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46回国会参議院1964/11/07

文教委員会 閉会後第6号

発言数
102
登壇者
8
会派数
2
開催日
1964/11/07

会議録

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) ただいまより文教委員会を開会いたします。  教育、文化及び学術に関する調査中、最近の災害による文教関係の被害の状況と対策等に関する件を議題といたします。  本日は政府側から押谷文部政務次官、西田文部大臣官房長、斎藤管理局長、蒲生社会教育局長、福田初等中等教育局長が出席されております。  質疑の通告がありますのでこれを許します。小林君。

小林武日本社会党

○小林武君 政務次官にお尋ねいたしますが、北海道の冷害ではその被害の範囲と被害の額等についてはきわめて大きいものがあるということについては、政府においてもこれを調査し、あるいは関係各方面もその点についてかなり詳細にわたっての実情が明らかにされていると思うのでありますが、このこと自体は、いまここで取り上げませんで、それに伴いまして被害農家がその生活を維持することが困難な状態に陥ったということから、これら農家子弟の就学困難の現状にあるということは、すでに御承知されていることと思うのです。まず第一に、六万一千以上の児童生徒が被災農家児童の中にあるということを考えますと、給食を実施しているとか、あるいは実施していないとかいうようなことはさておいて、これらに対して文部省としてどういう対策を講じておられるか、そのことが一つ。もう一つは、先ほども申し上げましたように、いわゆる被災農家の生活の困難という問題と、これに伴って就学に困難な児童生徒が出てきた。その場合におけるいわゆる教科用図書の問題とか、学用品の問題とか、あるいは修学旅行費等の問題に関して、就学奨励についてどのような対策を講じておられるか。第三点といたしまして、被災農家の子弟のうちの高校生というのは二万以上をこしている、こういう状況からいって、育英会として一体こういう農業者の子弟について何か配慮を加えているかどうか、こういう点についてお尋ねをいたしたいわけです。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 今年の北海道の冷害は非常な激甚な被害がありまして、被災農家の生活を脅かしておるようなことも小林委員御発言のとおりでありまして、まことに御同情にたえないところであります。その被害激甚の結果、就学児童の給食関係、あるいは育英関係、あるいは今後長欠児童も出るであろう等の諸問題につきまして、この対策を政府において目下検討中でありますが、その詳細につきましては局長からお答えを申し上げたいと存じます。

小林武日本社会党

○小林武君 詳細の点について局長から説明していただくことは、それはひとつあとにいたしまして、この対策については文部省としてはかなり真剣に取り組んでおると思うのでありますが、政務次官として、一体この問題に、いまのような三点に限られたわけではございませんけれども、教育の問題として取り上げればこの三点が大体中心になっておる。その他のこと等についても、もちろんいろいろ御配慮をいただいておると思うが、そういう点について、特別にこの災害対策についてはこうあるべきだというような方針のようなものはなかったわけですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 御発言のとおり、今年の北海道の冷害はまことに激甚でありまして被災農家の生活を脅かしておる。その程度におきましても、ほとんど前例を見ない程度の大被害と考えておりますので、その生活を脅かしておる関係から、文教関係に及ぼす影響につきましては相当深刻なものがあると考えます。したがいまして、政府におきましても、最もきめのこまかい配慮が必要であると存じておりますので、まことに抽象的なことばで恐縮でありますが、行き届いた、きめのこまかい配慮をもってこれが対策に当たりたいというのが私の考え方でありまして、文部当局におきましても、いまこういう方針をもって検討中でありますから、その詳細な内容につきまして、具体的な問題は局長からお答えをしたい、こう申し上げておるわけであります。

斎藤正文部省管理局長

○説明員(斎藤正君) 第一点、育英の問題につきましてお答えいたします。担当者がおりませんので私がかわってお答え申し上げます。災害のための就学困難となった学生、生徒に対しましては、日本育英会を通じまして、その希望等を調査いたしました。現在、奨学金の受領希望高校生が一千名以上にのぼっておるようでございます。これらの者に対して奨学生の特別採用の措置を構ずるよう現在準備中でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 希望数は千百四十二名だと私は承知いたしておるわけでありますが、これ全員について、何といいますか、一般貸与奨学生、あるいは特別貸与奨学生の貸与の対象とするというふうにこれはおきめになるわけですか。

斎藤正文部省管理局長

○説明員(斎藤正君) 担当者がまいりましたので、ひとつ担当者からお答えいたしたいと思います。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) この千名余にわたります一応希望者につきまして、全員を採用するかどうかの点につきまして、なおいま少しく実情を調査いたしまして検討したいと考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 もう少し実情を調査するというのは何を調査するのですか。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) 育英会の心がまえといたしましては、できる範囲内で多数の該当者を採用する心組みでございますけれども、ただ詳しいデータがまだ未着の点ございますので、この点また北海道の支部と十分連絡をとりまして、現在調べ中でございます。したがいまして、その結果によりまして最終的に確定したい、まあこういう考え方でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 押谷政務次官の話であるというと、今度の災害の実情というものは非常に深刻なものがあるから、これについては文部省としては真剣に取り組みたいというようなお話があったのでありますが、ただいまの答弁だというと、私はいささか文部省としては怠慢とは言いかねるけれども、いささか北海道の冷害の実情を十分御存じないような話だと思うのです。何を一体調査するのですか。全道にわたってほとんどの地域が冷害を受けている、しかも高校に入学しているところの育英会の貸与を受けるような学生の数というものは二万四百十四名いるわけなんです。その二万四百十四名の者のうち、とにかく特に希望している者が千百四十二名あるとしたら、私はもうそれでもってあなたのほうの調査は十分だと思うのですよ。ただ育英会にもやはり予算はあることであるから、その点についてのいろいろな苦心のあるところは私も了解できますけれども、データの不足であるというようなことをあなたからお聞きするということは、私は文部省がこの問題について真剣に取り組んでおらぬという、こういう理解に立たざるを得ないと思いますね。どういうことなんですか、そのデータがそろわぬとか何とかということは。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) ただいま私の御説明で多少御説明不足であったかと存じますが、この調べ中と申します具体的な意味は、たとえばその困窮の状況が非常に著しいかどうか、たとえば収穫皆無というふうな状況なり、あるいはその半分程度というふうな段階があり得るわけでございまして、その点につきましては、たとえば一般貸与奨学生に採用するか、あるいは特別貸与奨学生に採用するかという点につきまして、やはり判断を要するわけでございます。それと、ただいま御指摘がございましたように、全体としての財源関係というもの、そのどういう種類の奨学生についてどの程度採用するかという、全体のめどが出ませんと、その計画全体が成り立ちませんので、そういう点につきまして現在取り調べ中だというふうに申し上げたつもりでございます。まあそういう考え方でございまして、御了承いただきたいと思います。

小林武日本社会党

○小林武君 千百四十二名の希望者というものは、二万四百十四名のうちの千百四十二名なんです。私は北海道の実情というものをかなりよく知っています。北海道の冷害というものは今年度においてどういう冷害であったか。まあ史上最大なんというようなことは私は言うべきではないと思いますけれども、その災害のひどさというものについては、これはもう政府から行かれた調査団も十分お認めなんですね。だから、この千百四十二名というものは、これはもう全くいわゆる生活に困窮して学業の継続がおぼつかないと思われる者が希望したと私は思うのです。そうするなら、残された問題は、私は育英会がどの程度この予算の問題でこれを採用できるかという努力にかかっていると思うのです。すると、あなたのお話だというと、そうではなくて、その困窮の度合も調べなきゃならぬ。一体、北海道に水田地帯がどのくらいあって、畑作地帯がどういう状況にあってということをあなたは御存じないかもしれないけれども、現地の教育関係者、教育委員会とか、あるいは学校の教師とかいうようなものは十分承知の上でこれをやっているわけです。私はそういう点では親切味が欠けていると思う。文部省はまだこの問題についての認識を十分私は持っておらないと思う。一体、この前私が文部省にちょっと聞いてみたところでは、四百二十名程度というような、そういう数字も若干聞いたのです。そういうようなことで、私はこの問題をとにかく解決できると思ったら大間違いだと思います。なぜ、この千百四十二名の問題を全部やるような努力をしないかということです。これは私は北海道の農民の気持としては割り切れないと思いますね。それで、いまあなたのお話だというと、特別奨学生にするか、一般のほうにするかというようなことですけれども、これはあれですか、むしろ、その割り振りはどういう割り振りをお考えになっているか知らないけれども、千百四十二名全部をやるということになったら、どっちのほうを採用したほうがいいのですか。一般のほうがいいのですか、特別のほうがいいのですか。私の考えでは、特別にしたらなかなかこれはやはり一そう困難なような気もするのですがどうなんですか、実情はそうじゃないのですか。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) こまかい財源につきまして積み上げた計算をしたわけではございませんで、的確なところは明瞭に申し上げにくいのでございますが、大体従来の例等を考えますと、おそらく一般貸与奨学生として採用する分が大半であろうという考え方をとるわけでございます。で、特別貸与の場合は著しく困窮という点がまずございますので、それと、それから全般の財源等とにらみ合わせまして、どの程度に現在の段階で採用可能であるかという点が、これは今後の問題としてそういうことを検討いたしたいと考えております。なお、まあ全体として非常に消極的ではないかという御指摘でございますが、私どものかまえといたしましては、この全員を対象といたしまして、できるだけ多数の者を該当者について採用したいという気持は当然持っておるわけでございまして、実行上のいろいろな問題をかみ合わせながら、具体的に確信のある結論を出したいと、かような意味で、いままでのような御説明を申し上げたわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 それぞれ御苦労なさっておることは私も了解いたしますけれども、この問題について、かなり積極的な対策というものをやはり文部省は講ずるべきである。そこで、ちょっとお尋ねいたしますが、特別貸与奨学生というのは、採用人員は本年度は三万八千八百人ですか、それから一般のものは六万八千八百七十九人と承知いたしておるのですが、これらのものはどういうことになっておるのですか。それに採用人員というのは、何といいますか、満ぱいになっておるというふうなことになっていますか、いまのところ。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) もちろん採用時点におきましては予算上の定数一ぱいにとるということでございますので、いわゆる満ぱいの形でございます。ただ、これが従来の実績を見ておりますと、年度途中にやはりいろいろな理由で奨学金の必要でなくなった者、あるいは学校から退いた者、あるいは休学するというような、いわゆる年度間の移動によりまして若干の欠員が出てまいります。さしあたっては、そういう欠員から、こういう必要の場合につきまして、補足して採用するというような形をとっておるわけでございます。そういうふうな意味合いにおきまして、このたびの災害に関しましての特別措置も、さような欠員を利用いたしまして、既定経費上、どの程度採用可能であるかということをまず第一に検討しておるような次第でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 非常に努力しておるという点については、先ほど申し上げたとおり、私は認めないわけではないのですけれども、そうすると、先日尋ねたときには四百二十名程度というふうな大体のめどを持っておられた。しかし、今後、実施には努力しなければならぬというような御意向のようであったわけですけれども、現在、大体千百四十二名の希望数に対して、一体どのくらいのところまでは見込みとして出ているわけですか。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) これは最終的な数字でないことはもちろんでございますが、ただいまお話しのような数字までは少なくとも何とかしたいと、かような考え方でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 幾らといったかな。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) ただいまお話しのように、四百数十名というお話がございましたが、その程度のところは、現在の段階で一時的に考える数字ではなかろうかというふうに考えております。なお、今後、確定的にどの程度財源措置が可能であるかどうかという点につきましては、なおもう少し検討さしていただきたいと思います。

小林武日本社会党

○小林武君 そうすると、あまり当初のあれから進んでおらない、先ほども言ったとおり、二万四百十四名のうちの千百四十二名だということをお考え願いたいこと、それから畑作地帯の状況というのは、それは北海道の冷害というのは非常にひどいということをよくお考え願って、四百十二名というのは三分の一ですよ、希望者の。その程度にとどまるということは私は非常に酷だと思います。一そうの努力を、私は文部省はこの際払ってもらいたいと思うわけです。  それで、もう一つ念のために聞いておきますが、あなたのさっきの説明では、たとえば水田地帯と畑作地帯と比べた場合には、畑作地帯というのは非常に困難の度合いが強い、そこは特別奨学生として採用するというふうな、そういうような意味もあるわけですか。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) 大体いまお話のような考え方を一応持っているわけでございます。で、ただ現実には、特に特別貸与のほうは、先ほど申しました年度間での欠員等の移動等が比較的少ない状況でございますし、一般貸与に比べますと、いわゆる弾力度が低いということは確かなんでございますが、そういうふうな事情がございますけれども、特に著しい困窮者で、かつ非常に優秀な成績を持っておりますようなものにつきましては、できるだけそういうふうな配慮も加えていきたいという気持でございます。そういう意味で申し上げたわけでございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 関連。これは政務次官にお聞きしますが、いまの質問について課長の話を聞いておると、これから四百数十名のところまでは、まあまあいまのところ消化できそうだ。しかし、あとはこれから。検討中だという話、しかし、これはますに入っているものをそのままにしておいては、ちょっとこれはなかなか積極的な消化の対策は出てこないのじゃないかという感じがするのです。あなたの話だと、最初に相当思い切った対策を講じなければならぬような発言があるのだが、一体、一千百数十名ですか、それは少なくとも何とかしなければならぬ人員だと小林君は言っているわけです。可能性はどうなんですか。ただ検討しているだけであって、五百名程度でしたという結論もこれはあり得るわけなんです。それじゃ実情に合わない。一体消化できるような対策があり得るのかどうか、当面して千百数十名のものは何とかしなければならぬのだということを強調されているのだから、それを消化するだけの対策があり得るかどうか。対策もないのに、努力をしてみる、検討してみるでは結論は見え透いている。どうですか、あなたの御意見は。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 千百四十二名に対する奨学資金の御要望にどの程度にこたえるかということ、またこうした一つ一つの奨学資金の貸与につきましては、やはりその間の実情を調査するというのは、あと学生課長から申し上げたように、それぞれのケースにつきまして、ケース・バイ・ケースでこれはきめなければならぬのでありますから、調査はもちろん必要であり、お許しをいただけると思うのであります。こうした育英会の運営に当たりましては、資金量というものがやはり基本にものをいってまいりまするので、いわゆる貸与資金量の可能な範囲というものにやはり大きな制約を受けます。いまお尋ねのように、可能な程度というものにつきまして、十分努力をして御要望に十分こたえ得るような、各方面の努力が要求されまするので、いま当局におきまして、でき得る限り千百四十二名の方々の御要望にこたえたいという方向をもって努力をいたしております。それがいろいろ資金量でありますとか、その他制約もありまするので、全員の御要望にこたえるとはいま申し上げかねますが、学生課長の申しましたように、いろいろな調査をもとに、各方面の総合的な努力を積み上げまして、でき得る限り御要望にこたえたい、こういうような気持で努力をいたしておる次第であります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 まだはっきりしないのだがね。ぼくは、課長なんかのところでできる作業というのは限界があるのだよ。貸与についても、従来の傾向を見ておるとね、しかし、こういう災害が起こって、何とかしなければならないものが起こってきたというのは、現実の政治の問題として解決しなければならぬワクがありますのでというようなことでは政治じゃない。だから、課長のできる仕事というものはやっぱり限界がある。そこを文部省なら文部省として、政治的にこの窮状を打開して、国民の子弟の教育の問題で困難にぶつかっているものを解決するのにはどうするかということをまず考えなければならぬでしょう。ワクのあることはわかる。ワクがないからだめですというのは政治じゃない。そう思いませんか。あなたの話を善意に解釈すると、大体、小林委員は実情を調査しているわけです。文部省側はまだ調査をこれから十分にやろうというのです。該当者の二万何ぼのうち、少なくも千百数十名は非常に極端にまいっている。これだけは少なくも最低限どうかしなければならぬということを強調しているでしょう。ところが実際は四百数十名のところまでしかめどがついてないというのが課長の話、だから、これからどれだけ伸びれるかは検討してみなければわかりませんという、そのくらいの話なら一応ここでそんな話が出たという程度にとどまってしまう。ぼくらのほうの問題を出している意味は、少なくも当面している現実の政治上の問題を文部省として解決するめどをつけなければならぬ。それの見通しがあって、そういう見通しでやれということをあなた方から主管の局長なり、課長なりに言うだけのめどがあるのかどうか、そういう自信があるのかどうかということをあなたに聞きたい立場なんです。どうですか、その点は。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) この御発言の内容は、いろいろ文部省で調査をいたしまして、御要望にこたえなければならぬという方向に努力を積み上げるのでありますが、結局、制約を受けるのは財源関係、資金量ということになると思うのです。そこで、その制約につきましても、当局のほうではいろいろ苦労をいたすのでありますが、事務当局の話等もよく考慮をいたしまして、でき得る限り資金量を——いま遊んでいるわけじゃございません。こういう育英資金がゆとりのあるような状況の運営をしておったら皆さんからお叱りを受けることになるので、一ぱい一ぱいに使っておる。その中から御要望にこたえるような、一つの災害対策の一環としてこの問題に取り組むのですから、非常に困難はありますが、困難を乗り越えて御要望にこたえるように努力をせなければならぬ、こういう考えを持っております。

米田勲日本社会党

○米田勲君 このことの主管局長はだれですか、出てますか。

斎藤正文部省管理局長

○説明員(斎藤正君) 主管局長は大学学術局長でございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 それじゃやむを得ないから課長にお聞きしますが、あなたのほうの仕事を進めていく上で、一応現状では四百何十名かのところまではまず第一次のめどがついた。小林委員の当面少なくとも解決しなければならぬ人数は千百何十名だ。この差を埋めようとすればどこに隘路があるのか、決定的な壁がそこにあるかどうか。これは理屈のつけようになる。壁があるから何か理屈をつけて減らすという方法もある。しかし、結定的な壁があるのかどうか。それがあるならはっきりしてもらいたい。政務次官にその壁を突き破ってもらわなければあなたのほうではできない、幾ら考えたって。現在の第一次に考えている四百数十名から、小林委員の言っている最低千百何十名というところまでこぎつけるにはどういう困難性があるのか、何が解決つかなければそこまでいけないのか、その見解はどうですか。

笠木三郎文部省大学学術局学生課長

○説明員(笠木三郎君) 具体的には政務次官からお話がございましたように、資金量というところが最終的な問題かと思うのであります。最終的には政務次官からお話がございましたように、資金量というものが最終的にはいわゆる壁になるわけでありますが、その点につきましては先ほどちょっと申しましたように、既定経費の中で、たとえば欠員等ができましたところのものを融通するか、あるいは既定の採用計画を一部変更いたしまして特にこういう緊急なものに振り向けるか、どちらかということになるわけであります。そういう点の最終的には該当者が何名ということになりました場合に、それを具体的に採用する範囲がどこまでに落ちつくかということは、最後にはそういう資金の問題が出てくるわけであります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 政務次官、やはりこれを解決するのには資金量、結局それを政治的にあなた方が解決をつける努力をしてもらえるかどうかによって、そちらの作業の進め方が変わってくるのです。その責任を負えますか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) この資金量の隘路を打開するための努力をすることは、ここで約束ができると思います。その成果につきましての責任はまだお約束はできませんが、ひとつ努力はいたします。

米田勲日本社会党

○米田勲君 努力ということばは、日本語はあとでどうでも使えるのだが、この話は実際困難な状態にぶつかっている問題だから努力をしてやろうというような程度のものではない。やはり聞いてみると資金量全体の総ワクがどうなるのかということでしょう、そこを解決するような熱意がなくちゃ幾ら事務当局にやれやれと言っても無理だ。そこを大臣か政務次官が切り開く、そのために努力する、文字どおり努力するという約束をしてもらわぬと単にお互いが話し合った程度に終わる、間達いなく努力してくれるということを信頼していいね。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) お約束を申し上げます。

小林武日本社会党

○小林武君 そこでいまの件ですが、努力を約束されてたいへんけっこうですが、これは急を要するような問題ですね。もう年末を控えてきて非常に生活が苦しくなれば、子供に学校をやめさせようというようなことになってくる。小学校、中学校でもやれないというようなことが起こってくる。十勝という畑作地帯を一つ取ってみても、二万五千名いるというのがきのうの町村長の陳情の中にございました。そういうことを考えると、高校というのはもっと手軽にやめさせられる実情にある。だから、一体そのめどをどこに置いているのか、しばらくたってやるというのではいかぬ。だから、努力をされるということになると、どこらをめどにしてやるのか、もう近々努力の結果があらわれてくるか、これはどうですか、きわめて近いうちに結果があらわれてくると見ていいでしょうか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 問題は一つの冷害の対策の一環でありますから、のんきな気持を持って努力すると申し上げているのじゃございません。早い時期に最善の努力をいたしまして、ある程度の結論を出したい、こういう私の気持であります。

小林武日本社会党

○小林武君 一言これにつけ加えますが、たとえば農村関係でも、その他直接関係あるところは、かなり私は手早くものをやっているのです。これはいろいろ文句をつければもっと早急にやったらどうかというあれも出ますが、とにかく文教関係に比べて割合にぼくはほかの政府の関係方面は早い、はなはだどうも酷なものの言い方でありますが、感じられるのです。したがって、それらの振り合いを考えられて早急にひとつお立てを願いたい、この件はこれで終わります。あとの件の……。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) 申し上げます。まず、すでに冷害地におきまして給食を実施している場合でございます。こういう給食の実施校につきましては、今度の冷害によりまして新たに給食費の支払いが困難になるというような児童生徒が相当数出てくるものと予想しているわけでございます。で、こういうような児童生徒に対しましては、準要保護児童生徒給食費補助、現行制度上こういう補助が行なわれておりますが、準要の給食費補助が行なわれますように、市町村の申請に応じまして、できるだけすみやかに補助金を追加配分したい、このように考えてすでに財源を用意しております。次に、冷害地の学校でまだ給食を実施しておらない学校が相当数ございます。こういうような給食の未実施校については、やはり冷害によりまして児童生徒の欠食等の問題が起こってまいるわけでございますが、そういう問題に対処いたしまして、小麦粉製品、たとえばビスケットとか、クラッカーとか、そういう小麦粉製品、あるいは、ミルクの場合でも特にインスタント・ミルクというようなものを用意いたしまして、応急給食をすみやかに実施できるというように、ただいま私どもにおきまして所要物資の円滑な供給をはかりたいということで準備いたしております。なおまた、これに伴いまして、新たに準要保護児童生徒が相当数出てまいると思いますので、そういうような準要の児童生徒に対して給食費の補助を行ないたいということで現在準備をいたしております。なお、特に北海道の十勝、上川、網走、釧路の市町等を中心といたしまして、相当範囲にこの学校給食の問題が起こっているわけでございますが、こういうことにつきまして、ただいま北海道の教育委員会と緊密な連携を保ちながら検討いたしておるところでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 実施校については準要保護児童生徒に対するような補助を被災農家児童に対して行なうというような御答弁だったと思いますが、その場合、小学校が五千五百七十一人、中学校が二千三百八十七人というのが被災児童生徒、これが実施校の場合ですね。そうすると、計七千九百五十八名。この七千九百五十八名全体が対象人員ということになるのですか、これはどうです。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) 市町村におきまして準要保護児童生徒の認定をいたすわけでございます。したがいまして、市町村において、ただいま先生が申されましたそういう児童生徒につきまして、これを準要保護児童生徒と認定して申請がありました場合には、内容を検討いたしますが、できるだけその申請に応じましてすみやかに補助金を配分したい、このように考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 この点については、それぞれ関係の市町村からは準要保護児童生徒に扱ってもらいたいという、こういう申し入れがありますから、そうすると、ただいまの答弁の理解は、七千九百五十八名の生徒児童に対して、そういう要求があるならば財源等も十分用意されておると、こういうふうに理解してよろしいですか。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) はい。さようでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 未実施校の問題ですけれども、未実施校は、文部省でもすでに御存じと思いますが、小学校の場合は三万一千三百九十八人、児童数として。中学校が二万一千七百三十六人、計五万三千百三十四名なんですけれども、これに対して応急給食をやるという手はずはさまっているわけですね。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) そのことにつきましては、北海道の教育委員会が目下市町村と協議中でございます。したがいまして、その結果、未実施の市町村が新たに学校給食を開設する、応急給食を開設するというわけで申請がまいりますならば、できるだけすみやかに私どもに用意してあります補助金を配分したい、こういうふうに考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 市町村が、それじゃどうなんですか、それだけの負担にたえられないという場合、この点についてはきのうのこれは十勝の市町村長の陳情書の中にあるんですけれども、とにかく負担になかなかたえられない市町村が相当あるやに聞いておる。そういう場合には、これらの市町村に住む児童生徒というものが応急給食の何といいますか、恩恵というか、そういうものには浴することができないということになるわけですか。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) 御承知のとおり、準要保護児童生徒の補助金、これは二分の一でございますが、あとの二分の一は設置者、つまり市町村が負担するたてまえになっております。したがいまして、そのことによりまして、従来、一応理論的には交付税で措置しているわけでございますが、新たに準要保護児童生徒が相当数ふえる。その場合には一応前例にのっとりまして、特別交付税をもってみてほしいということで、すでに自治省に連絡依頼済みでございます。そういうことで交付税、特別交付税の裏づけをもって一応できるのではないかというふうに考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 そうすると、文部省の大体いまの見解では、全員にわたって可能であるという見通しを持っているわけですね。

吉田寿雄文部省体育局学校給食課長

○説明員(吉田寿雄君) その点につきましては、私どもとしては、北海道の教育委員会とともに応急給食を開設するように未実施校については指導勧奨しておるわけでございます。しかし問題は、その交付税は一般財源でございます。御承知のとおり、ひもがついてございませんので、その点はやはり理事者の方の悔い御認識をいただきまして、できるだけ優先的に応急給食を開設してもらいまして、交付税をそちらに向けようということで、現在私どもは指導といいますか、依頼を北海道の教育委員会を通じて各市町村にしているところでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 その点については了解いたしました。そういう努力を続けていられることについて非常に安心もしましたけれども、一そう私はそういう面についてはひとつ強力に指導されたほらがよろしいと思います。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) 最後に就学援助の問題でございますが、この問題につきましても、ただいま学校給食のことを御説明申し上げましたのと大体同じようなことでございます。この冷害によって就学援助をしなければならぬ児童生徒がかなり増加する見込みでございますが、それにつきましては、私も現在のところ、既定予算の範囲におきまして十分まかない得るというつもりでございますので、できる限りすみやかに道の教育委員会等と協議をいたしまして交付いたしたいと考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 配分額を増額してもらいたいというのが、これは関係者の強い要求なんですが、具体的に一体どのくらいの増加を見込まれているわけですか、いまのところ。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) これは推定でごさいますけれども、道の教育委員会のほうから一応報告を受けておりますのは、延べ人員にして約二万五千人程度と聞いております。そういたしますと、金額にいたしますと、まあ一千万足らずと考えております。したがって、多少人数が動きましても、その点は既定予算の中で十分対処し得るというふうに考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 念のためにもう一ぺん確認しておきますけれども、一千万円程度ならばこれはできるということですか。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) この三十九年度の就学奨励費はかなり余裕があるように考えておりますので、かりに、まあそうならないことを希望いたしますけれども、一千万円がふえましても、大丈夫対処できるという考えであります。

小林武日本社会党

○小林武君 そこで二万五千名という数字は、これは北海道教育委員会からのあれですか。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) さようでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 若干、二万五千名というのは私の見当では少な過ぎるような気もするのですね。これはかなり増加するようにいろいろその方面、たとえば関係の給食の問題を考えましても、いろいろなことを考えましても、あるいは小さい一つの畑作地帯の数字を考えてみても、そこだけで二万五千名というあれが出てきている。そうすると、全道ということになりますと、二万五千名というのはどうしてもそろばんが合わない。したがって、これは道の教育委員会はどのような調査をして出したのかわかりませんけれども、私としては二万五千名以上になるおそれが十分にある。したがって、それに対する増加の額について一千万円以上、上回ってもということでございますが、そういう点については一そうのやはり努力をしていただきたいと希望するものです。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) もちろん先ほど申し上げましたように、推定でございますので、正確な数字はまだつかめてないと思います。したがって、この数字が動きましても、それに応じて私どもは十分対処し得るように準備をいたしたいと思います。

小林武日本社会党

○小林武君 これはあれですか、二万五千名を上回るといっても、どのくらい上回ってもいいということですか。その話はおかしいですけれども、二万五千名というのは十勝という一つの地区だけで二万五千名というのが出ているわけですから、私は先ほどもお話が出たように、上川もあれば、釧路もあれば、根室もあれば、網走もあるということを考えると、いまのところ十勝はかなり畑作地帯でひどいということは想像されますけれども、釧路、根室、網走といえども決してそれに劣らないような気もするのですね。そういうことになると、かなりの増額を私は見込まなければならぬと思うのですが、そういう点については、先ほどあなたは相当余裕があるというお話ですから、ひとつその点については十分御努力いただきたいと、こう思うのです。  そこで、政務次官にひとついまの就学奨励費の問題ですね。これは一千万円程度ならば何とかなるという、そういうことでございますし、それからその一千万円程度というのは、先ほども話に出ているように二万五千名ということを大体数として想定して、それに見合う一千万円ということですから、これは私は少なくとももっともっとふえるというふうに考えるわけです。その点については、これはひとつ政治的な力で処理しなきゃならぬ問題だと思いますが、この点については、一千万円をこえた場合に、どうぞひとつ被災地のことを十分お考え願って御対処願いたいと思います。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 実情よく調査をいたしまして御要望にこたえるような処置をいたしたいと思っております。

小林武日本社会党

○小林武君 型どおりの御答弁ですけれども、政務次官の誠意をひとつ信頼いたしまして、いい結果の出ることを期待しておりますから格段にひとつよろしくお願いいたします。  以上で終わります。

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) 速記始めて。   —————————————

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) 小林武君。

小林武日本社会党

○小林武君 産炭地の学校教育に対するさまざまな影響ということについては、私はやはり十分産炭地の実情というものが理解されないから、そのために問題がだんだん雪だるま式に大きくなっていく。たとえば産炭地の一つの教育上に起こる障害として、どうも学校に行くことをあまり好まない生徒が出てきたり、それに伴う非行の問題が起こったり、あるいは学校の運営のことから言えば、もう子供だけの問題ではなくて、家庭の問題にまで学校教育が相当いろいろな点で働きかけをしなければ学校教育そのものがなかなか効果を発揮できない。効果を発揮するという問題よりも、どうして教育が荒廃していくのを防ぐかという問題にも追われている。こういうようなことがいまの実情だと思うのです。で、われわれは、まあそう理解しているのですけれども、どうもこの点について、文部当局としては若干楽観的な考え方が強過ぎるのではないかというふうにわれわれは考える。そこで、政務次官にお尋ねしたいのですが、産炭地の問題は非常に憂慮すべき事態がたくさんあるとわれわれは考えるのですが、一体、学校教育にどういう影響を及ぼしていると文部当局はお考えなのかどうか、この点について政務次官からひとつ御答弁をお願いしたいと思います。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 産炭地域の振興対策につきまして、特に文教関係については重大な事態に当面していることにつきましては、御発言のとおり、憂慮すべきものであると考えておるのでありまして、それについて、あるいは長欠児童がいたり、学校給食についてのその費用負担の困難、その他のいろいろな事態がありまするので、文部省といたしましては、これも十分対策のために研究を重ね、努力をいたしたいと存じているところでございまして、具体的な関係につきましては局長からお答えをいたさせたいと思います。

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) 速記をつけて。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) ただいま産炭地の教育の問題につきまして政務次官からお答えした点でございますが、少し補足させていただきますと、私ども産炭地域の最近の全体的な環境と申しますか、教育環境そのものには非常に憂慮するものが多い点を心配しているわけでございます。最近の傾向を見てまいりますと、確かに産炭地域におきましては長欠児童、生徒がふえております。これは全国平均よりも特に産炭地域は高い。それから非行少年、これは十四歳未満の統計を見ましても全国平均よりも産炭市のほうがはるかに高いというような、そういう状況でございます。また、一方におきまして、そういう斜陽産業の地帯でございますので、それにいままで従事しておりました家庭の生計の非常に貧困化と申しますか、そういう点から離職者等の子弟が非常に困っているという状態でございます。したがって、私どもといたしましては、この産炭地域の生徒、児童の問題については、特に就学奨励を強化していくというような考え方で、従来から就学奨励費の増額あるいは援助率の引き上げ、あるいはまたそれに見合う特別交付税等の増額というようなことをやってまいったわけでございますが、しかし、事態は非常に深刻でございまして、全国各産炭地の全部が一様とは申せませんけれども、その中でも特に福岡、熊本等におきましては、かなり深刻な事態がほかに比べてあるようでございます。そういうところについては、今後もできる限り生徒児童の教育に支障のないように就学援助等を拡大してまいり、あるいはまたそれに伴って学校の教育あるいは指導の面にもできる限り手を尽くしていきたいというような考え方で進んでいるわけでございます。全般的に申しまして、決して楽観を許さない非常に深刻な事態があるということは私も認識いたしておるわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 この委員会の中には、わりあいにいわゆる産炭地から出た議員の方というのが多いのですね。だから、わりあいに実情についてはそれぞれ御存じだと私は思う。それでいま初中局長から非常に産炭地の問題を楽観的に見ているということはないというお話がありましたけれども、私らから見れば、やはりもっとこの問題について深刻に考えてもいいのじゃないか。たとえば、いまやこれは学校とか何とかという問題を離れて、教育委員会も、たとえばその関係の市町村の議会も、みんながやはりもう産炭地、いわゆる関係の児童とか父兄とかの問題ということだけでなくて、一般の教育に影響を及ぼしているわけですから、全般の住民の問題になってきている。深刻な具体的な例をあげたら、実際われわれとしてもりつ然とするという事態もあると思う。この点についても、この委員会のある方もそういう具体例についてお話を私にした方もある。だから、この対策というのは、やっぱり特殊な対策だと思うのです。いまやこれを全国的な各学校の問題を一律に考えるという考え方に立ったら、産炭地の問題は手の施しようもない状態になってくる。だから、いま初中局長の努力されている点については、これは認めるけれども、そういう考え方はけっこうだと思う。しかし、まだ足りないところがある。この対策というものが、たとえば就学奨励費等の問題について考慮をするというのは、これは当然です。同時に、一体この対策というものの正面に立つものは何かということを考えなければいかぬ。やっぱり教育委員会も正面に立つ、学校の教育も立たなければならぬ。学校全体も立たなければならぬということになったら、学校運営そのものの関係のあるいろいろな条項についてどういう手当をしなければならぬか。これは一律にほかのところの学校と同じように考えてはいかぬ。たとえば定員の問題でも何でもですが、これについてはあまり具体的にいえば時間が長くなるからやめますけれども、私はその点では、実は産炭地の問題は、石炭対策特別委員会だから、石炭対策特別委員会から教育の問題で調査に行こうなんということは、いささか文教委員会としては残念だと思う気持ちもあるのですが、これはどこから行ってもいいだろうということにもなりますけれども、石炭対策特別委員会のほうでひとつやるから、文教委員はこれに参加しようというような、これも行かないよりかもいいですけれども、これはまあしかし、文教委員会としてももっと深刻に考えなければならぬし、文部省あたりもここらあたりでもっと力み返らなければいかぬと思うのだけれども、政務次官初めみんなあまりそういう点については御心配の様子もない、わりあいにおっとりしていらっしゃるというような感じがするわけですけれども、どうなんですか。これは政務次官にお尋ねしてもなかなかあれだから福田さんに尋ねてみたいのだが、対策という問題、実情のことは、私はもっとやはりほんとうのことを言うと、文部省としては、きめのこまかな実情の調査というものがあってしかるべきだと思う。問題点というだけではない。ですから、問題点の指摘に対してはもっと具体的なものがあっていい。対策としては、やはりもう少し、一体学校のあれはどうするのか、正面に立たせる学校に対しては一体どういうあれをするのかというようなことになっていて何かお考えがありますか。ほかの学校と一律でよろしいとお考えになりますか、どうですか。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) 私どもといたしましても、昨年も産炭地域の全部ではありませんが、非常に深刻な地帯を調査いたしました。また、今年になりましてからも全般的に一応の調査をいたしております。そのほかに、各都道府県の教育委員会から必要な調査資料はちょうだいいたしております。そういうような資料に基づきましていろいろと検討はいたしておるわけでございます。ただ、いろいろこれはむずかしい問題がたくさんあるようでございまして、ただ、教育問題、学校教育の問題ですから、学校教育に限定しても何ですけれども、非常にやはり各般の問題を総合的にやらないと、一つだけでは解決しないというような事柄もいろいろあるようでございます。そういった点で、文部省だけでまたできない事柄もたくさんあると思いますが、教育問題だけに考えましても、先ほど申しましたような生徒児童の指導なり、教育あるいは就学援助の問題、あるいは先生の何と申しますか、指導力強化と申しますか、そういう点もいろいろ考えなければならぬと思います。文部省としてやらなければならないこともたくさんございます。そういう意味で、できることから私どもは気をつけまして、そうしてできる限り産炭地域の教育があまり落ちないように、ほかの地帯と同じような教育ができるようにやっていきたい。こういうことで、従来からも多少こういう点につきましては特別にいろいろな問題を考えておるわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 初中局長のいうように、問題をひとり教育という面からだけ解決しようとしてもだめだという意見については全く賛成だ、その点についてはね。これはもうできるものではない。しかし、当面われわれが考える場合には、教育という問題からそれじゃどういう対策があるかということになるわけですけれども、そういう点になるというと、文教関係では文部省の責任、文教委員会の責任というものが出てくると思う。私はあなたのおっしゃることの中に、あげ足をとるわけではないけれども、たとえば教師、学校の指導力の問題、そういう非常な問題点に立ち向かうのには、指導力という一つのそれだけでいうと、教育を鞭撻すればいいというようなこと、誤解すれば。誤解でなければ幸いだけれども、聞きようによっては教育だけ鞭撻すれば問題が解決するのだというようなやり方でやられるのだったら、これは大間違いだ。教員がほんとうに指導力を発揮するのにはそういう条件をそろえてやるのが必要だ。そういう条件をそろえてやるなら、あなたの口から定数の問題がどうとか、定数の問題についての配慮とか、いろいろな問題をひとつ出してもらいたい。大体いまの段階にくるというと、学校の中に閉じこもっただけでこの問題は解決はつかぬ。これは家庭の問題まで全部やっていかなければならぬ。結局、子供は生活困難の中に放り出されてしまっておる。だから、子供のいろいろな問題が出てくるわけです。そういう問題を解決するということになったら今度はどうなるのか。教員がほんとうに働けるというのにはどうするかということを考えなければならぬ。ところが、炭鉱の人間というのは減ったのだから、教員の数もそれによって減らしていったらいいだろうというような、いわゆる数の上からみたしゃくし定木のような解釈が事実行なわれておる。どこでも、北海道でも行われておる。学校でもう教室があいたからこの教室は要らないのだろうというような式の、まるであき家の中で教育が行なわれるということも起こっている。そういう実情を一体どうするのかという問題も起こってくるわけですから、もう少しやっぱりぼくは対策としては文部省として十分な、きめの細かいやり方をひとつ立ててもらいたいと思う。同時に、私はもう実情についてはよくわかりましたというような、そういうやっぱり考え方からわれわれは抜け出さなきゃならぬ。別にぼくはなわ張り争いの意味でさっきから言っているのじゃないけれども、やっぱり文教委員会あたりからひとつ実情を調査するというような、そういうような空気が文部省あたりから出てこなきゃならぬ。そんな空気はひとつも出てきておらぬ。石炭対策というような、どっちかというと石炭があれで離職者がどうするとか、石炭のあれはどうなるとかというような問題を解決する、むしろ経済的な、労働的な側面でものを見るようなところに教育問題のあれを持っていかなきゃならぬようなことでは、これはぼくは、ぼくらに責任ないとは言わぬけれども、これは文部省あたりも大いに考えてもらわなきゃならぬし、それから政務次官あたりは大いに反省してもらいたいと思うくらいの気持なんです。  まあ私の質問は、これで終わります。   —————————————

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) 米田勲君。

米田勲日本社会党

○米田勲君 先ほどのお話では、この限度政令問題では自民党の文教部会のほうで最近話し合って、そうして社会党の文教部会のほうとさらに話し合いをして、そうして煮詰まったところで問題の処理をしていくといったような話が政務次官の口からあった。私はもう自民党の文教部会と社会党の文教部会のメンバーとの意思の疎通は、この政令が出る以前ぴしっとついている。これは前回は私は文部大臣にも、おられるときに言ったとおり、しかも稲葉部会長は私にはっきり、とにかく文部大臣にはかくかくの事情があるらしいから、絶対にそれは出してもらっては困る。しかも、もしどうしてもそれを出さなきゃならないような事情に追い込まれるなら、社会党の少なくとも文教部会のメンバーと話し合って了解を求めるくらいのことでなければ、それをやってもらっては困るということを厳重に言い渡しておる。それを言われたときに、文部大臣は、それは困ったなということを言っておる。そういう経過を経て、その文教部会の部会長の文部大臣に話したそのときの話は、事前にぼくらはすでに意思の統一はできている。それは話し合いをして、昨年の臨時国会であの二法案の政治的な話し合いに入るときの、これらのこの限度政令をめぐる話し合いについては、あのときの話はかくかくであったということは両者確認をして、君らの言うことに間違いない。それから開かれた文教部会、自民党の。そうしてそのことを再確認して文部大臣がぴしっと言われておる。それを押し切って政令を出した。それからぼくはもう自民党と社会党の文教部会が何か話し合って対策を講ずるという段階ではない。それはもっと前の話だ。こういう感じがする。そういうことの必要性があるとかないとかということは別にしてね。私がこの間質問を中断される前に問題にしておったのは、この問題の話は社会党と自民党の文教部会同士の、党同士の約束だったということではないのだぞという点です。政府対社会党との話なんだからということを持ち出したわけです。吉江さんからは、最後のその文教委員会の審議に入る前の別室での話は、必ずしも私の言うとおりではないんじゃないかということが持ち出されたんだが、私はもう一度そのことをはっきりさせたいと思うのは、この臨時国会中に自民党の文教音会側から話があって、そしてわれわれは代表してその会談に臨んだ。その会談に八木政務次官が出席をした。この八木政務次官が出席をしたということを灘尾文部大臣は知っている。いいですか。それは別室にちゃんといるんだから。これは福田初中局長もその別室におったはずである。だから、八木政務次官がこの会談に出席をしておるということは、政府と社会党との話し合いが行なわれているということを灘尾文部大臣は知っている。それを政務次官が出席してもらっては困るとは言っていない。最終的にそれをのもうと、その条件をのもうと、つまり約束をするという話し合いの前には、約一時間近い合議をしている、別室で、大臣を中心にして八木政務次官その他のそこに出席した自民党の文教部会の主要メンバーが約一時間近い時間にわたって協議をしている。その協議の結果、結論を持ってわれわれのところに来た。その来たときに八木政務次官もきちっと参加している。そして、限度政令を出さないということについてはわれわれの政治的な全生命をかけて約束すると、こうなっている。だから、私の言いたいのは、政府対社会党の約束があのときぴしっとできたんだ。これを大体きちっと確認してもらわなければならぬ。その後になって衆議院の段階を過ぎて参議院の段階にきたときに、それだけではいろいろごたごたが起こるおそれがあると考えて、灘尾文部大臣とは直接的な話し合いをしてなかったから、直接的な話をして、あとで混乱やお互いの意思の食い違いがないようにしておくべきだというので別室での話し合いが行なわれた。その別室での話し合いに吉江さんがいろいろ活動したということの話をしている。しかし、ぼくはですね、あれは単にだめ押しにすぎないと言いたい。あの最後の灘尾さんとぼくらの話、吉江さんも参加したそのときの話はむしろだめ押しにすぎない。問題は臨時国会の最中に行なわれたこの最終的な両者の限度政令をめぐる約束、このときが一番重大なんだと私は主張する。そのとき政務次官が主導権を握ってこの会議で発言をしている。しかも、その結論を出すのには、別室で灘尾文部大臣と十分な、一時間近い時間、打ち合わせをしている。その上で回答をしている。だから、いまになって両党の部会の話が進められて煮詰まった上でないと政府はどうにもならぬと、こんな話は私は了解できない。だから、政務次官にはっきり答弁をしてもらいたいのは、この限度政令を出さないことを政治的な全責任をかけて約束をするということは、政府対社会党の約束であるということを確認できるかどうか。この臨時国会のときのそれを、いまあなたは引き継ぎの中の一項にあったというにすぎないという立場だが、責任は引き継がれている。それを確認するかどうか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 限度政令関係につきまして、社会党と自民党の間において関係者がいろいろ話し合いをされたことは御発言のとおりだと思っております。その交渉の経緯にかんがみまして、八木政務次官はあるいはその場にお立ち合いになっていたかもわかりません。おそらくお立ち会いになっておったことは間違いないと思いますが、われわれが、受け取っております了承の内容からいたしますと、社会党と政府と限度政令について出さない約束をしたような印象を持ってもおりませんし、いまそういう約束をしたと了承はいたしておりませんので、自民党の文教関係者と社会党の文教の関係者との間においていろいろお話し合いがあったことは了承をいたしますけれども、それは党と党との話し合いがあったので、直接政府がその話し合いに加わっておるとは了承いたしておりません。

米田勲日本社会党

○米田勲君 福田局長に聞くが、いま政務次官にサゼッションしたのはそういう内容ですか、あなたが耳打ちをしたのは。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) 政務次官は当時おいでにならなかったのでございますが、最後の別室でのお話し合いのときに、私は灘尾文部大臣のお供をしてまいったのであります。そのときの私の記憶によりますと、灘尾大臣は約束したというようには私は了解いたしていないのでございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 これは局長も灘尾大臣と別室におった一人だから、われわれと話し合いをしたその話のあれを持って大臣を中心にしてその話の経過をお互いに話し合った一時間近い間はおそらくそばに局長もいたはずである。これは稲葉君がそれをちゃんと立証しておる。局長もいた。そして局長が発言しておる。ある発言をしておる。そこで、ぼくは局長に聞くが、いま八木政務次官も出席しておったかもわからないという話だが、局長は出席しておることを知っていたでしょう。われわれの話し合いに八木政務次官が出席しておるという事実は知っていたでしょう。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) 私その当時のことをいろいろと思い起こして考えてみたのでございますが、それ以前のいろいろのお話し合いに八木政務次官が与野党の先生方の間に入っておられたことは私も知っております。しかし、その別室の最後の話のときに八木政務次官がおられましたことは私は記憶にないのであります。私は灘尾大臣にお供をして行った、かように記憶しております。

米田勲日本社会党

○米田勲君 あなたの記憶にないと言われても、それはあなたの記憶にないのは真実かもしれないが、少なくもあの当時、長谷川君だとか、八木君だとか、久野君だとか、その他のメンバーが別室に全員行って、一時間近い間、最後の回答をするのにやはり話し合いをしておる。それをあなたそばで聞いておる。これはあなた記憶が薄れたなら稲葉君に聞いてごらん。あなたもそばにいて発言しておるということを稲葉君がぼくに言っております。だから、八木政務次官がそのときに出席していたのは事実なんだ、あなたも認めざるを得ないはずだ。そこで、私は政務次官のあなたに言いたいのは、出席して会談しておる政務次官は、私はこの場合、単に自民党の文教部会のメンバーとして出席したとは考えない。それはなぜかというと、稲葉部会長はこの会議の主宰というか、座長になっている。それが最後に八木政務次官も、これだけはっきり言うんだから、これでひとつ了解をしてくれと言ってまとめ上げた。それはいまだに確認できることなんだ。稲葉部会長に聞いてもらって差しつかえない。彼も再確認している。だから、単にあのときの八木さんの立場というものは、部会の一メンバーとして参加しておったのでは少なくともない。しかも、その会議の中で自民党側の代表としては一番積極的に多くの重要発言をしているのは八木さんである。しかも、八木さんが参加していることを灘尾大臣は知っている。知っていながら、そこへ君が参加することは政府側として参加したという形になるから、それはやめてもらわなければならぬということを言っていない。言っていないという証拠は、最後の会談に彼はまた出てきている。そのことでわかる。もしその最初の会談のときの場に八木政務次官が参加をしているということを灘尾さんが知らなかった場合は、君、そういう重要な場に政府側として参加してもらっては困るじゃないかという注意を当然与えるべきだ。与えれば最後の会談には八木さんは姿をあらわさない。それを依然として前と同じように参加をして重要な発言をしている。だから、私はこの場合の姿としては、私の言うように、灘尾文部大臣は政府側の一人である八木政務次官がこの会談に出席することを黙認していたということだけは事実だ。黙認していた。ここまでは最低限度責任を負わなくちゃならぬ、出席をすべきでないと、政府代表とならざるを得ないから。それをとめていない限りは出席を黙認しておった、こういう責任は免れない、そう思いませんか、どうですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 当時の話し合いのことにつきまして、大体二点のことに食い違いがあるのではないかと考えているのです。その第一点は、八木政務次官が当時この文教関係で重要な問題でありますから、そこで、それに立ち会ったといいますか、オブザーバーできている、党と党との話し合いを聞くという、この必要も私は考えられることだと思うのです。政務次官という立場から聞いておこうと考えられたことにつきまして、もっともだと思うのですが、そこにきておったということがいいか悪いかは二段として、おったということだけで、政府と社会党との間において約束が取りつけられたのであるというお話につきましては、ちょっと賛成いたしかねるのであります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 あなたはそういうことを断言して責任持てるのですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 私の、当時の事情は立ち会っておりませんからわかりませんが、八木政務次官がそこにおられたということだけをもって、政府と社会党との約束が取りつけられたのであると考えることにつきましては私は納得ができません。これは断言できるのです。

米田勲日本社会党

○米田勲君 あなたの言い方は前提がある。社会党と自民党の文教部会の人たちがどういう話をするか、私も参考に聞いておきたいという立場で政務次官が出席をしておったのではないか、その限りにおいては、それは政府と社会党との約束ということまで発展できないのじゃないか、こう言っている。しかし、この自民党のメンバーの発言をしたうち、おもなる突っ込んだ話をし、確定的な話をしたのは八木政務次官なんです。この会議をリードしたのです。この会議は何度か決裂しかかっている。立ち上がったところまで何べんかいっている。部会長が宣言したことがある。それで私のほうは了解できない。したがって、もういままでの話は一切水に流すといって私は交渉を切った。そうしたら、やむを得ませんといったときも、ちょっと待ってくれ、長谷川君と八木君が、そう言わないで、もう少し話をしてくれぬかといって会談の続行を彼は主張している。しかも、今日あてずっぽうに、あなたは、両方の党の話がどんなふうに運ばれるか、オブザーバーとしてお聞きをしておきたい、後のために。そういうなら発言をすべきではないでしょう。もちろんそういう立場であれば、そうしてまた、断わるべきである、理屈からいって。私が出席するのはいろいろ誤解があるだろうが、しかし、両党の重要な話だから、私も一応参考にしたいから、ここにオブザーバーとしておかしてくれという発言もない。しかも、彼は黙っておったのではない。先ほどからぼくは繰り返している。この前の委員会でも主導的な発言をしている、この中で。それを私が何度も言っても、あなたは私の言うことを確認できないなら、みずからの仲間に聞いてみればいい。長谷川君でも八木君でも久野君でもみな聞いている。主導的な発言をしている。だから最後に、そんなことではなかなか信用ができないのじゃないかと言ったときに、八木政務次官が、ここまで責任を負うと言っているじゃないか、稲葉君がそう言ってぼくらを説得したのです。そういう、政務次官がこれだけのことを発言する限りにおいては、信用してくれということで、それではぼくらのほうとしてはもっと固い約束をしたかった。たとえば一札を書くとか、いろいろな手だてはあった。しかし、政務次官がここまではっきり言っているんだから、この程度において政治的な責任をかけて約束をするという、この程度の話をして信用してくれということで、それではわれわれも確認をしようということで、次は二法案の内容に入ったわけです。だから、あなたの言っている答弁の前提が全然違う、そういう違う前提に立って断言をされても困る。もっとこれだけ問題になっていることは、あなたも少し実情を調べられたらどうですか。この間も引き継ぎのときの実情を聞いたら、さっぱりあなたは要領を得ない、八木政務次官に直接聞いてごらんなさい。あなたは社会党との会談に主導的な発言をしているというではないか。それで、いやと言ったらここへ連れてくればいい。彼はそうではありませんとは絶対言わない。そうして灘尾さんが愛知さんに引き継ぎした。その引き継ぎの内容のことばにも、愛知さんの言うがごとき引き継ぎは絶対していないはずである。そういう引き継ぎはできない。なるべくすみやかにこの政令を出すようにしてもらいたいということを私は引き継ぎを受けたと愛知さんは言っているでしょう。しかし、灘尾大臣がそういう引き継ぎができる筋合いはないはずである。なるべく早く出すということは絶対引き継いでおらぬというはずだということまで断言している。そばにおったかおらないか私はわかりません。そこまで、大臣の引き継ぎ事項にそんなことばがあるはずがないということまでわれわれに断言しているほど事態ははっきりしている。だから、そういう自分の思惑や自分の勝手な推量で、それを前提にしていろいろな結論的なことをわれわれに言っても、あなたそれであとまで責任が持てるのですか。前提がくずれてきたら、全部あなたの言っていることそうではなかったのだということにはなりませんか、どうですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 当時の話し合いの状況につきましては、おそらくあなたの御発言のとおりだと考えます。また、八木政務次官が若干の発言をせられたことも、おそらく間違いのないことだと思います。しかし、そういう事態から、直ちに社会党と政府との間において限度政令で約束があったというようには直ちに私は了解はいたしておりません。それは、単に八木政務次官が出席をいたされたことについて、私の想像だけではなくて、自体、政府と社会党との約束がなされたものであるかどうかということについては、当時の関係者にいろいろと調査もし、承ってもおります。そのことについての受け取り方、了解のしかたについて多少違った点があることを非常に遺憾と存じますが、私として、今日言い得ることは、当時の話し合いの全体の模様から、また、関係者の話を承りました結論として、政府と社会党との話し合いはできたものではない。自由民主党の文教の関係者と社会党の関係者との間において、ある程度のお約束があったことは認めなければならぬと存じております。そのある程度のというその話の内容につきましては、双方の間に多少の食い違いがあるのではないかと考えておりますが、そういう問題をあわせて、食い違いがあればその食い違いの点を糾明する。また食い違いがなければないで、約束の程度はどの程度であったかということも、双方話し合いをして誤解のないように一致点を煮詰めなければならぬと、自民党の文教部の関係者はそういう意図をもって、臨時国会前に社会党の当時の関係者と自民党の当時の関係者との間において当時の模様を心の中で再現をして、お互いが良心的に一つの結論を出すというようなことを一昨日承りまして、それはたいへんけっこうなことで、その話し合いの再びなされる話し合い——たぶんその話し合いは本日だと思いますが、きょうの時点においてそういう話し合いができましたならば、それに基づきましてわれわれとしては善処をせなければならぬと、こういう考えをもって、実は社会党の当時の関係者と自民党の当時の関係者との間の改めての話し合いに期待をしておるというのが私の今日の心境であります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 政務次官の発言は納得ができないよ。あなたは発言の中に無責任なところがある。自民党の文教部会とわれわれとの間にその当時に話し合ったことについていささかも食い違いはない。これはすでにもう代表してこられた稲葉、八木、長谷川主君が、当時の模様を一切ぼくから話したら、君の言うとおりで間違いない、そう言った。両方のそのときの事情も話し合っての約束したことにはいささかも食い違いがない。それをいまごろ、双方の間に食い違いがあるように思われるというのはあなたの勝手な解釈ですよ。いささかも食い違いはない。なかったから三十一日の日の自民党の文教部会はほとんど満場一致、一つの結論を出して大臣に言っているでしょう。当時の話し合ったことについてはわれわれと事前に話し合って一つも食い違いがなかった。いまあなたの後段に話していることは事後対策のことで、話し合いをする余地がないかということなんだよ。稲葉さんの言っているのは。私はいま事後対策の話をしているのじゃない。事後対策をどうするこうするじゃない。無責任なことをした当時の責任を追及しているんです、ぼくは。だから、そんな事後対策に及ぼうとか、両党の話し合いに期待しているなんていうことと、われわれのいまの立場と違うのだということを認識してもらいたい。私の言いたいのは、政府と社会党と、きちっとこの限度政令を出さないということについて政治的な全責任をかけてがんばるぞ、がんばるのだということを言ったのは党対党の話であったというふうにあなたは逃げている。党同士はそういう約束をしただろう。しかし、八木さんはそこにおたっかもしらぬが、これは単に参加をしておっただけで、それが直ちに政府と社会党の約束にまで広げて発展させることは無理だと、こうあなたは言っておる。しかし、われわれの立場はそうは言わさない。あなただってそうでしょう。いま政務次官の立場において自民党の文教部会とこっちとが何か重大な発言をしておるときにあなたが参加をして、そうしてその会議をリードするような発言をしながら、最後的に全政治責任をかけてこれを出さないということに努力する、固く約束すると、あなた自身が発言した場合に、政府は何もそのことについて責任を負いません、負う立場でありませんと言えるかい、あなたは。その場合は政府の代表として参加されたあなたの責任は当然追及されるでしょう。それをいかにも政府はその約束には全然参加をしておらぬと、したがって、責任はないと、こういうふうにきれいに言い切れるかね。八木政務次官はまさにぴしっと発言をしたのは、政治的な全責任をかけてこの政令を出さないことを約束するという約束ですよ。永久にということばだけは使わなかった。それは認める。こっちも、ぼくが話の過程に使った二、三年出さないということについては、おそらく含んでおったかもしらぬが、そのときの発言は、二、三年ということばもなかった。全政治責任をかけてこの限度政令を出さないことを約束する。そうして部会長は、われわれも同じだが、政務次官がこれほどまではっきり言っているのだから、これでひとつ信用してくれ。よし、それではそのことをとにかくわれわれは約束しよう、信じよう。それが前提になってあとの二法案の内容の修正問題に入っていった。あくまでこの限度政令を政治的責任をかけて出さないという約束は前提条件であった、そのとき。それがくずれてしまえば、もちろんそのときの法案問題などに話が発展できない。それは何度もその前で決裂しかかっているのだから。その決裂を乗り越えて、あの約束ができた上で初めて今度は法案の内容についてお互いに通過をさせるためにはどうしたらいいかという話に発展したのだ。だから、私は政府と社会党と約束したということは確認できないということをすっきりあなた言い切れますか。そういう事情がわかったら、ここはすっきり逃げられないのじゃないですか。それをいまごろになってそんなことを言うのはきわめて政治的な卑劣な発言ですよ。当然それについて参加をしておったばかりでなく、最後的なそういう政治責任をかけて出さないことを約束するという八木政務次官の発言というものは、これは単にそのときの思いつきだったとか何とかいうことではすまぬですよ。しかも、その発言は灘尾大臣が、そこへ出席して八木さんがそういうことを発言することを黙認しておったと言えるのですよ。それは、私は政務次官がそこへ出席しておったのは知らんかったとは口が腐っても言えないのだから、これはあなたのほうから証人は出せる、出席しておることを知っておる。しかも、相当の発言をしているということを大臣は少なくとも知っている。とめはしていない。そうしたら、この姿から見て、政府はその約束には何ら無関係ですということをすっきりあなたはいまでも答弁できますか。相当の重要なかかわり合いを持っているということだけは最低限度認めざるを得ないのじゃないですか。私は少なくともそう思う。私は、稲葉氏、長谷川氏や八木氏自身も私のこの発言は否定できないはずだ。政府は何らかかわりがないのだ。党対党のことであって、それは政府の関知したことではないんだというすっきりした発言はできないはずだ。稲葉氏自身がまとめてぼくに説得したときに、これだけ八木政務次官も、責任を持った立場にいるものが、育っているじゃないか、これを信用してくれないのかと、 こう言っているのだから、稲葉氏自身のその発言の中にも政務次官ということを意識している、意識しているからああいう発言が出てくる。そういう発言をしたかしないかは、これから帰って稲葉氏に確認すれば、政務次官の八木君がこれだけはっきりしたことを言っているじゃないか、なぜそれを君信用してくれないのだ、これだけの材料があって、いまだに、まだ政府はそういうものとは全く無関係です、その約束とは。そう言いますか、まだ。どうですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 当時の話し合いの模様は、いま詳細にお話しになりました。そういう事態の前提に立って政府と社会党との話し合いが成立したとおっしゃるようでありますが、それはそれぞれ御関係者がその当時の事情をかれこれ勘案せられて一つの約束が取りつけられたような判断に立たれたものと思いますけれども、あなたの御判断に誤りがあるというわけではありません。しかし、八木政務次官が政府を代表してその約束をするという、そういう気持ちを持って、そういう意思を持って話し合いに参加をされ発言をされ、あるいはその話をリードされたというようなことであるということも私はまだ確認はいたしておらぬのでありまして、話はいたされたでありましょうが、一つの法案審議のスムーズに行なわれることを期待していろいろ話し合いが行なわれましたが、それが党と党との話し合いか、政府と社会党との話し合いか、この判断につきましては、私のただいま持っております考えといたしまして、私の了解している範囲においては、いまだ政府と社会党との話し合いである、それが成立したものであるとは了解はできません。もちろん御発言の内容から、さらに私としても当時の事情をいろいろ調査をいたしまして、私の判断に誤りがあるかないか、みずから検討し直さなければならぬと考えておりますが、ただいま求められましても、ただいまの私の判断としては、本日のこの時点における政務次官の判断は、政府と社会党との話し合いが取りつけられたものではない、こういう判断しかいたしかねるのであります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 あなた、矛盾していませんか。事実の経過も十分に知らないでおって、そうして政府と社会党との約束があったとは考えられないという結論がなぜ出てくるのですか。事実の経過がわかっておらないでそういう結論が出るというのは無理じゃないですか。そういう経過がわからないから、その点についてもはっきりしたことは言えませんと、これならわかるよ。政府と社会党との約束があったとかないとかということについても、経過が十分に明確にならなければはっきり断言はできないというんならそれはわかるが、経過が明瞭でないのに、一方的に政府と社会党との約束があったとは思われない、そこだけが明確になるというのはおかしいじゃないですか。そのことだって断言できないんじゃないですか。しかも、あなたの発言の中にあるが、八木さんが政府代表としてこの発言をしましたということは私は言ってないですよ、一言も。しかし、人間は自分の肩書きというものは、私は政務次官としてきょうは発言するのではないという特別の断わりのない限り、これは好むと好まざるとを問わず、その責任は負わざるを得ないはずだ、そういうつもりがあろうがなかろうが。そうでないですか。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) まことに議論になって恐縮でありますが、私はこの限度政令という重大問題で、しかも党と党との間においていま腐心をしていろいろ話し合いをするという段階にあるにかかわらず、その当時の話し合いの模様を全然知らずに一つの判断を下しておるのではないのであります。私も十分当時の事情を聞き、調査をし、そうしてその聞いた、調べたその上に立って私の判断を下しているのでありますから、そこで、私のただいまの判断としては、この時点における私の判断は申し上げたとおりでありますが、しかし、私がいま知っている私が調査した内容と御発言の内容との間において多少の食い違いがありますから、その点についてはあらためて調査をして、そうして私の判断の基礎に狂いがあるかどうか、誤りがあるかどうかを私みずから検討したい、こういうことを申し上げているのであります。だから、知らずに判断を下しているのではない、知ってはおるけれども、知っておることに誤りがあるかどうかということは神さまではありませんから調査をする、こう申し上げておるのであります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 それはあなたはもう少し明確でない結論をわれわれに言うべきです。私の言っておるのは、自民党の文教部会を別にして、すっきり社会党と政府と約束したのですということを初めから主張しているのではない、少くも。しかし、この約束の中には政府が参加をして話し合いをしているのだということを言っておるのです。だから、政府はこの約束には無関係です、責任は一切持つ必要がない立場ですとは言えないのだということを言っておる。それをあなたは政府と社会党との約束をしているものとは思わない、そこだけ強調しているのです。私は党対党の約束は政府が関知するところでないということをはっきり言えないということを言っているのです。政府もこの話し合いの中には加わっておる。ですから、党対党の話し合いはそうであったかもしらぬけれども、政府は別の立場で限度政令を出した、こうは言い切れない。経過からいっても発言からいっても、やはり政府の責任というのはかぶってくる実情からいって、私は政府の代表としてこの発言をいたしますと言って断わらなくても、経過からいってその責任はぬぐい切れないと言っておる。出したのは政府の責任として政令を出したのだから、だから、その責任が会議の経過からみて政府側に何ら責任がない、党対党の約束については、こういう断言をあなたがするのであれば、それはもってのほかだと言いたい。その辺がはっきりしない、すっきりした結論が言えないというならいいです。あたが言うのはそこだけ明確でしょう。政府と社会党の約束した……。

押谷富三自由民主党文部政務次官

○説明員(押谷富三君) 私が今日までこの問題についていろいろ調べ、各方面から事態を聞き、そして私の調べた内容の上に立って、政府と社会党との間において話し合いが成立したものである、約束が成立したものであるという結論には到達をいたしておりませんということを申し上げたのであります。そこで私の今日まで調査をし、この話し合いの上に立ったのだという基礎にあやまちがありますと、これは失礼をいたしますから、そこで、それはさらによく各方面の当時の模様を聞きまして、そして私は私なりに判断を下さなければならぬとも思いますし、もちろん政府としてどの程度のどの幅の責任があるのであるかということも判断をいたしたいと思っておりますが、いまこの時点でここで答弁をせよということになりますと、同じことを申し上げるよりほかにありません。特にそういう食い違いがあることも一応恐れまするので、社会党の当時の関係者と自民党の当時の関係者とが、さらに当時の模様を再現するとまでいかなくても、ある程度の当時の模様を双方が話し合いをいたされて、そしてその責任の所在を明らかにしてもらうということが私として望ましいことである、そういうことになりますれば、私のいままでの答えの内容について、あるいはあやまちがあれば直ちにこれを訂正するとか、御要望の責任を政府は負うとかいうことにもならないとも限りませんが、それは両党の話し合いを待ちたい、結果待ちということに私は考えておるのであります。

米田勲日本社会党

○米田勲君 政務次官とこれ以上繰り返してもあなたはだめだ。やはり文部大臣とこの問題については決着をつけなければだめです。委員長、そういう感じがします。それで次回を待つよりしようがない、きょうは出席できないんですから。  そこで、この機会にひとつ明確に聞いておいて、私も法律的に研究をしたいんだが、今度出した限度政令は、義務教育費国庫負担法の第二条の後段ただし書きのところを適用して出したものだと判断するわけです。「ただし、特別の事情があるときは、各都道府県ごとの国庫負担額の最高限度を政令で定めることができる。」、これを、ただし書き以下の段を使って政令を出された。そこに根拠があると思う。しかし、これはよく私らは検討してみると、第二条は、前段で、「実支出額の二分の一を負担する。」とうたっている。だから、後段の最高限度を政令で定めることができるという定めは、同じ第二条の中でうたっておる限り、この「特別の事情」というのは極端に条件がしぼられなくちゃならぬ。そういう主張です、私のは。もし、この「特別の事情」というものがルーズに拡大解釈をされるものであれば、法律自体が矛盾を起こしてくるはずです。そういう見解からいまお伺いしておきたいのは、「特別の事情」、法律にいう「特別の事情」、これをどういうふうに具体的に考えたものか承っておきたい、具体的に。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) この法律のただし書きでございますが、これにつきましては、いままで「特別の事情」として認められておりましたのは、いわゆる富裕団体の場合でございます。この場合には実際支出します額について上を切り、下を切るというような、そういういわゆる定員、定額制度をとっておったわけであります。しかしながら、今度の限度政令を一般の交付団体にも拡大いたしました理由といたしましては、いままでは一般の府県におきましても生徒の急増期を控えまして、いわゆるすし詰め学級の解消ということでまいったわけでございますが、今度の定数法の改正によりまして、相当この小中学校の教育課程を教育するにつきまして充実した改善を実施いたしたわけでございます。したがって、この段階においては、この国の負担する限度というものを考えました場合に、相当内容を充実いたしましたので、こういう段階においてはこれ以上国の負担を増さないという点を考慮いたしまして、やはりそういう充実した状態というものを考えますと、これは特別の事情として当然に府県の負担と申しますか、国の負担を限度を置いても支障ない、こういうような解釈であるのでございます。したがって、お説のように、この「特別な事情」というものを何でもかんでも広げていくという考え方は、これはもう適当でないと思いますけれども、いま申し上げましたような理由に基づいて、今回の一般の交付団体についても定員だけについて定員制をとる、こういうような措置をいたすわけでございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 局長の言っておる、その相当充実をしたものにしたからというのは、それはどういうことです。何を指していますか、充実したものにしたからというのは、何を指している。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) これは御承知のように、義務教育諸学校の、いわゆる学級編制及び教職員の定数に関する標準法を改正いたしまして、一学級の編制をいままでの最高五十人から四十五人に落としていく、いわゆる学級編制の改善を行ないまして、同時にまた専科教員その他の教員の充実をはかった点を指すわけでございまして、小学校あるいは中学校にわたって教員の充実、学級編制の改善、そういう点をかなり引き上げましたので、その点を申し上げているわけでございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 これはしかし、あなたのその説明は、私は一応いまここで議論をしない。後日やりたいけれども、とにかくいまのあなたの「特別の事情」の説明は直ちに納得できない。もう少しあるんではないか。なぜかというと、五カ年かかって四十五名の学級編制にするということにきめたこと、それから教職員の配置についても従来よりは前進したこと、それを指して充実したものにしたからと、こういうことだというんでしょう、端的に言えば。それは法律の第二条の前段で言うそういう条件にすれば、実支出額の二分の一を負担するという、そういうものはどういう見解でこれを見ればいいことになるのですか。これは見方としては五十名でも充実したものだと言い切れば切れるんじゃないですか。四十七名でも。あなたのほうでは四十五名の編制にしたから、これは充実したものである。教職員の配置についても、われわれにしたら問題ではないと思うが、あなたのほうではよほど改善をしたと、だからこれは一般の都道府県全体に対して「特別の事情」というものをそれでもってぶっかけて限度政令を出せる、この法律に基づいて。そういう解釈は非常に主観的ではないですか。これ以外の特別の事情というものは主張できませんか。あなたのほうではこれだけですか。あれば、いまのうちに説明しておいてもらいたい。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) 御承知のように、この国庫負担制度ができましたのは義務教育の水準を維持するというたてまえから、府県の財政についてある一定限度を保障するということによって、いま申した義務教育の水準を維持するというようなたてまえからできたわけでございます。したがって、これはいろいろ考え方はあると思いますけれども、その水準を維持するという観点から、いままではとにかく小中学校の教職員の定数にいたしましても必ずしも十分ではございません。また、学級編制も過渡的な問題としていろいろ過大な学級があったわけでございます。したがって、そういう点を、五年先でございますけれども、あるべき姿に改善をいたしまして相当内容を充実いたしましたので、この点から申しまして義務教育の水準を一応維持し得るというような判定をいたしておるわけでございます。したがって、そういう観点から、それ以上のものについては国の負担をやめる、こういうような点は、これは特別にこの負担法のたてまえから申しましても、私どもは無理なたてまえではないというように考えているわけでございます。

米田勲日本社会党

○米田勲君 局長は、そういうように相当の水準を維持できるという主観、それは主観だな。大体あなた方のほうで改善した教職員の配置にしても現状どうなっているかわかっていますか。中学校も小学校も一週間に持ち時間二十七時間から二十八時間ぐらい持っている。ひどいところになると三十時間から持っている教員がいる。それでいて相当水準の高い教職員の配置をしたということを、日本だけに閉じこもっていれば言えるかもしれぬ、従来から見れば。しかし、これを先進諸国の実情と比べて、どこにこれが相当の水準を維持しているということが確認できるのか。ぼくは、この問題は非常に主観的だと思う、あなた方は。そういう主観でもって特別の事情というものの適用が該当できる、法律的に。これは納得ができない。あなたに聞いたが、やはり四十五名の学級編制に五年後行なう。あの法律は四十五名にすると言っておるが、毎年政令を出して一人づつ減らしていくことになるのであるが、それと、教職員の配置が従来より若干改善されたことをもって相当の水準が維持できれば、ただし書き以下の後段を適用して政令が直ちに出せるのだという法律見解だと解釈していいですか。ある程度の水準が維持できれば、後段を適用していいのだ、この法律は。そういうふうなあなたの法律見解ですか、もっと何かあるのではないですか。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○説明員(福田繁君) そのように解釈をいたしております。

米田勲日本社会党

○米田勲君 それなら、これは後日私も調べ上げた上で、もう一度このことについては法律的にお互いに論じ合う必要があると思う。こう簡単にこの国庫負担法の第二条の後段をむやみに適用されたのでは、これは文部大臣の主観があまりにも働き過ぎる。実情にも合わないし、法律の趣旨にも合わない。こういうことになるから、もっと日を改めてこの問題はやります。  それから委員長に、私の質問は政務次官では、先ほども言ったように、あの問題は納得のできない問題が幾つもあるから、これは大臣と直接の質疑応答にまかせてもらいたい、この次の機会に。それで、私は不本意でありますが、きょうはこの程度で私の質問は中断をしておきます。

野本品吉自由民主党

○委員長(野本品吉君) 他に御発言もないようですので、本件に対する本日の質疑はこの程度にいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時二分散会

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