文教委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/07/31
会議録
○委員長(野本品吉君) ただいまより文教委員会を開きます。 文部政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。押谷文部政務次官。
○説明員(押谷富三君) 私は文部政務次官を拝命いたしました押谷富三であります。きわめて浅学非才、未熟者であります。どうかよろしく御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(野本品吉君) 最初に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりをいたします。 教育、文化及び学術に関する調査のため委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野本品吉君) 異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員の人選、派遣地、派遣期間等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野本品吉君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、本院規則第百八十条の二により、議長に提出する委員派遣承認要求書の作成等も、便宜、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野本品吉君) 異議なしと認めまして、さように決定いたします。 —————————————
○委員長(野本品吉君) 教育、文化及び学術に関する調査中、新潟地震及び北陸、山陰地方の豪雨による文教関係の被害状況とその対策に関する件を議題といたします。 まず、文部当局より説明を聴取いたします。斎藤管理局長。
○説明員(斎藤正君) お手元に、「新潟地震による文教関係被害状況および対策」並びに「山陰・北陸豪雨文教関係被害状況」というものを差し上げてございますので、それに基づきまして簡単に御説明を申し上げたいと存じます。 まず、六月十六日に発生いたしました新潟地震による文教関係の被害でございますが、第一には、児童、生徒の被害でございます。小学校の児童につきましては、死亡はございませんで、負傷が合わせて二十二名でございます。中学校並びに高等学校の生徒につきましては、死亡が二名、それから負傷が三十二名ということになっております。教職員につきましては死傷者はございません。ただ、教職員の家屋等が被害を受けたものが相当ございまして、国立大学の関係で三百九十七、その他公立学校の関係で二千五百八十六戸ということになっております。 新潟の場合におきましては、災害発生後、六月二十五日現在で、大部分授業を再開し、そのうち三十校は二部授業、分散授業等をいたしました。新潟大学は六月二十九日から授業を再開いたしました。 物的被害でございますが、4に書いてございますように、上に4と書いておりますのが校数でございまして、四校、一億二百五十五万七千円でございます。公立学校につきましては、校数が一千十八校でございまして、四十五億二千二百三十四万二千円でございます。私立学校が二十二校でございまして一億余、社会教育施設が百三カ所でございまして三億八千百三十七万余、社会体育施設が十一カ所でございまして四億八千万余、文化財が三件でございまして一千万円余ということになりまして、合計、件数にいたしまして千百六十一件、約五十六億の被害報告になっております。 そのほか下欄——一番下の欄に掲げてございますように、教科書が三万二千余の冊数の被害でございまして、給食物資等も、そこに掲げてございますように、小麦粉、ミルク等にそれぞれ被害がございました。 これに対しまして、次の紙に、当時とった措置と、現在、災害復旧の関係法令によりましてとっております措置を申し上げます。 まず、応急対策といたしましては、学校施設の応急復旧措置、新潟地震の災害による特有の状況が出てまいりましたので、本省としては、技術者を中心にいたしまして調査班を派遣いたしました。 それから地震、土木、建築関係の研究者、主として国立大学の先生からなる総合調査班に対しまして、現地調査のための科学研究費を交付することといたしました。 児童、生徒につきましては、これは今後の調査でございますが、罹災による要保護児童、準要保護児童等が増加してまいりますれば、それぞれ就学援助に関する措置をとってまいることとしております。 罹災地に居住をしておりました学生、生徒でありまして、授業料等の支弁が困難になっておる者もありますので、これは減免の措置をとっておりますとともに、学校については指導いたしまして、公立学校についても同様の措置をとるように現に指導いたしまして、私立学校につきましても、これはそれぞれ設置者について減免の措置を考慮するということになっております。なお、育英資金につきましても、該当者が出ました場合には、特別採用の措置を講ずることといたしました。 それから学校管理下に起きました児童生徒の災害につきましては、学校安全会で、疾病または負傷等について措置するわけでございますが、現在のところ、学校安全会で措置いたしましたものは死亡二名、負傷五十四件の措置をいたしておるのであります。 共済組合につきましては、それぞれ文部省共済組合、公立学校職員の共済組合、あるいは私学共済等、それぞれ災害見舞い金の支払いのための資金の手当をいたして、私学共済におきましては、現地に職員を派遣いたしまして、現地で見舞い金の支給ができるような措置もとったわけでございます。 物的施設につきましては、国立学校はなお調査中でございます。公立学校につきましては、七月の十日から八月三日までに大体現地の調査が終わる予定でございますので、これに基づきまして予算要求を行ないたいと思っております。私立学校につきましても、激甚法の指定によりまして二分の一の補助を見込んでおりますし、その裏金につきましては、私立学校振興会から融資をすることもできるわけでございますので、そのような措置をしてまいりたいと思います。なお、公立社会教育施設、体育施設を含めまして、これも激甚法の指定によりまして災害復旧の予算措置をいたすことができますので、これも被害の実態が明確にわかりますれば、予算要求をいたしていきたいと思っております。 なお、申し落としましたが、七月の十五日で文部省の関係の激甚法指定に関係のあります公立学校、私立学校、社会教育施設、体育を含めまして、それぞれ適用となっておりますので、この規定に基づきまして災害復旧費の予算要求をするという段取りになっております。 その次は、七月十七日、十八日、十九日にございました山陰、北陸の豪雨の災害による被害でありますが、これは別の紙に書いてございます。この災害の特色は、第一に掲げておきましたように、非常に痛ましいことでございますけれども、児童生徒の被害が、夜半に水が出ましたために非常に多かったということが非常に特色でございまして、そこに掲げておりますように、死亡が小学校の児童で十八名、それから生徒で十三名ということになりまして、死亡と行方不明と合わせまして三十六人という大きな数字になっていることは、非常に悲しむべきことであると存じております。なお、教職員関係者で、島根県湖陵村の教育長が自宅で土砂くずれのためになくなられて、文部省といたしましても、さっそく弔意を表した次第でございます。 職員の家屋の被害状況は、そこにございまするように、国立関係が百十四、公立学校が百九十八となっております。 物的な施設の被害といたしましては、公立学校がそこの表に掲げてございますように、現在までにわかりましたところでは、合計の欄にございますように、百六十五件、二億二千九百万余という被害報告額となっております。次のページにまいりまして、私立学校は被災校が八校でございまして、現在のところ千二百万余でございます。社会教育施設は八件でございまして、三百五十五万でございます。社会体育施設は六カ所でございまして二百万余ということでございます。文化財が松江城その他でございまして、大体、総額が三百六十万という数字になっております。これに対しましてとりました措置は、最後のページに掲げてございまするように、とりあえず担当の課長であります指導課長が自治大臣に随行いたしまして、まず現地の状況を見てまいりまして、直ちに帰ってまいりましてから、応急の措置として、関係の国立大学等で現地の災害の状況によって医療関係を担当をするようであるならば、直ちにそれに協力できるようにということの準備を連絡いたしました。その他、教科書の問題準要保護児童の問題、授業料の減免措置の問題、共済組合の関係の措置等につきましては、先ほど申し上げました新潟地震の場合と同様に、通牒等を流しまして、準備をいたした次第でございます。 それから物的施設の調査につきましては、現在は八月十五日までに、一応、関係府県からの報告を聴しておる状況でございまして、その後その実態を予算に盛り込むための調査をこちらから行ってするという段取りになっておりまして、こちらはまだその現地の実態を一々わかっておるわけではございません。現在のは一応報告の金額でございます。 以上、簡単でございますが、資料につきまして、御説明させていただきます。
○委員長(野本品吉君) 以上で本件についての説明の聴取を終わります。 本件について御質疑のおありの方は順次御発言願います。
○北畠教真君 ちょっと一、二お尋ねしますが、新潟地震による文教関係被害状況の対策の表の中に私立学校の数字が上がっておりますが、秋田三、山形三、新潟十六と、こういうふうに上がっておりますが、この中に幼稚園なんか入っておりますか。
○説明員(斎藤正君) 正規の幼稚園はこの中に入っております。ただ、いわゆる正式の幼稚園でないものが、これは私どもも新聞等で承知したのでございますが、一件あったと思います。その数字は入っておりません。したがって、今回新潟等で個人立の幼稚園等につきましては、激甚法の手当てをすることができるようになっております。
○北畠教真君 ただいまの説明で一応わかりましたが、私、新潟地震の直後、山形地方に参議院の派遣委員として出張いたしたのでございますが、その際に鶴岡市京田小学校内に併置されておる幼児園、そこで三名の園児が圧死して十四名が重傷を負っておるという事件が起こっておりますが、こういう問題について厚生省も多分こういう統計があらわれてきてないのではないか。文部省もあらわれておらない。こうなると、こういう問題に対しては国家は何ら考慮を払わないのかという疑問が出てくるのですが、文部省の御見解はどうですか。
○説明員(斎藤正君) 災害救助法等の関係は、これは一般的にどのような関係でありましても発動されるわけだろうと思います。ただ、御指摘の施設の復旧ということになりますると、これはそれぞれ法律の規定によりまして幼稚園ということになっておりますので、正式の幼稚園にならないもの、あるいは他の問題でも、たとえば正式の社会教育施設にならないもの等は災害復旧の措置を講ずることができないわけでございます。
○北畠教真君 施設の問題についてはわかりますが、犠牲者が出ておる、ただいま申しましたように京田幼児園では三名の幼児が圧死しておる、十四名が重軽傷を負っておるというような問題に対して、国家としては、たとえば正式の幼稚園であれば、何といいますか、幾ぶんの見舞金でも国家的な見地から出す、しかし、こういうものに対して何ら対策が講ぜられないということであれば非常に妙なことになってくるのではないか。これに伴って一、二の質問がしたいと思うのですが、そういう面についての文部省の態度——それは正式じゃないじゃないか、悪く言えばやみの幼稚園じゃないか、やみの保育所じゃないか、こういうものに対しては国家は知らぬのだという見解をとるつもりか、そういうものまで何かの手当てを講じていくということであるのか、そういう点を厚生省にも一ぺん質問してみなければわからぬと思うのですが、文部省の態度——やみの幼稚園と申しますか、登録されていない幼稚園の園児に、また生徒にそういう被害があっても国家としては知らぬのだということで押し通しておいでになるのか、それとも何らかの方法を講じなくちゃならないだろうというお考えであるのか、どっちであるか。ひとつ簡単に御答弁願います。
○説明員(斎藤正君) 物的な点は先ほど申し上げたとおりでありますが、なお先ほど申し上げました安全会の取り得る措置も、これは現在ではそういうものを含んで死亡の見舞金を出す、あるいは医療の給付をするということは現在の安全会のあれではできないと思っております。で、幼稚園その他学校として入ってきたものについてだけ現在の物的、人的な措置ができるものとなっておるわけでございます。ただ私どもとしては、そういう施設というものが、たまたま学校があいたということで制度の上に乗った管理で行なわれることがないようには今後十分に指導してまいらなければならない問題だと、かように考えております。
○北畠教真君 ただいまのお話によりますと、学校安全会の対象にもならない、ついては文部省関係の政府機関としては一応被害者に対しては何らの援助対策を講じないということに了解するのですが、たとえば、ただいま申しました京田幼児園、これは小学校の教室があいた、ついてはそのあたりの人たちの要望によって、正式なものではないが幼児を預かって教育をやっておる、もちろんある意味で言えばやみの幼稚園である、非公認の幼稚園である。こういうことが各地で行なわれつつある、将来行なわれてくるのだという傾向があるのですが、こういう行政指導ですね、設置基準にも合わないような教室に向かって幼児を収容し、そうしてその災害があった場合には、おれは知らぬのだというようなことでは、あたたかい政府の心であるとは思えない。少なくともそういうことがあるとすれば、設置基準にのっとったりっぱな幼稚園をつくらしめるとか、そういう行政指導が、悪く言えばほとんどなされておらない、ほったらかしだという文部省の姿、あるいは政府の姿というものは、これは教育上もおもしろくない。事件が起こった、それは知らぬのだというような態度は、これはもちろん法律に規定されておらないからできないとおっしゃればそれまでですが、しかし、こういうやみの幼稚園というものを野放しにやっているという文部省の態度あるいは厚生省の態度というものは批判されなければならないだろうと思う。それに対するお考えはいかがですか。
○委員長(斎藤正君) お話しのとおり、不正常な形で実質上の教育が行なわれるということは、これは災害だけでなくて、一般の日常の教育活動の上でもいろいろ影響があることでありますので、そういう点のないように指導してまいらなければならない課題だと思います。 なお、厚生省のほうで、これは一種の幼稚園でない、託児所的なものだということも考えられるわけです。あるいは一種の児童館的な実態を備えているということもまた世間では言われているのであります。この点につきましては、よく厚生省の考え方も連絡して聞いてみたいと思います。
○北畠教真君 いま山形県の痛々しい例をあげてみたのでございますが、これは教育委員会から補助金を出している、それから保育料も月に九百五十円とっている。外形的には他の幼稚園と一つも変わらぬようなことをしている。それで責任はどこにあるのかと、こう質問したところが、教育委員会は知らぬのだ。それでは園長はだれがやっているのだ、校長がやっている。会計はだれがやっているか、学校の会計がやっている。そういうややこしい姿のものが山形県に相当ある。これは県知事に向かっても警告を発し、また将来報告しろということを申してまいりましたが、山形県においても相当にあるけれども、全国的に見てどのくらいあるのか、そういう御調査がありますか。
○説明員(斎藤正君) 私、実は直接所管をしておりませんので、その調査があるのかないのかも現在はよくわからないのでございますが、帰りまして調べてみたいと思います。
○北畠教真君 まあ、教育目的に小学校を使うのだからいいじゃないかというお考えが地方にも相当あるらしいんですが、国家の姿からいえば、幼稚園設置基準というようなものが確定されておる、これに沿わないような教育施設というものがあった場合には、それは教育効果を十分あげていると考えられない。こういう問題を文部省にいままでも正式に質問をしたことはないけれども、内々には申し上げたことが度々あります。しかし、それに対する手を一つも打っておられない。そうして局長の立場から言えば、あなたの範囲ではないにいたしましても、幼稚園七カ年計画だという案が出されておる。悪く言えば、やみの幼稚園が横行しておる、これには何らタッチせずに、全国に三千なら三千、七カ年でやるんだという案が出てまいっておりますが、幼児の教育というものが人間形成の上で非常に重要であるということが叫ばれつつありながら、非常に間の抜けたような、かつ設置基準にも合わないようなやみ的な保育園、幼稚園があちこちにある。特に学校内に多く設けられつつあるのだということは、文部省の立場としても、ほんとうの教育をやるという考え方からすれば、徹底的にやはり調査をして、そうして幼児の教育に効果のあるような方途を講じなければならぬというのが文部省の立場じゃないか。それが、市町村でかってにやっているのだから、委員会がやっているのだから、われわれは知らぬのだというような考え方が、教育というものを根本的に考えてみると、非常に教育を無視したような、特に小さいときの教育は人間形成の上で一番大きな影響を持っておるという次代の教育に対して文部省の態度が非常にあいまいであるというか、不徹底であるというか、誠意がなさ過ぎるというか、そういうことになってくるのじゃないかと思う。ついては、大震災のあった当時に、山形県における京田幼児園の問題が大きく取り上げられた。それはラジオで聞いてみますと幼稚園と聞こえる。字を見てみると幼児園、保育所でもなければ幼稚園でもない。それが学校に併置されておる。国家的にはそれは知らぬのだ、こういうことではそれは相すまぬのではないか、不徹底なものの考え方じゃないか。特に小学校のあき教室があちこちに余っておるようですが、全国的に調べてみると相当数余っておる。これはしかし、文部省としては十分な調査をやって、それが正式な幼稚園になり得ればなおけっこうです。ならぬ場合にはどうするかというような態度まで決定していただかなければ、幼児の教育に対する効果が十分でない、こう結論されてもしかたがないと思っております。特に京田幼児園の姿を調査してみますると、教室の一番悪いやつをこれに使っている。風がちょっと吹いても倒れる、地震がくればもちろん倒れるような一番古い、老朽な校舎に幼児を収容いたしておったというようなことは、これは義務教育じゃないのだからという言いのがれはあるにいたしましても、教育の場としてはこういうことであってはならない。幼児であるがためにほんとうにりっぱな教育をやらなくちゃならぬ、こういうふうに私考えるのですが、どうも文部省の、小学校内に併置されておる幼児園というか、幼稚園については、それから保育所なんかというものに対する態度があやふやなために、今後とも痛々しい災害を起こすことが非常にあるのじゃないかということを私考えるのですが、これを機会に全国のあき教室においてやっている正式な幼稚園じゃない学校がどのくらいあるのか、急速に調べて一応委員会で報告してもらいたい。また、厚生省とも打ち合わせて、事は山形県一県に限っておりますが、京田幼児園に対する援助方法、援助——救助といいますか、そういうものはどうしたか、これはお調べくださって、それもあわせて御答弁を願いたい。ことによれば、厚生省の人に来てもらってここで質疑を重ねてもけっこうですから、何はともあれ、小学校でやっている一つのやみ幼稚園の中にこういう被害が起こってきた、こういうことで、文部省に第一に、悪く申しますが、質問しなくちゃならぬという立場に私たちはあると思う。その点十分考えを新たにして、幼児教育のためにも、基準に合わないような幼稚園が全国のあちこちの小学校に設けられつつある。これに対する対策をどうすればいいかというようなこともあわせて、次の機会にでも、あしたじゃなくてけっこうですから、御調査の上御見解を提出していただきたい、こう思っております。
○小林武君 一つ、この島根県が、死亡が三十何名ですか、死亡は児童が十八名の生徒が十三名、これ特にたくさん、三十数名の者が死んだということは、何か特殊の事情があるわけですか、島根県の場合。
○説明員(斎藤正君) 夜間に急に水が出て押し流されたり、家がつぶれたり、夜半のできごとであったということでございます。
○小林武君 夜半のできごとであったというところに問題点があるわけですか。
○説明員(斎藤正君) はい。
○小林武君 それからもう一つ、応急の対策を立てられたことは、これは当然であると思うし、けっこうだと思うんですが、教育施設その他に対して、損害の生じたものは一体いつごろまでに復旧するというようなめどがありますか。
○説明員(斎藤正君) 本格的な復旧ということは、地元の計画に従って、それに対して補助金を出すという考え方でございますが、そのほかにも応急的な措置——かりのものをつくる、あるいは付属した便所その他を仮設の構築物でやるというような計画もございますから、それにつきましても災害復旧の対象として考えるということになると思います。
○小林武君 そうするとあれですか、九月の新学期ごろまでには被災地の一切のそういう教育上の施設、設備というようなものは、大体日常の教育に支障を来たさないというところまでいくという大体のめどを持っているわけですね、そう了解してよろしいわけですか。
○説明員(斎藤正君) これは一つの例を申し上げますと、地すべりではほとんど学校とその付近のものが非常な移動をしたというようなところにつきましては、これは学校をどういう場所に建てるのか、どういう計画をするのか、自治体自体でもまだ判断に迷うような個所も例としてあるわけでございますので、御指摘のように、すべてが新学期に応急の措置をとれるというふうにもできかねる場合もありますけれども、できるだけ、一般的な状況といたしましては、応急の措置を講じても授業を再開するように指導してまいりたいと思います。
○小林武君 いまのような特殊な例の場合、これはやむを得ないというか、努力してもなかなかそう思うようにまかせないというようなことがあり得ると思いますけれども、その他の被災地で必ずしもいまのような問題ばかりでないわけでありますから、全般的にながめてみて、大体教育に支障のないところまでこれらについて応急の対策を立て得る、立てて、そして教育が新学期から実施されるというような状況に大体いくということは言えるわけですね。
○説明員(斎藤正君) 幸いと申しては変でございますけれども、ちょうど休暇の期間にぶつかりまして、新潟等の災害の状況を見ましても、大部分のところがかなり早くいっておりますので、特殊な例外を除きましては授業を再開し得る状況になろうと思います。
○加瀬完君 小林委員の問題に関連するんですが、この災害対象は一〇〇%補提するんですか。
○説明員(斎藤正君) 普通の、激甚地指定がなければ三分の二というのが負担法の方法でございます。それから、あとは御承知のように激甚地指定に——これは片方はすでになっておりますが、もう一つもなろうと思いますから、それに応じてスライドした金額がいくわけでございます。
○加瀬完君 補助金額が三分の二というのはわかりますけれども、結局三百坪とか五百坪災害を受けますね。それは災害を受けた三百坪なら三百坪を一〇〇%対象としてとらえますか。
○説明員(斎藤正君) これは先般成立いたしました負担法の基準に照らしまして、必要な部分は給付の補助をいたすわけでございます。
○加瀬完君 その基準は普通の危険校舎とか、あるいは老朽校舎の施設に対するとらえ方とは違っておるわけですね。たとえば、いままで危険校舎みたいなものは七五%、上げて八〇%とかいうとらえ方をしておりますね。災害の場合は違いますね。
○説明員(斎藤正君) 基準は同じでございまするけれども、これは一般の施設の実際の配分につきましては、その申し込みが非常に多いために、あるいは場所によりましては基準を下回るような配分が現実に行なわれるわけでございますけれども、災害の場合には個々具体の学校を一つ一つとらえまして、そうして基準に照らしましてその全部を補助事業の対象として計算するわけでございます。
○委員長(野本品吉君) 政務次官は所用のために席をはずされるそうですが、御了承いただきます。
○加瀬完君 そうすると、起債その他の条件も、結局こういう災害の場合はいわゆる従前のワクをはずして考えてもらえるわけですね。
○説明員(斎藤正君) 今回実態を査定いたしますれば、もちろん三分の二よりは大きい補助率でもって予算を組むわけでございますが、それに必要な裏の部分の起債というものは、同時に起債として従来のものと別にまた要求をするということになるわけでございます。
○加瀬完君 要求することはわかります、要求することは。しかし、文部省とか自治省とかいうのは、そういうワクで要求したところで、大蔵省が、たとえば償還額が全体の予算の何%といったようなところを押えておりまして、それをいままでの起債の償還額が非常に多い場合は、その上に積み重ねの起債というものをなかなか許可しないわけですね。そうすると、施設そのものを縮小するか、あるいはたとえば鉄筋でつくろうとするものを木造にするというような切り下げをしなければ学校が建たないという例があるわけですよ。今度は地域的に広いですから、そういうことをやられますと。県全体が被害を受けているわけですから、地方で融資するといったようなことはなかなか困難になりますので、こういう場合はやはり平常の場合の起債の制限というものをはずしていただきませんと、実際において三分の二か補助があっても、あとの三分の一の捻出に骨を折ってしまいますから、そういう点、これは意見になりますから、いままでのように起債で押えられて事業を縮小しなければならなかったといったようなことがないように、関係官庁に交渉していただきたいと思うのです。
○説明員(斎藤正君) 努力いたしたいと思います。
○委員長(野本品吉君) 他に御発言もないようでございますので、本件に対する本日の質疑はこの程度にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十一分散会