法務委員会 第47号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/08/01
会議録
○濱野委員長 これより会議を開きます。 法務行政、検察行政及び人権擁護に関する件について調査を進めます。 この際、先般来調査を行なっております財団法人愛慈会の理事者間における紛争事件について、法務当局のその後の措置等について報告を求めます。武内保護局長。
○武内説明員 愛慈会の紛争経過のその後の状況について報告いたします。 昨年十二月山下勇、山上松義が東京地方裁判所に提起しました理事改選の無効、地位確認請求の訴訟につきましては、東京保護観察所長が累次にわたりまして本人らに面接し指導をいたしておりましたところ、この紛争当事者の中心的な存在というふうに一般から思われておりました有地滋、金重哲爾と東京の病院におります山上松義との間で協議が進められまして、去る七月十日、山下勇と山上松義の訴えが取り下げられまして、また十三日、これに対する近藤鶴代らの反訴が取り下げられまして、そういたしまして現在新旧両理事者の間で白紙の立場で新しい理事の選任を協議しておる由であります。さらにその間、その以前でございますが、東京保護観察所長は書面をもって愛慈会の新旧理事全員に対しまして、財団法人愛慈会の運営についてと題します勧告をいたしておりましたが、その勧告の要旨は、結局二つありまして、公益事業を推進するに足る公正な役員構成をすみやかに新旧理事の全員で協議して立ててもらいたいということと、一つは職員の管理について早急に適切な対策を講じて不安動揺を静め、かつ被保護者の処遇に遺憾のないようにしてもらいたい、この二点でございました。おおむね、この訴えが双方から取り下げられましたことによりまして、急速に七月十日以後両者和解の機運に達しております。 なお、その後職員の方から要求いたしておりました夏期手当の問題につきましても、七月十五日に平均一・二カ月分の支給が決定いたしまして、その支払が行なわれた模様であります。 このようにいたしまして、監督官庁であります東京保護観察所長は、その後もなお引き続きこの愛慈会の立て直しが円滑に行なわれるかどうかを十分配慮いたしてながめておるわけでございます。観察所側の指導方針といたしまして、大きな問題は二つございまして、一つは新たに常務理事を選任する場合には、今回の争いと直接の関係を持たないところの公正な第三者的立場に立つことのできる人を選んで常務理事にすることを希望するということと、また、新たな理事を選任する場合には正当な評議員会にはかりましてその推薦手続を経て適切に理事を選任するように、前回紛争のもとになりましたその手続の不十分な点を改めるように勧告指導いたしておる次第でございます。 以上概略現段階について御報告いたしました。
○濱野委員長 質疑の申し出がありますのでこれを許します。横山利秋君。
○横山委員 いま承るところによりますと、本委員会が取り上げて、そして精神病院患者を収容しておるところで紛争がいつまでも続くことは適当ではない、すみやかに法務次官が最高責任を持って処理するよう要望いたしました。その方向で進んでおることは慶賀にたえないところであります。 ただ、あなたの御報告と私が聞いております点と若干の相違があるように思いますので、まず確かめたいと思うのでありますが、両派の間に和解条項がまとまっておるという話を聞いておるのですが、あなたの話ですと、まだ進行中だということですが、どうなんですか。
○武内説明員 私のほうで報告を徴しましたところでは、和解をした事実についてでございまして、その条件、条項、今後のやり方につきましては早く報告するようにということを観察所長が当事者間に求めておるのでございますが、まだその報告は観察所長のところへまいっておりません。
○横山委員 保護観察所長はかなり内容にタッチしてあっせんをしておるように承知しております。その内容的に所長が承知をしておるけれども、形式的に報告を受けてないからあなたに報告はないということなのか、所長自身が全くその和解条項の現時点における内容を知らないというのであるか、どうですか。
○武内説明員 所長といたしましては、紛争を早く収束することと、新しい陣容の理事及び常務理事が全員の十分な協議のもとに選出されることを求めておるのでありまして、個々の和解の内容につきましてまでは、これは理事の自律にまちまして、その報告を待っておる形でございます。
○横山委員 和解ができればどうでもいい、紛争状態がおさまればどうでもいいということではないのでしょう。少なくとも法務省としては、和解は大原則としてかくあるべしということはいまのお話の中にも入っておるわけですね。その入っておることがいま進行中の——私は進行中でなくてもう終止符がほぼ打たれておると思うのだけれども、その和解条項の中に法務省の考える大原則というものが入れられているかどうかについての適切な観察指導というものが当然あるべきである、また事実そうなっているのではないかと思うのですが、所長並びにあなたは現時点における和解条項がどんなものであるか、御存じないのですか。
○武内説明員 私どものほうでは、現時点における和解条項については内容を熟知しておりません。ただ指導の方針としましては、法務省としましては、この公益法人が経営責任者をきめて認可を求めてきた場合に、その人の能力及び更生保護事業についての熱意がどの程度のものか、職歴などを審査いたしまして、経営責任者として認可するかしないかということが許されておりますし、もう一つは、幹部職員になりますところの主幹補導職員としてはたして適任者かどうか、こういうものを認可を求めておるかどうかという点につきまして、これは積極的に審査することができますけれども、それまでの人選問題とか、あるいは会の運営ということになりますと、私どものほうでは、ただ更生保護事業に支障のない人を選びなさい、あるいは厚生保護事業に支障ない職員管理をするように、職員が不安動揺しないように方針を立ててもらいたいということを申すことはできますので、そこのかね合いを見ながら結局は更生保護事業にうまくいくようにしてもらいたいということを要望として出しまして、その出てくるものを判定することにいたしたいと思っておるのでございます。
○横山委員 一般論ならそれでもいいと思うのですよ。しかしながら特別の問題であるから、今回は少なくとも法務省としてもかなりの責任を持って、二度とかかることが起こらないような立場で、あらゆる法規を駆使して円満解決につとめなければならぬのであって、ただ向こうがこういう者を選んだ、それは厚生保護事業に適切であるかどうかということだけで判断されたのでは、何をやっているんだとぼくは言いたい。少なくとも最初あなたのお話になった更生保護事業としての役員構成が適切であるかどうか、職員の管理が適切であるかどうか、被保護者の処遇に遺憾ないようにするにはどうしたらいいか、それから理事の構成はどうあるべきか、理事はどういうふうに評議員会で協議推薦さるべきかという、この五つのあなたのいまおっしゃったことを適切に運営するためにも、相当あなたのほうとしては内面指導が必要ではないかということを私は言っている。あなたもここでなるべく責任を免れるような気持ちでおっしゃっているとは思わぬけれども、長期間続いたこの紛争が、二度と再びあり得ないようにするためには、今回はよほどかゆいところに手が届くように内面指導をしなければいかぬではないか、こういうことを私は言いたいのですが、趣旨についてはいかがですか。
○武内説明員 お話を聞きまして、私としましてはその趣旨につきましては全く同じでございます。ただ、私どものほうの監督権の及ぶ範囲と、民法に基づく公益法人の自立主義との間の調整をとるようにいたしたいと思っております。といいますのは、厚生保護事業、特に医療更生保護事業になりますと、普通の更生保護事業のように純粋に民間にだけたよることができない、犯罪性の高い精神病者も扱っておりますので、普通の国立の精神病院のようにもいきません。その中間的な多少保安的な面も入るかと思いますが、そういう特殊な医療更生保護施設でございますので、経営の才能さえあればだれでもいいというわけではございません。やはり、医療の専門家でもあるし、同時に病院の経営について熱意のある人、しかも更生保護事業に熱意のある人、専門家の職員多数をかかえておるのでありますから、それらの人たちから信頼される人でなければならぬ。ということになりますと、民生保護事業の経験者などをさがしましても、とても範疇が違いますので、結局は大学の先生たちのほうの御推薦か、あるいは病院のほうの御推薦か、あるいはそういう人から適任者が選ばれてほしいと思うのでございますが、遺憾ながら、その方面につきましては、人物につきまして積極的にかれこれ申しますと、また民法の法人の自立経営にも差しさわりがあるかと思いますが、そこのところを十分気にしながら、何とかわれわれの希望はこういう性質の事業だからいい人を選んでもらいたいという、抽象的にいろいろ注文はつけますけれども、具体的な人についての、もっと具体的などの方面の人、この方面の人というふうにあまり具体的には言いづらい点がございます。しかし、お話のようにただばくとした抽象論ではございませんで、病院の経営もできる人、そして精神医学の相当の権威者で、幹部職員にも相当のお医者さんがおりますから、その人たちからも信頼される人でなければ成り立たないから困るということ。そして利益主義でないのだからその点も考えてもらわなければ困る。こういうようないろいろの要点は注文して向こうの新旧理事の方々に理解してもらうようにしておるのでございます。
○横山委員 二つの面から適当な人をさがして十分な経営をさせたいという話ですが、あなたも御存じではあると思うけれども、同僚の諸君に、私がなぜこうもしつこく言っているかということを御理解いただくために、ここに愛慈会病院の出金伝票がこれだけあるわけです。これは全部係員の判こが一つないしは係員の判こも何もない、こういう出金伝票がずっと続いている。だれ一人責任者が判こを押しておらない。こんな管理というものが病院経営で一体あり得るだろうか。だからあなたが適当な人と言っても、少なくとも一番病院経営として根っこがこういうようなことでは、ただ人格円満な神様のような人が上に来ただけでは解決しない。銭の問題が横たわっておるということが第一。第二番目には、ここに昨年の六月二十日の理事会の決議録を手に取り寄せました。一番問題になっておることをちょっと押してみますと二つばかりあると思いますが、住宅金融公庫から金を借り入れる都合上、個人名義を借りて返済金は役員として支払っておるということについて理事会はてんやわんやの大騒ぎをしておる。こんな法人に貸すためにわしは銭を出したのだという人もあるかと思えば、住宅金融公庫に銭を払わないからわしが一時立てかえたのだ、それで個人にしたのだ、それで銭を払ってからまた法人に切りかえよう、こういう話をしてまとめたり、全く住宅金融公庫も私はぼんやりしておると思うのでありますが、内部の理事者間のあつれきとかあるいは底にひそむいろいろな問題というものは言語道断のような状況のように思うのですね。こういう点もあなたのほうは法務省としては、わしのほうもあまり関知しないことだということで済ませるかどうか。一体ここはどういう監督をしておるんだろうか。年々歳々愛慈会の監督というものは、行って見て、ああそうですかと言って聞いて帰ってくるんだろうか。何たるだらしのない経営状態だろう。こう思うのですが、いかがです。
○武内説明員 御指摘の会計事務、帳簿事務につきましては、病院といたしまして大きな総合病院に見られないような個人病院式の大福帳式のものであったということは開いております。それで今度の陣容の立て直しにあたりましては、しっかりした記帳もし、会計帳簿も内々だけで身内でするというのでなしに、ほんとうに能力のある人を雇い入れて、疑惑を起こさないようにしっかり帳簿の形を整えなければいけないということは、一つの注意指示事項として注文をつけております。
○横山委員 そういう指示事項は、先ほどの話と違ってかなり具体的に指示を出されておるということになるわけですね。そればかりではないと思う。あなたのほうはそういう意味の指示事項は相当出されておると思うのですが、それに対する監督責任は持っていらっしゃるのですか。
○武内説明員 私どものほうにつきましては、観察所が監査をする立場にありますので、その指示したとおりに適当な能力のある人が選ばれて、その事務を適正に執行するかどうかということにつきましては、十分今後は監査を、むしろ前よりも強い意味であやまち、紛争を再び起こさないように、人物の配置が適正かどうか、能力が適正かどうか、実際に執務を良心的にやってもらっておるかどうか、一般の病院並みに私どものほうとしましては更生保護の角度からではございますけれども、監査することにいたしております。
○横山委員 先ほど一番最後に、なお引き続き所長のもとで実施中ということで、役員の問題について二つのことをおっしゃいましたが、もう一ぺんそれをはっきり聞かせてください。何か聞くところによれば、選任についてどういう方法で選べということと、それから寄付行為の意味において正当な評議員会の協議をしろという手続問題を二つおっしゃいましたが、もう一ぺんはっきりおっしゃってく、ださい。
○武内説明員 今度の紛争の当事者は会長対常務理事、義理の兄弟の間の義兄会長と義弟常務理事、この争いが根本にあったようであります。今後はこの常務理事には今回の争いと直接の関係を持たない、そういう因縁を持たない全く公正な立場に立っておるところの第三者を物色しまして、そういう人に常務理事になってもらうようにしてもらいたいということが一つ、もう一つは、今回の紛争の一つは正当な評議員会にかけないで一方の一部の理事を解任したというのはけしからぬということで、それが一つの紛争の種になっております。そういうふうな手続上のことで瑕疵のないように正当な資格のある評議員会で理事を推薦して、そして選任を正式な手続きでされるように、いかに内々と言いながら、やはり形だけはきちんととるようにというふうに指導しておるのでございます。
○横山委員 正当な評議員会にかけてやれということについて、私は愛慈会の寄付行為を見ないのでわかりませんけれども、評議員はどういうふうに選ばれることになっていますか。
○武内説明員 愛慈会寄付行為の第十七条の三号によりまして、評議員は理事会の決議によって理事長が委嘱するのでございます。
○横山委員 理事会の決議で理事長が評議員を委嘱する、その評議員が理事を選ぶ、こういうことなんですか。
○武内説明員 この十七条二号によりまして理事は評議員会の推薦によって理事長が委嘱する、こういうふうに規定しております。
○横山委員 理事は評議員の中から選ぶ、評議員は理事会の決議によって会長が委嘱する。じゃ、あなたどうなんですか。一番初めの卵はどこから出てくるのですか。
○武内説明員 これは一般の規定によったていさいでございますが、そのものは最初のとき、設立のときの寄付行為で認可事項になってきまってきますので、それで理事というものが最初に出るというわけでございます。あとはその理事を変更するたびにまた変更の認可申請手続が必要になってまいります。
○横山委員 一般もそういう一つの矛盾があることは私も思うのですが、いまここで理事会で紛争しているわけですね。評議員会はきちんと成立しておるわけですか。
○武内説明員 評議員会そのものにつきましては、争いがございません。
○横山委員 評議員の人選その他も成立をしておる……。
○武内説明員 ええ。
○横山委員 あなたは所長をして新たな理事は正当な評議員会の評議を経ろということをおっしゃったのですけれども、事実問題として、そういう形式論でなくて、いま実質的に和解条項で片方は入らないとか、福田、山下両方とも何だとか、山上の身内は解雇だとか、事務長は解雇だとかいうふうに言われていることは御存じでございますね。
○武内説明員 そういう具体的ないまのお話は、まだ正式な決定じゃないと思うのですが、私らのほうの報告を受けておりませんから、かりにあるとすれば下交渉程度のものでありまして、どのように選ぼうといたしましても、私らのほうでは経営責任者として認可申請の対象にされました人を自由な立場で適任かどうかをきめて、大臣の認可手続が行なわれることになるというふうに思っております。いまのお話は全然下交渉程度のものではないかと私は思うのでございます。報告を受けておりませんので、ちょっと申し上げがたいと思います。
○横山委員 あなたが常務は面接関係のない第三者から物色させろということは、運営それ自身を公平に、何と言いますか、両派閥の人事から疎外をするということに意味があると思うのです。ここに新たな第三者を一人ぽっと入れたところで、それがうまくいくかどうかについては、単に規定が常務だけというふうなお考えは、少しお考えが狭過ぎるのではないかと思うのです。むしろ、私は一ぺん全部一新しろ、一新するくらいの気持ちがなくてはこれは解決しない、こういうふうに考えるのです。両派の妥協というもので一時的に糊塗したところで、結局問題は解決をしないような気がする。問題は一ぺん両派とも、公正な運営を、実権を持たしてやるという考えがなくしては、単に一つのポストを指定したところで解決しない。むしろ一ぺん全部かえたらどうか。そのくらいの気持ちがなくてはいかぬのではないか。一つのポスト、一つの人事だけに固執するあまり、問題の所在を見失うことがあるのではないか。こう懸念をするのですが、どう思いますか。
○武内説明員 私どものほうでは、現在の理事が総退任して、また全然新しい理事の方がなられるのがよいのかどうか、これはその人がほんとうに更生保護事業に熱意と能力がある人かどうかにかかってくる問題でございますので、直ちに判断がつきかねるのであります。一般の更生保護会の実例を申しますと、理事の方々が、今度は全然いままでに関係のないこういう人を、りっぱな人だからこの人を迎えて常務理事になってもらおうということでお入りになった。入ってでき上がった。常務理事だけの入れかえというふうな例もなきにしもあらずでございますが、この場合も、そういうふうな意味では現在の数名の方が自分達と関係ないところからどこからか適任者を持ってこられるということも絶無ではないというふうに思うのでございます。いずれにしましても、出されました当該経営責任者がだれであるか、どういう人たちがどういう熱意と能力があるか、職歴その他の点を考えまして認可のいかんをきめなければならないというふうに思っております。
○横山委員 私の耳にしたところによりますと、結局両派の妥協、国会並びにあなたのほうの慫慂によって一時的な両派の妥協に終わるおそれがある。しかも、そのしわ寄せを働いておる人のところへ向けようとしておる傾向がある。こういうことではいかぬではないかというのが私の一番言いたいところなんです。すでにこの両派の妥協案のごときものを入手いたしたところによりますと、従来の紛争の中で若干でも巻き込まれた働いておる人々に対してしわ寄せがいって、たとえば昨年末近藤理事長側の一味と思われる赤塩氏のボーナスを減らしたとき抗議を申し込んだときに、改悛の気打ちが今後あるならいいと言ったために、本人もこれ以上ついていけないというわけで退職したとか、ところが赤塩氏夫人を——看護婦さんですが、勤務状態が悪いとの理由で解雇、並びに瀬尾氏、看護人も同じ理由で解雇、また金重理事の弟が自然休職となり、近藤理事長側の事務長として紛争の間働いておった者とか、一方近藤理事側では、作業課野中氏を一年前の事故を理由にして解雇、山上院長の弟を理由なくして解雇、また本年六月ごろ、近藤理事長側金重事務長が同伴の多田晃一氏を一部和解に違反する人物としてつまみ出すよう院長命令により院長の弟、ほかに楢村氏、松本氏、豊田氏の三人を使い、つまみ出しを行なわせたところ、近藤理事長側は、このような暴力行為を行なう人間は雇い入れないとして解雇、給料停止等々、両方ともちょっとでも片一方が支持をして、ああそうですかといって支持を受けてやった人間が続々解雇されて、その解雇された人間は、そのまま和解に伴ってそういうのは問答無用だから全部おまえも引っ込め、おまえも引っ込めというわけで、しわ寄せが全部下のほうへいってしまっている。そして上のほうはカムバックして一時の妥協で糊塗しようとしておる。そういう傾向がきわめて強い。こういう点は、私は結局一時の妥協工作にしかすぎないと思う。根本的な責任者がのうのうとして、それによって多少とも影響を受けた働いておる人が全部そのしわ寄せを受けるということは遺憾千万なことだと思う。それらの根幹として昨年六月の理事会で山下理事はこう言っている。「労働組合はさきの理事会で山上常務理事が責任を持って結成させないと明言したのだが、その後の経過を説明してほしい。」山上常務理事「私の頭の中にはもう組合の存在など全然ないほど活動していない。」金重理事「さきの理事会できめられたことが実行されているかどうかの点を説明してもらいたい。」山下理事「組合ができる理由が那辺にあるかを知っていたので、そういう組合ができることは運営の面でたいへん不明川だ。これはつくられないほうがいいと思った。だからさきの理事会で結成を押えることを要望したのだ。」こう言っておるわけですね。これは片一方が労働組合をつくったほうが悪いと言い、片一方は労働組合それ自身を認めないという立場に立ち、そういうようなことで、法に許されておる労働組合の運営というものを両派とも頭から阻害してかかっておる。妥協の際には何とか労働組合の組合員に結局はしわ寄せさして自分たちだけが手を握ろうとしておる。こういうことはまことに遺憾千万と言いますか、キツネとタヌキのだまし合いで、まことにばかを見るのは働いておる人ばかりである。こういうことをあなたは東京所長をして言わしておる。職員の管理を適切にせよということの中に入れておるわけですか。職員管理を適切にしろということは労働組合をつくってはならぬということですか、あるいは片一方の言いつけをまあしかたがないというて一、二やったことが、処分されたことが適切であると法務省及び東京所長側はお考えなのですか。この点、もしもあなたのほうにそういうお気持ちがあるとするならば、法務省の労働組合法その他による監督指導に対して非常に疑問を持ち、かつあなた方の真意を疑わざるを得ないのであります。事、本紛争に関する労働組合の問題についてどういうふうに指導をなさっておるのですか。
○武内説明員 所長の勧告は従来からもそうでございますが、現在におきましても、職員の管理につきまして理事、常務理事、会長などが職員から信頼を失っておるというふうに見られる節があるから、今後はこの信頼を回復するために幹部理事は誠意のある態度を職員に対して示してもらいたい、それにはどういうふうなことを具体的に考えられるのか、それもあわせて示すことができるならば示してもらいたいというふうな趣旨の勧告指導をいたしております。私どもとしましては、職員が不安動揺を来たしましては、そこに収容されております被保護者の処遇にも大きな影響を来たしますし、そういう部内の問題につきまして紛争あるいは不愉快な執務環境のないようにすることが必要だと思いますので、その趣旨からいたしまして、事、更生保護に支障のないような運営に資したいという趣旨からこのような指導を、職員管理の面につきましても信頼を回復するように誠意のある態度を示すべきではないかというふうに勧告いたしております。
○横山委員 はっきり聞きますけれども、この理事会の議事録を見ますと、山上理事は、労働組合はさきの理事会で結成させないということを申し合わせしておるようでありますが、こういうことはきわめて不当労働行為になるおそれがあると思う。これはいまや好むと好まざるとにかかわらず、こういう理事会の運営によっては労使の紛争が激化することは避けられないという感じがしています。何となれば、すでに解雇が続出しておるからです。そして賃金その他の問題が山積しているからです。あなたの情報でもお聞き及びだと思いますが、八月中旬ごろにはこれが非常にむずかしい段階にくるわけです。したがってこの際、労働組合を結成させない、そして結成することを妨害する、その運営について阻害するというような雰囲気である現在の理事会の運営については、直ちにあなたのほうで注意しなければならぬと思うのですが、あなたのほうとしては、法に許された労働組合の結成について、当然許された憲法上の権利であるという考えはお持ちでしょうな。
○武内説明員 当然その気持ちでございまして、現にこの訴訟中も労働組合の各員が、いかに理事者が争っておりましても、中におる被保護者の処遇に欠くるところがあってはこの会の存立の精神に反するというので、組合の諸君も被保護者のめんどうを見ることにつきましては、時間の点でも、また労力の点においても、いささかもゆるめないでやってくれたことを非常に喜んでおりまして、これこそほんとうに医療更生保護会の職員の気持ちだというふうにその当時思ったことがあります。その当時観察所長とも話しまして、紛争は紛争、しかし、被保護者の処遇を放置できない。しかもいまのところは職員がちゃんとそれをやってくれておる。このことは紛争の円満解決のできる何か新しい布石になる、あるいはまた一つのステップになるといいというふうな気持ちでおりますので、いまのお話の職員組合の活動について、理事者間にどういう考えがあるか、それはわかりませんけれども、私どものほうは、そういう問題は当然のこととして割り切っておるつもりでございます。
○横山委員 適切な御判断だと思います。私も一番最初この問題を取り上げましたときに、気違い病院で監督者が気違いのようにけんかしておるというふうに言いましたが、そのまん中で働いておる人の意見でも聞こうと思ったところ、いまのところ両派の争いになるべく介入したくない、そして一刻も早く円満な解決がされんことを望むというまことに適切な組合側の意見であります。しかるに、いま解決しようとするときに、組合側がこれはいかぬと言って、私のところへも陳情に来ておるわけであります。その陳情というのは、解決の方法が両派の妥協に終わって、そしてそのしわ寄せが全部働いておる者に今度はきそうだ、こういうわけであります。解雇はそのまま行なわれる、そして配置転換は一方で行なわれる、冗費の節約だといっていろんなことがされる、こういうようなことは病院の改革のためには全然なしとはしないけれども、このものの考え方は労働組合は認めぬという考えであり、そして自分たちは生き残って、働いておる者に両派が共同戦線を張ってしわ寄せをして、そして両派ともそれで解決ができたのだというようなことをされては、紛争の間病院を守ってきたわれわれは一体どうなるのだ、こういうことにうっくつしておった気持が爆発をしようとしておるわけであります。これはまことに私は遺憾千万なことだと思う。だからあなたにくどく言うのですけれども、結局、それは両派といいますか、理事者側のものの考え方が足りない、あなた方のまた理事者側に対する反省の方法が徹底を欠いておるという感じがしてならない。こういうことが私の言いたいところでございます。そういう働いておる人々の心配について、あなた方はどうお考えでございますか。
○武内説明員 いまのような御懸念の起こらないように観察所長を通じまして至急両派の代表的な理事の力に十分注意を促しまして、いたずらな不安、動揺、それがひいては被保護者の処遇にも悪影響を来たしますので、その点を十分喚起いたしたいと思います。
○横山委員 聞くところによれば、望月さんという人が新常務理事になったという話を聞いていますが、どうですか。
○武内説明員 報告を聞いておりません。
○横山委員 この望月さんという人は、あなたの言う従来直接関係のない公正な第三者を常務には選ぶというワクの中に入る人ですか。
○武内説明員 どういう畑の人か全然知りませんので、いまここでお答えできませんですが……。
○横山委員 わざとそういう疑念を提示しておきますから、あとでお考え願いたい。 山上院長は、病院は十月にはほかのところに新設するという話でありますが、その際愛慈会の患者を引き抜くつもりで着々準備をしておる、あるいは職員もある程度行かれるという話がうわさとして伝わっておる。こういう問題について不安と動揺があるわけです。 それから事務長、理事の空席について、この問題が一段落したら旧体制にするのだ、いま法務省及び所側のいろんなあれがあるから、一時は法務省及び所側に対する了解を得るためのものであって、あとの事務長、理事の空席については、一段落したらもう一ぺんもとへ戻すのだという気持ちが双方ともあるというふうに言われておるわけでありますが、そういう点についてもお聞き及びになっておりませんか。
○武内説明員 そういう内部の非常にこまかいことにつきまして全く存じておりませんが、今後の参考にいたしたいと思います。
○横山委員 病院の内部にたくさん存在しておる不安、動揺というものは、やはり働く人々が両派が激突して争っておる最中に一生懸命守ってきた、そしてさて話がついたというときに、みんな表向きは手を掘ろうとしておるけれども、裏では何を考えておるかわからぬ。現象面に出てくるのは、働いている人にしわ寄せがくる、こういう不安で一ぱいなのです。それであなたも御存じのように、八月末には、これでは最終的には働く人はどうなるかわからないという気持ちで、組合の決議によって、こういうことでは困る、だからいままでの陣容はひとつ一新してもらいたい、両派の妥協によって働く人にしわ寄せをするのはやめるべきだというようなこと等を含めて実力行使をするという態勢にあるわけです。今日までこういう話を私は聞きませんでした。そして私どもが取り上げた際にも、私どもの照会に対しても、両派の争いは愛慈会の立院の精神からいって、自分たちはどっちにもつかないように、そして患者の問題を守っております。そういうりっぱな話があったわけです。いま妥協するときに、組合がそういうことをせざるを得ないということがどういう原因であるかということを根本的によくお考えなさって、少なくともきょうから八月に入るわけでありますが、ここ数日間あなた方としても報告がないからまだお答えができませんということではどういうことになるかわからぬわけです。したがって、この際この数日間を全力をあげて根本的な原因にも触れて、そして働いている人の気持ちもよくくんで、問題が激突しないように最善の努力をしてもらいたいと思います。 本問題は、前法務次官が休会までに責任を持って処理いたしますと本委員会で言明された問題であります。普通の病院でなくして、これが更生保護社会事業としての日本における一つのモデルとでも言われたほどの設立動機であるにもかかわらず、それが内部の利権で争い、それに政治家が巻き込まれる、両派に巻き込まれる、そしてその政治家もまた新しく頭を出してくるということは遺憾のことである。できるならば政治を担当する方々に、ぜひこの際関係者は全部退いていただいて、自分で範をたれて、そして新しい設立のために協力をしてくださるように私は切望しないではおられないのであります。最初聞いたところでは、政治家はそれでは下がるという話であった。ところが、きのう、おとといの話では、またぞろ顔を出している。それではその野心いずれにありや私は疑わざるを得ないのであります。くどく言いますけれども、この際冒頭おっしゃったような、ただ形式的な報告を受けていないからということでは、これはどういうことになるのかわからぬ。ですから、この数日間をひとつ前法務次官も責任を持たれて、新法務次官にもぜひ話をしていただいて、全力をあげて、それこそ円満な解決をされるように切望したいのでありますが、最終的な御意見を伺いたい。
○武内説明員 現在は理事者間の争いが和解にようやくたどりついたのと、また一方職員の間では、いまのお話ですと、全然他から理事者を迎えたいという気持ちがあるように伺いましたが、一方私どもの一番関心を持つところの犯罪性の高い精神障害者がそこに保護されて、被保護者として処遇を受けている問題でもございますので、私どもは当面の監督官庁であります東京保護観察所長といろいろ具体的な情報をとり、また指導についてこの上とも進めていきたいと思っております。
○濱野委員長 赤松勇君。
○赤松委員 私は、昨日鈴木人権擁護局長に対しまして、人権擁護に関する質問をいたしました。現に人権が侵されつつあるもしくは侵されるおそれがあるというものに対する保護、擁護、そういったものを積極的にやってもらいたいということを申し上げたわけであります。現に動いている事件について、あるいは事実について、人権擁護局の立場から全面的に擁護活動を手換えしたいという答弁がございました。不幸にいたしまして私きのうの質問の際にはまだその事実を知らなかったのでありますけれども、質問が終わりました後に新しい事実を発見したわけであります。それは、帝銀事件の新しい証人が出まして、この証人に対しまして現に脅迫が行なわれておるのであります。脅迫されているのは、東京都世田谷区赤堤二ノ四七五、養魚場の経営の野村晴通さん、四十八歳で、野村さんの話によりますと、昭和二十二年十月末か十一月初めに平沢から十六点の絵を十五万円で買った、越えて二十三年一月に帝銀事件が起きたので、その春に再び平沢の妻から七、八点の絵を数万円で買った。これを平沢貞通を救う会がことしの七月の初めに知りまして、そして野村さんを見つけ出して、七月の十四日に平沢の弁護団がこの野村さんと会いまして、絵を二間にわたって買ったことを確認して、帝銀事件の再審の証人に立つように依頼すると同時に、さきに松井名刺で明らかになりました遠藤証人とともに、この野村さんの新しい事実を、先般本委員会において御要望がございましたように、再審請求の新しい事実としてこれを東京高等裁判所に提出をしたわけであります。兼平裁判長のところに提出をしたのであります。ところが、このことが七月十五日付の朝刊各紙で報道されますと、直ちに脅迫事犯が発生したのであります。 この被害者の野村さんの話では、十五日の午前十時ごろ第一回目の電話は、新聞を見た、何を寝言を言っているのだ、売名だろう、こう言って、姓名を尋ねると電話を切った。そして約十分ほどたった後に再び電話をかけてきました。その後は連日異なった男が深夜をねらって、大体十二時から三時ごろまでに、深夜をねらって電話をしてくる。すでに十五回以上電話がかかって、ただいま受話器ははずしておるという状態です。これは野村さん及び野村さん一家に非常なショックを与えました。特に非常なショックを与えたのは七月二十五日の電話で、松川事件や三鷹事件を知っているだろう、目撃者が消されていることを知っているだろう、覚悟しろ、こういう電話がかかってきたのであります。目撃者が消されておることを知っているだろう、そしてその後、おまえが証言をやめなければおまえも同様な運命、つまり消されるぞという意味の脅迫の電話がかかっておるのであります。この電話の男は、声から推定すると数人、いずれも中年以上の男であります。名前はなかったそうであります。 それから、はがきや手紙も五通来ておりますけれども、これは脅迫というよりもいやがらせの手紙も来ております。この手紙のうちのある一通は、七月十六日、東京神川郵便局と、もう一通は広島県の尾道郵便局の消し印で、差し出し人は神田和泉町二の一、和田真、もう一人は、広島県尾道市栗原町二丁目青木治、こういうことになっております。野村さんの家族は、この電話や手紙でノイローゼになりました。そして野村さんに対しまして、もうあなたはこの事件から手を引いてくれ、こう言って野村さんにすすめるようであります。野村さん自身も、夜眠られない。そして夜は電話の受話器をはずして寝て、一家戦々恐々としておる、こういう状態であります。昨日人権擁護局長は、この事件は裁判所で再審するかどうかということを審理中の問題であるから、したがって擁護局としてはいまのところ動けない、こういう答弁でありましたが、現にこの有力な帝銀事件の証人であるところの野村さんに対しまして、かような脅迫が行なわれていることは、単に人権侵害であるばかりでなしに、これは法治国家として重大な問題であると思うのであります。もしこういうことが平気で行なわれるとするならば、ここで新暴力法をかりに国会で通してみたところで、いわゆるお礼参りといいますか、そういうものに対する証言をとることもできない。これでは裁判所に依拠し、あるいは国家のそれぞれの保護機関に依存して人心を安定させるということはとうていできないのであります。法治国家といたしましては、これを証人に裁判所が呼ぶか呼ばないかは、これは別の問題であります、しかし、現にこの証言を重要な新事実として裁判所に提出をしておりまするときに、その新事実を抹消するような脅迫行為が行なわれておるということは、国会として断じて見のがしておくわけにはまいらない、かように思うわけであります。そこで本日人権擁護局長、それから警察庁のほうは、刑事局長がおとうさんがなくなって不幸がございまして、きょうは残念ながら来ていただけません。また長官も旅行中であります。そこで、本来ならばこれは警察庁刑事局の捜査第一課であると聞いておりますが、本日は関根二課長においでを願いまして、そしてこれに対する警察庁の方針、態度、見解、そういったものをただしたい。なお、人権擁護局長に対しましては、どのような措置をおとりになるかということをこの際聞いておきたいと思います。
○鈴木説明員 ただいま御指摘の事実につきまして、昨日の午後、当委員会から平沢事件の再審について証人として予定している者について脅迫があるという点について明日たずねたいという御連絡がありましたので、私どもの出先、それから刑事局を通じて検察庁関係、さっそく調査してみましたところ、それまでに御本人からそういった意味の告訴はまだ出ておりませんです。読売だったと思いますが、昨日の夕刊に同趣旨の記事がありましたので、私どもも非常にこれは注目して読んだわけであります。ただいま御指摘のような事実があるといたしますと、これはまさに昨日いろいろ御説明いたしました裁判が訴訟法の命ずるところに従って正規に動いている、その証人に予定しておる者に対して脅迫を加え、真実を述べることを妨害しようというのでありますから、まさに野村さんに対する、野村さんの自由に対する侵害であることはもちろん、間接には現在再審事件となっております平沢貞通氏にも影響するところはきわめて大きい、このように考えられるのであります。そこで、これはさっそくまず御本人からさらに詳細な事情をお聞きいたしますとともに、できるだけすみやかに調査をいたしまして、これまた同時に刑事事件にもなるケースでありますから、警察庁あるいは検察庁関係のやり方、どのようにおやりになるかということも慎重に見まして、必要に応じて連絡をとり、適当な措置をとりたい、かように考えております。
○関根説明員 ただいま人権擁護局のほうからお話がございましたが、警察におきましても、昨日現在におきましては、野村氏から警察出先に対する被害の申告あるいは届け出がございませんでしたので、そういう脅迫があるということを知っておらなかったのでございます。たまたま昨日、本日御質問があるということの標題が、この野村氏に対する脅迫事件ということでございましたので、そういうことについて、さらに関係の出先に、そういう事実があるかないか確かめるということで手配をしたのでございますが、たまたま野村氏が御不在でございまして、現在のところまだ連絡がとれておりません。警察といたしましては、単に本人から被害届けあるいは告訴が出るのを待って調べるという態度ではなくて、できるだけ早急に本人に連絡をとりまして、事情を聞いて、お話の趣旨によりますと、脅迫事件の容疑がございますので、そういう観点から調べを進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○赤松委員 きょうは人権擁護局長、きのうと違って、非常に明確な答弁をされましたので、たいへん——それが普通なんですけれども、別に礼を言う必要はちっともないので、本来の任務を明らかにされただけですから……。ぜひこの点については、こういうことが重なりますと、国民も萎縮をいたしまして、どんな法律をつくりましても、その法律に対する信頼感が失われますから、いま御答弁のように、さっそく各機関とも協力して、そして本人の保護に当たる。それから関根課長も、告訴を待つのでなしに、積極的に本人のほうとさらに犯人捜査のために努力をしたいということをおっしゃっております。私どもとしましても、この犯人の処罰を求めるために告訴の手続をとりたいと考えておりますが、課長のおっしゃるように告訴はまだされていないけれども、これは脅迫事犯として直ちに捜査するということでございます。捜査をしてもらうと同時に、野村さん一家の保護にひとつ万全を期していただきたい、こういうように思うわけでございます。これはいろんな方法があると思うのでございますけれども、とにかく家族がそういうノイローゼのような状態になっておるということになりますと、それに付随したいろんな問題が生まれるおそれもあるわけであります。したがって、捜査を厳重に行なってもらうと同時に、本人の保護についても、ひとつ具体的にやってもらいたい。こうこうこういう方法で保護していきたいという方針があるならば示してもらいたい。ただ、まだ野村さんとも会っていないし、したがって事件の内容について十分わからないから、御本人とも会って、御本人の意思もただした後に、適当な保護を加えたいとおっゃるならばそれでけっこうでございますが、その点について人権擁護局長から、重ねて各機関とも積極的に協力して、この善良な市民の基本的人権を守っていくという明確な態度の御答弁をしてもらうと同時に、警察庁の方針を明らかにしていただきたいと思います。
○鈴木説明員 御指摘のとおりでございまして、さっそく関係機関、すなわち警察はもちろん、検察庁とも連絡協力いたしまして、できるだけのことをしかも速急にいたしたい、かように考えております。
○関根説明員 保護の点につきましても、実は昨日まで内容を十分に知っておりませんでしたので、赤松先生が御指摘のとおり、後者の、すなわちできるだけ早急に御家族、本人の方々と適当な方法を相談の上で、適当な保護措置をとるようにいたしたいと思います。
○濱野委員長 本日の議事はこの程度といたします。 次会は追って御通知することといたし、これにて散会いたします。 午前十一時三十七分散会