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46回国会参議院1964/10/01

農林水産委員会 閉会後第4号

発言数
142
登壇者
18
会派数
4
開催日
1964/10/01

会議録

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) ただいまから委員会を開会いたします。  きのう御案内いたしましたとおり、派遣委員の報告を議題といたします。  第一班から順、次御報告を願います。

北條雋八公明会

○北條雋八君 第一班の報告を申し上げます。第一班の派遣委員は、温水委員長、渡辺委員と私北條の三名でありまして、八月三十一日から九月五日まで六日間にわたりまして、岩手県及び青森県の農林漁業の実情、特に農業構造改善事業、沿岸漁業構造改善事業及び山村農林業の実態を調査してまいりました。  岩手県におきましては、まず釜石市におきまして沿岸漁業構造改善事業等の実情を聴取した後、釜石市漁業協同組合連合会の漁船漁具保全施設及び冷凍工場を視察してまいりました。次いで、山田町及び宮古市において沿岸漁業の実態等について、さらに岩泉町で山村酪農の実情等を調査してまいりました。全体といたしまして岩手県は通路網、鉄通網の整備がおくれており、これが農林漁民所得の伸び悩みの大きな原因になっておることを痛感いたしました。次いで、盛岡市に参りまして、岩手県庁で県当局及び関係諸団体の陳情を受けてまいりました。  次に、青森県であります。青森県では、まず六戸町のフジ製糖青森工場を視察し、続いて十和田市役所において、てん菜耕作者の実情を調査し、その要望を聞いてまいりました。東北地方の畑作農業をてん菜栽培によって生産性を高めるために、青森県としましても昭和四十三年を目標に、五千ヘクタールのてん菜導入計画を立てているのであります。しかし、いろいろな条件に制約され、目標の達成は容易でありません。政府の一そうの努力が必要かと思われます。浪岡町では、実施以来三年目に入りました農業構造改善事業の実情について調査いたしました。浪岡町での基幹作目は、米と、りんごでありますが、特にりんごについては、スピードスプレイヤー定置配管式共同防除施設等の導入が効果をあげ、また近代化施設としまして、大自動選果場の設置等かなりの成果をあげているように思われました。最後に、青森県庁におきまして、青森県の農業構造改善の概況、沿岸漁業構造改善計画の概要、てん菜生産計画、林業の実情につきまして説明を聴取いたしました。  次に、両県における県当局、関係諸団体の要望のおもなものを報告いたします。  農業関係については、農林関係補助金が零細補助金整理の名のもとに縮少されることのないように配慮せられたい。  二番目が、農業後継者育成に必要な諸施策等を拡充強化されたい。たとえば、高校卒業以上の者を対象としまして、機械化農業経営についての長期かつ高度の研修、実習を行なえるよう、地域農業経営研修センター等を設置されたい。  三は、右農業構造改善事業に関しまして、イとしまして、物価の値上がりその他の事情を考慮して、基準補助額を増額しかつ補助率を大幅に引き上げられたい。ロが、土地基盤整備事業に対する県費のかさ上げ分は特別交付税で措置されたい。ハ、市町村が事業主体となる場合、補助残について起債のワクを増額し、充当率を引き上げるように措置されたい。  四番目に、酪農振興対策として、イが、生乳について生産費及び所得補償方式による保証価格を設定して、実態取引価格との差額を生産者団体を通じて生産者に交付することを内容とする法律を制定されたい。ロが、肉畜の価格安定のための立法化をはかられたい。ハ、草地の造成改良について、国の財政投融資を拡大せられたい。ニが、飼料の需給と価格の安定のために、所要の対策を講ぜられたい。  五番目といたしまして、山村僻地振興のために、イが、いわゆる農業低開発地域に対し県が行なっている格差是正促進事業について、国において高率補助の措置がなされるように配慮されたい。ロが、農山漁村電気導入促進法に基づく国庫補助事業実施年次をさらに延長し、補助対象事業費を増額されたい。ハが、農業構造改善事業実施と関連し、所在国有林野の払い下げ等につきまして立法化等の措置を講ぜられたい。ニが、従来原料乳地帯としての存在を余儀なくされていました山村酪農地帯が、貿易自由化に対処するために、市乳としての販路の開拓をすることが必要である。そのために、消費都市と短時間で直結できるよう、道路網等の整備に一そうの配慮をされたい。  六が、開拓農業協同組合整備強化対策を講ずるとともに、全開拓農家に対する抜本的旧債処理対策を確立されたい。  七が、現行の甘味資源特別措置法によるてん菜生産者価格並びに大豆、なたねの交付金暫定措置法による基準価格は、それぞれ再生産を困難にする価格なので、今後、政府の告示する価格設定に当たっては、生産費及び所得を補償する価格設定が行なわれるように要請する。  次に林業関係であります。  その一は、森林組合の育成強化のために、合併組合について、合併後三年間、組合技術職員を濃く費用について、国庫による高率助成の措置を配慮されたい。  二が、林業金融に関しまして、そのイが、一般造林資金、公有林造林資金について金利を一律に三・五%以下に引き下げ、貸し付け期間を四十年にする等の措置を講ぜられたい。   ロが、市町村営林道事業に対する融資制度を確立されたい。   ハ、林業近代化資金助成法を制定し、利子補給制度を確立されたい。   二、林業信用基金の保証率を拡大し、基金による保証に関して、金融機関に対し、所要資金の裏づけ措置を講ぜられたい。  三は、製炭業者に対する共済制度を国営で早急に確立されたい。  四は、山林火災跡地に対する造林事業について、高率補助政策を講じ、かつ、必要資金の調達について配慮されたい。  五が、林業種苗法を改正して、種苗生産団体を、同法による生産団体として認めることとし、あわせて、苗畑経営の近代化につき、国の積極的な助成措置を講ぜられたい。  次に、漁業関係であります。  その一が、沿岸漁業構造改善事業について、国庫の補助ワクを拡大し、補助率を引き上げられたい。  二が、沿岸漁業近代化資金の融資ワクを拡大し、貸し付け利率の引き下げをはかられたい。  三が、中小漁業融資保証法に基づく保険料、現行一・七五%から一%に引き下げられたい。  四番目が、漁港関係事業の国庫補助率を引き上げ、あわせて、地方起債について特別のワクを設定し、起債の道を確保拡大せられるよう配慮されたい。  五が、漁業協同組合の合併を促進するため、その法制化をはかるとともに、合併奨励金の大幅増額及び補助率引き上げの措置を講ぜられたい。  大体、以上であります。以上をもって報告を終わることにいたします。  視察してまいりました現地の実情、問題点、要望事項等の詳細につきましては、別途、報告書を提出しておきましたのでごらんをいただきたいと考えます。  なお、今回の調査に際しまして、終始御協力をいただきました岩手県、青森県、農林省に対し、感謝の意を表する次第でございます。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 第二班、森君御報告願います。

森八三一自由民主党

○森八三一君 第二班の視察をしてまいりました概況について申し上げ、要点だけを御報告申し上げます。  第二班は、小宮委員、高山委員と私の三名で、九月二十一日から二十六日までの六日間にわたりまして、佐賀県及び長崎県の農林水産業特に農業構造改善事業、果樹農業、干拓事業及び漁業の実情を調査いたしてまいりました。  九月二十一日東京をたちまして、二十二日、まず佐賀県庁にまいり、県下の農業及び水産事情の概要について説明を聞きました。  佐賀県の耕地面積は、七万八千ヘクタールであり、その利用は七五%が水田、二五%が畑地となっております。農家戸数は七万七千戸で、昭和二十五年に比べて四千戸減少しておりますが、兼業農家は増加して、特に第二種兼業農家が目立っております。農業総生産額は、昭和三十七年は三百六十八億円で、昭和三十五年の二百九十一億円に対し丁三倍の増加を示し、とりわけミカンは二・二倍、畜産は二倍と、大幅に増加しております。米の生産は昭和三十七年には二十四万八千トンで、農業総生産中の五三%と、大きな比重を占めており、昭和三十五年よりも九%近くの伸びを示して、安定した成長を見ております。またミカンと畜産の占める割合は、昭和三十五年に四十八億七千万円で、一六・七%であったものが、昭和三十七年には七十三億九千万円と、二〇%を占めるようになり、次第に選択的拡大の方向をとりつつあります。農業生産は順調な伸びを示しておりますが、しかし、他産業との所得格差はまだ縮小されるに至っておらず、内容的に若年労働の減少傾向等の問題をかかえております。  佐賀県の漁業は、玄海の沿岸漁業と、有明海の養殖漁業が中心となっております。かつては豊漁を誇っていたイワシの激減によって、沿岸漁業は不振の一途をたどり、これを建て直すために沿岸漁業資源の維持培養、養殖漁業の拡大をはかり、漁業生産の安定拡大に努めております。この結果、昭和三十七年には、漁業生産量は昭和三十三年の一・六倍の増加となっております。ノリの養殖漁業の発展は目ざましいものがあり、昭和三十七年には二億四千万枚と、昭和三十四年の実に六倍に増加しております。しかしながら、玄海の海面漁業は、昭和三十二年以来のイワシの不漁等により、漁民の負債が六億円余といわれ、このうち、焦げついたものが二億円に達しているといわれ、この救済措置が問題とされております。また有明海では、ノリの養殖漁場が干拓により漸次狭隘化する反面、ノリの養殖希望者が目立っており、今後のノリ漁場の拡大が望まれております。漁業については、特に福岡県側からの出席を求め、ノリ漁業の問題を含めて有明海の総合的な振興対策を聴取いたしました。  また、県当局はじめ関係者から次の要望がなされました。  農業関係では、農業後継者対策の確立、農産物の流通改善と価格安定の総合対策の確立、農業基盤整備事業の全額国庫補助、経営規模拡大の対策、穀物用及び肥料用かますの需給調整等についてであります。  干害対策について、天災融資法の適用等、当面の応急対策とともに、水利調整ダムの建設等恒久的対策について要望がなされました。  県庁を辞し、宿川副漁業協同組合にあるノリの人工採苗場を訪れ、その実情を視察いたしました。この採苗場の沿岸漁業構造改善対策事業により、国と県の補助を受けて早期安全採苗、総合採苗を目的として、一千五百万円で建設されたものであります。場内には採苗水槽五つと、それに予備水槽五つを持っております。採苗方式は、流水、水車、気泡式の三つの方式を併用して、胞子がむらなくつくように装置しており、その採苗能力は一日に一千枚から二千枚ということであります。この種、採苗場は今年中に、さらに二ヵ所つくる予定とのことでありますが、ノリ養殖漁業の発展に一そう貢献するものと思います。  次に、南川副干拓を訪れ、干拓地における営農事情を視察いたしました。この干拓事業は、総事業費五億二千五百万円をもって昭和十八年に着工し、本年度完成の予定であります。総面積約百七十四ヘクタール、うち耕地面積は百三十ヘクタールで、入植者一戸当たりの平均が二町歩、増反者六反の耕地を取得し、今年初めて作付されたとのことでありますが、作柄はちょっと見ても非常に良好な出来ばえのようでありました。  続いて、農林省嘉瀬川国営かんがい事業の一つで、昭和三十五年に完工した川上頭百工を視察したのち、佐賀郡大和町を諮れ、ミカンの栽培状況を視察いたしました。大和町付近はゆるかな傾斜地が多く、土壌が第三紀層であるため、ミカンの味が良く、県内の代表的貯蔵、ミカンの産地とのことであります。ミカンの栽培面積は三百六十五ヘクタールで、ミカンの農家戸数は四百五戸、一戸当たりの平均は九十アールとなっており、水田一戸当たりの平均四十アールと比べて、ミカンの栽培面積がはるかに多く、その生産量は三千三百トンと、県内第二位の生産をあげております。地元関係者の話では、粗収入が百五十万円、純収益百万円をあげるには、二町歩以上の耕地面積が必要とのことであります。ミカンの栽培は、先行投資の償還を考えると、十五年から十七年間は必要とされ、その後のミカンの価格はどうかと心配しておりましたが、流通価格が今後の大きな問題として残されております。なお、関係者から、果樹の指導員等にも国庫補助されたい旨の要望がなされました。  翌二十三日、有明干拓を訪れ、その建設事業の実情を視察しました。有明干拓事業は、総事業費七十五億をもって有明、福富、廻里江の三工区を含む一千七百ヘクタールを干拓し、一千二百ヘクタールの新農地を造成するものであります。この三工区のうち、最大のものは有明工区で、八百三十七ヘクタールの耕地面積を造成するもので、現在九〇%ほどでき上っております。昭和二十九年より入植し、現在耕地六百五十ヘクタールに入植者が三百十五戸増反者が五百三十七戸おり、営々として農業にいそしんでおりますが、その成績は反収平均が八俵前後ということであります。この有明干拓が完成すると、入植戸数と増反戸数を含め一千五百二十一戸が入植し、一万二千トンの生産が予定されております。  この干拓事業について県当局から、未干陸地の早期完成等の要望がなされ、また地元の樋門改築期成同盟会から、老朽化している樋門の改築、干拓のため、船着き場を失った漁民に漁港を設置してほしい等の、要望が出されました。  次いで、国営多良岳地区の開拓パイロット事業の実情を視察いたしました。この開拓パイロット事業は、地域農業振興のため、モデル的なミカン主席地形成を目的とした農業経営改善対策事業の一環として実施されたもので、最初特定地域農地開発事業として、昭和三十一年から国の直轄調査の指定を受け、以後七年間にわたり、精密な基礎調査と事業計画の策定を行なっておりました。昭和三十八年度にパイロット地区となり、総事業費十四億五千万円の予算で昭和三十九年度から着工、六カ年後の昭和四十四年度に完成されることになっております。地区面積は七百六十三ヘクタール、耕地面積が五言四十七ヘクタールとなっており、ミカン総収量は九百万キログラム、純益が年間約二億二千万円を予定しております。本年度は六千万円の予算で着工されたのでありますが、地元関係者から四十年度の予算措置の増額、施行期間の短縮等の要望がなされました。  次に、長崎県について申し上げます。  二十四日早朝から、北海道を除いて最大の水揚げ荷を持つ長崎市の魚市場を視察した後、長崎県庁に参り、県下の農政一般についての説明を聞きました。  長崎県の農業就業人口は、昭和三十五年の二十三万九千人から昭和三十七年には二十三万七千人に減少し、総就業人口に占める比率は三三%から三一%に低下したが、全国の二八%に比べて依然としてその割合が高くなっております。農業所得の県民所得に占める割合は、昭和三十五年の八・九%から昭和三十六年には八・六%と低下し、また昭和三十七年の農家所得は上昇を示しましたが、全国平均の七一%にすぎなかったのであります。農家の経営規模の移動を見ると、五反から一町層は停滞し、一町以上の層はわずかでありますが増加し、五反以下は減少の傾向を示しております。兼業農家の比率は、昭和三十五年の六六%から昭和三十六年には六七%となっております。また新規学卒者の就農状況は、年を追って減少し、その補充率は昭和二十五年の一二四%に対し昭和三十五年には三九%、昭和三十六年には一八%と著しい減少を示しております。高度な農業技術を中心とする農業の新たな展開に対して、すぐれた後継者の養成確保をいかにするかが問題であります。県では、農業基本法の制定に先立ち、昭和十五年に地域振興計画を策定し、県勢振興計画の一環としてこれを推進し、特に農業構造改善の促進を目標に、選択的生産の拡大と主催地の形成、とりわけミカンと畜産の拡大をはかりつつ農業全般の総合的な施策につとめております。  県当局及び県議会から次の要望がなされております。農業関係では、農業構造改善事業の第二次事業の制度化、基幹的土地改良事業の全額国庫補助、昭和三十七年災害復旧事業の予算の追加増額等が述べられ、開拓行政について、振興計画樹立地域指定期間の短縮、旧債の償還条件の緩和措置等の要望がなされました。また水産関係について、特に日韓漁業問題の解決、韓国拿捕漁船等に対する完全補償、李ライン水域の警備強化等切実なる要望が行なわれたのであります。  県庁を辞し、ちょうど農業祭が開かれている農業総合センターを訪れ、お集りいただきました四、五十名の農民の方々と懇談を持ち、農業問題について率直な声を聞かせてもらいました。この懇談で、特に成長作物への不安、農業近代化資金のワクの拡大、でん粉の政府買い上げ等について率直な不満が述べられるとともに、今後の農業経営のあり方等について意見の交換をいたして参りました。  次いで、長崎干拓を訪れ、干拓事業の現況を視察しました。この長崎干拓事業は、諫早湾の大部分を締め切り、六千七再ヘクタールの干拓地を造成するものであります。諫早湾は潮の差が大きく、平たんな潟が発達し、干拓最適地の一つになっており、古くから小規模干拓が行なわれております。本事業は昭和二十八年度より調査に着手し、昭和三十七年度からの実施計画の策定は本年度をもって終わり、昭和四十年度から工事を着工するよう準備を進めております。この十二年間に二億七千万円の調査費を投じております。総事業費二百八十億円をもって六千二百ヘクタールの耕地をつくり、一戸当り平均五町歩の耕地面積を有する農家を計画しております。児におきましては、将来、この干拓地を水稲二期作と、集団共同作業を中心とする理想的近代農業センターたらしめようと早期完成を望んでおります。また、この背後地にある諫早干拓は古くからの干拓で、第一堤防は明治初年につくられたとのことです。諫早干拓事業は昭和三十七年に完成され、造成面積三百ヘクタール、耕地面積百三十ヘクタール、うち七十ヘクタールは共同作業を行ない、ヘリコプターなどを使って耕作しております。昨年初めて作付けを行なったところ、その成績は、反収平均が七俵半と好成績のようであります。  続いて、島原市漁業協同組合を訪ねました。ここで沿岸漁業の実情を聞き、視察等も行なう予定でしたが、台風のため視察ができなかったので、漁業協同組合の一室で漁民の方々と懇談をいたしてまいりました。島原沿岸は、海岸線が単調なうえに、漁船漁業の水揚げ高が年々減少し、この減少をノリの養殖漁業でカバーしている状態でありますが、漁場面積の拡大と養殖漁業の研究がなされる必要があろうかと思います。  島原市内には、現在、漁業協同組合が六つあり、組合員が七百名おります。この島原市漁業協同組合は、組合員が三百二名で、準組合員が三十五名おり、年間一億円の水揚げ高を持つとのことでありますが、これら組合の合併が望まれるものであります。  また、四十六国会で成立いたしました漁業災害補償法の制定については、各漁民の方々に非常に期待を持たれており、特に有明海では今年ヒトデの発生による被害が大きく、本法の適切なる運用が望まれておりました。ヒトデ駆除のため、県では百万円の予算でヒトデ買い上げ事業を行なっておりますが、地元関係者からヒトデ駆除に対する国庫補助が強く要望されました。  二十五日、南高来郡の瑞穂村を訪ね、パイロット地区である古部地区の農業構造改善事業を視察いたしました。この地区は、農業が全般的に停滞していることから、かんきつ、酪農を中心とする主産地形成を目標に、昭和三十四年に県の果樹集団産地指定村となり その後、かんきつを中心とする主産地形成の拠点としてパイロット地区の指定を受けるに至ったものであります。この事業は、約一億円をもって昭和三十七年度から実施されております。百八十七戸の農家戸数のうち、百十五戸をミカン専業農家とし、一戸当たりの平均耕地面積を一町ないし一町六反に増加し、また一戸当たりの農業粗収入を従来の三十四万六千円から八十五万円まで引き上げることを目標としております。パイロット事業促進上の問題として、地区外の恩恵を受けない地区をどうするか、ミカン栽培を行なう場合、所得を生ずるまでの期間の食いつなぎをどうするか、事業及び川地取得資金のつなぎ資金をどうするか等の問題が指摘され、今後の解決が望まれております。  最後に、諫早市役所におきまして、農業協同組合及び農民の方々から、カンショ価格対策について、  カンショの原料基準価格を大幅に引き上げられたいこと。  カンショでん粉、カンショなま切り干しの政府買い入れ価格の引き上げ及び買い入れ予算の確保をはかられたいこと。  艇廃物価格安定法によるイモの価格は早期に決定されたいこと。  余剰でん粉の全量買い上げの措置を講じられたいこと。  砂糖価格の安定措置をはかられたいこと。  など、非常に強い要望がなされましたことを申し添えまして報告を終わります。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) ただいまの報告に関し、別に報告書が委員長の手元に提出されております。これを会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めて、さように決定いたします。   —————————————

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) それでは、森君から質疑の通告が、ございますので、これを許します。森君。

森八三一自由民主党

○森八三一君 ただいまの私ら三名、佐賀、長崎の両県を視察いたしました。きわめて短時間でありますので、必ずしも十分な調査をしたというわけには参りかねると思いますが、その際、特に直接農業をやっていらっしゃいます多数の農民諸君と農業総合センターで座談会的に話し合いをいたしました際、最後に、諫早市の市役所で、その地域のみならず、広く県全体の農民を代表する協同組合の各位とお目にかかりまして、当面する諸問題についての希望を伺ったその際に、口をそろえて要望のございましたことは、昨年の砂糖の自由化以来、糖価が非常に低落を遂げ、甘味資源として九州全域におきまして、ローテーションの関係から栽培をやめるわけにいかない、カンショの問題に非常なしわ寄せが及んでいる。ただいまちょうど生産の時期に際会をいたしまして、今後このことがどうなっていくであろうかという点について非常に心配をし、口をきわめて要望がなされておりました。ただいまも最後に、箇条的に要望事項を申し上げたのでありますが、その主たる問題として、第一点は、重要農産物価格安定法に基づきまして、十月末までにカンショ並びにバレイショの基準価桁をおきめいただき、それを基礎として買い上げまする政府のでん粉買い入れ価格を決定するというたてまえに相なっておりますが、以上申し上げましたような諸般の実情からいたしまして、これを早期に決定告示をされませんと、生産農民諸君としては非常は経済的な不利をこおむる。でありまするがゆえに、早期に決定をしてほしいという要請がなされたわけであります。このことは、もうかれこれ申し上げませんでも、政府当局におきましても、十分現地の事情を御調査済みであろうと思いますが、昨年の基準価格は、御案内のように、カンショの場合に、歩どまりを二三・五を標準といたしまして、一貫目が三十円ということに相なっておりますわけであります。しかるに、現今の九州地域における実情は、二十五円前後で取引がされている。それでなければ引き取る業者がない。不満だからといって処置いたしませんければ、あと作にも関係する。さらに将来腐敗する危険を持つという点がありますので、協同組合等の委託加工で行ないまする工場では必ずしも問題はないかと思いまするけれども、農民みずからの共同施設によりまする工場の消化能力はおおむね四〇%から四二・三%というような現状にございまするわけでありますので、おのずから業者の工場にもこれを出さなければならない。ところが、いま申しましたような関係から、泣きの涙で業者、工場にも供給をしなければならないというようなことになっている。そこで、その価格が具体的にどうなるかは別にいたしまして、まず第一の問題といたしましては、基準価格を早期に決定していただきたい。それがなければ目安がきまらぬので、にっちもさっちも動きがつかぬ。それで、いま申し上げましたような二十五円前後で不満を感じながらも処理をせざるを得ないというどたん場へ追い込まれておるという現況にあるわけでありますが、このことで、いろいろ手続上の問題はございましょうけれども、早急に決定をしていただきたい。私も現地の農民諸君の声を聞きまして、もっともだという感じを持ったことでございます。過去昭和三十四年には、十月の初句におきめをいただきました経緯もございますることでもございますので、その後の諸種の情勢を考えますると、この決定は非常にデリケートなむずかしい問題を包蔵しておることはよく私も承知をいたしまするけれども、干害のために非常に難儀をし、その前には、打ち続く長雨のために麦作は壊滅をし、さらに、今回はまた二十号台風で相当の被害を受けておりまする九州地域の農民諸君といたしましては、頼るものはもうサツマイモということになっておるように私は思います。そのサツマイモも、いま申し上げましたような現状にあることはしのびがたいことじゃないかと思うわけであります。この際、東急にひとつおきめをいただきたいという要望でございますが、このことをどんなふうにひとつお運びがいただけまするのか、この点についてお聞かせをいただき、さらに、そういう実情を勘案せられまして、早期にひとつ決定をするように運ぼうという気持ちを持っていただきたいということを希望するわけでありますが、いかがでございましょう。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 原料カンショの買い上げの基準価格につきましては、いま森委員からお話がありましたとおりに、農安法のたてまえから申しますると、十月三十一日に決定するということに相なっているということでございます。したがいまして、普通の順序から申し上げますと、十月十五日現在の統計調査部の調査によりまして反別とかあるいは反当たりの収穫、総量というようなものを、明確に十月三十一日にきめるというようでございますけれども、いま森委員からお話がありましたように、九州地方あるいは千葉、茨城等におきましては、でん粉業者の買い上げが非常に進んでおりまして、すでにすり込みが始まっているというような状況でございまして、いまお話のように、一応としてはいま二十五円というような価格で売買されておるというような状況でございまするし、さような深刻な状況でございますので、農林省といたしましては統計調査部を督励いたしまして、本法律のたてまえから、十月十五日現在の作況によるものを十月一日に早めるということにいたしておりますが、十月一日きょう現在の全国を集計いたしまして、どういたしましても十月の十日前後に——一日、二日の差異はありますが、この十日前後くらいにしかまとまらないと申しております。もちろんそれまで価格につきましては、農安法の定めるところによりまして、農業パリティあるいは生産費、あるいは需給事情、その他の経済の実情、そんなものを勘案してきめるわけでありますから、パリティとか需給状況等につきましては、いままで十分——いま最後の結論は下しておりませんけれども、もちろん研究を進めておりまして、十月の十日くらいに全国の作況が集まりますると、直ちに価格を決定するということに相なっております。全国のイモ生産農民の非常に切なる希望といたしまして、もっと早くきめなくっちゃいけないのでございますけれども、技術的には、それ以前はどうしてもできませんので、少なくとも、どんなにおそくといたしましても、十月の中旬の初めごろ——十日からちょっと過ぎましたころには必ずきめるつもりでございます。  それからなお価格の点でございますが、去年は御存じのとおりに、貫当たり三十円でございますが、本年もいま森委員からお話のように、ぜひひとつ前年の価格あるいはそれ以上をきめていただきたいという切なる希望が各地からあるようでございます。実際鹿児島にいたしましても、宮崎、大分にいたしましても、あるいは千葉、埼玉等、非常に特殊の地帯でイモがつくられておりまして、他になかなか代替作物はないというような、非常に困った状況で、いつまでもそんな安い価格でくぎづけするということはお気の毒だと思います。ただ現存、糖価全体の問題から考えますと、相当な自由化がございまして、国際的にも糖価は非常に低迷しておりますし、またカンショのでん粉の価格にいたしましても、去年の基準価格が千六百八十円でございますけれども、現在の実際の市価の状況は千六百二十五円というように、非常に安いところに落ちついているわけでございます。そんな際でございますから、なかなか、従来の貫当たり三十円といたしましても、実際でん粉の買い上げということが、売れ行きが非常に不可能じゃないかというように、いろいろな問題がございまして、実は、時期の問題につきましては、ぜひ御趣旨に沿いたいと思いますけれども、価格の問題につきましては非常にいま苦慮いたしておりまして、農林省といたしましても大蔵省とも内部的な折衝を重ねているわけでございまして、ぜひひとつ皆さん方の御援助を得まして、御期待に沿うように、あるいは御期待に近い線に落ちつきたいと思って努力いたしております。

森八三一自由民主党

○森八三一君 まあいろいろ手続上の問題もありますし、法律に基づきまする計算のやり方等も定められておりますわけでありますので、政務次官お話のようなことは、常識としてよくわかるところでありまするけれども、まあ今日のように、通信機関が非常に整備されておるときのことでもございますので、きょう現在で、調査員の方がそれぞれ御調査なすったものを機敏にまとめようといたしますれば、テレタイプその他の方法によって、三日か三日で集まってくるのではないかというような感じも持つのです。農民が非常に困っておるという実情をよく御承知いただいておることでございますので、さらに今後とも統計調査部の作業について御督励をいただきまして、きょう現在で調査をされるものを、少なくとも三日四日に集めてしまおうというくらいのスピーデイーな運びをいただきまするように、これは希望を申し上げておきます。そうして中旬といわず、上竹中に最終決定がなされるようなひとつ御高配をいただきたいということでございます。  その次に、これも要望であり、ぜひとも重要な運びをしていただきたいと存じますることは、昨年産のでん粉につきましては、当用買い等の関係からいたしまして、消費が当初においては非常に進みましたけれども、後半期に伸び悩んだということから相当の過剰でん粉が生じ、それが価格にも反映いたしまして、放置することができないという事態にまで逢着いたしましたので、昭和三十九年度予算に盛られておりました予算の全額を使って第一次の買い上げをしていただきました。その当時関係する農民諸君といたしましても、関係団体といたしましても、農林省の措置に感謝をしておりました。しかし、そのことによって経済的な実効が現われてはまいりません、依然として価格は低迷の一途をたどるというような情勢でございます。予算は使い果たしてしまったと、補正予算を組むというチャンスはないと、いかにすべきかということで非常にこれは情熱を傾けて御尽力をいただきました結果として、とりあえず五万トンの調整保管をさせる、これに対して団体等に迷惑をかけないように、年度中に金利、倉敷料は全額政府が持つという措置を講じていただきました。それで落ちつくかと思っておりましたが、まだ落ちつかぬということで、さらにブドウ糖の生産のほうへ三万トン程度のものを仕向けるという行政的な奨励措置をいただきまして、やっと現在千六百四、五十円の価格を維持するというところまで回復をいたしてまいったわけであります。その措置の中で、第二に申し上げました生産者、調整団体によって管理をせしめております五万トンの措置でございますが、新しい年度を迎えまして、これまた相当の過剰が生ずるであろうことは予期されるところであります。いずれ四十年度予算で買い上げの数量を策定をして、予算をおきめ願うことになると思う。私どもは昨年の経緯から考えまして、今年の作況についてまだつまびらかではございませんから、どの程度過不足になるのか、あるいはまた一般の競合物資との関係において、でん粉がじかに消費をされるのかということについて見通しを持ちますることについては、十分のものがございませんから、はっきりした数字を申し上げるという段階ではございませんけれども、おおむね今日までの私どもの承知いたしておりまする全国の作況並びにでん粉以外の用途に振り向けられるものを予定いたしまして勘案をいたしますると、でん粉の生産量はおおむね前年度程度に落ちつくのではないかという予測をいたしております。といたしますれば、昨年でも十万トン余のものが、政府の非常に親切な措置によってたな上げをせられましても、なおかつ困ったという事態があったという現況でございますので、本年はさらにそれを上回るいわゆる過剰でん粉というものが予測せられるのでございまするから、その全量は買い上げせしめるような予算を組んでいただかなければ、農安法の趣旨が死んでしまうようにも思うのであります。これはぜひともひとつ四十年度で考えていただきたいことでございますが、その上に、ただいま措置されました五万トンというたな上げが存在をいたしておることでございまするので、これが来年度へ持ち越されて、そうしてまた金利、倉敷料が引き続いて補助になるといたしましても、当然これは持ち越せば補助になるわけでございますが、たいへんな問題を引き起こすことになると思うのでございます。でございますので、これはまあいま確定したわけではございませんが、おおむねこの秋には臨時国会がございまして、台風等による災害対策等を含めて、予算補正のチャンスがあるやに承っております もし、そういう機会が訪れるものといたしますれば、昭和三十九年度に措置されたこの調整保管に属する五万トンの処分は、昭和三十九年度の補正において、全部を政府に買い上げをしていただくという措置が当然これはなさるべきであろうと私は思うのでございますが、そういうような運びがしていただけるかどうか、これが昭和四十年産の問題に非常に大きな重圧になるということも考えられますので、ぜひともこれは補正で助けていただきたいということでございますが、当然のことであろうと思うわけではございまするが、いかなることに相なりましょうか、その辺をひとつお伺いしたいと思います。

齋藤誠食糧庁長官

○説明員(齋藤誠君) ただいま御質問になりました本年度調整保管にいたしております五万トンの措置の問題でございます。この五万トンにつきましては、金利、倉敷料を助成するということにいたしておりまして、五万トン自身は市場から隔離されておるわけでありますから、政府が買い上げる場合におきましても、あるいは農業団体が保管して金利、倉敷をする場合におきましても、市場に対する影響としては同じではないかというふうに思われるわけでありますが、ことしは、率直に申し上げれば、お話の中にもありましたように、予算の制約で二万五千トンしか買えなかったということで、その後に続く保管措置については、予算の制約上民間団体に持たして、そうして金利、倉敷を助成するという措置をとったわけでありますので、私としましては、補正の機会がありますれば、その辺の道を講じたほうがいいのではないだろうかというふうに思っております。ただこの問題に関連いたしまして、来年度の予算がどうなるか、またそれ以外の甘味資源、法律に基づく買い上げ措置がどうなるかというような連の関連をもちまして、いま大蔵省と全体として話をいたして、協議を進めている段階でございます。いまお話になりましたような趣旨については、私としてはそういうように運びたいという考えを持っておりますが、まだ大蔵省と最終的にどうするかということはきめ得られない段階にございます。

森八三一自由民主党

○森八三一君 ただいま、この際は長官の気持ちとしては、金利、倉敷料を補助して、いまの姿でずっと続けていくということで、また政府が買い入れるという措置を講じても、量的にはたな上げになっているのだから、市況に影響を、その数字の限りにおいては持つわけではないというお話、これは当然と思います。が、しかし、そういう姿で続けてまいりますことは妥当ではないので、できれば私の希望いたしますような補正予算等において措置をいたしたいという考えは持っておる、しかし、対財政当局の関係もあり、ここではっきりしたことをまだ言うわけにまいりかねる段階だということ、これもよくわかります。まあおそらく補正予算等につきましては、二十号台風あるいは北海道その他における冷害の関係なども含めて、早急に折衝が行なわれ、結論が出ようと思いますが、その折衝の過程におきましては、いまお述べいただきましたような気持ちが実を結びますように、このことは量的には確かにお話のとおりでございますけれども、五万トンというのは、民間保管調整のもとで、追加するということになりますと、翌年の総合過剰でん粉量は一応ふえるということになり、その買い上げ予算ということになりますると、非常にこれは財政の実情から考えまして、むずかしい問題になると思うのです。でございますから、昭和三十九年度であくまでも昭和三十九年の始末をしてしまうということは、筋の通ったことでもあるのでありますが、はたしてそれは実際上影響ないし、処分がおくれていると申しましても、精神的には非常に大きな重圧を感ずる姿にいるわけでございますので、それを排除するという意味において、昭和三十九年度のものは、昭和三十九年で処分をしてしまうという態度を、ひとつ実行のできまするように御高配をいただきたいと存じますわけでございます。  最後に、新年度の基準価格の問題、あるいは政府買い入れでん粉価格の問題と思っておりましたが、これは最初に、私がお尋ねせぬうちに、政務次官のほうからお答えがございましたので、大体私はその気持ちがよくわかります。現今の情勢なり他の農産物価格等の推移等から考えますれば、昨年を据え置くということは非常に困難であろう、農民諸君、生産者諸君としての満足は得られないだろう、しかし、砂糖の現況を考えますれば、ここにも非常に問題がある、あれこれ勘案して、農民生産者諸君に生産意欲を減殺せしめないような姿において取りきめる点において、苦慮をしているという御趣旨に私は伺いました。そういう趣旨で、総計がまとまれば御善処をいただきたいという希望を最後に申し上げまして、私のイモでん粉に関する質問は終わらせていただきます。

北口龍徳自由民主党

○北口龍徳君 ただいま森委員から詳細なお話がありまして、私が申し上げる必要もないと思いますが、九州は特にカンショの主要産地ということであります。実は、私のほうも従来米の問題等では、県下で大会を催しまして盛んに米価の問題を取り上げてまいりましたが、本年はひとつぜひカンショの大会を開け。米の産地と畑地のカンショの産地とはおのずから違うわけで、米ばかりに力を入れて、畑地のカンショ地帯は閑却しておりはせぬか。ことに、イモのでん粉事情につきまして非常に心配してありまして、そういうことから、五月の二十何日でございましたか、実は熊本県下でカンショの大会を催しまして、それに千人近くのでん粉関係者が集まりまして、さっそく実行委員を設けまして、いま二十数名——三十名ばかりの人が二十八日から滞在して、カンショの本年度のでん粉価格を決定するまでがんばろうということで、毎日関係方面を猛烈にかけ回っておるような次第でございます。そういうような事情でもありますし、特に本年度のカンショのでん粉価格の決定につきましては非常な重大な関心を持っておるわけでございます。したがって、ただいま森委員からお話がありましたように、調整団体で買い上げさせられたこの五万トンの問題につきましては、ぜひひとつ本年度中に政府は補正予算を組んで、そして三十九年度でこれを解決させていただきたいということ。  それから時期の問題。これはもう御承知のように、商人あたりが買いあさるのでは、なるべく早く価格をきめないと非常に農民に不利を来たすことはすでに御承知のとおりと思いますが、ぜひともこれはひとつ農産物価格対策特別委員会でも決定しましたが、十月の十日までにはぜひ決定告示をしていただきたい、こういう問題でございますが、私は、十月一日の作況でというお話が先ほどありましたが、九月中のもう少し早い目の作況に基づいての用意はできないものですか。その点につきまして御意見を承りたい。これはもう九月一日にしても十月一日にしても、大体これは予想収穫高でありまして、何も十月一日に実際の収穫を見てもらうわけじゃない。大体九月の一日かそこらで予想の収穫が一応まとまっておれば、十月一日現在でこれはもうたいして私は手間は要らぬと思う。これは完全なものではありませんので、そういうことで九月中の資料でできますならば早くそれに基づいてやっていただく。それができないならば、いまの十月一日でもかまいませんから早急にやって、そして少なくともオリンピック大会までには決定さしていただくということを同様強く要望するわけであります。  それからいまのイモの価格の問題につきましては、森さんからもいろいろお話がありまして、やはり米価なりあるいは麦価なりは相当上がっておることは、これはもう御承知のとおりの事実でありまして、米のときは一三・六%上がっておる。三十円ならば少なくとも五円上がって三十五円、金額にいたしますとそういうようなことになりますが、少なくとも——これは物価、労力等が高騰しておる現状でございまして、でん粉の需要等の点もありましょうが、私は、少なくとも昨年の価格を下回らないということはむろんのことでございますが、そこに相当な、五円程度の引き上げは、カンショにおきましてもやっていただきたいということ、この三点をつけ加えまして要望申し上げます。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) でん粉の市場価格をなるたけ低落させないようにということは、先ほど食糧庁長官から申し上げましたように、予算一ぱい、二万五千トンの政府買い入れを行ないましたし、また五万トンのでん粉を全販連と全澱連に調整保管させる。またブドウ糖の協同組合にさらに三万トンの買い入れを行なわせるというように、農林省といたしましては価格の支持のためには最大限の努力を払ってきたつもりでございます。しかし、御承知のとおり、でん粉は相当低落の状態でございまして、やはりそのためには、いまお話のように五万トンの調整保管してあります民間分をさらに政府に買い上げさせるということも、これは単に政府と民間のただ移管だけの問題であって、たいして影響はないのじゃないかという意見もあるかもしれませんが、私は、森先生のお話のとおり、相当効果はあるだろうと思います。したがいまして、さっき長官から申し上げましたとおり、いま大蔵省ともぜひこれから折衝いたしまして、できれば補正予算に組むということも考えて努力いたしておるわけでありますので、とにかくしばらく農林省の努力を待っていただきたいと思います。  それから第二の、価格の決定の問題でございますが、先ほど森委員にお答えいたしましたとおり、本来のたてまえとして、十月三十一日になっておりますのは、十月十五日現在によって、十月三十一日に価格決定するということになっておりますのは、私は専門家でありませんけれども、統計調査部長のお話を承りますと、やはり十月一日前後がちょうどイモの成育期であって、なかなかそれ以前は収量——収穫総量高がつかない、予想収穫高も正確でない、やはりかような重大な価格を決定するわけでありますから、正確な調査というものが必要だろう、さような意味で、十五日ということになっているわけでございますけれども、生産農民の特別の希望もありますので、十月一日現在ということでやりましょうということになっているわけでございます。問題は十月一日、きょう調査を終えて、テレックスというようなもので二、三日、四、五日のうちにまとめられるのじゃないかというお話もありましたけれども、きのうも統計調査部長にも促進するようにと申しましたけれども、どうしても技術的な状態から申しますと、率直に申しまして、十月十日前後でなければできないということでありますので、この点はぜひ御了承いただきたいと思います。毎年このことを繰り返しまして、法律上のたてまえは十月三十一日であるけれども、とときによっては十月二日にきめたとか、十日にきめたということでは全く困ることでありますし、また現にすり込みが始まっておるというようなかっこうから考えますと、来年早手回しにひとつ調査の準備期日を変えることに改めたらどうかということも考えております。とにかく御希望に沿いたのでありますけれども、いまの技術的な統計の立場から申しますと、十月十日前後になるということを御了承願いたい。  それからカンショの価格の問題でございますが、全くいままで十年間ほとんど値段が上がっていない。米は、最近では生産所得の向上で相当の値上がりを示しておりますが、カンショはちっとも上がっていないじゃないか。しかもカンショについては代替の道が全然残されていないというようなことを考えますと、私たち農林省で生産を奨励するものといたしましては、ほんとうに値上げいたしたい気持ちは一ぱいであります。ただ、先ほど申しましたように、甘味資源全体の価格機構の問題、市場の趨勢あるいは国際的な糖価の低落、いずれの点から考えましても非常にやはり値上げは率直に言って困難じゃないか。どうして値段を維持するか、あるいはそれに近いものにこぎつけるかということに私たちは努力の中心があるように考えます。今後やはりカンショ価格の問題につきましては、根本的にひとつ考えてみなければならぬのじゃないかということを痛切に考えておる次第であります。同町に、北口委員の御趣旨を十分に尊重いたしまして、これから価格の決定に当たりたいと考えております。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 委員長からちょっと関連して質問しますが、ブドウ糖ですね、あれは化学的にも医学的にも砂糖にまさるということが証明されているように聞いております。しかるに、日本ではブドウ糖が砂糖の代用品だというような感覚を持っておるので、ブドウ糖消費が伸びない。これは、ブドウ糖の消費を伸ばすことは、砂糖の輸入の防遏にもなるので、少なくとも二五%以上こういう砂糖に混入する方法をとるべきだと思うのですが、その点についての御見解を承りたい。

齋藤誠食糧庁長官

○説明員(齋藤誠君) ブドウ糖の栄養価と、一般権威から出ましたいわゆる砂糖との栄養価について、ブドウ糖のほうがいいのではないか、こういう御意見でございますが、この点は、私たちもブドウ糖の性質から言いまして、ブドウ糖が栄養価が高い、栄養価が高いと言いますか、より摂取しやすいかっこうにおいて製品ができている、こういうことは明らかではないかというふうに考えております。ただ問題は、これを一般消費者に甘味資源として強制使用させるようなことにすることが可能であろうかどうかという問題であろうと思うわけでございます。以前におきましても、でん粉の新規用途開発のために、ブドウ糖の奨励を行ないます場合に、同じような議論が出たわけでありますけれども、これを短時日に一般的に利用させるということにつきましては、技術的に利用者側からいろいろの意見が出たところでございます。特に一般消費でなしに、砂糖の六割ぐらいはいわゆる食品加工業に利用されておるわけでありますから、その際におきますブドウ糖の利用につきましては、技術的になかなか問題がある。一時使ったところが、全部——ある社によっては相当の返品を見たというようなことで、なかなかこれをこなしていくことについてむずかしい面があるというようなことがございまして、奨励的な方法としては、農林省としてもぜひとも進めてまいりたい。今回も、混糖につきましてのJAS規格を設けたというのも、その奨励の一つの趣旨であります。また混合液糖、ブドウ糖と砂糖を混ぜた液糖については、税制上も特別の奨励措置といいますか、配慮を加えた税率を設けるということにいたしたのもそういう趣旨でございます。そこで、これを一般的に強制するということになると、家庭配給に対するブドウ糖の奨励ということになるわけでございますが、これも一般消費者の嗜好に待つところがやはり大きい商品でございますので、これを強制的に混合させて消費させるということについては、奨励は別といたしまして、行政的に強制するということについては、われわれとしてまだ結論を得ていないのです。また、これについては多くの議論のあるところではないかと、こう考えておるわけでございます。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 委員長があまり時間を食うのは遠慮しますが、もう少し情熱を傾けてこの問題に対処してもらうことを要望します。

高山恒雄民主社会党

○高山恒雄君 いま根本的な問題の話が出ましたから、私も次官にちょっと所信をお聞きしたいのですが、先ほど森委員のほうから報告がなされ、さらに意見も出ておりましたが、当面の問題として、カンショの問題は全く急を要する問題だと私は考えるのです。次官の答弁で、価格の問題に非常に困難がある。むろんでん粉の滞貨の問題があり、さらにまた先の見通しの問題が不安定のために問題があろうかと思うのです。したがって、補正予算によって買い上げをするということは、これはもう言うまでもなく当然のことだと私は思うのです。私がお聞きしたいことは、一体、基本的に政府として農村のひずみを直そうとしておられるのかどうかということが一つ、佐賀県と長崎県を、私も森委員と小宮委員と一緒に調査してまいりましたが、報告にもありましたように、佐賀県の農業あたりの年間収益というものと、長崎県の収益というものは半分に満たない。それは、政府もそうでありましょうが、県当局においても農業の基本的なものに対しての力の入れ方が足らぬのじゃないか。そのために手おくれしておるという点も見られる。むろん今日農業構造改善事業の一つとして大きくいまやろうとしておられる事実はわかります。ところが、根本的な問題としては、イモの産地ということは、イモしかできない産地なんです。それがイモしかできない産地であると同時に、その価格が毎年固定したような形で今日まできておるということは、これは生活の引き上げにならないわけです。ところで、今年もそういう実情のあることは、森委員も指摘されたように、また次官も指摘されたように、理解はできます。けれども、イモしかできない地域の、一体農村の生活をどうするかということは、根本的にこのひずみを汚すという立場に立たなければ、貫当たりの三十円が、私は米価の上昇と同様に引き上げる観点に立たないと思うのです。こういう点をほんとうに政府としてはこの際考えていただいてやらなければ——多少の犠牲は負っても、やっぱり米の価格の上昇と同様に、カンショのこの価格の支持についても、私は思いきった施策をやってもらうべきじゃないか、こう考えるわけです。こういう点について、むずかしいという問題は、私はどうも前年のこの価格に落ち着くのじゃないかというような気がするわけですが、そうじゃなくて、米価の引き上げと同様にはいか心にしても、少なくとも〇・五%くらいの引き上げはやると、こういう思いきった施策でなければ、私はひずみを直すという政府の大目標に反すると思うのですが、次官にひとつその点をお聞きしたいのです。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 日本の農政の基本目標が、農村のひずみをなくする、農村の所得を高めるということにあることは申すまでもないことでございまして、農林省のやっておる、あるいは先ほど森委員あるいは高山委員御視察になりました長崎とか、佐賀の干拓とか開墾、あるいは土地改良、さようなものすべて私は農村のひずみを是正する方向に向かった政策だと思うのです。さような立場からカンショの問題を考えますると、全く高山委員の御指摘のとおりでございまして、米の値段は相当最近上がってきておるけれども、カンショの値段はここ十年上がっていない。そのことは、実は私もほんとうに精神的な矛盾を感じているわけでございます。ただ弁解がましいようでございますけれども、農安法のたてまえから申しますと、米の値段の決定と異なりまして、カンショにつきましては価格構成の方式は、農業のパリティ、生産費とそれから需給状況等の経済情勢を勘案してきめるということになって、米と違った価格形成の方式がきめられておるわけでございまして、さような立場から考える限り、そう農民の期待されるような価格には私はなり得ないと思う。したがって、問題は、農安法が是であるか非であるかという問題に帰着するだろうと思うのです。農安法は御承知のとおり、昭和二十八年の制定でございまして、農業基本法前の制定でございます。私個人としての考えのようで恐縮でございますけれども、やはり新しい農業基本法下の価格構成の問題としましては、農安法そのものにやはり根本的なメスを加えるべきではないかということを私は考えるわけであります。ぜひひとつこんな点につきまして農林省といたしましても十分検討したいと思いますから、さよう御了承願いたいと思います。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) それでは、午前中の会議はこれで休憩いたしたいと思いますが、午後、農林大臣の日程が非常に詰まっておりまして、午後零時半から二時半まで二時間出席の予定でございますから、休憩いたしまして、十二時二十分に開会いたしますので、御協力をお願いいたします。     午前十一時三十二分休憩    ————・————     午後零時四十三分開会

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) ただいまから委員会を再開いたします。  赤城農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 過般の池田内閣の改造にあたりまして、農林大臣としてまた留任することになりました。前に農林大臣としても、当委員会においては特段の御督励やら御援助を賜わっておりまして、着々実行に移した面も相当多いと思います。今後とも委員各位の御協力を得まして、農政に遺憾なきを期したいと、こう考えておりますので、何ぶんよろしくお願いいたします。

森八三一自由民主党

○森八三一君 大臣が御出席でございますので、簡単に御意思を伺っておきたいと思います。と申し上げますのは、過般私ども、当委員会の決議に基づきまして、九州北部の農業事情と、水産事情の調査にまいりまして、現地の農民諸君と親しく懇談をする機会を得たわけでございますが、その際におきましても、また参上いたしました県の県議会、県当局の皆さまからも、当面する問題として特に切実な訴えのございました問題は、すでに大臣もその期を迎えまして非常に御苦慮願っておることと拝察いたしております重要農産物価格安定法に基づきまする本年産のイモの基準価格と、それに由来する政府の買い入れでん粉価格の決定の問題をめぐっての問題でございまして、午前中視察報告を申し上げまして、それに関連して、御出席をいただきました政務次官に、相当時間をかけましてこの問題を質疑をいたしましたが、この際その重複は避けますが、第一の問題点は、昭和三十八年産のでん粉がかなり過剰になりまして、非常に市況が低迷をした。もちろんそれは砂糖との関連にありますことは申すまでもございませんが、こういたしますると、生産農民諸君なり、その加工業者に非常な経済的な打撃を与えるという憂慮すべき事態が発生いたしましたので、農林当局におきましては、予算の全額を投げ出して買い入れる措置をいたしていただきました。それでもなおかつ十分ではないということで、金利、倉敷料を助成するというたて、まえのもとに、五万トンという膨大な数字を、関係団体をして調整管理せしめて、市場からたな上げをするという措置をとっていただきました。さらにまた、引き続きましてブドウ糖工業者に対して、行政的な措置をもって三万トンほどを消化せしめるというような次々と手を打っていただきまして、非常に関係業界といたしましても、また生産者といたしましても、その措置に対しては感謝もし、感激もいたしておるところであります。このことは厚くお礼を申し上げたいと思いますが、その一連の措置を通しまして行なわれました五万トンの買い入れの問題、これは現に団体がたな上げをしている、貯蔵管理をしているという姿にあるわけでありますが、これが新年度にそのまま引き継がれますと、非常にこれまた経済的な問題になりまして、新年度のイモ価格の圧迫材料ということになりますことは必至の状態であると思うのであります。したがいまして、何が何でも、三十八年度産の原料によって生産されたものに対しては、調整管理中にある五万トンについては、三十九年度中の予算をもって全部始末をしていただく。端的に申しますれば、補正予算を通して買い入れをしていただくということであります。政務次官は、そういう方向で十分努力をいたしますと、またやってもおりますと、こういう御回答でございましたので、重ねてここにお伺いする必要はないかとも思いまするが、大臣のそれに対する御所見を伺っておきたいというのが一つ。  第二点は、本年産の原料イモにつきましては、そういうような諸般の事情を織り込みまして、非常に低迷をいたしておりますイモ作地帯というものは、他の作物をつくることは容易ならぬ——単純に申し上げますれば、イモでなければならぬという地帯でございまして、これが価格的に困難をきわめるということでございますると、イモ作農家の経済上非常に大きな問題を起こす。特に本年度は台風の災害、あるいは冷害、あるいは水害等各般の災害が次から次へと重なっておりまして、イモに依存する度合いが格別であろうと思う。  そういうことを考えますると、重要農産物価略安定法に基づきまする価桁の決定は、十月三十一日ということに法定はされておりますけれども、早期にきめてやりますことが、それらの農民諸君に対する道であろうと思いまするし、将来に向って安定した生産を継続せしめるという基本的な問題でもあろうと思います。  そこで、かつて昭和三十四、五年ごろには、十月の五、六日ごろにきめたという前例もあるわけでございますが、いろいろ統計も集めなければ確定したそろばんはじきができないということもわからないわけではございませんけれども、本年度の実情にかんがみまして、十月上旬中には最後の決定をして、生産農民諸君を安心せしめるという措置をとっていただきたいということが第二点でございます。  この点につきましても、政務次官にお尋ねいたしましたが、農林統計調査の報告を取りまとめるということのために相当時日を要しますが、しかし、それを繰り上げて善処いたしましょう、少なくとも八日ごろまでにはそういう集計をまとめて、具体的な取りきめのできるような措置をいたしたいというような見解の表明がございましたが、きょう、すなわち十月一日現在、最末端の調査が完了するわけでございます。これを取りまとめようといたしますれば、今日の通信機関の発展の事情から考えて、案外長い時間を要するわけでもないと存じますし、もしかりに、それが多少時日を要するということでございますれば、九月一日現在の作況については、すでに農林省公表をされておるところもございますので、そういうようなすでに調査済みの資料を基礎としてそろばん勘定をいたしますることも、これは不可能ではないという感じもいたします。要しまするのに、本年産の基準価格並びに政府買い入れでん粉価格の決定につきましては、十月上旬にそれを確定公表するという運びをしていただきたい。それに対する大臣のお気持ちを伺っておきたいと思います。  最後に、価格の問題でございますが、この価格の問題につきましては、いろいろ米との比例をとるとか、麦との比較をしてみるとか、あるいは生産費から割り出してみるとか、いろいろの方法があろうと思います。また重要農産物価格安定法に基づきまする付録算式による計算方法もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、その大部分がブドウ糖あるいは水あめに加工せられ、消費せられ、甘味資源として活用されることになりますので、実際問題としては他の甘味材との関連なしに独走するというわけにはまいりかねますことはよくわかりまするけれども、そのしわ寄せを端的に受けて、イモ作農家の市場に悪影響がくるというかね合いの問題もございますけれども、理論的に申しますれば、私は重要農産物価格安定法によって、イモ作農家の安定ということだけをねらって考えるべきであろうと思いますけれども、その法律規定はその他の経済事情を勘案するという表現もあることでございますので、それらの勘案の度合いというものも、やはりイモ作農家の問題を直視して勘案さるべきである、そういう考えでまいりますれば、おのずからそこに妥当な線というものは出てこようと思いまするが、そういうような一応の抽象的な表現ではございまするけれども、本年の基準価格決定に対する大臣のお気持ち等につきまして伺っておきたいということが第三点でございます。  以上きわめて端的に申し上げましたが、すでに午前中政務次官と少々時間をかけまして論議をいたしました。大体のお答えはちょうだいいたしておりますが、大臣のとりまとめての御所見をこの際簡潔にお漏らしをいただきたいと存じます。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) お尋ねの第一点でございますが、農協で保管しております五万トンのでん粉を買い上げる措置をとるかとらないか、そして、とるとすれば補正予算に計上する必要があるのじゃないかという御質問でございます。いま保管しておいても、これがさばけるというような見通しがないというふうに君も考えておりますので、これは買い上げて補正予算を計上するという方向に向かって検討をいたしておりますので、その趣旨に沿うようにいたしたいと考えております。  第二の、カンショ、バレイショの価格決定の時期でございますが、いまお話がありましたように、法律上は十月末でございますけれども、まれに早くきめた例もございます。できるだけ早くきめませんと、農家のほうでも売ってしまうということが多いのにかんがみまして、本年は早くきめたい、そう考えています。各方面の要望もありますので、十月一日の資料等を取りまとめて早急に決定、告示をしたい、こう考えております。  第三の、価格の問題でございますが、価格の問題はほかとの関係もありまして非常にむずかしい段階に入っておると思います。しかし、いま御指摘のように、法律や資料等については、生産者の立場及び経済事情等もしんしゃくすることになっていますけれども、重点は何といたしましても生産者の立場に立ちまして価格も生産者に重点を置いた考え方のもとに決定いたしたい。こういうふうな考え方で目下作業を進めております。以上であります。   —————————————

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) この際、議事進行の問題をちょっとお話し申し上げておきますが、農林大臣が二時半までということでございますが、できるだけ一分でも延ばしていただきたいと思っておりますが、矢山君から中共バナナ、小宮君からノリの問題について質疑の通告がございますので、その時間できるだけやりまして、あと三十分かそこらで、ほかの問題について質疑の通告がございますので、それで本日は散会をする予定でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、質問の通告をしております、バナナの輸入の問題について御質問申し上げたいと思いますが、大臣のおられる時間の制約がございますので、実は私の考え方では、大臣の御答弁と、それから通産省の御答弁と、同時に両方からいただきたいわけです。しかしながら、それでやっておりますと、小宮さんの大臣に対する質問ができなくなりますので、私のほうは、まずこれからお尋ねすることに対して、農林大臣のほうからだけの御答弁をいただいて、そうして小宮さんの農林大臣に対する質疑を済ましていただく。それからあと、それに関連して通産省の見解なり、公取の見解を伺いたい。こういう順序でまいりたいと思いますので、ひとつ御了承いただいて、そういうふうにお取り計らいをお願いしたいと思います。  まずお尋ねしたいのは、去る八月二十八日に、台湾政府の行政院の外国貿易審議会、外貿会と俗に言っておりますが、それが発しました三十九年の十月から四十年九月までの一カ年間にわたる日本向けの輸出バナナに関する規則、この詳細についてはすでに御承知になっておると思います。この期間に日本向けのバナナを七百五十万かで輸出しようというんですが、この中で、私どもが特に内容を検討いたしまして問題になると思っておりますのは、その第五項目の規程です。それを読み上げてみますと、青果公会及び生産者団体は、バナナを中共貿易に関係ある商社に売らないことを責任をもって保証し、故意にこれを守らない場合、そのバナナ日本輸出権利を取り消す。なお加工業者にして中共バナナの加工を扱う場合も、中共資易に関係のある両社とみなす。」こういう規定があるわけです。  この規定がもとになりまして、最近中共バナナの輸入がなされるという件に関連をいたしまして、この規則をもとにして、わが国の台湾バナナの輸入のオファー先に対して、こういう趣旨がさらに詳細に説明されております。一つは「日商で」日本の商社だと思います。「日商で中共と貿易関係あるものは、すべて台湾バナナの輸入経営をしてはならない。」二番目に「日本の商社及び加工業者は中共バナナを加工したものはすべて台湾バナナの輸入もしくは加工をしてはならない。」こういうことが、先ほど言いましたその新しい規則に基づいてオファー先に対して重ねて説明されておるわけです。こういう規則が出され、またその規則に基づいてそういう措置がとられておるということに対して、どういうふうに考えておられるのか、受け取っておられるのか、これは農林省と通産省とそれぞれの見解をお聞きしたいわけですが、先ほど言いましたように、いまは農林大臣からだけの御見解を伺いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 第一点、そういう事情があったということは了承しています。しかし、日本国内において、私どもはそのとおりのことをしろとか何とかいうようなことは通知も出しませんし、そういう措置はとっておりませんが、台湾のその措置に対しましては、まあ国内干渉というようなほどのことでもないかもしれませんけれども、国内干渉的な面もないわけでもございませんので、通産省を通じてそういう干渉的な手続は相当考慮してもらわなくちゃならぬというふうな交渉を続けておるのであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、第二点の質問に入りますが、こういうような措置によって、現実に国内においてどういう状態が発生しておるか、すでに大臣も御承知だと思いますので、その発生しておる状態というものを御説明をいただきたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 園芸局長から状況を御報告申し上げます。

酒折武弘農林省園芸局長

○説明員(酒折武弘君) 現在、中共とバナナの輸入契約をしておる商社は大体三社程度と承知しております。これらの各社にきまして実情を調査いたしましたところ、ある一社は、すでに契約しておるものについて解除を行ないまして、ある程度のペナルティを支払うというようなことになっておる。また他の商社は、契約と申しましても仮契約的なもので、まだ明確な契約をしていない商社もございます。そういう商社におきましては、今後これをどうするかということについては、現在検討中の模様でございます。それからが工業者関係でも、そういう取りきめの結果といたしまして、中共ものの加工をやらないという方向に向かっておりますので、現在ある程度入ってきております中共バナナの加工について非常に処置に困って、地方の加工業者に委託するというふうなことで、非常に指貫に苦しんでおるというふうな実情と承知しております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そのほかに、私はまだいろいろな影響が起こっておると思うんですが、そのことの詳細については御説明がなかったわけです。しかし、それは私のあとの質問でぽつぽつ触れてまいりますから、いま御説明のないものをあえてここで御説明を求めようとは思いません。  次にお伺いしたいのは、御承知のように、そういう規則が出されましてから、台湾のほうの生産者団体の代表機関である、これは聯合社と略称呼んでおるようですが、これなり、あるいはまた、これは公的な機関のようですが、青果公会から、中共バナナの輸入についてきびしい保証書を提出することを日本の商社に要求してきておるようです。その内容を、もう御承知だと思いますが、参考までに言ってみますと、「中国大陸と貿易行為のなきことを保証する件」と、こういうことで、「一、保証事項」として、「本商社及び代表者は過去未だ曽って中国大陸何れの商社との貿易行為なく、今後(自一九六四年十月至一九六五年九月)も又なきことと、中国大陸のバナナ加工を引き受けないことを保証致します」と、それから二番目には、「責任事項」として、「上項の保証が事実にあらざるとき、これがため貴社が貴国政府から処分を受け損害を蒙った場合、本商社は一切の損害賠償の責任を負うこともし本商社が責任不履行或いは賠償不能の場合は連帯保証人が全責任を負うことを確約致します」、第三番目に「付帯事項」として、「本商社及び連帯保証人は貴国政府の法律に基づく「先訴抗弁検索権」を放棄するとともに民法債編第廿四節規定の保証人に与えられる一切の保障条件を放棄致します」、こういうきびしい保証書を差し入れよと言ってきておるようです。これに対して、はたして日本の輸入商社関係がどういう処置をとっておるのか、このことをひとつ御存じならお伺いしたいと思います。

酒折武弘農林省園芸局長

○説明員(酒折武弘君) いま申されましたような保証書を提出すべく要求されておるということは承知しております。そこで、業界としては、いろいろこれはグループがございまして、すべての業界の各グループについて調べたわけではございませんが、たとえばその中の一グループでは、その旨を受けて、組合でもって中共産バナナはもう取り扱わない、もし取り扱うような場合には脱退または除名に付するというふうなことを決定し、それを通達して強行しておるというふうな事態がございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 保証書提出の状況をもっと詳しく言っていただきたいのです、これはあとから私が御質問申し上げる事項に非常に重大な関係があるので、私も、いまあなたがおっしゃったように、全芭連が九月の三日に、中共バナナの輸入は一切行なわぬ、もし同会員が中共バナナを加工した場合は除斥するという誓約書を全芭で打ったとか、あるいは九月の九日に、全芭連傘下の加工協同組合業者に対して全芭連が強硬な指示を発したとか、こういうことは承知しております。しかしながら、それ以外に相当たくさんの荷受機関があると思う。それらがどういう態度をとっておるのか、あなたのほうでつかんでおられると思うのです。たとえば、中央卸売市場に参加しておる卸売業務をやっておる卸売会社等が保証書を出しておるのか出しておらぬのか、そういう状況がどうなっておるのか、こういう点をもう少し詳しく御説明願いたいと存じます。

酒折武弘農林省園芸局長

○説明員(酒折武弘君) 実はその詳しい事情につきましてはまだ把握しておりません。これはもともと通商貿易問題なので、通産省を通して把握したいと思っておるわけですけれども、通産省でもまだ十分把握しておらないようでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それはちょっと無責任ですね。先ほど大臣の答弁によると、直接の国内干渉ではないかもしれぬが国内干渉に類する面があるということで、大臣のほうでは、通産大臣を通じて向こうに反省を促しておるというような態度に出ておるのに、そういうさなかにあって、向こうの出た規則に従ってきびしいこちらに保証書の提出を要求され、それに応じて保証書を出しておる、そのために中国バナナの輸入業者が非常に困難な状態に陥っておるという状態がありながら、あなたのほうで、それは通産省のことだからよく承知しておらぬということは、これはけしからぬ答弁だと思う。それだけでなしに、保証書を提出しておるものが、もし中央卸売市場において業務を扱う業者であるならば、これは中央卸売市場法にも関連してくる問題なんです。それにもかかわらず、いまだにその実態をつかみ得ないというのは、あなた方のこれは怠慢といわざるを得ない。その点はどうなんですか。

酒折武弘農林省園芸局長

○説明員(酒折武弘君) 保証書を相当出しておるという一般的な状況については聞いておりますけれども、どこの商社が出し、どこの商社がまだ考え中かといったようなことについて詳しく把握しておりませんので、早急にそれは調べたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 大臣、まさにお聞きのとおりで、これはどちらかといえば、政経分離で貿易を進めようとしておられる政府にとっては、私は非常に大きな問題になる可能性がある、そういうような問題が発生して、相当な時日が経つにもかかわらず、いまだに外国からこれだけきびしい保証書の提出を要求されておって、それに対して日本の業界がどういう反応を示しておるのかということの実態すらつかんでおらぬというのは、あなたがこれからいろいろな農業政策を立案されていく上についても、たいへんな障害だと思うのですね。私は、このことで園芸局長と、怠慢だ、怠慢でないと言ってやり合ったところで、調べておらぬと言われれば、それだけの話なんですが、そういう怠慢な園芸局長であるということを大臣はよく御認識にならなければいかぬ。  それで、質問を次に移します。そこでひとつお伺いしたいのは、園芸局長の答弁によると、はたしてどういう業者がこの保証書を提出しておるかわからぬ、こうおっしゃったのですから、あるいはこの質問を申し上げるというと、それすらわからぬのだから、どうも返答のしようがありません、こういうことになって逃げられるかもしれぬと思うのですがね、もし中央卸売市場の卸売会社がそういうような保証書を提出しておる、しかもこの規則を解釈して、そして市場においてこれを取り扱わぬというような状態が起こった場合には、これは一体どうなるのですか。あなた、にこにこあいそがよさそうに笑っておられますが、これは笑いごとでは済まぬ問題ですよ。あんたでわからなければ経済局のほうから………。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 中央卸売り市場におきましては、御存じのとおり、卸売り人が出荷者のほうの立場から、中央卸売市場法において、正当なる事由がない限りその委託の拒否はできないということになるのでございます。さような観点から、現在輸入につきまして、卸売り人なり仲買い人の輸入業者の資格をかねられますので、苦慮いたしているわけであります。対策といたしましては、出荷者の保護という見地で、中央卸売市場法の観点から申し上げますと、何らか別人格とするような対策が必要ではないかということで、いまよりより検討いたしております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 よりより検討じゃ急の間に合わぬので、すでに卸売り会社の中では、たとえば江東青果のごときは、そういうような保証書を出してやったんでは、中央卸売り市場に参加している業者として、これは不適当だということで、オファーを連合社なりあるいは永泰洋行という会社があるようですが、それに対して返還をしたというような事態も起こっているわけですね。そうすると、そういう事態がどこまで影響するかわかりませんが、少なくとも中央卸売市場法によって販売の委託を受けた場合には、正当な理由がなければ拒否できぬのでしょう。これは中央卸売市場法施行規則の三十一条にある。これはあなたのほうが専門家だからよく御存じのはずですがね。そういう状態にあるのに、実質的には中央卸売り市場の卸売り会社が、もし保証書を入れてどんどんそういうことをやっているとしたら、中央卸売り市場において扱えないことになるのじゃないですか、中国のバナナが。それをあなたはぼつぼつ検討しますとか言って、じっと眺めているのですか。積極的にどういう措置をとろうというのですか。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 先ほど園芸局長からお答えいたしましたように、この問題は今日卒然と出た問題ではございませんで、先方の措置は最近の措置でございますけれども、前から問題はあるわけでございます。そこで、卸売り人なり仲買い人なり、中央市場の立場の問題と、その輸入のあり方の問題と関連いたしまして、よりよりと申しましたのは、相当前から検討は進んでいるわけでございまして、実際どのような形で輸入の体制をつくるかにつきまして、まだ関係業者の中で、しかとこれでいこうという体制のものはできていない過程におきまして、今回のような問題が起こったわけであります。そこで、通産省を通じまして、さような貿易の問題になりますので、そのような問題につきましてこちら側の意思表示と申しますか、抗議と申しますか、これはもちろんバナナだけの問題に限定できませんで、他の問題にも関連いたしますので、通産省のほうからお願いをいたしているわけであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 関連。いまの矢山君の質問に対してちょっと明確でないのですが、台湾の貿易関係者から、そういうきびしい制約を受けて、そうして日本の輸入団体が指示をして、一種の誓約書的なものを現実に入れているわけです。その入れている状況については、園芸局長は、だれがどうしているかということはまだはっきりつかんでおらない、こういうふうな御答弁のようでありますが、バナナの輸入業者のうちには、中央卸売り市場の荷受け人が輸入業者になっているものが相当ある。そうしてその輸入業者の、中央卸売り市場の荷受け業者がほとんど大部分——全部といってもいいくらい誓約者を入れているのです。入れてないのがたった一つあるぐらいですね。ほとんどのものは入れているわけです。したがって、入れているとすれば、先ほど言った中央卸売市場法による荷受けは、特別な理由のない限り、これに集荷する場合に拒否してはいけないという条項に触れることをあえてやっているわけです。触れるということはわかっている。わかっているのだけれども、台湾バナナほしさのために、実はその誓約書を入れているのです。そういう現実の問題が起きているわけです。これは農林省の法律の解釈上の問題からいっても、違反する事項をあえてやっているわけだ。そういう点について、もう少しはっきりした答弁をしてもらわにゃいけぬ。中央卸売り市場以外のバナナの輸入業者が誓約書を入れる場合は、これは中央卸売市場法には触れないわけですからいいのですけれども、農林大臣所管の中央卸売市場法に触れる事実行為がここに起こっているわけです。それに対して、状況が私のほうはまだわかりませんでは、これは無責任過ぎるのじゃないかと思うのですね。したがって、これは公取とも後に論議になるのでしょうけれども、バナナは台湾だけでなく、中共からきたものは、このほかにはまだ中南米のバナナも入っているわけですから、特定の中共バナナだけは日本は輸入してはいけないとは言えないんでしょうけれども、これを取り扱ったものは台湾バナナを輸入させないということは、これは独禁法にも触れてくるんじゃないかという感じもするんです。そこの辺のところまだはっきりわかりません。そういう広い面もありますけれども、いま申しました小さな問題としての、中央卸売り市場の荷受け人が、現実に台湾バナナ以外といいますか、中共バナナは取り扱わないんだという誓約書を入れるということは、これは荷受け人が自由に荷受けをするという中央卸売り市場のたてまえに違反はしないのか、そういうことをお伺いしているんです。したがって、それは違反しているか、していないかということははっきり事実行為に基づいて認定できる問題なので、その点をはっきり答弁してもらわぬといかぬのです。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 先ほどもお話いたしましたように、荷受け卸売り人といたしましては、受託の拒否はできないわけでございまして、ただ今回の措置は、おそらく通産省のほうからもお答えがあると思いますけれども、通商の普通の状態とは考えない、若干常軌を逸した措置のように思われるわけでございますが、その結果といたしまして、間接的にいま御指摘のような問題が起こるわけでございます。これを解きほぐす方法といたしましては、やはり先方のそのような措置に対しまして調整をいたす必要があるわけでございます。ただ、先ほども園芸局長から申しましたように、必ずしも実情をよく把握しておりませんので、私の所管ではあるわけでございますが、ただ、事の性質上、いまのような事実行為を先方と話し合いをいたしますについて、個々の関係者がそれを一々当然私のほうに申してくるというわけではないわけでございます。非常に利害関係がそれぞれ違いますので、団体としてもそれぞれ申し述べてくるという状態ではないわけでございますので、状況が非常に把握しにくいわけでございます。ただ、通商の部面からのタッチといたしましては、別な意味で、通産省のほうでは別の角度から御連絡を受けているかと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 事実行為として荷受け人が、中央卸売り市場の荷受け人が中共バナナは取り扱いませんと、それから荷受けが加工をしているものがあるかもしれない、加工はいたしませんと、こういう誓約書をほとんど入れてるんです。入れているということを知らないというのだったらなんだけれども、入れてるんですよ、その入れているということについて、現実に中央卸売り市場の荷受け人は自由な取り引きのたてまえから、荷を受託された場合に拒否してはいけないということになっているんでしょう。そういうことになっているのに、中共バナナは拒否するわけでしょう。誓約書を入れているんですから、入れたという事態に立ってあなたはどう判断するのか、それは通産省のほうの関係ですということには、あなた、のがれられないじゃないですか、中央卸売り市場の法律を所管している農林省としては。したがって、その事態に対しては改善をさせるとか、その誓約書は少なくとも中央卸売り人については、誓約書を入れていけないとか、入れた場合にはどうするかとか、そういうようなことをやはり指導としてはっきりさせなければいけないんじゃないですか、それを開いているんです。どういうふうにするんですか。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 冒頭に申し上げましたように、二つの国内法の矛盾でございますれば、直ちに調整を要すると思います。ただ、御存じのとおり、国内法が間接的に他の国の措置によりまして影響を受けるわけでございますので、また、その打開につきましても他国との交渉になりますので、その時間的なギャップをある程度埋める必要があるんではないかという考え方でございます。ただ、基本的な考え方といたしましては、かような問題がたまたま発生いたしまして、卸売り人なり、仲介い人が輸入業務をいたしますことについて、従来全くこれはフリーになっているわけでございますから、若干の制約がどうしても要るんではないかという考え方があるわけでございます。その点は、関係者の今度のような事態が発生いたしました、これとは別でございますけれども、若干危険な輸入業務に手を染めました場合の、国内の出荷者に対する卸売り人としての当然の責任というような問題からも、輸入の体制そのものにつきまして検討を進めておるわけでございます。ただ、多数のグループに分かれるものがございますので、その処理のしかたにつきまして急速にまだ体制が整っておらないというのが現状でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 あなたに、通産省にかわって答弁してくれと言っているのではない。あなたは農林省の役人として、中央卸売り市場に対する監督権を農林省は持っているのでしょう。そういう立場からわれわれ開いている。現実にいま北村議員が指摘したように、園芸局長は知らないと言ったけれども、実際には中央卸売り市場に加盟している荷受け会社はほとんど保証書を出している。しかも全芭連は相当きびしい通達を出しているんですよ。傘下の仲買い人が構成しているのですが、組合員に対して。そういう実態の中で、これは外国から問題の発端は起こったにしても、少なくとも外国から問題が起こったそのことが国内に影響を及ぼして、そうして国内法に違反するような状態があらわれているわけでしょう。だから、それを一体どういうふうに収拾しようとするのかということを聞いている。あなたではだめだから、大臣のほうから答弁してもらいたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 中央卸売り市場の荷受け卸売り人等が台湾政府と約束する。そして保証書を入れた。これは契約の自由だから、それは差しつかえない。しかし、そのために、今度第三者が中共から入れたものを拒否するということは、これはいかぬと思うのです。これは当然受託すべきものであります。それによって中央卸売り市場の荷受け業者が台湾との関係であるいはトラブルが起こったかもしれません。しかし、これは日本の法律から言えば、いま輸入をしあるいは加工をする場合でも、契約は自由で、約束をしたんだから差しつかえないが、それによってほかのものの取り扱いは拒否すると、また自分は中共はやりません、この荷受け業者は。これは、自分は台湾のものだけでしょう。ほかの者が中共から持ってきたものは受託しないということは、法律ではいけないと思います。それによって台湾とトラブルが起これば、それは通産当局を通じて、そういうことはけしからぬことだというふうに政府は折衝すべきものだと、こう思っております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 だから、私は農林省としては、そういう事態が起こっているのに対して、荷受けへ会社に対してどういう指導をしていき、その法律違反が起こることを防いでいこうとするのか、その具体的な対策を私は開きたいと思っているわけです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 関連して、いま大臣のおっしゃるとおりなのですよ。ほかの業者は誓約書を入れているところもあるし、中央卸売り市場の荷受け業者が、台湾バナナだけで中共のものは輸入しませんと約束しても、ほかの者が第三者が輸入をして、そして中火卸売り市場に出荷するといった場合に、それを拒否するというわけにはいかないことに実はなっているのです。それもいけないということを言っている。それを加工してもいけないと言っている。そういう誓約件を入れろ、こう言っている。だからしたがって、中央卸売り市場の荷受人は、台湾と約束すれば、中共のものを第三者が持ってきても受けてもいけないわけです。そういうことに誓約書がなっておる。そういうものですから、したがって、私はこの国内法に触れるんじゃないか、こう思う。したがって、いま大臣のおっしゃるような解釈ならば、ある程度理解もできるし、そのとおりだと思う。ところが、そういうふうになっていない、事実はなっていない。それでどうするんですかということを聞いているんですよ。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 私は、中共から、約束したものを取り扱ってはいけないというまでの誓約書を取りかわすというのは不当だと思います。これはそういう誓約書は取りかわさないように指導すべきだと私は考えます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その大臣の御答弁はそれでいいんですよ。ところが、実際問題として荷受会社はそういう保証書を入れておって、中国産バナナの受託を拒否するという事態が起こったときにどう処置されますか。これは起こり得る可能性が多分にある。特に加工業者の場合には全芭連で相当厳しい指令が出ておる。だからそういう市場法違反の事態が現実に起こっておるんですね、それがさらにもっと受託拒否という現実の姿になってきたらどうするんですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 十分検討いたしますけれども、受託拒否をすべきでないという指導をするほかないと私は思っています。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすれば、受託拒否すべきでないという指導をするとするならば、中央卸売市場法を適用してきびしい取り締まりをやっていきますね。荷受会社に対する。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) だんだんそういうことになると思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 だんだんなっておったんでは問題が片づきませんから、これはたいへんな問題になってくるんです。だんだんにじゃぐあいが悪いんです。まあ大臣がだんだんにそういうことになると言ったのは、そういうふうにしましょうということだろうと思う。手続があるから、その手続を踏むのにだんだんということばを使われたんだろうと、そのくらいに解釈して、時間がなくなりますからその次に進みます。  ところが、まあそういった国内における論議も一つの問題ではありますが、もう一つ、私がこの際お聞きしておきたいと思いますのは、先ほど読み上げましたその外資会から出した規則というものが、はたしてどこまで私は規制方を持つのかということが一つは問題だと思うんですね。貿易というのは、常識から考えて私は通関手続が済むまでの段階だと思うのです。通関手続が済んでしまったら国内貨物になるんですからね。その国内貨物になったものにまで、こういうような規則を通用することができるのかどうか、これは外国の規則ではありますが、これをどう解釈していくかということが、やはり問題の処理の上には大きい影響を持ってくると思うんです。その点でのひとつ大臣の御見解をいただきたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) まあ、あまり法律の専門家でもありませんが、国際私法からいっても、外のほうにまで効力を及ぼすような、台湾なら台湾の法律というものはおかしいものだと思います。ただ誓約書の問題で、契約上の、お互いに信義誠実といいますか、そういうもので縛られる点はあると思いますが、法律的にこっちへ及ぼすようなことは不当であると思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、私はそれをさらに押し詰めて考えたらこういうことが言えるんじゃないかと思うんです。そういう台湾が自分の国の国内法をつくって、国内の規則をつくって、それに基づいてそれぞれの輸出団体がわが国の業者に対して保証書を要求しているわけですね。そうしてわが国の輸入業者は保証書を出しておるわけです。ところが、この保証書ではたして私はわが国の輸入業者の責任を追及できるんでしょうか。ここが問題だと思うんです。なるほど信義誠実ということはわかりますし、信義誠実という立場はあると思う。保証書を出した以上、法律的な解釈として、外国の国内法が出て、それに基づいてわが国の商社を規制をする。しかも輸入業務には直接関係のない通関手続が済んでしまって、国内貨物の問題についてまで規制をするような保証書をとっておる。そのことがはたして法律上の効果を持つものかどうか、私はここに疑問があると思います。これには私は法律上の効果は何らない、ただ単なる信義誠実といえば信義誠実の問題だと解釈しておりますが、どうでしょうか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 私も法律上の拘束力はないと思います。それはやはり契約上の信用を重んずるという点だけが残るのじゃないか、こう思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうなると、私は日本のバナナ輸入業者の態度というものが、少し言葉は悪いかもしれませんが、だらしがないのじゃないかと思うのです。なぜかといえば、外国が勝手に規則をつくって、それに応じて保証書の提出を要求してきた。唯々諾々として保証書を出す。そんなことをする必要がどこにあるか。たとえば現在までに台湾バナナを買っているのは日本が唯一といってもいい状態なんです。しかも台湾で輸出できるものに何がありますか。砂糖とパイカンとバナナぐらいのものでしょう。そうしてしかも、この規則によって三十九年の十月から四十年の九月までに日本に七百五十万かごというばく大なバナナの輸入を押しつけてきておる。日本の業者はこんな保証書や規則に縛られる必要はない。党々とけっ飛ばして、そんなものは、そうほどおっしゃるなら輸入をしないといってもいいし、また信義誠実だというようなものが私はこういう問題には通用しないと思うから、どんどん保証書を出すなら出して輸入したらどうですか。これは悪用する形になりますがね。業者が保証書を出して、どんどん輸入する。国内貨物になる、そこから先は要らぬ世話をしてくれるな、こういうことでどんどん自分でさばいてしまう。そうすれば日本の業者は一つも困らない。台湾の輸出業者が輸出権を停止される。そうすれば台湾は明年からバナナはどこも売り口がないのです。これは台湾が困るだけの話です。日本は一つも困らないのです。何もいまのように台湾のバナナに引きずり回されて、日本の業者が殺到して価をつり上げて、そうして一方的に、荷掲げの設備も足らない、いろいろな設備が不十分なところにぼろぼろ台湾バナナを押しつけられなくても、そこまで強い態度をどうしてとれないかと私は言いたい。それに台湾が輸出してくれなければ、エクアドルとの問題がある。エクアドルと昨年膨大なバナナの輸入契約をして、これはあとで言いますが、用船契約を解除しなければならぬ。解除すればばく大な違約金を取られるという違約問題まで起こってきておるのですよ。私はそういうふうに解釈するのです。そうすれば、なるほど政派的な問題はあるかもしらぬけれども、少なくとも私は外国の法律によって国内の法律がとやかくされたいためにも、また日本の国の利益を守るためにも、私は政府はあまり台湾に気がねをしないで、そのくらいのことはバナナ輸入業者に教えてやって、心配せずにどんどん貿易をやりなさい、もうけるためだったら、このくらいの指導をやりなさいよ。何も台湾をおそれる必要はない。どうですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) これは私はこう考えますが、台湾のほうで政治上の問題から、いわゆる中共と取引してくれるなというのは勝手だと思います、向こうの国内状況ですから。ところが、日本に入ってきてからはその目的だけで、それはもう台湾と約束するのですが、輸入業者はこまかい保証の条件なんかどうでもいい。要するに中共と取引しません、私は台湾から買います、これだけの目的で、どういうふうに処理してもいいと思うのです、あとは。これは国内であまりうるさい問題じゃないと思うのです、私から考えたら。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それじゃこれで一応つじつまをつけます。私は台湾の外貿会から出されたこの規則を読んでみても、これが日本に対して効果を及ぼすものではない、単なる自国の輸出業者を取り締まるだけの話、こういうふうに解釈をします。さらに、それに基づいてわが国の業者が出しておる保証書、この保証書の内容を検討してみても、通関手続が済んで国内貨物になった物に対してまで責任を追及する法的な根拠は何もない、私はそういうふうに解釈する。法的な根拠がないということは、これは信義、誠実なんていうものもそれはあまり台湾側としても言えた問題ではないということなんです。ですから私はそういうような台湾が規則をつくろうと、保証書の提出を求めようと、おそれることなしにバナナ業者は対処していっていい。その際に困ってしまうのは、バナナの輸出もとになった台湾政府だけである、こういうことをはっきり申し上げさせていただきたいと思うのです。大臣の御見解ですね。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 見解は同じですが、最後の、輸出ができなくなった台湾はどうでもいいということを私は言い切るわけにいかないのです。その点だけは少し違います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それじゃ、バナナの輸入行政というものが現在非常に混乱をしております。したがって、農林大臣なり、通産省当局にこのバナナ輸入の合理化ということを中心にして、今後どういう対策をとるのか、これをお聞きしたいのですが、大臣の時間の制約がありますから、私の質問はあとに残して、小宮さんのほうに質問を譲り、それが済みましてから、バナナ輸入の現在の混乱状態、それをいかに処理していくかという問題についてお尋ねをします。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 私は韓国ノリの輸入について、まず大臣にお尋ねしたいと思います。  最近、日韓問題については休業のような形であったと思うのですが、突如として、というのはちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、九月の二十二日の閣議で、対韓緊急援助の二千万ドルの供与のことが決定された。そういう決定をしたので、日韓の関係が好転しているというようなことを新聞に書いてあります。またそれに関係して、援助品の品目の決定の日韓折衝と並行して、懸案の韓国ノリの輸入と、対韓漁船の輸出を実現させる方向で赤城農林大臣と政治折衝を行なう、こういう意向を固めたということが新聞で報ぜられました。これは、いままで日韓の問題は、漁業会議なり漁業交渉というのが大体中心になっておったと思うのです。ところが、今度は逆に、農林大臣のほうにこれを説得にかかる。そういうような状況を新聞で報ぜられておるのですが、詳細については、われわれは新聞よりほかに今日までないわけですが、その経過をまず農林大臣からお示しを願いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 私は、いまお話のように、日韓の問題については、漁業の交渉といいますか、漁業条約をつくろうという方面でのみ担当をいたしておったのでございます。日韓交渉の全体としては、申すまでもなく外務省が折衝に当たっていたわけでございます。最近におきまして援助、協力といいますか、いままでの三億ドル無償、三億ドル有償、一億ドルをこえる民間供与というようなお話し合いが大平・金会談ですでにあったようでございますが、それをこえて、それとは別に、民間協力として二千万ドルの協力をしようじゃないかという話になりました。そして、その条件等につきまして、あるいは何年賦とか何とかということでいろいろ話が一致してなかったようですが、インドネシア並みということで、この間二千万ドルの民間協力の話し合いができたということを閣議に了承を求められたわけでございます。それがきまりまするというと、韓国から日本へ輸入すべきもの等もきめていかなくちゃならないだろう、こういう話になっておりました。それで、新聞で御承知のとおり、農林水産の物資が、輸入するとすれば多いのだがどうなんだろう。ノリあるいは漁船の輸出といいますか、そういうものはどうだろうというような話が、立ち話であったのです。私はまだその問題はよく相談してみよう。特にノリ等につきましては、三十一年でしたか、参議院で一億枚というこの委員会で決議したのでずっとやってきたんですが、去年からことしにかけてあと一億枚増そうと、これは国内の流通対策、ノリの対策、ノリの値段の対策等もあって増していこうということで、二億枚にしたのです。しかし、これがもう普通のペースになったわけじゃございません。臨時に一億枚入れたんです。ところがあとまだ七千万枚ぐらい残っておるのでそれを入れたいというような要望があるようです。しかし、私のほうでは、いまのところ適当ではない、こういうふうに考えておりますので、この間話があったときにも、立ち話程度でしたが、そんな話にはまだおれのほうでは応ぜられないということを申し上げておったような状態であります。まあ、いろいろないきさつありましょうけれども、簡単に申し上げますとそういうことでございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 大臣が、立ち話程度というようなお話ですけれども、これは立ち話程度のものが、全国のノリ業者並びに日本の漁民にとっては、その立ち話程度じゃ受け取れない。しかも非常に具体的に報道されている。特にノリの輸入については、数量はともかく政治的な問題が少ない。そこで、農相を説得しさえすればこれは可能だ。これが日韓関係の改善のきっかけになるというようなことまで書いてあるのですね。だから農林大臣の、うんと言うか言わないかによって事態は大きく展開するというふうに思われるのは、農林大臣のおっしゃるのは、ただ立ち話だということになると、どうもこれは国民は、漁民を一体どう考えておるかと、私は漁業政策に対して疑問を持ってくるんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) それは小宮さん誤解で、話の状況がどうだとおっしゃるから、立ち話でやったというので、漁民の問題どう考えているかというのとは別です。それほど説得にかかっていないですよ。外務大臣が私に、閣議の出がけに、どうだい君、ノリ何とか買ってやらないか、こういうあれだから、そんなことできるかい、こういった状況を新聞に話した。それにいろいろ解説がついたんでしょうけれども、それだから、立ち話をするくらいじゃ重大問題と考えていないかという結論を出されちゃ困るので、それは重大問題には考えております。しかし、事実は、立ち話程度のものがああいうふうに伝わったということで、立ち話ししたから重大じゃない、あまり粗末にするんじゃないかということにお考え願わないようにいたしたいと思うんですけれども……。  そこで、ノリの問題が日韓のきっかけという問題じゃないと思います。やっぱり漁業の全体の問題が、李承晩ラインのような問題が解決していくような方向でなければだめなんです。この基本的な問題に触れないで、ほかのほうだけをやってみるということは、私のほうとしてはとるべきものではない、こういうふうに考えております。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 立ち話程度というのは、ほんとうに外務大臣が農林大臣を説得しているんじゃないのだということであれば、それで私はまあ納得します。しかし、輸入の問題ということになりますと、韓国は御承知のとおり産物としては見るべきものがないと私は思うのです。米、その次はノリ、その次は魚でしょうが、魚といったってたいしたことは最近ないようですが、そうすると、米は国内消費にも足りないといわれているぐらいで、日本から台湾米を回しておるという現状から考えて、おそらく日本に輸出するほどの量はないでしょう。そうすると、前から韓国はノリを日本に買ってくれ、日本に輸入してくれということを非常に要望しておったわけです。ですから、漁業関係で輸入ということになると、まずノリということが第一点に出ると思います。そういうことが一点ですね。  それと、いま大臣がおっしゃった、通常は年間一億枚、三十九年度は千葉その他ノリ漁業の不作によって生産が落ちたので、韓国から緊急に一億枚を輸入するということが決定を見たようです。その上に七千万枚をさらに追加して輸入するというのか、その点がさっきの御答弁では明らかでないのですが、どういうような関係になっているんですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 二億枚だけは輸入いたしました。あと七千万枚についてはいま話になっておりません。向こうからは買ってくれということを言っているようです、外務省を通じて、私のほうでは直接聞いていませんが。私のほうでは、いまのところ生産状況その他国内の消費者物価対策から言って、どれくらいノリの価格を下げられるかというようなことを考えてみても、ノリの価格を下げるようなことにならぬだろう、流通対策にもあまり効果はないんじゃないかということで、輸入をいましようという考えは持っていません。  それから、なおつけ加えておきますが、政治的にどうかということを抜きにしまして、やはり協力してやるものは協力してやるべきものとは思いますが、そういう意味で、米です、米はこの間韓国から一万四千トン輸入するときめております。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 そうすると、三億枚というのは三十九年度買い付けてしまったわけですね。そうすると、その中の一億枚というのは三十九年度に限り緊急輸入したわけでしょう、そうですね。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) そのとおりでございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 そうすると、いま話が出ておるというのは、七千万枚をプラスしてくれ、ですから通常今後二億七千万枚韓国ノリを買い付けてくれ、こういうことですね、いま言っているのは。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 通常二億七千万枚を買ってくれということじゃないのです。初め一億枚をきめて、そのあと一億枚を臨時にきめ、あとまた七千万枚を買ってくれぬか、こういうことですから、全部が通常の取引のベースにしてくれということじゃないのです。ただ臨時的に買ってくれ、こういうことです。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 そうすると、三十九年度の一億枚をプラスした上に、今年に限り七千万枚買ってくれ、追加して買ってくれ、こういうことですね。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 向こうの申し込みはそのようです。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 前の国会の終わりのころ、私は農林大臣に漁業問題について質問したことがありますが、そのとき特に拿捕事件についてお尋ねしたわけです。その御答弁の中にこういうのがあります。「漁業交渉は中断という形で現在おります。しかし、もしもそういう交渉が再開されるような場合には、私はそういう拿捕をやるようではこれ以上続けないぞというようなことを言うつもりでございます。」いまもそのお考え方は変わりませんか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 変わりません。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 最近また拿捕事件がございましたね、大臣は詳細御存じないと思いますが、事務当局でいいですから、最近のやつをひとつお知らせ願いたいと思います。

山中義一水産庁漁政部長

○説明員(山中義一君) 最近つかまりましたのは、これは御承知のとおりまき網漁業でございまして、これがいつもは、例年でございますと済州島の東のほうの漁区でサバをとっておるのでございますけれども、ことしはその方面が非常に韓国の警戒が厳重になりまして、行きますというと非常に拿捕のおそれが多い。したがいまして、西のほうへ回ったわけでございます。西のほうは例年でございますと、もっと冬が深まってから、十二月から三月ごろまでやるわけでございます。そちらのほうに回りましたのです。しかし、そちらのほうへも韓国のほうがだいぶ手を回しまして、ついにこの間操業から帰る途中の運搬船がつかまりました。人間が十人乗っておりましたままで連行されたわけであります。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 大臣がおっしゃるとおり、韓国の日本漁船を拿捕するという事件は少しもゆるめられていない。最近はかえって強化されているという点が見られるわけです。というのは、航空機を使って監視するとか、あるいはまた武装した監視船を持ってくるとか、そういう点が報じられておるのですが、そういたしますと、さっきお尋ねしたように、農林大臣は、その点がやまなければ一切交渉はおやりにならぬという御決意でございますか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 私のほうでは、交渉を再開しようかという語をときどき受けた際に、いつも申しておりますことは、交渉するのに、拿捕なんてそんな不当なことをしていて交渉なんというものは進むものではない、交渉するなら拿捕することをやめてもらわなければ交渉はできないということを常に言っているわけでございますから、そういう態度でもし交渉を進める場合には進めたい、こう考えております。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 外務省に聞かないとわかりませんが、外務省のほうは非常に韓国ノリについても甘いし、農林大臣はやがては納得するだろう、陥落するだろうというような意味のことまでも新聞には報じてあるのですが、いまの御決意を聞いて私も若干安心いたしました。安心いたしましたが、まだ外務省としては、ノリの問題についてはいろいろな項目をあげて輸入を促進しようというような気がまえがあるようであります。特に韓国ノリというのは非常に質が悪い、こういわれておるのです。その悪いというのを、まだ二千五百万枚ぐらいはいいのがある、しかし、ほかのは悪いのだけれども、そのぐらいのがあるというようなことまでもこまかに報じて納得させようと、こういうように進めておるようでありますが、農林大臣はそういういろいろな点を押されても、何度もくどく言うようでありますが、輸入はなさらないと、しないということを言明できますか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) 拿捕の問題といま関連して申し上げたのは、私は日韓漁業交渉の条約の問題に入る場合には必ずそういうふうにしたい、こういうことで申し上げたわけでございます。ノリの問題は、これは経済ベースですから、日本のノリの生産者の立場、あるいは日本の消費者の立場、こういう問題から考えて、拿捕の問題とは別に、経済的問題として私はいま輸入すべきものではない、こういうふうに考えております。当分私は輸入しないつもりでおります。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 韓国ノリの輸入については、農林大臣の決意のほどはよくわかりました。あとで、それについての外務省の意見を聞きたいと思いますが、さらにノリの問題についてお尋ねをしたいと思います。  さっき森委員から、佐賀、長崎の視察の御報告がございました。で、漁船漁家のほうは非常に不振であるけれども、養殖の中でも特にノリ漁業は好転をしておる、最近の生産高からいっても数倍になっている、したがって、これに対する政府の援助も仰ぎたいというような意見を付して御報告ございました。  そこで、私はお尋ねしたいことは、このノリ漁業というのは区画漁業でありまして、これは協同漁業権ですね。したがって、個人漁家でございませんから、あくまでも個人に直接漁業権が与えられず、協同の組合あるいは連合会等にその漁業権が与えられる、こういうことになります。そうすると、漁民はその漁業協同組合を除名されるということになりますと、ノリ漁場というものが与えられない、あるいは資材も与えられない、こういうことになりますと、従来ノリ漁業をやって生計を立てておったような方が、その業を営むことができないということになるわけです。そういう事実があるのですが、この点について、もう少し詳しく私は申し上げたいと思います。  これは有明沿岸に起こった事実でございますが、最近のように、ノリが非常によろしいものですから、あるいは沿岸の農民、あるいはいままで貝をとっておった漁民がノリ漁業をやりたい、こういう希望が非常に多いということもさっき言われたとおりでございます。ところが、従来やっていた者でも、最近のような事情になりますと、できるだけ数を少なくしたいという組合側の意向も私はあるのじゃないか。一方において希望者が多いですけれども、一方においては、既存の組合は他から入ってくる者を排除する、こういうことで、漁業権が一括されておりますから、それで、むほん心といいますか、ちょっと意見を申し述べたり、いろいろなことをやると、漁業協同組合が定款をたてにとって、組合の運営を妨げたというような理由のもとに、組合を除名するという事件が点々とあるわけです。そこで、例といたしまして、そういう事件がございまして、実は地位保全の仮処分の申請をいたしたわけであります。ところが、裁判所においては、地位保全の仮処分の申請を決定いたしまして、その言い分が通ったわけでございます。ところが、その漁業協同組合では、組合の決定であるから、きみたちにはノリ資材もやらない、漁場もやらないということで、この地位を保有する権利をかりに与えられても、それが排除されるという事実があるのであります。そこで、これは生活問題でございますから、法務局に訴えて出たわけです。法務局は、児の水産課と一緒になって、その協同組合に説得にかかったわけです。説得にかかったけれども、その組合は、除名したものは組合の決定であるからということで、漁場を与えないし、資材を与えない。しかし、今日もうすでに漁期がやってまいりまして、ノリの種つけもしなければならぬ、漁場の用意もしなきゃならぬ、こういう時期に達しておりますけれども、そういう権利を与えないという事件がございます。こういう場合に、漁民を救うところの救済の方法がいまのところないと、県の水産当局は言っております。法務省も、向こうがきかないのだからどうしようもございませんというように手をあげている。そうすると、ここに私は疑問に思いますることは、水産業協同組合法の不備であるのか、あるいは救済措置が別にあるのかどうか、こういう点で、その訴えを聞いて、私らは的確な措置をとり得ずにおるわけなんですが、こういう点について、これは事務当局からでけっこうです、実際問題でございますから、お伺いしたいと考えます。

山中義一水産庁漁政部長

○説明員(山中義一君) ただいまの御質問の件は、福岡県の大牟田市の三浦漁業協同組合の組合員にかかわる問題でございますか。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 そうです。

山中義一水産庁漁政部長

○説明員(山中義一君) 私どものほうで、県当局を通じていろいろ調べまして、見解を検討いたしたのでございますが、仮処分で身分の保全が法務局において裁決された、保全ができたということであれば、その漁業協同組合の漁業権の行使規程に基づきまして、その組合員は、ノリの区画漁業権があれば、そのノリの区画漁業権を行使することができる。これは仮でございますけれども、なお法的にいえば、さらにノリの漁業権の行使の保全のほうもやっていると思います。たぶんやって、しかもそれも認められたのだと思います。そうだとすれば、これはやれる、やり得る。私どもはやり得ると解釈して、県当局を通じて、そういう方法で指導したいというふうに考えております。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 ちょっとそれにかかりましたから、もう少しただしたいと思いますが、行使規程がありますけれども、その組合員としての地位の保全はかりに認めたけれども、しかし、組合の決定によって資材あるいはノリ漁場をやらないと、こういうわけですね。したがって、従来から四十五アールないし三十五アールのノリ漁場を持って漁業を営んでおり、一年間の生計を立っておった漁民が、それが地位の保全の仮処分の申請決定がなされても、漁場については組合の決定によってやらぬと、こういうのです。したがって、いま漁場を与えるべきであるという仮処分の申請を出しておるところですけれども、それじゃ間に合わないわけです。もうすでにノリの建て込みをする時期になっておりますから間に合わない。だから行政指導でできるかというので、県の水産課等に相談をしたけれども、組合がこの説得を受けなければ行政指導面の限界があってどうにもなりませんというわけです。だから私は、そうなると、区画漁業として一括して協同漁業権を与えられておれば、その組合が横暴に組合員を除名するということはないとは限りません。そういう場合に、組合員が漁場を追われるという事実が私は起こると思うのですが、そういうことになりますと、いまの漁業権といいますか、水協法といいますか、そういう点に不備があるんじゃないか、そういうものを救済する措置がなければならぬと思いますし、またそういうことをもしみだりにやれば、それに対する制裁の措置というものが当然なければならぬと思うのですが、行政的にはそれがどうにもなりませんか、どうでしょうか。

山中義一水産庁漁政部長

○説明員(山中義一君) ただいまのお話の、このノリの漁業権のようなものは、区画漁業権でございます。これはまあ先ほどの、先生もおっしゃっておりましたように、協同漁業権と同じように、組合員たるものは潜在的には各自が営める、ただしそれは組合の漁業権の行使規程に定めてある範囲内において行なわれる。こういうことになっております。したがいまして、その行使規程の中に、いままでノリを営んできて、そういう実績があるものはたぶんやれるということに行使規程はなっているというのがこの漁業権では通例でございます。先生がいまおっしゃる、もしも個人が排除されたときにそれを救済するような法的問題ということになりますと、これはやはり漁業権の性格を変えてしまわなければならない。たとえば真珠の漁業権でありますとか、定置の漁業権のように、個人個人に権利を持たすというかっこうにせざるを得ない。そういうような用い方は、その漁業権の歴史的なあるいはまた現在の実態的な姿から見まして、協同漁業権とか、あるいはノリ、その他採貝——貝を拾うほうの漁業権などでは、必ずしも漁業権の行使ということに適切でないわけです。それで組合の決定が、法令、あるいは定款、もしくは規約に違反している事実があればこれはやむを得ないのですけれども、その男がそういう規約に違反しているとかなんとかいうことがなければ、現在、法的にとり得る措置といたしましては、水協法に基づきまして、水産庁のほうが今度はさらに県のほうへ正式に報告を徴しまして、そして今度は必要な措置をとるように命令することができる。まあせいぜい命令をする。それを聞かないということになると、それはやはり実効がないことになりますので、まだ命令の措置はこちらはとっておりませんが、そういう事態であれば、さらにまた県によく問い合わせをいたしまして、措置をとりたいというように考えております。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 小宮委員にお願いいたしますが、農林大臣かどうしても二時半までしかおられませんので、大臣に対する質問をお願いいたします。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 農林大臣に、質問というよりも、要望を申し上げたいと思います。  それは、いま小さい具体的問題に触れましたけれども、沿岸漁民というのは、ますます漁族の減少によって方向を見失うというところに至っているわけです。ですから浅海だけでなく、深海までノリ養殖をやろうという研究を始めております。あるいは玄海においてもノリを養殖はできないのかというような研究を進めているわけです。浅海においては、もちろんノリ漁場の配分その他で問題がそれぞれ起きる可能性があります。したがって、この韓国ノリ輸入ということになりますと、やはり李ラインの問題、日本漁船の拿捕という問題と切り離すことができないのです。切り離して考えろと言われても、漁民感情としては切り離せない。一方で拿捕されてやっているのに、今度は韓国ノリを輸入して、日本の漁民を圧迫するという感情が高まるだけであって、決して両国の間の感情がほぐれていくとか、そういうものに私はならぬと思う。冒頭に私がお尋ねしましたように、農林大臣の御熱意がわかりました。韓国ノリは輸入しないというのを堅持していくということを言われたんですから、その点は安心いたしましたが、そういうような事情でございますから、農林大臣のほうにおかれても、この漁民の感情というものをやはり十分くみ取って、今後も韓国ノリの輸入においては対処してもらいたい、こういうふうに思います。最後に、御所見を承って農林大臣に対する質問を終わりたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○国務大臣(赤城宗徳君) いまのお話のとおりに考えています。沿岸漁業がだんだん不振でありますので、ノリその他養殖の研究を相当進めていかなければ、やはりまかぬ種ははえないので、やはりまいて、それを育てていくということがどうしても漁業においても必要になっていると思います。そういう関係で、日本のノリの生産者は減りましたが、生産は相当上がっております。韓国との競争的な地位にもあると思います。しかし、何といたしましても、どこの国でも、自分の国を考え、あとは経済ぺースでいろいろ交渉して、輸入したり何かしているいま実情でございます。できるだけ御趣旨に沿うような方向で私も日本の漁業を進めていきたいと考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それじゃ、公取委員長のほうもお急ぎのようですから、一つだけお尋ねしたいと思います。先ほども触れたところなんですが、日本のバナナ輸入加工団体に、全国バナナ加工中央連合会というやつがあるわけです。これ俗に、全芭連と呼んでおるのですが、この全芭連が先ほど来、私が申しておりました台湾からの日本向けのバナナ輸出に対する規制が出たのに即応して、九月の三日に電報を打っております、台湾に。それは、全芭連は中共バナナの輸入は一切行なわない、もし同会員が中共バナナを加工した場合は除斥すると、台湾に対して誓約の電報を打っておる、これに基づいて九月の九日付で傘下の会員に対してこういう通達を出しておるようです。(イ) 全芭連の会員にして中共バナナを取り扱おうとするものはその旨を申し出、全芭連所属支部に脱会届をすること、(ロ) として、万一右の手続を経ないで無断で取り扱ったときには除名処分にする、(ハ)として、なお中共バナナを委託加工するときも同じとする、こういう通達を出しております。しかもこの全芭連は仲買人も、場外の加工業者も参加しておる相当大きな団体です。そうすると、こういう団体がこういう通達を出して規制をしていくということは、あなたの専門である独占禁止法の違反の疑いがあるのじゃないか、こういう私どもは感じがするわけですが、それに対してどういう御見解を持っておいでになり、そして現在どういうような処置をとろうとしておられるか、これを伺いたい。

渡邊喜久造公正取引委員会委員長

○説明員(渡邊喜久造君) いま御質問のございました全国芭蕉卸売加工協同組合連合会につきまして、電報の話は別にこれには入っておりません。組合員に対しまして、いま御指摘になったような条件を付して、中共バナナを扱うな、扱ったら脱退しろ、黙っていれば除名するということをやっているという意味の通報が去る二十四日に入りました。結局、この通報は独禁法のどの条項に触れるという意味のものではございません。まあこれはいわば専門家でない方ですから御無理もございませんが、何かこれは独禁法に触れるのじゃないかという意味において、私のほうに通報がございました。したがいまして、私のほうとしては、一応これを事実の裏づけとして、どの程度のものがあるか、あるいはこの内容はどういうものであるかという点について、あるいは全芭連というものが一応市場に占めている、特に加工の面においてどの程度のシェアを持つものであるかというふうな点について調べまして、そしてはたして違反事実ありやなしやということについて検討してみたい。いまのこういう脱退を、いわば勧告するなりあるいは除名処分するなりということにつきましては、この不公正な取引方法の一般的な基準でありますが、その三号に、「共同行為もしくは事業者団体から特定の事業者を排斥し、または共同行為もしくは事業者団体の内部において特定の事業者を不当に差別的に取り扱うことにより、その事業者の事業活動に著しく不利益を与えること。」という条項がございます。しかし、もちろんこの排斥というやつは、やはりその裏に正当な理由がなくしてという問題が当然入ってくると思います。したがって、全芭連として、先ほど来私は伺っておりましたが、いわば全芭連も非常に苦しい立場にあるわけでありまして、中共バナナを扱えばお前のところと取引をしないぞと追い詰められるように詰められて、したがって、それに対処しなければならぬ。しかし、はたしてこういったような考え方が、協同組合として、考えようによっては、要するに台湾バナナだけを扱う業者の協同組合として存在が許されるのか許されないのかという問題にもなるわけでして、法律的にもまだいろいろ問題があろうと思います。それからまた別の角度から見ますと、先ほどお話のように、加工業者が相当占めておる、入っているらしいのです。そうすれば、いわばこの加工協同組合というものがどの程度のシェアを占めておるか知りませんが、よその中共バナナを持ってきたら全国どこへ行っても加工するところはないんだという問題になってきますと、またほかの意味の問題がありはしないかという疑いがあります。そういったような点で、一応事実としては、われわれのほうも最近におきまして知りましたから、まだこの事実を知ってから間もありませんものですから、その裏づけになっている事実あるいは適用条文としてどの条文において独禁法と違反するかという問題などにつきましては、目下検討をしておる最中でございまして、先ほど来のお話を伺いましても、一応国内における取引というものをどんなふうに考えておるか、いろいろな問題ともからみ合ってまいりますので、われわれのほうで、たとえば不公正な取引方法として排除する場合に、それでは組合員を除名してはいかぬといったような排除命令を出した場合に、一体全芭連はどうなるかといったような問題もございますので、もう少し時間をかしていただいた上で結論を出したいと、かように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 この全芭連は台湾バナナだけを扱っておるのではなくて、中南米のものも扱っておる、中国バナナを扱っておらぬだけであって、全部のバナナを扱っておるわけですから、そういう点をよく御認識いただくことと、もう一つは、台湾側の一方的な規制によってこれだけの混乱を起こしておるわけですから、これはやはり独占禁止法のたてまえで、その主管官庁である公正取引委員会としても早急に調査に着手してほしい、そして結論を出していただきたい、このことを要望しておきます。あなたのほうも御用事があるようですから、きょうのところはこれで終わります。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 一、二問残っていますから聞きたいのですが、外務省にお聞きする前に、水産庁に一言だけお聞きしておきます。  さっきの続きですけれども、除名されたについて、どういう指導をなさるか、指導を一応お聞きしておいて参考にしたいと思います。

山中義一水産庁漁政部長

○説明員(山中義一君) それでは、ただいまの御質問に対しましてお答えいたします。  方法といたしましては、除名されて、組合自体が割当をしてくれないという、漁業協同組合が、その組合員であった者を除名してしまって、しかも、組合員たる身分の保全の仮処分の決定があるにもかかわらず、漁業をやらさないということに対しましての措置として考えられますことは、水産庁といたしましては、県当局とよく打ち合わせして、まず行政指導してまいるということが一つ。それからもう一つは、必要とあれば、なお、その県当局との打ち合わせの間におきまして、福岡県の漁業調整委員会というのがございます。これが、いわば漁業法の上では、漁業に関する調整上の最も権威ある機関ということになっております。したがいまして、この調整委員会にかけまして、調整委員会から指示をするということができます。指示につきましては、必要とあれば、その指示をもし聞かない場合には、県知事が、さらに命令ができる。この命令につきましては、漁業法の規定に基づきまして、法的な裏づけがございます。そういったようなことも考えられますので、県当局とよく打ち合わせをいたしまして、必要な措置をとりたいという考えでございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 わかりました。しかし、机の上だけじゃうまくいきませんので、漁業調整委員という人も、除名した委員長そのものが調整委員であり、しかも漁連の会長、そういう要職にある人ですから、なかなか、簡単にいかないことを、水産庁は胸に置いて御指導してください。どうもありがとうございました。  外務省に、ちょっと引き続いてお尋ねします。  農林大臣のお話によると、農林大臣は、立ち話程度で聞いたので……、従来言っているように、基本問題が解決しない限り交渉に乗らないと、はっきりと、そうおっしゃっておる。さらに、またノリの輸入についてはやる考えを持っていないということを明らかにされたと私は思うのであります。ところが、外務省では、これも新聞ですから、間違っていたら御訂正願いたいと思いますが、そのノリの輸入をやれば、数量はともかくとして、この輸入するということになると、日韓関係の改善のきっかけになるというようなことが報ぜられているのですが、その日韓関係の改善に役立つというのは、一体、どういう意味なのでしょうか。外務省、どういうようにお考えですか。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) 日韓の間には、貿易が非常にわがほうの出超になっておりまして、昨年の実績を見ましても、わがほうの輸出が一億五千万ドル、輸入は二千六百万ぐらいで、大体、六対一という比率を示しているわけでございます。それで韓国としましては、かねがねから、この片貿易を何とかして是正してほしいということを申し出ております。これは先ほどからお話がありました緊急経済協力とか、その他の問題とも離れて、昔から申し出てきておったところでございます。で、われわれといたしましては、できるだけ国内の産品と競合しないものをということで、いろいろほかの可能性もさがしてみたわけでございますが、先方は資源も乏しく、産品も限られているので、結局問題が先ほどからお話の出ておりますように、ノリとか、鮮魚であるとか、あるいは米、無煙炭、こういうところに限られておるわけでございます。それでわれわれとしましては、国内の事情もよく説明して納得に努めているわけですけれども、先方としては、これだけ多くの入超があって、片貿易になっているのだから、何とかノリを買ってほしいという要求をその後もやめないわけでございます。そこで農林省と御相談いたしまして、本年におきましては二億枚のノリを買いつけたわけでございますが、先方は未だにそれにプラスして若干の数量を買ってくれということを要求しているのが、実情でございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 韓国から輸入するというので、いろいろ苦心されたということを御答弁になりましたが、鮮魚にしても、ノリにしても、特に鮮魚は、アジ、サバその他日本近海の魚族ともほとんど同じ、これは競合することは当然です。当然ですが、足りなければ、そういうことも考えられると思うのですが、ノリは大体韓国ではどのくらいいま生産されているかという推定が外務省でなされているのじゃないかと思うのですが、どのくらいなんですか。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) ちょっと将来の推定はむずかしいのでございますが、むしろ過去の実績から御推察いただきたいと思いますが、一九六一年には約八百万束でございます。それから六十二年がやはり八百万束、それから昨六十三年が六百八十万束となっております。これはおそらく生産をふやしたり、減らしたりはもちろんしませんが、いろいろ幅のある問題だと思いますが、こういう数字が出ております。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 束というのは束ですね。枚数にすると束は何枚ですか、小さいようですが。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) 六億七千万枚でございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 そうすると、新聞の報ずるところによると、七千万枚と、こういうことが具体的に書いてあるわけですね。また一方、新聞の報ずるところによると、外務省の談話みたいなものとして、品質が悪いということは認めているようですね。しかし、悪くないのが二千五百万程度はあると、こういうのですね。そうすると、あとはみんな悪いのばっかりを買い込むということになるのじゃないですか、それは一体どういう考え方なんでしょう。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) 韓国側から正式に申し出ております数字は、七千万枚の追加でございます。われわれとしては、それを断わるために、いろいろ水産庁とも御協議いたしまして、品質が悪いじゃないか、あるいはまた色が変わっているものが大半じゃないかということを言っております。それに対して何がしかはいいものがあるということは向こうも言っておりますし、私どもも聞いておりますけれども、三千とか二千万枚という話は、これは新聞のほうで想像的な、あるいは別途推計されたものと思います。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 どうも私は、悪いのでも何でもいいからとにかく買い込もうという意図が、この数字から見ると非常に明らかなような気がするのですが、これを追究すると相当時間がかかると思いますからやめますが、しかし、最後に私お尋ねしたいと思いますのは、ノリの関係漁民と、李ラインの関係漁民とは直接関係がないということを非常に強調されているようでありますが、私はさっき農林大臣に申し上げたとおり、お聞きになったと思うのですが、漁民は、そう李ライン関係の漁民と、普通の漁民と、ノリ漁民と関係がないと仕分けてものごとを考えることは最も危険だと私は思うし、一体どういう意味でこういう考え方をお持ちになったんでしょうか。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) 私は韓国側に対する説明でも、そういう李ラインと、あるいは内部でいろいろ折衝する際でも、そういう考え方は別に持っていないわけでございまして、むしろ最近南北問題等がやかましくなって、後進国が先進国に対していろいろ片貿易のために是正する。そうすると、先進国としては後進国のために第一次産品を買ってやらなければならぬという事態がだんだん多くなっていることは事実でございます。ただわが国におきましてはわが国の特殊事情、たとえばよく言われます中小企業の問題、あるいは農業問題等のために、そうそう後進国の言うことばかりは聞いておれないわけでございますけれども、先般の国連貿易開発会議等でも、まあ後進国としては、先進国がもう少し自分らのために門戸を開いて自分らの産出するものを買ってほしいということは、これは一つの国際的な傾向になっていると思うのでございます。それで韓国から、ことに片貿易で、そうして何といいましてもわれわれの輸出が一億五千万ドルにのぼっているということはたいへんな輸出先きでありまして、そこから六分の一しか買ってないということは、これは単に韓国だけじゃなくて、いろいろな後進国との間に同じような問題が起こって、われわれ苦慮し、幾分かはその不均衡を是正しなければならぬというふうに考えているわけであります。そこで、従来から水産庁とも御相談して、国内の困難な事情はよくわかりますけれども、そういう点の御配慮をいただきたいということをお願いしているわけでございます。

小宮市太郎日本社会党

○小宮市太郎君 これで私は終わりますが、米の輸入にいたしましても、鮮魚の輸入にいたしましても、ノリの輸入にいたしましても、無煙炭の輸入にしましても、みんな日本の産業に重大な影響があるわけです。みなそれぞれ片貿易片貿易とおっしゃるのはわかりますけれども、日本の産業を圧迫することは間違いないと私は思うのです。漁船を輸出されても、それはトロール、以西底引きとこうおっしゃっても、これは日本の漁業と競合するし、引っ張ってくると李ラインに引っかかってくるというのでつかまったんではなおさら紛糾を増すばかりです。こういうふうに私は思うのです。そこで、農林省の考えていることと、外務省の考えていることは相当開きがあると私は思うのです。外務省のおっしゃることには、水産庁といろいろ相談の結果とおっしゃるけれども、そうすればますます開きが大きくなるのじゃないかと私は思うのです。  そこで、私はいま日韓会談というものを急ぐがあまり、どこかからどこかに突破口を設けて、二千万ドルの措款と、急に飛び出してきたのですが、何かわれわれ聞くと、三億ドルあるは二億ドル、一億ドル、民間ベースでどうのこうのというのが一応大平さんと金鍾泌さんとの会談で話があって、あれは御破算になったというのですけれども、一応こういう点からなしくずしに一つずつ足がかりをつくってその会談に持っていこうというのじゃないかというふうに思いますが、なおまた外務省がきめて農林省に押しつけているという、水産庁に押しつけているという感じが非常に強いのですが、押しつけるという、そういうことはないのでしょうね。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) 貿易の問題に関しましてはいろいろ先方からも注文がまいりまして、それをわれわれは一応取り次いで、そうして農林省、通産省あるいは大蔵省と折衝し、あるいは相談して、どう答えるか、どういう問題をどうさばいていくかということを決定するわけでございまして、きめて押しつけるというようなことは、これはよく御相談して政府の意思を決定するということでございす。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 関連して一言だけお伺いするのですが、これは局長に聞いてもしょうがないと思いますけれども、本来ならば、椎名外務大臣に実は出席を求めて明解な政府の態度を明らかにしなければならない基本的な問題になるわけです。というのは、いま同僚小宮委員の質疑応答を通じましても、外務大臣からその話が出た、引き受けてくれということが、その場が廊下であり、その姿勢が立ち話であったにしても、そういう外務大臣の考え方というもの、このことを私は基本的な問題として究明をしなければならない問題だと思うのです。いまのお話の中にも、わが国は先進国であるから、そういう後進国の経済的な立場を云々ということがありましたが、概念的に先進国といいますけれども、現実に当面問題なっているこういうノリの問題にしても、国内の沿岸漁業の零細な養殖漁業というものの実体からみて、韓国の必要に応じて、これを外務大臣が窓口として農林大臣にものを申すなどということは本来顛倒もはなはだしい、自主性のない外交のこれは一つの具体的なあらわれであると言わざるを得ないと思う。もっと真剣に国全体として、高度経済成長などという頭にはシルクハットをかぶっておるけれども、実体は、足ではわらじをはいておるような、こういう経済の大きなひずみの中に沈澱している零細沿岸漁業というものを真剣に考えて、その上に立った自主独立の外交というものが不動に確立しておったならば、二千万枚その他にクレームをつけて何とか断わろうというような、そんなけちな小手先の根性でこういう問題を処理できるとは私はとうてい信頼できない、もっと基本にさかのぼった自主独立の外交の姿勢でこの問題を片づけなければ、経済のひずみというものはますます拡大するということを、私はあなたを通じて外務大臣にこれは明確に伝えて、そうしてこういう問題は、すでにはっきりしたものは、二千万枚はやむを得ないとしても、七千万枚というものは断固としてこれは拒否する明確な態度を表明してもらわなければならないと思う。この点はどうですか。

中山賀博外務省経済局長

○説明員(中山賀博君) お話の点は大臣にもよくお伝えしたいと思います。ただ先ほどから申し上げましたように、事務当局の意見としては、今後とも片貿易是正の問題というものは、これは単に韓国だけの問題ではなく、また単に後進国だけの問題ではなくて、常に起こる問題で、先方から取り上げてきたときは、一応われわれが窓口になって取り次ぎまして、政府部内で正式に決定していくということになっています。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは経済局長にひとつお尋ねしたいのですが、先ほど来の台湾バナナの日本輸出向けの規制の問題については、いろいろと申し上げましたのでよく御納得をいただいておると思いますし、またその規制なり、それに基づいて出した保証書がいかなるものであるかということに対する大臣の考え方もはっきりしたと思うのです。あなたとしては、あなたは少なくとも市場を監督しなければならない直接の責任者なのです。そうすれば、先ほど園芸局長が言っておられたように、保証書を提出した中央卸売市場の荷受け会社が何ぼあるのか、また関係のある仲買い人が何ぼあるのかわからぬというような不始末のようなことでは、これは行政は進まない。したがって、あなたの手元で早急にこれを調査する。おそらくわかっておらぬというのは、ここでの答弁で、わかっておらぬといって逃げたのだと思う。したがって、わかっておるはずだと思う。もし、万一わかっておらなければ早急に調査して、そして大臣の答弁の趣旨に沿うためには、そういうふうな市場法に違反するようなことが行なわれてはならぬのですから、したがって、それが行なわれないような措置を、大臣がおっしゃったように、だんだんととっていく、このことだけははっきりと確約してもらわなければならぬと思うのです。で、そのためには、いま全芭連がやっておるような、傘下の会員に対する締めつけ、こういうものはやはりやらせないようにする。さらに市場の荷受け会社が、自分が輸入をしないのはいいのだけれども、少なくとも委託販売を受けるときにそれを拒否するというような、不都合な態度のないようにする。むしろ一歩進んで、少なくとも政経分離の立場に立っていま政策を進めていっておる池田内閣の責任としては、荷受け会社がそういうような保証書を入れるというようなことはないように、それをむしろ撤回させるような行政指導をする。そういうことをあなたとしては、あの大臣の答弁からすれば当然やらなければならぬ責任ができたと私は思うのです。それをあなたはおやりになるかならないか、そのことをまずはっきりとおっしゃっていただきたいと思う。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 大臣が御答弁になりました趣旨に沿いまして措置をいたします。  バナナの問題につきましては、先ほど来いろいろ御指摘があったのでございますが、実は私も少し腹を立てておるわけでございまして、今回の問題につきましても、その経緯につきまして、当然内容につきまして私どもも承知しなければならなかったのでございますが、内部にいろいろごたごたがございましてああいう経過になったのでございます。そこで、二つ問題がございまして、御承知のような取引所自体、まあ卸売人なり仲買い人の本来の機能というものを正確に措置をさせるという問題と、もう一つは輸入の体制という二つの問題がございます。大臣が、だんだんと申しましたのは、若干の時間的な経緯と申しますのは、相手方との交渉の問題もございますのでそう申し上げたと思いますので、さような点に若干の御配慮をいただければ、私どもとして御趣旨に沿ったような措置を考えたいと思うわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、ただいまの御答弁のように、まあいろいろな事情はあったにしても、あるいは何があったにしても、あなたもおっしゃったように、台湾側の措置に対しては腹を立てておられるのだから、その腹を立てたのをそのままにしておいたのでは、これは日本の行政の上に効果が出てこぬのだから、腹を立てたついでに、それを解決するようにひとつ最善の努力を払うということでやっていただきたい。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) ただいまの、腹を立てましたのは台湾ではございません。台湾の措置に対しましてははなはだ遺憾に思いますが、腹を立てましたのは、関係業者がはなはだだらしないので腹を立てた次第であります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 次に、通産省のほうにお伺いしたいのですが、まあ本来ならば通産大臣に出て来ていただいてやるのがほんとうなんでございますが、大体農林省の考え方というもの、特に最高責任者である農林大臣の考え方がはっきりしたので、あなたもそれを聞いておって御存じだと思う。通産省は一体今度の台湾のとった措置に対してどう考えておられるのか。先ほどの農林大臣の答弁によるというと、直接の国内干渉とは言えぬかもしれぬけれども、しかし、国内干渉的な面がある。だから自分としては、通産省を通じてそのような干渉を排除するように働きかけているのだという意味の発言があったと思います。通産省は一体この農林大臣からの話を受けて、それをどういうように今日まで措置をされておられるのか、そのことを簡単に答えてください。

大慈弥嘉久通商産業省通商局次長

○説明員(大慈弥嘉久君) 今回の問題につきましては、先ほど先生のお話にございましたように、わが国は台湾のバナナの最大の取り引き先でございます。ところが、こういうことでバナナ取り引きが円滑にいかないということは、両国の友好の関係という点から見ましても好ましくないことでございます。農林省からもお話がございましたが、中華民国政府との交渉は外務省を通じてということになりますが、これはまた外務省にげたを預けるという意味は少しもございませんが、いろいろこちらの国内法等の問題もございますので、詳細に検討した上で対処したい、こういうことでございます。私のほうといたしましては、中準民国政府に対して再考を促すという方向で検討させていただきたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私が心配しましたのは、実はこれは新聞報道ですから、私はこれを全くそのまま信用してとやかく言うのじゃありませんよ。しかしながら、九月十一日の、中部経済新聞というのがあるのです。それを見ておりましたら、「今回の台湾側のバナナ輸出割り当てはCTC(中央信託局)が一手に行なっており、わが国として正式に抗議すべき問題ではないとしている」、通産省の見解です。こういうことが出ているので、私は通産省が正式に抗議すべき問題ではないというふうに考えられているところにひとつ問題があるのじゃないか。なるほどそれは中葉民国政府との関係だからということで外務省におっつけるというわけにはいかないと思います。あくまでもこれは貿易の問題でありますから、台湾側がこういう一方的な押しつけをやってくるとすれば、その不公正については、通産省として正式に抗議をするのがほんとうじゃないか。あとでまた述べますが、台湾とのバナナ貿易が一体どういう状況にあるかということを考えると、完全に台湾側に引きずり回されているというのが実態です。そういう立場からしても、こういう今回のような措置に対しては、私は通産省としてはき然たる態度をとるべきじゃないか。農林大臣が言っているように、農林大臣に言われるまでもなしに、通産省としてそれをやるべきじゃないか、こう思うのです。あなたはよくこの点考えられて、ひとつ通産大臣にここでの論議というものを十分伝えてほしい、そうして台湾政府当局に対して、今回の措置に対する正式な抗議をやってほしいと思いますが、その点はあなたそういうふうに伝えてくれますか。

大慈弥嘉久通商産業省通商局次長

○説明員(大慈弥嘉久君) 本日の審議の経過並びに御趣旨は十分お伝えいたします。なお抗議すべきものでないということでございますが、これははっきり決定した記憶がございませんが、これからなお外務省を通じてといいますのも、これはチャンネルといいますか、外交のチャンネルという意味でございまして、もちろん農林省、外務省、私のほうと一緒に協議をして態度を決定さしていただきたい、こう思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、いろいろと通産省の、今回の台湾政府当局のとった措置に対しての見解を伺いたいのですが、これはまあ大体農林大臣からはっきり見解が示されたので、もしそれにより違う答弁をあなたがなされば、これは不都合な話だし、また農林大臣の見解と通産大臣の見解が、こういう重要な問題について私は違うとも考えておりませんので、あなたから再度こうした問題について繰り返してお答えをいただくような質問は、もう時間の関係もありますのでやめたいと思います。  そこで、私はもう一つ最後にお聞きしたいのは、最近のバナナの輸入、特に自由化された後のバナナ輸入が、無統制、無秩序、全く野方図な状態になっておる、私は実は一、二の資料を持っております。しかしながら、その資料をなまのまま出しますと、いろいろちょっと問題が起こってくる向きがありますので、その資料はなまのまま出しません。たまたま私が見ておりましたら、まあ雑誌の記事やら、あるいは新聞の切り抜きやらありましたので、これをこれから読めば、私が何を言わんとしておるかということは、おそらく専門の農林省当局にも通産省にもわかるはずなんです。そこで、その記事を、大して長い記事じゃないから読みますから、それで二、三のことをお尋ねしたいと思っておりますので、ひとつ聞いておっていただきたい。「バナナ輸入競争の混乱」ということ、これは「果実日本」という雑誌に出ておる。どういうことを書いておるかといいますと、三十八年十二月号です。「自由化と共に二〇〇以上の商社の競争輸入で、八月の輸入は三万トンを超え、港の施設も、加工室も不足し、引き取り人もない仕末で、エクアドル産は入港九隻分(八月一二日〜二八日)から合計五三、〇〇〇房は海に捨てられたという。海に捨てても代金と海上運賃は支払いを要し、貴重な外貨の損失も大きく、九月以降の輸入計画量は中南米産だけでも毎月九〇万房以上となっているので、輸入業者の損失はなお続くと見られ、それはまた国内果実に対する影響も大きい。  台湾政府は、四月の日本の自由化と共に、中央信託局並びに外国貿易審議会が統制に乗り出し、日本商社に割当て制を実施することとした。ところが日本商社は、その割当てを得ようとして台湾に殺到、三、四月の空路も、台北のホテルも満員、それぞれ猛運動を続け、台北にある日本大使館も、その醜状を放任も出来ず、調整しようとしたが、不調に終ったと伝えられる。このような次第で台湾のバナナの価格は上がり、自由化前には日本の港着一カゴが七ドルであったものが、八ドルで買うとか、八・五ドルで引き受けるとかの申出もあり、自由化後に却って値を上げるという不自然の現象も生じているようだ。」こういう記事が載っております。さらにこのほかに、台湾バナナの輸入については二ドル程度のプレミアムまでも取られておる、こういうことがいわれております。このプレミアムが取られておるということは、これはまた私は日本の国内法上いろいろ問題が起こってくるのじゃないかと思う。そういうことがいわれておる一方、これは「日本農業新聞」の三十九年八月二十四日の記事です。「膨大な解約料で難航バナナ中南米物の輸入調整で」という見出しで、「バナナ輸入業界は二十日に台湾側が三十九年度下半期の割り当てを発表したため中南米物の輸入調整を検討しているが、雇船契約を解除すれば、膨大な解約料を支払わなければならないとあって難航している。  七月のバナナ輸入量は台湾二十二航海五十五万二千五百カゴ(一カゴ四十五キロ)、中南米カゴ換算二十万六千九百カゴ、合計七十五万千四百カゴで前年同期の一二二%もはいった。八月の予定は三十二万カゴだが業界は国内果実が豊富に出回りまた台風シーズンで入船の混乱が心配されることから、中南米物の輸入をあきらめたため前年より減少する見込み。  九月は台湾が十八万九百カゴだが中南米物は全日青が二航海(約七万五千カゴ)で、全芭連、日本芭焦貿易、棄却グループは一航海が予定されている。これは昨年の自由化をきっかけに船賃が安くてすむように三〜五年の長期雇船契約を締結しているため、一船あたり十四〜十五万ドル(約五千四百万円)が解約のさい支払わなければならないともめているもの。台湾側の輸出体制が増強されるにともなって中南米から手をひきはじめたわけでこんごのなりゆきが注目される。」こういう記事が出ております。そうしてみると、これから集約されて出てくる問題は何かということなんですね。何かというと、その一つは、全く輸入に統制がない、輸入商社がこぞってむだな競争をする、そのことによって値をつり上げ、おまけに法規違反とも考えられるようなプレミアムまで取られておるという問題、さらに、そういうような台湾バナナの政勢に押されて、昨年中南米、特にエクアドル産のバナナを輸入しようということで、それぞれの会社によっては三年から五年の長期な用船契約をやっておる。それが台湾側の一方的な押しつけ輸出によって押されてくる。したがって、中南米産を入れても売れないということで、中南米産を入れることができぬから用船契約を解約しなければならぬ。そうすると多額の外貨を取られる。しかも先ほど言いましたように、一ぺんに荷が殺到してくるときには値下がりの心配もあるし、陸揚げもできないということで海に捨てなければならぬという問題も出てきておる。さらに、もう一つの問題は、最近台湾から入ってくるバナナについては一、二問題があるようです。それは、最近台湾から入ってくるバナナが非常に過熟品が多い。これは輸出の際に検査が不十分じゃないかということが業界でいわれておるようです。こういう問題も出ておる。そうすると、いま私が読み上げた記事の中から解決を要する問題というものが、非常にたくさんあるわけです。そこで私は、通産省としてはこのバナナ輸入の実態を見て一体どう対処しようとするのか、これをひとつ考えていただかなければならぬと思うのです。用船契約を解約して、違約金として金を取られて外貨を浪費する、輸入したバナナを投棄して、外貨を浪費する。また不当な競争によって、不当な高い値段でバナナを押しつけられる状態になっておる、こういう状態を一体通産省としては今後どういうふうにしてやっていこうとするのか、私はこの日本の輸入側の、輸入業者の体制を整備し確立するということが非常な急務になっておるのじゃないかと考えるのでございますが、それに対してのあなたの具体的な対策というものを聞きたいと思うのです。うのです。

大慈弥嘉久通商産業省通商局次長

○説明員(大慈弥嘉久君) バナナは昨年の四月に自由化をしたわけでありますが、それからあと、先生がただいま御指摘になりましたような過当競争の状況が出ていると思います。輸入業者の体制をどう整備するかという問題でありますが、非常にむずかしい問題であろうというふうに思います。自由化をいたしますと、ある程度の競争といいますか、業者自体の責任で一番望ましいところから買うという自由競争の原則に立つわけでありますが、非常に弊害が出た場合に、現在考えられますことは、輸出入取引法というのを使いまして、輸入秩序の確立をはかるということだと思います。この取引法は、御承知のとおりに輸入組合をつくる、それから、あるいは輸入協定をつくるということで、輸入秩序の確立をはかるわけでありますが、輸入組合がどういう場合にできるかといいますと、いろいろ条件はございますが、輸入取り引きの秩序の確立に役立つものといいますか、寄与するものでなければならないということになっております。といいますのは、法律のたてまえが、役所が強制するというのではありませんで、業界自体が自分でやっていこうということになった場合に、初めてこの制度に乗るということでございまして、自由化後、昨年の秋から冬にかけて輸入組合をつくろうという動きがございましたが、二つの組合に分れまして、私たちもいろいろあっせんをいたしましたが、結局一つにまとまらない。したがいまして、組合を認めますと、さらに過当競争に出るのではあるまいかという懸念から、二つのままで組合の設立も認めないということで終わった経緯がございます。その後、最近の状況でございますが、自由化後、業者も非常にふえておるようでございますし、いまのところ業界が一致団結して事に当たろうということにはなかなかなっていない。これは無理もない点もあろうかと思いますが、したがいまして、今回のような問題がございましても、私たちは業界から直接に話も聞いてないというふうな状況でありまして、これは不徳のいたすところということにもなるかもしれませんが、業界は自分ら自身で解決しようという気持ちであったかどうかわかりませんが、そういう状況でございます。非常に長くなって恐縮でございますが、制度的には、輸出入取引法に基づく制度というのが現在考えられる制度でございますが、実質的にまとまっていくというような点がなっていないように思います。そう簡単にもいきそうにないということで、むずかしい問題だと考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私は、こういうような特殊な商品で、しかも特別激しい無秩序な輸入競争が行なわれておる実態からして、やはり強力な行政指導によって輸入体制というものを整えなければ、外国、特に台湾側のバナナ輸出によって一方的に振り回わされるだけだと思うのです、国内が。したがって、そのことを考えられて、強力なひとつ行政的な指導によって輸入体制というものをぜひ整備していただきたい、このことをあなたには強くひとつ、要望しておきたいと思うのです。  それから次に、農林関係の問題でお伺いしたいのですが、輸入されたバナナが、大体市場に出ておるのが四〇%というのです。あと六〇%は市場に出ておらないようです。だからその中央卸売り市場というものがあるそのたてまえから見ると、流通の上から非常にちょっと変則的な状態になっているのではないかと考えられるわけです。そういう点からして、やはり中央卸売り市場の機能を十分にこのバナナについても発揮させないというと、バナナ価格の構成を維持するということができないのではないかと、こういうふうな感じもするわけですが、この点に対してもし考え方があれば、あなたのほうからひとつお聞きしておきたい。これは経済局長から。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ちょっと関連して。  先ほどの矢山君の輸入の無秩序の問題について、通産当局から答弁ありましたがね、まだその干渉したり何なりするという段階でないような御答弁のように伺いましたが、実情はたいへんなんです。国内の輸入業者の間では、何回話し合いしても話し合いつかず、過当競争は進む一方、しかも台湾というのはもう外国とはいえども二時間で行ってしまうのですよね。先ほどの新聞にもあったように、台北のホテルというのは、日本人業者で満員。日本国内で生産地へ買い出しに行くと同じ形になっちゃっている。向こうは輸出体制は一本化している。一本化しているのですが、その輸出する一本化しているやつをとっこいちゃって、日本の輸入業者は生産者の窓口、庭先へ行って契約をしている。したがって、こっちは八ドル、いやわしのほうは九ドルで買うからと言って、庭先で契約して持ってきているのですよ。そういう状態なんですよ。ですからね、国内でリンゴやミカンを集荷のために出ていくのと同じような形が台湾バナナに関して行なわれているのですよ。そういう失態というものをやはり見ていただいてね、いまの状態で指導も何もせずにほうっておいていいものかどうかというような点を、日本の輸入業者がだらしないといえばだらしないのですけれども、通産当局としてほうっておけないような実情に私はあるのじゃないかと、こう思うのです。大使館でも過当競争については手を焼いているのですよ。私はこの間台湾に行ってきたばかりですがね、ほんとうに手を焼いている。あっち行けこっち行けと案内するだけでかなわないという、そういう状態にあるという実情は十分把握して、指導してもらわぬといかんと思いますね。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) ただいまのバナナの価格形成の問題であります。現在は御指摘のとおり、浜相場というものがございまして、これが国内価格の基本となっているわけですけれども、これがきわめて不明瞭であります。どこでどうやっているのか、われわれ見に行きましてもどうもよくわからぬというようなことでございます。しかし、と申しまして、これを中央市場に持ってこさせるようにするということにつきましては、御存じのとおり、中央市場の卸売りの業者というものが委託を受けてせり売買するのがたてまえになっている。この輸入物につきましては、卸売り業者が買い取りしまして、みずからのリスクにおいて販売している。そういう意味で、現在の中央卸売り市場で取り扱っている本来的な業務と若干輸入物は性格を異にしております。そういう意味でこれを全部中央市場に入れるという指導がいいのかどうかということはなお検討を要する問題だと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 いまの問題は確かにむずかしい問題だと思うのです。しかし、これは通産省が手を焼いておられるバナナの輸入体制の整備の問題とからんで、関連して、私は解決を見出さなければならぬ問題だというふうに考えます。それはあなた方専門家の立場で考えていただけばいい。私も私なりの考え方を持っていますが、バナナ輸入体制の整備の問題と、中央卸売り市場での上場の問題とを関連して解決する方途を見出しなさいと言ったら、いかにおっとりしているあなた方でも、何を言おうとしているかおわかりでしょう。そういう点で検討してもらいたい。  次にもう一つ、農林省にお尋ねしたいのは、バナナの輸入業者の中には、中央卸売り市場の仲買い人、これがたくさん入っていますね。ところが、先ほど私が新聞記事を例に引いたり、あるいは雑誌の記事を例に引いて申しましたような状態で、バナナをせっかく輸入しても、海中投棄をやったり、あるいはまた用船契約を解除して多額の違約金をとられたり、それからまた台湾バナナが非常に値上がりをしたり、おまけにリベートまでとられたり、したがって、採算は悪化すると、こういうような非常な問題を起こしているわけです。そうなってくると、私は当然中央卸売り市場に関係のある卸売り会社の中にも、莫大なバナナ貿易による損害を受けておるものがあるんじゃないかと想像します。これは私に資料出せというなら出します。しかしながら、そいつを出したんではたいへんな問題になるおそれがある。だから、出しませんが、それは確実にあるはずです、あなたのほうでお調べになれば。それをいつまでも放置しておくとたいへんなことになりますよ。国内の果樹生産者や出荷団体にまでたいへんな影響を及ぼすことになる。したがって、これは早急にあなたのほうで実態を調査される必要があると思うんです。そして、それに対して適当な指導なり、是正措置を講ぜられる必要があると思います。この点についてあなたのお考えを聞いておきます。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 御指摘のような問題がございまして、七月に私就任いたしました直後、エクアドルのほうの問題でお話を聞いたんでございます。確かに放置いたしますと、国内の出荷者に対する問題が生ずることも大問題でございまするので、自来輸入業務と卸売り本来の業務というものをどう仕分けるかという問題について検討してまいったわけでございます。一応の案は持っておるわけでありますが、今回台湾の問題が生じまして、新しい段階を迎えておりますので、さらにそれを織り込んで考えまして、近いうちに措置をいたしたいと考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これは公になればその会社の存立にも関係をする重大な問題にまで発展をするでしょう。したがって、慎重を期して調査していただかなけりゃなりませんがね。私どもは、あんた方が実際に調査されたら、一応委員会に難行できる範囲のものだけは報告していただきたいと思うんです。そうすることが現在の市場のあり方を是正していく、そして流通体制というものを整備していく上において非常に重要な意味があると思います。このことを私は強く要求しておきます。それができますか。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○説明員(久宗高君) 現に一応調査いたしておりますが、個々の経営の問題になりますと、先ほどお話の中にもございましたような一般の生産者に不要な不安を与えるおそれもございますので、発表の形式につきましては別途御相談さしていただきたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、もう一つ農林省にお聞きをいたしたいと思います。  バナナ輸入が自由化されて後に非常にふえておるということは、私が言わなくてもよく御存じのとおりだと思うんです。異常なふえ方をしておる。このことは、やはり国内の果樹生産者に対して相当な打撃を与えると思います。特にバナナと競合関係にあるリンゴ生産者に対しては相当な打撃を与えてきます。したがって、もしこういうような、特に台湾のように一方的な押しつけで、こちらの事情というのを何ら考慮しないで、どんどんどんどん輸出割り当てをして輸出を押しつけてくると、こういうようなやり方をそのまま受けておったんでは、これはたいへんだと思うんですよ。だから、国内の果樹生産者を擁護するという意味からも、私は何らかの手を打っていただかなきゃいかぬのじゃないかと思う。それで、私が最も希望したいのは、いっそのこと、この際、自由化を再検討してほしいんです、バナナの。そうすることが国内果樹生産者にとっても、あるいは国内のバナナ輸入をやっておる業者たちにとってもかえっていい面があるんじゃないかと、こういうふうな考え方すら私はしておる。自由化をやめることが絶対にいいと言ってんじゃありませんよ。いまのような乱脈な輸入の状態を見ておると、国内の果樹生産に与える影響があまりにも大きい。だから、自由化に対してすら再検討を加えるぐらいに私たちは真剣に考えておるということを申し上げておるわけです。ところが、その自由化の再検討ということができないにしても、私は現在の膨大なバナナ輸入が日本の果樹生産に与える影響というものから考えて、農業基本法の第十三条にいろいろと規定しておりますが、この十三条の規定を適用して、何とか国内の果樹生産者を保護することができないものかと思いますが、その点で農林当局の考え方——まあ政務次官がせっかく来ておられますから、これは政務次官のお答えの範囲になるので、政務次官から聞かしていただいたほうが適当だと思いますので、ひとつお考えを聞かしていただきたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 台湾バナナとかエクアドルのバナナの自由化に伴いまして、いまの御質問のように、あるいは輸入秩序が非常に乱れて、あるいは中央卸売り市場における市場機構に相当欠点が出てきたということにつきましては、十分に御意見を承わりましたので、先ほど通産省並びに農林省が答えましたように、通産省といたしましては、輸入組合の単一化と強化というようなことがどうしても必要だと思います。同町に、中央卸売り市場につきましても十分その機能を回復するように努力いたしたいと思います。と同時に、だからといって、バナナの自由化を直ちに是正するかどうかということは、また別の問題だと思います。私どもはいまお話のように、バナナの自由化に、ちょうど時を同じくしてリンゴの値段が下がったことも事実でございます。ただ去年は一面におきましてリンゴが増産でございましたが、それが増産の結果であるか、あるいはバナナの輸入の結果であるかということにつきましては、一がいにその真相を把握することはなかなか困難だと思います。本年は去年よりも相当減産でございますが、リンゴの減産の場合にはたしてどういう結果を及ぼすかということにつきましても、農林省としては慎重に検討しているわけであります。しかし、いずれにいたしましても、一本の果樹園芸の振興ということが何といっても農業基本法の建前からいっても大目的でございますから、今後におきましても先ほど申し上げましたように、通産省、農林省、相応じまして、できるだけ皆さんの御期待に沿いたいと努力いたしております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 非常に抽象的な御答弁なんですが、バナナの膨大な輸入が実際数字的にどういう影響を国内の果樹生産に与えたということを的確につかむということが困難だと思うのです。しかし、国内果樹生産に彰響がないということはないはずなんで、そういう点から、いまのような膨大な輸入に対して国内の果樹生産を守るという意味からいうならば、農基法の第十三条の適用を考えていただきたいということを私は強く希望するわけですが、もう一つ問題になるのは、最近採算が低下したという関係で、バナナの輸入団体が関税引き下げの運動を強力に起こしつつあります。これに対してどういうふうに対処されるのか。三十九年の三月から五〇%に関税率を引き下げるという予定であったのを、その当時は引き下げをやらなかった。そうして七〇%のままで据え置かれたのですが、私どもは現在のバナナの輸入の状況から見たらこの関税を引き下げるべきではないと、こういうふうに考えておりますが、その点で、農林省は今後関税率の引き下げが問題になってきたときに、どういう態度をとって臨まれるか、ひとつ御所信を承りたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 輸入バナナの関税につきまして、お市のとおり現在七〇%でございますが、一町これを五〇%に引き下げる、第三段階としては二〇%ないし三〇%に引き下げるというようないろいろ意見がありましたが、やっぱり国内の果樹園芸の振興ということで現在七〇%で据え置きでございまして、農林省として直ちにこれを五〇%に引き下げるという意志はございません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは台湾バナナの輸入、それに関連する中国バナナの輸入に関する私の質問はこれで終わらせていただきますが、きょう農林省なり通産省なりでそれぞれの御答弁いただいたことは、はっきりと会議録に残っておるはずです。それを厳格に守っていただくようにしたいと思います。それで、私の質問通告はもう一つあったんですが、これが委員長のお耳に入っておらぬようです。しかしながら、せっかく委員部のほうに通告しておきましたので、時間はとりませんから、二十分もかからぬと思いますので、ひとつこの際質問を許していただきたい。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) ちょっと待ってください。   —————————————

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 畜産に関する件を議題といたします。矢山君。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それはえさの問題なんです。  この間の衆議院の農林水産委員会で、わが党の芳賀貢議員のほうから「十月一日以降政府管理飼料売り渡し価格の値上げが取り沙汰されているが、政府の真意をうかがいたい。」「飼料用大麦の価格は据え置くが、専管・増産ふすまの売渡し価格の決定には慎重を期し、九月十五日に開かれる飼料需給安定審議会の意見等も聞いて決定したい。」と、こういうふうに述べておられるようです。現在、その審議会の意見等も聞かれて、一応の腹づもりもできておるんじゃないかと思いますが、この際ひとつお伺いしたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 畜産の振興のためには、何と申しましても、安い飼料を豊富に提供することが、これは第一義的なことであることは申すまでもないのです。さような意味から、飼料需給安定特別措置法でございますかによりまして、ことしの四月から九月まで、政府の手持ちであります輸入ふすまと専管並びに増産ふすまにつきましては、予算の面におきましては一俵当たり輸入ふすまは六百四十円、それから専管・増産ふすまは六百四十五円の予算を組んではおりますけれども、どうしても先ほど申し上げましたように、安いふすまをたくさん提供するというような意味から申しまして、特に三月の終わりでございましたか、四月ないし九月までは六百十七円ということにくぎづけしたわけでざいます。これは輸入ふすまでありますと、専管・増産ふすま同価格でございまして、予算のほうは違っておりますけれども、同価格で決定いたしましたのでございます。ただ、問題は、いよいよ十月から来年の三月までをどうするかということでございますが、一面におきましては、輸入ふすま、専管・増産ふすまの量が必ずしも多くないのでございまして、これがふすま全体の価格を引き下げるあまりいい役割りをやっていない。今日御存じ思いますけれども、現存の市場の価格は六百八十円でございまして、ずいぶん開きがあるわけでございます。やはり数が少なくて六百十七円という安いものでございまいすから、需給均衡というものの体をなしていないというようなかっこうでございまして、十分に飼料需給安定法の役割りをやってないことは事実と思います。さような意味から考えまして、一面におきましては、当然九月ないし来年の三月までは若干の値上げをなすべしという意見も相当あるわけであります。しかし、一面におきまして、先ほど申し上げましたように、何と申しましても今日一番大事なのは、安い飼料を提供するということが一番畜産振興に大事でございますので、農林省といたしましては、なるべく上半期に準ずるような値段でいたしたいということで、いま大蔵省と交渉中でございまして、ほんとうは十月一日から決定いたさなくちゃいけないのでございますけれども、まだ市場の情勢から申しまして、必ずしも十日かあるいは十五日おくれてもそう差しつかえないような状態でございますので、少なくとも十日前後には価格を大蔵省と相談いたしまして決定いたしたいと、かように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 なるほどおっしゃるように、専管・増産ふすまの流通市場に占める量があまり多くないから、したがって、価格の上にたいして影響はないという意味の発言だったと思うのですが、たとえそうだといたしても、政府管理飼料値上げが行なわれたとなれば、これは一般の飼料の値上がりに非常に大きな影響を及ぼすということは、これはもう常識だと思います。したがって、これはぜひこの際値上げをやってもらっちゃ困る。特に現在の酪農が置かれておる立場は、もう政務次官よく御承知のとおりなんだ。全くの頭打ちになっておるわけです。人件費は上がる、えさは上がる、しかも乳価はそれにつり合わないという状態なんですから、このえさが上っていくというのは、これは酪農振興を口にしながら、一方では酪農をやめてしまえというようなことと同じわけなんです。したがって、これはどんなことがあっても政府管理飼料の値上げはこの際やってもらっては困ると思うのです。ところが、私一つ気にかかるのは、これは国会で、三月に衆議院の農林水産委員会で、値上げをやらぬというふうな意味の決議がなされておりますね。これに対して、局長にしてもそれから農林大臣にしても、値上げをしないように善処しようというような意味のことを言っておられたわけです。したがって、これは一つの委員会の決議であり、国会の決議になっているわけですから、その点ぜひ私は値上げをやらぬということで進んでいただきたい。私は館林さんのいまおっしゃったそのことをぜひ貫いていただきたいと思うのです。ところが、一つ気になりますのは、この間の衆議院の委員会のこれは会議録がまだ出ておりませんので、新聞記事ですが、それを読んでおりましたところが、値上げをするかせぬかということは、十月九日の委員会でこれは衆議院の委員会ですね——「十分審議していただいてから決定したい」、こういうような政務次官の御発言があるようです。それでね、これは私はちょっと困ると思うんですね。衆議院のほうで一応審議していただいたら値上げをするんだ、参議院のほうは別段関係ないんだと、こういうふうにも、これはひがみでなしにとれることになるので、その点は私はそういう意味で申されたのではないと思うんです、思うんですが、私どもも国会を構成している一員なんですから、衆議院だけに相談して、まあ値上げをしましようと、こういうようなことはひとつやらぬようにしていただきたい。それどころじゃない。ぜひ大蔵省との折衝の過程で、絶対にふすまの値上げはやらぬ、政府管理飼料の値上げはやらぬということを私は御確約願いたいと思うのです。ということは、御確約を願ってあなたに重い負担をかぶせるというよりも、こうしたところであなたが確約をするということが、今後の農林省の対大蔵省への折衝態度というものを明確にすることになるし、それが大蔵省と折衝する場合の非常に大きな力にもなるわけです。私は農林省が政府管理飼料の値上げをやらぬということに対して全面的に応援をしているわけですから、ひとつその点をもう一度伺っておきたいと思うのです。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 衆議院の決議というお話でございますが、私の泉議院の農林水産委員会で説明したこととは少し違うようでございます。衆議院の、ことしの何月でございますか、農林水産委員会の決議は、少なくとも当分の間六百十七円のふすまの価格を据え置いていただきたいということの決議でございまして、その決議に対しまして、四月から九月までの値上げを含めて六百十七円にくぎづけしたわけでございます。問題は、たぶんことしの一月かの衆議院の決議に対しまして農林大臣は、当分の間そう考えましょうということを答えられたようでございますが、当分の間というのはいろいろ見方がありまして、もう十月でも九月まででもいいじゃないかという意見も実はあったわけであります。しかし、農林省といたしましては、少なくとも当分の間というのは、ことし一ぱいはどうしてもくぎづけするような趣旨なんだということで私たち考えているわけでございます。それがまあ第一点でございます。したがいまして、衆議院の決議に対する農林省の考え方は以上のようでございます。  第二に、私が十月九日の農林水産委員会の御承認を得てということは、全くさようなことを言った覚えはございません。ただ、十月九日には、衆議院で農林水産委員会が開かれる、そのときには私は説明できるだろうと、これはもちろん政府が方針を決定いたす、あるいは決定いたさなかったらまだ決定いたしませんという御報告するだけで、衆議院の農林水産委員会の御決定によって価格を決定する意思は全然ございません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それじゃ、もうこれで終わります。館林政務次官、ぜひ政府管理飼料の値上げをいたしませんということでがんばっていただけませんか。ひとつ決意のほどをここで表明していただいて、われわれ農水の委員にも安心を与えていただき、さらに全国の酪農民に安心を与えていただきたいと思うのです。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○説明員(舘林三喜男君) 農林省といたしましては、とにかく酪農の振興ということは最も大きな問題でございまして、酪農の振興の中心は何といっても低廉な豊富な飼料の提供でございます。さような意味から、飼料安定特別措置法ができたわけでございますので、私たちといたしましては、いま矢山委員の御希望のとおりに全力をあげて努力いたしたいと、かように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そのあなたの御努力に全面的な期待をおきます。ひとつ参事官も見えておるので、参事官はそういう面に対してはベテランでもあるし、なかなか粘り強い交渉家ですから、大蔵省に行って押し切られないで、徹底的にがんばって値上げを阻止してくると、いまの政務次官の意を体してがんばっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わらしていただきたいと思います。

温水三郎自由民主党

○委員長(温水三郎君) 本日はこれにて散会いたします。午後三時四十二分散会    ————・————

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