文教委員会 第37号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/10/01
会議録
○坂田(道)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長の指名によりまして、理事である私が委員長の職務を行ないます。文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。中村庸一郎君。
○中村(庸)委員 過日文教委員会として比叡山及び高野山を中心とする文化財の保護管理並びに京都大学の研究施設設備増強等について国政調査を行ないました。その際、現地において種々の要望もございましたので、その点につき派遣委員を代表して、私から若干の質問を行ないたいと存ずるのでございます。派遣委員を代表して報告すべきがほんとうであると考えておったのでございまするが、報告を加味した質問を二、三いたしたいと思うのであります。 まず、第一番にお伺いいたしたいのは、比叡山延暦寺当局が現在約六十件の国宝、重要文化財を保有しておりまして、これの保護管理をするために収蔵庫を建設する計画を進めておる。その建設について、比叡山延暦寺当局から国の補助を要請したいと伺いました。この計画は時宜を得たものと思います。ついては文化財保護委員会におかれましては、どういう御意見をお持ちか、文化財事務局長にお伺いいたしたいと思います。
○宮地説明員 ただいまの比叡山の御視察の結果の防災施設、特に収蔵庫の施設につきましての御質問でございますが、比叡山には国宝八件、重要文化財五十件を数えておりますが、なおその他にも文化財保護委員会におきまして昭和三十七年、八年の二カ年間にわたりまして比叡山の総合調査をいたしました結果、貴重な宝物類の発見等もございまして、近くそれらの新指定ということも考えております。したがいまして、こうした重要な文化財が火災等から免れるためにも、防災施設並びに収蔵庫等完ぺきを期する必要があると考えております。特に防災施設につきましては、すでに貯水槽、消火せん、避雷針、その他の防災工事を国庫補助金を交付いたしまして行なってまいりましたが、しかしながら、なおこうした宝物類が、火災が出ました場合に、ただその防災施設だけで十分だということも言えませんので、その完ぺきを期するためには、こうした宝物を特に収蔵いたします収蔵庫を建設することは非常にけっこうなことであると考えております。したがいまして、文化財保護委員会等にいたしましても、そういう意図で従来から進んでおるのでございますが、現在延暦寺におきまして収蔵庫の計画が立案されつつございます。まだ具体的にこうした規模でいつからという最終結論に達しておりませんので、そういう点につきまして寺側と十分話し合いをいたしまして、すみやかに寺側の計画を固めさせ、その実現についてできる限りの協力を国としてもしたい、このように考えております。
○中村(庸)委員 次に高野山の防災施設についてお尋ねしたいと思います。 国宝重要文化財である美術工芸品については、すでに収蔵庫も完備されておりまして、これに収容し、保存を完了することができると考えられるのでありますが、また建造物についても、指定物件についてはすでに防災施設が施されてあるのでございます。ところが米指定のもので今後指定する価値のあるものが多数あるように思われるのでございます。これが建造物について早急に重要文化財として指定をし、また防災上万全を期すべきであると考えるのでございます。これに対する当局の御処見を承りたい。ことに町石はめずらしい文化財と思うのでございますけれども、町石に対して史蹟指定でもされてはどうかと考えるのでありますが、この点も御所見を承れればたいへんしあわせであります。
○宮地説明員 高野山の防災施設でございますが、先生からただいま御指摘のように、ある程度の防災はいたしております。特に建造物関係では、その指定の建造物につきましてはある程度と申しますか、大体満足すべき防災施設をすでに施しております。 それからただその指定建造物だけということではなくて、指定建造物を中心にいたしまして、半径二百五十メートルの範囲内にあります指定をされてない建造物につきましても、消化せんの配管の工事をするといったことをいたしております。しかしいま中村先生から御指摘の未指定建造物でございますが、これらにつきましては、目下来年度指定をするべく調査を進めておるものも数件ございますので、できる限りすみやかに御趣旨に沿うような防災施設を施すことができる、このように考えております。 特に史蹟関係でございますが、町石につきましては本年度中にでもこの町石は史蹟に指定すべく目下準備を進めておる次第でございます。
○中村(庸)委員 次に原子力関係について質問したいと思います。 大阪熊取にあります京都大学付置の原子炉実験所についてでありますが、実験所には近来見学者が日増しにふえて研究の妨げになるので、一応入所を断わっておるような状況であります。これについて中学年、高校生、若い世代の科学に対する関心の芽ばえを一がいに封ずるのも将来いかがかとの意見もありました。大学当局も困っておられる状態でございます。 そこでお伺いしたいのは、この見学者の利便に供するために、現在全国各地方にある県立理科教育センターの例にならって、たとえば原子力科学教育センターといったようなものを法律で設置して、一般の観覧に供してはどうか。その設置費については、これを国庫の補助対象とする方法がよろしいと思うのでございますか、これに対する当局の御所見を拝聴いたしたい。
○杉江説明員 大学の研究施設に対する見学者が非常に多い。そのための便宜を考えて、一般的に科学技術の普及の見地から、岡として、また地方公共団体として、何らかの施設を考えるべきだという御趣旨には、全く同感でございます。その方法として、一般的に言いますならば、いわゆる科学博物館また科学技術センターというようなものをつくるという構想になってまいると思うのでございます。現在科学技術庁が東京に科学館をつくるというような計画も進められておりますけれども、そういうふうな施設の中に、いまおっしゃるような構想を生かす、あるいは地方の理科センターにおいて、そのようなことを考えるというようなことは、現に計画されておるわけでありまして、その中に原子炉系統のことが入るかどうかという問題は、私もまだつまびらかにしておりませんけれども、そういった施設において、科学技術の普及という見地から考えられるべき課題であると思うわけであります。ただいまのところ具体的にどうという考えを持っておりませんが、ひとつこの点については、関係部局とも相談いたし、また具体的には京大の原子炉における見学状況等も十分調査の上、今後検討いたしたいと思います。
○中村(庸)委員 いろいろ御所見を拝聴して満足いたす次第でございますが、今回の調査を通じまして感じましたことは、文化財が全国に散在しておるのでありまして、一比叡山や高野山に限らず、多数の文化財の管理の面で困難なることを強く感じた次第でございます。滋賀県のごときも、県の美術館をつくりたいと言っておられました。無住の寺に重要文化財が入っておるとも申しておられました。また今回の名神高速道路の工事に際しまして、多数の銅鐘が発掘され、このようなものを展観する場所がほしいと言っておられました。これは一滋賀県に限らず、全国の県においても希望することと思うのでございます。現在千年の昔の文化財が、伝世で多数保存されておるということは、世界にわが国をおいてないのであります。きようも東博で開催されております。オリンピック記念博覧会を拝見して、そのすばらしいのに驚いたのであります。外国人も多数驚異の目をみはっておりました。よくも当局はこの多数の文化財を集められて、系統的に展観ができるようにされた、その努力に対しては敬意を払う次第でございます。わが国の文化を世界に誇るのみならず、わが民族の思想教育の上に文化財を通じて文化の何たるかを強く植えつけなければならないと強く感じた次第でございます。この意味において国立博物館が現在東博、京博、奈良博の三つあるのでございますが、今後地域的に九州あたりに一カ所、中国に一カ所、また東北に一カ所くらいつくって、地方に散在せる文化財の保護管理の万全を期して、また展観の機会を得る場所をつくるべきであろうと思うのでありまするが、これに関する当局の御所見を拝聴いたしたいのでございます。
○宮地説明員 御質問が二点あるようでございますが、滋賀県を例に引かれまして、美術館あるいは美術品の収蔵庫といったものの建設というのが一八でございますが、私どものほうといたしましては、道路ができる、あるいはある場所がダム等で水没するといったようなことで、古くからの遺跡、遺物が世の中の進歩に連れまして現状が変わってき、そこの遺物がなくなる、こういうようなことに対しまする措置といたしましては、できる限りその地域に収蔵庫を建てまして遺物等を保管するという措置を講じておりますが、滋賀県のただいまのお話の点は具体的にまだ私承知いたしておりませんので、いま申しましたような一般的な考えとしては収蔵庫をつくり、その遺物等の保管に遺憾のないようにしておりますし、滋賀県から具体的に話を聞きまして、そういうことをする必要があるものであればそういう予算措置も講じたい、このように考えます。 それから次に、地方に国立博物館等を設置するという問題でございますが、御指摘のように現在東京博物館のほかに京都、奈良に国立博物館がございます。中村先生のおっしゃいます東京、京都、奈良の三カ所に限らず、もっと地方にも国立博物館をとおっしゃいます御趣旨は賛成でございます。しかしながら、ただ現状におきましては京都の博物館、奈良の博物館自体がつくられてから古うございますので、目下京都の博物館は改築中でございます。それから奈良の博物館も、引き続きこれの改築をしなければ、いまのままでは非常に困るという状態にございます。したがいまして、近く改築に着手いたさなければなりません。また東京博物館におきましては、東洋館を今年度から三年計画で新築中でございます。そういうようなわけで、地方に国立博物館をつくるということは、まことに趣旨としてはけっこうでございますが、現状におきましては、現にあるものそのものの改築を年々計画的に実施いたしておりますので、そういうことともあわせまして、将来の問題として十分検討いたしたいと思います。 それから、そういうものができますまでの間、東京とか京都といったようなところだけでなくて、各地にりっぱな国宝、重要文化財を展示して、その地域の人々をこういう文化財に触れさせる。観賞眼も養ってもらうし、また観賞もして心のかてにもしていただく、こういうことはそういう国立博物館ができなくても、できるまでのつなぎといたしましても、大いにそういうことをする必要がございますので、これはできる限り各府県等で県立の美術館とか、あるいは財団法人等の美術館でこういうものの展示をするというときは、できる限り私のほうとしても便利をはかりまして、そういうものの出陳をいたしておるわけでございます。
○中村(庸)委員 いま私の申し上げたのは、地方における散在しております文化財の保護管理に万全を期することはなかなかむずかしい。また地方自治体においても美術館をほしいという希望を持っておりますが、しかし財政の面もありますので、できることでありますならば、国の力をもって地方三カ所くらいつくったらどうかという御意見を申し上げた次第であります。予算も伴うことでありまするので、私としての希望を申し上げた次第で、要件文化財の保護の面も完ぺきを期したいという意味でございます。 これをもって私の質問を終了いたしたいと思います。
○坂田(道)委員長代理 山中吾郎君。
○山中(吾)委員 二、三の点をお聞きしたいのです。が、その前に現在の文化財保護の国の責任者はだれになっているのですか。
○宮地説明員 具体的な文化財行政につきましては、二心文化財保護委員会の委員長であろうと思います。ただ文化財保護委員会だけが独立をしてやるということではなくて、ご承知のように予算の問題、法律の問題等はもちろんでございますが、基本的な問題につきましては所管大臣としての文部大臣が一応統轄的な権限もございますので、具体的な個々の文化財保護行政事務につきましては、文化財保護委員長と御了解をいただければけっこうだと思います。
○山中(吾)委員 荒木文部大臣の時代には、文部大臣には責任はございませんと答弁した記録があるはずですから、それをお調べ願いたい。事実あなたが文化財保護についての総括責任者はいま文部大臣と言うならば、文部大臣にも質問をこれからすることになりますので、その点は間違いないようにしていただきたい。 それから個々の文化財保護については委員長か責任——合議機関ではないのですか、委員長が責任、あるいは委員全体の責任が、あなたは委員長と言われたですね。それはどちらなんです。
○宮地説明員 文化財保護委員会はおっしゃいますように合議制の行政機関でございます。ただ委員長が委員会を代表する代表権を持っておりますので、そういった意味で委員長と申し上げたのであります。荒木文部大臣の例をお出しになられましたが、私のおりました席でもそういう質問がたしか山中先生からあったのではないかと考えますが、そのときも荒木文部大臣としては、委員会の委員さん方は自分が責任を持って任命する、あとは委員会が十分責任を持ってやっていただいて、自分はあまり干渉しないんだといったような意味で、委員会がおやりになるんだという意味のことを申し上げられたように記憶しております。もちろん荒木大臣がおっしゃいましたときのことばは多少足りなかったかと思います。したがいまして、私先ほど申しましたように、私の考えというよりも、これは国家行政組織法にもございますし、文部省設置法にもございますし、いろいろな法律から文化財につきましての主管の大臣は文部大臣でございますし、そうした意味で文部大臣は一般行政事務についての統轄権、文化財は同じくその文部大臣の統轄権の中に入っております。したがいまして、文部大臣として文化財保護委員会のやっております行政事務について自分から勧告するとか、あるいは意見を求める、報告を出させるといったようなことも文部大臣の権限として可能でございますし、先ほど申しましたように法律案、予算の提出権は文部大臣にございます。
○山中(吾)委員 予算の提出権だけだとぼくは思っておったのですが、それは法文を調べてないから。 そこで国会に関係の直接の責任者が一回もここへ顔を出さないわけであります。事務局長ばかりです。要望してもたいてい出ない。ほかの者ならば国務大臣がたまにもくるのですが、サボっているのです。だから文化財保護関係についてはまことに国会の立場からいうと、あいまいもこで責任が明確でなくて、どうも文化財保護については迫力が出ない。私は持論として文化財委員長に国務大臣をもって充てる、こう法改正をすべきだとさえ思っておるのですが、現段階ではこういう一般の問題がある場合は少なくとも二回に一回は委員長を出しなさい。委員長は高禄をはんで何をしておるのですか、国会に一つも顔を出さないで。そして宮地局長が言ったって最高の責任者ではないのですから、私はこう言いましたけれども委員会は何もいたしませんといえばそれで終わりなんです。こんなわけのわからぬ機構はないと思う。少なくとも現在の状況で文化財の質問があるときは私は局長と委員長は出るべきだと思う。あなたは代表権があると言ったのだ。それを一回も顔を出さないで何の責任を国会に持っているのか、私は非常に遺憾だと思っておるのです。これから出させますか。
○宮地説明員 委員長の文教委員会等への出席についての質問でございますが、委員長はもちろん政府委員になっておりませんけれども、御要望でぜひ出ろということでありますれば出ていただけると思いますし、私からもそのように申します。ただ、いままで山中先生がおっしゃいますように絶対に出さぬとか、出ないとか、これは故意にそういうことをしておるわけではございませんで、政府委員になっております私では十分でないから委員長も出ろということであれば、委員長も出席するようになると思います。
○山中(吾)委員 文化財委員長が代表権があるといって、責任者で、政府委員でないというのはどういうわけなんですか。ここへくる義務もなければ権利も何もないのですか。これは初耳ですね。
○宮地説明員 政府委員に発令されていないということでございまして、ここへ出ますのに政府委員として出る必要があれば、そのように手続をすれば政府委員にもなり得ると思いますが、政府委員の発令がなくても御要望であればここへまいりまして意見は述べられると思います。
○山中(吾)委員 これは質問の中で委員長聞かれておったと思うのですが、私は非常におかしいと思うので、文化財の委員長を少なくとも政府委員に発令するように取り計らってください、呼んだって参考人としてくるだけですから。それで善処方をお願いしておきます。文化財はそれだけです。 次に高等学校の助手の問題で質問いたしたいのですが、現在工業、農業その他の助手で資格を持っておる者が相当ある。有資格で、いわゆる二級免許状の資格を持って、講習会へも出ておるのがそのまま助手になっておる場合が非常に多いのだそうです。したがってすでに学校に職務を持っており、しかも資格をとった者がそのまま助手におるということはまことに私は気の毒であるし、一生懸命に教育に従事をしておるものですから、これは直ちに教諭に任命がえをしてやるべきだと思うのですが、その点は文部省ではどうお考えですか。
○安嶋説明員 ただいまのお話でございますが、お気持ちといたしましては私も同感でございますが、ただ実際そういう扱いをするかどうかという問題は、これは各都道府県なり市町村の教育委員会で判断すべき問題であろうというふうに結論的に考えられるわけであります。任命がえをするということももちろん考えられるわけでございますが、逆に実習教諭、実習助教諭あるいは実習助手の定数が条例上それぞれ区分して定められているような場合には、資格がとれたからといって直ちに上級の職に欠員がない場合において任命がえをするということも、これは実際上できないわけでございます。また逆に、その間における定数上の区分がないという府県もあるようでございますが、そういう府県におきましてはもちろんそういうことは可能なわけでございます。各県と市町村、いろいろ事情があるかと思いますから、その辺のところはやはりそれぞれの任命権者において御処置さるべきことかと思います。
○山中(吾)委員 そういうことを聞いたがそのとおりだと思う。各県教育委員会のなにであるが、それを指導する立場の文部省に私は聞いておるわけです。したがって二十数県は任命がえをするという慣行はもうできておるわけです。そうして長いこと助手をしておって資格もとっておるのですから、実習教諭にしても仕事は同じ仕事をしていくことによって希望を持たせて、そういう理科教育とか農業教育の振興をはかっていくという文教政策の立場で——資格をとっていないならいい、しかも認定講習までこちらで立ててやってそれをとって、そのまま助手にしておくなんというばかな文教政策はないと思うのですね。そして一つの助言、指導の立場にある文部省では、せっかくそういう資格をとった者には、各教育委員会で実習教諭に昇格をしてやって、そして希望を持ってその仕事に当たるようにということの指導をやるべきではないかという、私の質問なんです。
○安嶋説明員 ただいまおっしゃいましたような御趣旨は非常によくわかるのでございますが、文部省としましてはそこまで立ち入って教育委員会に対して指導するのもいかがかというのが、私どもの考えであります。
○山中(吾)委員 よけいなことばかり立ち入って、こういう大事な教育に希望を持たすということにそんな消極的なことを言うから、大体文部省はおかしいというのですよ。どこに支障がある、こういう指導をして。干渉がましいなんてだれも思わないですよ。せっかく認定講習を計画までして指導をしておって、そうして一生懸命勉強をして、農業とか工業の実習をしておるのだから、経験を積んでおるわけですよ。学校へつとめておるわけでしょう。そういうものはなるたけ実習教諭に定員がえをして、職種刑の定員があれば各県に、その点は何も総ワクが変わるわけではないのですから、仕事がやれるわけです。同じわけでしょう。そういうふうに、なるたけ努力に対して報いるという指導というものは、どこがあつかましいのですか。あなた審議官だから、局長でないから、あまり言えないと思うのですが、大臣に言いたいがきょうはいないから、大臣のつもりで言わなければだめだな。何も支障はないですよ。そうして予算も何も、定員その他要求して、予算というものは、級を上げてやるんだからなんですけれども、支障はないですよ、少しも。そうして十年もそういう助手ばかりしておって、その助手のままでおるけれども、新米の先生よりずっとすぐれておるのですよ。そうして一方に、この間の国会では、柔剣道か何かで何の学歴もない者を簡単に教諭にする法案を出しているじゃないですか。アンバランスでしょう。しっかり腹をきめていいお答えをしなさい。
○安嶋説明員 私ども支障があるとも、それから不適当であるとも、全く考えません。しかしながら、そこまで立ち至った指導を文部省が教育委員会にすることはいかがであろうか。むしろ教育委員会の御判断において措置さるべきことであるというのが、私どもの考えでございます。
○山中(吾)委員 そうしたら、教育長会議とかああいう会議で、口頭で、そういう資格を取った者は優遇をして実習教諭にしてやるように指導してくれ、そういう全国の会議などでは言えるでしょう。ことに実業界へそういう関係のほうの人がどんどん行って、教育界においてはそういう技術関係の先生がだんだん優遇されなくて少なくなっておる、そういう政策もあるので、口頭では言える。そのくらいは言えるでしょう。
○安嶋説明員 そういう機会におきまして、各府県の実情に応じまして配慮をするようにという指導はできるかと思います。
○山中(吾)委員 あなたはそういう責任者じゃないからなにだが、不幸にして局長はいないから、次官でもおればいいんですが、いないので、もう一度これを質問します。それで伝えておいてください。そういうふうにしないと、大体一般の資格のない昔の先生でも、認定講習をわざわざつくって、経費をかけて受けると、それで資格を得てやってきたわけですから、助手という姿を実習教諭にしてやるというようなこと、わざわざ資格を取った者を捨てておくという手はないと思います。それを伝えておいてください。 それから同時に、実習助手は法律的に身分その他が明示がないわけです。そういう法改正の面についても、私は、高等学校については助手というものは法律上のはっきりとした職員の一つの種別として明示すべきだと思うのですがね。それがまだないわけです。この点はどうですか。
○安嶋説明員 法律の段階におきましてはあるいはそういう規定はないかもしれませんが、これは学校教育法施行規則におきまして、学校教育法の授権に基づいた規定におきまして、必要な職員として規定されておるわけでございますから、これを特に法律上の職員にしなければ支障があるというふうには私ども考えておりません。
○山中(吾)委員 法律でないのはやはり支障があるんですよ。法律にちゃんと——高等学校においては、農業と工業には助手が必要なことば明らかなんです。ところが明示をして身分を明確にしてやるということは、これは法律上の身分の保証——施行令なら省令で保証しておるだけですから、違うと思うのですね。それも一つ、これは次にさらに質問しますから、責任者の中でその点について私は再度答弁を求めますから、お伝え願いたいと思う。 その次にお聞きしたいのは、育英会のことについてですが、育英制度の適用については相当豊かな家庭の子弟も適用を受けているのじゃないかと私は思うのです。だから、経済的に困難で優秀な生徒ということになっておりますが、一体育英会においてはどの程度の所得以下の者に適用して、それ以上は適用しないという規定がございますか。
○杉江説明員 その点について、詳細な点、課長からお答えさせていただきたいと思います。
○笠木説明員 御説明申し上げます。 育英会の奨学生の選考につきましては、御承知のとおり学力の問題とそれから経済基準、両方の要件を満たした者についてこれを採用するという形をとっておるわけであります。それで経済基準のほうは、一応推薦選考の場合に最上限をきめまして、その最上限の範囲内に該当する所得階層の者から選ぶ、かような方法になっております。具体的に申し上げますと、三十九年度、現年度の基準では、大学の一般貸与の奨学生の場合でございますと、標準世帯、これは五人世帯でございますが、五人世帯でB級地、これは大体六大都市以外の地域でございますが、ここで年収六十九万円未満、これは税込みでございます。これが限度額でございます。それから高等学校でございますと、やはり標準五人世帯でB級地、六大都市以外の地域でございますが、これが六十三万五千円米満ということが最大のワクになっております。
○山中(吾)委員 それは間違いなくやっておりますか。文部省の課長、局長の子弟は入っていないですか。
○笠木説明員 そういうことはございません。
○山中(吾)委員 私はずいぶん豊かな家庭の者がみな育英会に入っている事実を知っているわけです。この育英会の目的の中で経済的に困難だということが第一条件だと私は思うのですが、そこがいまお話しのレベルだと私はそれで妥当だと思うのですが、実際問題としてそういうことでない事実が出てきたらどうします。非常に育英資金をほしい人がたくさんおるわけですが、それはだいじょうぶですか。それだけ聞いてきょうは質問を終わっておきます。
○笠木説明員 この点につきましては一般的にはこの限度以下できっちり選考していると考えております。これはたとえば大学等におきましては、その辺の経済基準の問題につきましては、かなりゆるやかな幅を持っておるわけでございます。こういう場合におきましてはかなり上と思われる階層からもとられるという可能性はございますが、少なくとも高等学校及び大学の、一般の採用の条件におきましては、この条件に満たない者は採用しないというたてまえでございますから、そのとおりやられていると考えております。
○山中(吾)委員 たてまえでやられておると考えておられるそうですから、あとまた次に問題を残しておきたいと思います。実際そうならば法律の規定に欠点があるのか、運営に欠点があるのかわかりませんが、あとに問題を残しておきます。 それから六・三施設のことでお聞きしたいのですが、ばく大な国の補助をしておるけれども、全国的に非常に火災が多い、木造である、ところがこの木造校舎の火災の場合は、火を使う場所も多い。職員室とか宿直室、学校給食室、それから裁縫、料理室ですか、そういうところが多いわけなんです。もしそれが鉄筋コンクリートの防火建築にすれば大体火災はなくなるんじゃないかと私は思うのですが、大蔵省との折衝の中で鉄筋の構造比率を一般に高めるということの前に、そういう火災の発火原因となる部分だけは全部鉄筋というふうな構造で、予算は取れないか。そうすると火災から相当守られるから、国の支出のロスも少なくなるのではないかと思いますが、この点はどうですか。
○齋藤説明員 その点実は別の機会に先生からもお話がありまして、ちょうど私どものほうでも予算の準備中の期間でございますから、担当の課長、技術者と相談をしてみたわけでございますが、三十九年度の予算におきましても、予算の総体といたしましては、たとえば危険改築等は木造の比率が二五%でございますし、それから小中の一般校舎につきましては三五%、それから屋体に至りましては一〇%であります。もちろんこれは事柄の性質がありますが、そういうことであって、さらに明年度の予算につきましては、たとえば危険の改築につきましては木造の部分を一〇%までに縮めよう、あるいは一般校舎については木造の部分を三五%から二〇%に縮めようとかというような要求をいたしております。それでお話しのようなことを予算のかまえ方として具体的に出すことにつきましては、やはりせっかくここまで構造比率を向上してまいりましたこととの関係でいかがであろうかという点が一点と、それからなお一般的に中央の管理部門等を鉄筋にいたしまして、木造の教室等ではさむというサンドイッチ方式につきましては、これは一般的に推奨するのは建築上どうであろうかという意見がかなりありまして、結局予算要求の態度といたしましては、逐年予算の構成といたしましては木造部分を引き下げて鉄筋化を促進するということのかまえ方にいたしたいと思います。ただ一般的にはそういうことでございまするけれども、それぞれの地方団体におきましていまおっしゃったような考え方で、まず宿直室でありますとか給食室とか、長く火を使うであろうようなところ、そういうようなところについてまず鉄筋化をしたいということでありますれば、これはただいまのような予算の全体の比率になっておりまするので、それを予算の範囲で認めていけるのではないか、こういうふうに考えまして、先般お話しのありました予算の立て方の問題としては従来の態度をもう少し強化していきたい、かように考えておるわけであります。
○山中(吾)委員 技術上のこととかいろいろなことがあるのですから、そのとおりだと思うのですが、作処方を要望いたしたいと思います。ただそのとき構造比率の文部省の終着駅は全部鉄筋に持っていくという方針で鉄筋のパーセンテージを大きくしておるのか、あるいは終着駅はそうではなくて、どこまで鉄筋を多くするとかあるいは都市に限るとか、そういう目的で年々努力されておられるのか、どちらですか。
○齋藤説明員 地域的に都市に限るということではなくて、できるだけ鉄筋で建てかえられるものは建てかえたいということでございます。ただ現実の問題として、およそ学校に木造の部分が絶対不必要になるかという問題はございますから、ある率で残るかもしれませんけれども、一般的に校舎は鉄筋にできるだけしていきたい、地域的な問題に限定しないという考え方でございます。
○山中(吾)委員 それをよく注意しておいていただきたいと思うのですが、たとえば僻地の学校というのはさらに鉄筋が必要な場合がある。山の奥の部落で火災が起こると、一網打尽に焼けてしまう部落があって、家が焼かれたときは仮小屋を建てるまでそこの学校だけが収容所になる。学校だけは鉄筋にしておくと、災害のときはそれだけが残るものですから、一カ月くらいそこの部落の人を収容し、村の再建のために一番役に立ってきている。だから都市の鉄筋が優先であるとかという考えをお持ちになってやらないで、そういう谷間と谷間の中の部落に一つの学校があるときには、優先的にそこだけは鉄筋にしておいてやるということが非常に大事なことをわれわれは災害のときに痛切に感じておるわけです。そこでこういう鉄筋比率を向上するときには、私は全部なら全部その中で木造でいいという面は学校の校舎の中にあると思いますけれども、それをひとつ頭に置いて折衝願いたい。したがって地方の農山村で鉄筋を要望したときには、それはあと回しだというふうな配分のしかたはやるべきでなくて、実情をお調べになると切実にほしいという必要があるわけですから、その点は理解をしていただきたいと思います。 それから次に僻地のことでお聞きします。僻地の学校に行きますと、学校給食が盛んに入ってくるというふうな関係で、給食用のものを運ぶときも先生方がよく荷重を引いて動かしておるというのがたくさんあるわけです。それから教科書関係についても、書店がないために山を越えて学校の児童用の図書を袋をしょって持って帰るという先生もある。PTAの会合その他についてもあの山を越えるとかいうふうなことでなかなか集まらないし、僻地の学校に行きますと、その学校の備品としてジープ一台あるとあらゆる点において僻地の学校の教育の能率が上がると私は見ているわけです。ことに分校がある場合には、ジープがあることによって連絡というものができるので、そのへき地教育振興法の中に補助対象としてそういうものが入っておるかどうか、法改正せにゃならぬかどうか知らないが、ジープを補助対象にして、たとえば僻地の学校で分校が二以上ある学校に配分するかという基準が行政上できると思うのですけれども、そういう行き方が私はできないか、私はそれをやると非常に有効な学校経営ができると見ているのですが、いかがですか。
○安嶋説明員 お話としてまことにごもっともだと思うのでございますが、ただ国の補助政策といたしましてそこまで微細な点について補助金を出すかどうかという点がひとつ問題であろうかと思います。僻地のそういった問題につきましては従来私どもやっております点は、スクールバス、ボートに対する補助でございますが、この辺は該当校も相当まとまっておるわけでございます。教育上の影響も、利益も直接的でございますので、まずさしあたりその辺をやっているわけでございます。さらに物資を運搬するためのジープとおっしゃいますと、そこまでやることは、もちろん必要なことかもしれませんが、ただ国の補助金を取り扱う姿勢といたしましては、、にわかに御賛成申し上げかねるということでございます。なお、へき地教育振興法についてのお尋ねが含まれておったわけでございますが、へき地教育振興法にはただいま御指摘のようなものを補助するという規定はございません。しかしながら規定がなければ改正をしてその規定を入れなければ補助ができないかと申しますならば、これはやるということにきまりますれば、予算補助も可能なことではあろうかと思います。ただ補助金を出すか出さないかということが基本的には問題であろうかと思います。
○山中(吾)委員 安嶋さんは答弁がいつも消極的で、政策的に少しも前進みの答弁をされない。あなたがおるときは質問しないつもりだが、局長でないからしかたがないかもしらぬが、どうして調べようと言わないのですか。ジープなんて、実際僻地へいってみなさい、毎日のように、教育的な立場で有効に使われておりますよ、PTAの寄付したジープがあるところは…。そうして通学バスを例に出されておるが、全然質問が違う。通学バスは遠い距離の子供を運ぶためで、学校へ登校をなすときにバスが必要だというためで、あれば通学のための交通機関ですよ。そうでなくて、ジープというのは給食とか、そういう具体的に校内で、現在文部省が奨励をしておる政策を遂行するために僻地においては荷車で先生が給食用パンを農協から運ぶところもあるわけですから、そういうことをしたりするかわりにやるわけだから、あるいは分校との関係なんというのは、それがないから教育上の連絡がつかないので、一体バスのほうが教育的に重要であって、ジープのほうがそこまではという思想をあなたいまおっしゃっておりますが、なぜそう簡単におっしゃるのですか。調べてみるなら調べてみなさい。なぜぼくの言うことが通学バスより教育的に非常に軽いもの……。いや、意見を述べる、意見を述べるくらいならもっと勉強して述べたらいいじゃないか。
○安嶋説明員 調査をしろという御趣旨でございますならば、私どもそういった関係についての調査はいたしたいというふうに考えております。 ただスクールバス、ボートに比べて云々と申しましたのは、あるいは私の間違った考え方かもしれませんけれども、スクールバス、ボートにつきましては、すでにへき地教育振興法にもそういう規定があるわけでございますし、従来から非常に各方面の御要望も多かったわけでございます。したがいまして、そういう措置をとってきたわけでございますが、今回物資運搬のための、シープというお話でございますが、もちろんそういうものがあればよいということは当然なことかと思いますが、僻地学校のそういった点に至るまで国が補助金を出して措置をするということは、補助金というものの考え一方からして問題ではなかろうかというふうに考えるわけでございます。
○山中(吾)委員 へき地教育振興法の中に僻地教育というのは、学校は全村学校的で、社会教育、学校教育未分化の状態にあるから、その学校の中にも村の人が集まる場所を一緒にするというふうな構想のもとに集会室まで補助対象になってきて、僻地学校の教育的性格というものは全村教育的な性格を持ってあの法律ができて、補助対象になっておるのですよ。したがって、分校がたくさんあるとか、ある地域にいろいろな人を集めるとかいうふうなことは、僻地の場合については非常に大事で、それを集めるのにそういうものがあれば人を運んでPTAの会合なども十分やれる、ことに子供の家庭を改造するというようなことが非常に重要なものなので、歯をみがいたこともない、ふろもない、そういうかっこうで父兄の教育も兼ねなければ僻地教育ができないわけです。そこで私はジープというものは教育的に最も必要なものだと思って申し上げておるのです。スクールバスとかいうのは、交通不便だから通うためのものです。全然性格が違うので、そこまでは国の補助対象になんというような、最初から断定的な御意見を述べておられるけれども、もっと調査してみなさい。ある学校で必要なために校長さんが自費でそういうものを買って、そうして自分で子供の運びもその他も、夕方になるとあぶないからうちまで運んでやるということもしながら、一カ月のうちに二十五日ほど教育のために使っているのです。そんな簡単に答弁をされては困る。大体消極的に答えれば無難だからというような事務的なお答えなら、してもらいたくないのです。もっと研究するほうがいいのなら、研究すると言いなさい。何ですか、文教政策を後退させるような答弁ばかりして……。
○安嶋説明員 これは必ずしも私が消極的であるとか、あるいは局長でないからということではないと思いますが、御質問の御趣旨のように実態の調査をしてみたいというふうに考えます。
○山中(吾)委員 実現するように努力してやってみてもやはりいけないというのなら、それは私もわかる、こちらよりこちらのほうを先にやるべきだというなら……。私はこの質問についてあなたに予告もしていないから、いま思いつきで答えられるならば、その意味で大いに調べてくるというくらい言えばいい。それは国の補助対象としては不適当でございますというような言い方をされたら、こっちはたまらないですよ。こっちは実態をつかんで、肉体的に痛切に感じて質問しているのです。何ですか、そんな無責任な文教政策を後退させるような答弁ならやめなさい。 それから次に、僻地は、最近は経済成長政策で、僻地のほうに行く先生が非常に少なくなってきておる、格差が多くなってきておるので。いま中村団長の報告をかねての質問にはなかったが、和歌山に行ったときに、知事室で教育委員長から陳情があった。最近は僻地に行く人が非常に少なくなって困っておる。大阪とか大都市にみな先生が行って、都市はまだいいが、ああいう紀州の山の奥にはほとんど行く者がない。いまのような僻地手当ではどうにもならない、いろいろ環境の格差が大きくなって。したがって、手当を多くするか、あるいは号調整をして、僻地へ赴任する場合は在職中一、二号上げるとか、そういう手でも打ってくれるか、あるいは単級学校には夫婦二人出すとかいうような措置をとってくれないと、義務教育の機会均等はわれわれの力ではできないという切なる願いがある。したがって、僻地教育についての手当とかあるいは住宅政策というものには、もっと力を入れてやらなければ経済成長政策のひずみが僻地教育にうんとそのしわ寄せがいっておると私は見てきたわけです。そういう点について特別な予算要求その他を配慮されておられますか。
○齋藤説明員 僻地学校の教職員住宅の建築補助につきましては、一点は従来の予算は、単価等が僻地教育ということで従来しばしば増額が要望されております。それから数につきましても、しばしば足りないということが言われておりますので、数も増加し、単価も適正なものに直したいということで明年度の予算要求をいたしております。
○安嶋説明員 ただいま管理局長からお答えをいたしましたほかに、単複学級の担当手当、これを増額したいと考えております。この単複学級は僻地学校と必ずしも理論的に一致するわけではございませんが、大部分の僻地学校には単複学級がある。この手当を約倍額に増額したいというように考えております。そのほか最近僻地に勤務いたします校長、教員に対しましては、特別昇給の制度を設けておる府県もかなりあるわけでございます。そういう方法につきましてはこれを助長してまいりたいというふうに考えております。
○山中(吾)委員 僻地の先生の旅費の関係ですが、旅費は非常に少額で、実際上は非合法的に一人が旅費をとって、三人ほどで分けて出張したりしているというのが実態なんだが、僻地に赴任しておる先生は夏と冬には遠い所ですからうちに帰るのです。都市に生まれた人が僻地に行くわけですから。その旅費で実は非常にむだな金を使うという場合があるので、僻地の人には帰郷旅費なんというふうな項目で出して、普通の人よりも特に遠隔の山の奥に入っておる人に渡すというふうなそういうくふうはできないですか。
○安嶋説明員 また消極的な答弁をしておしかりを受けるかもしれませんが、私どものいま出しております旅費は、旅費法に基づく旅費でございます。したがいまして、お話のような性質の旅費を支出することはできないかと思います。ただ考え方といたしましては、僻地といった不便な土地に勤務します職員に対しましては、僻地手当が支給されておるわけでございまして、僻地手当というものはやはりそういう不便さをも含めまして、全般的に生活の不便さ、困難さに対する報償ではないか、反対給付ではないかというふうに私ども考えております。したがいまして、特にそういうものを出すことは困難かと思います。
○山中(吾)委員 おそらく技術的には困難とは思うのですが、実際問題として、私の経験から言いますと、盆暮れに帰る旅費でほとんど月給が飛んでしまうというふうなのが僻地の先生の事態なわけです。ところが僻地に行っておるから、せめて正月と盆暮れには帰りたい、独身の先生はそのことが案外に現場の先生の悪党からいって切実な問題になるのです。だからそういうふうなのは、全体の旅費の中から僻地の人に特に旅費が行くような指導助言ですね、それは指導はできるのじゃないか。それとまたよけいな干渉なんということをまたお答えになるようでは困ると思うが、それは干渉じゃないですね。そういう指導はしてやったらいいのじゃないか、それで非常に違ってくると思うのです。そういうことはできますか。
○安嶋説明員 義務教育費国庫負担金として扱っております旅費は、これは平均額でございますが、今年度八千万円の積算がございます。これを約一万円程度に増額したいということで、四十年度予算要求をいたしておるわけであります。 僻地教員についての問題でございますが、これはその予算の配分の問題ということになろうかと思います。僻地からたとえば教育事務所に出ると申しましても相当距離があるわけでございますし、各種講習会を受ける場合につきましても旅費がかさむわけでございますから、したがいましてそういう実態に応じて僻地の教職員に対して旅費がいわゆる平場の職員よりも多く支給されるというのは、これは事柄の性質から当然なことではないかと考えます。こういう方向でもちろんやるべきであるというふうに考えます。
○山中(吾)委員 質問は終わりますが、筋の通らない旅費、教育事務所へ行くとかなんというのは教育上の必要から行くのだから、公の出張旅費が出るのは当然のことで、これはどこでもやっているわけです。しかしぼくがさっき言ったのは、たとえば岩手で言うと磐井郡という山の奥にいる。御本人は一関という遠いところで時間的には東京に行くよりは違いわけだ、そこへ行くのには。そういうところですから一年に一回しか家へ帰れない。家へ帰るのは公務じゃないわけです。ある意味では。その帰るということが実は先生にとっては一番切実なものなんだが、それが金が出ないわけです。一年に一回、二回家族の顔を見るということで希望を持って僻地で勉強して教育を一生懸命やっているわけなんだから、そういう人たちにそれくらいの帰郷旅費というものの実態を持ったものはやれないか。私は県で知事に予算折衝でそれを堂々と出して、実は削られたことがある。筋が通らなくてもほんとうに政策としてはこれは必要だから、したがって何か指導の中でそういうふうなことも考えて、僻地の先生に対して僻地手当を出すときには、手当の算出の基礎にでもけっこうだと思うのです。増額をされる場合には何かそういうことも含んで、一年に一回くらいは家へ帰るくらいの、わざわざ僻地に挺身をしておる者には犠牲を出さないで帰れるように方法をお考え願いたいというのが実は質問の中身なんです。方法は苦心惨たんをしなければならぬけれども……。したがっていまのように教育事務所に行くとき、そういうふうなことをお聞きしているのじゃない。わかっているのだ、そういうことは。そういう点を何らか僻地手当の中でほうり込むことはできないですか。あるいは赴任手当の中身か支度手当……。
○安嶋説明員 非常にむずかしい問題でございます。先ほども申し上げましたように僻地手当と申しますのは、学校が僻地にあるということを基準にいたしまして支出いたしておるわけでございます。それは町へ出るのに相当の経費がかかるとか、あるいは郷里へ帰るのにもとは申しませんけれども、そういったもろもろの不便さをすべて含めて僻地手当というものは支出されておるのだというふうに私ども考えております。ですからそういうことを僻地手当の内容として別個に盛り込むということは、これは非常にむずかしいことだと思います。また消極的な答弁をして恐縮でございますが、僻地手当の性質からいたしましてお話のようなことは非常に困難だと思います。
○山中(吾)委員 それはいいですが、全体としてとにかくもう少し優遇措置を私は僻地の先生にすべきだと思うので、予算要求その他については最善の努力をしてもらいたいと思うな。そんな消極的なことでは大蔵省で予算をみな削られてしまいますよ、安嶋審議官みたいなことをやっていると。できるだけそういうものを取るように積極的な態度でやってくださいよ。 私質問を終わりますが、きょう質問した中で実習助手などは有資格、資格を取った者、そういうような者については実習職員にして希望を持たして、それだけの努力に対する希望を持たすように、方法については私は文部省が積極的に努力してもらいたいと思う。あなたの答弁では私は不満なのでやめるわけにいかないのです。そういう方向で検討することを再答弁してください。
○安嶋説明員 先ほども申しましたように、もちろんそういう方向については異論がございません。公式にそういう指導をするということは、先ほども申し上げましたようにいかがかと思いますが、課長会議等の際におきまして各府県に対しまして実情に即して適切に措置をするようにいたしたいと思います。
○山中(吾)委員 これで終わりますが、もう一つ認識だけを聞いておきたい。 そういう場合は各県においてせっかく努力をして資格を取った実習の先生は実習教諭にしてやることが望ましいということは、あなたそういう考えについては異議はないでしょう。通牒を出せというのではない。
○安嶋説明員 できるだけそういう扱いをするということは適当なことだと思います。
○坂田(道)委員長代理 三木再夫君。
○三木(喜)委員 山中さんの質問に関連すること二つと、私は大学教育について別に聞きたい。 まず実習助手の問題、それから僻地の問題、この二つ、基本的に実習助手をどういうぐあいに考えておられるか、それだけ一つ聞かしてもらいたい。 それから僻地について、相当前、三十八年十二月の二日の新聞ですか、灘尾さんが四十年をめどに僻地教育とその環境を抜本的に整備充実するという見出しでやっておられるのですが、さてどういうふうにできておるかということをちょっとあとで聞きたいのですが、僻地という考え方をどういうぐあいに文部省は持っておられるか、この二つのことを最初お聞きしたい。
○安嶋説明員 僻地の考え方でございますが、これはへき地教育振興法にもございますように、交通が不便であるといったような自然的な条件のほかに、たとえば手紙のつくのがおそいとかあるいは新聞の配達が何日に一回だとかいったような社会的、経済的な条件も含めて僻地というものを把握しておるわけでございまして、具体的にはへき地教育振興法施行規則に僻地指定の基準がございまして、これに距離の要素でございますとか、あるいは経済的、社会的な条件の要素をそれぞれ掲げてございまして、それを点数で評価をいたしまして、僻地度の高いものを高い僻地として取り扱う、こういう扱いにしておるわけであります。 それから実習助手の問題につきましては、基本的にどう考えるかというお尋ねでございますが、もう少し具体的にお教えをいただきたいと思います。
○三木(喜)委員 実習の助手をしておるということで三等級に格づけされないとというような立場に立っておりますから、あなた方官僚の考え方を聞いておきたいのです。そういう考え方で実習助手を見ておられるか、俸給とか地位とか、そういうことをたてまえにして考えておられるかどうかということです。
○安嶋説明員 実習助手の格づけの問題でございますが、御承知のとおり、教職員俸給表の(二)におきまして、三等という取り扱いを受けておるわけでございます。これは、資格要件でございますとかあるいは職務の内容等から考えまして、おおむね助教諭に準ずる内容のものでございますので、助教諭と同じ三等級という扱いをいたしております。
○三木(喜)委員 それで少し私の意見もつけ加えてこの問題はおきたいと思うのですが、この前高校定数法が問題になったときに、私はここで実習助手さんの問題については十分当局にも話したことをいま思い出すのです。これは兵庫県なんかは現実に実習助手が、教育の充実しておる学校は多かったのですが、それが削られてきた、だんだん減らされたという現実に立って、そのときにものを言ったと思うのです。これはもう済んだことですからいたしかたないのですが、その当時、実習助手というものは直接生徒に体をもって接する——いま道徳教育とかいろいろなことをいっておりますけれども、身をもって体験して子供に教え示す、こういうようなのは、大きな道徳教育の要素をなしておると思うのです。だから私は三等級——そのほかの関連もありますが、三等級というところに設けておるということ自体にその教育に対する認識、教師に対する認識というものをこの際改める必要があると思う。るる山中さんのほうから話があったと思うのですが、生きた道徳教育の師範であらねばならぬ人を、私たちは科学技術が振興すると同時に、そういう先端におる人の立場というものを考えてもらわなければならぬ。科学者の優遇ということをいっておる。さきに認証官の問題で、これは吸い上げポンプにするとかあるいはまた科学関係の人を優遇するとかいうようなことをいろいろいわれましたけれども、上の人に問題を置くのでなくて、私はむしろ、道徳教育と関連して、下をささえておる人と関連させてもらいたい。こういう認識に立ってもらわなかったら、私は山中さんの言われたことが実を結ばない、そういう考え方に立っております。 それから、僻地についても、法的な立場、一般的な、概念的な考え方を言われましたけれども、いま僻地でいろいろ僻地教育振興とかいって真剣に現場の先生が取り組んでおるが、文部省が僻地教育を振興するということは、やがて僻地の数を先がた言われた交通によって減らして、だんだん少なくして、そうしてそれだけ分だけ要求する、しかし、予算として見れば倍額は組んである、こういった取り組み方をしてあるのですが、予算面では昨年度より倍になっております。これはいいのですけれども、そういう考え方がないのだろうかということを非常に心配しておるわけです。この間も僻地教育振興の会合に私出ましたが、文部省がいっておるのは、やがて、鉄道からどうだとかバスからどうだとかいうことで、削る作業をして削って振興するのだというような考え方を持っておるのじゃないかということをいっておりました。そういう危惧の念を持たしておるのですが、それはどうですか。そういうことはないですか。
○安嶋説明員 御承知のとおり、現在の僻地指定の基準は三十四年につくられたものでございます。その後僻地の交通条件あるいは社会、経済的な条件には、相当大きな変化があるわけでございます。したがいまして、この基準をそのまま適用いたしますと、従来僻地であったものが僻地でなくなるとか、あるいは従来五級地の扱いを受けておったものが四級地の扱いを受けるとか、そういったようないろいろな問題が起こるわけでございます。かつまた一方、暫定的に僻地として扱っておるものがこれまた若干あるわけでございますがこの暫定的な取り扱いが四十年度で一応終わるということになっております。そういったような状況から見まして、私ども、現在の僻地基準がこのままでいいかどうか再検討をしたいというふうに考えております。本年度はその実態を調査するために必要な予算も若干とれておりますので、調査をいたしまして、その調査の結果を見まして、現在の僻地の指定基準がこれでいいかどうか検討をしたいというふうに考えております。
○三木(喜)委員 そういう認識でおってもらうとちょっと困ると思うのです。あなた方池田内閣の政府の一人ですが、池田内閣の政治姿勢、高度経済成長の中でだんだん格差ができてくる。このことについては認識されておるわけです。それなるがために池田総理はアフターケアというようなことを言い出した。ただバスからどうだとかあるいは四十年の暫定的なものがあるから、こうことでやってもらうと、結局一方では交通機関が二重三重にふえておるところがある。東海道新幹線が通るとか、こういうようにうんとよくなるところがある。バスがついておるからということが、時代が進むにつれてこれはだんだんそこが不便になっておる。時代的に照らし合わせてみれば……。そういうことが言えると思うのです。そういうことも考えてもらわなければなりませんし、なお先がた山中さんが言っておりましたように、僻地に行く先生がだんだんなくなる。これは一体どういうところからそれがきておるかというような実情を考えてもらわなければならぬということ。それから今度、ほかの県のところは私はわかりませんけれども、文部省は事務職員ないしは養護教員をうんとふやしていこう、こういう立場に立っておりながら、実質私たちのほうでは僻地では事務職員が減った。このことは僻地教育に力を入れておるのかどうか、そういう検討も検討の中に入れていかなかったら、実働的なものを入れていかなかったら、バスから何キロ何キロと、こんなことだけでは僻地教育の振興にならない。もう少しこの法律を実施し、この政令を実施したときには現場にはどんな影響が及んでおるかという実態をあなた方にもっと調査してもらわなければならない。これこそ生きた動態調査ではないか。僻地というものは、私の考えでは、先がたのような法律的な考え方でなくして、営々として大都会に対するところの苗しろの役割りをしておる、人間苗しろの役割りをしておるから、そこに対するところの肥料をやることを怠る、あるいは削る、こういう危惧を起こすと教師の行き手もない。こういう現状のままに置いておくということは、僻地教育とその環境を整備するということにならない。私が関連して聞きたいのは、文部大臣は事務当局に指示して、四十年をめどに僻地教育とその環境を抜本的に整備充実する、こういう見出しが書いてある。さて何をなさったか。いまの話を聞いておったら、何の認識もない。いまのような認識のままで僻地教育をやられたら、この倍になっておるところの予算というものは大きななたを加えられると思うのです。そういうような考え方に立ってもらう必要が私はあると思うのです。 そこで聞きたいのは、まず四十年をめどに実施するという大きな見出しの中で、僻地におるところの子供は僻地で教育しない。平地へ連れてきて、そこで集団の教育をやる、寄宿舎等を置いてそういうことをやります。平坦地で集団生活をさせる構想を明らかにしており、また自民党政務調査会も全面的協力の態度を示している。このため文部省は、初の“へき地学校総合調査”を開始、(1)へき地指定校の実態と指定基準の再検討(2)へき地教員の状況(3)へき地校をもつ市町村の財政を洗い、ざらい見きわめ、わが国義務教育の四分の一を占めるへき地校の問題点を明るみに出す考えである。」これは三十八年の十二月、それからこちらへ大かた十ヵ月ほどたっておるわけです。こういう見出しでやられたが、何ができたかということをひとつ聞きたい。
○安嶋説明員 最初の僻地に対する考え方でございますが、これはただいま先生の御質問の趣旨と私どもの考えとは基本的に私は違わないというふうに考えます。僻地というものが、これは考え方はいろいろあろうかと思いますが、一種の落差感であるというふうな言い方もあるわけでありまして、やはり相対的な問題であろうかと思います。したがいまして。交通が便利になったから直ちに僻地でなくなった、あるいは新聞の配達が三日に一ぺんのものが毎日くるようになったから直ちに僻地でなくなるということは、これはないかと思うのでございます。ただへき地教育振興法の第二条にも書いてございますように、僻地の要件は何と申しましても交通条件でございます。ですからバスが通わないところに通うようになったから直にに僻地でなくなるということは、これは問題があろかと思うのでありますが、しかしそういった要素が僻地を指定する際のかなり大きな要素であるということは否定できない問題であろうかと思います。でありますから、交通条件でございますとか、あるいは社会経済的な条件でございますとか、そういったものをもう一度洗い直しまして、現段階で考えてみた場合に、それぞれの要素にどれくらいのウエートを置くことが現状では適切であるか、つくりましてから五年余も経過しておるわけでありますから、この辺で再検討をしてみたいというふうに考えます。バスが通ったから直ちに僻地でなくするという、そういう単純な考え方で検討をしておるわけではございません。 それから僻地の予算でございますが、ただいま先生お読み上げになりましたものは何でございますか、よくわからないのでございますが、おそらくそれは三十九年度の予算の説明であろうかと思います。その中に調査のことを触れておるようでございますが、それはただいま私が申し上げましたように僻地の実態調査をやるということでございます。これはこれからやりたいということでございます。その資料を得ました上は、僻地の教育の振興全般にも役立つことと思いますし、さしあたりは僻地基準の改定の問題に利用したいというふうに考えております。 それからなお僻地の教育振興の全般の問題につきましては、先ほど管理局長からお答え申し上げましたように、教員住宅の整備があるわけでございますが、そのほかに、小中学校についての寄宿舎の整備費を補助いたしますとかあるいはスクール・バス、ボートの補助をいたしますとかあるいは飲料水のろ過装置についての補助を行ないますとか、そういった関係の施設設備の各般について助成の措置を講じたいということで、四十年度の概算要求もいたしておるような次第でございます。
○三木(喜)委員 私の言うことをあなた具体的に言っておらない。平たん地におろしてきて集団教育をやるということを三十八年の十二月の新聞に、文部大臣の指示として事務当局にそのことを指示した、抜本的に整備充実するのだということだが、あなたの話を聞くといまから調査するのだ、一年ほど食い違ったね、どこで食い違ったのですか。
○安嶋説明員 その点につきましては、三十九年度の予算に計上されておるわけでございまして、私の答弁が漏れたわけでございますが、ほかの所管もございますが、便宜私から総括して申し上げたいと思います。 まず公立文教施設の整備費の中におきまして、瀞宿舎の整備費というものが今年度予算に計上されておるわけでございまして、これの執行状況につきましては、後ほど管理局長からあるいはお答えがあるかと思いますが、そういう予算が本年度計上されております。なお僻地の中学校の寄宿舎の運営費につきましては五千五百万円の、これは食費と日用品費の補助が中心でございますが、予算が計上されておりまして、これにつきましては各府県からの申請をとりましてすでに配当をいたしておるのであります。その考え方については特に私からここで申し上げる必要はないかと思うのでありますが、予算の内容並びに執行の状況は以上のとおりでございます。
○三木(喜)委員 これだけひとつ答えてください。ここにあるように平たん地で集団教育をするということがことしの予算要求の中にどこにも見当たらないのです。私はこれは画期的な考え方だと思って注目しておった。
○安嶋説明員 二つございまして、一つはただいま申し上げました僻地の中学校の符宿舎の運営費の五千五百五十万九千円というのが三十九年度新規に取った予算でございます。そのほかに先ほど申し上げました公立文教施設整備費の中におきまして中学校の寄宿舎の整備、これは従来は冬とか秋とかの季節でございますが、季節的な寄宿舎についてだけ補助をいたしておりましたが、本年度からは通年的なものにも補助をするということにいたしております。ほかに高等学校の寄宿舎に対しまして、これは先ほどちょっと申し落としましたが、三千百十五万円を新たに計上いたしております。予算の積算の事項といたしましては、建物の関係は公立文教施設整備費でございまして、寄宿舎の運営費の関係の補助は、初等中等教育助成費のほうに計上いたしております。
○三木(喜)委員 それが平たん地集団教育の一つだと見ていいのですね。
○安嶋説明員 一つと申しますか、その内容の全部と申していいかと思います。
○三木(喜)委員 それから大学教育でお聞きしたいのですが、この間労働大臣の石田さんが大学教育について、しかも生徒募集の計画が文部省は多過ぎる、自分ならばこういうふうにやるという意見が出ました。その後文部省としては大学教育計画についてぐらついたかのごとく考えるのですが、そういうことはございませんかということと、それから大学教育計画というものを四十年度私立学校、公立学校を含めて明らかにしていただきたい。
○杉江説明員 石田労働大臣ないし労働省事務当局の意見がありますが、それによって大学急増期間中における大学の拡充整備計画については全然変更する必要を私どもは認めておりません。出初計画どおり予算要求をいたしております。
○三木(喜)委員 当初計画どおりをひとつ言ってみてください。
○杉江説明員 当初計画どおりというのがもし以前に文部省が一応急増期間中にどの程度ふえ、それに対してこの程度の措置をすることが妥当だと考えましたいわゆる十万人計画、これを変更いたしまして、明年度予算要求にあたっては、一応四十、四十一年度の両年度にわたって、六万七千人の増募計画で進むことにいたしておるわけですが、そういうふうに十万人の計画を六万七千人に圧縮いたしましたのは、実は労働省等の御意見がある前に、文部省として独自の資料と判断に基づいてそのような計画に改めたわけであります。だから当初計画を変更しないと申し上げたのは、私は文部省で策定した、そして概算要求を大蔵省に出したその計画は、労働省の発言によって変更いたしません、こういうのでございます。
○三木(喜)委員 計画変更した理由をひとつ聞かしてもらいたいのと、そういうように変更しますと、私立学校に対していままで期待をかけておった、あるいは公立学校にこれだけというような割り当てをしておったということがだいぶ変わってくるのですね。その辺をひとつ……。
○杉江説明員 前の十万人計画の際には、これはやはり一応不確定な要素を含んでいろいろな幅を持って考えておりました。その幅を持って考えておりました。その幅の上限をとって十万人という計画を立てたわけであります。たとえば高等学校の新卒の大学志願者の志願率、これは年々〇・一九%ずつアップする、そうならないかもしれないけれども、そうなる可能性もあるから、そのようなアップの数字で数字をはじいておる。それからまた浪人の再心願率、これについてもいろいろな見方が成り立つのです。正確な推計はきわめて困難なんですが、前の十万人計画のときには、不合格者の九〇%が再志願する、こういう前提で数字をはじいておったわけであります。しかし非常に競争が激化する際に、依然としてそういうふうな九〇%が再志願するということも必ずしも確実な見通しとは言いがたい。むしろこれはもう少し下げるのが適当であろう、こういうふうな意見も前からあったわけであります。今度の計画では、いろいろ不確定要素があるので、私どもはまずなるべくかたい数字で進んだほうが、この際としてはいい、、こういうふうに考えて、その浪人の再志願率も八〇%に落として計算したわけであります。 そのほか私立学校の増募計画の問題なんですが、これは私立学校の増募については国で援助いたしましても、しかし究極的には私立学校は自己の責任において、自己の財源計画等もにらみ合わせて、その増募計画を決定するわけであります。そういう状況でありますから、この増募計画を考えるにあたっては、やはり私立学校の増募計画については諸般の状況からまずこの辺が妥当だ、この程度なればまずいけるだろうというその見通しを加える必要があるわけであります。この見通しにおいても、前の十万人計画の見通しはかなり甘かったということが言えると思うのであります。特にその甘かったという根拠の一つとして、三十九年度における私立学校の現実に増募した状況が、私どもの期待よりも低かったのであります。定員の増加に比べて実員の増加が少なかったので、異常な事態が発生したのであります。そういうことを考えると、私学はどんどんいままでの調子でふやしてくるのじやないかと考えた、その考え方をやや引き締めて考える必要がある。そういうふうに私学の増募計画の見通しをより一そう確実なものとして計算した、こういうふうな事情によって十万人計画を六万七千人と改定したのであります。もちろん私どもは六万七千人という数字でもう急増計画をおおい尽くすという考えではない。また四十、四十一年度においてもその計画で万全であると考えているわけではありません。四十、四十一年度の計画——四十年度はこれでいきますけれども、四十一年度の計画については、なお今後の情勢を見て、また各方面の意見を聞きながらより妥当な計画に改定する用意も持っておるつもりであります。ことにその後の計画についてはなお今後の情勢を見て、適切な計画を立てていきたい、かように考えております。
○三木(喜)委員 こういう問題は、また日を変えて、数字を出してお聞きをしたいのですが、ただ言っておきたいことは、だんだんこれは四十三年度が近づいてきますと、ピークがやってくるのですが、その時期に近づきつつあるのに、いまさらまた変更して少なくする、ここに自信のなさがうかがわれると思うのです。大学教育については、国の大きな教育の柱として考えてもらわなければ、やはり技術革新の時代だとかなんだとか言っておっても、そんなことは意味をなさぬと思いますね。それが一つ。 それから私立学校に対して助成をやらなければならぬ、そういうところからこれは引き下げたのじゃないだろうか、その憶測もできてくるわけです。あなたのいまの話の中にははしなくも実際の私立学校において増加の状況が少なかった。そういう見方が甘かったということばの表現をしておられますけれども、そういうような懸念もあるわけなんで、そういうことなら一体その大学教育を文部省はどういう考えでやっておるのか。その根本的な考え方をお聞きたしたいと思うのです。ふやしたり減したり、石田労働大臣が言ったことには関係がなかったということでやれやれと安心をしておるのですけれども、これが一つてこが入るとえらい抵抗を示したとかなんとか、それはけっこうですが、それからひとつ聞いていきたいと思います。いままでは、駅に一つずつ大学をこしらえたというくらい大学をどんどんふやしておる。この際になったらそれを縮めていく、こう趣旨が一貫していないように考えられるのですが、その辺はどうですか。
○杉江説明員 まず最初に私立学校の増募の見通しの問題ですが、これについては財政的に措置しがたいからこの計画を低くしたということは事実ございません。それは実は私立学校の関係団体からは、十万人計画はそもそも過大に過ぎる、そんなにふやす必要はないし、ふやせないのだ、こういう御意見が出ておったのであります。むしろその見通しは、文部省が十万というのに対して五、六万だ、こういう御意見があったのです。これはかなり文書も出ております。そして具体的な推計の資料も出ておるわけであります。それについて私どもはそれをむしろ上回った六万七千という数字を出しておるわけなんです。しかも六万七千は当初十万人計画に対応した計算をいたしますと、これは七万ちょっと出るのであります。そういう意味におきまして、私学に対する財政援助の配慮から、その数字を縮めたということは、事実そういうことではございません。そのことを申し上げておきます。 次に、大学教育のあり方は根本的にどうかという御意見のようですが、その御質問の趣旨は、この急増期間中における大学拡充、整備の基本的な考え方、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○三木(喜)委員 そうです。
○杉江説明員 それについてはこれはやや抽象的になりますけれども、まず第一に私どもは大学入学志願者の増加によって受験難が極度に激化して非常に多くの浪人が発生し。社会的不安が発生する、そういうふうな事態は避けるべきだ、こういう考え方が一つ。 しかしそれではその志願者の増に応じて大学をどんどんふやしていくかというとその考え方はとり得ない。やはり大学の収容率の増加は社会的な需要と見合う必要がある。社会的な需要のないのにどんどんふやしてもいけない、そういうふうな考え方から社会的需要の範囲において、この一、二述べたように志願者の増に応じた大学の拡充、整備をしたい。 それからもう一つは、大学の質的水準の維持ないし向上の問題であります。大学はやはり高度の学術研究の場であり、また高度の科学者、技術者、研究者、また高度の職業人の養成をねらっているわけなのですから、質を落としたのでは大学教育の意味がない。だから量的な収容力の増加によって教育の質的な低下を来たさないようにつとめるということ。これはやはり基本的な考え方の一つになると思うのです。もちろん量的な拡大とその質的な低下を防止するというのと、これは両方完全に維持できるということもなかなかむずかしい課題でありますけれども、考え方としてはやはり質的な低下を生じないようにする。 それからもう一つの考え方として、こういうふうにいろいろ理念的には基本的な方針、考え方というものが成り立つと思うのでありますけれども、今度は実際計画を立てる上において、単にこういうふうな理念的なものからすぐに計画を立るのじゃなくて、やはり国立においても各大学においても具体的にこの大学にはこの部門においてこれだけ増加することが適当だという判断を基礎としなければいけないし、施設の問題もあるわけですし、地域的需要もあるわけです。ですから個々の大学の計画を積み重ねた上の計画でなければいけない。このことは国立においてはきわめて詳細にそういう点を留意して計画を立てておるのでありますけれども、基本的においては私学もそうだと思うのです。私どもが私学の増募計画を立てる際に、やはり単なる希望ないし推計によって計画を立てることは適当でない。やはり現実にそういう増募の計画が確実に実行されるかどうかという、そういう観点から見通した数字でなければならない。そういう点を考えて今度のような計画にしたいということを申し上げたのですが、やはり、そういうことを考える必要があると思うのです。そのために今度の計画を立てるにあたっては、私学についても四十年度の大学、学部等の新設計画の全国調査をいたしておりますし、また増募計画の調査もいたして、その数字を四十年度組み入れているわけです。また公立大学についても同様の調査をいたしました。それらをもとにして計画を立てたわけであります。 以上のように抽象的ではありますが、四つの基本的な考え方に基づいて計画を立てておるわけであります。
○三木(喜)委員 抽象的ですからまたあなたのほうで数学的によく検討されたものを今後出してもらって、そして数の上で明らかにしてもらいたいと思うのですが、いま私立学校のほうから、十万人計画は多過ぎるという中には、あなた方の計画は最初は高度成長政策に見合うところの科学技術者の養成ということで相当の食い違いがあった。したがってそれを私立学校にかなりの科学技術者の養成という面を持っていった。私立学校では科学技術者を養成するだけの設備が急にいかない、こういう面も私は問題になったと思うのであります。そういうところも混線して言われておると思うのです。大学教育に対してあなた方があるときには非常に財界の要請が強くくればふやしてみたり、また減してみたりしておられる。要はその希望者の云々ということは先ほどありましたが、たいへん受験難がそこに起こるといけない、この考え方はやはり入れてもらわなければならぬのですが、根本的な大学教育はやはりエリート教育であるかあるいは日本の教育のレベルを全体に上げるためには努力をするのか、そういう点を十分考えてもらわなければならぬと思うのですが、あなた方の考え方の中には質を考えなければいかぬということ、いま出ましたあなたの四つの基本的な考え方の中で、それは多分にエリート的な考え方が多いと思うのです。これを外国の例で言いますと、英国式にいくのか、アメリカ式にいくのかということになると思うのです。しかし英国では日本の経済がこのように高度経済成長を短日月の間で遂げたのは、それは日本の大学教育、特に科学技術者をたくさん養成をしておった。質は多少劣るけれども、そういうことをやっておった功績だということをいま英国で反省している、日本を見習えといっている。いまあなたは、アメリカもそうですけれども、イギリスを見習え、英国式にいこうじゃないか、こう考え方が転換しておるわけですね。そういう考え方があるように思うのですが、そういう問題の論議は後にいたしましょう。 そこで私立学校の問題に入りたいのですが、私立学校は昨年度いろいろ助成をしておりますけれども、ほんとうの声は、助成はしてもらったけれども私立学校はほんとうの助成でない。公立の学校の生徒一人については三十万円、私立学校については七千円ほどの助成にもなっていない、こういうデータを出しているわけです。これはよく言われることですけれども、われわれの子弟を大学にやる場合に七割までが私立学校へやらなければいけない。そこでは国の恩恵は公立学校へ行った者よりもうんと少ない。そこで授業料とかあるいは寄付金とかいろいろなことをやらなければならぬ。そうすると結局教育については親は二重負担をせなければならないということはよくいわれているところです。 そこで本年度は私立学校に対してはどのような助成をやろうとしているのか、かなりの大学計画をいま考えておられるのですがそれについてひとつ。
○杉江説明員 質問の本旨については他の局長からお答えがあると思います。そこで前後のことについて多少釈明させていただきたいと思います。 それは先ほどの私の説明から、大学というものをエリート養成と考えているのか、英国式なエリート養成を考えているのではないか、こういう御質問がありましたが、さようには考えておりません。実は急増対策を立てる場合において、かなり多くの方からよくいわれているのは、英国の全人口に対する大学人口の比率は七%ぐらいだと思います。ところで日本では最近は一三%から一五%いっている。これははるかに数字が大きいのです。こういう状況だからこの志願者がふえるにあたって大学をふやす必要はないのだ、こういう御意見が一部かなり強いものがある。しかし、私どもはそうではなくて、なおこの事態に対処して大学をふやす必要がある、こういう立場で計画をいたしておるわけであります。日本は基本的にイギリスとは違った学校制度になっている。それについて基本的な御意見はいろいろありながらも、しかしいま日本の国情においてイギリス式なやり方をねらうということはこれはできもしないし、また必要もない、私どもはそう考えてこの計画を立てておるということを御了解いただきたいと思います。
○齋藤説明員 三十九年度の予算の私立学校助成に関する部分の考え方は、私立学校振興会に対しまして一般会計並びに財政投融資から出資をいたして、私立学校振興会の資金を建物等の新設の場合に融資をするという考え方を基本にしておりまして、その他特殊なものにつきまして、たとえば研究設備でありますとか、理科の教育の設備等に対するものについては補助金を出すという考え方で三十九年度はなっておることは御承知のとおりであります。四十年度以降の大学生の増募という期間をはらんだ時期にどうすべきかということは、まあかなり予算の概算要求をつくります場合に議論をいたしたところでありますが、私立学校の助成につきましては基本的にこれを経営費等の補助をなすべきかなすべからざるかというようなこと、あるいは現存やっておりますところのものにつきましても振興会というものを中心にしてやることの問題等は、いろいろこれは私立学校の関係の方々にもいろいろなニュアンスの相違はあるわけでございます。明年度予算要求の態度として出しましたものは、先ほど大学局長が説明いたしましたように、まず四十年度について個々の大学がいかなる学部を置きたいか、あるいは新たに学校法人を新設して大学なり短大なりを設置したいか、あるいは定員の増加を行なうかというような点につきまして調査をいたしまして、それを基礎といたしまして、それに必要な建物に要する経費を私学振興会の出資金を増額して融資をするという考え方をとり、その他の研究設備とか教育の一般設備につきましても従来の方式のものを増額するという態度をとっております。この私学助成の基本的な考え方につきましては、むしろ根本的に検討していただくというので私学助成方策審議会ともいうべきものを明年度設けていただきまして議論をしていただきたい、かように考えておるわけでございます。要しまするに、助成の方策としては三十九年度と同じ方式をとって予算要求をいたしました。
○三木(喜)委員 係がかわられると、去年おととし言っておられたことと同じことを言っておられる。文部省はずっと低迷しておられるのですか、しかも省議として、どうすべきかということはきまってないんですかね。同じことを聞くのです。私は私立学校の問題は質問したのはこれは初めてなんですが、ほかの方が質問されても毎年同じことを言われておる。そういうことをやると何か私立学校の経営にくちばしを入れるようなことになるから、だからノーサポートがノーコントロールだということは、これは基本原則として踏まえて、文部省としてどうせられるかということだけはきっちりしておいてもらわなければ。同じことばかり毎年繰り返しておる。あなたもまた同じことを言われた。同じことを言われただけに私立学校に対する助成が昨年度は合計で八十億になっておるんですね。本年度はやはり八十億、そういう考え方が成り立つわけなんですね。
○齋藤説明員 方式としては同じということでございまして、これは大学の学生が増加することも予想されますので、融資という方式でございますけれども、中味についても額についても検討を加えまして、出資金の予算要求の額といたしましては一般会計で百億、それから融資については二百二十六億という数字を要求しておるのでございます。ただいま私申し上げましたのは、まあ御質問を先回りしたようなことで恐縮なんですけれども、非常に問題になる方式そのものはとりあえず前年度の方式を跳襲したということで、その他の補助金につきましても額はそれぞれ非常に増額をして要求しております。
○三木(喜)委員 あとこれをかなり強力にやってもらわなかったら、根本的な考え方が低迷しておれば次の問題に私は響いてくることを案じるわけなんです。その一つは授業料の値上げです。これはもう避けられないような状況になってくるのではないか。公立の場合には授業料を値上げしない、私立の場合にはどんどん値上げしていくというような状況が出てきたら、国鉄運賃の値上げやら消費者米価の引き上げ、こういう問題とからんできて、必ず連鎖反応を起こします。政府はここではっきりした態度で私立学校に対してうんと助成をする、こういう態度に立ってもらわなければならぬ。 もう一つ考えてもらわなければいかぬことは、私立学校の教員の教員給と公立学校の教員給とが非常に差ができてきたということです。これもこの際、こういう根本的な問題の検討の要素として考えてもらわなければならない。さき方言いましたように、これは一般的な抽象的な言い方かもしれませんけれども、国立の大学では一人平均三十万円。私はちょっと言いそこねましたが、私立の場合はこれが四千円、平均四千円になっておるということなんですが、こういう点もよく考えなかったら国の大きな文教の柱というものがかなりゆがんできますよ。そういう点で申し上げているんです。教員給とそれから授業料値上げに対する考え方をひとつ聞かしてください。
○齋藤説明員 教員給につきましては大学の関係を比較いたしますとそう大きな差がございません。いま資料はございませんが、国立の額に対して九十何%。それから高等学校はもう少し下がっておるという数字になっております。私学側の関係団体で御要望になっておる点は、一つは人件費の問題、これはまあ今後拡張してまいりますか、あるいはまた逆に高等学校のように縮小してまいりました場合に、この人件費の増高というものが私学の経営に非常に圧迫をするということで、これの助成を要望されておるのでございます。これは御承知のとおりでございます。 ただ先ほど申しましたように、直接の経営費でありますところの人件費に補助をするかどうかというふうなことは、これはなかなか簡単な問題ではございません。私は別にそれについて予断を持っておるわけではございませんけれども、少なくとも明年度の予算を要求する段階において、それは私どもにいたしましてもまた関係のこれに関心を持ついろんな方の意見というものも、これは簡単に短い時間ですぐ一カ月あたりで結着のつくものではなかろうということで、これはむしろほんとうに真剣に検討しようということで、私どもは明年度の予算におきましては私学の助成方策の問題につきましてはっきりした調査会を設置法に基づいて設けていただいて、しかもそれも短い期間の臨時の機関として設けていただくことによって、これを行政上もどういう考え方に落ちつけるべきかということについて検討していただきたいという考え方でございます。確かに給与の差の問題、それから授業料の差によりますところの父兄の負担の懸隔ということが現在大きな問題でございますので、それを解決するために、それでは私学の助成方式をいまこの段階でどうするかというようなことはなかなか簡単にきめ得ないところでございます。ただその資金その他につきましては、予算要求といたしましては、今年度より大幅に増額を要求するということにとどめたわけでございます。
○三木(喜)委員 大学問題、それから私学の問題、これまた日を改めてやりたいと思いますが、一つだけ、公立の場合でも私立の場合でも関係があるのですが、やがて国鉄運賃の問題と関係してくる。これは前の灘尾文部大臣のときに、学生割引について文部省としてかなり強い発言をして——これは定期券の値上げをしようという意向が非常に強いのです。これについてどういうように把握され、あるいは発言をされて、それを食いとめてあるか、どうか。これはそのときになってから云々しても、子供たちの負担が多くなって、やかましくなってからではおそいと思うので、その点だけ聞いておいて、この問題は終わりたいと思います。
○杉江説明員 実はこのような話は、実際問題としてはまだ起こっておりませんが、私どもの立場として、もちろん従来のような多くの割引を考えてほしい、こういう立場でおります。
○三木(喜)委員 そんなことは考えてもらっただけではいかぬ。手を打ってくれなければ困るというのです。どういう手を打ったかということを聞きたい。そんな話は起こってしまってからでは杉江さんおそいのですよ。だから文部省としては——私は灘尾大臣のときにその話をしてあった。やがて学生の定期の値上げという問題が出てくるから、それに対処しておいてもらいたいというような話をしておいたのです。あなたは係を変わられたから、いまあなたの言われるように十分考えておりますというのでしょうが、考えてもらっているだけでは事は運ばないのです。
○杉江説明員 その点私かわりまして十分承知していなかった点もありますが、いま課長から聞きますと、ずっと接触をとっているようでございます。ただまだ向こうも具体的な案を提示しておらないというようなことで、具体的な話には入っておりません。しかし事務的には十分連絡をとっているわけでございます。
○三木(喜)委員 それは接触だけとっているだけではいけないのです。父兄は税金を払わされて、その上寄付金も取られる。育英会の費用も倍以上かかってくる。こういう中でまたこの定期券が上がっていく。それは運賃は上がるでしょうが、私の言うのは、率が上がるほうです。運賃が上がる場合はあるかもしれません。全体の問題になると。そればしかたがないのですが、ことさら定期券だけがマークされることのないように十分努力してもらいたい。努力すると言うてくれたらいいのですが、接触を持っているとか考えておりますとか、ややこしいことを言うから困るのです。
○杉江説明員 御趣旨に沿って十分努力いたします。
○坂田(道)委員長代理 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十五分散会