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46回国会参議院1964/04/07

建設委員会 第19号

発言数
41
登壇者
4
会派数
2
開催日
1964/04/07

会議録

北村暢日本社会党

○委員長(北村暢君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  先ほどの委員長及び理事打ち合わせ会の結果を御報告いたします。  本日は、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件の質疑を行ないます。   —————————————

北村暢日本社会党

○委員長(北村暢君) それでは本日の議事に入ります。  地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。  御質疑のある方は、順次御発言願います。

田中一日本社会党

○田中一君 提案理由の説明にあるとおり、「整備本部は、発足以来着々と体制を整え、その運営も軌道に乗りつつあるという現況であります。」の説明を願います。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 御承知のとおり、近畿圏整備法は、昨年の七月十日成立いたしまして、それ以来事務所の設置とか、あるいは人員の整備というようなことでやってまいりまして、九月には、近畿圏整備審議会の委員の発令をいたしまして、構成を整えたわけであります。第一回の審議会が九月の初句に行なわれまして、その後審議会の下部機構でございまするところの専門委員というものの発令を十二月にいたしまして、第一回の会合をいたしたわけでございます。その問におきまして、本部の事務局といたしましては、その後における専門委員会あるいは審議会において議題に供すべき諸材料につきまして、整備につとめておったわけでございます。ことしの春から専門委員会を二つに分けまして、すなわち、計画部会と法制部会という二つに分けまして審議をお願いすることにいたしております。すなわち法制部会におきましては、御承知のとおり、近畿圏整備法の第十三条と第十五条におきまして、一つは、既成都市区域内における工場、学校等の制限に関する法律、一つは、近郊整備区域であるとか、あるいは開発区域であるとかいうところにおきまする整備開発の手法をつくるところの整備開発法というものが近畿圏整備法において要求されておるわけでございます。したがいまして、その二法案につきまして、いかなる内容を持つものであるべきかということにつきまして、専門委員会の法制部会におきまして、一月の十七日から自来三月の初旬にわたりまして、七回にわたって審議を重ねてまいりました。なお、計画部会といたしましては、近畿圏整備法の規定にもございますように、近畿圏整備計画というものが、まずその近畿圏整備計画の背骨になる基本方針と、それから区域の指定、それからもう一つは、久重要施設の整備計画という三つになっておりまするが、まず、とりあえずその背骨になる基本方針というものを策定いたしますために、この春以来数回の会合を持ち、まだこれからも月に二、三回ぐらいのスピードで審議を重ねてまいります。現在の目途といたしましては、この六、七月くらいには、近畿圏整備計画の基本になる基本方針というものを打ち出すという気がまえでいませっかく勉強中でございます。  これが大体いままでの状況でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 審議会の委員並びに専門委員等の構成、人名その他を資料として出していただきたい。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 後ほどまた書いたもので差し上げたいと存じますが、もうすでに御承知のとおり、整備審議会のメンバーは、全体で四十三名になっておりまして、その大部分は知事、市長、市会議長、府来会議長というふうな方々で構成されておるわけです。その余の六名というものにつきまして、学識経験者で充てられておる。その六名の学識経験者につきましては、当初発令されましたのが小田原大造、大田垣士郎、井口竹次郎、松下幸之助、米谷栄二、村山長挙というふうな学識経験者で構成されております。また、専門委員会のほうは、これは二十名で構成されておりまして、そのうち十二名が大体事業界あるいは言論界の方々、八名が学界の方々、こういうふうなことで構成されております。

田中一日本社会党

○田中一君 木曜日までにその資料をお出し願いたいと思います。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 承知いたしました。

田中一日本社会党

○田中一君 労働組合関係は専門委員に入っておりますか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 特にそうした、何と申しますか、グループと申しますか、サークルとして、それから代表者を求めるというようなことはいたしておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 その理由はどういう理由ですか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) これは財界の方々あるいは言論界の方々、学界の方々ということで、中立委員の方々あるいは専門委員会の方も、そうした学識経験者ということで地元から出ておりまして、これらの方々につきましても、当然その一般の都市民としてのいろいろな感覚というものをお持ちになるというふうな意味で、特にそういうふうな職域別に求めるということはいたしておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 区域内の国民の代表として、労働組合に関与しているものは学識経験者の範疇に入らぬと、こういうのですか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) そうした労働界に籍のおありになる方々につきましても、今後委員にお願いするということはあり得るわけでございまして、現在のところは入っておらないと、こういうことでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 専門委員の定数は何できめていますか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) これは、現在は専門委員には定数はございません。したがいまして、今後の審議の運営と申しますか、審議の進行状態に応じて、専門委員の数というものにつきましては弾力性があるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 私は、人間の職域を云々するのではございませんが、何も支配者側の立場の者や、評論家的立場の者だけでもって、この近幾圏整備の大きな目的は達せられると思っておらないのです。少なくとも働く者——資本家も働いているけれども、少なくとも働く者の団体の中から出すのが当然なんです。もし、しいて言うならば、財界の人たちは少数でもいいと思うのです。財界の人たちは、広義の日本の経済というものを中心に考えている人もあれば、ことに大阪の方々は、割合に利にさとく割り切りが早い、したがって、自分の担当する企業というものに結びつけてものを考えがちなんです。支配者側の人間だけが専門委員として参加するということはあり得ないのです。定数が法律できめられておるものじゃない。また、任期等も、おそらく一応委嘱して目的の議案というものが済めば新しい編成をするのかもわかりませんけれども、それならなお働く者たちの動態、希望というものが織り込まれなければ何にもならないのです。ほんとうに生きたものにならないのです。さっそくそれらの諸君を何人か専門委員に任命する考えはありますか。これは八巻君、君から答弁してもらうのが酷ならば、本部長から答弁を、おそらく本部長は、そういたします、という返事をします。必ずします。一体だれがそういう選考をしたのですか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) この委員の選任につきましては、内閣総理大臣が任命するわけでございまして、実質は近幾圏整備長官である河野国務大臣がおやりになっておるわけでございます。ただいまもいろいろと御意見ございましたように、専門委員の人選というものにつきましては、学識経験者から出すと、こういうことで、今後、だんだん審議すべき問題点の展開に応じまして、そうしたいろいろな意味からの学識経験のある方々というものをお願いしなければならぬと、こう思っておりますので、ただいまの田中委員の御発言は、そうした勤労階級と申しますか、一般の都市民の大部分を占めるそうした方々の中での学識経験者というものを加えたらよかろうという御意見に対しましては、今後十分尊重してまいりたいと、こう思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 木曜日までに、審議会の委員、専門委員、その専門委員の経歴というものを添えて資料で出していただきたいと思う。その問題については、そのときに質問いたします。——委員長、要求してください、それを。

北村暢日本社会党

○委員長(北村暢君) ただいまの田中君の要求に対して、提出できますか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) その現在の職歴あるいは年齢等につきましての資料等、差し上げたいと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 大阪事務所の構成、それから大阪事務所の受け持つ事務の分担、予定されている職員の前歴、大体もうきまっているだろうと思うのです。次長の手元で十分にそれはもうきめられておるのだと思うのです。たとえば大阪府からどういう人が来る、どこからどういう人が来ると、おそらくわかっているのだろうと思うのです。それらわかっている範囲を説明してもらいたい。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 大阪事務所の設置につきまして、今年度の、昭和三十九年度の予算におきまして、現在まで二十名の定員でありましたものが、十七名の増員ということで合計三十七名になるわけでございます。この十七名の増員の幅の中で大阪事務所を設置するわけでございまするが、大体大阪事務所の設置のために十名をさしあたり充てたいと、こう考えております。この十名の内訳につきましては、所長であるところの三等級の職員が一人、課長補佐クラスの者が二名、係長クラスの者が二名、係員が五名と、合計十名というふうなもので構成してまいりたいと存じております。現在のところでは事務所が正式に認められておりませんので、二十名という本部の定員の中から出張駐在というふうな形で四名ほどの者を置いております。したがいまして、今度大阪事務所が正式に設置されまするというと、大部分の職員は、現在すでに出張駐在しております者の振りかえと、ほかは新しく採らなければならないと、こういうことになるわけでございます。しかしながら、いずれにいたしましても、この十人の大部分は、世帯は小さくありましても、運転手であるとかあるいはタイピストであるとか給仕であるとか、そうした庶務職員も相当それに食われてしまいますので、実質上の事務をいたしますのは、ただいまも申し上げましたように、課長補佐が二人、係長が二人と、こういうふうなことになるわけでございます。これらの者につきましては、それぞれ関係の向きから、すなわち地方公共団体であるとか、あるいは関係の出先機関、つまり各省の出先機関というふうなもの等から選考いたしたいと考えておりまするが、できるだけ現地で採用すると、現地に根の生えている人を採る、こういう方針で考えております。  御承知のとおり、定員増につきましては、総理府設置法の改正によりまして十七名の定員が認められるわけでございます。この総理府設置法のほうの案件は、目下衆議院の内閣委員会のほうにかかっているわけでございまして、これが上がりませんと、実質上の増員ができない、こういう関係に相なっております。また、大阪事務所の仕事でございまするが、大阪事務所として、当面さばいていかなきゃならぬ仕事は、御承知のとおり、この近畿圏整備審議会にいたしましても、大体近畿の方々ばかりで構成されている。また、その下部機構であるところの専門委員会につきましても、その専門委員はほとんど全部が近畿の方々で構成されているというふうな関係で、この開催はほとんどが現地で行なわれるということになっているのでございます。したがいまして、これらの審議会の開催のために、いろいろの段取りをする、運営をするということの仕事というものは、ほとんどが大阪事務所の仕事になるであろう、こう思っております。  また、いろいろな現地につきましての調査というものも、今後進行していくわけでございまするけれども、これらのものを大阪事務所を中心として地方公共団体なり、あるいは出先機関の各通産局であるとか、あるいは農政局であるとか、そういうものとの連絡によって行なわれていく必要があるというものが相当ございますので、そうした現地における調査活動をやらせるために、どうしても大阪事務所が必要であり、また、大阪事務所の仕事はそういうものになる、こういうことであります。

田中一日本社会党

○田中一君 これだけの膨大な調査をこれから始めようというのでありますから、当然地方公共団体の機関を相当動員すると思うのです。この調査をするための地方公共団体の基礎的な調査資料の調製というものが、何か予算づけでも国がしょうというのか、あるいは地方公共団体がそれぞれ自分のほうの予算でそうした調査をしようとするのか、その辺の財政的な面と、それから各地方公共団体が負担する業務の範囲というものをひとつ明らかにしてほしい、調査業務の範囲、調査事務の範囲といいますか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) お説のとおり、こういう調査というものは、この事務局の職員だけでもってとてもまかない切れるものではございません。したがいまして、地方公共団体、二府六県のそれぞれの調査機能、すなわち、おもには企画部を中心にしての調査活動でございまするが、そういうものを使ってやるよりはいたしかたございません。また、特殊な研究につきましては、民間のしかるべき研究機関に委託してやるよりしかたがございません。これらに必要な経費といたしまして、約二千六百万円くらいの調査費を計上いたしております。この各府県にお願いいたしますものは、各府県が、それぞれ各府県計画というようなものを、いままでもおつくりになるように、勉強をしてまいっておりますが、そういった基礎データというものを、耳をそろえる、頭をそろえるという意味で、昨年の秋から約百表に及びますところの、人口、産業であるとか、土地利用であるとか、そういった静態的な統計というもの、調査表というものをそろえるということで、各府県にお願いしてございます。すなわち、各府県における土地に関連したそうした諸データというものを静態的に押えるということが、第一段階として行なわれているわけでございまして、それらのために調査委託費を各県に差し上げております。また、各省関係にわたりまするようなもの、すなわち道路、港湾、鉄道軌道、こういったようなものにつきましては、各省からそれぞれデータをいただいている、また、それで足らないものにつきましては、直接関係の団体に委託して調査をするというふうなことをいたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、三十九年度に計上されている調査費二千六百万円程度のものは、これは本部並びに大阪事務所で使うのであって、各公共団体にはこのうちから調査費として交付金はないということですか。各府県は各府県の予算でやっておるということですか。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) いま申し上げましたように、各府県にお願いする分と、私どものほうで直接研究団体に委託する分と、二つに分けられるわけでございますが、この二千六百万円の中で各府県にお願いする分につきましての調査委託費というものを各県に流す、こういうことにいたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 そこでたとえば、これは各府県あるいは市町村等は下請的にそれぞれの行政区域内の問題を調べると思いますが、たとえば宇治川、淀川の水の問題にしても、現在でも各府県とも調整がついておらないのです。そういう各県にまたがる共通部分というものは、どういう機構でどういう人たちがそれに対する一つの判断というか、計画というものを樹立するか、同じ調査といっても、おのおのがおのおののほうに我田引水的な調査並びに結論を想定しながら行なうのでは、近畿圏整備本部の精神というものがないわけであります。そういう問題がたくさんあります。そういう問題はどういうところで調整して結論出すのか、あるいは調査段階ですら、資料調製の段階ですら、そういう問題があると思うのです。ただ素材としてめいめいがめいめいの行政区域内の自分たちだけの利益というものを中心に持ってくる調査と、近畿圏全体の総合的なものとおのずから違うわけです。それはむろん審議会でもって最後の結論は出すのだということになるでしょうけれども、それは演出です。形式です。その前に、もはや一つの方向というものは、お互いに理解し合いながら調査しなければならぬと思うのです。そういう点の調整というか、調査段階における調整というか、あるいは近畿圏整備本部から一応の結論を与えられたこの方向に向かっていくのだけれども、これに対する調査はどうかということで非常に違うのです。その点は調整という形になるか、総合的な目途をどう持っていくかということを伺っておきます。いまの各府県に調査費を交付するということは、一つの整備本部の意思がなくちゃならぬのです。目的がなくちゃならぬと思うのです。方向がなくちゃならぬと思うのです。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 調査の方法につきましても、非常にむずかしい問題について御示唆があったわけですが、現在まで一年にならないわけなんでございまして、先ほど申し上げましたように、現在のところは、各府県の持っておるもの、あるいは各省の持っておるデータを検討、整備するというところが手一ぱいでありまして、それぞれの各府県の持っておるデータというものをさらに検討しまして、そして足らないところ、あるいは各府県間のでこぼこなところ、あるいは新しい角度から見てこういうふうなものの考え方で調査資料を補充すべきであるというような考え方、それへまあだんだんと発展していくわけであります。したがいまして、各府県からもらう資料というものは、現在の静態的な資料、それからさらに一定の意図を持って調査するという段階におきましては、これはなかなか各府県なり、一つの縦割りの行政のところにお願いしても無理じゃないか、また別な意図でもって本部自身が計画を立てて調査をしかるべきところに委託したり、あるいは直接調査をいたしたり、そういうことでやっていかなければならないと思っております。現在たとえば、私どもは調査について非常にしろうとでございますけれども、水の関係にいたしましても、十年あるいは十五年先を見通したところの水に対する需要がどうなるだろうか、また、水資源の供給がどうなるだろうかという先を見通しての計画ということになりますというと、現在あるところの資料というものは不十分であるというふうなことが言われているわけでございます。したがいまして、そうした先の見通しを立てるという場合におけるさらに必要なデータをどこからとるか、どうしてそれをまかなうかということは、これは本部の調査事務にとって非常にむずかしい問題でございまして、これから十分研究させていただきたいと、こう思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 八巻君は突然引っぱり出されたから君にあまり質問してもいかぬと思うが、結局審議会に国会議員を入れなかったということ、これは御承知のように首都圏は国会議員を入れた、近畿圏整備は入れなかったということは、多少やりいいと思う。やりいいということはなぜかというと、政治家というのは、御承知のように、選挙区が一番大事ですから、やはり自分の選挙区の住民全体のためにマイナスになるようなことに賛成しがたいのは当然なんですよ。だから、その意味では中央の議員がおらぬということ、原案では地方議会の議長ですら入れまいという原案であったものを、これを修正されてこういうことになったのでありますが、なかなかむずかしい問題なんです。首都圏の今日までの経験から見た場合、何にもしていないということなんです。首都圏でもしていないですよ。ということはできないということです。たとえばオリンピック開催という一つの大きな目的があってすら、なかなか利害が一致しないわけなんです。まあどうやらこうやらまとまった。一応時間的に待っておれぬからこうなっているが、このように一応間に合うようになっておりますが、ことに近畿圏の総合的な一つの地方計画というもの、ちょっと地方計画というより中間的なものですが、地方的総合開発というか、これはもうこれから八巻君はずいぶん苦労をすると思う。しかし、出発した以上こんな予算じゃ困ると思うのです。これが首都圏のようにだらだらと、能なしの、全体の政治も知らない、行政も知らないという都道府県の長がすわっていますとますます困難になってくると思う。首都圏の例を見ればわかるとおりです。したがって、この近畿圏の場合にも、私どもはそれを非常に心配しておった、何にもならぬじゃないか、ただひとつのよくなるであろう将来に対する安心感を持とうとして努力しているんです。何にもできやしません。さっきあなたが言っているように、学校、工場等の人口の過大化を防ぐために、どうするこうする、これは東京都もやっております。やっても何にもなりません。私は逆に東京都などは、その場で消費する消費財の工場はどしどし都心に持ってこいと言っているくらいなんです。むろんそれには空気の汚染等、そういうもののないような職種を選ばにゃならぬでしょうけれども、ただ総合的なということ、この二府五県ですか、この間の総合的なということですらなかなか実効があがらないのですよ。あげにくいものなんです。事務当局のあなた方は振り回される、そうでない形に持っていくのには、やはりここに十億なら十億、二十億なら二十億の調査研究費、調整費をもって、そうして二府五県の住民——住民というか、居住民ですね、お金で横っつらを張って理解をさせることしかないです。空論、空文、これでほんとうの計画をさせようなんでいうのは無理なんです。たかだか二千六百万程度のものをもって、まあ最初の一年だからしようがないにしても、私は初年度、二年度だからこそ一番大事だと思うのです。まあ五十億程度の金をずぼっとここへ持ってきて、これでもって完全なものをつくるんだとなると、これはもうそれこそみんな住民が、ほんとうにやる気なんだ、それじゃほんとうのものをつくろうという気がまえになるんです。どの地方公共団体の議会も、どの議会も賛成するわけです。あんな鼻くそみたいな金でもって、幾ら、どこに調査費を交付するのか知らぬけれども、また学識経験者という評論家を集めて何をやろうといったって、現行法というものがある、法律があるんです。この法律の前にはみんなひっかかっちゃうんです。前進できないんです。夢のマスター・プランは書けないんです。一つ一つ積み重ねた、常に法規、条例等々と照らし合わせながら、その間を縫って一つの計画をもっていこうということになるのです。その間を縫って、がんじがらめになっている地方公共団体の行政機構というものも、御承知のようにがんじがらめなんです。すき間のないように固められているんです。その問を縫って総合的な二府五県の県民の将来を考えたプランというものはなかなか発見しにくいのですね。これから苦労すると思う。同時にまた、苦労して何にも得るところがないという結論になるんではなかろうかと心配をするんです。それならばいま言うとおり、労働組合なり全然ずぶのしろうとでいいから、これと思う者を専門委員のほかに、ほんとうに夢が描けるというようなマスター・プランを募集したらずっといいです。その中からよりよい計画が発見し得ると思うのです。これは私の議論ですよ。ただ東京都の中心になっている首都圏というものの考え方、首都圏そのものは何にもしなかったということなんです。できないということなんですね。それには首都圏整備の本部が、東京の場合には五百億程度の調査費というものを別途握る、これならできます。これならついていきます。これならもう人間は要らぬです。この五百億というものをこの計画のために交付する、渡してくれる、これならききます。まあ、八巻次長もこれからずいぶんイバラの道を歩いて、せめて国会議員が審議会におらぬから毒舌は聞かれないで地域的なことだけで済むからわりあいに楽か知らぬけれども、われわれが入っていればこっぱみじんにたたきつけることになると思う。私の質問はこれでやめますが、どうかひとつほんとうのものをつくるように、私はことに長官がわりあいに実行力がある河野建設大臣だからまあ何かはやると思う。しかし熱意はありませんよ、どうでもいいよなんて言っているんだからね。軽いもんだ。ひとつ八巻君、せっかくあなた次長になったんだから一生懸命やってくださいよ。  私の質問はこれで終わります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 関連して一言だけお聞きしておきたいと思います。いまの田中委員の質問に関連するのですけれども、首都圏整備委員会の話が出ました。あれは自分で予算をとっているんだが、非常に少ないものですから、いわゆる事業費なんというものはないものだから、みな建設省とか運輸省とかその他のお役所に依存して、そうしてそこで予算を立ててやるわけですよ。だから、結局整備計画をお立てになっても、各省の計画を採用して踏まえておれば実行できるのですが、そうでないと計画倒れになってしまうわけですね。結局、何がそれじゃ一番国民の目に映るかというと、結局工場とか学校とかを規制することだけになってしまう。消極面だけは非常にはっきり効果をあらわすけれども、積極面の近畿圏整備という方面には、整備本部ができてもどうも計画倒れになりそうな心配がある。それは首都圏のいま田中委員が言われたことでも推測はできると思いますし、われわれもそう感じるのです。そういうことのないように特段のくふうができておるかどうかということについてお聞きしたいと思います。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) ただいまお話のとおり、首都圏整備委員会ができてまあ六、七年たつわけでございまして、その間におきましても、なかなか予算の一括計上であるとか、あるいは調整費、事業調整費を持つとかというふうなことにつきましては、従来もまあ努力をしたのでございましょうけれども、なかなかそういう実現の運びにならぬわけでありまして、近畿圏の場合におきましても、そうしたものを持つということによって計画の説得力ばかりではなく、計画が絵にかいたもちにならないというために一歩前進するのではなかろうかということで望ましいことでございます。しかしながら、首都圏ですらそこまで至らないというところで、私どもまだ出発早々の近畿圏としてなかなかそこまではいかぬだろうと思っております。ただしかし、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、今年中に基本方針を立て、また各地区の整備計画の前提になる地区の指定をし、また、こういった根幹になるような道路であるとか港湾であるとかというふうなものについての重要施設の計画については、今年の末までにその計画を打ち出してまいる、こういうことによって、昭和四十年度の予算では、それらの計画に基づいて各省に重点的にお願いする、こういうようなことに努力してまいりたいと思っておりまするし、また、地元といたしましても二府六県が結集いたしまして、近畿圏整備開発促進協議会、こういうのを持っておるわけでございます。これらはもちろん独自の調査活動をいたしまする反面、そうした積極的な計画の実施という面について側面から中央政府を応援するといいますか、に働きかけるという使命を持って生まれておりますので、これらの地元の熱意と、あるいはそうした近畿圏整備開発促進協議会というふうなものの力というものも十分考えて、私どもはまあできるだけ努力を尽くしたい、こう思っております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 いまの独自の予算をお持ちになっておるのは二千六百万円ですか、近畿圏整備本部としては。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 調査費として計上しているのは二千六百万円でございます。

石井桂自由民主党

○石井桂君 首都圏整備委員会では、それに当たるものは何億でしたかね、三億くらいだったかな。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 首都圏整備委員会のほうも、たしか一億の範囲内でございまするから、そのうちの人件費を除きますと約四、五千万円のものが調査費じゃないかと、こう考えております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 いわゆる事業をやることのない役所ですから、どうしても自分の主張が通らないだろうと思うのですよ、たとえば、建設省の中でも道路局とか河川局は非常に力があるのだけれども、比較的ずいぶん仕事をやってるような計画局などはあまり力がないということで、やっぱり予算を持ってない役所というものは力がないと思うのです。だから、いろいろ計画しても実行の歩どまりが非常に悪いんじゃないかと思うのです。そういう点で、いま心配して申し上げたのです。  それから、もう一つ念のためにお聞きしておきますが、工場規制をやられるですね、この工場規制は、私も首都圏の工場規制の法律が出るときに意見を申し上げておいたんだけれども通らなかったのですが、田中委員が言われるような非常な多くの審議なり討議があって、そこで自活するに必要なものの工場とか、そういうものはやっぱり規制しないほうがいいじゃないかと、こういう意見と、もう一つは、前からあって少しでも増築することによって、あるいは改築することによって、非常に国民に利益をもたらすのに、規制をするからというので容赦なく切ってしまう、どっかへ行っちまえと。こういう指導がなされる傾向にあるのですよ。工場規制というのは非常にむずかしい問題です。ただ設備だけ移るのじゃなくて、それを動かす機能、人間もありますし、機械もあるし、そういうことで非常にむずかしい問題なんだが、そういう工場規制の方針として、日常生活の必要品の生産工場とか、あるいは既存の工場で相当に大きなものであっても、幾らか拡大をする余地があるものかないものか、そういう方針についてこの際確かめたい。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 工場規制の法律の内容につきましては、現在各省と折衝をいたしております段階でございますので、どういうことになるかということを、ここではっきり申し上げるわけにはまいりませんけれども、大体首都圏における工場、学校等の制限に関する法律の一応レールが敷かれておりますから、それの現在までの運用というものに対する反省等も考えて、どういうふうなものを考えるか、たとえば許可基準の内容にいたしましても、いまお話がございましたように、工場の拡張というものが、工場の合理化あるいは近代化というものに資するような場合、あるいはそれが都市民に役立つような場合、そういうようなものにつきましては、これは例外的な許可として認めていくということもあるのではなかろうか、こういうようなことまで議論されているわけでございます。そうした石井委員の御意見の点等十分勘案して研究を進めたい、こう思っております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 もう一つだけ、最後に承っておきたいと思いますが、近畿圏整備計画というのは、国土計画の一環の地方計画なのか、都市計画なのか伺います。

八巻淳之輔近畿圏整備本部次長

○政府委員(八巻淳之輔君) 近畿圏整備計画は、近畿圏整備法にございますように二府六県を対象にいたしました総合的な地域計画でございますので、これはもちろん全国を対象にいたしました全国総合開発計画の下位計画である、こういうふうに考えてよろしいのであります。そうしてその内容につきましては、これは都市計画かと、こう申しますれば、都市計画ではない、都市計画の上位計画くらいの性質である、こう考えているところでございます。すなわち、開発地域とかあるいは近郊整備地域というものの指定によりまして、将来の都市づくりがそこで行なわれるであろうというところの地区の指定、並びに将来における都市づくりが行なわれる基幹になることについての設定を整備計画のほうでいたしまして、それに基づいて、それを考え合わせながら、具体的に都市計画、都市つくりが行なわれていく、こういうふうに考えております。

北村暢日本社会党

○委員長(北村暢君) 別に御発言もなければ、本日はこの程度でとどめます。  これにて散会いたします。    午前十一時四十七分散会    ————・————

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