商工委員会 第25号
- 発言数
- 41 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/04/28
会議録
○委員長(前田久吉君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 まず、委員長及び理事打ち合わせ会の協議事項について御報告いたします。 本日は、輸出保険法の一部を改正する法律案について質疑を行ない、質疑を終局することとなりましたから、御承知を願います。 なお、次回は五月七日午前十時から開会いたします。 —————————————
○委員長(前田久吉君) 輸出保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○大矢正君 前回に引き続いて質問をいたします。 最初に、この間の委員会で答弁が保留になっておりました日中貿易の関係において、この輸出保険法はどのような実績を残しているか、この点についてまずお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(山本重信君) 日中貿易は、貿易額で見ますと、一九六二年、日本からの輸出が三千八百万ドル、六三年が六千二百万ドルというふうに着実に増加をしてまいっております。その際、輸出保険に付保されました状況で一番大口のものは、普通保険でございますが、この状況を申し上げますと、一九六二年——こちらは年度でございますが、六二年度は金額にいたしまして十一億三千三百万円、件数で九百九十二件でございまして、一九六三年度は金額にいたしまして六十九億七千二百万円、件数で五百六十一件というふうになっております。
○大矢正君 いま御説明にありました日中貿易の特に輸出の中における輸出保険の保険契約高及び件数でありますが、この六二年の輸出三千八百万ドルに対して保険契約高が十一億円、ちょっと単位が違いますが、六三年が六千二百万ドルに対して六十九億円、これはおのおの比率の上におきましては輸出総額に対して何%程度の保険契約高になっておりますか。
○政府委員(山本重信君) ただいま計算いたしてから申し上げます。——ただいま申し上げました輸出額と普通保険の付保額との比率をとってみますと、一九六二年のほうが約九%、それから三十八年度は三〇%というふうになっております。
○大矢正君 この日中貿易に関係した点についての議論はあとに譲るとして、次に、この輸出保険に基づいて契約される保険の種類は普通輸出保険をはじめとして八つの保険がありますが、これはそれぞれの保険独自で保険料収入、それに対しての支払い保険金というものの区分がおそらくおありになると思うのでありますが、三十八年度まだ最終的な数字は出ておりませんかもしれませんが、多少の推定が入ってもけっこうでありますが、三十八年度中の各種保険のそれぞれの保険料収入に対しての支払い保険金の内容をこの際御説明願いたいと思います。
○政府委員(山本重信君) 昭和三十八年度の四月から十二月までの数字で申し上げさせていただきたいと思いますが、普通輸出保険におきましては保険料が四億七千百万円、支払い保険金が五千四百万円、百万円単位で申し上げます。それから輸出代金保険におきましては保険料が四億一千七百万円、支払い保険金が三億七百万円、輸出手形保険におきましては保険料が四億七百万円、支払い保険金が七億五千七百万円、輸出金融保険におきましては保険料が四百万円、支払い保険金が二千七百万円、委託販売輸出保険におきましては保険料は六十万円、支払い保険金はゼロ、それから海外広告保険は保険料が四万円、支払い保険金が七十三万円、それから海外投資元本保険は保険料が二千百万円、支払い保険金はゼロでございます。それから海外投資利益保険は保険料、支払い保険金ともゼロでございます。以上合計いたしまして、保険料が十三億二千二百万円、支払い保険金が十一億四千八百万円となっております。
○大矢正君 先日も私議論をいたしましたが、ただいまの説明の中における三番目の輸出手形保険というものが、保険料収入に対して支払い保険金というものがかなり多いということでありますが、いま説明がありましたのは、三十八年度のうち特に四月から十二月までと限定をされて御説明いただいたのでありますが、これは最終的に三十八年度はおおよそ推定を含めて保険料収入に対して支払い保険金はどの程度になるかということが一つ。 二番目は、それでは最終的な集計ができている三十七年度は、この輸出手形保険においてはどういう数字があらわれているか、二点お尋ねをします。
○政府委員(山本重信君) 三十七年度の実績は、輸出手形保険におきまして保険料が四億二千六百万円、支払い保険金が十億九千九百万円でございました。三十八年度の四月から三月までの金額はまだ出ておりませんが、ごく大づかみに申し上げまして、保険料がただいまの四月から十二月までの四億七百万円におそらく一億円前後増加するのではないかと思います。それから支払い保険金のほうは、四月から十二月までの七億五千七百万円に対しましてまあ二億円前後増加するのではないかと思います。
○大矢正君 政務次官にお尋ねをしますが、先日も議論がありましたように、一つには、たとえば普通輸出保険においては、保塗料収入が四億七千万円ある。にもかかわらず、支払った保険金額は五千四百万円しかないと。ところが一方においては、いま説明のありましたように、輸出手形保険というものは、三十七年度の実績において、保険料収入が四億二千六百万円しかないが、実際に支払われた保険金は約十一億円、本年も同様に決算においてはそういうようになる見込みであります。ここに非常に大きなアンバランスが一つあらわれていること。それから、海外の広告保険、それから海外の投資元本に対しての保険、あるいは海外の投資に対しての利益の保険、これらの三つの保険は、保険料収入においても保険金の支払いにおいても皆無に近いと、いうならば契約がないと言っても過言でない状態でありますが、これらの問題についてどうお考えになっておられるか。この際お答えをいただきたいと思います。
○政府委員(竹下登君) 確然とお答えをする私自信がございませんが、今日の時点におきまして、それらの普及が十分でないということが言えるのではなかろうかと思います。これらの普及を進めることによって、今後伸びていくものではなかろうかというふうに理解をいたしております。
○大矢正君 これは課長が一番よくおわかりだから課長から御説明をいただいてけっこうでありますが、抽象的にはいま政務次官からお話がありました。しかし、具体的にどうかということになりますと、私は特に海外投資に対する元本や利益金に対しての保険契約というものが皆無に近いということには、やはりそれなりの根拠があるのじゃないか。それは一つには、結局民同の海外投資というものが最近はかなりふえつつあるにもかかわらず、保険契約がない。なぜ保険契約がないかということになりますれば、今日の状態で海外に投資をするというものは、限られた大きな企業ということが言えるのではないか。それらの企業は確かにリスクはあっても、それを考えてもなおかつ保険にかからないほうがよいという判断、そういうために投資に対しての保険契約がないのではないか。またある意味におきましては、たとえば輸出入銀行の投資なりまた海外経済協力基金においての投資というものが行なわれているにもかかわらず、政府関係金融機関であるということで、それらもまた保険契約に入らないという実情もあるのではないかというようにも考えられるのだが、その点についてあなたどうお考えになっておられるか、お答えをいただきたいと思う。
○説明員(矢野俊比古君) 海外投資に対しまして、非常に海外投資がふえつつあるのに、保険のほうがふえておりません。これは確かに御指摘のとおりであります。この問題につきましては、まず第一には私どものまずPRが足りない、これは率直に申し上げられると思います。例を申しますと、ある中京地区におきますミシン工業、これがいまアイルランドのダブリンとか、あるいはフランスとかいうところに海外投資を合弁でいたしております。こういうところの企業が率直に申しますと、投資保険の存在を知らなかったということが、私どもたまたま名古屋に参りました際に話がありました。こういう点ではPRが私たち不足しておるということで、本年、実は現在各種の企業に対しましてアンケートをいたしまして、一つはもちろんこういう投資保険の存在のPRでございますが、同時に、投資保険が具体的にどこがどう悪いかということを具体的に企業みずから指摘してほしいということで、調査を五月一ぱいまでにすることにしております。経団連、機械関係の輸出組合、それから日本商工組合を通じましてただいま着手しております。現在大体各輸出組合あたりは三〇%くらい回収が終わった。こういうような状況でございまして、この結果に基づいて、私たちとしても次の機会に抜本的な対策をひとつ考えていきたい。 それからもう一つの問題点としましては、この投資保険がつまり異常危険、いわゆる政府の収用とか、あるいは革命とか、戦争とかということによりまして、事業が六カ月以上休止するという場合にてん補するということになっております。その点が非常に幅が狭いのじゃないか、もう少しリスクを広げて、その御要望としてはいわゆる企業リスク、投資をした結果非常にその見込みが違った、このリスクを補てんできないか、こういう御要望がございます。この点は、国際的な投資保険がございますのは、日本とアメリカとドイツでございます。この三国いずれも異常危険に限定しておりますので、この点は他の面から見まして、企業リスクまでいま踏み切るというところまではスタートしておりませんが、これは法律的にできないことはございません。踏み切る場合に保険料率をどの程度まで見るかということが問題点になってくるのじゃないか、この点リスクの範囲の問題が一つ。 もう一つ議論がございますのは、てん補率の問題。てん補率が現在七五%ということで、九〇%までにぜひ上げてくれという御要望が経団連のほうから出てきております。これは先ほど申し上げました企業調査と並行いたしまして、現に検討いたしております。この結論を待ちまして、このてん補率の拡大を進めていきたい、こういうようないま手だてをいたしております。いま申し上げましたようにPR不足がまず問題、第二は企業リスクの範囲の問題、第三はてん補率の問題、それからもう一つは、この前大矢先生から御指摘がありました融資保険、輸銀の場合に、相手の株式投資に対する貸し付けが問題でございます。こういう場合には相当程度、特に中南米関係はみな投資保険に入ってきているようでございますが、いわゆる安定したところ、先進国の投資にはどうもやはり企業の方は安定しているということでお掛けにならないのではないか。中南米とか、そういったところに対しての投資にかかるものは、わりとかかってきているように私どもは見ております。 もう一つは、いわゆる融資の場合、輸銀が開発事業資金というようなことでアラビア石油とか、こういうようなところに融資をされますが、これは保険制度がございませんので、その点ではどうしても乗ってまいりません。これはこの前大臣が御答弁されましたように、融資保険については十分研究して、そういうものを考えていくという御説明、御答弁を申し上げたと思います。大体四点であろうと考えております。
○大矢正君 私は三番目の輸出手形の保険というものが非常に支払い超過になっているという面から、この点の保険料を上げろと、こういう意味で実は申し上げているのではないのでありまして、保険料というものは、さらにそれを普及させるためには料率が安いほうがいいに違いないのでありまして、そういう意味においては政府はしかるべき配慮をすべきであると思うが、しかし普通輸出保険においては膨大なる保険料収入があるにもかかわらず、ほんの一割程度しか保険金支払いがないということは、これはどう見ても不合理があると思う。そこで、私も専門家じゃありませんからよくはわかりませんが、なるほど保険それ自身は八つの分類はされているのだが、会計それ自身においては、勘定それ自身においてはどんぶり勘定だと、こういうようなことがこのまま継続されていいものかどうか、その点について、これはだれがお答えいただけるかわかりませんが、考え方についてひとつお答えをいただきたいと思いますが。
○政府委員(山本重信君) 御指摘のように、保険の種別を見ますと、ただいまのところ、あるものは保険料のほうが非常に多くて保険金の支払い額が少ない、またあるものはその逆というような状態になっております。それぞれその保険の種類によりまして、いろいろ過渡期にあるものもございます。投資保険のように今後PRを大いに進めることによりまして、また利用率もふえてくるというようなことも考えられますし、また、手形保険の場合は非常に保険金の支払いが多いのでございますけれども、信用調査が充実してまいりますれば、だんだんこうした事態も防ぎ得る希望が持てると思います。そうした過渡的な変動要素もいろいろございますので、できるだけ輸出保険全体としてうまく運用できますように、俗にいうとどんぶり勘定といいますけれども、やはりプールした考え方で当分まいりたいというふうに考えております。
○大矢正君 次に、予算総則に基づく会計に関連をして一、二お尋ねをいたしますが、予算総則の第十九条に、昭和三十九年度において保険契約のできる限度額は一兆一千億円であるということが書かれておりますが、これには一兆一千億とは書いておりませんが、全部総計すると一兆一千億になる、この契約限度額というものを算出する根拠というのは一体どこにあるのですか。それから限度額というのはどういう性格、内容のものか、この際お尋ねをしたいのであります。
○説明員(矢野俊比古君) 契約限度額は、これは輸出保険法にも出ておりますが、それぞれの会計年度において、いわゆるそこまで保険を引き受けてよろしいというひとつのワクでございます。この契約限度額をどういうふうにしてきめているかという御質問でございますが、これはいまの一兆一千億の内訳は普通輸出保険が七千億、それから代金保険が三千億それから手形保険が一千億、あといわゆる金融保険以下が非常に額が少い、約四十億、あるいはその他こまかい数字をあげておりますが、この契約限度額につきましては、前年度の伸び率と申しますか、それをベースにいたしまして、たとえば当初三十八年度五千五百億の契約限度額に前年度の実績から一定率を判断いたしまして、これは大蔵省と協議の結果でございますが、それによって想定いたしました。ところが、実際に今年の二月にとても五千五百億では済まなくなりまして、一千億ふやしまして、これは実際には六百億ふやせばよろしかったわけでありますが、ワクとして一千億ふやしたという実態が出てまいりました。これは補正予算で今度二月にお認めいただいたというようなことがございます。そういう前年度の実績と、本年度におきます輸出の契約高というものを想定しまして、余裕をもってということで、大体何%ふやすというふうにはきめておりません。結局前年度の実績、来年度の見通し、輸出契約額に伴ないます保険金額というものを比べまして大体七千億、非常に割り切った数字で契約限度額をきめておる。こういう実態でございます。
○大矢正君 いまのあなたの御説明によると、前年度の実績とそれから本年度の見込み、これが限度額をきめる根拠になっているという話だが、そうすると、第一点の前年度の実績というお説でありますが、前年度がなかったときにはどうやってきめるのですか。
○説明員(矢野俊比古君) 特別会計当初のときにどういうふうなきめ方をするということでございますか。
○大矢正君 逆にいえばそういうことになる。
○説明員(矢野俊比古君) これはやはりいまのところ、私どもそこまで勉強しておりませんので恐縮ですが、やはりその年自身で大体輸出契約額、それに伴う保険額をはじく、その結果になります。それに対してある程度、二割とか三割という数字をかけていくというふうな形できまってきているわけであります。
○大矢正君 よくわからぬが、まあいいでしょう。そこで、三十九年度の契約の限度額というものと、あなた方が考えておられる三十九年度の保険契約の見込みというものとの間には違いがあるわけですね。その違いというのは、どういうわけで違いが出るのですか。
○説明員(矢野俊比古君) 保険金額を来年度見通します際に、大体最高輸出会議で翌年度の見通しをつくっております。これをベースにいたしまして、保険金額を大体つくっているわけであります。それから代金保険のようなものになりますと、輸銀の融資というものが先に予算で大体決定いたします。これもまたベースにしてつくってまいります。そういう点を、これが何しろ半年ぐらい前の数字を前提としましてまいりますものですから、そこである程度余裕をもちますけれども、たとえば、実際にはことしは非常に船舶の伸びが大きくなりました。こういうような形の保険、輸出保険が契約が大きくなるというような要素が、半年間なり何なりの経済変動といいますか、輸出の変動ということがありまして、そこでどうしても見込み違いというようなものが出てまいるというようなことになります。なお、参考までに申し上げますと、たとえば委託販売の保険がことしは五億という限度額をつくっております。従来は二億という限度額で済んだということでございます。ところが、ことし五億というふうに急に大きく広げましたのは、今年度末に至りまして、スーダンに電気機関車を委託販売いたす、従来では予想されないケースが出たわけであります。そういった意味で、重機械が委託販売で出ていくということになりますので、去年の二億が本年には二倍、余裕をもって二倍半ときめたというような形でございます。きめ方及びそれから変動の要素というものが、いま申し上げました、予算期におきまして最高輸出会議なり、あるいは輸銀の融資計画というようなものからとりますので、そこの間にギャップが出てくるというふうに考えております。
○大矢正君 私がわからないのは、限度額というものを予算総則できめる、しかし、実際には輸出目標その他から推定をした保険契約額というものが出てくる、これは金額的にもかなり開きがあるわけですね。そうすると、この輸出保険特別会計の損益計算書にあらわれてくる支払い保険金の金額というものは、どっちが算定の基礎になって十九億八百万円ですか一という数字があらわれてくるのか、私にはちょっとわからないのです。それは限度額を基礎において計算しておる数字なのか、そうでなくて、三十九年度の輸出目標がかりに六十億であるとすれば、六十億に対しての支払い保険金がこの程度になるであろうという推定なのか、そこがわからないのです。
○説明員(矢野俊比古君) 契約限度額をきめる際には、いわゆる保険収入、そこに伸びてまいりました保険収入のむしろ関係が出てまいります。支払い保険金のほうは、これは契約限度額ということではございません。むしろこれは代金保険でございますれば、事故というようなものもずっとおくれて出るわけでございますから、大体過去三年間の平均の事故率、いわゆる支払い保険金に対する保険料の差というものがあるわけですが、いわゆる事故率というものをつくっております。この事故率によりまして過去三年間の平均をとって、その年の事故率を見るということで、支払い保険金のほうは支出に対しまして出てまいりまして、契約限度のほうは輸出契約額に対する保険金額として出てくる、それに対するまた契約限度というふうにつながってくる、支払い保険金のほうは特に契約保険のほうにはつながってまいりません。
○大矢正君 次に審議会のことに関連してお尋ねをいたしますが、昨年、三十八年度の年度間において審議会が持たれておりますが、ごく最近三、四年の間の年度間年産間において審議会というものがどの程度持たれたのか、お答えをいただきたいと思うんです。
○政府委員(山本重信君) 保険審議会の開催状況でございますが、三十六年の八月に第十四回の審議会が開かれております。同じく九月に十五回が開かれまして、実はその後審議会の本会議はずっととだえておりまして、その間小委員会でいろいろな研究を続けておりましたが、その研究の結果もまとまってまいりましたので、三十九年の二月に第十六回の審議会を開催したような次第でございます。
○大矢正君 三十六年の八月と九月に二度総会が開かれて、あと三十七年、三十八年は審議会の総会は開かれないで、三十九年の二月になってはじめて開かれたというんならば、三年に一度しか総会が開かれないということで、この保険制度が国民に理解をされる、もしくは業者に理解をされる、ないしはこういうものがあることを周知徹底をさせるとか、そういう面においては支障はないものですかね。どこの審議会だって二年間も一つもやらなかった審議会なんというものは、まあ小委員会はやっておるだろうが、私はあまり例を見ないのではないかと思うが、こういうことがいいことかどうかということですね。
○政府委員(山本重信君) 率直に申し上げまして、こうした重要な事項を審議いたします審議会が二年にわたって開かれなかったということは遺憾でございまして、もう少しやはりひんぱんに開催をすべきだろうと率直に考える次第でございます。当時の状況は、三十六年の九月に一応保険制度改正についての答申が出まして、おそらくまあ一段落したような気持で、ついうっかりして審議会を開かなかったのだろうと思います。その間におきまして、さらに次の改正のための小委員会あるいは幹事会等は開いてまいっておりますけれども、御指摘のように、やはり本会議も適当な間隔で当然開くべきであったろうと反省をいたしております。
○大矢正君 三十六年の九月に審議会が答申を出しておりますが、その答申が出されてから今日まで約三年近い月日を経過しておりますが、その審議会の答申の基本的な方針の中では、保険金の支払いの迅速化や手続の簡素化というものに十分意を用いてこれらの改善をはかるべきであるということが言われております。そこで、三十六年にこの審議会から答申が出される当時と今日の状態において、保険金の支払いの迅速化ということが具体的にはどの程度行なわれているのか、この際参考のためにお答えをいただきたいと思います。
○説明員(矢野俊比古君) 当時の御答申でいただきました支払いの迅速化でございますが、これは極力やはり各地方に権限をまず委任いたしまして、すべて東京の私どものところでやるということでは、大阪あるいは名古屋といった地区の方々に非常に御迷惑をかけるということで、特に一番支払いの大きい手形保険につきましては、大阪通産局に支払い権限を全部委任いたしました。それからまた、ことしは名古屋に七月から輸出保険課を設置いたしまして、これに手形保険の支払いまで一切委託いたすということで改善をはかっていく予定でございます。 それでは実際的に、いまどの程度に迅速化されたのか、期間の問題でございますが、かつて非常に非難をいただきましたときは、一年ないし一年をこえるじゃないかという御指摘が多々ございました。それに対しまして、私どものほうでも極力審査の基準というものを、価格査定とか、そういった形で基準をつくりまして、最近手形におきましては、大阪地区におきますれば、たとえば三月六日の申請を三月二十五日に支払った、一カ月までは猶予がございます。若干の猶予がございますが、しかしそれ以内に支払ったという実績になっております。それからなお、私どものほうも現在二月の保険は少なくとも三月に払っているということでございますが、ただ往々にして調査資料を非常に必要とするものがございます。いわゆる査定をする段階でエビデンスが非常に不足するものがございます。これについては率直に申しますと、最近、きのうも十二月の分を処理したということもございます。これに対する改善として、いま私どものほうで実務必携というものをつくりまして、私どもが査定をする際にどういう資料が要る、それからどこに重点を置くということを現在私どもの中で整理をして、大体五月一ぱいにこの実務必携を固めまして、これを関係のあります各銀行あるいは組合、それからまた私どもの中の局というものに全部流しまして、だれでもそれを先に見てもらって、そうしていたずらな、出してもらってからあとからこの資料を出すということのないようにしてまいりたい。これが今後の支払いの迅速化に対する対策でございます。
○豊田雅孝君 大臣お見えになっておりまするので、ちょっと輸出振興の基本的な立場から御質問をいたしたいと思いますが、一つは輸出保険制度それ自身の機構の根本的な問題であります。が、海外の例を調べて見ますと、国営でやっているのはイギリスだけで、あと西ドイツは会社制度、それからフランスも会社制度、アメリカも会社、それからベルギーは会社、オランダも会社によってやっている。スイス、イタリアは一種の協会制度によってやっておるようであります。そういう点で、いま申し上げますとおり、国営でやっているのはイギリスだけでありますが、すでに輸出保険制度を日本で国営の形でいってもう何十年かの歴史を持ってきておるのであります。相当伸びてきてはおりますが、輸出全体から見るというと、輸出保険の利用度というものは非常に低いと言わざるを得ぬのでありまして、今日輸出振興に何よりも力を入れようという段階におきましては、あるいはこれを公社、公団の形でやったほうが、国営でいくよりも民間に対してだいぶん徹底した行き方がやられやすいのではないだろうか、こういうことが考えられるのでありますが、これについて大臣はいかなるお考えを持っておられましょうか、伺ってみたいと思うのであります。
○国務大臣(福田一君) お説のとおり、諸外国は国営以外の方法でやっておりますが、実際の危険負担は国が持っておる例が多いのでございます。実際問題として赤字が出たような場合は国で補うような形、委託しておる場合もあるし、補うような形でやる場合もあると思います。日本の場合におきましては、いままでずっと国のあれでやってまいりましたが、ほんとうをいえば、この前も御質問があったわけでありますが、少しぐらい赤字が出ても、料率を下げる、もっと普及度を高めるほうが、輸出振興という意味から言えば効果的なのでありますから、われわれとしてはできるだけそういう方向へ持っていく。その場合に、国でやらないで、公社、公団等にやらせた場合だと、また補助金とか、出資とかという形でやっていかなければならないのでありますが、これはどちらがいいか、私実は迷っておるというとはなはだ失礼でありますが、まあ研究はいたさねばならないと思っておりますが、まだこれというものが——いまのはいかぬ、この形がいいというところまで詰めては考えておらないのであります。
○豊田雅孝君 これについては大いに御検討を願いたいと思います。そうして、この輸出保険制度を非常に巧妙に活用することによりまして、保険率を下げるとか、保険料率も下げるとかというようなことによりまして、間接に輸出振興を推進できる。そういう点からは、ガットの問題とか、こういう点について補助金をやるとか、あるいはいろいろなことをやる、直接輸出業者にやるのはなかなか今後むずかしい問題になると思うのでありまして、そういう点で、輸出保険制度の根本的な改革によりまして輸出業者の負担を非常に下げていく、こういうことをやることが非常に輸出振興に功妙な結果をあげていくのではなかろうかというふうに考えられるのでありまして、輸出振興の税制をいろいろ考えたりいたしますけれども、なかなかどうしても本格的なことがやれないだけに、この輸出保険制度を本格的に研究せられ、しこうして、この機構にまで大きな手を打つことによりまして、輸出振興に実質的な推進をかけていくというようなふうに御研究を願ったらという感じを深くいたしておるのであります。御見解はいかがでございますか。
○赤間文三君 ちょっと関連しまして——。いまの豊田先生の質問に関連しまして申し上げたいのですが、いま豊田先生のおっしゃったように、やはり将来国をあげて貿易の拡大と言いますか、開放経済になっていろいろ皆さんおやりになる、その方法はいろいろございましょうが、いまのお話のように、輸出保険なんかをきめこまかく最も合理的にして、外国からは何とも因縁をつけられず、しかも輸出業者、生産業者が助かるような方法を考えられる、これは私は非常に重要な問題だと考えておるのです。それで、いま大臣がおっしゃったように、やはり私も国営がよいか、公団がよいのか、あるいはどういうふうにやればいいのか、全然私も私案を持っておりませんが、ひとつこれはじっくりと御研究を願って、その際、きめこまかな行き届いた制度をつくっていただきたい。そういう点から言うと、あなたはなかなかよくやられて非常に感心しておったのですが、将来は輸出保険部か何かを置いて大いにひとつ輸出行政をやっていただくということを特にこの際ひとつお願いを申し上げておきます。
○豊田雅孝君 それで御検討願うとしまして、国営でかりにやる、続けていくということにしますれば、少なくとも英国のように、輸出保険局くらいを設けるとかいうことで本格的な行き方をやる必要があるのじゃないか、この点も真剣にひとつ御検討を願いたい。それでないと、これほど輸出振興輸出振興という際に、どうもこの輸出保険制度が見落とされておるという感を私深くいたします。その点特にお尋ねをいたしておきたいと思います。
○国務大臣(福田一君) 両先生のお話でありますが、まことにごもっともな御意見でございまして、ただいままで実は赤字になってまで保険を認めますというと、やはりガットあたりで文句がくるわけであります。しかし、きめこまかにやるというやり方にはいろいろ私はくふうがあろうかと思うのでありまして、御趣旨のような点において十分今後研究をいたしたいと思います。
○豊田雅孝君 もう一つお尋ねしておきたいと思いますのは、万国博覧会の問題を輸出振興の立場からお尋ねしておきたいと思うのですが、これはオリンピックが済んだあと、日本の景気が反動的にどうなるのであろうかという懸念は国民あげての問題になっておるのであります。そういう点で産業のオリンピックを次にやるということが、私は万国博覧会をやるということが非常に意味があるというふうに考えておるのであります。そういう点において、すでに通産省としては考えられかけておるやには承りますけれども、これはいよいよ日本で今後やるということになりますると、非常な大きな財源、それから準備、ことにまず国際博覧会条約の批准もやらなければならぬというような点が考えられるのでして、これに対しては政府のほうで相当な機構を用意する必要があるのではないか。それからまた同時にこれの予算も、そろそろこれは予算計上時期になってきますが、これについていまから真剣な御検討が必要なんじゃないか、こういうふうに考えられるのでありますが、御見解はいかがなものでしょうか。
○国務大臣(福田一君) その問題につきましては、ただいま通商局と企業局の間で資料を集めまして、四十五年あたりを目途として実現をはかってはどうだろうかというので、せっかく研究をいたしておる段階でありますので、積極的に推進をしてまいりたいと考えております。
○委員長(前田久吉君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。本日はこれをもって散会いたします。 午前十一時四十分散会 —————・—————