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46回国会参議院1964/05/15

議院運営委員会 第25号

発言数
18
登壇者
7
会派数
4
開催日
1964/05/15

会議録

田中茂穂自由民主党

○委員長(田中茂穂君) 議院運営委員会を開会いたします。  今期国会の会期延長に関する件を議題といたします。  本件の経緯につき、事務総長の報告を求めます。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 今期国会の会期は明後十七日まででございますが、御承知のとおり相当多数の議案もなお審議途中にあるわけでございます。そういうことがありまして、本日議運の理事会におきまして会期延長の問題が議されまして、自由民主党のほうから四十日間会期を延長したいという提案があり、社会党と公明会とがこれに反対せられ、民社党は、三十日ないし三十五日程度の延長がよかろうけれども、四十日というような延長には反対だというようなお話し合いがございまして、理事会としての議はまとまりませず、議院運営委員会でこれを決定したいという、こういう運びになっているわけでございます。これが議院運営委員会の議にのぼることになりますれば、議長といたしましては、本院規則に従いまして、常任委員長各位の会期延長に関する御意見を伺わなければなりませんので、議長は十二時四十分に常任委員長懇談会を招集されまして、各委員長の御意見を聴取されたのであります。大多数の委員長は、四十日間会期を延長すべきだという御意見でございました。少数の委員長は、会期延長は不必要である、ないしは大幅会期延長には反対である、また今度の会期はこのまま終えて、臨時国会等を招集して、あとの問題を処理すべきである、というような意見の開陳がございました。なお、衆議院からは、十二時五十五分に、衆議院議長が本院議長に対しまして、今期国会の会期を四十日間延長したいという、衆議院規則による協議がございました。参議院議長は、この議院運営委員会の決定を待って、衆議院議長に対して回答をいたしたいという所存でおられます。  以上、経緯を御説明申し上げた次第であります。

田中茂穂自由民主党

○委員長(田中茂穂君) 本件に関し、御意見のある方はお述べを願います。

鍋島直紹自由民主党

○鍋島直紹君 自由民主党を代表いたしまして、会期四十日間の延長を御提案申し上げます。その理由を、すでに御承知であると思いますが、簡単に申し上げたいと思います。  現存、今国会に提出されました法律案は約百七十件、成立いたしておりますのが八十三件でございます。うち、予算関係で七十九件提案されておりますが、二十三件は現在審議中でございます。御承知のとおり、現在審議中の中には、最も大きな問題として、ILO問題の関係法案があり、あるいはそのほかに、わが党として最も重要視しております特定産業振興の法律案、あるいは河川法、あるいは土地収用法、あるいは各省の設置法等、たくさんの法律案が現在審議中であり、残っておる次第でございます。なお、延長になった今後におきましても、まだ提出するのが、あるいは党の公約等の関係で、あるような状態で、多くはございませんけれども、あるいは提出しなければならぬ、党の公約上提出しなければならないというようなものも残されておる実情でございます。それらのことを勘案し、今日の審議状況を勘案いたしまして、わが党としては四十日間の会期延長を御提案申し上げる次第でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 いまの鍋島理事の提案ですが、社会党の立場からいたしますならば、これはもう通常国会というのは百五十日と、一応まあ、ワク、土俵というものがきまっているわけです、大きさというものが。その中で、なるほどそれは案件が多少残っていることは理解できるのですが、だからと言って、これを会期を延長して、しかも、いま説明を聞きますと、なお今後におきましても法案の提出の状況もある、こういうことでありますれば、一体何のために百五十日という会期の設定がなされているのか。まあそれは法律的にいうならば、これを延長することは違法ではないけれども、これはやはり一応のワクの中で決着をつける、もし決着がつかなかった場合には、あらためて臨時国会を召集されるなりして、そこで決着をつけるという考え方に立たなければ、これはたまたまこの場合は定例の国会でありますが、臨時国会のように何回となく延長ができるというようなことになると、その考え方をもってするならば、これは制限なしにどんどんやっていく、こういうことになるわけです。これは本質的に社会党としては会期の延長は納得できない。  それからもう一つは、ILOの話がたまたま出ましたけれども、これは衆議院の特別委員会で、いま審議をされているんですけれども、この審議の内容を見ても、これは両党間の公約というか、約束に対して、そのとおりに忠実にやられておらない。なるほど自民党の家庭の事情ということもわからぬことはないけれども、倉石修正案にしても、特別委員会を設ければ、まあこの問題は、衆議院の場合はかなり審議も進めて、すでに修正案を出すという段階まで審議しておったものを、いまもってその修正案も出しておらない。一にかかってこれは、与党の家庭の事情で、与党の責任において処理をしなければならぬ問題が出てくる。こういう問題をそのままにしておいて、そして会期だけ無制限に延長する、これは、断じてわれわれとしては納得できないところです。  それから提出法案のことにつきまして言及されましたが、これもまた先ほど申し上げましたように、会期を延長してその中でまた法案を出すなんというのは、これはまあ法律的には問題はないかもしれませんけれども、社会的な通念として、会期を延長してその中でまた別の法案を出す——伝えられているところのいわゆる防衛庁の省への昇格だとか、農地報償の問題だとか、そういう問題が次から次に出されるということになれば、一体どこで決着をつけるのか。これは四十日延長されても、とてもそういう問題は解決できないと思う。自民党としてそういう考え方に立たれるということにも私は問題があると思う。特にこの際、官房長官の出席を私はお願いしたのですが、官房長官はミコヤンの接待の関係で出られないということで、副長官に来ていただきましたが、政府の考え方は一体どうなんですか。特に、提案権は政府にあるわけですが、延長されたいまいわれている四十日間の会期の中で法案を提出する考え方があるのかどうか。この際明確にお答え願いたい。

草野一郎平自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(草野一郎平君) ただいまのお説ごもっともでございまして、延長国会に対しましては、たてまえといたしましては、できるだけ出さないという考えでございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 官房長官がいままで衆議院のほうの理事会で発言をしていることを私は若干知っているのですが、たてまえということじゃ、これは、はっきりしないのですよ。たてまえはたてまえであって、これはもう現実の問題として、私がいま申し上げたように、ILOだとかあるいは特振法、これは国会で審議していることだから、政府の関知しないところかもしらぬけれども、これから出す法案、これは新聞でもどんどん伝えられているから、あなたがおかくしにならぬでもよくわかっていると思うが、言われている防衛庁の昇格の問題、あるいは農地報償の問題については、一体どういう考え方なんですか。政府としてこの延長国会の中で出される用意があるのか、考え方があるのかどうか。たてまえは出さないけれども、これは出したのだということじゃ、ここで決着をつけたことにならぬわけですから、はっきりひとつおっしゃって下さい。

草野一郎平自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(草野一郎平君) 非常に微妙な問題でございまして、特に、いまおっしゃった問題は、二つの関係は法案のすでにできておるものもございます。また党のほうとも御相談しなければならぬのですが、とにかく延長国会でございますから、原則としては出さない、つとめて出さないほうにいきたいと考えておりますが、公約の関係もございますので、党とも相談いたしまして、ただいま申しましたように、つとめて出さないようにいたす考えでございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 たてまえということばじりじゃないんだけれども、党と相談すると言われるが、いま鍋島理事の提案理由の中では、一つは、いままでにかかっている法案の審議がまだたくさん残っている、これが一つの理由。一つは、さらに提出する法案もあるかもしれない。こういうことだから、これはやはり党と政府との関係、連絡というものが、そんなばく然としたもので、こんな大事な四十日の会期の延長なんということを提案されるということが、われわれ理解できないのです。党と政府の間の連絡というものは、いやしくも、いままでのこの農地報償の問題あるいは防衛庁の省への昇格の問題などの連絡というものは、それじゃ、どうなっているのですか。党と政府と両方に聞きたいと思うのです。この問題については。

鍋島直紹自由民主党

○鍋島直紹君 いま中村理事が言われました農地報償の問題、防衛庁昇格の問題は、党議として今国会に提案をするというふうに実はきめられてきております。現実には、この法案の取りまとめが非常に、党内のまとまり方、あるいは政府との折衝等において、現在ほとんどまとまりかけて、最終段階にまで至っておりません、提案ということについては。しかしながら、農地報償等の例をとってみましても、これは党——自民民主党としての公約でございます。世間に対してした公約でございますので、党議としてはこれを提案して御審議を願うという方向に進むものと考えます。

草野一郎平自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(草野一郎平君) ただいま党の関係の御答弁をいただきましたが、そのとおりでございまして、出す出さぬということをここではっきり申し上げるという情勢でなく、ただいまは原則的な立場に立ってお答えする程度で御了承いただきたいと思います。

中村順造日本社会党

○中村順造君 副長官だから、それだけの用心をされることはわかりますが、官房長官はこう言っているのですよ。結局、よほどの突発的な事態がない限りにおいては法案を出さない、これが政府の考え方です。しかし、たまたま防衛庁の省の昇格の問題、農地報償の問題は、これは出すならば、閣法として出す、いわゆる自民党の議員立法としては出さない。しかも、この四十日の会期においては、必ずしも審議を尽くされるとは期待しておりません、ここまではっきり言っているわけですよ。いま、副長官の話では、まだ党との連絡も十分してないし、言われる段階ではない。あくまでたてまえだと、こういうことになると、これは衆議院で言われたことも、参議院で言われたことも、政府は一体であるし、また党も、これは先ほど鍋島理事が言われたように、公約だとはっきり言われて、今国会に出す方針だと言っておられるのだから、これは、いまの重大な会期の延長の問題をはかっているこの委員会で、その点はひとつ政府の考え方を、われわれが理解している考え方に間違いないのかどうか、明らかにされたい。私が非常に問題にしているところは、四十日という具体的な日数が出ているから、その四十日の中でこれだけ重要な法案をどうしても上げてもらわなければならぬという実情にあるのかどうか。私の理解は、いままで来た範囲の中の理解は、四十日の中で、必ずしもこれは審議が尽くされて成立するという可能性はない、また期待も持てない、こういうふうな与党の考え方、あるいは政府の考え方と理解しているのですがね。これは出すべきでない筋合いのものだけれども、かりに出したとしても、そういう取り扱いにならざるを得ない、こういう理解をするのですが、この点は、もし、それがけしからぬとか、間違いだとかということがあるならば、この際ひとつ明確に指摘をしておいてもらいたい。

草野一郎平自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(草野一郎平君) 閣法として出すということは、そのとおりでございます。出すとすれば閣法として出す、四十日の会期中に議決されることを期待しておらぬという言い方ではなかったと思います。もちろん出す以上は議決していただくことを期待はいたしておりますが、しかし御審議いただくのは国会のほうでございますから、国会で御審議いただくことに対して、政府が、そのあり方、あるいはその結果をどうのこうのと申し上げることは、むしろこれは申し上げないほうが立場上当然でないかというような言い方で、そこには、含みと申しますか、そういう遠慮ぎみがございまして、期待しておらぬという言い方ではございません。

中村順造日本社会党

○中村順造君 これは政府が出されるというから自民党の意向を聞く必要はないと思うのですが、非常に大事なところと思うのですが、幾ら議論を繰り返しても、われわれとしては、案件が渋滞したという理由で土俵を広げていくということは反対だ。それから提出法案も具体的な問題になったけれども、この点は非常にはっきりしたことを言われないで、われわれとしては、いやしくも正規の会期が切れて、その延長国会の中でまた法案を提出して、そうしてこれの成立を期待するとかしないとか、これはもってのことだと思います、野党の立場からして。そういう意味から、この四十日の会期というものは、もう四十日だろうが一週間だろうが反対だ。とにかく一応ここで終止符を打って、再度必要があればあらためて出直す意味で臨時国会などを開いてやるべきだ、こういう主張をしておきます。  それから、この際申し上げておきますが、本院はいつも、毎年のことでありますが、会期末になると衆議院からたくさんの法案を送られる、これは必ずしも好ましい現象ではないわけですが、その中には野党の反対をする重要法案もあるわけですから、これは私どもとしては、たとえここで四十日延長されても、あるいは自民党政府が期待されているような法案審議の協力態勢に入れるかどうかということは、案件の渋滞あるいは提出法案の問題と関連して、本質的に会期の延長に反対である。会期末になってそういうたくさんの案件が送られても、必ずしも野党がそれに全面的に協力をしていくというわけにはまいらないということを、はっきり申し上げて、反対の意向を表明しておきます。

白木義一郎公明会

○白木義一郎君 自民党さんからいま四十日の会期延長の提案がありましたけれども、四十日というと百五十日の四分の一にもあたるような長期間を、しかもなお年間を通じて百五十日という長期の通常国会に際して、さらに審議を続けていきたいということについては、百五十日という会期は世界的に見てもあまり類例のない長期な会期であるにもかかわらず、さしたる審議もせずに、会期末に至って大幅な会期を延長するということについては、われわれは反対である。一応けじめをつけて、あらためて臨時国会等を開いて審議を進めていくべきである。ただしILO等の国際的な微妙な案件もあるので、場合によっては三十日という程度の会期でこの国会を乗り切るべきじゃないか。こういう提案を申し上げたいと思います。いずれにしても、四十日という大幅な会期に対してはわれわれは反対を表明したいと思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 二、三の考え方をこの機会に明らかにしておきたいと考えるわけです。いま社会党及び公明会の言われました百五十日という長い期間に予定された案件をできるだけ議了しなければならぬというたてまえについては、原則的には全く同感であります。これはもう理論的にはっきりしているところでありますから、その事柄については必ずしもこれを否定するものではございません。ただ、しかし、いまも公明会のほうからお話がありましたように、長い間内外のいろいろな問題をかもしておったし、国会の権威にかけましてもぜひ審議しなければならない重要なILOの問題を控えて、これは現実の問題として見のがすわけにはいかぬわけであります。このことの責任の問題については、いまこの場で論及しようというようなことはいたしたくないと考えておりますけれども、ただ、いずれにいたしましても、こうした国会の権威にまで影響するような大きな問題が遺憾ながら残ってしまったという現実の問題を、見のがしてはならぬと思うのであります。そこで、この案件だけは、ぜひ、よかれあしかれ今国会中に議了しなければならぬ責任をわれわれは痛感するものであります。したがって、このことのためにのみ、会期延長には、若干の期間についてはやむなく賛成するという立場であります。期間的に申し上げますと、およそ三十日程度あればいいのかと考えるわけでありますけれども、いろいろな諸条件を勘案して見ますならば、いまなお衆議院においても議了していない、こういう問題を受けて立つわけでございまして、それで、あと何日かの問題は、参議院のいわゆる自然成立を避ける意味も、言いかえるならば参議院の権威を保持することのために、二、三日間の期間はまた延ばさなければならぬのではないか、こう考えてみますると、結論的に三十五日程度まではこれは延長することやむなし、こういう議論に立つわけであります。したがって、四十日という大幅な会期延長に反対であるという結論になるわけであります。  さらにもう一点、本日この場で四十日に対して反対しなければならぬというのは、私は、こういうぐあいに四十日もという長い大幅な会期延長をしてしまっておいて、その中で未提出の案件を次から次へ出すんじゃないか、こういう懸念をいままで長く持ち続けておったのでありますが、いみじくもきょうこの場において、官房副長官は、必ずしも未提出のものを出さないと約束できないような意味の御発言がありましたので、この危惧はいよいよ大きくなってしまったわけでありまして、したがって、この点から大幅な延長には反対である、かく表明しておきたいと思います。

田中茂穂自由民主党

○委員長(田中茂穂君) 他に御発言もなければ、お聞きのとおり、御意見が分かれておりますので、これより採決をいたします。  今期国会の会期を、五月十八日から六月二十六日まで四十日間延長することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

田中茂穂自由民主党

○委員長(田中茂穂君) 多数と認めます。よって会期は六月二十六日まで四十日間延長すべきものと決定いたしました。  暫時休憩いたします。    午後一時四十九分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕

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