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47回国会衆議院1964/12/05

地方行政委員会 第7号

発言数
77
登壇者
9
会派数
3
開催日
1964/12/05

会議録

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 これより会議を開きます。  昭和三十九年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。華山親義君。

華山親義日本社会党

○華山委員 欠員不補充の強化につきまして、九月四日の閣議決定がございました。地方公共団体についても国の措置に準じて措置するよう要請するものとするということがございますので、この点につきまして、いろいろお尋ねをいたしたいと思います。  欠員不補充によりまして、一体どのくらい人が浮くのか、そういうことについて、自治省のほうでお考えになっておる点がございましたら承りたい。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 欠員不補充の問題は、具体的には個々の地方団体の問題でございます。政府といたしましては、国におきましても欠員はこの際補充しない、そして人件費の膨張しがちな傾向に終止符を打って給与費を合理化していく、こういう考え方に立つわけでございます。同じような考え方が地方公共団体の行財政運営に当たりましてやはりとらるべきであろう、特に最近におきましては、地方団体の財政運営の結果から出てまいりますところは、地方財政計画上の給与費と実際の決算との間に非常に大きな開きがある。かようなことから考えますれば、この際やはり国に準じて地方団体におきましてもそういう方向での努力をすることは必要である。したがって、政府の方針に準じて、地方公共団体におきましても同じような方針によって運営をされたい、こういう趣旨でございまして、もっぱら運営の問題といたしまして、財政計画上どれくらい、あるいは財政運営上どれくらいの給与費が浮くとか、あるいは人員がどれくらい節約になるとかということは、特段に計算はいたしておりません。

華山親義日本社会党

○華山委員 そうしますと、具体的に何%くらいの減員があるであろうということはあまり予測しておられない、したがって、法によりまして基準財政需要あるいは地方財政計画、そういうところには織り込まない方針でございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 地方財政計画と実際の人員との間に相当開きがございます。むしろその双方合理化の問題つまり地方財政計画上の人員なりあるいは給与水準というような問題と、現実の人員と給与水準との問題、これの符合と申しますか突合と申しますか、どういう形で一致させあるいは一致させない部面があるか、それをどこにどういう理由に求めるかといったような両方の開きを詰めていく問題があるわけでありますけれども、その問題の一助と考えているわけでございます。したがって、特にその分について特段の計算もいたしませんし、それから財政計画上どうするということも考えておりません。

華山親義日本社会党

○華山委員 要するにこういう閣議決定があって、これを地方公共団体についても期待するというわけでございますけれども、そのことによっていろいろな財政計画あるいは交付税の配付等につきましては影響はないものと、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 現段階におきましては特別に影響はございません。

華山親義日本社会党

○華山委員 昨日私お尋ねしようと思っておったところが、警察官、教職員、そういうものは不補充要綱の中の例外としてありますところによりまして、現業職員として例外であるというふうに大臣がおっしゃいましたが、そのとおりでございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 昨日大臣がおっしゃいました意味は、実際問題としてそのことが不可能であろうという御趣旨であって、特にあの通牒からは警察官、教員を別扱いにするということは明確に示してはおらないのでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 そうしますと、一応の行政の指導といたしまして、警察官、教職員につきましては、この規定の例外的なものであるというふうに御指導なさると思いますが、ほかに県庁あるいは市町村役場等におきまして、例外的にお考えになっているものはどういうものがございますか、お伺いします。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 ただいまおあげになりましたようなものが、実際処理をいたします場合に、さような配慮を加える典型的なものだと私どもも考えておるわけでございまして、そのほかのものにつきましては、それぞれの団体におきまして、いろいろな機構を検討いたしました上で処置をしていただくことを期待しておるのでございます。私どものほうから格別どれをどうせよというような指導をするつもりはございません。

華山親義日本社会党

○華山委員 県庁はこれから予算編成時期にかかります。ここで私がお尋ねすることは、予算編成につきまして特に重要なことになると思いますのでお聞きいたしますが、一つ一つ例をとってお聞きいたしたい。警察官及び教職員につきましては承りました。県庁固有の職員として承りますが、農業普及員は御承知のとおりの実態でございます。第一線に出まして仕事をやっっている。昼間農業普及所をたずねましても職員はほとんどおらない、女の子が一人留守居をしているというのが実態でございます。全くの現業だと思いますが、これらも例外と考えていいと思いますが、いかがでございますか。

松島五郎自治事務官(大臣官房長)

○松島政府委員 その閣議決定は、国家公務員について欠員不補充の取り扱いをきめられたものでございます。地方団体については、これに準じてやっていただくようにということでございまして、地方団体のことはそれぞれの判断に基づいて閣議決定の趣旨も参酌しながらやっていただこう、こういうことでございまして、別にどの職員を現業とみなして、必ずやれとかやるなとかいうような強い指示を含んでいるものではないと私ども解釈いたしております。したがいまして、ただいまお尋ねのございましたような問題につきましても、それぞれの団体において、これは欠員があっても必ず埋めて業務の執行に差しつかえないようにすべきだという判断の出るものにつきましては、そのように実行し、これはこの際多少の欠員があってもがまんをしていただけるのじゃないかというものについては、そういう取り扱いをするということを、それぞれの団体において、閣議決定の趣旨も含んでひとつお考えいただきたいという意味のものでございますから、いまお尋ねのように、どこの県の改良普及員がどうだこうだということを、私のほうで一々指示をするようなことはないと考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は、大臣が特に警察官と教職員について、そういうことを言及されましたのでお聞きいたしておるわけです。そういうことを大臣がお考えになっているとすれば、当然県庁職員のいろいろな不足についても、こまかな配慮がおありになるだろうと思って私はお聞きしたわけでございます。多少私のひとり言になるかもしれませんけれども、そのほかにいろいろな職種がございます。たとえば土木出張所等の職員あるいは県庁の土木職員、これらは建設省の役人とは違います。第一線において道を修繕し、維持管理に従事し、また工事の監督をする仕事をしている。それからいろいろな社会施設がございます。社会施設につきましては、人手がなくて困っている。私は、確かに労働基準法違反を各府県は犯していると思っている。そのうち一度その点につきましてお尋ねしたいと思っております。そういうふうに、これは好んでやっているのではないけれども、人手不足でやっている。東京都下の島田寮育園は、御承知のとおり八十ベット増しましたけれども、人手がなくてこれを使うことができない状態、これは私設のものでございますが、そういうふうな状態は府県立のいろいろな社会施設につきましても現実の問題として困っている問題でございます。そういうふうなところがございます。また、いろいろな社会の衛生上の問題、これにつきましても、第一線の問題、厚生省の役人とは——私はいいとか悪いとかいう問題ではございませんけれども、府県庁の保健所の職員などというものと、厚生省と、同じのようなものの考え方をされては困る、これは第一線に出まして自分で注射をし、レントゲンを使い、やっているのです。そういうふうなことであって、県庁の職員、また市町村も同様でございますけれども、第一線の実務、現業に従事している者が非常に多い。大部分がそうではないかと思います。  そういうふうなことで、この閣議決定をそのまま府県庁に持っていったということであるならば、これは非常な障害が起きると私は思います。そういう点におきまして、昨日大臣が教員と警察官のことについて言われましたので、いろいろの点について御研究になっていると思ってお聞きしたのでございますけれども、その他は各地の実情に応じてということでございますので、これ以上、個々の具体的なことにつきましてはお聞きいたしませんが、私、申し上げますけれども、決してそんなに欠員不補充という原則が行なわれるものじゃない、行なわれたとしても非常に期待の薄いものであるということを申し上げたいと思います。  それできのうも申し上げましたが、これは市町村につきましても同様でございますけれども、第一線行政事務をやっているんだ、現業が県庁や市町村には多いんだということを認識していただきたい。企画部門というものは、そんなに多い人数ではないということをよくひとつ考えておいていただきたいと思います。それで大体東北地方その他のいわゆる低開発の地域、そういうところについて申し上げますならば、県庁について申し上げますならば、五〇%に近い人件費でございます。大臣は五〇%に近い人件費だということを非常に強調されて、これは何とかしなければいけないということを言われますけれども、昨日申し上げましたとおり、警察官あるいは教職員、そういうものがそのうちの大体七〇%を占めておる。警察官が一〇%を占めて、県庁固有の職員、知事がほんとうに直接指揮監督ができるところの職員というものは二〇%前後にすぎません。その二〇%前後の職員のうち現業に従事している者がもはや一〇何%でございましょう。残っているのは七、八%、同じようなことが貧弱市町村にもいえると思いますけれども、これにつきまして人件費が高いから人件費を縮めるのだ、こういうふうに言われたって、これは無理な話だと私は思います。多少でもやったならば多少でも浮くというふうなことが言われるかもしれませんけれども、それに大きな期待を持っておられるということでありますならば——私は、大臣はその点に非常に重点を置かれて人件費、人件費と言われますけれども、そんなものではない、貧弱な府県、市町村につきましては、そういうことであるということを特に認識していただきたいと思うのでございますが、大臣の御所見を承りたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私が昨日申し上げました点は、原則を申し上げたのでありまして、御承知のように、国におきましても、閣議をもって欠員不補充の原則をかたく守っていく決意をいたしております。しかし欠員不補充をかたく守っていくからといって、いまお話しになりましたような実情というものがありますから、その際は一々を許可、承認を得て認めるという態度をとっておるのであります。私はこのようなことは地方公共団体においても、国とは仕事の関係は多少違いますけれども、やはりとっていくべきではないかということで、地方庁におきましても、欠員不補充の態度は何とかして当分の間やっていきたいと私は思います。しかしいまお話しのように、あるいは病院でありますとか、あるいは保育所でありますとか、現業的なものにつきましても、それは言いましても、実情において無理なところはあると思いますので、この間申し上げました教員、警察官につきましても、実はそれでその例にあげたにすぎないのであります。警察にいたしましても、現在人がだんだんふえてきている。東京とかあるいは近郊にいたしましても、実は交番も少なくて困っているような実情で、人員を増さなければならぬというときに、欠員不補充というのは、事実上これは無理な話であります。それから学校の先生にいたしましても、高等学校等は相当すし詰め教育までやっているときでありますから、欠員があったから先生は補充しないんだといっても、これは事実できないことでありますから、それは私は例としてそういう問題を持ちかけておるのでございます。ですから、どちらかというと地方庁には現業的な分も相当ございますので、これは私はその庁々において常識で判断していいと思いますけれども、まあ先生とは多少とり方が違うかと思いますけれども、私ども耳にしておりますのも、とにかく最近、これは昨日細谷先生でしたか、どなたかお話がありましたように、仕事がどんどんふえてきたわけですね。国でいろいろ法律をつくり、いろいろの国の進歩に伴っていろんな仕事が増してくることも、これは一つはいいことでもございますし、それに従って人がふえていくということも事実でございます。事実でございますが、しかし、とにかん役人が多過ぎるじゃないかという声も、相当私どもも耳に聞かされていることでありますから、これは仕事のやり方を考えるということも私は一つだと思うのです。それから、同じ仕事をするにしても、機械化していくとか合理化していくとか、近代化していくということも考えないと、ただむちゃくちゃに数だけ減らせばいいといっても、仕事はやらなければなりませんから、だから、この点はくふうをして、何とかひとつこの際は、しばらく不補充の方針はとっていかなければならぬのじゃないか、こういうふうに私ども考えております。それで、地方の公共団体の予算から見ましても、三兆一千億のうちで約一兆一千何百億というものが人件費ですから、四割近いものが人件費です。その中には、いま御指摘になりました教育というものが約四五%ぐらいでしょう。現在百六十万の地方庁の職員のうち、教員が約七十万人、警察官が十六万人くらいで、あとの残り七十五万くらいが一般職員であります。この一般職員の中にも御指摘のような現業的なものがございます。これは現業はお話のように、幾ら縮めてやれやれと言ったって限界がございますから、そうでない一般の事務職員等につきましては、少し考慮の余地がありはしないか、こういうふうに実は思っておりまして、人不足のときでもありますし、予算も相当増高して、このままでいきますと、ベースアップというものは人事院の勧告に従わざるを得ませんから、地方庁の予算の中のもう半分を越すというようなことになりますと、これはたいへんなことですから、いまごろから各地方庁の責任者はひとつ心得てほしいということでございますので、御了承をいただきたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 大臣の御趣旨はわかりますけれども、私は貧乏のところの話をしておるのです。十ぱ一からげにされては困るという話を申し上げておる。おっしゃるとおり、四七%とか五〇%に近い人件費、これを縮めようと思っても、少なくとも府県においては縮めようがありません。きのうも申し上げましたが、その中で大体八〇%は警察官と教職員なんです。それで、あとの残ったところの二〇%、その程度しかないのです。知事が自分で給与を差し上げて指揮監督のできるものは、二〇%に足りません。その中で、現業職員というものが大部分なんです。それですから、大幅にこれを引き下げようなどと言ったって、これはだめなんです。公安委員長といたしまして、警察官の減員ということにつきましてお考えになったことはございますか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 これは県によっても実情が違いますし、また府県と町村とによっても違うだろうと思います。いま私は全体の数字を見て言っていることでありますから、これはもう少し掘り下げて検討してみて、無理なこと、できないことを私ども強行しようという腹はございませんが、できるだけ人間は能率的に働かせていって、給与は、きのうからお話がございましたように、名目的に上がりましても、なかなか生活は実質的にそう上がっていくということもむずかしいときですから、できるだけ給与、待遇は改善していく。そして節約のできる人は節約していくということでございます。ですから府県によって、おそらく私どもはそうはないと思いますけれども、御指摘のような県もあるかと思いますので、これはひとつ調べまして、もう少しこまかい指導をしていきたい、かように存じております。

華山親義日本社会党

○華山委員 警察官のことに触れましたが、財政再建時代に、警察の職員の数でございましたかどうでございましたか、また警察の経費の問題でございましたかどうでございましたか、それにつきまして知事がいろいろな予算のことをやっておりますので、予算のことにつきまして申し入れをいたしたのに対しまして、その県の警察が反対をした。そのことが動機になってやめた県知事がいる。知事はそういうふうな警察官のことにつきましても、あるいは経費の節減、人員等のことについて求めることがないとも限らない。そういう場合に、公安委員長といたしまして、ある一定の限度というものは、国の治安の面からこれを固守される点がございますかどうですか、お伺いいたしたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 ごもっともなお尋ねでございまして、私、例に教員と警察をあげたのでございますけれども、警察にしましても治安の責任がございまするし、一般の住民の方々の保護をはかるのが仕事でございますから、ただ節約にと言って、目的を達しないわけにいきませんので、私どももできるだけの節約は考えておりますけれども、必要なものは認めていただかなければなりませんので、いまのような、ただ経費の点で困るからと知事が言われたからといって、私のほうはそれでよろしいと言えないかと思います。御指摘のとおりだと私は思っております。  教員につきましては、小学校あたりになりますと、少し生徒数が減ってきて考えなければならぬかと思うところもございますと同時に、片一方ではピークに差しかかって、定員以上に受け持ってもらわないと困るところもございまして、私はこれも無理をして縮めるということもできないのではないか、かように思っております。  そのほか、具体的に例をとってみればいろいろあるかと思いますが、それは実情に即していくつもりで、ただ予算の上から棒引きに何ぼ減らせばいいというような指導をするつもりはございません。

華山親義日本社会党

○華山委員 いままで総括的に伺いますと、警察官を除く限りは、知事の自主権というものを認めていく、それからこの閣議決定につきまして実情に応じてやるのであって、現業等につきまして、特に実情を尊重していくという御回答と了解いたします。  時間もございませんので、これでやめますけれども、ほんとうに申し上げますと、貧弱な地方の市町村、それから府県——府はおかしいかもしれませんが、県は実際は冗員をかかえているなどとは考えられません。そういう意味で、人が余っているのだという頭で、むだな人を使っているというような頭で地方の指導をしていただきたくない。私の考えているところによりますれば、むしろ国が姿勢を正して、むちゃくちゃな陳情等をやめさせる方向に行ったほうがどんなに倹約になるか知れない。全体から見ればたいした経費ではございませんけれども、特に市町村の全体の財政から見ますれば、またそれほどではございませんけれども、府県の財政から見ますれば、陳情などというものは一番の冗費だ。これをやらしているのが政府であり、自民党であると言ったならば、少しことばが過ぎるかもしれませんけれども、そういう状態なんだ。むしろその方面で欠員不補充ということを打ち出される前に、もう陳情はするな、政府は三人以上の陳情者には絶対に合わない、そういうふうな強い態度のほうが——私は、こまかな金を倹約するならば、むしろ倹約できると思うのです。陳情者が多くなれば熱意が通らないみたいな、おまえらたくさん行って陳情しないから代議士の言うことは通らないのだと言って、代議士がおだてあげてみたり、そういうことのほうにむしろ欠点がある。自分のことを言うのはまことに恐縮ですけれども、私が県庁にいたときに、一つの陳情について二人以上の人に会ったことがない。たくさん来たならば、私は断わってきた。そうしてもうこれ以上多数で陳情に来るということは、してもらいたくないということを言ってきました。どうして政府がそういう態度をとれないのか、ほんとうに情けないと思うのです。私の部屋でもごらんなさい、朝から晩まで陳情の人だらけじゃございませんか。全部地方の経費を持ってきている。社会党の議員でもそうなんですから、自民党の議員さんならもっとひどいでしょう。ああいうことに非常にむだがあるのじゃないか。自分の姿勢を正さない、そうして一生懸命に働いているところの警察官、教員、市町村職員、そういうふうな者に恐慌を与えるようなことは、私はやめてもらいたいと思う。たいへん申し上げまして恐縮でございますけれども、御感想でもあったらひとつ伺いたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 ただいまの華山先生の御意見は私もごもっともだと思います。従来とも私どもの気がついていたところでございまして、一つは、戦後に民主政治というものになって、国民の声を聞きながら政治をするというところからそういう状況にもなってきたのかとも思いますけれども、とにかく陳情が多過ぎて、私どももむだだと思います。昨日の閣議でも、佐藤総理から発言があって、また予算期になるといろいろ外郭団体が大ぜい押しかけてくるようなことになるかもしらぬが、これは非常にむだなことだから、何とかぜひ各省関係のほうで押えてほしいという意見がございまして、私ども閣僚もみんな同感、ごもっともですから、ひとつそういうふうにはからいましょう、こういうことを言ったくらいでございます。確かに、直接地方から来られた方々の声を聞くことも必要ではございますけれども、数がそうたくさんなければわからぬわけではございませんで、やはり代表だけで私は済むのじゃないかと思うのです。この点、私は確かにもう改めていきたいものだ、かように存じております。

華山親義日本社会党

○華山委員 時間がまいりましたので、御善処をお願い申し上げまして終わります。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 門司亮君。

門司亮民主社会党

○門司委員 簡単に二、三のことだけ大臣に聞いておきたいと思います。  これは大臣のあげ足をとるわけじゃありませんが、私は出席の時間が少ないので、大臣の答弁を十分聞いておりませんが、私の聞いた範囲でちょっとふに落ちない、というよりも考えてもらいたいということは、この法律の百五十億の利子補給は国がやる、その百五十億については、三十億ずつを五年間で払うということになっております。それについての大臣の所見が、総額六千億をこえる地方交付税の中で毎年三十億くらいはたいした問題にはならないであろうというような答弁を私は聞いたのでありますが、これはあまり大臣の答弁として私は適当ではないのじゃないかと考えられる。今日地方自治体の財政の窮屈なことは、大臣のほうが計数的にもよく御存じだと思う。三十億でありましてもかなり問題であります。そこで私はこの問題をこれ以上責めようとは考えませんが、それについてお聞きをしておきたいと思いますことは、最近の国鉄基本問題懇談会で、国鉄が地方の公共団体に納めておりまするいわゆる納付金、政府の施設に対しまする納付金制度が法律でできております。この法律に基づき、国鉄が今日まで地方に納付いたしております額は約九十億、八十九億にのぼっております。そして、この金は、ことに山村等においてはきわめて重要な財源の一つになっていることは、私は自治省のほうがよく知っていると思うのです。これを国鉄は赤字を克服することのためにやめたらどうかということで、近く運輸省から自治省に対して交渉するということを私は承っておるのでありますが、これらの問題に対して十分御存じになって、どう対処されようとするのか、この機会にひとつ伺っておきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 初めのほうからちょっとお答えをいたします。  今回の給与改定に伴う財源措置として、結論的には百五十億どうしても不足をいたしますので、政府資金から交付税の特別会計に政府の責任で借り入れて、それでいわゆる交付税の自然増百五十九億と合わせまして三百九億を、今度の財源措置で配付することにいたしたわけでございます。それを五年で返すというとこになりますと毎年三十億になるわけであります。利子は国が持ちますが、これはたいしたことはないと言ったかと思いますけれども、それは今日交付税が今年でたしか六千三百億ぐらいかと思いますが、来年になりますとこれが七千億にはなるだろうと思います。その中から三十億ずつを返すということですから、それ自体から見まするというと、まあ何%になりますか、〇・四%ぐらいでございますので、私はまあまあ何とかなるでしょう、こういうことを申し上げたわけであります。しかし、私も、その反面から申しますと、実は夜明けまでがんばりました理由は、御指摘になりましたように、今日の町村の財政状態はだんだんと悪くなってきておる、苦しいときであるから、何とか町村だけでもまあ元利補給ができぬものだろうかということで、夜明けまでがんばったわけでございまして、今日の市町村財政、交付団体府県の、いなかの府県もあわせてのことでございますが、地方の財政が苦しくなっておるということは私にもよくわかっておるわけでございます。その苦しい中から三十億を返済するということは、これは私はそう簡単には考えておりません。しかし数字はいま言ったように、七千億の地方交付税の中の三十億であれば、まあまあそうたいしたことではないということを申し上げたのでございます。ちょっとことばが足りませんで、全体を考慮して申し上げておるわけではございませんで、これは全体としては相当考えなければならぬ大きな問題だと思います。しかし、それは全体としてといったって、結局実質は同じじゃないかとおっしゃられますと、私もそのとおりだと言わざるを得ない、こういう感じがいたします。  それから第二の点につきまして、国鉄のいわゆる固定資産税にかわる納付金についてやめるという話は、私どもまだ聞いておりません。いま事務当局にも問い合わせましたが、まだ聞いてないということでございまして、それでなくとも財源に困っているときにそういうことをされては、これはたいへんなことでございます。これは私どもとしては納得するわけにはいかない、かように存じております。

門司亮民主社会党

○門司委員 いま大臣からいろいろお話がございましたが、問題は今度だけではありませんで、この交付税を前食いするということは政府の常套手段でございまして、一番悪いくせでございます。また大蔵省としては一番やりいい手であって、これだけ地方の自治体がごまかされておると言ったほうが私はいいと思います。当然あるべきものがそれだけもらえない。政府の責任において当然に措置すべき人事院勧告に基づくこれは財政の援助であります。したがって、いま大臣のお話がございましたから、私のほうからも申し上げておきたいと思いますことはそういうことであって、こういう悪例を実は残さないように私どもぜひしてもらいたいと考えておるのであります。この点はひとつ将来の問題もありますので、ぜひ気をつけてもらいたいということであります。  それからもう一つの問題は、いろいろ議論になっております経費の節約の問題でございますが、これについてはいろいろ人員を欠員補充をしないというお話でございますけれども、実は地方の自治体の、実態というものは、欠員補充をしなくてもいいような実態ではないのであります。人間をふやすべき状態が、今日きておるのであります。佐藤総理は、社会開発という新しいことばを使っている。社会開発という新しいことばは、一九六一年の国連総会で実は出ておりまして、そうして低開発国の経済開発をすると同時に、社会開発を行なっていかなければ、結局先進国と同じような形にはならない、経済だけ援助を幾らしたところで、住民の福祉にはならない、それには社会開発をする必要がある、こういう定義で国連総会で決議された事項であります。そらして中にいろいろ書いてありますが、私どもがその当時の記録を見てみますと、結局定義といたしましては、やはり社会保障あるいは社会政策というようなものを乗り越えた、もう少し幅の広いものであるという定義が下されようかと私は思います。幾つか書いてあります項目の中に、そういうことが見えるのであります。したがって、佐藤総理が社会開発をするというなら、これは地方行政にとっては非常に大きな関心をわれわれは持たざるを得ません。今日の日本の地方行政は、御承知のように水道にいたしましても、下水にいたしましても、環境衛生等、何から何まで十分のものでないということは、大臣のほうがよく私は御存じだと思う。それを佐藤さんが開発するという意味だとわれわれの立場からすれば解釈することが正しいのじゃないか、総理の意思をそのまま受け継いだ解釈ではないかと私は考える。  そこで問題になってまいりますのは、地方の自治体が今日以後に行なわなければなりません最も大きな問題である下水の問題と、し尿の処理とごみの処理であります。これらの問題につきまして、日本の現在の地方の自治体がこれに従事いたしております、たとえば一つだけ抜き取ってごみ処理の問題を考えてみますと、各都市で行なっておりますのは、私の記憶では十万人の人口について大体十五人か二十人の範囲であります。これが欧州の先進国の実例を見てみますと、大体百五十人ぐらいです。そうして、町にごみ箱が散らかったり一たとえ集めに来るにいたしましても、朝、早いうちに集めに来て、一般の者の目につかないように、きれいな町にしていくというような努力が払われております。これはロンドンにおいでになりましても、あるいはニューヨークに行っても同じだと思う。われわれがかなり朝早く起きなければ、ごみの収集の状況は見られないのであります。ところが、日本の場合はそういうことが一切おかまいなしでありますから、結局一日じゅうそこにごみがさらされておる。雨でも降った日には、ごみがポリバケツに入れたまま雨にさらされて、一日置かれておる。こういう実態を私ども考えてみますと、結局、人間を減らすどころの騒ぎじゃない。現業のほうでは、もう少し人間をふやしていかなければ、佐藤さんの言う社会開発にはならないんじゃないかという感じが私どもはするわけであります。したがって、あまり強く欠員補充をしないんだ、それによって節約をされるということ一しかし現業ではその限りでないというような答弁もあったようでありますが、この辺の考え方は、自治省全体として一体地方自治行政をどうごらんになっているのか、今日ほんとうに事務的に、あるいは部分的にはこの場所とこの場所は人間を減らしてよろしい、——これは役人の最も悪いくせでありまして、一ぺん部とか課とかいうのをこしらえると、その仕事がなくなってもなかなか人員を減らそうとしないのであります。ちょうど東京都の農地局のようなものであって、東京都の中には農民が非常に少なくなっているのだけれども、やはり依然として昔の人員はかかえておきたいという、役人にはこういう悪いくせがある。したがって、中を次々と調べてみれば、結局住民のほうから見れば、ここは減らしてここをふやしてくれたらどうかというような意味で、ある程度のコントロールをしていけば、まあ間に合うのじゃないかということがいえるかもしれない。しかし基本的に見て、私はこの際地方の自治体の人員を減らすという方針については、さっき言いましたように、佐藤さんの意思と少し反するような気がするのです。まだやるべき仕事がうんとあるのでありまして、これらは財政が伴いませんからあるいはやれないかもしれない。そういう点についてひとつ大臣からもう一応御答弁を願っておきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私もお話しのとおりだと思います。今度の佐藤内閣ができまして、佐藤総理は、社会開発に非常に力を入れようと言っておられますし、私もぜひひとつそうしていただきたいと思っております。池田内閣におきましても、特に社会保障という問題に力を入れて四年間やってこられたのでありますが、社会保障といいますと、ややどちらかというと消極的な、所得保障をするとか、あるいは医療保障をするとかというところに重点がいきます。しかし最近の社会保障は、やや幅が広くなりまして、環境衛生等が入ってまいりましたけれども、社会開発ということばはどういうものまでが入るか、私もまだ学問的にはよくわかりませんけれども、従来の社会保障ということよりもやや積極的に国民の福祉についての仕事をするということだと思います。特に御指摘になりました下水、それからし尿処理、じんかい処理というものは、確かにおくれております。私はもうここ数年、池田内閣のときにも、党の一員としてぜひこの点は改善しなくちゃならぬということで、昨年あたりは思い切ったいわゆる飛躍をして、下水の設備もやり、じんかい処理もやっておることでありますが、これは私は今後も、もっともっと進むべきものだと思います。下水にしましても、もっとやっていかなければならぬし、それからし尿処理にしましても、まあ言うと恥ずかしいような話でありますけれども、相当のものが海に投棄されるというようなことでありますから、これはやはり終末処理をして流すということにしなければなりませんし、またじんかい処理にしましても、確かによその国に行ってみますと、町を歩いて目にはつかない。日本では方々にまだたまっているというような状況ですから、私は確かにこの点については、もっともっと進んでいくだろうと思います。したがって、そういう現業は、私、これは必要なものですから、ただ人がふえるからこれを押えて、社会開発まで押えていくという気持は毛頭ございません。必要なものは伸ばしていく。ただ節約できるものは、できるだけ同時に節約をしようという考えでございます。したがいまして、私も多少ことばが足りなかったかと思いますが、例として教員と警察官だけを指摘いたしましたけれども、末端は現業的な部分が相当ございます。御指摘のような現業的なものがたくさんございますから、これらにつきましては私はごもっともだと思いますので、この点は十分気をつけて指導するつもりでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 もう一つ、警察官、それから教員の問題等が出ましたので、先ほどからもこの席で出てまいりましたから、この際もう一応伺っておきたいと思います。  警察官をふやすということであります。警察官をふやすということは、犯罪が多いからふやすのだということでございます。しかしこれは必ずしも私は当を得たものではない。   〔委員長退席、田川委員長代理着席〕 やはり犯罪を少なくするという方針が立てられない限り——これが地方財政にどれだけ影響を持っておるかということは、いままでこの委員会でもしばしば問題になりまして、問題の一つとしてある街路につけております電灯の料金の支払いその他の問題であります。これはこの委員会でもしばしば問題になって、地方の自治体がこれを負担すべきであるということ、あるいは地方財政計画の交付税の中にやはりこういう問題が私どもは勘案さるべきではないかということであります。そのことは、いま始まったことばじゃありませんが、古い昔からの警察行政のことばの中で、街路灯一つは警察官一人に匹敵するということばがございます。そしてこれは何を指摘しているかといいますと、犯罪はほとんど夜行なわれる、暗いところで行なわれる犯罪が非常に多い、これを防止するには、警察官をふやすよりも、町を明るくしたほうが犯罪が減るのだ、一体日本の警察行政はおかしいじゃないかという議論が書かれた本があります。これは古い本であります。犯罪の行なわれる場所をまずなくすることのためには、街路灯が必要だ。そして町を明るくすることが必要だ。今日町もかなり明るいようでありますが、それはおおむねある一定の時間までであって、ある一定の時間が来まして商店街その他の電灯がずっと消えてしまうと、全く暗くなる。死の町というようなことばがございますけれども、したがって私は、警察官をふやしただけが何も犯罪の減少にはならない。むしろ犯罪を起こさないようなたてまえをとろうとするならば、適当な数の街路灯、しかも適当な燭光の街路灯を、この辺で自治省あたりであるいは警察当局と御相談をなさって、いままでのようなたとえば町内会の負担にするとか、あるいは自治会の負担にするというようなことでなくて——自治会、町内会がないと結局どうにもならぬと思います。一番いい例は、日比谷公園の中に入ってごらんなさい。あそこの松本楼あたりの暗いことといったらどうにもなりやせぬ。電灯は一つもありゃせぬ。  私はこういう問題を考えてまいりますと、結局警察官をふやすという反面に、やはり犯罪を防止するという一つの見方がこの際必要ではないか。したがって、どうもこまかいことではございますが、実質的の問題として、これは大臣に伺うほどの問題ではないと思いますけれども、街路灯その他の経費等について、自治省としてどういうお考えをお持ちになっておるか、あわせてひとつ聞いておきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 ごもっともでございまして、私どもも警察官を増すということも、結局は住民の方の生活保護という点でございますので、いま御指摘になりましたような街路灯なんかというものは、これはもうほんとうに公共の施設でございますから、現在のところは町内会でやっておりますけれども、当然これは公共団体の持つべき性質のものではないかと思います。ただ、いろいろ市町村といいましても、やる仕事がたくさんございますから、ついやむを得ずこういうものがいままでどおりになっておりますけれども、これは将来公共の施設として、公共団体が持っていくようになりたいものだ。これはいますぐはなかなか簡単にはいかないかもしれませんけれども、私は御趣旨のように沿うべきものである、かように存じております。

門司亮民主社会党

○門司委員 それから、あと栗山さんの質問もあるようでありますから、あまり長くは申し上げませんが、もう一、二点だけ聞いておきたいと思いますことは、この交付税の問題が、先ほどから申し上げましたように、大臣は三十億ずつ返せばいい、こういうことであります。ところが同時に地方財政の今日の実態というものは、大臣のほうがよく御存じのように、ちょうどまた二十六、七年ころの状態をたどりつつあるという、いわゆる借金が非常にふえて、それの元利払いに非常なたくさんな金がだんだん使われつつあって、そして非常に運営がやりにくくなっておる。特に公共事業等については、どうにもならぬところまで追い込まれてきておる。こういう財政難の実態の中であります。  そこで私は、一つ、二つ聞いておきたいと思いますことは、交付税を多くするということも一つの方法であり、これは現在の段階においてはぜひ行なわなければならない一つの問題でございますが、しかし交付税は交付税であって、あくまでも財政補てんのための制度であって、決して自治体の持っております全体の財源を多くするというたてまえにはこれはならないわけでありまして、いわゆる補完的のものであって、一面法律できめられた交付税なんだから、地方の自治体の自主財源だということばは、私は当てはまろうかと思いますが、しかしこれは普遍的に配分されておるわけではございません。あくまでもこれは補完財源であるというほうが、税という名前を変えたからといって、自主財源というのじゃなくて、実質的にはあくまでもこれは補完的の財源であることには間違いがないのであります。したがってこれは幾らふやしてまいりましても、およそ限度が私はあると思う。そうむやみにふやせない。  それからもう一つの問題は、自主財源をふやしていって、そしてこの補完財源である交付税が、ほんとうに役立つようにするには、できるだけやはり自主財源でまかない得る地方財政の確立こそが、この交付税と相対照して検討さるべききわめて重要な問題であると考える。ところが最近の地方財政に対します財源というものは、ほとんどここ数年の間新しいものが見られておりません。さっき申し上げました固定資産税相当額に対する国の施設の納付金のようなものも、ちょうど地方財政が全く苦しいピークのときに、何とかならないかということで考え出した一つのものであって、しかしこれはこのまま制度としてありますので、これをいまの財政でとってのけるということはたいへん問題だろうと思います。その他の問題にいたしましても、たばこ消費税を設定いたしました当時においても、やはり地方財政のきわめて逼迫した状態を何とか考えて、こういう制度を設けております。ところが今日の状態は、ややさっき申し上げましたように二十六年、七年あるいは八年ころの状態に似たような形を地方財政は示しておりまして、そして個々の問題については多少の黒字の団体がふえたとか、あるいは黒字の数字がどうだとか、いろいろの議論はございましょう。しかし全体から見てまいりますと、結局赤字への方向をたどっておるということは、積み立て金の取りくずし、その他でまかなっておるという地方財政の現状から見れば言えると私は思う。  そこで問題になるのは、これを補てんする財源をどうするかということであります。私は少なくともこういう場合に、やはり自治省として来年度の予算編成等のときにも考えていただかなければなりませんことは、従来ずっと問題になっておりますたとえば消防施設税をどうするかというような問題であります。これは何も日本だけの新しいものじゃありませんで、現在西ドイツにおきましても消防施設税はあるわけであります。そして税率はかなり高い。西ドイツの場合は大体一二%取っておるようであります。それからイタリアが一八%取っております。スイスにおいても消防に関しまする税金は〇・五から五%の間徴収をいたしております。そして西ドイツの場合は、これは法律の中に明らかに、この税金は消防施設に使うんだというような目的税化したただし書きがちゃんと書いてある。こういうことを考えてまいりますと、やはり日本の今日の現状から見れば、なるほど損害保険で、ことし明治神宮の公園かどっかで、何か市町村に寄付するポンプについてパレードをやったようであります。盛んにこれだけ寄付しているということを宣伝しております。この中にも三十七年までの——八年は書いてありませんけれども、七年までに損保がどれだけ地方にポンプをやったか、ということが、都市の名前まではっきり書いてあります。これはそう大きな数字になりません。そして私はこういうことでごまかされてはならないと思う。古い話をして恐縮ですけれども、明治の初年に例の火災保険ができた当時においては、消防施設というものは保険会社が持っておったものであって、これは今日文献を見られてもすぐわかると思います。保険会社は消防施設をしなければならないから、政府に向かって当時の金にして千五百万円くらいの借金を申し込んだ証書がまだ残っております。結局自治体消防というものに今日依存をしておりますが、消防自体の施設というものについては、保険会社は一軒焼けなければそれだけもうかるわけであります。これは自己の利益を守るというために、保険会社ができた当時はそういうことまでやっておったのである。ところが今月はそれがだんだん薄らいできて、しかも終戦後全く保険会社がどうにもならなくなってきたときには、かなり政府から援助を受けておると思います。その数字は私はっきり覚えておりませんが、かなりの援助を受けておったはずであります。そして今日は何千億というような資金を実は持っておる。しかも火災保険は御承知のようにかけるほうからいえばかけ捨てであって、財産にはならないのであります。これも私は今日の私有財産を認めておる憲法のたてまえからいえば、いかがかと思うようなことが書いてある。いわゆる不特定多数の人が納めておる金が、一つの特定の会社の利益になるのはどうかと考えられる。そういうことをずっと考えてまいりますと、結局外国にない例ではございませんので、地方財政がこれだけ逼迫しておって、しかも消防施設がきわめておくれておる現状においては、やはりこういう税金を考えてもいいのじゃないかということで、再三この委員会でも問題になり、自治省としても一応こういう法案を出そうかというお考えのところまでいっておった時期もございましたが、ひとつこれに対する大臣の御意見を伺っておきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 ごもっともな御意見を拝聴さしていただきまして、私もそういう感じを持っておるのでございますが、まず最初に交付税の問題からでございますが、交付税で交付団体の財政を補完をしていっておるこの制度というものは、できれば自主財源がけっこうでございますけれども、現状ではやむを得ないかと思います。したがって、私どもも何とか自主財源はないものかと思っていろいろ研究しておりますが、なかなかいい自主財源というものが見つからないといいますか、非常にむずかしい問題がございます。  では、国のほうの財源としての税源を譲ったらいいじゃないかということも考えられますけれども、今日、地方財政で一つの悩みは地域格差がだんだんできてきているということ、そこでこの地域格差を何とかして是正しなければならぬ、自主財源も認めなければならぬ、同時にこの地域格差を是正する方法と、こういうことになるわけであります。そこである一つの税源を見出しまして、これをひとつ地方財源として考えようかということになりますと、それは今日の不交付団体についてもやはり同様にその財源として残るわけであります。入るわけであります。そうすると全体的の財源にはなりますけれども、地域格差の是正という点から見ると、依然として是正はなかなかできにくいという問題がある。不交付団体から取り上げて、それをそうでないほうに回すということをやればこれはできることではございますけれども、毎年問題にはなりますけれども、これはなかなかむずかしい問題でございます。  ですから、どうしても今日の地域格差を是正するということになりますと、交付税でもって地域格差の是正に、つまり非常な低開発といいますか、そういう方面にできるだけ厚くして、交付税の制度でこれを調整するという方法しかまずないと言って——断言してはいかがかと思いますけれども、どうもむずかしい問題がございます。そこが一点。それからもう一つ、そうは言っておっても、いずれにしたって財源ができれば、まあ交付団体、不交付団体にいくにしても考えるべきでございますから、私どもといたしましてもいまある程度のものにつきましては、税制調査会等において御審議を願っておるようなわけでございます。  御指摘になりました消防施設税は、私どもも、これはよその国にも例のあることでありますし、またこれによって消防施設がだんだんよくなれば、それだけ事故も少なくなっていくことだし、保険経済からいっても決して損にならぬことだから、何とかこれをひとつ検討しようということで検討はいたしております。けれども、いまのところではなかなかむずかしゅうございまして、すぐ簡単にというわけにはまいりませんけれども、将来この問題も一つの大きい問題であろうか、かように存じておる次第でございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 どうもはっきりしませんで、新しい財源といいましても、なかなか私は見つからぬと思います。元来、新税は悪税だといって、新税を創設することはあまりいいことではないということであります。しかし私は、この消防に関する保険料その他についての問題は、必ずしも悪税ではないと考えております。それですから、社会保険の一環として、地方の公共団体の建物を共済制度で行なっておりますが、これと同じような条文を地方自治法の中に入れて、地方の自治体は火災共済を行なうことができるという一項だけ入れれば、地方の自治体がやれるわけであります。現実に大阪においても京都においても、大都市ではほとんど、限られた範囲ではありますけれども、火災共済制度というものが行なわれております。あれはああいう私生児のような、何か庶子のような変な形に置かないで、はっきりする必要がありはしないかということが考えられるわけであります。そうしませんと、たとえばごく最近の例では新潟の例であります。新潟が地震によって火事が起こったのなら保険会社は払わぬでよろしいということで、せいぜい見舞い金ぐらいで何とか片づけようという考え方があります。しかしこの問題は、最近新潟市の消防局から、地震が起こって五時間後の火事であって、地震の影響とは考えられない、しかし出火原因その他については不明だという報告が消防庁にきていることも事実であります。消防庁の諸君もこれは知っているはずであります。そこまで新潟の消防局が考えて、考えてというか、実地調査をいたしまして、そして新潟の火災は地震に基因するものでない、したがって保険料は支払うべきだという、ごく素朴に考えればそういう概念が成り立つわけであります。ところが、依然としてこれが払われていない。これは住民のほうからいえばきわめて迷惑だと思う。掛け金を掛けておって、それが地震に基づくのだからだめだ、区域が広いから払えない。これは保険会社だけを保護しているのであって、決して住民保護のものにはなっておらない。この問題等についても、この機会に大臣に聞いてもどうかと思いますが、新潟の問題についての消防庁の意見というものは一体どうなっているのか、もしおわかりならこの機会に話しておいていただきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 その問題はいま消防庁のほうで検討中でございますので、ちょっといまここでお答えの段階まで至っておりません。

門司亮民主社会党

○門司委員 これはちょっとした問題でありまして、何か消防庁のほうでは、警察当局の調査ですか捜査がまだ完全でないからというようなお話があるようでありますが、少なくとも新潟市の消防局から震災によるものではないというはっきりしたものがあれば、出火原因が不明だといいましても、震災によらないものなら私は保険会社が支払ったからといって別に法律違反にはならないと思う。当然払うべきものだと考えておりますので、なおひとつ十分に検討していただきたい。これはやはりできれば年内に片づけてもらえば、焼け出された諸君は非常に助かるのでありまして、できるだけ早くこの解決をしていただきたいと思います。保険会社等はかなりいろいろな問題もございましょう。ここではっきり言うとおこられますからあまりはっきりは申し上げませんが、大蔵省がこれに対してどういう考え方を持っておるかというようなこともあるかもしれない。しかし、大蔵省の考え方がどうであろうとこうであろうと、火災の責任はやはり市の消防局長が全責任を負うべきだと思う。どうも保険会社に金を払わせるのはどうかというような、大蔵省がよけいなことを言わなくたって私はいいと思う。保険会社もまたそんなよけいなことを考えなくてもよろしい。したがって、これはひとつ消防施設税とからんで、そういう不都合があるので、やはり保険会社も応分の負担をして、そうして火災をできるだけ防止するということに努力することのほうがよろしいと思ってお聞きしたわけであります。  それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、いま大臣のお話で、地方の交付団体の財政の不均衡からくる地域格差というものがあるから交付税は必要だ、これはそのとおりであります。何も交付税は新しい税法ではありませんで、戦争前からあったものであります。配分の方法がいまと多少違っておりますけれども、大体の基礎は同じような形をとっております。その当時における配分の方法は、これはほんとうの自主財源として私どもは考えておった。それは集めた所得税の中の三分の一はその当該自治体の納税の額に応じてこれを配分いたしておりましたので、ある程度の自主性は持たれておったのであります。ところが今度はそうではなくて、所得税、法人税をどんなにその地方の人が納めておっても、不交付団体には一銭も返らないということになっておりますから、したがって自主財源ではないと考えたほうがよろしいと考えております。自主財源的な要素というものはほとんどないのであります。いずれにいたしましてもそういうことに私はなろうかと思います。  そこで問題になってまいりますものが一つあるのは、今日ありますたばこ消費税の問題であります。これは普遍的にある財源であります。したがって、普遍的にある財源をだんだんふやしていって、そうして、いまの制度でいいますなら交付団体をだんだん少なくしていくということが、やはり地方交付税を設定いたしましたときの裏からの趣旨に私は合致すると思う。決してこれは地方交付税と逆な方向に進んでおるとは考えられない。地方交付税自身も、やはり交付団体を少なくするということが——地域格差がある、それをなくしようという一つの補完財源としての役割りしか果たしていないということを考えてまいりますと、どうしてもこういう普遍的の財源を付与して、そうして不交付団体をふやしていくという、補完の幅を狭めていくという形のほうが私は望ましいのではないか、こう考えておりますが、たばこ消費税が設置されてから一回ぐらい税率を上げたことがございますが、もうぼつぼつ、地方財政がこんなに苦しくなっておる、あるいはなりつつある現状でありますから、この辺でひとつ予防的な処置を講ずることのほうが、地方財政には親切ではないか、こう私は考えておりますが、この点をもう一つだけお答え願いたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 御指摘のように、確かに今日の地方財政は窮屈になっていっておりますので、何とかしてこれを考えなければならぬ。いま御指摘になりましたたばこ消費税あたりも、実は私ども内部では議論をしておりますけれども、なかなか御承知のように、それではそれで救われるかといいますと、たばこについてはやや普遍的でございますけれども、これもやはり大都会地のほうが非常に多いことになりますので、まだその点も一つの研究題目にはいたしております。いずれにしましても、全体的に何とかして今日の地方財政というものを考えなければいかないのじゃないかという段階に私はきているように思いますので、明年度予算におきましても、相当この問題については私は考えてみたい、かように存じておるわけであります。

門司亮民主社会党

○門司委員 それからもう一つだけ。これはよけいなことかもしれませんが、大臣に聞いておきたいと思いますことは、さっきからも人間の問題をいろいろ議論されておりますけれども、国がいろいろな仕事をすることのために、身分は国家公務員であって、本給だけは国家公務員として受けるが、あとのものは全部地方の自治体で負担しなければならないという妙なものが一つあるのです。これは何か改革する御意思はございませんか。地方の自治体は、それらの諸君には出してはいけないということは出せませんか。そうして、これは総額はどのくらいありますか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 いまどれくらいの数でどれくらいの額にのぼっておるかというのは、事務当局に調べさせまして、いま持ち合わせませんければあとでまたひとつお届けをいたしますが、確かにその問題もございます。私どもも常に問題にしているところでございまして、これはいろいろのいきさつがあって今日の状態になったと思いますが、それではこれでいいかとおっしゃいますと、私も必ずしもいい制度ではない、やはりこれははっきりさせるべきものだ、かように存じております。

門司亮民主社会党

○門司委員 ではこれで私の質問を終わります。

田川誠一自由民主党

○田川委員長代理 栗山礼行君。   〔田川委員長代理退席、亀山委員長代理着席〕

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 特例法の問題は、質疑応答で煮詰まってまいりまして、休日あけに作業が終わるという煮詰まった段階にあるわけであります。いろいろ書生論で、公式論を述べる愚を承知いたします。ただし三、四の問題につきまして、若干見落とされておるやの問題がありはしないか、こういう問題等について、大臣及び財行両局長の御答弁をちょうだいするということにいたしたいと思うのであります。  本来申し上げますと、当然人事院の勧告ということが予測し得ない問題ではないのでありまして、当初の予算の上において、あるいは法に定められております規定に基づいて、もっと国も地方団体も弾力的な予算措置という内容をもってこの問題に対処しなければならぬ、こういう当然な問題であったかと思うのでありますけれども、勧告がなされまして、あわ食ってこの問題にてんやわんやで対処するという状態をながめますときに、私はいまさら国の政治の姿勢のあり方、政治の貧困というものについて、痛切にその感を深くするわけでございます。もっと根本的に申し上げますと、人事院の勧告をどう見るか、あるいは利益代表的大きな信頼と依存とを寄せております国家公務員及び地方公務員について、この問題をどうとらえるかというような本質上の問題があろうかと思うのでありまして、そういう点から申し上げますと非常に論議が深くなってまいりますので、これを避けてまいりたいと承知をいたしております。ただ、今回のこの処置が、門司先輩も申し上げておったのでありますが、どうやら一番安易な道をおとりになったのではないか、こういう感を深くするということであります。もとより、大蔵省の態度及び自治大臣との折衝の過程、六人委員会と称するこの問題についての作業の経過を、新聞紙上を通じて私ども御苦心のほどを承知をいたすのでありますけれども、しかしまた、一面から見ますと、あまりにどうも一つの内閣で、所管の相違とはいいながら、金を握っているものが強い、ついてこいというような感を与えておるのでありまして、いわゆる政策の方向というものは、立場を異にいたしましても一つの路線をどう行なうかということでなければならぬ。そういう観点から申し上げますと、何だか一つのサル芝居のような感をやはりくろうとにも国民にも与えておるのではないか、こういうことを私自身感じ取るわけであります。したがいまして、私はその御労苦について感謝の誠をささげることはちゅうちょいたさないものでありますけれども、出てまいりました一つのベアに対しまする財源処置として、愚なる愚という感これなきにしもあらずという考え方を持つのであります。私、公式に初めて大臣に発言の機会を得ましたので、はなはだ礼を失するようでありますけれども、やはり国務大臣としての、あるいは大きな問題を背負って立たれる自治大臣としての政治のかまえといいますか、私の所見を端的にお伺い申し上げたい、こう思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 栗山先生の率直の御意見でございまして、私どもももっともだと存じます。  第一に、予算措置のやり方として、現在やっている点は、私もまずいやり方だと思います。特に地方庁から見ますと年度半ばでございまして、ある程度仕事が終わったといいますか、半ば過ぎているときにこれだけの問題が出てきて、そして財源措置はむずかしい。結局国にたよらなければならぬということになるのでありますから、御指摘のようにやはり四月から当初予算に組むべきものだと私は思うわけであります。  それから人事院勧告の本質についてどういうふうに考えるかというお尋ねでございますが、これも人事院勧告は尊重すべきものだという本質を私は私なりに心得ておるつもりでございますし、政府もその点はわからぬわけではございません。今日、国家公務員にしましても地方公務員にしましても、いわゆる争議権というものはないわけでありますから、直接団体交渉によってきめるというわけにまいりません。したがって人事院というものができて、公正な線を出して、これによってやっていくということ、これも私は公務員という性格からいってやむを得ないことじゃないかと思います。そういう制度をとります以上は、それを尊重していかなければならぬということも、これは私ばかりでなしに、やはり政府としても実はわかっておるわけでございます。したがいまして、ことし財源は非常に苦しくて、十月以上に延びるということは、十月でさえ、もう財源がないときに、これをなおかつ繰り上げるということは、実は普通でしたらなかなかできないことですけれども、そういう本質を考えますときに、やはり幾ぶんでも誠意を示さなければいかぬじゃないかということで、六人委員会でも皆さん方からごらんになると、実に不十分だとおっしゃるでありましょうけれども、われわれとしてはそこの中に誠意を示した、こういうことでございます。そこで、まだこれは検討をいたしておりませんけれども、人事院の勧告の時期というものを何とかそれに合わすようにはできないものだろうか、これはいろいろ検討してみまして、まだいまのところではこういう方法があるというところは見つかりませんけれども、これはひとつ何とか当初予算に組めるように合わすような処置ができないものかと実は私も考えております。これは大蔵大臣もそういう意見でございまして、なかなか簡単に方法はないと思いますけれども、そうすればいわゆる給与が高いか低いかということは別の問題でありまして、人事院というものが諸般の情勢を考慮して出すことでありますから、それを当初予算に組みますれば、地方庁は地方庁の財源の中でやるべきことであり、国は国の財源でやるべきものなんですね。これは途中で、財源がないから国がひとつ見てくれろという問題になるわけでありまして、それじゃ、来年度約手二百億くらいの給与改定に伴う増加がありますけれども、これはどうかといえば、これは苦しい財政の中でありますけれども、当然地方財政の中で見なければならぬことであります。ただ中途であるからこういう問題が起こってくる、こういうことでございますので、これは政治の姿勢というものにつきまして御指摘がございましたが、何とかできればいい方法はないものかという考えを持っております。  なお、今度の処置について安易な方法をとったじゃないかという御指摘でございますが、実は安易な方法をとったわけじゃございませんで、第一には、御了解をいただけるかと思いますが、地方の給与は地方でまかなう、国の給与は国がまかなうということが私はたてまえであろうと思うのであります。別に大蔵大臣に私が譲ったわけじゃございませんけれども、たてまえとしてはそうあるべきことであって、先ほど申しましたように、今度の給与ベースは平年度においては当然そうすべきである。ただ、中途で財源がない苦しいときでございますので、私どもは第一に考えましたことは、いわゆる財源の量に無理があると、実際支給する場合に支給ができなくなりはしないかという点を憂慮した点が一点であります。それからもう一つの点は、たてまえは、地方の給与は地方公共団体で支給すべしというこの原則は私ももっともだと思いますが、中途であって、財源の困っているときであるから、少なくとも市町村のこの財源処置についてはいわゆる国が元利補給をしてくれないかという二点でございます。  それで第一の点は、私どもの意見がそのまま実は通ったわけでございます。これは百八十二億といったやつが百五十億になったから、譲ったというふうにお考えになるか知りませんけれども、昨日申しましたように、譲ったわけじゃございませんで、これは六百億今度地方公共団体全体の給与財源が必要なのに対して交付団体は四百五十億でございます。その中を一つ一つ詰めていきまして、最後に地方税の伸びをどう見るかというところでこの問題が変わってきたわけであります一大蔵省はもう初めから百億に縮めてくれ、百億以上は無理だ、何とか節約をして百億に縮めろというのが夜明けまでの相談でございます。最後の、つまりは百二十億までは出すけれども、それ以上はもうだめだというのが大蔵省の見解でございます。しかし、私は、節約といってももう半ば過ぎているじゃないか、使っているところも相当あるぞ、それを無理をすると結局払うべきものが払えなくなるか、あるいはまた無理をして払うために赤字が出るかということになるから、この点はわれわれのほうを認めてくれろということで、実はいまの地方税の六十億というものは、これは私もこの折衝のうちでわかりました。私どもは非常に警戒して二十九億にしたのですけれども、一番当初八月ころは六十億と見ておったわけですよ。警戒して二十九億に縮めたわけでありますけれども、だんだんと数字を詰めてまいりますと、その点は、まあ大蔵省が言うことに無理がないという感じがいたしましたので、これを差し引いて百五十億にしましたから、その点は私のほうの主張が通ったわけでございます。  そこで、第二に、つまり市町村分の元利補給が何とかならぬかという点がございますけれども、これは先ほど申しましたように譲りまして、利子補給だけにしたわけでございます。それで三十億ずつ五年間にわたって普通交付税の中から返すということになります。これは返さなければならぬし、当然そうあるべきです。ただ七千億の地方交付税の中の三十億ですから、それ自体から見れば、たいしたことはないということばを使いましたけれども、私は市町村の今度の元利補給を何とかならぬかといって、夜明けまでがんばりましたゆえんは、給与について国が見ろという趣旨でないですよ。それはもうあたりまえのことで、地方が見るべきだ。そうじゃなくて、今日、行き詰まっておる市町村の財政を見るときに、この財政を救うという意味で、別個の観点から考えてくれないか、こういうことを主張したわけですけれども、これはたてまえもございまして、私どもは利子だけにしたわけでございます。  それで先ほども華山先生にお答えいたしましたように、今日地方財政は非常に窮乏しておりますし、だんだんと格差も出ておることでもございますから、その点は私ども将来としては考えていかなければならぬ、全体の問題として考えなければならぬ、かように存じております。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 経過処置についてたいへん懇切に、しかも折衝の苦心の一端を披瀝をいただきまして、この形では常識論としてよく通ずるものがあるわけであります。やはり私お尋ね申し上げて、これは尽きない議論になると思いますし、それから大臣のみにこれを求めるということについては、おのずから一つの幅を持つべきじゃないか、こういう見解がいたすのでありますが、やはりこの問題は、国と地方との財源の問題、それから責任区分の問題でありまして、今日における地方自治体の行財政等々が大きな転機と、それから谷間に追いやられた、あるいは置かれておる、この状態において、抜本的な一つの地方自治の方向づけをしなければならぬ、こういうような大きな政治問題の中からこの問題をつかみ出す場合においては、あまりに安易な事なかれでは、むしろ明日にひとつ悪い環境といいますか、循環を伸ばしていくという一つの本質があるのではないか、こういうところに私ども了承しかねるという一点のあることについては、御承知をいただけるであろうかと思うのであります。この問題は、もっと一つの基本の問題として、機会を得ましていろいろ御質問をさせていただくということにお譲りをいたしたいと思います。   〔亀山委員長代理退席、委員長着席〕  ただ、私は率直に申し上げまし三この問題は悪循環、私の一つの表現をもって申し上げますなれば自転車操業的要素、自転車操業的システムの一つの感を持つのではないか、これははなはだ私、自信過剰でありますけれども、事業等をやってまいりまして、いろいろ借金いたしまして、非常に安易な道であります。前受け金、仮り受け金、借金政策というほど安易な点ではございませんが、一歩進みますと、これがとまるところを知らないというところに跛行性を持ちますことは、御承知のとおりであります。今日の経済が、国も借金なら地方自治体も借金、会社も借金なら各種団体も借金、個人も借金、こういうことで経済の成長をうたっておるという一つの実態からながめると、こういうことの処置もまた一つの愚策の賢策としておとりをいただいたというふうに感ずるのでありますが、そういう点が悪循環の累積につながる、こういうような感じを私は持つ。そこで自転車操業的システムだ。柴田さんがたいへ私をにらんでいらっしゃるが、補佐役の柴田さんが案外こういうところに知恵をおつけになったとすれば、もう少し財政局長としていい賢策もあったのではないか、こういう感を私いたしますので、したがいまして、今日の地方財政悪化から、これを解消への段階的な方策をどう求めるかということがやはり政治の中心でなければならぬ。それがだんだん谷間や、深みに入るという事態でいるのかと見ていると、私は、これは断じて了承できぬという結論に到達する、こういうような私の考えの基盤でありまして、いろいろ経過の処置はわかるのでありますけれども、地方村政の困窮段階の一つの方針として、今後、これは施策の行なえる内容を持つか、あるいは累積する一つの赤字という、混迷化するという内容になるのか、こういう明暗岐路の中に置かれておる、こういうように、私はオーバーな表現でありますけれども、見解でございますので、この点について、私は大臣と柴田局長の見解を重ねて承りたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私も御指摘のとおりだと思います。安易というわけではございませんが、足りなければ借金でやればいいじゃないかという考え方は、これは、私は非常にいい方法だと思いません。したがって、足りなかったら、こういうようなことでどんどんやるということになると、これは先を考えますると非常に心配でございまして、これはどこまでも例外的の例外ということで、処置していかなければならぬと思います。それで、地方財政全体の問題としては、今日の現状から見ますると、これは相当考えていかなければならぬ段階にきておると思いますので、こういうふうな一時的な借金で過ごすということは、私もやるべきではない、慎むべきだぞ、こういう御意見につきましては、私も十分心得ていきたい、かように考えております。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 今日の地方財政の状況におきまするこの問題の判断につきましては、栗山先生の御意見もごもっともでございます。これにつきましての全体的な考え方といたしましては、自治大臣からお答え申し上げましたとおりでございます。ただ問題を制度的に考えますと、若干ひとつ問題がございます。それはいままでは、こういうことはございませんで、年度末になって金が入ってきて、国庫予算の反映として交付税がふえたので、使い方を計画的かつ効率的にするために、繰り越しという制度を例外的にとってまいりました。それも毎々本委員会でおしかりを受けたのです。ただ交付税の思想から考えてまいりますと、ある一定の年度において、ある一定の行政水準を確保するために、基準財政需要額なり基準財政収入額の算定を通じて財政の規模を保障していく、こういう考え方をとっております。そういたしますと、それをオーバーする不時の歳入が入ったり、あるいは不足するような事態が起こった場合にどう対処するかという、年度間の調整問題というものが一つあるわけです。昔、配付税時代には、一定額、つまりその五%をこえた以上の、今日のことばで置き直しますと、基準財政需要額の五%をこえる以上の歳入があった、交付税の増があった場合においては、これは特別会計において積み立てて翌年度以降に使う。それから五%以上をこえる欠陥が生じた場合においては借金をして埋める、こういう制度がございました。これは積み立て借り入れ方式ということで、一つの考え方であります。その考え方を年度的に、その時点その時点に応じて、いままで繰り越しの法案を出しました場合に適用してまいりました。今度借り入れの場合に逆の事態になって、逆のものを考えた、こういうことだけでございます。しかし、お話しのように、無制限にこういうものを安易に使いますと、御心配をいただきますような事態が起こるわけでございますから、かりにそういう基本的な問題を恒久的なものとして考えます場合には、やはり厳重な制限なりあるいは注意書きなりというものが要ろうかと思います。したがって、一つの岐路に直面しておるとおっしゃいましたが、まさにそのとおりかと思いますけれども、制度としては一つの考え方が背景にあるということを御了解願いたいと思うのであります。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 討論を省いて要点だけで留保いたしたいと思います。前段申し上げましたように、いろいろ御回答もいただいたのでありますが、私は、団体であろうとも、個人であろうとも、およそ人類というものが享受し、明日の一つの希望と喜び、幸福というものを追求する、こういう基本でなければならぬというふうに考えておるわけなんですが、場当たり、明日に谷間に突入するという一つの方向こそ、私は、ブレーキをかけて方向転換を強くしなければならぬ。これは私どもの人生観としてのやはり基本の問題でなかろうか、こういうふうに考えて、どうも国の政治を見ましても、われわれさっぱな理解をいたしましても、地方自治体の置かれておる一つの諸条件をながめてみましても、前向きの喜びへという前進さについては非常にほど遠い、こういう感がいたすのでありますからそういう議論の展開をいたしたのであります。  これは大臣にお聞きいたしますが、あなたの何で見ますと、今日の財政困窮化の一つの実態も、それから当面の方向も、十分ひとつ御承知の上での今度の一つの処置だ、こういう腹の理解をされていらっしゃるというふうに御答弁でお伺いするわけであります。ただ、これが地方財政の圧迫、困難の方向ということでなくて、地方財政にそういう圧迫や困難でないという一つの方向に自治省としてはどう持ってまいるか、こういうことが一つの結であろうかと思います。先ほども門司先輩が申し上げておりましたように、たばこ消費税の問題等もございましょう、あるいはまた国と地方とにおきまする税制、行政等々の一つの方向づけの問題もございましょう、あるいはまた手近な問題といたしまして、交付税率の問題をどのように地方財政の上において検討を加えるかという一つの問題等もございますが、いろいろ多面的に今日の置かれた条件から前向きに脱却するという一つの施策の方向といいますか、そういう具体性、あるいはそういう一つの基本的な認識といいますか、姿勢というものがあれば、これは重ねて大臣から御答弁をちょうだいする、こういうことにいたしたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 重ねてお尋ねでございまして、借金をして一時をしのぐということは、これは個人でありましょうと、公共団体でありましょうと、私はこういう方法で過ごすべきではないと思います。ですから、一つ一つ解決をしていくべきではございましょうが、しかし、地方財政のたてまえは、御承知のように今回のような中途で給与改定が行なわれた、財源がない、だからその財源を国が出すか、あるいはまた出さなければ交付税率を上げてまかなったらということも意見としてはあり得るかと思います。しかし、地方財政のたてまえは、ただ一時的な財源の不足をもって交付税率等を変えるというわけにはまいりませんので、相当引き続き給与財源に困る点があれば、交付税率というものも不変のものではございません、過去の経緯から見ましても変遷を経てきておるわけでございます。そこで私は将来の問題として、すなわち今日の置かれておる地方財政全体の問題として、もしどうしてもいけないということであれば、これに対処する方法を考えなきゃならぬじゃないか、それはいろいろあると思います。先ほど門司さんからも御指摘になりましたように、交付税率を考えるという点もございましょうし、あるいは独立の財源を考えるということもございましょうし、あるいはまた今日国と地方との負担している負担区分を変えるということもございましょうし、いろいろの方法はあろうかと思います。いずれにしましても、この問題は相当考えなきゃならぬ問題であるということだけは申し上げていいかと思います。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 まあそれ以上大臣に具体性を求めるということは、いまの段階で遠慮すべきだ、腹にありということで、可及的にすみやかにひとつ前向きの方向に大いに検討していただける、こういう理解をいたしまして、いや、そうじゃないんだということであれば別でございますけれども、私の理解にひとつ御同意をいただけるということで、この問題を打ち切りたい、こういうふうに考えますが、大臣、御答弁をいただかぬでもいいと、こう理解してもようございますね。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、これは相当重要な問題と思って考えておるということ以外にはまだ案を持ち合わせておりませんので、はなはだ不満足かと思いまするけれども、重要な問題として検討しておる、こういうふうに御了解いただきたいと思います。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 けっこうでございます。私は、吉武大臣は紳士でありますから、大体不言実行を求められるということを強くひとつ信頼いたしまして、ぜひともひとつ建設的な具体的な打開の方策として御検討をいただきますように重ねてお願い申し上げて、基本的な一つの問題について質問を打ち切りたいと思います。  あと若干三、四具体的な問題についてお尋ねいたしますことをお許しをいただきたい。  すでにこれも論議をされたことでありますが、不交付団体の自然増を深く望めないというのが、不交付団体の全体としての一つの基本の実態じゃないか、こういう理解が共通でできるのではないか。これでいきますと、不交付団体も非常に財政上の困難の中に、しかもこういう一つの処置をいたしていかなくちゃならぬ、こういうふうなことに相なるわけでありますが、いろいろ各委員の御質問の中に、適正に非交付団体に対しましても特別交付金の考慮、あるいは起債の一つの配慮、あるいは利息の配慮等々をして、できるだけそういう非交付団体についても財政困窮の実態に合わせてケースバイケースでこの問題をひとつ処理していきたい、大まかに申し上げますとそういう考え方で、今後非交付団体について処理を願えるものだ、あるいは処理をされるものだ、こういう理解をいたしましてこれはよろしうございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 大体お話のようなことを考えておるわけでございます。若干誤解があるといけませんので、再度御答弁申し上げます。給与問題に対する財源付与の形式として、交付税の計算を通じて財源を付与するという方式をとってまいります以上は、再算定の結果、なおかつ不交付団体になる団体についてはやむを得ないと考える、ただし、不交付団体におきましても、年度中途におきまする大幅な給与改定という問題については、やはり大きな問題であります。したがって一般論としては、不交付団体においては八月ごろからおそらくは相当の覚悟をもって財源保持をやっておるわけでございますので、ある程度の問題については、対処し得る道が開かれておると実際問題としては考えております。しかしながら団体によりましては——いま一例をあげれば、地震で打ちのめされた新潟市といったようなところを考えてまいりますと、団体によりましては、そのほかの要因によって財政運営が非常に、努力してもなおかつ異常状態にあるという団体がある。こういう団体については、不交付団体といえども、やはり財政運営の実態とにらみ合わせながら適当な処理をしていかなければならぬだろう。それについては、手段としては特別交付税もあれば起債の配分もある。もとより制限はございますけれども、それらの配分を通じて団体の財政運営の実態ににらみ合わせてケースバイケースで遺憾のないように措置をいたしたい、こういうことでございます。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 柴田局長にちょっとお伺いいたしますが、単位費用の改定が行なわれることになるわけでありますが、その改定によりまして、交付団体となるべきはずのものが、不交付団体にとどめられるというようなところは一カ所もございませんか、ございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 基準財政需要だけの計算でまいりますれば、むしろ不交付団体が交付団体に転換するのが普通であります。しかし基準財政収入の再算定が若干ございますので、あるいはさような事態が起こるかもしれません。計算してみなければわかりませんが、私どもはほとんどないだろうというふうに勘案をいたしております。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 公営企業の職員について、御承知の給与改定のための特別の財源措置というものがとられていない、こういうことであろうかと思うのです。そうしますと、今日の公営企業のこれまた財政的実態というものについて、多く論をここで求め、あるいは展開するという要等もないのでありますが、公営企業の財政状態からながめまして、これはおまえさんのほうはなし得ないのだ、こういうような一つの処置が行なえるかどうかということでありまして、またそういうことがあってはならぬと思うのでありますが、これについて具体的にどういう方向づけをされようとするのか、これを局長からでけっこうですから、具体的にお聞かせをいただきたいと思います。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 公営企業につきましては、御承知のように財政状態があまりよくない。あまりよくないどころではない、非常に悪いわけでありますが、企業のたてまえからいたしまして、従来から企業内部の経営の合理化を通ずる財源の生み出しあるいは積極的な収入の増加をはかるといったようなことで、企業内部でもって給与改定の財源を生み出しておる、こういうたてまえを従来からとってまいっておるわけであります。本年度につきましても、同じような態度はこの際別段に変更をいたしておりません。ただ給与改定のものの考え方でございますが、よくベースアップの率をもって云々されるのでございますけれども、国家公務員に準ずるという場合につきましては、やはり改定後の給与水準というものが、国家公務員の水準に合うか合わないか、準ずるか準じないかということがやはりものの考え方の基本だと思います。したがって、その線に沿って給与改定というものを、確実な財源を見出して考えていくべきものだろう、このように考えておるわけでございます。具体的な問題になってまいりますと、たいていの団体は、改定問題その他で、経営の合理化の余地が、なかなかむずかしゅうございますけれども、若干その余地があるという団体が多うございます。国家公務員の水準よりか非常に低い団体というのはまれでありまして、国家公務員より低い団体でありますと、やはり給与改定の問題がそこに起きてまいりますので、財源が要る、そういう問題が起きてまいると思います。そういった団体につきましては公営企業全体のたてまえをくずすわけにはまいりませんけれども、料金抑制等の措置もあるわけでございますし、資金的な面はいろいろ考えていかなければならぬ、こういう考え方をいたしておるわけでございます。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 いろいろ、この問題についても若干見解を異にする内容の御答弁があるわけでありますが、煮詰めて申し上げますと、やはり公営企業の置かれた実態から、何らかの財政処置をして、国家公務員のベアに、準ずる方向づけというもののきめのこまかい親切な処置をとっていかなくちゃならぬ、こういうことについて十分それぞれの独自性、具体的な内容で裏付けをしていく、こういうふうに柴田さんのお考えというものを理解してよろしゅうございますか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 若干誤解があるかもわかりませんので申し上げますけれども、やはり公営企業につきましては、経済性と公共性の調和という問題はあるわけでございますが、今日までのたまてえといたしましては、企業内部においてその所要財源を生み出していくたてまえをとっております。このたてまえは変えない。しかし、企業の中に入ってまいりますならば、非常に気の毒な企業もあるかもしれない。そういう問題についてはそういう問題で個々別々に検討してまいりたい、こういうつもりでございます。基本的に申し上げますならば、これは地方公営企業制度調査会の答申にもまだ基本的に出ておりませんが、やはり公営企業というものをどう持っていくんだ、その中において公営企業の企業制度をどう考えるかという問題があるわけでございます。このへんが出てまいりますれば、公営企業につきましてもはっきりした給与改定、あるいは給与のあり方というものについての基本的な態度がきめられると思います。今日の段階では、残念ながら基本問題は御審議中でございます。まだ結論が出ていない。したがって、従来の態度を続けていく以外にない、こういうことでございます。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 ちょっとわかりませんな。言われる意味は了解できるのでありますが、しかし公営企業に置かれている人たちのベアというものの内容をどのようにとらえてこれが処置をするか、こういうことについてはちょっと柴田局長の意見は、避けていらっしゃるように思うわけなんです。まあ、よくわかるのです。制度上の問題はわかるのですけれども、制度上の問題としてこれをとらえ、あるいは当面の現実の実情の場からとらえて、こういうような一つの過渡的な処置をとっておるというのがいまの論議の中心になっておると思うのですよ。公務員においても、地方公務員の借金政策というのはまさにそうなんで、そういう一つの便法的過渡期処置というものを、これだけはずすんだということでは、これはたいへんな問題になる、こういうふうに私は考えているのでありまして、そういう点で、それはたてまえや制度上の問題はあるけれども、これに準じてそういう方向を行なえるような裏付けをやはり善処しなくちゃならぬ、こういうのが私は常識上の一つの見解じゃないか、こういう意見で質問を申し上げておるのですが、これはどうですか、もう少し的確にひとつ……。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 基本的な考え方につきましては、昨年来私どもの内翰が問題になりましていろいろ御論議をいただきましたが、あの態度は変えておりません。したがって、個々の企業について問題はある程度判断していかなければならぬという問題が多々あるだろうと思います。現に私どものところへ、再建団体で、財政の再建をやっております公営企業で、いろいろ相談をやっているものもあるわけであります。個々の実態に応じて措置を検討していく方法以外にこの際はないのじゃないか、こういうように考えております。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 次に、柴田局長にもう一つ、今回の公務員の単位費用の改定に対しまして、地方議員の報酬引き上げが含まれておるかどうか、この点ひとつお聞かせいただきたい。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 財源の付与の方式といたしましては、従来の国税計算のベースを基礎にして、そして一般公務員に準ずるアップ率というものをかけた形において含まれております。したがって、特にどの段階の議員はどのくらいといったようなことは考えておりませんけれども、一般的な包括的な形でもって財源を与えておる、こういうことになります。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 これはひとつ行政局長にお尋ねすることになると思いますが、国会議員の歳費の問題も相当ゆがめられた一つの世論というものもございましょうし、あるいは大蔵省の独善的なとらえ方で、その過大なひとつの世論を喚起する方向づけをされた。まことに残念なことだと思っておりますが、また御承知のとおり地方議員の歳費の問題については、非常に自治体の、あるいは国民のやかましい指弾と世論の問題ということで、この問題の自治省としての適正指導ということが要請され、私どももそれを訴えた、こういう経過があるわけでありますが、御承知のとおりこれはこれの改定によりましてそれが計上されておる、こういうことになりますと、必然そこに地方議員の歳費の値上げの問題、こういうものも付随する内容に発展する可能性もあるのじゃないか、こういうふうに考えておるのでありますが、政治の実態、地方の行財政の実態から見て、これをどのような見解をお持ちになり、どのように方向づけの指導をされておるのか、こういうことについてひとつ佐久間さんから。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 御指摘のように従来の状況を見てみますと、一般地方公務員につきまして給与改定が行なわれましたあとで、それに関連をいたしまして地方議会の議員の給与のベースアップ等が行なわれておったのでございます。それにつきましては、昨年から本年当初にかけましての地方における給与報酬改定の状況につきまして、種々世論の御批判もあり、当委員会においても御論議をいただいた経緯もあるわけであります。私どもの考え方といたしましては、議員の報酬というものの性格を見てみますと、一般の地方公務員とは違うのじゃないか。一般の地方公務員におきましは、地方公務員法第二十四条に規定されておりますように、生計費なり民間事業の賃金の状況というようなものを考慮いたしまして改定をいたすということになっておりますけれども、地方議会の議員の場合におきましては、常勤職ではございませんので、そのような生計費とか民間賃金の状況等が変わるということに応じて、それに相応して引き上げなければならぬという性格のものではないのじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。そのような点から考えてみますとまた先ほど申し上げましたように、昨年から本年にかけましていろいろ御批判をいただきましたようなことで、一般の世間の常識から見ますと、一般的に申しますと少し行き過ぎた上げ方がなされた団体が多いのじゃなかろうか。かような世間の常識からも照らしまして、この際一般地方公務員につきまして給与改定が行なわれましても、地方団体の議会の良識によりまして、また値上げをするということにつきましては慎重に御検討をいただきたい。むしろ相当上げ過ぎたところについては、この際は自粛をしていただきたいというような要望をいたしたいというふうに考えておるわけであります。  なお、ただいま財政局長から、財源措置といたしましては、旧来の単価に対しまして総体として七・九%でございますか、かけたものを見込んでおるというお話がございましたけれども、従来財政計画において見込んでおります単価は非常に低いわけでございます。都道府県について申しますと、府県の部長級の単位ということになっておりますので、それにただいま申しましたような改定が計画されましても、現実の場合におきましてはなおそれを上回っておるものが一般に多いのじゃなかろうか。したがいまして、従来の現状が他と比べて非常に低いというところは別でございまするけれども、一般的に申しましてはこの際慎重な態度でこれに処していきたいという希望を持っておるわけでございます。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 これも議論をいたしません。御答弁をいただいた範囲内において単なる見解じゃなくて、指導的な好ましい方向ということで可及的すみやかに御指示をいただく、こういうことでこの問題はお願いを申し上げたいと思います。  それから委員長、もう二点お許しをいただきたいのでありますが、一点は地方の財政の困窮についての状態から、いわゆる経費の節減方策ということで、一つの基準をきめていろいろ方向を打ち出されておる。これはきわめてけっこうなことでありますが、根本的にこんなことが−金が困ってきたら経費の節減だということは、節減をいたしておらぬという一つの反証がそういう事実になってあらわれるということでありまして、そういう状態はまことに嘆かわしい。こういうのが私の根本的なとらえ方なんでありますが、しかしそういう実態について具体的な節減方針を指示をし、求めることは、当然な一つの処置であろうかと思うのでありますけれども、これについて経費節減と言うても、画一的な一つの方針をとるべきでない。不要の経費、あるいは住民の福祉行政を阻害しない一つの行政といいますか、経費節減をケースバイケースでながめるものがあるのじゃないかと思います。端的に申し上げますと、旅費のごときにおきましても、あるいは陳情政治をやめさす、宴会政治をやめさす、微笑外交をやめさすということになりますと、こういうものも相当経費の節減になってまいるのだと思うのでありますが、皆さんそういう大どころから見ていらっしゃるわけですから、きめ手をつくって、こういうところにはこういう一つの節減方策をというような一つの内容を出さぬと、かけ声や、あるいは見せかけでは、これによって大きな弊害を生ずるという観も出るのじゃないか。こういうふうに思うのでありますが、経費の節減についてどのような指導の方向づけをされておるか、こういう点をお伺いをいたしたいということが一点であります。  皆さんもごらんになったと思うのでありますが、十二月の三日でございますか、「今日の問題」ということで、経費の節減がとんだ一つの行き過ぎの問題に発展いたしました記事がこれに載っております。こういうばかな役人もいま地方におるのか。これは天下のひんしゅくをかう。「公務員給与の引上げ財源がないので、各省庁は、既定経費の中から、旅費や補助金など三%を節約してこれにあてることになった。財源の乏しい折りから、一応やむを得ないことだが、その波紋が意外なところに現れはじめている。群馬県では、危害を与える恐れがあるため、強制的に隔離入院させている精神病患者への、国の補助金が急に節減されたので、県内十二カ所の精神病院に、新規の強制収容を中止させた。またすでに収容中の患者のうち、三百四十人を、財源の見通しがたたぬ場合、自宅に帰して療養させるという。強制入院の精神病患者の費用は、国と県が八対二の割合で負担する建前だが、群馬県の場合は、二億五千万円の補助金のうち、二千二百万円が十一月からストップを食ったための非常措置だそうだ。精神鑑定医が、重症患者と鑑定しても入院させられず、まだ危険な患者まで自宅に帰されるのが、“予算の都合”というのでは、あまりにも無責任ではないか。」というようなことで、いろいろなこの種の問題について、ちょっと信じにくい、われわれのとらえ方のものが、「今日の問題」ということでここに指摘されておる。こういうことでありますが、もしこんなことをいたしますと、近くはライシャワー事件がございましたし、おそろしい事態です。精神病というものは近代病だ、こういうことで一向減ってまいりません。その患者数というものが高まってまいっておることは、統計の示すところでありまして、われわれ自身もまた近代病にかかっておる、ノイローゼ患者ともいわれておる傾向からいたしまして、こういう野放しの状態はあまりにも一つの跛行現象でないかと思うのであります。これはもとより厚生省等の問題でありますが、これらの現象は氷山の一角にすぎないのであります。この点について国務大臣としての見解をお伺い申し上げたい。また行政局長に、経費節減による地方の指導体制について、具体的にどのようにお示しになっておるか、あわせて御答弁を願いたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 節約につきましては、国も地方もある程度の節約をしようということで、旅費、物件費については、三%の節約をやらしておるのでございます。しかし、それは全体についてでありまして、いま御指摘のように、具体的な問題になりますれば一律にはいかないと思います。  御指摘になりました陳情政治、今日は地方庁から、いろいろ職員にしましても、幹部にしても出ておりますから、こういう点を少し節約をすれば、そういった実際に必要なものの旅費まで詰めなくとも私はやっていけるのじゃないかと思うのです。要するに問題はその責任者の頭の持っていきどころだと思いますので、私ども指導にあたりましては、御指摘のように、こまかいところまで気を使った指導をやるべきだという感じがいたしております。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 財政問題でございますので私からお答え申し上げます。経費の節減をしろということにつきましては、私どもは経費の効率化ということばを使うのでございますが、税金を大事に使えという意味合いで常々指導してまいっております。ただ先生御承知のとおり、ここ数年、地方財政は経済の成長にささえられて、多少の小金ができた。人間だれでもそうでありますが、小金ができますと金の使い方がとかくずさんになります。その意味で地方財政もそういう風潮がないでもございませんので、ここ一、二年のところ、金の使い方というものを特にやかましく言ってきたのであります。経費の節減に対する基本的な考え方は、先ほど来自治大臣からお答え申し上げましたとおりでございます。私どももそういう方針に従って指導してきておるわけでございます。ただ予算なり財政計画をやりますときには、一応ワクをかぶせて、出てくるひずみというものを直していく。窮すれば通ずると申しますか、窮してこなければ身にしみないということもある。何%節減とかいうことは、やり方としてはまずうございますけれども、一つの過程としてはやむを得ない。実際問題としましては、何事も決着をつけなければいかぬ。地方庁におきまして済ませることと済ませないことがある。済ませなければならないことは、どんなに金がないからといいましても、済ませないわけにはいかない。金がなくて済まないことも金があれば済むのであります。したがいまして、そこのところは、地方庁もわかっていると思いますので、そうあまり心配していなかったのでござますけれども、実は私も本日の新聞記事を見てびっくりして、せっかく厚生省に問い合わせたのでございますが、厚生省ではさようなことはちっともやっていない、——群馬県でそういうことがあったと書いてあります。なお、その問題につきましては、事実を調べまして、十分趣旨の徹底するように指導してまいりたい、かように考えております。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 たいへん意外な事件をお尋ねいたしまして、もう一点だけひとつ、交付団体における地方税の増収見込みが、自治大臣六十億とか六十一億ということをおっしゃったと思うのですが、承る範囲についてはどんなんでしょうか、この内容を一ぺん御説明いただけませんか。あなたのほうの見込み額ですよ。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 私ども税務当局の計算でございますが、六十一億の内訳は、県税で二十四億市町村税で三十七億くらいでございます。おもなる増収の中身を申し上げますと、個人の都道府県税、それから料理飲食等消費税、市町村税、それから市町村では市町村民税の個人分、それから若干の固定資産税ということになります。法人につきましては、むしろ若干減る部分がございまして、市町村民税の法人税割、府県民税の法人税割、事業税の法人分につきましては減収があります。ただこの見込み額をどう見るかという問題はきのうもお答え申し上げましたように、年度途中の税収による増でございますので、地方公共団体におきましては、たいていの団体では税の自然増収分は大体は予算化いたしております。したがって、地方財政計画に対しまする年度途中の増収分ということになりますと、これはもっとあとになりますけれども、しかし財源的に年度途中の追加財源として、そういう地方公共団体の実情を頭に置いて、どこまで税収入の増という形でもって財源振りかえを求められるかということになると、私どもとしては六十一億程度、こういう計算でございます。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 たいへん思わぬ時間をおとりいたしまして、しかも懇切に御答弁をいただきました。このささやかな問題ということよりも、むしろ基本的にはやはり日本の客観的な要請が、政治姿勢の問題こういうことで、政治家及び行政に携わる者というものは、いまこそひと?えりを正して、天下にわれわれの行く道を示していかなくちゃならぬ、こういうときでございますので、いろいろ書生の論法を申し上げたのでありますが、これで私の質問を終わります。

華山親義日本社会党

○華山委員 ちょっと関連してお聞きいたしますが、このたびの財政の措置でございますが、お聞きいたしておりますと、地方のことは地方財政でやるんだという原則を固持されまして、初めからもう今度のような交付税前食い方式で大蔵省と交渉なすって、そうして最後に元利の問題に入って、それから利子補給だけということになったのでございますか。それとも考えようによりましては、初めから地方財政というものは窮乏しておる、そこにこのような事件が起きたのである、この窮乏したところの財政というものに対して国が自治体の、国家公務員に自治体の職員が準ずるんだという法のたてまえを維持するためには、どうしてもこれは国で認めなければいかぬ。したがって不足分は国で補充してやる、こういうふうな考えもあるわけでございまして、これを多くの交付団体は期待しておったものと思うのでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、もう地方は地方でやるのだ、しかし金がないからいまここで前食いをしよう、こういうような原則で初めから交渉なさったのでございますか。途中においてあとのような方向に変わられたのでございますか。ちょっとわかりませんのでお伺いいたします。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私は率直に申し上げますが、初めから地方の給与は地方でまかなうべきであり、国の給与は国がまかなうべきであるというたてまえは、そういう考えは持っておりました。持っておりましたけれども、実は中途からの財源措置でございますし、実際問題としては、今日の地方財政は相当逼迫しておるということは頭の中にございますので、たてまえだけでいったのでは困るであろうということで、私は少なくとも交付団体の市町村財政は国でめんどうを見てもらえないか、理屈でなくて実情に即して、私は初めからその感覚でぶつかったわけであります。ですから、たてまえと実際というものとはこれは別の問題であります。それで私が最後に夜明けに大蔵大臣に申し上げたのは、給与が足りないからそれを国が見てくださいという趣旨で言ったのではありませんよ、今日地方財政の窮乏の実情を見れば、ちょうど個人の所得について、所得のない者に対して国が社会保障すると同じように、国がこの貧弱な市町村財政に対してめんどうを見てやるということで何とかならぬか、こういうことを言ったのでございます。ですから私はたてまえとしては、今後といえども地方の給与は地方がまかなうべきである、でありますから、先ほどちょっとどなたかにも申し上げましたように、今度のべースアップに伴いまして、地方財政では平年度千二百億くらいの増になるわけであります。これも実は困るわけであります。地方財政としては困るわけでありますけれども、これは地方でまかなうべきものは、当初予算としては地方財政の中で組むべきものである。足りないからこれも国が補てんをしてくれという理屈は私は立たないと思う。だからたてまえはどこまでも私はそうあるべきだと思いますが、実情はなかなか苦しい実情であるので、これをひとつ考えてくれということで、これは実質的には最後まで私はがんばったわけでございますけれども、ついにこれは実現しなかった。そこで先ほど申しますように、給与だけの問題ではなくて、今日の地方財政全般の問題としてこの問題は考えていかなければならぬ問題であるぞということを実は検討しておるところでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 時間を節約するためになるべく簡単にお尋ねしたいと思いますので、私の申し上げることがよくおわかりにならないかと思いますが、事務当局からでもよろしゅうございますが、大蔵省との交渉は、——簡潔に御答弁願いたいと思いますが、初めから前食いということで交渉なさったわけでございますか。だんだん前食いということに変わっていったのでございますか。その点簡単でよろしゅうございますからひとつ……。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 一番最初は臨時特別財政交付金、それからそれがいけませんでしたら全額元利補給の起債ということから話が始まったのであります。

華山親義日本社会党

○華山委員 それでは私先ほど事務上のことについて申し上げましたけれども、やはり大臣の御答弁が私の申し上げることとちょっと違っておるようでございますから申し添えます。  私が申し上げましたのは、大臣は民主主義ということばをお使いになる、それと圧力団体ということばをお使いになりましたが、私の申し上げましたのは、地方財政とからんでの陳情のことを申し上げたのでございまして、公費をもって陳情をするという市町村あるいは府県、こういうふうなものはそうたくさんの人が来なくてもいいではないか、こういうことを申し上げておるのでございますので、誤解のないようにお願いしたい。また、自分の金でやってくる人、そういう人について私は言っておるのじゃございません。  それで、最初は欠員の不補充の原則というものを閣議できめられたように、地方の公費をもって陳情するものについては執行当局あるいは議会当局、特に事務に精通する職員、特に利害関係の多い土地の住民の代表者は一人なり二人なり、そんなふうにでも閣議ででもおきめになったらどうでございますか。ただ陳情が多い、多いといっても、何ともならない。閣議でおきめになって、基準を示されたら、そういうむだな金で多くの市町村長は本来は困っているのじゃないかと思う。こんなふうにたくさんの人が行かなくともいいのじゃないか。しかし、どうしてもいろんな情勢でたくさんの人が来なければいかぬような情勢に市町村長は追い込まれておるのではないか。そういうことも考えますので、公費をもって出張するような場合には、これだけの限度の人しか会わない、職員も会わない、政府当局も会わないというぐらいなお気持ちで閣議決定でもなさいませんか。ひとつお伺いいたします。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 御趣旨のように私どもは考えておりますが、何人というふうに限定するかどうかという問題は別といたしまして、お話しのように、陳情はやはり聞くべきである。その聞く方法としては、大ぜいの人数でなくてけっこうですから、少数の人の意見を聞いてやる、こういうふうにしていきたい、かように存じております。いろいろ閣議の話の中にもいまお話しになりましたような四、五人程度でいいじゃないかという意見も出ておるわけでございまして、これは閣議決定できめるかどうかは別といたしまして、そういうふうにありたいものだ、かように存じます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は重ねて申しますが、私の申し上げましたのは、決して民主主義を破壊しろとか、自分で何とかしてもらいたいといって、自分の乏しい金をしぼって東京に来るというような人のことまで言っておるのではございませんから、その点誤解のないように。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 その点も御趣旨のように私は解しております。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 ほかに質疑はありませんか。——なければ、本案についての質疑は終了いたしました。  次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十三分散会

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