建設委員会 第16号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/03/27
会議録
○委員長(北村暢君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 先ほどの委員長及び理事打ち合わせの結果を御報告いたします。 本日は、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する質疑を行ないます。 ―――――――――――――
○委員長(北村暢君) それでは本日の議事に入ります。 公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 本件に対し、質疑のある方は、順次御発言を願います。
○田中一君 最初に、昭和二十七年公営住宅法ができて以来、三カ年計画が策定されておりますが、この三カ年計画の過去の経過、これを数字でひとつ資料としてお出し願いたい。
○政府委員(前田光嘉君) 公営住宅の三カ年計画の経緯につきまして、資料につきまして御説明申し上げます。 第一期計画は、昭和二十七年、二十八年、二十九年の三カ年計画でございましたが、計画が十八万戸でございましたが、それのできました実績が、計の欄に書いてございますように、十二万四千二十戸で、計画に対しまして、六九%の達成率でございます。 第二期の計画は、十五万五千戸の計画に対しまして、実施いたしましたのが十四万二千百九十五戸で、九二%でございます。 第三期は、十五万七千戸の計画に対しまして、十四万四千十四戸でございまして、九二%の達成率でございます。 第四期は、三十八年度の完成を入れますと、十七万一千戸の計画に対しまして、十六万一千二百九十六戸九四%の達成率であります。
○田中一君 提出された資料の、いままでの予算額、不燃率、規模、これをあわせて説明願いたいと思います。
○政府委員(前田光嘉君) ただいまの資料の下欄に書いてございますが、昭和二十七年度は、予算額にいたしまして四十九億九千六百余万円でございました。その際に、不燃率は二八・三%でございました。規模は、総平均でございますが、一〇・一〇坪でございました。 昭和二十八年度は、予算は百九億八千九百万円余でありまして、不燃率も三五形に引き上げました。規模につきましては、それほど大差はありません。 昭和二十九年度は、不燃率を三八・九%に上げ、予算のワクも百十二億円余に上がっております。 昭和三十年度に至りまして、若干予算が減りまして、九十七億になりましたが、不燃率は四三%にいたしました。その際、規模につきましては、小規模住宅をこの年からふやしましたので、平均規模におきましては、九・三二坪と、前年度に比しまして若干減っております。 三十一年度は、予算は百億余になりました。不燃率は四二・二%に引き上げております。 三十二年度におきましては、百四億でございまして、不燃率は四八・六%。 三十三年度は、百五億六千四百万円に対しまして、不燃率は五〇・四%。 三十四年度は、百十一億の予算に対しまして、不燃率は五一・五%でございます。 三十五年度は、百十億五千九百万円、不燃率は五三・七%。 三十六年度は、百三十三億でございまして、不燃率は六四・三%。 三十七年度は、百七十九億円の予算をもちまして、七二・七%にしております。規模の増加も、逐次引き上げてまいりました。 三十八年度、本年度は、予算は二百二十億九千万円でございまして、不燃率八〇%に引き上げ、規模も一〇・九九坪ということでございます。
○田中一君 そうすると、この規模が小さくなったのは、三十年住宅公団法ができて、住宅公団住宅が供給されるようになってから、公営住宅は規模を縮めたということになっておるのですか。それとも、他の理由はどうなっておるのですか。
○政府委員(前田光嘉君) 三十年度におきまして、特に新婚の小世帯向けの住宅をつくる必要を感じまして、六坪程度の小住宅をつくりまして、その関係で、総平均の坪数が減っているわけでございます。住宅公団ができましたのは、いま先生御指摘のように、住宅公団の住宅建設に相伴いまして、そういう操作をしたわけでございます。
○田中一君 いま説明のあった計画と、実績並びに不燃率の問題等を見ましても、大体において、年々われわれが当委員会において指摘しているように、不燃率が非常に上昇しているということは非常に幸いであって、そこで三十九年度を初年度とする第五次五カ年計画では、その点はどうなっておりますか。
○政府委員(前田光嘉君) 三十九年度につきましては、予算におきまして、不燃率、規模等もきまっておりまして、不燃率を八四%に引き上げております。四十年度、四十一年度におきましては、はっきりいたしておりませんけれども、われわれは、全部一〇〇%不燃率の住宅にしたいと考えております。
○田中一君 そうすると、三十九年度は八四%ですか。
○政府委員(前田光嘉君) さようでございます。
○田中一君 それから四十年度以降、四十一年度は一〇〇%に達するように努力する、こういうことですね。
○政府委員(前田光嘉君) さようでございます。
○田中一君 規模はどうですか。
○政府委員(前田光嘉君) 住宅の規模は、三十九年度におきまして、十三坪でございまして、前年の一〇・九九坪より若干増になっておりますが、四十年度、四十一年度につきましては、これを大幅に引き上げまして、できることならば、毎年一坪くらいの増をしたいというように考えております。
○田中一君 これは、前田局長に質問しては多少酷かもしれませんが、問題は、達成率の問題でありますけれども、第一期の三カ年計画では、国民の要求が非常に強いので、一応十八万戸という相当大きな計画を立てたけれども、この年度等は、相当大幅な物価の値上がりと申しますか、資材の値上がりがあって達成できなかった。同時にまた、これは補助事業でありますから、受け取る側の地方公共団体も、相当財政上の窮迫から六九%しか達成されなかったというのではなかろうかと私は考えておりますが、その点どうですか。
○政府委員(前田光嘉君) この第一期の計画は、ご承知のとおり、法律と予算とが並行いたします関係もございまして、二十七年度の、ここに資料にございますように、二万五千戸余りの予算がきまったあとで、十八万戸という計画をつくりました関係と、その後の財政状況との関係におきまして、達成率が全体の十八万戸に対しまして非常に低うございましたが、その後は財政の状況及び需要という面から見まして、計画及び実践につきましては、九十何%というふうになってきておりまして、達成率の上がるべく努力を続けておるわけでございます。
○田中一君 完成できなかった金は次年度の――次年度というか、次期の計画にそのまますべり込ませて、そうして新しい一期計画をつくっていくものだと思いますけれども、その点は、第二期なら第二期の計画戸数を打ち切った、打ち切ってこういう数字になっているのだというように理解していいのですか。
○政府委員(前田光嘉君) この計画は、この計画に従って国及び公共団体で予算措置をしておるものでございまして、たとえば第二期で申し上げましても、十五万五千戸に対して予算措置ができたものが、実績でございまして十四万二千戸でございます。ですから、その差額につきまして予算措置ができなかったということで、公共団体のほうでその財源をあるいは次年度以降に回しておるかもしれませんけれども、一応計画といたしましては、それで打ち切られたというふうに解釈できると思います。
○田中一君 そうすると、本年度の計画も、ただ単に目標をきめて、この目標、いわゆる二十万戸を三カ年で建てるのだという目標を示したことであって、将来ともに二十万戸にならないかもわからぬという前提でわれわれにこの計画の承認を求めているのですか。むろん、いま局長の話のように、私は、第二期十五万五千戸という数字が出てはおりますが、これに対しては、予算措置は全部できている、しかし、完成率がそうでなかったというように理解をしたいのです。もしそうでなくて、実際は十四万二千百九十五戸しか予算づけがなかったということになれば、国会に対して承認を求めるのをおやめなさい。必要ありません。少なくとも国民に、この計画というものは、内閣の責任において示されたという時点から見て、裏づけのあるところの予算が少なかったから達成できなかったということならば、私はもうこの今回提出されている承認議案というものは、これはしない。大蔵省のだれか呼んでください。だれでもいい。主計局長か……。それが理由ならば、これはとても認められません。これは審議しないです。その点は、前田君は、まあ十何年間やったのじゃないんだから、それで前田君にどうこうということは言わぬけれども、したがって、これは呼んでいただきたい。 それから、公営住宅法にはどう書いてあるかな。
○政府委員(前田光嘉君) 公営住宅法の第六条に、三カ年計画に関する規定がございまして、第六項に、「内閣は、昭和二十七年度以降毎年度、国の財政の許す範囲内において、第三項の規定により国会の承認のあった公営住宅建設三箇年計画を実施するために必要な経費を予算に計上しなければならない。」と書いてございまして、もちろん国会で承認を得ましたこの戸数は、一〇〇%達成することが本旨でございます。われわれも、その趣旨によりまして努力をいたしておりまして、幸いだんだんと達成率も上がってまいりました。今度の二十万戸計画につきましても、できる限り努力をいたしまして、ぜひとも一〇〇%を完成したいと思って、われわれは今後努力をする所存でございます。
○田中一君 これは、これを担当している住宅局としては、当然いまの発言でなくちゃならないはずですが、しかし、いままでが、予算の裏づけがないから達成されなかったということになると、これは法律違反だ。ここに、いま住宅局長が言っているように、内閣は、昭和二十七年以降毎年度、国の財政の許す範囲において、――国の財政の許す範囲というのは問題であるので、逃げ道であるので、財政の許す範囲というものは、予算全般から見て、公営住宅建設が、当時の社会情勢からいって、他のほうに重点的に重要なものがあったということにならざるを得ないと思うのですが、今後、いま承認を要求されているこの二十万戸に対しては、はっきりと財政当局の裏づけのことばがほしいわけです。 委員長、どうなっていますか、いまの主計局長は。
○委員長(北村暢君) いま主計局のほうへ連絡をしております。出席できるかどうか、まだわかりませんが、連絡のつき次第報告をいたします。
○田中一君 自治省、来ていますか。
○委員長(北村暢君) 自治省の山本参事官が出席されております。
○田中一君 いま私があなたに質問する問題は、かつて建設大臣にも同じ質問をして答弁を得ておりますが、ことしの二月四日の日経に、非常に公営住宅の宅地造成、これらを大幅にふやそう、それも起債によってふやそうというような発言をしておりますが、当時、建設大臣にこれを聞いてみますと、自分のほうは何ら相談は受けておらない、こういうように答弁受けた記憶があるのです。おそらく議事録もそうなっているはずです。そうすると、自治省設置法には、このような起債をふやすというようなことの権限があるのか、あるいは地方の分譲宅地造成をするという、行なうという権限があるのかどうか。この権根は、私は持っていないから、自治省設置法の中の職務をちょっと読み上げていただきたいと思うのです。
○政府委員(山本弘君) これは、地方債計画を自治省で毎年つくっておるわけでございます。その中で、宅地造成に関する部門といたしまして、従来は、土地区画整理事業に基づくもの、並びに市街地改造事業として行なわれるものにつきまして、地方債計画の中で処置してきておったわけでございます。その額は、昨年は、土地区画整理事業に基づくものが二十五億、それから市街地改造事業に基づくものが十億でございますが、今年度におきまして、地方債計画の策定にあたりまして、それぞれ三十億、二十五億というふうに増額いたしたわけであります。したがいまして、従来は、宅地造成事業として、買収とか、あるいは埋め立てというようなことによって行なわれるものにつきましては、地方債計画の中には入っておりませんでした。これは、従来はワク外債といたしまして、交付公債その他でもって見ておったわけでありますが、今年度におきましては、内陸工業用地として認められておるところの内陸工業用団地の造成とか、あるいは臨海工業地帯の造成のために認められている起債ワクが別にございますが、その中で弾力的運営をいたしまして、できるだけ宅地造成分に向けまして住宅建設に協力いたしたいという考えを持っておる次第でございます。
○田中一君 それで、住宅政策の一環としての宅地造成並びに住宅政策そのものであるところの公営住宅の分譲などというものの権限は――起債というものは自治大臣の権限でありますけれども、そうした政策的なものが自治大臣の権限であるならば、自治省設置法の中で、どの条項でそれが認められているのか。自治大臣は、公営住宅の分譲とか、あるいは分譲宅地造成とかというものが行政的になし得るということなのか。あるいは、これは公営住宅というものではなくして、住宅政策というものではなくして、別個の考えなのか。設置法の中にどう書いてあるか、説明してほしいのです。
○政府委員(山本弘君) 設置法には、地方債計画に関することが自治省の権限事項としてのっておると思いますが、その地方債計画の中身につきまして、どういう部門にどれだけの起債をつけるかということにつきまして、自治省が地方債計画をつくります。その中で建設省の行なう住宅建設事業に協力いたすという意味で、宅地造成事業等について、起債ワクを広げたということでございます。
○田中一君 むろん内閣の連帯性からいっても、各大臣が閣議で全部の決定を見なければ発動はしないと思いますけれども、少なくとも住宅政策の一つを、主務大臣である建設大臣が知らないうちに、おまえの県にはこれだけの宅地造成の起債を持たしてやるとかというような問題が起こるはずがないと思います。建物はなるほど同じ建物の中にありますけれども、私の聞いておるところでも、建設大臣はそういうことは知らないと言っております。まあ早川自治大臣がいればきわめて詳細に伺うんだけれども、やめてしまったから、あとの大臣ではわからぬから、しいて聞かないのですが、あなたは知っているはずだから伺うのですがね。権限の問題と、二つにも三つにも公営住宅を分譲するとか、地方の分譲宅地をたくさんつくるとかという声をかけると、まず地価が上がるのです。土地の価格が上がるのです。そうして、現在公営住宅に入っている人たちは、耐用年限の四分の一を経過したならば、その住宅なり宅地は払い下げられるんだということになっておりましたが、これは一応建設大臣の許可を受けなければならぬということになっております。地方自治団体だけで自由にすることができなくなっております。ところが、地方自治団体に対する起債その他の仕事を行なっておる自治省が、建設大臣の知らないうちに、かってにそういう発言が許されるかどうかということになると、これは問題なんです。私は、それは内閣の連帯性で、何大臣が何と言ったって、それは一向差しつかえないと思います。けんかしようが、何をしたってかまいません。しかし、国民が受ける印象は、そのために地価が上がってくるのです。耐用年限四分の一を経過した居住者は、いまにでも自分に払い下げを受けるのじゃないかという印象を受けてくるのです。こういうことは、選挙の前には、往々各大臣が使っておりますが、もう選挙も済んで、いよいよ予算の編成期にまことしやかに出しますと、そういう印象を国民は受けるわけなんです。いたずらに社会の秩序といいますか、あるいは投機熱といいますか、そういうものを撹乱することだけなんです。それでここに早川自治大臣が一挙に二百億にする、こういう声明を自分で新聞記者に発表しているわけですが、ことしの予算の上ではそういう形の予算の組み方をしているかどうか。いま聞くと、市街地改造法の適用地域に二十億、土地区画整理にどうとかと言っております。一気に二百億にふやすということが、現在起債として行なわれているのですか、また、行なわれようとしているのですか。それからもう一つ、すべて事業の主管庁が一つの計画を出して、その裏づけをするのが自治大臣の役目でなかろうかと思うのですが、その二つの問題を伺っておきます。これは参事官に聞くのはちょっと酷かもわかりませんが、相手がいないものだからしかたがない。
○政府委員(山本弘君) ただいま申しますように、宅地造成事業といたしましては、従来認められておりましたところの数字が増額いたしましたことが、はっきりきまっておるわけであります。そのほか内陸の土地造成とか、あるいは臨海土地造成、これは工業団地造成に従来使われておりました起債のワクでございますが、この額がそれぞれ昨年の内陸土地造成が二十五億、本年度は二十五億で変わっておりませんが、臨海土地造成につきましては、昨年二百七億が二百六十八億にふえております。その相当部分を宅地造成に振り分けたいという御意向でもって大臣がお話しになったのではなかろうかと思っているのであります。したがいまして、事務的に申し上げますならば、地方債計画がきまりました当時の内訳を変更しているわけじゃございません。今後宅地の造成のための資金需要を勘案いたしまして弾力的運営をしますつもりでおるわけでございますが、二百億円という数字につきましては、事務当局といたしましては、この起債の項目は地域開発債でございますが、地域開発の内訳といたしましては、変更はいたしておりません。
○田中一君 そうすると、公営住宅の分譲とか、あるいは宅地造成という問題はどこできめられて、あなたのところにそういう起債の問題が起きてくるのですか、あなたのほうで、初めにどこそこの地区には臨海……、地方開発の事業債のうちの臨海工業用地の造成という問題を計画して発動するのは、どこが主管なんですか。
○政府委員(山本弘君) 臨海工業用地等の造成につきましては、通産省が計画をして自治省と地方債課と――きわめて内輪のことを申し上げて恐縮でございますが、打ち合わせいたしまして、そうして全体の数字につきまして、本年の地方債計画の一環として、大蔵省との関係において決定されるものでございます。したがいまして、自治省が単独でもって起債のワクを設定するものではございません。
○田中一君 そうだと思う。ところが、ここにあります公営住宅の分譲を推進するとか、余分のことじゃないかと思うのですよ。自治省の権限を逸脱しているものではないかと思うのです。ことに二百数十億という――住宅不足というものを現実に国民は見ておりますから、感じておりますから期待をする、早川さんに頼めば、自分の住む家が安く手にはいるのだなという期待を持つわけなんです。私は、早川さんはもういないんだから、いまさらどうこう言いませんけれども、こういうことが将来の公営住宅の事業全般に対して悪い影響がある。いま御承知のように、ここに三十九年を初年度とする計画が提示されておりますけれども、そうやたらに払い下げしたからといって、国民全般の需要というものは公平な利益を受けるということにはならないわけなんですよ。それで新しい大臣は、これを受けて立っておるのですか。こういう発言をそのまま受けてやっていこうというつもりですか。それとも何か新しい指示があって……。いま現にこうして新しい三カ年計画を審議しているわけですから、よく心がまえを伺っておきたいのです。
○政府委員(山本弘君) 新大臣につきましては、このこと自体につきまして、まだ説明をいたしておりませんので、何とも申し上げかねますが、実は大臣が公営住宅分譲の問題につきまして発言されましたことにつきまして、一応早川大臣のお気持ちを申し上げさせていただきたいと思いますが、実は従来地方自治体は、住宅対策につきましては、まあ言うなれば、うしろ向きと申しますか、いわゆる公営住宅の割り当てを消化するというところでまあ精一ぱいな状況であったわけでございますが、地方自治におきまして、地方公共団体が、その責務であるところの地方自治を遂行する立場におきましては、住宅対策が最も大事なものだ、住民の福祉の中核であるという考え方からいたしまして、地方公共団体の住宅対策についての目を前向きにいたしたいという気持ちを強く持ったわけでございます。そういう意味で政府施策であるところの公営住宅の建設等に、より積極的な協力をいたしますとともに、地方におきましても、それぞれの財政上の都合もございましょうし、いろいろ各府県の事情は異なりますが、それぞれの地域の特殊性を生かした単独住宅建設事業、これまでもやるようにという気持ち、まあその単独住宅建設事業といたしましては、主として、いわゆる資産管理の効率上、持ち家主義と申しますか、持ち家住宅をつくらせ、こういうところにまで、地方公共団体に対しまして、熱意を持つようにという気持ちを持っていられたわけでございます。そういうような見地から、一方公営住宅の問題にいたしましても、むろん公営住宅の分譲が、自治省において発案する、何々するというものではございませんが、公営住宅について、相当古くなったものについて住宅対策上、あるいはまた、都市計画上、支障のないものについて分譲してもらったらどうだろうか。いま申し上げましたように、積極的に地方公共団体が住宅建設事業に乗り出すためには財政資金が要ります。そのためには交付税措置だとか、いろいろな問題がございますが、また、公営住宅の分譲によって得たところの資金をも積み立てまして、それをまた公営住宅の建設の場合に充当する、何々というようなことを考えられて、そういう気持ちを御発言になったものであるというように考えておるのでございまして、自治省といたしましては、この点につきましては、建設省住宅局御当局にお話をいたしまして、まあ自治省の気持ちのあるところ、考えておるところを御了承願いまして、今後の住宅対策上の参考にもしていただきたいという気持ちでお話をしておるというのが現状でございまして、公営住宅全体の問題について、自治省が何かの意味で発言しておるというような、そういった気持ちではなかったと、私はさように推察しておるのでございます。
○田中一君 住宅局長、こういう計画に対しては、私はけっこうだと思うのです。しかし混乱がある。ひとつ自治大臣が住宅政策――政府の責任でやるところの住宅政策というものを、もし国務大臣として個人的な立場で建設省に相談するなら一向差しつかえございません。どんどんやりなさい。新聞に発表することないです。その成果を、決定したものを国民に知らしていただきたいです。どうも早川さん少し功をあせり過ぎておる。建設省は、いまの自治省の考え方に対して、全面的に賛成して、そのような作業を続けておるのですか。また、通産省の臨海工業地帯の問題ばかりじゃなくて、住宅公団その他住宅政策に対する起債の面、あるいは公営住宅に対する起債の裏づけは、完全にいっておるものと理解しておるのですか、その点はどうですか。
○政府委員(前田光嘉君) 住宅対策を遂行していく場合におきまして、国の補助あるいは融資によりまして、公共団体がこれに伴って相当な財政負担をしながら仕事を進めていかなければならないことは事実でございまして、そのために、かねてから自治省を通じまして、地方公共団体の財政的な力づけ、及びその積極的な協力をお願いしておりまして、最近特に自治省におかれましても住宅対策の重要性を認識されまして、特に三十九年度は、相当活発な住宅対策の裏づけをしてくれております。たとえば公営住宅につきましても、あるいは起債の充当率を引き上げる、あるいは地方税法の点につきましても、税の減免をはかってくれるとか、いろいろわれわれの行なっておるところの住宅政策につきまして御協力をいただいております。また、それに関連をいたしまして、先ほどお話が出ましたように、現在の公営住宅につきまして、地方財政の観点から分譲を促進すべきではないかという御意見を、自治省からわれわれのほうに持ってこられております。われわれは、ただいま先生のお話にもございましたように、との問題は公営住宅法によりますところの処分でございますとか、関係方面の御意見を十分お聞きした上で、現在の承認基準について改むべき点があるならば改むべきであるということで検討いたしておる最中でございます。
○委員長(北村暢君) ただいま大蔵省の主計局の青鹿主計官が出席されております。
○田中一君 そうすると山本さん、今度の三カ年計画の完遂のために、地方財政の逼迫しておるところは、重点的にその割り当てを消化するような起債措置を行なうということはここで言明できますね。
○政府委員(山本弘君) 公営住宅の割り当てに伴うところの地方団体の負担につきましては、先ほど住宅局長からも御答弁がございましたが、従来起債の充当率四〇%でございましたのを、今年は四五%程度に引き上げております。さらに、従来は住宅対策につきまして一般交付税への算入が十分でなかったということをも考えまして、今後住宅対策を地方公共団体が遂行するための財政措置といたしまして、住宅建設に要する費用を、府県分、市町村分につきまして五十六億円算入いたしております。そういったこととも相まちまして、今後かなり地方公共団体におけるところの住宅対策に対する財政措置ということも進んでおりますので、さらにまたお伺いするところによりますと、この計画に基づくところの地方公共団体側の態度と申しますか、現在のまあ計画によりますと、従来九十数%という数から考えても、十分遂行できるものであると考えております。
○田中一君 かつて十年ぐらい前だと思うんですけれども、東京都が、公営住宅を一月になってから自分のほうでお引き受けできないと言って建設省に返したことがあるのです。そのときにだいぶ予算委員会で強く追求して、とうとう当時の池田大蔵大臣が、起債を認めます、ということでもって、十二億ばかり起債を――東京都には住宅建設のための起債がなかった時分にですね、確か記憶では十二億と思いますが、十二億やってそれを完遂したということがあるのです。これは全然あなたのほうの起債計画のワク外でしょう。これは政治的な含みを持って、東京都知事にきずを与えちゃ困ると思うから、そういう措置を言明してとったのでしょうけれども、結局問題は、金がないからということなんです。特にこの公営住宅の単価にいたしましても、相当きびしいものなんです。十分にできるというようなものじゃない、半分にも満たないような標準建設費しか計上しておらぬわけなんですが、私は、あなたから、何十億充当してます、という言葉なんか聞きたくなくて、ただこの三カ年計画に対する困難な地方自治団体に対しては完全に裏づけをする、ということばを聞けばいいので。すそのことばを聞けばいいのです。むろんこれにはむだづかいをしている、財政上金の使い方の間違っている地方自治団体もありますから、これはあなたのほうで十分チェックして正しい使い方の財政計画のものに対して起債を許すだろうけれども、少なくともこの計画は、全部地方自治団体の財政の苦しいところは、必ず裏づけをして完遂させますということなんです。そういうことばがほしいのです。というのは、地方公共団体が発動して、おれのところじゃこれくらいの数は引き受けると一応きめたということを仮定すると、あるいはその地区では、とんでもないもっと倍ぐらい消化できるのだ、全体の計画が少ないから、あるいはその地方の財政が許さないから持ってこないんじゃないかという声はずいぶんあるのです。これはあなた方が地方公共団体相手にものを考えておりますけれども、国民のほうを見てください、要求する国民のほうを見ると、たとえば自分の市の引け受けようという戸数よりも、国民がことしこそもっと家をほしいという要求は、二倍三倍、四倍になっている地区もあるかもわからないのです。だから私は起債を、全部が全部起債でまかなうということになっておらぬと思うのですが、少なくともこの計画の公営住宅は、御承知のように、低家賃住宅なんです。控除があるのですから、公団とか、その他の家賃と比較すれば安いわけです。だから計画を完遂する裏づけをするというようなことばがほしいのです。ですから、いま山本さんから聞かれなければ、これは次回の委員会のときに、大臣に来てもらってその答弁をしてもらいたいと思いますから、それはあなたから大臣のほうへお伝えください。
○政府委員(山本弘君) 先ほども申しましたが、公営住宅のいわゆる起債の充当率の問題は、五%程度の引き上げではございますが、一応充当率を引き上げております。またこれは従来は、一般計画債の一般単独事業の中で見ておったわけでありますが、今度は住宅建設事業債といたしまして、一つの項目をあげているわけでございます。さらに、わずかではございますが、地方交付税に対する住宅建設事業の交付税措置と相まちまして、いわゆる住宅建設事業に対する地方公共団体自身の考え、これ自身も非常に変わってくると思うのであります。何と申しましても、先生御指摘のように、この事業が完成するかいなかは、結局裏づけ負担、これが単価の問題その他から、いわゆる超過負担になりまして、地方財政について非常に苦しい面が出てくる、そういう面から完遂が必ずしも一〇〇%いっていなかったというところもあるように考えますのでございますが、いま申しましたように、中央地方を通じて、基本的な考え方というものがここにあるとするならば、今後のわれわれの自治省自体の指導においても、もちろんのこと、また、これを推進されるところの中心であるところの建設省住宅局におきましても、推進されるという素地が非常に強くなっておりますので、私といたしましては、できるだけ両者協力いたしまして、一〇〇%完遂に努力をいたしたい、低所得者住宅に対する協力ということを、強く自治省といたしましても打ち出しておりますので、そういうふうに最大の努力をいたしたい、かように存じている次第でございます。
○田中一君 山本さんの立場もわかるから、あなたに対する質問はこのくらいにしておきます。この次に、委員長、どうしてもこれに対する自治省としての起債の面の対策を、大臣に出席を求めて伺いたいと思いますから、この点は私は留保しておきます。 次に、青鹿主計官に伺いますが、いまここに議案になっている承認案件がありますが、このうち、一期から四則までの完遂率が、非常に達成率が低いわけなんです。まあ一期の二十七、二十八、二十九年はいろいろ事情があるだろうと思うし、また、一応計画を立てて国会の承認を求める、しかし、時期の問題等でもって達成されなかった、これはまあ認めましょう。次年度から――次年度というのは、次期からの九カ年計画というものは、これはやはり一〇〇%の達成率を示しておらないわけです。住宅局長に聞きますと、予算の裏づけが――この資料をお持ちでしょうけれども、この戸数だけにきて、残っているものにはこなかった、だからできなかったと言っている。したがって、決定された戸数は、予算の裏づけがあってこれは達成したということになるわけなんです。そうすると、われわれに承認を求めておるこの案件というものは、少なくとも財政上、法律を見ますと、「国の財政の許す範囲内において、」ということになっておるから一応緩和されておる規定になっておるけれども、きょうここに示されておる三カ年計画は、九十何%予算をつけるというような考え方に立っておるか、あるいは三十九年度は一体何戸の建設の予算をつけたか、伺っておきます。
○説明員(青鹿明司君) まず、三十九年度の問題でございますが、戸数にいたしまして六万戸でございます。三十八年度が五万六千戸でございますから、四千戸の増でございます。それから全体の金額の問題は、すでに御承知かと存じますけれども、公営住宅だけで申しますと、三十八年度が二百二十一億、三十九年度が二百七十一億、五十億の増ということになっております。
○田中一君 もう一ぺん言ってください。三十九年度は何戸分建つ予算をつけましたかというのです。
○説明員(青鹿明司君) 公営住宅六万戸でございます。
○田中一君 それから、これは前田君に聞いたほうがいい。四十年、四十一年は幾ら立ったのですか。
○政府委員(前田光嘉君) 公営住宅につきましては、四十年、四十一年度の年次計画はまだきめておりません。
○田中一君 そうすると、三十九年度は六万戸、一戸当たり平均単価は幾らにして、幾らの金、いわゆる六万戸を全部完遂する、達成する予算をつけたと、こういうのですか。
○説明員(青鹿明司君) さようでございます。
○田中一君 ちょっと金額を言ってください。
○説明員(青鹿明司君) 金額が二百七十一億四千万円でございます。それからそのほかに、ただいまのは積算の根拠は、戸数だけではございませんで、もちろん単価の改定もございます。それから不燃建ての工場あるいは中高層建ての工場等、質の改善の問題も含まれております。全体で二百七十一億。
○田中一君 そうすると、わかりました、三十九年度のは。二期、三期、四期は、実際に予算の裏づけがないから、国会で一応承認を受けたという――三カ年計画のうちですね、これが承認を受けたものよりも達成率が低いということは事実ですか。
○説明員(青鹿明司君) いろいろの事情があるかと存じますけれども、やはり財政的の制約があったということが一つの大きな原因ではなかったかと思います。
○田中一君 大きな原因でなくて、実際はどうなんですか。ずばり言ってください、ずばりと。
○説明員(青鹿明司君) 財政力が許せば当然達成できたものでございますが、やはり財政上の制約のために達成できないというふうに考えるのでございます。
○田中一君 たとえばこの計画が承認された後において、物価の上昇等によってやむなく戸数を減らしたということもあるのですか、前田住宅局長。
○政府委員(前田光嘉君) 物価の上昇という理由だけによって達成できなかったということはなかったと思います。全体としての財政状況から見て計画どおりの予算措置が困難だったというふうに解釈しております。
○田中一君 私は、歴代の内閣が国民の前に発表しておる公営住宅戸数というものは、ここに示されたようなこういう妙なはんぱのある数字じゃないのです。ずばりと言っております。公営住宅何戸、こうきておるのです。いまのことばが両方とも真実なら、私はちょっとふしぎでならないのです。こういうはんぱの出た数字なんていうものを示していないのです。予算の編成期において、また、国会に予算を提出した場合に、本年度は何百十八戸というような公営住宅の建設はわれわれ国民の前に発表しておらないのです。むろんそうした年次計画の実施計画の発表というものは、その予算の裏づけがあるということでもって出ておると思うのですが、その場合、私は、あなた方に塩を贈っているつもりですが、たとえばその戸数を建てたいけれども、労銀の値上がり等があって、その戸数が、初年度の計画の承認を受けたときの金額としては、これは達成できるのだけれども、途中で別の理由でもって戸数を減さざるを得なかったということになったのじゃないですか。
○説明員(青鹿明司君) まあ、計画の戸数でございますけれども、私ども財政当局といたしまして立てます際には、やはり財政的に必ず達成できるという見通しがある場合は、勢い戸数の見通しも低目に押えざるを得ないわけでありまして、やはり目標戸数を設定いたします以上、そうした財政当局としても努力をいたさねばならないという予算だけは目標値を置いて、それに私ども財政当局はもとより、建設省の執行官庁も御努力を願うということにならざるを得ないわけでありまして、この達成が一〇〇%まいらなかった理由は、やはり当初立てました目標に対しまして、その後、いろいろ御承知のような財政事情が非常に重なってまいっておるという関係で、住宅部門に配分される予算が十分に行き渡らなかったということではなかろうかと思うのでございまして、この原因がどこにあるかは、やはり当初の目標の立て方、あるいは、その後のときにおける財政事情の見通しのしかた等に、あるいはやや問題があったのじゃないかと思うのでありますけれども、やはり先ほど申し上げましたように、計画でございます以上、相当の努力が必要であるということに目標を立てていくべきではないかというふうに考えておるわけであります。
○田中一君 納得しません、その答弁では。しかし、そういう質問をするのも、きょうここに提案されているこれからの三カ年計画を完全に予算の裏づけ、地方公共団体の財政的な援助――起債等による援助等によって完全に完遂するということの確約がほしいわけです。むろん、いまお話のように、四十年、四十一年というものは、まだ未知数だというのは一応いいでしょう、いままでの計画の立て方から、年次計画ができておりますから。しかし今度は、二十万戸というものを完全に消化するのだというような決意が、財政当局にむろんあるものと、あるという答弁がほしいのです。青鹿主計官が答弁できなければ、この次の機会に大蔵大臣に来てもらって、大蔵大臣からそのような答弁をしていただきたいと思うのです。
○説明員(青鹿明司君) 二十万戸という目標戸数で御承認をお願いしております以上、当然私ども、その達成に全力を尽くすべきであることは申し上げるまでもないと思います。ただ、将来の財政の問題でもありますし、これにつきまして、これはすべての長期計画に共通の問題ではなかろうかと思うのでありますが、やはり現段階でこれをめどにして努力をするということは、これはやるのは当然でございますが、必ずこれを達成するということまでは、なかなか申しにくい事情があるということはおわかりいただけると思うのでございまして、今後私ども財政当局も、目標の達成に全力を尽くしてまいるということでひとつ御了承を得たいと思います。
○田中一君 青鹿さんだっていつまで主計官ではない、もうすぐ局長になっちまうんでしょう、いいじゃないですか。実際に、そういう逃げ道というか、逃げ道でものを言っているけれども、田中君なら言うぜ、ぱっと、私が大蔵大臣をしている限りと、きっと言うよ、やめたら知らぬけれども。問題は、二十万戸程度じゃ困るということを言いたいのですよ、結論として。この程度のものではいけないということをいいたいのです。せめてきめた以上これだけおやりなさい、これが責任政治のあり方ですよ。なるほど財政上の余裕がある年もない年もあるでしょうけれども、少なくとも住宅政策については、本年度の予算を提示する前の池田総理大臣の施政方針の中にも、明らかに重点的にやろうと言っているのです。民間の自力建設なんというものに依存するのは、これは下の下なんです。少なくともわれわれは、公営住宅に一切の住宅政策のもとを、根本を求めようとしているのです。それすら言明できないなんという政治は、行政担当の方々のことばは卑怯ですよ。これは委員長、この問題をはっきり私、大蔵大臣に来てもらって言明を受けてから考えたいと思います。
○説明員(青鹿明司君) 実は公営住宅の問題にいきましては、絶対戸数が不足しているということがございますのはもとよりでございますが、そのほかに、逐次面積もふやしてまいるとか、先刻申し上げましたように、中層あるいは耐火構造にかえていくというような質の改善もございますし、また、ある程度の単価の改定等も考えてまいらねばならぬというような事情もございまして、そこいらを総体としてどの程度のウエートをもって戸数の問題を考えていくかということが一つと、それから全体としてどの程度の財源を公営住宅にさき得るかという問題と二つあるわけでございまして、ことしの予算でも、実は二三%近くの公営住宅の増加になっておりますが、私どもといたしましても、相当住宅政策の重要性に即応すべきであるという判断から相当の努力を払ったつもりでございますが、この決意は、実は私ども今後も変えてまいらないつもりでございますし、また、それと同時に、いま申し上げましたように、戸数の問題だけではなしに、いろいろ質的な問題等も控えておりますので、そこいらを総体的に勘案しながら、二十万戸の目標の達成ということにできるだけの努力を注いでまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○田中一君 青鹿君、そうおっしゃるけれども、この資料の中の公営住宅予算額と不燃率、規模等をごらんになればわかるとおり、いいですか、これはたとえば規模一つをとらえても、このように波があるわけです。これは政策の転換ですよ、その年の政策、あるいは財政上の理由によってこうなったと思うのです。よく言うんですよ、建設省の役人、というとおかしいけれども、の人たちが一生懸命研究して、ロー・コストのものをつくろうとしても、主計官がどうしても承知せぬ。かりに何とかいろいろなくふうをして、プランの上においてもいろいろな面を研究して、一割の建設費の軽減というものを、各資材、労働者、これらを圧迫しないで、そうして一割の安い単価の家をつくるのに計画が成功した、こういう計画でこうしてやればできるのだといった場合に、必ず大蔵省は、戸数の面で一割分だけ本来ならば増してくれべきなんです、われわれ国民が見た場合には。しかし、役所の場合にはそうはいかぬのです。あたりまえじゃないか、一割でも二割でも安くいいものをつくるのはあたりまえじゃないか、こうなるでしょう。主計官は、その場合、必ずふやしてくれないで、戸数を減らすと言うんです。そういう点、あなたも御承知のように、一般事業費でまかなっている公務員とか、あるいは、あなた方にいたしましても、予算の額によって人間の、国家公務員のがん首を並べているわけです。予算が一割減れば一割分だけ、何も働かぬ者を雇っているわけじゃないので、首が減るようになっているんです。一生懸命努力して、創意くふうをもって、よくて安いものを国民に提供しようという場合に、その一割ふえた戸数というものを示してくれれば、熱心に国家公務員も地方公務員も働くのでありますけれども、計画が六万戸だから、安くなれば六万戸はなるほど達成する。しかし剰余が出れば、これも補助事業ですから、人間の首が、定員が減ってくるということになるのが普通の論理だと思います。だから、あなた方国家公務員は、一生懸命部局をふやしたり何かするわけなんでしょう。私は、そういう大蔵当局の考え方というものがある以上、ここでりっぱにどうしてもこれだけのものをやるのだということくらいは、責任ある政治家なら言えるでしょう。あなたに言えというのじゃない。あなたはチェックして、なるべくいじめる、というと語弊があるけれども、ここにもたくさん国家公務員自身の方がいらっしゃるから、かつての政務次官が二人もいるのですから、よくあなた方主計官に、いじめられたことは身をもって知っているはずなんです。これは実際そういう形で、主計官がひとつの計画をチェックする役目でいるというようなことに誤認してはいけませんよ。だから私は、ここに承認を求めた二十万戸というものは必ず完成するというくらいの勇気ある答弁がほしい。むろん主計官に言うのじゃない。したがって、いまあなたの気持ちはわかりましたから、私は今後とも、いろいろな形でもって住宅政策、住宅計画というものが出ておりますけれども、住宅公団の施策よりも、住宅金融公庫の施策よりも、まずわが国の社会の一番の強い要求というものは、公営住宅の大量建設というものが求められているのだ。場合によれば、住宅公団も金融公庫もつぶしても、その金は全部あげて公営住宅に投入すれば、これが一番いい住宅政策であり、住宅政治であると私は確信しているのです。今後、住宅予算というものをあなたが扱う場合に、よく考えていただきたいと思うのです。あなた自身だってそうだと思う。あなたはおそらく低家賃の公務員住宅に住んでいらっしゃるものだと思うのです。おそらくあなたの給料では、最近住宅公団が供給している三部屋程度の家にはおはいりになれぬと思うのです。といって、あなた個人のことを申し上げるのではないけれども、実際これが国民のほんとうの願いなんです。あなたは公共事業を扱っている主計官だからこういうことを言ったわけですが、他意はございません。あとは、その問題については大蔵大臣に一ぺん確約をしていただきたいと思いますから、質問は留保します。
○石井桂君 関連。公営住宅のこれからの計画はどのぐらいになるのですか。大体説明を見ますと、計画住宅が三百万戸内外、七年間に。それからその他の住宅が七百八十万戸ですか、そのうちで公営住宅は、三百万戸のうち七年間でどのぐらいになるかということと、これからの二年間でどれぐらいになるかということをお聞きしたい。
○政府委員(前田光嘉君) 七カ年におきましては、政府施策住宅を三百万戸以上考えておりますが、その中におきまして、特に低所得者に対しましては、公営住宅及び改良住宅等を供給するつもりでございます。その戸数につきましては、両方合わせまして、この七カ年に大体五十数万戸から六十数万戸が妥当だと考えております。そのうち、前期三カ年におきます公営住宅が二十万戸でございます。あとの四カ年におきましては、財政もかなり伸びると考えておりまして、その程度の数字で一応妥当である、こう考えまして案をつくったわけでございます。
○石井桂君 三百万戸を七カ年にやるのに、これからの三カ年計画が五十万戸ですか。
○政府委員(前田光嘉君) 三百万戸の中には、住宅金融公庫の融資住宅、住宅公団の住宅あるいは年金の還元融資住宅、その他の各種の政府関係の施策住宅が入っております。その三百万戸のうちで特に低所得者向けの住宅として、先ほど申しましたように、五十数万戸ないし六十数万戸が妥当であろう、こう考えました。あとの四カ年で三十数万戸をつくって、初めの三カ年では二十万戸がよかろう、こういう考えでございます。
○石井桂君 そうすると、公営住宅でない計画住宅は何戸ですか。
○政府委員(前田光嘉君) 公営住宅以外につきましては、明確な年次計画をまだつくっておりません。全体といたしまして三百万戸程度を考えておりますが、そのときにおける住宅の需要、財政状況も考えまして、最も適切な住宅供給方式による住宅を建設する予定でございます。
○石井桂君 私が質問している趣旨は、公営住宅とかその他の計画住宅が――いまの田中さんと全く同じことになるんだけれども、いまの歩調で一体間に合うかどうかという心配からなんです。だから、財政や何かの見通しもあるでしょうけれども、計画が立っているかどうかということをお聞きしたい。
○政府委員(前田光嘉君) 公営住宅につきましては、法律によりまして三カ年計画を策定する必要がございますが、他の住宅につきましては、過去の実績等を勘案いたしまして、現在のところ、将来にわたりまして年率一〇%程度の伸び、これは、本年度は前年度に比しすでに一〇・五%伸びておりますので、可能かと存じますが、この伸び率で伸ばしていきますと、三百万戸できることになっておりますので、財政措置につきましても、特別の事情のない限り達成できるものと考えております。
○石井桂君 大体でいいですから、たとえば三十九年度は二十万戸とか、四十年度は三十万戸とか、四十一年度は五十一万戸とか、計画住宅――公営住宅を含めた計画住宅が、三百万戸に七カ年でなるのには、大体どういう目途で計画を立てておるかということを聞きたい。
○政府委員(前田光嘉君) 三十九年度の計画は、全部で八十五万七千戸でありまして、その内訳は、政府施策住宅が三十一万七千戸、民間住宅五十四万戸でございます。これを政府施策住宅につきましては、一〇%で伸ばしていきます。民間住宅につきましては、八%程度の伸び率で毎年伸ばしていきますと、四十五年度までには、合計、政府施策住宅三百万戸、民間住宅四百八十万戸という数字になりまして、合計七百八十万戸でございまして、その年間における具体的な数字につきましては、見通しでございますので、明確なことは申し上げられませんけれども、こういう計画は可能であるということを考えておるわけであります。
○委員長(北村暢君) 委員長からも要望しておきますが、田中委員の質問で、自治省並びに大蔵大臣の答弁を要求されておりますが、いま住宅局長からも話がありましたように、七カ年計画がすでに策定されている中の公営住宅に関しては、わざわざ公営住宅法の第六条第三項の規定に基づいて、国会の承認を求める、その重要性はいま田中委員から指摘せられておるように、初めからできない計画を承認しろというのは、どうも納得がいかないということのようでございますし、主計官の最大限努力するという気持ちもわからないわけでもございませんが、実績からいって大体九〇%から九四%、逐次向上しておるが、完全に実施されていないことだけは事実であります。この事実に基づいて、これらの達成率でいいということで計画が立てられようとすれば、これは疑問がありまするので、結局、国会で承認を得る限りにおいては、やはり一〇〇%達成をするという目標でなければならないと思いますから、そういう意味で、大臣とも連絡をされ、三十一日には、その答弁によって上げるということになるわけでありますから、ひとつ自治省でも大蔵省でも御協力をいただくように準備していただきたい、このように委員長から要望いたしておきます。 別に発言もなければ、本日はこれをもって散会いたします。 午後三時五十九分散会 ――――・――――