地方行政委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/07/31
会議録
○委員長(高野一夫君) それではこれから本日の委員会を開会いたします。 まず、本日及び明日の委員会の取り扱いについて、委員長理事打ち合わせ会で相談をいたしました結果を報告いたします。 本日は、先般品川で起こりました勝島倉庫の爆発火災事件について消防庁から御報告を聴取することにいたします。 なお、吉武自治大臣、高橋政務次官から新任のごあいさつの申し出がございます。あわせて山陰地方等の豪雨災害に関する大臣の報告も聴取しなければなりませんが、閣議等の関係もございますので、これは明日に譲りたいと思います。御承知おきを願いたいと思います。 それでは宝組勝島倉庫爆発火災に関する件を議題といたします。 まず、消防庁からの報告を求めます。
○説明員(松村清之君) 去る七月十四日の勝島倉庫の爆発火災につきまして、その概要を御報告申し上げたいと存じます。 七月十四日の午後十時ごろ品川の勝島方向に大井消防署の望楼によって火災の発生を発見いたしました。これは一一九番による連絡でなくて、望楼による発見でございます。そこで大井消防署は直ちにその方向へ出動いたしたのでございますが、出動した結果、勝島倉庫の火災であることを確認いたしたのでございます。そこで本部のほうに逐次連絡をいたしまして、十時十三分には——まあ十三分後でございますが、十三分後には東京消防庁としての消防力の最大の消防体制である第四出場をいたしたのでございます。すなわち消防の出動状況を申し上げますると、消防職員が千百九十五名、消防団員が三百八十一名、合わせて千五百七十六名でございます。またポンプ車等の出動の状況について申し上げますると、ポンプ車百三台、化学車十八台、救急車二十三台等その他いろいろの種類の車を含めまして百七十三台の出場でございます。こういう最大限の消防体制をとりまして消火に当たっておりましたのでございますが、だんだん火はしずまってきたのでございますが、一時間ほどたちましたところ、まあ十一時ごろでございますが、突然大きな爆発を起こしたのでございます。この大きな爆発によりまして、ちょうど爆発の前面で紙、たばこの倉庫の間に位置して消防に当たっておりました消防職員、団員十九名がこの爆発の爆風、火焔、そしてまたそれによって両側からくずれ落ちた鉄モルタルのへいの下敷きになって、もっとも一名はそれ以外の場所でございましたが、十八名はその下敷きになって折れ重なったような形で、なくなったのでございます。これは今度の爆発事故において最も残念に考えるところでございます。そこで救急車出動等を行なったのでございますが、結果的には十九名の殉職者と、消防職員、団員八十九名を含めました百十四名の負傷者を出したのでございます。火災のほうは、その後消防につとめました結果、翌朝の一時半ごろ鎮火をいたしたのでございますが、その過程におきまして、いま申し上げたような非常に消防としては例を見ない大きな事故を起こしたのでございます。この火災につきまして、いろいろその原因その他を、それ以降調査してまいってきておるわけでございますが、現在のところほぼ確定的だと思われますことは、第一の午後十時ごろの火災の発生の原因でございますが、これは、この勝島倉庫において、危険物になっております硝化綿を入れましたドラムかんが、規定の倉庫でなくて野積みにされておったのでございますが、その野積みのドラムかんが自然発火したのではなかろうか、これが大体有力な原因だというふうに現在のところ考えられております。そして、これによって火が発生して、次々に延焼していった。それからその次に、一時間たちました爆発、これは当初はなかなか原因がつかめなかったのでございますが、その後、この倉庫業者の倉庫関係の帳簿の点検と、それからその場所に非常に大きな爆弾あるいは砲弾等によってえぐられたと思われるほどの非常に大きな穴が現場に残されておることを発見しまして、これによりまして、この第二の爆発は、この硝化綿以上に危険な爆発力のある、正確にはメチル・エチル・ケトンパーオキサイドというのでありますが、パーメックとまあ言っておるようですが、消防法の危険物の中で過酸化物Aに属するものでございますが、これが爆発した。これが直接の原因でこういつた大きな惨事を引き起こしたと、現在のところ考えられるのでございます。 災害関係の状況は、以上申し上げましたとおりでございますが、これら殉職者の方々に対しては、その後叙位叙勲あるいはいろいろな公務災害補償金、賞じゅつ金、弔慰金等が支出されれ、そして先週の土曜日には消防庁葬が行なわれまして、現在は一応事後の処置も大かた終わった状況になっておるのでございます。 ただ、今後としましては、この事故あるいはその前にありました新潟の昭和石油、また、その前の川崎の昭和電工、こういった一連の火災あるいは爆発の状況にかんがみまして、消防といたしましても、今後いろいろ検討して、そういった事故が発生しないようにつとめていきたいものと考えております。
○委員長(高野一夫君) 皆さんの御質疑に移る前に、私から御報告いたしておきますが、今度の事件は特殊な事件だと思いましたので、さっそく私が当委員会を代表いたしまして消防総監のところに弔問に参り、当時まで判明しておった事情を聴取しておきました。 また、去る二十五日の消防庁葬による合同葬儀には、当委員会を代表して弔問、焼香いたしておきましたから御了承おき願いたいと思います。 ただいまの松村長官の御報告に何か御質疑がございますればどうぞ。
○千葉千代世君 負傷者の方々は現在はどんな状況でいらっしゃいますか。たとえば入院とか、重い者はどのくらいとか。
○説明員(松村清之君) 消防吏員八十名、消防団員九名、一般の方二十五名の負傷者が出ておるわけでございますが、その中の特に消防職員関係の中には、相当重い傷を負われた方もありますが、一時はその中からあるいは最悪の事態になるんじゃないかというふうに思われた方も若干おられたのですが、いまはそういう危険は去りまして、それぞれ病院におられますが、現在のところは、皆さん方快方に向かわれておるように聞いております。
○千葉千代世君 そうすると、お入りになっていらっしゃる方々全部全治可能というわけですか。たとえば後遺症が残るとか、そういったことはございませんか、手足とか、そういうものが不自由になるとか……。
○説明員(松村清之君) その辺、まだなくなった方々のいろいろな始末のために今日まで終始しておりましたので、詳しく状況を聞いておりませんが、あるいはその中には若干そういう方も出るのではなかろうかというふうに伺っておりますけれども、これはいま確たるところを承知しておりませんので、ちょっとお答え申し上げかねます。
○千葉千代世君 なくなりました方には最大の補償あるいは弔慰をするのは、これは当然ですけれども、やはりいま病院に入っていらっしゃって、だいぶもとどおりのからだにおなりになれない方もあるように聞いておるわけなんです。やはりその調査をして、近い機会に御報告をいただくと同時に、やはり最善を尽くして差し上げると。その病院の費用などについては、全部これはどこが負担なさるのですか。
○説明員(松村清之君) これは皆さん方、消防吏員、団員に関する限りは、公務災害でございますから、公務災害の規定によりまして治療の費用は公費で、あるいはその団員のほうは基金という制度がございますから、公務災害基金、こちらのほうから出すことになっております。
○千葉千代世君 病気の方の治療費はお出しになると。ところが、団員の方で、ほかのお仕事を持っておる方がお仕事ができなくなりますね、現在までできないでしょう。そうすると、その家族の生計などについては何かごめんどう見ていただけるのでしょうか。
○説明員(松村清之君) これも公務災害の方につきましては、職員・団員両方そうですが、いまのお話の団員につきましては、公務災害の基金で規定によって、これは十分とはいえないかもしれませんけれども、見るようになっております。
○千葉千代世君 その病気について、長官ですから詳しいことは御存じないかもしれないけれども、やはりあれだけの災害で、事件が大きかったですね。そしてその病気の現状、たとえば骨折が何人、火傷のためにあとでもう再起不能、目がつぶれた者が何人、顔が全部焼けてしまって、実際今後お仕事につけない方が何人とか、その治療については今後どのくらいならできるという、そのやはり詳しい御報告をいただきたいと思うのです。なぜならば、時間が過ぎてしまうと、その時分は騒いでおっても、だんだん薄れていくということは非常に残念だと思うのです。
○説明員(松村清之君) まあ各負傷者の負傷程度、どこを負傷したかという調べは、実はここにあるわけなんでございますけれども……。
○千葉千代世君 現在どうなっているか。
○説明員(松村清之君) その点、いまお話のような状況につきましては、今後なお十分調べました上で御報告申し上げたいと思います。
○千葉千代世君 いつ。できればあした……。
○説明員(松村清之君) できるだけきょう中に調べてみます。
○千葉千代世君 新聞で拝見したので、私は詳しいその消防の中のことは存じませんけれども、出動なさったときの手当なんかたいへん少ないようでございましたね、一回の出動手当が二十円とか何か、私ちょっと、見誤りかもしれませんけれども、どうなっておるのでしょうか。
○説明員(松村清之君) まあ消防には御存じのように、消防職員と消防団員とあるわけでございまして、消防職員については、これはもちろん地方公務員で問題ないわけでございますが、消防団員につきましては、いまお話の額は、全国を通じまして一回の出動手当二百円というのが地方交付税の上できめられておる単価でございます。ただ、実際は、それよりたくさん出しているところ、あるいはそれよりも少ないところ、まちまちでございます。
○千葉千代世君 いろいろな手当とか、超過勤務とか、そういうものは警察官に準じて消防官もなされているというように聞いておったのですが、そうなんでしょうか。
○説明員(松村清之君) 大体のところは、これは全国の市町村でやっておりますので、画一的ではございませんが、警察官に準じて給与はきめられておると思います。ただ、こういった災害を受けましたあとの処置につきましては、警察官との間に若干の差がある、こういうふうになっております。
○千葉千代世君 この前、この委員会で、消防団に長くおつとめになった方に対する報償金の規程がございましたね。それから人口幾ら以上の都市については常設消防署を設置するとか、そういう改正があった。そうすると、警察官と消防官の方々と、私はやはり職務の内容には軽重はないと思うのです。そういう意味で、今後それらを改正して、いま警察官も非常に少ないわけですから、それらを多くするということは当然ですけれども、それと同じようにやっていくというお考えはございませんか。
○説明員(松村清之君) 私は、いままで、これからももちろんでございますが、少なくとも警察官程度には消防職員の待遇というものを持っていきたい。まあそのためにできる限り努力しておるつもりでございます。
○西郷吉之助君 長官に少し伺いますが、今度の事件は非常に多数の犠牲者を出しておりますが、その前の六月にも死者十八名というものを出しております。いまの説明でも、無届けで、非常に危険な物が倉庫に入っていたということを知らなかったということは、私は関係の法規を十分よく調べてないからわからぬけれども、無届けでこういう危険物を持っているような場合は、そのあれはどうなるんですか。
○説明員(松村清之君) 今度の場合について申し上げますと、まず先ほど申し述べました硝化綿の入っておりますドラムかんを野積みにしておったということは、これは消防法違反になるわけでございます。 それからもう一つ、パーメックという非常に激烈な危険物、これを何ら許可を受けないで自分の倉庫に格納しておったということ、これも消防法規違反でございまして、こういう法規違反につきましては罰則の規定があるわけでございまして、今度の事件につきましても、大井消防署は、この倉庫業の責任者を、現在のところそういった法規違反で告発をいたしております。
○西郷吉之助君 違反行為であるということはわかるけれども、こういうふうに多数の方が死ぬような、無届けのためにこういう結果が出ているわけだが、六月の事件、七月の事件、両方で多数の死傷者を出しているわけだが、消防庁長官としては、こういう不備な現状に対する対策というものをどういうふうに考えておりますか。無届けであるということに対する……。黙っていて、知らなかったということでは済まないわけですけれども……。
○説明員(松村清之君) これにつきましては、消防といたしましては、まず、平素できる限り現場を査察いたしまして、その危険物の状況がどうなっておるか、こういうことを調べ、もし法令違反のような措置をとっています場合には、それに警告を発する。実は、今度の場合におきましても、この野積みにつきましては、事故の起きます数日前に消防署が査察をいたしました結果、それはしかるべく始末するようにと、こう言い渡しておったのでございますが、それから数日たってこういう事故を起こしたわけでございます。 それから第二の問題は、これは実は消防といたしましても、あらゆる一切の倉庫を全部見て回るわけにもいきませんので、危険物が入っているというふうに消防に届けられているところを見て回っているわけでございまして、たまたま業者の不法な行為のために一般の倉庫にそういう危険なものが入っておった、そういう場合におきましては、これはそこまで調べが届けばいいのでございますけれども、消防としても人に限りがございますので、今回は、いまのパーメックというものの存在については全く知らなかった。これはまことにあとから考えますれば遺憾なことでございますが、当時としてはやむを得なかったかと思います。そこで、結局こういうものにつきましては、さきに申しましたように平素あらゆる機会をつかまえて消防が予防的にこの査察をしていく、そうして業者に警告あるいは指導を徹底する、こういうことが一番大事なことでございまして、私どもといたしましても従来もそうやっておりましたが、今後とも一そうひとつ予防査察に力を傾けるように現地の消防に指示、徹底をはかっている次第でございます。
○西郷吉之助君 こういう事件が頻発するのでよく考えてもらわなければいかぬと思いますが、一つには、今度のことを考えても、化学消防のやり方とか、そういう施設、器材が非常に不足しているように思うのですね、米軍の助けなんかを借りたりしている。今度のことだけでなくて、原子力研究所であれば、そういう放射能に対する防護の問題、いろいろ新しい問題が出てきていると思うのですが、そういう対策を早急に考えなければいかぬと思いますが、特に化学車はこの出動台数を見ても十八台ですが、これは大府県だけであって、大都市でも、あれば一台か二台あるのではないかと思う。それ以外の地方には全然ないといっていいのですが、こういう事態を考えて、こういうことは大都会だけじゃないと思う。地方の小都市には、こういう危険物がたくさんあると思う。そういう現状からすれば、化学車などは督励しても持つようにしなければいかぬと思うが、そういう対策を根本的にやはりいま考えませんと、事件が起きてから、長官が国会で陳弁をするというのではいかぬと思う。こういうところも考えているかどうか、この点を伺っておきたい。
○説明員(松村清之君) その点につきましては、最近におきます各種災害にかんがみまして痛感をいたしておりまして、仰せのごとく化学消防車などは、東京はこれだけ持っておりますけれども、あとは大都市でも二台、中都市以下になりますと持っていない。先般、新潟で石油火災がございましたが、新潟市は一台も持っていない。そういうのが日本の都市の状況であるのでございます。そこで、来年度ということになりますが、来年度におきましては、まず人口二、三十万以上のような都市には、必ず化学車というものが必要ではないか。これは今日の産業経済、国民生活の状況からしまして、化学車を対象にしなければならないようなものが非常に多いのでございます。そこで、一定規模を持った都市以上には、化単車というものが必要である、それからそのほかに、それ以下の都市であっても、あるいは町村でありましても、今日石油タンクをたくさん設置されておるところが多いのでございまして、そういうところに必要な化学車あるいは高層建築に対処するはしご車等を備えたいと考えまして、来年度から三カ年計画でやっていきたい。それには、なかなかこれは金のかかる問題でありますし、また事柄の性格上、市町村消防といいましても、市町村だけの責任に帰することのできない性格のものでもございますので、現在消防の補助金は三分の一でございますけれども、これを二分の一あるいは三分の二というふうに、高率にひとつやって、消防の施設の強化をはかっていきたい、まあこういうふうに考えまして、現在予算案を作成中であるのでございます。
○辻武寿君 死者に対する見舞金はまだ出してないわけですか。
○説明員(松村清之君) なくなられた方に対しましては、職員は東京都の職員であり、団員が一人なくなられておりますが、団員も東京の団員でございますので東京都においてなくなられた方についてはそれぞれの規定に従って弔慰金その他を出しております。団員につきましては、これは基金——公務災害補償基金のほうから出すようにしておりますから、これもそのほうから出すようにしております。なお、国といたしましては賞じゅつ金というものがあるわけでございます。これは消防庁のほうで所管いたしておりますが、最高百万円でございますが、今回の消防職員、団員十九名に対しましては、百万円ずつ、これは今週の火曜日の閣議で、予備費を支出するように承認されまして、百万円お上げすることにしております。なお、この一般の賞じゅつ金のほかに、総理大臣の特別ほう償金というのがあるのでございます。これはいままでは警察官等に限っておったのでございますが、今回は、この殉職者に対しましても、これを出そうというふうになりまして、まあ金額が、いままだきまっておりませんが、きょうあたり、あるいは閣議できまるかとも思いまするけれども、総理大臣から、この国から出ました百万円の上にプラスして出ることになっております。
○辻武寿君 警察官は消防員と格差があるように聞きますが、同じ殉職して格差があるのは不合理であると思いますけれども、平等にしたほうがいいんじゃないか。こういう考え方については、どういうふうに考えておられますか。
○説明員(松村清之君) これはもちろん私どもといたしましても、先ほども申し上げましたが、少なくとも警察官並みの待遇を、あらゆる面においてやっていただきたいということで、実はいま最後に申しました総理大臣の特別ほう償につきまして、従来は差があったわけでございます。まあ一方は出るけれども、他方は出ないということであったのでございますが、この事故を機会に、消防に対しても警察官と同様な方向で、ひとつやっていただくということに、いま話が進められておる状況でございます。
○辻武寿君 危険物に対する消防署の査察は、周期的に行なわれるわけですか。どれくらいの間隔でやっておるわけですか。
○説明員(松村清之君) これはまあ地域によっていろいろでございますが、大体この京浜地区におきましては、三カ月に一回回るようになっております。東京あたり、危険物の個所が一万四千ほどありまして、なかなかこれに携わる消防職員というものが十分でございませんので、ひんぱんにやるわけにまいりませんが、いまのところは三ヵ月に一回回って予防査察をやっているのが現状のようでございます。
○辻武寿君 これは三カ月に一ぺんくらい査察していては、その間にどういうことがあるかわかりません。ですからこういう査察の間隔よりも、報告をとるようにしたほうがいいのじゃないですか。三日に一ぺんとか二日に一ぺんでもいいから、異常ありませんとか、こういうものを置きましたとか、そういう報告を届け出すような方法はとられていないわけですか。
○説明員(松村清之君) それも一つの方法かと思いますが、この危険物につきましては、まずこの危険物を製造したり貯蔵したり取り扱う場所の設置の許可というものを、消防からとらなければならぬことになっております。その際に、そこではどういう危険物をどのくらいの数量までやるのだ、こういうことが事前にきめられておりますので、その範囲内なら業者の自由でございますが、それを越える場合は違法になるわけでございまして、届け出ということをしましても、おそらく許可数量の範囲内で届け出られることと思いますので、いまのような制度でも私はさして問題はないのじゃなかろうか、そういうふうに考えますが、なおそういう点につきましてはよく検討してみたいと思います。
○辻武寿君 いまのような制度でこういうような事件が起きたのだから、そこで、もう一ぺん引き締めて、緊張させる何らかの方法をとらなければならぬと私は思うわけですよ。そういう点、もう少し検討する必要ありますね。
○林虎雄君 いまの辻さんの質問と関連いたしますけれども、最近大都市はもちろんですが、中小都市にもおびただしくガソリンスタンドができておりますね。小さな都市で営業になるのかと思われるほどたくさんできておりますが、その状況を見ますと、大体市街地に設置されておって、隣接地が商店であったりあるいは一般の住宅に近接しているわけですが、この取り締りについてはどのような方針でやっておられますか。
○説明員(松村清之君) このガソリンスタンドも危険物の対象といたしまして消防法によって規制を行なわれているわけでございます。したがいましてガソリンスタンドを設置する場合においては、消防署の認可が必要でございまして、そして消防署が認可するには一応消防関係法令でこまかに建物の技術上の基準というのがきめられております。建物の構造、位置等につきましてこまかくきめられておりまして、それに従っているものについては許可するけれども、それ以外のものは許可しない、こういうふうに最初から厳重に規制ができておりますが、なお先ほど申しましたように、ときどきは消防職員が回りまして事故が起きないように指導を加えております。そういうような状況になっております。
○林虎雄君 大体ガソリンなどは地下へ厳重なコンクリートで埋蔵させてあるようですけれども、引火の危険というものはほとんどないようにはなっていると思うけれども、しかし、万一たとえば隣接地で火災があって延焼してきたというような場合にも、その地下のタンクが爆発するというような危険はないと判断しておいでですか。
○説明員(松村清之君) まあ事故のことですから、どういう場合に起きるかもしれませんが、このガソリンスタンド自体の事故というものは、私の知る限りでは、もうきわめて少ないのでございます。特に東京都あたり、たくさんありますけれども、全く事故がないと言っても言い過ぎではないと思いますが、ただ、事故が起きます場合は、ガソリンタンク自体が事故を起こすというよりも、ガソリンを給油タンクで運んできて、それを移す、そのときに油がこぼれて何らかの関係で火がつく、こういう場合が例外中の例外としてあるようでございますが、設けてあるガソリンスタンドそのものが、何らかの関係で爆発、火災を起こすということは聞いておりません。したがいまして、現在の法令に基づいてつくられております限りは——事故のことでごいますから、そう申しても、いつそういうことがあるかもしれませんけれども——だいじょうぶではないかと、そういうふうに考えております。
○林虎雄君 確かにガソリンスタンドの事故はあまり聞いておりませんから、心配も少ないだろうと思いますが、しかし万一の場合、あれだけの危険物がタンクに入っているわけですから、タンクがもし地震等によって多少傷ができて、そこから漏洩するとか、そういう危険がないとは断言できないので、十分に消防庁、消防署等の検査といいますか、監査といいますか、それは先ほどお答えになったように、三カ月ごとに監査をしておるわけでございますね。
○説明員(松村清之君) 私が三カ月と申しましたのは、これは工場、事業場というようなところでございまして、ガソリンスタンドは一体何回やっておりますか、いま承知いたしてないのでございますが、おそらくそれと同様なことをやっているだろうと思います。
○林虎雄君 大体市街地に隣接したところにスタンドが設置されておりますので、私どもはそこを通ってみて、万一の場合に爆発の危険がないかなというような心配をするわけですが、十分にその点、消防庁としては対策を立てておいていただきたいと思います。お答えは要りません。
○松澤兼人君 新聞なんかで見ますというと、どうも消防の指揮がまずかったのじゃないかと、あの現場の状況というものをよく知らないで、何というのですか、普通の火事のように対処して、消火のために猪突猛進するという、そういう指揮のとり方が誤りがあったのじゃないかというような、新聞の書き方なんですが、長官としてはどんなふうにお考えですか。
○説明員(松村清之君) まあやはりこういう問題、人間のなす事でございますから、あとから冷静に綿密に検討をいたしますときには、そういうこともあるいはあるかもしれませんけれども、しかし、当時その現場の状況といたしましては、危険物の硝化綿の存在ということは、特に指揮者に関する限りは承知しておったわけでございますし、また消防といたしましては、危険物は存在するけれども、しかし、まだそれが爆発するわけではない。万一のおそれはあるかもしれないけれども、しかし、当面目の前に燃えておる火を消すことが職務だと、こういう観念で私は消防は当たったと思います。特にこういう十九名の殉職者を出したことは、これは先ほど申しましたように、これこそ全く知らなかった非常に激しいパーメックという危険物のあったがためでございまして、この点については、全く消防関係者だれ一人知らなかったわけでございまして、これは何とも申しにくいことでございますが、ここが危険物の倉庫である、硝化綿が入っている、こういうことは知って、なおかつ、万一危険があるかもしらぬけれども、火は消さなければならない。そういう万一がこの際起きたのではないかと思います。したがいまして、あとから考えれば、あれこれ批判が出るかもしれませんが、その場におった人、そのときの状況というものからいえば、私は最大、最善の努力を尽くしたものと考えております。
○松澤兼人君 私も新聞で読んだだけですし、あとからそういうことを言っても始まらないことなんですけれども、しかし、そうした硝化綿があったことは、消防としても考えて、そういう場合には、爆発する危険があるものを爆発させて——させてというのはおかしいですけれども、——あまりそばに近寄らないということも一つの方法かもしれないと思うのです。特にパーメックというものの存在を全然知らなかったということでありますが、硝化綿があることは、消防関係者が知っていらしって、そのパーメックのあることは知らなかった、この現場を査察ですか、検証ですかに行ったときに、すでにパーメックというものはそのときにあったわけですか、あとから持ち込んだのですか、その点はどうなんですか。
○説明員(松村清之君) これは十分まだその点はわかっていないわけでございますが、消防関係者としては、硝化綿の倉庫である。これはあらかじめ許可を受けておりますし、もちろん野積みということは違法でございますが、倉庫の中にこれを置くことは違法ではありませんが、ただ、パーメックのことは、査察のとき、もちろんこれが発見できなかったのでございますが、それがはたしてそのときにすでにあったのか、あるいはそれから事故の起きる間までにあったのか、その辺のことは、業者そのものがパーメックの存在ということをいまだ認めておりませんので、いまのところその辺の状況は詳しくわからないのでございますが、大体先ほど申しましたような状況で、パーメックの存在、これによる爆発によってこういう事故の直接のきっかけになったというところの判断をしている状況でございます。
○松澤兼人君 硝化綿なりあるいはパーメックなりというものは、どういう経路で宝組の倉庫というところへ持ち込んでいるのですか。あるいはそれはどのくらい置いたらどこかへまた持っていくというようなことになっているのですか。
○説明員(松村清之君) このパーメックのことは全然知らないわけで、その点はわかりませんが、硝化綿につきましては、これは聞くところによりますと、姫路の大日本セルロイドから送られてきまして、そしてここの倉庫に貯蔵する。そして何かこのものは非常に今日需要が多いようでございます。そこで、需要者にここから渡す、そういうことでやっているようでございます。そこで、推測でございますが、おそらく需要が多い。しかし、倉庫というものが限りがある。あるいは需要が多いために、早くさばくというようなことで、一部分を野積みしておったのではないか、そういうふうに推測されるわけでございます。
○松澤兼人君 消防の指揮の問題、これは私もよく事情がわからないのですが、これ以上申し上げませんけれども、消防庁として、あるいは消防法の欠陥という問題から原因に何かあるのじゃないか、消防法がこういうふうになっておったらもう少し的確に危険物の存在なり、あるいはそれに対する貯蔵のもっと厳格な要請が出せるのじゃないかという点は、今度の災害を通じて、どのようにお考えですか。
○説明員(松村清之君) 現在そういう点につきましては検討しておりますが、ただ現在のところ、こういうことをしておけばよかったのではないかと思われることがあるのでございます。それは、先ほど申しましたように、最初の火災発生の原因と現在のところ考えられております野積みの硝化綿につきましては、この爆発火災の発生します数日前に消防署の職員が現地の査察で発見をして、これは違法であるから始末するようにという警告を出し、そして、あとそれをどうやったかということを確認するつもりでおったのでございます。ところが、その確認するまでの間におきましてこの事故が起きた、そこで、ひとつこの際、法の問題として考えられますのは、現在はそういう違法なことが起きた場合は、すぐに告発して罰則の対象というふうに法律ではなっておりますが、その前に、消防の手でその危険な状態を処理できる、そういう権限というものを消防法の中で考えることが実際的に有益な方法ではなかろうかと、そういうふうに現在考えておりまして、消防法改正の機会には、ひとつその点を織り込むようにしたらどういうものか、そういうふうに考えております。
○松澤兼人君 先ほど辻委員からのお話がありました。千葉委員からもお話があったんですけれども、いろいろ長官からお話があったわけですが、具体的に一人どのくらい犠牲者に対して差し上げられるかということ、そういうことを私たち知りたいと思う。
○説明員(松村清之君) これは職員、団員によって扱いが異なるわけでございますが、公務災害によって遺族に補償される額を具体的に申し上げますと、職員十九名のうち十八名が消防職員でございますが、職員につきましては、最高が二百五十一万円、最低が八十五万円、ちょっと端数がありますが八十五万円、これが職員でございます。それから団員は一人いるわけですが、団員につきましては七十九万円でございます。そしてこのほかに葬祭料とかいろいろな見舞金、弔慰金というのが都の関係から出ておりますが、これはそう大きな額ではないわけでございますので、その辺、説明を省かせていただきますが、いま申し上げましたほかに、先ほど申し上げましたように、国から賞じゅつ金として全部に対して百万円ずつ支給されます。そしてそのほかに、さらに近く額がきまると思いますが、総理大臣からの特別ほう償金がこれに加わる。これが公務災害に関係するお金でございます。なお、申し上げるまでもなく、死亡されましたので、この都の職員である十八名につきましては、退職手当というものが、これは公務災害と関係ございませんが、これがさらにあわせて出ることになっております。
○西郷吉之助君 賞じゅつ金はどこから出るんですか。
○説明員(松村清之君) 賞じゅつ金は現在、国が出します最高の百万円を出すことは、これは済んでおるわけでございます。あと、いま懸案になっておりますのが、総理の特別ほう償金でございまして、これにつきましてはまだ金額が未定でございます。
○松澤兼人君 この賞じゅつ金や、それから総理の特別見舞金ですか、これは団員の犠牲者の方にも支払われるんですか。
○説明員(松村清之君) 国といいますか、消防庁の出します一般の賞じゅつ金の百万円、それから総理の出されますことになっております特別ほう償金は、十九名の人に一律に同じ金額が支給されることになります。
○委員長(高野一夫君) ほかに御発言もなければ、本件に関する本日の審議はこの程度にとどめたいと思います。 なお、松澤委員、市川委員、あとからお見えになりましたので重ねて申し上げますが、明日は十時から開会、大臣、政務次官の新任あいさつ、引き続いて山陰地方の豪雨災害の視察の結果等を聴取いたします。なお、あらためて議員派遣の件を御相談申し上げたいと思います。 それから九月以降の委員会につきましては、先ほど委員長、理事打ち合わせ会で決定いたしましたとおりに、九月三十日水曜日、十月一日木曜日の両日に開会いたしたいと思います。御了承願います。 本日はこれをもって散会いたします。 午前十一時三十六分散会