外務委員会 第2号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/12/16
会議録
○安藤委員長 これより会議を開きます。 国際博覧会に関する条約及び千九百二十八年十一月二十二日にパリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。戸叶里子君。
○戸叶委員 私の質問に入ります前に、さきほど連合審査会での板川委員に対するお答えの中で、私もちょっとふに落ちない点がございます。というのは、やはり日本の希望として七〇年には博覧会を開くんだという、そういうお気持ちで今度は批准をされるように伺っておるのですけれども、その点はいかがなんですか。ともかく批准をしておいて、それから博覧会のことは七〇年にやれればやりたい、こういうふうなものなんでしょうか、七〇年をめどにしておいて批准をしようとされるのでしょうか、それはどっちがどうなんでしょうか、ひとつはっきりおっしゃっていただきたいのです。
○櫻内国務大臣 戸叶委員が御疑念を持っての御質問のようでございますが、先ほど申し上げましたように、条約の批准を得ておくことが将来予想される日本の国際博覧会開催に有利ではないかということから、通産省の立場としてはこの条約に加入をしてくれたらどうかということを外務省のほうにお願いをしたようなわけでございます。そこで、博覧会はやるのかやらぬのかということでございますが、現在国内に開催の希望地はございます。しかし、その希望地が意思統一ができるのか、どこにきめるべきなのかというような問題がすべてみなペンディングになっておりまして、したがって、いま七〇年にどこどこで博覧会を開催するためにこの条約の批准をお願いしておるのだというようなお答えはしかねるということを率直に申し上げたようなわけでございます。
○戸叶委員 そうしますと、開催地等でいろいろ問題があるけれども、ともかく七〇年にはやるというその目途を立てて、そして計画を進めていく、こういうふうに私も了承したいと思います。 それから、もう一つ、もしそうだとするならば、一体、博覧会を開催するにあたっては、先ほども板川委員がちょっとお聞きになりましてそのままになっておりましたが、どういうふうな形、形式をとってやっていかれるか、たとえば委員会をつくるとか、あるいはまた国のほうが全部責任を持ってやるとか、そういうふうなことを考えましたときに、どういう形をとられるかくらいのことは頭の中に置いておかれてもいいのではないか、こういうふうに考えますので、この点も念のために伺っておきたいと思います。
○櫻内国務大臣 先ほどお答えをいたしましたように、二つの形がございますが、私の希望といたしましては、政府の承認を受け、政府の指導監督のもとにある団体がとれに当たる、すなわち社団法人のようなものをつくってやってもらうということのほうが適当ではないか、かように考えております。
○戸叶委員 先ほどわからなかったのが大体いまのお話でわかったわけです。 そこで、批准をしておいて、そして博覧会を開くという気持ちなのか、少なくとも七〇年には博覧会を開くんだ、そのためにはいま批准をしておいたほうがいいんだ、こういうお考えなのかということをあらためてお聞きいたしました理由は、この条約の面におきましても、いま政府のこれまでの御答弁を伺っておりますと、来年の一月には国際博覧会事務局に登録をしなければならないというようなことが説明の中でも言われていたわけです。しかし、条約の五条とそれから八条の規定によりますと、三年六カ月が手続上必要とされる期間のように思われるわけです。ところが、いま批准をして、来年の一月に手続をいたしますと、まだ五年もあるわけで、五年前からこの登録をしなければならない理由が何かあるのかしらというようなことも考えられるわけでございまして、何か特別五年前にそういうふうにしなければならないというようなことがおありになるのかどうか、この点も確かめておきたいと思います。
○櫻内国務大臣 この一九七〇年説というのが出るゆえんは、先ほど板川委員が御指摘のように、カナダのモントリオールの博覧会と次に予想されるアメリカでの博覧会を考えますときに、七〇年が一応の目標になる、こういうわけで、だんだんこの一九七〇年説が強くなってまいったと思うのであります。 それから、御指摘の、五年前で早いのでないかということですが、これは三年六カ月前でいいわけです。こういうことになっております。ちょっと読み上げますが、国際博覧会条約及び博覧会国際事務局の内規によれば、開催年の年初から起算して三年半前、昭和四十一年六月までに在パリ博覧会国際事務局に国際博覧会の開催に関する登録申請を提出しなければならないことになっている。さらに、これはその最後の締め切りを三年半としておるわけです。そして、それじゃ受け付けるのはいつか、開催年の年初から起算して五年前、昭和四十年一月、こういうことになるわけです。ですから、明年の一月から昭和四十一年の六月までのこの一年半の間に申請すればいいのであります。七〇年を一応の仮定と考えますときに、いまのような期間に申請をする、こういうことになります。
○戸叶委員 次に伺いたいことは、条約の三条で、国際博覧会の開催期間は六カ月というふうに限られているわけですけれども、これを六カ月と規定した理由は何かあるんでしょうか。条約上のことでお伺いしたい。 それから、ついでですから、それに関連して伺いますが、一応十二カ月ということが議定書では書いてあるわけですが、その場合には、火災とか洪水とか、社会的混乱のほかは延期を認めないということになっておると思います。したがって、あくまでも開催の期間は六カ月ということになっておるわけで、特別の火災とかそういうことがあった場合には十二カ月も認めるということになっておりますけれども、特に六カ月に限った理由が何かあるかどうか、伺いたいと思います。
○佐藤説明員 特に六カ月に限りました特別な理由はないと思います。御承知のとおり、三条は議定書で改正されているわけですが、前の一九二八年の条約もこの議定書も六カ月になっておりまして、これより長くなりますと、開催頻度が問題になりまして、次の博覧会の非常にじゃまになるわけでございます。したがって、大体六カ月ということでやめようじゃないか、もし不可抗力の火災とか洪水というようなものがございましたならば延ばしてもいいということにきめたというように了解しております。
○戸叶委員 六カ月と限った理由は、特別な理由がないということでございます。 そこで六カ月が期限であって、その前にどこかの国で引き揚げるというようなこともあり得るわけですか。そういうことはなくて、初めに六カ月にしましようということになったら、あくまでも六カ月間はずっと続くということでございますか。
○佐藤説明員 この議定書に書いておりますとおり、六カ月というのは連続的な六カ月でございます。ただ、偶発的事故で開催が不可能になったような場合には、その閉会が予定された月から六カ月以内の間で六カ月ということが出てくるわけです。したがって、一年以上にはならないということになるわけでございます。
○戸叶委員 大体わかりました。しかし、私の聞いているのはそうじゃないんです。事故があったときには十二カ月という期間があるんですけれども、初めのほうで事故がない場合には、初めのほうの六カ月の間で、出品している国の都合で引き揚げるというようなことも可能かどうかということを伺っておるのであります。初めにきめられている六カ月間はずっと継続的にやらなければならないというわけですね。
○佐藤説明員 この点は別に規則にも何も書いてございません。しかし、普通の場合、大体外地の場合は日本館なら日本館をつくるわけでございますから、その場合には大体六カ月の間置くのが通常の形だろうと思います。
○戸叶委員 改定議定書では、博覧会の開催地につきまして、世界を欧州地域、米州地域、その他の地域というふうに三地域にこれを区分しておるわけです。それを三つの地域に分けた理由は何か特別にあるかどうかを伺ってみたいと思うのです。 さらに、現在その条約の中へ加盟している国を見ますと、米州地域の中からはカナダ一カ国しか入ってないのじゃないかと思うのですけれども、私の不勉強でしたら訂正していただきたいのですが、カナダ一カ国だけしか入っていないと思いますけれども、そういうふうな一カ国しか入っていない、加盟国が一カ国しかないのにもかかわらず、その地域を米州地域と分けておるわけです。しかも、この米州地域、欧州地域、その他の地域として、もしそういうふうな分け方をするならば、その他の地域ということをアジア・アフリカ地域というふうに分けたらいいのじゃないかというふうに思いますけれども、アジア・アフリカ地域が少し無視された感があるように思いますけれども、この点はいかがでございましょう。
○佐藤説明員 この地域の種別は、御承知のとおり、一九四八年の議定書で初めて入ったものでございます。この博覧会条約自体は、当初は欧州地域の規制というところから始まったものでございまして、博覧会はもともと非常に欧州地域で多く行なわれたわけでございます。欧州地域と、それからその後にアメリカのほうの地域でだんだん行なわれてまいりましたものですから、いままでの実績を見ましても、欧州地域と米州地域は非常に多いわけでございます。したがって、この地域別をいたしました理由自体が、頻度と申しますか、一回行なわれた場合に何年かの期間を置かなければならないというためにこの地域を分けたわけでございますから、そういう意味では、欧州地域、米州地域に頻度の規制を強くして、あとはそれほどいままでの実績もないわけでございますから、今度の場合なんか日本と豪州とが競合するような可能性もございますが、こういうことはわりあいいままで少なかったわけで、したがって、その他の地域というものが一つのまとまったものになっておる、こういうふうに私は理解しております。 もう一つの御質問のカナダの問題は、米州地域としては御承知のとおりカナダ一国でございます。ただ、この条約によりまして、たとえばアメリカで行なわれたような場合、これを国際事務局で認めて締約国に参加を許したような場合には、頻度計算上ではこれも開催されたということになるわけでございます。アメリカで、たとえば、ニューヨーク博は今度は承認されませんでしたけれども、もしそれが承認されたといたしますと、今度のモントリオール博というものができないわけでございます。そういう形で、アメリカも非締約国ではございますが、やはり頻度計算上には承認された場合は入ってくるわけでございます。そういう形でカナダ一国ではどうもおかしいじゃないかという御疑問は当然だと思いますが、そういう形になってこの条約はワークするわけでございます。
○戸叶委員 私ちょっといまの御答弁わからないのですけれども、頻度によって、欧州地域は一番たびたびやったから欧州地域というものを設けた、米州地域はやはり米州地域のアメリカもたびたびやっているから米州地域ということで設けたという。それで、カナダ一国しか米州地域としては入ってないにもかかわらず米州地域を設けたのはおかしいじゃないかという私の質問に対して、いまおっしゃったことは、アメリカでもたびたびやっているんだから米州地域というふうに設けたんだというようにおっしゃるのですけれども、ちょっとそれは……。なぜアメリカはこの条約に入らないのですか。
○佐藤説明員 アメリカが入らない理由は、これまた別の理由なんでございますが、これは、アメリカでこの博覧会をやりますときに、たとえば出品物の免税措置だとか問題がございまして、これは州の権限に属しているものでございますから、その州の権限と連邦の権限との調整の問題がございまして、アメリカはいままで入ってないわけでございます。 それから、先ほどの御答弁、ことばが足りなくてまことに相済みませんでした。この議定書で直しました四条でございますが、四条のあれによりますれば、三ページの最後のところに、「前項の期間」と申しますのは頻度計算の期間でございますが、その期間については「締約国が開催する博覧会と非締約国が開催する博覧会との間に差別を設けることなく適用される。」こういうふうになっておりまして、非締約国がやりました博覧会で第一種と認められるような博覧会については、事務局が承認した場合には頻度計算としては同じように計算されるわけでございます。したがって、アメリカでもし行なった場合には、同一地域でございますから六年間その同一地域では同種の博覧会はできなくなるわけでございます。そういう形で、アメリカも非締約国ではありながらこの条約の中に入ってくるわけでございます。
○戸叶委員 アメリカがこの条約に加盟するような動きはないでしょうか。それが一つ。 もう一つは、シアトルではいつ博覧会が行なわれたんでしたか、シアトルのあとニューヨークで行なわれたその期間は、十五年間の期間がなかったように思いますけれども、私の間違いでしょうか。
○佐藤説明員 アメリカの批准の問題は、今度一九七五年——六年でごさいましたか、大きな博覧会をアメリカがやるという計画がございまして、そのときは入ろうかというような話があるやに聞いております。 それから、シアトルの博覧会は六二年だと記憶しておりますが、あれは、博覧会国際事務局の考え方といたしましては、一般博覧会の第二種というふうに考えているようでございます。この第四条に博覧会の種別がございますが、第二種の博覧会というふうに考えているようでございまして、したがって、その頻度計算に変わってくるわけでございます。
○戸叶委員 もうちょっと詳しく言ってください。変わってくるということは、この条約に言われているように、第二種については同一国では十年間に一度ということでしょう。ニューヨークはどういうことになりますか。
○佐藤説明員 したがって、今度のニューヨーク博は国際事務局は承認しておりません。
○戸叶委員 じゃ、アメリカもやはりこの条約に加盟しようとしているというようなことをいま伺ったわけですが、そこで、今度は第八条ですけれども、第八条の中ごろに、「人及び建造物の安全並びに工業所有権及び著作権の保護を保障するための措置」というところがありますけれども、この条項に従ってわが国では何か法制上法律の制定または改正を必要とするようなところがあるかないかを伺ってみたいと思います。いまある法律でこの条項はだいじょうぶまかなえるということになるのでしょうか。
○佐藤説明員 これは、いろいろ検討いたしました結果、いまの法律の条項でいけるということになっております。
○戸叶委員 先ほど板川委員からちょっと伺ったようですけれども、条約を批准しますと分担金を払うわけですけれども、大体分担金は国連に加盟している国連の分担金と同じくらいだということも聞いていますが、そうであるかどうかということと、それから、もう一つは、その分担金は来年度は予備金から出るのでしょうか、どこから出るのでしょうか、この点も伺いたいと思います。
○佐藤説明員 これは条約によりまして国際連盟ということになっております。古い条約なものでございますから国際連盟の基準ということになっております。現在の場合には国際連合と読みかえるべきだと思います。したがって、はっきりしたことはわからないわけでございますが、大体国際連合の分担金比率が日本に非常に似ておりますのはイタリアでございまして、イタリアに例をとりますと大体一万四千フランから一万五千フランくらいになりまして、百万円をちょっと出るくらいの分担金になるかと思います。 この予算措置といたしましては、今度の予算ということになるか、あるいは予備金か、私この点ちょっと知っておりません。——予算措置をやっているそうでございます。
○戸叶委員 いま私伺おうと思っていましたら、うしろのほうで私語があったのですけれども、それに対していまお答えになったことは、国際連盟とここに書いてあるのを国際連合と読みかえるべきだとおっしゃいましたね。だとするならば、日本の条約なんですから、国際連合と初めからしておいたほうがいいのじゃないですか。わざわざ国会へ出すのに国際連盟と書く必要はないのじゃないですか。古くから使われていることばだからというので、いまない名前をここで出すべきでなくて、国際連合と直すべきじゃなかったのでしょうか。
○佐藤説明員 これは、条約の本文自体に国際連盟となっておりまして、その本文全体が締結の対象になりますものでございますから、これはちょっと変えるわけにはいかないわけでございます。したがって、これは連盟ということで適用されると考えざるを得ないわけでございますが、現在の分担金の比率をきめる国際事務局の慣行といたしましては、連合の比率を準用してとっているということでございまて。先ほどの御答弁はそういうふうに直していただきます。
○戸叶委員 そうしますと、連合の比率でもってこれをきめるにいたしましても、やはり、これから批准をする場合に、これを連合というふうなことばに改正したほうがいいというふうなことはおっしゃらないのですか。おっしゃったほうがいいんじゃないですか。パリの事務局にそうは言えないのですか。この条約ができたのが二八年ですか、古いのですからその当時のことばを使ってあるのでしょうけれども、やはりことばが変わったら直すべきであるということくらい日本で提唱してもいいのじゃないかと思うのですけれども、この辺は提唱できないのでしょうか。
○佐藤説明員 御承知のとおり、この条約自体が二八年にできたもので、ほかの国が入っておりますのはそのころに入ったわけでございます。したがって、この条約は多数国間条約なものでございますから、これと同じ条約に拘束されるためには同じ形の条約に入らざるを得ないわけでございます。したがって、ここのところだけ日本が直すというのは、この条約の改正の会議でもありましたときには提唱できると思いますが、いまここで入るときにというわけにはいかないと思います。
○戸叶委員 そういう意見のあったことは一応申し出ておいていただきたいと思うのです。 それから、十五条なんですけれども、十五条は展示された物品に損害を生じた場合の政府の賠償責任だと思うのですけれども、それに対しての何か特に立法とか法の改正とかという必要はないかどうか、いまの法律で全部間に合うかどうかということを伺いたいと思います。 それから、もう一つ、こういうことによって賠償ということになりますと、いろいろその間に紛争ということが起きてくると思いますけれども、その紛争の解決方法というようなことはこの条約のどこにもないように思いますし、また、仲裁裁定の規定もないようでございますけれども、そういう場合にはどういうふうな形で解決されようとされるのか、伺いたいと思います。
○佐藤説明員 この十五条の保護について必要なすべての措置をとるということについてどういう措置をとらなければならないかということをパリの事務局にもいろいろ聞いてみたのでございますが、警備体制とか、そういうふうな、何と申しますか、損害の起こらないようないろいろな手当てをしろということでございまして、賠償の問題までは考えてないということを言っております。 それから、紛争の問題は、これはむしろ、この条約というよりも、政府委員というのが参加国及び開催国において任命されるわけでございますから、その政府委員の中で話し合いで解決するというような慣行になっておるのじゃないか、私はそう了解しております。
○戸叶委員 展示されたものに対する物的損害というものは起こらないように保護をしろということだけのようですけれども、それは当然のことであって、それをしないことがおかしいのだと思うのですよ。だけれども、それよりも、もしも起きた場合に一体どうなるかということを私たちは心配するわけですけれども、起きた場合にその国で補償するのだとかしないのだとか、そういうこともはっきりしておかないと、問題が起きないとも限らない。起きないことを私たちは願いますけれども、起きないとも限らないので、そういうところまでやはり話し合っておく必要があるのじゃないかと思うのですけれども、いまのように起きないように保護すればいいのだということだけで片づけられる問題とお思いになりますか。
○佐藤説明員 これはそういう事情が起こることは可能だろうと思います。ただ、条約においては、条約の規定といたしましては、それについては別に何も規定しておりませんでございますから、これは日本の一般国内法で損害賠償の問題を取り上げるという形になるのじゃないかと思います。
○戸叶委員 国内法で取り上げるということになると、いま何か国内法を改めるなりあるいは新しく何とかするなりという必要は生じますか、それとも在来の法律でいいということになりますか。
○佐藤説明員 この条約から来る義務といたしまして国内法を制定する必要はないと思います。条約に入ったことによって国内法制定の義務が起こるというごとはないと思います。ただ、その事態事態は起こると思いますけれども、これは国内法、いわゆる日本の法律によって損害賠償なり何なりというごとになると思います。
○戸叶委員 参事官はそういうふうに簡単におっしゃいますけれども、そしてまた、おそらく、何か事故が起きた場合にはこういうふうにすべしというような国内関係の法律はあると思います。思いますけれども、いまのような御答弁で問題が解決されるかしらということを私どもちょっと懸念するのです。たいへん心配をいたします。たとえば、外国のものがそこに展示されるのですから、その外国のものが展示された場合に、起きないように万全の措置をとる、しかし、もしも起きた場合に、向こうからいろいろ言われたときに、国内のこういう法律があるからだいじょうぶですというようなことを自信を持っておっしゃれるかどうかというと、何か参事官がおっしゃるのも何となくたどたどしいような気がして心配をするのですけれども、この辺のことは私は展覧会をおやりになるからにはよくきちんときめておいていただかないと問題を起こしはしないかということを非常に心配いたします。それから、たとえばいまの仲裁裁定の規定もないということになりますと、出ていった国の人たちがお互いに話し合ってするというようなことでも、また問題が起きるような場合もないとも限りません。せっかく親善のためにやったことが親善でなくなったりするようなことがないようにという老婆心からですけれども、特にこの点も注意をしておいていただきたい、こういうふうに思います。
○佐藤説明員 御指摘の点、今後ももう少し十分検討いたしまして、粗漏のないようにいたします。
○戸叶委員 私は、時間を急がなければ、こういうような場合にはこういう法律によってこういうふうに解決できるのだというところまで実は聞かせていただきたいと思っているわけですけれども、あとでもいいですから、その点はお知らせ願いたい、こういうふうに思います。 それから、二十一条なんですけれども、まあ大体二十一条と二十二条の関係ですね、大体二十一条、二十二条の意味はわかるのですけれども、念のためにその内容について説明していただきたいと思うのです。
○佐藤説明員 この二十一条の地理的名称の使用禁止でございます。これは、たとえばベルギーならベルギーがどこかパリあたりの博覧会において東京館というようなものをつくる、そういうふうなことを禁止しているわけでございます。日本が参加しておりますにもかかわらず東京館というようなものをつくったりするようなことは困る、そういうことを言っているわけでございます。それで、もちろん、参加しない場合には、その締約国政府の要請によって公表するということになっておるわけでございます。 それから、二十二条は、たとえば今度のモントリオールの博覧会で日本館をつくりましたときには、そこだけしか日本という名前はつけられない、ほかのところで日本何とかレストランとかというようなものをつくられては困る、こういうことでございます。
○戸叶委員 大体そういうことだろうと思ったのですけれども、念のために伺ったのです。 それから、この条約というのは、一九二八年に日本は署名をしておるわけですね。そうしますと、この署名の効力というものはいまでも生きているかどうか。この間の戦争によってそうした効力は一切消滅したのではないかというふうにも考えられますけれども、戦前の非常に古いこの条約に署名をしたということがそのまま生きているのかどうか、あるいはまた、新しく加入をするという意味になるのか、この辺の関係を承りたいと思います。
○佐藤説明員 この点は生きております。したがって、日本の場合には批准いたしますわけでございます。加入でございませんで批准いたすわけでございます。
○戸叶委員 そうしますと、いまちょっと思い当たりませんけれども、何かこういうような条約ですね、たとえば戦前に非常に古いもので日本が一応加盟したというような条約で、今度の戦争でもって消滅したというようなものはないのですか。みんなずっと生きているわけですか。これは特例とかなんとかいうのじゃなくて、一般的な考え方としてそうなるものかどうか、根本的な問題を伺っておきたいと思うのです。
○佐藤説明員 一般的な点としては、大体全部生きていると考えていただいてけっこうだと思います、非常に特殊の、平和条約によってはっきり明文的にやめたもの、当然消滅すべきものというようなものは、解釈上消滅をするものはございますが、それ以外のものは生きていると考えております。
○戸叶委員 いまの問題は、原則的な問題ですから、やはりはっきりさせておきたいと思いまして伺ったわけです。 そこで、最後に通産大臣にお願いしたいのですけれども、先ほども、批准をして一九七〇年に博覧会をするという目途を立てられて計画を進められるわけですけれども、まだそのような計画というものもはっきりさせておらないというようなことも伺ったのですが、五年というのはたいへん長いようですけれども、やはり一つの大きな国際的なものをするということになりますると、相当いろいろな問題が出てくるわけでございますから、批准をしたというだけでなしに、その後の計画をどうするかということを積極的にお立てになっていただきたいということが一つと、もう一つは、開催地でいろいろ問題があるようでございますけれども、やはり、開催地を選定するにあたっては、日本の産業を発展させる上においてはどこがいいかというようなことをよくお考えになって、大局的な立場からおきめになっていただきたい、こういうことを私は切に要望いたしますけれども、この点についての通産大臣のお考えを承っておきたいと思います。
○櫻内国務大臣 戸叶委員がおっしゃるとおりでございまして、条約批准後に現在開催を希望しておる各地の意見調整をいたしまして、できれば一九七〇年を目標にして万全を尽くしたい、こう思っております。
○安藤委員長 永末英一君。
○永末委員 この条約を批准することによってわが国が持つべき権利と義務とをこの際明らかにしていただきたい。
○佐藤説明員 権利と申しますのは、利点と申しましてもよろしゅうございますが、わが国が国際博覧会を開催する場合と参加する場合と、両方になるわけでございますが、開催する場合には、この条約の締約国の参加を確実に——強制的ではございませんが、多くの締約国の参加を期待できるわけでございます。これが一番大きな権利と申しますか、利点と申しますか、そういうふうなものでございますが、そのほかに、パリの国際事務局の種々な援助を求め得るとか、それから、外国の出品者との間の問題もこの条約によっていろいろ規定されておりますから、それに基づいて運営していけるとか、そういう点が、権利と申しますか、利点と申しますか、そういうものだろうと思います。 それから、義務というほうは、一番大きな義務と申しますのは、非締約国の開催する博覧会に参加するときには事務局に対して承認を求めなくちゃならない、この点が一番、義務と申しますか、制約と申しますか、そういうふうな一番大きな点だろうと思います。
○永末委員 利点と権利とは違うと思うのですね。条約によれば、わが国が締約国になることによって博覧会事務局の理事会に理事を派遣し、そうして博覧会事務局で決定すべきことについて発言権を持つというようなことは考えられると思います。 義務としては、先ほど問題になりました分担金を払わなくちゃならない等々の問題があると思いますが、その他何かありますか。
○佐藤説明員 義務を説明いたしますれば、経費分担の件、それから、自国で開催する場合には国の援助、参加国に対して便益を与えること、それから、博覧会を利用して詐欺を働く者に対する訴追の措置をとらなければならないというような問題がございます。それから、博覧会の開催の場合には国際事務局に対して登録しなくちゃならないとか、外交上の経路を通じて締約国に通知しなくてはならないとか、競合したときに国際事務局の裁定に服さなくちゃならないとか、その他十五条、十七条、十八条、二十五条、ずっと義務がございます。
○永末委員 先ほど、第八条の著作権の保護を保障するための指貫を博覧会に登録する場合につけなくちゃならないというような意味の質問がございましたが、御答弁では、ほとんど何にもする必要がない、こういう話です。私の聞いておるところでは、たとえば著作権一つをとりましても、フランスなどでは、いわゆる衣類の模様、デザインに対する著作権は確保されているけれども、わが国ではまだ法制上これが確保されてない。したがって、もし国際博覧会がわが国で開催されるような場合には、わが国の持っておるそういうデザインを著作権として確保するということを国内法でしておきませんと、万国著作権条約によるところの保護を受けられない。こういう問題が現実にあるわけである。だといたしますと、これは一例でございますが、やはり国際博覧会を開催するためにはわが国の法制上整えるべき問題があろうと思いますが、どういうお見込みか、お聞かせ願いたい。
○佐藤説明員 この点は種々検討しておりますが、いまお話しになりました著作権の問題は、おそらく模写その他の問題であろうと思いまして、事務局ともいろいろいま話しております。この点、模写その他の問題でありますれば、そこにおける警備措置というようなことでできるんじゃないかといまのところは考えておりますが、この点はなお検討いたします。
○永末委員 その他関税に対する免税措置の問題も、条約上規定したものによって国がいろいろ施行する場合には、いわゆる法制上法律をつくらなければならぬ問題も出てこようと思います。特に私がこの機会に要求しておきたいのは、いまおっしゃったようなデザインに関する著作権の問題は模写だけの問題ではないのであって、ひとつ外務省も検討されて、通産省のデザイン課、文部省の著作権課と十分お打ち合わせをされて、わが国のはこれに関連する著作権者にはなっておりませんが、これらに著作権を正当に保護されるように要望しておきます。 次に、費用分担の問題では、先ほど、国際連盟の分担率を慣行として、いま国際連合の分担率を適用しておる、こういう話ですが、国際連盟の分担率と国際連合の分担率とは違うと思います。したがって、慣行としてというのは、連盟事務局の規約等によって国際連盟時代に分担しておった額を変えて、国際連合が設置されて以来国際連合に加盟した国が分担している率、こういうものでやっておるのかどうか、その点をひとつ伺っておきたい。
○佐藤説明員 先ほど慣行としてと申し上げましたのは、このパリの国際事務局、この万国博覧会のパリの国際事務局の慣行としてと申し上げたのでございます。これにはパリのこの機関の理事会の了解事項があるようであります。
○永末委員 国際連合の分担率は、国際連合の費用の総額をセットして、その中で各加盟国が分担率をきめて分担していると思うんですね。ところが、万国国際博覧会に関する条約の加盟国は非常に少ないわけです。しろうとで考えましても、国際連合の分担率というものでやれば、これを四千スターリング・ポンドにしましても、一〇〇ということで分母を置いた場合に、変わってくるのではないか。一体どんなことをやっているのかをひとつ伺いたい。
○佐藤説明員 たとえば、日本ではいま国際連合の分担率が二・七でございますが、それそのままというわけではございません。それはもちろん分母を変えていくわけでございます。それの比率によって変えていくわけでございます。
○永末委員 これはわが国がこの条約の加盟国になることによって負うべき義務でございますからね。一体幾ら払うのか。いま伺いますと、来年度予算に組み入れる準備をしておられるというのですけれども、その金は一体どういう基礎で出したか明らかにしていただかないと、われわれ国民としては、ふわふわとした間に金が出ていくことははなはだ不明朗ではないかと思います。お答えを願いたい。
○佐藤説明員 これについては事務局ともいろいろ話しております。先ほど申しましたのがちょっと間違っておりました。日本の国際連合の分担率は二・二七でございます。したがって、この日本の分担率に、日本以外の全部の分担率を足しまして、これと一〇〇との比率でふやしていくわけでございます。それで持っていきますと、日本とイタリアとは非常に似ているわけでございますが、イタリアの分担率に近いものになるだろう。実際の金自体は、まだ六五年度の予算がきまっておりませんでございますから、その払う金が幾らということはまだはっきりきまっておりませんが、それが大体百万円ちょっと出るくらいのものだろうと思います。
○永末委員 この点はひとつ来年度予算に出てくるならばそのときに明確にするように要求しておきます。 第二に、通産大臣に伺いたいのでありますが、まあ一九七〇年を暗黙のうちに目途として事が進められていくとするならば、オリンピックの開催の経緯から考えましても、相当程度政府部内における準備体制、同時にまた、今回の場合には開催地と指定せらるべき地方団体が準備すべき問題、こういうことがあろうと思います。同時に、それはわれわれ国会に対して法律として出される問題、予算として出される問題があると思うわけです。これは一体いつごろには明確になりますか。この点をひとつ伺いたい。
○櫻内国務大臣 先ほど申し上げました開催希望のところが、いまのところ資料をもって希望しておるところが三カ所、また、資料はございませんが会合等で決議をいたしまして希望しておるところが一カ所ございます。資料などの出ておるところの分は事務局におきましてそれを詳細検討しておるわけでございますが、いずれにいたしましても、私どもの立場からいたしますと、どこか一カ所にしぼって決定をいたしたい、そして、その後に場所が一応きまりますれば、その場所から提出されておる資料に基づきまして、国、地方の費用の分担なども考えていきたいし、さらには、その主催希望地の希望をも勘案しながら、どういう形でやるか、先ほどこれを申し上げましたように、二つの形がございますが、できれば政府としては社団法人のようなそういう団体でやりたい、そういう点の意思統一をいたしまして、順次話を進めていきたいと思うのであります。七〇年を目標にいたします場合に、申請期間が明年一月一日から明後年の六月末までの一年半のことでございますが、できれば早いにこしたことがございませんので、大体の腹づもりでは、明年の上半期には何らかの意思統一をはかり、ちゃんとした計画を立てたい、こういうような心づもりでおります。
○永末委員 オリンピックの場合には、国内には開催前にもオリンピックに関する関係機関がございました。今回の場合にはそういう関係をつくるかつくらないかということがまだペンディングになっておる。したがって、いま通産大臣は上半期と申されましたが、少なくとも国会に関係する事項としては通常国会の閉会日であります五月二十日までにはそういう準備を整えられて、輪郭を明らかにせられる御意思があるかないかをお伺いしたい。
○櫻内国務大臣 一九七〇年に開催を目標といたしますれば、永末委員の御指摘のような、そういう時期を考えなければならないかと思います。
○永末委員 質問を終わります。
○戸叶委員 一問さっき伺っておくのを忘れましたので、条約の問題なんですが、三十五条では、「このため、非署名国は、その加入をフランス政府に外交上の経路を通じて書面で通告するものとし、通告書は、フランス政府に寄託するものとする。」と、フランス政府ということばが使ってあるわけです。ところが、三十七条、三十八条では、フランス共和国政府ということばが使ってあるのですけれども、この二つを使い分けている理由は何かあるのでしょうか。その点を伺っておきたいと思うのです。
○佐藤説明員 これは原文のままでございますが、特に理由はないと思います。
○戸叶委員 原文のほうもなるほど使い分けているのですけれども、どうして使い分けたかしらと私たちは疑問を持つのですが、こういうことは別に疑問をお持ちにならなくてもいいのですか。同じに統一して使ったらいいじゃないかと私たちとしては思うわけです。
○佐藤説明員 私もそう思うのですけれども、最初につくりましたときにこういうふうになっているわけでございますから……。
○安藤委員長 これにて質疑は終局いたしました。 —————————————
○安藤委員長 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 本件を承認すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○安藤委員長 御異議なしと認めます。よって、本件は承認すべきものと決しました。 なお、本件に対する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○安藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○安藤委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十七日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時四分散会