建設委員会 第20号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/04/09
会議録
○委員長(北村暢君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 先ほどの委員長及び理事打ち合わせ会の結果を御報告いたします。 本日は、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件について質疑の後、討論、採決を行ないます。 —————————————
○委員長(北村暢君) それでは本日の議事に入ります。 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。 御質疑のある方は、順次御発言願います。
○田中一君 きょう資料として提出された整備審議会委員並びに専門委員についての説明を求めます。そこで、答弁していただきたいことは、これを通覧いたしますと、行政機関の長並びに本法制定当時の衆議院修正によって加えられた関係自治団体の議会議長が多くて、そのほか、財界から大阪ガス、大阪商工会議所会頭、それから学識経験者として、京都大学、朝日新聞、松下電器等から委員が出ております。専門委員の名簿を拝見いたしますと、これは大体財界人と学校の先生が占めておりますが、こういう人選は、むろん整備本部の次長の手元で選考されたものであると思いますけれども、これで地元の意思というものが全部反映しているというように考えていいのですかどうですか、その点を伺っておきます。
○政府委員(八巻淳之輔君) 近畿圏整備法の第七条の規定によりまして、審議会の構成は、ただいま御指摘のとおり、関係行政機関の職員であるとかあるいは関係府県の知事、市長、府県会の議長、知事会の議長、その他そうした地方公共団体の方が大部分でございまして、学識経験者の数は非常に限られております。したがいまして、その下部機構でございますところの専門委員につきましては、そうした地域にとらわれない近畿圏における学識経験を有する者というふうに考えられるそうした方々をここに選んだわけでございます。これを選ぶにつきまして、審議会の会長の御意向並びに各府県の御意向というものを十分尊重いたしまして、それによってメンバーを選考いたし、その候補者に基づきまして、内閣総理大臣の権限を受けまして近畿圏整備長官が発令いたしておるわけでありまして、ただいまのところ、地元の学識経験者というものは、これによって相当代表されておるものではなかろうか、こういうふうに考えております。
○田中一君 じゃ、一人一人について質問しますが、赤坂頼麿さん、南都銀行の頭取——南都銀行というのはどういう資本構成で、赤坂さんという方は、いままでどういう経歴を持ってきたか、最初に伺います。
○政府委員(八巻淳之輔君) 南都銀行は、これによって示しますとおりに、奈良県を単位にいたしました地方銀行でございます。その頭取をなさっておる赤坂さんでございますが、この方は、近畿における地方銀行協会のいろいろ世話人もいたしておるわけでありまして、そうした地方金融機関と申しましょうか、そうした面における発言者でもあり、また、奈良県という地域における——長く奈良県に御在住でございまして、奈良のことについて何かとよく知っておられる、こういうような意味で赤坂先生をお願いした、こういうわけでございます。
○田中一君 次に、川重の社長は、どういう経歴の人ですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 川崎重工の社長の砂野先生は、兵庫県の経営者協会副会長であり、また、日本経営者団体連盟の常任理事をされております。この方はずっと神戸に御在住でございまして、戦前、川崎航空の総務部長から川崎機械の社長になられて、そうして兵庫県、特に神戸の関係におきましては、かなり学識経験のある方である、こういうふうに考えております。
○田中一君 かなり学識経験のある人であるなんという説明じゃ困るんであって、いままでの経歴は、たとえば国土開発とか地方開発とか、そういうものに対して何々の審議会でこうしたとか、どういうものでどうしたとかいうことにならなければ、どうもただ単に資本家——大きな資本家だけをここに並べたということにすぎなくなってくるんです。民間資金が投入されて計画が立つものじゃなく、民間資金はどこまでも回収し得る運転資金として融資されるものであるから、根本的な計画には直接関係ないんです。で、砂野さんは何かそういう地域開発的なこととか、そういうものに経験はあるのですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) ただいままでのところ、そうした特に地域開発の関係の団体に御加入になった、あるいはそういう面での研究発表をされたということはございません。しかしながら、私ども現在まで計画部会で接触した範囲におきましても、産業立地に関するお考え方というものは、相当達見を持っていらっしゃる、また、地元の兵庫県等におきましても、こういう方が兵庫県を代表して、そうした産業立地関係の発言をなさるであろうということをお考えの上、地元のほうからも御推薦をいただいておる、こういうふうに考えております。
○田中一君 伊藤恭一さんは。
○政府委員(八巻淳之輔君) この方は、呉羽紡の専務からこのたび社長になられた方でございまして、ずっと関西におけるこうした繊維業界における御経歴を持たれた方でございます。新進の方でございまして、今後の繊維業界というものにつきましての卓見を持っていらっしゃる、こういうふうに考えております。
○田中一君 きのう委員長にお願いした資料の提出は、そうした略歴をつけてくれという要求をしてあったはずです。これじゃ、きょう午後になっても、こういう質問を続けてまいりますと尽きませんので、何らかの方法をとっていただきたい。私の要求しておる資料じゃないのです。私の要求しておる資料を出していただきたい。即刻資料の調製をさしていただくようにお願いします。
○委員長(北村暢君) 八巻次長、いまの田中委員の発言のとおりなんですが、きのうの資料要求では、経歴の概略をわかるような資料を出してくれということだったのですが、これは簡単に間に合いますか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 私どもの手元にございます簡単な略歴はございます。この間、現職というふうに私は考え違いをいたしておりましたので、簡単な略歴程度のものでございましたならばございます。いま至急に刷ってということは、ちょっと時間的に間に合わないのでございますが、口頭でお許しを願えれば幸いでございます。
○田中一君 時間的に間に合わぬということは、この委員会の席上でなくて、あなた方の事務所があるでしょうから、その事務所にはあるはずです。リコピーをとれば、そんなものは二時間もあればできてしまいます。採決を二時間——できるまで待ちますから、どうぞ準備してください。
○政府委員(八巻淳之輔君) 実は事務所へ帰りまして、このリコピーが余部があればよろしゅうございますが、ただいまのところ、事務に聞きますと、リコピーの余部がないそうでございまして、新しく調製いたしますと、ちょっと時間がかかりますので、ちょっといまのお話の二時間程度ではちょっと間に合わないかと存じておりますが……。
○田中一君 委員長、何時間かかるか、ちょっと聞いてください。
○委員長(北村暢君) 八巻次長、どのくらいの時間でできますか。
○政府委員(八巻淳之輔君) この二十名の分でございますから、ちょっと三時間ぐらいはかかるかと存じておりますけれども……。
○田中一君 委員長、つくってもらってください。
○委員長(北村暢君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(北村暢君) 速記を起こして。
○田中一君 この下のほうの、たとえば毎日新聞の論説委員、これはわかります。しかし、京都大学教授、文部教官栞原君なんというのは、文部教官なんか要らぬよ。それならばたとえば土木科の何々とか、都市工学を持っているとかなんとかいう説明をつければいいのに、文部教官とかなんだとか、そんなことは知ったこっちゃないですよ。文部教官とか、どうもピントがはずれているのだよ。栗原さんは何をやっている人ですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 桑原先生は農業経済の専門のお方でございます。
○田中一君 次の米花さんは。
○政府委員(八巻淳之輔君) 米花先生は産業立地、経営経済の関係の教授でございます。
○田中一君 次、吉田さん。ずっと言ってください。
○政府委員(八巻淳之輔君) 和歌山大学の吉田教授、それから滋賀大学の和田教授、これはいずれも経済、地理経済学、こういう関係の教授でございます。 それから大阪府大の稲葉先生は、これは経済学、特に計量経済学——計量というのは、量をはかるですね。 それから大阪市大の川名先生は、都市計画でございます。 それから大阪市大の富永教授は、交通経済と申しますか、交通問題に関する教授でございます。
○田中一君 ここでは言論界からは毎日新聞が出ておりますけれども、これはどういう意味なんですか。毎日新聞が専門に、この影林さんがそれらの専門家だと、こういうのですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 大阪におきましては、何と申しましても言論界をリードしておるといいますか、大きな会社といたしましては、朝日、毎日ということで、この専門委員会のメンバーといたしましては、この大新聞である影林委員を選んだわけでございます。
○田中一君 そうして審議会のほうの委員には朝日新聞を選んだ、こういうわけですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) そういうふうな振り分けと申しますか、両新聞をこの審議会の中で代表さしていると、こういうふうに私どもは考えております。
○田中一君 審議会の委員の行政関係以外の人たちのうち、京都大学の米谷榮二さんですか、この方は何をやっている方ですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 京都大学の米谷教授は、都市工学の教授でございます。
○田中一君 朝日新聞の村山さんは、専門は何でしたかね。ただ朝日新聞の社主であるということだけですか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 村山先生は、朝日新聞の社長として朝日新聞を代表するという……。
○田中一君 社長をやめたはずだがな。
○政府委員(八巻淳之輔君) 現在は社主でございます。そういうことで朝日を代表するというような意味でお選び申し上げた。
○田中一君 そうなると、村山長挙さんは朝日を代表する立場に立っておらぬがな、いま朝日を代表する立場で……。
○政府委員(八巻淳之輔君) 代表するということばはちょっと間違えましたが、いずれにいたしましても、言論界から選ぶ、そうした学識経験者から選ぶ、こういう意味で村山先生をお選び申し上げた、こういうことでございます。
○田中一君 従来審議会は何回ぐらい……。
○政府委員(八巻淳之輔君) この近畿圏整備審議会は、第一回の会合を九月の初旬に持ちまして、それから以後は、もっぱら専門委員会のほうの活動を続けてまいりまして、専門委員会の結論というものにつきまして、三月の十六日に第二回の近畿圏整備審議会を開きまして、そこで専門委員会の結論を御報告し、御了解を得るというふうなことで二回になっております。
○田中一君 専門委員会は何回開いていますか。
○政府委員(八巻淳之輔君) 専門委員会のほうは、この二十名を二つに分けまして、十名ずつの法制部会と計画部会、こういうふうに分けまして運営してまいりましたが、法制部会につきましては、この一月の十七日を第一回といたしまして、もちろん、それ以前に専門委員会の総会がございますので、それを入れますれば、第二回目でございますが、一月の十七日を審議の始まりといたしまして、三月の初旬まで、前後七回にわたりまして会議を開催いたしました。それから、計画部会のほうにつきましては、昨日開催をいたしましたが、それまでの回数は、前後四回に相なっております。
○田中一君 二回の審議会には出席した人、欠席した人をちょっと説明してください。
○政府委員(八巻淳之輔君) 審議会のほうの開催の成績は非常によろしゅうございまして、知事、市長あるいは関係行政機関の方々につきましては、代理の方がお出になったところもございまするけれども、それ以外は全部御出席でございます。
○田中一君 専門委員会の出欠は。
○政府委員(八巻淳之輔君) 専門委員会のほうの出席も、先ほど申し上げましたように、法制部会につきましては、前後七回いたしましたが、十名の構成でございまして、その十名の構成のうち、少なくとも七名ぐらいは必ず出ておる、御都合が悪くてたかだか二、三名は御欠席の場合もございますけれども、七名程度は必ず出ておる、こういう状況でございます。
○田中一君 計画部会は。
○政府委員(八巻淳之輔君) 計画部会のほうにつきましても、昨日の状況は、実は私、大阪へ参って出席しておりませんので、まだ報告を受けておりませんけれども、三回までやりました、私が出ました経験によりまするというと、計画部会のほうも出席率が非常によろしくて、少なくとも六、七名は必ず出ておると、こういうふうに覚えております。
○田中一君 私は、いまここに出ているこの委員並びに専門委員で、この二府五県を含める広範囲な地域の県民の総意を代表しているというように見ておらないのです。大体において学校の先生、それから資本家というか、経営者が入っているわけです。しかし、前回の委員会でも伺っておるように、これだけじゃ困るのです。私の手元にあります関西の各新聞等の報じているところを見ましても、全然県民は——県民というか、地域の国民は全然わからぬ。大体審議会は傍聴禁止、専門委員会も傍聴禁止、おそらく箝口令をしかれているのじゃないか、各委員に対して。だから市会議長にしても、県会議長にしても、地元に帰ってその問題を論議しておらぬ、報告しておらぬというのが現在の現状だと思うのです。それで運営はどういうことをしているのですか。たとえばこれだけは認められると思うのです。たとえば原案作成にあたっては、なかなかいろいろ地域的な運動があっても困るから、一応原案だけはつくろうということになろうかと思うのですが、少なくとも審議会というものは公開の性格を持っております。専門委員会の場合には、いま言う原案をつくるのでありましょうから、一応そういう形がとられる場合もあると思うけれども、審議会の場合には公開さるべきものなんです。どの新聞を見ましても、この近畿圏の運営のあり方に対しては不信感を表明しております。一体何をしようとするのか。前回の委員会でも申し上げておるように、労働者の代表——労働者の代表というのは、私が申し上げているのは組合運動をする労働者という意味じゃございませんよ。結局働く君たちがおのおのやはり真剣に考えております。あなた方は、労働者、労働組合といえば賃上げだけを要求してストライキやるのだというようなことしか考えておらぬと思うのです。そんなものじゃないのですよ。もっと真剣に自分の携わる企業のあり方、環境、施設、そういう点についてはもっと切実に真剣に考えておるのが今日の労働組合のあり方です。労働者の気持ちです。一体、この人たちがほんとうにいままで、専門委員にしても審議会の委員にしても、自分たちの企業を中心に、企業というのがねから地域社会並びに日本の全体の問題、社会の全体の問題を見ているものであって、国民の一人としてのめがねでもって見ていた方々だと私は信ずるわけにはいかないんです、これらの人たちの経歴から見てもです。やはり自分の企業を通じ、自分の業界を通ずる、そうしためがねでもって見ている方々が多いんじゃないかと思うんです。だから、これらの専門委員なり審議会の委員を拝見しても、ほんとうに真剣に近畿圏整備というものが行なわれるとは考えておらぬ。結局、官僚が作文をするということに尽きるのではないかと思うんです。ましてや、現行法、数々の法律、条例等でがんじがらめになっている各地域の約束、命令、それを越えて、ほんとうに地域住民の利益のために国全体の計画の一つの地方計画として最善な道を歩いているんじゃないと思うんです。先ほども理事会で建設省の官房長から答弁があった——答弁というか、話があったように、これから出そうという法律もわれわれ承知しております。何も功をあせる必要はございません。ほんとうに地域の住民の総意が結集されておらぬと思うのです。これはまあ八巻君に質問してもそれは答弁に困るだろうけれども、せめて、本部長のもとに原案をつくろうという八巻君が、こんな程度で最善だという考え方に対しては十分反省をしてもらわなければならぬと思うんです。これらの企業に働く労働者すら発言権がないということになると、これは重要な問題です。これらの審議会の委員なりあるいは専門委員になっている方々のところに働いている労働者、これらは何ら——私は前提としては、その企業のめがねを持っているという前提から言っているんですよ、振り回されるということであってはならぬと思うんです。どう考えます。
○政府委員(八巻淳之輔君) 審議会なりあるいは専門委員会の運営に際しましての原案作成の途上において、十分なPRといいますか、地域住民に対する浸透というものが足りないのではないか、こういう御指摘でございます。この点につきましても、私どもも審議会の運営を始めたばかりでございまして、当初におきまして十分この専門委員会の中間的な段階における状況が審議会のメンバーに反映しなかった、あるいは審議会の方々からさらにその地域住民にそれが反映しなかったというふうな面でのいろいろとまた行き届かない点があったかと存じます。これらにつきましては、今後十分経験を積みまして、審議会の運営を通じて、そうしてまた一方、地域住民の意向をそれに反映させながら最もいい案をつくっていくという方法について努力してまいりたいと考えております。また、この審議会のメンバーの中で、そうした地域住民、特に勤労者の声というものがそこに浮かび上がってくるような人選になっておらぬではないか、こういうふうな点につきまして、私どもといたしましては、勤労者、特に都市民一般の声というものは、こうした審議会に相当広範囲に議会を代表する方々が入っておられる、また、理事者が入っておられるということで、そこから反映してくるというふうにも考えておりまするし、また専門委員の方々、これはいずれもその自分の携わっておる業務というものを中心に御発言になるのではなしに、やはり一つは企業者であるというお立場もございましょうけれども、同時に、都市民であるというお立場で御発言になっておるというふうに考えておるのでございまして、今後そうした勤労者である都市民の声というものを反映するために、何らかのそうした人選におきましてもくふうが要るという点については、謙虚にこれから先御意見を尊重していかなければならぬと思っておりますけれども、ただいまのところ、そういうふうに考えておるわけでございます。
○田中一君 二府五県のこの区域の中には、府県合併というような問題も各地元で起きておると思うのですが、その点はどういう動きを示しておるのか。それからまた、現在次長として感ずる近畿圏整備というものに対する住民の受け方はどういうぐあいに理解しておるのか、ひとつ聞いておきたいと思うのですが……。
○政府委員(八巻淳之輔君) 私から御説明するまでもなく、すでに近畿圏整備法が生まれてきたいきさつを考えてみまするというと、京阪神を中心としてのあの二府六県の近畿の地域というものが共同で一つのものをやっていかなければならぬという共同体制というものを考えざるを得ないというふうなところから、近畿開発促進協議会というものも生まれましたし、また、近畿圏整備法というものによって法律的にそれを確認してもらうというふうな声ともなったわけでございまして、これらの行政範囲を越えた問題、越えて広域的に処理しなければならぬ問題というものがだんだんと出てまいったという現実の考え方から、二府六県の県住民の総意によって生まれたものである、こう考えております。
○田中一君 この近畿圏のいま考えられておるものとわが国全体の開発の面とどういう関連を持たせようとしておるのか。まあこの審議会の中には、なるほど各省の事務次官が入っておりますが、事務次官は住民の代表じゃないわけなんです。単なる事務機構の一つなんです。したがって、どういう考え方を持っておるか。この近畿圏の場合には、首都圏と違った、開発という目的が入っているわけなんです。首都圏にはございません。したがって、国土総合開発計画との関連は、どちらを主にし、どちらを従にするか。たとえば、近畿圏は近畿圏で一つの計画を立てる、それを全国計画の一つとするんだという考え方か、あるいは全国計画の中の一つとしてその線で考えていくかという点、どちらですか。
○国務大臣(河野一郎君) もちろん、国としてこれを主宰しましてやっておるのでございますから、国全体の開発計画の一部として近畿圏整備をやると。ただし、この法案が議員提出で提案されまして、国会を通過して確定の経過に、ただいまごらんになりましたとおりに、委員さんが非常に地域代表が多いです。そのために、委員会等で決定になりまするものが、まあめんどうなものが決定になるきらいがある。それから本部として提案したものを御納得、願うのに非常にめんどうがあるという点で困窮いたしておりますことを、御承知おきいただきたいと思います。
○田中一君 いま大臣は忙しいか知らぬけれども、私どもが真剣にこういう審議をしている際には、なるべく、委員長から言っていただきますけれども、出席していただきたいんです。
○国務大臣(河野一郎君) まことに相済まぬのでございまして、少し目算が狂いまして、四月早々に予算の配賦をいたしまして、配賦のしっぱなしではぐあいが悪いから、なるべく早目に土木部長を全国から集めて趣旨を徹底するようにしようと。こちらの法案の審議とどういうことになるだろうかということも考えまして、法案はもう少し早目に実は上げていただくことができるんじゃなかろうかというつもりで、もうきょうぐらいならばいいだろうというので、実はごく初めを避けまして、これは考えてやったつもりでしたが、見当が狂って非常に御迷惑をかけまして、相済まぬことであります。
○委員長(北村暢君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(北村暢君) 速記を起こして。
○田中一君 いまの本部長の答弁ならばいいわけなんです。というのは、この審議会の委員を見ましても、全く、地域代表というよりも、行政機関の方々はこれは法律できめていますから当然やむを得ませんが、ここにある学識経験者というものの数が少ないんです。それも前回の委員会では、一応どういう経験、経歴を持っているか、略歴をつけてこっちへよこしてくれと言ったのに出てこないものだから、あなたの来る前に少しやかましく言っておったのです。どれを見ても功成り名を遂げた方々で、これから新しい社会を整備しようというには不適格な人が多いわけです。審議会の場合には、一応それぞれ各部門の立場からの人たちをすくって、まあまあ問題なくしようということはわかりますけれども、専門委員については、はなはだどうも理解ができないわけなんです。たとえばこれらの方々が、いまもるる言っていたんですが、銀行の頭取とか川重の社長とか呉羽紡績の社長とかいう人たちは、やはり自分の企業の目でもってものを見なければならないように習性づけられておる人たちなんです。この人たちがかつて何かのそういう研究団体にいたとか研究しておるとかいうものは見られない人たちが多いわけなんです。そうすると、一番ここの大きな欠点は、働く者の代表が全然入っておらぬということなんです、専門委員の中に。委員には要らない場合もあるでしょう。しかし、全然入っておらない。呉羽紡績がどう言った、ああ言ったといったところが、これは企業的感覚でものを考えるものであって、人間の移動なんということは考えておらないんです。一番の欠点は、働く者たちの代表が入っておらぬ、専門委員の中に。これはおかしいじゃないかということを言っておるのです。同時にまた、全部が、地域の利害に対する発言はできても、国全体の考え方を出す人たちが少ないのじゃないかと思います。また、知らない方が多いのじゃないかと思います。で、御承知のように、これに対する国会議員の参加ということを、昨年のこの審議にあたっては申し上げたのでありますけれども、それが不可能になりました。したがって私どもは、この近畿圏の整備というものは、国土総合開発、いわゆる全体計画の一つの地域計画であるというように受け取っておるわけなんです。今後とも本部長として一こういう方々だけの専門委員会ではとうてい本部長が考えられておるような成果はあげられないということです。ことに学者の専門の分野を伺ってみましたけれども、これは不十分です。こうしたものをやるのに、労働問題担当の学者がおらぬなんということはとんでもない話だ。これに対しては本部長としてどうお考えになりますか。定員もないそうでありますから、これに追加して、そして各地域の発言というものが求められるようにしてほしいと思う。
○国務大臣(河野一郎君) 実は、東京の場合と関西の場合と、御承知のように違いますので、関西では大阪の市長さんがああいう立場でございますが、これらの人は民間経済界と一体になって関西開発問題すべてに関係して、そして一体的立場に立って推進しておられます。東京の財界人と違って、常に非常に私はよく働いておられる、積極的に働いておられることを知っておりますので、むしろ私のほうから人選をするよりも、一体どういう人がなられたならば一番うまくいくだろうかということを御意見を承りまして、そうしてそれらを重要な参考資料にして人選をいたしてきた、率直に申し上げまして。御指摘のように、そういう関係の人が入っておりませんことは遺憾でございます。さっそく考慮いたしまして御期待に沿うようにいたします。
○田中一君 近々国会に提案しようという二つの法律案がありますね、これはこの国会に提案するつもりですか、本部長。
○国務大臣(河野一郎君) この法案は近畿圏としては最初の仕事でございますから、まず押えるものを押えるということが必要でございますから、ぜひまとめて提案したい、こう考えておりますが、いま申し上げましたように、地域代表の問題その他について、すでに御承知と思いますが、首都圏との間に調子が合わないという問題がございまして非常に難渋しているのでございますが、しかし、いずれにしても近々のうちにまとめまして提案をするという所存でございます。
○田中一君 内容は大体推察はできるわけでありますけれども、まあその提案された場合には、もう少し時間をかけて審議をいたしますけれども、地域計画であるならば、まず最初に先行しなければならぬのは、大阪府下周辺の都市の合併以外にないのです。それこそ各都市が大阪市と接続して密着してそうしておのおのそこに別の議会を持ち別の行政庁の長がいる、それが首都圏でやったような形のものを持とうとしても利害が一致するものではないのです。先行するのはやはり都市連合というか、一つになる、近畿都ということになるか知らぬが、一つの形の統一体がなければ、おそらく問題があります、できないのです。で、そういうものが、関西方面の新聞をずっと拝見しておりますと、決してまとまっておらないのです。大阪市周辺だけを考えても、大阪府を考えても、その問題が具体的になった場合には、とうていこれは解決されないのです。私は、本部長としてはそんなに急ぐ必要はないんじゃないか、東京都の失敗は首都圏整備委員長としての河野さんも常にそれ身近に感じているはずです。腰を据えて全体の計画というものを見なければならぬ。ことに現在の審議会委員並びに専門委員が、おそらく政府というか整備本部の原案をただ単に承認しようというような委員じゃだめだと思うのです。私は、今国会に間に合わないでも、もう少し地域住民の代表を各層ともに集めて、新しい感覚のもとに審議されることが望ましいと思うのです。この問題については、法案を出すというのだから出した暁においてそれを審議いたしますけれども、専門委員の構成は考えるとおっしゃるからけっこうです、そうしていただきたいと思います。同時に、事務当局がこの程度の人間で、それからせめて調整費程度の金を十億でいいです、十億くらい持たなければ幾らものをきめても実行されないということです。首都圏整備委員会が、今日十何年になります、整備委員会の前の組織から見ても。五百億程度のものを首都圏整備委員会が調整費として持たれるならば、おそらく河野さん、あなたの実行力ならば相当大きな成果をあげる。オリンピックだから云々ではなく、もっと早くいいものになったと思う。近畿圏がたかだか年間二千六百万円の事業費を持ち、それを地方に交付して、事をやらせようなんということは、ごまかしもはなはだしいですよ。せめて初年度から十億程度の調整費を持てばついてくるものです。ことに関西の人たちは利にさとい、そろばん勘定が高いですから、札束でほっぺたをなぐられれば、このほうが得だとついてくるもんなんです。私は、あなたの本部長としての立場で、せめて十億程度の調整金が持てるような予算をどうしてとれなかったんですか。
○国務大臣(河野一郎君) 御承知のように、法案が通過いたしまして発足しましたのが夏のころでございます。それから準備にかかって、事務所をつくる、人員の整備をするということをやっているうちに、実は予算期になってしまいまして、人もいなければ事務所もないというようなわけだったものをようやくかっこうをつけて、委員の任命をして発足したというときにはもう十一月ということで、何しろ人員の整備と事務所の整備はどうしてもやらなければいかぬじゃないか、それに法案の整備もやらなければいかぬじゃないかというので、こういうふうにして事務所もつくり、人も実は非常に少のうございますが、これも首都圏に災いされまして、首都圏より多いのはおかしいだろうというようなことから、まあやむを得ぬだろうというので妥協したのですが、来年はひとつ首都圏とこの近畿圏については、大幅にいまお話のありましたような趣旨のことを考えて、予算の編成をしなければいかぬだろうと思っておりますが、何ぶんまだ現在まででは、すでに御承知のように、何をやるかということを五項目にわたって、まず近畿圏整備本部としてはこれだけのことは各省ともやることに異存はないという五項目の方向づけをしたというのが、いままでの現実にやった仕事でございまして、これから各府県、それぞれの都市がみな整備もしくは開発計画を持っておりますから、これらを提出願って、十分検討、調整をしてきめる、こまかい問題をだんだん掘り下げていく、基本としては実は五項目にいわれたことをきめておるわけでございます。その程度のことでございまして、いよいよ事業を実施するのは明年度になるというのが現状でございます。
○田中一君 これから出そうという工場の新築制限とか、学校の建築制限とかいう問題も、首都圏においては実効をあげておらないです。したがって、これも河野さん忙しいからあまり近畿圏のことまで、きめこまかい視察もしていないようですが、いま言うたとおり、十一月ごろにやっとできたばかりですから、急いでことし出すというようなことではなくて、もう少し慎重に各地元の実態を知り、あなたの持っている感覚はなかなかいい感覚を持っていますから、だからしげしげと大阪へ行って、近畿圏を歩いて、そうしてこの専門委員をつれて、一々質問して歩いて、まああなたが十回ぐらいこれからこの区域を歩き回って勉強をして、そうしてその判断をするということが私は望ましいと思うんです。あなた何回行きましたか、この近畿圏の本部長になって以来、この地域に何回視察に行きましたか。一ぺんも行かない……。
○国務大臣(河野一郎君) いや、ヘリコプターで空からも視察をいたしましたし、それから委員会も現地で三回開きましたから、その委員会には現地で出席しておりますし、少なくとも五、六回は行っております、この用事のために。
○田中一君 五、六回行くくらいならおやめなさいよ。へたな刺激をするものじゃないのです、あなた、知ってないんだから。もう既成市街地の問題については、いま言う制限じゃとまらないのです。それこそ大阪市を中心とした都市連合的な統一をはからなければ解釈できませんよ。どこへ持っていくのです、何をどこへ持っていく——それこそ非常に現実的な企業者が多いですから、国が移転費、あるいは厚生施設費等も十分の金をくれるならば動きましようということにならざるを得ない。紙きれの命令、法律一つでもって動くものじゃないです。私は、そのときになって——会期もありませんから、その法律案がつぶれるかどうか知りませんけれども、少なくともまあそんなものはこの際お出しにならぬほうがいいと思います。まだまだそれよりもじっくりと取っ組んで各層の人たちを委嘱して勉強して、そうしてきめなければ——首都圏の整備委員長としてあなたはまあ一年半か二年ですね、首都圏整備委員長としては。そのどうにもならなかったというその現実をあなた反省して、近畿圏本部長になったからといって勇む必要は決してないと思うのです。あなたは率直にお聞きになる方だから、きっとそういう答弁をしてくれると思いますけれども、まあそれさえ聞けば、もう採決に入っても、委員長、私はいいと思うのです。
○国務大臣(河野一郎君) だんだんの御注意、つつしんで拝聴いたしました。慎重に考慮いたします。
○田中一君 この程度で……。
○田上松衞君 ちょっとお聞きしておきたいのですが、さっき田中委員の質疑を通じて河野大臣がいま意思表明されたことは、事業の実施は来年度になるだろう、こういうことだったわけですね、そういうぐあいに理解してよろしいのですか。
○国務大臣(河野一郎君) 事業といいますと、どういうのが事業かわかりませんが、行政は進行しておるわけでございます。この委員会自身は、首都圏にいたしましても事業はあまりいたしませんで、ただ田中さんから御注意がございましたから、できるならば明年度においては調整費のようなものでも持って、金を持って、そして各関係機関の事業を調整しつつ必要なものを推進するというような考え方は、私は適切じゃないかという気がいたしましたので、努力をいたしましようとお答えしたわけでございます。
○田上松衞君 私が申し上げる事業の実施とは、当然この近畿圏整備法に基づくところの、これで使っていることばの事業実施ということを申し上げておるわけなんです。そこで……。
○政府委員(八巻淳之輔君) 近畿圏整備法に基づきまするというと、御承知のとおり、近畿圏整備計画をつくる、その計画に基づく事業というのは、各省各省がやっておるわけでございます。その実施の推進をするというのが私どもの任務でございまして、その実施を各省各省、あるいは地方公共団体が計画に基づいて実施を、事業をやる、その計画に基づいた事業をプッシュする、計画どおりにプッシュするというのが私どもの仕事でございます。そのプッシュするために、先ほど来お話のございました調整費——事業調整費というものが要るかどうかと、こういうふうなことでございます。われわれ自身が事業をやるのじゃございません。
○田上松衞君 その点は十分承知しておるわけなんです。 そこで、必ずしも法だけにとらわれて言うわけじゃないですけれども、法を無視してはならないということは、また言うまでもない。それで、これによりますと、まず整備計画を立案しなければならぬ。そして、さらには、これを決定しなければならぬ。決定したときには、総理大臣が関係行政機関の長及び関係地方公共団体に送付するとともに、総理府令の定めるところによって、これを公表しなければならぬ、こういう順序があるわけですね。そこで、公表された場合に、今度はそれを承知できるかできないかという、関係者というのは、広く住民も含んでおるだろうと思いますが、これらの者は、三十日以内にはこれに対して意見を述べることができる、あるいは、さらには、これがまた審議会に返る、いろいろやって計画変更等々というものがまたなされていく、こういうことを考えると、この期間というものは相当かかるだろうと思うのです。そうしますと、いままだ立案すらできていないということでしょう。いわんや、決定というものは一体いつごろになるのか、推進をするのだというおたくの仕事の範囲ですね。立案までにはこれは責任を持たなければならぬが、そのめどは、時期は一体どのくらいとわれわれ承知してよろしいのか、いつごろと……。
○国務大臣(河野一郎君) いまお答えしましたように、一応の委員の人選も終わりまして、専門委員会で立案をしてもらって、専門委員会で立案のできたものを整備審議会、委員会にかけて、そこできめていくという順序でございます。いま、せっかく専門委員会に部会を設けてそれぞれの仕事の案を立ててもらっている、勉強してもらっているというのが現在の状況でございます。それがどういう方向で、どういうふうにいくかということは、これはちょっと事実の予測は立てにくい。私どもとしましては、明年度の予算の編成のころまでに、ひとつ行政費といいますか、調整費といいますか、というようなものも考えつつ地元で——いまいろいろお話になりましたが、地元の要望のないものをこちらだけでやるというようなことは、実際問題としてまあまあ私はないと思います。したがって、地元の要望とこちらの意見とが一致した場合にこれを推進するということだと思います。したがって、それが一回りし二回りしてまた回らなければならないというような事態が起こるということであっては、本部長としてははなはだいかぬと慎重を期してやっておりますが、先ほど申し上げましたように、いまようやくとにかく役所らしいものができかけて、人員が足りないから、人員をふやしてよろしゅうございますかというのがこの法律でございまして、これでふやしてよろしいということになれば、まだまだ、ふやしたって二十人ふえるだけでございますから、どうにもなりませんで、大阪の事務所へ実際に行ったって人がいないから、大阪府庁あたりから人を借りて手伝ってもらってやっているような現在の状況です。これでは困るので、もうちょっと大幅にと思って初め考えたのですが、大幅にふやせば首都圏より人件費がふえるじゃないかというので驚いたり、首都圏もそんなに人手が足りないのかというように気がついたり、はなはだ私として相すみませんが、どうもこういう法律案は議員さんもつくりっぱなしで、あと予算をふやせふやせということを言ってくださらぬから、さっぱり仕事が進んでおらぬのははなはだ遺憾でございますが、ひとつできるだけ一生懸命やりますから……。いまお話しでございましたが、ありていに申せばそういうことでございます。
○田上松衞君 私の心配している点と大臣のお答えになるのとは相当ねらいどころが食い違っているのですよ。私がいま大阪事務所の陣容をどうこうするという、人員が少ないとかなんとかいうその前の段階において非常に危険を感ずるわけなのです。ということは、さっき田中委員の質疑の中で、ほんとうにそうだと痛感をしたわけですが、大体審議会自体の組織、これはしかし、もう一たん法律でこうきまってしまったものを、それすらも、法律にきめられた内部でさえも、まだ十分にこれを大きな懸念されるところに配慮して整えたということになっておらないうらみがたくさんある。たとえば、具体的に申しますならば、委員は、言うまでもなく、各省から持ってきたもの四十三名までできるわけですね、審議委員は。ところが、現実はどうなっているか、四十二名しかないのです。もう一人の余裕があるのです。そこで、田中委員がさっき指摘されたように、一番心配される問題は、ほとんどが官僚——悪いことはで官僚を中心としたいわゆる特殊階層の独善的なにおいを強く感ずるわけですが、われわれがそこで望みたい点は、いわゆる学識経験者というもの、このものが六人までできることに法自身はなっているにかかわらず、この数が足りない、四十三人の中で。
○国務大臣(河野一郎君) 御発言中ですが、一人足りませんのは、太田垣会長がつい最近なくなられましたので、欠員になっております。それは決して初めから欠員にしておくとかなんとかということではございません。その点ひとつ御了承願いたいと思います。
○田上松衞君 欠員のことは承知しております。、だから、なおいかぬというのです、私の言うのは。これは特殊階級のものだ、これは田中委員言われたように、今後いろいろ、前段に申し上げたように、計画が公表される、これに対して関係者が異議を申し立てることができる、そうして何べんでも計画の変更が考えられる、こんなことを繰り返し繰り返ししていれば、現実に一体いつ事業が実施できるのかという心配をわれわれは持たざるを得ない。そこで、これをスムーズにやっていくのには、何としても住民の意向を最もよく聞ける者、もしそういう者の当てはめ方を法律で規定してないというならば、いわゆる学識経験者の中にその方面から物色すればいい。田中委員さっき言われたように、労働問題等に精通する学者というものがないということはおかしいじゃないか、まさにそのとおりだと思うのです。そういうところからでもお聞きになって、そうしてやって関係住民を納得さしていく方法をとりますならば、あと、そこに立案され、決定され、公表され、やっていくならば、次の実際の事業実施というものは、スムーズにいけるはずのものだ。その根元がゆるんでしまっているのだろう。私は、このことをやっているいわゆる事務所の人員というような問題は必ずしも、みずから実施するのじゃないから、事業はそれぞれの方面でやるのですから、そうたくさんの数は必要としないだろうと思います。その点については、大臣と逆の意見を持っている。
○国務大臣(河野一郎君) 御意見でございますが、東京にあります数多くの委員会をごらんいただきましてもおわかりのとおり、委員会が幾らあっても、委員会でものの進むはずがございましょうか。委員会が幾らあったところで、委員会へかける原案をつくり、事務を処理し、これは社会党さんでもそう、事務局がしっかりしているから、うまく国会活動ができるというのであって、親方が幾らおったって、親方だけではどうにもいきません。これは社会通例だと私は思うのです。したがって、事務局なしにものを進めろとおっしゃっても、準備なしに踊りは踊れない。これは第一点にひとつ御考慮いただきたいと思うのです。 第二点は、法律に地域代表が多過ぎると思う。露骨に申します。地域代表が多過ぎますから、会議を開くと、この地域代表が、みな各県、ひどいものになりますと、県会の議決を経なければ、ここで意見は述べられません、という議長さんが出てきます。だから委員会を開きましても、説明をすると、承ってきょうは帰ります、というような人が出てきます。それがみな帰って報告しなければならぬから、おみやげに一言ずつ、村会議長から村長からみんな一言ずつやる。これはこれくらいめんどうな委員会というものはない。地域代表がこれくらい発言する問題はないのです。いまのお話をしいて言えば、労働代表が抜けておる。これは私も決して異存はございません。しかし、これくらい地方民の意見が反映する委員会、発言の多い、速記録の多い委員会というものは、私はないと思います。しかも、その間に、田中委員から先ほどの御指摘がありましたとおりに、国家目的と地方のこれらの立場とどうなるかというと、私は、国家目的と並行しつつ行くのでなければいかぬ。ただ単に近畿圏だけの問題じゃない。全体の立場に立って近畿圏を見なきゃいかぬということは当然だ、こういうことになりまして、その間の調整、取りまとめが、先日も臨みましたところがとんでもない発言がありまして、どうにもこうにもならなくなろうとしたのです。まあここで申し上げる必要ないかもしれませんが、そういうことでございまして、まあいまのような御意見を承りますと、これはこんな法律はなかったほうがいいのじゃないかなというような気持ちもして、これからもこの本部長は引き受け手がないのじゃないかと、大阪まで出かけていって、現地にいけばさんざんに言われる。議会へ来ればまたやかましくお小言をちょうだいする、これはとうていつとまらぬというような気もするくらいでございまして。しかし、そうは申しましても、何とかできるだけ努力いたしまして、ひとつ皆さんからせっかく御注意をいただいたものでございますから、御注意を体してひとつ基礎は固めたいと、善処したいと考えます。
○田上松衞君 大臣の時間が非常に迫っておるようです。したがって、私も、これをくどくいまさらああだこうだと言いたくはないのです。ただ、いま答えられるのと私がお伺いしておる点とが、どうもねらいどころが違っていますので、このことだけは誤解のないようにしておかなきゃいかぬと思う。いま大臣の言われたのは、地域代表が多過ぎる。およそ地域代表というのは、これらの府県知事あるいは議会の議長というものをさして言っておられることだろうと思うのです。さっき大臣がおられない間の質疑応答を聞いておりますと、どうも審議会にしろ、専門委員会にしろ、全くこれは秘密主義だと、ことばは悪いかもしれませんけれども、こういうところでいろいろ審議された事項というものは、全然下に浸透していないということのようです。そうして次長のほうでも、これをこういうぐあいに、理事者あるいは議会代表というものをたくさん入れておくという法律の精神は、十分住民にこれが浸透できる方法としてやったのだろうと、ことばは違うかもしれませんけれども、そういう意図でやったにかかわらず、必ずしも予期しておったような効果でなしに、逆にいま妙に下には一向何もわからぬというようなことになっておることを認められておるようなニュアンスで御答弁があり、そうして、これに対して、将来十分今後についてはそういう方面を何とか補っていかなきゃなるまいというような意味合いの御答弁があったと、私はこう受け取っておるわけです。ところで、いま言ったのは、そういうようなわからぬままに不必要なほど——大臣が言われるとおりなんだ、不必要なほどいろんなこういうような地方機関の理事者だとか、こんなものを、それぞれのすべての県会の議長あるいは市会の議長というものをひっかき集めてやっておるけれども、肝心な下には予期したとおりのあれをやっていないから、そのことよりは別にじかに将来、さっき申し上げたように、いろんな関係者から異議の出ないような行き方を巧妙に考えていくという方法がいいじゃないんですか、こういう問題を申し上げておるのですが、その意味において誤解のないようにしていただきたいと思います。 それから、つけ加えておきます。一名の欠員の問題は、会長が欠員だからと言われるのですが、幸い一名の欠員があるのですから、何かそれに沿ったような人選をお考えになるならばいいのじゃないだろうかと、問題はとにかく審議審議に日を暮らしておるようなことでなくして、どんどんこれが一刻も早く事業が実施されるようなことをわれわれは期待するわけなんです。その意味においてつけ加えておきたいと思います。
○委員長(北村暢君) ただいまのは御意見のようでございますから……。
○田上松衞君 この際大臣の気持ちを聞いておきたいのです。
○国務大臣(河野一郎君) よく承りまして、私として至らぬところがありましたら十分反省もいたしまして気をつけてやることにいたします。
○委員長(北村暢君) 先ほどの田中委員の要求しました資料が間に合わないようでございますから、ひとつボックスの中に入れておくようにしてください。 別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認めます。 それではこれより討論に入ります。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(北村暢君) 全会一致と認めます。よって本件は全会一致をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会