決算委員会 閉会後第4号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/10/30
会議録
○委員長(柴谷要君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告をいたします。 去る十月二日、大谷藤之助君が委員を辞任され、その補欠として田中清一君が委員に選任されました。 また十月二十日、田中清一君が委員を辞任され、その補欠として大谷贇雄君が委員に選任されました。 また昨二十九日、二宮文造君及び天田勝正君が委員を辞任され、その補欠として小平芳平君及び向井長年君が委員に選任されました。 また本日、向井長年君及び小平芳平君が委員を辞任され、その補欠として天田勝正君及び鬼木勝利君が委員に選任されました。 以上でございます。 —————————————
○委員長(柴谷要君) それでは、昭和三十七年度決算外三件を議題といたします。 本日は、農林省、農林漁業金融公庫及び愛知用水公団の次第について審査を行ないます。 まず農林省の決算につき御説明を求めます。谷口農林政務次官。
○説明員(谷口慶吉君) 農林省所管の昭和三十七年度歳入歳出決算について概略を御説明申し上げます。 まず、歳入につきましては、収納済み歳入額は、一般会計において百十八億七千九百余万円、食糧管理特別会計各勘定合計において一兆七千七百六十五億七百余万円、国有林野事業特別林会計各勘定合計において八百七十四億九千百余万円、農業共済再保険特別会計各勘定合計外七特別会計の総合計において五百四十六億九千二百余万円となっております。 次に歳出についてでありますが、支出済み歳出額は、一般会計において二千四百四十三億七千三百余万円、食糧管理特別会計各勘定合計において一兆七千六百七十七億一千五百余万円、国有林野事業特別会計各勘定合計において八百九十六億二千七百余万円、農業共済再保険特別会計各勘定外七特別会計において三百八十七億三千八百余万円となっております。 これらの経費は、農業生産の選択的拡大、農業の生産性の向上と総生産の増大、農業構造改善事業と農業の近代化の推進、農産物の流通合理化と価格の安定、農業経営担当者の養成確保と農業従事者の就業促進及び福祉の向上、林業振興対策の推進、水産業の振興、農林漁業融資事業、その他農業団体の整備強化、農業災害補償制度、災害対策公共事業並びに食糧管理、農業共済町保険、国有林野事業等の諸事業の実施に使用したものであります。 次に、これらの事業のおもなものについて御説明申し上げます。 まず第一に農業生産の選択的拡大につきましては、支出済み歳出額は四十六億二千八百余万円であります。畜産の生産振興対策としましては、畜産経営の基盤となる飼料自給度の向上をはかるため草地改良事業を、また家畜の改良増殖対策、寒冷地等特殊地帯の農家への家畜導入及び肉用家畜の共販の促進と肉畜生産の振興をはかるための家畜導入を実施するほか、畜産振興事業団に交付金十億円を交付しまして、学校給食用牛乳供給事業に対する助成等を行ないました。 園芸の振興につきましては、三十八年一月新たに園芸局を設置いたしまして、園芸農炭物に関する総合的行政を強力に実施しました。 果樹農業の生産振興につきましては、果樹園芸経営計画樹立の促進をはかるとともに、農林漁業金融公庫から融資する果樹植栽資金を十五億円に拡大したほか、果樹栽哉適地調査施設等に助成いたしました。 てん菜の生産振興につきましては、北海道のみならず、府県てん菜の生産振興を積極的に推進いたしますとともに、また日本てん菜振興会に対し引き続き出資しました。 特用作物の振興につきましては、優良種苗の確保、耕種基準圃の設置に助成し、大豆及びなたねの生産改善対策につきましては、大豆の生産改善地区となたね生産改善施設の設置に助成しました。 養蚕生産の合理化につきましては、養蚕経営の合理化を推進するため、桑園の集団化等農業構造改善事業において拡大実施するとともに、軟化病の検出調査に助成いたしました。 さらに麦作対策につきましては、小麦生産合理化機械化パイロット施設、なたね生産改善施設及び飼料共同化施設等に助成を行ない、大麦・裸麦の転換促進をはかりました。 第二に、農業の生産性の向上と総生産の増大につきましては、支出済み歳出額は六百四十三億二千八百余万円であります。農業基盤の整備強化につきましては、土地改良事業について国営事業、都道府県営事業及び団体営事業として実施し、また、干拓及び開拓事業につきましては、国営の直轄、代行事業、都道府県営その他の補助事業として実施いたしました。 このほか、特定土地改良工事特別会計において支出済み歳出額二百三億九千四百余万円によりまして、国営土地改良事業の一部、国営直轄及び代行の干拓事業を行ないました。 また、試験研究の強化につきましては、国の試験研究機関の運営費の充実をはかるとともに、研究用機械の整備、畜産試験場、園芸試験場等の施設の整備を行ないますとともに、新たに大規模経営の機械化作業体系の確立をはかるため必要な研究費及び研究用施設を拡充強化をいたしました。 技術の改良普及につきましては、改良普及員に対して指導を行なう普及指導主事を新設し、生活改善関係の普及職員の増員、畜産技術経営診断事業の継続実施、国立の中央畜産研修施設の整備及び都道府県研修施設の設置、蚕業研修センターの新設、蚕業技術指導所職員及び嘱託蚕業普及員の資質の向上と活動の強化等を行なうため助成を行ないましたほか、農業改良資金を拡大するほか、農作物の優良種子の確保事業、地力保全対策事業、植物防疫事業等耕種農業の生産性の向上のための諸施策を行ないました。 第三に、農業構造改善と農業の近代化の推進につきましては、支出済み歳出額は九十八億八千八百余万円であります。農業構造改善促進対策事業につきましては、七十六のパイロット地区と百七十四の一般地域において初年度の事業を実施し、三百の計画地域において事業計画の樹立を行ないました。 農業機械化の推進につきましては、深耕用及び土層改良用大型トラクター、開拓営農振興用小型トラクターの導入、ヘリコプターの農林水産業への利用促進等のため助成しました。また農業機械の試験研究と検査を一貫して行なう特殊法人農業機械化研究所を設立し、政府出資を行ないました。 農業近代化資金融通制度の拡充強化につきましては、融資ワクを拡大し四百七十五億円の融資が行なわれ、協業施設を含む個人施設に対する貸し付け金利を六分五厘に引き下げました。このため農業近代化助成資金に五十三億円の追加繰り入れを行ない、この資金の運用益のうち三億七千余万円を財源として利子、補給補助について助成するとともに、債務保証を行なう都道府県信用基金協会に対する出資補助、近代化資金取り扱い事務及び旧農業改良施設資金利子補給補助について助成しました。 第四に、農産物の流通合理化と価格安定につきましては、支出済み歳出額は七百二十一億七千九百余万円であります。農産物の流通改善につきましては、家畜市場の再編整備、食鶏出荷合理化施設の設置、生乳共販施設の設置等に助成を行なったほか、畜産物の価格安定をはかるため畜産振興事業団に対し五億円の増資を行ないました。 青果物につきましては、自主的な出荷調整事業を促進するため、流通改善協議会を開催したほか、新たに玉ネギについて市場価格が一定水準以下となった場合の差額補てん事業を実施することとし、この資金の造成に助成しました。 次に、生鮮食料品の流通改善対策の一環として、大都市における中央卸売市場に重点を置き施設の整備につき助成しました。 農産物の加工及び需要増進につきましては、前年度に引き続き実態調査及び改善指導を行ない、かつ、日本農林規格の普及を推進するため指導を行なうほか、農産物加工関係企業の合理化試験研究費の助成を行ないました。 農産物の輸出振興対策といたしましては、輸出農林水産物の検査事業を実施しましたほか、生糸につきまして、海外における生糸の消費宣伝及び調査活動を強化するため、日本綿業協会に対する助成を増額するとともに、新たに輸出生糸問屋の借り入れる生糸取引資金につき債務保証を行なう輸出生糸信用保証基金協会の設置に対し助成しました。 食糧管理及び農産物価格安定事業につきましては、農家経済と消費者家計の安定とを目的としてその制度を運営いたしている関係からいたしまして、その運営の健全化をはかるために、一般会計より食糧管理特別会計に対し、調整資金として六百七十億円を繰り入れ、この調整資金の取りくずしによって食糧管理勘定に生ずる損失額を処理することといたしました。さらに、農産物等安定勘定に対し三十億円の繰り入れを行ないまして、重要農産物輸入飼料等の取り扱いにより生ずる損失を処理することになりました。また、国内産大豆及びなたねの保護対策といたしまして、三十六年産なたねにつき交付のました。 農業資材の生産流通の合理化及び価格の安定につきましては、肥料の検査取り締まり、及び指定飼料の検査を行なうとともに、硫安の生産費調査及び肥料の卸、小売市況速報の購入を行ない肥料の需給及び価格安定に資しました。また農薬検査所において農薬登録のための検査を行ない、農薬の品質保持につとめました。 第五に、農業経営担当者の養成確保と農業従事者の就業促進及び福祉の向上につきましては、支出済み歳出額は四十五億八千四百余万円であります、農業近代化推進のにない手となる農業経営後継者の養成につきましては、農業講習施設の整備を促進し、農村行年建設班等の農村青年対策を総合助成しました。 農業従事者の就業促進につきましては、農業委員会、都道府県農業会議及び全国農業会議所による農業労働力調整協議会の開催に対し助成を行ないました。 農業従事者の福祉向上につきましては、開拓地の振興対策といたしまして、不振開拓者の営農の安定をはかるため、過剰入植整理の推進及び開拓営農指導事業の充実をはかりました。 また、別に開拓者資金融通特別会計において二十一億九千百余万円の振興対策資金の貸し付けを行ないました。 離島振興につきましては、離島振興法に基づく離島の振興対策事業として、農地条件整備事業のほか、治山、造林、林道、漁港修築、海洋等の事業に助成しました。 なお、僻地農山漁村電気導入事業及び農山漁村同和対策事業を前年度に引き続き実施しました。 第六に、林業振興対策の推進につきましては、支出済み歳出額は百七十六億四千二百余万円であります。治山事業につきましては、治山事業長期計画の実施に伴い、国有林野事業特別会計の治山勘定に七十七億二千八百余万円を繰り入れて実施しましたほか、森林開発公団による水源林造成事業のため十三億円の政府出資並びに融資造林の拡充をはかるため、農林漁業金融公庫に対し十三億円の政府出資を行ないました。また、造林専業、林道事業、森林計画樹立事業、保安林整備管理事業、林業普及指導事業、林業協業促進対策事業並びに木炭生産合理化対策事業等についても、それぞれ助成しました。 なお、国有林野中業特別会計の国有林野事業勘定につきましては、立木及び素材の売り払いのほか、造林事業、治山事業及び官行造林地の新値を実施するとともに、民有保安林の買い入れを行ないました。 第七に、水産業の振興につきましては、支出済み歳出額は九十五億千四百余万円であります。沿岸漁業の振興対策につきましては、沿岸漁業構造改善対策事業として経営近代化促進対策事業及び漁場改良造成事業を実施し、また、沿岸漁業特別対策事業もあわせ実施しました。 漁業生産基盤の強化対策としての漁港整備事業につきましては、修築事業及び局部改良事業の助成並びに北海道の直轄修築事業を行ないました。 なお、水産資源の維持培養対策及び調査取り締まり、水産物の流通改善対策、水産試験研究の強化を実施いたしました。 第八に、農林漁業融資事業につきましては、三十七年度の農林漁業資金の貸し付けにおいても、引き続き農林漁業者に対し農林漁業の生産力の維持増進に必要な長期かつ低利の資金で他の金融機関が融通することを困難とするものを融通することとして、業務の推進に当たってまいりました。 なお、貸し付け決定の総額は六百七十五億余万円となっております。 第九に、農業団体の整備強化につきましては、支出済み歳出額は十七億六千五百余万円であります。農業委員会及び農業協同組合の活動を促過するための指導援助を行なうとともに、前年度に引き続き農業協同組合の合併を推進しました。 また、開拓農業協同組合の事務処理体制の整備合理化をはかるとともに、不振土地改良区の実態を究明し、再建方策の指導を行ないました。 第十に、農業災害補償制度につきましては、支出済み歳出額は百四十五億二千八百余万円であります。当初予算額は百三十七億六百余万円でありましたが、三十六年産農作物共済及び蚕繭共済の引き受け実績の増加による共済掛け金国庫負担額の不足等のため九億五千九百余万円の追加補正を行ない、また農業災害補償制度改正関係法案の審議未了と、農業保険事業団設立の取りやめに伴い、同事業団に対する交付金は不用となりました。 第十一に、災害対策公共事業の推進につきましては、支出済み歳出額は三百億五千七百余万円であります。防災事業といたしましては、農地及び漁港関係におきまして、海岸事業、チリ津波対策事業、伊勢湾高潮対策事業の防災事業をそれぞれ実施いたしました。 林未関係におきましては、民有林治山事業について山地治山、防災林造成、保安林整備、特殊緊急治山及び地すべり防止事業等を実施いたしました。 災害復旧事業及び災害関連事業といたしましては、農業、休業、漁港関係を含め、三十四年災は一〇〇%、三十五年災は七七%ないし一〇〇%、三十六年災は四〇%ないし一〇〇%、三十七年災は予備費をもって一四%ないし五〇%の事業進度を達成しました。 なお、農業共済再保険特別会計の農業助走の農作物、蚕繭共済におきまして、三十六年産農作物、蚕繭共済国庫負担金の繰り入れ不足額を受け入れたことなどのため三十二億二千三百余万円の剰余を生じたのでありますが、過去に再保険金支払い不足補てん金としまして一般会計から繰り入れられたものの残額が九十二億九千九百余万円ありますので、本年度未経過再保険料を差し引き二十一億九千八百余万円を一般会計に返還いたしました。 最後に、食糧管理特別会計の事業につきましては、まず国内米については、集荷目標六百七十五万トンに対し、買入れ実績は六百七十六万トン、売り渡し予定六百七十五万トンに対し、実績は六百八十七万トン、国内麦につきましては、買い入れ予定百四十六万トンに対し実績は百四十九万トン、売り渡し予定百六十八万トンに対し実績は百六十一万トン、輸入食糧につきましては、買い入れ予定外米十万トン、外麦百七十九万トンに対し実績は外米百六十四万トン、売り渡し予定外米十六万トン、外麦百五十九万トン、小麦粉十四万トンに対し実績外米二十二万トン、外麦百六十二万トン、小麦粉十五万トン、農産物等については、カンショでん粉及びバレイショでん粉等の買い入れ予定三万九千トンに対し実績は二万五千トン、光り渡し予定八万八千トンに対し実績は十七万四千トシ、てん菜糖は買い入れ予定二万五千トンに対し実績は二万八千トン、売り渡し平定六千トンに対し実積は二万三千トン、輸入飼料は買い入れ予定百十八万七千トンに対し実績は八十六万七千トシ、光り渡し予定百十四万四千トンに対し実績は九十二万五千トンとなっております。 以上昭和三十七年度のおもな事業の概要について御説明申し上げましたが、これら事業の執行につきましては、いやしくも不当な支出や批難さるべきことのないよう常に経理の適正なる運営について極力意を用いてまいりましたが、昭和三十七年度決算検査報告においてなお、不当事項として相当件数の指摘を受けておりますことは、まことに遺憾に存じます。 今後とも指導監督を徹底しまして、事業実施の適正化につとめる所存であります。 何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(柴谷要君) 次に、会計検査院当局から検査報告を聴取いたします。小沢第四局長。
○説明員(小沢定司君) 昭和三十七年度の決算検査報告の概要につきまして御説明申し上げます。 三十七年度決算について指摘いたしましたものは、工事が三件で五百六十万余円、物件が八件で三千六百万余円、保険が三十件で一億五千七百万余田、補助金が二百四十九件で十一億八百万余日、計二百九十件十三億八百万余円となっておりまして、三十七年度の件数、金額が三十六年度の工事三件、千五百万余円、物件十二件、五千六百万余円、保険二十三件、三千六百万余円、補助金百七十四件、七億四千二百万余円、役務一件、百万余円、計二百十三件、八億五千百万余円に比べまして増加いたしましたのは、主として保険及び補助金についてであります。 ただいまから個別案件につきまして、検査報告に記載してございます順序に従いましてごく簡単に御説明を申し上げます。 まず工事について申し上げます。二三五号は、堰堤工事の施行にあたり、別途遊休している大型機械の活用を考慮しないで、掘さく土量に比べ小型の積み込み機械を使用することといたしましたため、ひいて積み込み運搬費が不経済となったというもの、二三六号は、林道路面の不陸ならし経費の計上に際しまして、単位を誤った歩掛りを使用して算出したため工事費が高価となっているというもの、二三七号は、干拓建設事業におきまして、サンドポンプの排砂管及び同受わくの敷設の設計が適切でなかったために工事費が不経済となっているというものでございます。 次に、物件について申し上げます。 二三八号と二三九号は、いずれも該当の食糧事務所におきまして一定の条件をつけて売り渡しました原麦について、売り渡し後の条件の履行確認の処置が適切でなかったために、違約金を徴収する要があると認められるものでございます。 また、二四〇号は、自作農創設特別措置特別会計に所属する財産の管理が適切を欠いているという指摘でございます。 それから二四一号から二四五号までは、国有林野市業特別会計所属の土地を有償で貸し付けているものにつきまして、その貸し付け料の算定が妥当を欠いているために、貸し付け料が苦しく低額となっていると認められるものでございます。 次は保険でございますが、二四六号から二六八号までは、農業共済保険事業の運営が適切でないというような事態でございまして、これにつきましては、毎年これを指摘してまいりましたが、さきの国会におきまして、農業災害補償法の一部改正が行なわれ、本制度の運営に著しい改善が加えられ、また、農林省当局におかれましても、一そう強力な指導監督をするということでございますので、このような不当な事態も、逐次改善されるものと期待をいたしております。それから、二六九号から二七五号までは、漁船再保険金の支払いにあたりまして組合の損害調査が十分でなくてん補額が過大に認定されているのをそのまま認めて過大な支払いをいたしましたり、あるいは保険事故でないものに対してまで再保険金を支払ったりしている事態であります。 次は補助金でございまするが、二七六号から五二四号まではいずれも公共事業関係のものでありまして、工事の施行が粗漏となっているもの、あるいは工事の出来高が不足しているものなどで、事態といたしましては毎年検査報告に指摘しておりますものと同様の事態でございます。 五一〇号は災害復旧事業費の査定を了したものに対しまする早期検査を行ないました結果のものでございまして、農林、建設両省で重複査定しているもの、被災していないもの、または被害が軽微であったりしているのに災害復旧の査定を受けて改良工事を施行しようとしているものなどにつきまして、検査の結果を当局に注意いたしましたところ、本院の注意に基づきまして、当局が査定額の減額是正をいたしましたものでございます。 三十七年度の指摘は三十六年度の指摘に比べまして増加いたしておりまするが、これは三十七年発生災害が、北海道及び佐賀、長崎両県に集中し、関係者が査定町に現地調査を十分に実施できなかったことなどによると認められます。 次に五一一号から五二三号までは一般補助関係のものでございまして、事態の内容といたしましては、これも例年検査報告に掲記しておりますものと同様の事態でございます。五二四号は、食糧庁で全国販売農業協同組合連合会に対して交付いたしましたなたね生産者団体等の交付金の調査が十分でなかったため、交付対象としてはならないものに交付しておりましたり、あるいは生産者に交付されていなかったものという事態でございます。 以上申し上げましたように、公共事業を含めまして、補助金全般の経理につきましては、例年同様適切を欠く事例が多いので、関係当局における指導監督をなお一そう強化する要があるものと認められます。 次に、改善処置の要求及び意見表示を行なったものについて申し上げます。 三十七年度におきまして改善の処置要求または改善の意見を表示いたしましたものは、三十七年度検査報告の一一六ページ以下に掲記してございます。一一六ページの(4)号は、都道府県の事務費に対する補助金の経理について適正化の要があるとして是正改善の処置を要求いたしましたもの、また(5)号は、消費者米価の値上げに伴う販売業者の差益につきまして改善の処置を要求いたしましたもの、(6)号は、国有林野事業特別会計に所属いたしまする国有財産の管理につきまして改善の意見を表示したものでございます。 以上簡単でございますが、三十七年度決算検査報告の概要の説明を終わらせていただきます。
○委員長(柴谷要君) 次に、農林漁業金融公庫の決算について説明を求めます。清井総裁。
○参考人(清井正君) 農林漁業金融公庫の昭和三十七年度の業務の概況につきまして、御説明申し上げます。 まず、昭和三十七年度の収入支出決算について御説明いたします。 昭和三十七年度における収入済み額は百三十七億六千百万円余、支出済み額は百三十一億五千百万円余でありまして、収入が支出を超過すること六億一千万円余となっております。 以下これを収入支出の部に分けて御説明いたしますと、まず収入の部におきましては、本年度の収入済み額は百三十七億六千百万円余でありまして、これを収入予算額百四十億六百万円余に比較いたしますと二億四千四百万円余の減少となっております。 この減少いたしましたおもな理由は、貸し付け金利息及び預託基金利息の収入が少なかったためであります。 次に、支出の部におきましては、本年度の支出予算現額百三十七億三千九百万円余に対し、支出済み額は百三十一億五千百万円余でありまして、差し引き五億八千八百万円余の差額を生じましたが、この差額は全額不用となったものであります。 この不用額を生じましたおもな理由は、借り入れ金利息及び委託金融機関に対する手数料の支払いが予定より減少したためであります。 次に、昭和三十七年度における損益について申し述べますと、本年度の総益金百四十七億八千四百万円余に対し、総損失は百四十億五千六百万円余でありまして、差し引き七億二千八百万円余の償却引き当て金繰り入れ前利益をあげましたが、これを全額滞貸償却引き当て金及び固定資産減価償却引き当て金に繰り入れましたため国庫に納付すべき利益はありませんでした。 次に、昭和三十七年度の貸し付けの概要について御説明いたします。 昭和三十七年度中における貸し付け決定総額は六百七十五億四千四百万円余で、前年度に比し七十四億六千五百万円余の増加となっております。 これをおもな業種だけ申し上げますと、土地改良、林業、漁業、塩業、共同利用施設、主務大臣指定施設、開拓 果樹園造成、総合対策、自作農維持創設、農業構造改善等となっております。 以上貸し付け決定状況につきまして御説明申し上げましたが、これに対しまして、三十七年度の貸し付け回収実績は二百三十四億八千四百万円余、この中には承継、譲り受け債権等七千三百万円余を含んでありますので、前年度の回収実績に比較いたしますと十八億四千四百万円余の増加となっております。 この結果、昭和三十七年度末における貸し付け金残高は二千七百八十五億三千四百万円余となっております。 次に、昭和三十七年度の貸し付け資金の概要について御説明いたしますと、本年度における貸し付け資金の交付額は六百六十億四千三百万円余でありまして、これに要した資金は、政府の一般会計からの出資金十三億円及び産業投資特別会計からの出資金百二十億円、資金運用部資金の借り入れ金二百六十七億円及び簡易生命保険及び郵便年金の積み立て金の借り入れ金二十七億円並びに貸し付け回収金等の自己資金から二百三十三億四千三百万円余をもって充当いたしました。 以上が昭和三十七年度農林漁業金融公庫の業務の概況であります。 次に、会計検査院において昭和三十七年十月二十二日に当公庫の貸し付けの適正化について改善の意見を表示されましたので、その実施状況について申し上げます。 まず、監査機構の整備につきましては、昭和三十八年度から新たに検査部を設置し、従来の六名の職員を十二名に増員し、本支店の業務の検査、委託業務の監査及び貸し付け先の調査を行なうこととし、また、不適正貸し付けのうち借り入れ者の悪意によるものについては、繰り上げ償還を請求するとともに、その不適正貸し付けに相当する金額について一定の基準により計算した額を徴求することができる借用証書特約条項に所要の改正をいたしました。 以上の諸方策によりまして、改善意見の趣旨に沿い、貸し付けの適正化のため努力いたす所存であります。よろしく御審議をお願いいたします。
○委員長(柴谷要君) 次に会計検査院当局から検査報告を聴取いたします。
○説明員(宇ノ沢智雄君) 農林漁業金融公庫の三十七年度の検査につきましては、検査報告の一六一ページにその概要を記述してございまするが検査の結果特に申し上げる点はございません。 なお、三十七年に本院から総裁あてに改善意見を表示いたしましたが、その結果につきましては、ただいま総裁からお述べになったとおりでございます。簡単でございますが。
○委員長(柴谷要君) 次に、愛知川水公団の決算について説明を求めます。庄野副理事長。
○参考人(庄野五一郎君) 愛知川水公団の昭和三十七年度の事業概要について御説明申し上げます。 まず、豊川用水事業につきましては、昭和三十六年九月に国営事業を承継して以来工事を進め、昭和三十七年度には、引き続き各地域にわたって工事を施行いたしました。 水源関係では宇連ダムは国営当時に完成されましたが、佐久間ダムからの導水路は未着手でありましたので、その第二号トンネル約四千八百メートルに着手し、また、準備工事として佐久間配電線工事等を施行いたしました。 次に、三輪川から取水する大野頭首工とこれに続く大町導水路は国営事業時代に完成されておりましたので、それに接続する東部幹線水路の大沢、大坊、風越工区工事約二千五百メートル並びに浅間、風越及び塩沢トンネルグラウト工事を竣工し、風越トンネル及び宇利川サイホン延長約千百メートル、中藤トンネル延長約二千二百メートルの工事を前年度に引き続き施行し、さらにその下流部に当たる湯三、三多、岩二の各トンネル工事をはじめ二川サイフォンまでの地域にわたり、長い工期を要する工事については全面的に着工し、そのほか準備工事として東部幹線配電線工事等を施行いたしました。 支線水路につきましては、大入支線外八支線の工事を、畑地かんがい事業につきましては、日吉第一地区及び伊古部地区の畑地かんがい施設工事を愛知県に委託施行いたしました。 開墾事業につきましては、公団直轄施行の豊橋開拓幹線道路工事を竣工し、新たに豊橋開拓幹線排水路工事及び高師支線工事に着工し、新城東地区外三地区の工事を愛知県に委託施行いたしました。 次に愛知用水事業につきましては、建設工事の完成に伴い維持管理事業を行なうと同時に、これに要する費用につきましては、建設事業費にかかる賦課金及び負担金とともに賦課を行ないました。 これらの事業の施行に伴う昭和三十七年度の収入支出決算は、次のとおりであります。すなわち、収入決定済み額は、豊川用水事業勘定二十九億一千九百万円余、愛知用水事業勘定七十六億八千二百万円余、業務勘定四億一千六百万円余、合計額百十億一千七百万円余、支出決定済み額豊川用水事業勘定二十六億二千九百万円余、愛知用水事業勘定七十六億八千二百万円余、業務勘定四億一千六百万円余、合計額百七億二千八百万円余、となっており、その差額約二億八千九百万円は翌年度への繰り越し等であります。 以上が昭和三十七年度の事業概要でありますが、その後において、豊川用水事業については、引き続いて工事を進めており、昭和三十九年度中までには佐久間導水路と神田川、振草川等の流域変更による宇連ダムへの導水施設の水源関係工事及び東部幹線工事については残り主要工事の大部分に着工いたすこととなり、さらに西部幹線の一部にも着工いたす予定で、できる限りすみやかに効果のあがるよう建設工事を進めてまいる所存であります。 なお、愛知用水建設事業費の受益者負担金につきましては、電力、都市用水関係及び関係県の負担金は順調に収納してまいっております。しかし、農民への賦課金は、昭和三十六年の梅雨前線集中豪雨による災害もありましたので、昭和三十七年十二月に関係三土地改良区にそれぞれ一括して賦課いたし、関係土地改良区、県当局とともに関係農民各位に対し趣旨の徹底をはかる等の努力を重ねてまいりましたが、社会情勢の変化による影響等のほかに、関係面積の大部分を占める愛知用水土地改良区において内部体制の問題もあって各農家への賦課がおくれている等種々の事情が重なり、徴収の実をあげるに至りませんでした。 このように賦課金の徴収について満足すべき実績をあげることができなかったのははなはだ遺憾でございますが、県当局、関係市町村及び関係土地改良区と協力して徴収の実をあげるべく、なお一そうの努力を払ってまいる所存でございます。 以上でございます。
○委員長(柴谷要君) 次に、会計検査院当局から検査報告を聴取いたします。宇ノ沢第五局長。
○説明員(宇ノ沢智雄君) 愛知用水公団につきましても、検査報告の一七八ページに記載してございますが、検査の結果ここに記載いたしましたこの以外に特に御報告申し上げることはありません。
○委員長(柴谷要君) それでは、これより直ちに質疑に入ります。質疑のおありの方は順次発言を願います。
○相澤重明君 大体十二時前後できょうの質問は終わりたいと思いますので、簡単に要領よく私も申し上げるつもりですから、御説明いただきたいと思います。 最初に、いま政府が農政一般の問題を最初に御説明をいただいたわけでありますが、農業政策の転換と実績ということはきわめて大事なことでありますが、その中で、御説明をいただきました六ページの、第一に農業生産の選択的拡大につき、支出済み歳出額は四十六億二千八百余万円、こういう御説明をいただいたのでありますが、農業近代化の中で農地の経営面積を拡大するということはたいへんな努力を必要とすることで、あるいは農地を農協へ信託する農業生産法人による協業化、こういう点を御説明をいただいたのでありましたが、その実績、進行度合いはどういうふうになっておりますか。これをさらに具体的に促進するにはどうするのかという政府のひとつ御回答をいただきたいと思うのです。 それから次は、畜産振興事業団に交付金十億円を交付しまして、学校給食用の牛乳供給事業に対する助成を行ないました、こうなっております。そこで、三十七年度における学校給食について、全体として文部省はどの程度学校給食の中で牛乳かできたのか。アメリカから輸入をしたところの粉乳はかなりよく出回ったようでありますが現実には各都道府県、市町村の段階においては脱脂粉乳はお断わりをするというところも最近出ている。農林省はわが国の農民に畜産を奨励し、そうして畜産振興事業団に交付金十億円余を交付したのでありますが、その結果は一体、農林省のそういう考えていたことに対して文部省は具体的にどうだっただろうかということが、多少の成果だということでは私は済まされない。こういう点で、この経過について御説明をいただきたいと思います。 それから、てん菜とかあるいは大豆生産等につきましては、前回私は北海道の現地視察の際に御質問を申し上げましたのできょうは省略をいたします。 さらにその次に、第四に書かれておる二〇ページの農産物の流通合理化と価格安定について、一体政府は具体的にどのように今回進めようとしておるのか。それから、特に青果物の自主的な出荷調整事業を促進するために、流通改善協議会を開催したとか、新たに玉ネギ等についての市場価格をきめたと、差額補てん事業を実施するとなっておりますが、特に生鮮食料品の今日の物価上昇というものを見ると、これはたいへんなものであります。一体農林省はどういうふうにこの生鮮食料品の流通改善事業を行なっておるのか。昨日の新聞にも出ておるように、東京都内におけるところの大根一本五十円、いまの野菜、白菜等の非常な値上がりというものを考えた場合に、消費者の生活に与える影響というものはきわめて大きい。こういう点で、この流通改善対策というものをどう行なっておるかということについてまず最初にお尋ねをしておきたい。時間の関係で、次にはずっと私のほうから要点を質問して、次の機会に答弁を求めますから、いまの各点についてまず最初にひとつお答えいただきたい。
○説明員(中西一郎君) まず事務的に、お尋ねの三点につきまして逐次現段階における考え方を御説明さしていただきます。 最初に御指摘のありました六ページに関連しまして、農業生産の選択的拡大についてのお尋ねでございます。生産の選択的拡大と申しますと、広くとりますと価格政策等も当然入ってくるのでございますけれども。ここでは生産面における施策というふうに範囲を限定しまして記述してあるわけでございます。それに関連しまして、御指摘の経営面積の拡大について従来どうやってきたか、また現在から将来にかけてどういうふうに考えておるか、信託制度あるいは農業生産法人についてのお話でございます。 経営面積の拡大につきましては、現在の農地法の関係のもとでやはり経営面積を拡大いたさなければならないという意欲のあらわれとしまして、農林漁業金融公庫の資金によりまして、特殊資金を低利長期の融資条件で貸し付けるということを従来やってきております。特に三十九年度からはその金利も調整をしまして、貸し付け条件について改善をはかってきたということでございます。ただ、それだけではたしていいのかどうかという問題が新たに起こりまして、現段階で、農林省といたしましては、すでに御承知だと思いますが、農地管理事業団という構想をもちまして、規模拡大のための土地取得をより前向きに施策してまいろうということで、政府が土地を買いまして、あるいは借りまして、それを売る、あるいは貸す。で売ります場合には金利は二分あるいは四十年というような形でできないかということで、来年の予算を要求することにいたしております。 それから信託制度につきましては、農業協同組合を主体にしまして、農業協同組合自身がそういう事業をやれるような体制に都道府県知事の段階で認定をしまして、能力を持つ農業協同組合の数は非常にふえてまいます。数千に及んでおるはずでございます。ただ、現実の信託の事例はまだ十数件というふうなことで、これが広く徹底して活用されておるという事態ではございません。これについては、農地法の関係で、小作料の統制額等にも問題点があります。その辺は将来の問題として検討をいたしておるところでございます。 農業生産法人につきましては、これは基本法ができました直後の農地法改正でその道を開きまして、数はどんどんふえております。生産法人と限りませんが、経営の協業あるいは部分的な協業組織というものが、これも数千——四、五千の数に及んできております。だんだん基礎的な勉強も、市町村自身も、あるいは農民団体自身も、農民自身も、進めてきておられますし、その成果はだんだん高まりつつあると見ております。 第二の畜産の振興については、これは文部省に対して主としてお尋ねがあったと思うのですが、三十七年の十億円を逐次増額をしてまいっております。なかなか完全に生乳だけで供給し得る体制には一挙には行きがたいのですけれども、乳牛の頭数の増加、生乳の供給の増加に伴いまして、徐々にふやしてまいりたい、今年は四十万石程度のことを考えておりますが、来年はさらにそれをふやしたいということで、目下取り進めております。特に畜産、酪農という立場から申しますと、加工乳に原料が回りますよりは、市乳に回りましたほうが農民の経営安定、価格安定のためにも有意義であるということで、できるだけ学校給食を柱にしまして、生乳として利用される分野を広げてまいる、そういう基本方針をとってまいることにいたしております。それからページ二〇でございますが——価格の安定対策に関連してのお話がございました。流通改善等ともからみ合うわけですが、特に生鮮食品の対策が不十分ではないかという御指摘だと思います。この点につきましては、確かにお話のとおりの自主的な出荷あるいは調整の仕組みが確立されていくことと政府の施策とが相からみ合って十分の機能を発揮するというふうに考えております。そういう意味で、生鮮食料品を政府が米麦のように管理するわけにもまいりませんが、いわば団体と政府の二人三脚の形で、将来とも内容を充実して発展さしてまいりたい、かように思っております。特に今日の青果物の価格上昇——三割ないし四割前年に比べれば上がったのではないかということでございます。現実にそのとおりでございますが、特に本年の天候の事情が非常に特異な形をとりまして、その結果、成育期、発芽期を含めまして、その後の天候も悪いということで、今回非常な値上がりをいたしております。この問題に対する応急的な措置というものは非常に困難でございますが、一部には輸入されてくるものもございますので、その辺で調整がつけばと思っております。制度的な、あるいは政策として考えますと、一つは小売り段階での生産性が非常に低いという事実がございます。諸外国の中小企業等と比べてみましても、日本の中小企業は数も多くて非常に零細であるという事実がございます。しかし、これも農業と同じように、大きな経済成長の中で、労働力の確保が困難になる、あるいは後継者の問題が起こるというような問題が見られます。この際、小売り段階あるいは卸売り段階の生産性をさらに上げるというためには、施設を改善するとともに、その規模の拡大、合理化——必ずしもアメリカ的なスーパーマーケットが一挙にできるとは思いませんけれども、さらに現状を一歩進めるという意味合いで、小売りの総合市場をモデル的なものとして設置しようという法案を前国会でお出ししたのでありますが、これは継続審議になっております。しかし、その考え方を踏襲しまして、来たるべき国会ではその実現をはかりたいと、かように考えておる次第でございます。概略でございますが三点について農林省の関係の考え方を申し上げた次第でございます。
○加藤シヅエ君 関連。ただいまの御説明を承っておりますと、台所の経済を預かっておる主婦は何にも納得するような御答弁をいまの御答弁の中に発見することができないのでございますけれども、当局はほんとうに何にも案がないというふうにはっきりおっしゃったほうがもっとわかりいいのじゃないかと思うくらいの答弁だと思うのですが、たとえばこの夏にキャベツがたいへんでき過ぎて、持って行ってくれればただでもあげるというようなときには、そんなにたくさんキャベツを台所に持ってきて積んでおくわけにはいきませんから、安いと思ってもたくさん買うことができない。いまになってキャベツが一個五十円、たいへん高くて百円もするキャベツもあるというようなことになって、台所を預かっておる者は非常に困るわけですね。そこでもって流通機構というものがもう少し何か動き出して、そこの調整をはかってくれて消費者が困らないようにしたいし、第一、キャベツがそんなに腐っているときには、そのキャベツをつくった人々は自分でそういうような損失を背負うのでございますか。それからキャベツが高くなったときには、もしそこにもうけがあるとすれば、そのもうけはだれがもうけるのでございますか。損するときにはだれが損するので、もうけるときにはだれが得をするのか、その辺わかりやすいことばで説明していただきたいと思います。
○説明員(谷口慶吉君) 私のお答えで満足願えるかどうかわかりませんけれども、実は私農林省の政務次官に就任いたしまして以来、実は一番関心を持っておりますんは、いま御指摘のことでございます。お話のように非常にできすぎますと、買い手がなくて畑で腐らしてしまう、こういうことが過去においてもございました。今度はまた相澤先生の御指摘のように、きのうの新聞などでも私も見て非常に胸を痛めておりますが、ああいう消費者の方々に非常に高い野菜を買っていただかなければならない、こういう現実に対しまして、もっと生産を計画的に行なってどっちも損も得もないようにするためには、私の考えでは、統計調査部あたりでもっとしっかりした生産を把握することが第一じゃないか。なおまた、どこの地力にどういう野菜がどれだけ作付されておるということが、正直のところこれが把握できなければ、いま申し上げましたようなそういう非常な高低が出てくると私は考えます。そこでこれは私ども、たとえばタマネギに例を一つとりましても、全国的にこれくらいの生産が作付が行なわれておるので、おおむね生産量はこういうふうになるであろう、それは需要の面から見ればどうであろうかというような、さようなもっと計数的にわたります計画生産ということが、私は当然考えられなければならない。しかし政府がまた何はこれ以上植えてはならないとかということは言えないと思いますので、先ほど官房長もお答え申し上げましたように、生産者団体との間に常に絶えず密接な関連を持ちながら、生産をあるいは販売をコントロールしながら、消費者に御迷惑のかからぬようにしていく、こういう手段方法しかないのではなかろうか、実はかように私は考えておる。いま現時点における問題につきましては、これはまことに申しわけないということばに尽きるのでございますが、いま申し上げますようなそういう機構を拡充することが、ひいては流通機構の確立になるのではなかろうか。私はさようなふうに考えて、いませっかく農林省で主管の部長などとも研究いたしておる最中でございます。
○加藤シヅエ君 いまの御答弁は、少しもほんとうにやろうという意欲が十分にうかがえないと思うわけでございます。それは河野さんが農林大臣でいらっしった、もう三年も前でございますが、そのときにも、私は予算委員会で一度こういうような質問を農林大臣に申し上げたことがございます。そしてそのときに驚いたことには、次官はいかがか任じませんけれども、大臣は野菜の値段というものは全然御存じないんです。大根はいま東京で幾らしますか、キャベツは幾らしますか、一つ一つ伺ったら、どれ一つもお答えができなかった。そのくらい御関心が薄いということが証明されたわけでございます。そういうように御関心が薄いということは、いつまでたってもこんな重要な問題に対してほんとうに手をつけていらっしゃらないので、あのときにすぐ手をおつけになれば、いまおっしゃったようなそういうような必要な数字なんか、あるいは状態の把握はもうとうにできてお出しになって、その次のステップにはこうすべきだということをおっしゃれるはずなんです。それを少しもなさっていらっしゃらなかったんです。その三年間一体何をしていらっしったか、それを伺いたいのでございます。
○説明員(谷口慶吉君) 三年間何をしたかということは、私にはまだ政務次官に就任しまして四カ月なので、ちょっとお答えしにくいのでございますが、少なくとも私が農林省に入りまして一番時間をかけて検討をしましたのは、統計調査でございます。これはうそ偽りは申し上げません。ですから将来には深く御期待願いますようにと申し上げまして、一生懸命目下やっておる最中でございます。過去のことまでおとがめいただきましても、私としては何ともお答えできないのでございます。
○加藤シヅエ君 それは政務次官に御就任なさる前のことを、あなたに責任を持てということは申し上げられませんけれども、当局としてはそういうことは継続的に責任を持っていただかなければ、そのつど質問したら適当に答弁があったけれども、それを継続的にだれも責任を持たないというやり方では、もう生産者も困りますし、消費者も困りますし、現実こんな長いこと困っているので、当然いまごろは何とかしてはっきり具体策が出るべきであって、それが出ないということは、非常に遺憾であることを申し上げまして質問を終わります。
○天田勝正君 私もそのことで質問したいのです。本来時間もきまっておりますし、割り込みですから遠慮したいと思ったのですが、どうも遠慮しているわけにはいかない。それはまあ加藤さんお人柄でやさしく引き下がったのですけれども、政務次官、いずれにしても行政府はずっと継続しておることにおいて、いま政党内閣でしょう、しからば、その政党内閣に変わりがないのに、一人一人の政務次官やら大臣やらがかわったから、前のことはそしらぬ顔というのでは、それは困るのですよ。それはちょっと当たりさわりのあることですけれども、政務次官だって、ついこの間さきまで私と一緒に農林委員会でいたのです。それで与党の立場に立っておられたのですから、どうも木で鼻をくくったようなお話は困るので、参ったら参ったと言ってもらったほうがよろしい。これは私はおそらく答弁は骨が折れることなんです。あなたも御存じのように河野農林大臣のときに、私がこのことで二つの提案をいたしたことを御記憶になっていると思います。一つはモデル市場案、いま政府は法案として出しているものとまるで異質なものです。それは政府が管理してモデル市場をつくり、そこに農民個人といえどもあるいは農業生産者、今日の生産法人でもよろしい、協同組合という形でもよろしい、いろいろな形のワクをそこに設定しておいて、そこに自由に来て商売ができるように、こういうことをすればまず一つの、今日のかかる状態は改善される、こういうことを申し上げた。もう一つの方法は、機能的になっていないというけれども、なっていない部分は行政指導というものがあるのです。その行政指導をどうしてやるかといえば、追跡調査だと、こう申し上げたのです。追跡調査はします。そうしてモデル市場もつくりますと、こう河野さんが、昨年の法案となって、一つのまるで私が提案したのとは異質なものが出てきた。そのことは、やがて推進しますと先ほど官房長お答えになりましたが、しかし、あれは農業対策でも何でもない、零細企業対策なんです。東京へ二十の市場をつくって、それに八百屋を入れるというのです。それは何も農民対策でも、農業対策でもございません。はっきりそれは中小企業対策、だから年次報告の際にも私は指摘した、そういうことはむしろ通産省でやるべき筋合いのものであって、農林省が零細企業の対策をやるべきものじゃない。農林省はまずもって農民の損のいかないような立場に立つべきであるということを申し上げておきました。そこで私がいま申し上げたいのは、そうして、真の焦点は、われわれは埼玉ですから、野菜の供給県なんです。すぐ目の前にある。その私のほうで大根が野積みになっておって、ただでトラックを持っていきさえすれば幾らでもくれる事態に置いて、同じ埼玉県の私の住まっておる熊谷市にきて、大根一本三十円になるのです。これはどうしたことなのか。ですから、零細業者をいじめると言われるのがいやだから、この実態はみんな知っているのだけれども、だれも触れない。しかし、触れなくては、いまの事態はとても解決はできません。御存じでしょうが、埼玉にはこれもまたたくさんの団地ができておる。そこでいままた私は調べたんですが、驚いた買い方がなされておる。皆さんおそらく大根一本あるいはニンジン一本を半分買うということも御存じないだろうと思う。その半分の買い方も胴切りにしない、胴切りにするとえこひいきが出る、頭のほうとしっぽのほうで。そこで、あの細いニンジンを縦割りで買うんです。それが東京につとめておる方の団地夫人の業態なんです。しかもさっきの三年前云々という話がありましたが、全く統計調査で手をつけないのではございません、よろしいですか、河野さんが就任されるすぐ直前において、もうすでにかつてキャベツが不足で、東京は大騒ぎをしたことがある。よって東京都と農林省が指導して、組みまして埼玉とかあるいは茨城とか千葉とかにキャベツの指定産地というものをつくった。それは一つの効果なんです。つくった結果が翌年暴落なんですよ。それがなってない。やらないんじゃない、やった、やったけれどもまるでその指導がなってないために暴落なんだ。以後二回あります、私の記憶で。皆さんもおそらく御存じだろうと思うんですが、こういうことになっているんですよ。やった施策は、効果はないどころか農民は大いに泣いた。で、いま自由主義経済ですから、私もまあ社会主義経済のことをここで説き立てるつもりはない、ないが百姓が損をしたら買うほうはうんと得だというんでなければ話はわからぬでしょうが、百姓のほうはまるでただになることがあっても、買うほうは三十円だと、そうかと思うと、そのあべこべに都会の人が、高くてとても手が出ないというときに、百姓がそれだけ高く売っているかといえば、さっぱり高く光ってないというこの事実、しかもあれでしょう、かつてリンゴは青森県が大暴落して、そして東京は高かった。このことは、かかって当時の輸送状況にある。輸送さえ解決すれば、それは片方が安ければこっちも安く買えた。大体果樹類はそういう形。ところが生鮮食料品だけに限ってはそれが違うんですよ。いま私の生産地で、その生産地に近い都市へ百姓がリヤカー引いてくるんだから、輸送の問題はありはしない、ないんですよ。ないのにそういう事態が起きておる。ですから結局まあ、いろんなことを言って申しわけありませんが、追跡調査はときどきやったということを農林委員会でも答弁されておる。だから、しているはずなんだ。していれば、それに基づいて行政指導がなされなければならないんですけれども、あれは熱心にやられているんですか。かつてサンデー毎日に、白菜が大暴騰したときに一人の記者がやったんですよ。一人の記者が一日で。夜中にトラックについてきたんですけれども、それは苦労かもしれないけれども、お役人にそういうことを望むことは、それはできないかもしれない。だけれども一晩ぐらい、このことをやれば、どこでだれがもうけているというのは、いまの加藤さんに対する答えなんか簡単に出てくる。そういうことを一体熱心にやっておられるのか、おられないのか、この点どうです。
○説明員(中西一郎君) お話の追跡調査につきまして、それぞれの中心機関がいろいろのことをやっておりますけれども、あれを組織的にやるということで、これは学識経験者及び実務家をまじえまして、京阪神あるいは東京、横浜、京葉地区も含めましてそれぞれの実態調査を組織的に昨年来やっております。そのほか本年度に入りまして、三十九年度から統計調査部の中で生鮮食料品、これは畜産物等も含めまして、産地から消費地までの全国にわたりまして調査網を設けまして新しい事業として一億円で百七、八十名の定員を配置いたしまして、もう最近は前日の各段階での価格が次の朝にはわかるというところまで、技術的にも整備されてまいりました。で、この調査は将来もずっと続けていきます。生鮮食料品対策のよりどころの中軸として活用してまいりたいと考えております。そういう意味では、その調査の方法ないし調査結果の把握は三年前、二年前に比べますと格段に進んできております。それを現実の施策にどういうふうに適用していくかということで新しい問題が起こりますが、御指摘の価格安定制度、指定産地制度、これも二年目に入り三年目を迎えようとしているというようなことで、軌道には乗ってきておるんですけれども、残念なことに、指定産地にしましても価格安定制度にしましても、全産地を網羅して加入させるということがなかなか困難でございます。農民あるいは農業団体自身の利益にも関係することでございますので、大きな主産地は、できるだけその中に入ってもらうように指導をしておるんですけれども、主産地をある程度押えたとしましても、零細な産地の出荷の調整がやはりうまくいかないというような悩みに当たっております。その点、先ほど来政務次官からもお話がありました農業団体の今後の活動を期待したい点でございます。さらに御引例になりましたリンゴ等につきましては、産地に冷蔵庫を設けて価格調整をはかるというようなことで、モデル的な冷蔵庫を、青森あるいは長野につくるというような取り運びも進めております。ただそれだけではやはり点の行政ということになります。全体の産地をがっちり押えるのには、やはりそういう計画を市町村段階あたりでかっちり固めてもらいまして、融資も、用意をしました資金がうまくそういうところに流れていくということも期待されなければならない。いろんな意味合いがありまして、ここ短期間では成果をあげていないのは、非常に残念でございますけれども、言いわけのようになりますが、三年前とちっとも交わってないわけではないということは御了承願いたいと思いますし、将来に向かっては、さらに努力を積み重ねてまいりたいと思っている次第でございます。
○天田勝正君 相澤委員に申しわけないんですがもう一点、それは私は五回ぐらい言ったので、調査はどうやらやっておられる。しかし効果はゼロであるということは間違いない。それで、さっき私も言いましたが、触れたくないところに触れずにいるから結局だめなんだ、こういうことなんです。私は、御案内のとおり、二十のころから農民運動をやってきて、あくまで農民の立場、ところが農民の立場からいっても、いま消費地の方が買うに買えないそんな高い値段で売る必要がないというのです。現実に売ってもいないんです。売ってもいないから困る。そこで、かつて私は、これも引例ですが、当時河野さんに、ちょうど豚が下がったときですから、同じ熊谷の値段を申し上げた。七十キロの豚が一万九千円していたのが、一ぺんにただの九千円に下がった。それで熊谷のことですから居場がある。で、近所の百姓がリヤカーで豚を持ってきて、その肉になったものを同じ百姓が買うと、そうするとたった五円しか下がっていない。これはどうしたのだ、たった五円だと。これは手間がよけいにかかったんでも何でもございません。そうすると河野さんの答弁は、だけど八百屋で蔵を建った人はありませんという答弁だ。まるきり実態を知らない。私も自分の村のこと、だから、これは言いたくなかったのだけれども、現実だから申し上げた。それは戦後になって驚くべき現象が出てきた。埼玉県というのはおていさいづくりですから、東京へ行って八百屋なんかやっているというのは、恥ずかしくてなかなか戦前では言ったものじゃない。しかるところ、その東京へ出ている八百屋さんが村のかしらになって、その親族、眷属の中から村の村会議員なんというものまで出てきた。事実なんです。ですから、そういう現象が起きて、いまごろ土蔵をつくるばかがあるかというのです、必要もないものを。そういう時代の変わったことを抜きにして、八百屋さんが土蔵をつくらないからというので、それは百姓同様に損しているのだという論議に至っては話になりませんよ。それで私は、きょうは農林委員会でもないし、自分の時間でないのに食い込んでいるのですから、よけいなことを多く言いませんけれども、そういう事実も知って、いやなことでもわれわれが農民運動者としてさえ触れているのです。それに触れなければ、もう農民の経済と都市の消費経済とちっともつながりがないということになる。ですから、せっかく調査をされておる、三年前とは違いますよ、というお答えがあるならば、しからば指導してください。豚だって、同じ町のうちで、百姓が持ってくるのは半分に下がっているのを、買うほうは五円しか下がらないというのはおかしいでしょう。それでは自分の豚を食えばいいといったって、これは生産者の心理として食えない。鶏でさえ食えない。同じものを売られるのかもしれないけれども、一応、売ったは売ったで、そして東京につとめているせがれが帰りに買ってくるのです。どこの豚肉だかわからないけれども、わざわざもうけられているのはわかっているけれども、自分の豚をそのまま食うことができないという人間の心理なんですが、またそれが人間のよさです。そういうところをよく心得て追跡調査をされているなら、それが直ちに幾らか消費者のプラスにもなるように、ひとつ指導をされることを要望して……、きょうはどうも畜産局長もいなければ、園芸局長も、経済局長もいないのじゃないですか。
○委員長(柴谷要君) 農林経済局長はおります。
○天田勝正君 経済局長なんかどうです。ひとつあれば答弁してください。なければ要望、こういうことで、やめます。
○説明員(久宗高君) ただいま御指摘のございましたように、官房長から御説明いたしましたように、私どもといたしましても、数年来検討に検討を重ねているわけでございます。個別に追跡いたしますと、御指摘のような問題がございまして、ただこれを制度化いたす必要がございますので、取り扱いといたしましては、昨年閣議で御決定をいただきましたような線で生鮮食料品につきましては、基本的には中央市場の問題から手をつけたわけでございます。なおその展開といたしまして、小売り段階の問題に手をつけようとしているわけでございますが、私どもで扱っておりますのはこのような制度的な取り扱いでございますので、現実には個々のものにつきまして、昨年の暮れから本年に至りまして、つい最近に至りまして、特殊の野菜につきまして非常な暴騰をいたしておりまして苦慮いたしているわけでございますが、この問題につきまして、御指摘のございました点が、消費者からのいろいろな御意見も出ておりますし、また関係者につきましても、先ほど官房長から申し上げましたように、中小企業で非常に零細な経営でございますので、国として扱います場合には、やはりさような経営構造の体質改善から手をつけていかなければならぬという問題ございまして、これが時間的に相当長期を要しますために若干の問題を生じていると思うわけでございます。御指摘のございました点よく吟味いたしまして、早急に対策を立てるようにいたしたいと考えております。
○相澤重明君 先ほど三点の御答弁を官房長からいただいているんですが、そこで、官房長の答弁にさらに追加をして答弁をしてもらいたいのは、たとえば農地の経営面積を拡大する、あるいは農地を農協に信託するというようないろいろなまあ答弁をいただいたわけですが、一つの例として農林漁業金融公庫の総裁もおりますから、一体、この自作農維持に必要な資金を融通することを目的に公庫もあるわけでありますが、毎年出資金を増額をしているわけでありますが、出資金と借り入れ金のバランスを考えてみると、年々この金額はふえても、政府の出資金そのものはだんだん減少しつつある、借り入れ金のほうが多くなるという事実は、それだけこの資金原価を高くすることになると私は思う。そうすると、いまの政府の答弁している、実際に農業経営をよくしていくということに対してどれだけの誠意が政府にあるのか。ここ三十年来の今日まで政府が農林漁業者に対する資金を、少なくとも自作農維持に最も貢献をする立場であるのにかかわらず、政府出資金が借り入れ金と比較した場合に減少するということは、私は少なくともこの農業政策に対する政府の意思というものが、どうもどこにあるのかということを非常に疑うわけであります。原資構成の改善をする問題がどういうところにあるか。あるいはこれからどういうふうにして政府がこの農業者に対するところの施策を進めていこうとするのか、政府並びに公庫の総裁の所信と対策をひとつ伺っておきたいと思います。
○説明員(久宗高君) 公庫の出資金の比率の問題でございますが、御承知のとおり、公庫は独立採算制でもちろんやっているわけでございまして、毎年度資金計画におきまして、当該年度の運用可能な資金量、利息収入、経費等を基礎といたしまして幾らの借り入れ金が可能であるかという計算をいたしまして、一定の貸し付け計画を作成するためにどれほどの政府出資金が要るかということを算出するわけであります。したがいまして、政府の出資金と借り入れ金の額というものは一定の計算から結果的に出てくるわけでございまして、したがいまして、現行の公序の原資構成で、業務の運営上昨年改正いたしましたので若干比率が来年度は変わってくるかと思うのでございますが、さような一定の計算から出てまいるものでございまして、そこで、最近年次の数字を見てみますと、御指摘のように当初におきまして出資率の低い、あるいはそれと関連いたしまして貸し付けをもっと低利長期でやれというような御要望とも関連いたしまして検討してまいったわけでございますが、最近のところをごらんいただきますと、特にここ三年間を見ますと、出資金の額は逐年割合が増加しているわけでございまして、具体的に申し上げますと、三十四年以降を申し上げますと、これは単年度でございますが、借り入れ金の出資金の全体に対する比率が、出資金は三十四年度におきましては七十七億で二六%でございまして、三十五年が二三%、三十六年度が二一%と落ちてまいってきたわけでございますが、三十七年度からふえ出しまして、三十八年度におきましては三七%、本年度におきましては三九%というふうに、逐年増加しておるわけでございます。なお、これは繰り返して申しますように、一定の計算から出資金でどれだけまかなうか、あとどのように借り入れ金でまかなうかというものが自動的に出てくるような関係でございます。
○参考人(清井正君) ただいま局長から御答弁申し上げましたが、私ども農林漁業金融公庫の立場から一言申し上げたいと思いますが、先ほどお話がございましたとおり、私どもは農林漁業政策に最も密接した政府金融機関といたしまして、御指摘のありました構造改善事業あるいは農地の取得等におきましても貸し付けをいたしておるわけでございますが、その条件も、当時審議会においてもたびたび御意見がございましたとおり、昨年農林漁業金融公庫法の改正につきまして御審議いただきまして、条件が逐次借り入れ者に有利になってまいります。と申し上げますのは、貸し付け金利が下がってまいります。たとえば農地の取得資金、先ほど御指摘ありました点も、いままでの自作農資金は五分から三分五厘に下がるというようなことで下がってまいりますし、条件等も、据え置き期間あるいは償還期限等も逐次延びてまいりますというようなことになっておりまして、年々借り入れ者に対して有利になるように公庫の貸し付け条件が変わってまいるというのが、農林漁業金融公庫の業務の全体の流れになっておるわけでございます。したがいまして、貸し付けの平均金利というものがだんだんだんだん、年々年々下がってまいるわけでございます。したがいまして、御指摘のありました公庫の貸し付け所要資金をまかなうための政府の借り入れと出資との割合につきましては、出資金額のほうを借り入れ金額よりもよけいの割合にしていただかなければ、農林漁業金融公庫としては経営がだんだん苦しくなる、こういうようなことになってくるわけでございます。ただいま経済局長が御説明申し上げましたとおりのような経過でございまして、年々、ただいままでは所要金額を出資していただいておりますし、ごく最近も、三十八年度、九年度あたりは少し率がよくなってまいりました。この点は各委員の御指摘もありましたし、また政府側の御当局の御理解ある処置によったことと思いますが、こういうことによりまして、農林漁業金融公庫全体が政府の農業施策に対してきわめて密接な関係にある金融機関であるという立場からいたしまして、今後とも条件がだんだんと債務者に有利になってくるという大勢から申しますれば、今後わが公庫の出資源としての出資額を借り入れ額に比較してさらに有利にしていただくということが、農林漁業金融公庫を預かる立場といたしましては、毎度申し上げる希望でございます。今後またそういう方向で御処置願いたいというふうに考えておる次第でございます。
○相澤重明君 会計検査院が公庫の貸し付けの適正化に関する改善意見というものを出されておる。これについて、いま公庫は一つの金融機関としてのワク内におけるところの意見を経済局長と総裁が言っただけなんです。そんなものはだれだってできることなんです。私どもはそういうことじゃなくて、日本の農業というものをどうよくしていくかということが国の政治の問題であるし、国の政治であるということを考えておるわけです。そういう意味で、まあそれは議論をすれば時間がかかるし、また質問も深くなってしまうからきょうは省略しますが、ひとつ会計検査院が公庫の業務についての改善意見を出された、その後公庫はどういうふうにそれを改善をしたのか、また、どうしたならばそういう不当事態というものを全面的に直すことができるのか、この点について会計検査院と、それから公庫と両方から御答弁願いたい。
○説明員(宇ノ沢智雄君) 会計検査院か三十七年に公庫の事務の執行について改善の意見を申し上げたわけでございますが、その後三十八年度になりまして公庫がおとりになりました改善の措置がどの程度、それによってその後貸し付け状況なり何なり、繰り上げ償還あるいは貸し付けの不当な事態に対してどのような措置をとられたかということにつきましては、三十八年度検査の結果をいま取りまとめ中でございまして、具体的な数字を私いまちょっと申し上げられませんけれども、検査の結果につきまして見ますと、その後全面的によくなっているということはちょっと申し上げることができないと思いますけれども、漸次改善されつつあるということだけは言えると思います。
○参考人(清井正君) ただいまの御指摘の問題でございますが、私ども改善意見につきまして、会計検査院から不当事項の御指摘をいただきまして、これに対しましての措置につきましては、すでに先ほど御説明の中に申し上げておいた次第でございますけれども、当公庫が政府の金融機関として、一般の金融機関よりもより低利でより有利な条件でお貸ししている次第もございますので、やはり貸し付け先の借り入れ者の心がまえというものをより厳重にしていただかなければならないという立場から申しまして、私どもといたしましては、借り入れ者に対しまして公庫自身が出向きまして実地に検査をいたすという制度をとっているわけでございましたが、いままでは、なかなか人員も不足でございますし、貸し付け案件等も多いために、なかなか思うように実地調査ができなかったのでございますが、三十八年度より組織的に、これを借り入れ者に実地におきまして公庫の借り入れ資金の使用状況を調査いたすという制度を始めておるのでございます。人員等も逐次増加いたしまして、ただいま逐次所要のところに伺いまして借り入れ者に対しまして面接いたし、公庫の借り入れ資金の使用状況を調査いたす、こういうことにいたしまして、私どもがお貸しいたしました以上に使用しておられたり、あるいは目的が違って使用いたしておるようなことがありましたならど、その部面についてお返しを願うというような措置を講じようということで、ただいま措置をいたしておるような次第でございます。また契約の条文に違反した場合でありますとか、あるいは特に不当に使用しておられた場合に、公庫の貸し付けいたしました金利より以上に少し高い金額をいただきまして、違約金として徴収するというような制度等もとりまして、私どもといたしましては、検査院の御指摘に対しまして、ただいまできる限りの措置を講じていま実行をいたしておるところでございます。私どもといたしましては、いままで御指摘のありましたようなことが絶無であるというようなことまでここで申し上げる確信はございませんけれども、これによりまして大いに事態が改善されていくものと確信いたします。今後もそういうことで努力をいたしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○相澤重明君 次に食糧管理特別会計の問題でありますが、御説明によりますと、国内米については集荷目標六百七十五万トンに対し、買い入れ実績は六百七十六万トン、売り渡しの予定は六百七十五万トンに対して、実績は六百八十七万トンにふえております。麦等についてもそういう点が述べられているわけでありますが、三十七年度に、いわゆる三十六米穀会計年度におけるところの国内の生産量はどのくらいであったか。つまり、予定買い入れの目標よりは少なかったということはどういうことなんですか。全体の量と買い入れの量が少なかった、こういう予定より少なかったということはどういうことなのかという点の説明、それから実際に売り渡したのは予定よりもさらに増加をしておる。これはそれだけ消費者がふえたと、こういうことも言える。そこで結果論としては国内米、麦、こういうものを比較してみると、いわゆる輸入の食糧について、買い入れ予定外米十万トンに対して実績は十八万トン、売り渡し予定の外米は十六万トンに対して実績は二十二万トン、こういう数字を報告されているわけです。これはやはり日本の農民に対する米の生産問題、それからまた国内の消費量の問題、こういう関連において私どもの重要な関心を持つ問題なんであります。したがって、まず第一にお伺いしたいのは、この三十六会計年度におけるところの国内の生産量というものはどのくらいあったのか、それに対してなぜこんなに買入れが少なかったのかという点を一つ御説明をいただきたい。
○説明員(中西一郎君) 生産量の数字、実はいま手元にないのですが、三十六年産は、これは有史以来の大豊作が三十七年でございますが、その前年、千二百七十万トンか八十万トン台だったと思います。そう悪くなかったのではないかと思います。買い入れの集荷目標六百七十五万トンに対しまして、買い入れの実績は二万トン多かったということで、買い入れ関係につきましてはほぼ予定どおりになっておると思います。で、売り渡しの予定は、御指摘のように一二万トンふえています。これは三十六年ころからそういう傾向があったのですけれども、売り渡しが計画より少しずつ上回っている、何といいまか、卸売り業者を通じのて食糧の需要というものが強めになっている。一般的に米の需要がむしろ一人当たりふえているのではないかというような御指摘がありましたけれども、実は総額はふえておりますけれども、一人当たりというような分析になりますと、必ずしもふえていないという事実が判明しておるわけでございます。輸入食糧関係では外米十万トンの予定が十八万トンになった。これも内地米の売り渡し総量がふえたことと相応しまして、外米についても若干の買い入れの増加があったわけであります。同様売り渡しについても、外米につきましても約六万トンふえたということで、需給の実勢が当初の予定と若干違ってきたという結果だというふうに考えております。
○相澤重明君 そういう答弁では答弁にならぬわけだ。そこで、三十六米穀年度における国内の生産量は何トンだったのか。その資料の提出。それに対して私の言いたいことは、この予定買い入れというものが下回るということは、それだけやみ米が多くなるということにも通ずるわけです。政府がせっかく政策を進めていくのに目標を達成できないということは、ここに隘路があるということが発見できなければいけないわけです。この毎年連続三年も四年も豊作々々といっておりながら、実際に買い入れが予定に達しないというのは、いわゆる買い入れ価格が安いということ、こういうことも言えるでしょう。それからどうもおもしろくないから、政府が言ったってやみ米のほうがいいからやみ米にということで売らないと、こういうこともあるでしょう。そういういろいろな間拠点というものを考えていかなければ、この実際の成果というものは私は出てこないと、こう思う。それをひとつ数字を明らかにしてもらいたい。それはあとで資料で出してもらえばけっこうです。時間の関係で内容全部はやっていけませんから。 いま一つは、外米の十万トンの予定に対して実績は十八万トン買い入れた。しかし、売り渡したのは、外米は十六万トンのやつを二十二万トン、六万トンふえている、こういうことですね。そうすると、買い入れ予定の十万トンというのは、少なくとも国内産米に対するところの補充ということが考えられる。とこうが、実績は国内産米についてはわずか一万トンの差ですね。外米についてはさらに二十二万トンですから、予定からすれば十二万トンふえておる。実際の売り渡しの問題からいってもさらに六万トンの実際の差が出てくる。一体その買い入れたものはどこにやったのか。アルコールに使ったとか、酒に使ったとか、いろいろあるでしょう。外来もそういう予定の輸入というものはどこに使ったのか、こういう点もひとつ御説明を次までに資料で提出をしてもらいたい。 そこで、それは資料で提出してもらいたいのだが、その次の衆議院の段階においても、決算委員会で非常に問題になった差益金をどうするか。食糧庁長官は少なくともこの消費者米価の改定に伴う販売業者との差益金について、どういうふうに考えるか。つまり、だれが一体それをもうけているのか、だれのためになったのか、こういうことを私は考えなければならぬと思う。そこで、この三十七年に値上げをした場合に、十六億余の差益が生じたということであるが、その金は一体どうするか、この点衆議院の段階においての答弁だけでは、私ども参議院では納得できない。もっと明らかにして、その報告というものを私は出してもらいたいと思う。 それからいま一つの点、第三点の問題は、消費者米価を値上げするということを政府が言っている。消費者米価を値上げするということは、農林省は農林省省議としてきまった、そして農林省省議としてきまったならば、それを今度の四十年度の予算の中で出すということであろうと思うのですが、何か池田総理がおやめになった今日の段階においても、次の内閣までもこの消費者米価は値上げすると言っている。それは農林省だけがきめたのではなくて大蔵省もそういうことを了解しているのか。いわゆる大蔵大臣とか農林大臣とかいうトップ・クラスの話なのか、それとも事務当局ですでにそういうことを了承しているのか。この点についてもきわめて重大なことだと私は思う。先ほども流通問題での野菜等の問題について、加藤、天田委員からも質問があったが、米の消費者価格については、これは国民生活にきわめて大事なことです。そういう点と、さらにいま申し上げた三十七年度における米のいわゆる販売についての差益金というものの取り扱い方、今度それをもし値上げをするとしたならば、その取り扱いはどうするか。これは会計検査院でも会計検査としてその意見が出されると思う。したがって、会計検査院は差益金の出た場合の措置をどうするか、会計検査院の意見というものがいわゆる出しっぱなしでいいのか。これは会計検査院から御答弁願いたい。あとの点についてはひとつ資料で御報告いただきたいのですが、この差益金の問題だけについては、これは食糧庁のほうで御答弁を願っておきたい。以上です。
○説明員(筒井敬一君) 三点ばかりございましたけれども、いずれ詳細は資料で出せということでございますので、そのほうによってごらん願いたいと思うのでございますが、ただ、その他を申し上げておきますと、三十六米穀年度は千二百四十一万九千トン、こういう非常に生産量の悪い年でございまして、したがいまして、買い入れ量も非常に少なかった、こういうことでございます。三十七年、三十八年は、三十七年は御承知のように史上最高の収穫高を見ましたわけでございますけれども、三十六米穀年度はそういう凶作であった、凶作というと大げさでございますけれども、生産量が非常に少なかった年であったと御了解願いたいのであります。 第二点の差益の問題でございますが、これは御指摘のように、衆議院でもいろいろ御議論があったわけでございますが、実は私どもも三十七年の十二月に改定いたしました場合におきまして、この差益をいかに処理したらいいかということにつきまして、実は非常に頭を悩ましたわけでございます。実は消費者米価の改定というものは、現在物価統制令でやっております。卸から小売りに売る価格、小売りから消費者に売る価格、この価格のきめ方は物価統制令によってやっておるわけでございます。かつて物価統制におきまして差益徴収の規定があったのでございますけれども、昭和二十五年度からこの差益徴収の規定が削除されることになりまして、現在差益徴収の法的根拠というのがないというところに一つの問題点があるわけでございまして、そのほかにどういうような方法をやるかということにつきましては、現在法的な根拠はないということと関連いたしまして、当時もそのほかに何らかの方法でその差益というものが生じた場合におきまして吸収をする方法がないか、契約とかあるいはその他につきましてもいろいろ検討いたしましたわけでございますけれども、ついにいい方法というものはなかなか見つからないということで、結果的に十六億という金が卸、小売りの段階におきまして生じたわけでございます。したがいまして、現在もうすでに時期もたっておりますし、この三十七年の問題は非常に遺憾でございますけれども、現在の段階で十六億を吸収するということはなかなか困難ではないかと思っておるわけでございます。それと関連しまして、今度消費者米価の改定をいたそうという場合における差益の問題につきましては、改善意見の提出もございますし、また国会の非常な御指摘もございますので、今度は何らかの方法で差益を生じないように、生じた場合におきましてはこれを吸収するように現在いろいろと検討いたしておりまして、この前のような事態は生じないようにいたしたいと、かように考えております。 それから最後に消費者米価の問題につきまして、農林省議できめたとかどうとかというお話でございますが、これはもちろん農林省だけできめるということではなしに、政府全体の問題といたしまして取り上げられておるわけでございます。したがいまして、農林省のほうでも、あるいはわれわれ事務当局にいたしましても、この改定という方向でいろいろ事務的な作業をいたしております。また大蔵省のほうでも御指摘のように、御質問のように了承といいますか、連絡を密にいたしまして、どのように改定をいたしていくかということについて検討をいたしておる状態でございます。
○説明員(小沢定司君) 消費者米価の値上げに伴いまする販売業者の差益の問題につきましては、先ほど相澤先生から御指摘がございましたように、衆議院におきましてもいろいろと論議が尽くされた次第でございますが、その際私どものほうといたしましては、実際にこの問題に対しまして立法措置、あるいは特約条項、あるいは行政指導というような、どういう具体的な方法をもってこの問題を処理をいたすかということにつきましては、実際の行政を担当しておられまするところの農林省当局のいろいろ御検討なさった結果によって処理していただくということの御意見を申し上げまして、またその際農林大臣からそうした点につきまして十分処置をするということの御確約と申しまするか、御意見もございまして、私ども会計検査院といたしましては、この問題につきましては、将来何らかの措置がとられるものだということを期待いたしておる次第でございます。
○相澤重明君 次に、国有林町の問題でありますが、国有林野の開放問題等については、これは非常な政府も努力をされておるようでありますが、また関係方面でも非常に強く望んでおる点が多いわけでありますが、この管理等については非常に問題が今日まで多く指摘をされておるわけでありますが、林野庁としてはどういうふうに国有林野の管理あるいは貸し付け、開放等についてやろうとするのか、またいままで相当強く国会からも指摘をされておったのでありますが、新しい措置を考えたならば、それをちょっと報告を願いたい。それはあとで文書でけっこうであります。ただその際に言われることは、存置をする必要があるというのと、不用であるというものに対する、あるいはまたそれの貸し付け、払い下げ等の価格の問題、こういう問題はきわめて私は重要な問題だと思う。一つの基準というものを一体どういうふうにきめていくのかということがたいへん重要な段階になるし、場合によっては国損にも相通ずるのであります。私も国会の立場、特に決算委員会の立場でいえば、できるだけ国の財産というものは損をしない、適正な運営管理というものが必要である。こういうふうに考えておるのでありますが、国有林野の問題について簡単に御説明をいただいて、あとはひとつ資料で御提出を願いたい。 それから続いて、補助金経理の問題についても、やはり農林省の問題は依然として私は多いと思う。したがってそういう補助金経理の問題を今後どう適正に処置しようとするのか、そのことについてもひとつ資料を御提出をいただきたいし、簡単に御答弁を願っておきたい。 それから災害対策についても非常に多いわけでありますが、ことに、ほとんど毎年災害がやってくるという地帯があるわけですね。こういう恒常的ともいわれるべき災害地帯に対するいわゆる農林省としての対策はどうするのか。 それから一点だけ、そういう中で先日被害があった問題についてお尋ねをしておきたいと思うのですが、それは九州の有明湾でしたか、長崎の諫早の干拓地に海水がどっと入って、非常に農民が困ったというのがこの六月にあったわけです。これについて先ほど政府全般の災害の状況については何%ずつ直りましたという御報告はありましたが、こういうように地域によっては恒常的ともいわれるべき災害地帯が非常にある。こういう点についてはどう処置をとろうとするのかという点についてもひとつ御説明を願っておきたいと思うのです。 以上御説明をいただいて、そのあと私からいま少し申し上げることにして、あとは文書で御答弁をいただきたいのですが……。 それじゃいま一つは農業共済保険に対する問題であります。これは特に農業共済団体の事務費の国庫負担中、職員の給与について少なくとも農業共済団体の職員も現状では非常に低額なので、これを国家公務員並みにしてもらいたい。あるいは期末の勤勉手当を同じようにひとり計上してもらいたい。超過勤務手当、通勤手当というようなものも含んでどう政府はお考えになるか。それから家畜診療所職員について現在までその給与は国庫負担となっていないが、これは一般職員同様にひとつ国庫で負担してもらいたい。それから部落共済の連絡員、損害評価委員についても手当を増額するように、少なくとも部落損害評価委員の手当を新規に計上してもらいたい、あるいは家畜共済制度を昭和四十年度中に改正実施するように必要な予算措置を講じてもらいたい、農作物蚕繭共済の単位当たり共済金額の最低額についても、米価にスライドして引き上げてもらいたい、あるいは制度の普及、講習に必要な予算措置を実態に即して普及ができるようにとってもらいたい、果樹共済、畑作共済等、新種の共済を実施するように予算措置を講じてもらいたい、こういうことが、全国の農業共済職員会の代表から政府に陳情があったはずだと私は思う。したがって、これをどういうふうにしていくのかという点についても、次回にひとつ文書でもって提出をしていただきたいと思うわけであります。 それから最後に、愛知用水の問題について一、二点伺って終わりにしたいと思うのでありますが、この愛知用水は御承知のように、すでにほとんどその事業を完成をしておるわけでありますけれども、膨大な額を投資して、今日のこの事業というものが非常に大きな利益を与えたと私ども考えておるのでありますが、しかしながら、現実に御報告をいただいたもの等を見ますというと、まだ私どもはこれらの最終的な場面においてだいぶ考えさせられる問題があるのではないか。つまり、目標であったところの農業面における利水は、遺憾ながら当初の見込みとだいぶ相違をしている、こういうことが指摘をできると思うのであります。当初のこの農業用水受益面積の計画と実績ということを考えると、非常に少なくなっておる。こういうことからいって、低下の原因というものを考えた場合に、農林省及び公団はこの実態をどう把握して今後どういうふうにしていこうとするのか、その点はやはりお聞きをしておかなければならぬ重要な問題だと思うのであります。 そこで、さらにいま一つは、この受益者といわれる農民が当初この用水によって非常な利益を受ける、こう考えておったのが、事実はもう、私のところは引かなくともいい、事実は、たんぼは必要がなくなりました、こういうことになってきたんでありますが、そうすると、今度は、いままで公団が賦課金といいますか、取り上げるところの金というものがだんだん変わってくるのじゃないか、収入が減ってくるのじゃないか、こういう点に対して一体どうしてそれを補おうとするのか、予算措置を講じていこうとするのか、それから、この愛知県、岐阜県、愛知用水公団の三者が協議をして、工業用水転用の覚え書きというのをことしの七月二十七日につくったようであります。しかし、現行の取水量の問題を考えてみると、覚え書きができた以前の農業用水、工業用水、飲料水の給水割合というものは一体どうなっているのか、あるいは調印後の給水割合はどうなるのか、こういう点についても、これは御説明をいただかないと、先ほどの収支の問題について相当影響が出てくるのではないか、こう考えられるわけです。 それから、この三十七年度の事業収入、これは予算額に達しなかったため、事業外収入が若干増加したにもかかわらず、結果的には九億八千九百万円の収入不足となった。いわゆるこれが先ほど申し上げた農民の賦課金、これの問題と私は関係があると思うのでありますが、農民の賦課金が予定どおり徴収できない理由はどこにあったか、今後その賦課金を徴収するにはどういうふうにしてやろうとするのかという点をひとつ御説明を願っておきたい。 それから事業費全体から考えると、ダム、水路等の残存価格を差し引き、あるいは建設利息、受け取り利息等の加算、減算等が行なわれるために、四百二十二億というこの膨大な資金に対する一五%、これは必ずしも一致しないのじゃないか、こういう点についてはどういうふうにやろうとするのかというようなことをひとつ、もし簡単に御答弁ができれば御答弁いただいて、あとはひとつ資料で御説明いただきたい。 以上であります。
○委員長(柴谷要君) たくさんの資料が要求されておりますが、農林省関係の方で、この資料の提出について答弁いただけますか。
○説明員(田中重五君) 第一点の国有林の開放について御答弁申し上げます。 国有林の活用につきましては、すでに昨年の六月に農業構造改善事業の実施に伴う国有林の活用についてその方針を明らかにいたしておりますし、さらには、林業構造改善事業のための国有林の活用についてもその方針を明らかにいたしております。それからさらに、地元経済の振興のための国有林の活用についてもその方針を明らかにしております。この三点につきましては、後ほどそれぞれの資料に基づきましてお届けをいたしたいと思います。いずれにいたしましても、国有林のそのような場合の活用につきましては、御承知のとおりの国有林の有する国土保全その他公益的機能の確保との調整をはかりながら、その実態に応じてその活用を認めてまいりたい。なお、前国会におきまして農林省設置法の一部を改正いたしまして、各営林局ごとに国有林野管理審議会を置くことにいたしまして、ただいまの国有林の活用問題について、すべてその委員会で審議をした上でそれの処置をきめるということにいたしております。なお、もし売り払う場合の価格につきましては、これにただいまのところ時価によるということにいたしております。 以上でございます。
○委員長(柴谷要君) 助成金の問題は……。
○説明員(竹内直一君) 先ほど検査院のほうから三十七年度の決算につきまして指摘事項がふえたというお話がございまして、まことに遺憾に存じておる次第でございますが、農林行政の受け持ちます範囲が拡大いたしますにつれまして、補助金の種類、その金額も逐次ふえてまいっておりますので、その経理につきましては、十分に遺憾のないように努力をしてまいってはおりますけれども、このように指摘件数がふえまして、まことに恐縮しておる次第でございます。 三十七年度におきましては、特に災害関係におきまして大きな災害がありました関係で、施行者側の手持ち事業量が一時に増加したというような関係で、特に災害関係の不当事項が増加いたしました。さような事情があるとは申しながら、まことに遺憾であると存じております。 今後の補助金経理に対する対策といたしましては、特に災害関係におきまして、都道府県及び事業主体に対しましては技術指導、それから担当者の研修等を強力に行ないますほか、施行中の工事にありましては、厳重な中間検査を強化して、事前に不当の点は指導是正せしめ、極力かかる不当事項のないように努力していきたいと存じておる次第でございます。
○説明員(丹羽雅次郎君) お答えいたします。 第一点は、災害の非常に多い地区あるいは地域に対してどう考えるか。この問題につきましては、御承知のとおり、災害の態様がいろいろございます。河川のはんらんによりますものにつきましては、建設省の河川改修工事の問題として対処をいたすことになりますが、農林省関係といたしましては、防災事業という事業を一つ興しておりまして、この防災事業によって災害のおそれのあるものを防ぐ事業をとり進めております。それから災害の発生いたしました際に、災害関連という形におきまして、災害の再発生を防止する事業を、災害復旧事業とあわせて行なっております。その他一般土地改良事業を行ないます際に、災害の発生を防止する立場で改良工事を行なうことを心がけておる次第でございます。 具体的な御質問がございました諫早の水害でございますが、これは海岸が決壊いたしまして、背後地の古い干拓——昔の徳川時代の干拓地でございますが——に水が入った実例でございますが、海岸保全事業が実は各省所管に分かれておりまして、この海岸はたまたま運輸省所管の海岸でございます。私どもといたしましては、背後が農地でございますので、農林省の立場からいろいろ運輸省に強く要請をいたしまして、運輸省の補助事業として災害復旧事業が行なわれたと、かように承知をいたしております。 それから愛知用水の関係に関しましていろいろ御質問がございましたが、後刻資料をもってお答えをいたしたいと思いますが、そのうち基本的な問題についてだけ若干お答えをいたしておきますと、一つは、確かに先生御指摘のとおり、中京の経済圏の変化によりまして、約十年前にやりました事態と非常に変化をいたしております。そのために、工業用水の需要等が相当強まっております。この事情は、実は三十六年当時に見込み得ましたために、三十六年の計画改定の段階におきまして三トンを上工水に回すことにいたしまして、面積の減を織り込みまして回すことにいたしまして、実は国の上工水の負担を決定いたしたわけでございます。 ところが、この三トンを具体的に回そうと思いますときに、水利権の確定の問題が岐阜県等ともめまして、ことしの九月にそれがようやく協定ができた。したがって、会計面から申しますと、三十六年の改定の際に行ないましたものを水利行政の立場から確定をいたしたという意味でございまして、金銭的負担関係、農民の受益の範囲の認定等は、その事態を織り込み済みの問題でございます。ただ、その後の状態といたしましても、経済圏の変化によりまして、面積の問題につきましていろいろ問題がございます。 基本的にどう考えるかという御質問でございますが、私どもは農業の立場でこの事業を行なったわけでございますので、基本的には農民の水をぜひとも確保する。そして農業のあり方といたしまして、あの地帯は近郊農業でございますから、水を使ってもうかる農業をやるように私どものほうとしてはぜひ指導を強化いたしてまいりたい。そのための必要な水はぜひ最優先で確保する、そういう立場で考えてまいりたい。そのために、農業に使う水の量及び受益地の範囲の確定につきましては、第一次、第二次と分けてまいりまして、とりあえず金を取る必要がございますので、かつ、いろいろ御注意もございますので、取れるものは早く取って、かつ、いろいろの指導によって有効に水を使うという面を拡大しまして、水の有効利用を考えてまいりたい。基本的にはそういう立場であります。 その他の問題につきましては、書面をもってお答えいたします。
○加藤シヅエ君 いまの答弁にちょっと関連して。 ただいま相澤委員の御質問に対しまして御答弁がございましたが、相澤委員からは、特に諫早地区の問題を提起されたのでございますが、昨晩NHKの現地報告で、奄美大島の災害の問題が非常にこまかく報告されまして、それを聞いておりますと、いろいろの現在ある農業災害補償制度のいろいろの条件に漏れているというようなことがある。そのために、現在の法律では適用を受けないで何も救済してもらえない。しかも地理的にほとんど毎年、しかも何回かにわたって台風による被害を受ける、こういうような、先ほど相澤委員からも、ほとんど毎年のように災害を受けるということを、それから地理的な条件か何かで現在の法律の思慮を受けることができない、したがって、もう離村するよりほかしかたがないというような農民の声がいろいろと報告されたのでございますが、そうして農民の戸としては、現在の法律ではどうも救済されないから、こういうような特別の条件のある地域は特別の立法をしてもらいたいのだというようなことも言っておりましたのですけれども、そういうようなことについて、何かどういうふうに——これはあまりゆっくりしていられない、すぐにどうにかしなければならない問題だと思いますけれども、何か考えていらっしゃるのでしょうか。
○説明員(丹羽雅次郎君) 私がお答えするのが適当であるかどうか問題があるのでございますが、いまの災害の諸法制が地域的な立場で差を設けている実例はございません。 それから昨日のラジオをちょっと私聞き漏らしたので、正確にお答えいたしかねるのでございますが、私の想像でございますが、たとえば農業共済で、かりにサトウキビが被害を受けた、カンショが被害を受けたというような場合に、現在の農業共済では米麦を対象にいたしておりますので、そういうものが制度的に漏れているということはあり得るかと存ずるのであります。ちょっとラジオを聞き漏らしておりますのと、具体的にどういうものが漏れているか、はっきりいたしませんので、お答えが不正確で恐縮でございますが、御了承願いたいと思います。ただ、地域によって法律を異にしているものはございません。これだけははっきり申し上げておきます。
○加藤シヅエ君 質問も非常に十分でなかったと思いますけれども、これは離島振興の問題にも関連していることもあるかと思いますし、いろいろあちらこちらに関連しておりますので、きっとどなたかきのうの報告を聞いていらっしゃると思いますから、それに基づいて、どういうふうにいまの法律がまだ適用できないことがほんとうにあるのかどうか、その辺を御研究になりました上で、また他日御答弁をいただきたいと思います。
○説明員(丹羽雅次郎君) 災害担当部局とよく打ち合わせをいたしまして、はっきりしてお答えを申し上げます。
○委員長(柴谷要君) 保険関係の答弁は……。
○説明員(久宗高君) 農業保険につきましては、多岐にわたりまして御質問がございまして、文書で回答せよというお話でございますので、さようにいたします。ただ、先ほど申しましたように、最近非常な大改正をいたしまして、それによりまして新しい運営になろうとしておるわけでございますので、それと関連いたしましてたくさんの要望が出ておりますので、制度改正と関連いたしまして措置をしてまいりたいと考えております。
○参考人(庄野五一郎君) 愛知用水公団につきまして、ただいま相澤先生から御質問がございましたが、基本的なことにつきましては、丹羽農地局長から御説明があり、さらに詳細については文書、書面をもって御説明いたす、こういうことに相なっております。 ただ、われわれといたしまして、国費が相当つぎ込んでございまして、これにつきまして、あの水不足の知多半島の地帯に木曾川の水がかかるようになっている。これも三十七年度から初めて農民待望の水が農地にかかるようになったわけでございまして、三十七、三十八というふうにかかって、逐次その水のかかる面積がふえております。また、ことしは非常に干ばつ年でございまして、そういう面におきまして水の効用というものが一そうあがってまいっております。そういう面でわれわれといたしましても、丹羽局長からも御説明がありましたように、営農指導、あるいは新しい水を使用して非常に収益のあがる農業の導入を促進、さらに改善していく、そういった道を講じて農民の所得の増大をさらにはかっていくということをもってこの地帯の農業開発ということを愛知用水の使命といたしております。そういう面に専念いたしまして、農民から負担金の徴収の促進をはかる、こういうふうに考えていきたい、こういうふうに考えております。
○委員長(柴谷要君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(柴谷要君) 速記をつけて。 他に質疑もなければ、本日の審査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後一時五分散会