じ金額にしていきたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうすると、特号俸と同じようなかっこうで格づけがきまっているわけですね。若くして議長になっても、最初から二十一万と、こういう形ですか。これは自衛官と他のバランスとを考えて、適切かどうか、前から私が指摘してあることで、御研究を願いたいと思います。それ以上申し上げません。  防衛庁の職員の給与表の中で妙味のあるのは、全国どこへ異動しても、その給与の水準が同じところであるというところに、これは一般職も大いに学ぶべきところがあると私は思うのです。これはできるだけそういう勤務地における差をなくする。どこへ勤務しても、公務員であるという誇りを持ってやれるように、地方へ流される、中央へ栄転するというようなさびしい気持ちを公務員に起こさせぬような給与制度を、私は人事院総裁としてお考えになるべきだと思うのです。中央官庁に非常に重点が置かれる形というものには、問題がある。非常に勤勉な有能な公務員が地方へ進んで赴任できるような形に、給与制度を、十分諸手当等を含めて御研究願いたい。  いま一つ、公務員の士気高揚という点で、公務員試験制度というのがあります。この試験に合格すると、それぞれの格づけの号俸がきまっておりますが、しかし、途中で勉学をして、たとえば初級の者が中級へ合格する、中級の者が上級へ合格したというときには、何らの特別昇給制度の適用もない。これは非常に問題があると思うのです。年数がたって停年も近くなる、勤務期間も圧縮されてくるころに、制度上相当の年齢まで受験資格を与えておるのですから、それに合格した以上は、そのあたりで特別昇給制度の恩典に浴させるような方途を御研究になるべきじゃないでしょうか、いかがでしょうか。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 在職者が途中でさらに高級の試験を受けて合格した場合の扱いだと思いますが、これについては、各省それぞれそれを見て措置をしておると思いますけれども、しかし、これは何も機械的にそういう基準はございませんから、その点についてどういうふうに考えるかということは、いまのお話に従ってなお検討してまいりたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 人事院としてそれを昇給規定の中に織り込むべきである。それはその線に沿うて総裁は御研究されて、勤勉な公務員が夜学等で勉強してきたというような者に、上級試験に合格しても何らの恩典のない形に現実はなっておる。それをひとつ、人事院の規則で特別昇給という、成績優秀な者と同時にそういう方面にも御配慮されるということが、下級公務員に希望を与えることになると思います。御要望しておきます。  おしまいに、人事院総裁は、この間、六月号の月報を見ると、国家公務員法の例の職員の元気回復に関する事項の中で、この元気回復をかってに人事院規則でレクリエーションと読みかえるということをやっておる。当然国会の法律事項であるものを、かってに人事院規則で読みかえるような行為をされることは、これは法律学者としての総裁にあるまじきことだと思っておる。ひとつ御答弁願いたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 これは、思い出話をいたしますとたいへん長くなりますから省略をいたしますけれども、第一回国会の際に、受田委員と私との質疑応答がありまして、そして元気回復はおかしいじゃないかというような御指摘もありましたけれども、私どもはこれでいいということを確かに突っぱって、そのときに英語で申せばレクリエーションということばに当たることばでございますというところまで言わされたわけです。したがいまして、これはその当時から明らかであるごとくに、レクリエーションということばをその当時思い切って使えばよかったのに、そこまでそのことばが熟しておりませんために、元気回復ということばを使った、そして受田委員の御批判を受けた、そういういきさつです。今日においては、そういうレクリエーションということばが方々で使われております。法律でも使っておりますので、いさぎよくレクリエーションということばに直した。実体は少しも変わっておりません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうなんですが、これは法律の文句に出ておることばですから、それをかってに読みかえるような規則を出していいかどうかをお伺いしておる。当時の法制局長官と私は大いに議論したことがある。私はレクリエーションと読めということを暗に諷刺したけれども、あなたはお聞き取りにならなかった。このささやかな規定でも、この法律の文句を変える以上は、やはり法律改正に持っていくのが筋が通るのじゃないかと思ってお尋ねしておる。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 いま申しましたように、ことばの意味は絶対同じであります。それは当時の速記録にも出ておるわけでありますから、当時を考えまして、この際レクリエーションにしたほうがよかろう、そのころの受田委員のおことばも思い出しての措置でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それはけっこうです。けっこうですが、国家公務員法の中に元気回復、トッカピンなんかを飲むようなことばが出ておることは、これはちょっとおかしいですよ。これは一般国民に元気回復とかなんとかいうことを出されても、大いに元気を出すということばに疑念がないように、そして元気を回復するために非常に力のつく薬を飲むというような意味にとる人もありますから、そういう疑義を抱かれる文句は、この際すっきり法律の文句を改正するような方向に持っていかれたらどうか。適当な機会にそういう御措置をされるかどうかを伺います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 人事院の権限の実体に触れない法律の改正の場合には、いまのことばを直していただくということでよろしいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それでおきます。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これにて三案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これより、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法等の一部を改正する法律案、及び特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の三案を一括して討論に付します。  討論の申し出がありますので、これを許します。大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案外二件について、反対の討論を行ないます。  本委員会ですでに長期にわたり論議をいたしておりますので、簡単に理由を申し述べますが、人事院勧告につきまして、まず調査の方法、対応等級のあり方、初任給、諸手当、標準生計費、上厚下薄の体系、特に行口の俸給表等、さらに住宅の問題等について、いずれも納得しがたい内容を持っておりますが、公務員の生活の維持に困窮を来たしておる今日の事情に基づきますときに、この勧告は、その意味で絶対に承服ができません。さらに、政府の責任による物価高騰のおりから、その実施時期についてさえ五月実施を九月に置きかえるというこの措置について、絶対に承服いたしかねます。この意味において反対をいたします。(拍手)

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 ごく簡単に一口で反対の意見を申します。  私たちは、まず一般職の人事院勧告による政府提案、これに伴う防衛庁並びに特別職、それぞれの勧告から見て、実施時期の問題は、これはわれわれが多年要望しておったことが一向に改められておらず、ただ一カ月ほど繰り上げるという措置にとどまっておる。この措置に対して、一時金支給という特別措置をとるべきではないかということをわれわれも要望しておいたのでございますが、その措置はとられておらない。人事院勧告を尊重するたてまえでわが党は終始人事院に大いに激励を送ってきたのでございますが、政府側はその問題の処理に誠意を示していないということ、並びに人事院そのものも、住宅手当、住宅施設等に対する要望をされておりまするが、政府はその要望を全然無視しているということ、これらの点を考えまして、この機会に公務員の給与制度について根本的な政府の間違いを直さなければならぬという立場から、この法律案に反対をさせていただきます。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これにて討論は終了いたしました。  採決に入ります。  一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法等の一部を改正する法律案、及び特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の三案を一括して採決いたします。  三案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 起立多数。よって、三案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 この際、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三派共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。八田貞義君。

八田貞義自由民主党

○八田委員 ただいま議題となりました公務員の給与についての附帯決議の案文を申し上げます。    一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  公務員の給与については、政府は、人事院勧告尊重の趣旨を体し、今後これを完全に実施し得るよう予算措置を講ずることに最善を尽すべきである。  右決議する。

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 起立総員。よって、本動議は可決いたしました。     —————————————

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 おはかりいたします。  ただいま議決いたしました三案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本敏夫自由民主党

○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。   〔報告書は附録に掲載〕  次会は、来たる十五日午前十時理事会、十時半委員会も開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗