運輸委員会 閉会後第4号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/09/10
会議録
○委員長(野上進君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 初めに、委員の異動について御報告いたします。 去る八月十日付をもつて米田正文君が辞任し、その補欠として岩沢忠恭君が選任され、八月十五日付をもって、岩沢忠恭君が辞任し、その補欠として高橋衛君が選任され、また八月十九日付をもって松野孝一君が辞任し、その補欠として天埜良吉君が選任されました。 —————————————
○委員長(野上進君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
○吉田忠三郎君 運輸大臣は何か所用で出れないということで、政務次官おいでのようですから、この機会にこれからの国鉄の基本の問題について二、三伺っておきたいと思います。次官は、大臣がそれぞれ地方に出て談話を発表したものだから、これは私は知っていないというようなことのないようにして、少なくとも次官でありますから、十分それらについて大臣と打ち合わせをしてやったものと考えますから、詭弁を弄しないようにして、この際答弁を求めておきます。 一つは、八月の二十一日に松浦運輸大臣が函館におきまして言明している点がございます。それは、ただいま調査をいたしております青函トンネルの関係で、昭和四十七年には完成をする、したがいまして工期を三カ年短縮をして、いま申し上げたように四十七年に完成する、こう言明しているわけであります。まことに北海道並びに東北のそれぞれの地域住民は、期待に沿うものであるから、もろ手をあげてこの言明には私は喜んでいるのじゃないか、こう思っておりますけれども、一体昭和四十七年に完成するとすれば、これに伴う資金計画をどう具体的に運輸当局として考えているか、この際私は明らかにしていただきたいというふうに思うのであります。 それから、翌日青森に渡りまして、青森の新聞記者諸君を招集いたしまして、みずから新聞記者会見をいたしております。これの会見の内容では、今度は青森側に参りまして青函トンネルの具体的な工事施行について触れて、複線にするのである。それからもう一つ加えまして、海峡二十二キロの中間に——これも具体的に出ております——東京の丸ビルの三倍くらいの高さのビルデングをつくるのである、そこで換気の操作をするのである、こう具体的にここで発表しておりますので、こういう計画等を具体的に運輸省が樹立されているのかどうか。それから、丸ビルの三倍ということになると、どの程度のものか想像つきませんが、一体行なう行なわないにかかわらず、経費をどう政府が考えておって、今後どういう運用方式でやるのか、この際これもひとつ明らかにしていただきたい。このように、ごらんのように、非常に男前がよく写って、大々的に出ているわけですね。これはひとつ次官にも、この際、運輸大臣と次官でありますから、そういう内容を十分打ち合わせなく、全く計画のないものを、大臣になったからといって、方々で私はほらを吹いているものだとは思わない。ですから、かなり具体性のあるものだと思いますので、この際明らかにしてもらいたい。とりあえずこの二つだけ……。
○説明員(大久保武雄君) ただいま吉田委員からお尋ねのございました青函隧道の完成促進の件でございますが、大臣が、二、三年繰り上げるということを発表いたしましたそうでございますが、非常な困難な工事でございますけれども、かような公共施設でございますので、私どもといたしましては、できるだけ努力いたしまして、二、三年でも繰り上げができないかということに努力いたしておるような次第でございます。ここにお答え申し上げる次第でございます。
○吉田忠三郎君 公共施設であるから二、三年繰り上げて施行するように努力している——その努力というのは、一体どういう努力なのか、この際明らかにしてもらわなければいかぬことは、具体的に新聞発表で「工期を三カ年短縮して昭和四十七年に完成する」と、こう断言している、断定したということですが、昭和四十七年といってももう幾らでもないですね。ですから、調査は大体昭和四十二年くらいで終わるということですから、そうしますれば、おおむね五年か六年でやる、こういうことに一応考えられる。そこで、ただ努力と言ってみても、その努力の内容をこの際、その努力目標を明らかにしなければ、これはただ単に、松浦運輸大臣が地方に出て、思いつきでものを言っているということになると思うのです。私は、一国の運輸行政の最高の長たるものは、そういう思いつきでものを言っているというふうには思わないので、この際一体、その三カ年短縮して、年次別のしからば工費というものはきまっておりますから、どういう資金計画で、政府がどのように資金を調達するのかということをこの際明らかにしなければならぬとぼくは思うのです、責任上。そういうことなしにしてこういう発言は簡単にできない。この点をもう一回次官に明らかにしていただきたいと思うのです。
○説明員(大久保武雄君) もっと具体的なことを鉄監局長から説明させます。
○説明員(佐藤光夫君) 先ほど吉田委員のお話で、函館と青森のお話がございましたが、実は青森の大臣出張には私随行いたしまして、当時の状況を承知いたしておりますので、その当時のお話を申し上げまして御説明にかえさせていただきたいと思います。 青函隧道につきましては、いま次官から申し上げましたように、できるだけ早くこれを仕上げたい、これは御承知のように鉄道建設審議会等のお話にもそういうことがございますので、そういうことで調査を現在鋭意急いでおるわけでございます。そこで、技術的に最も最短経路でやったらどういうことになるだろうかというような技術的な話がございまして、私ども専門家に、最も理想的にやる場合にどういうことになるかということをいろいろ検討させたわけでございますが、現在の調査は、御承知のように、すでに地上からできる部分は全部終わっておるわけでございます。そこで、現実に始めておる海底部分の断層調査その他の必要があるわけでございますが、これをやるのには二年ないし三年の期間を要するということは、これもすでにしばしば御説明申し上げておるところでございます。そこで、かりに最短期間で調査が終わりまして、直ちに着工できる状態になったと考えまして、技術的にどのくらいの期間で工事が仕上げることができるかということを、従来やっております北陸トンネルその他の工期から参酌しますと、やはり相当長期間を要する。しかしながら、いろいろ技術的な新しい方法等を導入しまして、最もその条件がかなった場合には大体六年くらいで仕上げることも技術的には必ずしも不可能でないという一応の答えを私のほうの技術者が出しておりますので、それから計算をいたしますと、いま言われております大体昭和五十年めどというのが期間的には若干短縮できるのじゃないかという趣旨のことを実は大臣に申し上げておる次第でございます。そういうようなことを一般論として現地で御説明をしたというのが、新聞に内容として出てきておるというふうにわれわれは了解しておる次第でございます。
○吉田忠三郎君 まあ鉄監局長は、一般論として申し上げておることを新聞記者が新聞に書いた、こうお答えになりましたが、私は一国民として新聞をながめた場合、一般論ではないと考える。それは、七月十九日に新聞記者会見を済まして、閣議を終えたあと、その直後に、運輸省で運輸大臣は全般にわたって記者会見して、それぞれの運輸当局としての構想といいますか、具体的な施策の——施策といいますか、こういうものを発表している。これが私はただ単なる一般論じゃないと思う。そのときにはやはり全国的なものに触れて、特に青函トンネルについても運輸大臣の考え方が発表されています。その発表では、昨年から七億かけて調査坑を掘り始めたが、来年度は予算を倍加したい。三年くらいで調査を終わって、昭和五十年に貫通させたい。世紀の大事業であるので、道民が非常に熱望していることでもあるから、この際いま申し上げたようなすっきりした形をとりたい。——これは一般論じゃないと思う。そうしておいて、今度は八月の二十一日の日に、この青森で、先ほど申し上げたように、今度はそれを三カ年短縮して四十七年に完成すると、こう断定をしている。これは鉄監局長が言うような、私は普通一般に記者会見をして一般論を申し上げている内容ではないと思う。ですから、あなた方はどういう解釈をしようと、これにはかなり具体的な、前段のほうの七月十九日の会見では、調査費の七億まで申されているわけですから、それを三年間具体的に短縮するとすれば、技術的にもそうであるし、あるいは資金的にもどういう計画を持たれて、これに対してただいま政務次官がお答えになったように、公共性がきわめて強いということですから、私は政府が責任を持って普通の一般の公共事業と同じように政府は公共投資するものだと理解するが、そういう具体的な内容を、やはりきょうは国会の運輸委員会ですから、明らかにすることがこれは当然だと思う。こういう点で、私は一般論だというふうにはどうもこの新聞を読んで受け取れないので、再度これに対して私は納得のいくような答弁をしていただきたいと思います。
○説明員(大久保武雄君) 吉田委員のおっしゃる前段の記者会見のときにということは、先ほど申し上げましたように、調査期間をおおむね三カ年、したがって、その後技術的には、いろいろ計算していくと、昭和五十年程度の完成に技術的にはできる一応見通しがあるということは、そのとおりでございます。ただ問題は、いまお話しのように、現地で、もっと短くならないかということで、先ほど申し上げましたように、新工法その他をとっていろいろやってみれば、工期が六年ぐらいに縮まることは技術的には必ずしも不可能でないというようなことを申し上げておりますので、それから計算すると大体この辺の年次になるのだというようなことがそういう形で記事に出たというふうにわれわれは理解しておる次第であります。
○吉田忠三郎君 ですから、鉄監局長と話したってこれは話にならぬので、だから私は、この委員会招集にあたって、強く委員長に、運輸大臣が発言したことであるから、大臣の出席を求めておったところ、たまたま所用で出られない、こういうことですから、やむを得ぬとしても、少なくとも運輸政務次官はその代理で来ておるわけですから、いま鉄監局長が答弁したようなことで、次官あなたは私の立場になって理解できますかしら。できないでしょう。当初の閣議決定後の、つまり大臣の記者会見の発表というものは、私はそれなりに理解しておる。五十年なら五十年というふうにおおむね今日までわれわれ委員会にこの関係についてそれぞれの形で答弁されてきたものと一致していますから、たいしたことはない。ところが、その後、三年間工期を短縮して四十七年に完成するのだと、こういうことを言っておるわけですから、四十七年に短縮してやるとすれば、従前の、つまりわれわれに答弁してきたこととは、かなり急テンポにそれぞれの作業をしなければならぬ。当然金もかかることですから、資金ということを考えなければ、いかに優秀な日本の技術といえども、金がなくてはできないことですから、そういう御計画がおありだと思う。そういうものを具体的に持っているからこそ、こういう大々的に発表しているんだと思うのですね。そうでないとするなら、明らかにこれは政治的な発言ととらざるを得ない。私はこういう問題をとらえて、つまり党利党略を考えて、しかも地方に行くたびに適当にいいかげんなことを言っておるということは、国民を小ばかにすること、国民をごまかすことになりはせぬか。そうでないとすれば、具体的にあるはずだ。そういう点を具体的にひとつ政務次官お答えしてください。
○説明員(大久保武雄君) ただいま吉田委員からの御発言は、もちろん予算を伴う問題でございます。私どもといたしましても、ただいま申し上げましたように、できるだけ繰り上げができるような予算の折衝をいたしたいと存じておりますけれども、予算が年々によって決定されていく筋合いでございます。いま具体的に来年度どれだけ予算がつくというところまでは確定的には申し上げかねる次第でございますけれども、全力をあげて所期の目的に向かって努力をいたしたいと考えております次第であります。
○相澤重明君 関連。私は、いま吉田委員の質問のように、大臣が十カ年計画のものを三カ年短縮をしてやるということについては、賛成なんです。先日、北海道の現地調査をしてきて、そのことを九月一日の決算委員会に私から報告してあります。ですから、これはもうぜひそういう方向でやってほしいわけなんです。ところが、いま吉田委員の指摘するように、どういう計画でやるのかということがなければ、これはもう明らかに政治的発言ということになって終わってしまうわけです。私は、実現をさせるためのやっぱりそういう努力を、政府が計画を明らかにすべきだと思うのです。いま聞いておると、次官は大臣とそういうふうな話し合いをして大臣が発表したというようなふうに受け取れない。私はまあ十七日に調査を終わって帰ってきて、九月一日にその報告をして、当日運輸省からも鉄監局長に出てもらって話をしたのでありますけれども、千五百億かかるのか千八百億かかるのか、工期が七カ年でできるのか六カ年半でできるのかということは、今日それを明らかにしないでできるはずがない。もうすでに調査坑も相当進んでおるわけでありますから、そういうことをもしきょう次官が具体的に答弁できないなら、この次の委員会で、それは大臣のそういう少なくとも対外的に発表したものが運輸省の首脳部がわからぬというはずがない。また、わからないようなことをなぜ大臣がかってなことを言うかということにもなってくる。でありますから、それは、いま吉田委員の言われるように、私はその内容を明らかにしてもらいたい。だから、どういうふうに計画がなっているかということを言われなければ言われない理由、言うならそのお答えを願いたい。次官、どうですか。
○説明員(大久保武雄君) 先ほど申し上げましたように、国鉄の長期計画を策定いたしております。膨大な資金を必要といたします。これが総ワク並びに年次別資金繰り等につきまして、財政当局その他と精細な打ち合わせをいたさせなくちゃならぬわけです。そういう進行度と見合いまして、ひとつ私どもは所期の目的を達成いたしますように、少しでも繰り上げができますように努力をいたしていきたい、かように考えております次第でございます。
○相澤重明君 そういうことを言ったところで、わからないじゃないの、内容が。そこで、少なくとも九月十五日をめどにいわゆる四十年度の予算というものは大蔵大臣が査定をすると、こう言っているわけです。運輸大臣が少なくとも現地でもって三カ年間短縮するということを記者会見で発表しておるということになれば、具体的にこれからの七カ年間にどれだけの経費をつぎ込んでどう技術的にこれを解決するという案ができなくてそういうことが発表できるはずがないわけです。また予算も、それは運輸省は大蔵省と折衝しているでしょう。そういう計画が出されないで、ただいま事務当局でもってその案をお互いに精査していますとか、話を進めておりますという程度では、これは三カ年間短縮して四十七年に完成するということになるか。そんなものは、次官、いま少し内容的に実のある答弁をしなさいよ。そんなこと、そのくらいのことができなかったらしょうがない。
○説明員(大久保武雄君) ただいま申し上げましたように、国鉄の今後の長期計画につきましては、資金その他の手当てが十分できますように、各方面から検討をいたしております最中でございます。いま具体的にどれだけの金を昭和四十年度で充てるかということにつきましては、まだ政府といたしまして確定しておらないわけであります。私たちの気持ちといたしましては、先ほど申しましたような気持ちを持って努力をしておりますことを重ねて申し上げる次第であります。
○吉田忠三郎君 どうも国会で満足に答弁のできないようなことを、現地に行って大臣にこういうから手形のようにぼんぼんものを言わせぬように、運輸当局として今後注意してもらわなければいかぬ。いまのような答弁の内容ではいかぬ。この点は私ははっきり言っていただいたほうがいいと思う。それから、いまの次官の答弁では、国鉄の長期計画を作成しつつある段階だから、その段階で十分資金面についても努力する、こういうお話なんです。たいへん私はけっこうなことだと思う。そこで、どこで一体そういう問題が議論されているのかということになると、前の国会でも多少問題になりましたが、その必要性は、今日的な段階では、私は絶対必要であるという考え方に立っておりましたから、あまり行政組織法等との関係についてとやかく言わなかった。おそらくや国鉄も、基本問題懇談会というところでそういう議論をしているんじゃないかと思いますが、かなり日数がたっていますので、この際本委員会に、私は、この懇談会なるものの経過を、概略でけっこうですから報告していただきたいと思う。
○説明員(大久保武雄君) 国鉄基本問題懇談会は、御承知のように、五月上旬発足いたしまして以来、すでに十二回会議を開きました。国鉄の輸送需要見通し、長期設備計画及び将来の収支見込み等につきまして検討を加えてまいりましたが、さらに投資のための財源措置をも含めまして、慎重な審議を尽くす必要があると思われる次第でございます。そこで、この国鉄基本問題懇談会が今後どういうふうな推移をたどるかということにつきましては、予算等の関連もございますので、ことしの十一月上旬ごろには結論を得てもらいたいと、かように考えておりますような次第でございます。
○吉田忠三郎君 全く、ただ何月ごろに懇談会ができて、何回開かれて、そして大体何が何だかわからぬけれども、結論は十一月の上旬に出したいというようなお答え、これではどうも私はそのやっておられる内容がちっとも理解できない。少なくとも私は、池田内閣の高長政策をこれからより推し進めていくとすれば、当然、運輸交通政策、行政というものは、そのポイントで私はあらねばならぬというふうに思うのです。とりわけ今日までに、池田内閣の高長政策の中では、私どもは失敗だと思っておりますけれども、池田内閣のほうはひずみを是正するなどなどと言っていますが、そんなことは私は大同小異だというふうに思いますけれども、一番しわ寄せされているのは、私は鉄道であり、あるいは港湾であり、道路だと思う。しかし、その後だんだんだんだんひずみが、港湾なり、あるいは道路等に解消されつつありまして、今日なおその手が差しのべられていないのは、運輸、交通問題だと私は思っている。そういう話は別にして、そういう角度から国民は、私はこの懇談会に注目をしていると思うのであります。そういう段階で、しかも十一月の上旬ということになりますと、余すところこれはまあ幾らも私はないと思うが、そういう結論を出すような段階になってきて、いまのような次官の少なくともこの委員会における答弁は、まことに私は不見識だと思う。しかも、八月の二十八日には、種々検討した結果、三二%の運賃値上げが必要である等々の見出しで、この懇談会に新長期計画なるものが説明されている。こういうことに新聞では発表されている。国民の側から見ましたら、たいへんな問題ですよ。本来的には、いま次官が申したような、公共の事業であるのであるから、当然、先ほどいろいろ問題になりました青函トンネルの問題と同じように、私は、池田内閣の政策の、政治の失敗、欠陥がここまで国鉄をして追い込めたのであるから、当然政府が責任を持ってこの始末をしなければならない、具体的には資金の調達をしなければならない、こういう理屈になろうと思う。ところが、種々いままで、十二回かしらぬけれども、そういう会合を持って、何をやっておったかしらぬけれども、わけのわからぬ間に、新聞では三二%の運賃値上げが必要であるなどなどということになると、とんでもない話だと思うのです。一体次官、この段階に、この委員会に、いまあなたおっしゃったような答弁ではどうにもなりませんから、そんな時期でもないだろうから、もう少しより具体的に、少なくともその経過というものを本委員会において私は報告をする責任と義務があると、こう思うのです。現実問題として、いまちょっとこの新聞面だけ読み上げてみますと、八月二十七日、八月二十八日の新聞に出ましたから、前日の二十七日の日に、「国鉄基本問題懇談会(脇村義太郎座長)に、四十年度から実施する国鉄新長期設備投資計画の資金収支計画を説明した。これによると、四十−四十六年度の六年間に、二兆九千七百二十億円の投資計画を実施するため一兆三千六百三十六億円の財政融資と、三千九百三十六億円の政府出資または借り入れ金タナ上げのほか、三二%の運賃引き上げが必要だとされている。」と、こういう新聞が出ている。「これにたいし懇談会側から、国鉄の設備投資計画自体が妥当かどうか、政府の中期経済計画との関連、四十六年度以降の国鉄経営のあり方——などについて質疑があり、」、「懇談会としては今後運賃制度とからみ合わせてさらに検討を続ける。」ことにした、こういう新聞が出ている。これくらい八月二十八日に具体的に新聞発表できるような内容になっておって、いま政務次官が大臣代理としてこの本委員会に出て、何かそこら辺の小学生がわれわれにもの言うように、その懇談会が五月上旬にできて、ただいままで十二回ほど会議をやって、何かわからぬけれども答えを十一月上旬ごろ出したいという、こういうとぼけた答弁をするということは、私は本委員会を軽視していることはなはだしいと思う。まことに遺憾にたえないと思う。少なくとも、明らかに八月二十八日に新聞に出たのですから、この点もう少しわれわれに、より具体的に、しかも、これから、おそらくやこの問題については、臨時国会、あるいは通常国会に当然出てくる問題だと思いますので、その点についてわれわれとしても十分これは参考にしなければなりませんから、よりわかりやすい、ただいままで明らかになった点をより具体的に私はこの際報告をしていただきたい、要請をいたしておきます。
○説明員(大久保武雄君) 経過につきまして鉄監局長から御説明を申し上げます。
○吉田忠三郎君 鉄監局長に聞いているのではない、あなたに聞いているのだ。
○説明員(大久保武雄君) 長期計画につきましては、先ほど申しましたように、十一月結論を得たいと考えております次第でございますが、経済成長計画を推進するにあたりまして、輸送が隘路であるという御見解は、私もこれは同感でございます。そういう意味におきまして、今後の長期計画にあたりましても、できるだけこれが十分なる確定を見て、遺憾なき輸送の推進を遂げていきたいと考えております次第でございます。もちろん、この基本問題を推進するにあたりまして、また国鉄の長期計画を推進するにあたりまして、いろんな財政措置等を要しますほか、国鉄自体といたしましても、種々の企業努力をいたしまして、そこに資金を生み出しまして、この膨大なる計画の達成を目途といたしております次第でございますが、懇談会におきましても、それらの措置を講じましてもなお資金上の困難が生じます際におきましては、国鉄運賃の引き上げということもまたやむを得ないかということも考えておりますような次第でございまして、これらの諸原資を合わせまして今回の国鉄長期計画の実現を期していきたいと、かような意味でこの懇談会が推進されておりますような次第でございます。
○吉田忠三郎君 何か答弁があったようでありますが、その中で明らかになってきたのは、場合によってはこの国鉄の運賃と値上げをしたりあるいは料金改定しなければならぬじゃないか、そういう場合やむを得ないじゃないかというだけの答えだ、いまのお答えではね。私はそういうこともあり得るのかも知らぬが、少なくとも今日的な池田内閣の高長政策の中で、国鉄のみならず、運輸交通部門を扱うところのものがどういう手続をしなければならぬかということについて、いろいろ懇談会なるものは懇談をしているのだと思う。だとすれば、そのことだけではないと私は思う。少なくとも、あんたも冒頭に言ったように、国鉄企業というものは一体何か。私が前の委員会でも申し上げたように、現在は一面においては公共性、一面においては企業性を追求されるようになっていますけれども、明らかに法的には公共性が非常にしいられている。対社会的にもそうだ。特に国民要望から見ても、公共性というものはしいられておる。だから私どもは、国鉄という企業は公共事業である、そういう見解をとっている。あんたも私のこの意見については同感だとこう言っているわけですから、だとすれば、どういう計画書が提示されているか私はよく知りませんが、少なくともこれに伴う資金の計画であるとか、あるいは政府が所要の施策を施すということになると、それが基本に私はならなければならぬと思うのです。ところが、そういう面については政務次官さっぱり触れないで、最後のほうの、場合によっては運賃を値上げしなければならぬのではないか、そういう場合やむを得ないんじゃないか、こういうことのみをこの委員会であんたが答えるというのでは、まだまだ懇談会でいろいろ懇談しています経緯というものは明らかに報告されていない、こういうことになると思う。ですから、私のほうから具体的に聞かなければあんたがお答えにならないということであれば、具体的にこれから聞きたいと思いますが、一体政府がこれに対して財投をどう見るつもりでいるかが一つ、それから政府が責任を持って公共投資をどうするのか、それからもう一つは、企業であるから、国鉄が自己資金をこいつに対してどう経常経営の中から計画的に捻出しようとしているのか、あるいは新聞紙上では外資を導入したらいいじゃないかという意見もあるようだから、外資導入ということはきのうあたりも田中大蔵大臣が何か世銀の総裁に要請しておるようだが、今度の場合、この長期計画に伴って世界銀行から金を借りる考えであるのかどうか、こういう点等だって明らかにこの懇談会では種々検討されていると私は思う。とりわけ、近々臨時国会が召集されるだろうから……。今日的な段階だって、国鉄の経営というものは、新潟の震災、あるいは鳥取県の集中豪雨、北陸三県の集中豪雨等々で損害をこうむっていますし、仲裁裁定が出た暁ですから、当然給与改定等もあろうから、こういう問題も含めて非常に財政的に私は火の車だと思う。何とか補正してやらなければならぬということ等も政府は考えていると思う。それはあとの問題ですから、別に私は伺うとして、少なくとも、今度のこの基本問題懇談会でいろいろ議論されております国鉄の新しい長期計画について、政府は一体これからどうこれを扱うかということの、いま申し上げたような三つ四つ聞いた内容を具体的にこの際委員会に報告してもらいたい、ころ思うのです。
○説明員(大久保武雄君) 何と申しましても、国の財政投融資計画の一番大きいシェアを持っておりますのは国鉄でございます。現在でも約一三%くらいだったと記憶しておりますが、そういったような大きな割合を占めて財投の中に編成されておりますような次第でございます。そこで、昭和四十年度の予算の財投計画をどうするかという問題はこれから編成されていきますわけでございますけれども、ただいま吉田委員からもお話がございました国鉄の経済成長計画の上に持っている重要性にかんがみまして、今後におきましても財投の中において極力、国鉄のシェアと申しますか、国鉄に投資される部分をふやしていきたい、かように考えておりますような次第でございます。 なおまた、国鉄の自己資金関係につきましては、国鉄もいろいろ企業努力をいたしましたり、努力をいたしております次第でございますが、今後いわばまあ自己資金に充てんするものとして、先ほど申しました運賃の改正ということも考慮の中に入れなければなるまいかということも考えておりますような次第でございます。 また、外資につきましては、これは目下のところ考えられてはおりませんが、いま申し上げましたようなその財政資金を国鉄に向かってそのシェアを拡大し、また自己の企業努力等々とあわせまして、要すれば運賃の改正ということも含めまして新しい国鉄の計画に裏打ちをしていきたいと考えておりますような次第でございます。
○吉田忠三郎君 そういう裏打ちをしていきたいというお考えのようでありますが、具体的にしからば政務次官、一三%を政府の財投計画の中に国鉄が占めているじゃないかと、こういうことですが、金額にしてどのくらいになりますか。
○説明員(佐藤光夫君) 先ほど来懇談会の経過の御質問がありましたので、政務次官からも申し上げましたが、もう少し数字的のことを申し上げさしていただきたいと思います。 御承知のように、国鉄の新長期計画を作成する必要があるということで懇談会をつくった経緯については、すでに本委員会で御説明申し上げておる次第でございますが、この懇談会の主要な経過をかいつまんで数字的に申し上げますと、まず国鉄から現在の国鉄の輸送状態その他を御説明いたしまして、それを抜本的に改善するためには四十年度以降四十五年度までで総額二兆九千七百二十億円の設備投資をする必要があるということを懇談会に説明をし、その内容等についても詳細な説明があったわけでございます。これに対して、いまお話がありますように、この設備投資資金をどうやって調達するかということが大きな問題になっておるわけでございます。懇談会といたしましては、いろいろどういうような方法があるかというようなことを主として国鉄に対して質問がありまして、国鉄から、いま吉田委員がお話しのように、項目その他についての、資金調達の方途についての一応の説明があったわけでございます。それで懇談会は、今後こういうようなものについて具体的に討論をして、それぞれ懇談会の場で、関係の各省も入って、一応の答えを出すといいますか、そういうことをしようという段階に入っているわけでございます。 そこで、一応国鉄がいろいろ作業をします一つの考え方といたしまして、お話しのように、財投の過去の全体に占めるシェアが一三%という実績があるということで、一応一三%ではじいてみましたのが、昭和四十年に例をとって申し上げますと千八百七億という数字が出ているわけでございますが、これらのものも、先ほど来申し上げておりますように、全体の今後の懇談会の検討の結果において具体的にはどういうふうにするかというような問題がございますが、一応従来の実績比率によってはじくよりほかない。そうすると、あと数字的にどういうふうに持っていくかというようなことを議論をしていただいておるというような段階であるわけでございます。
○吉田忠三郎君 それと、非常に政府が国鉄に対して公共負担をしいていますね。これはもう前々からの国会で認めている。諸外国では、当然年度当初にそれぞれ計算をされた公共負担というものを国鉄の予算に編入している例がほとんどなんです。日本の場合はそうなっていない。そこで、今度の場合、懇談会でもこういう議論は当然されているであろうし、毎回の国鉄の監査委員会の報告書——今度も来ております、きのう来ましたが、それなどを見てみましても、そういうことがうたわれている。それで、この際、政府が、公共投資も含めて、出資金という形になりますが、そういうものを含めて一体公共負担の問題をどう考えて、しかもそれが大体どの程度の金額になっているか、これらについてもひとつこの際明言しておいていただきたいと思うんですがね。
○説明員(佐藤光夫君) 先ほど申し上げました項目の中に、お話しのように、公共負担の是正の問題が出ているわけでございます。ただ、一体どの程度のものを公共負担と見るかというような考え方の問題がございますし、それからこれに対して政府としてどういうふうに対処するかということは、先ほど来申し上げているように、今後の問題であるというふうにわれわれは考えている次第でございます。
○吉田忠三郎君 どうも鉄監局長、何を言っておるかちっともわからぬのだがな。どういうものを公共負担に見るかということは、いままでの委員会でも明らかになっているじゃないか。これは割引運賃がその一つの例だ。それから災害時における場合、すべて国鉄側に負担させているじゃないですか。そういうものはいままで項目別に明らかになっているんですから、そういう点を当然公共負担として政府が責任を持って国鉄側にその相当額というものを還元しなければならないということはたびたび言われておった。特にわが党から提案した公共負担法のときにそのことが明らかにされている。そういう点でどう考えているんですか。項目は明らかになっているんですよ、いま。
○説明員(佐藤光夫君) 私が申し上げておりますのは、たとえば定期運賃の割り引きの場合にどの程度公共負担として計算するかというような問題がまだ残されているように思われるということを申し上げましたので、公共負担のある事実、これをどういうふうに対処するかということの問題が——すでに項目はどういうものがあるというようなことは、いま吉田委員お話しのとおりでございます。
○吉田忠三郎君 それだけですか、いま懇談会でごちゃごちゃ懇談している内容というようなものは。まだありませんか。——ないのですか。たとえば、毎度問題になる——一々ぼくのほうから聞かなければあなたのほうで答えないのだがね。毎度問題になっています国鉄側の借入金と称される各般のものがございますね。本来的には私は国鉄の責任じゃないと思うのだ。国策として今日とられた結果、そういうふうな借入金がかなり強くある。 〔委員長退席、理事天坊裕彦君着席〕 こういう問題だって、他の企業はコーポレーションになったときにたな上げされておるのです。こういう問題が議論されていた、前々からも。しかも、国鉄がこういう中で受け持つ任務、国家的な産業経済の成長率の中において輸送部門を担当する位置づけ等等で考えてみれば、こういうものは当然出てくる問題なのです。そういう点はただいまそのごちゃごちゃの中に入っているの、これは。あるいは、毎度私も問題にしておった、やや国家的な企業でありながら、資産には固定資産税がかかるとか、他のものについては租税特別措置法とかいうもので免税あるいは緩和の措置がとられ、国鉄にはそういうものがないのだが、こういうことだっていままでの委員会で何回も議論してきているのです。これだって、やっぱり基本問題であるとするならば、当然懇談会の中で問題の内容となるはずだ。こういう点はどうなのですか。ぼくらのほうから聞かなければ何か答えないというシステムになったのかね。
○説明員(佐藤光夫君) 財源の調達の問題として、国鉄の副総裁もおられますが、国鉄から出された項目には、いま吉田委員お話しのように、借入金の一部たな上げの問題、それから固定資産諸税の廃止の問題、その他いかにして財源を調達するかというような相当具体的な個々の問題についての希望が出ています。これについて現在検討していただいておるというところでございます。
○吉田忠三郎君 どうも、現在検討中であるとか、考えているなんと言ったってね——十一月の上旬ぐらいに答えを出したいということですから、きょうの委員会では明らかにしたくないという考え方から私は言っているのだと思うから、あまり探索するようなことは言いたくないが、少なくとも、先ほども言ったように、新聞紙上に、一番国民経済に大きな影響を及ぼすような三二%の運賃値上げが必要だなんというような段階で、あまりにもそういうふうな点でぼくは隠しているような気がするのだな。だから、ぼくはこれをとらえてどうこう追及するなんという気じゃなくて、今日まで十二回もやってきたとすれば、ある程度経過を話し、これからの考え方というものは、少なくとも臨時国会前に開かれている委員会ですから、もっと中身のある——しかもこれからいろいろこれは当然、先ほど来言っているように、臨時国会あるいは通常国会で問題になることですから、ですから、それにプラスになるような前向きでここであなた方答弁しておく必要があるとぼくは思うのですがね。どうなんですか、これは、政務次官。
○説明員(大久保武雄君) ただいま鉄監局長が御説明申し上げましたような経過でございまして、審議の過程でございまして、十一月上旬には結論を得たいと、またその資金の確保の措置といたしましては、吉田委員の御指摘のありましたような財投、自己の企業努力、あるいはやむを得ざる場合は料金の改正、まあそういうことも含めまして審議が行なわれておるということを御了承いただきたいと思う次第であります。
○吉田忠三郎君 私はどうもそういうことでは了承するわけにはまいりません。で、さいぜん申し上げたように、これは懇談会は懇談会でかってにそういう内容を検討することはどうこう言いませんよ。言いませんが、少なからず今日まで種々この問題が各種委員会で取り上げられてきた経緯を考えてみると、国鉄というものの企業というものは、何回も申し上げますけれども、定義としては公共事業であることは変わりないと思うのです。どうですか、政務次官、変わりございませんね。——そうなってきますと、いまあなたもおっしゃったような、財投であるとか、あるいは企業努力、これは企業ですからその点は努力しなくちゃならぬと思うが、それ以外に運賃値上げ等々、主として懇談されているというような意味の答えにならないと思います。私は、そうではなくして、公共事業であるとすれば、道路、港湾、飛行場のごとき、すべて公共政策をより進めていかんとする池田内閣の責任において、公共投資を中心にして国鉄企業の基盤強化というものをはからなくちゃならぬと思うのです。これがバックボーンだと思うのです。ところが、あなた方は、そういう姿勢になっていない。この懇談会でいろいろ話をしているという内容をちらほら聞いたり、きょうの答弁を伺ってみても、そういうことが言える。ですから、こういう点については、やっぱり私は、これから十分、国鉄というつまり企業というものは何であるのか、しかも公共政策を進める日本の産業経済政策の一体位置づけとしてどこらあたりにあるのか、こういう点をきちんと分析をして、特に私がいま言ったような、中心がやっぱり公共投資にならなきゃいかぬ。なおかつそれで、企業努力をもとよりしなきゃならぬだろう。その結果かくかくしかじかであるということであれば、これは国民も理解するかもしらぬが、どうもあなた方はそうではない考えを持っているので、非常に私は新聞紙上見ても心配をしているわけです。ですから、いまここで直ちに答えが出ていないというふうに思うけれども、運賃値上げなどというものは、これは三二%ということなんだから、たいへんなことだと思うのですよ。こういう事柄は、政府が責任を持ってやるべきことをやらずして、安易に大衆収奪をしていくような施策とより私は見えない、結果的には。そういうことは、国民から税金を徴収しておって、その税で当然公共投資しなきゃならぬところのものを、さらにこういうかっこうでするということになると、これは目に見えない大衆課税と言われてもやむを得ないんじゃないかというふうにもぼくは思うんですが、こういう点あなた方はどう考えておるんですか。
○説明員(大久保武雄君) 国鉄の負担しておりますいろいろな公共負担につきましては、今後とも私ども、財政当局との折衝その他あらゆる機会を通じまして、できるだけ国鉄にその負担を軽くして、また必要なる国鉄に対する補強をいたしまして、輸送力の確保ということに遺憾なからしむるよう努力していきたい、この点は吉田委員と同感でございます。
○岡三郎君 ちょっと関連で。鶴見事故のあったあとで、政府が、過密ダイヤの解消、事故防止対策、そういうことで三十億に満たない金を出したわけですが、いままでの政府の出方を見ているというと、どえらい事故でもないというと一生懸命にならない。あとは国鉄の企業内の努力でやれと、こういう形がずいぶんしいられて、逆に言うと、政府の経済施策のひずみが事故をもたらしていると言っても過言ではないと思う。そういうふうなたてまえからいって、中小企業とか農民に対する施策、ひずみの是正、これは大きな問題ですから、当然いま政府がやると言っておりますが、一般的に言って、輸送力の緩和というか、こういう問題は飽和状態にきているということは、次官も知っているとおりだと思います。ということにかんがみるならば、運賃の値上げをしてこれをまかなうという安易な方法ではなくて、抜本的に国自体が、独立採算制という問題に藉口しないで、経済成長に見合ういままでの無理を一応ここら辺で根本的に是正してから、企業内の努力をいろんな面においてどうするかという段階ではないかと思うのです。そういう点が一つ。 それから、国鉄副総裁がいますが、いろいろの面で企業を合理化する、あるいは改善をしていく、こういうことをずいぶんしいられて、無理をしてきて収入増をはかっておられるようですけれども、全体として、総裁が言っているように、運賃を値上げをせざるを得ないのだということは、われわれから言えば、運賃値上げをする前にいろいろと政府に言っても、政府は頑迷固陋で、国鉄の独立採算ということを逆にたてまえとして、国鉄は国鉄でやれというふうに言われて、万やむを得ず運賃値上げのほうにかねや太鼓でいま宣伝しているような印象を強く受けるわけです。これではならぬので、国鉄としては経済高度成長の中において四苦八苦している現状から、そのような国民大衆への転嫁だけでは済まぬということを積極的にやらなければ、これはもう国民もこれだけの高物価の中で、米の値上がり、運賃の値上がり、またかまたかというのでうんざりするどころではなくして、一体みんな弱い者いじめじゃないか、こういうふうにとことん考えている。ということになれば、国鉄の姿勢自体としても、やはり抜本的に、国鉄の経理の面全体から政府に強く迫るということ自体以外に抜本的な解決の方法はないのだ、こういうふうにわれわれも考えておるのですがね。その点は一体どうなんです。二点。
○説明員(大久保武雄君) 先ほど御説明申し上げましたように、財政投融資計画の中に占めておる国鉄のシェアが一三%である。これは非常に大きな割合でございまして、今後の財政投融資計画をどう編成するかという問題とからみまして、国鉄の今度の長期計画がその中に一つの位置を占め得るように努力をしてみたいと考えておりますような次第でございまして、その際におきまして、ただいまお話のございました国鉄の現状の過密ダイヤの問題でありますとか、またこれらの安全につきましては、従来もとりわけ重点を置きまして、財政資金を投入してまいったわけでございますけれども、この上ともこれらの点並びに国鉄の公共負担等の点も考え合わせまして今後の資金配分を完遂いたしたいと考えておりますような次第でございます。それと関連いたしまして、また国鉄の運賃問題につきましても、いろいろ公共的な負担をこの面におきましても国鉄はいたしておりますような次第でございまして、それらの点をあわせまして、各方面からできるだけ、企業努力としての資金の確保、並びに財政投融資の中に占める国鉄のシェアの拡大、その他財政措置を含めまして、いまお話のありましたような点につきまして今後努力をしてみたいと考えておるような次第であります。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの岡先生の御質問でございますが、実は私どもといたしましても、運賃の値上げ等のつどいろいろ国鉄自体の姿勢の問題について御論議をいただいておりますけれども、率直に反省いたしまして、いままでの三十二年、三十六年の第一次、第二次五カ年計画の際には、やはり政府に要求いたしまして、政府から削減を受けますと、まあしかたがないといったような調子で、大体やれるだけやってみますというような態度があったことは遺憾ながら事実であった、こういうふうに考えております。しかし、過般来の重大事故、あるいは将来とも重大事故を起こす可能性がないと言えない。現在の過密ダイヤの解消にあたりましては、いままでのようなどっちつかずの態度ではいけないのではないかということを深く考えまして、実は今回の長期計画——これは六カ年計画ではございますが、二兆九千何がしというものにつきましては、相当精査をして積み上げた数字のつもりでおりますし、ただこれの財源の取得の問題につきましては、私どもは国鉄という非常に小さい視野の中におりますので、私どもの気のつかないようないろいろな角度から財源取得の問題も当然考えられてしかるべきだというふうに思いまして、その点は、先ほど来吉田先生の御質問に対する政務次官、鉄監局長の御答弁にありますとおり、懇談会の諸先生方もいろいろ御苦心をして議論をされていると思います。ただ、私どもといたしましては、ある程度運賃というものが、物価と見合わないまでも、物価の値上がりに対しましてあまりにも運賃が低いということは、企業体としてはやはり多少おかしい点があるということを考えながらも、やはり先ほど来の御質問のように、非常に公共的な負担——昔のように非常に企業の経営状態がよくて運賃のレベルの高かったときには、これは当然公共負担をするのがあたりまえだと思っておりましたが、ただ、最近のような情勢になりまして、国鉄自体の財政力に限度がある、あるいはその限度をこしている、こういう事態になりますと、これらの公共負担についてももっと違った考え方で政府にいろいろお考え願わなきゃならぬのじゃないか、こういう角度から強い態度でいろいろお願いいたしたいと思っております。 ただ、私自身実は懇談会の委員をやっておりますので、懇談会の内容のほうのお話をちょっと私から申し上げるのは懇談会の諸先生方に対して失礼だと思いますから、それは省略いたしますが、国鉄といたしましては、今回の要求いたしました額並びにそれの具体的な財源措置の方途につきましては、いろいろな角度から検討いたしまして、何とかもちろん自力としての収入の増は当然考えなければいけませんが、それと同時に、いままでなかったような新しい方途でもって財源を獲得するようにあらゆる努力を払わなければいけないと思っております。これは単に懇談会だけでなしに、与党、野党の諸先生方の十分御理解をお願いいたしまして、全国的な問題として取り上げていただきたいと、こういう強い覚悟を持っておる次第でございます。
○岡三郎君 そういういろいろな配慮、施策をしてもなお三二%の運賃の値上げをしなければならぬと、こういうふうに懇談会の中で言われているようですが、運賃が低いということは一般的に言われておりますけれども、全体的な高物価の中で国民は生活しているわけだから、そういうところで少し息をついていると言っても過言ではないと思うんです。それがここで、いままで息をつかしていただいている米とか運賃とかいう、直接的に響くそういう要素の大きなものが値上がりするということになれば、国全体としてやはり物価対策という大きな面から総合判断をしてもらわなきゃ困るということで、単独に運賃を値上げしなければ国鉄が運営できないと言われても、国民は簡単に納得しないと思うんですよ。だから、そういう点で、いままで政務次官が財投その他いろいろ苦労して努力しているといっても、抜本的に海運対策等は、国際収支の関係という名目で利子補給をしたり、もういろんな金を出したりしてかなりやってきている。これは国際収支の面の改善ということの大義名分があるからやったんだと、こういうことになるかもしれませんけれども、国民的な立場で言えばいずれも同じでして、特に直接的に響くこういう問題については、政府の資金で——財政投融資というよりも、直接政府の資金をもってある程度まかなう、そうして国鉄の全体的な計画の中において企業努力はこうせいというような形でなければ、焼け石に水的な状態じゃないか、こういう気が強くするわけです。そういう点で、あくまで運賃値上げというものは軽々にすべきじゃないという観点に立つわけですが、それはそれとして、三二%という内容ですね、それから実際的に国鉄の諸計画との関連でもう少し内容的に具体的な説明をしていただきたいと思うんです。
○説明員(磯崎叡君) これは、先ほど申し上げましたとおり、私、実はきょうの午後懇談会がございまして、私もそのメンバーの一人でございますので、懇談会としての空気を申し上げるわけにはまいりませんので、国鉄側としての希望というようなことでお聞き取りを願いたいと思います。 私どもといたしましては、全体のまず問題は三つあると考えております。 一つは四十年度以降に長期計画をつくることの是非の問題、これはすでに過般の国会の当委員会におきましても、いま進行中の第二次五カ年計画を四年目で打ち切って、昭和四十年度から新しい長期計画に入るということにつきましては、御説明申し上げ、また諸先生方の大体の御了承も得たというふうに考えております。それに基づきまして、実は約半年かかりましてつくり上げたのが現在の論議になっております長期計画でございます。これは私ども国鉄としての視野から見た輸送力の問題あるいはそれに伴う設備の改善の問題等でございますが、やはり国全体から見てはたして国鉄の要求するほどの輸送力の増強の必要があるかどうかということは、これはやはり懇談会としても当然いろいろな角度から検討されると思いますし、またすでに二、三そういう御意見の出たこともございます。したがいまして、その点、まず第一に二兆九千億という金が妥当であるかどうかという議論がもう間もなくきまるような段階になっております。それが第一の問題と考えております。 その次に、第二の問題といたしましては、現在の運賃のもとで、現在のままの運賃で推移した場合に、国鉄が一体どの程度の——もちろん企業努力を含めまして、どの程度の自己資金の収入を確保できるかということが第二の問題になってまいると思います。この点につきましても、いろいろ実は御議論がございまして、たとえば大蔵省的な見方をすれば、もっと国鉄の収入は上がるはずだという御意見もあるのは当然でございますし、私どもといたしましても、それだけの金をつぎ込めば、当然それがある程度は収入増加になって返ってくるのはあたりまえでございますが、そういった意味でいろいろ検討いたしまして、私どもが現在の運賃でまかない得る金額がどのくらいかということは一応の推算ができておりますが、これにつきましても多少の御議論が今後あると思います。もっと国鉄は企業努力をして収入をふやすべきだ、もっと収入がふえるはずだという御意見が当然あると思います。 その次に、それらを含めました上で、相当な金が必要なことは事実でございます。その財源をどこに求めるかということにつきましては、先ほど来の政務次官のお話の、まずいままでの一番大きな財源としての財投でございます。これが先ほども一三%というお話が出ておりますが、これは実は過去の最高の数字でございます。実は昭和三十八年の予算、しかも補正をやっていただきました昭和三十八年度の国家予算の総額が、三十八年度の国全体の財政投融資の中の一三%に当たるということで、私どもといたしましては、実績として一番多かったときが、一三%をお願いしたわけでございます。それから、もちろん一方に、国全体の経済の伸びで、財政投融資自体の伸びが当然あるわけでございまして、これは私ども専門でないのでよくわかりませんが、大蔵省当局が試算されることでございますが、私どもは約年間一割ぐらいずつは国全体の財投は伸びていくだろう、こういうことも一つのしろうとながらの推定として計算いたしまして、結局財投の六年間にいただき得る最高はこのくらいだろうというふうに出てまいるわけでございます。 その次に、先ほど来のお話の政府の出資の問題でございます。で、申し上げにくいのでございますが、私のほうの現在約二兆にのぼる財産は、ほとんど全部に近い額が実は過去九十年来の国民からいただきました運賃の集積でございます。いわゆる税金からは一銭もいただいていない金でございます。わずか四十億だけ——現在の資本金の八十九億のうちの四十億だけが、これは政府から全くいただいた金でございます。その他のものは全部過去の国民からいただきました運賃の集積が約二兆になっておる、こういうふうに考えていいと思っております。これにつきまして、ここまできて、ここまで国鉄は追い込められたんだから、今回は何とか政府自体の出資をお願いできないかということを考えております。国鉄へ政府は追加して出資できるという法律がございますので、そういう法律もあるし、かたがたいままでわずか四十億の出資しかないので、何とか政府から六年間で四千億程度の出資をしていただけないものか、年間平均いたしますと七百億くらいになりますか、もちろん政府とされては産投特別会計の全額くらいに匹敵するわけで相当の金額だと思いますが、一応計算いたしまして、まあいろいろな角度から見まして四千億くらいの出資、これは私どもといたしましては実は非常にずいぶん勇気を持ってお願いしている数字でございますが、大蔵省から見れば非常にでたらめな数字だというふうな見方をされておるかと思うのです。とほうもないことだということを言っておられるようでございますが、ただ私どもといたしましては、いろいろな角度からこの程度の政府からの御出資をいただいてもいいんじゃないかという金額を四千億。これは財政的に見ればとほうもない数字ということになるかと思いますが、一応四千億くらい。そういたしますと、その残りというものはどうしてもやはり、先ほどもちょっとお話がございましたが、外資にたよるか、あるいは国鉄自体の力で、民間の市中金融から借りるか、あるいは自己資金として運賃でいただくか、この三つしかないのでございます。 外資につきましては、先ほど御質問もございましたが、いろいろ実は東海道新幹線が終わりましたあとの問題につきまして世銀ともいろいろ交渉いたしましたが、国鉄の一つの非常にまとまったプロジェクトでなければいけない、一つのまとまった企画でなければ非常に収支のバランスが不明確になるからいけないということで、当時の大蔵大臣は、まあほかのことでとにかく外資を借りて、日本の国内の金融がよくなった分だけ貸してやればいいじゃないかという、こういうふうなお話もございました。外資につきまして、今後の二兆九千億の中で外国と折衝するということは一応現在考えておりません。しかし、これは一応全然今後もゼロということでございません。できるだけの努力をいたしていますが、それほどの大きな期待はできないというふうに考えております。 その次は市中金融からの借り入れでございますが、これは現在の国鉄法のたてまえから申しまして、法律的にできないことではございませんが、これだけの大きな企業がかってに企業自体の力を振り回して市中から金を借りるということはやはり国全体の財政計画を乱すということで、あくまでも財政投融資でもって国鉄の借金はまかなえ、こういう非常に強い政府の財政方針でございますので、これらにつきましては、赤字公債じゃないから、ぜひ国鉄自体の力でいわゆる財投のワクの以外にある程度の資金の調達をお認め願いたいというふうにお願いしておりますが、現在お認め願っておりますのは、御承知のとおり、いわゆる利用債、縁故債と申しまして、これは国鉄の力と申しますか、利用者のお力を拝借しまして、いわゆる財投のワク外にやはり年間二百億程度のものしかいただいておりません。これが全部集まりましてもせいぜい千億くらいでございますから、これもそれほど大きなものではない。結局残りました一兆四千億くらいのものはどうしても自己資金で調達せざるを得ないというのが、現在までの私どものほうの計算の段階でございます。これを今後懇談会でどういうふうに論議されて、運賃の負担が多過ぎる、あるいはもっと財投をやったらいいじゃないか、いろいろな御意見、ことに各方面の方がおりますので、いろいろの御意見も出ると思いますが、ただ、私どもといたしましても、運賃を絶対に上げないということも非常にむずかしいのじゃないか。ある程度はやはり利用者負担という意味で、利用される国民にも御負担願う、またある程度は国民全部の税金で御負担願うというような形でもって、利用者負担と国民全体の負担と両方にお願いするというような考え方で、その割合は、たまたまそういうふうに計算いたしました残った額がちょうど三二%に当たるわけでございまして、したがいまして、ほかがふえれば、三二%のほうが減ってきては困る。私どもといたしましては、運賃——純粋運賃の立場からいって三二%上げなければいけないという議論ではないのでございます。全体の所要資金の中でどうしても運賃以外の面ではこれだけしか調達できないだろう、したがってその残りは運賃にたよらざるを得ない、こういうような逆算の数字で出た数字でございまして、たとえばいまの物価からいって、旅客運賃が、いまの物価が四百倍に、旅客運賃が百六十倍だから、三割上げてもいいんだ、こういう議論よりも、むしろ全体として約一兆四、五千億のものをどうしても運賃以外にたよらざるを得ないので、こういう角度から実は出てきた数字でございます。したがいまして、まだ三二%の運賃値上げということを、三二%の収入増加というような角度から検討いたしておりますので、その具体的な運賃がそれにどう響くかなどということにつきましては、まだ検討中でございます。ことに、御承知のとおり、貨物運賃につきましては、ある程度の品物につきましてはほとんど値上げの余地がないと思います。むしろ値上げすれば輸送量は減ってくるという、トラックの関係あるいは船の関係から申しましてもうこの値上げの余地がほとんどないものもございまして、そういう意味で、今回もし運賃の値上げをしてもいいとおっしゃられましても、非常に値上げの内容がむずかしくなってくる。それらにつきましても、現在いろいろな角度から検討いたしております。ただ、繰り返して申し上げますが、いわゆる三二%の運賃、理論上三二%上げなければいけないということよりも、三二%分の何とかして利子のない金がほしいのだ、こういうような角度からこの三二という数字が出てきたということを繰り返し申し上げます。
○岡三郎君 そうすると、最後の運賃の問題について、いま貨物運賃のほうは物によっては限界がきているということになると、私はその資金量を確保するためには旅客運賃のほうにかなりこれがはね返ってくる心配がある。旅客運賃のほうでも、端的に言って、しばしば総裁が言っているように、定期旅客、パス通勤者、そういったものについてかなり大幅な値上げということを意図しているようですが、そういう点はどうですか、総合的に見て。
○説明員(磯崎叡君) 実はいまのその定期運賃の是正等、いわゆる公共負担の税制の一部をなす全体として三二%に当たる金額が六年間で一兆四千四、五百億でございます。それをまず旅客、貨物にどう割り振るかと申しますと、もしこの三二%分を全部運賃でいただくといたしました場合に、旅客、貨物にどう振り分けるか、また旅客の中で定期、定期以外にどう振り分けるか、貨物の中でいわゆる高級貨物と普通貨物との分担をどうするかというふうなことをもう少し検討してみなければわからないと思います。ただ三二%と申しますというと、いま申しましたとおり収入額が三二%でございますので、たとえば、いま先生の御質問のように、定期が三二%以上上がれば、そのほかのものは三二%以下になるということになるわけでございます。これらはこまかい作業をいたしておりませんが、全体としてどのくらいの運賃の値上げはお許し願えるかどうかということも全然きまっておりませんし、先ほど来おっしゃったように、企画庁その他の方面、物価担当の方面からまたいろいろ御意見も出ると思いますが、懇談会の中でもずいぶん強い運賃値上げに対する御反対の方々もおいでになるということも伺っておりますので、まだ三二%で作業をする段階にまで至っておりませんが、ただ非常にいままでと違いまして値上げがむずかしくなったということは事実でございます。たとえば旅客運賃につきましても、一等運賃をこれ以上値上げしますというと、飛行機のほうにほとんど行ってしまう。たとえば、現在東京−札幌間の飛行機客と国鉄の一等客との割合は、飛行機が九三で国鉄が七%でございます。それから東京−大阪間にいたしましても飛行機が五五%で国鉄が四五%、東京−福岡間にいたしますとすでに七〇対三〇くらいの割合、一等運賃をこれ以上上げますと当然飛行機のほうにお客さんが行ってしまいますので、ほとんどいままでのように一律に上げるというような簡単な作業はできなくなってしまいますので、ですから上げてもはたしてそれだけ収入があがるかどうかという角度から十分検討しなければいけませんので、かと申しましても、それを定期なり普通貨物にしわ寄せしますと、それこそ米代が十割上がったり十五割上がったりというべらぼうな数字が出てきますので、こういった角度から総合的に考えて、まことにむずかしい作業を現在やっている最中でございます。
○岡三郎君 仮定の話だから今後十分検討するとして、三二%という一つの値上げということになると、一般物価にどの程度はね返ってくるというふうに考えますか。
○説明員(磯崎叡君) この問題は、非常に計数的にむずかしい問題でございまして、企画庁あたりの御意見からすると、相当な響きがあるというふうに言っておられます。ただ、私どもからいたしますと、私どもは前向きの計数的計算が、非常にこれは学問的にむずかしいことで、専門家でございませんので、主として過去の運賃値上げの実績の検討をいたしております。それは大体二割程度が最高でございましたが、その際にはやはり物価というものは、物価の中で構成する運賃の要素というものは、心理的の要素を除きますとわりあいに少ないわけです。これを数字的にいろいろいずれ機会を見て御説明さしていただきたいと思いますが、わりあいに少なくて、いままでの、過去の三十六年、三十二年あるいは二十八年の三回の運賃値上げの際の、あらゆる商品の値の動きを見てみましても、ほとんど、運賃値上げを前後といたしまして上がっている物資は全然ないと申してもよろしいと思います。ただ、いわゆる心理的な要素でほかのものに影響を与えるかどうかという問題もあると思いますし、先ほど申しましたとおり、純粋計算から申しますと、家計費の中の運賃が幾ら、それが幾ら上がれば全体として幾ら上がるかと、こういう計算は企画庁が御専門でございますので、それは企画庁におまかせいたしまして、私どもといたしましては、主として過去の実績から見ますと、それほどの影響はなかったというふうに考えております。しかし、これは、そのときどきのいろいろな、それこそ貿易上の問題とか、あるいは国内の全体の金融事情等、非常にほかの要素がたくさん作用いたしますので、私どもの狭い運賃だけの面から物価がどうこうということは、少し口幅ったいことでございますので、御説明は遠慮さしていただきますが、非常に狭い角度から運賃だけについて見ますと、わりあい影響がなかったということだけは申し上げられると思います。
○岡三郎君 しかしこれ、バスとか、その他のものが、いまウナギ登りにのぼりそうな情勢にあるので、これはやはり非常に大きな影響を及ぼすというふうにわれわれは考えるわけですがね。国鉄運賃だけじゃなくして、米価の改定とか公共料金全般の問題、その中でも運賃が非常に大きいわけですけれども、そういう点で、いま話を聞いてみまして、財政投融資とか、その他政府の出資金とか、そういう大きな面がまだ未確定であるという面については、まだはっきりと作業に入れないと、その事情はよくわかりました。そういう点で、運輸大臣なり、またさらに総裁なり来ていただいて、もう少し国鉄の基本問題懇談会の中における討論等も、やはり運輸委員会に言われなくても出していただいて、そういう問題を全体的に国民の視野からやはり当委員会としては考えていかなければならぬ責任があると思いますので、だから、そういう点では、先ほど吉田委員が言ったように、こちらから言われてではなくて、やはり委員会の資料として、こういうふうな状態になっていると、こういうことを、当然、要請される前に、いろいろと資料とかその他出していただきたいというふうに考えます。 ひとまず、これはこれで終わります。
○吉田忠三郎君 長期計画について、いま岡先生から言われたように、これは、十一月の上旬ぐらいという、若干時間があるようですから、そのつど委員会に、これからの問題として、非常にわれわれ当委員会としても十分認識しておかなければならぬ問題でございますから、そのつど素材を出していただくようにお願いいたしまして、当面二つ目の問題としては、臨時国会が間もなくあることだろうと思いますが、この臨時国会の中で、当然各省庁が予算を補正しなくちゃならぬと、こういう点が多々出てくると思うのです。とりわけ国鉄の場合は、先ほどもちょっと触れましたが、新潟の震災でかなりの災害を受けておると、こういう実態、鳥取、北陸関係の集中豪雨に伴う災害も、またかなり痛めつけられております。各省庁ともでございますけれども、仲裁裁定に伴う新しい賃金の策定等に要する費用等々、それから新幹線の工事——昨年の八百七十四億円不足したことにからんでの工事遅滞等による補正、あるいはその後、これまた遺憾ながら、だいぶ減ってきてはおりますけれども、国鉄の事故がかなり出ております。貨物などをみますると、やはりかなり古いタイヤが使用されていますから、そういう関係の割損等に伴う取りかえに要する費用なども当然予算で組んでいないと思う。ですから、こういう関係の補正等々と合わせましてかなりの金額を補正しなければならないのじゃないか、こういう気がします。あわせて、当初予算でちょっと私ども理解に苦しんでおったわけですが、例の予算外債務負担行為なるものにかかわるものがたしか私の記憶では四百億程度あったと思いますがね、こういう関係も含めて、一体政府当局、特にその衝に当たっております運輸省として、今度の補正予算を、国鉄に対してどう見て、どう受けとめようとしているのか、この際私どもに聞かしていただきたい。これは方針としては、政務次官、それから具体的には鉄監局長がその当面の責任者であるから、この際説明していただきたいと思う。
○説明員(大久保武雄君) 国鉄予算の補正につきましては、来たるべき臨時国会にお願いをしたいと考えております次第でございますが、いま吉田委員からお話がございましたような過密ダイヤの間の安全輸送の確保、そういった意味からいたしまして約四百億、それからベースアップ等の資金が約二百億、それからただいまお話がございました新潟及び山陰における災害復旧のための資金が約百四十億、合計いたしまして七百三、四十億のワクで補正を組まなければならないだろう、かような見通しでただいま検討いたしておりますような次第でございます。
○吉田忠三郎君 合計して七百四十億から補正しなければ、国鉄の経営全般にわたって今年度はいけないと、こういうようなことだと思いますが、ただいま検討中ということでございますけれども、検討だけでは私は、政務次官、いかぬと思うのですね。前の長期計画なども含めまして、かなり国鉄は財政的には、もう何人が見たってたいへんな事態になっているということなんですから、特に、これはまあすでにきまりきった経費を補正するというだけでもいまの次官の説明では七百四十億ですか。だから、臨時国会では、ただ単にどれということでなくて、この裏打ちを政府が責任を持って補正をする、こういうかまえにならなければたいへんだと思うのですよ。ただ単に国鉄に、輸送量の増強をやりなさいとか、あるいは公共政策の中における輸送部門を受け持ちなさいと言ってみても、受け持ったほうの経営者はもとより、その中に働いている労働者というのはたいへんだと思う。ですから、こういう点で、私はあまり多くここでとやかく、七百四十億ですね、努力するということですから、あえて申し上げませんけれども、責任を持って裏打ちするようにしていただきたい。で、予算的な、技術的なテクニックの問題等については、鉄監局長は十分そういう点はやっているのだと思いますがね、事務当局としてはどうですか、私の意見について。
○説明員(佐藤光夫君) 政務次官から概要申し上げましたが、内容的にもう一回繰り返して申し上げますと、ただいまお話しの債務負担行為を受けた工事費の不足分、これは大蔵省といろいろ折衝しておりますが、いずれにしましても工事費が不足状態になるという国鉄からの話でございまして、これを補正措置を考慮しろ、こうした状態をにらみ合わせながら考えなければいかぬと、これが一つの要因であるわけでございます。 それから、先ほどお話のありましたように、新潟地震及び山陰地方の豪雨を中心とする災害復旧、これは損益勘定と工事勘定と双方ありますけれども、これを合わせまして約百四十億、そのほかに先ほど吉田委員からちょっとお話がありましたタイヤの割損その他の事情等々合わせまして約七百四十億というものが必要であるという国鉄の要求が出ておるわけであります。これにつきましては、政務次官から申し上げましたように、原資その他の問題がございますので、われわれも大蔵省と十分内容について折衝を進めて、この予算不足の措置ができるように将来とも努力していきたい、かように考えておる次第であります。
○吉田忠三郎君 くれぐれも予算執行上そごを来たさないように関係の向きでは努力していただきたい。もとよりわれわれも、臨時国会になりますれば、国民要望の一つでありますから、その点について努力をすることにやぶさかでございません。そういうことをお願いしてこの点は終わります。 次に、いよいよ東海道の新幹線が来月十月一日から開業する、こういうことを内外にそのつどPRをしてきたし、そのように私は準備を進めていると思うが、当該国鉄におきましては万般遺憾のないように進めていると思いますが、その概要をこの際ひとつお聞かせをいただきたい、こう思います。 〔理事天坊裕彦君退席、委員長着席〕
○説明員(磯崎叡君) 東海道新幹線につきましては、非常に先生方の厚い御協力によりまして、おかげをもちまして大体工事のほうはもちろん全部終了いたしております。 ただ、非常に用地買収のおくれましたところで、やはり工事の着手がだいぶあとになりましたところにつきましては、まだ相当な徐行をしなければならない区間がございます。十月一日までなお二十日ばかりございまして、その間じゅうにできるだけ手を入れますが、大体開業当時十二、三カ所はやはり徐行区間が残るということを現実に考えております。これは徐々に、何と申しますか、地盤自体の重さで沈下いたしますので、しばらく時を見て自然におさまるまで待たなければいけないと思います。機械的に力をかけてもどうにもしようのないところが十二、三カ所ございますが、これは徐行いたしたい、こういうふうに考えております。 そのほかの電気設備あるいは停車場設備等はすべて大体できましたが、ただ駅関係の旅客の設備につきましては、若干大阪の駅等につきましてはできてない点もございますが、これは多少お客さんにがまんをしていただこうというふうに考えております。 また、運転保安設備等につきましても、いわゆるATC、CTC等につきましては全部完成いたしておりまして、現在試運転中のものはCTC、ATCを使ってやっておるわけでございます。 過般来問題になりましたいわゆるいたずらの問題でございますが、浜松付近で二度ほど新聞に出ましたようないたずらがございました。これは全線にわたりまして防護さくをつくることにいたしておりまして、すでに十日には全部落成いたしましたが、あの当時はまだちょうど工事の最後の追い込みの際でございましたので、全線網を張ってしまいますと工事が非常にむずかしくなるということで網の張ってないところが相当あったわけです。そこから侵入いたしましていたずらしたものでございましたが、幸いはっきり逮捕されましたようでございますので、その後全然こういう問題はございませんが、なお十分に注意いたしまして、現在完全に営業開始まで公安官その他を配置いたしまして警備をいたします。 車両につきましては、全車両すでに三百六十両大阪と東京の基地に車両メーカーから引き渡しが済みまして、どの車についても試運転いたしておりますが、多少の——たとえば冷房がちょっとこわれたとか、あるいは水が出ないというような、多少の小さいトラブルはまだ皆無とは申しません、多少のものはございますが、全体として運転に支障を与えるような大きな間違いは全くないというふうに考えております。 それから最後に職員のことでございますが、約四千人の職員の配置転換は、大部分、八割程度済んでおりますが、まだ若干のものの配置転換が済んでおりません。いま問題になっておりますのは、この職員のうちの特に特殊な動力車乗務員あるいは夜間勤務の職員等の勤務の問題につきまして、数日前からいろいろ組合側と協議いたしておりますが、なお完全に話し合いがつくまでに至っておりませんのでございます。内容の問題は、御承知のとおり、動力車乗務員の乗る人数の問題、それから保線、電気、検修等の人たちの夜間勤務の問題、これらにつきまして大体現在話をいたしておりますが、昨日もほとんど折衝いたし、きょうもまた夕方から話をいたすことになっております。何とか労使間だけの場でもって円満に解決いたしたい、こういうふうに考えております。それらを除きましては、大体おかげさまで工事は順調に進捗いたしておりますので、十月一日の開業は間違いないと思っております。実はきょうから切符も売り出してしまいましたので、間違いなくやる予定でございます。
○吉田忠三郎君 概略の説明伺いました。実は私きのう現地を若干調査いたしてまいった一人でありますが、おおむねいま副総裁が申されたように準備ができておりまして、手回しよくも切符も売ったなんていうことは、まことにこれは早いものだというふうに思うのであります。 私はそれはそれとして、今度監査委員会の報告書が出てきました。その報告書の中に、特に東海道新幹線という項目を描き出して、安全に関係をいたす問題を指摘しています。十月一日に開業する東海道新幹線の運営にあたっては特に安全に留意をして輸送量の確保をはかるべきだ、こういうことが指摘されているのです。六月十一日の本委員会で私はこの問題を取り上げ、並びに同僚の相澤先輩もこの問題を取り上げています。この段階で、国鉄側のほうとしては、技術的にも工学的にも安全の問題については万全であるといういろいろお答えを願っておりますが、私どもは、ただいま副総裁も触れましたように、学問上あるいは技術的、工学的にそうだとしても、問題はやはり、どんなりっぱな機械が設備されて、その機械が人間の頭脳にかわって操作しても、最終的には人が扱うものであるから——申し上げるまでもなく、企業というものは、何といってもこの資金の関係、ただいま副総裁が触れました車両の関係であるとか、あるいは諸機械の関係は、これは機材とでも申し上げましょうか、こういう関係と人の関係で企業というものは構成される、こう私どもは常識的に原則的に理解しているわけです。そういう点で、人の関係を実はこの六月の十一日の委員会で取り上げまして、この段階でようやく四千四百何がしかの新幹線の要員がおおむね明らかになってきて、とりわけただいま副総裁も触れました機関車の乗務員の定数のことについていろいろ質疑のやりとりをいたしました。長い会議録になっておりますから、あえてここで読み上げませんけれども、おおむね副総裁の答えは、十月一日までにかなりのまだ日数がございますので、少なくともこの問題については労使双方十分検討をして、国民から心配のないように措置をしたい、こういうお答えに私は結論としてなったと思うのです。ところが、ただいまの概略の準備の御報告を承ったところによりますと、依然としてこの乗務の問題についてはまだ労使双方が一致点に達しない。何か、今明日中にもまた協議をする、話し合うということの意味に私は受け取りましたが、話し合いあるいは協議することはもう何回やっても私はけっこうだと思いますけれども、もうそろそろあと——あなたのほうは切符を発売したなどというところまできて、十月一日というと、余すところあと二十日間しかない。こういう時期に、いまだにこの問題が解決されないということは、非常に私は遺憾にたえないと思うのです。六月の十一日ということになりますれば、ちょうどもう満三カ月経過しておりますが、ここらあたりに解決してないということは、やはり国鉄の皆さんの考え方に、どうも企業の一大要素をなしておりまする人の問題についてはあまり力を入れてないのじゃないか、こういう気さえ、実はしておるわけであります。ともあれ、たいへんな問題だと思うので、私どももそれぞれの施設を見てまいりましたけれども、具体的に、たとえばATCですか、あの関係、きのうも見ましたが、着台して勤務いたしておる関係の面、私は三十分程度その人と一緒に作業を見て、いろいろな関係を説明を受けておりました。たとえば、その人の勤務は変則三交代の勤務になっておって、八時間勤務だといっておりますけれども、現状の作業内容というのは、御承知のように、駅長の任務を一つ持っております。それから信号の任務を持っております。運転の任務を持っております。指令の任務を持っております。したがって、一人の人間が八時間着台をして、しかもいま申し上げたような関係の仕事を、現地の機関士と無線電話で常時、ちょうど交換手が交換台に着いているようなレシーバーのようなものをかけて、しかも逐一列車運行というものをダイヤに記録して、おくれであるとか、あるいはその他の状況を把握をしている、こういうさまを私も見てきたし、作業しておられる人から聞いたが、たいへんなことだ。勤務を終わったならば、もう頭は何が何だかさっぱりわからぬような状態になる。こういう事情の中で、一体予備員がここに何人いるかと聞きましたら、生理現象が起きたら交代する要員が一人だけと——それはそれなりに消化できるようでありますけれども、これ一つとらえてみても、あの場合に、交換台のように一時間勤務して三十分休憩というようなことは、これは不可能かもしれませんけれども、連続八時間着台して勤務するということは非常にたいへんなことだと思う。少なくとも二時間勤務して何分かの休憩を中間で与えるというようなシステムをとらなければ、これは間違いを起こす大きなことになりやせぬか、こういうことを御本人からも指摘があったし、私どももしろうとだけれども、皆がたいへんなことだと、こう実は思ってきました。ましてや今度は運転をする方です。この方が、前々から一人さえあればよろしいというようなことを言っていましたけれども、六月の十一日の段階では、なお営業開始までかなりの時間があるから、労使双方で十分話し合って、この点については国民の心配のないようにすると、こういう意味のお答えがあって、私どもこれを見守っておったわけですが、一体国鉄側が今日主張しておりますように、車両の面につきましても、あるいはいま言った運転関係の指令機関にしても、すべてが機械化されたから一人でよろしいと、端的に労使双方の話し合いなどの一こまを私伺ってみますと、めくらでもいいのである、何にも人が要らないのである。それだったら何も前方確認するようなああいう車両の状態にしておかないでもいいではないか、カーテンでも張っておいたらいいではないか。それはていさいが悪い。これはたまたま労使双方の話し合いであるから、私どもここでどうこう言えませんがね。私はそんな軽々しいものではないと思うのです、副総裁。少なくともより以上高性能で走る、たとえば、いまここに航空局長もいらっしゃいますけれども、飛行機の場合などだって、キャプテンがおって、あるいはコーパイロットがおりますし、さらに万が一の事故を考えまして、よりこの乗客に安心感を与えるようにスチュワーデスもおるし、整備士も乗っておりますし、それ以外にサービスをする人も乗っておる。乗っておる人は、副総裁もたびたび利用されるから御存じのように、百二、三十人でしょう。今度国鉄の場合は、これは開業と同時におそらくオール一〇〇%乗りますから、人間の数にしても千こえるのじゃないですか。そういうときに、機械が完全にそういうふうにできて、学問上こうだからといって、一人でいいとは考えられないのじゃないか。特に、きのうはかなり有名人が乗っておりました。その人々の意見を私は黙って聴取しておりましたけれども、全く私のようなしろうとの人は、これはたいへん快的で、思ったよりスピード感もないし、振動もないなどと言っていますけれども、やはりそういういま言ったような人々の中には、やはりこれは勤務する人々というのはたいへんだと、特に運転台に乗った人々は、初めてあすこに乗ってスピード感というのは感じられるわけですから、これはたいへんだと、事故があった場合に——こういうことさえやはり言われている人がおりました。私は、全部が全部、試運転期間中に全部これは国民が試乗したわけではないでしょうから、大多数の人々はそういう経験のない人々だと思うので、そういう経験のない国民に、より安全性の問題で一体心配のない、信頼感を与えていくためにはどうするかということを慎重に、真剣に考えなくちゃならぬのじゃないか、こう思うのです。とりわけそういうことが今度考えられて、この監査委員会の報告でも、特にこの東海道新幹線ということを抽出して私は指摘しているものだと思うのです。こういう点で、皆さんのほうはどうこれからこれに対処するのかということが、私は具体的に、現実にフランスに百六十キロで走るやつがございますね——パリからたしかマルセイユ間ですか、との場合四百キロよりちょっとしかないのじゃないですか。日本の場合は五百キロこえていますね、営業キロ数。ですから、ちょっとキロ数も長い。私は、運転キロ数の長短は別に、今度あなた方の計画では、この間乗務員は全く交代がなくて、あなた方の計画でいくと、とりあえずは超特急というのが四時間、それから特急は五時間、この間全線一人の交代もなくて常時勤務しているわけです。そうしますとね、どうもしろうとでございますけれども、あの程度のスピードで走っていく場合に、前方信号は確認しなくてもよろしいとしても、私は、かなりの神経消耗の度合いというものがあるのじゃないか、前々からもこれは委員会でもそういうことは議論されましたがね。一人の人間でそういうことをさせていいのかどうかというような問題があります。これはやかましいことをいえば、労働基準法にもそういうことが明記されておりますがね。それは四時間、五時間で行くのですから、基準法に当てはまらぬというのかもしれませんが、こういう点をどう配慮したか。もう少しあなた方の考え方をこの機会に聞かせていただきたいと思う。それから、逐次私どもは現地を見たり、あるいは実際勤務している人々の話を聞いた中で、もう一回副総裁に私は質問を展開したいというふうに思いますから、とりあえずこういう点についてお答え願いたいと思います。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの吉田先生の御質問でございますが、まず中央総合指令所、いわゆるCTCの執務の問題でございますが、これは非常に新しい機械を使いまして、いまおっしゃったように、いろいろな職務の仕事を兼務するという形になっております。私も参りましてよく見てまいりましたが、いずれにいたしましても、まだ開業当初でございまして、実際に列車が動いてみて、そうしてどうなるかということなどにつきまして、もう少しCTCの運用を見守らなければなりませんし、また、はたしてどの程度のロードがかかってくるかという問題につきましても、約三十列車全部動いてみませんといろいろ検討はできないということで、開業は八時間の三交代、八時間と申しましても、零時から六時までは運転がないのでございます。もちろん零時からにつきましては、それから車庫に入る、それから初列車が車庫から出る。六時間といっても実際は四時間くらいしかございません。その間ブランクな状態でございます。この間主として電車線の保守に当たりますので、列車は動かないということになるわけでございまして、その三交代がはたして無理かどうかということは、しばらくCTCという日本で初めてのものを運営してみないと実はちょっと見当がつかないということで、何も確定的に三交代で将来とも営業をやるのだということは考えておりません。これは外国のCTCの例を見ましても、大体三交代でやっている。もちろん東海道の現在線と違いまして、とにかく列車回数が非常に少なうございますので、とりあえず八時間交代でやってみて、そうしてロードがどのくらいかかるかということを見た上でこれは検討しなければならぬと思っております。むしろ、この仕事と同時に、やはり現在線の列車指令の仕事のほうが忙しいのじゃないかという話もございますし、現在線の当直員のロードなど考えた上で十分検討してまいりたいと思っております。 乗務員のほうの問題でございますが、六月十一日の当委員会の御質問に私がお答えしました際にも申し上げましたとおり、理論上は運転士一人あれば十分だということは、これは何べんも申し上げましたが、しかし、その理論と実際とは違うし、また、車両の故障等も皆無とは考えられないということで、とりあえず、飛行機で申しますれば機関士に相当する——私のほうでは検修員と言っておりますが、飛行機の機関士に相当するいわゆるエンジニアでございますが、この運転士一人と機関士一人、この二人乗務を考えたいというふうに申し上げました。それはすでにそういうことでもって考えております。その機関士は、常時は運転台に置く。しかし、機械の故障の際には、お話のとおり運転台で機械を操作して、現場の機械についてどうなっているか見るという意味の機関士を当分の間一人乗せたいというふうに考えております。これは出発前は全部自分で列車を見回りました上で、発車と同時に車内に入って運転台にすわる。そうして運転士と二人でもって運転台に勤務する。もし機械に故障があれば、すぐ故障個所に飛んでいって、運転士が操作して、エンジニアがそれを見るというシステムにしたいということをいまお話をいたしております。それとともに、いろいろな点で一人では孤独感がある、車両の故障がある場合に困る、これらの問題は、いまのことで解決いたしますし、運転保安上において不安であるということは、機械に信頼する以外にないというようなことになりまして、結局、先生のおっしゃったように、一人で四時間なり五時間連続して勤務することは、生理的な問題もありますし、そういうことができるかどうかという問題になると思います。これもやはり、いわゆる最近の人間工学的ないろいろな研究をいたしまして、十分配慮いたしておるつもりでございますが、なお、これらの労働条件につきましては、全般的な労働時間の問題、あるいは疲労度を緩和する措置その他についてもう少し、きょうあすのところ、組合と私のほうの自主的な話にしばらくおまかせ願いたい、こういうふうに思うわけでございます。ただ私どもとしましては、あくまでも当分の間運転士一人と機関士一人、この二人の勤務に手配してございます。組合側の意向は何か私どもまだはっきりそこまでは聞いておりませんが、運転士二人に機関士一人乗せてくれという話のようでございますので、その点はもう少し話した上で、今明日くらいはしばらく猶予いただきたいと思います。
○吉田忠三郎君 副総裁は、運転士のほかに機関士を車両の機械整備等を含めて乗せるのだ、こういうふうに言っておりますが、六月十一日のときには、それとはかなりニュアンスが違った答えを相澤先生の質問に答えておられたわけです。そのときには、機関士などという名前じゃなくて、機械の故障あるいは保守のために車内を巡回をして、そういう保守に当たらせる、扱わす、こういう意味のことを言っている。それに関連して私が質問して、それではおかしいじゃないか、かりにいま申し上げたように二百キロで運転するわけですから、そういう場合の神経の消耗であるとか、あるいは一定の座席に拘束するわけですから、拘束しておいて四時間なり五時間ぶっ通しに交代なく勤務させるということは、基準法の精神からいっても、そうだし、もう一つは、生理現象等のある場合でも交代できないということになるから、人道上の問題にもなるのじゃないか、こういう言い方に対して、今度は副総裁は、おそらく最前部に人を常時やはり配置していくということになるのではないか、しかし、開業までかなり時間があるので労使双方十分話し合う、ということで会議録は終わっているのです。その後種々検討されたわけですね。話された結果、今日のような、機関士を置くことになったと思いますが、ぼくはそのことよりも、やはり世界で類例のない二百キロ以上で走る汽車をつくり上げて、日本だけではなく、この間も新聞の囲みに出ておりましたが、田中大蔵大臣が写って出まして、世界で最高の列車が十月一日から開業する、これが日本を象徴する看板になる、というような意味の内容の記事を私はちょっと読みましたが、それくらい内外から注目されていると思うのです。しかも、安全性の問題については、非常にこれはある意味においては注目されていると思うのです。ですから、風速三十メートルになった場合には運転中止ということをもあなた方は考えていると思うし、当初考えなかった、たとえば線路上の障害などに対しても、そういう危険を防除するために安全性を考えて、先般の取り締まりの法律を今国会に提案して通過をさした、私はそういうものだと思うのです。だから、それを逆に考えれば、これくらい安全性を、安全ということについてあなた方は考えておるとすれば、当初やはり人の面についても、安全をより考え、特にそれを利用していただく国民に、信頼度を増していただくというためにも、かくかくしかじかの措置をとった、本来、人は運転士一人でいいのだけれども、当分はそれを補佐する意味においても、より安全を確保するために二人乗っけております、それ以外に、いろいろなわれわれに考えられないような機械設備がついているわけですから、そういう関係についても万遺漏のないように機械を保守していく、何といいますか、機械掛といいますか、そういうものを配置しております、それ以外の旅客に対するサービスについても、サービスのボーイならボーイ、あるいはサービス・ガールならガールを配置しております、こういうそれぞれの措置をされて、私はやはり国民全体が安心していくものではないかと思うのです。とにかく学問上あるいは技術的に、そういうものは一切ないのであるから、はなはだしきは、何も人は乗ってなくてもいいんだ、こういう言い方などというものは、これは一般論として、常識論としてこれは社会に通用しませんよ。それほどまだ国鉄については信頼性がない。昔はあったものです。統計上見ても、確かに航空事故とかあるいは自動車事故よりいまだって国鉄というのは事故はたくさんあるように、事故になれば大きいものですから新聞は書くのですけれども、統計上から見たら少ないのです。少ないけれども、国民はどうですか。最近の国鉄に対する、事故に対する信頼感というものは逆ですよ。これはこういう例を実は私、前の国会でも、委員会でも、鹿児島へ行ったときの宿屋の女中さんの例を取り上げて申し上げましたが、きょうはそんなことは申し上げませんが、それほど副総裁、国鉄にはまだまだ、実際は事故は他の交通機関から見れば少ないけれども、逆に信頼度合いというのはどうかというとそうではない。そういうことになっておるし、しかも、今度は初めて二百キロくらいの高速度で走るということになりますれば、これは羽根さえつけたら飛ぶわけでしょう。空を飛べるような高速度だから、よりやはり安全ということを考えなくちゃならぬじゃないですか。やってみてからということでは私はいけないと思う。現実、先ほど例に言ったフランスでも十数年間というものは二人乗務にしておったのですよ。そしてなおその結果、機械的な欠陥を補なってその後一人乗務にしたわけですから、しからば、日本のこれからやらんとするものは、そういうものはすべて完備されて、事故は一切ないということをここで言い切れるなら、私は、言い切ったなら——国民各階層に、絶対に事故についてはもう完璧、一切ないのである、だから、場合によってはかくかくしかじかで一人でよろしいのである、こういうやはり何といいますか、PRのしかたがあったと思うのです。ところがそうではなかった。ですから、いろいろな心配が過程に出てきて、構内の立ち入り問題についてもああいう立法化をしたわけです。ぜひひとつこういう点、十分、前々から本委員会でも論議になっていたし、その過程でやりとりがあったわけですから、幸い今明日中の団交で十分話し合いたいということですから、あえて言いませんが、ぜひいま申し上げた事柄等々を勘案されまして、当初私はたいした数ではないと思うから、逆にそういう関係の者については教育していないとすれば、とりあえず乗せる。乗せたあと教育していくとか、何とかかんとかしていくということにして、当分国民全体から常識的に信頼感を高めていただくような措置をとっていただくことが、当然の私は責任であるし、義務であろうと思いますから、重ねてこの点は申し上げておきたいというふうに思います。 なお、関連質問がありますから、相澤さんのほうからも若干質問させていただきたいと思うし、あとあと作業量の問題でありますとか、あるいはそれ以外の保安上の問題がありますから、こういう点をむしろ技術的にこの委員会を通して私どもに教えていただきたい、こう思います。
○相澤重明君 関連で一緒に答えてもらいたい。 先ほど吉田委員からもお話ししたように、これはもう私からきつい注文をつけておいたのですから、そのことはとうに私はできておると思ったのですが、営業開始を前にしてまだ運転者の問題で労使が話がついていないというのはまことに遺憾だと思います。副総裁の答弁で、今明日中に話をなお進めて円満に解決するという答弁であるけれども、少なくともこのことを私は早くから当局に要請をしておったのですから、まことに残念だと思います。 そこで、運転者は現在何人ときめておるのですか。新幹線の乗務員の中の運転士というのは幾人なんですか、定員は。
○説明員(磯崎叡君) ちょっと数字を持ってきておりませんで、すぐ調べさせますが、数字の点だけちょっと保留させていただきます。
○相澤重明君 それから、八時間三交代制ということを言いましたね。そうすると、三十往復ですか、発表されたのは。ということになると、人数もおのずから出てくると思うのですね。この前の説明によると、この前の説明を聞いたときには、一往復させるという話をしておったように私聞いておる。それは片道であるのか、それとも一往復させるのか、その点はどういうようにきまったのですか。
○説明員(磯崎叡君) 先ほど三交代八時間と申しましたのは、乗務員のほうではなくて、中央総合指令所——CTCのほうの話でございます。乗務員の問題とは全然別でございます。それは、一応問題を別にいたしまして、乗務員の勤務時間のほうは、もちろん行ってすぐ帰ってくるというのでなくして、向こうに行って、勤務休暇規程上の休みをとって、そして戻ってくるわけでございます。一日のうちに、行って、お客さんのようにすぐトンボ返りしてくるというわけではございません。そのこまかい作業ダイヤが、私もまだ何時間向こうで休んでくるかということはわかりませんが、行ってすぐ戻ってくるというような勤務ダイヤをしいているわけではございません。いまおっしゃったことは、何と申しますか、過般の、六月に私が御答弁いたしましたとおり、理論上は運転士一人だけでいいのだ、しかし、当分の間車両検修のために一人乗せたい、こういうように申したのでございます。先ほどちょっと吉田先生が機関士とおっしゃいましたが、それは私は、たとえば飛行機でいえば機関士のようなものだということで、やはり部内では車両検修員と言っております。しかし、実際走っている最中には、御承知のようなああいう検車でありますか、機器類を中でぐるぐる回って見るという仕事はないわけでございます。したがって、乗ってしまえば、一応検修員の所在場所は運転台ということに規定いたします。したがって、運転台に運転士が自分でハンドルを握り、検修員がそのそばにすわって見ている、こういう形になるわけでございます。したがって、検修員がぐるぐる車のほうを回っているわけではないのでありまして、車両のほんとうの故障の際に故障の現場に、どの車が故障かということがすぐわかりますから、その車のところへ行って、運転士と連絡しながら故障の個所について見る。したがって、検修員は常時運転台におるわけでございます。したがって、六月のころは私の答弁ははっきりいたしませんで、検修員がぐるぐる車内を回っているように申し上げたかもしれませんが、その後いろいろ検修員の勤務のしかた等を研究いたしました結果、乗ったら運転台を定位置にするということで現在のようにきめておるわけでございまして、したがって、常時運転台には、事故がないときには運転士が一人、検修員が一人、この二人が乗っているわけでございます。したがって、事故があったときには、どうせ車がとまるので、検修員は下におりてくるということになるわけであります。まあ組合の諸君が言っておりますのは、その二人の上にさらにもう一人運転士を乗せるということでございますので、それについては、いろいろ仕事の内容その他について問題があるということで、現在話をしている最中でございます。
○相澤重明君 ですから、私が六月に当局に要望しておいたのは、とにかく安全という問題がいま一番世論として大きいから、ましてや、世紀の事業である新幹線について、やはり問題が理解をされないままに、そういう一人乗務ということになったら、これはかえってたいへんだろう。ですから、いずれ、これが、現在計画しておる三十往復が、四十往復になるのか五十往復になるのか知らぬが、将来も絶対安全だという確信の上に本数がふえていく場合には、これはそのときの話もあるであろうが、また、先ほどのお話のように、減速もしなければならぬ、徐行もしなければならぬというような個所もある上に、試運転を続けておっても、そういう中で営業を開始していくわけですよ。ですから、絶対安全性があるなんていう、先ほど吉田委員が指摘したものにお答えが願えるかというと、これは私はお答えできないと思う。ましてや、二等が八百人、一等が百三十二人、九百三十二人の乗客を、一度事故があったらどうなります。千人にもなろうとするものが大きい犠牲を受けなければならない。アメリカでは、見なさい、一昨日厚木基地でジェット機が、とにかくあぶないと思ったら、日本人の命なんかかまわない、どこでもパイロットは飛びおりちゃうんです。ジェット機は、乗っておったパイロットがぐっと持ち上げれば、そのまま自分だけ飛び上がっていって、飛行機はどこへ飛び散ろうとかまわない、パイロットだけはパラシュートでおりられる仕組みになっておる。ですから、一昨日の厚木基地でも、日本人が四人も犠牲になって、なくなって、重軽傷も四人も出た。ところが、日本では、人命尊重ということは何と言ったって一番今日の重大な課題だと思います。ですから、国会でも決議をして、また国鉄にもそういう要請をして予算をつけるということになっている時期に、まだ安全が確実にそういうふうに行なわれていない際に、私どもは、いま試運転の中から営業開始をされるのですから、万全の対策をとるのがこれは当局者としての責任だと思います。だから、そういうことがあってはいけないから、六月のうちに私は申し上げておいたわけです。ですから、乗務員の運転をするいわゆる運転者の人数が二百名ならば——この前二百二十名か何か発表したでしょう、幾らだったか、それが少しあなたのほうで考え方を修正すれば、これは全部できるでしょうが。ましてや、山手線の四時間の乗務員の問題についても、ずいぶん長い間議論をして乗務員の勤務時間はつくったのじゃないですか、私どもは。ですから、この前も言ったように、たとえば三時間で来るという場合には、その乗務員には乗務はどういうふうに指定をするのかという話をしたら、大体一往復やるのだという話だった。一往復やるなら、その間にどのくらいの休憩時間がとれるのかという問題も出てくる。けれども、たとえば休憩時間をとるにしても、一人の乗務員が往復することは、それだけ拘束することですよ。やはり勤務時間について、これは実働八時間以上でしょう。ましてや、「こだま」級の五時間になれば、十時間以上になるんじゃないですか、拘束を入れて。あるいは、そういうものを言ったならば、これは世紀の大事業と言われるようなものは何が大事業か。人民の命を最も粗末にする、そして国民にそういう不安感を与える、乗務員をしかも酷使するという世紀の大事業になってしまうじゃないですか。そういうばかばかしいことじゃ私はないと思います。当局の考えも、ないと思うけれども、ざっくばらんに言えば、そういう平面解釈になってしまう。ですから、少なくとも、現在の試運転で営業開始をする場合に、「ひかり」が四時間、「こだま」が五時間というならば、そういう考え方をもっていくだけに、なおさら安全性を考えていったらいいじゃないですか。それでも絶対だいじょうぶだ、三時間でやれる、あるいは四時間でやれる、また二時間半に短縮できるというような時期に、国民の皆さんにも安心をしてどうぞお乗りくださいということがなぜ言えないのですか。一人や二人の乗務員を削ってみたところで、三十往復でも六十人でしょう。そういう点を国民——一個列車約千人になろうとする人命を預かっておる国鉄が、そんなことで何が安全か。私どもは議会の決議を尊重しますとか、国民に絶対三河島、鶴見のような事故を起こしませんということが言えますか。私は、そういうことでは、せっかく努力されている首脳部の皆さんですが、やはり少し惜しいと思うのですよ。そんなことは後刻幾らでも総理大臣にでも運輸大臣にでも説明のつくことですから、あんまり人を——何でも合理化ということは人を少なくすることだという考え方だけはやめてほしい。私はそういうことで六月、そういうようなことのいさかいのないように、そうして国民の皆さんに安心してこの世紀の新幹線を利用していただくようにということを希望しておったわけです。それが今日までできないというのは、全くもうこれは当局のやはり一方的な考えが今日までのそういう事態をおくらせていることだと思う。そういう問題でいま一度再検討する気はないのかどうか。これは国会では安全決議をしたたてまえ上、われわれは、いままで吉田委員に答弁したようなことでは話にならぬと思うのですが、どうですか、副総裁。
○説明員(磯崎叡君) 新幹線の安全につきましては、私どもはいま一番何と申しましても頭に置いている問題でございますが、いろいろ現在の科学のありとあらゆる力を使ってここまでまいってきたわけでございます。最後に残った問題になりますが、この間六月にも御答弁いたしましたとおり、本来ならば理論上は運転士一人でいいというように私が特にあの際申し上げましたように、検修関係として一人乗せて、そうして、それをいま申しましたとおり、運転台に置く。すなわち、運転台には常時事故がなければ二人いる。事故があれば列車がとまって安全性は別に危険はない。 それから、お客さんのほうでございますが、約千人、九百八十人ぐらい乗られますが、満員でないといたしましても、いまの車掌の一人や二人ではそれはできないだろうということで、いま大体五人程度の、車掌三人にボーイ二人か三人という五人程度の人を乗せる。これは列車によりまして、初列車とか終列車は大体すきますので、込んだ列車は別に一人乗務ということは考えないで、なるべく業務量に応じた人間を置きたい、こういうふうに思っております。 最後に、結局、労働時間の問題でございますが、決して毎日毎日二時間でトンボ返りするわけではございませんで、この乗務員につきましては、四十五時間を四十二時間とする、全体として週間でございますね、そういうような措置も講じて、いま全般としての労働時間の短縮も考えているわけでございまして、ただ、私どもといたしましては、これは総裁も毎々申しておりますが、別に三時間とか四時間とかに決してこだわっていないということをはっきり申し上げます。これは現在たまたま四時間、五時間ということになっておりますが、これは徐行の結果、あるいは五分、十分延びるかもしれませんが、そういうことに、決してメンツにこだわることなく、また、一刻も早く三時間、四時間にしたいということでなく、着実に足元を固めた上で、三時間がほんとうに安全だということになったら三時間にしたい、こういうふうに考えております。これは私からでなしに、総裁からも申し上げたいと思うことでございますが、全責任をもちまして、その点につきましては安全第一に考えていきたい、こういうふうに思っております。
○相澤重明君 だから、そういう副総裁が安全第一に考えるならば、何も一人の人を削ってみないだって、十分そういう措置はとれるのじゃないか。私どもも今日のこの新幹線の機械設備等について、これはたいへん近代的なものであることは十分承知もするし、それはりっぱだと思うのですよ。だから、事故のないことを祈るし、また、ないと思う。思うけれども、事故があったときに、ああすればよかったというのでは間に合わないというのだよ。だから、そういうふうに完全に、これはどなたにも信頼をされ、国鉄自身も絶対間違いはございませんと言い切れるだけのその期間というものが必要だろう、こう思うのです。それが、試運転でも徐行の区間もあるし、そういう問題も残されている期間に、何も無理に一人にしなければいけないということは、どこに理由があるか。言っていることとやることがちぐはぐですよ。だから、私どもはせっかく国鉄を信頼をして国民の皆さんに利用してもらうというたてまえに進む以上、その信頼にこたえるために、なるほど国鉄のやったことはいいと言われるようになってほしい。だから、それまで事故が起きるなんということは考えられないし、起こしてはいけない。だから、そういう経験を積んだ上に安全性を確保したということで、私はりっぱにいまのようなことでいったらいいと思うんです。それができないうちに、とにかく安全性はもうだいじょうぶです。これは力学的にも工学的にもなんて、学問的に言ったところで、安全がはたして確保できるかどうかという、まだ未知数ですよ。だから、私ども信頼をしたいけれども、みんながそういうふうに信頼ができるまで、暫定期間、そういうことをやったらいいじゃないですか。幾人の人間じゃあるまいし、人を一人や二人削ったところで、それが合理化じゃないですよ。そういう考えだけは首脳部は頭を切りかえなきゃいけないですよ。そこに今日のやっぱり国鉄に対する信頼性の問題が出てくるわけだ。私はそれ以上言ったところでしようがないけれども、少なくとも私どもが国会で、あの鶴見事故のあと、安全に対する決議を行なっている以上、これはもういまのようななまじっかなことでは許すことができない、私どもはそう思う。これは池田総理といえども、私は皆さんがお話をすれば、それさえも否定をすべきものじゃないと思うんだ。池田さん自身だって、いま、のどが悪くて入院しているじゃないですか。やっぱりちょっとだって悪いところがあれば医者に見てもらう、病院に入るということは人間でもやるんです。それを、一千人ものを命を預かる新幹線で、絶対機械だけを信頼をして人は粗末にするなんというのはとんでもない話で、私は、今明日のお話であなた方が労使で円満に解決する努力をされるということだから、私はそれ以上は言わないつもりでおりますけれども、基本的な考えはどこまでも、今日のやはり試運転の中から営業開始の状況なんですから、絶対に安全性を確保した後に、皆さんの考えているような方向をとるべきである。こういうことだけは譲るわけにはまいりません。そういうことでこれからもひとつお話し合いをして円満にまとめてもらいたい。その決意のほどを副総裁から聞いておきたいと思う。
○説明員(磯崎叡君) 私どもといたしましては、要る人間は要る、要らない人間は要らない、ただ合理化のための合理化とか、安全性を犠牲にした合理化ということは一切いたしません。しかし、やはり要らない人間は要らないということになりますので、その点は十分客観情勢を考えた上で、十分話し合いを続けてまいりたい、こういうふうに考えております。
○委員長(野上進君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(野上進君) 速記を起こしてて。
○小酒井義男君 大切な質問の途中で恐縮ですが、関連をして、むしろ質問というより要望をするということになると思うんですが、いよいよ十月一日から新幹線の開業で、停車する駅では非常な期待を持ってお祝いをすると思うんですが、その反面、旧東海道線の駅の中で、ダイヤの改正によるところの不満がちょいちょい出てきておるんです。私はほかのことは知りませんけれども、居住地が岐阜でございますから、岐阜のことは具体的にいろいろ耳に入れておりますので、その点をひとつ国鉄当局としても考慮をしてもらいたい、こういうことなんですが、いままでは御承知のように、上り下り各四本の特急が岐阜駅にとまっておったのです。これはどのくらい利用率があったかということと、割り当てがどのくらいあったかということと関係がありますから、そういう数字を、実はちょっと時間的に、岐阜駅にも頼んだんですけれども間に合わなかったので持ってきておりません。抽象的な話になりますけれども、一応岐阜駅というのは観光地でもありますし、それは別にして、繊維産業、既製品の産地として、北海道から九州にわたっての非常な取引の盛んな、人の動きの多いところなんです。そういうところに今度のダイヤ改正で特急列車がとまらなくなる、こういうことのようです。そこで私は、上り、いわゆる東京方面へ来る人ははたしてどれだけ羽島駅まで来て乗る人があるのか、名古屋駅へ出て名古屋駅から乗りかえる人があるのかということになると、おそらく、名古屋駅で乗りかえる人のほうが多いのじゃないかという気がしています。上りは問題はないと思いますけれども、下りの場合ですね、下りの場合に、たとえば特急を利用しようと思いますと、大阪以遠の利用ですね、大阪以遠の利用者が特急を利用しようと思いますと、大阪まで旧東海道線に乗って特急に乗りかえるとか、あるいは名古屋まで逆の方向へ来て特急を利用しなければ、九州方面に行く遠距離客というのは特急の利用方法がない。従来「富士」と「ひびき」ですから、九州方面へは行っておりませんから、九州方面にはたして特急の利用者がどのくらいあるかという実績は私はないと思う、実績はないと思いますが、特急がとまれば、九州方面の利用者というものは相当数あるんじゃないかというふうに私は考えておる、現地の事情からいって。そういう点で、国鉄の新幹線が開通をする、反対、そういう面も出てきておるという、これは特急がとまるとまらぬということに対する感情的といいますか、そういう市民感情というようなものもあるでしょうが、そういうものを抜きにして、たとえば従来、京都から九州に向かって「かもめ」が出ておった。ああいうようなものが名古屋から一ぱい出て、そうして岐阜付近で停車するというようなことにするようなことも一つ方法じゃないか。あるいは今度のダイヤの改正の中で、一番可能な範囲で特急の停車を考えて、そうして九州方面へ行く旅客、あちらから岐阜を目標にして出かけてくる旅客、こういう旅客の便宜というものを考えるダイヤというものを考えれば、従来利用したくてもできなかったのが利用しやすくなって、国鉄の政策としてもプラスになる面も出てくるのじゃないかと、そういうふうに私個人は考えておる。そういう点でいろいろな動きがこれから出てくると思いますけれども、国鉄としても、いま私がここで突然発言をしてイエス、ノーという答弁をいただこうということは、これは無理だと思いますから、申し上げておるような点について、ひとつ十分検討をしていただきたいと思うのですが、どうなんでしょう。
○説明員(河村勝君) 岐阜駅につきましては、御承知のように、岐阜羽島の駅がございまして、これは岐阜と一体になっておる関係がございまして、私どもは、岐阜に住んでおられる方は岐阜羽島駅を利用していただけるのじゃないかというふうに考えておったわけでございます。まあバスの連絡でたぶん岐阜市内までは十五分程度であろうかと思います。いまお話によりますというと、不便でなかなか乗らないだろうということでありますが、これはやってみなければわからないことでありまして、動かしてみて、それを見まして今後の問題を検討してまいりたい。九州方面につきましては、従前は九州対岐阜、名古屋という旅客の動きはそう多くなかったのです。最近、非常に九州方面と中京地区とが——九州方面からの新規採用者が中京方面にかなり多くなっておりますので、その間の交通がそういう影響で漸次ふえてまいっておることも承知しておりますが、いま具体的にどの程度ふえておりますか、私もまだ存じませんけれども、そういう面を検討いたしまして、これからどういうふうにするか考えてまいりたいと思います。
○小酒井義男君 ぜひ副総裁、いろいろ実態を御検討になってダイヤをお組みになってきたんではないかと思いますけれども、現地の事情というものはなかなか不満が多いようです。ですから、十分そういう点も考慮に入れて御検討をされるように要望を申し上げておきます。
○説明員(磯崎叡君) 了承いたしました。十分検討いたします。
○相澤重明君 きのう運輸大臣並びに総裁にも陳情しておきましたが、新横浜駅も、いまの名古屋駅と同じなんです。新横浜駅が「ひかり」がとまらぬ。こういうことに対して横浜市長、横浜市議会、また関係の横浜市の各財界の人たちが、これはもう困ると。したがって、いまダイヤをすでに発表してしまったから、ここで一日から直ちにとまるという作業もなかなかたいへんだろうけれども、やはり新横浜駅に超特急をとめてもらいたい、こういう強い要望が出ておりますから、この点についてはひとつ検討してもらいたいと私は思う。 それからいま一つは、現在の東海道線に、先ほど常務のお話のように、特急を出すということになったわけですが、これは利用率あるいはいままでの特急が横浜駅にとまっておった等の問題から考えて、やはり相当考えさせるものがたくさんあると思うのですよ。ですから、そういう点についても十分考慮されて、やはりせっかく超特急ができて、ああ、これは世紀の新幹線の事業もりっぱになったわという反面に、そういう不満の起きる地域のあることも考えてもらいたいと思うのです。指定都市——六大都市ですね、指定都市の中では、実はとまらないのは横浜だけですよ。指定都市といわれる少なくとも日本の大都市の中で、超特急がとまらぬのは横浜だけと言われるということは、これはずいぶんやはり感情論が出るというのはあたりまえだと思うのです。しかも、新横浜駅には、横浜駅に通ずる道路を非常な巨額の金をかけていま整備しておるわけです。十月一日には、新横浜駅に通ずる道路が完成するわけですよ。そういうことまで地方自治団体なり地方の人たちは協力してやっておるのに、実際はもう「こだま」きりとまらぬ。こういうことでは感情論も出るわけです。ですから、ひとつこの点については、指定都市がほかのところはみんなとまることになれば、横浜も、全部入れないにしても、再検討の中で必要なものは入れたらいいと私は思う。そうしてまた、三十往復だけじゃなくて、先ほど副総裁も言うように、将来としては数もふやすことだろうから、そういう点もあわせて私は特に陳情書の趣旨を生かせるように、みんなが喜ぶような方法をひとつ考えてやってほしい、こう希望しておきます。
○岡三郎君 それはどういうことかというと、私はむずかしいことは言わない。国際列車というか、国際的に非常にアピールしている汽車ということになると、横浜はとにかく国際的には非常に有名なところですよ。これは日本発祥の地と言ってもいいと思うのです。そうすると、やはり外人が来たときに、東京から横浜に行くのに、ほかの線は何本もあるけれども、まあ、とにかく一ぺん「夢の超特急」に乗って横浜へ行ってみようという一つのコースも、かなり重要性を持ってくると思うのですよ。はるばると大阪まで行かないとしても、東京から横浜へ行きたい、これは自然の情で、また、横浜へ来た人が東京へ来るというのは、これは非常に交通量が多いわけですが、そのときに自動車で来るのもいいけれども、まあ、ちょっとでも「夢の超特急」に乗ってみようというふうに考えるならば、東京−横浜間は世界に宣伝するために非常に私は有利な路線だと思うのです。距離の長短ではない。運賃も安くて、ちょっと味わえる。大阪までわざわざ行く日程はないということで、名古屋までちょっと行って帰ってくるにはこれは無理だということで、やはり乗るとすれば、最高スピードのやつに乗ってみたいという気持ちになると思う。これはわれわれが外国へ行ってもそういう気持ちで、短時間に安い料金で味わえるならば、最高のやつに乗ってみたいという気持ちが強いと思う。そういうふうな国際的な観光というふうなこともお考えいただいて、やはりこれは御考慮願いたいと思う。単純に、いわゆるスピードアップするために、東京の至近距離にあるということだけではなくて、京都と大阪の間、どれだけの距離があるかなんという理屈は言いません。ですから、そういう点でひとつ別な角度から配慮願いたいと思う。これは私は非常なプラスになってはね返ってくるのではないか。これは国際的な宣伝ということを兼ねて、ひとつ総合的な見地から御考慮を願いたいと思うのですが、この検討はどうですか。
○説明員(磯崎叡君) 昨日、横浜からもそういうお話がございまして、すぐ引き続いて熱海、浜松、ほとんど各地から全部同じようなお話を伺いました。十分私どもといたしましても、新幹線の旅客の流れを見まして検討いたしたいと思います。
○岡三郎君 ぼくがあとで言ったことについては、どういう見解ですか。
○説明員(磯崎叡君) いろいろの角度から十分検討さしていただきたいと思います。
○吉田忠三郎君 かなり時間がたちましたからこれで終わりますが、先ほどの人の問題で副総裁が、必要がなくなれば置かない、必要があるものについては置く——これはごく自然なものの言い方だと思うのですよ。それは理論上そういうことが言えると思うのですよ。しかし、先ほど、まあいまのダイヤ策定についてもいろいろな御意見があるように、河村常務もお答えしたように、やってみなければこれはわからぬわけです。まだやってみないわけです。試運転の段階ですから。やった場合に、試運転でやっておったときよりかなり列車本数もふえてきますわけですから、当然いまより緩和されるということはないと思うのですよ、現実に。たとえば電車ですから、「はつかり」の例をとってみたり、あるいは湘南電車の場合に例をとってみても、かなり当初、機械的な事故がありましたですよ。それから最近の例をとってみますれば、例の青函の新造船の「津軽丸」、これもリモートコントロールで運転するからということで、例の四十一名かに要員を減らして、そのことはよかったか悪かったかは別として、これまたそんなに日時が経過しない間にかなりやはり機械的な故障が起きて、ドックへ入ったり何かしている例があるわけです。したがって、新幹線の場合も車両はともかくとして、すべて無線で運転台とそれからいまのATCあるいはCTCと連絡するようになっていますので、これはもう当局が宣伝しているようなことには必ずしも私はならぬような気がするのですよ。これもやってみなければわからぬことですけれども、そういう気がするのです。 そこで、相澤先生からいろいろ質問されてお答えがありましたから、これ以上こまかな話を申し上げますれば今度は労使双方で話し合う事柄がなくなろうと思いますから、私はあえてこまかなことは申しませんが、現状を、皆さんはおおむね当初はこの程度でやれるのではないか、業務上。ですから、それに見合う養成定員をきめて養成していったと思うのですよ。そこで、その後いろいろ種々検討してみたら、検修掛というものを置かなければならぬ。その置く位置も最前部に置く、こういうお話に変わってきておりますから、そういうことであれば、私はここでメンツにこだわらずに、養成していないとすれば、これからのやはり運転士の新陳代謝等々もあるであろうから、そういうふうに置きながら、やはり運転士ということで養成していくという手もやはり一つあろうし、十分私はこういう点なお検討の余地があるように考えますので、せっかく、きょうあるいは明日十分話し合うということですから、話し合って、いささかもこういう事柄について、いやしくも第三者機関によって、異なる意見だからといって裁定を求めるというような恥ずかしいことをしないように、これは私は答弁要りませんが、この際、強い要望をしておきたいと思います。私の質問は以上であります。
○岡三郎君 私は、過密ダイヤについて、時間がありませんから簡単にお聞きいたしますが、先般、副総裁にやはり質問しておったわけですが、最近において中央線の複々線化の工事がかなり進捗して、非常にありがたいと思うのですが、東海道線方面の輸送関係は、やはり新東海道線が十月一日から開通されても、通勤通学のこの状態は解消されない。で、いま日本的に見ても、東海道沿線の人口の膨張ぶりは、これは非常に異常ですね。神奈川が人口の数からいってみて、最も膨張率が高い、東京よりも最近は高いわけです。そういうふうな面で、先般、当委員会の事故対策小委員会の立場で、私と相澤委員と河野委員とで戸塚の駅の混雑ぶりを一つの例として調査したわけですが、まことに聞きしにまさる混雑ぶりですね。いま橋を広げたものをつくっていただいておりまするが、しかし、それもホームのほうが改造されない限り、非常にラッシュのときには危険状態が解消されていない。こういうことで、立花前東鉄局長が、この状態を何とか緩和したいが、まあさしあたってはホームの延長とか車両の増結とか、そういうことを一方では考えつつ、なお根岸線の延長等もこれは緊急の問題で、そういう面もさばかにゃいかぬし、それから現在の新鶴見に行っている貨物線を旅客線に改造して、そして、これを補う貨物線を引かなければならぬだろうし、この工事の計画は平塚までまずやるとしても、第二次として小田原まで行かなければこれは解消しないのじゃないか。いろいろな御答弁があったのですが、時間がかなり経過するとともに、最近における乗降客はふえる一方だとわれわれは考えておるわけです。こういう点で、この冬当面するところ、まず問題があれしてきて、事故が起こってからではおそいという点で非常に心痛しているわけです。当局側においてもかなり御検討されておるやに聞いておりまするし、先般の答弁においても、まだ具体的ではないけれども、こういうふうな考え方を国鉄は持って対処しようとしている。こういうときに新しい五カ年計画というものが登場しているわけです。こういう点について、もう少し具体的に答弁願いたいと思う。
○説明員(磯崎叡君) 実はおかげさまで東京付近の通勤輸送も、中央線のように少しずつよくなってきているのでございますが、やはりいま何と申しましても一番心痛いたしておりますのは、湘南地帯でございます。御承知のとおり、茅ケ崎、平塚付近に膨大な団地ができまして、約一万人以上の通勤客が来年の中ごろからふえるというふうに言われております。過般、住宅公団の副総裁とも、しようがないからおまえのほうでバスで運んでくれと冗談言ったほど、実は私どもとしても余力がございません。いま先生のおっしゃいました根岸線の延長、これをいたしますれば、少なくとも湘南方面のお客さんの大体三割は横浜で降りますので、その分は根岸線にかわってくだされば、ずっとこちらはすいてきますし、それともう一つ、いまのお話の貨物線に旅客電車を走らせまして新鶴見から品川に入れるという方法によりまして、もう一線つくったことになりますが、そういたしますと、貨物がなくなりますので、貨物のため、もう一本別線を平塚付近からつくらなければいかぬ、こういうことになっておりまして、これはいずれも今度の長期計画に最優先の問題として織り込んでおるわけでございます。 根岸線のほうは御承知のとおり、私のほうで実施いたしませんので、私のほうから建設公団に対しまして最優先の順位をつけまして、ぜひ根岸線と、関西のほうでございますが滋賀県の湖西線、この二つだけはぜひ最優先として取り上げてほしいということを私のほうから建設公団のほうに正式に要請いたしております。 それが一つと、それから、ただいまの第二東海道線のほうは、なかなか路線の計画等が発表されますと、すぐ土地代が上がりましたり、また用地の獲得に非常に困難を来たしますので、目下極秘裏にいろいろ図面を引きましてどこをどういうふうに通ったら一番安くて、しかも皆さんに迷惑をかけないで利用者が多くなるかということまで考えながら、ごく内々で図面を引いてみておりますが、外へ出ますとすぐ土地代が上がりますので、もうしばらく伏せておきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、今度の、いまこれから御審議を願う第三次の長期計画の最優先の問題の一つとして取り上げておる問題でございます。 横須賀線のほうは現在十二両ですが、それをいまとりあえず十五両運転を考えております。これは三両ふえますと約五百人ぐらいふえますので、一応横須賀線のほうは十五両運転をやることによりまして大体カバーできるのではないか。そうして根岸線ができれば、やはり横須賀線を利用して横浜へ行くお客さんが三割、東京へ七割くらいですが、この三割を根岸線に流せばずっと楽になりますので、十五両運転と、いまの根岸線の延長、これでやりたい、こういうふうに考えております。
○岡三郎君 そうすると、焦眉の急なんですよ、しかも金も要ることですが、さしあたってできる横須賀線ですね、ホームの延長とか、いろいろあるようですが、実際には、いつごろから十五両編成は実施していただけるのですか。
○説明員(磯崎叡君) 横須賀線の延長も、各駅全部ホームの延長を伴うわけです。そうしますと、たとえば踏切を閉鎖しなければならぬという問題もございますし、非常に地元との折衝に苦労を伴うので、四十年度一ぱいにできればいいほうじゃないかというふうに考えております。しかし、実は、昨日もいまの神奈川県のあの付近一帯の通勤対策をどうしたらいいか、とにかくここまでできてしまって、いまさら住宅公団のほうもあとに引けないということで、結局、私どものほうでかぶらざるを得なくなってくるわけです。時差通勤その他をお願いするにしても、いままでの計画の工事をもう少し早めるとか、また別の方法をいま考えておることもございますが、別の方法を考えるとか、そういうことをいたしまして、とにかく来年の中ごろにはまた膨大にふえるような様子でございますので、何とか糊塗策を講じなければいけないのではないか。いまの根岸線にいたしましても、第二東海道線にいたしましても、相当時間がかかる問題でございます。それまで待っていられない事態もくると思いますので、もう少し、いま関東支社に厳命を下しまして、具体案をつくらしております。普通の計画ですと、四十年度一ぱいというのが私どものいままでの計画であったわけですが、とてもそれでは間に合わないということになれば、何か別途の方法を考えなければならないと考えております。
○岡三郎君 副総裁も事態をよくわかっておるようですが、糊塗策にしても何にしても、非常に困った事態がくると思うのです、私自体考えてみても。それで、先般の前東鉄局長が言うには、今年の冬はどうしても間に合わない、間に合わないが、どういうことをしても明年の秋口までには何とかしなければ、この問題は放っておけない問題だ。これについて思うのは、東京都の水道対策、ぎりぎり困るのがわかっていて先手が打てなかったわけです。それで緊急事態になって、えいということでやったんじゃないですか。あれではちょっと困るので、したがって、やればやれるということで、最優先策のもっともう一歩先に行って、これやらぬというと、こぼれちゃって、それで、けが人が出てから、死人が出てからでは——私は大げさなことを言うようだけれども、そうじゃないと思う、正直言って。非常に住宅団地がふえてきて、自動車が、バスがかなり路線の拡張という形になってきておりますので、私の聞いたところでは、車内の車掌が説明しているのは、明年の秋には十五両になりますから、それまでがまんしてくださいと車の中で言っておりますよ、横須賀線の中で苦しいから車掌が説明して。これと一体、いまの答弁とどういう関係があるのですか。横須賀線の車掌から私はこの耳でちゃんと聞いたのだから。たいへんだねと言ったら、ええ、とにかくすぐには間に合いかねますけれども、来年の秋には十五両になりますから、それまでどうぞごかんべん願いますと車掌が汗出して言っておりますが、こうなりますと、これはうそだかほんとだか調べてください、こう言うと、いまの答弁で四十一年なんと言えば、これはまた車内ではうそ言っていることになるから。しかし、実際問題として、東鉄としてはそういうふうに従業員にも話をしておるのではないかというふうに考えますが、この点が一つ。 それから根岸線の問題については、横浜市当局も協力しますと言っています。これは建設公団のほうですが、しかし、従来、国鉄が根岸までやって肩がわりしたという例がありますから、この点についても、われわれとしても建設公団のほうに十分言いますけれども、やはりこれはみんなが思っている熱いうちにやるということは非常な協力を得る一つの問題だと思うのです。そういう点でひとつ最優先ということで、先般の田邊前政務次官が、測量を急いで、資金の問題があるけれども、これはいまの状態では利用価値が非常に少ないので、あれを延長して大船まで行けば非常な価値が出てくると言って、着工に非常に努力をすると言っておられましたが、こういう点について、かなり図上の測量から進んでおると思うので、この点については、もう一度また時期を経てお尋ねいたしますが、われわれのほうとしても、手をこまねいているわけじゃありません。何としても実際からいって、非常に湘南方面の乗客のふえ方が異常だ、そういう点が緊急対策ということになってくるわけですが、いまの点、さしあたっても踏切の問題、いろいろあるとしても、横須賀線はどうですか、秋口までにできますか。これは乗客に約束することを乗務員が言っております。
○説明員(磯崎叡君) その点はいますぐ即答できかねます。ごく最近、こういう問題を中心としていわゆる湘南地方の通勤対策の、関東支社と私のほうと特別な会議を持つことにしておりますので、もうしばらく御猶予願いたいと思います。 現在車内で言っていることにつきましては、よく調べてみたいと思います。
○相澤重明君 時間がないから私も言いっぱなしの形になりますが、辻堂団地、茅ケ崎団地、これはさっき言ったように一万人余、ところが、大船から、いまの国鉄の大船電車区がある、その裏に川が通っているわけです。それで藤沢に行けるわけです。だから、この前も、この湘南地方の人がお見えになって、総裁と河村常務おりますが、そのとき、陳情したとき私言ったのです。いまの桜大線の桜木町のところを川を通しているわけです。ああいうことにすれば、用地確保についてももう決して無理のない、ちょうど藤沢まで川が続いているわけです。ですから、鵠沼団地の人は、いま公団も入居者募集をやっておりますが、私は救済できると思う。 いま一つは、桜大線の場合に、大船にPXというのがある。米軍の倉庫がある。このPXが解除されるのです。これを、横浜市としてはここに駅をつくってもらいたい、こういう要望をしているわけです。これはやはり早くしないと、国鉄が一つのそういう桜大線を大船までいまの磯子から通すという希望持たれている、これを最優先に実施に移すように公団側に言われることははなはだ私も喜びですが、ぜひこういう国有財産をできるだけ無償でもらえるようにやることが私は大事だと思うのです。用地確保の問題もなかなかたいへんなことですから、そういうことで大船のPXのところに駅をつくって、国有財産を国鉄用地にもらう、こういうようなことも、米軍が移転をきめているのですから、横浜市はその跡地をどう使うかということを、神奈川県と横浜市が相談して政府にも要請しているわけですから、そういう場合も国鉄も頭に置いて進めてもらいたい。これはいまの通勤通学対策、輸送緊急需要の問題で大事なことですから、言いっぱなしですが、ひとつ検討してもらいたい。 それから最後は小言ですが、これで終わりますけれども、東海道新幹線が十月一日に開業する。私どもにも招待券出してもらったわけですが、それはそれとして、東海道新幹線の通ったところの問題で、用地等の被害を受けた者に対して、補償問題で解決していない。現に私の親戚がそうなんです。私の家は横浜市の戸塚区阿久和町というところの旧家です。ところが、私の家のおじいさんのなくなったところのお墓のそばをいま東海道新幹線が通っている。私のおじの家は、新幹線が通るために、おもやを全部どけたわけです。屋敷のどまん中を、七百年から続いている家を屋敷全部どけてしまったわけです。そうして新しいところに家をつくった。ところが、その問題が解決していない、残地補償の問題が。こういうようなことをやるときは、ぼくらに協力してもらっておりながら、いざとなると、あとのことはどうでもいいというようなことはまことにけしからぬと私は思う。これは私の自分の家なり親戚の家のことだから、なかなか言いにくいことだったけれども、もういよいよ営業開始を目の前にすると、私どももそう黙ってはいられない。早急にひとつ、これは和泉というところです。横浜市戸塚区の和泉という町の石川英寿というのが当主です。私のおじですが、自分の屋敷を全部東海道新幹線に取られて、しかも、その両端もほとんど自分の土地なんです。それを提供しておって、しかも、残地補償の問題が解決していないのですから、あまりにもひどいです。そこは、いま試運転では二百十キロで走っています。ですから一番いいところです。一番いいところがまだ解決していない。 それからいま一つ、これは私が神奈川県の出身ですからあれですが、湯河原の問題、南郷山トンネルの冷水の被害、それからあそこを掘ったために紺屋さん——染物業の人がいままで井戸水を使っておったのが、井戸水が出なくなって商売あがったりなんです。あるいはいままでは水を町に売って商売しておった人たち、生活をしておった湯河原の地主さんが、国鉄が新幹線を抜いたために水が出なくなった、水がかれてしまって営業ができない、つまり商売ができない、生活ができない。こういうことで、すでに陳情書も出してあるわけです。そういうことについても、いまだに最終的な回答がなされていないのです。私は、こういうことはあまり言いたくなかったけれども、しかし、もう十月一日開業というのに、そういう陰で泣く人のあるということは、ホームの陰で泣いていたなんていう話どころじゃない。これは私としては黙っていられない。だから、これはひとつ副総裁も常務もいらっしゃるので、こういった問題をお調べになって解決してもらいたい。誠意をもって話し合いに出してもらえば、私は応ずる用意があります。少なくとも、あまり文句も言ってこないわ、催促もないからほっておいていいなんていうことはけしからぬです。この点どうですか、副総裁。
○説明員(磯崎叡君) 残地の問題は、大部分解決しておりますが、なかなか先さまのむずかしいところでは必ずしもいっていないところもある。それらにつきましては、十分具体的に事情を、私もずいぶんいろいろな方からそういう御苦情を承りまして、ずいぶん解決いたしておりますので、いまの問題につきましても、さっそく誠意をもって取り計らいます。
○委員長(野上進君) 本件についての調査は、本日はこの程度にいたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(野上進君) 速記を起こして。 次回は十月二日午前十時から開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十分散会