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46回国会参議院1964/03/03

地方行政委員会 第11号

発言数
74
登壇者
8
会派数
2
開催日
1964/03/03

会議録

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  風俗営業等取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、質疑を終了することにいたしたいと存じます。さよう決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) 次に、昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題といたします。  これより質疑を行ないます。御質疑の方は、順次御発言願います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 自治省にお伺いいたしますが、この法律案の内容の中で、「特別会計の予算に計上された地方交付税交付金の額のうち、当該額以内の額を昭和三十八年度内に交付しないで、」と書かれておるわけですが、「当該額以内の額」というのは、具体的にどういうことになりますか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 現在のところ百三十七億円というのを予想しているわけですが、そう書きましたのは、年度末までに何が起こるかわからないもんでございますので、何か異常な事態が発生して、たとえば大災害が起こったというような場合におきましては、それに対処する必要がございますので、繰り越すべき最大限を書きまして、その趣旨を明確にしたわけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これは、毎年のように地方交付税の総額に関する特例が出てきたと思うのですが、前年も前々年も、たしか金額を明示して出されていたと思うのですが、もしそうだということになれば、今度金額を明示しなかったということは、あとの出す費用がまだわからないからという形になりますか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 従来、金額を明記いたしましたのは、そのときにおきまして繰り越すべき額というのが第二次補正予算に入っておりましたものの一部が入っておりましたり、あるいは第三次補正予算のうちの一部でございましたり、いろいろであったために金額を書いたのでございます。ところが、ことしは百三十七億円という額を書いてもよろしいのでございますが、たまたま補正予算の、第三次補正予算に計上されました額そのものが総額でございますので、こういう表現に変えた、こういうことでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうしますと、これは第四次の、あるいは続いての補正の問題があるかないかわからないのですけれども、現在産炭地関係の各市町村でも相当財源に穴があいて、御案内のように、骨格予算を組める、組めないという騒ぎをしているところが相当ございます。それから、いま都市交通関係あるいは公企関係でも、ここでも水道なぞは部分的ですからたいしたことはないと思うのですけれども、特に交通関係においても赤字問題が起きて、そして予算も組めない。かようなぐあいで、予算を組めないどころじゃない。そのために給与のアップもできないということで、いま騒ぎが起ころうとしている。こういうようないまいろいろ地方団体は財政上の情勢にあるわけです。そういうような、雪害対策の問題もあろうし、そういうようなときに、交付税の金額のうち百三十七億と予想しておる、それをそのまま予想してこの特例法を出すことがいいか悪いか。こういう問題が私は一つは起きてくるのではないかと思うのです。なぜならば、そういうようなところに対して特交的なというか、手当てというものが必要になってくるのではないかというふうに考えられるのですが、そういう点についてどういうような見通しを持っておられますか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私どもも、昨年こういう繰り越し法案を提案いたしましたときに、当委員会から決議をいただいております。したがって、そういう趣旨につきまして十分検討をいろいろいたしてまいったのでございますが、いろいろ考えました結果、今回におきましてもこれを繰り越して明年度の基準財政需要額の中に加算をして配分することが、地方財政の健全な運営をいたしてまいりますためには、現在の段階におきましてはやむを得ないではないか、そのほうが望ましいのではないかという結論に到達いたしまして、この法律案を提案いたしたわけであります。お尋ねの問題につきましても、私どもも心を痛めておる問題でございますので、慎重に検討いたしてはまいったのでありますが、昨年度よりか特別交付税の額は四十七億程度ふえておりますし、それから、昨年の額の中には非常に異常な雪害に対する対策というのが含まれておった。これが約三十五、六億含まれておったわけでございますが、それが本年度は雪害は非常に減っておる。一部、青森、岩手にございますけれども、全額から申し上げますならば、去年の額に比較にならない。したがって、産炭地等の問題につきましても、これはまあ需要は無限でございますから、満足な状態というのはなかなかないかもしれませんけれども、ほぼまあ適切な措置ができるという考えを持ちましたので、このような特例法を御提案申し上げた次第でございます。  なお、先ほどちょっと地方公営企業の問題が出ましたが、この地方公営企業の問題につきましても非常に私ども心配いたしておりますが、これは特別会計であり、独立採算制でございますので、別個の措置でまかなうべきであると、かように考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 産炭地等の問題について、十分ではないかもしれないけれども、だいじょうぶだという見通しがある、こういうふうに言われるのですが、現状、私も産炭地の市町村の問題点については、九州のほうも、北海道のほうも、われわれ自身として行っていろいろと調べてきたところがあるのですが、いま局長が予定されたいわゆる特交では、とうていまかない切れないいろいろな問題点が現実にあるわけなんですね。そうして、産炭地自身の市町村も相当困っていてどうにもならぬという現状があるわけなんですから、したがって、もう少しこの問題については、産炭地関係の手当てというものの、何といいますか、いま特交の問題をやったばかりですから、このはね返りを見て、こういうような措置をするような、もう少し弾力性のある余裕というものをこの問題ではとっておかなくちゃならぬというように私は考えるのですが、そういう点はいかがなものですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 産炭地の財政状況等につきましては、先ほど来お答え申し上げておりますように、私どもも非常に心配をいたしております。また、その財政状態もある程度私どもにわかっておりますし、また、産炭地から詳しく話も聞いておる次第であります。そういうことをあれこれ勘案いたしまして、なお全体としての立場から見た場合に、この年度末の迫りました際に措置をするよりか、繰り延べて来年度の基準財政需要額の中に含めて配分したほうが合理的だ、このように考えた次第でございます。

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) 大臣は十一時三十分までだそうですから……。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 大臣、予算委員会の関係で無理をして出てきていただいたので、そうして、また時間もないようでございますから、簡単にしたいと思いますが、今度の、昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案、これについてであります。ここ数年、同じような、交付税の一部を翌年度に繰り越して交付するというようなことが行なわれてきておるのでありますが、その間いろいろこの問題に対しましての意見等が、参議院のみならず衆議院のほうでも出ておるわけなんであります。特に昨年の、「昭和三十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案」の際に、この委員会で論議されたような事柄あるいは附帯決議がございますが、こういうことを大臣はよく承知しておられるのですか、どうですか。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 附帯決議の項目につきましては承知いたしております。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 こういうことをすることがいいかどうかという論議等については、いかがでございますか。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 何ぶんにも年度末で、国が急に補正予算を組むような場合が出てまいりまして、そのはね返りとして交付税の収入が増加するわけでございますが、これを年度内に配るということが本筋でございましょうが、非常に多くの自治体、それぞれの特殊性もありまして、事実上あるいは事務上、必ずしも本年度に配ってしまうほうがいいかどうかというような技術的な問題もございまして、従来繰り越しておる次第でございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 私のお尋ねしておりますことは、今回のような措置を講ぜざるを得ないというお考え、それをお聞きしているのじゃなくて、昨年のこの問題の扱いの際に、衆参両方の委員会等で、いろいろこの扱い方についての論議があったわけですが、そういうことをよく御承知になっておられるのかどうかと、こういうことなんです。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 大臣に就任してまだ日がありません。一年足らずでありますので、附帯決議のことはよく承知いたしておりますが、論議全般につきまして、速記録その他でまだ見ておりませんので、詳細については承知いたしておりません。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 詳細の委員会における論議等についてはよく承知しておられないと、こういうお話でありますが、そしてまた、附帯決議のことはよく承知しておられる、こういうことであります。そこで、昨年、この問題で衆議院の地方行政委員会でも附帯決議がつきましたし、私どものこの委員会でも附帯決議がついたわけなんであります。その際に、当時の大臣であった篠田さんが、附帯決議について、いわば政府側の決意のようなものを述べられておるのですが、その内容も御存じでございますね。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 承知いたしております。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 衆議院段階で附帯決議のついた際に、当時の大臣の篠田さんが、附帯決議の御趣旨は十分尊重をしてやる、こういうことをおっしゃっておるわけなんであります。そのことは、単に向こうでそういうふうにおっしゃっただけでなしに、この委員会では、そういうことをおっしゃったことについてさらに大臣に対してお考え方を確かめてあるのですが、その際にも、十分附帯決議の趣旨を尊重してやるというふうに答えたし、そう思っておるのだと、こういうお答えがあったのであります。こういうことについては、大臣、御承知でございますか。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) よく承知いたしております。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 大臣の答弁、あるいは大臣がそういうふうに言明されたこと、これは政府を代表してそういうお考え方なり決意なりを述べられたものだと思いますし、かりに大臣がかわるようなことがありましても、その根本精神は変わらないものと私どもは考えますが、この点は大臣いかがでございましょうか。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 決議の御趣旨も弾力性のある御決定の決議でありますし、大臣の答弁も、尊重して善処するということでございまするので、実は町村長会、その他からも、ぜひこれを配ってほしいという御要望もございました。いろいろ検討いたしましたのでありまするが、来年度は、御承知のように、大幅に住民税の減税あるいは投資的経費が五千五十億円にものぼってくる。これに伴い地方税収入が二千三百億円の自然増であるとか、諸般の事情を考えまして、技術的に非常に困難なのを、いま特別交付税としてさらにかさ上げしてばらまくのが、ほんとうに自治の、この趣旨の行政水準を維持、向上さすためにいいか、いろいろ検討いたしまして、やはりもう来年度すぐの問題でもございますし、計画的に、地方財政のこういった財源を活用するのほうが、地方自治体のために今回はいいのではないか、こういう配慮もございまして、昨年度と同じように、明年度も財源あるいは普通交付税等に繰り入れる、こういう措置をとったわけでございまして、御決議の趣旨その他に対しまして、十分検討した結果でございまして、決して一片の決議ということで軽視をいたしたわけではないのでございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 私どもも、この委員会で決議を付するような場合に、ただ形式的にそういうものをつけて、それでいいんだという気持でなしに、決議の内容そのものを、それこそ政府のほうにおいて善処してもらう、そういうことを期待しながらつけるのであります。ですから、私はその決議の内容を生かす、そのための政府の努力というものが行なわれなければならないと思うのでありますし、また、決議をつけられた場合に大臣は、そういうふうに十分尊重して決議の趣旨を実現できるようにするんだ、こういうお答えもしているわけなんであります。  そこで具体的にお聞きをしますが、昨年の、この問題を三十七年度の交付税の扱いについて審議したこの委員会で、三月七日に附帯決議がつけられて、これが決定をされておりますが、その際の附帯決議の内容に、「基準財政需要額は必要額を充分に算定し、急激に進展する社会状勢の変化に対応する行政水準の維持向上に遺憾なきを期すること。」、こういうことがあって、これがいわばこの案の扱いについて論議された中心問題についての、一つの方向として打ち出された決議の内容であります。これについて尊重するという立場の政府が、どのように取っ組んでこられたのか、それをひとつお聞かせ願いたい。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 昨年度の、三十七年度分として交付しない、特別交付税の方法をとらないで、明年に繰り越しまして、普通交付税を中心にこの財源を主として投資的経費の単位費用の増額に充てるということで、全体として三十八年度の交付税算定のそういった面の単位費用の引き上げ等に充当された結果になっておるわけであります。また産炭地の振興その他につきましても、いろいろ交付税あるいは特別交付税等につきまして、諸般の財源増加をいたしておるわけであります。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 過去一年の間に、自治省のほうでもちろん基準財政需要額の問題について検討はしてこられただろうとは思うんです。しかし、それはあくまでも、当面の三十八年度の交付税のワクがきまり、それの配分をどうするかということで、その範囲内においていろいろ考えてきたことではないかと私は思うんです。しかし、そのことは、私どもがこの委員会で附帯決議の内容としてつけた、そういうことに対応するための、そういうことの趣旨を生かすためにやったものでは私はなかったんじゃないかと、こう思うんですが、これは大臣はあとで、昨年大臣になられたのでございますから、事務的なこまかいことにわたるようなことではなはだ恐縮でございますが、あるいはそこまで大臣御承知になっておられないかもしれませんが、少なくともこの決議の趣旨を生かすような検討のしかた、こういうことをやっておられないんじゃないだろうかと思うんですが、もしやっておれば、ことしのこの三十八年度の交付税の一部を翌年度に繰り越すというようなことが生まれてこなかったんじゃないかと、私はこう思うんですが、その点どうですか。

早川崇自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(早川崇君) 私も、この補正予算という予期しない政府の側の措置に伴いまして百三十億円近いものを特別交付税として本年度内に市町村に配るということは、私も、のどから手の出るほどありがたいことであります。しかし、よく市町村の人たちに、ただ短期間で、この長期的な計画なくして配るのがほんとうに市町村のためになるかどうかということを考えまして、翌年度の交付税という、普通交付税の財源に織り込むということも今回もとろうとしたわけでありますから、昨年度におきましても、この御決定の趣旨は、要は自治体の財政を充実し、行政水準の維持、向上をはかるという大目的のために、昨年度は百億程度地方交付税の財源として翌年度に繰り越されたわけであります。その御趣旨に沿って、それだけのふくらんだ財源をもとにいたしまして、緊急な単位費用の増額というものに政府といたしまして十分配慮することができるようになったわけでございます。そういう意味では、この御決議の趣旨というものは十分生かしたつもりでございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 決議の趣旨を十分生かしたとおっしゃいますが、何も生きていませんね。決議の趣旨は、来年度からこういう繰り越し措置なんかはすべきじゃないんだ、繰り越ししなくてもいいように基準財政需要額の問題なんかを検討してやらなきゃいけないというのがこの決議の趣旨であり、当時の大臣もそれに対して、それを尊重してやっていくんだという御答弁がなされておるわけなんです。この決議に至るまでの前の論議から、いま言ったように、この決議の中にはそこをはっきりうたわれておりませんが、内容としては、そういうことが中心になってこういう決議ができておるわけです。繰り越しというようなことはすべきじゃないという考え方がこの決議の趣旨なんですよ、衆議院においても、参議院においても。しかし、繰り越さないようにするためには一体どうするのか。あなた方がいつも言うように、余ったからと、いまさら差し迫ったこういう時期にちょっと配分するいい手もないし、また、年度末になって相当額のお金をやることは、地方団体にとっても金の入ることはいいかもしらぬけれども、どうも好ましいことでもないというようなあなた方の考え方からやっておる。そういうことをしかしやってはいかぬということなんでございますから、何も生きていないじゃないですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 多少技術的な問題になっておりますので、私からお答え申し上げます。大臣が先ほどからお答え申し上げましたのは、この決議の中に、「次の点を検討し」云々というところの、基準財政需要額の充実その他について配慮をしたんだという、こういうことを申し上げたのでございましょうが、繰り越しそのものにつきましては、先ほど大臣がお答えになりましたように、大臣自身も別に望んでおられるのではございませんし、その方法についてどうすればいいかということをずっと就任以来御検討になってきたわけでありまして、私どももこういう措置を進んで、これがいいことだ、だからぜひこういう制度をとるべきだというようには実は考えておりません。ただ、交付税の性格からいいますならば、やはり補正予算で顕現したものは、交付税の性質からいいまして、基準財政需要額の中に反映をして、そうして配分をしていくということが、やはり交付税の法律の趣旨にかなったことだろうと思うのでございます。ただ配ってしまうならば、簡単な配分基準で配る方法はないことはございませんが、交付税の趣旨からいいますならば、やはり財政の計画的な運営を保障するんだ、こういう制度の趣旨からいいまして、そこにやはり単位費用というものの組み直し等々の問題があるわけでございます。その単位費用を組み直すということになってまいりますと、現在の単位費用の組み方では、そのときの情勢にかなった基準財政需要額の増額というものができないじゃないか、私どもそのように考えるのであります。したがって、その辺のところを制度的に考えていかなければ、この問題は片づかぬのだ。で、それは交付税の基準財政需要額の算定のしかたのもとまで入っていく問題でありまして、ただ単に、簡単に単位費用のどこかをちょこちょこといじってどうこうというわけにはいかない非常なむずかしい問題があるわけでございます。そういう意味では、実は私もかわって新しいんでございますけれども、毎年毎年こういうことをやらずに、これを制度的に片づけてしまう方法というのをやはり考えていかなければならぬだろうというように、ひそかに考えておりますけれども、その制度的な片づけ方というのが、実はなかなかむずかしいのでありまして、いろいろ検討をしておるまっ最中でございます。で、本年度のいまとろうといたしております措置は、それやこれやのことを考えまして、かつまた、来年の地方財政の置かれております状況等を考えますならば、この際は、そういう昨年と同じような形でもってもう一年繰り越すという形をとらざるを得ない。そういう意味合いで特に特例法を設けまして、御審議をわずらわす、こういうことにしたわけでございます。その辺の事情を十分御了承いただきたいと思うのでございます。根本的には、私どもは、やっぱり制度の基本に触れて、こういう問題を片づけていかなければならぬだろうというふうに考えておる次第でございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 大臣も時間でございますから、では、大臣に対する私のお尋ねのしかたは、これはまたあとでしなければならぬと思いますが、大臣、前の大臣のこの委員会の席でおっしゃったこと、そういうことについて十分御承知ないようでありますし、しかし、これは実はおかしいことだと思うのでありますけれども、やむを得ないでしょう。ですから、これ以上きょうは大臣にどうのこうのということを申し上げることはやめます。  いま局長のおっしゃったことですね、それは全然検討しておらないということでなくて、いろいろ検討しているのだけれども、なかなか交付税の根本に触れるような問題までさかのぼらないとむずかしい問題だということで、現在まではっきりした結論が出ていないのだと、こういうことでございますから、しかし、あなた方のほうの交付税の単位費用の問題なり基準財政需要額の算定というものは、この決議の趣旨に沿うような、そういうことでなしに、さっきもちょっと言いましたが、その年度の交付税のワクというものは、これはいまの制度の上からしますときまりますから、そのワクの中でいかに配分するかということに限られておる、そういう考え方しかないと思う。少し極端な言い方ですが、実情はそうじゃないか。基準財政需要額というものの算定が、いま言ったように、交付税の総額、その中で行なわれておるという、こういう限りにおいては、毎年行なわれるようなこういう補正予算に出てくる金のつかい方というのは、やはりその年度でやれというようなのは、これはできないのですね。正しい配分のしかたをするわけにはいかぬ。何かつかみ金的なことでもして配分するしかない。だから、私ども言っておりますことは、そうしてまた決議のこの趣旨は、そういう繰り越したりあるいはつかみ金的な配分をしなくてもいいような、もっと根本的な根っこの基準財政需要額の積み上げのしかたなり、そういうものについて検討をしておかないといけないんじゃないか、こういうことなんであります。で、その場合に、あるいは基準財政需要額というのは相当大きくなり、交付税で財源の不足になる分を補うことができなくなる。毎年普通交付税を配分する際に調整措置を講じておるのですが、あの程度でなしに、もっと大きな不足分が出るかもしれません。これは当然私は、いまの段階で必要経費を見てやるというたてまえに立って計算した場合には、そういうふうになってくると思う。しかし、それでも私はやはり基準財政需要額というものの算定を、その行政の必要経費を満たすというたてまえでやっておけば、何も最初から補正を見込んでやるわけじゃありませんけれども、補正等のあった場合に、正しい配分のしかたができる、また、そうしなきゃならぬと私は考えるのですが、そうして繰り返して申し上げますが、この委員会等においていろいろ論議されました、それはそういう趣旨に立って最後にこういう決議になった。最初から大きな穴のあくような基準財政需要額の算定のしかたをしておくことはどうかなという御意見も中にはありました。ありましたが、しかし、根本はそこまでさかのぼらないとこの問題の正しい解決にはならぬと、こういうことからこういう決議が生まれてきたんでありますが、そういうことをいままでいろいろ皆さんの立場で考え方の中にはあるかもしれませんけれども、実際の具体的な仕事ということは、そこまでなさっておらなかったんじゃないかと私は思うのですがね。繰り返して申し上げますと、やはり昭和三十八年度ではこれくらいの交付税の総額がある、国の予算等のそれからやって。その範囲でいろいろ試算をしてみて単位費用等をきめておると、こういうことになっておるのじゃないかと思うのですが、少し私あるいはあまり言い過ぎるというようなことになるかもしれませんが、そういうふうに思っているのですがね、実情はそういうのじゃないですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 考え方はいろいろあると私どもも思うのでございますが、やはり年度当初に交付税額が幾らというのがおよそ考えられて、税収入の見積りが幾らというのが出てまいりますと、その両者を基礎にして、そのときにおきます基準財政需要額、つまり総体的意味におけるあるべき姿と申しますか、そういうものを求めざるを得ない。まあ基準財政需要額というのは、地方公共団体の処理する行政の保障という意味でありますけれども、この保障と申しましても、県から現実と無関係に出てくるわけではございません。やはり現実というものの中において求めざるを得ない、求め得る限りのあるべき姿というものを求めるのが基準財政需要額のあり方だと思うのであります。そういう意味において、いまお話のありましたように、一つの与件の中で基準財政需要額をはじいているのじゃないかというおことばでございますが、結局はそういうことにならざるを得ないと思うのであります。かりにこれが税金だと——交付税という形じゃなしに税金だという形になってきたと考えましたならば、やはり同じようにその団体の税収入というものを頭に置いてその団体の予算を組むわけでございますので、やはりそういう組み方をせざるを得ない。したがって、年度当初、年度間の全体の推移を見渡して県あるいは市町村の場合を考えますならば、予算を組むのでありますし、基準財政需要額の算定としましては、その年度間を見通した上に立って基準財政需要額を算定せざるを得ない。そして、計画的なその与件のもとにおきます必要最小限度の行政経費を保障するということによって計画的な財政運営が行なわれていく。ところが、年度の途中になって突然自然増収があらわれたということになるわけでございますが、その場合に税収入、かりにこれは独立税収入の場合でございますならば、それをほっておいてこれを繰り越し財源に使うこともございましょう。それから、いま赤字を出しているところは、赤字の補てんに使うということもあるかもしれません。しかしながら、交付税の持つ機能からいいますと、その場合におきましては、やはりそうした考え方に立たずに、基準財政需要額を、保障しておる基準財政需要額の中にどのように増額するかという問題になってくるわけであります。初めから年度当初に自然増収があることを予想して単位費用を組んで大きな調整率をかけるというわけにもまいらぬ。これは計画的な運営の保障という形から参りますならば、そういうわけにも参らぬと思いますし、また年度末になって単位費用をかりに組み変えるといたしましても、たとえば給与改訂のようなものでございますならば簡単でございますが、そうではない、中途はんぱな自然増収に対しまして、どのような形で基準財政需要額の増額をはかっていくかということになってまいりますと、先ほど申し上げましたような、単位費用その他の中身の問題につながってくるので、なかなかむずかしい問題であります。今のような交付税の仕組みのもとにおきましては、その辺はなかなかうまく解決しない。その場合に中途はんぱな基準財政需要額の増額のしかたをするより、むしろその翌年度に繰り越して、翌年度の基準財政需要額のあるべき姿を求める際に、それを加えて合理的な配分をしていくということが理にかなっているのじゃなかろうか。こういうことから、今まで数年間繰り越してこういう措置がとられてきた。しかし、交付税の本質からいいますならば、先ほど私がちょっと言いましたように、自然増収論的な形から、かりにこれが税であったということになりますれば、お話のような、その年において配るという筋合いのものであったと思います。ただ、実際問題といたしましては、その方法がなかなかいい方法が見当たらないので、こういうような措置をとってきたのだ。しかし、それが望ましいとは決して思っていないので、やはり制度的には片づけていかなければならぬというようには考えているわけでございます。そういう実際問題として考えますと、ここ数年間毎年百億ぐらいのものが繰り越されていく。そういたしますと、地方財政の実態論を考えますと、異常な収入が期待される年でなければ、事実問題としてはこういう問題を一刀両断にできない。これは内輪話でございますけれども、実際問題としてはそうなっていく。で、来年の状況を考えますならば、来年は税制改正等がありまして、相当地方財政に私は変動があると考えておるわけであります。そうしますと、その変動に対処する財源というものをやはり考えていかなければならない。それやこれや考えますと、いい方法もなかなか急には見つからないという事情もございますので、また第三次補正というものが初めから予見されたものでもございませんので、全く突然として出てきたといったような事情等から、来年の財政事情、こういうようなことを考えて、相関的に考えますならば、やはりこの際も本質論から見ますならば問題はございますけれども、繰り越して来年の基準財政需要額に加えまして、計画的な配分をしていくほうがいいじゃないか、こういう結論に達しました次第でございます。基本的な考え方につきましては、特にもちろん異論はございませんが、方法論的にはなかなかむずかしい問題がある、このように考えておる次第でございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 お話を聞いていまして、いわば根本的な問題のあることは認めながらも、まあしかし翌年度に繰り越してつかうことがいいのだという、いわば一つの政策的な考え方が非常に強いのだろうと思うのですが、局長も、実は去年の論議をした際には局長でなかったものですから、これはちょっとあるいはお気の毒なようにも思うのですが、当時の局長は、私がいろいろ尋ねた際に、合理的に配る方法はいろいろあるのだ、あるのだが、しかしその年に配らないで翌年度に繰り越したほうがよりいいのだ、だからそうするのだ、こういうことを答えておりますね。ちょうどあなたのいまおっしゃったようなことと同じように、翌年度の地方団体の財政の状況、見通し、こういうものをも考えながら繰り越しておいたほうがいいのじゃないかと、こういうことで一致しておるようでありますがね。まあしかし、その年に配分すべきだし、配分するような方法がないかと言った際に、いま申したように、当時の局長は、配分できるのだと、こう言っている。今年度で配れないなんということは一ぺんも言ったことはございません、配分することはできますと、こうはっきり言っているのですね。あまり将来、来年度どうだとかということでなしに、配分をしなければならない。そうして配分すべきちゃんとした手段方法があるとすれば、私はやはりその年度のものはその年度内で地方へ配分すべきだ。これは繰り返して申し上げたいのですが、どうです。あなたは配分するうまい手がないと、こういうようなこともおっしゃっておりますが、しかし、配分するならば配分の方法はあるというふうに自治省では考えているのではないかと思うのですが、その点どうです。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私が申し上げておりますのは、配分できないというわけではございません。それは特別交付税に織り込んで、普通やっております特別交付税の配分方法によって配分することは不可能ではございません。また基準財政需要額、まあたとえば基準財政需要額に案分するといったような方法をとることも方法論としては不可能ではない。しかし、それでは交付税法の本来の趣旨に従った配分ができぬのじゃないか。私が申し上げておりますのは、地方交付税法の趣旨に従った配分ということを考えますときに、なかなかむずかしい問題があるのだ、こういうことを申し上げた次第でございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 ということは、決議の趣旨をまた持ち出すわけでありますが、その決議の趣旨に沿うた、そうして交付税の本来の性格からした配分のしかた、これが現在ではやはり検討してみたけれどもうまい合理的なその方法がまだあなた方自体で固まっていない、こういうことなんですね。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 結局二つ問題がある。交付税——この附帯決議の御趣旨に沿ってものを考えます場合に、実態財政というものを一つ考えていかなければいかぬかと思うのでございます。もう一つは、交付税のたてまえから来るこういう場合の対処のしかた、この二つの点を考えて措置をきめなければならぬだろうと思うのでございますが、実態財政の点を考えますと、これはことし配ってしまうのがいいか、来年に持ち越して総括して配るのがいいかということになりますと、私どもは、実態財政の面からは、来年に加えて配分したほうがいいという感じを持つわけでございます。それから、交付税の制度論から来る問題といたしましては、先ほど来お話し申し上げておりますように、また、そこのところは交付税の趣旨に沿った配分のしかたということを考えてみますならば、やはり交付税の基準財政需要額の算定のしかたを少し考え直さなければいかぬのじゃないか、こういう感じを実は持っているわけでございます。総合的になるべく早くということで早急に研究してまいりたい、このように考えておる次第でございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 交付税の配分のためのあるべきいわゆる基準財政需要額の算定のしかたというのは、これはなかなかめんどうな要素がたくさんありますけれども、こう何年もかかっても結論がつかないものですか。去年初めてこういうことができたのじゃなくて、たしか昭和三十五年度あたりから毎年額については百億とか何ぼ、こうありますが、五、六、七、八、九と四年も五年もたっても、これはもう当時からのいわば論議の蒸し返しみたいなことなんで恐縮ですが、しかし、何年たってもできないものですかね。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 昔、私が財政課長をやっておりましたころであったと思いますが、基準財政需要額に案分して配ったことがあります。これは方法に困って交付税総額が交付基準額に満たない場合には、要するに基準財政需要額を、圧縮して配るわけですから、だから、その逆の場合だったら、基準財政需要額に案分して配ったらいいじゃないか、しごく簡単な論理で配ったのであります。これは、非常に実態論というか、理論的にいろいろな問題をかもしたことがあります。それで、まあこういう方法はその後よくないなということを私自身が思っておるのであります。結局、いまおっしゃったような趣旨を具現をいたすということを考えてまいりますと、年度の後半になって計画的な財政保障をする場合の基準財政需要額の中で修正をすべきもの、つまり年度当初からその年度の計画的な財政運用を保障するという意味で基準財政需要額を計算しているわけでございますが、その中で年度の中途、しかも後半近くなって金ができた。そこでこの金を有効適切に使うためには基準財政需要額をどういう形で直したらいいか、こういう問題がある。先ほどちょっと私が申し上げました総基準財政需要額に案分してまいりますと、どの経費も全部を直せということになってしまいます。そうすると、月給も上げろ、旅費、物件費もみんな上げろ、上げてよろしいのだ、こういうことになる。これはいかにも理屈的におかしいじゃないか。そうなってまいりますと、年度の中途になっても、ここはひとつ基準財政需要額も上げるのだからそれに従って財政運用をやれ、こういうことでなければならない。そうしますと、単位費用なり基準財政需要額の全体の組みかえをしなければならないのじゃないかと思います。言うなれば、いまのように投資的な経費も消費的経費もぶっ込みで単位費用を計算している方法、あれをあのままでいいか、あるいは変えるか、あるいは別にいま言ったような場合に対処する何らかの対処策を立てていくかという問題がからんでくるわけであります。そうしなければ計画的に保障をするという交付税法の趣旨に沿わないのじゃないか、私はそう考えるのであります。そう考えてまいりますと、交付税の仕組みにわたる問題じゃないか。そういう意味でちょっと簡単にまいらない、こういうことも実は申し上げておるわけであります。実態論からいいますと、ちょっと先ほど申し上げましたように、毎年毎年百億前後四、五年来きておりますので、言いかえれば、まあ一つの麻薬的なかっこうになっておるわけでございます。これを断ち切るためには、やはり交付税なり地方税収入というものの非常に大きな増収というものが期待されて、そうして、しかも財政支出面のある程度の削減が可能だ、こういったような事態が参りませんと、地方財政全体の年度間の移り変わりというものを考えてまいりますと、そういう事態が生じますときでなければ、なかなか一刀両断にするわけにまいらぬ、こういうように実は実態財政論からは判断するのであります。

西田信一自由民主党

○西田信一君 いま鈴木さんから過去数年間の、附帯決議等に関連して根本的なお尋ねがあって、お答えがあったわけですが、私は本法に関係して直接の問題、三十八年度の問題としてちょっとお尋ねするわけです。衆議院で附帯決議をまとめておりますね、この附帯決議の内容を政府がどういうふうに受け取って認識しておられたかという、三十八年度の本法に対する附帯決議をどういうふうに受け取っておられるか。あなたのほうの趣旨説明によると、災害等が起きなければ全額これは繰り越しをすると説明しているわけです。この附帯決議によると、産炭地対策あるいは最近の豪雪、こういうものについて十分特別交付税等で考慮をされた後に繰り越し措置をやれと、こういう附帯決議です。それを具体的にどういうふうに受け取っておられるかということをお聞きしたいのです。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 具体的にちょうど現在特別交付税の算定時期に当面しております。この附帯決議の趣旨に沿ってこういう最近の特別財政需要について精査検討の上、特別交付税の額をきめたい、したがって、あとは附帯決議どおりするのでございますが、具体的には、申し上げましたように、豪雪災害あるいは産炭地問題その他につきまして必要十分な財政措置をしたい、こういうつもりでございます。

西田信一自由民主党

○西田信一君 お尋ねしておる趣旨は、こういうことなんです。あなたのほうでは、全額負担するとこう言っているわけですが、この附帯決議の趣旨というのは、そういう特別交付税等で十分いまおっしゃったような考慮をしておる、その結果はわかりませんけれども、そういうことを考慮した上であなたのほうも法律は繰り越すことができるということで提案しているわけですが、だから、その結果によっては多少、何というか、繰り越し額等について考慮されるという結果が生まれるかもしれないということなのかどうかということをお聞きしておるわけです。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) それは緊急財政需要のあり方の問題につながるのでありまして、何もしゃにむに百三十七億を繰り越すのだというつもりはございません。緊急かつ特別の財政需要額が非常な額に達しますれば、当然繰り越すこともあり得るわけであります。

西田信一自由民主党

○西田信一君 そうしますと、衆議院の附帯決議というのを十分尊重される結果は、あるいはあなたのほうの提案されておる数字というものに変更がくる。繰り越し額の変更がくるということがあり得るわけですね。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) あり得ることでございます。

西田信一自由民主党

○西田信一君 もう一点。そうしますと、こういうことですか。衆議院のほうで心配されておるようなことを十分織り込んだところの提案でなくて、何といいますか、衆議院の御心配の附帯決議の趣旨、こういうものが十分検討された上の百三十七億の繰り越しということではない、こう受け取っていいですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私どもは、衆議院の附帯決議の中に書かれております特別財政需要額というものを十分検討して実は提案をいたしたつもりであります。ただ、その後雪害という問題は新たな問題でありますので、それらを除きますれば、一応検討いたした後、繰り越すことに腹をきめて法律案を御提案申し上げておる。したがいまして、今後におきますものを除きまして一応検討しておりますが、雪害と、それからその後に起きます事態、つまり、年度末までに何が起こるかわかりませんが、その問題につきましては、もちろん考慮に入っておりません。そういう問題につきましては、お尋ねのように、繰り越し額を食うこともあり得るんで、したがって、金額をとったわけでございます。しかし、衆議院の附帯決議の趣旨は、必要な財政需要を十分見ろという御趣旨でございますので、それはその点に従いまして十分検討いたしております。

西田信一自由民主党

○西田信一君 政府側としては、最近の豪雪、雪害、これを除いては十分見ているつもりだ、こういうふうにいま承ったわけですけれども、産炭地対策というのを特に衆議院が取り上げた理由というのは、どういうふうに解しておられますか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 雪害につきましても、別に内容を検討することにつきましては、この法案の提案後でございましたけれども、雪害そのものは、昨年と比べて規模としては非常に小そうございますから、現在のところといたしましては、私どもは、大体既定の財政の特別交付税の規模で十分対処できると思っておりますが、そういう事態が起こったわけです。  それから産炭地の問題は、これは非常に従来からやかましい問題でございます。まあ、団体によりましては相当深刻化しているものもあるわけでございますので、そこで衆議院におきまして非常に心配をされた、こういうことだと考えております。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 関連してお伺いいたします。  いままで鈴木、西田両君から御質問がありましたので、あるいは多少ダブるかと思いますが、第三次補正予算によりまして百三十七億円というのが出たわけですが、ただいま質問のありました産炭地対策あるいは豪雪災害の対策等を考慮して、なおかつ百三十七億円というものはおおむね繰り越す予定ということで考えていいわけですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私ども、現在までの検討の段階では、おおむねそういうつもりでおります。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 百三十七億でありますが、年度末になりますと、三税の自然増収というものがあるかないかは別といたしまして、予定よりも自然増収があるとすれば、交付税もそれだけふえるわけです。これは新年度のなんですけれども、これは相当ある見込みですか、どうでしょうか。つまり、百三十七億以外に、年度末に決算した場合に、三税の自然増収というものはどうか、こういうことでございます。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 国税の税収の最近の状況がまだ明らかでございませんので、さだかにはお答えできませんけれども、何がしかのものはあると思います。ただ、相当額勇ましくつかっておりますので、例年に比べますと、精算分として四十年度に入ってまいりますものは、従来のテンポからいいますと、少し減るかもしれません。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 三十五年からずっと年々繰り越すというか、昨年——三十七年度の決算で百億ですか、百億繰り越してあるわけですが、この繰り越した額は、特別の別ワクで計算されて交付されておるのか、あるいは新年度の交付税に一緒にくるめて、それの財源として交付をしておるのか、その点はどうですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 新年度の交付税総額に全部加算される。これはこの法律案に「昭和三十九年度分の地方交付税の総額に加算して交付することができる。」ということが書いてございますので、この法案のとおりでございます。総額に加算される。したがって、百三十七億円のうちで六%は特別交付税、それから九四%は普通交付税になるわけでございます。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 そうなりますと、先ほど来、意見の中にも出ましたように、三税の二八・九%というものが地方交付税のワクですが、いわば、この財源は地方の権利というか、既得財源、こう考えていいと思いますが、三十八年度の既得財源を翌年度へ繰り越して、国のほうではそれをまた三十九年度の中に含めていくということは、既得権を一ぺん取り上げてしまってそうして交付するような感じを抱くわけですが、私はあまりこまかい各市町村の決算状況を知りませんけれども、調べておりませんが、かなり三十八年度の決算に苦慮しておる市町村があるようであります、財源不足で。そういうところがあるのに、一方には、既得財源が翌年度へ繰り越されて政府の新たなさいふの中に入ってしまうというようなことになりますが、この既得財源という考え方はどうなんですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私どもも既得財源だと実は考えるのでございます。しかしながら、これをほっておきますれば、四十年度に顕現をする。つまり、国が第三次補正予算を組まずにやったということになりますと、精算分として四十年度に入ってくる。そういう考え方からいたしますと、国が、国だけの必要性によって第三次補正予算を組んだことが、再来年に入る財源を来年に繰り上げたということも考えられるのでありまして、そこのところは、そうあまり議論を詰めていきますと、妙なことになってまいると思うのであります。結局、短期でなく長期的にながめて、どうするのが地方財政のためになるかということを考えていかざるを得ないのでございます。したがって、そういう場合に長期的にものを考えようという考えで繰り越し法案を御提案申し上げた次第でございます。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 そこで、三十八年度の決算が、市町村でもそれぞれ決算をまとめておるわけですが、かなり困難なところがあるように聞いておりますが、そういう市町村の現状をどの程度おわかりでしょうか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 三十八年度の決算状況は必ずしもさだかではございません。しかし、お話のように、相当苦しいという声は聞くのであります。ただ、毎年いまごろは大体楽だという町村はございませんで、どこでも苦しいという声を聞くのでございますが、その声が、従来に比べると、少しきつくなっておる点がありゃせぬかとも考えます。私どもは、一つの原因は、やはりここしばらく非常に毎年毎年、年度途中に給与改訂が行なわれておる、これがやはり有形無形の影響を財政運営に与えておるだろう。それからもう一つは、御承知の、公営企業会計が非常に悪くなっております。国民健康保険会計も含めまして、公営企業会計等、特別会計も悪くなっておる。そこで、好むと好まざるとにかかわらず、本来出すべきものでないとされておる繰り出し金がだんだんふえておる。それから、やはり世の中が非常に動きが激しくなっておりますので、おくれた公共投資の追加要求といいますか、充実要求というものが非常に強い。それやこれや、かてて加えて財政需要の前に市町村が非常に圧倒されていろいろ苦慮しておる、こういう状況じゃないかと思うのでございます。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 まあ議論を繰り返すようですが、単純な考え方でいけば、基準財政需要額というものが出て、ところが、実際に交付税がそれに満たなかった場合には、勢い圧縮せざるを得ないと先ほど局長さんが言われたわけです。したがって、交付税が基準財政需要額よりも多くなった場合には、ふくらませればいいというふうに考えるわけですけれども、そこにはいろいろ技術的に問題があるように伺ったわけですが、地方とすればみすみす百三十七億というものを、当然われわれの既得権であるのに、取り上げて三十九年度へ繰り越してしまったという不満といいますか、まだまだ行政水準の面からいっても、金はたくさんあっても必要であるというのに——そういう不満があるわけですが、これもひとつ何とか合理的な処置の方法をまた十分御検討を願いたいというふうに思います。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私どもも基本的にはよくおっしゃることはわかるのでありますが、まあいかにもやり方にいろいろ問題を残すようなやり方でございますので、基本的にはよくわかりますけれども、しかしまあ現在の段階に立って考えますと、現在の段階ではこういう措置をとるのが一番よい道ではないか、自治体の財政力からも、それから理論上からも両方考えまして、いろいろ検討いたしました結果、まあこういう措置をとるのがよりよい方法だというように信じて、結論に達しまして、御提案をしておるわけでございますが、しかし基本問題がありますことは先ほど来御答弁を申し上げておりますように、十分承知をいたしておることでございます。なお十分検討いたしたいと思います。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 局長さん、十分基本問題について検討すると言うけれども、お話を聞いていると、実際検討をする腹はないですね、これは。やっぱり繰り越してやったほうがよりいいんだという考え方が一貫をしておりますね、お話を聞いていますと。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 申し上げることがわかっていただけないので残念でございますが、いままでそれは一貫しておったかもしれません、しかしテンポラリーに、そのときどきに立って繰り越すべきか、使うべきかという方法をきめていくやり方が一つございます。基本的にこういうものを、こういう状態をなくするために、制度的に何か考える余地がないのかという問題が一つ、私はこの問題に対する対処のしかたは二つあると思うのです。そのいずれをとるべきか。いままでは前者の方法をとってきた。そういう意味合いで、いまお話のような見方が立つんだろうと思いますけれども、しかし後者の問題について頭から否定をしているわけじゃございません。私の答えは後者の問題は十分考えます、こういうぐあいに申し上げておるのでございまして、そういうつもりでございますので、ひとつ意のあるところを十分御了察をいただきたい、かように存じます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 一つには、現在まで何年も、こういうふうにしたほうがいいという考え方をとってきた。その中の一つには、私は底を流れておる思想としては、地方団体に対する不信の念が私は一つあると思うのです。年度末のこういうときに、金は一体何に使うかわからぬ、それよりもというように地方団体の財政運営についてのあなた方の不信の念が私はずっと底を流れておって、こういうことになってきていると思うのです。そうでなければ私はいろいろ方法があるんだから、それがはたして、いかなる角度から検討してみても、すぱっといけるような方法になるかどうかは、これはいろいろあるにしても、やっぱり配分すべきだと思う。さっき林先生が既得権というようなことばをお使いになったんですが、やはり一つの当然の権利なんです、これは。確かに補正に伴っていわば自動的に出てくる、当初は予期しなかった事態であるかもしれないけれども、そういうふうに出てきた以上は、これは当然その年度において市町村が、あるいは府県地方団体が受け取るべき金なんです。それをいま言ったように、どうも配分しちゃ時期的に悪いとか、むだづかいするだろうとかいうような考え方が底に流れておるものですから、それよりも翌年度に繰り越しておいて、いわば将来の見通しを立てながら交付税全体のワクをふやすという形において配分したほうがいいじゃないかというふうな考え方になってきていると思うのですね。私は、当然配分しなければならぬし、配分を受けるべき権利のある、こういう問題の扱いとしては、いま言ったような、まあ私が想像するような、そういう不信の念というものは、これは一応取り払ってやらないと、うまくないのじゃないかと思うのです。配分された金は、それが年度末であろうが、それをどのように使うかは市町村自体でこれは判断をし、十分自分たちの財政運営の計画的な、あるいはいろいろな将来の見通し等も立てまして、場合によっては積み立てという方法もある。地方財政法の中には、予定よりもふえた場合には積み立てをせいということがちゃんと法的にできているのですね。こういう法的の規制というものも実はおかしいと思うのですが、いずれにしてもそういうものもあるし、あるいは年度末といえども実際にどうしても必要やむを得ない経費として、その中のある部分は使用するというようなことがある。あっても私はいいと思う。だからそういうふうに、やっぱり私は地方団体の財政運営に対する不信の念というものを抱いておる。そういうものをやっぱり取り去って、もっと地方団体の自主性に期待して、場合によっては、あるいはあなた方指導もしなければならんでしょう。私は、その指導はそれなりにけっこうだと思いますが、そういうことでこの問題を処理しないと、いつまでたっても私は、こんな変則的なことをやって、しかもそれがいかにも地方団体の将来の財政運営について合理的な、長期的な見通しの上に立ってやっている、それにプラスになるのだという考え方を持っているということは、私はおかしいと思う。どうです、地方団体に対するあなたの考え方、私が指摘するようなことはないのですか。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 年度末近くになりまして、少額の金が顕現してきた場合におきましては、特別交付税の中へ法律の規定にしたがって地方へ配分する、このこと自身にそう大きな問題はないだろうと存じますが、百億をこえる大きな額が出てまいりますれば、やはり交付税法の筋からいいますならば、きちんと単位費用をはじめとして、基準財政需要額の算定方法をやり直して配分すべきものだと考えておるわけでございます。それがまた交付税の本旨にかなうものだ。したがって、そのようにいたします場合には、先ほど来申し上げましたように、その基準財政需要額を改定いたします場合に、年度末においていかなる点を、いかなる方法で改定すべきかという問題がある。そこにむずかしい問題があるのだということを申し上げたわけでございます。不信の念を別に持っているわけではございません。ただ、それを特別交付税でやみくもに配られます場合には、やはりそこにはおっしゃるように指導の理念というものもなければならぬし、それから交付税の趣旨に沿った指導のしかたというものも、してまいらなければならぬ。そういう場合に、往々にして何もそういうことを示しませずに、そういう金を配分いたしますと、おっしゃるようにあるいは期待された方向に使われないということがあり得ると思うのでございますが、そういう意味で、むしろ不信じゃなくて心配をしておるわけであります。また交付税の本旨から申し上げますならば、そういう措置はとるべきでないと、かように考えるわけでございます。決して不信の念などは持っておりません。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 まあ、ことしの場合百三十七億、私は、これは小さい金だとは思っておりませんが、さればといってたいした金でもない。交付税の総額からすればわずか二%ですね、三十八年度のわずか二%くらいの金。しかも都道府県あるいは全部の市町村、これにしかるべく——私はいいかげんに配分せいというわけじゃありませんが、配分した場合に、これは大体団体にしたってわずかな金です。そんなちっぽけな金、それでもって何といいますか、ことし使わせることは——配分することは、地方財政の運営上うまくない結果が出ることが予想されるし、翌年度に繰り越したほうがよりよく財政運営の上でプラスになるんだというような、そんなことでない程度の金だと私は思うのですがね。百億程度の金ですね、いま言ったように交付税全体の総額からすれば二%、地方財政全般の問題からすればはるかに小さな額なんです。それは貧乏な市町村になれば、五十万でも三十万でも大金であるかもしれませんけれども、しかし、いま言ったように総体からすればきわめてわずかな金、それを何かいかにも合理的な、ああいうような理由をつけて、毎年のように交付税のあり方を、あるいは地方団体のいわゆる権利をそこなうような、そういう考え方で配分をどうの、こうのというようなことは、どうも私は、この考え方としてはおかしいものだと思うのです。現在のこの時期における市町村の財政の実態等からしたいろいろな考え方でやっているんだと思うのですが、私はやっぱりもっと基準財政需要額というもののあり方、そういうものから基本的な検討をぜひやってもらって、来年度では、補正がはたしてどういうふうになるかわかりませんが、かりに出ても、こういうようなことのないように私はぜひやってもらわないと、私ども昨年つけた決議の趣旨からいっても、これはおかしなことになると思いますから、ぜひ私はそういうふうにしてもらいたいと思うのですね。それについてほんとうに、大臣は去年の国会のこの委員会で、わかったから十分検討するということを答えておるのです。篠田さんは答えておるのですが、いかがです。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) おことばを返しますが、百億という金はたいした金でないとおっしゃいますけれども、やはりこれは国民の税金でございます。私どもといたしましては大事に、有効に使われるように持っていきたい、こういう気持ちがあります。それでいろいろ考えあぐんだ結果、今年度はこういう措置をしようとしているわけでございますが、この措置がおことばのように、現にいろいろ紛議を巻き起こしておりますし、また巻き起こす種にもなりますし、いつまでもこういう措置がいいとは私は考えておりません。ただ、なかなかそこには先ほど来申し上げますようなむずかしい問題もございますので、少し時間をかしていただきたいということで申し上げたのでございます。十分ひとつ検討することをお約束いたしたいと思います。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 去年篠田大臣は、いろいろ論議の末に、それに対しての答えとして、できる限り積極的にそういう方向に努力したいと、こういうふうにはっきりと言っているので、私はこの三十八年度ではこういうようなことが起こらないだろうということを期待しておったのですがね。まあ、しかしいろいろ検討はされておるようでありますし、これからも、また検討をするということでございますから、私は何べんも申し上げますように、何もいいかげんな配り方をせいとか、いいかげんな使い方をさせるというのでなしに、やっぱり交付税の本来の趣旨等からして、いまやっているそういう算定のしかたが、何といいますか、十分地方の行政をやっていくための最低の必要額を満たしておらないというところから出てきた、私は端的にそういうことになってきていると思うので、ひとつ十分その点について御検討いただきたいことを申し上げて、きょうはこの程度にしたいと思います。

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) 他に御発言はございませんか。

松本賢一日本社会党

○松本賢一君 もう言い尽くされたあれですが、先ほど来局長さんのお話の中に、現在の交付税の制度そのものが、何といいますか、少し変なところがあるといったようなことを、われわれも考えているし、局長のおことばの中にもあったと思うのですが、そういうことから、やっぱりこういう問題も起こってくるのじゃないかと思うのです。そこで、そういう根本的な交付税制度というものに対して、よりいい方向へ持っていく何らか根本的な解決策を考えておられるかどうか。近い将来に何とかしなければならぬというような積極的な意思をお持ちであるかどうか、ひとつ伺ってみたいと思います。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) 私は——私どもと言うのはちょっと気がひけますが、私は交付税の額がこんなに多くなってまいりますならば、思い切って交付税の独立税源への振りかえということを考えたらどうかということを思いますけれども、しかし、じゃあ交付税はなくなるかといいますと、やはりそうはいきませんので、今日のような財政格差があります以上は、交付税というものは要る。ただ交付税制度の中だけのことを考えますならば、やはり今日の基準財政需要額の算定の方法があれでいいのかといえば、やっぱり消費的経費の算定は非常によくいっておりますけれども、投資的経費の算定のしかたがあれでいいのかということは、疑問があると思います、率直に申し上げまして。ただ、いままではかわるべき方法がなかなかないままに今日まで推移してきているわけでございますが、やはりだんだんこれから公共投資の充実ということが叫ばれてまいりますし、それからまた現実に、公共投資増強の需要が起こっているわけでございますので、そうなってまいりますと、投資的経費の算定の方法等につきましては、もう少し腰を据えて、いまの方法を検討する必要がありはせぬか、こういう実は感じを持っているわけでございます。これはまあ自治省全体の意見というには、まだ別に省議ではきめておりませんから、ややはばかりますけれども、私個人はそう考えております。

松本賢一日本社会党

○松本賢一君 これは私も、しろうとなんで、ほんとうに理解していないだろうと思うのですけれども、とにかく総ワクがきめられて、そうして単位費用が算出されるというような方法がとられざるを得ないかっこうになっている。そうなると、いま特にあなたのおっしゃった消費的経費に対する単位費用というものが、どうしても実態に即しない数字が出てくるようなことになる。こういうのを、実態に即した数字のほうを基礎にして、そうして、こうすればこれだけどうしても要るのだといったようなことから、交付税の総額が算出されるような制度に変えなければ私はいかぬと思います。そうしないと、いつまでたっても地方自治体は単位費用が低い低いと、いつもこぼしていなければならぬようなことになるので、そこをひとつ根本的に私は変えていただきたいと思う。私の言ったことが間違っていたら指摘してもらいたい、そう思うので、その点をひとつ局長さんにお願いし、またそういう気持ちがおありかどうかを聞いてみたい。それから当面のこの問題については、いまもほかの委員から既得権を勝手に国がもぎ取るんじゃないかといったような議論も出てきている。そういうことも考えられると思うのですが、かりに理屈は別としても、いわゆる生きた金を使うという面からいいますと、いまこれが年度末に地方自治体に配分されると、地方自治体はほんとうに喜ぶだろうと思う。私も経験があって、そういうことがもしあったとしたら非常に嬉しいだろうと思う。その喜ぶ姿というものは、やはりこれは国としては考えてやらなければいかんのじゃないかと思うのです。そういう点ひとつ局長さんの意見を伺ってみたいと思います。

柴田護自治省財政局長

○政府委員(柴田護君) あるべき単位費用、あるべき行政経費の姿ということで検討するというお考え、よくわかりますが、この考え方に立っておりましたのが例の平衡交付金制度、この制度でいきますと理論的にはすっきりするが、実態は非常に地方財政にとっては不幸な結果になる。現に平衡交付金制度の推移をたどっていきますと、平衡交付金時代というものにはあまり交付税の総額が伸びていない。交付税制度になって、交付税、三税リンクするようになって争いがなくなって自動的に入ってくる、しかも伸びがあるから交付税が伸びる。おそらく私は平衡交付金制度のまま推移してきておったとしますならば、今日おそらく交付税の総額が六千億前後だと思いますが、これは私の独断ですが、今日のような六千億の交付税にはならぬだろう、それくらい国庫予算の段階におけるいろいろな争いというものはなかなかきびしいものだと思うのであります。そういう意味では長期的に総額を保証する制度としてのいまの三税にリンクする交付税の制度のほうが、総額確保という面からいえば私はベターだと思います。しかし、その中で交付税の基準財政需要額の算定等につきまして問題のあることは御指摘のとおりでございますし、私どももさように思っております。ただ、まああるべき姿と申しましても、相対的なあるべき姿というものを考えざるを得ないと思うのでございまして、絶対的なあるべき姿というものは、これは神様でもなければわからぬわけでございまして、人間のやります、しかもどろくさい金勘定をやりますわれわれにとっては、やっぱり相対的な姿でもって求めざるを得ない。したがいまして、いま申し上げました線に近いような方向で基準財政需要額を算定いたします場合に、いまの方法でよいかというような観点から、やはり基準財政需要額を見直してみる必要があるだろう、こういう感じを持っているわけでございます。  それからリンクの問題と関連をして、いまのような、つまり年度末になって国が補正予算をやればおまけみたいに飛び出してくる、これが今日御審議願っておるような問題なのでありまして、これはほうっておけば——国が補正予算やめたといえば、再来年しかあらわれないものが、たまたま補正予算が必要があって、財源を三税に求めたばっかりに出てきたということもいえるわけであります。そこがまあ非常につらいところでありまして、その顕現してきたようなものを、どのようにさばくかというさばき方を考えなければならぬ、本旨に従って考えなければいかぬわけでございますが、まあいままでのやり方はテンポラリーにやってきた。それじゃまあしかし、やり方がいかにも、いまおっしゃいましたように何かピンはねしたような印象を与える。実はピンはねでないので、考えようによっちゃおまけだとも考えられるわけでございますが、おまけと人は考えませず、ピンはねだと考える。そこでまあ、その辺のところをどのようにしますかということを、やはり今後の問題として、そういういろいろ議論が起きませんようにしたい、こういう気持ちでございます。まあ多少ことばが過ぎたかもしれません。過ぎましたところは取り消しますが、まあ国の側にいわせれば、おそらくそういう議論が立つ。国のほうで補正予算を出さなかったらできなかった、こういう議論もいうと思うのです。われわれにいわせれば、十分な交付税額というものが出ていないのだから、それはそれでも足らぬのだということはいえると思います。そういうことだけの争いを毎年やっておってもしようがございませんので、やっぱりそういうときにおいてはこうするのだという措置が明確でない、現在の交付税法におきましてはそういう場合の措置を欠いているわけでございます。先ほど鈴木先生から御指摘のありましたように、積み立てろというような規定があることはあるのですが、これはきわめて明確を欠いた規定であります。そういう問題を交付税の中でうまく片づける方法を考えていかなければならないだろう、こういう気持ちを持っているわけでございます。将来十分検討いたします。

松本賢一日本社会党

○松本賢一君 よくわかりました。で、根本問題としては、結局平衡交付金制度のいい点と、いまの交付税の制度のいい点と両方うまく取り入れて、そうして地方自治体というものをできるだけめんどうをよく見ていくということを考えていただきたいと思います。  それから、いまの当面の問題としては、これは少なくとも現在の制度の中では、これを来年度に繰り越すということよりは、やっぱり年度内に何らかの方法で配分してしまうほうが私はいいと思うので、そういうふうにやっぱり努力していただきたいということを要望申し上げておきます。

竹中恒夫自由民主党

○委員長(竹中恒夫君) 本案についての本日の審査は、この程度にいたしたいと存じます。次会は、三月の五日、木曜日午前十時、風俗営業等取締法の一部改正案、昭和三十八年度地方交付税総額の特例法律案、警察法の一部改正案について開会の予定でございます。  それでは、これにて散会いたします。    午後零時三十八分散会

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