オリンピック準備促進特別委員会 第4号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/02/19
会議録
○委員長(佐藤尚武君) ただいまからオリンピック準備促進特別委員会を開会いたします。 オリンピック東京大会準備促進に関する調査を議題といたします。 本日は競技施設等の準備状況に関する件、記念貨幣の発行に関する件、衛生対策に関する件、入場券に関する件、選手強化対策に関する件、以上について調査を進めます。 なお、本件調査のために、委員長は、参考人としてオリンピック東京組織委員会事務総長与謝野秀君、同事務次長佐藤朝生君、日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部本部長大島鎌吉君、日本交通公社副社長津田弘孝君、以上の方々に御出席を願っております。 では、先日、オリンピック競技施設等を視察されました佐藤オリンピック担当国務大臣から、その準備状況について御報告をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 私から、監査の概要並びに私が見てまいりました点を報告いたしたいと思います。 この種の監査はもうすでに今回で三度目でございます。今回は、建設省関係のオリンピック関係施設、道路の工事現場等の査察をいたしたのでございますが、その査察に私どもオリンピック担当大臣、あるいは建設大臣、総務長官、この三者が同行した、こういうことでございます。 建設大臣が委嘱しました評論家、学者、報道関係者、これからなります査察員がそれぞれ専門的見地から現地の実情を調査するのが本旨でございますが、同行いたしました政府の責任者としてもつぶさに現場の視察をすることができまして、工事自体がほぼ順調に進捗しており、所定工期内の完工に自信を得たこと、また、工事実施上のこまかい問題点などの認識をなし得たことなど、得るところが非常に多かったと思います。 オリンピック担当大臣といたしましては、四カ班の査察グループのうち第二班に建設大臣、総務長官ともども同行いたしたもので、全般の認識は得ておりませんが、いずれ他の班の査察員の報告を聴取して、改善すべきは改善して、オリンピック関係工事の円滑な実施を期したい、かように考えております。 第二班関係の工事の実施に関するおもな所見について述べますると、まず、ワシントンハイツ地区については、国立屋内競技場、オリンピック記念館、NHK放送センター等の施設の工事、これはなかなかの大工事であります。また、新しい斬新な設計のもとに行なわれております。関係者の昼夜を分かたぬ努力で予定どおりの進捗状況にありまするので、私どもはただいまこの工事については安心しておるような次第でございます。選手村に充てられます米軍家族の住宅は、十数年を経過した木造家屋が大半でありますが、これが改修は新年度から実施する計画と聞いております。この選手村は環境がたいへんよろしいのでございますが、しかし雨漏りがあったり、あるいは水洗便所が不十分であったり、その他破損しておる部分もありますので、修理とは申しますが、これはこまかな修理を必要とするのではないかと、かように考えておりますので、これを担当いたします方面につきましては、特にそれらの点に万全を期するよう注意するつもりでございます。 国立競技場は、すでに工事は完成しておりますが、正面ゲートとなる部分の前庭の整備が実施中で、移転補償は解決し、これは期日までの完成は問題ないと確信しております。 プレスマンハウスも予定工期よりむしろ早く、八月十五日完工を目標に目下五〇%の進捗で、心強いきわみであります。 なお道路関係で、ワシントンハイツ周辺の補助五十三号、補助百五十五号、補助二十四号、これらもそれぞれ円滑な進捗状況であります。 以上の中枢部の施設の視察は全査察員の合同査察に同行したものでありますが、午後からは、われわれは第二班に同行し、青山六丁目を経て放射四号の視察に出発しました。問題の大東塾の移転も建設大臣のあっせんですでに解決しており、三軒茶屋付近の未解決家屋、これが二件ありますが、これも土地収用委員会の裁決を待つばかりとなっておりますので、ほぼ解決しており、工事の進捗に支障はないものと考えております。 東京都の事業として実施しております駒沢公園整備、スポーツセンターの造成事業は、四十五億円(起債が三十億円)の事業費をかけておりますが、きわめて順調に進捗中であり、問題はないものと思います。 次は道路関係でありますが、補助百五十四号と放射四号の合流点で玉川電鉄の線路移設工事が実施中でありますが、これは七月には完成の予定であります。また環状八号で多摩美術大学が未撤去でありまするが、これも三月末撤去で話がついておるということであります。ただ民家二戸につきましては、強制収用手続をしなければならないように思います。 問題の環状七号線の視察に入りましたが、本路線はオリンピック道路中でも最難関の工事であり、また最重点と考えて努力しているものでありますが、宮ケ丘付近の住宅六ないし七棟、これが未撤去のほかは、用地、物件関係は解決済みであります。工事はほぼ九〇%程度の進捗にあります。この路線の特色は立体交差工事の多いことでありますが、放射三号線、補助四十九号線、放射四号線、補助五十二号線、補助五十一号線、小田急、井の頭線、京王線、補助六十二号線等、さらにまた青梅街道で中央線との立体交差がございますが、その工事もおおむね順調にまいっております。ただ、甲州街道との交差が平面交差でありますことは非常に問題でありますが、これはいずれオリンピック後に改修予定であります。また中央線との立体交差は九月二十日完工の予定でありますが、現在環状七号線の幅員は十分でありますので、それまでの間にあっても交通量に対処して何らか打つべき手はあるように考えております。特に環状七号線の視察で痛感させられましたことは、車道の工事を重視するあまり、歩道工事が不備であります。これは査察員のきつく指摘されたところでもあります。 最後に、武道館の現場を視察いたしたのでありますが、これは突貫工事で、昼夜兼行でやっております。順調に進んでおりまして、ほぼ四〇%強の現況でございます。 以上が視察のあらましでありますが、オリンピック工事をかなり無理をして強行しておる立場のものといたしましては、あくまで工期内に完工を目ざし、同時に、地元民への迷惑もできるだけ避けて円滑に推進したいと考えております。 なお、一挙に短期間内にこれほどの大量工事をかかえ込んでいる国はまず他に例を見ないと思いまするが、オリンピックを契機とする各種公共的工事の完成により、一般国民の住宅環境施設等の劣位も徐々に挽回して、国民生活水準の向上に一段の努力を払いたいものと痛感している次第でございます。 簡単でございますが、以上報告をいたします。
○委員長(佐藤尚武君) それでは、ただいまの大臣の御報告に対しまして質疑のおありの方は、どうぞ御発言をお願いします。
○千葉千代世君 いま、大臣の御報告の中に、歩道の工事についてきつく注意したというようなことをおっしゃられましたが、具体的にどのようにしろというお指図でございましたか。
○国務大臣(佐藤榮作君) これは、御承知のように環状七号線を見ますると痛感するのでありますが、歩道のほうに物が置かれたり、あるいは排土をそのほうに持っていったりして、とにかく歩道ということが体をなしていない。したがって、雨が降ったりなんかいたしますと、歩行者が非常な不便を感じておる。どうも工事そのものが車道というか、自動車には敬意を表しているが、人間の歩くほうの道についてはどうも敬意を表していないのじゃないか、この点はまことにまずい、もっと人間のほうを大事にしたらどうか、こういうことが監察委員のほうから強く出てまいりました。これについては、予算上の問題もあるようですが、この工事を指導する上におきまして、いまのような歩道そのものの扱い方ではこれはいかにもまずい、地元のある程度の負担も必要とするようだ。したがって、全部が舗装もされておりませんが、あるいは簡易な敷きものをしておるところもありますけれども、そういう歩道自身についても本来の予算的措置を講ずべきではないかということが一点と、もう一つは、その工事中に特別に歩道についての有効な方法を講ずべきではないか。そうでないと、工事が進捗しておる間にたいへん歩行者は迷惑を受ける。これではたまったものではない。ことに子供などはたいへんだと思うから、これをひとつ注意なさい、こういうことでございます。
○千葉千代世君 私はいま清水谷の宿舎からここへ来ますけれども、ほんとうならいい散歩の距離なんですけれども、それがもう全然あぶなくて通れないのです。それで、工事をなさっていらっしゃる方々もいろんな方がございますから、物を持っていても、人が通っても、かえってこちらからごめんなさい通してねと言わないと、傍若無人というのか何というのか、おれたちはオリンピックのためにこんなにやっているのだというような、つまり何を犠牲にしてもいいというような態度が多いのです。ですから、あそこはもうほとんど歩けません。けれどもあそこにはまだお店がございませんからまあまあですけれども、お店のありますところは、お店の損害というものは非常なものだそうですけれども、そのお店に対して補償とか、それから長く営業が妨害されて、何かお見舞い程度のことでもしてあるのでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(佐藤榮作君) あまり詳しいことは私任じませんが、地下鉄工事などで商売ができなくなった、こういう例でそれぞれ交渉を持っていることは私も存じ上げております。しかし、そういう事柄がいかに処置されたか、そこまでは聞いておりません。ただいま問題になりますのは、むしろそういう地下鉄工事でなくて、国あるいは都が工事を遂行しておるそういう場合においては、でき上がった後を楽しみにしている、こういう意味でしばらくしんぼうしているのだが、歩行者自身はそういうわけにいかない。商売のほうはしばらくしんぼうはしてくれても、歩行者のほうはそうはいかぬのだから、もう少しこまかな注意をしてくれろ、こういう御注意がありまして、それぞれ処置したはずでございます。
○千葉千代世君 しばらくがまんするという方は、わりあいに生活に困らない方で、もう限度がきているとい方がかなり私どもの聞きます範囲では多いのでございます。ですから、これはやはりみんなで協力していくという中に、たまたま道路に面したお店だけが、いつまでもいつまでも——率直に言って、考えればみんなが総合的にそこを一生懸命やれば早く済むところを、一つぼちりやり、また次にやり、またぼちりやりというふうで、日数が意外に多い。しろうと目で見ても、なまけているというわけではないのですけれども、どこがどうなんだか全然見当のつかないようなやり方を毎日うちの前でされているということは、なかなか忍びがたいということをかなり聞きますが、そういうことは御視察になって、商店や何かからの申し入れをお聞きになったでしょうか。
○国務大臣(佐藤榮作君) そういう話はあまり聞きませんが、私もいま言葉を非常に慎んで申し上げたつもりなんですけれども、とにかく工事施行中は非常に不便、不都合があるに違いない。しかしながら、でき上がってしまいますと、たいへん便利になる。そうなるとまた繁盛する、こういうようなことで大体了承して下さる。だからむしろ舗装、あるいは道路をつくること、そういう意味では、受益者としての負担すらむしろ逆に要求しているところもある。しかし、今の国内の事情だとそういうことはあまり申しておりませんが、しばしばそういう問題も起こるのです。で、問題は道路をつくる、ことにオリンピック関係の道路だと、非常に急いでおりますから、各方面の協力を一番必要とする。しかし協力にも限度がある。そういう意味で、その不都合をできるだけ少なくしよう、ただいまのような歩行者にしても、あるいはまた店にも全然入れないようにしてはこれは困る。店にも最小限度入れるようにすれば、その意味でまずお得意さん等もあるのだろうから、しばらくしんぼう願う、こういうことを実は申しておるというような状況でございます。深い御理解をいただかないと、これはなかなかできないというふうに思います。
○千葉千代世君 重ねて言って恐縮ですけれども、でき上がってしまえば繁盛するのだというのは、やはりよほど大きなお店であって、道路が広くなることはけっこうですが、広くなったために買い手が、向こうの人が渡ってくるということもないので、これはなかなかかえって、商売繁盛するのだというけれども、実際的には商売のほうからいうと困るという方も、率直に聞いているわけです。しかし、これはそのことを論議する場所ではございませんので、どちらにしても、できるだけ被害を少なくしていくということに具体的な御指導をしていただきたいということを申し添えておきます。
○柴谷要君 私は、前回大臣に御質問申し上げたときに、遠からずオリンピック施設の問題、あるいは関連問題について査察をするという御答弁をいただいて、実は大いに期待しておった。期待の中にも二通りある。一つには、オリンピックの施設の進行状態を促進させる、あるいはその施設を施すために都民にたいへん迷惑をかけている、こういう点は、査察の結果大臣から適切な手が打たれる、これが一つであります。もう一つは、大臣の査察ということが行なわれますと、報道関係がその査察の状態等を全国民に機関を通じて知らせる、これはいい機会であるからオリンピックの熱を上げるために、担当の大臣である佐藤さんは大いにオリンピックのPRをする、こういう二つのねらいを持って査察をされるのではないかということで、大いに期待をしておりました。たいへん御苦労さまで、御視察をいただいたわけでありますが、その晩のテレビ等を見ますると、施設はよくできているということだけで終わってしまっている。これではいささかどうも気合い抜けがいたしたわけでありますが、大臣はそういう機会をとらえて、都民が日常工事等でいろいろ迷惑を受けておる、しかし、これもただいま大臣から御答弁がありましたように、りっぱに施設ができればまた還元されるということでまあしのんでいると思うんですが、そういうところへ大臣のあたたかいことばが一つ出ると、まあまあわれわれもこうやっていることは大臣自身も知っておられるんだということで、また不満の解消にもなるんじゃないか。それと同時に、オリンピックというものは国が全力をあげてやっておる世界の盛典であるし、祭典であるから、とにかくまあ国民は眼をこちらへ向けてくれということを大臣にPRしていただけるものかと思ったら、これが全然ない。これは担当国務大臣としていささか私はもの足りない感じがしたわけでありますが、特に大臣は常日ごろ尊敬をしておる方でありますから、率直に申し上げるのでありますが、機会あるごとにひとつPRをしていただくということが、いま三〇%にも足りない入場券等が売りさばけるもとになるんじゃないかというふうに思いますので、そういう点に対する御配慮がなかったものか、お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 夜どんなテレビが出たか知りませんが、これはおそらくその一部を再現したものだと思います。もちろんこの問題で、この報告にもいたしましたように、たいへん皆さま方に御迷惑をかけておる、その点はしばらくごしんぼう願うと、この前ちょうどここでそういうお話をしたばかりであります。またこの査察は、今回は主として工事の進捗状況を見る査察でございますが、一回と二回では、都民の皆さん方の迷惑、それを一体どういうようにごしんぼう願えるか、またどういうような対策を立てるか、これが建設省で一番くふうしたことでございます。前二回において特にそういう点を取り上げたのでございます。今回におきましてももちろんそういう点を取り上げておりますから、先ほど来問題になりました歩行者、歩道、そういうものも私どもがやはり見て、これは必要なことだ、あるいはまた踏み切り——中央線との立体交差、これは中央線を上げるのですが、しかし、それなど現場を見ますと、平面である七号のほうの幅員は非常に広いんですよ。ところが、踏み切りのゲートは昔のままでその半分なんですね。これはゲートはもう少し広げたらどうか。こういうような点も実は注意をしたのであります。これは柴谷さんもよく御承知のように、鉄道側の問題じゃなくて、東京都が要求してくれば鉄道としてはそういうような踏み切りにいたしますと、かように申しておりますが、しかしお互いにもう少し親切な心がけがあれば、その踏み切りを広げる。そうすると、車が停滞しないでスムーズに流れる。あそこは中央線で非常に列車の数は多うございますが、それにいたしましても、四列あるいは三列ぐらいで車が流れれば、あの列はつくらなくて済むだろう。そういうところも実は注意をしたのであります。私どもは、大まかな見方もしますが、案外多数の人を連れて行っておりますので、こまかな注意もいたしておりますので、これは非常に沿道の方々には今回の査察は期待が持たれたんじゃないか。また、ただいま御指摘になりましたような点について、私どもなお一そう注意はしますけれども、もっとあたたかい思いやりのあるやり方をしろという御注意は、しごくもっともでありますので、私どもいままでも考えておりますが、さらにさらに足らない点は努力してまいるつもりでございます。
○柴谷要君 もう一つ。今回の大臣の査察で、現場の諸君も激励をされたことでありますから、かなり工事もこれから急速に伸びることと期待しておりますが、これでオリンピックまで査察はやらない、こういうことではなしに、状況の変化によっては御視察をなさる、こういう御予定でおられますかどうか、これを最後にお聞きして終わりたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今回の査察で、非常に私は得るところがあったように思いますが、しかしこれはやっぱり一カ月ぐらいたって重ねて見ることによって、これが非常に生きてくるように思います。いずれにいたしましても工事は完工させなければならないし、また、私どもが注意をしたそれらの点について、沿道の方々がとにかくしんぼうのいくような状況になるかどうか、それらのものも、重ねて見ることによって改善の注意をしたあとを私どもが見ることができる、かように思います。
○岡田宗司君 二、三お伺いしたいのでありますが、いまの御報告で、大体大臣のほうにおいても施設及び道路等はオリンピックまでに完成する、こういう見込みでございます。私どもも見ましてそういうふうに感じておるのです。ところが、道路の問題について、若干の個所において、やはり居すわったまま動かないところがある。特に青山六丁目の青山学院のすぐへいぎわのところに、ある右翼団体の事務所と申しますか、そういうものがありまして、すっかりその辺は道路が完成しておるにかかわらず、その占拠します数軒は動かない。あれはお気づきになりましたか。あれに対して何か措置を講ずるように御命令なさいましたか。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま報告をいたしました大東塾関係というのがそれでございます。これは二月一ぱいでこれを除くといいますか、住まいを他に移す、こういう事柄をはっきり申しておりますので、最近に片づくだろう、もう二月もあとわずかしかございませんから。あの建物自身が見かけは非常にきたない建物ですが、鉄筋コンクリートでできているので、その工事関係がしばらくかかるだろう、しかしそれにいたしましても四月ぐらいまでには全部ができるのじゃないだろうか、かように申しております。これは建設大臣がはっきり申しておりますし、私もその間に約束をされた書きものも見ております。したがってこれはできるものだと思います。 その他、ただいま報告いたしましたように三軒茶屋付近、これは特別な考え方のようですが、これなども、せっかく道路ができてくるのに、ああいう形で残ることはまことに残念だ。主義主張はともかくとして、お互いに協力する、こういうことでないと道路はなかなかできにくい、かように思いますから、それぞれみんな必要な手続はとる、どうしてもどかない者に対しては収用法も適用する、こういうような処置をとっておりますので、それぞれが期日までには間に合うだろう、かように思いますが、しかしその他ができてまいってくると、ああいうようにぽつんと残っておるものは、そこに住んでおるわけにもいかないだろう、普通の心臓ならば必ず変わるだろう、こういうように私ども思いますので、それよりも工事上、これを特別に非難することのないように、そうして協力を得るように円満な方法をとりたい、かように考えておる次第でございます。
○岡田宗司君 とにかく三軒茶屋、それから目黒にありますね、あの二カ所は急がないとかなりあとまで支障を来たすので、この点はぜひひとつ強力に進めていただきたい。 それからもう一つは、今度は施設とそれから道路を御視察になったようですけれども、実はこの前の委員会で、東京都関係の方あるいは国鉄関係の方に来ていただきまして、いわゆる都市美化の問題について、いろいろと質疑をしたわけでございますけれども、たとえば鉄道沿線の立て看板にいたしましても、駅あるいは駅の構内のきたない広告等にいたしましても、前々からこれはだんだんやめていくんだと言ううけれども、あまり効果はあがってない。こういう点について、まあお気づきのことと思うんですが、有効な措置をとっていただきたいと思うんです。特に私はできないことじゃないと思うんです。京都なんか府と市が非常に前々からこの問題については熱心でありまして、条例もつくって、そして京都へ入りますというと、立て看板もないし、きたない広告もまあ非常に少ない。ところが神奈川県、埼玉県はまあこのオリンピックに関係のある県でもありますし、また、来た人たちの交通の多いところでありますが、これらの沿線の立て看板あるいは国鉄の駅の構内はもちろん、私鉄の駅等につきましては、これはみっともなくて何とかしなきゃならぬという気がするんですけれども、依然として有効な措置がとられてないように思うんですが、これはやはりひとつ大臣のほうから、たとえばそれぞれの県に条例を作って、こういうものの撤去についてすみやかに行なえるようにしてもらうように何か措置を講じられる、あるいは国鉄なり私鉄なりのほうにお話しになって、せめてオリンピックまでにはそういう点をきれいにすると、何かそういう処置をとっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤榮作君) これはオリンピック担当大臣としては、きれいなものにしたいとかねてからそういうことを考えております。街路をきれいにする、さらにまたいま言う広告なども常識的なものにしたい、場合によればそういうことを全部やめてくれれば非常にけっこうだと。しかし、これは御承知のようにそれぞれの自治体がやっておりますので、なかなか思い切ったことができないというのがいまの現状でございます。しかし、私ども、ひとりオリンピックばかりじゃなく、新しい文化国家、そういう意味の国づくりから見ますると、どうしてもある程度の自省があってしかるべきじゃないだろうか、こういう意味でモデル条例とでも申しますか、そういうひとつ条例でもつくってみようかと、こういう計画があるようでございます。こういうことは各方面の英知によらないと、これは一部だけで簡単に処理はできない、あるいはまた命令的になりましても困りますから、自然にそういうことが解決するようにいたしたいものだと、かように思います。
○岡田宗司君 いまのような御配慮でやられることはけっこうですけれども、とかくそういう方式でやりますと時間がかかる問題があるので、何といったってもう二百三十日ぐらいのものですから、やはりそれに間に合うように急いでいただかなきゃならぬのじゃないか。こういうふうに気分が盛り上がってくれば、たとえば国鉄にいたしましても多少広告料の問題もありましょう、私鉄にしてもありましょうけれども、しかしそこはまあ寄付をするつもりで何とか話はつくのじゃないかと思うんですがね。ことに運輸関係には非常に強い関係を持っておられるんですから、あなたのほうからお話しになれば、そこいらは常識的に拒否されないでやられるものと思うんです。それから東京都にいたしましても、神奈川県、埼玉県あるいはその他の県にいたしましても、おそらくもう少しこれは、政府側のほうから、命令ではなくても、勧奨とか何とかというような手で、あるいはいま言ったモデル条例などを早くつくって措置をされれば、私はそれぞれの県等ももっとやりいいと思うんです。ひとつ急いでやっていただきたいと思います。
○河野謙三君 国務大臣お急ぎと思いますが、簡単に二、三お尋ねします。 先ほど千葉委員からの御質問にもありましたが、歩道の問題ですが、通常時におきましてのこの車道と歩道の一つの規格はあると思う。しかしオリンピック開催時だけを考えますと、一つの例がモータープールの関係で、競技場周辺まで自動車で行けるという人は非常に数が少ないわけですね。大部分の方は、たとえば渋谷の駅をとれば、渋谷の駅から神宮まで歩かなければいけないと私は思う。早慶戦がありましたときのことを考えましても、あの青山の通りの歩道というものはたいへんなものになります。まして今回オリンピックが開催されまして、大部分の人があの青山の通りを歩かなければいかぬ。歩きたくないけれども歩かざるを得ない。こういうことになってきますと、オリンピックの開催時に関しては、歩道というものがあまりにも私は狭過ぎるのじゃないか。そこで歩く方のために、あの青山の通りの歩道以外に、何か準備委員会のほうでお考えになっているかどうか。これをひとつ、もしなんでしたら与謝野さんもおられますが、佐藤国務大臣お聞き取りの上で、ひとつ与謝野さんからもお話を願いたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまお話しのように歩道と車道、これは通常時を考えている。したがって、オリンピックのときはたいへん狭隘を感ずると、現に慶早戦でもこれはたいへんだ、そういうことを考えると、オリンピックはどうするのだというお尋ねですが、いままでのところでは、いまさら歩道を広めるというわけにもなかなかいかないだろう、しかし少なくとも車を入れない地域はできるだろう、あるいは車を非常に制限する方法はあるだろう、そういうところについては歩くところも広くなるだろう、その前にやはり一時に出てこないように、競技場でお客さんをとめておくことはできないだろうか。そこでいろいろなアトラクションその他を考えているようで、そういう事柄も、こういう非常時と言っちゃなんですが、多い客に対する対策として、ある程度足どめをするような魅力のあるものを催す、こういうことも考えているようであります。したがいまして、これは見に来られる方々、参加者の方々の御協力を得ること、これは何よりも大事だと、そういう意味におけるPR、これこそは私どもの仕事だろうし、組織委員会が特に注意すべきことではないだろうか、かように実は考えている次第です。
○河野謙三君 今回の査察の対象には、このモータープールやホテル等は入っていないようですが、いずれそのうちに一番問題になるのは、私はむしろモータープールでありホテルだと思います。これは査察されましたあとで、またひとつ伺うことにしたいと思います。いずれにいたしましても、もう二十分の一ぐらいの人が車を利用できるので、あとはあの周辺の駅から歩くということになるのじゃないかと思う。でありますから、一方車道のほうでも、車を一定時間とめちゃって、そこをみんな歩かすというなら、それも一つの方法ですが、ただ車は走らす、歩く人は歩けというのではとかく問題である。まさか時差出勤というわけにもいかないと思いますが、この点はいずれ次回に伺うことにいたします。 この機会に、しばらく問題になっておりませんが、経過を伺いたいのですが、インドネシアの東京大会参加の問題、当時のオリンピック担当相の川島大臣等が非常にごあっせんの衝に当たられ、ここにおいでの与謝野さんもその衝に当たられたようでありますが、その後どういう経過になっておりますか。相変わらず政治的にはアジアの問題は非常に複雑のようでございますが、これが間違って、またつまらぬスポーツの問題が政治問題になることも私はこの際非常に警戒しなければならぬ、かように思いますが、大臣、その後インドネシアの問題で経過をお聞きになっておりましたら、今日までの経過をひとつ御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のような経過をたどって今日まできておりますが、あまり現状においては変化がないといいますか、主として今までのような経過と、その一語に尽きるのじゃないだろうか、かように考えております。しかし、いずれにいたしましても、私ども多数の国が参加することは望ましいのでありますので、在来からオリンピック準備委員会がとっているその態度、並びに政府がこれに協力しているその態度——日本の政府ですね、その態度は変えないつもりで依然としてインドネシアの円満な加入、そういう方向への努力をしているというのが現状でございます。
○河野謙三君 経過はあまり変化はない、しかし、今後ともオリンピック開催時までにはインドネシアの参加ができるように日本は主導的立場であっせんにつとめる、こういうのが現在の政府なれ日本の体育関係者の心がまえである、こういうふうに承知してよろしゅうございますか。
○国務大臣(佐藤榮作君) さように考えていいと思っております。
○河野謙三君 与謝野さんにもちょっと伺たいのですが、どうです、その点は。
○参考人(与謝野秀君) ただいま佐藤大臣が述べられましたことを補足して申し上げます。 根本的の態度につきましては、何ら変わったところはないのでありますが、ただ問題は、IOC——国際オリンピック委員会とインドネシアとの関係になっておりまして、今回のインスブルックのIOCの総会において、実は昨年の十月バーデンバーデンで決定をみたこと、つまりインドネシアのオリンピック組織委員会がオリンピックの精神を順守するならば、大会の資格停止を解除する、こういう方向について何ら正式にインドネシアに通知していないから、インドネシアのほうからも何も返事が来ない、したがって、これを正式に通信してやろうという決定が今度とられたのであります。そこでこういう文書がインドネシアのオリンピック委員会にまいりますと、なかなかこの回答等もむつかしい問題も起きてこやしないかというようなことも私はかねて心配しておったのでありますが、これにつきましては、日本オリンピック委員会いわゆるJOC、並びにIOCに出席されている東委員が主としてインドネシア側といろいろな非公式な接触も持っておられるようでありまして、われわれ組織委員会といたしましては、政府の御了解のもとにできるだけインドネシアに参加していただきたいという方向で進んでいるのでありますが、現状において何らまだ局面が打開されてはおらないというのが現状でございます。
○河野謙三君 与謝野さん、ちょっと重ねて伺いますが、そうしますと、オリンピック参加にあたって、インドネシアの過去において犯した一切の違法行為はこれはとがめない、あくまでも前向きに、もし今度参加する気持があるならば、オリンピック憲章をよく守ってやるというのならば、ぜひおいで下さい、過去は一切問わない、こういうことにきまったわけですね。
○参考人(与謝野秀君) 過去は一切問わないということが文章で書いてあるわけではないのであります。過去のことは問うてないのでありまして、将来オリンピック精神を順守するかどうかということでIOCが納得する、つまり昨年の十月の総会の空気は非常に好転していたということを東、高石両委員から伺っているのであります。
○河野謙三君 IOCの問題に私がどうこう言う資格もありませんし、また言ったところでむだなことでございますが、私は過去は一切問わないという表現はしておりませんけれども、内容はそうでございますね。これは私は非常に悪例になると思うのでございますが、そこら辺のところをどういうふうに解釈されておるか。インドネシア以外にもたくさん問題がある、ただ表に出ないだけであって、たくさんある。極端にいえば全部やっているわけです。ただこれは、私が前段申し上げましたように、私の申し上げることでありませんけれども、いずれにいたしましても、せっかくあっせんの労をとられたのでありますから、これが実を結びませんと、私は日本としても非常に体面上工合が悪いことになると思うので、私はやる以上はもっと積極的にごあっせんを願ったらいいんじゃないかと、こう私は希望を申し上げておきます。 それから佐藤国務大臣にひとつ。従来オリンピックが開催されました場合に、長い間オリンピックに貢献した人が褒章を受けておる例がある。日本で申すならば、たしか津島さんはお受けになっていないかもしれませんけれども、東龍太郎さん、田畑政治君、嘉納治五郎さん、こういう方がドイツにおきまして開催されましたとき、私が現にまいりましたヘルシンキにおいてオリンピックが開催されましたとき、それぞれ功労章と申しますか、勲章と申しますか、こういうものがその国から出されておるわけです。たまたま本年は、日本的にいうならばオリンピックは古稀を迎えたわけです、七十年ですから。この機会に日本政府から何かIOCの功労者等に対して前例もあることでありますから、現にわが国のスポーツ功労者が外国へ行ってもらった例もあるんですから、そういうことをおやりになったらいいんじゃないか。私は、ここに岡田さんなり柴谷さんがおられますが、勲章と申しましても、これはあなたたちが問題にされる勲章とは性質が違いますから、こういうことはぜひこの機会にやられることが非常にいいことじゃないか、かように私は思いますが、突然のことでございまして、大臣にそれはやることにきめましたという御返答をいただこうとは思いませんが、これは一考に値いすることかどうか、その点をお伺いいたします。
○国務大臣(佐藤榮作君) これはたいへんいい御提案だと思います。ただ、いずれにいたしましても日本にある勲章、これはある程度作ってありますが、これをそういう機会にどのくらい出すようになるか、これは数の問題が一つある。また日本の在来の勲章でなしに、特別にオリンピック功労章とでもいうような、勲章と申してもけっこうですが、そういう特別なものを作るとすれば、これはできるだけ早目にそういう相談をしないといかぬと、こう思いますので、その数量その他もいろいろ考えてみなければならぬことじゃないか。私はたいへん突然のお話ではございますが、いい進言といいますか、提言のように思いますので、これは私はオリンピック自身においてもそれを考えるべきじゃないだろうか。ただいまのところ間に合いますか、そういう意味のものを準備委員会のほうでも考えられて、それを政府が協力する、こういうことが望ましいんじゃないだろうか、かように思いますので、ただいまの提言は私ほんとうに真剣に考えるべきじゃないだろうか。ことにもうだんだん差し迫ってまいっておりますので、こういう機会に超党派でこういうものを考えろとおっしゃるならば、これはたいへんけっこうなことのように思います。
○河野謙三君 非公式の発言でございましたが、柴谷さん、岡田さんのほうも、この勲章という名前がいいかどうかわかりませんが、こういうことについては御賛成のようでありますから、当委員会に関する限りは、私は自民党の各先生方もおられますが、超党派で満場一致と思いますので、これはひとつ十分しかも早く、ひとつ結論を出して天下に発表をしていただきたいと思います。なお、私はこれはちょっと佐藤さんのほうでも問題があるかもしれませんが、具体的な例を申しますと、八十六歳になった高石真五郎さんという現在なお、かくしゃくたる体育功労者がおられます。こういう天下万民だれも平沼さんなきあと、スポーツの父として尊敬されるような方も日本にあるわけですから、こういう方も私は対象に入れることも考えていただけるんじゃないか、かようにも思います。この点をつけ加えて希望を申し上げます。 それから、これは津島先生が何かあとで御質問があるそうですが、私は佐藤国務大臣がおられるところで、国務大臣から直接か、もしくは大蔵省のほうに伺いたいのですが、この間、新聞にオリンピック記念貨幣発行というのがありましたね。あれは私は閣議でも出たことと思います。この内容についてとやかく言うのじゃございませんが、とやかく言うのじゃなく賛成でございますが、あれを出しますと為替管理の関係からいきまして、大蔵省では当然外国人があの記念の貨幣を持って帰られるような法的措置をとられなければいけないのじゃないかと思いますが、その点は何か閣議等で問題になりましたか。さもなければ大蔵省のほうで、その点については法的準備をしておられますかどうか。私が考えるように、法的準備が要らないと言われるのか、これを伺っておきたいと思います。この問題は津島先生から後ほど触れるそうですが、私はただ佐藤国務大臣が御退席の前に、そういう問題が閣議等で話題にのぼりました際に、何か内容に入っておられるかということを伺いたかったのですが、後ほど津島先生の御質問の際でもけっこうでございます。
○委員長(佐藤尚武君) 国務大臣がおられる間に津島委員も御質問申し上げたいということですから、ちょうどよろしいでしょう。
○河野謙三君 それじゃけっこうです。
○委員長(佐藤尚武君) それでは津島委員に繰り返して申し上げますれば、国務大臣がおられまする間に大蔵当局に質問されたいという問題が、今のちょうど河野委員が提起されました今度のオリンピック記念としての貨幣の問題、銀貨の問題でございます。この点について津島委員からの質問をいただきまして、そして大蔵当局の御答弁をお願いしたいと存じます。その際に、ただいまの河野委員の質問に対しましての国務大臣の御意見もおっしゃっていただければありがとうございます。
○津島壽一君 ただいま河野委員からも御質問がありましたが、委員長のお指図で、私からもオリンピック記念銀貨の発行という問題、これは新聞で報道したところによって承知しておるので、実際はどういうことが御決定になり、今後どういうやり方をやるかということについて、一応大蔵当局からひとつ今まで決定したり、また今後やろうということについて御報告を願いたいと思います。
○政府委員(吉岡英一君) お尋ねのオリンピック記念のための貨幣についての今までの経過と現状とを御報告申し上げます。 一月の半ばごろだったと思いますが、組織委員会のほうで、オリンピックを記念して貨幣を発行してほしいと御要望があったのでございまして、大蔵大臣から事務的な検討を命ぜられました。その後、その際に新しい五百円あるいは千円の補助貨をというようなお話もあったようでありますが、そういう問題も含めまして、どういうふうにいたしたら一番いいかということを検討いたしまして、その結果、ただいま決定をいたしておりますのは、大蔵省といたしましては、現在の百円の補助貨の図案をオリンピックにちなんだ新しい図案に変えるということを決定をいたしました。従来から貨幣の図案を変えます際には、一般国民から図案を公募することにいたしておりますので、図案を公募いたしまして、新しいデザインの百円貨を出すということにきめまして、その図案の公募を一両日中に始めることにいたしております。これによりますと、大体公募期間が約一カ月かかりまして、図案の決定がおそらく四月の上旬くらいになろうかと思います。図案が決定いたしましてから試作に取りかかりまして、実際にほんとうのものをつくり始めますまでに約二、三カ月技術的に要するようでございますので、夏ごろから製造に取りかかるという段取りになるかと思います。 なお、本年度の百円貨の製造計画は八千万枚になっておりますので、オリンピックまでにできるだけ早くこの八千万枚の中の多量のものを製造して発行したいと考えております。 それから河野先生からのお話の、外国人等が銀貨を持ち出す場合の点は、為替局の所管でございまして私の所管ではございませんが、私の聞いておりますところでは、現在通貨の持ち出しが二万円まで自由になっているそうでございますので、そういう意味で持ち出しはできるというふうに聞いております。
○津島壽一君 いまの報告で大体要領は尽きておると思いますが、実はいま理財局長からの御報告の中にあったように、この問題は先月の十四日の組織委員会で提案されまして、政府側は総務長官がおられ、大蔵大臣はおられませんでした。そのとき委員会の決議をしたわけじゃありませんから、委員会の決議として申し上げるわけじゃないのですが、この構想は、百円というような小さい銀貨、ああいったものでは記念通貨としてはなはだ軽少なものであって、むしろやはり五百円程度か、それより以下でも三百円というものを新たにつくる、こういうことを希望したのでございます。それで非常に快調に事が運んで、先週これがオリンピック関係閣僚懇談会で問題になり、もうすでにその図案の募集、デザインを公募するというところまでいったので、いつもよりは非常に迅速に進んでまことにけっこうなことだと思うのです。しかし、オリンピック組織委員の私も一人ですが、きょうもこの会議がありまして、これが報告されたわけでしたが、一同あまりこれを歓迎しない、いいことであるのですけれども、非難をするわけじゃないのですが、これはやはり現にインスブルックで最近に発行された通貨、これは冬季のオリンピック記念ですね。これの実物を持ち帰った方から皆に見せたが、形なりデザインも相当りっぱなものです。それをいまの百円のデザインを変えるだけでは、しかもそれが八千万枚ということは、本年度の百円銀貨の通貨の鋳造にかえて、ちょっと変えたというのでは、何か非常に——誠意はあるかしらぬが、これは間に合わせというか、一方の目的を達成するのが主である。これは需要があるのですから、百円銀貨というものでは、そういうような特殊の行事というか記念的な仕事でないような感覚もあるのじゃないかという感じを持ったのです。そこでちょうど佐藤大臣がその中の主要な閣僚としてこの御決定に参加されたわけでございますから、そのときにもっと大きいものを、これは大蔵大臣のたぶん提案だったと思いますが、やはり五百円程度の——それが八千万枚とかいうようなそんなことはだれも期待していなかったのですが、外国でも発行したような金貨とまでは言わないにしても、銀貨でもけっこうですが、図案をりっぱにして、そうしていまの持ち帰りは為替管理法の適用によって外国人もこれを記念に持って帰るということになれば、私はこれは記念貨幣としては適切なものじゃないかと思うのですね。それにつきまして、みんなわれわれの仲間の希望は、これはもっと大きな、記念貨幣としては見ばえのするものを出すのがいいのじゃないかというような感触を持ったようですから、これはいまの八千万枚は、本年度の百円銀貨の鋳造計画が八千万枚ですから、これをただ図案を変えるということは、それは反対じゃないのですよ。それをやめてこれをやるのじゃなくて、大蔵省の計画としては図案を変えるということは私は賛成ですが、それ以外にもう一つりっぱなものがここに何枚か——それは鋳造計画とにらみ合わしてやるのですが、そういうことはできないかどうか。ひとつ大蔵大臣として、これは一つの大きなというか、記念としては目立つものですから、お考えを承りたいと、こう思う次第でございます。
○政府委員(吉岡英一君) ちょっと補足的に申し上げますが、ただいま申し上げましたような方針を大蔵大臣が閣議で御報告をいたしました際に、津島委員のような御意見が出たそうでございまして、大蔵大臣から、一応検討いたしました結果だったのでございますが、さらにいまの新しい五百円を出すことはどうか、再検討するようにということを実は命ぜられております。再検討の結果をまだ大臣に報告するまでの段階に至っておらないところでございますが、補足的に申し上げます。
○津島壽一君 それでは再検討にあたって、私は希望として佐藤大臣にお願いしたいのですが、枚数は、これは適当にきめていっていいのでございます。それで鋳造能力の関係があれば、百円の紙幣のほうにおもしをかけて、そしてこの百円銀貨鋳造な若干本年度繰り越して、今年だけのものとして、これは半年の仕事ですから、あとの半年は自由にやれるのですから、それをひとつ実現するように御配慮願いたいという希望をかねて、あわせて大臣のお考えを承りたいと、こう思うのでございます。
○国務大臣(佐藤榮作君) これは組織委員会からかねての強い御要望もございます。したがって、今回の大蔵省の百円銀貨の話を聞きました際に、組織委員会の提案とはそれは違うようだが、そのほうは一体どうなっているのだ、これで一応組織委員会のほうも納得がいただけるのではないだろうかと、こういうお話でございましたが、実は私などどうもだいぶん話が食い違っているようだから、よく連絡をとってみてくれないかと、こういうことを申しまして、いま吉岡理財局長からの話のようにもう一度検討してみよう、こういうことを大蔵大臣が申しております。したがって、ただいまの御提案は御意見として十分伺っておきたいと、かように思います。
○津島壽一君 最後に……。そこで五百円というの、かりに大きな額面の銀貨を鋳造する場合には、これは貨幣法の改正が、硬貨の種類がいままで書いていないと思うのですが、それは法律の改正が要るものだと思いますが、これは理財局長からお答え願いたいと思います。
○政府委員(吉岡英一君) お尋ねの点は、ただいま出しております補助貨と種類の違います補助貨、たとえば五百円なり千円なりを出します場合には、臨時の補助貨の法律の改正を必要といたします。 それから、たいへん恐縮ですが、先ほど申し上げましたように、最初からそういうお話がございまして、そういうお話を検討した結果、それに踏み切らなかった理由と申しますか、問題点と申しますか、われわれの考えておりますことを御参考までに申し上げたいと思うのですが、やはり通貨と申しますか、貨幣を出しますわけでありますから、非常に限定された数量で、当然退蔵されるというような前提の通貨を出すことはいかがかという根本的な感じを実は持っております。特に限定をいたしますと、相当希望者が多いと思うのですが、この配分方法等も非常に問題になるのじゃないかという感じがいたします。それからやはりそういう意味で、これはだれにもあまり見当はつかないと思うのですが、ある程度希望者に非常な不満なしに、御満足いただける程度の数量はどの程度だろうかということをいろいろ聞いてみているのですが、やはり人口その他から考えて三千万枚程度は出さないと、とてもそれは配分方法が問題になるのじゃないかということがいわれております。そうしますと、三千万枚以上の数量の新しい通貨を出しますことになりますと、これは予算等で十分御承知だと思いますが、ただいまのわが国の補助費の全体の状況から申しますと、御承知のように一円がある意味で退蔵と申しますか、なかなか出てこない。そのほかに自動販売機の普及その他によりまして、十円、五円等のコインが非常に不足をいたしております。したがって造幣局といたしましては、戦争中に一ぺんやったことがあるだけなんでありますが、珍しいことでありますが、昼夜作業を昨年から始めましてフル能力をあげて補助貨の製造につとめております。したがいまして、三十九年度につきましてもそういう意味で全能力をあげて補助貨の不足に対処している格好でございますので、何千万枚という新しい通貨、補助貨を出すということになりますと、どうしてもほかにしわが寄ると申しますか、補助貨不足のほうが非常に問題になるのじゃないかという感じがいたしておりまして、貨幣の本来の性質として、どうも退蔵を目当てに出すのはいかがかという点と、それから製造能力の問題からいいましてもちょっとむずかしいのではないかという感じがいたしております。 それから最後に、ある意味では非常に技術的な問題になりますが、津島委員のおっしゃったように立法を必要といたします。ことしの予算は、御承知のようにそういうことを予想しない予算を提出していま御審議を願っているわけでございますので、立法をもしいたしますとすると、その時期——いつごろ成立いたしますか、それから公募をして準備するというようなことになりますと、時間的にもかなりめんどうなことに相ならないだろうかというようなことを考えております。
○岡田宗司君 ただいまの点に関連いたしまして……。 私ども津島委員の説に賛成なんでありますが、五百円ぐらいのものを出しますると退蔵されるであろうということが予想されるというお話です。私どもも記念貨幣として出しました以上は、大体退蔵されてしまうだろうということを初めから予想しなければ出せないと思います。ですから、初めから退蔵されるということを予想してかかっていただきたいということ、そして、やはり記念として持っていくといたしますと、これはどうしても大型のものでなければならぬということになりますので、もし記念貨幣を出すということになりますれば、どうしても大型でないと意味がないのじゃないか、それから八千万枚出してそれが年中通用しているようでは、はたして記念貨幣といえるかどうかということになるので、やはりそういう論議からいいましても、これは大型ということに——これはいろいろ技術上の問題もありましょうけれども、踏み切るというつもりで再考を願いたいと思いますが、佐藤さん、いかがなものでしょう。
○国務大臣(佐藤榮作君) どうも私オリンピック担当大臣ですから、皆さま方のような気持ちで私はおりますが、しかし大蔵省、大蔵大臣としてはまた責任のある考え方も必要なんでございましょうから、その辺はよく伺って、私は皆さま方の御意見を代弁するようにさしてもらいたいと、かように思います。
○河野謙三君 関連して……。非常に幼稚な御質問を申し上げますけれども、記念の貨幣をおつくりになるとき鋳造費というものは同じですか。いまの百円銀貨ですね、これを今度記念の百円銀貨をつくる。大きさはいろいろ違う、図案は違う、しかし、その原価というものは同じですか。原価はやはり高いのですか。
○政府委員(吉岡英一君) ただいま私どもが考えております百円の図案を変えるということだけでございますれば、図案の公募の費用その他はかかりますけれども、大体において原価はいまの百円と同じようになります。それから新しい五百円なり千円なりということになりますと、おそらくいまの百円よりもっと大型のものということになりましょうし、したがって原価はいまの百円よりは高いものになるだろうと思います。
○河野謙三君 いや、何か貨幣についての規則であって、百円の銀貨をつくる場合には原価が五十円でなければいかぬとか、千円札の場合には幾らでなければいかぬという規則があって——われわれは記念ですから、このときぐらい国が奮発して、百円の銀貨をつくる場合に、普通の銀貨だったら百円としても、国が奮発して七十円の原価でりっぱなものをつくってやるということをわれわれは暗にきたいするさもなければりっぱなものはできませんよ。そういうことが、 法律改正かなんか必要なんですかどうですか。私はよく知らないけれども、どうなんでしょう。
○政府委員(吉岡英一君) そういう意味では法律を要するということはないと思います。ただ、お話を伺っておりまして、何と申しますか、退蔵を前提にした——言葉は過ぎるかもしれませんが、骨とう品的なものを貨幣でつくるということの感じがどうも、どうかなという感じがするわけです。聞いたところでは、すでに金、銀等のメダルをつくる御計画があるようでございまして、そういう趣旨ならそっちのほうでやっていただければという感じがしておるわけでございます。貨幣ですから、どうも——という感じがしておるわけでございます。
○河野謙三君 これは重複しますが、津島さんなり岡田さんから言われたように、われわれが記念貨幣に期待するものは、りっぱな子々孫々までひとつどこかへしまっておきたい、記念になるというものを希望するわけですよ。それといまの大蔵省のほうの制度とは非常に矛盾すると。私は、もし大蔵省の現在の規則によってそれ以上一歩も出ないというなら、こんなものはやめてしまったらいいと思う。大体いまの貨幣価値からいきまして、百円も五百円も五十歩百歩ですよ。やる以上は、少なくとも千円くらいのものをやらなければだめですよ。みっともないですよ、外国へそんなものを持っていくと。私はそう思う。これはもう大蔵省の理財局長に言う話じゃありません。国務大臣にひとつ、こういうような意見があるが、どうかということをひとつ御参考までに……。少なくともいまの政府の原案でそのままいこうということについては、大体これまた超党派で反対のようでございますから、これもひとつ十分御検討いただきたい。よけいなことを申しましたが……。
○千葉千代世君 関連。私は、アメリカへ去年いきましたときに、一ドルの銀のあれね、記念で発行どめのものなんです。これから先は発行をしない。そのかわり、だから記念品なら持っていい。持っているについては、それを傷つけてはいけないという法律をつくっておるのです。そこで、記念だからといってメダルのように針金を通したりなんかすることはなくて、貨幣のまわりにワクをつくっていたまないようにして持っているということになっておりますね。だから、別の法律をつくられているわけです。むずかしいことではない。そんなに深刻に考えないでいいと思う。やっぱりこれは記念貨幣と銘打ってあるのですから、保存の意味があって、率直に申し上げてたくさんの人が買いたいから、安いのはけっこうですけれども、いまの時代に百円ではなかなか……。これは千円というのも、それは河野さんあたりは買えるかもしれませんけれども、千円じゃ一般は買えません。だから、お金については私はとやかく言いませんけれども、やっぱり持っていて大事にしているというような意味で、法律の問題もやっぱり頭をほぐして考えていただいて、記念貨幣という意味を生かすということがいいんじゃないかというふうに考えていますのですが、その点いかがでしょうか、大蔵省に省に……。
○政府委員(吉岡英一君) 先ほども申し上げましたように、大臣から再検討を命ぜられておりますので、いろいろそういう御意見等も拝聴いたしまして、なお検討を続けたいと思います。大臣に御相談申し上げたいと思います。
○津島壽一君 私は、いまの流通市場で転々するという目的だけが貨幣だという観念は、これは私はあまりに偏していると思うのですね。郵便切手でも、あの郵便切手は張って出すのが郵便切手の目的なんでしょう。記念切手は、それはみんな大事なものとしてしまっておる、尊重しておるというところに、ここにやはり一つの記念というものがあるのですね。でありまするから、どうせこの五百円——いまおっしゃった千円でもいいでしょうが、もっと大きい額面の、ていさいのいい刻印のできるもので、そしてそれが退蔵されても、これはもう非常に珍重されているわけです、貨幣としてのなにを。だから、その点は御懸念なく、大蔵大臣からのそういうなにがあれば、調査要求があれば、そういう点は大いにひとついい案を考えていただきたいという私は希望を理財局長にお願いするのですね。そんなことを言ったら、郵政省なんか記念切手を出して、売ったものは張ってくれというなら、あんなものは一向出ないでしょう。そういう意味で、どうせ法律をつくらなければいけないほどの、オリンピックの記念であるということから、どんどん使って摩滅して、きたなくなってはいけないという考え方も一面あるかもしれませんけれども、これは大切にせよという意味も含んでおりますから、これは法律でその趣旨を書いて、貨幣の一般の通貨と区別したものだということをあらわせば、何も事務的に良心にも反しないと思うのですが、そういうようにお願いしておきます。
○柴谷要君 私は一つだけちょっと聞きたいのですが、いまの議論を聞いているうちに、私は現実主義者だから、どうももうかるような気がする。記念硬貨を出すということは。百円をつくります場合には一体どのくらいかかるか、外国の方々が参加して持って行く場合には、百円の外貨を置いていくわけでしょう。これはたくさん持って帰るほうがいい。たくさん持っていかれるようにつくったほうが、日本の外貨獲得のためにいい、こういうふうに考えるのですが、大蔵省はそういうことをお考えになってこれを検討されましたか。
○政府委員(吉岡英一君) お話のように退蔵を前提といたしました貨幣ということになりますと、お話のような外貨の獲得になるとか、あるいは強制貯蓄ができるとか、いろいろな議論がございます。そういうことを目的に貨幣を出すというのは、やはり貨幣の本来の意味からいっておかしいことと思います。
○柴谷要君 私は大蔵のあれに全く賛成なんです。それでもう貨幣のことで、五百円にしろ千円にしろと言ってみたところで、大蔵省が準備不足でできっこない。はっきりそう言えばいい。こんな問題は……。ただ現実的に考えると、この百円をたくさん向こうに持っていかれるともうかるような気がする。外貨の獲得ができるような気がする。だからそういうことも一応考えられたかどうかという質問なんです。まあ大蔵省が準備されていること、それから国内の通貨流通の問題で検討されているという点については敬意を払いますが、これであまり大蔵省が頭を使うということはどうも——、ほかにいっぱい大事なことで使うことがたくさんある。だからそっちのほうに使って……。
○委員長(佐藤尚武君) この問題に対しましての大臣に対する質疑は以上をもって終了したものといたしましてよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) それではさよういたします。 —————————————
○委員長(佐藤尚武君) それでは次の問題に移ります。 次の問題は、オリンピック開催に伴う衛生対策について、当局から御説明をお願いしたいのであります。
○説明員(湯沢信治君) オリンピックに伴います衛生対策の中で、特に検疫問題と申しますか、その面を中心としまして御説明をいたしたいと思います。 御承知のように、オリンピックになりますと、多数の人々がきわめて短期間に来朝される。そういったことで、集中的に来朝される方々の入国にあたっての検疫問題、これがかなり量的にふえるわけでございます。その際、もちろんこの検疫問題と申しますと、コレラ、天然痘その他特にアジア地域に日本が位置する関係もありまして、そういった流行地域あたりから、こういった疾病を持ち込まれるということはかなり問題があるわけでございます。ただし、この問題はオリンピックに限らず、現在でもすでにそういう憂慮すべき心配はあるわけでございまして、そのためにもちろん検疫方策というものはどんどん強化したり、十分な準備体制をしきつつあるわけでございいますが、オリンピックに際しましては、特に羽田空港あたり、飛行機でもってどんどんお入りになる方がいらっしゃる。そういったことで私ども考えておりますのは、羽田空港の検疫と申しますと、大体これは医師を含みます一つの検疫のチームが勤務交代をしながら、夜間もフルに、三交代でもって勤務をやっておるわけでございますが、そういった検疫の配備にあたる職員の数をふやしていくという問題もございます。現存七つの班が昼夜を分かたず分担して仕事をやっておるのでございますが、オリンピックの来客に備えまして、特にその期間、約一カ月間でありますが、九月の上旬ごろから約一カ月間にわたりまして、そういう班を二、三班増員しまして、できれば十一個班ばかりでそういう来訪者の方の検疫に支障のないようにいたしたい。検疫と申しましても、何も時間をかけてお客をとめるという趣旨ではございませんで、むしろ配備体制を十全にして、なるべくスムーズに、そういう滞留することのないような進め方でもってさばくようにしなければならぬと、こういうふうに考えるわけでございます。そういった意味では、一つは羽田空港あたりには増員をするという問題がございますが、そのほかにも横浜、それから神戸等、比較的海港の中に出入りが多くなりそうなところにはそういった方策を講じてまいりたいと思います。 それから、なお予防接種でございますが、現在、日本は、世界の諸国から来訪せられる方々には、すべて天然痘の予防接種——種痘を十分やってお入り願うようにいたしております。これは日本ばかりではなくて、諸外国もそういう方法をとっておりますところもかなりあるのでありますが、種痘の問題。あとコレラなどが流行しております地域から来訪される方には、コレラの予防接種を十分やってきていただく、こういうふうにいたします。実は、オリンピックのまぎわになりましてあれしますと、選手あたりはコンディションの都合でもって、なかなかまぎわにはやってこない。それから日本に来ましてそういうものを打たれると、ひょっとしたら熱でも出はせぬかと、そういう心配で拒否される場合もあります。ローマのオリンピックあたりにもあったのでありますが、私どもとしましても、すでに関係方面に通じまして、事前に十分早い時期からこういう予防接種なんか済ましていただけばいいわけでありますから、事前に十分配意を願いたいというふうな連絡をとっておりますが、こういった予防接種についての問題もございます。 なお、オリンピックばかりではございませんが、羽田空港あたりに検疫の措置場と申しますか、いろいろ消毒だとか、患者が出ますれば、そういうものを収容するとか、それから患者が出ました飛行機に搭乗したような方をしばらく観察するとか、いわば検疫病院に当たるような空港の措置場を昭和三十八年から建設に当たっておりまして、これはことしの七月ごろには十分完成いたしますので、万一そういう疾病等が見つかったような場合にも、措置については支障がないように相なりますので、その点も触れておきたいと思います。 それからなお、オリンピック開催に伴いまして、飛行機ばかりではなくて、港あたりの問題がいろいろあるのでありますが、空港それから海港あたりの、いわば港の地域のいろいろの衛生管理、これはまあいろいろネズミとか、こん虫なんかの駆除をするとか、あるいは海水の検査をする、船舶などに搭載します飲料水の検査を行なう、こういったようなことでございますが、この点については、全体としまして検疫所の管轄します仕事を、特にそういう仕事の多そうなところへ重点的に実施をしまして十分に配慮をいたしたいと、こういうふうに考えておりますが、こういったような形で、一言で申しますと、まあオリンピックばかりではございませんけれども、オリンピックを目ざしてますます需要量が増大する、それに対応してスムーズに行なう、こういう方策を進めているわけでございます。 それからなお関連しまして、そのほかまあ国内に伝染病なんかが発生する場合にはどうかという問題でございますが、これにつきましては、コレラにつきましては、大体一定の海空港のございます全国七十カ所ばかりの地域の港湾労働者の方々、あるはい海上関係の官庁とか会社あたりの職員の方々、あるいは水上生活をする方々とか、そういった港地域に出入りする、ないしはそこで生活されるような方々には現在でも予防接種を実施しておりますが、そういった予防接種は十分強化しまして免疫の層を厚くしておく、こういった点で今後もますますそれは推進をいたしたいと思います。 それからなおコレラ以外の天然痘あたりに対しましては、実はやはりそういう流行地あたりから人が入って来たりしまして、持ち込まれるというおそれもあるのでございまして、その面ではオリンピックの開催地だとか、あるいは場合によっては国際観光地、こういった外客がかなり出入りされるようなそういう場所の旅館とか、飲食関係の従業員の方々、あるいはまた医療とか、あるいは港湾、交通、その他接客業あたりの方々で比較的接触する機会の多い方々、こういう方々にはできるだけ推奨いたしまして予防接種を実施しておきたい、こういうことでこれも進めつつございます。なお、国内の赤痢がそういう時期に蔓延するというふうなことも考えられるわけでありますが、これらにつきましては、特に観光地等におきます集団発生を防止するというような着眼を平常時の対策にさらに加えて実施をしたいと思っております。 以上健康問題をめぐります問題でございますが、主として検疫方策を中心に御説明を申し上げました。
○委員長(佐藤尚武君) それでは御質問をどうぞ。
○山本利壽君 今度のオリンピックを機会にして、道路とか、あるいは鉄道だとか、いろいろな方面が非常に改善せられつつあるということは私は非常にけっこうなことでございますが、ただいまの御説明によって、この公衆衛生とか、環境衛生という面についても政府当局においてはいまいろいろな策を立てておられるということを聞いて、これは非常にけっこうなことだと思うのでございます。そこで、きょうちょうだいしましたプリントの一番初めにある「そ族、昆虫等の駆除の徹底実施」という項目が掲げてありますが、このことについては現在衆参二画院に向かって、神戸の水上利雄という人、また小林はる次という方々から請願書も出ておりまして、三害、すなわち蚊、ハエ、ネズミ追放に関する請願書というのでございますが、この国民生活を清らかにするため、あるいはこういう機会に国民道徳を確立させるというような意味からいっても、このことを今非常に推進していくことがけっこうなことだと思うから、ことに兵庫県議会においては、すでに条例を出した、あるいは神戸市議会においては、この問題に対するところの請願の陳情を採択したとかというようなことも書いてあるわけでございますが、このことについて、政府においてもいろいろな施策があるようでございますが、どのぐらいな予算を取って、そうして実際問題としてはどうしておやりになるか。ことに、いま申しましたような観光地であるとか、この港であるとか、おもな都市については、神戸市、あるいは兵庫県以外にすでにこういうことをやっているところがあるか、あれば私は中央に向かっても本省に連絡していると思うのですが、その点もしそういうことがあるならば、非常にこれを利用して、この際はちょうど道路であるとか、その他に相当予算が組まれる際でありますから、環境衛生とか、公衆衛生ということについても、この機会をとらえて画期的に推進していくことが文化国家として私は非常によいことと思います。その点についてさらに詳しい御説明と御見解を承りたいと思います。
○説明員(湯沢信治君) 先ほど御説明を落としましたのでありますが、実はオリンピックを契機としまして健康増進運動を大いに推進する。これはむしろ総理府のほうでもって音頭をとりまして、全国運動として国民運動としていたします一環としまして、主として厚生省関係では健康増進を大いにはかっていこうという問題が一つございまして、これは実は全国のいろんな組織的な団体の活動に大いに期待したいということで、たとえば環境衛生などを熱心に取り上げております全国の地区衛生組織の連合会がございますが、そのほか日本公衆衛生協会、その他各種団体が相寄りまして、現在ぼつぼつ仕事を始めており、ことに三月には大いにその趣旨を浸透するためいろんな現地の講習会その他を準備いたしておりまして、いろいろ生活に役立つような衛生問題を盛り込んだ、そういう普及を大いにはかっていこうと、この点が一つございます。 それからあと港の地域とか特定の場所につきましては、これはたとえば検疫所の予算とか、あるいはまたそういった関係省庁それぞれの仕事として予算が認められておる点がございまして、いまの海空港の所在します検疫所あたりの業務としましては、全体として約一千万円ばかり予算をとっておるのでございます。あと昆虫駆除、それから鼠族の問題につきましては、実はかなり伝染病が発生するおそれがあるようなかなり弱点を持ったようなところ、現に発生が起こったとか、そういう特に悪い点につきましては、これは伝染病予防法といいますか、そちらのほうの仕事の一つとしまして、これは昆虫駆除ばかりでなくて、そのほかの必要な衛生対策もこめまして実施する経費が、これは実は特別オリンピックのためといいますのでなくて、平素の事業としてそういう必要な場所についてやりますものが盛り込まれておるわけです。それから全国民を対象に大いに昆虫駆除を総合的にやるといいますのは、むしろ国民の生活改善、こういう方面に実は期待をいたしまして、市町村においては主として公共の場所について市町村の立場で実施します基本ベースはございますけれども、大々的に住民地区に実施いたします面につきましては、むしろ国民運動としてみんなで理解し合って進め合う、この点が大事かと思っております。そういった点で研究いたしております。
○山本利壽君 いろいろとお考えがあるようでございまして、非常にけっこうなことだと思うのでございますが、共産圏諸国においてはもうハエがいなくなった、蚊がいなくなったというようなことをよく聞くことでございまして、それがどの程度徹底しておるかということはわからないのでございますが、日本も文化国家としてもう第一線に出ておるわけでありますから、ちょうどよい機会でありますから、いまの厚生省の抱負をこの機会に実施されるように、それで予算も一千万円くらい余分にとっておるということでございますが、私はこれは非常に少ないと思うのです。国会方面においても十分にこれは御協力申し上げることにして、ひとつほかの道路とかホテルだとか鉄道とかいうものは目に見えるから推進しやすいけれども、こういう厚生省関係の問題というものは地味なことでありますから、なかなか予算もとりにくいし、そうして国民運動としての推進もしにくいと思うわけでございますが、この際声を大きくして大いに進めていただきたいということを要望して私の質問を終ります。
○委員長(佐藤尚武君) まだ衛生対策についても御質疑があろうと思いますが、その衛生対策もひっくるめまして、入場券の販売問題ないしは選手強化対策等に関しましての質疑を一括して行ないたいと存じます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○柴谷要君 衛生関係でございますけれども、蚊やハエを駆除するのは簡単なようですけれども、非常にむずかしいと思うのです。それで地域的に、あそこはハエが多い、蚊が多いというと、その地域の人は憤慨しますから特に申し上げませんけれども、この国会の参議院会館に、私は昨年の十月に、少しむずかしい法律案があったので勉強するために夜中まで会館にがんばったところが、いるわいるわ、蚊の大群に押し寄せられて閉口したのです。このような地域ですから、一般国民の人は蚊などは一匹もいないと思っておりますよ。ところが、こういうところにたくさんいる。でありますから、今度できるオリンピックの競技場を建設された付近は、私もいろろいろ調べてみたのですが、非常に多いのですよ。ですから、これを厚生省はどのように駆除対策を確立されるのか、それを的確なそのための予算がどのくらい裏づけしてあるのか、それをお聞かせ願いたい。ただ強化をする、何々しますじゃ、これはことしオリンピックに来た外人客にかなり辛らつに食いつくと思うのだ、蚊やハエが。そうなってから文化国家でありますと言ったって、これはだめなんで、いまからひとつその心がまえ、方策をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(舘林宣夫君) 東京都におきましては、ただいまお尋ねのございましたオリンピックの関係の施設並びにその周辺における鼠族昆虫駆除、衛生、害虫の駆除に対する強化対策を立案いたしておりまして、ことしの四月から九月にわたりまして三回以上、でき得れば六回程度これらの地域に殺虫剤を散布いたしたい、なお、あわせて練習場もやりたいということで計画をいたしておりまして、これのための薬剤費の特別予算三百八十七万円を確保いたしております。
○柴谷要君 三百八十七万円ぐらいでできるのでございますか。この広範な地域に対する散布薬の代価、これはやっぱり三百八十七万円というのは薬代、人件費一切含めてでございましょう。そうでなくて薬代だけですか。薬代だけにしても、それで三回から六回ぐらいこれは散布ができるのですか。これで自信がお持ちになれる方策であればけっこうだと思いますが、何か予算の点でどうもちょっと少な過ぎるような感じがするのですが、その点は自信を持ってお答えができますか。
○政府委員(舘林宣夫君) 従来必ずしも鼠族、昆虫駆除の実施が徹底されておるとは申し上げにくいかと思いますけれども、従来から都におきましては鼠族、昆虫の駆除事業をやっておるわけでございます。明年度は特にオリンピック対策のための増額として薬剤費だけ三百八十七万円ふやしたわけです。したがって人員、器材等は従来のもので、これを薬剤費だけに入れて増強いたして、大体駆除ができると、かような見込みができると思います。
○河野謙三君 関連して。私もその三百何万円とかいうのは少ないと思うのだがね。もうひとつ疑問があるのは、二回ないし六回とおっしゃいましたが、三百何万円というのは三回分なのか六回分なのか、三回と六回じゃ倍ですね。三百何万円は六回分であるのか、それを横着して三回にしたら半分残っちゃうわけです。六回分ですか、三百何万円は。
○政府委員(舘林宣夫君) まく場所は全体的に必ずしもまくわけではなくて、最も重点的に蚊のおりそうな地域にまくわけでございます。今日わりあい都心部におりますのは、土地をほじくりかえして、そのようなところに水がたまるというような地帯が相当あるわけでございます。したがいまして、ことしの夏ごろどのような蚊のわくような個所が何個所、どの程度にできるかということは、必ずしもただいまから予測しがたいわけでございまして、少なくともこれだけの予算があれば、相当そのような個所が多くても三回以上はできるし、そのような個所がそれほど多くなければ六回程度は徹底を期し得る、こういうことで、ある程度幅を持った計画でこのような予算を立てているわけでございます。
○河野謙三君 それじゃもう一つ。ことしはオリンピック開催期だから三回ないし六回。平年度においては、いままで何回やっているのですか。平年度においてはその予算はどのくらいですか、いままでは。
○政府委員(舘林宣夫君) これは東京都の予算でございますが、元来この鼠族昆虫駆除を平常やります予算は、普通予算源といたしましては基準財政需要的に、基本財政の中に入っておりまして、国庫補助がない種類のものでございます。私どもその数字を承知いたしておくべきでございますが、ただいま平常時の予算は幾らであるかという数字を持ち合わせておりませんので、必要があればまた調べて後刻御報告申し上げます。
○岡田宗司君 関連。いまの点に関連して御質問申し上げますが、いまの三百何十万円という金は、東京都に交付された金ですね。
○政府委員(舘林宣夫君) 東京都が都費としてオリンピック特別対策費を予算化した三十九年度の特別対策費でございます。
○岡田宗司君 それは国費から東京都に交付される金ですか。
○政府委員(舘林宣夫君) 国費ではございません。
○岡田宗司君 国費は、そうすると一文も出ていないわけなんですね。そうしますと、これは東京都の方が来ないとよくわからないわけですけれども、従来やっている金と合わして幾らになるか、そしてどういう計画を持っているかということは、これは東京都が実施者ですから一番確かな答えが出る。あなたではおそらくできないと思うのですが、いまのお話を聞いておりますと、どうもいままでの東京都のやり口からいって、私ども信用できないのです。東京都のやっていることというのは、どうも行政管理庁からもおこられておりますように、ずいぶんいろいろな点で手抜かりがあったりなんかするので、効果が上がらない面もあるので、したがって、私どもとしてはもっとそれを有効な方法で使ってもらいたいと思う。それらについて、やはり厚生省としては東京都と打ち合わせというか、あるいは厚生省のほうから特別な指示をするとかいう、何かそういう方法で、都がこの仕事をやるについて特別な配慮といいますか、そういうことをされておりますか。
○政府委員(舘林宣夫君) 東京都のオリンピックに対しまする環境衛生面での各方面の施策、たとえて申しますれば、ごみの始末、あるいはし尿のくみ取り問題とか、水洗便所化の問題、あるいは都の水道が、御承知のように非常に水道せんが少ないわけでございますが、こういう対策というものは、終始東京都、横浜市あるいは江ノ島、相模、こういうようなものの計画を聞きまして指導をいたしております。
○岡田宗司君 そういたしますと、いまあなたが、東京都がやるので、常時どのくらいの予算を持っているか、いまわからないというお話だというと、どうも東京都のやる計画についてあまり深くお知りになっていないということになるのじゃないですか。それではどうも常時指導ということはおぼつかないのじゃないですか。
○政府委員(舘林宣夫君) このオリンピックのための特別地区の三百八十七万円の分につきましては、私どもとしては相当関心を持ちまして、従来から連絡をとっておりまして、実はこのほかに横浜市がある程度の予算を取ろうと努力をしたわけでございますが、成功いたしませんでしたので、既存の予算の範囲内でやるということで、実施の打ち合わせをこれからやらなければならぬと思っておりますが、私どもといたしましては、競技場並びにその周辺地区は、一応この程度で足るという私どもの打ち合わせをいたしたわけでございますが、都下全域にわたる計画というものは、なお今日のところ、将来打も合わせをしてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
○柴谷要君 それでは端的にひとつものを尋ねたいのですがね。まあこの蚊やハエの絶滅を期さなければならぬと思いますが、まず選手村を中心にしたあの代々木の村だと思う。一体あの付近をどのくらいの範囲で三回ないし六回の散布をやられるのか、そういう点はおわかりでございますか。
○政府委員(舘林宣夫君) 先ほどお尋ねのございました東京都の鼠族昆虫関係の予算の概略でございますが、人件費並びに施設費、器具、材料あるいは自動車の雇い上げ等の予算もございますが、そのものを合わせまして一億五千万円前後でございます。ただ、これは全部が薬剤費ではございませんので、薬剤の費用の三百数十万円というものは、従来私どもが実施しております鼠族昆虫対策としては、相当広範に使える種類のものでございます。ただ、この金が、競技場以外の盛り場、たとえば銀座のようなところまでを対象としておるかといいますと、必ずしもそうではないのでございまして、競技場のごく周囲全体を考えておる計画でございます。
○柴谷要君 いま私たちが聞きました、その選手村の付近は、どのくらいの範囲でおやりになるのか。それはおわかりにならぬなら、また東京都の局長さんにお尋ねしますけれどもね。その点をひとつおわかりでしたら……。
○政府委員(舘林宣夫君) 私どもといたしましては、競技場並びに選手村の範囲だけでございまして、必ずしもその周辺には及んでおらぬわけでございます。
○柴谷要君 一体、局長、ハエは発生地からどのくらい距離で飛んでいるものですか。それはおわかりですか、ちょっとひとつ……。
○政府委員(舘林宣夫君) 通常二町ないし、長い場合には三百メートル程度でございます。したがいまして、私がただいま申しました範囲と申しますのは、競技場の境から三百メートルの範囲までやるわけでございます。
○柴谷要君 私はそのハエが、自分が非常に好む嗅覚のものがあったというと、その距離をはかったら二キロ飛んだという、こういうことを本によって知ったのですよ。二キロ。そうなりますと、二、三百メートルというと、ごく近くの周辺の道路ぐらいまでまけばいいことになる。だけれども、二キロになるとかなり広範になってくるので、その点、厚生省でも試験か何かやられて、そういうのを測定されておりますか。その発生地からハエがどのくらい距離を飛んでいったという測定か何かやっておりますか。
○政府委員(舘林宣夫君) このハエあるいは蚊がどの程度飛びますかということの実験は、非常に詳細に行なわれております。で、一応私どもがこういう行政府に実施する場合の距離といたしましては、一応予防衛生研究所の想見によりまして、三百メートル程度で、例外的にはそれ以上飛ぶ場合もあるけれども、通常その程度でよろしい、こういう意見を得ております。
○柴谷要君 それは一回飛んで行くのに三、百メートル、それで、習性からいうと、大体二キロぐらいまで行くと、またもとの所に戻ってくる、こういう習性があるということをちょっと見たのですが、そういうことはありませんか。そうなると、二キロ先に生まれても、二キロ地点には来るわけですわね。三百メートルずつ飛んできて……。そうなると、広範な地域を散布しなければならぬというように思うのですが、大体三百メートルぐらいしか飛ばぬということで、その周辺だけの御計画をお立てになっておられるのかどうか。これは非常にむずかしいようなおかしな質問のようですけれども、実はあの選手村の付近は、今まで米軍がおりましたからいないのですけれども、あれの坂を下がって渋谷に下りますと盛り場がありまして、盛り場にはわんさとハエがいる。そのハエが距離にしますと二キロぐらい飛んできます。それを憂えてこういう質問をするので、そういう点を配慮の上でお答えをいただきたい。
○政府委員(舘林宣夫君) ただいまお話のように、かなり長距離飛ぶ場合もあり得ると思います。したがいまして、今度の対策によって完全に徹底的に駆除でき得るかどうかは、確かに心配される点もあるわけでございますが、従来の対策に付して相当量の薬剤の増強が行なわれれば、期間的にもごく短期間をねらっておりますので、かなり徹底は期せられる。かように思っております。それで、今のお尋ねのような、危険な、特にハエの発生の多いような所がございますれば、距離は少し延ばす必要もございましょうし、またそれほど多くない所でございますと、三百メートルなんていうことを考えなくても済む場合があるかと考えますので、御注意の点を十分徹底するよう努力いたします。
○柴谷要君 最後に、要望になりますけれども、こういう画期的な大事業をやった際に投ずる金というものは、効果をあらわすと思うのです。特に最近京都の衛生の面からいきまして、蚊やハエが多くなってきました。戦後、空から米軍がまかれた当時は、非常に蚊やハエがいなくなった。ところがそれから順次年を追うに従って最近またふえてきましたので、ちょうどいい機会でありますし、文化国家建設の基をなすと思いますので、ひとつ厚生省としてもみみっちい考えでなしに、この際思い切った施策を、公衆衛生、環境衛生の面で施してもらうように強く要望して私の質問を終わりたいと思います。
○岡田宗司君 入場券の問題についてお伺いしたいのですが、まず日本交通公社の副社長にお伺いしたいと思います。過日の委員会におきまして、交通公社の営業次長の方がおいでになったのですけれども、どうもあまり御存じないようですし、まあ権限がないと見えて、あまり明確なお答えも出なかったようですので、あらためて副社長においでを願ってお伺いをするわけですが、交通公社のほうで委託販売といいますか、そういう形で行なわれておるわけでありますが、この交通公社というのは、交通公社が二つに分れまして、何といいますか、株式会社の交通公社のほうでございますか、まずそれからお伺いしたい。
○参考人(津田弘孝君) 交通公社の津田でございます。 ただいま御質問のございました点につきましては、お話のように株式会社の交通公社のほうでこの入場券の発売受託をいたしております。ただ、このお話が起こりました当時は、財団法人と株式会社と分離前でございまして、財団法人の交通公社がオリンピック組織委員会等々とお打ち合わせをいたしまして、現実に発表をいたしますときには、すでに株式会社でございます。
○岡田宗司君 交通公社が分離をいたしましたについては、それはいろいろ理由があってやられたと思うのですが、その理由一つに、やはり交通公社が切符なりあるいは旅館のクーポン券なり、その他いろいろ営業をやる、つまり、営利目的をやる部分を持って株式会社交通公社になったと私は思うのですが、そうでございましょうか。
○参考人(津田弘孝君) 全くそのとおりでございまして、財団法人交通公社がやっておりました公益事業は、これを財団法人のほうに残しまして、営業関係は国内、国際関係あげまして全部株式会社のほうに移したということでございます。
○岡田宗司君 そういたしますと、入場券のほうをお取り扱いになるのは、やはり他の切符とか宿屋のクーポン券とか、その他同じような種類のものとして、つまり株式会社交通公社の営利の対象としておやりになっておるのかどうか、その点はどうですか。
○参考人(津田弘孝君) お引き受けいたしましたオリンピックの入場券の発売につきましては、いまお話のように、特に営利の目的を云々というようなことではございませんけれども、こういったような国鉄の乗車券でございますとか、航空券、旅館券等々を全国的に受託発売いたしております。また、全国的に相当たくさんの営業支社等の面を持っておりますので、組織委員会のほうからこのような御下命があったと存じておる次第でございます。今の御質問に対しては、特にそのこと自体を、これは公益事業であるとか、営利事業であるとかというように、はっきり区別することでなしに、国家の画期的な事業に交通公社として御協力をさしていただきたい、こういう趣旨からお引き受けをいたしたような次第でございます。
○岡田宗司君 これを引き受ける場合に、おそらくただ奉仕するためにお引き受けになったのじゃなく、多分、この間に手数料と申しますか、何%かの手数料をお取りになっているのじゃないかと思うのですが、その手数料は何%くらいになり、見込みとして、金額としてどのくらいになるのですか、お伺いしたい。
○参考人(津田弘孝君) 三十六年の十二月七日に、東京オリンピック組織委員会におかれまして、入場券の国内発売につきましては、これは入場式あるいは閉場式のときは除き、一般の国内販売でございますが、これにつきましては、日本交通公社に委託をされるという御方針がきまりまして、現実には三十七年の五月十七日に組織委員会と交通公社の責任者の間におきまして、契約が結ばれたわけでございます。その契約の中には、いまお話にございました販売に対する手数料といたしまして、売り上げに対しまして五%という手数料をちょうだいいたすことがとりきめられております。オリンピック関係の国内販売、一般販売につきまして、どの程度の収入を交通公社が見込んでおりますかという点につきましては、いまの五%の手数料収入でございますが、大体二千七百万円程度を当時予想いたしております。
○岡田宗司君 五%で二千七百万円ということはわかりましたが、この切符を売るにあたりまして、やはり手数料で、いろいろな諸経費その他からいって、利益が出るのか、あるいは損失になるのか、もし損失が出るとすればどのくらい交通公社として犠牲を負担しなければならぬか、その点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○参考人(津田弘孝君) 先ほど申し上げましたように、収入といたしましては約二千七百万円ほどの手数料収入でございます。それに対しまして経費が三千九百万円、したがいまして交通公社といたしましては約千二百万円ほどの赤字を予想いたしておったのであります。まだ発売の途中でございまするが、今までの発売の状況によりますると、やはり初め予想しておりましたよりも発売の何と申しますか手数が非常に複雑でございます。現実に東京都の場合などを想像いたしますと、一般の営業所で切符を発売する、あるいはプレイガイドで発売するという機械的に発売するのと違いまして、非常にたくさんの交付希望者がおられましたので、整理券をまず出して、それを予約券にかえて、またその予約券を本券にかえるというような三重の手続が必要になってくる。そういうふうにいたしませんとさばきがとれないというようなことで、いろいろと組織委員会、事務局等と相談してやったのでございますが、当時これほどの手数がかかるということはいささか予想外でございましたので、したがいまして、先ほど申し上げました千二百万円程度の赤字はさらに増大するのではないかというふうにただいま予想せられる次第でございます。
○岡田宗司君 この経費三千九百万円というのは、これは内容はどういう経費でございますか。たとえば人件費とかそれからそのほかどういう経費が含まれておりますか。
○参考人(津田弘孝君) 経費といたしましては、これは交通公社の社員を主として全国的に動員をいたしてやっておるのでございますが、そういったような、本来社が持っておる社員を働かしたというような部分は入っておらないのでございます。そのために特にアルバイターを使う、あるいは社員にいたしましてもそのために特別に超勤をさせるための超勤費とか、あるいは若干の広告宣伝費でございまするとか、あるいは販売関係の関係機関との打ち合わせ費でございますとか、それから消耗品費、そういったようなものが内容をなしておるのであります。なお、このオリンピックの国内販売につきましては、日別また競技種目別の精算をいたしまして関係方面に御報告をし、また金銭の出納をしなければならぬという点から申しまして、交通公社にはIBMの機械設備がございますが、特にこのIBM関係といたしましてオリンピック関係に使われますいろいろな事務費あるいは用紙代、こういったようなものが入っておるのでございます。
○岡田宗司君 まあこの三千九百万円の内容等もよくわかったのでございますが、通観してみますというと、その営利事業を目的としておる株式会社日本交通公社としては、この切符を引き受けて販売するということは、結局赤字になるということはあらかじめ予想しておるわけです。千二百万円の赤字がさらにふえる、まあいわば交通公社、株式会社の交通公社としては迷惑な仕事——まあこれはそうはお言いにならぬと思うけれども——迷惑な仕事だと、こういうことになるわけですね。そこで、積極的にもちろん赤字を減らしていこうと、赤字の増大を防ごうということはおやりになるでしょうけれども、たとえば他の切符とかあるいは宿屋のクーポン券とかというのを売る場合と違って、非常な積極的な販売方法をとるということは、これから見るとおやりにならないように思うのですが、その点はどうでしょうか。
○参考人(津田弘孝君) もしそのようなお考えがかりに一般の国民の間にありますとすれば、はなはだ私ども心外とする次第でございまして、私どもはこういった国家的な大事業に対しまして、公社の全社員、全ネットワークをもって御協力さしていただきたいということでございまして、ただ、これは後ほどオリンピック組織委員会あるいは事務局等々からお話がいずれあるのではないかと思うのでございまするが、私どもは、できるだけ多くの国民にこの盛儀を見させる機会をつくり出すことに寄与したいということにつきまして、現在いろいろなまあ制限なり制約が若干ございまするので、そういったような方面につきまして、さらに国として、あるいは組織委員会として、事務局として、いろいろと御相談を願った後に、若干の緩和措置が講ぜられるというようなことに相なりますると、私どもの増売の意欲を達成する上におきまして一そうふさわしい条件あるいは基盤ができるというふうに考える次第でございます。
○岡田宗司君 いまお伺いいたしますと、売れ行きが悪いのについては、一生懸命努力しているのだけれども、まあいろいろ障害があると、そのために売れ行きがよくないのだと、こういうお話があったんです。で、これはまあいろいろな見方があるでしょうけれども、交通公社のほうとして、具体的にどういう点にその障害があるのか、それをひとつ具体的に私どもにお聞かせを願いたい。
○参考人(津田弘孝君) これはまだオリンピック組織委員会あるいは事務局等との間におきましてお打ち合わせができたことではございません。お願いをしておる範囲のことでございます。ちょうどいい機会でございますので申し上げさしていただきたいと思うのでございますが、私、交通公社は、あくまで契約による受託者でございまして、その委託の条件に従う以外には、いかに意欲が、増売の意欲がございましても発売をすることができないわけでございます。それの条件といたしまして、私どもがいささかでも緩和していただこうと、希望しております点を二、三申し上げさしていただきたいと思うのでございます。
○岡田宗司君 すっかり言ってください。
○参考人(津田弘孝君) 御承知かと思いまするが、まず販売条件の緩和でございまするが、現状におきましては一人二枚、それからサッカーにつきましては一人五枚というような非常に厳格な規制がされておるのでございます。ことばは適当かどうか存じませんが、私どもが人気種目と、呼んでおりまするような種目につきましては、ほとんど一〇〇%消化をしておるのでございます。したがいまして、さらに増売をするということにつきましては、この販売消化率の悪い種目、まあ言ってみれば不人気種目ということも言えるかと思うのでありますが、これらにつきましては、いま考えられております一人二枚、サッカー五枚というような枚数制限につきまして、若干販売条件を緩和していただくことができたらということが考えられるのであります。 第二におきましては、地域的な調整でございます。地域的な割合は、これはオリンピック組織委員会事務局のほうでおきめになりまして、受託者である交通公社におきまして自由に操作させることができない。つまり同じ不人気種目でございましても、鹿児島ではいささか売れ残っておる、東京都ではそれほどではないというような場合に、地域的なアンバランスにつきまして調整がされるというようなことも第二点といたしまして希望されるわけでございます。 それから第三番目に、御承知のように日本にはいろいろな婦人団体でございまするとか、あるいは青年団体でございまするとか、あるいは学生団体でございまするとか、そういったようないろいろな組織団体がございまするが、それらに対しまして、オリンピックのそれがたとえ不人気種目でございましても、この機会にオリンピックというものを見たい、あるいはオリンピック関係のいろいろな施設を見学する機会を持ちたいというような希望は非常にございまするのでありまするが、そういったような入場券はかりに手に入るにいたしましても、東京に行く際の輸送がなかなか確保されない、あるいは東京付近におけるところの、宿泊が確保されないというようなことが非常に訴えられておるのでございます。そういうような組織団体等に対しまして、交通公社初めいろいろな旅行業者がございまするが、そういうところで、このオリンピックの見学、あるいはオリンピック施設の見学を盛り込んだ旅行を、しかも宿泊なり、輸送というものがセットになって完備された旅行を主催するというようなことをお許し願うというようなことになりますれば、これまた増売に対しまして相当貢献をするのではないか。またわれわれ旅行業者といたしましても、オリンピックというものに対しまして、自分の業態を通じまして貢献をさしていただく非常にいい機会ではないかというようなふうに考えておるのでございます。
○岡田宗司君 いままでいろいろ御努力されてきたと思いますけれども、新潟で起こりました事件、ああいうのがこれはあなた方のほうの指令でやったわけでもないのだろうと思いますけれども、ああいう事件が起こりまして、その結果いろいろ批判があった。それでまた交通公社のほうで、売りさばきのほうで意欲を失う、あるいは何といいますか、萎縮した、こういう面もあったんじゃないですか、その点はどうでしょう。
○参考人(津田弘孝君) 私が一番最後に申し上げましたオリンピックを見学する旅行を主催するあるいはそれを積み立てというような形式をとりまする場合には、銀行とか信用金庫とかというようなものとタイアップすることが有効だと思うのでございまするが、いまお話のございました新潟の事件と申しまするのは、これは全く交通公社といたしまして、決して悪意、故意を持ってされたのではございませんが、いろいろな新聞等にも出されました結果、いま岡田委員から御指摘のありましたように、当時、若干社員の中におきまして、まあこれは萎縮というと語弊がございまするが、これは何と申しますか、非常に慎重にやらなきゃならぬという考え方があの機会に起こったということは確かにございます。あの事件そのものにつきましては、いろいろな考えはあるにいたしましても、この仕事については実に慎重にすべてきちんとやらなきゃならぬというために、一つの例といたしまして、社内的ないろいろな処分もしたような次第でございます。現実、現在におきましては、先般来この委員会でもいろいろお話がございますように、何とかしてせっかくこういった国家的な盛典でございまするし、できるだけの国民の方々にこの盛儀を見る機会をわれわれの業態を通じても得させるために貢献をさしていただきたいというような熱情に非常にかられて、そのために先ほど申しましたようないろいろな方法、手段につきまして、さらに御研究をお願いしたらどうかというようなふうに考えておるのでございます。現存は、いささかも萎縮というようなことはございません。
○岡田宗司君 まあああいう事件は、社会的にいろいろな批判もありまして、私どもも批判を持っておるのですが、これはいま私は特に申し上げませんが、やはり販売ということになりますというと、これは広告といいますか、PRといいますか、それが必要なんですね。で、あなたのほうでもってお取り扱いになっておるほかの切符類については、これは鉄道の切符、普通の場合は、まあPRはないでしょうけれども、団体旅行とか、周遊券とかいうことになりますというと、やはりPRされる。で、オリンピックのことについても、人気種目についてはもちろんPRも必要ない。ところが、いわゆる不人気種目については、やはりPRの必要がある。第一には、私はオリンピックというと、切符がないので行かないのだという、そういう印象があって、見に行きたいけれども切符がないのだということが先入観になって買わないという問題がある。それからもう一つは、自分はサッカーならサッカーというものをよく知らない、だから行かないのだと、こういう点から買い控えといいますか、買わないというのもあります。それから交通公社が各県で売っている場所が非常に少ない、こういうことからも、おっくうだから、わざわざ汽車賃かけて買いに行くこともない、こういうこともあろうと思う。まあほかにもいろいろあると思うが、このPRということは、やはりこれから積極的に売るという場合には非常に必要なんです。ところが、先ほど経費をお伺いしているというと、三千九百万円。若干のPRの費用は入っているかもしれないけれども、切符を十分に売りさばくに必要などうもPRの経費というものは入っていないようである。これはまあ交通公社が自費でおやりになるのか、あるいは組織委員会なり、あるいはその他が交通公社の切符の売れるようにそちらのほうでもっておやりになるのが適当か、それは私よくわかりませんけれども、とにかくPRが非常に足りないと思うのですが、そのPRの点について交通公社としてはどういうお考えですか。
○参考人(津田弘孝君) ただいま御指摘のにつきましては、交通公社といたしましても全く同感でございまして、PRにつきましては、新聞、テレビ放送等々を通じまして、いわゆる不人気種目につきましても大いに周知徹底を、あるいはローカル、あるいは全国的にはかってまいりたいというふうに考えましてPRし、今後の割り当てになる切符あるいは残存されておりまする枚数につきましては、PRの実を上げたいというふうに考えております。先ほどオリンピック関係の三千九百万円の経費の内容につきまして、私ちょっと宣伝費のことを申し落としたのでございますが、このオリンピックの入場券を発売する——特別会計的なものにいたしておりますが——その特別会計の中に、約五百万円の宣伝費を見ておったのでございまするが、すでに約六百万円ほどの広告宣伝費を実績的に使ったのでございます。しかし、さらに地方の放送局あるいは新聞あるいは全国的な新聞、放送等々を通じまして、この不人気種目の関係の増売につきまして一そうPR関係におきましても努力をいたしたい、かように考えております。
○岡田宗司君 いろいろよくわかりましたが、今度ひとつオリンピック組織委員会のほうに伺います。きょう、ここに入場券の販売枚数についての報告がなされた。これは一月十日現在でありますね。きょうは二月十九日であります。毎月おそらくこの報告があるのだろうと思うのですが、これはもちろん交通公社からの報告をもとにしてつくられたものと思うのですけれども、正確なところはあるいはおわかりになってないかもしらぬけれども、二月十日現在、つまり、一カ月たちましたあとにおいてこの数字は相当変わってきておりますか。それから余分に売れておりますか。
○参考人(佐藤朝生君) ただいまのお尋ねでございますが、毎月十日に締め切りまして、二十八日に交通公社からまいりますので、そのときに統計をつくっておりますので、まだ、今月分ができておりません。できましたら御報告いたします。
○岡田宗司君 もちろんそのときに報告いただきたいと思うのですけれども、その後の傾向はおわかりでしょう。詳しい枚数までわからぬでも、その後、たとえばこういう種目は売れているのだ、あるいはこういう券はたいへん少なかったけれども、その後売れたのだという傾向はおわかりだろうと思うのですがどうでしょう。
○参考人(津田弘孝君) 日本交通公社は、委託されました国内一般用の第一次の販売の入場券、これは約五十万枚でございます。一月十日現在、東京と大阪につきましては二月七日に発売をいたしました分を含んでおりますので三十二万九千枚、約六六%の消化でございます。一月十一日から二月十日までの各地における消化枚数を加えますと、先ほど申し上げました六六%という数字は、二月の十日までの分を加えますと、七〇%程度にたるものと予想せられるのでございます。この消化状況に基づきまして、発売枚数を競技別に区分いたしますと、消化率の高い競技は、陸上、水上、バスケットボール、バレーボール、柔道、体繰、ヨットの七種目、七競技でございまして、これは五十万枚中四八%、約三十四万枚であります。これが消化率の高い競技、Aグループと申し上げたらいいかと思います。それから次のBグループが消化率の中位の競技でございます、フェンシング、ウェートリフティング、レスリング、近代五種、馬術、射撃、武道の七競技でございます。これには五十万枚中七%、三万五千枚でございます。それからCグループは消化率の低い競技でございます。これは蹴球、ホッケー、野球、自転車、ボート、カヌー、水球——ウォーターポロですか、ボクンングの八競技でございます、これは五十万枚のうちの四五%、二十二万五千枚でございます。 それで、この三グループの消化状況は、それぞれの発売枚数にいたしましてどういうふうになっているかと申しますと、Aグループは九六・三%、したがいましてほとんど一〇〇%に近い。Bグループは五八%、Cグループは三三%ということでございます。結論的に——結論というか、今後の傾向として申し上げますると、これはAグループすなわち陸上、水上等の七競技につきましては、今後の保留分の十七万五千枚も完全に消化されるという見込みでございます。また、Bグループのフェンシングほか七競技につきましては、発売枚数は少数でございます、今後の消化の伸び状況によっても、先ほど五八%と申しましたのが七〇%から七五%程度まで消化できればいいのではないかというふうに考えております。それから、Cグループの蹴球等の八競技のうち、蹴球、ホッケー、野球、自転車の四競技の発売枚数は十九万五千枚で、八七%を占めております。 そんなような現状並びに見込みでございます。
○岡田宗司君 組織委員会のほうにお伺いしたいのですが、いま交通公社のほうからいろいろと発売についての障害があるということで、障害を列挙されまして、そして今後その発売に努力したい、こういうことでございますが、私ども、まあこの一の問題につきましても、二の問題につきましても、三の問題につきましても、これはどういう結論になるか私どもも具体的、技術的にはよくわかりませんけれども、しかし、かなり重要な示唆を含んでいるものとも思うのです。それで、これらの点について、はたしてオリンピック組織委員会のほうでどういうふうに処置をされようとするのか、それをお伺いしたい。
○参考人(与謝野秀君) お答えいたします。 交通公社の副社長が述べられました入場券の販売について二、三の障害もあるというお話でありまして、私どももさだめしそうであろうと、こう考えるのであります。当初、全国に入場券を配付いたしますときに、その割り当てというものは、いろいろなデータを集めまして、いろいろな観点から配付したわけでございます。特に不人気種目につきまして、一部において残っているものが出てきた、したがって、これをまた回収して売れる地域へ持ってきて売らなくてはならない、この障害はできるだけ早い機会に撤去したいと思うのでありますが、最初において、やはり一応全国のあらゆる根拠から出てきた数字で一様に一応配付したということであったわけであります。 次に第二の、一人二枚しか売らない。蹴球については例外的に一人五枚という制限も、当初においては、これを無制限にすることができない事情があったために、そういう制限を設けました。人気種目については、ほとんど消化してしまった。ただし不人気種目については相当数が残っている。したがって、これは団体とか、あるいは予選が行なわれます地元の県当局が引き受けてくださるという、いろいろなお話もございます。一人五枚という制限は、適当な時期にはずさなければならない、こう考えているのであります。 なお、サッカーにつきましては、三三%というような数字が出ておりますが、これもサッカーはわりあい人気のない種目でありますが、非常に入場券の枚数は多いのでありまして、サッカーの今日まで売れました枚数というものは、陸上競技に次いで、すでに六万数千枚がサッカーのために売れているのでありまして、何分にも総数が非常に多いものでありますから、パーセンテージが下がっている、こういう状況であります。今後これも大口に引き受けてもらうようなことをいろいろ考えていかなければならない。ホッケーその他についてもこれに準じていきたい、こう思っているわけであります。 次に、PRをしなければならない。たとえばどこそこにその切符が余っているぞというような状況を、先ほど交通公社のほうからも話されました。特に中央においては、われわれもこれをお引き受けをして、いろいろPRをしたい、また地方においても、余っているところにおいては、いろいろ宣伝していきたい、こう考えております。 また、ゲームのおもしろさ、あるいはホッケーにはインドやパキスタンの一流チームが来るぞというようなことも、これは競技を観客におもしろくする、それなら行ってみようという気を起こさせるものでありますから、この点についても交通公社と協力して、側面から大いにPRに力を注ぎたい、こう考えております。
○柴谷要君 関連して。ただいまの事務総長さんのお話では、販売担当の公社側の意向を多分におくみ取りいただいたような御発言でございました。私どもとしても、ここ数回にわたって切符の問題を議論してまいりましたのも、不人気種目の切符の販売についてでございますが、前回も申し上げたように、何といってもオリンピックだから、たくさんの人が来るだろう。だから切符だけ入っても、行って見られないようなことになったり、あるいは宿泊等で戸惑うのではないか、あるいは汽車に乗れないのじゃないかという不安が先に立つものですから、非常に世紀の盛典を心待ちにしておる中でも、切符に手が出ないということを、私ども地方を回ってよく聞かされるのです。そこで、公社の皆さんの努力の点もあって今日のような売り上げになっておるわけですが、さらに販売条件の緩和とか、あるいは種目の調整、地域的な割り当てを自由に操作することができる方法、それからリンク制の問題、まあこれは公社のお家芸でありますから、切符を買っていただけば輸送と宿泊のほうも何とか心配しよう、これは商売もやられることで非常にいいことじゃないか。特に最近北海道方面へ行ったときに聞かされた話でありますが、婦人団体や青年団体が買おうとしても、三人、五人で買ったのじゃ団体として行けないのだと、だから何とか切符が手に入らぬものかと言うから、とんでもない話だと、団体などで参観できるほど余力のあるオリンピックじゃないよと、こういうことを言ってきたのでありますが、不人気の種目で現在残っているのがさばけないというようなことでありますならば、婦人団体とか青年団体にそれを割り当ててやるということも配慮されるのが一番いいのじゃないか、こういうように考えられますので、本日即答をいただくというわけには、機関の決定を見ないといけないと思いますが、特に入場券委員会があるようでありますから、委員会の議を経て、なるべく早くこれらの決定がなされたことを本委員会に報告をしていただけるような状況にぜひしていただきたいということの希望を申し上げるわけでございますが、その見通しについて総長さんの御見解を承っておきたいと思います。
○参考人(与謝野秀君) お答え申し上げます。 実は組織委員会の中に入場券の小委員会を設けましていろいろ御検討願った末、大綱がきまっておるのであります。しかし、ただいまお申し出のような件は、われわれが与えられた権限の中ですでにそれは考えられる事項と、こう考えますので、ひとつ検討して、どういう方法が一番いい方法であるかということで、また決定いたしましたら本委員会に御報告申し上げます。
○岡田宗司君 次に、これはまあ組織委員会と公社と、両方にお伺いしたいのですが、県別の売り上げを見ておりますというと、必ずしも東京からの距離によってでないのですね。たとえば東京は七三・七%、それから千葉県は六四%、埼玉県は六九%になっておるのに、神奈川県は三一・三%、これは全国でも最も悪いほうの部類に入るのですね。これは交通公社の販売方法が悪いのかどうかということを疑わざるを得ないのですけれども、一体こういう東京の近くでどうしてかように売れ行きが悪いのか。
○参考人(津田弘孝君) なぜ埼玉県や千葉県に比して神奈川県が消化率が悪いかということにつきましては、どうもはっきり原因がつかめないのでございまするが、あるいは神奈川県の方は非常に東京にお出になる、東京で入場券をお求めになるというようなことも——いや、それなら千葉県だって埼玉県だって同じようなことが言えるじゃないかと思うのでございますが、あるいは神奈川県については特にそういう傾向があったということもあるいはあるかもしれません。と同時に、ここに実数的に見てみますると、たいへん残っておりまするのにサッカーの例がございまするが、蹴球でございますが、神奈川県の割り当てが八千六十八枚であるのに対しまして、発売されておりますのは千三百、六千七百という大きな数字が残っておるというようなことも消化率の悪いことに貢献しておるのじゃないかというふうに私は考えられる次第でございます。はっきりした原因につきましては、ちょっとこの場で申し上げられません。
○河野謙三君 神奈川県の話が出たから私からひとつ……。 これは実はあとで伺おうと思いましたけれども、ちょうど神奈川県の切符の話に関連して、サッカーの話が出ましたから……。過日当委員会が開かれました晩に、私の地元で、庭球協会の私は会長をしておりますものですから、役員会があった。その際にサッカー、その他の切符が非常に売れ行きが悪くて残っておるというような話を聞いて皆驚いたのですが、実は庭球協会等は、中央から地力に通ずる——これはオリンピック種目には入っていませんけれども、いずれもスポーツを愛好する人たちであって、何か見たいという気持ちが非常にあるのですよ。ところが、そういう話が全然届いていないのです。そこで具体的にその席で——きわめて具体的に申します、戸塚に日立製作所という大きな会社があります。あそこの社員をしておる男が、会社としてみんな行きたいのですが、河野さん、どこへ申し込んだらいいでしょうか、サッカーの切符を。その後三回にわたって私のところに照会が来ている。私はそれまで言われますと、交通公社へ行って買ってこいということは言えないから、実は津田さんにいいところでお目にかかりましたから、買いに行きますから、制限なんて言わないで、日立製作所に体育部があって、体育部の人がみんな行きたいと言っているから、こういうのに売ってやっていただきたいと思う。いま私は初めて聞いたんだが、組織委員会は最初の段階はいいけれども、いまの段階で一人二枚以上はいけないとか何とかかんとか言う。初め売れて売れてしょうがないという前提でつくった規則を、現在三〇%だ、二九%だと言っているときに、相変わらずそういうことを……。また、交通公社が組織委員会に相談にかけて、それがその場ですぐ決裁ができないなんというのはおかしいと思う。だんご食ったって彼岸でないことがある。だんご食えば必ず彼岸だとは限らない。やはり情勢が変わってくるのだから。いま言うように、いまの段階においては臨機応変に、会社とか体育団体とか婦人団体であるとか、そういうものにもう少し幅を広く、私は即刻津田さんにやってもらいたいと思う。それと同時に、あなたがた、私は露骨に言いますけれども、役所生活が長いから金の回転ということにあまり観念がないのですよ。いま津田さんのところに大体五億近い金が入っているでしょう、この入場券の金がここに四億八千何百万円とある。これは一体あなたのところに入ったものを一カ月ごとに払い込むのですか、それともきょう入ったらあした組織委員会にやるのですか。私は、きょう入ったものをあすやるのじゃないと思うのです。それはどういうふうになっているのです。こまかいことになりますが、入った金はいつ組織委員会にやるのです。
○参考人(津田弘孝君) まず御質問の点からお答えいたしますが、組織委員会とかわしました契約の条項によりますると、前の月の十一日から今月の十日までの分を十日に締め切りまして、そうして二十八日に指定された機関に納金をいたすことになっております。
○河野謙三君 そうしますと、まあ、こまかなことになるけれども、かりに日歩二銭としましても、五億の金を預かりますと、一日十万円金利がつくわけですね。それを二十日預かれば二百万円になるわけですね、そうでしょう。私はこれをかかえているのが長いとかおそいとか言のじゃないのですよ。でありますから、早く売って、あなたのほうで十八日間あっため、さらに組織委員会は早く金にしてあっためる期間が長引けば、宣伝費の五百万や一千万なんというものはすぐ出てきますよ。組織委員会では一体今年の収支予算に収入利息というのは一体どのくらい見ておられます、予算を。現在まで切符の売れ行きがいいとか悪いとか言っているけれども、悪いと言っても私は当初予算を組んだときよりもその収入利息は大きいと思う。少し積極的に金を使って、早く切符を売って、早く金を集めてその金を銀行へ持っていけば金利が毎日つくのだから、そういうことでかせぎ出すことを考えてみたらどうですか。あなたのは販売じゃない、売れているだけだ。積極的に売ることが販売ですよ。ただすわっていて売っている。だから神奈川県の例ははなはだ心外です。神奈川県は幾らでもまだ売れますよ。知らないのだよ。さっき岡田さんも、言われたように、もうオリンピックの切符は手をあげているのだ、これは何とかしてもらいたい。私は神奈川県の問題で、神奈川県がスポーツにどうも理解がないように言われてははなはだ何ですから、飛び入りで一席やらしていただいたのだが、どうでしょうか。
○参考人(津田弘孝君) ただいま河野委員からたいへんな力強い御激励をいただき、ありがとうございました。大いに入場券の増発につきまして、さらにさらに意欲を発揮いたしてまいりたい。それからいろいろお話のございました点、ことに団体等に対しまして入場券の大量消化をはかるということにつきましては、組織委員会等とさらに打ち合わせをいたしまして、そういう方向にぜひ持っていきたいということを考えております。
○河野謙三君 津田さん、交通公社に対しては非常に親切なんですよ。あなたのほうは赤字を出してはいかぬと思ってね。だけれども、さっきの赤字必ずしも赤字にならぬと思うのだ、あなたのほうのいまの収入利息というものは相当なものですよ。これは計算に入っていないのだから、それを考えれば赤字がだいぶ減りますよ。だから、私はそれでもうけてけしからぬと言うのじゃないのですよ。場合によったら組織委員会のほうで、十日締め切りの二十八日払いというものを、交通公社に便宜をはかって、あと十日間延ばしてやる。そのかわり、もっとそれで宣伝費をかけて積極的に売るというのが手だと思う。何かそこは積極的にやってもらわないと……。すわって売ろうというのは横着ですよ。第一不親切ですよ。だから与謝野さん、売れないから府県別の割り当てはやめろとは言わないけれども、再検討されるようなことを言いますけれども、各府県に、お前の県にはこれだけ割当てをしたのだけれどもどうか、ほんとうに売れないかどうかということを、もう一ぺんやってもらわないと、知らないうちに、神奈川で売れないから東京に持ってきたというのでは困るんですよ。このことだけは特に御注文申し上げておきます。
○参考人(与謝野秀君) 制限はできるだけ早く撤廃いたしたいと思いますが、ただいま河野委員の御発言の御趣旨に沿って遺憾のないようにいたしたい、こう思っております。
○岡田宗司君 入場券の制限ですけれども、もちろんいわゆる人気種目について、これからまだ十七万何千枚という追加もあるのですから、これをうっかりはずすと、今度はやみ屋が出てきますから、だから人気種目については十分に制限は考慮してもらいたい。そうでないものについてはゆるめるという配慮をして、一律にやらないようにお願いしたいと思います。 それからもう一つ。PRの問題ですけれども、いま河野さんから交通公社があっためているときの利息を使え、こういうことでしたけれども、これは、もしやれるものならぜひやってもらいたいのだが、しかし本来は、私はやはり組織委員会のほうでそういうことはやるべきものじゃないかと思うのですが、一体それに対する計画並びに予算というものはどうなっているのですか。
○参考人(佐藤朝生君) 交通公社のほうに販売委託をいたしておりますので、私どものほうで特別それに特記した予算はございませんが、広報部の中の予算で一部まかなっております。それから、昨年の十一月に、競技会の入場券を発売いたしますときには、私のほうの宣伝費を使いまして、ポスター等をつくりまして宣伝いたしました。
○柴谷要君 実はこの切符の種目の中に野球というのがあるのですね。この野球の問題をめぐりまして、国会の職員の一つの団体が——課がある、その課で、オリンピックの種目の中に野球があるかないかというかけをした。そうしたら、たまたまその職員の中で、私のところに来て、野球が種目にあるのを見て行ったものだから、その課の中でその男一人だけが野球があるということを言って、あと全部がないと言ってかけをした。それで私のところに、しからば柴谷議員のところに行って聞いてみろといって私のところに電話をかけたから、野球があると言った。そうしたら一人でまるもうけをした。こういう工合ですから、知識層がいる国会の職員のたまりでもそうですから、国民の中には知らない人がほとんどです。ですからテレビやラジオを使ってオリンピック種目はこういうものだと言うべきだ。それから不人気という言を使うのはいかぬ。これは不人気と言わず、これこれの種目については異常に国民の皆さんの関心が薄いそうだが、おもしろい競技だから見なさいという宣伝をうまくやってもらいたい。人気種目、不人気種目というのはここで言うだけで、これは活字にしてもらいたくない。私はこういう言葉を使いたくないので、この点は十分御配慮をくださっていると思いますが、そういう事実がありますので、もう少し組織委員会としては宣伝を計画的にやっていただくということで、先ほどの問題についての切符の扱いが緩和されていきますならば、これは問題ないのじゃないか。早く資金が確保できる、こういうことになろうと思いますので、どうかひとつ組織委員会のほうの一段の御健闘をいただきたい、こう思います。
○岡田宗司君 いまの柴谷さんの言われたことは私も賛成なんですが、ただいま組織委員会のほうでは、これは交通公社に委託したのだから特別のPRはやらないのだ、そういう予算も計上していない、こう言われるのですけれども、これは私そんなことじゃだめだと思うのです。やはり切符の販売を交通公社に委託しても、いま言ったように交通公社が千二百万円の赤字ですかを覚悟してやっておるということになれば、これは交通公社は営利会社ですから、そんな身銭を切って宣伝をやるとは、副社長いろいろ言われますけれども、なかなかそろばんの上からやらぬと思います。しかし何といったってこの事業は組織委員会が中心になってやらなければならぬ事業なんですから、このPRの問題については金のかかる方法もありましょう。しかし、過日の委員会で、私はNHKや民間放送の人たちにも、もっと切符を売ることについての協力方をしないかということで話をしましたところ、いずれも協力をするというお返事をいただいたので、おそらく新聞でもそうだろう。そこで、それについて、やはり組織委員会でちゃんと計画を立てて、こういうふうにやってもらいたいということで話をしなければならぬと私は思うのです。だからもっと組織委員会のほうでもって、これから切符を売るについて、さらにPRについて、組織委員会自体が交通公社とも話し合い、他のいろいろなマスメディアの機関とも話し合って、組織的にやっていただきたいと思うんですよ。どうもその点がまかしちゃったのだから何とか売ってくれるだろうという安易な考え方があるのじゃないかと思うのです。ひとつその点をよく考えていただきたいのです。 入場券の点について、あともう一つ。これは組織委員会のほうにお伺いをしたいのですが、私はこの前、外国向けの切符のことをお伺いをしたのです。ところが海外向けの切符については、この前言われた数字が出ているだけです。どの国に何枚、それからどういう種目について何枚というようなことは何も報告されておらない。外国向けの種目についても、私はやはり相当積極的な発売推進方法をとらなければならぬ事態にあるのじゃないかと思うのですが、この前もその点問題になったのですが、それについて組織委員会のほうでは、新しい計画といいますか、推進の計画をお持ちですか。
○参考人(与謝野秀君) 実は昨年の十月末から発売したわけでありまして、今日までのところ実績は非常に少ない数字があがっているのでありますが、すでに今日アメリカ初め七、八カ国から追加の申し込みがきているという状況でございまして、売れ行きは決して私どもの予想を下回っているということはないのでございます。また、どういう割り当てになっているかという資料は、今日お手元に差し上げてありませんが、適当な機会にまた差し出したいと、こう考えております。海外の入場券の割り当てというものは、従来のオリンピック大会に比べまして非常に少ないのでありまして、百九十万枚のうちの二十万枚が割り当てられているのにすぎないのでありまして、この点で少ないという苦情が将来出るかもしれないのでありますが、私どもとしては、これだけはぜひ売りたい、こう考えているわけでありまして、今後とも各地のエージェンシーを督励して成績を上げたいと、こう考えております。
○岡田宗司君 この問題につきましても、この間も議論したわけですけれども、たとえば東京へ行ってもホテルがないのじゃないか、泊まるところがないのじゃないか、そういう不安から切符を買い控えるということもありました。それからこちらの見込み違いで、ある国に切符を出したところが、それはその国ではあまり売れない。しかし、いまあなたが言われたように、アメリカ初めある国では追加がきている。この地域調整といいますか、そういう点について早くやられないというと、これは外国のことですから、なかなか間に合わない、日本の国内よりもっとむずかしいと思うのですが、それらについては十分用意できているのですか。
○参考人(与謝野秀君) できるだけ早い機会に調整も行ない、また売れ残る見込みのものは早く引き揚げたい、こう考えております。
○西田信一君 だいぶ時間もおそくなりましたのですが、選手強化の問題について若干大島さん、また文部省にお聞きしたいと思います。 実は、この問題については、その道の権威者の大島さんが責任をもって当たっておられますので、私のほうは非常な期待と信頼とをあなたに寄せているわけでございます。実は私この間、夏と冬との関係で、先に開かれました冬期オリンピックに用件がありまして私参って、冬のオリンピックを見たのでありますが、その結果から見て、やや心配——しろうとの心配であればけっこうでありますが——される面もありますのでお聞きするわけでありますが、冬期オリンピックも、出かけるまではかなり有望だというような下馬評もあったのですけれども、また向こうへ行ってそういう自信も持っておったようでありますが、中にはかなり優秀な成績をあげたものもないわけではありませんが、総じて日本軍ははなはだ不振であった。ことにスキーなどは全くどうも期待に反したというような結果に終わったようでございます。このことから、だから夏のほうもどうというようなことを申すのは失礼であると思いますが、しかしながら、国内において見ておりまして、これだけやれるであろうと考えておったのが、出かけて行ってみると、非常に向こうのほうが水準が上がっておって、そうして予想外の結果に終わったというようなこともだいぶしみじみ感じられる面があったわけであります。それらの点についても、すでに相当の強化予算もついていることであるし、また海外訓練なんということもやられるようでありますから、万抜かりはないことと思いますけれども、もうそろそろ切迫いたしてまいりましたので、特に何かこの際選手強化について、現状あるいはまた見通し等、また選手強化の結果のオリンピック大会の戦果等についてお見通しがあれば、まず伺って、その上で少しお尋ねしたいと思います。
○参考人(大島鎌吉君) 冬のオリンピック大会におきましてあの成績、同じ日本人だからやはり夏の東京オリンピックにもあんなことがあるのではないかという御心配であります。もっとも、そのとおりであろうと思います。われわれのほうでも冬のオリンピック大会で日本の成績があまりよくなかったことにつきまして、寄り寄り検討をし、これを他山の石にすべきであるということでやっておりますが、東京オリンピック大会には日本のスポーツ界総力をあげてそれを準備しようということで、皆さん方の非常な御協力の中で今日まで準備をやってまいっております。選手をつくりますところの立地条件と申しますか、コーチの問題だとか、あるいは場所の問題とかトレーニングの考え方の問題につきましても、大体もう方向がついてまいっておりますし、大体において計画どおりに進んでおるということで、今度の冬の大会のようなことにはならないだろうというふうに私たちは考えておるわけでございます。 ただしかし、私たちの計画が比較的順調に計画どおりに進んではおりますが、何分ほかの国々も同じように努力をしております。したがって、勝負はやってみなければわからぬと思ってはおりますが、この前の一月二十八日の委員会で私たちの気持ちを申し上げたとおり、少なくとも十五個以上の金メダルを取れるという確信は今日でもくずれてはおりません。 それから冬の大会に関連をいたしまして、私たちが現在持っておりますところの問題は、東京大会に派遣するところの日本選手団のチームの編成でございます。これをどういう考え方で、どういう規模で編成をするかということで、二月の終わりまでにはある程度の方針を立てなければならぬということになっております。御承知のように百六十二競技種目ございますが、これに全部参加をいたしますると四百二十九名ということになるわけでございますが、しかし過去五カ年間準備をやってまいりました過程におきまして、それまでに歴史がなかった、あるいはそれまでにやっていなかったというような競技あるいは種目で、今日でも十分選手強化をやっておられないというようなものにつきまして、これを出していいかどうかということが、ここしばらくの大きな問題になろうかと思うのでございますが、大体の空気といたしましては、やはりいままで十分準備をし、しかも戦うに足るところの選手を出そうじゃないか。外国のお客を招いて十分もてなし得るような日本の青年としての代表を出そうというような考え方に大体方向がついております。いずれ日本オリンピック委員会でもこれについての結論は出ることであろうと考えております。 それからその他の面でございますが、現状からオリンピックまではどういう計画であるかということを、この機会に簡単に御説明申し上げたいと思います。 今年は最後の年でございますし、仕上げの年で、精鋭主義、英才教育をやるということはこの前御説明申し上げたとおりでございますが、大体選手の数は具体的にいま当たっておりまして、方針も確定をいたすのでございますが、現在のところ、オリンピック候補選手として強化の対象になっております者が一千名あるわけでございますが、この三月ころには八百名にしぼられることになります。 それで、それとは逆にコーチの数でございますが、現在では二百九十一名コーチがいるわけでございますが、例の一人のコーチに一人の選手をつけるという考え方で、これを約三百五十名にふやす予定になっております。それで、ふえます理由は、ただいま申しましたマン・ツー・マンの形で最後の仕上げをしようということが一つ、また、団体競技におきましてはそれぞれのポジション、前衛、中衛、後衛並びにゴール・キーパーというものにつきまして、それぞれ現在持っておりますコーチをつけたらよかろうというようなことで、こういうような勘定になるわけでございます。 それからその次にスポーツの傷害保険でございます。トレーニングが激しくなってまいりますと、いろいろな故障が起こってくる。それについては傷害保険をつける必要がある。これは昨年からもやっておったのでございますが、本年度も全選手、全コーチにつきましてスポーツ傷害保険をつけることになっております。それから同時に、健康管理あるいは衛生管理がきわめて必要であるということで、合宿が行なわれますごとに私たちの関係しております医者を合宿へ回しまして、そこで選手の健康管理あるいは衛生管理をやろう。さらにもう一つは、やはり練習が十分できるようにマッサージ班をつくりまして、これは雇用いたすのでございますが、これまた合宿その他を回らせようということでございます。それからもう一つは、やはり医療品を整備する必要があるということで、医療品を整備いたしますとともに、日本人の食事に足りませんところのビタミンBとかCというものを本部で調達しまして選手に渡す必要があるだろうというようなことを考えております。 それから先ほど申しました日本選手団の編成でございますが、大体予選で一番最初に日本選手が決定いたしますのはボートのエイトでございます。これは五月に決定をいたします。その後、水泳がその性質上一番おそいのでございますが、九月の中ごろまでに全競技団体の選手が決定をいたすわけでございます。で、現在の予定では十月一日に結団式をやろうということになっております。したがいまして、われわれ苦労をともにしてまいりましたところのコーチ、選手の諸君は日本選手団のほうに差し上げるという形になるわけでございます。 それからコーチ団の思想統一をやる必要があるということで、これはまあ戦争でいえば伍長の役目を持つわけでございますが、そういう関係から、二回にわたってコーチ会議をやる計画を持っております。四月に第一回のコーチ会議を開きまして、このときのテーマは臨戦体制は万全かというテーマでコーチ会議をやることになっております。それから八月から九月に大会に臨むにあたって決意はどうかというコーチ会議をもう一度やりまして、ここで思想統一をいたしまして大会に臨むという計画を持っておるわけでございます。 それからもう一つ、私のほうでは、選手はしぼられてまいりまして、最終的には三百名あるいは三百五十名になるかわかりませんが、選手団ができ上がるわけでありますが、しかしながらオリンピック規則によりますと、コーチの数がきわめて少数に制限をされるということがあるわけでございます。そういうことでは、ほんとうの選手の力を発揮することができません。たまたま日本で大会が行なわれる、選手についてきたところのコーチが、すべて試合のそのときまで選手にいつもアドバイスができるようにというようなことを考えまして、名前はどうかと思うのでございますが、オリンピック時においては、オリンピック村の近所に作戦本部というものを設置したい、かように考えております。その構成などは現在検討中でございます。 それからもう一つ、マスコミ対策でございます。先ほどからいろいろお話が出ておりますが、ムードを上げなければならぬというようなことで、マスコミに大いに宣伝を書いてもらわなければならぬということでございますが、私たち選手強化の現場におります者は、これは全く逆でございまして、写真がやってくる、取材に来られるということで、実は最近計画的な合宿がやれないような状態に陥ったことがしばしばあるわけでございます。ほんとうのことを申し上げると、もろそっとしておいてほしい、われわれの計画がそのままにいくようにそっとしておいてほしいということが私たちのほんとうの気持ちであるわけでございます。しかし、これらにつきましても、マスコミ関係者の御協力を得なければならぬということで、一月二十一日に東京運動記者クラブ、これはまあ放送も入っておりますが、二十八社の方々ともいろいろ協議をいたしまして、まことにありがたいことには、ここに一つの基本方針が出たわけでございます。取材については、東京運動記者クラブは選手強化に協力をする、それから、強化対策本部のほうでは、計画的なトレーニングが障害を受けない、じゃまをされない限りにおいて協力をするというような、両方からの協力体制、協力をしようということになりますと同時に、私どものほうの協力体制の中に、二つの例外がございます。一つは、アマチュアの資格が云々されるような取材について、もう一つは、選手のプライバシーに関するような問題が取り扱われる場合については、これを拒否するということで、もう双方の話し合いがついたわけでございます。ただ、具体的な諸問題については、それはそれぞれの競技団体と協議してきめてほしいということで覚え書きを取りかわしまして、東京運動記者クラブだけでは問題が解決できないということで、こえて二月十一日には、東京写真記者協会と懇談をやったわけでございます。東京写真記者協会のほうでは、東京運動記者クラブとの間に取りかわされた覚え書きには一点の非の打ちどころもない、われわれはそれを尊重しようということになったのでございますが、同日、さらに日本雑誌協会の幹部の方々とも懇談をいたしたわけでございます。雑誌には、皆さん御承知のように、スポーツに全然関係のない「マドモアゼル」とか「明星」だとかいうものがございまして、それがまたいろいろな取材をやりたいというようなこともございましたので、それとも懇談をいたしました結果、原則として東京運動記者クラブとの間に取りかわされたところの覚え書きというものは、これは非の打ちどころのないものである、われわれも村に帰って一度関係者と話し合いをして、あらためてもう一度懇談をしようじゃないかということになっております。以上のとおりでございます。
○西田信一君 詳細な、周到な強化対策について報告がございましたし、またオリンピックは勝つばかりが能じゃないと思いますけれども、国内でやりますのですから、金メダル十五は確実だという、こういう自信のあるお答えですから御信頼申し上げて、ぜひともそういう結果が出ることを期待いたします。 時間もおそうございますから、こまかい内容についてお尋ねすることは省きまして、そこで、たいへん恐縮ですけれども、体協の権威者として、あなたから東京大会の選手強化についての非常に自信のあるお話を伺ったわけですが、体協という立場、直接東京のほうの御担当でございますから、たいへん失礼でありますが、そういう立場から、今度の冬の大会で、ああいう不振に終わったという原因はどこにあるかということを、あなたの目からどうごらんになるかということを、簡単でいいですから、ちょっとお伺いしたい。
○参考人(大島鎌吉君) これは冬の競技団体の内部に立ち入ることになりますが、われわれ考えておりますのは、トレーニング思想につきまして、北海道側と、それから東京側と申しますか、内地側の思想の統一ができていない。ただ、北海道側は、どちらかといえば経験主義者が多い、しかもお年寄りの経験主義者が多いということで、それらが選手を指導しておられるということでございます。それからもう一つ、非常に今までにない多数の選手が派遣されましたが、これはやはり札幌にオリンピックを招致するというようなこともあった関係から、十分準備をしていない者までも選手団の中に入れざるを得なかったというような事情もあるようでございます。そういうようなこともございまして、皆さん新聞ですでに御承知のように、監督あるいは責任者などの多くは、少なくともわれわれの受けた印象では、弁解ばかりを言っているような印象を受けるのでございます。そういうようなわけで、われわれのほうでは寄り寄り話し合っているのでございますが、われわれは勝てばあたりまえである、負けたときに弁解を言うなという腹づもりでいたしております。
○西田信一君 かなり率直な御指摘があったようでございますが、しかし、これはあなたのお立場は東京オリンピックの強化対策本部長でございますから、それで、東京の問題については私は全幅の信頼をささげておる一人でございます。しかし、まあ国内で行なわれるオリンピックと、外に出る場合ではおのずからこれは差異があってしかるべきだと思いますけれども、少なくとも夏と冬ということになりますと、オリンピックは二つの車のどっちかに当たるということを考えますと、国内でやる場合も成績をよくしたいのは当然ですけれども、外に出してやってもやっぱり成績をよくしたいというのが国民の人情だと思う。そこで、これを強化するのは日本体育協会の仕事だと思っているわけです。きょうは、大島さんにお尋ねするのはちょっと筋が立たぬと思いますけれども、体育協会としてももう少し考えていただく必要があるのじゃないだろうかということを感じますので、夏の場合の責任者としてのあなたにお尋ねしているわけですが、少なくとも冬のオリンピックというものにはずいぶん長く日本が参加しまして、そしていまだ猪谷というのが一ぺん二等になって日の丸を揚げたきりで、日の丸一本三等も揚がらないというのがずっと続いているわけです。ですから、こういうことが日本にオリンピックを呼ぶといっても大きな発言力を持たないという結果になるし、やはり夏が強かったら冬も強いというふうにならなければならないと私は考えているわけです。こういうことについて、体協としても少し考えていただきたい点が、われわれとしても、当事者ばかりのあれではなくて、あると思うのです。そこで、どうなんでしょうか、東京についてはこういうしっかりした組織があってやっていただく。冬のやつについては、体協としてはどういう強化策をとっておられるか、御存じでしょうか。
○参考人(大島鎌吉君) 大体それぞれの競技団体、たとえばスキーならスキー、スケートならスケートと、それぞれ自分の村の中で寄り寄り協議しながら強化策をとっておられたようでございます。
○西田信一君 それではいけないのではないか。体協としてやって、外に送ってやるからには、やっぱり日本を代表してやるのだという立場で、スケートはスケートでやっている、スキーはスキーでやっていて、中でどうもうまくいっていないようだということだけでは、これは体協としてどうかと私は思われるから申し上げるわけです。これは済んだことをとやかく言うのではないけれども、どうも冬のほうは全く成績が上がらない。同じ夏のほうで成績が上げ得るなら、同じ日本人だから冬だってやり得るはずだと思う。どこかに欠陥があるのではないかと思うわけでして、ひとつこれは体協会長にもお伝え願って、またそれぞれの競技団体にも体協のほうからひとつしかるべくお示しを願って、やはり送ってやるからには相当のあれを取るだけのことはやっていただきたい。東京にオリンピックをやるから、これだけを強化するというだけでは済まないと、こう考える。そこで、将来この東京オリンピック強化についても今度はこういうひとつ大がかりな強化をやるが、オリンピックが済んだら、あとはどうなさるんですか。それから冬のこともあわせてだが、日本の選手強化というのはこれこっきりで、そのときだけやるのか、それとも将来にわたって体協としてどういうふうにお考えになっておるか、お考えがあったら伺っておきたいんです。
○参考人(大島鎌吉君) われわれのことばでいえば終戦処理の問題、これは非常に重要な問題だと考えております。それで、みんな力を出し合いながらいろいろやってきたことが、少なくとも日本のスポーツ界の一つの財産をつくったというような考え方でございます。したがって終戦処理というような消極的なものでなくて、これを新しいスタートとしてスポーツの先進国などがやっておるそんな状態にまで日本のスポーツを上げなきゃならぬじゃないかという空気が非常に強うございます。それから本日の二時から体育協会で理事会をやっておりますが、その理事会では、この問題を中心といたしまして、三者懇談会の形でございますが、何らかの方向を打ち出すようにということでやっております。それでおそらく出てくるだろうと思います。
○西田信一君 大島さんにお願いしては恐縮でございますけれども、いま私が希望いたしましたことは、夏についても、これは将来について何らかの考えを持ってもらいたいということと、もう一つは体育協会という立場においてお考え願いたいことは、ことにずっとその成績が不振である冬のスポーツについて、これの水準を上げることについて特別な何か検討を加えてもらいたいということを、今度の体験を通して、私はここ二度も冬のオリンピックに行っておりますけれども、どうも依然として振わないばかりでなく、ますます日本のレベルが諸外国に比べて下位に落ちていくというきらいがあるわけです。これではどうもはなはだ情けないし、これを夏のレベルに持ってこれないはずはないと、こう思うから、どっか欠陥をえぐって、そして対策を立てて具体化してもらいたいということをひとつお願いをいたしておる。 そこで、最後にちょっと私文部省にも、また体育協会にも両方にお尋ねをいたしたいことがある。いろいろ不振の原因はある。あると思うが、そのうちの一つに、やっぱり私は競技施設ができておらぬということが相当大きな原因だと考えておるわけです。これは確かに言えると思うんです。そこで、やっぱり競技施設が完備すれば実力もついてくるし、強くもなってくるわけです。それが第一、それがなければ幾らコーチがうまくたって強くなりっこない。そういう点で私は欠けている点がありゃせぬか、諸外国に比べても見劣りしてはいないかと考えるわけです。幸いにオリンピックがあるからいいけれども、オリンピックがない前から陸上、夏のほうについては国のほうでも、あるいは国営の競技場施設を持つというようなところまで考えておられるわけですが、少なくとも冬の施設についても私は冬の——夏、冬、日本の観光という点からいっても相当将来性がある。日本の国際観光という立場からいっても、冬の観光だって相当にこれは価値を持っておると考えておるわけです。また、そういう企画もぼつぼつなされるような時代になってきておるという場合に、少なくとも夏のやっと、選手強化とも多少関連があると思いますが、それを抜きにいたしましても、少なくとも国のほうでしかるべきところにしかるべきひとつ——もちろん国だけがやれとは言いませんけれども、やはり冬の施設についても国がある程度の力を入れる、あるいは国営のものをつくる、あるいは地方につくりやすいような力を貸してやるとか、こういうようなことが当然あってしかるべきだと、こう考えるわけです。こういう点について、これはひとつただここで聞き流しでなくて、どんなふうに考えておられるかということを、体育協会の立場あるいは文部省として、政府側として、どんなふうに考えられておられるか、ひとつお聞きしておきたいと思う。
○政府委員(前田充明君) 今度の冬の大会のお話を中心にしてお話しくださったわけでありますが、私もインスブルックの大会はことしの一九六四年のオリンピック前哨戦という意味で、実は一体どういうものかということを期待しておって、テレビもできるだけ見ておったわけでありますが、まあ私の感じで申し上げますと、技術ももちろん悪いのですが、大体においてもうすでにからだの力といいますか、そういう点に日本が劣っておるのじゃないかという感じを持ったわけであります。夏なども私はその点が一番心配じゃないかと思うのであります。そういう点から考えますと、結局層の厚い国民と申しますか、青少年と申しますか、そういうところから選ばれてくれば、やっぱりからだそのものが強い、したがって、それに技術を加えればさらにりっぱな成績を上げられる、そういう問題があるのじゃないかというようなことを考えているわけでありますが、いまお話のように、やっぱりそういうためには施設が必要であるということは、私どもも十分感じておるわけであります。一体それじゃどうしてやるかということなんでございますが、私どもも従来から、まあ今日の私どものほうの実情で申しますと、まずプールということで、プールの御要求が一般に非常に多いものでございますから、プールについての施設を特に注目しておるわけでございますが、少なくともそれ以外の点につきましても、ただいまのお話のように、スケートとかスキーとかそういう方面にまでもちろん手は伸ばしてやるべきだと思っておるわけでございます。なお、問題は国の予算ということもさることでございますが、私は、結局選手強化というトトップ・レベルまでは考えないにしても、一般的なスポーツという問題から考えましても、財政的に一体どうやって資金を獲得するかという問題についての検討は、政府予算以外の点についても、今後は十分考えていかなくちゃならないのじゃないか。強い競技はますます強くなるということはけっこうなんですが、弱い競技はますます弱くなるという可能性があることも考えなきゃならぬと思うのでございます。かような立場から考えまして、いま現在弱い競技でも、やはりある程度の資金を獲得できるように、そういう方途についても検討すべきではないかというふうな考え方を現在持っておりまして、先ほど大島さんが、ただいま、きょう組織委員会でいわゆるスポーツのほうでいう終戦処理についてお話し合いがあるということでございますが、私も実は数日前に石井会長にもその辺の問題についてもひとつ御検討いただくようにというお願いを申し上げ、また私ども自身としても検討いたしたい、かように思っておる次第でございます。
○西田信一君 私が申しましたことを御理解願えたかどうか、明確な答えではないけれども、私は日本の青少年の意気を大いに世界に示すという意味において、やはりこのオリンピックなどには堂々と将来も選手団を送り、あるいは場合によっては近い機会に東京に続いてまた冬のオリンピックも招致する、一回こっきりで挫折してはならぬと思っております。関係者もそう思っておる。そういうわけでありますから、それには何といったって競技施設というものが先に立つし、また日本に呼んできて今度のインスブルックのようなみじめなことになるなら、やらないほうがいいと考えておるわけでありますが、そういう意味から申しますと、それの一番先決には、競技施設の整備だというふうに思って、関係者もその気持ちで努力するような気持ちを持っておるようです。そこで、ただいま局長からお答えがありましたけれども、まあひとつ積極的にそういうようなことも検討して、そしてやはり日本の体力が弱いといっても——確かにそういう面も見受けられましたけれども——これはどうでも鍛練でできるわけですが、その先決である競技場の施設等について、十分ひとつお考え願いたいということを希望いたしまして、私の質問はこれで終わります。
○柴谷要君 一言。大島さんにお願いするのは、ちょっと筋違いかと思いますが、確かに冬季のオリンピックは、日本は不勝に終わりました。われわれ国民として残念でございますけれども、さりとて、これに参加した選手は、精一ぱいやってきたと思うんです。その結果がああいうことになったので、その敗因あるいは今後の対策というものを十分お立てになるのはけっこうだと思いますが、帰ってきた選手に悲哀を与えないようにという配慮だけは、ぜひ体協としてもやっていただきたい。選手自身は、非常に成績が悪かったので、日本に帰ってくるのに、何か国民に顔向けができぬという気持ちで帰ってくると私は思う。そのときに、再び国内の世論がむちうつようであっては、私は、将来の冬季大会にいい成果を結ぶことはできない、こういうふうに考えますので、今回の不勝を、災いを転じて福にするという立場で、体協としてもあたたかく迎えていただきますように、関係者にお伝え願いたいということを、ひとつ最後に私要望申し上げる次第であります。
○西田信一君 全く同感でございまして、私も冬の競技の関係者の一人なんです。だからみずからいろいろ考えなければならぬと思っておる。その上に、やはり体協という立場において、いろいろ対策を立てていただきたい、こういう意味でお願いもし、お尋ねもしておるわけでございます。そういう意味から、いろいろの面がございましょうけれども、まずもって施設がない、たとえば札幌から行った選手が、自分は札幌から選ばれてきた。しかしここへ来てみて不思議に感じます、私は、この世界の舞台に選ばれてきたのだけれども、札幌に、すべる施設が一つもない、何のことだかわかりませんということを私に述懐しておりました。これも一つのあれでございますけれども、要するに、やはり施設がなければ強くならないということも、確かに私はいえると思うのです。将来われわれもひとつ大いに強くなるし、また日本に国際競技も呼ぶし、オリンピックもまた成功させるという強い希望を持っておる立場からいたしまして、選手にむちうつという気持ちは毛頭ない。私も選手と一緒に歩きまして、喜んだり、手を握ったり、一緒にやってまいった一員でございますから、そういうわけで、非常に期待以上にやった——鈴木なんという選手は、その後どこへ行っても、短距離で一位、一位となっておるというような、実に予想以上の成績を上げているものもあるわけで、必ずしも全部が不振だというわけじゃないのですから、そういう関係者の一人として強く希望しておるということで、以上お話し申し上げたわけでございますから、ひとつ御了承を願います。
○委員長(佐藤尚武君) ほかに御質疑もないようでございますから、本日の質疑はこの程度で終了いたします。 参考人の方々に一言お礼を申し上げたいと存じます。 本日は、御多用中のところ、長時間にわたりまして御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。今後とも本委員会の審議のために御協力をお願い申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会