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47回国会衆議院1964/11/13

議院運営委員会 第2号

発言数
148
登壇者
15
会派数
3
開催日
1964/11/13

会議録

福永健司自由民主党

○福永委員長 これより会議を開きます。  この際、久保田新事務総長からごあいさつをいたしたいとのことであります。これを許します。久保田義麿君。

久保田義麿事務総長

○久保田事務総長 このたび、皆さまの御推挙によりまして、事務総長の重責をになわせていただくことになりました。まことに光栄の至りに存じますとともに、その責任の重大さを痛感いたします。まことに至らぬ者でございまするが、誠心誠意一生懸命に努力してまいる所存でございますので、何とぞ皆さまの一そうの御指導、御鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)     —————————————

福永健司自由民主党

○福永委員長 この際、橋本内閣官房長官が出席されております。質疑の通告がありますので、これを許します。柳田秀一君。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 内閣官房長官の出席要求をあらかじめしておきましたが、きょう午前十時半に佐世保でわが党の衆議院議員楢崎弥之助君が官憲の手によって逮捕されているという不祥事件が起こっておるわけです。現地からの事情は概略聞きましたが、どういう理由でこういうようなおそらく前代未聞のことをやったか、それを確かめたいと思うので、至急に委員長においては国家公安委員長及び警察庁長官をこの委員会に参考人として呼ぶように要請しておきます。

福永健司自由民主党

○福永委員長 国家公安委員長及び警察庁長官はすでに出席するように手配をしてありますが、十五分くらいで到着することができるというような状況であります。御了承をいただきます。  そこで、新官房長官橋本君からごあいさつを申し上げたいということでありますから、これを許します。橋本官房長官。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 私、ただいま御紹介にあずかりました橋本であります。何せよ、こういう仕事は非常にふなれでありまして、何かと皆さんに御迷惑をかける機会が多いだろうと思いますが、駑馬にむち打ちまして、一生懸命やりますから、ひとつ今後ともよろしく御指導あらんことを切にお願い申し上げます。(拍手)

福永健司自由民主党

○福永委員長 官房副長官のあれは以下同文ですな。

竹下登自由民主党内閣官房副長官

○竹下説明員 竹下登でございます。よろしくお願いいたします。(拍手)

福永健司自由民主党

○福永委員長 そうすると、柳田君どうしますか、警察関係の者が来たら……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 そこで待たしておけばいい。

福永健司自由民主党

○福永委員長 そうすると、官房長官だけの問題で先にいいですね。柳田秀一君。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 きょうここに配られておる文書を読みますと、「議院運営委員会案件 三十九年十一月十三日(金)」、十三日の金曜日に議院運営委員会の案件としては「一、開会式に関する件 一、国務大臣の演説に関する件 一、国務大臣の演説に対する質疑」云々とありまして、この問題の段取りをここで審議するわけですが、この問題には、一つには、政党と政党との間の約束といいますか、取りきめというか了解の上で固めていく、一つには国会と内閣との関係、内閣を通じて宮中の関係も入りますが、国会と内閣の関係、こういうようにあると思います。そこで、国会と内閣の関係においては、ここに官房長官が御出席されておりますから、あとで承るとして、野党であるところのわれわれ社会党、並びに、佐々木良作君も来ておりますが、民社党と自民党との従来の議院運営委員会におけるところの折衝の過程で、私は、委員長でなしに、自民党を代表されるどなたか理事さんからでもけっこうですが、こういう点をお尋ねしたいと思うのです。  われわれが九日に召集をされて、そしてそこで首班指名を行なって、その日は散会しましたが、それから今日に至る間、議院運営委員会は開かれていない。もとより本会議は開かれていない。それは各党ともどういう理解のもとにこの十日、十一、十二、十三日、こういうふうにきておるのですか。もっと具体的に言うならば、九日に首班指名は行なった。そうして会期を四十日にきめたが、その四十日にきめるということはどういうことを前提にしてきめたのか、どういう理解のもとに四十日にしたのか、そのこと。それと関連して、九日に新たに佐藤榮作君を首班指名したのですから、当然佐藤榮作君が内閣総理大臣になって新内閣を構成されるだろうから、新内閣の構成に要する時日はおよそどれくらいであろうか、そういうことを前提として、その間国会というものを事実上の自然休会にする、こういう約束のもとでわれわれは今日まできておると思う。そうでなければ、国会を召集してじんぜん日をむなしゅうすることは、これは曠職のそしりを免れぬと思うのです。われわれはわれわれなりに理解がありますから、あなた方と違ったその理解の程度はあとで申しますが、自民党としてはどういうふうにお考えになっているか、その点をひとつ承りたい。

福永健司自由民主党

○福永委員長 ちょっとその前に、議運が開かれてない云々というお話でございますから、責任者といたしまして、私からまず申し上げておきたいのでありますが、いま御指摘のごとく、開会式その他のことをできるだけ早くきめたいということは、委員長といたしましても、もとよりこれを希望いたしておる次第でありまして、したがって、そういうことが決定できるような事情になりますれば、できるだけ早くと考えておりましたが、ここ両三日のところは、まだ諸情勢がこれらのことを確定するというところまでいっておりませんでしたので、やむなく議運も開くというような運びに至っていなかった次第であります。可能であるのに、なお、かつ、そうしなかったという意味ではございません。御了承いただきたいと思います。  坪川信三君。

坪川信三自由民主党

○坪川委員 ただいま柳田理事の御指摘になりました問題でありますが、一応われわれの心がまえとして、また、政府もお考えになっておる点は、新内閣が成立いたしまして、直ちに臨時国会に臨む立法措置その他予算措置等、新たな内閣ができましたので、それらの準備期間にかなり要するという気持ち、また、重要法案につきまして十分御審議も願いたいというような気持ちをもちまして、四十日の会期の御決定を願ったというような心がまえであるということであります。  新内閣ができまして以来の問題につきましては、いま委員長も仰せになったとおりで、政府も、また、われわれ与党の立場からも、十分政府と連絡いたしまして、その点につきまして早急に結論が出るように努力いたしておるということで御了解願いたい、こう思っております。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 今回の臨時国会では、九日の午前に自民党は両院議員総会をやられ、新しい首班の指名には佐藤榮作君一本でいくのだということで、両院議員総会が、これは来たるべき党大会にかわる最高の決定として、最高というか次高というか、そういう決定をして臨んでおられるわけです。したがって、新しい臨時国会で、たびたび議運の理事会も開かれましたが、そのときには新内閣になるということは既定の事実としての話ですね。そうしますと、立法措置に時日が必要だとか、いま言われたように補正予算に必要だとかいうことは、当然十一月九日の時点において考えられることです。それを考えた上で、十一月九日の議院運営委員会では、会期は四十日にきめた。しかも、そのときに社会党から言ったのは、そういうふうに新内閣ができたから、いま坪川君がいみじくも言われたように、そういういろいろな措置に十日程度は要るだろう。きわめて迅速に佐藤内閣をおつくりになった。はたの見る目も目をみはるくらいのスピーディーな組閣をなされた。いかにスピーディーな組閣をなされようと、新内閣をつくられるのだから、やはりいろいろな御準備が必要であろう。そこでわれわれのほうでは、十日くらいは必要だろう、一日で内閣はできても、なお、さらに九日くらいはそれに必要だろう、こういうふうに野党としても十分その間のことは了解し、さらに善意をもって話し合いできるようにわれわれは持っていった。しかしながら、いろいろな問題が山積しております。国際情勢も非常に変わりました。オリンピックだ、オリンピックだと言っている間に、内外情勢は非常に変わってきた。たとえば、外では国際情勢が変わってきた。内では経済情勢に非常にきびしいものがある。しかも年末を迎えておる。こういう中では、われわれは国民の負託にこたえて十分な審議をすることが国民に対する義務なんです。だから十日間ほどはその準備をしなさい。しかし、実質の審議は三十日はどうしても必要ではないか。いま言ったように、内外の情勢から考えて、どうしても三十日間という実質審議は必要ではないか。そこでかけ引きを排して、われわれは四十日を主張した。皆さんのほうでは、最初三十日間と言っておられたが、われわれの言い分に皆さんも御同調なさった。だから、そういうふうにわれわれは理解しておるわけです。あくまでも実質審議を三十日やるということが、今日、われわれ、いまきておる前提の与野党間の了解事項でなかったかと思うのですが、この私の理解に間違いありますか。あとで坪川さんの御理解を聞いて、さらに民社の理解も聞かなければ、私がいま独断で、おまえのひとり考えだと言われて、それから議論を進めていったのでは申しわけない。あとで佐々木さんのお考えも聞きたいと思いますが、われわれは実質審議を三十日するのだという了解のもとにいまきておると思うのですが、あなたの御解釈はどうですか。

坪川信三自由民主党

○坪川委員 柳田君のお話でございますが、会期の決定に際しまして、社会党並びに民社党の各位が善意ある了解のもとにおいておきめいただいた点につきましては、全くわれわれも感謝もし、また同感の意を表しておきたいと思います。その実質審議につきまして、三十日という問題点につきましては、政府のほうからも御発言があるだろうとは思いますけれども、御案内のごとく、あのスピーディーな組閣をされた気持ちもそこにあったということで、いまの御発言で佐藤総理のお気持ちも御了察をいただいておる。その後の内閣が、その他諸般の準備の運び方においても非常な誠意をもってすみやかなる措置を講ずるように努力されていることもまた私は了解しておりますので、実質三十日というその問題のはっきりと確立した日にちの問題はとやかく申し上げませんが、政府並びに与党は誠意をもって社会党の善意ある了解のもとに協賛いただいたその線に沿うよう努力しておることで御了解願いたい、こう思っております。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 私は、バナナのたたき売りではないが、三十日とか二十九日とか二十八日とか、そういうことを言っているのでなしに、そういうような線でいままできておるということに対しては、あなたは御同感の意を表された、こういうふうに理解していいですね。

坪川信三自由民主党

○坪川委員 はっきりとした実質審議三十日の御要求に沿うよう、最大の考慮と努力を払って善処しておるということで御了解願いたい。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 関連して官房長官にお伺いしたいのですけれども、きょうの新聞でしたか、総理は十七日かなんかにお伊勢さんにお参りで旅行に出られるとかいう話がありましたが、そうですか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 十七日目帰りで参ってきたいと思っておりますが、ちょうど各省からいろいろ総理が聞いておりますのも、まあ十八日ごろには各省から聞いて大体間に合う。もし御支障がなければ、また御了承願えれば参りたいという考え方です。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 御了承願えればと言われますけれども、こっちが了承するとかせぬとかいうことは関係ないでしょう。私がお伺いしたいのは、いま柳田君からも話がありましたように、各議員ともいまほんとうは足どめ状態です。議運でいつ国会が開かれるかわからぬというだけだから、それがはっきりするまではともかくいるよりしようがないということで、日程をほとんど立てずにおるわけです。その間に総理大臣だけはぽかぽかとあっちこっち行く計画を立てられたのでは、何のために私らはなにしているのか、わけがわからぬ。格別議運に委員としての責任を持っておるわれわれは、きょうもほんとうは私は国対委員会でつるし上げられました。総理大臣だけは国会をほっといてよそに行く日程て立ててもいいのか、おれらは国会がどういうふうになるかわけがわからぬからどうにもならぬ、こういうふうに言われましたが、党側としてはどういう話になっているのですか。二十日ごろまではかまうことはないから、どこでも行けというかっこうになっておるのですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 ちょっと、これは党と申しますより、議院運営委員長といたしまして、国会で用事があるのに出られたのでは、これはまさしく困るわけでありますから、私もまた関心を持つのでありますが、橋本君がいま支障がなければと言われたその支障の中には、国会の事情というものがまず最大の要素を占めておると思うので、国会のほうで御要望がないような事態ならばという表現だろう、こう理解しておきたいと思うのであります。国会がどうきめようと十七日には伊勢へ行くのだということでは、議院運営委員長としても困るのだし、そういうことを理解されてのいまの御発言だろう、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 党側にそういう相談があったのですか。大体いつごろはだいじょうぶだろうという話があったのですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 それはありませんが、おおむね見当でということであろうと思います。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 私どもは議院運営委員です。その委員自身が見当をつけかねておるのに、悪いけれども、高いところからのぞかれておるように見当がつけられるのですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 したがって、国会で支障があるという事情なら、たとえそうきめられても、総理大臣をして行かしめないような措置は議院運営委員長としてとりたいと考えております。御了承いただきたいと思います。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 支障があるないという判断は委員長個人でおやりになるのですか、各党を一応打診されてからおやりになるのですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 それは個人というよりも、むしろ議院運営委員会としてということでございますから、まだいまのところでは支障ありとかなしとかいうことでもなしに、私どものほうへ正式に十七日には行っていいかというお話もきていないのでございますが、たまたまいまお話が出ましたから、そういうふうに申し上げました。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 非公式にあったのですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 ありません。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 だけれども、新聞には出ております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 この前の議運の理事会の話を聞くと、坪川さん、大体十日ぐらいおいたらあと実質審議に入れるのじゃないかということで新内閣が成立したのですが、ただ、ここで十日くらいとあっさり引き受けてもぐあいが悪かろうというので、わざわざあなたを使いに出して、それで内閣側と打ち合わせて、そうしてそういう了解のもとに今日まできておる、私はそういうふうに理解しておるのです。まず、あなたはどこと打ち合わせをしてきたのか、その打ち合わせの結果はどうだったのか、それをちょっと聞きたい。

坪川信三自由民主党

○坪川委員 いまの安宅さんのお話ですが、皆さんの御提議になったあの気持ちを十分生かすよう執行部のほうでもお考えになっており、もちろん官房長官とも相談いたしました。したがって、執行部のほうでも社会党の御要求になっておる線に沿うよう努力もしておられ、目下も努力をしておられ、政府もその線に沿うよう最善の進め方をしておられる、こう思っております。

福永健司自由民主党

○福永委員長 安宅君、これは坪川君が打ち合わせに行くようには私が言いましたので、申し上げますが、あれは九日の午前中だったと思います。まだ現実には佐藤首班というものは誕生していなかったころのタイミングであります。しかし、あのときの議運で、大体の見当はある程度つけようということで坪川君に行ってもらったというようなわけでありますから、当時としては、党も政府もある程度やはり見当で答えていると思うのです。首班そのものが誕生しておりませんし、首班に擬せられている人が、ならないうちにあまりてきぱき手順よくしてもかえってぐあい悪いもので、そこのところは多少そう一〇〇%正確にというわけにいかなかったと思います。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 それはそのときの時点です。その後引き続き本会議終了後また議運の理事会をやって、そのあとの議運の理事会というのは、前の議運理事会と全然関係なしに開かれたのでなくて、関連してずっとその路線は引き継がれて、本会議のあと議運の理事会をやった。だから、その時点ではどうのという理屈は立たないのじゃないですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 いや、四十日ときめるのは本会議の最初にきめなければならぬから、そのときには、いまあなたの御指摘ですが、新首班のきまる以前の協議でそういうふうにきめてあった、そういう意味です。けれども、それは別にそんなにあと先だからどうこうということではございませんが、先ほどから柳田さんも安宅さんも言われた十日くらいという、そのくらいということは、十日を中心として一日も違わぬというほどのことでもなかろうかと思うのですが……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 それはぼくも言っておる。要するに四十日というものはきめたわけだ。四十日の中で十日くらいになろうが、三十日くらいになろうが、くらいを十日にくっつけようが、三十日にくっつけようが、そんなことを言っているのじゃない。要するに、国民の負託にこたえて、実質審議は大体三十日くらいをめどにしたい、こういうふうに理解して間違いはないと思うが、民社党のほうの見解はどうですか。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 そうなんだ。あのときに実質三十日という要求は、私どもは、格別、社会党の言っておられる項目のほかに、特にILO関係も今度は議さなければならぬ。それに必要な日数ということで、せめて少なくとも実質三十日くらいは必要だ。それを二十五日とかいう話があって、まあまあそれくらいにしようじゃないかということで、一応実質三十日程度は今度の国会においては審議日数が必要であるという前提に立っておると思う。だからその前提に立って、これから再開がおくれれば延ばされるとかなんとかいうことになるかもしれませんけれども、その前提はそうじゃないですか。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 それで党との話はわかった。そこで今度は内閣と国会の関係ですが、橋本さんも内閣の大番頭になられたのですが、われわれは九日の新首班の指名をする前後、理事会を開いております。そこで、いま民社党からも、同じ理解だった、実質審議三十日くらいはやりたい、こういうわけですね。その当時に、いま坪川君からも言われたように、もろもろの立法措置に必要なものもあるでしょう。臨時国会ですからね。そうでなかったら臨時国会の意味はなくなる。予算措置も必要でしょう。それはわかっております。そのことはいまも変わりがない。だから、そういうこともすべて検討の上で、実質三十日ということをきめたわけです。ところが伝え聞くところによると、われわれはいま佐々木君の言うように足どめをしてぽかんとしておるが、政府のほうは、かってに総理大臣はお伊勢参りに行かれる、いや自然休会は何でもずいぶん延びるような話だとか、それは政府がかってにきめておられるのですが、そのことは、われわれはすでに九日の首班指名及び会期をきめる前後の理事会で検討済みでやっておるわけです。突然として予算措置がふえたわけではない。突然として立法措置がふえたわけではない。突然としてILO問題が降ってわいたわけではない。だからこれをなぜいまごろになってそう渋られるのか。私の勘ぐるところによると、この間の総理の新聞記者会見は非常に評判が悪い。あなたに悪いけれども、官僚で長く鍛え上げられておるから、ことばのあやは、どうにかつじつまを合わせておるけれども、いま非常に内外激動するときに、しょって立つ総理大臣として経綸の片りんだも見せておらぬ。わずかに中国の問題は前向きだということがあっただけじゃないかと、新聞にきつい批判があったことは、新聞記者出身のあなたはよくおわかりだと思う。これはかなり手きびしいぞ、いままではとにかく自民党内の次期政権の帰趨に血まなこになって、天下国家を論じておるひまはなかったけれども、内閣総理大臣になって新聞記者会見をやってみたところ、かなりきびしい追及にあって、なかなかむずかしいぞ、ちょっと勉強させてくれというような芽がちらほら出ておる。それから原子力潜水艦の問題も、前内閣以来の引き継ぎ問題でありますが、これまた社会党の追撃あるいは総評の追及に対して、少しでも時をかせごうとしておると悪意にとってとれぬことはない。われわれは少なくとも十八、九日ごろには開会式をやって、そうして施政演説、所信表明演説、さらに野党の質問、こういうものがやられるということを大体暗黙の了解で、これは私だけでなしに、民社党の佐々木君も、自民党の理事諸君も、大体そういうようなことは暗黙の了解で九日の日に参画しておる。それがどんどん延びてきた理由は何が問題なんですかその点をひとつ。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 先ほど柳田さんから、新首相もいろいろ勉強することもあるから、十日前後を考えて、そうして三十日の実質審議の期間を考えておられたと、たいへん御同情のあるお考えを伺いました。実は総理は国会にできるだけ早目に出席をしたいというつもりで、組閣も実は当日でなく、翌十日の日に組閣ということで、三役と最初の話はそうなったようであります。ところが、総理は、国会開会中であるから、できるものなら宮中の御都合を聞いてきょうじゅうにやろうというようなお考えになりまして、再度党三役を招集しまして、国会を一日も早く再開する機会を得たいから、そこできょうじゅうに宮中の御都合を伺って、やりたいという方針に変更しまして、幸いに宮中のほうでも、今夜九時半、十時までなら間に合うというような御内諾を得ましたから、急に組閣をやって、九日じゅうに組閣を終わったわけであります。引き続いて翌日の十日から政務に入ったわけですが、まず大蔵大臣を呼びまして、臨時国会は補正予算が中心になっておりますから、補正予算の早期まとめ方を指示いたしております。その後二、三度大蔵大臣に会いまして、できるだけ早く補正予算をまとめるようにということで大蔵大臣にも強く指示しておりましたが、問題の点が一つ二つばかりありまして、一つは地方公務員のべースアップの財源の問題これは前内閣で原則として中央では財源を見ないぞというようなことをいっておるわけなんですが、実際その後における変化、また地方団体の負担等も考えて、そういちずにもできないのじゃないか、やはり地方公務員の問題も、中央で、全体的にするか部分的にするかは別にして、一応それは見ざるを得ないだろうという総理の考え方があります。もう一つは、暫定措置ですが、医療費の問題等もあります。そういうことで、従来考えておりました補正予算の内容に多少変更を来たさざるを得ないようになっております。そういうことで、財源等が御承知のようになかなか窮屈なものですから、そういうことを大蔵大臣も総理の命を受けて一生懸命に努力しておるようでありますが、財源かき集め等に相当の苦労をいたしております。そういう事情からして、まことに恐縮で申しわけない次第でありますが、できるだけひとつ時間といいますか、そういうような内容取りまとめ、財源さがしの時間を与えてもらって、そうして皆さんからほめられるような補正予算を組みたいというのが総理の考え方でありまして、この点ひとつ総理の立場といいましょうか、そういう熱意でやっておられることを御了承願って、この問題の御理解を願いたいと思います。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 たとえば、今度は国家公務員のべースアップに伴う地方公務員のベースアップの財源問題、これは従来大蔵省当局が地方の問題はめんどうを見ないというようなことで、それぞれ地方自治体の長なり議会のほうで要請があることは知っております。それに対して、佐藤内閣が、そればかり一辺倒にはいかぬだろう、何とか多少めんどうを見る必要があるのじゃないかという気持ちも、これは多とせぬじゃない。よくわかる。いろいろ問題はあるけれども、別に佐藤内閣になったから変わった問題じゃない。池田内閣の方針を踏襲すると言っておるから……。問題は、そういうことではなしに、それでは補正予算を出さなければ、臨時国会は開会式をやれぬのかどうかという問題なんです。われわれはそうは思っていないのです。たとえば、かりに十七日なら十七日、十八日なら十八日に開会式をやりますね。開会式をやれば、どうしても総理が施政方針演説になるか所信表明になるか、やりますね。そのときにまだ補正予算がかりに全部固まっていないとしますね。それならそれでよろしい。補正予算はあとからお出しになってけっこうです。私たちはそこまでは言わない。意地悪く補正予算を出してこい、そしてそれに基づいて総理も所信表明をやり、大蔵大臣、経済企画庁長官もそういうような積算の基礎の上に立って演説しろとは決して言わない。補正予算はそれから一週間後にお出しになってもけっこうです。今度の補正予算に対しては、われわれは全般的に政府に協力する態勢で、大体大きな方針でいくわけです。いつものような予算ではないのです。災害もありましょうし、けっこうです。また、あるいは施政演説でも、そういうような細部の計数整理をしなければならぬような質問は、もし政府のほうで御要請があればやめましょう。また、補正予算を提出されていないのに、しかも、その前の日になってようやく固まるような問題をほじくってみてもしかたがない。それはやめましょう。しかし、大局というものはもうすでにきまっている。大局はいま言われたことでけっこうなんです。従来、大蔵省としては地方公務員の財源に対しては、これはめんどうを見ぬ方針でまいりましたが、そればかりもいかぬので、目下それを検討しております、それでけっこうです。それ以上追及しません。だから、その問題は、補正予算の積算の計数整理がきちんとできなければ、国会に出して、そしてそのためにぐあいが悪いようなことはこちらは要求しません。そのことはいま聞きましてよくわかりました。われわれは、それをもって臨時国会の実質審議がおくれることは、決して国民に対して忠実なゆえんとは思っていない。それは御懸念なしでけっこうですから、一週間後に補正予算をお出しになってけっこうです。印刷が間に合わなければ、十日後にお出しになってけっこうです。そのことはここでわかりましたから、どうぞ御懸念なしに。ほかの理由がございましたら、その理由を承りましょう。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 ただいまの柳田さんのお話、たいへんありがたい話でありますが、ただ、政府といたしましては、内閣総理大臣が内政、外交一般の最高責任者でありますから、こまかい点までの配分まではともあれとして、地方財政につきましても、いわゆるベア問題についても大かたの筋の決定を見ませんと、やはりほかのいろいろな財政問題に関係がありますからして、これは原則としてといいましょうか、少なくとも印刷が間に合う、間に合わないの問題は別といたしまして、補正予算を閣議決定をいたしておきたいという考えはあります。なお、それ以外の理由といいましょうか、佐藤榮作が総理大臣になったわけですが、何せ前総理の池田さんがああいうように突如としておやめになるということは、われわれ党内でも予期いたしませんし、国民の皆さんも予期しなかったろうと思うのです。それだけに、正直のところ多少まごついております。私がなれない上にまごついております。しかし、新総理が国会で所信表明をするという以上は、なるほど原則としては池田内閣の延長ではありますけれども、所信表明のたてまえからは、やはり佐藤総理としての考え方もそこに出てくるであろうと思います。そうなりますと、いままで、いわゆる一党員でおったわけでありますからして、各省の重要施策、それに対する新総理の判断、考え方、こういうものをやはりある程度の時間を与えてもらいまして、そうして国会に臨んだ以上は、総理のからだの都合のつく限り、予算委員会と限らず、他の委員会にも出られる程度の勉強は必要であろうと考えておりますし、本人も積極的に、国会は話し合いの場であり、論議の場であるから、ひとつできるだけ各方面に出て自分の意見も、あるいは自分の考えも述べたい、かように言っております。さような関係で、まことに恐縮でございますが、その考え方のもとに立って、多少の時間といいますか、できるだけの時間を与えてもらえればこれに過ぎたる幸いはない、かように存じます。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 多少まごつかれておる感じ方はよくわかるのですけれども、私ども計画を立てるのに非常に困るのです。政府のほうはそろそろまごつきも落ちついたから、いつごろどうしてもらいたいという要請は、党側にはっきりとされておるのですか。ほんとうは、先ほど来柳田君からも話がありましたように、九日のあとすぐにでも国会を開く段取りだけでもきめて、そうして準備をせんならぬというなら、その準備もできぬのに開いても意味がないから、準備は十分してもかまわぬ、そのときに審議日数が減ってくるなら、また先へ延ばしてくれということもあるのです。したがって、段取りを組みたいとぼくらは思うのです。だけれども、あれから四、五日間どこで聞いても、議運の委員長さんに聞いても、自民党の国会対策委員長さんに聞いてみても、そこのところが、まだどうも、どうもというわけで、方針の立てようがないわけです。そうしておいて、政府のほうは、やれ伊勢参りをするとかなんとかいう計画だけは立てられるということになると、私どもとしては非常に憤慨せざるを得ない。見当はこれくらいにしてもらいたいという要望は、党に対してはっきりなされておるのですか、どうですか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 実は、きのうも大蔵大臣を呼びまして、補正予算を、この二、三日前は三十日でなければまとまらぬ、こういうような意見がありましたが、三十日まで補正予算ができぬ、これは印刷の意味も含まれておるのでしょうが、それは困る、国会に対しても相すまぬから何とかして急いでもらいたいと、強く要望をしたのです。それはおとといの話ですが、その結果、今朝は、まあ二十七日に何とかして間に合わせよう、こう言ってまいりました。それ以上は無理なのか、これはわれわれがまごついただけでは説明がつかぬから、何といっても国会側の要望に沿わなくちゃいかぬのだから、一日でも早くそれ以上できぬか、とにかく二十七日に何とかして間に合わせるというような話でありました。そこで、それは印刷の意味もありましょうから、当然何日か前には閣議決定ができるわけでありましょうから、こういうことを皆さんにお願いしてどうかと思いますが、できれば、ひとつ連休明けにでもお願いできたらたいへんけっこうなんですが、これもしかし、皆さんのほうの考え方もありましょうから、希望を言えといえばさようなことになろうかと思いますが、できるだけわれわれのほうとしても急いで国会再開に応ぜられるようにいたしたいと考えております。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 官房長官にお尋ねするのですが、官房長官も、情勢は、国会に籍があられるのですから、官房長官になるならぬにかかわらずよく御存じだろうと思うのですが、臨時国会を早急に開いて、災害の問題あるいは公務員給与の引き上げの問題にかかわる補正予算の問題やその他外交問題等々のたくさんの案件を列挙いたしまして、社会党は急速に臨時国会を開くことを、成規の人員をもって要求をいたしました。したがって、池田さんが御病気でおやめになったということから、臨時国会を開くことを政府が承認されたのでありますが、子のときの前官房長官の公式な社会党に対して書類をもっての御返答は、社会党の要求によって臨時国会を開きます、こういう公式の書類がきておる。したがって、今度の臨時国会は、ただ単に内閣がかわっただけの条件で臨時国会を開くのじゃないという意味が多分に含まれておる。そうしますと、いま官房長官が言われたような結果になってきますと、要求いたしました三十日間というものの審議は、おそらく内容においては十四、五日ぐらいしかほんとうの審議ができない。日数が、日曜、祭日その他の点を引きますと、そういう結果が出てきておるのです。それは前の官房長官から引き継がれておると思いますが、そういうことになって、国会の審議が十分にできないようなことがわかり切った数字になるということを内閣のほうはわかって、この国会をおくらせる結果になることをあなた方は希望されるのですか、どういうことなんですか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 先ほど申し上げましたような事情で、できるだけ早く再開の機会を得たい、準備を完了したいと努力をいたしておるわけでありますが、まことに不敏にしてだんだんとおくれまして申しわけありませんが、ひとつその点御了承の上、よろしくお願いいたします。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 この問題で、私は拝聴しておりましたが、臨時国会が九日に召集されていまだに開かれない。お聞きいたしますと、何でも連休明けにしてもらえないか、こういうのんびりした答弁なんですね。このことについて、各委員の皆さんからいま追及がなされておるわけですが、私はっきりしてもらいたいことは、九日に召集しておる国会がいまだに開会できないという理由、それは補正了算にあるのか、それとも佐藤総理の演説の草稿ができないことにあるのか、その二つともひっかかっておるのかどうか、この点をひとつ明確に御答弁願いたい。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 主たる原因は、補正予算の、先ほど申しましたような重要な二項目がありますが、その問題で財源かき集め等で時間を要しておることが一つと、実は前内閣は、先ほどちょっと申しましたが、地方公務員のべースアップの財源は見ないというような考え方でいっておったものを、多少今度は変えてまいりますから、それによって財源のさがし方がちょっと変わってまいる。同時にまた、医療費の暫定措置で、これも金を見なくちゃなりません。そういうことで、一つは何といっても補正予算のつくり方が、皆さんからたいへんおくれておるとおしかりを受けておるわけですが、もう一つは、いまおっしゃったように、佐藤総理の所信表明というものは、自民党というワクでは一緒でありますけれども、これは池田総理が続いてやられた場合とは多少違いましょうから、勉強もしなくちゃならぬし、しっかりと皆さんにわかってもらうような勉強をして、そうしてできるだけ親切、丁寧、懇切に答弁する機会を得たいという気持ちらしいのであります。そういう点で、決してただ長くしておるというだけではありませんで、その点ひとつ御了解願って、私のほうの気持ちもくんで、御決定を願いたいと思います。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 次に、連休明けになるでしょうくらいな答弁でしたが、一体連休明けとは何日ごろを考えておりますか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 いま連休明けと私が申しましたのは、二十四日ごろという意味です。ただ、私のほうの希望はそういうことになりますけれども、先ほど柳田さんからお話のありました点もありますから、どういう形でやっていきますか、その点はひとつまた委員長とも御相談をして、できるだけ国会側の御要望に沿いたいと思っております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 いま柳田さんの発言もありましたからと官房長官は言いますが、十七日は大安だから伊勢参りに行くのだ、これは大安でたいへん調子がいいじゃないですか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 それは柳田さんのお話というのは、補正予算が固まらぬ場合でも所信表明だけでもやれるのじゃないかということでございますから、その点のことを申し上げておるのです。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 だから言っておるのです。一生懸命勉強しないで伊勢参りに行く必要はない。

福永健司自由民主党

○福永委員長 吉武国務大臣その他も見えておりますので、いろいろ御論議がございましたが、これは最終的なものではないから、なお本委員会でも協議してさらに政府とも折衝することにいたしまして、いまの所信表明ないし施政方針演説等の日取りについては、さらに協議することにいたしまして……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 さらにというのは、ばく然とじゃなしに、こうしてわざわざ吉武国家公安委員長並びに警察庁長官が来ておられるのですから、待たすのもどうかと思うから、一応聞いて、そうして官房長官が政府を代表する意図は大体わかりましたから、きょうもう一度理事会を開き、要すれば、もう一度委員会を開く、したがって、委員会を開ける態勢を整え、理事会でもそういうことでございましたが、きょうなおあときめる、こうしなければ、私のところも民社党のほうもお互いに困る。代議士の行動に因る政府のほうは伊勢に行くとかなんとか、かってなことを言っているが、こちらとしては実際困る。きょう大体めどをつけたいと思いますので、そういうような段取りで、さらにということを理解した上ならば、委員長のいまの議事の運び方に賛成です。

福永健司自由民主党

○福永委員長 これは与党のほうもできるだけ早くきめたほうが、全体として都合がよろしいことは申すまでもありませんので、さらに理事会や本委員会を開くということにいたしまして、政府のおっしゃることも、柳田君の発言をもっていたしますならば、おおむねわかるというお話でございます。ある程度まごつかれたのもやむを得ないと思いますが、どうぞひとつまごつきの連鎖反応が国会にまで及ばないように、できるだけすみやかに対処をお願いいたしたいと思います。     —————————————

福永健司自由民主党

○福永委員長 それでは、吉武国家公安委員長並びに江口警察庁長官が出席されておりますので、質疑の通告がありますから、これを許します。野原覺君。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 官房長官なり国家公安委員長、警察庁長官三名が、この議運にどういうわけで御出席になったかは、三人がよくすでに御承知のことと思うのであります。  けさの十時半ごろでございますが、私どもの党の代議士楢崎弥之助君が、佐世保において現地の警察官から逮捕されておるのであります。お聞きいたしますと、午後になりましてから釈放はしたようでございますけれども、国会の会期中に、議員々現地の警察官がどのような判断で一体逮捕したのか。三時間ないし四時間楢崎君は警察に留置をされておる。このことの経過について、国家公安委長並びに警察庁長官から詳細なる御報告をお願いしたいと思う。その報告に基づいて、私ども若干お尋ねをしてみようと思うのであります。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 実は、けさほどから公安委員会会議を開いておりましたところ、十二時ちょっと前に情報が入りまして、本日十時半ごろに佐世保でデモ隊ともみ合っているうちに、警察官にある一人が腕をなぐりかけてきたので逮捕をした。そうして署へ連れて帰ったならば、国会議員の楢崎さんであった。そうして国会議員の方からもいま抗議があっておるという情報でございました。それで私は、それはおそらく国会議員ということを知らずに逮捕したのだろうが、ひとつ早く釈放しなければならぬというふうに話して、その事情をひとつ至急に報告をするようにといって指示をしたのであります。その後帰りまして情報を聞きますと、いま言ったようなことで、御承知のように、ロータリーから岸壁の間はデモ隊は入らないように昨日来からそこで警察官が守っておったのでありますが、その海岸の埠頭ぎわは、三々五々の人が通ることはある程度大目に見ておったようでございます。ところが、それが実は三々五々の形はとっておりましたけれども、だんだんと集結して、デモ隊のような形になりつつあったので、警察官のほうがそれではいかぬというので、ロータリーぎわまでそれを出して、そこで守っておったそうであります。そのときにデモ隊との間の混乱があって、その中の一人が、実は詳細はよくわかりませんが、山岳部あたりで着る上っ張りを着て、そして。顔はわかったそうですが、そういう状況であったので、知らずして逮捕をした。逮捕の途中では、国会議員だからという抗議はあったけれども、現行犯として逮捕をしたのだから、一応署に連れ帰って調べる必要があるということで連れて帰った、そういう報告でございます。したがいまして、国会議員であったということを知りながら逮捕したような様子ではございませんので、その点の事情はひとつ御了承いただきたいと思います。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 そういたしますと、国家公安委員会が楢崎代議士の逮捕されたことを知ったのは十二時前後だ、こういうことですね。間違いありませんか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 時間ははっきりは覚えませんが、私が公安委員会へ出席しましたのが十一時半でありまして、その後あいさつをし、また提案を聞いている間が相当ございましたから、私は正確な時間は十一時四十分くらいじゃなかったかと思いますけれども、はっきりとした時間は覚えません。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 そういたしますと、現実に逮捕された時間は何時でございましたか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 それははっきりは存じませんが、十時四十分ごろだったようでございます。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 この重大なことが、はっきり存じませんとは何事ですか。国会議員を一国会の会期中に逮捕して、この重大な問題をあなたのほうは確認しておるでしょう。佐世保のほうから警察情報が入った場合に、何時何分にどういう理由で逮捕したのかということは、今日の時点じゃわかっておるはずでしょう。十時四十分ごろではないかというあいまいなことではなしに、正確な時間をお示し願いたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 十時四十五分だそうであります。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 そういたしますと、十時四十五分に逮捕されたのが、十二時三十分に情報が入っておる。一体楢崎氏が代議士であると現地の警察が確認した時点は何時何分ですか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 逮捕いたしました時間は、ただいま委員長から申されましたとおり十時四十五分であります。それからわれわれが現地から連絡を受けました時間は、途中を経由いたしておりますけれども、ただいま申されましたとおり、全国公安委員会連合会総会というものをやっておる会場で、公安委員長と私は同時に簡単な報告を受けたのでございますが、それが、先ほど仰せになった十一時三十分ないし四十分、これは時計を見なかったので、はっきりした分はわかりませんが、その時間でございました。  それから、現実に梅崎氏が代議士であるか参議院議員であるか別として、国会議員であるということを大体感知したのは、護送車に乗せようとしたときに、他のたすきをかけられた国会議員の先生方から、それは国会議員だという意味の発言があったようでございますから、その辺ではわかったわけでございまして、これが四十五分のあとの五十分ごろであったか、五十四、五分ごろであったか、これは想像する以外ございませんが、おそらく近い距離でありますから、十時五十分ごろは国会議員の一人であるというおぼろげな認識はあったものと私たちは考えております。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 私は、非常に重要な問題でございますから、この点はくどいようでございますけれども、重ねてお尋ねをしてまいりたいと思います。  次にお聞きしたいことは、十時五十分ごろは楢崎君が国会議員であるということがわかった、こういうことでございますが、公安委員会に十一時半に情報が入って、これは釈放すべきであると指示したのは、もう一度お聞きいたしますが、何時でございますか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 それは、先ほど来申し上げるように、大臣は十二時近かったという答弁でございますが、私もはっきりはしないが、十一時四十分くらいじゃなかったかと思います。これは同時に聞いておるのですから、二つの時間があるわけじゃございませんが、その座で二人ともそういうふうに申しております。大臣もそういうふうにおっしゃったし、私も釈放の方向でやるべしということ、ただし、念のために申し上げておきますが、逮捕も釈放も公安委員会の権限で指示をすべき事項ではございませんから、そういうアドバイスをしたというふうに御了解願いたいと思います。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 現実に楢崎代議士が釈放ざれた時間は何時ですか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 ただいまの報告によりますと、一時八分だったと聞いております。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 これで大体楢崎氏が逮捕されて釈放されるまでの時間的な経緯がわかったわけであります。  そこで、私が次にお聞きしたいことは、公安委員長の先ほどのお話によりますと、国会議員であることを知らなかったので逮捕した、国会議員のたすきもかけていないし、バッジも見えなかったのだ、こういうことでございますが、現地は、国会議員であることを知っておればこの逮捕はなかったのでございますか、いかがでございますか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 それは、現地の事情によってきまることでございますので、その辺の詳細なことはまだ私も心得ておりません。しかし、御承知のように、議員でありましても、院外で現行犯については逮捕することができるということになっておりますので、その事態によっては、あるいは国会議員でも逮捕することがあるかも存じませんが、しかし、そういうデモ隊でそのような状況でありましたならば、どれだけの混乱のときであったかは存じませんけれども、おそらく国会議員だということがわかっていたならばしなかったかなという感じを私はしておるわけでございます。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 あなたの感じを聞いておるのじゃないのです。国会議員をこの国会の会期中に逮捕することは、なるほど国会法の第三十三条によりますと、院外における現行犯の場合にはできるような規定も確かにございます。けれども、法の精神というものは、国会議員は会期中には逮捕すべきではない。この現行犯というのは、法の解釈にもよりますけれども、これは悪質な破廉恥罪、刑事犯罪、強盗をやったとか、許すことのできない事態が、国会議員も人間であるからあり得るだろうということを想定して設けたのが三十三条なんです。楢崎君の場合に、私どもの調査によって、これは現地と連絡をして調査をしたのでありますが、きょうは佐世保の埠頭に三々五々みな集会を持つというので歩いておった。ところが、その三々五々をデモだと判断した現地の警察官がこれを阻止したわけです。そうして、この歩いておる諸君と警察官との間にあわや衝突の状態が起こったので、楢崎君は、警察官に対して、これを阻止してはだめじゃないか、この道路で君らがこういって阻止するから混乱するのじゃないかと話しておるところを、おまえちょっとこいといって逮捕していっておる。しかも、公安委員長の先ほどのお話によると、国会議員であることを知らなかった、こういうことでございますから、私は国会議員であることを知った時点、それはいつかと聞きましたら、大体十時四十五分に逮捕されて、護送車に乗せるというときでございますから、五分後だ。大体十時五十分ごろには楢崎君が国会議員であるなということはおよそわかっておる。そのわかっておるものを、現地の警察官が一時八分まで三時間近い勾留をやっておる。だから、国会議員であることを知らなかったということは、何ら理由にはならぬじゃありませんか。国会議員であるということがわかっても、なおかつ逮捕して、留置して三時間取り調べておる。だから、国会議員であることを知らなかったということは、何も理由にならないと思うが、この点は公安委員長どうお考えですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、そのロータリーから埠頭の上がり場の間は、昨年来警察官をもって入れないように守っておった地点であります。それを三々五々ただ歩くような様子で歩かれる者については、これは大目に見ていたわけでありますが、私ども情勢をだんだん見ておると、その三々五々が埠頭の上がり場に相当多数の集結をして、これがデモ隊化するおそれが出てきたので、これはいかぬということで、その三々五々の入るのをそのロータリーで阻止した。そのほうへ出して、そうしてその一線を守っていたようでありますが、そこでデモ隊との間に混乱が起こって、その中の一人が、いま言った警察官の腕をなぐってやってきたので、そのまま逮捕をした。そのときの様子が、私は、代議士であるから、見ればすぐわかるような状況であったのじゃないかと思って聞き返してみますと、それは、いわゆる山登りのときに着る、何といいますか、あのからだへぴったりはまるようなもので、全然わからなかった。そこでそれを逮捕して、そうして車に乗せて連れて行こうとしたときに、他の国会議員の方からこうこうだからというお話であった、こういうことであります。そこですぐ釈放するということも考えられますが、一応現行犯として逮捕したのでありますから、やはり出先の警察官としては、一応署に連れて帰って、そうしてそれを調べて、その指示を受けて釈放するというのが、これは私は警察官としてはやることだと思っております。そういう話を聞きましたので、私のほうから、そういうことでは早くひとつ釈放するようにという指示を出して、一時ごろですか、釈放になった、こういうふうなのが実情でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 いま私は現地と連絡をとったところが、いまの公安委員長の、けさの現場の状況についての発言は事実と違います。具体的にはあとでほかの問題についても質問しますけれども、ゆうべ現地の警察、ことに佐世保署の次長の曾野君というのと私どもの実行委員会の代表者とが話をして、きょう市民埠頭に自由行動で集まることは了解をしていた。したがって、そこに集まってから市内にデモをするというきょうのデモ計画については、曾野次長との打ち合わせで了解済みの上で行動したわけなんです。それがいま公安委員長が言われるような事態になったということは、曾野次長と現地の警察官との間の連絡がとれていなかった、そのためにそのことがいわゆるデモ類似行為だということで警察官が実力行動に入った。その点については話が十分徹底していないということで、きょう私のほうの大原国民運動委員長——代議士です。それと総評の政治局長の安恒君とが重ねて佐世保署に行って、ゆうべ打ち合わせたとおり現地に徹底していないじゃないかということで抗議をしている間に起こった問題なんです。抗議を行なっている間に、しかも、そういうゆうべの打ち合わせのときに、楢崎君が立ち会うたかどうかということはまだ確認できませんけれども、そういう警察側との打ち合わせで、君たち実力行使をやるということは、とにかくそれは無用の混乱を起こすのだということで制止をしておるのをつかまえていっているのです。ここにやはり根本的な問題がある。現地からこの点はどういうように報告をしてきておるのですか。ゆうべ楢崎君がけがをするときには、すわり込みをしている連中と警察官とのもみ合いの中にあった楢崎君をやはりゆうべも逮捕しようとしたのです。したがって、そのときには、小柳君と大原君の両国会議員が行って、国会議員を何するのだ、いわゆるデモ隊ではないのだ、こういう形で、きのうは楢崎君は緊急逮捕を免れておるのです。しかし、その混乱のときには、警察官が楢崎君に警棒を振り上げているところがたまたまテレビに写っているのですよ。そういうことで、私の見るところでは、現地の警察は楢崎弥之助君が国会議員であるということを承知の上で、きのうから目をつけて計画的にやったものだ。いま現地からの報告では、曾野次長が警察の責任者として、きょうのデモ計画について、三々五々集まるということについては警察も了解していた行動に対して現場に徹底しないためにそういう不測の事態が起こったことで、しかも、それを制止しに入った者を逮捕するということは一体何ということですか。その点については、警察庁長官もおられるが、現地からそのことについて何という報告をしてきておるのですか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 きのう、ゆうべですか、次長と国会議員の方々との話し合いがあったということについては報告はございません。ただ、きのうから目をつけて、そのためにきょう逮捕したのじゃないかという事柄につきましては、そういうことは絶対ないという報告を受けております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 ゆうべも楢崎君をくくろうとした、これは事実がはっきりしておるのです。しかもテレビに出た写真で見たのでありますけれども、楢崎君が頭部にけがをして包帯をしておるのです。したがって現場の警察官が楢崎君を知らないはずはないのです。しかも、いま言ったように、安恒君と大原君がゆうべの打ち合わせが下部に徹底しておらぬということで抗議に行って、すぐ現場と連絡をとるという返事を持ってくるやさきにこの問題が起こってきておるということは、警察側の警備体制にも問題があるわけなんです。そういう問題を公務執行妨害の現行犯だといって逮捕するということは不当なことじゃないですか。まさに警察の挑発行為じゃないですか。しかも、先ほど公安委員長にお目にかかったときにも申されましたとおり、また、この委員会での経過報告の説明の中にもあったと思うのですが、逮捕して護送車に乗せようとしたところへ向いて、小柳参議院議員と八木昇代議士と滝井義高代議士が行って、社会党の国会議員であると制止をしておるのを何で入れるか、こういう形で抗議をしているということは、あなたたちも報告を受けておるじゃないですか。もしその場の事態の問題について警察の思い違いがあって事情を聞くのなら、あるいはそういう事態の済んだあとにでも聞いてもらいたいということで幾らでも出頭してもらえる、そういう余地があるじゃないですか。それにもかかわらず、おそらく緊急逮捕の名目だろうと思うけれども、それをそのまま護送車に乗せていって、同時に二人を連れていっているそうですけれども、国会議員であることを知らなかったということは、当時の状況から見てこれはいわされない。しかも、それが公務執行妨害の現行犯であるかどうかということは問題のあるところです。そういう点から見るならば、警察が——警察庁の場合でもすべての警察の場合においても、民主的なデモについては事前にコースその他集合地点等については打ち合わせをやっているじゃないですか。警察部内の連絡の不十分な責任を国会議員に持ってくる。しかも、それを公務執行妨害だという形で、国会会期中に、たとえ院外の行動であろうと国会議員が逮捕されたという事例は、いまだかつて帝国議会開設以来ない事実なんです。そのことをあなたたちの傘下の警察官がやっておって、きょう、先ほどわが党の横路国対委員長からこのことについて警察庁長官に会見を申し込んで、東京会館で会議をやっているから、現場に出かけるからどうかということに対して、忙しいから警備局長に会え、全く国会というものを無視しているじゃないですか。社会党というものを無視しているじゃないですか。その点はどうなんですか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 釈明をいたします。ただいまおっしゃったような結果になりましたが、時間的に説明をしますとおわかりになると思いますが、とにかく十二時近い時間において、私の記憶では横路国対委員長から電話があったということを聞きましたのは、おそらく事件が起こったという報告を受けて五分ないし十分以内のことだったと思いますが、それより前に現地からの報告を受けまして、先ほど来申し上げましたように、公安委員長及び私は、現地の事情をもう少しよく聞けということ、同時に、国会議員であり、かつ会期中でもあるから、もちろんこの事件についての指揮はいたしませんけれども、すぐ釈放したほうがよかろうというアドバイスをして私の席に帰ったときに、そういう連絡を受けたのでございます。ところが私の思惑としては、現地の事情が十分わからないということが一つ。それからもう一つは、抽象的に逮捕された事件があるということを聞いて、そういうアドバイスをしたばかりでありますから、おそらく釈放をすぐするだろうというふうに思うたことが一つと、もう一つは、年に一回の全国の全公安委員さんがお集まりになって、北海道から九州に至るまで、各管区の人員増の配分についての御主張をされておりましたので、それを一応聞いて、それから昼になるだろうからというふうに考えたのが一つ。それからもう一つ、東京会館においでになるといいましても、そういう席でございますから場所もないということで、とりあえず長崎の事件については警備局長をいま本庁に帰したばかりであるから、そこで事情を聞いてもらいたいということを、言ったのでございまして、私がその時刻において忙しかったことはもちろん忙しかったのでありますけれども、こちらがどうとかこうとかいう考えは毛頭持っておりません。その必要なあれが済みましたならば、すぐ帰りましてお会いしたような次第でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その点は、私たち先ほど公安委員長室でお目にかかったときにも、江口さんがそう言われておる。しかしその点はあなたの秘書官なり、あるいはあとで警備局長と横路国対委員長とが電話で応対しております。そういう中に江口さんがいまここで釈明されるようなそういう事情の説明は全然ございません。そういうところにも警察庁の中に——議会史上いまだかつてないできごとですよ。しかも、現地の事情を聞けば、警察側の手落ちによるデモ隊と警察官との混乱を制止するために入ったものを、あべこべに公務執行妨害だということで逮捕するという警察の態度とは共通したものがあるのです。あなたたちは権力を持っているから、そういう意味で、あなたたちのやっていることはすべて正当化されるという考え方の上に立っているところに、警察法の精神をまるきり踏みにじっておるいまの警察ファッショの行き方というものが出てきておる。したがって、この問題について昨夜デモ・コースの打ち合わせの問題で、曾野次長がデモ隊のいわゆる実行委員会の代表との間で取りきめたことが現場の警察官との間に十分連絡がとれなかったということについては、これは重大な問題なんです。したがってそのことは直ちにこの委員会の席上でも現地と連絡をとって、その点を明確にしてもらいたいとぼくは思うのです。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 横路国対委員長が警察庁長官に面会を申し入れたことも、私は国対の副委員長ですから、そばにおってよく知っておるわけです。先ほど私がくどく時間をお尋ねしたのは、このことにも関連があるわけでございますが、いま警察庁長官の御答弁にもありましたように、横路国対委員長が面会を申し込んだ時点では、警察庁長官がすでにその事実をつかんでおる。だから国会議員が会期中に逮捕されるということも、これはきわめて重大だ、そういう認識を警察庁長官がお持ちになるならば、むしろ長官のほうから進んで社会党の代表に会うべきではないか。社会党の党を代表してあなたに至急に会いたいのだ、しかも事柄はこうこういうわけです、あなたの党の楢崎君が現地の佐世保の警察から逮捕されております、国会の会期中です、ぜひひとつ会ってもらいたい。これにあなたの代理の電話の返答は、忙しいということなんです。あまりにもばかにしているではありませんか。あなたは口を開けば、事の重大性は認識しているというけれども、事の重大性を認識するなら、なぜ会わないのですか。おれは会議中で忙しいのだ、警備局長に会ってくれ、こういうような考え方であるから、私は今度の事件が起こったと思うのです。この点について、公安委員長はどう考えますか。会期中に逮捕されるということは、日本の議会史では、史上空前のことです。このような現行犯で、このように逮捕されるということは、あなたは国会議員であることを知らなかったとお逃げになるかもしれませんが、直ちにわが党の衆参両院議員の数名の諸君が、これは国会議員です、間違いありません、こう言っているのに連れていっておる。だから国会議員であることを知らなかったということは、言いのがれの材料にもなりませんよ。しかも、社会党の代表が、党を代表して、この問題で警察庁長官に至急に会いたいのだ、こういうお願いをしているのに、会わないじゃないですか。会議で忙しかったというけれども、会議には、あなたの代理ぐらい、次長がいるでしょう。国会議員を逮捕するということが重大であるという認識があるならば、当然会うべきじゃないか。進んで会うべきじゃないか。公安委員長は一体議長に通告しましたか。たとえ三時間といえども国会議員が逮捕されている。あなたはどういう措置をとったか。だから、この点について警察庁長官が党の代表に会わなかったということについて、公安委員長としてはどう考えるか。これは当然のことだとお考えになるのか、この点はきわめて遺憾だとあなたも考えておるのか、いかがですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私は警察庁長官にどういうふうな連絡があったかは全然知らなかったわけでありますが、先ほど申しましたように、会議の席上で、二人のところで情報が入ってきたことは事実でございます。そこで私どもは、至急に取り調べて、どういうふうな事情だったのか、ひとつ調べてくれ、そうして早く釈放するようにということを同時に言ったわけであります。したがいまして、私は長官がどういうふうなことを言ったかは、いまあなたからのことでそういうことだったかということを知った程度でありますが、おそらく長官も事態は全然知らない。ただこういう情報でちょっと十時半ごろに……   〔発言する者あり〕

福永健司自由民主党

○福永委員長 御静粛に願います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 それを調べて事実を明らかにしなければ、お目にかかってもどうかなということでおそらく警備局長にということではないか、これは私が思うわけであります。そういうことでおそらく長官がそういうような趣旨を述べたのじゃないだろうか。これは私が先ほど公安委員長室であなた方から承り、またいま承ったことで知ったことで、現場では、私、実はそういうことは耳にいたしませんでしたから、さよう御了承願います。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 二人が知らなかったから、こう言います。それからその事態を知らないと、会ってもどうにもならないじゃないかと言いますけれども、逮捕されたということはもう知っておるのです。そのときに社会党の国会議員だということを知っておるのです。そうして党の代表が会ってくれというなら、事態を知っておろうと知るまいと会うべきじゃないですか。それは会わなかったことがいいのだ、会わなかったことを公安委員長としてあなたは御支持なさいますか。会うべきじゃありませんか。会うのが常識じゃないですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 それは私もさように存じます。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 それを会っていない。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 公安委員長、先ほどあなたは三々五五は大目に見る、こういうことになっておった、ところが三々五々でなくなりつつあった、こういう話ですね。三々五々なら大目に見るというのは何ですか。そういう協定があったから大目に見るのでしょう。そうでなければ三々五々歩くのを大目に見たり小さ目に見たりすることは、天下の公道ではあり得ない、そういうことを前提にしてあなたは言っているのじゃないかということが一つ。それから、これを制止した警察官になぐりかけてきたので逮捕した、これは警察官職務執行法上重大な疑義がありませんか。どう思いますか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私は、こまかい情報としては、先ほど申し上げた程度しか聞いておりません。そこで地図をお示しして申し上げるとおわかりかと思いますが、いわゆる波止場からロータリーの間に相当の距離がございます。そこで普通はそのロータリーのところから波止場までの間は普通の人は通ることができる状態にあったようであります。これは事前に警備体制を整えるときにもその問題が問題になっておったのですが、そうかというて、そこを自由に入れたのでは、上陸地点でデモ隊とぶつかるようになりますから、ロータリーのところで食いとめて、その中には入れないようにしようということで十二日以来そういう体制を整えておったわけであります。そこへ三々五々の人が通られるので、それを完全に食いとめるというのも一つでありましょう。それからまた日ごろ若干の者は通っておったのですから、おそらくそれを大目に見てほっておいたのじゃないかという感じが私はするのでありますが、聞きました結果によると、それがだんだん集結をして、そうして一つのデモ隊を形成するようになったので、これはいかぬというので、ロータリーの外まで出してそこで食いとめた、私はさもありなんという感じがしております。しかしそれが先ほど田中さんのお話のように、前日に次長と話し合いがあってやっていたかどうかは、私はまだ聞いておりませんからわかりませんけれども、私の聞きましたのは、三々五々だからまあよかろうと思っていたら、それがだんだん集結してデモ隊になりかけたということで制止をした、そのように私は存じておるわけであります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 あとのほうの質問に答えていない。なぐりかけてきた、これは国会議員ですよ。そのなぐりかかってきたということについて詳しく説明しましょう。国会議員を逮捕する、こんなことは国会ができてから明治以来ないことだ。それをやったのだから、事重大だなどという問題ではないから私は言っておる。それ以上の問題だから言っておる。なぐりかかってきたかどうかという判断は、おそらくその警察官がやったのでしょう。そういう国会議員を逮捕するというようなときに、なぐりかかってきたのはその人の判断でしょうが、警察官職務執行法の第何条で逮捕をしたということを聞いておりますか。報告はどういう報告になっておるか、そこから答弁してください。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私が聞きましたのは、制止しておるのにぶつかってきて、腕をなぐられて公務執行妨害の状況があったので、現行犯として逮捕した、こういうふうに聞いております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 あなたは、なぐりかけてきたので、こういうふうに言ったでしょう。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 なぐりかけてきた、なぐったというふうに私は報告を受けております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 どっちですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 なぐられたというふうに……。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 いま公安委員長が述べられておる、埠頭には集結させないのだ、警備計画がそういうふうになっているということをあなたはきょうお聞きになったのですか。きょうの事態の説明から見て、あなたがいま二回にわたって同じことを繰り返されておる、もしそれがあるならば、ゆうべ曾野次長とデモ隊の責任者との間で、きょうのデモ・コースについて打ち合わせをしたという事実が私のほうはあると言い、あなたのほうはそれを知らぬでは、この事態の解明にはならないですよ。しかも、きょうは、そういうことで、ゆうべの打ち合わせのとおり下部に徹底していないから、三々五々埠頭に行こうというのまで制止する体制ができたから、大原君と安恒君が曾野次長に会って、いや、それは現場に徹底していなかったから申しわけないということで、すぐ現場と連絡をとりますというやさきに起こった問題であるということになれば、これはきわめて重大な問題です。そのことについては、あなたたちは警察電話があるのですから、ほかに説明員もおるだろうと思いますから、すぐその点を明確にすれば、このことについては現場の警察官の行動自体が間違いであるということになれば、ひいて楢崎君を逮捕したということは、その他の政治的な意味は別としても、現場としてまことに相すまなかった、責任の問題は何したって、そのことはあなたたちの間から出てこなければならぬ。委員長から先ほどなにがありますけれども、これだけ明白な事実に対して、いままで何十年と日本の議会が続いてきているけれども、いまだかつてないことです。しかも、三十三条をあなたたちはよく読んでごらんなさい。きわめて例外的な場合としかあげられていない。それに交通違反が起こったからスピード違反の現行犯をつかまえたということで、国会議員をあなたたちは逮捕した事例がありますか。先ほど野原君も言われたような、たとえば強盗殺人罪、そういうような形ですぐ逮捕しなければ証拠隠滅になるというような事態でなければ、緊急逮捕というものはみだりにやられないということははっきりしておるじゃないですか。それにもかかわらず、そういうことで議会史上いまだかってないことをあなたたちの下部がしでかしている問題について、あなたたちは問題の重大さというものを全然認識していない答弁としか受け取れないのです。この国会法の三十三条は、全く例外的な規定で、しかも、これの受けておるのは憲法五十条の規定なんです。これは今度の問題のような政治的な問題で、この規定がなければ、民主主義の基礎がくずれるという重大な点から不逮捕の特権というものが議員に与えられておる。警察庁長官を除けば、あなたたちも国会議員でしょう。それだけ議会制度の本質に触れる重大な問題をしでかしておるものに対して、しかも、前提になっておるきのうの警察側との打ち合わせの問題について、あなたたちは事実も確かめずに、吉武公安委員長のごときは、二回にわたって、埠頭に行くことがあたかも不都合な行為のように言う。時期が時期だけに、その点については隊伍を組んでいくということはやらないという警察側との了解で、そのとおり行動しておるものに対して、現場がそういう方針を知らないから、警察側が起こした問題に対してどういう責任をとるかということは、あなたたちは真剣に考えなければならぬ立場にあるにもかかわらず、その事実を確かめようとせずに、一方的なそういう状況説明では問題の究明にはならないのです。その点はどうなんですか。警察側に都合の悪いことはここで何しようとも、これは明らかになる問題です。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私どもの報告では、いま田中さんがおっしゃったように、前日にそういうことを打ち合わせておったというふうには聞いておりません。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 そこで公安委員長、あなたのほうにもこれから事情を調査されるでしょうが、私どもは今度の臨時国会で事態を明白にして、この問題の決着をはっきりつけていきたいと思いますが、事態の成り行きいかんによっては、当然これは責任者の処断ということが考えられなければならぬ。よろしゅうございますか。この点は公安委員長、あなたの意見を聞いておる。事態の成り行きいかんによっては、あなたのいまそういう事情の説明、それから田中議員は、われわれのつかんだ事情はこうだ、こう言っておりますから、その辺が明白になれば、これはだれの責任になるか知りませんけれども、当然警察庁当局の責任者を出して一、この問題ははっきりさせるべきじゃないか、こう思います。所見を承っておきたいと思います。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 いま申しましたように、前日にそういうふうな打ち合わせがあったかどうかは調べてみなければわかりません。しかしながら、いわゆる警備体制が、ロータリーのところで、もうこの中に入れないのだという体制を置いて阻止していたところを、ぶつかってきて腕をなぐられたということで、先ほど来申しましたように、知らないから逮捕していった、こういうことでありますから、私はその事実においては、別に責任とかどうとかいうことでなしに、知らずして逮捕したものだ、私はこういうふうに存じております。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 あなたはその事実に対する認識から判断をしておるわけです。だから、この問題は地方行政委員会とか、国会の適当な機関において私どもは究明いたします。当然この問題の成り行きいかんによっては、事件の内容いかんによっては、私は現地の責任者といいますか、警察庁長官といいますか、長崎県の県警の本部長でございますか、これが責任をとらなければ社会党は断じて了解できない。  そこで官房長官に聞きたい。官房長官がこの事実を知ったのは何時ですか。あなたはこれを知ってからどういう措置をとられましたか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 私が公式に報告を受けたのは、やはりたぶん公安委員会の会議の席上ですか、そこに報告があって、間もなく警察庁長官からその事実だけ——事実というのは逮捕、連行されたという事実だけを承知しまして、それに前後してその前後といいますか、多少前になりますが、社会党の横路国対委員長以下おいでになりまして、厳重なる抗議を受けました。官房長官としては指示権はないわけでありますが、とりあえず長官のほうに善処のことを要請といいますか、ことばはとにかくわかりませんけれども、そういうような意味のことを処理いたしました。  それから釈放というのはあとで報告を受けましたが、詳しい現場の事情は、いま皆さんの前で公安委員長並びに警察庁長官が御報告をなさったのと同じ時間にお聞きいたしたわけであります。この問題につきましては、今後こういうことであまりこういうことがないように、ひとつ善処していきたいと考えております。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 議長にお尋ねをしたいと思いますが、国会の会期中の議員の逮捕なんです。これは短時間であろうとも逮捕しておりますが、衆議院議長、このことを、いつあなたはお知りになりましたか。

船田中自由民主党議長

○船田議長 午後一時二十分ごろ、社会党の国会対策委員長横路君外数名の方が議長室においでになりまして、副議長とともにその事実を伺いました。いろいろ厳重な御抗議の趣旨のお話を伺った。したがいまして、私は副議長とも相談をいたしまして、ちょうど議運のほうに出ておられる官房長官にさっそくそのことを申し入れまして、こういう事態はきわめて重大だから、すみやかに事実を究明して、そうして善処されんことを希望する、こういうことでお話をいたした次第であります。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 官房長官、国会議員を会期中に逮捕する、このことは議員の身分に関する、国会の院の構成に関する。あなたは直ちになぜ議長に通告しないのですか。議長は一時二十分ごろまで知らなかったと言っておる。政府は何もしていない。国会議員を会期中に逮捕して、なぜしていないのですか。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 私が承知したのも十二時前後でしたが、それから実は直ちに御連絡申し上げるべきであったと思います。ちょうど政務次官の任命式がございまして、それにちょっと時間を食って、それからすぐこちらへかけつけてまいったのですが、その際に、議長に、こうこうこういうことである、私も先ほど承って、まだ詳細な事情はわかりませんが、こういうことがありましたという意味での簡単なことで、議長から先ほどおっしゃられたように、詳細な事実を調査して報告せよ、こういう厳命を受けております。多少おくれましたことは、申しわけありません。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 公安委員長は国務大臣です。政府のまとめ役は、あるいは官房長官が総理の秘書官的な仕事をしますから、それは官房長官だろうと思いますが、あなたは国務大臣として、内閣の一員として、この事件を知っておりながら、これをなぜ国会に通告しないのですか。国会が会期中でなければいい。いまは国会の会期中だが、現実に国会議員が逮捕されておる。こういう事情でございますと、これを遅滞なく、すみやかに議長に通告すべきであると私は思う。それを国会は全くつんぼさじきにして、この報告をしないということについて、公安委員長としてはどうお考えですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私は、先ほど申し上げましたようにも十二時ちょっと前に聞いて、聞いたときに、事情はよくわかりませんが、おそらく知らないで逮捕したらしいということでありますから、それはひとつ早く釈放するようにということを言ったのでございます。したがって、私はもう早く釈放されるものだ、こういうふうに思っておりましたので、私は通告をいたしませんでしたが、とにかく詳細な情報を早く聞きたいということで命じておったところでございます。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 官房長官、通告すべきでしょう。これはあなたの重大な手落ちですよ。簡単な手落ちじゃないですよ。会期中に、たとえ五分間といえども国会議員を警察官が逮捕した場合には、遅滞なく議長に通告をしなければならぬ。これは当然ですよ。国権の最高機関である議会を政府は何と心得ておるか。一体、佐藤内閣というのは、九日に国会を召集して、いまだに開会もできない。そうして連休明けなんというのんきなことを言っておる。そうして、原子力潜水艦問題では国会議員を逮捕しておる。これは楢崎君に悪いところがあるというあなたの見解であろうが、たとえ楢崎代議士がどんなことをしたにせよ、逮捕されたというこの事実は議長に報告すべきだ。何ですか、発足にあたって佐藤内閣の醜態は。この内閣は先が思いやられますよ。官房長官の所見を御参考までに聞いておきましょう。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 それとあわせて答弁してもらいたいことがある。これはあなたも社会党のことなんか知っておると思うけれども、デモやなんかあって逮捕があったときには、国会議員が入っていって、それは困るじゃないか、こっちは何もしていないじゃないか、それはおかしいじゃないかということを言う役目で行っておるのです。たとえば、常識として、国会議員がデモと一緒になってがらがら入っていってぶんなぐるなどということは、これは国会議員としての品位の問題にもなるのです。やはりそういうことは常識として起こり得ると考えておるのか。たとえば、楢崎君が悪いことをしたと判断されておるでしょうかということを野原君が言ったから、私はそれに関連して言っておるのだが、そういうことがあり得ると思いますか。そういうのが常識でこういう事件の起きた場合に臨んでおるのかどうか。それをあわせて答弁してもらいたい。国会議員としては非常に重大な問題です。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 先ほどおくれたことはけしからぬというおしかりですが、まことにそのとおりでありまして、私はおくらすつもりはなかったのですが、先ほど申したようなことで、私は実際めしを食う時間もなくて、まだめしも食っていないのですが、それほど急いでこちらへ参ったようなことで……。

野原覺日本社会党

○野原(覺)委員 議員を三時間も逮捕しておって議長に通告しておるならいいですよ。それを通告しない。陳謝しなさい。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 先ほど申し上げましたように、十二時前後に承って、直ちに連絡をとればよかったのですけれども、なお一時間ほどおくれたことについては、まことに申しわけないと思っております。御了承願います。  なお、安宅さんのお話ですが、こういうことが起こることはまことに遺憾でありますから、なおわれわれとしては万全に注意をいたしまして……   〔発言する者あり〕

福永健司自由民主党

○福永委員長 御静粛に。

橋本登美三郎自由民主党内閣官房長官

○橋本説明員 先ほど公安委員長の御報告がございましたが、こういうことのないように善処いたしたいと思います。

只松祐治日本社会党

○只松委員 ちょっとお尋ねしますが、こういう前例があるかどうか、どういうことで国会議員を逮捕したか、公安委員長にお尋ねします。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 私も存じませんが、いま係官に聞いてみましたら、いままでにそういうことはなかったようであるということでございます。

只松祐治日本社会党

○只松委員 帝国議会始まって以来、いろいろ軍閥のばっこその他ずっとあったわけですが、そういう過去のいろいろな暗い経験の中にも、一つも国会議員の逮捕というものがなかった。しかも、こうやって民主主義社会になったときに、軽々しく——さっきなぐったとかなぐらないとか、いろいろなことを言っておるけれども、そういうささいな問題じゃない。こういう民主主義社会になって、国会議員が軽々しく逮捕されるということをどういうふうにお考えになっておりますか、お考えを聞きたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、私は軽々しくそういうことをなすべきでないと存じますから、聞きましたときに、すぐ釈放するようにしなければいかぬぞという指示をした次第でございます。

只松祐治日本社会党

○只松委員 国家公安委員長はそういうふうにお考えになった、これはそのとおりだろうと思う。とすれば、さっきからいろいろ出ておるのですけれども、現地においては、そこの新聞にも出ておりますが、国会議員だ、こう言っても、国会議員が何だ、なまいき言うな、こういうことで楢崎君を逮捕していった、こう新聞にも出ておる。これはぼくらが往々にしてデモでも見受けるところです。そういうときに、若い警察官諸君とエキサイトしているそういう面でのことばのやりとりは、ぼくらそう意に介しないけれども、現にこうやって原潜の問題でいまに重大な事態が起こるということは、われわれが警告したとおりです。それをこうやって、国会史上前例のない逮捕をしたということは、どういうことですか。  それから、今後とも社会党、自民党、民社党を問わず、国会議員を逮捕するということは、国会法に照らし合わせて、こういう軽微なことでもやるのかどうか。おそらくやるとは言わないだろうけれども、やるとすれば、これはえらいことです。そういうことをした者に対して、野原さんが言った懲戒なりその他の問題が当然あとに出てくると思うけれども、こういうことをいいと思っておるのかどうか。たとえば、これは一〇〇%とは言わないけれども、片っ方が警棒でなぐりかかってくる、そういうこともあって、腕を振り上げるとか、振り上げないとかいうこともあるけれども、これは大体そういうことを想定して、現場のそういうささいな問題で国会議員を逮捕する、そういうことが適当であるものとお思いになっておるのですか。その点をお聞きいたします。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、防止線へ突入してきて、手をなぐられた。そのときに、その楢崎さんは、詳細はわかりませんが、何といいますか、山岳服とかいうことでありましたが、それをすっかりかぶって、そうして顔だけは見えたようですけれども、そういう様相をしておられたので、おそらく私は、その逮捕した警察官は国会議員であることを知らずにやったものだと存ずるわけであります。したがいまして、国会議員であったとするならば、それがどのような程度であるかは、それは調べなければわかりませんけれども、簡単な軽微な問題でそう軽々しく逮捕すべきでないと私は存じます。

只松祐治日本社会党

○只松委員 私はそういう技術論を言っておるのではないのです。そこで、滝井さんや小柳参議院議員が国会議員だと言って制止に入っておる。それをあなたたちは、国会議員であるということを知らしても、なお一時間という時間の経過があってもすぐ釈放していない。国会議員だからすぐ釈放したというなら、これはあなたの言っておられることも通じてくるが、しかし、国会議員とわかってもなおかつ釈放していないというのは、先ほど野原さんの確かめた時間の経過から明らかである。要するに、国会議員と知ってもなおかつ逮捕しておる。社会党だから逮捕していい、あるいは民社党だから逮捕していい、野党だから逮捕していいもこういうことなら、李承晩以上じゃないですか。帝国議会始まって以来ないことです。これは国会議員とわかっても、なお逮捕していいとお思いですか。現地の警察官あるいは警察関係者は釈放していないじゃないですか。これは近代的な国家における警察の完全なファッショ化です。ただ単なる一楢崎、一だれだれを逮捕したということじゃない。前例のない国会議員を逮捕する。しかも、こういう軽微なものです。さっきから言われておるように、国会議員でも人間ですから、いろいろ誤りがあるでしょう。自動車の違反だとかあるいは何だとかかんだとか、いろいろあるでしょう。しかし、常識的に判断して、緊急避難に値しないような国会議員を逮捕しておる。しかもなお、国会議員であることがわかっても釈放しておらない。どういうことですか。これは結果的にあなたは何らか処分をしなければならぬということになりますよ。あなたはそういうささいな技術的な論法から言うが、ここは議運です。そういう技術的な論法で言っておるのでなくて、少なくとも国会を代表しておる議運においては、軽々しく国会議員が逮捕された、それは一楢崎であろうと、あるいは相当な名の売れた国会議員であろうと、国会議員が軽々しく逮捕されるということは、われわれの議会史上許されていいかどうか、こういうことを問題にすべきだと思う。そういう観点から聞いておる。あなたはさっきから盛んに技術論で逃げておる。私はここでは時間の関係もあるから技術論をやろうとは思わない。そういうことでなく、なぜこのささいな問題で国会議員を逮捕して、すぐ釈放しなかったのですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど来申しますように、知らずして逮捕して、そして現行犯でありますから、途中でそういう話を聞いたけれども、一応署に連れて帰って事情を聴取した、こういうことであります。でありますから、私のほうが指示したから釈放したのか、あるいは私のほうから指示する前に釈放したのか、それはわかりませんけれども、事情がわかっておそらく釈放したのじゃないか、かように存じます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 柳田君からあとまとめの質問もあると思いますが、先ほどから公安委員長も現場の説明をされておる。ロータリーから奥の埠頭には入れないのだ、そういうことが警備の方針としてきまっておるのに、それを犯そうとしたから阻止したのか。警察のいわゆる公務執行妨害、それに刃向かったから現行犯で逮捕したというあなたたちの立論になっておる。しかし、繰り返して私言うようですけれども、ゆうべ、きょうのデモ隊との行動について警察側と打ち合わせのあったということは、これは事実なんです。そのときにデモ隊側と警察側が了解したとおりの行動をデモ隊がとっておって、それが警察側に十分徹底しておらないためにきょうの事態が起こったものだとしか私どもにはとれないのです。したがって、ゆうべの警察側との打ち合わせの事実というものが明白になれば、きょうの事態についての非は、あげて警察側にある、こういうことに私は当然の帰結がなると思うのですが、あなたたちはその事実をまだお調べになっていないとすれば、その事実は、私が申し上げるような曾野次長との間で警察側が責任を持って打ち合わせたものが下部に徹底していないために、現場の者が行なった行為である、その点から見たら、警察側の行き過ぎである、こういうことにならなければ、私はこの事態の解明というものにはならないと思うのですが、その場合には、警察側の非を認めて、あなたたちは処置しますかどうか。具体的に曾野次長という名前まで出して私は申し上げておるのです。それは、警察側はそんなものはわしら上から聞いていなかったのだということになった場合にも、警察官の行動というものが正当化されるということになれば、私は警察による秩序維持というものはできなくなると思うのですよ。その点は非常に重大な問題ですから、公安委員長、そういうことになれば、先ほど政治的な角度から私も取り上げましたが、ほかのわが党の委員からも申し上げておるように、この問題が議会史上いまだかつてない重大な政治的な影響のある問題にまで発展してきておるのですから、その点については、私は事実を確かめると同時に、その事実が、私が申し上げているように、また現地でわれわれの側からの報告があったような事実であったということになれば、きょうの行動については、警察側は楢崎君に対してもそうだし、率直に非を認めなければならぬと私は思うのですが、その点はいかがですか。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 現地においてどういう警備体制をとりましたか、あるいはどういう方針で警備体制をとるつもりであったかということは、これは現地にまかせておりますので、私どもわかりません。ただ、報告を受けましたのは、先ほど申し上げましたような状況でございます。事前に打ち合わせがあったかどうか、これは調べてみなければわかりませんが、その事態の起こったときには、ロータリ一線でこれを食いとめようといって、食いとめるときにデモ隊ともみ合って、その事態が起こった、こういうふうに聞いております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 吉武さん、もっと率直にお答えになったらどうですか。ゆうべ佐世保署の次長との間に打ち合わせたことが下部へ徹底しておれば、きょうのトラブルは起こっていない。これは常識的に判断できるじゃないですか。あなたたちのところへはまだ報告は上がってきていないかもしれません。したがって、そういう事実が明白になれば、きょうの事態について、警察側としても十分責任ある態度をとりますということを、あなたは当然常識的に答えられてしかるべき問題じゃないですか。それをあなたは答えられないと言われるならば、私らこの委員会の臨時委員になりかわってきておるのですけれども、とにかくこの委員会の進行中にその事実を調べていただいて究明しなければならぬ。一時八分に釈放しているということになれば、調べた結果はどうしたか。これだけ重大な事態だから、やはり緊急逮捕しなければならぬ、そういう事態であったかどうかということについて、あなたたちは報告しなければならぬ義務がありますよ。しかし、それを一歩譲って、私がいま申し上げているような事実があった場合に、警察の責任をどうするかということについてあなたはお答えにならないということになれば、委員長、はなはだ恐縮なんですけれども、この委員会の開会中に、私の質問申し上げている点を現地へ確かめて、それについてお答え願いたい。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 そういう打ち合わせがあったかなかったかは、これは事実を調べるよりほかございませんから、お調べいたします。ただしかし、そういう事実があったからこういう事態が起こったか、起こらなかったか、あるいは逮捕したか、しなかったかということの関係は、これはまた別に調べませんと、そのときにどういう指示をして阻止したのかということは、私ども聞きませんとわかりません。ただ、そういう打ち合わせがあったか、なかったかということは、これは聞けば、そういう事実があればあった、なかったらなかったということは、これは明白に申し上げられると思います。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 あなたはやはり公安委員長という立場から警察庁を擁護するのはわかりますけれども、事態が明白になった場合には、公安委員長としての責任も問いますよ。少なくとも、ゆうべ打ち合わせたままのことが徹底しておれば、きょうの事態は起こらないということは明らかなんですよ。しかも、きょうそのことが下部に徹底していないということで、重ねて大原代議士などが曾野次長に会いに行った結果、現場との連絡がついていないから即刻連絡をいたします、曾野さんがけさ十時半ごろにお答えになった瞬間にこの事件が起こってきておるという事実関係も明白なんですから、その事実をあなた調べるだけじゃなしに、そういうことで、警察側がデモ隊側との打ち合わせのとおり十分徹底していないために、端的にいえば、思い違いのためにこういう事態に発展をしてきたということがわかれば、それは警察側としての責任もやはり明らかにするということ、しかも、あなたはその事実を調べた上でお答えになれることなんですから、そのことくらいあなたがお答えになれないということになれば、この委員会開会中にその事実を明らかにしましよう。明らかにしてでないと、このきょうの委員会は終わるわけにはいきません。

吉武恵市自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、そういう打ち合わせがあったかなかったかは、調べればわかるわけですから、それはお調べをいたします。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 それじゃ江口長官にお尋ねしますがこの事件は帝国議会以来七十年に及ぶ間に一回も前例のないことで、非常に重大なことですが、現地の当局がとった態度に寸分の行き過ぎはなかったと、ここで断言できますか。それから、現地の警察官のとった行動は至当なり、正当なりと、ここで言い張りますか。率直に、私の問いにイエスかノーかだけお答え願いたい。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 現在の時点においては、知らずにつかまえたというような事情でもあるし、まあやむを得なかった、こういうふうに思いますが、だんだん真相が明らかになってでも、どこにも非がなかったということを、いまここで断言するつもりはございません。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 わかりました。  それと、もう一つあなたにお尋ねします。先ほど内閣官房長官は、院の構成にも関する重大な問題を、十時四十五分に報告を受けて、一時二十分まで議長に——議長の居どころがわからなかったら、事務総長を通じて議長に報告するということもありますが、その議長にも報告しなかったことは、まことに遺憾でございますと、陳謝されました。同時に、その官房長官の陳謝された責任は、私の見解では、国家公安委員長並びに江口長官、あなたにもあると思いますが、あなたはどう思いますか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 私たちのほうから早くそういう御報告をすればよかったと思いますが、先ほど来るる申し述べているような物理的な事情で、その御報告がおくれたことは相すみません。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 そういうふうに、いまここで相すみませんと言われたことは、国会に対する江口長官の陳謝と受け取ってよろしゅうございますか。どうですか。——そのくらいのことが、あなたは下の者と相談しなければ言えないのですか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 陳謝ということの法理的な意味を聞いておったわけでありますが、遺憾の意を表する……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 遺憾の意を表するということは、陳謝とわれわれ理解してよろしゅうございますね。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 それは御理解になることは……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 国会のこの議院運営委員会では速記録もあります。陳謝しなければならぬ問題を、社会党の議員の追及にあって陳謝した。そうでなしに、冒頭においてなぜあなたはそれくらいのことは自発的に陳謝されませんか。われわれが追及したから、ようやく遺憾の意を表します、遺憾の意は陳謝の意ととってもよろしゅうございます、法理的な意味はどうか知りませんが……、そういうようなことを聞ておるのではない。率直に、一番初めに、もしも内閣官房長官がここで陳謝されたら、引き続いて、実は私どものほうにもこれだけの手落ちがございましたと、なぜ言われませんか。

江口俊男警察庁長官

○江口説明員 私たち自身が出先におきまして事件の報告を受けたくらいでございますから、どこどこに報告をし、連絡をしておるのかということを実は存じませんで、先ほど議長が一時二十分までお知りにならなかったということを聞きまして、それはまことにわれわれも手落ちであったなという気を持ったわけであります。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 議長にお尋ねしますが、議長は、瞬間的にも院の構成にも関係した問題ですから、この重大な事件を、たとえ議長が不在であったなら、事務総長を通じて、また事務当局を通じて、秘書官を通じて議長の耳に入るべきであったと思うのですが、それをあなたは一時二十分まで全然お知りにならなかった。そういう警察当局のとった態度に対しては、あなたは不満をお感じになりますか、不満をお感じになりませんか。

船田中自由民主党議長

○船田議長 たいへん遺憾であったと思います。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 警察当局のとった態度は遺憾であった、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

船田中自由民主党議長

○船田議長 早くお知らせを受ければよかったと思いまして、まことに遺憾に存じます。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 ということでありますから、この問題は、まだここでは解決しておりません。したがいまして、この衆議院におきましては、地方行政委員会あるいは法務委員会、さらに院の構成にも関係があることでありますから議院運営委員会、これらの委員会においてさらに事情も明らかになりましょうから、当然これは問題にする権利をわが党は留保しておきます。  そこで、この問題はそう日をかすべき問題じゃない。したがって、明日議長のほうにおいてしかるべき委員会が開かれるならば、私はあえて言いません。そちらのほうにまかせてもよろしい。しかし、もしも明日地方行政委員会あるいは法務委員会等が開かれぬならば、この議院運営委員会においてもう一度この問題を取り上げたいと思いますが、委員長いかがですか。

福永健司自由民主党

○福永委員長 それは相談してみましょう。しかし、いま柳田君が言われるように、議院運営委員会としてのなにをここでやられて、さらに地方行政委員会その他というようなところでは詳細に、その所管委員会にふさわしい方法をとられるということですから、私は議運で重ねてやるというよりも、そっちでやられるほうがより適当であろうと思いますから……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 たとえば、この問題は、議院運営委員会としては院の構成上の問題として取り上げることができますね。また今度は、地方行政委員会では警察行政のあり方の問題として取り上げる、議院運営委員会としては、警察行政のあり方という観点よりも、院の構成という問題でわれわれは取り上げていく。

福永健司自由民主党

○福永委員長 そこでいろいろな角度から検討を要する問題であろうと思います。したがって、私はむしろそのいろいろな角度という点から地方行政委員会等で取り上げられるのもよかろうと思いますが、いまだその委員長とも連絡をとっておりませんししますから、後刻理事会でよく皆さんと打ち合わせて今後に処したいと思います。

佐々木良作民主社会党

○佐々木(良)委員 私は、いまのこの問題は、院の構成の問題もありましょうし、それから直接この事件の当否を調査する意味で、地方行政という考え方もあると思うのです。ただ、この委員会で私が特別に考えてほしいと思うことは、かつて、御承知のように高石幸三郎事件というのがありました。そのときは、国会法第三十四条によるところの逮捕許諾の要求に基づいて、ここでずいぶん議論をしたわけです。率直に言いまして、私はあのときの委員会の結末に対して非常に不満を感じておるわけです。つまり、問題が高石幸三郎という自民党の議員であるということのために、しかもまた、それが選挙違反の捜査上の問題のために、そのときには第三十三条も三十四条及び憲法第五十条に基づくほんとうの意味の議員の不逮捕特権のその内容について、また手続について当然起こり得ることだから、したがって、あらかじめこの委員会で十分議論をして、大体の方針をきめていかなければならぬというたてまえで取り組んだわけです。ところが、とうとうしまいには竜頭蛇尾のもわけのわからぬ結論であったと思います。いまここで、社会党の各同僚議員からの話が出ておりますけれども、その当時私が警察庁と議論をした一番中心は、三十三条、三十四条のこの不逮捕特権の内容について、われわれ国会議員の、つまりこの委員会で普通感じておる見方と警察当局の見方とは、この解釈、方針が違っておるのだから、それをどっちが正しいのか、あるいは、これはまた懸案として解決せずにおくのかということをはっきりしたかったのであります。そのことは、当然私はこの委員会としての特別の任務だと思います。簡単に申しますと、こういうことです。三十三条、三十四条というのは、国会議員というのは、犯罪を起こすことがあるかもしれませんけれども、国政を審議しなければならぬという、より重要な仕事を持っておるから、したがって、国政を審議しなければならぬような開会中には、特別に国会審議というより重要な任務にまず専念せいということが、この立法のたてまえだと考えておる。ところが、警察側はそうじゃないのです。三十三条も三十四条、格別三十四条の許諾要求なんかもも犯罪捜査の必要があれば、大なり小なり、価値のいかんにかかわらず、警察の犯罪容疑を考えて、犯罪容疑を捜査する必要からは当然になさなければならないし、なすべき任務があると考えておる。当時そうだった。そうすると、特権ではなくして、これは手続をきめただけの法律になるわけです。この解釈をめぐって、いいか悪いか、これを何とかはっきりしたい。第三者の意見を聞いて、はっきりしようじゃないかという意見もあったのですけれども、結局これも、選挙違反という事件であったこと、及び高石幸三郎という自民党議員であったということで、そのときは、私は社会党の立場でやったのだが、おまえらおかしいじゃないかみたいな話が出てきて、ほんとうに委員会としてこの解釈を立てようというところまでいかずじまいになっておる。今度の問題でも、警察庁長官はああ言っておられますけれども、先ほど来話があったように、末端の警察官はそれほど考えておりません。不逮捕特権に関してそれほど重要なものだとは考えておらない。同時に、警察庁内部でも、この解釈は論議してみなければわかりませんけれども、たぶんこの委員会で考えておる解釈と違いますよ。したがって、私は、この事件について、院の構成上の問題という取り上げ方も当然あり得ますしもそれから逮捕が適当であったかなかったかというような問題も含め、措置の適否を審議しなければならぬということは当然でありますけれども、格別、この委員会において、これを契機に、懸案の問題について、もう少し本気の掘り下げができるように、委員長において特段の御配慮をお願いしたいと思います。

福永健司自由民主党

○福永委員長 わかりました。  それでは、暫時休憩いたします。    午後三時五十二分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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