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47回国会衆議院1964/12/16

外務委員会商工委員会連合審査会 第1号

発言数
42
登壇者
5
会派数
2
開催日
1964/12/16

会議録

安藤覺自由民主党

○安藤委員長 これより外務委員会商工委員会連合審査会を開会いたします。  先例により、外務委員長たる私が委員長の職務を行ないます。  国際博覧会に関する条約及び千九百二十八年十一月二十二日に、パリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件を議題とし、審査を進めます。

安藤覺自由民主党

○安藤委員長 質疑の通告があります。これを許します。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 国際博覧会に関する条約の議定書承認に関する件について二、三質問をいたします。  まず外務大臣に伺いますが、一九二八年にパリで署名された国際博覧会条約を今日まで批准をしなかった理由というものはどこにあるんですか。署名してから三十五、六年間批准をしなかったというのは、どういう理由でありますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 わが国がいままで批准しなかったのは、わが国において国際博覧会を開催する計画が具体化していなかったためでございます。国際博覧会が主として欧米で開催されていたこと、各国の博覧会への参加の規模が割合に小さかったというようなことで、特にこの条約を批准を急ぐ事情に迫られておらなかったということがおもなる理由でございます。しかし、だんだんこの博覧会が各国でますます大規模に開催されてまいったこと、それから、日本といたしましても、非常に高度の経済成長を見て、国際博覧会をみずから開くにしてもあるいは加入するにしても、従来より全然規模を大きくいたしまして、拡大してこれに対処するという状況になりますれば、何といっても国際条約に加盟しておることが先決要件でございますので、この際批准をいたしたい、こういうわけでございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 博覧会条約を批准しなかったのは従来具体的な日程もなかったというのですが、しかし、紀元二千六百年を記念して昭和十一年ごろ国際博覧会を日本で開こうということが国内においては一時内定しておったんじゃないでしょうか。そうすると、全然この三十六年間博覧会条約というのは日本では議題にのぼらなかったというのじゃなくして、過去においてそういう時期があって、日本でもやろうということになって、戦争のために中断されておったんじゃないですか。だから、具体的に博覧会をやろうという日程がなかったから批准しなかったということじゃないんでしょう。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 その計画がだんだん熟しておったんでございますが、戦争のためにそれがもう一つというところで具体化しなかったし、あきらめざるを得ないという情勢でございましたので、その機会がなかったのであります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 二千六百年記念のときに万国博覧会をやろうとしたときは批准しないでやろうとしたんじゃないですか。そのときは批准しないでやろうとして、今度は批准してやりたいということに変わったというんですか。その間の事情はどういう理由があるのですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 これを具体化してまいりますと、どうしても批准しなければならぬということは計画の中にあったのでございますけれども、結局戦争のためにこの計画もこれ以上進めることはできない、したがって、批准の計画も思いとどまるというようなことになった次第でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 まあ既往は問わないことにいたしますが、国際博覧会条約の目的と博覧会開催の意義について説明していただきたいと思います。御承知のように、オリンピックは体育の国際的な祭典、国際博覧会は産業と科学の国際的な祭典と言われておるのですが、オリンピックに比較いたしまして国際博覧会というのは一般にまだなじんでないし、国民の協力も注目もまだないんですね。そういう意味で、一体どういう開催の意義があるのか、この際明らかにしてもらいたいと思うのです。目的と意義。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 国際博覧会をいたしますれば、国際経済における協調機運を高揚することができますし、また、当然輸出の振興とかあるいは国内産業に対する刺激になると思うのであります。あるいは、相当長期間の博覧会のことでもございますので、これに伴いまして外国から見える方々の国際親善あるいは観光の上に寄与する面も多々あろうと思います。こういうふうに具体的に相当な効果があるものと思いますが、さらには、こういうような大きな博覧会をやるということが、国民の意気を高揚する面も認められる。いろいろな角度からこの博覧会の効果があるものと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 同条約に現在加入しておる国、世界でどういう国が何カ国ございますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 三十二カ国加盟しております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 その中で、主要国、世界の有力な先進国家と言われる国で現在加盟してない国はどの国ですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 アメリカと豪州と、それから日本でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 西独は入っているのですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○椎名国務大臣 西独は入っております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 今回条約を早急に批准しようという理由はどこにありますか。前回の二千六百年のときには、申し込んでおいてあとから批准しようという動きもあったというのでありますが、今回は早急に批准して開催の申し込みをいたしたいというのでありますが、批准を急ぐ理由というのを明らかにしてもらいたい。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 わが国国内におきましても、この万国博をやりたいという希望の個所があちこちございます。それからおおむねそのためには一九七〇年を目標にしてやりたいというような機運が見られます場合に、わが国と同じように一九七〇年に豪州のメルボルンがすでにやりたいという意思表示もいたしております。そういうようなことを考えてきますと、一応いまいろいろ取りざたされておるわが国の希望が、国際的に競争関係に入ることが予想せられますので、この競争関係を考えますときに、御承知のように、この条約は博覧会の乱設を防止することをも目的といたしております。世界を三つの地域に分けまして、同一地域における六年間の開催間隔を置かなければならない、六年間の間に二つも三つも開催することができないようなふうにもなっております。そういうようなことも考えまして、この際条約に加盟しておくほうが、いずれ将来日本が博覧会を開催する場合に立場が少しでも有利なのではないか。ただいま外務大臣がお答えいたしましたように、豪州も未加入国ではございますが、豪州と日本は、この博覧会条約によりますと同一地域になるのでございます。それこれ勘案いたしまして、通産省といたしましては、条約に参加するほうが妥当ではないかということで、外務省のほうと相談をいたしたようなわけでございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 日本で開催する時期は一九七〇年、昭和四十五年ごろを一応目途としておる、そのころはちょうど同じ未加入国である豪州もメルボルンで国際博覧会をやりたいという意思表示をしておるので、早急に批准をして所要の手続をとりたい、こういうことであろうと思いますが、今度日本で開催しようという場合には、開催のテーマはどういうことを考えておるわけですか。東京で一千六百年記念に開こうとしたときには東西文化の融合とか、あるいは来たる一九六七年カナダのモントリオールで開こうというのは人間とその世界というようなテーマがありますが、日本で今度やる場合にはどういうようなテーマをお考えですか。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 実のところ、この条約に加入をいたしまして、日本でもしやる場合に多少でも立場を有利にしておきたい、こういう考え方に立っておるので、この条約の批准と博覧会をやるやらないということについては、いまのところ別個に考えておるのであります。しかしながら、せっかくのお尋ねでございまして、この博覧会をやるについては、そのときそのときのテーマを掲げておるということは事実でございます。一九六七年すでに決定しておりますカナダのモントリオールでは、人間とその世界というようなテーマを掲げております。また、ブラッセルにおける博覧会は、科学文明とヒューマニズムというようなことでございまして、日本でやる場合におきましては、国際的な視野に立った気宇雄大なテーマをきめるべきではないかと思いますが、現在のところまだ、どこでやるとか、また必ず一九七〇年にやるのだとかいうようなふうにはっきりしてきておりません。これは開催地の地元の御意向等もございましょうから、いまにわかにこういうようなことがよかろうというようなことは申し上げかねると思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 アメリカは一九七五年が独立二百年になるので、この時期に正式に条約を批准して、万国博覧会、国際博覧会を開きたいという意思表示が内々ある。そうしてモントリオールで一九六七年にもうすでに決定されておりますから、その他の地域ということになると、一九六九年四月から一九七二年三月までの間その他の地域ならできるということに条約上なるわけでありますね。そうすると、ちょうど一九七〇年ごろ、昭和四十五年ごろが時期としてはちょうどいい時期である。しかも、そのときに豪州あるいは聞くところによりますとイタリアのローマも名乗りを上げておるとか、あるいはソ連のモスクワで開催を予定し、すでに開催施設等相当の準備もあるのだという話題もあるそうであります。そういうように、加盟国がローマとかソ連が名乗りを上げ、また、未批准国でありますが豪州が名乗りを上げておるとすると、一体競合された場合にはどういう手続でその後決定されますか。しぼられるのですか。条約六条にあろうかと思いますが、その間の事情をひとつ説明してもらいたい。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 お話のように、ソ連のモスクワあるいはイタリアのローマ、こういうところも一九七〇年に開催したい意向があるやにも聞いております。しかし、これは不確実情報でございまして、現に、パリの博覧会事務局に対して正式な申し入れとか、あるいは非公式ながらもやりたいというような何か意思表示があったかと確めてみましたところ、いまだそういうことはないようでございます。いま、競合した場合にどういう決定をするかということについての詳細について私は存じませんが、条約加盟国が多数支持をする必要があろうかということは想像をいたしておりまして、私としては、さような場合にできるだけ多くの参加国の共鳴を得たい、かように考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 競合した場合には、この条約六条に、「国際博覧会の開催に関して二以上の国が相互に競合するときは、これらの国は、開催の権利を得る国を決定するため、意見の交換を行なうものとする。意見の一致が得られないときは、これらの国は、国際事務局の裁定を求めるものとし、国際事務局は、提出された意見並びに、特に、歴史的又は精神的な特別の理由、最近の博覧会の後経過した期間及び競合する各国がすでに開催した博覧会の数を考慮に入れるものとする。」ということになっていますね。ですから、結局、競合した場合には、国際博覧会の国際事務局に裁定を求めるということになろうと思います。その場合には、従来の経過から言って、ヨーロッパではすでに何回か開かれておりますから、ヨーロッパ以外の国、すなわち、南北アメリカとその他の区域ということになりますが、日本、豪州を含めた地域がまだ一回も開かれていないと思います。そういう意味で、日本、豪州を含めたこの第三のその他の区域が有力な地域になるだろうと思うのです。そうすると、競合する国は豪州と日本ということになるのじゃないか、こう思うわけですが、日本は二千六百年の際にある程度きまりかけた実情もあって、オリンピックではありませんが、日本のほうが大いに有望だろう、こう推定しておるのです。そこで、一九七〇年ごろ日本で開催ができるような状態になった場合を仮定いたしまして、この条約批准後手続はどういうふうな手続をとられるでしょうか。この批准後の見通しについて御説明を願いたいと思います。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 詳しくは事務当局からでも御説明申し上げますが、かりに一九七〇年に博覧会を開催する、こういうことでございましたならば、明年の一月一日から明後年の四十一年六月末までに申請手続をする、こういうことになっておると思うのであります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 条約を批准後さっそく明年一月からパリの国際事務局に日本で開催したいという意思表示をすると思います。しかし、その場合には、開催都市ですか、開催をする一つの計画というものを出すのじゃないか。ただ日本のどこかでやりたいと思うがという意思表示じゃないのじゃないかと思うのですが、開催の方法も二つあるのじゃないですか。国なり地方公共団体が直接万国博覧会を開催するという方法と、それから、万国博覧会の運営団体を組織して、そこにまかせてやるという方法もあるだろうと思いますが、そうした具体的な批准後の手続というのですか、国内的な問題、これをどういうふうにお考えですか。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 御指摘のとおりに、登録申請には、別紙資料として開催場所、運営組織、開催期間、展示条件等を添付しなければならない、こういうことになっております。また、開催運営の主体については、条約は、政府または公共団体がみずからこれに当たる場合と、政府の承認を受け、政府の指導監督のもとにある団体がこれに当たる場合とを認めておる次第でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 それはわかっているのですが、日本で開催を政府がやるのですか、それとも地方公共団体が主体になるのですか。この場合どう考えておりますか。それから、二千六百年のときには、日本万国博覧会協会というものをつくって、運営団体をつくって、もちろん政府の承認のもとにつくって、それが行なうようなふうになっておったのですが、今回は条約批准後開催の主体というのをどういうふうに考えておるのですか。条約では二つあるというのはわかっているのです。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 御指摘のように、二千六百年の祝典事業の万国博覧会については、社団法人万国博覧会協会が主催者となるようになっておったと思います。それで、今度の場合はどうかというお尋ねでございますが、先ほどもお答えをいたしましたように、もし博覧会をやる場合の用意のためにこの条約の御承認をお願いしておるようなわけでございまして、現在のところ希望の開催地がいろいろございます。そうして、それらの開催地をいずれにいたすかということにつきましても、まだ十分な意思統一とかあるいは検討が終わっておるわけではないのでございます。したがって、いまお尋ねのように、いまここでにわかに、政府がやるべきであるとか、あるいは地方公共団体等が中心になってやるべきであるとか、いまの二千六百年のような場合の特別な団体を承認してやるべきか、まだそれらの点についてはお答えできるだけの条件が整っておらないということを申し上げる以外に、ちょっといまお答えしにくいと思うのであります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 常識的に言えば、運営団体を組織して政府の承認のもとでそこにやらせるというのが普通じゃないかと思うのですが、まだ言明の限りでないというなら、それはそれでいいでしょう。  そこで、いま通産大臣は、希望の開催地区があると言われる。数カ所あると聞いておるのですが、いま万国博覧会の問題がこうした国内の話題になっており、その場合には開催を希望したいという正式に意思表示のあるところは、国内でどことどこですか。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 通産省のほうに一応ある程度の資料も添えて希望しておりますのは、兵庫県の神戸、大阪府の千里丘、滋賀県の琵琶湖、それから、非公式でございますが希望しておりますのは、千葉県の浦安、こういうことになっております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 四つの都市といいますか地域で希望しておられるようでありますが、この開催するについての条件というのですか、開催するとすれば、たとえば土地がどのくらい必要であり、交通の整備がどういう程度に必要であるかというような、あるいは資金的な関係、そういったことについて開催の条件を検討したこともあると思うのですが、これはどういう程度のことを考えておりますか。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 詳しくは事務当局からお答えをさせますが、一応百万坪程度の土地はどうしても必要である。また、前に宮澤企画庁長官が、パリの博覧会事務局に寄られたということを聞いております。その当時帰られて閣議での発言では、直接の施設費は五百億円ぐらい要るんじゃないか、こういう発言をされたということを聞いておりますが、おおむねその程度の規模は必要とするのではないかと思います。もし必要がありますれば、各国の状況、また事務当局の考えを申し述べさせてよろしいかと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 最近ブラッセルやシャトル等で開かれておりますが、その国で行なわれた国際博覧会の規模、参加者、施設の費用、そういったものについて資料がありましたら、事務当局でいいですから、できれば詳しく発表しておいてもらいたいと思います。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田政府委員 いままでの外国の例を申し上げますと、ブラッセルの博覧会では入場者数が四千一百万、ニューヨークの博覧会では七千万、モントリオールが三千万と言われております。それから、会場の面積について申し上げますと、ブラッセルが六十万坪でございますが、そのほかに駐車場が十八万坪、合計で七十八万坪と言われております。それから、ニューヨークが七十九万坪、それに駐車場が三十二万坪でございますので、百十一万坪でございますか、そういうことになっております。モントリオールが八十六万坪、駐車場等が四十万坪でございますので、百二十六万坪、こういうふうになると思います。経費は、ブラッセルが円で申しますと百九十九億円、それからニューヨークの場合が三千六百億円、それからモントリオールが六百二億円。これは直接比較することがなかなか困難ではございますけれども、一応そういうことになります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 モントリオールは一応の計画でしょう。過去に開いたのではなくて計画のことだと思いますが、日本で開く場合には直接費として五百億程度で何とか間に合いそうでありますか。これはもちろん場所と条件によって多少は違いがありますが、それと、このほかに間接的な費用は日本の場合どのくらいかかるようでしょうか。間接の費用は推定できませんか。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 直接の費用も間接の費用も、現実にどこの場所でやるかということでずいぶん差があると思うのであります。全く、私が申し上げた五百億円というのも、宮澤長官のそういう話もあった、こういうことを申し上げておるので、これは非常にお答えしにくいと思います。たとえば、道路などが十分でないところには、その道路の従来の計画の促進、あるいは新規の計画も必要でございましょう。また、今後の状況から見ると、相当大規模な駐車場などの必要が出てくる。それは国が直接やるのかどうかというようなこともございましょう。いろいろございますので、いまにわかにどの程度ということが申し上げかねるかと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 日本で開催しようとした場合にどのくらい参観者を想定しているのですか。それから、その場合に収支をどの程度に予想されていますか。二千六百年のときには、見積もりとしては四千四百五十万円直接経費がかかる、そして三千六百五十万円程度入場料があるものというように一応の計画は立ったようでありますが、この直接の費用、国際博覧会をやった場合の収支、こういったことについての一つの想定した数字はありますか。これも、私が言いたいのは、これは国が相当な本腰を入れてやる気を持ってある程度の予算的な措置をしなければ、地方公共団体にこれだけのことをやれと言ったって、あるいは運営委員会をつくってしかるべくやれと言ったって、なかなかできないのじゃないかと思うのです。だから、そういう点に一つの見通しを持って、国としてこれに対するどういうような援助の方法を考えておられるのか。政府の責任で外国に参加を呼びかけ、そして対外的には政府が責任を持ってこの国際博覧会を開くことになるわけですね。しかもその費用は膨大な費用がかかって、これは地方の府県にやれと言ったって無理だろうと思う。さっき通産大臣は、国際博覧会を開いた場合は、国際的な理解が深まったり、親善が強化されたり、あるいは輸出がふえたり、観光客が来たり、国民の精神の振興になると言っておりますが、この外国の例なんかを見ると、国際博覧会を開いた後は、非常に観光客がその後来て、あるいは輸出等も伸びて、国際収支の上に大きなプラスがある、こういうことを評価していますね。ブラッセルかどこかではその後十二、三億ドルも輸出がふえたというくらいで、そういうふうにふえれば、これは国家の経済の面から言ってもプラスになるわけですが、国の相当な援助がなければこの事業は達成できないと思うのです。オリンピックと同じですね。そこで、そういう収支をめぐってどういうような想定をされているのか、それから、それに対して国がこういうような気持ちを持って取り組んでいこうとするのか、そういう点をひとつ伺っておきたいと思います。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 もとより、条約の示すところで、対外的には政府の責任で行なうわけでございますが、また、この博覧会をやることによりまして地方自治体に相当寄与するところがあろうかと思います。たとえば、道路をつくった、あるいは博覧会に使用した施設が将来その自治体のために役立つというようなこともございますので、地方公共団体あるいは主催団体等においても相当な負担をしてしかるべきではないか、あるいはこの入場料などで運営費その他がまかない得るのではないか、いろいろ考えられるわけでございます。そこで、事務当局のほうで一応仮想した数字もあろうかと存じますので、御参考までに説明をさせてみたいと思います。

島田喜仁通商産業事務官(企業局長)

○島田政府委員 ただいま通産大臣から御説明申し上げましたように、その開催場所、それから、どういうテーマで、どういう事業計画でやるかによりまして、実際の収支の問題も変わってくると思いますが、原則的には、いままでの各国の例等を見ますと、入場料による収入は博覧会の運営経費を大体まかなう、こういう一つの原則に立っているようであります。したがいまして、直接博覧会に必要な土地あるいは建物等をどうするかという問題が起こってまいると思いますが、結局、これらの問題については、やはりいよいよ政府としてどの場所で博覧会を開催するかということがきまりませんと、なかなかこの算定は実は困難だと思いますが、これはきわめて大ざっぱな計算で考えますと、いまの入場料、駐車料等でまかなう規模が百億から二百億くらいになるのじゃなかろうかというきわめて大ざっぱな勘でございますが、ただいま申し上げたように、場所と事業規模がきまってまいりませんと、私ども事務的にもなかなか算定が困難でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私の時間がまいりましたから質問を一応終わりますが、国際博覧会を開くということはなかなか大事業だ。これに対してはオリンピックと同様に政府が相当な援助をしなければ成功はむずかしいと思います。どうもいまのところ政府のほうは、あまり先ばしると地方自治体が安易に政府におぶさってくる、そういうような感じを避けて、地方自治体のほうで一体どういうところまでその熱意を示すかということを待っているような状態じゃないかと思うのですが、いずれにしても、ひとつ早急に開催地をきめて、そうして、実際やる補助あるいは事業計画をきめて、政府の負担すべきものは負担して、早急に準備を整える必要があるのじゃないかと思うわけであります。条約を批准する態度として、やるかやらないかは別として、批准しておいたほうがいいだろう、会費も年間百万か百五十万、たいした金じゃないから批准しておいたほうがいいだろうということのようですが、私はそれだけじゃどうも政府の態度として消極的だと思うのです。先ほど言いましたように、博覧会の効果というものは、日本を世界に理解してもらうばかりでなくて、日本のその後の国際収支の面、日本経済発展の面から非常なプラスがあるのですから、政府も真剣にこの問題に取り組んでいただきたいと思うのです。  以上をもって、私の質問は時間となりましたので終わります。

櫻内義雄自由民主党通商産業大臣

○櫻内国務大臣 お答えいたします。  板川委員から、政府が消極的ではないかということでございますが、確かに、博覧会の開催ということを主眼にして考えますと、そういうことも言えるかと思います。しかし、私の気持ちといたしましては、この条約を批准をすることによりまして、その中には相当積極的な気持ちも含んでおると、こういうように御理解をちょうだいしたいと思うのであります。板川委員の御指摘のように、条約批准後にすみやかに具体的な計画に取り組めればまことにけっこうだと思っております。

安藤覺自由民主党

○安藤委員長 これにて連合審査会を終了し、散会いたします。    午前十一時六分散会

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