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46回国会参議院1964/03/26

運輸委員会 第16号

発言数
78
登壇者
7
会派数
2
開催日
1964/03/26

会議録

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) ただいまから委員会を開会いたします。  まず、運輸事情に関する調査を議題といたします。御質疑のある方は御発言を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 運輸大臣にお尋ねをするわけでありますが、前回の運輸委員会に、大臣、予算委員会や他の委員会の関係でおいでにならなかったのですが、私その際に申し上げたのは、日韓会談がいま進められつつあるわけですが、その日韓会談の関係があるかないかということが一つの問題点として実は東京——ソウル間の飛行機乗り入れ協定ができて、東京——ソウル間は四月十五日ですか から開業をする。ソウル——大阪間はすでに三月に就航しておるというお話でありますが、これは運輸省の独自の見解で協定ができ、相互乗り入れができるものであるかどうかという点について運輸大臣の御説明をひとつ伺いたい。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 日韓間の定期航空業務の開始につきましては、一年有余前から日航と大韓航空公社との間にやりたいという双方の希望がありまして、と申しますのは、御承知のように、日韓は現にCAT、ノースウエスト、外国の飛行機会社がソウルをやっておりまして、隣邦である韓国に日航が入っていないというのは、いかにも外貨その他の考えからいいましてもまずいというので、双方の間でかねてから相互乗り入れの定期便をやろうじゃないかという話し合いがありまして、これは世上いまやっている日韓交渉とは全く別個の観点から交渉を開始しておったのが妥結いたしたのでございまして、当面しておる日韓の交渉とは直接——間接といえばあるという議論があるかもしれませんが、直接何の関係もありませんので、韓国——大阪間はこの十七日に開設いたし、東京——ソウル間は四月の十五日から開設をするということに相なりました次第でございまして、さっき申しましたように、日韓交渉と直接関係はない。私どもの航空行政の独自の立場でやっているということを御了承願いたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いま綾部運輸大臣の御答弁をいただきますと、一年半前くらいからそういう交渉の準備段階に入っておったというお話でありますと、結局は三十七年ごろからすでに韓国と日本との飛行機乗り入れ問題について交渉を進められておった、こういうお話になると思うのですが、日程的にいきまして、三十七年のいつごろから具体的にそういうふうにお話を進められておったのか、それから、その進められたということになれば、わが国から韓国に対して現地調査なりあるいはそういう交渉に運輸省のどなたがおいでになったのか、御説明いただきたいと思います。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 日韓との交渉には、ただいま申しましたように、政府は関係いたしておらないのでございまして、政府が関係しているというならば、日航は政府が大部分の出資者であるという観点からのみ関係いたしておりまして、現地の調査は、技術方面からも参りますし、それから専務の朝田静夫専務も調査に参りまして、交渉いたした事実がございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、いまの運輸大臣の御説明ですと、純然たる民間協定と、こういうお話に受け取れるのですが、そういうことですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) そのとおりでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうしますというと、一つの例ですね。いま韓国の相互乗り入れ問題が民間ベースによって取り決められたということになりますと、たとえば隣の北朝鮮との民間協定ができるということになれば、それも運輸大臣はそれでよろしいということになるわけですね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) それはまだ具体的な問題になっておりませんから、そういうことを仮定な前提のもとに私がここで御答弁申し上げるということはいかがかと存じますので、差し控えたい、具体的な問題が起こったときに考えてみたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いま一つは隣の中国ですね、中華人民共和国でも、日本のこの飛行機の相互乗り入れについては私は必ずしも反対はしておらないと、こう思うのでありますが、中国から、そういう民間ベースによるといいますが、そういう形のものでもし話があれば、それはできるわけですね——いまの大臣の御答弁からいけば。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 中国と韓国の場合は、日本は韓国をすでに承認をして、国交の、国際情勢が中国の場合と、日本にとりましては違っておる事情にありますので、韓国で許したから中国に許さねばならぬという積極的な理由は私は考えておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうしますと、いまの運輸大臣の御答弁をお聞きいたしておりますというと、韓国とは日本は国交が行なわれておる——回復しておる。中国とは国交が回復しておらないから、いまそういう問題についてどうこうできない。つまり、これは日本国内の政治性といいますか、いわゆるこの内閣を持っておる政府のお考えによって結局は行き来をしてはいけない国と行き来をしてもいい国がここにはっきりしてきた、こういうことなんですか。つまり、中国とはまだそういう国際協定というようなものができていないから、それはもういまここでそういう問題に触れることはできない——高度の政治性ということが私は言われるように思うのですが、そういうことですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 御承知のように、中国と日本の関係、それから国際情勢下における中国の問題等がございまして、政治性と申しますか、日本の置かれておる国際的な地位を考えまして、いま直ちにそのことについて積極的な意見を申し述べることは差し控えたいと思います。なお、正式に中国の乗り入れ等につきましては、私どものほうへは正式の申し出はどこからもございませんのが現状でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私が一番最初にお尋ねしたのは、民間ベースによるところの協定であるのか、政府がやはり一つの方向づけをしたいわゆるこの今回の日本、韓国の相互乗り入れであるのか、こういう点をお尋ねしましたところが、政府は関係しておらないで、日本航空が、たとえば朝田専務等が向こうにおいでになって、そして今回の韓国との相互乗り入れはできた。したがって、政府がやったのではなくして、民間ベースにおいてこれはきまったんだ。そうすると、たとえば中国の場合でも、北朝鮮の場合でも、民間という名による話があれば、これは運輸省は認めざるを得ない、こういうことになるわけですね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 認めざるを得ないとか得るとかということは、ただいまの時点に双方から何らの申し入れがないのですから、具体的の申し入れがあったときに考慮をいたしたい、そのときの国際情勢、そのときの諸種の条件を検討いたしまして善処いたしたいと、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 どうもその点が、私はいまお話を聞いておって、やはり政治性の私は問題だと思うのですよ。非常に高度の政治力を発揮されておって、いまの日本、韓国との相互乗り入れの問題をおきめになられた、中国や北朝鮮との問題については申し入れがないという理由によるいまの話が進んでいない、こう私は理解するわけです。ところが、現実には、中国なり北朝鮮と日本の民間商業ベースは、数多くの問題を私は実施をしておると思うのです。そうしますというと、人の行き来もできるだろし、物も輸出もでき、輸入もできるというのが本来の姿であって、民間ベースはそのまま認めるということになれば、私は当然そういうことはあり得ると思うのです。ところが、運輸大臣のお話を聞いておるというと、どうも中国の問題等については、少し内閣の考え方によってそういう問題が提起されないようになっているというふうに受け取れるのですが、そういうことじゃないのですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) もちろん政府全体の考え方によるものでございまして、いま申しましたように、具体的な何らの民間の申し入れがございませんので、申し入れがございましたときに、そのときの情勢等を判断して私は運輸省として態度をきめるべきものと考えておるから、いまそういう申し込みがあった場合にはどうするか、こういう仮定の御質問に対しまして、私がここで答弁申し上げることはいかがかと考えておると申しておるのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連。いまの運輸大臣のことばは、一応もっともらしく聞こえるけれども、まことに不誠実な答えだと思う。それは、大臣の答弁を聞いているというと、申し入れがないからそれはまだ検討してない——当然のことですが、しかし、現実に、いまのお話のように、韓国と日本で相互協定で乗り入れをやった。で、話をする前に、やっぱり政府の大体見解、解釈、見解の限界というものがわからなければ、やってみたところがむだになることをずいぶんやらせるようなことになってしまったのでは、話にならぬと思う。最近全日空の岡崎嘉平太氏が高碕さんのあとがまになって、そういうものを一切含めて中国との相互乗り入れの問題についてもいろいろと計画はしておるけれども、いまの国際情勢の中では、簡単に、最近における政府の見解として、これは運輸大臣のほうからうんと言いそうもない、こういうような話も伝わっているわけですが、いまの御答弁の中で、国交回復を前提としてそういうものが論ぜられるのか、その点がはっきりしないわけです。国交回復はしなくても、情勢の動きによってはこれは認めるのか、そういう点が明確でないわけですが、一応ある一つの限界だけはひとつはっきり見解として発表しておく必要があるのではないか、どうなんです。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) たびたび申しますように、韓国の場合と中共の場合は、国際間における日本の地位にかんがみまして、あらかじめそういうことを申し上げることは、いまの場合差し控えたい。同時に、そういう申し入れが正式にありました場合には、あらためて運輸省の見解を申し上げて善処いたしたい、かように存じておるのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 最近において新聞記者の相互交換の問題が論議されております。結局打診という形で初めは行なわれていくわけです。そうするというと、一体政府自体がどの程度まで考えているのかということについて、こういう席上で言えないということですか、要するにそういう影響があるから。それはどこに影響のポイントがあるのか、はっきりしておいてもらいたい。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) それは岡さんがお考えになっても、韓国と日本の関係、中共と日本の関係が、国際的、あるいは日本の現状に照らして相違があるということは、お認めくださるだろうと思うのでございます。そこで、私どもといたしましては、中共に対する考え方は、たびたび申しますように、現時点におきましては、韓国と同様というわけには、国民感情その他において、いかがかと考えて、国際情勢、あらゆる角度から考えまして、政府の方針にのっとって運輸行政もやらなければならぬといえ考え方であります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連ですからこれでやめますが、大体不得要領の答弁で、わかったようではっきりわからぬのですが、それは韓国と中華人民共和国の日本に対する関係は違います。違うけれども、実際問題として、政経分離とかいろいろなことを言って、経済問題についてはかなり活発に見本市等も展開しているわけです。最近においてアメリカの情勢等もいろいろの動き方をしている。しかし、そういう中で、下打ち合わせ等でそういうものを進めて、時期がきたならば、その時期においてそういう問題についての見解を出すのかどうか。要するにだんだんだんだんと、好むと好まざるとにかかわらず、そういう交流というものを進めていきたいという意図も政府に見えるわけです。しかし、アメリカ自体の方向がはっきりしないので、ちょっととまどった形で政治化しているわけです。しかし、アメリカ自体のほうでも非常に動きがさまざまな様子になってきているというふうにわれわれも考えたわけです。ということになれば、フランスが中国を承認して、これを経由して日本へのルートを開くとか、いろいろな問題がやはり考究されているのじゃないか、こういうことを考えるというと、日本自体としても、政府の重要職にある運輸大臣がそういうことについて軽々しく言えないといえば、その気持はわかりますけれども、やはり具体的にそういう問題についても、運輸行政を預かる大臣としては、民間ベースでやるならやるとしても、一体どういうふうにどこまでやれるようにしていくのか、協力してそういう道を開くのかどうか、いろいろな考え方があると思うのです。そういう点で、相澤君がいま質問したのも、やはり純粋に経済の交流等においては民間ベースでやるならやるという、こういう方向づけがしてあるとすれば、この問題もその方向で話を進める可能性という問題があれば——進めなければこれはだめだと思うので、そういう点についていまお聞きしていると思うのです。だから、大臣の考え方はわかったけれども、国交回復をしなければ絶対だめだとは思わないのですがね。この点はどうなんですか、逆に聞いてみれば。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 国際情勢の判断は、御承知のように、外務省が中心になってやるのでございまして、外務省の国際情勢に対する判断を待ちまして、私どもは政経分離の原則に従いましてできることならやりたいと、かように考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いまの答弁を聞いていると、私の質問に直接には答えておらぬわけですね。そうするというと、こういうふうにとってよいですか——いまの大臣の答弁の様子からいって、外務省その他、国際情勢の判断の中でこういうものは進められる、またきまっていくということからいえば、国交回復というものが必ずしも前提ではない、こういうことにとられてもしかたがないと思うのですが、それでいいですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 中共の国際的な立場等が鮮明いたしまして、政府の方針がきまりますならば、私どもは隣邦の中共と民間ベースにおいてやることは一向かまわぬと思いますが、前提条件が、中共の日本に対し、また国際的な地位にまだ決定的な見通しを外務省としては立てておらないのですから、その方針を待ちまして善処いたしたい。そうして、いまは何ら公式にも非公式にも日本に対してその申し入れがありませんから、そのとき、ありました場合に考えたいと、かように考えているのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いまの続きですが、そうすると、もっと端的に言えば、いわゆる現在の国際情勢が顕著な動きがまだない——もっと端的に言えば、国連に加盟するような事態から、多くの国が中共を承認する、その中でも、総理は、客観的に一応世界の友好国仲間入りということばではないけれども、みんなが認めて、それから承認するということばに最近変わってきたように聞いておりますけれども、要するに、国連への加盟とか、そういう具体的な事象の中でこういうものは検討されてもおそくはないと、こういう考え方ですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) そのとおりでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私、綾部運輸大臣の政治姿勢がそういうふうになっておるとは実は考えていないんですがね。いまの現内閣、池田内閣の考えがそういうことだと私は思うんです。だから率直に言って、藤山さんなり河野さんが総理大臣になれば、私は必ず考えが違ってくると思う。そろそろこの辺で池田さんもかわったほうがお国のためになるだろうし、将来世界各国との友好関係も深まるんじゃないかという私は気がするんですが、しかし、自民党さんが多数を持っている中で、河野さんが総裁、総理になるか、藤山さんが総裁、総理になるか、佐藤さんがなるか、それは私は与党の中のことはわかりませんけれども、いまの池田内閣の考え方では、運輸大臣のお話ししているようなことはわかるわけです。しかし、これは決して得策ではないと思う。また、そんなことをいつまでも鎖国主義をとっておることは私はできないと思うんですよ。百二十何カ国の国際社会の中における、国連に加盟しておる国々が、必ず私はもう英国なりフランスなりという方向にやはり中国を承認することが出てくる。それで、先ほどお話を聞いておるというと、岡委員の質問に対して運輸大臣が答弁しているのは、国際情勢の判断というものは外務省の判断を待ってきめるということでありますが、外務省の判断の誤りというものは非常に多く出ているわけですね。たくさん出ているわけです。まさかフランスが中国を承認するなんということは——ことしの正月のお年玉が出たことは、外務省は夢にも知らなかった。それから、今度の日韓会談を進めておる中で、この大邱やソウルをはじめとして大学生のあの日韓会談反対という声も、外務省は当初全然気がつかなかった。朴政権は安定政権である、こういうことで、国際情勢というものの判断というものは私はきわめて不的確だと思う。そういうことでは、やはり外務省を信頼するということは、決して信頼してはいけないということを私は言うわけじゃないけれども、それだけにおちいったら誤りをおかすと思うんですよ。前の李承晩内閣が倒れたのも、あの韓国の民族的な動きというものの判断を日本の外務省は知らなかったわけです。びっくりぎょうてんしたわけですね。そういうことからいっても、私はやはり、その国々には独自の民族的な意識もあるだろうし、またわれわれとしても友好関係を深めるには深めるそれぞれの立場があるだろうと思うんです。思うけれども、単に外務省の報告だけを判断の基礎資料にするということは、少し内閣としてはやはり問題があるのではないかと私は思う。この点は内閣のそういう性格づけのものだと思いますから、私がここで多くを取り上げてもしかたがないと思うんですが、私はやはり国際情勢の判断というものはとってもらいたいと思うんです。やはり、英国にしろ、フランスにしろ、決して日本の国民とそんなに違うわけじゃないわけですね。けれども、そういうことを不幸にして日本の外務省の出先機関の人たちが判断がとれなかったところに問題があると思う。そこで、いまやOECDの問題をはじめいろいろな点から考えて、日本がこのままでいいかということは、私は数年を出ずして必ず結着の時期がくると思う。だから、さっき申し上げた、もし日本の国がほんとうに世界の各国と仲よくして、また日本の国の自主性を尊重するなら、池田内閣がこの際早くかわるのは、そういう体制を早くよくすることだ。だから、私は、藤山さん、河野さん、佐藤さんなりにこの際早くかわってもらいたい、こういう気持を持っておるわけです。しかし、それは与党のほうだから、私どもはできれば、できるだけ早い機会に社会党に政権を持たしてもらいたい、またやるつもりでいますけれども、それはそれとして、そこでお尋ねしたいのは、韓国と日本とのそういう民間ベースによる相互乗り入れのお話し合いを一年前にしてきた。この話の初めは、どちらがしたんですか、日本がしたんですか、韓国から提起されたんですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 双方からしたのだと思います。と申しますのは、ノースウエストとCATだけが京城へ入っているというのはいかにも不合理だというのを双方とも感じておったと思います。双方から話しまして、そうしていろいろな航空の設備の問題、技術の問題等々につきまして長い間交渉をいたしておったのですが、それが妥結いたしまして、御承知のように、十七日から大阪——ソウル間、来たる四月十五日からソウル——東京間をやるようになったと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから、相互乗り入れを開始すると、どのくらいの旅客なりあるいは荷物というものの輸送ができるというお考えなんでしょうか。これは日本航空なり韓国の飛行機会社からそれぞれ資料が運輸省に出されておると思うのですが、どのくらいなんでしょう。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 最初のうちは赤字であるが、このごろの航空利用者の増加の趨勢から見まして、日ならずして双方とも採算がとれるようになるだろうという見込みのもとにやっておりまして、いま私どもの手元には具体的な数字は入手いたしておりません。ただ、始めるにあたりましての試算その他におきまして、もっとも人数の増加状態にもよりますが、早い機会に必ず黒字になるだろう。逆に申すならば、ノースウエスト利用者、CATの利用者の数を何ぼかとって、それに自然の利用者の増加ということを認めたならば、近い将来において必ず採算がとれるようになるだろうという相定のもとに始めたと考えております。   〔委員長退席、理事谷口慶吉君着席〕

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私は大臣に、やはりこの点はきちっとしておかなきゃいけないと思うのですが、日本航空には国としての資金を投入しておるわけですね。したがって、日本航空が経営上赤字になるか黒字になるかということは、われわれ議会としては大事なことだと思う。したがって、国際的に競争に負けないように、新鋭機極も選定して、あるいは合理化も進めて、しかも経営をよくするように経営陣に対しては政府は勧告をされておると思うのです。そういう中で、できるだけ早い機会に採算のとれるベースになるようにということで開設をされたということでありますが、具体的なやはり年度計画というものがなくて、単に見通しだけの問題で私はこの相互乗り入れを行なうということは、少なくとも国家資金を投入をしておる日本航空に対しては問題があとに残ろうと思う。  そこで、おそらく大臣の手元に、どういう資料をお出しになっているかわかりませんけれども、私はやはり、今年度開設をする東京——ソウル間は四月十五日ということでありますから、三十九年度においてはどう、あるいは四十年度においてはどのくらいというやはり利用者の判断というものは資料的に私は出ていなければ、これはなかなかできないのじゃないかと思う。そういう点は、日本航空に運輸大臣が命じて、資料を出さしていただけるものと私は思うのですが、どうですか。これは、そういうことは大臣はお考えになっておりませんか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 御趣旨に従いまして、具体的な数字的な資料を提出を命ずるようにいたします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それではその資料を本委員会に御提出をいただきまして、それからいま一つの問題点は、韓国の国籍を持っている人は日本に自由に出入国ができるわけでありますか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) それは法務省の入国管理令によることでございまして、後刻法務省と見解を打ち合わせましてお答えいたします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 現実に、すでに三月十七日からはソウル——大阪間相互乗り入れやっているでしょう。そうすると、日本からおいでになるのは日本人ですね。あるいは、日本人ばかりでなしに、アメリカ人の方もおるかもしれませんが、とにかく日本から韓国に行くのにはそうむずかしくないかもしれませんね。しかし、いま運輸大臣のお話のように、在日朝鮮人の法的地位の問題については、これは法務大臣がいまいろいろと検討されておるようでありますが、そういうことをいま大臣としては、見解を統一されて、あとでお話しになる、こういうことですが、そうしますと、韓国から日本に来るというのは、韓国に在住する外国人——韓国籍の韓国人ではなく、韓国に在住する外国人が日本においでになる場合もある。また、日本人で向こうに行っておった方が帰ってくる場合もある。こういうことも考えられるわけですが、韓国人がやはり多数おいでになるということは、これはやはり考えられますわね——いわゆる商業ベ−スの問題もあるでしょうから。そういうことからいきますと、飛行機の相互乗り入れをきめて、そうして外務省なり法務省なりがそういう適当と認めた者だけを韓国人は日本に入国を許すということであるか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) それが入国管理局において適法なものということを、その出先機関あるいは外務省で認証をして、乗る人は乗っている、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ですから、いままだ決定的ではないでしょう。つまり、たとえば在日朝鮮人の法的地位の問題は、最終的にきまっておらないでしょう。そうすると、韓国籍の、韓国にいる者は日本に飛行機で来ることはできるけれども、こちらの者は、まだ未確定のものだから、政府がいいというものでなければ行かれないということですね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) すべて外国人でございますから、入国管理令によりまして許された者が乗ったりおりたりする、こういうことでございます。運輸省は、その飛行機に乗せる場合に、その査証と申しますか——によってやっているのでございまして、直接運輸省と関係はありません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 もちろん、私のお尋ねしているのは、いまのパスポートの問題については、これは結局外務省なり、あるいは金の問題については大蔵省なりの関係にもちろん出さなければならぬと思うのですが、基本的な問題として、在日朝鮮人の法的地位の問題が不確定の場合、まだ最終的にきまっておらない日韓会談の中で、いま赤城農林大臣を中心に進められているのは、農業問題なんですね——水産問題、そういうことでありますが、全般の問題を解決しなければならぬというのが日韓会談の主たる目的だと思う。その場合には、当然いわゆる在日朝鮮人の法的地位の問題もこれはきめられることだと思う。そういう意味で、いまそれがきまっておらぬときに、飛行機で相互乗り入れをきめた以上は、やはり利用者が多くなくてはいけないということになると、未確定のものまでも当然その中に入り得る、こう私どもは考えられるから、実はお尋ねをしておったわけです。これは、大臣のお話は、そのとおりだと思います。私もそう理解します。理解をいたしますが、そこで、相互からお話があって日本と韓国との航空協定ができたということでありますが、これは日韓会談のやはり地ならしではないかということが一般に強く思われているわけですね。政府は、いま運輸大臣は、一年半前にそういうお話が出て、今日協定ができたというけれども、日韓会談を、具体的に一つ一つそういうものを取りきめていって、最終的に仕上げをすると、こういうところにいまの政府のやり方があるのではないかという点を指摘をされているのですが、そういうことではないということですか、先ほどの大臣の御答弁は。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 私が申しますのは、いまやっておる日韓会談と関係してソウル——東京、ソウル——大阪間の乗り入れが、協定ができたかというお尋ねでございましたからして、いまやっている日韓会談とは関係なく、いまの一年半前でありますか、一年数カ月前でありますか、それはさだかな記憶はありませんが、やったということでございまして、この日韓会談の地ならしのためにこういうことをやったというようには私どもは考えておらないのであります。全く日韓会談とは無関係で、全くコマーシャル・ベースで、さっき申しましたように、韓国に入っている航空会社がCATとノースウエストと二つだけでは、あまりにも隣国日本として、経済的にも、また文化的にも不合理ではないかというので、双方の航空会社が協定を行なって相互の乗り入れをやろうじゃないかという議がまとまりまして、開始いたしたというのが、偽らざる実情でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 きょうの時間の限度もありますので、これ以上この問題できょうは質問ができないのをまことに申しわけないと思うのですが、私はいまの大臣の御答弁で考えられることは、純然たる民間ベースによる話の上に協定ができたということになれば、先ほど岡委員もお話ししましたように、中国の問題にしても、北朝鮮の問題にしても、同じではないか。ただ、中国等の問題については、池田内閣の考え方が基本的に中国を認めようとしない、こういう高度の政治性の問題の中から実は出ているのであって、いまの運輸大臣の民間ベースでもって話ができればそれはできるのだということとは、若干どうも違うように思う。しかし、これはそういう後の問題にも若干関係しますので、きょうはこの辺でこの問題は終わりたいと思うのですが、いずれ資料を御提出いただいてから、また御答弁を願いたいと思うのです。  それから、いま一つは、日韓会談が進められておる最中にも、いままあ、専管水域とが、李ラインとか、いろいろなことを言われておりますが、日本の漁船についてはやはり韓国側が拿捕をするということが伝えられるのでありますが、私は前回の当委員会においても、元の運輸大臣の楢橋渡先生が、あの拿捕のひんぴんとして行なわれたときには、みずから海上警備艇に乗って、メガホンかマイクかで、「拿捕をやめよ、私は日本の運輸大臣の楢橋渡である」とこう言って、当時韓国の不当な日本漁船拿捕を遷けさせようという努力をしたということでありますが、今日の状態はどうなのですか。運輸大臣、今日は日韓会談を有利に進めようとしてのそういう韓国側の態度というものはないのですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 間々そういう拿捕せられるような状態がありますが、それが日韓会談を有効に進めるためにやるのであるか、どういう意味でやるのかは、われわれにはわかりません。しかし、楢橋君が運輸大臣時代よりも拿捕の件数は減ったように、海上保安庁の報告で知っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで、最近の一年間の、三十八年の四月からこの二月まででけっこうだと思いますが、ひとつ運輸大臣から海上保安庁長官に命令して、いままで日本漁船が季ライン、いわゆる韓国の水域の中で拿捕された件数を調査をさせて、それを資料として提出を願いたいと思うんですが、いかがですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 了承しました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 じゃ、私は以上で、日韓会談と、この韓国と日本との飛行機の相互乗り入れの問題は終了したいと思います。  その次に国鉄の問題に入りたいと思うんですが、特にその中心はやはり何といっても事故対策の問題なんですが、これは少し古いことで恐縮でありますが、こういうごともあるということを、私はひとつ、運輸大臣も、副総裁にも聞いてもらって、こういうものはどうするかと、いうことをひとつお聞かせをいただきたいんですが、昨年の、昭和三十八年の七月十八日に特急「さくら」が静岡駅を発車するときに事故がありまして、遅延をしたわけでございます。このときの状況は、これは私どもが聞いた話ですよ。私どもが聞いた話では、静岡駅は定時発車ができる状況である。ところが、この特急「さくら」の機関士が発車をしようと思って前の信号を確認したところが、信号が消えておった。出発信号が消えておった。そこで、出発信号が消えているので、機関士としては発車ができないわけです。ところが、そこへホームの助役が飛んできて、「なぜ出発をしないか」、こういうふうに言われたそうであります。ところが、機関士が、「いや、だって信号が青になっておらぬ、出発できないじゃないか」、こう言ったところが、「何を言っているか、閉塞方式が変わっているのを君は知らないか、」つまりこの自動閉塞信号方式が通信式に変わっておった。そういうことを機関士に当然通告が前になければいかぬわけですが、機関士はその通告を知らなかったので、これを受けておらなかったので、普通の閉塞方式と思って出発信号の青を待っておった、こういう事故のようです。ところが、よくよくその話を聞いてみると、これは所属は東京機関区ではないかと思うんですがね。機関区の本来当直——当務といいますか、この助役あるいは区長が、乗務員、機関士に、方式変更の場合には、当然事前に連絡を、通達をしなければならぬ、命令をしなければならぬ。それが連絡を忘れておったということなんですね。そのために、ホームの助役は、なぜ閉塞方式が通信式に変わっているのを機関士に知らないかと言う、私は知っていない、そういう通告を受けていない、こういうことなんです。よくよく調べてみると、そういう機関区の中の連絡不十分というように私どもは思われる。そこで、この当時の三十八年七月十八日の静岡駅における特急「さくら」の事故はどういう理由でそういうふうになったかということを、事故報告が来ておると思うから、ひとつ調べてもらいたいと思うのです。ところが、これもやはり話でありますが、事故報告には、機関車のヒューズが切れたと、こうなっおる。一方においては、閉塞方式が変わっておるのに、機関士は出発信号が青になれば出発しようとしたのに、出発信号が消えておるから、助役に言われて初めて、なるほど閉塞方式の変更ということがわかった。そのために特急が遅延をした。遅延したことに対しては、これはどうもぐあいが悪い、こういうことで、機関車の故障であった、ヒュースが切れたというようなことをその事故報告に書いたとか、書かせたとかという話がある。   〔理事谷口慶吉君退席、委員長着席〕  これは事実だとすると、私はたいへんな問題だと思う。いわゆる国鉄が事故をなくする努力を首脳部も現場においてもみんな行なっておるのに、幹部自身がそういうことでもし事故を隠蔽をしたということになると、私はこれは非常にたいへんなことだと思う。こういう問題について、ひとつ当時の事故状況について、私はあとでけっこうですから報告をしてもらいたい。関係者の氏名、関係機関区、その当時のいわゆる状況ですね、こういうものをひとつ報告してもらいたいと思うのですが、副総裁いかがですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいまのお話、私実はいま初めて承ったのでございますけれども、私どももかねがね事故のことをやかましく言いますと、従来とかく、先生のお話のように、事故を隠蔽するというような悪弊が一部あったことは事実でございますが、そういうことはやはり将来の大きな事故の卵になりますので、一切事故は包み隠さず、細大漏らさず報告しろ、事実のまま報告しろ、それと必ずしも処罰と結びつけないというようなことでもって、準事故と称する名前まで使いまして、事故の隠蔽がないようにずいぶん努力をしておりますが、いまのようなお話ですと、ただいま内容はちょっと私もわかりかねる点がございますが、突然に自動信号がこわれたといたしますれば、当然駅のほうから機関士に通告券を出しまして、閉塞が変わったということを言うべきでございますし、たとえ工事その他の関係であらかじめわかっていたといたしましても、やはりもちろん機関区の責任者から機関士に、きょうはこういう区間でこういう工事があるという通達をいたしますと同時に、やはり閉塞の現場におきましては、やはり駅からその通達に基づいた通告が行なわれるべきでございますので、助役が知らなかったということは全く問題になりませんので、十分取り調べまして御報告いたしたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私はまあ私自身がそういう経験をたくさん持っておるわけですから、こういう事故をごまかしたりそういうことを隠蔽をするということは、次の大きな事故を実は起こすことなんです。わからなければ何をやってもいいということなんです。これは幹部の段階において、トロリー使用の場合でも、き電停止の場合でも、閉塞方式変更の場合でも、これはあらかじめそういうことは通達ができるはずなんです。非常災害の事故とか、突発事故でない限り、これはあらかじめできるはずなんです。そういうことがもし事実、いま私の申し上げた昨年の静岡駅における特急「さくら」の事故が、私も聞いた話だから取り調べ方を依頼をするのですが、もし事実とすれば、これはたいへんなことだと思う。そういう責任者は処罰をしなきゃならない、機関区長であろうと、助役であろうと。私はそういう事故の責任は追及しなきゃならないと思う。ところがたまたまそういう話を聞いてみると、自分たちがそういう悪いことをしたのに、まあこれは副総裁や担当の理事は知っているように、国鉄労働組合がどうも左でいけないとか、二組ならばいいとかいうような話を盛んにしておる、こういうことを言われるわけです。私は、いずれ本委員会で委員長とも相談をし、委員長理事の打ち合わせ会においていずれきめてもらって、現地を視察するつもりです。もし不当な干渉、弾圧が行なわれるとするならば、これはいくら国民が信頼をしたいと思っても、事故が次から次に起きてきたんでは、私は国鉄の使命というものは、全く親の思うことは水泡に帰してしまうと思う。そういう意味で、特に幹部段階におけるこの職場の環境の是正ということは非常に大事なことだと思う。だから、下の者に責任をしょわしてしまうとか、あるいはそういうことをできなかったならば、幹部がつまり職場の中での働く場所で差別をつける、村八分をするというようなことがあっては、たいへんだと思う。私はそういうことのないのを信じたいと思う。そういう意味で、これはぜひひとつお調べいただいて御報告いただきたいと思う。  それからいま一つ、この前の三月十一日の朝九時半ごろ常磐線で貨車が脱線をいたしましたね。このときの脱線のことを私は当委員会でこの事故の問題で報告をしてもらいたい、こういう話をしておったのですが、法律関係が忙しくて、実は国鉄の役員の皆さんもいろいろな建設公団の発足の問題等もあって出席できない場合もあったので、実はこのことがおくれてしまったのです。私は、この十一日の日に、十二日の運輸委員会でこれを報告を聞きたいと、実はこの委員会で言ったわけなんです。言ったけれども、法律関係を上げるのに忙しくて、審議のほうに実は時間をさいてしまったので、伺うことができなかったのですが、むしろこういう事故があった場合には、国鉄は当委員会に率先して報告する義務があるのではないか。それは、すでに航空機事故により九州で起きた問題についても、いち早く当運輸委員会には報告書が運輸大臣のほうから提出をされておるわけです。運輸大臣が出られない場合には、田辺政務次官が出席をして報告をしておるわけです。ところが、国鉄は、こういう大きい問題があるにもかかわらず、そういう点の報告がない。まず国鉄の姿勢から私は問題であると、こういうことを話したのでありますが、副総裁、担当常務おるようですが、一体事故について、運輸委員会に大きな事故については報告する義務を私は持っておると思うが、あなた方はどういうふうに考えておるか。それからひとつ聞いておきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 私どもといたしましても、世間をお騒がせするような大きな事故につきましては、さっそく衆参両院の関係委員会に御報告すべきものというふうに考えておるのですが、たまたまあの事故の翌日たしか当委員会が開かれてこの問題のお話があるというふうに承っておりまして、実は準備もしておったのでございますが、先生のおっしゃったような事情で、そのひまがなくて実はそのままになってしまいまして、たいへん申しわけなかったと思っております。重大事故につきましては、なるべく早く原因その他を究明した上で御報告いたしたいというふうに思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それとあわせて、高崎線における事故の際の乗務員の労働時間の問題が少し記事になっておったと私は思うのです。私ども報告受けてないからわからない。どういうふうになっているか。私は、ともすると、やはり過重労働。あるいは睡眠不足といいますか——というような問題は、乗務員にとっては非常に大きな問題だと思う。いずれ私は後刻——先日社会党の国会議員団が東北、常磐、山手というふうに百人以上の者が現地を調査をしてその資料がまとまりました。これはひとつ当委員会に私もいずれあとで資料として出して、委員長はじめ当委員会の皆さんにもひとつごらんをいただきたいし、御検討いただきたいし、運輸大臣、国鉄正副総裁にはその内容をひとつ十分御検討いただいて、こういう状況というものをよい方向に直していくというふうにひとつつとめていただきたいと思う。したがって、きょうは時間の関係で私は長いこと質疑できないのですけれども、冒頭に申し上げましたように、大きい事故についてぜひ原因を追及していただいて、再び事故が起こらぬように、私はぜひ首脳部の皆さんにおつとめをいただきたいわけです。  そこで、高崎線や常磐線のあの貨車の脱線事故等の問題について、次に資料として御提出をいただきたい。これはもう日がたっておることですから、当局でおわかりだろうと思う。それから、そのときの乗務員の労働状況等についても、ひとつ調べて御報告いただきたいと思う。  私は、きょうは——とにかくこういう連続した事故というものをなくするために、何とか私どもとしては、石田総裁にも、政府並びに国会にも現状というものを報告してもらって、できるだけ多くの予算をもって、そうして、国民の期待にこたえるようにひとつ動いてもらいたい、こういう要請を、当委員会でも、質疑の過程あるいはまたそれぞれの立場で進めてきたわけです。ですから、副総裁も、きょうお帰りになりましたならば、そういう面でぜひ事故をなくするための最大限のひとり努力をいただきたいということを申し上げる次第でございます。  そこで、これは運輸大臣と委員長に今度はお願いをするのですが、国鉄が、三十九年度予算の中で石田総裁が政府に要求したものについても、全国的には受け入れることができなかった状況でしたね。そこで、少なくとも運輸大臣も、日常よく御存じのとおりでありますし、あの老いの一徹といいますか、部外者として、石田総裁があれだけ真剣に国鉄のことを考えてくださるのは、たいへんありがたいと思う。国民の期待にこたえることができると思うのですね、その考えは。ところが、何といっても、事実事故をなくするように、国民の安心をして乗れる国鉄になるようにしなければ、せっかくの老総裁の努力も水泡に帰してしまう。そこで、運輸大臣に、この事故をなくするための少なくとも基本問題を、あなたは六月までに具体的なそういう調査ができるように発足をさしたいと言うし、それからでき得れば四十年度以降の問題についてひとつ再検討を加えていきたい、こう言うのでありますから、私どもも、当委員会として、その事故をなくするためのひとつ問題点というものをえぐって出して、それを国会の決議として、そして、運輸大臣にも、池田総理に、池田内閣に強力にひとつ推進をしてもらう、こういう役割を演じてもらいたいと私はお願いしたいと思うのです。  委員長にも、ぜひ委員長・理事の打ち合わせ会でそういう問題を取り上げてもらいたい。でき得れば、だいぶ時間がかかっておりますが、当委員会の中に事故対策委員会というようなものを設置されて、これは単に——国鉄だけにいま私は話をしておりましたけれども、国鉄ばかりでなく、海陸の、空のこともありますから、それは委員長・理事の中で早急に立案をして、委員会におはかりをしていただいて、小委員会を設置をしていただきたい。そして運輸大臣や国鉄総裁の血のにじむような努力を国会もバックアップしていく、そのようにしていただきたい。これは委員長にお願いするわけです。そういうことで、運輸大臣や委員長にお願いをするわけですが、それぞれからのひとつ御答弁をいただいて、私は終わりたいと思うのですがね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 私たちが閣議で発言いたしました趣旨も、いま相澤委員の仰せられました趣旨に従いながら、早急に、私は六月とは申しませんが、予算編成期に間に合うように、根本問題について、検討して、その結果に基づいて予算の編成に臨みたいと、これが念願でございます。  事故防止委員会の設置につきましては、委員長の方針に従う私としては考えでございます。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) いま相澤君からの事故対策について小委員会を設けてやったらどうかという御意見がございました。これはもう実は以前にもそういう御意見もございましたので、委員長としては理事ともかねてから相談をいたしておるところでございますから、その成案を得ましたら皆さんにおはかりをいたしたいと思うのであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 最後に一つだけお尋ねをして終わります。  志免炭鉱閉鎖をおきめになったんですね。で、この志免炭鉱閉鎖は今月一ぱいですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 今月、三月三十一日をもって締めたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると現在の従業員はどういうふうになるわけですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 現在私のほうで労働組合に対しまして配置転換の条件を提示いたしております。これはもう三月の初めに提示いたしました。御承知のとおり、大体現在千四百人ぐらいおります。その中で、病院、事務職員等を除きますと、千二百人ほどになりますが、大部分の者は鉄道の側へ配置転換いたしたいというふうに考えております。これはすでに千数百名三年ほど前から配置転換いたしまして、非常に各職場に行ってよく働いてもらっております。そういう意味でちょうど新年度でもございますし、人が要るときでございますので、なるべく希望する職場に、希望する職種に行って働いてもらいたいというふうに考えております。ただ、若干老齢者について問題が残っておりますが、それらにつきましては、今後の問題といたしまして、明日組合と具体的に話をするような段取りになっておるというふうに聞いております。  それからもう一つ、それと関連いたしまして、石炭問題の一つの大きな問題でございます、産炭地振興の問題といたしまして、地元のほうからはぜひ産炭地振興について国鉄も極力努力してほしいという強い要請もございますし、また相当な、金額にいたしまして十五億くらいの鉱害がございます。鉱害復旧につきましても、相当地元から強い要望が出ております。それらを総合いたしまして、現在、鉱害につきましては、相当年月がかかりますので、私どもの責任で鉱害復旧をいたしたいというふうに考えております。  産炭地振興につきましては、実はまだ閉山が確定的になっておりませんので、必ずしもだれが、どういう業者が進出するということまでは具体的になっておりませんが、現地でもって興し得る産業で、なるべく国鉄がその製品を買えるような産業ならば、まあ一番その意味で産炭地振興になりますので、そういう産業につきまして、いま具体的に三、四希望者もおりますので、なるべくそういう話もまとめてまいりたい。大体一業種百人ぐらいの収容力のある産業が出たいということをぼつぼつ言ってまいっております。できればそれに、鉄道側に配置転換されたくない人は、あるいは老齢の人等につきましては、そちらのほうに勤めてもらうというふうな措置も講じてまいりたいと思っております。  すでに立て坑は去る三月の十三日終掘いたしまして、これは閉鎖と申しますか、現在はもう保坑状態に入っておりまして、出炭いたしておりません。それから、五坑と申しますのも、いま非常に層が薄くなりまして、ほとんど労務者が横にならないと掘れないほどの薄い層になっております。これも間もなく、旬日を出でないうちに終坑になると思います。そういうようなことで、すでに立て坑に従事しておりました約四百名の職員は待命状態でおりますので、一方臨時雇用員が三百名ほどおりましたが、この臨時雇用員の組合とはすでに閉山についての話がつきまして、ただ、臨時鉱員だけを先に配置転換いたしますと、相当現在の職員が不利になりますので、全部労働条件がきまった上で、一斉に配置転換の業務に移りたいと、こういうふうに考えております。なるべく今月中に組合と話をまとめまして、予定どおり三月三十一日には閉山いたしたいという気持ちでおります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうしますと、臨時の者については、約三百人程度の者は、もうすでに話がきまったと、それから全体の中で、正規の職員ですが、この千四百人ぐらいのうちの千二百人ぐらいは、もうきまったんですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) まだきまってはおりませんが、私のほうで、こういう条件で鉄道側に配置転換したいがどうかという条件を組合に申し入れ、それに対して組合側から今明日中にいろいろの具体的な意見が出てくる段階になっております。いずれにいたしましても、相当人数が多うございますから、そう一週間、十日で配置転換業務が完了いたすわけじゃございませんし、やはり個人個人でいろいろの希望がございます。また職種につきましても、また勤務する地域につきましても、たとえば東京に行きたいとか、あるいは大阪に行きたいとか、いろいろ希望もございます。受け入れ側の問題もいろいろございますので、実際の配置転換業務はそう一週間、十日で簡単には済まないと思いますが、なるべく早く——ちょうど新年度で鉄道側も非常に人が要るときでございますので、なるべく早く話を進めてまいりたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 誠意のある答弁で、私も了承いたしますが、ひとつぜひ、あまり紛争を起こさないで、円満に解決するように、しかも長い間何といっても御苦労願った人たちですから、本人の希望にできるだけ沿えるようにひとつ就職をさしてやってもらいたい、また配置転換もやってもらいたいと、こう思うんです。そこで、退職金等の問題については、これはもうやはり組合側と話のつく問題でしょうね。そういう点の心配はないんでしょうね。これはどうですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) その点につきましても、すでに千数百名の配置転換をやっております。志免炭鉱につきましては、今度は閉山という新しい、初めての事態でございますので、もちろん配置転換される人の退職金の問題はございません。通算いたしますから問題はございませんが、老齢でもってこの際やめたいという人などにつきましての退職金等につきましては、やはり組会と十分相談してまいりたいというふうに考えております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 相澤さんからも国鉄の事故の問題で各般にわたって指摘がございましたが、私はきのうも何かやはり信号機の故障で事故がどこか起きましたが、これの経過と、信号の故障だけですか、事故ですか、結果の報告を聞かせていただきたいと、こう思うんです。

川上壽一日本国有鉄道常務理事

○説明員(川上壽一君) 昨日、稲毛の構内で信号がショートいたしまして、少し長く一時間以上にわたりまして列車を混乱さした事故がございました。原因は、ポイントを動かしますモーターの配線の不良からショートいたしまして、それをさがすのに手間どりましたので、非常に長い間混乱をさして申しわけないと思っておりますが、そのもとになります原因は、現在取り調べ中でございますので、それがはっきりいたしましたら十分な対策が打てると思いますが、比較的簡単な原因によって非常に長い間列車をとめまして、まことに申しわけないと思っております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 故障の原因は、モーターの故障であったと、こういうことであります。簡単な原因で長い間汽車をとめて申しわけないということですが、そのところはいいですが、簡単ですから、ここで直ちに原因というものはおわかりになっておるのじゃないかと思うのです。どうも国鉄の事故というものは、大は三河島、あるいは鶴見、あるいは最近ひんぱんに事故が起きておりますけれども、事故を起こすが、その原因というのは、かなり時間がかかって、それで明らかになっていない、こういう傾向が非常に多いのではないかと思うのです。そこで、いま原因のわかっていないものをここで明らかにするということは、無理だと思いますけれども、できるだけ早い時期に、この事故の原因だけじゃなくて、過去の事故の原因についても、本委員会で明らかにしていただきたい、こういう点を要望いたしておきます。  それから、相沢さんも申されましたけれども、常磐線の貨車の脱線事故がございました。もとより国鉄側も、その脱線事故の原因の究明を行なうわけですが、並行して、警察の諸君の調査——捜査ということが行なわれるでしょう。その場合に、常磐線の事故でございますけれども、私は、何かこう、私どもが仄聞しているところによると、未然に事故が防げたのではないか、端的に申し上げまして、こういう気がしてならないのです。新聞にも報道されておりましたが、この事故は、リンゴの果汁を満載した二十五両目の貨車のタイヤが割れて、左側に傾いている、これが直接の原因である、こういうことがわかった。これは水戸鉄道管理局の調査ということで出ております。ところが、私が申し上げたように、これが未然に防げたのじゃないか。という意味は、この事故を起こした現場から五つほど手前の——ここに新聞にございますが、磯原という駅で、駅員が貨車が傾きかけているということを目撃して、隣の南中郷駅の駅長さん——大越という名前の方ですが、この駅長さんに緊急連絡をしている。ところが、この南中郷駅の大越駅長は、事故が起きてから、そういう連絡は受けていない、こういうでたらめなことを言っている。ですから、言ったか言わないかは、私どもこの新聞の紙上で知るよしもございませんけれども、こういった点は、一体その後、国鉄の本社の幹部の方々は、どう扱っているのか。このことが、やはり私は、つまり国鉄側の業務上の過失になるものか、あるいはそうでないかというポイントになると思う。しかも、この新聞を国民が見たら、まことにこれは、国鉄などというものは、信用のできないものだ、こういうことになりはせぬかと私は心配する一人です。さなきだに、最近国鉄の事故が頻発しておりますだけに、国民は国鉄を信頼していないと言っても、私は過言ではないと思うんです。飛行機の事故もかなりございますけれども——これは雑談になりますが、先般私どものほうは、岡先生などと一緒に運輸事情の調査に九州に参りました。加賀山先生も一緒でございましたが、宿屋の女中さんでさえ、最近は国鉄に乗れぬと、飛行機のほうが安全だと、こう言いましたから、いや統計とってみますると飛行機の事故のほうが多いんだ——国際的に見て、国鉄はそう事故がないと、こう私が言いましたら、そんなことない、最近の事故はもう国鉄が非常に多い、こういうことを端的に言われておりました。これは、ただ、宿屋の女中さんのことばではなくて、全国民が私はそういうふうに心配になっているんじゃないかと思うんです。それだけに、この新聞を見て私はがく然といたしましたが、とにもかくにも一体この事情の結果というものはどうなっているのか、これが一つです。  それから、委員長が先ほど、十二時半でやめるということになって、これは川崎のほうの関係もありますから、もう十二時半を過ぎておりますから、一括質問しますけれども、タイヤが割れて事故が起きたんですね、直接の原因は。そこで、このタイヤは昭和二十七年に取りかえたものだ、こう新聞にも出ております。これがためにタイヤの厚さがもう半分以下の二十五、ミリにすり減っていたと、こう新聞に書かれております。で、一体、昭和二十七年と申しますから、すでに十二年間取りかえてないということになるのではないか、こう存じます。私はこういう点で非常に理解できないわけですが、少なくとも車両修繕をする場合に、最近は修車方式が変わっておりますから、どうなのかわかりませんが、六検、局部修繕、一般修繕等々の修繕を行なっていると思う。その場合に、でたらめに車両の修繕をやるのではなくて、修車規程に基づいて私は車両の修繕をやっていると思います。二十七年に取りかえたタイヤを十二年間も取りかえないでいたというところのものは、一体何なのかということなんです。しかも、この貨車が一回も局部修繕なりあるいは一般修繕として工場に入っていなかったかどうかという問題、もし入っていたとするならば、取りかえないのは何で取りかえなかったということに対して、私どもは疑問に思う。こういう点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。若干技術的な問題になりますけれども、大切なことですから。しかも、この種——十二年間もタイヤを取りかえない、こういうような車両がたくさんまだ国鉄にあるのかどうか、こういう点も、これは国鉄全体の車両修繕の問題として私ども参考になりますから、あわせて答弁していただきたいというふうに思います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問の初めのほうでございますけれども、私も新聞記事を見まして非常に不審に思いましたので、さっそく厳重に取り調べましたところが、南中郷の駅長は何か行き違いがございまして、自分のところで九六〇貨物列車をとめまして、駅長以下駅員七名で車両点検をしたことは事実でございます。それでございましたが、ただしろうとでございましたので発見できなかった。それととまらなかったということと何か錯覚を起こして、警察から聞きにきたときに、何かとまらなかったというふうに答えたらしいんです。その点、異状がなかったということと、とまらなかったということと、何かその辺のことばの行き違いが伝えられて、あとから管理局長からも厳重にこの南中郷の駅長には注意いたしました。もちろん、これはとても駅長の発見できる事故じゃございませんので、ちゃんととまって、駅員全部で調べたけれども発見できなかったと言えばよかったのを、わからなかったととまらなかったと一緒にしたような言い方をしまして、警察からもたいへん妙にとられて疑われまして困りましたので、その点厳重に注意いたしました。  それからタイヤの点につきましては、たいへんこまかくなりますので、川上常務理事から申し上げます。

川上壽一日本国有鉄道常務理事

○説明員(川上壽一君) タイヤの問題についてお答えいたしますが、このタイヤは二十六年に取りかえたタイヤでございまして、十三年以上たっておるわけでございますが、タイヤの減りぐあいと取りかえの限度を、まあ使用の限度を、ただいまは厚さを二十一ミリで押えております。それで、この種の貨車は、四年に一回一般検査をいたしますので、その間もタイヤが減ることを考えまして、工場におきましては二十四ミリを限度にしまして、それ以上のものは、取りかえないで、次の一般検査までもつという考えであります。しかしながら、最近と申しますか、昭和二十七、八年ごろまでは、非常にタイヤの割損が多いのでございまして、その後、いろいろ材質の問題、設計の問題を変えておりまして、その後は年に一、二件の平均になっておりますので、その限度をそのまま使用してまいっておりますが、昨年、一昨年と、タイヤ割損によります列車脱線に至りました事故が一件ずつございましたのと、仕立て検査その他の場合に、タイヤが割れているということが発見されましたものが、大体において終戦後の昭和二十六、七年ごろまでのタイヤに非常に多いということがわかりましたので、昨年の秋から、それらのタイヤを捕捉いたしまして早急に取りかえるということをやっておりまして、ことしの六月ごろまでに大体その作業を終わることになっておりますが、現在の新製車両は全部、一体車輪と申しまして、タイヤを使わないで、車輪全部を一体の鋳、鋼の鋳にしております。そのほうがずっとじょうぶになりますので、今後はそういうことをやっていきたい、そういうふうに思っております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 かなり詳細な説明によりまして、了解いたしました。あとは、まあその一体車輪にしたほうがいいかどうかという問題は、技術の問題ですから、これはわれわれに意見があるとしても、きょうはそういう点は差し控えたいと思います。いつかの機会に、私どもも国民の一人の立場でそうした技術面についても意見を申し上げるつもりでおりますから、御了解いただきたいと存じます。  それからもう一つは、事故が起きるたびに、いろいろ訓練であるとか、あるいは職員の研修、いろいろなことを本社のほうから示達をして、各現場は——この間、私どもが乗務員の調査をしたときにも、そういう面が明らかに出てきたんですが、かなりきびしいそういう訓練、研修、指導というものをなされている。これは私、ある意味においてはそういうものは必要だと考えますけれども、その度合いが過ぎてまいりますると、また逆な効果になるのじゃないかと、こう考えられる。端的に言って、そのために、非常に最近国鉄に働いている人々の労働過重が日立ってまいりまして、統計的にも疲労の度合いというものはかなり上昇カーブを描いておりますことは、皆さん御承知のとおりであります。ですから、その辺の限度をどうするかという問題は、これは幹部の人々は十分科学的に調査、検討、研究を加えて、適正なものにしていただきたい、こう思います。  そこで、職員はそれでけっこうですが、管理者の、私は、この事故に対する態度といいますか、姿勢といいますか、これなどについて国鉄の経営者はどう考えているのかということが、私ども非常に疑問に思う面がある。相澤先生からも指摘されたように、高崎の事故においてもそうでございます。全般的に事故を隠して、隠蔽していくという一体管理者に思想がないか。私どもももとお世話になって勤務していたわけですが、非常に多いのです、そういうことが。なぜ隠蔽をしたり隠すかということは、それは先ほど副総裁の答弁では、事故扱いにするということで全部出していただきたい、こういうことを言われておっても、決してその定年間近い、たとえば現場長などは、三十年間あるいは四十年間無事故で私はやってきたのであって、この際できるだけ自分の在職中に事故だということにしてもらいたくないというものを一つ持っておりますことと、いろいろ労使ともに今日問題になったところですけれども、無事故に対する表彰であるとか、いろいろなものがございますね。そういう関係で、たとえば運転の場合でも、二万キロ運転無事故の場合など、あとわずかもう一日、一キロ程度で無事故になるという前に、かりに車両のボックスを破損した、これはやっぱり責任事故ということになりまして、その規程からはずれますから、準ずることはできませんから、結局は事故を隠蔽していく。こういうことをあなた方が知っているか知らぬか別として、ほんとうに数をあげますと膨大なものになっていることは間違いないのです。ですから、私は、そういう事柄が、相澤先生がおっしゃったように、決して事故をなくすことではなくして、次の事故を誘発している最大の原因があるというふうに私どもは思う。ですから、こういう点をぜひ、管理者の心がまえとして、姿勢のあり方として、これから、職員の訓練、研修、指導は私はそれでけっこうですが、並行して管理者に対するやはり、かなり私は積極的なある意味におきましてはきびしい態度で指導してもらわないと問題は解決しない、こう考えるわけです。  一つの例をあげてたいへん恐縮でございますけれども、たとえば東京機関区の岩下というたしか機関区長だと思います。もしこの名前が間違っておったら私はあとで訂正いたしますけれども、東京機関区の機関区長というのは、かなり私は国鉄の中における管理職では高い地位にいる人だと思うのです。この人が最近、東鉄管内における運転事故等々に関して、本社からの示達かあるいは指令か存じ上げませんけれども、機関車に添乗いたしたことがございます。その場合、申し上げるまでもなく、機関室というのは何びとも余人は入ってはいけない、添乗乗車証を持っていない限りは入れませんね。機関区長は添乗乗車証を持っておりますから、これは入ることは自由だ。しかも監督管理者ですから、これはいいのです。いいが、一般的に機関室というものは神聖なものです、厳粛なものです、運転中は。ところが、それを指導し、管理監督すべきこの岩下という区長は、その機関室におって居眠りをしておる、こういう事実等が、明らかになっている。一体これなどは、あなた方はどう考えているか。職員については、わずか列車一分そこそこおくれると、事故だということで、現場長の前に直立不動させられて事故報告をさせている。監督者がこういうふしだらなこと等をやっている場合に、あなた方がこの人々に対してどういう指導をしたり、ある面においては私はほんとうに処罰をしなければならぬ人だと思いますよ。これは一例です。たった一つの例です。多くを申し上げませんが、こうした事柄に対する本社の幹部の皆さんの態度を、私はこの際聞かせていただきたいというふうに思うわけです。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 事故の防止につきましては、何と申しましても、機械力と、人力と、両方の側から防止対策を講じなければいけないと思っております。最近、いろいろ現場の職員の指導訓練につきましても、実際に事故が起きた場合に、いろいろなあとの始末を見ますというと、非常に訓練の結果いい結果が出ているということは事実でございます。それと同時に、いま先生がおっしゃったように、それの管理監督の任に当たる者の責任はもっと重大でなければならないということは、全く私は同感でございます。まあ毎月私のほうに全国の関係者集めまして、いろいろ総裁以下話をしておりますが、何と申しましてもやはり現場長の責任が第一というふうに考えておりまして、いま御指摘のような事実がもしありとすれば、これは責任上重大問題だと思います。機関区長として添乗する場合は、機関区長の職務の一つでございます。遊ぶために乗っているわけではありませんので、当然職務として添乗している場合には、もちろん職務遂行中でございますので、当然それに必要な態度、規律というものはあるべきだと思います。したがいまして、今後とも管理者の指導訓練につきましては、十分私どもといたしましても、いろいろな機会をつかまえまして、たとえば教習所に呼んで再教育いたしますとか、あるいは講習会をするとか、いろいろ管理者教育もやっておりますが、普通のいままでやってまいりました一種の経営教育だけでなしに、ほんとうにそういった意味の事故防止ということをもっと教育の第一に掲げて、今後とも管理者教育を徹底してやってまいりたいというふうに考えております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 管理者の教育については、そのようにやっていただきたいと思いますが、このことが事実としてあれば、これは何とかしなければならぬと、こういうお答えですけれども、私はその点については、すなおに受けとめたいと思いますけれども、受けとめるわけには副総裁まいりません。私はこの東京機関区に調査に参った。事実なんです、これは事実。しかも、この機関区長は、先ほど申し上げた、過去において運転事故を数件隠蔽しているのですよ。そうして職員には、のことですけれども、これはもう社会的な問題になっているのですから——事故をなくしようじゃないかということはですね。運転事故をなくするために信号確認をしなければならぬというのは、国鉄職員としては役目なのですよ。ですから、国鉄の職員は、懸命に事故をなくしようということで、ほとんど夜寝ないで一睡もせずにがんばっている姿というものは、あなた方は御承知置きだと思います。そういうときに、管理者が過去において運転事故というものを数件隠蔽をしておきつつ、しかもあなた方の指導、指令、指示というものを尊重する立場かどうか別として、機関室に添乗して、大事な国民の生命を預かっている運転中に居眠りするなどというのは、私は許しがたい行為だと思う。機関区長たる資格がないと思うのです。ために、副総裁行ってごらんなさい、東京機関区の職員の雰囲気といいますか、私は非常に心配するのです。機関区長に対して不信の声がほうはいとしていまわき起こっているのですよ。こういうことを放置しておいて、しかも国の政治、経済、文化の中心たるこの東京のどまん中の東京機関区が、こういった事情で放置されたとするならば、これは私はいくらこういう委員会に来て、事故をなくそうではないか、その事故をなくするために万全を尽くそうではないか、こういうことを言っても始まらないと思うのです。私は人事権にどうこう言いませんけれども、厳重にこういうものを調査をして、もし私の言ったことがうそであったら、私はどんな場所でもこの証言に立ちます。さらに、ぼくがいま言っている事情の関係について関係職員がこの席にかりに参考人として呼びなさいというのだったら、呼んできます。もっとこういう点については、私は、きびしい態度で、管理者といえども、あるいは職員を問わず、指導する立場に立つ皆さんはやっていただかなければ、これは事故などというものはなくならない、残念ながらこう言わざるを得ない。この点もう一回私は副総裁の答弁を求めておきたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 先ほど申し上げましたとおり、事故をなくす一番の原因はやはり何と申しましても現場のかなめになっております現場長だということは、私も深く考えております。したがいまして、現場長の人選等につきましても十分注意いたすように管理局長にも指示いたしておりますが、もし多数の中にそういう不届きの者がありますれば、厳重に今後始末しなければならぬということをはっきり申し上げておきます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 厳重に処罰をしなければならぬという決意の答弁がありましたから、私はこれでやめたいと思います。ただ、東京機関区のみならず、この国鉄には、各それぞれの職種、各機関に基づきまして現場がございますけれども、事故をなくするということはいろいろなやり方がございますけれども、やはり職場環境をよくするということだと思うのですよ。その中には、この管理者あるいは職員を問わず、やはり常に意思疎通をはかって融和をして、つまり労使双方といいますか、最近のことばではともども協力し合えるように、ある意味におきましては協調でき得るような私は職場環境にしなければならぬと思う。事故の多いところは、えてして職場の中が暗いのです。暗いところに非常に事故が多いのです。いまたった一つ東京機関区を例にあげましたけれども、東京機関区の事情などというものは、私は決して職場環境全体を見て明るいというふうには思えません。たまたまいま三月の年度末になってまいりまして、職員もそうでございますけれども、管理者についてもかなりの異動が伴ってくる時期ですから、決してこういう人をばっさり首にしろという過酷なことを言いません。言いませんけれども、新しい近代感覚を持った人々、りっぱな管理者を配置をして、そうしてあの暗い職場環境というものを人の面でできるだけ私は排除してもらいたい、よい職場環境を確立してもらいたい、こう思います。こういうことを強くお願いをして、時間がかなり経過しておりますから、終わりたいというふうに思います。  もう一つ、立ったついででございますから申し上げておきますが、私は昨年の六月の十一日の本委員会におきまして、国鉄が本年度予算の中で予算化をいたしましてニューヨークに在外事務所を設置した点について質問いたし、意見を述べ、それぞれ指摘をいたしておいたところであります。そのときに、たまたま今村とかという局長さんが答弁したのでありますが、まことに奇妙な答弁をして、速記録に残っておる。速記録どころか、観光基本法の解説などという、かなり全国的にこの本は売れているわけです。こういうところに、そのまま残っておる。まことに、国鉄の営業局長ともあろう人がこういう答弁をしたことは、私ども恥しい限りだと思うのです。私の持っている少ない知識の中でも、こういう答弁にならない。国鉄がなぜ在外事務所をニューヨークに持つかということは、ただ単に国鉄の乗車券を販売するということで私はないと思います。責任の関係のこの事務折衝であるとか、あるいは中近東あるいは南米等々の国鉄の技術提携であるとか、もっともっと私は高い角度からかなりの金をかけて事務所をつくるという方向になったのじゃないかというふうに思うのですが、こういう点一体、ここにございますように、国鉄の乗車券を売るためだ、そのほかPRするためだ、こういうくだりの答弁になっておりますが、この点はどうなんですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 実は、いつか機会をいただいてその今村局長の発言を取り消させていただきたいと今日まで思っておる次第でございますが、ただいま御質問がございましたので、私の答弁でもって前回の今村の答弁を取り消させていただきたいと、おそれ入りますが、お願いいたします。  それで、ニューヨークに国鉄の在外事務所をつくりました目的は、大体四つに分けることができます。  一つは、海外の鉄道関係のことに最近非常に進んでおります経営上の問題あるいは技術上の問題につきましてのいろいろな情報の調査、収集並びに海外から聞かれます日本の国鉄のそういった技術、経営問題についての情報の提供、これが第一。  第二は、国鉄に対しましていろいろな角度から世界各国から注目を浴びております国鉄自体の、新幹線の問題に限らず、全般的な日本の経済界における国鉄の占める地位といったようなもの、ひいては鉄道の地位といったようなもの、それについての海外に対する広報宣伝ということをいたしたい。  第三番目は、海外の市場調査と申しますか、海外におります邦人、日本を訪問される旅客が、どのようなところに行きたがっておるか——これは主として観光関係で、国際観光協会といろいろ提携してやることになると思いますが、そういった海外の市場調査の問題、これは三番目でございます。  四番目は、先生御指摘のとおり、非常に最近国際的に、アメリカならアメリカ、あるいはヨーロッパならヨーロツパだけの鉄道の国際機関がたくさんできております。そういった海外の国際機関との連絡折衝等をつかさどらせるのが四番目でございます。  そのほかに、さらにアメリカにおきましては、世界銀行からの借款もございますので、そういった意味での今後の返済問題等もいろいろございます。  そういった連絡折衝ということをつからどらせることでございまして、乗車券を売ると申しましたのは、全くこれは間違いでございますので、この機会を拝借いたしまして御訂正させていただきたいと思います。たいへん申しわけございません。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 わかりました。了解いたしました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 一点だけ。副総裁に次の委員会の資料要求をしておきますが、青函連絡船の新造船でございますね、それについて、定員数とか、いわゆる合理化についての見通しというものがあると思いますが、そういうことを一つ。  それから、従業員との関係について、なるべく早く円満に解決してもらいたいと思うが、そういう方向についても。  それからいま一つは、これは今月のうちでなくてもけっこうですが、小口貨物混載の合理化の問題について、四十年度あるいは四十一年度になるか知らないが、どういうふうにやるのか、もし本社のほうでそういう意見がまとまったならば、どういう方針なのか、方針をひとつ出してもらいたい。四月でも五月でもけっこうですが、五月過ぎになって国会がなくなってからでは困るから、なるべく国会のあるうちに方針を出してもらいたい。なるべく早く。  それからいま一つは、前回の委員会で東海道新幹線の見通しについて大体聞きましたが、六月までに大体作業が終わって、試運転ができて、八月ごろまでには大体できるだろう、そうして十月には開業できるだろう、こういう話でした。しかし、一たん開業したならば、事故が起こってはたいへんですから、この前は、飛び込み自殺の人の問題を取り上げて、だいじょうぶかという質問をしておいたんですが、ぜひこの安全ということが前提でありますから、そういう問題についてそごのないように、試運転の経過等も出されると思いますが、そういう構想についてもひとつ出していただきたい。  それから収入面で、これは国鉄経営の中でやはり大事なことですから、高架線下使用について一応の方針は持っておいでのようでありますが、新幹線等についてはどうやるのか、どういう収入をあげていこうというのか、これも大事なことですから、もう十月から開業するというのに、そのまま遊ばしておくという手もないだろうから、そういう問題も含んで、ひとつ資料を、できましたら、意見がまとまっておりましたならば、御提示をいただきたい。  以上、二、三の問題を資料要求して終わります。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 承知いたしました。   —————————————

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。  御質疑のある方は御発言を願います。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 質疑は何時間でもございますけれども、冒頭本委員会を開会するにあたっての理事会でも申し上げたとおり、すでに予定時間を三十分経過しておるのですよ、ごらんのように。で、岡先生も、小酒井先生も、運輸大臣に協力するために、初めてできた臨海工業地帯における臨海鉄道の関係で視察に行きました。私どもも行かなくちゃならぬわけですから、きょうは委員長が提案をしたということにとどめて、次回にしていただきたいというふうに思うのです。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 速記を起こして。  別に御発言もないようでございますから、本日はこの程度とし、次回は三十一日午前十時開会の予定とし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十分散会

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