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46回国会衆議院1964/10/28

農林水産委員会 第71号

発言数
188
登壇者
10
会派数
2
開催日
1964/10/28

会議録

高見三郎自由民主党

○高見委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  大豆の基準価格並びにサトウキビの最低生産者価格及び砂糖類の政府買い入れ価格に関する問題について、質疑を行ないます。  質疑の通告があります。これを許します。松浦君。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 本年産の大豆の価格の決定が今月末ということになっておるわけでありますが、今日までいろいろそれぞれの関係者からの要請もあり、特に本年は御承知のとおり、大豆の主産地である北海道が非常な冷害であるということからいたしまして、この大豆価格の決定については、わずかしかとれない地帯における生産者におきましても、非常に関心を持っておるわけであります。したがいまして、この大豆の価格の決定につきましては、従来から生産者並びに生産者団体等でいろいろ要請をいたしておるのでありますが、今日まだ政府といたしましてはその価格の決定が発表されていないわけであります。現在の段階においてどういうような段階でありますか、一応これをお聞きいたしたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 お答えいたします。  法律に基づきまして、十月の末までにきめることになっております。現在大蔵省と協議中でございます。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 十月末ということになりますと、ほとんど余すところあと幾日もないわけでありますが、大蔵省といま交渉中であるというお話でありますが、現在農林省が考えておる価格について、どのようにお考えになって交渉されておりますか、この点を明らかにしていただきたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いま協議をいたしております点は、昨年の大豆の価格が三千百円であるわけでございます。本年につきましては、おおむね三千四百七十円程度の価格を基礎にして協議をいたしております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 他の諸物価もずいぶん上がっておるわけでございますし、特に豆類のうちにおきましても、大豆は国民の主要食料として、これがむしろ保護政策的な立場に置かれておるものであります。したがいまして、これに対する農林省の考え方自体が、すでに昨年度とあまり差がない、こういうことでは、われわれとしては納得できないわけであります。現在の時価価格は、御承知のとおりに国内産にいたしましては四千円を上回っておる、こういう実態であるにかかわらず、いまお話しの三千四百七十円といったような、そういう農林省当局が安い価格でしか出せないという算定については、われわれとしては納得できないわけでありますが、いま生産者の要求は、御承知のとおりに三千九百八十九円という価格を一応出して要求を続けておるわけであります。この要求とは相当ほど遠いものがありますが、農林省が出しておる数字を大蔵省がそのままのむということは、従来の慣例からいきましてもほとんどないわけであります。でありますと、やはり三千四百七十何円というものを相当下回るとしか考えられないわけでありますが、現在の交渉の段階においては、やはり大蔵省が農林省の案を承認するような状態であるかどうか、この点について、その交渉条件の内容を具体的にお示しをいただきたい。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 価格問題につきましては、大蔵省と協議をいたしておるわけでございますが、大蔵省と農林省と対立する場合もしばしばありますけれども、大いに協調してやるということもまた大いにあるわけでございまして、この価格の問題につきましては、大いに協調してやるという精神でいま検討を進めております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 ことばの上では非常にいいようでありますけれども、どうも指導面については非常に熱心にやっておられる農林省が、価格面になりますと、大蔵省にいつでも押えられてしまう。いまお話しのごとく、むろん協調なくしてはこれは成り立たないと思いますけれども、少なくとも畑作農産物のうちでも、豆類としては、この大豆だけが政府の保護政策の中にようやく生産を続けておる、こういうものでありますから、最近の冷害等もいろいろ御調査を願って、農民の意見をお聞きになっておると思いますが、全豆類についても何とか価格保障制度を確立してもらいたい、こう言っておるのであります。しかし、いまのような状況では、なかなかそういうような状態になるというふうに私どもは受け取れないのでありますが、この機会に、やはりこの冷害を契機といたしまして、畑作農産物に対する政府のあたたかい保護政策といいますか、そういうものを確立されるためにも、本年度の大豆については、むしろ農林省の考えておる案ではなくて、生産者の考えておる三千九百八十九円というものをそのまま持っていって大蔵省へ当たってもらう、このくらいの熱意があって、初めて今次の冷害その他畑作農産物に対する政府のほんとうの方針でなかろうかと私は思うわけでありますが、現段階におきましては、いまお話しのようなことでありますと、農家は非常にこれは落胆すると思います。したがいまして、もしこれが本年度の現在の生産量からいきますならば、これではとうてい再生産にもならないのであります。ましてや、来年度の生産ということになりますと、これはたいへんなことになるのじゃないかというふうな考えを持っておるのであります。しかし、価格保障制度というこういう中にある大豆が今日のような段階であるということについては、私は、この日本の農業の中でも、畑作農業に対する農林省としての態度としてはあまり十分でない、このように考えておるわけでありますが、幸い舘林政務次官も北海道の主産地の実情をよく御承知願っておるのでありますが、いまのような大豆価格の一つの交渉の経過の中で、これからの畑作農業に対してどうお考えになるかということについても、この際、ひとつ政務次官の御見解を承っておきたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 十月三十一日に決定をいたします大豆の基準価格は、・先ほど第二部長からお答えいたしましたとおりに、大体農林省といたしましては、三千四百七十四円ということを予定しております。もちろんこれは農林省として一応の案でございますが、議員の皆さんあるいは大蔵省との交渉の経過を通じまして、これが最終的に決定される案とは思っておりません。これよりもなるたけ高い価格で決定いたしたいと思って努力いたしております。ただ、お話のように、現在の市価が四千円あるいはそれ以上になっていると思いますけれども、さような市価に応ずるように、生産者の御要望どおりに三千九百八十九円までこぎつけるということは、大豆並びになたねなどの特別措置法の精神から申して、私は非常に困難じゃないかと思います。さような点から考えまして、実はカンショの問題のときにもありましたが、農産物全体の価格の問題をどうするかということは、相当根本的に考えなくちゃいけない問題じゃないかと思うのです。生産の面だけは自由主義経済で行なわれている、その上で、ある程度の一種の計画経済的な価格を持ってくるということに、非常な矛盾があるわけでございます。その場合、もちろん、たとえば米のように生産費・所得補償方式というはっきりした方式が打ち出されているなら、問題は非常に簡単でございますけれども――簡単と申しましても、米の問題にしても、算定方式があれだけ確立しておりましても、問題が起こる。いわんや、生産費・所得補償方式のようなものがない農安法の書き方とかいうような場合には、よほど問題が起こるわけでございますので、これは皆さん方委員の方々におかれましても、またわれわれ政府におきましても、農産物の価格対策につきましては、やはり根本的に考える必要があるのじゃないかということを痛感しておるわけでございます。  ただ、当面の問題として、松浦委員は、北海道の非常に不作だったという状況から、不作ということを事実として特別に価格を考えるべきじゃないかというお話でございますが、私も現場を見まして、ほんとうに大豆、小豆あるいはインゲン等の雑豆がいわば壊滅的な打撃を受けている。ほんとうに雑豆生産農民の方々は心からお気の毒に存ずる次第でございます。ただ、それを直ちに価格で救済措置をとるかというと、私は必ずしもそれに納得しがたいのでございまして、たとえば皆さん方の御要望に応じまして、雑豆についても新しく四等、五等を設ける、あるいは三等まであったのを四等まで設けるとか、特別の措置を講じましたのは、生産農民の方々から少しでもでき上がった雑豆等をなるべく相当の値段で買い上げたいという気持でございます。その他、北海道につきましてはいろいろ特別の措置を講じておりますのは、やはり価格機構だけじゃなくて、救えるものは救えるだけひとつ救っていこうという農林省の気持ちもお考えいただきたいと思います。とにかくこれから月末まで数日の間に大豆の価格を決定いたすわけでございますが、松浦委員の御趣旨等を十分体しまして、全力をあげて少しでも高い値段にいたしたいと思っております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 政務次官の御努力に期待をいたすわけでありますが、いまお話の中では、三千四百七十四円という農林省の案は必ずしも最低のものでない、これ以上にといったような御発言がありますが、おそらく私は、一応出されておる案を上回るということはほとんど考えられないと思うのです。しかし、お気持ちの上でそのように努力されるということについて、私は当然ひとつお願いいたしたいことでありますが、いま北海道の冷害等の関係についてというようなお話がございましたが、これは私も政務次官の御意見どおりに、必ずしもこれをもって救済に充てるということはできないわけであります。しかし、主産地がそういうふうに減産をいたしますことによって、市価は相当上がるであろうと思うわけであります。でありますから、市価が上がるについて、今度の価格の決定があまりにもその実態に沿わないようなきめ方でありますと、やはりいろいろの意味で問題が起こるのじゃないか、こういうことを私は考えまして、そういう点については、なお一そう農林省当局としても大蔵省を説得していただきまして、ぜひひとつこの農林省案を上回って生産者の要求に近いような案で、何とか解決のできるように努力をしていただきたいことをここにお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 最初に大豆の問題についてお尋ねしますが、大豆なたねの交付金法ができてから、すでに三十六、三十七、三十八――三十九年度の価格決定は四回目ということになるわけですが、過去三カ年間の大豆の基準価格の決定については、毎年算式の内容を変えて、一貫性がない試算で政府も基準価格というものをきめられておるわけです。何のために毎年算式内容を変えるかということは、これは政府側としても理由があるかもしれませんが、われわれの判断では、できるだけ政府の基準価格というものを低く押える、基準価格を下げることによって、交付金の支払い額を極度に減少させるということだけが唯一最大の理由であるというふうに考えるわけでございますが、今年度はやはり従来のそういう誤った方針にのっとって算定をする考えでおるか、どういう作業を進めておるか、その点について第二部長から説明を願いたいと思うわけです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 御承知のように、大豆なたね交付金の価格をきめます場合には、「政令で定める一定期間の大豆又はなたねの生産者の販売価格に農業パリティ指数を乗じて得た金額及び大豆又はなたねの生産事情その他の経済事情を参酌し、大豆又はなたねの再生産を確保することを旨として農林大臣が定める金額」こういうことになっている。そこで、一応パリティ指数で出すということは法律で明記されておりますが、生産事情その他経済事情を参酌するということにつきましては、これは一定の確たる方式で計算をするということもなかなかむずかしい点がございます。したがいまして、その生産事情だとか経済事情というものをどういうふうに参酌するかということで、いろいろの考え方があるわけであります。従来もそういうふうな観点から、いろいろな方式というものから一応の数字を出しまして、そういうものを総合的に勘案して価格をきめるという形をとってまいっておるというふうに考えておるわけであります。ことしにつきましても、そういうふうな点から、いろいろな観点から考えまして、それらを総合勘案して出すということで進めていきたいというふうに考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 政府の交付金法運用上一番大きな欠陥は、国産大豆というものを減少させる方向でいくのか、いわゆる選択的拡大の方向で増産態勢にこれを持っていって、自給度をできるだけ引き上げるという考えでいくのか、ここに問題があると思うのです。いまの政府の方針は、口ではどういうふうな答弁をしても、実際は大豆の価格を押えるという方針に変わりはないわけですから、そのことが国内の生産事情にどう反映しておるかということになると、毎年毎年作付面積も減少しておる。したがって生産数量も激減しておる。これは交付金法の対象になっておる大豆についてもなたねについても、そういうことが言えると思うのです。そうなると、交付金法というものは、その生産面のねらいは、国内において自由化に対処して、それを国の施策で保護しながら自給度を高める、生産を高めるというところに、この法制定の精神があるわけですが、その精神が全くゆがめられておるということは否定できないと思うのですが、いかがですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 生産がどのようになるかということは、価格も影響があると思うのでございますけれども、単に価格だけの問題ではないと考えておるわけでございます。三十六年から価格がきまってまいっておるわけでございますが、この価格は要するに、生産者の最低の販売価格と申しますか、手取り価格を保障しようという趣旨から出発しているというふうに考えるわけでございまして、そういう意味で最低を支持して、それで農家の手取りを確保しようということがねらいでございます。現実に成立しておることしの価格等を見ますと、四千八百円というふうな価格が成立しておりまして、相当高い価格を実現しているわけでございます。したがいまして、もちろん、生産者の価格というものが一つの最低の支持ではございますけれども、現実の価格というものはそういうふうな高い価格を実現しておるという関係から、生産というものもそれに即応するというふうな形になってまいると思うのでございます。したがいまして、この生産者の基準価格というものを低位に押えるというそのことによって、生産を減らしておるというふうなことには直接結びつかないのではないかというふうに考えておる次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 価格の安いということが生産と関係がないことであれば、大豆あるいはなたねの作付が激減しており、生産も激減して、ほとんど輸入に依存しなければならぬその原因は何ですか。価格に関係がないということは、所得に関係がないということになるのですからね。所得に関係なくてどうしてこれは減るのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 価格が全然影響がないというふうに私は申し上げておるわけではございません。価格の影響というものも全然ないという否定はできませんけれども、単に支持価格が安いということだけで――安いといいますか、現在きまっております支持価格という形のもとにおいて、それだけで生産が減退をしているということでは必ずしもないというふうに私は考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それ以外の大きな理由を列挙してください。これこれだから減るのだ、農民の生産の趣味に合わないから滅っているとか、何か理由があるでしょう。価格と関係がないというのだけれども……。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折説明員 大豆の生産奨励策といたしましては、御承知のとおり、従来から品種の改良とかあるいは優良品種の普及、それから主産地につきましては生産改善の指導地区というようなものを設定いたしまして、その地区に新しい栽培技術とかあるいは機械の導入というものを促進してきたわけでございます。ところが、その実態なり結果を見てみますと、指導地区というような特定の地区につきましては相当な成果があがりまして、たとえば周辺の生産に対して二割ないし三割の増収がされておるということでございます。ところが、その成果が周辺に波及しておらないわけでございます。特別の地区だけでそういう成果があがって、どうしてもそれが周辺に波及しない。そして生産の状況は、ただいま御指摘のようにだんだん減ってきておる。そういう状況でございますので、われわれここ一年間、一体大豆というものをどう考えるべきだろうか、どういう対策を考えるべきだろうかというようなことをいろいろ検討をしたわけでございます。その結果といたしまして、現在の考えといたしましては、大豆は御承知のとおり非常に粗放的な作物でございます。わりあいに労力が要らない。それだけに収益性が低いということがある。ことにとれは国際的な商品でございまして、国際的に見ましても、非常に粗放的な生産をし、安い価格で売られているという実態があるわけであります。そこで、そういう作物である性格上、どうしても日本のような零細な畑作経営のローテーションの中の基幹的作物というふうにはなかなかなりがたいということが実態だろうと思います。御存じのとおり、現在の作付面積から見ますと、一戸当たりの平均作付反別は約一反歩でございます。北海道はやや高いと思いますが、非常に低いわけであります。要するに、農家といたしましては、いわば労力調整用の作物というかっこうで大豆をつくっているというのが大部分を占めているわけであります。したがいまして、農家といたしましては、肥料をやれば増収する、農薬をまけば増収するということはよく知っておるわけでございますが、それをやらない。それが要するに、技術が普及しない、機械が導入されない大きな原因だろうとわれわれは理解しております。  そこで、今後の方策といたしましては、そういうように実情は非常に困難でございますけれども、地域によって、あるいは農家によっては、大豆をローテーションの中の一つの基幹的な作物として導入している実例もございますし、またそういう可能性のある地域もあるだろう、そういう地帯に対して重点的に施策を進めていきたい。まんべんなく全般にそういう施策を講じても、いま申し上げましたようなことで効果はあがるまいということで、重点的な施策を講じていきたい。その考え方の一つの基本といたしましては、畑作経営全体の中におきまして大豆をどう位置づけるかということをよく究明して、農家みずからが重要な作物として力を入れていくような態勢でもって今後推進していこう、こう考えているわけであります。  したがって、御質問の点を集約して申し上げますと、大豆の作物的な性格なり、日本の農業経営の形態という観点からいたしまして、なかなか基幹的作物としての重要性を持ち得ないというところに、むしろ減産の傾向の大きな原因がある、こう考えているわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 農林省としては、価格とも関係なく、農家の所得とも関係なく、収益が低いということ――いま園芸局長が言っておる収益が低いということ、これは、大豆を作付すれば収益が少ないということは、したがって、所得が少ないから、採算的には不利であるということにならぬですか。これは一年生の答弁程度のことですが、そういうことが役人としてわからぬということでは、何のためにこの法律があるかわからぬことになります。どうですか、収益性ということと関係なしに大豆というものがどうなるのか。   〔委員長退席、坂田(英)委員長代   理着席〕

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折説明員 私がただいま収益性と申しましたのは、これはむずかしい言い方でございますけれども、価格的に申し上げたのではなくて、むしろ価値的な意味に申し上げたわけであります。というのは、先ほど申し上げましたように、非常に粗放作物であり、結局生産費も低い。そこで、大規模経営のもとに機械を導入し、労力を節約して大量生産をやる、その場合に、反当の粗収益は低いけれども、採算が合うというのが大豆の作物的性格であろう。ところが、現在日本の農業から見ますと、たとえ生産費が低くとも、反当粗収益が低いならば、それは農民にとって魅力がないということがございます。そういう意味で、いわば価値的に見て、世界的な商品として見た場合に非常に安いものである、安かるべきものであるという実態があるということを申し上げたわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこから結論を導き出すと、大豆はなるたけつくらぬほうがいいということになるじゃないですか。農民が何も無理して、収益性の低いものを、所得の上がらぬものを、価値的にこれは非常に価がないというようなものを、交付金法なんというものを置いてやらせる必要はないじゃないですか。政府の方針としては、法律をなくするか、大豆をなるたけつくらぬほうがいい。もの好きでつくるものだけにしろというほうがはっきりしていいじゃないですか。どうですか、その辺の考えは。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その点でございますが、御承知のように、大豆の自由化をいたしましたときに、大豆の自由化に伴って急激な変化、農家経営の上に及ぼす影響を阻止する、緩和するというふうなたてまえから、この暫定措置法ができ上がったものというふうに理解しているわけであります。そこで、その当時の考え方としましては、できるだけ生産の合理化をやりまして、国際的な商品であります大豆の国際的な価格に近づける努力をするということが一つのたてまえになりまして、暫定措置法という形になったように聞いておるわけでございます。そこで、先ほど園芸局長からお話がありましたような大豆の作物的な性格もあるわけでございます。そういうふうな点から、面積的には減ってまいっておるわけでございますけれども、しかし、それを中心にして合理的にやるというふうな形も一部にはあるわけであります。そういうふうな形で大豆が今後成り立っていくのではなかろうかと実は考えておるのであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 成り立たぬから減るのじゃないですか。成り立てばふえるのじゃないですか。そう思わぬですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いま申し上げましたように、合理的に成り立つという形のところにおいては、地域的な作物として今後やられていく、しかし、そういう形でないところにおいては、大豆がつくられなくなるという形になるのではなかろうかと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 数字をあげれば明らかになるわけですが、たとえば昭和三十年から三十八年までの面積についても、昭和三十年は全国で三十八万八千町歩、自由化の直前の昭和三十五年には約三十一万町歩、昨年の三十八年には二十三万五千町歩、今年度の予測は二十一万八千町歩、こういうことになっておるわけですね。ですから、昭和三十年の作付面積を一〇〇とした場合には、本年度は五六・三%、大体これは十年間に半減しておるということになるわけですね。  それから反収の面についても、決して単位当たりの生産は向上していないのですよ。たとえば昭和三十年の全国平均反収は百三十一キロ、三十五年には百三十五キロ、昨年が百三十五キロ、その間にたとえば三十七年が百二十五キロ、三十四年は百二十五キロ、三十三年は百十二キロ、三十二年は百二十五キロ、三十一年は百十八キロです。もちろん、農作物ですから、その生産年度において若干の増減はあるわけですが、十年間をずっと達観すると、決して単位当たりの生産量はふえていないのですね。そういうことだと思います。こういう状態の中に、たとえば三十六年、三十七年はいかにも生産性が向上しておるということを主張して、法律の中に示されたパリティ以外のいわゆる生産事情を逆用して、生産性向上指数を用いて、パリティによる上昇価格を生産性の向上指数でこれを引き下げる、相殺するという手段がとられたわけですね。その次には、今度は出回りの主産地ですね。北海道が大体販売量の出回りの主産地域ということになっておるのが、今度は全国的の生産の向上をとらえないで、販売に回る主産地の生産比であるとか、生産事情であるとか、そういうものを勘案した形、地域的な指数を特に採用して価格の上昇を押えた、こういうやり方もとっておるわけですね。ですから、毎年毎年のやり方が違っておるのですよ。そういうことになると、一体何に根拠を求めて一貫性を持った算定をやるかということになる。この点はどうなんです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 ただいまお話がありました数字でございますけれども、年によりましてフレがありますけれども、傾向値として見ますと、反収は上がっておるという結論を出しておるわけでございます。従来からの価格のきめ方というのは、毎年違うではないかというお話がございますが、先ほど申し上げましたように、生産性向上というものをどういうふうに織り込むかというのが一つの問題であります。それから生産がどの程度行なわれておるかというのが一つの問題であります。そういう点を考慮いたしますと、計算をいたします場合には、試算の方式としてはいろんなものが考えられるわけでございます。たとえば全国的に平年作であっても、地域的には非常に減収をしておるという場合もございますし、それから全国的に非常にいいけれども、ある地区についてはかなり悪いという場合もあります。いろいろな場合があるわけでございます。したがいまして、そういう点をいろんな角度から考慮いたしまして、それらを総合いたしまして結論を出すというのがいいのではないかというふうに考えられるわけでございます。したがいまして、一つの方式のみに固定するということは、この価格の問題については必ずしも妥当な方法ではないのではないかというふうに考えまして、単にそれは価格を安く押えるための方便だという意味ではないのでありまして、それはやはり妥当なる価格をきめる際のいろいろな検討要素ということで、検討方式がいろいろ考えられておるというふうに考え、それらを総合した結論を出すのが正しいのではなかろうかと考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは法律の中に特にパリティ指数によってということを明記してあるのは、どういう理由だったのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その点につきましては、農家の生産費というふうなものとの関連といたしまして、少なくともパリティの上昇の分につきましては、基本的にまずそれは考慮すべき要素であって、それから生産事情だとか経済事情というものは、それにあわせて考慮するというたてまえで法律が構成されておるのではなかろうかというふうに考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは生産事情というものは、単に限定して、生産が基準年より若干でも上回った場合においては、それはマイナスの要素として使えという法律の意味だとあなたは解釈しておるのですか。生産事情というものは、それだけでなく、基準年に対して生産が減退した場合に、これはプラスの要素として使わなければならぬということになるのですね。そうでしょう。両様あると思うのです。上回ったときだけマイナスの要素に使えというものではないでしょう。もう一つは、国内において生産を確保しなければならぬ、自給度を高めなければならぬという場合には、これを価格面にどう反映させるかということは、結局生産事情の中にそういう要素を加えるということ以外価格形成上ないのです、方法としては。大豆は減産していい、全面的に作付が放棄されてもいいという思想の上に立つのであれば別ですが、できるだけ努力をして、国内においても生産を高めて、そして自給度を漸次上昇させるということは、国の政治の中においても、農業政策の中においても、当然講ずべき点だと思うのです。そういうものを全然生産事情の中に用いることはできないということにはならぬのじゃないですか。いままではマイナス要素だけを発見して、それが生産事情の規定であるというふうに狭義に解釈する態度というものはいけないと思うのです。どうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 生産事情と申しますのがこの要素になりますことは、いまお話のありましたように、ふえた場合にのみ考慮するということではなくて、減産すれば、減産したという事実が生産事情に大きな影響を与えておるわけでございますから、そういう事情ももちろんあわせて考えるべき性質のものでありまして、単にふえたからというだけで一方的に考えるべきものではない。当然そういうことだというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ところが、従来はそれが考慮されなかった。そうですね。そういう三年、四年の運営の結果というものを常に反省して、ただ安く押えればいいというものじゃないでしょう、そういう点が今年度の決定の場合に配慮されて、作業というものが進められておるかどうか、そのことをまず基本的な態度として明らかにしてもらいたい。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 お話のような点につきましても、われわれのほうとしては、基本的にそういうものは考慮してやるべきものだという考え方で、価格の問題については取り組んでおるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは基準年の価格に対して、パリティを用いた場合は大体どういうことになるのですか。まず順序として……。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 基準価格に対してパリティで計算をいたしますと、約四千円程度になるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはやはり基本になるのですね。その四千円というものを忠実に守って、それに決してマイナスになるようなことだけはやらぬということになれば、生産事情の面についてもこれはマイナスにはしないということであれば、ゼロの要素に使って、これは四千円というものは、生産事情あるいは経済事情ということにおいてくずせないのですね。一体どうなんです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 生産事情につきましては、一方減収をしておるという事情もございます。一方趨勢的に生産性が上がっておるという事情もございます。そういうふうな点も考慮をいたしまして、生産事情というものを考えなければならぬのではないかというふうに考えておるわけでございます。  それから経済事情につきましては、大豆が現在どういうふうな価格で売れておるか、それから外国から入ります大豆がどういうふうな価格で成立しているか、そういうふうな事情も一応の考慮要素にはなるものだというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、経済事情という点は、特に市況の動向というものが入るのでしょうね。これは大豆の市況というものが生産事情には入らぬと思いますけれども、そうなると、先ほど第二部長の説明によると、現在の市場価格というものは、四千円を上回っておるところはいいでしょう。詳しくは四千幾らですか、最近の価格動向は。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 最近の価格につきましては、先ほど申し上げましたように、四千八百円というふうな高い価格が、国内大豆については出現しておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ですから、実勢価格は四千八百円もしている。パリティでいけば四千円にはなる。生産事情というものは、ことしはマイナスの要素を使う根拠はないということになれば、このパリティが基本である場合には、四千円台を割るということはないですね。作為的にまた何かインチキをやれば別ですよ。まともに取り組んで、パリティ指数による価格勘案要素として生産事情、経済事情という場合、いずれもマイナスの要因がないということになれば、パリティを乗じた四千円というものを割ることはないということになるんじゃないですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 先ほど申し上げましたけれども、申し足りないところがあるから申し上げますと、北海道は確かに冷害の影響を受けまして、大豆の生産というものは減っております。内地の大豆の生産につきましては、現在予想いたしておりますところでは、平年作に比べては内地のほうは上がっております。そういうふうな事情で、全国的に見ますと、平年作というものからそれほど大きな開きはないわけです。ところが、北海道につきましてはかなり減少しているというふうな形で全国的な生産事情というものと北海道の生産事情というものが、必ずしも一致はしていない。先ほど申し上げましたように、全国的には平均的であるけれども、ある地域につきましては生産が減っておるという場合もあるということを申し上げたわけでございますが、今回の場合は、まさにそういうふうな場合に該当するわけでございます。したがいまして、全国的な観点から大豆をながめました場合と、北海道の大豆をながめました場合と、そういうふうな点で、いろいろな点からやはり考慮しなければいかぬということと、それからまた、先ほど申し上げましたように、生産反収というものが、傾向的には北海道も内地も上がっております。全国的にも上がっております。こういうふうな観点からも生産事情というものを見る必要がある。こういうふうな観点から総合的に見まして、価格をきめていくのが妥当ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、生産上昇指数というものを使う根拠はあるというのですか。それをマイナス要素に使える根拠があるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いま申し上げましたように、全体的には平年反収に近いような形が出現いたしております。地域的には内地はそう悪くないけれども、北海道は悪いというふうな事情があります。そういうことで、現実にはそういう形になっておりますけれども、傾向的には反収が上がってまいっておるというふうな傾向のところにあるわけですから、したがいまして、やはりそういう傾向というものは一応考えて、それから災害による減収という、そういう生産事情をどのように加味して考えていくかという問題になろうかと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 生産性の上昇とか低下というものをとらえる場合に、局地的にそれをとらえるわけにはいかないでしょう。たとえば三十八年度の生産性の動向とか、三十九年度の作況指数がどうであるかということが、北海道は冷害だから除くとか、内地府県の中でも何県と何県だけを取り上げるということは、そういうこともやるつもりでおるのですか。生産事情というものを一つの要素に取り上げる場合、ことしは北海道は除くとか、ことしは九州と四国を除くとか、そういうやり方もあなたは考えておるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 大豆の問題につきましては、北海道は北海道としての特殊性があるわけです。内地の問題と北海道の問題というのは、それぞれ特殊性もあるわけでございます。そういう観点から、北海道と内地を分けるという考え方も一つ成り立つと思うのです。全国的に見た場合ということと、それから内地、北海道を区別して、それぞれについて考えるということの考え方も、私は十分成り立つと思うのでございます。そういう点から、それらを総合的に勘案をするという形が一番いいのではないかというふうに考えておるわけです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 あなたのうしろに統計調査部長の久我さんがいるでしょう。そういう暴論をはくと笑われるですよ。同じ農林省の仲間であっても、そういうことはここでは通用しないのです。世間に出て、全くのしろうととか、こういう問題を知らない人に言えば、なるほど食糧庁のお役人さんが言うのだからそうかと思うが、少なくとも権威ある衆議院の農林水産委員会であなたがそういうことを言うということは、これは全くナンセンス以外の何ものでもないのですよ。そういう場合には、統計調査部長とかわって答弁したらいいじゃないですか。全く御都合主義で、ことしは北海道は冷害でとれないから、これを除く、除いた内地府県は生産性が高まっておるから、高まった分だけこれは価格面でマイナス要素として、従来使った生産性向上指数というものは、これはマイナス要素としての材料にあなた方は使っておるわけだから、それまでして無理に価格を下げなければならぬということはないじゃないですか。農民を殺すとか圧迫するという考えがいまの自民党政府の中にあって、役人としては賛成できないけれども、権力の前にはどうすることもできないから、忠実にやるのだということであれば別ですが、そういうことはできないでしょう、官僚としても。どうなんですか。しかも価格維持というものは、自家用に用いる大豆の価格維持ではないでしょう。自家用を除いて、市場にそれが出向って販売される。販売した場合、それは農家の収益になり、所得になるわけですから、それを保護するとか、確保するというところに、この保護政策のねらいがあるわけですから、出回りの主要の部分を占めておる北海道を除いて、ほとんど自家用が大部分であるというような内地府県の、一反ないしそれ以下の作付をやっている農家の大豆の生産事情を取り上げて、問題を律するというわけにはいかぬじゃないですか。どうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 誤解がございますようですから、申し上げますと、全国的にはまず平年作に近い反収をあげておるわけですが、これが一つの考慮要素になるわけです。それから内地につきましては、大豆は平年作よりは反収が上がっておる。こういう実態がございます。北海道は冷害の関係等もありまして、減収しておる。こういうふうな実態があります。全国的な観点と、それからそれぞれの内地、北海道の事情というものも考慮してきめたいということですが、その際、北海道は全部なしにして考えるということじゃございません。北海道が冷害を受けて生産も減っております。反収も減っております。こういう事情は、価格をある意味において上げる要素になるわけです。そういう意味で、北海道の冷害につきまして起こっておる影響というものも、プラスになる考慮要素として考えたいというのがわれわれの考え方でございます。したがいまして、いま先生がおっしゃいますように、それはとってマイナスに働くんだというふうな考えではございません。むしろ反対の考え方で、北海道のことしの特殊事情も十分考慮して価格というものをきめていかなければならぬじゃないかということで、むしろプラスの要素として考えたいということでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それは、あなたの発言はあとで速記録を見ればわかるんですよ。ことしは全国的に見れば、北海道は大体三分作以内ですから、全国的の平均収量というのは下がるのはあたりまえなんですよ。だから、あなたは、北海道を除けば内地府県の生産事情というものは、平年を若干上回るような状態であるということを説明したじゃないですか。私が聞いたんじゃないですよ。ことさら私が聞かないのをあなたが説明するということは、ことしは北海道の異例な冷害事情というものは平常な姿でないから、それを除いた内地府県だけの作況の指数、生産の状態というものをことしの算定要素に使う気があって――私が聞いたんじゃない、あなたが言い出したんです。また前のやり方をやるんだということは、当然予測される点ですからね。  それでは統計調査部長からことしの作況概況というものを一応御説明願いたいと思います。

久我通武農林事務官(農林経済局統計調査部長)

○久我説明員 統計材料を持ってまいりませんでしたので、詳しいことを申し上げられませんけれども、ただいま業務部長が申し上げましたように、全国的には、むろん本年は、まあ大豆は北海道が主産地でございますから、全体としての収量は減ることは間違いない。なお、商品化されておる大豆ということになりますと、北海道の大豆がその大宗を占めておるわけでございますから、したがいまして、全体として、従来から商品になっておった大豆というのは、ことしは非常に少ないということになることは確かだと存じますが、その数字はちょっと持ち合わせておりません。いずれ御報告申し上げたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大体のことはわかったのですが、ここで幾らにするということは私は言いませんが、ただ、この大きな算定上の約束として、第一にパリティ指数を乗じなければならぬ。その得た価格は、第二部長の説明によると、大体四千円になるということを言っているのですね。それは間違いないでしょう。パリティ指数をまさか取りかえるわけにいかぬですからね。第二の生産事情については、われわれはあくまでも、当然なことであるけれども、全国的な作況というものをとらえて、これがこの生産の事情ですから、ことしの生産がどうなっておるかというその事情というものは、全国一本のものである。これによると、いま統計調査部長の御説明によっても、作況は平年に比べて低下しておるということが明らかになったわけですから、特別な悪知恵を働かせれば別でありますが、正常な姿で生産事情というものを取り上げれば、これはマイナスに使う材料は出てこないという点ですね。経済事情の面では、最近の大豆の国内の市場価格の趨勢等を見れば、これは最近ではすでに国産大豆は四千八百円にも及んでいるということになれば、経済事情を取り上げて、どうしてもこれはパリティ指数による四千円を下げなければならぬという要素は生まれてこないと思うのです。そうなると、第一の要素、第二の要素、第三の要素というものは、いずれもマイナスに働く要素はないというふうにわれわれは判断しているわけです。この大きな三本の柱を約束として算定するということであれば、これは当局におまかせしても大体心配はないのじゃないかと私は思うわけですが、どうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 先ほど申し上げましたように、生産反収が傾向的に上がっておる、こういう傾向も生産事情の一つの考慮要素になるということを申し上げたわけです。その点が生産事情の中に加味されて、価格がきめられていくという形になると思うのです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それは上がっていないじゃないですか。統計調査部長は、ことしは全国の作況は非常に悪いということを言っている。それから対象は、やはり商品化されて市場に出回る大豆です。生産農家が生産して販売に供する大豆が、この法律の対象になるわけですから、その事情というものは、特に主産地の北海道は異例の凶作で、商品化が非常に量的に少ない。出回り物が少ないということになれば、それ以外に何も判断する要素はないじゃないですか。あぜ豆とか自家用に使う大豆が、幾らかよけいとれたとかとれないということは問題の外ですよ。詰めれば、パリティの問題と、全国的な生産の動向、出回りの動向ですね。それから実勢価格、市場価格の動向というものが、今年産の大豆価格をきめる大きな要素だと思うのです。この柱をかってに切り倒すということになれば、えらいことになるわけです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 統計調査部長はことしの話をされたわけですけれども、私が申し上げておりますのは、毎年、三十一年から見ましても、傾向的に反収は上がっておりまして、その合理化努力というものが行なわれているということだと思うのですけれども、合理化の要素というものが価格決定の際に加えられて、そういうものに基づいて生産事情を見ていかなければならぬということになるわけです。傾向的な生産性の向上というものが織り込まれなければならないということを申し上げておるのでございます。したがいまして、ことしの反収それ自体、じかに下がっている反収それ自体は、傾向の問題とは別の問題でございまして、本来傾向的にどのような合理化がなされているか、その合理化努力の方向というものが、価格をきめる場合の一つの要素になるべきだというふうなことを申し上げておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、何をとらえて上昇しているんですか。先ほど私が言ったでしょう。十カ年間の全国の反収というものは、その中で、冷害とか天候の異変等によって収量の低い年もある。たとえば昭和三十一年は百十八キロです。三十三年をとれば百十二キロになっておるわけです。しかし、高いほうをとれば、三十五年は百三十五キロである。三十六年以降はずうっとこれより上回った年はないですよ。上昇しているということになれば、少なくとも上昇傾向を持続的にたどっているという上昇線というものが、趨勢としてはっきりあらわれていなければならぬのじゃないですか。そうなれば、十カ年間に反収六十キロふえるとか百キロふえるというような実績というものが、傾向として出てきておれば話はわかるが、何も出ていないじゃないですか。でこぼこでしょう。豊作の年は少しよけいとれたとか、また次の年は下がる。大体上昇線をたどった年であっても百三十キロ台でしょう。百四十キロという台はないじゃないですか。三十年以前は百四十キロ台という年があるのですよ。だから、昔から見ると、いまの単位生産というものは下がっておるのですからね。そういうでたらめなことを言ったってだめですよ。何のために農林省に統計調査部というのがあるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いま申し上げておりますのは、たとえば三十一年は百十八、三十二年百二十五、三十三年百十二、三十四年百二十五、三十五年百三十五というふうに、毎年のフレはございます。確かにフレはございます。しかし、このフレの中にどのような反収が傾向を示しておるかという傾向線を引いてみるわけです。そうしますと、やはり数字からこれを出しますと、一つの傾向として反収の上昇曲線というのが出てまいるわけです。その上昇線というのが、つまり反収の趨勢線ということになるわけです。それを見まして、それを考慮の要素に入れまして、生産事情を一つはながめていくという考え方をしているわけです。毎年のフレはございますけれども、フレがいろいろある中に、やはり傾向線というものが数学的に引けるわけでございます。その傾向線、要するに一つの趨勢線というふうに考えているわけです。その生産の上下の趨勢線というものを基礎にして反収を考えていくということも、一つの考慮要素にすべきではないかということを考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは昭和三十九年度の期待される趨勢値から得た反収は幾らになるのですか。それと実収は大体どうなるかということを――まだ実収推定高というのは報告されておらぬが、全国の作況指数というのは出ておるわけですから、期待される生産量が趨勢による上昇傾向をたどっておるとすれば、これはそんなに下がった反収にはならぬと思うのですよ。その期待反収と実際のことしの実収予測というのはどうなんですか。合致しないでしょう。合致しないとすれば、何を実態としてとらえるかということになりますね。価格決定年のその年度の生産というものは、反収というものが基礎になるべきであって、架空な期待反収というものを価格決定の要素に使うということは、これは絶対許せぬですよ。その二様の説明をしてください。期待反収が幾ら、実収の予測が大体幾ら、これはキロでやってくださいよ。指数なんかはわからぬですからね。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 趨勢反収を従来の傾向からはじきますと、三十九年は大体百三十六くらいになるわけでございます。それから実収は、いまのところ見ておりますのが、大体百二十五キログラム程度のものが実収反収だというふうに考えているわけです。それから、一つは、実収という問題がございますし、一つは、従来の趨勢曲線から見ました百三十六キロという数字があります。そういう問題も考慮の要素に入れまして、総合的に価格をきめるという形に考えているわけです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、百三十六キロは使うことはできないでしょう。価格をきめる現実の数字でないのですからね。三十九年度において全国的にどの程度の生産の実態であるかということが百二十五キロでしょう。これを使うのがあたりまえじゃないですか。現実に即しない百三十六キロとか百五十キロなんという数字を持ってきたって、そんなもの何も意味がないじゃないですか。それは価格を下げる要素に使うだけのものでしょう。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 これは従来からも、趨勢曲線というものにつきましては、価格をきめます場合の考慮要素として一つは考えておったわけでございます。特に本年だけ新しく取り出したという問題ではないわけでございます。趨勢値というものが――合理化ということが考えられておりますので、そういう意味から、一つの趨勢値というものをとりまして、現実の反収というものと両方考慮して、その間を総合的に勘案してやるというのが従来の方式だったわけであります。本年度につきまして特にその点を変えまして、新しく趨勢曲線というものを持ち込んで価格をきめようという考え方ではないわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、繰り返して言うようですが、法律のどこにもないでしょう。そういう生産上昇の架空な趨勢値というものを使って価格をきめるということは、どこかに書いてあるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 それは先ほど申し上げましたように、生産事情というふうなものをどういうふうに考慮するかという問題になると思うのです。したがいまして、生産事情というものは、先ほど来たびたび申し上げますように、一つは、従来からの生産の趨勢がどうなってきておるかという問題と、現在の生産がどうであるかというふうな点を考慮してきめるということで、この法律に書いてあります生産事情というものをそういうふうに理解しておるというのが、従来からの価格のきめ方の基本的態度というふうに考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 趨勢というのは事情じゃないでしょう。事情というのは実態じゃないですか。生産の実態がどうなっておるとか、需給度の実態がどうなっておるとか、その実態というものをつかむのが事情じゃないですか。経済事情とか生産事情というのは、やはり実態を把握しなければ判断はできないのじゃないですか。それではこの趨勢の百三十六キロと実態の百二十五キロの差は十一キロだが、この百三十六キロをとらぬというのは、農民の責任だということになるのですか。これだけとれるのにとらぬのは、対象になる生産者の責任だから、これは政府として関知しない、そういう考えの上に立つわけですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 農民の責任であるとか、政府は関知しないという問題ではないと思うのでございます。一応生産事情というものを見ますときに、従来から反収が上がってまいっているという傾向、その傾向も確かに一つの生産事情だと思うのです。それからことしの北海道につきましては、減収をしておるということも、一つの生産事情だろうとは思っておるわけであります。そういう意味で、どういうような価格に決定されるかという問題につきましては、合理化要素というものも価格をきめる際の一つの要素になるし、現実の生産が減っているというのも一つの価格をきめる要素になる。そういうような点から総合的に価格がきめられるべきものではないかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 合理化されておるというなら、これは生産費に関係ありますね、合理化されれば、生産費は低減されるわけだから。  それでは統計調査部長にお尋ねしますが、最近の大豆の生産費調査の結果から見て、どういうことになっておりますか。それほど合理化されてコストが低減されておるとは思わぬですけれども、参考までに久我さんからひとつ伺いたい。

久我通武農林事務官(農林経済局統計調査部長)

○久我説明員 ただいま手持ちしておりませんので、はっきりしたことをお答えできませんで、申しわけございません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大体このくらいにしておきますが、いいですか、生産事情というものを、かりに推定生産量というものはことしは百三十六キロとれなければならぬはずだということで、基準年の反収に比べてこれだけ上昇しているから、従前どおりこれをマイナス要素に使うというようなことは、これははっきり言っておくが、許しませんからね。告示されればしょうがないだろうと言われればそれまでかもしれぬが、そういうインチキは何回もやるべきじゃないですからね。当委員会においても毎年毎年繰り返しこの論議をしているわけですから、もう種はあなたのほうでも大体尽きておると思うのです。だから、やはり実態を把握して、ことしの生産実態が平均反収が百二十五キロであるとすれば、これを基本にして、生産事情を要素の中に明らかにしていくべきである。経済事情は、あなたのほうでどうしようもないでしょう。四千八百円だから、経済事情をプラスの要素に使って、パリティの四千円に二割ぐらいふやすというのであれば、反対はしませんよ。しませんが、そういう度胸はないでしょう。値段はいつごろきめますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 法律で十月末ということになっておりますので、十月三十一日にはきめたいというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 毎回聞くようですが、生産者団体に対する意見の聴取はどうなっていますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 生産者団体につきましては、すでに意見の聴取は終わっております。終わっておりますが、最終的にきめるときには、あらためてもう一回意見を聞きたいというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 生産者団体は、算定の方式とか価格について、どういうことを意見として述べていますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 農業団体からは、物価の動きだとか、それから賃金の動きだとか、そういったものの説明がいろいろあったわけですが、最終的には、パリティ価格で計算しますと三千九百八十九円になるということで、パリティ価格を実現をするようにひとつ努力してほしい、こういう要望がございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではパリティ価格一本でやってもらいたい、生産事情、経済事情を考慮しないで、一番あぶなげのないパリティだけでやってくれ、そういう意見なんですね。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 パリティ価格は必ず実現するようにひとつ努力してほしい、こういう要望でございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ついでに、前回にでん粉の価格がすでに告示されたが、前年同様ということは、われわれとしても、当委員会としても、これはまことに不満足です。ただ、そこでお尋ねしたい点は、でん粉価格あるいはイモ類の価格決定の場合、具体的に生産者団体から意見の具申がなかったように私は聞いておるのですが、抽象的な陳情的な意見はあったかもしれぬが、イモ類の価格をきめる場合には、こういう方法で幾らにすべきであるとか、でん粉価格については具体的に幾らの価格が望ましいというような、そういう意見は出なかったのじゃないですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 イモ、でん粉の場合は、最後に価格をきめます場合に、関係の団体を呼びまして、意見を聴取したわけでございます。その際は、各団体とも、ちょうど前年どおりということにいたしたわけでございますが、それでけっこうでございます、こういうふうな御意見でございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはほんとうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 委員会で決してうそを申し上げるつもりはありません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから結局、今回の場合には、具体的な数字は、生産者団体としては、でん粉価格、イモ類価格についても述べなかったわけですね。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 私、着任しましてから直ちに作業に入りましたので、その前のことをあまり聞いておりませんし、ちょっとはっきり記憶がございませんので、その点についてはちょっと申し上げかねるわけでございますけれども、私が着任しまして、作業に入りまして、最後に各団体を呼びまして話をしましたときには、けっこうでございますという、非常に積極的な意味ではなかったかと思うのですが、まあやむを得ないでしょうという程度のことだとは思いますけれども、そういうことで、特にこれは絶対反対であるという御意見はなかったわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 あなたはあの当時かわられたわけですが、しかし、実際の担当の砂糖類課長はおられたわけですからね。問題は、生産者団体が法律上価格決定の事前に意見を述べる、その意見を尊重して農林大臣は価格を定めるということになっておるのに、具体的な意見を述べないということは非常に問題だと思うのです。その数字が妥当であっても不適当であっても、法律に明定された生産者団体の意見というものは必ず述べるべきだと思うのです。その場合に、イモ類については幾らとか、でん粉については幾らの価格を希望するとかいう意見が出されないということならば、これは重大な問題だと思うのです。ですから、これは砂糖類課長、実際数字が出されたものであるか、出されたとすれば、どのくらいの数字であったか、明確にしてもらいたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 調べますから、ちょっとしばらく……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではその点だけあとで説明してもらいます。  では、大豆の問題はこの程度にしておきますが、きょうは農林大臣も出席されておらないし、食糧庁長官も出席しておらぬわけですが、この問題は、毎年この時期には当委員会で取り上げている問題ですから、ひとつこの際、先ほど第二部長あるいは園芸局長の答弁にもあったとおり、四年に一回ぐらいは良心的にきめて、ことしはなかなかびちっとやったというような実をあげてもらいたいということを特に期待しておきたいと思うのですが、これに対して政務次官から何か御意見があれば述べてもらいたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 大豆の支持価格につきまして、ただいままでの芳賀委員の御意見をいろいろ承りましたが、私は聞いておりまして、芳賀委員の意見が正しいのじゃないかと思うくらいでございました。実際いま部長がいろいろ説明いたしましたが、農業パリティの問題は、これは私も引き下げ要因にならないだろうと思うのです。それから生産事情の問題も引き下げ要因にならない。しいて申し上げますと、農林省として、去年の三千三百五十円に対しまして今度三千四百七十四円と一応内定いたしましたのは、やはり生産事情のうちで、いろいろ生産性の向上と申しますか、あるいは合理化の要素、こんなものを取り入れたということと、それから経済事情のうちで、国内においてはもちろん値段が上がっておりますけれども、国際的な価格というようなものとか、現在の経済問題を考えたからじゃないかと思っております。もちろん、この問題については、芳賀委員から、その個々の生産性の向上とかあるいは合理化の要素を取り入れるということについては、いろいろ痛烈な御指摘があったとおりでございます。ただ、ここではっきり申し上げたいことは、いかにも農林省がけちけちして値段を上げないじゃないか、ということは、農民のためにちっともなっていないじゃないかという御指摘は、非常につらいのでありまして、やはりこちらは去年の三千三百五十円よりももっと上げたいという気持ちで交渉しておりますし、当面三千四百七十四円ということで大蔵省と交渉しておりますけれども、できましたら皆さん方の意見を聞いてもう少しでも上げたい、これは先ほど松浦委員にお答えしたとおりでございます。はなはだ答弁が全体としてこの問題につきまして不手ぎわだったことは申しわけありませんが、今後十分に御意見を尊重いたしまして解決いたしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 では次に、甘味資源特別措置法に基づく今年度のてん菜糖の政府買い上げ価格の問題について、若干お尋ねしたいと思うのです。  これは甘味資源特別措置法の政令の規定によりましても、今月末日までに政府の買い上げ価格を決するということになっておるわけですから、政府においても作業を相当進められておると思うわけです。これは甘味資源特別措置法から見れば、初めての仕事になるわけですから、当初の作業は一番大事ですし、また、特に最近の砂糖価格の動向から見ても、場合によっては、ことしは国内で生産されたてん菜糖、甘蔗糖等についても、全面買い上げの発動が必要になるという予測も行なわれておるわけでございますし、あるいはまた同時に決定されるブドウ糖の問題等についても、買い上げ措置が必要であるというふうにわれわれは判断しておるわけですから、これらの客観事情というものを十分とらえた上で、農林省としてはどのような算定の作業をされておるか、その点についてまず具体的な説明を願いたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 月末までに法律上きめることになっておりますが、大蔵省と折衝を開始したいということで、買い上げ価格につきましては、現在検討を進めておるという段階でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 価格の問題よりも、計算ですね。これは、算式は別に具体的には政令にも省令にも載っていないですね。したがって、農安法のように附録算式はございませんが、価格決定の要素は法律にもおよそうたわれておるわけですから、それぞれの要素についてどういうような方針で臨むかということは、方針としてきまっておると思いますので、順序として、その点から先に説明してもらいたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 これは法律の二十三条にございますように、「第二十条の規定による政府の買入れの価格は、その原料たる甘味資源作物の最低生産者価格に、当該甘味資源作物の買入れ並びにこれを原料とする国内産糖の製造及びその政府への売渡しに要する標準的な費用の額を加えて得た額を基準とし、第十八条第一項の規定による甘味資源作物に係るその生産者からの買入れの価格についての指示をした場合には当該指示に係る事項を参酌して、農林大臣が定める。」こういうことになっておりまして、最低生産者価格に国内産糖の製造、それから売り渡しの、要するに標準的な費用の額を加えて得た額ということで、一応計算を進めておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 では、この二十三条に基づいて、順を追ってお尋ねいたしますが、第一の「その原料たる甘味資源作物の最低生産者価格」これは大臣告示によると、六千四百五十円ということになっておるが、それはもちろん告示価格ではありますが、実際の取引価格が七千二百円ということになっておるわけでありますから、法律では最低生産者価格ということに明定されておるが、しかし、実際の取引価格というものは、これは農林省として、当事者間で決定した取引価格というものを衆議院の当委員会の附帯決議に基づいて――附帯決議の第三条では、生産者、製造業者間において取引価格が決定された場合は、その決定の結果というものを農林大臣に報告させるということになっておるわけですから、その取引価格の内容とか、価格七千二百円については、農林省としては報告を徴しておるわけです。ですから、それらの実際の取引価格というものは、いわゆる砂糖のコスト計算からいえば、原料代ということになるわけです。ですから、その点からまずお答え願いたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 実際の取引が、六千八百円に四百円プラスされまして、七千二百円で行なわれておるということは承知いたしております。二十三条の政府買い入れ価格をきめます場合には、その原料たる甘味資源作物の最低生産者価格ということになっておりまして、農林大臣が指示した場合には、指示を参酌するということになっております関係から、生産者価格といたしましては六千四百五十円をとらざるを得ないのではないかというふうに考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その点は法律審議のときにも議論した点なんです。当事者間で取引価格の決定が行なわれないと、そういう決定に到達できなかった場合は、農林大臣が価格を勧告する、勧告価格というものは、最低生産者価格よりは当然上回るものであるということは、農林大臣も明らかにされたわけです。そこで、当事者間で話し合いがつかなかった場合に農林大臣が勧告する価格は、最低生産者価格よりも上回る価格であるということが前提になっておる限り、勧告に至る前に当事者間で十分熱意を持って話し合いをして、妥当な価格をきめた場合、それは一体無視するのかということも、審議上論議した点なんです。それは勧告価格と同様に扱うことはできないけれども、当然、その価格というものが、決定どおり全面的に生産者に原料代として支払われるという事実の上に立った場合に、これは全然考慮しないとか、法律にないから勘案できないというものではないと思う、こういうニュアンスある答弁が行なわれておるわけです。ですから、これはあくまでも勘案要素にしかなりがたい点ですが、実際七千二百円全量に対して支払われておるということになれば、正当な製造原価は幾らかということを算出する場合には、当然、それを無視した製品の原価は出てこないのではないかと思うのですね。この点は、担当者としては、法律上から見れば非常にむずかしい点であると思いますが、実際にこの法律を審議してつくった国会の意思はそこにあるわけですからして、その点をしゃくし定木に、全く無視するようなやり方は避くべきじゃないかというふうに考えるわけですが、全量買い上げするとかしないとかいうことは、この際まず頭に置かないで、価格をきめるという作業の場合に、これをどういうふうに取り扱うかということについてお尋ねしたい。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その点はいろいろ検討をいたしたわけでございますけれども、政府買い入れ価格は、二十条にございますように、国内産糖の政府買い入れの価格より砂糖の価格が著しく低落した場合において、必要がある場合には買うという形になっておりますし、それから買います場合には、最低生産者価格以上で買っておるものでなければ、もちろん政府買い上げの対象にしない、こういうふうな点もございます。そういうふうな点から考えまして、一方では農林大臣の勧告した価格ではないというふうなことから、先ほど申し上げましたように、六千四百五十円というものを一応とらざるを得ないのではないかというふうに考えておるわけです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その場合懸念されることは、この甘味資源法にも、法律第一条に自給度の向上を目途にするということになっておるわけですからして、来年度以降、国内産糖の自給度を高めるという思想の上に立って法律を運用する場合に、たとえば昭和三十九年度においては、てん菜については、生産者、製造業者の当事者間の話し合いによって、取引価格は七千二百円にきめた。ところが、政府は砂糖価格をきめる場合には最低生産者価格一本やりで、六千四百五十円の価格しか採用しなかったということになれば、明年の場合、政令では四月十日までに最低生産者価格をきめるということになっておるわけですが、望ましいことは、それ以前に当事者間の話し合い等によって、ことしと同じような協力的な価格の決定が行なわれることを、われわれとしても、また政府としても望んでおると思うわけです。ところが、実際に砂糖価格を決定する場合には、全然取引価格というものは勘案されないということになって、さらに砂糖事情というものは、今年度とあまり大きく変わらない、好転しないという場合に、この生産者価格というものがいかような価格で取りきめされるかということは、やはりこれと関連して予測しておかなければならぬことだと思うのです。もちろん、最低生産者価格は政府が決定するわけですが、実際の取引価格というものを今年度に比較してどうするかということは、いまから生産者としても関心の強い問題だと思うのです。ですから、そこまで配慮した場合に、その原料価格、原料代の算定というものはどうするかということの点について、明年度の原料価格の見通しはどのように考えておられるか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 政府買い入れが六千四百五十円ということになりまして、来年度どういうふうなことになるかという点でございますけれども、来年度については、ちょっとまだいま見通しをするということはむずかしいと私ども考えるわけでございます。いずれにしましても、最低生産者価格以上で買われるということが、政府買い上げをするときの基本的な条件になるわけでございますから、そういうふうな形で最低生産者価格以上の価格で買われるということが望ましいというふうに考えております。来年度のものまで現存のところ予測するというのはなかなかむずかしいじゃないかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはあなた方役人の場合はことしでいいですよ。来年度はどういう風が吹くかわからぬし、またどこの部門にかわるかわからぬが、われわれ政治家としては、来年度、将来のことを展望しないで問題を論議することはできないんですよ。そういう点について、それではやさしい質問ですが、ことしのこの取引価格の七千二百円というものは、一体妥当な価格であったかどうか。これは第二部長はもちろんですが、特に自給度向上の面を担当しておる酒折園芸局長に一応聞いておきたいと思います。高過ぎたと思っているか、安過ぎたと思っているか、あるいは妥当であると思っているか。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折説明員 現在の糖価から見ますと、高過ぎたんじゃないかと思います。しかし、これはまた生産者の立場から見た場合は別問題かと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 どうですか、岡田さんは……。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 園芸局長のお答え、そのとおりだろうと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ですから、糖価から逆算すれば高いということは、そういう高い原料のビートというものはなるたけつくらぬほうがいいじゃないかということになると思うのです。安くていやならやめろということになれば、これは生産はもう目に見えて減退することは明らかです。そうなると、自給度向上というその法律というものは、これはいまの政府自民党にまかしておいたのでは効力が出てこない、意味のないものになると思う。われわれ社会党にまかせればこれは別だが、遺憾ながら自民党政府の場合には、法律だけつくって預けても運用ができないということになるのじゃないか。その点どうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いまの糖価の事情から申し上げますと、日本の国産糖の価格というものは非常に高いわけでございます。糖価がこれまた急激に高くなるという見通しも必ずしも立たない状態で、糖価はここ当分の間現在のような価格で推移するのではないかというふうに考えております。そういたしますと、どうしてもやはり国際価格に近づくような努力は、生産者の面におきましても製糖業者の面におきましても、いずれにしましても、そういうふうな努力は払っていかなければいかぬじゃなかろうかというふうに考えております。一方で、この甘味資源の法律は、要するに最低生産者価格を保障するというたてまえをとっておるわけでございますから、したがいまして、その価格が実現しなければならないことは当然でありまして、したがいまして、それ以上の価格が実現されることが望ましいわけでございますけれども、いずれにしても、糖価の事情がそういう事情にあるという経済事情を前提にいたしまして、やはりそれに対する即応ということの努力をしなければならぬのじゃなかろうかというふうには考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 一番の原因は、砂糖の自由化を去年の八月末に無計画にやったことなんです。しかも、農林大臣も知らぬ間に、いきなり閣議で池田総理から砂糖を自由化にするぞという号令が下って、農林省は全く無抵抗に六項目かのささやかな項目だけを並べて、自由化に押し切られちゃったわけですからね。一番の原因をつくった張本人は、これはもう病気で退陣されたんだから、追及するわけではないけれども、砂糖問題に関しては池田総理の政治上の責任ということになると思うのです。  その点だけ明らかにして、質問を進めますが、「当該甘味資源作物の買入れ並びにこれを原料とする国内産糖の製造及び」ということになっておるのですが、ことしの北海道のてん菜の作況はやや平年並みということを私たちも判断しておるわけですが、そうなると、北海道総体において大体百万トン百に乗るか乗らぬかという――一応百万トンだと思うのです。それも九工場で配分して操業しておるわけで、操業度というものは、これはやはりコスト計算上大事な要素になるわけですからして、政府としては、標準的な操業度というものを数量においてはどのくらいに押えてやるかという点と、それから産糖歩どまり率を何パーセントにするか、あるいはロスを何パーセントにするかとか、まだいろいろありますが、その操業度の問題とか、歩どまりの問題とか、ロスの問題とか、直接産糖に響く点について、標準的なものをどこに押えてやるかという点を示してもらいたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 この問題につきましては、まだ確実な結論が出ておりませんで、いろいろな場合を想定して検討いたしておるのでございます。生産量につきましては、いまお話がありましたように、おおむね百万トンちょっとこえるところだろうと思うのでございますけれども、標準的なコストというものをどういうふうに考えるかという問題で、現実にこの数量を九で割りました数字がそのまま標準的なものというふうなことに言えるかどうかというのは問題があると思うのです。やはりある程度標準的なといいます場合には、合理的なということを一応想定して考えなければいかぬというふうにも考えられるわけです。そういうふうな点から、妥当な操業度というものを幾らに見るかということにつきましては、現在検討中でありまして、まだ確たる結論が出ておらないわけでございます。  それから歩どまりでございますが、歩どまりにつきましては、ビート業界から要求されて意見として出ておりますのは、二二・六六というふうな数字も出ております。昨年実現をいたしました歩どまりからいたしますと、一四・六というふうな数字も出ておりますし、歩どまりの取り方もいろいろの取り方があるわけでございまして、標準的なといいます場合に、どのようなものが妥当であるかという点につきましても、いままだ具体的な結論は必ずしも出ておりません。  それからロスにつきましても同じことでございますが、大体はいままで二・五%ぐらいがロスに取られておったと思うのでございます。ということで、御質問に対して明確にお答えを申し上げる段階に実はなっておらないわけで、大豆のほうを先にきめるということで進めておりました関係から、ビートのほうが若干おくれているわけでございます。そういうことで、いま鋭意検討いたしております。現在のような事情でありますので、十分その点を考慮いたしましてきめていきたいというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 きょうが二十八日ですから、最終期日までに何日もないわけですから、大事な操業度をどのくらいに見るかとか、歩どまり等についてもまだわからぬというのじゃ、ちょっとたよりないと思うのです。ですから、平均的に見れば、たとえば十二万トンを割る程度ですから、十二万トンなら十二万トンに抑えるとか、あるいは標準的なものはそれよりもっと高めるということであっても、方法としてはいろいろあると思うが、とにかく法律の審議の場合、法律には、生産量に比べて工場数が多いという場合には、大臣が操業の休止とか整理の勧告もできるということになっておるが、これは赤城農林大臣としてはそういうことは当分する考えはない、現存する九工場というものは平均的な操業のできるような体制で進めたいということは、審議の際 明らかにされておるわけです。実態からいうと、百万トンなら百万トンの原料がある、工場は九工場であるということになれば、平均的な現実に近い操業の度合いというものが基準にならなければ、正確な生産費というものは計算できないじゃないかというふうに考えられるわけですが、十二万トンでやるか、そうでなくやるかという、そういう点はまだ全然考えに至っていないのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 どういうふうな形でそれをとるかという点について、まだはっきり最終的にきめるというところまでいってないわけです。いま鋭意作業をいたしておりまして、それで、いずれ三十一日までにきめなければならぬことでございますから、この二、三日の間にきめなければならぬことでございますから、努力はいたしておるわけでございます。その点につきましては、私たちのほうとしてはできるだけ努力をいたしておりますので、御了承願いたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、たとえば十二万トンの実態でいった場合と、標準を高めてかりに十三万トンにした場合と、一万トンの相違というものは、糖価にしてキロ当たりどのくらい違ってきますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 糖価といたしましては、おおむね一万トンについて三円程度ではなかろうかと思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 十三万トンと十二万トンの差は、一キロ三円ですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 そういうことになります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その次に、歩どまりは実績を見ればわかるのですが、原料がたとえば百万トンであって、砂糖の生産量がどれだけということになれば、後日わかるが、これは価格決定を先にやらなければならぬのだから、なるたけ実態に近いものを把握してやらぬと権威のないものになると思うのですが、去年の一四・六%というのはそのとおりですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 去年は歩どまりは非常に高くて、一四・六というのが実現いたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ことしは一三・六六でしょう。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 ビート協会から要求として出されておりますのは二二・六六ということでございます。一年だけ実現したものがはたして妥当なのかどうかというようなことは問題があると思います。やはり過去低いものもございましたし、高いものもあるということでございますから、その辺をどのように考えるかという問題だと思うのでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それ以外の経費として主要なものはどういうあれですか。たとえば耕作関係の会社が支出する直接の経費とか、間接の経費等もあるし、また運搬輸送費であるとか、実際生産面に積極的に投入するいろいろな経費とか、そういうものがあるわけですが、これらは細目は相当に及ぶわけですが、大体食糧庁として、要素として考えている項目はどの程度ですか。これがわかっておれば一とおり説明していただいて、あとは資料でもらってもいいです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その点は、製造コストをはじくわけですから、工場のコストについて全部の計算をしなければならぬわけです。したがいまして、それは原料費から製造費、製造所の一般管理費だとか、借り入れ金の利息だとか、減価償却だとか、それから控除するものとしては、副産物につきましては控除するというふうな形で、要するに、トン当たりなり一キロ当たりの製造に要する経費は全部計算をいたすわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それから償却の場合には、各工場においてそれぞれ工場の設備とか償却の度合い等によって、固定した資産とか設備の金額というものが違っておるが、大筋としては、定率法でいくか、定額法でいくか、これは相当糖価に響く問題です。それはいずれを採用するわけですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その点は、毎年糖価をきめます場合に、固定資産の償却が非常に変動があるということになりますと問題がありますので、その点につきましては、定額法で減価償却は考えるべきではないかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その場合、定率と定額の方式ですね、これは糖価で大体どのくらい違うのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 それは具体的にどう違うかということは、ちょっと簡単に申し上げられませんが、一般のそれぞれの工場について計算をすればできると思いますけれども、全体としてどうなるかという計算はいたしておりません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そんなことはないでしょう。定額と定率を比較していずれを採用するかということを農林省のほうで方針としてきめるわけですからね。比較に立ってきめるわけだから、定額の場合と定率の場合、糖価にどういう影響があるか、その差額というものは、一キロ当たり幾ら違うか、これはあくまでも基準ですからね。標準的な償却がキロ当たり幾らかということになる。そういうことがわからぬということはないですよ。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 大体十年目くらいでトントンになりまして、十年までは定率のほうが高いということになるわけでございます。一応そういうことで、標準的なコストという形で計算をさせているわけでございますが、定率法と定額法でいった場合、糖価にどう響くかという問題については、いまのところちょっとはっきりいたしません。ただ、私のほうで定額法がいいと考えておりますのは、定額法でやりますと、平均的になるものですから、糖価が平均的に計算をされるという形になる。そういう点から、むしろ定額法のほうが、価格をきめる根拠としてコストを計算する場合には妥当ではなかろうかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これはあとで明らかにしてもらいたいと思うのです。  そこで、三十一日までに決定して告示するということになれば、先ほど私がお尋ねした、操業度を幾らにするかとか、歩どまりとか、ロスであるとか、そういう主要な問題等については、方針は何日か前にきめるのでしょうね。三十一日ぎりぎりに大体腹づもりでこのくらいということできめるのか、やはり厳密にこれはこれということでやるのか、どういうことになるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 いま一生懸命に作業させているわけですが、おそらくいまの時間的な関係からいいまして、三十一日の夜ぎりぎりにきまるのではなかろうかというふうな想定をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 値段はそうきまるとしても、原価計算のそれぞれの要素ですね、標準的な基準というものを何にたよるかということになると、計算機の回しようがないでしょう。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 それがそれぞれにどういうふうにそれを考えるかということで、全体がきまってしまう。個々の要素がきまれば、全体は計算機できまってしまうわけですから、したがって、個々の要素というものがきまると同時に、全体がきまるという関係になろうかと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 計算機を持っているほうがそう言うのだから、私が計算してやるというわけにもいかぬですから……。しかし、第一年目にあまり軽率なことをやると、大豆と同じように、あとなかなかそれにこだわってまともな是正ができないですから、全量買わなければならぬかどうかということはあまり頭に置かぬで、この際第二部長として計算をしてもらいたいと思うのです。その後、大蔵省がこれをまた安くせいと言うとか、自民党がもう少し上げろと言うようなことは、これは別な問題として、計算機から答えを出すまではぜひ良心的にやってもらいたいと思いますが、それはできますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 お説のとおり、ことしが最初の年でございますから、最初きめますものが後々まで影響するということは、もうどの場合でも当然あると思うのです。そういう意味では、最初にきめるというのは非常に重要な問題だというふうに考えておりますので、そういう意味から、われわれのほうとしては、最も合理的なきめ方をしていきたいというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、価格決定後における問題についてですが、現在は大体国内の市場における糖価は百十円程度でしょう。そうしますと、百十円にきめれば、それは別に買い上げの必要もないということになるが、それがいまの市況よりも計算の結果相当上回った数字ができるということになれば、当然これは全面的な買い上げの事態というものが生ずると思うのですね。ただ法律では、政府のほうで買い上げをするということが意思表示されなければ、これは買い上げしないということになるわけですが、その場合、食管会計の砂糖勘定における資金的な配慮というものは、いまから講ぜられておらなければならぬわけですが、当初予算によると、食管の砂糖類勘定は百億ですね。この百億円でてん菜糖――てん菜糖にしたって、十六万トンあるいは十七万トンの生産が予測されるわけですし、次に甘蔗糖、それからブドウ糖の買い入れということになると、当年度においても相当資金量というものを用意しておかなければ対処できないと考えるわけですが、予算上の配慮というものは食糧庁としてどう考えておりますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 一応現在砂糖類勘定としまして、予備費として百億持っておるわけです。もしも買うという事態になりますと、とてもその百億くらいのものでは追いつきません。したがいまして、とりあえず補正予算として買うという要求を出して、大蔵省と協議をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 補正額をどのくらい要求しておるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 ちょっといま正確な数字を覚えておりませんが、たしか三百億――三百五十億くらいでなかったかと思いますが、ちょっとはっきり覚えておりません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはおかしいですよ。岡田さん、さっきの生産者団体がイモ類のでん粉を幾らにしてくれという数字がわからぬのはしようがないが、大蔵省に対して農林省から特に砂糖類勘定を通じての補正を要求した場合、数字がわからぬなんというのはおかしいじゃないですか。何のためにあなた給料をもらっているのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 ちょっとはっきりしたデータを持ってまいっておりませんので、申し上げられなかったのですが、いま手元にあるデータで申し上げますと、てん菜、甘庶、ブドウ糖、合わせまして二百四十億程度になります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その中身は。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 てん菜糖が百二十億程度でございます。それから甘庶が四十億程度でございます。ブドウ糖が八十億程度でございまして、合わせて二百四十億程度になります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは予備費百億のほかですね。補正されれば、予備費を入れると三百四十億ということになるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 これはいま百億ありますのは、特にこの中のどれというふうに考えておるわけではございません。全体として二百四十億程度の補正が必要になる、こういうことでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、現在の予備費百億、それを使うことにして、あと実際には百四十億追加して、合わせて二百四十億、こういうことになりますね。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 全体で買い入れをやりますとすれば、二百四十億ということになりますから、現在百億ありますから、追加としては百四十億の補正ということになるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから二百四十億は、補正が実現すれば、三十九年度に買い入れ費として使えるのでしょう。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 さようでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、二百四十億でトン数にしてどのくらい買い入れできるのですか。ブドウ糖の価格は違うが、砂糖換算で、精糖換算にして……。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 一応まだ価格がはっきりいたしませんので、価格の計算というのはむずかしいわけでございますけれども、一応いまの状態では、全量買い上げをせざるを得ない事態ではなかろうかということで、計算といたしましては、全量買い上げということで考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 たとえばてん菜の買い入れ価格を、販売経費とか税――もちろん税は政府の場合見る必要はないわけですが、販売経費を除いて、たとえばこれは端数なしの百円とした場合でも、十六万トン生産されるということになれば、これは百六十億要るということになるのじゃないですか。全量買う場合、十六万トンのてん菜糖が生産された場合、それをかりにキロ百円で買い入れるとしても百六十億ということになるでしょう。その場合、全量買い上げを予定して百二十億組んだというのは、これはおかしいじゃないですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 大体買い入れの基礎にいたしておりますものは、先ほど百二十億と申し上げたわけでございますが、これは生産される数量につきまして、一応買い入れをいたします場合の買い入れ価格というものがきまりませんので、したがいまして、その正確な数字をはじくことは不可能になるわけでございます。したがいまして、一応予定をいたしまして、計算の単価として計算をいたしておりますものは、百二十円ということで計算はいたしておるわけでございます。  それからなお、追加して申し上げますと、一応三月までに買うものを百二十億ということで予定いたしておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 少し詳しくお話しがあったが、大体補正要求の単価は、キロ当たり百二十円で計算しておられるわけですね。そうすると、三月末まで年度内に買うのと明年度買うのと、二様に分かれるわけですね。結局そういうことですか。その関係をもう少し……。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 大体本年度に買い上げるものと来年度に買い上げるものということになるわけでございますが、一応ことしの補正でやりますものは、ことしに買い上げるものという考えになるわけでございます。したがいまして、ここで計上いたしておりますものは、いま申し上げましたものは、三月末までに買うという形のものが大体百二十億という程度のものだというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大体補正要求の内容はわかったわけですが、そこで、いまからいつ買い入れるなんということは少し早過ぎるかもしらぬが、糖価事情が好転しない限り買い入れは必至ということになれば、年度内といっても、十二月までの時期と年を越えてからの時期というふうに大別した場合、これは十二月までに相当量の買い上げをしなければ、原料代の支払いというものは取引と同時に行なうわけであって、われわれとしてそこまで会社のふところまで心配する必要はないようなものだが、とにかく北海道百万トンとしても、七千二百円ということになれば七十二億円、青森県の地域を入れると、やはり八十億円をこえる原料代の支払いが必要になると思うわけです。それは常識的に考えれば、生産された砂糖を市価が非常に安い場合には政府に買い入れてもらわなければならぬということになるわけですからして、そうなれば、原料代に充当する製品の販売ということは時期的にもやはり急ぐと思うわけです。会社が自力で資金確保ができれば何も問題はない点ですが、そういうことを考えた場合、政府としては、年内買い入れということについては相当いまから考慮しておるかどうか、お伺いしたい。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 価格がまだ確定をしないという事情が一つはございます。そういう点から、まだ確定的なことは申し上げられないわけでございますが、いずれにいたしましても、補正予算が成立いたしませんと、なかなかこれはむずかしいと思うのでございます。そういう関係からおくれてまいると思うのです。もしも買い上げるということになれば、できるだけ早く買い上げるということになろうかと思うのでございますが、それまでの間はいまお話のような点で、たとえば七千二百円の支払いをしているというふうな関係もございまして、それで、メーカーとしましては相当苦しい点もあろうかというふうに考えております。したがいまして、要望があれば、その間の原料代の支払い等についての資金をあっせんすることを検討いたしたいということを考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 とにかく現在予備費という名前にはなっておるが、百億円はあるわけですからね。これは使えるわけでしょう。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 買い入れ価格が決定をしまして、買うということになれば、使えるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 あとの詳しい問題は、これはいずれ補正予算審議の臨時国会というのがあるわけですから、そこでまた詳しく尋ねたいと思うわけです。  もう一つ、明確にしてもらいたい点は、先ほども私から指摘した点ですが、明年度以降の生産者価格、特に取引価格という点について、園芸局長も第二部長も、いまの糖価事情からいうと、七千二百円という原料価格は高過ぎる、高きに失する、そういう発言だったですが、これは来年になって、では四十年度の原料価格を幾らにするかという場合、去年のは高過ぎたというような政府の態度では、これは大きな混乱が起きると思うのですよ。ですから、これに対応するためにはどうするかという点については、ある程度の考えを固めておいてもらわなければならぬと思うわけです。  特にそれに関連して、この甘味審議会についても、政府部内の事情等もありまして、第二回の審議会は十一月中旬ごろということに一応なっておるわけですが、本来からいうと、この大事な価格問題等についても、価格決定を審議会でやるということは明記されておらないが、しかし、重要事項の中には、原料価格の問題とか買い入れ糖価の問題も、当然これは重要事項として包含されておると思うのですよ。だから議論すれば、われわれとしては、審議会というものがあるのだからして、当然これは審議会にはかるとか、政府の意向を示すとかいう手順は必要であると思いますが、審議会開会が中期計画の策定上延びておることは、私たちも了承しておるので、その点は追及しませんが、しかし、審議会が開かれた場合には、事後の問題であっても、価格決定の経緯であるとか、あるいはその時期には、甘蔗糖の原料価格とか、あるいは買い入れ砂糖の価格とか、ブトウ糖の価格等も当面した問題になっているわけですからして、その時期の審議会には当然これは審議の課題として取り上げられるということは予測されておると思いますが、いかがですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 甘味の審議会につきましては、重要事項は諮問するということになっておるわけでございますが、価格の問題につきまして特に諮問するというたてまえにはなっておらないように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 政府としてそういう気がないというだけであって、価格問題を諮問したり審議してはならぬということではないのですからね。ただ、審議会自体が必要であればそれを提起して、審議会が審議するということは、これはできるわけですから、その点は間違いのないように考えておいてもらいたいと思うわけです。  それから次に、甘味資源管理会の資金運営、これはいまはどういうふうになっているのですか。当時の輸入糖の差益吸収が管理会の有力な財源になっておるのですが、これは当初計画どおり納付されたものであるか、自由化によって中途で放棄されたものであるか、納付された資金については、管理会としてどのような方面に効果的にそれが使用されておるか、その内容について、この際明らかにしてもらいたい。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 管理会につきましては、実はきょう資料を持ってまいりませんです。私もまだ十分勉強ができておらぬものですから、ここで即座にお答えすることができませんですが、御必要があれば追って御説明いたしたいというふうに考えます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは大まかに言って、予定された納付金というものは全部完了しておるかどうか、その点はおわかりですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 きょうはその関係のわかる人も連れてまいりませんし、実はまことに申しわけない次第でございますが、私もまだ十分勉強できておらぬものですから……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではこれは資料としてあとで内容を出してもらえばいいです。  もう一つお尋ねしたい点は、かつて、対象は日甜が対象になっておるわけですが、納付金制度というものをつくって、納付金制度によって、五カ年間日甜を対象にして、毎年一定額の益金の納付を断続的に行なってきたわけですが、これは法律の時限は五カ年ですから、終わったと思うが、この点について、特にこの制度ができたときには、自由化というものが行なわれていない時限でできた法律である。ところが、昨年から自由化されてしまったということになると、管理会の関係とは若干趣を異にしておるが、管理会のほうは、これは制度上つくったのではなくて、超過利益というものを吸い上げるということで管理会を設けて、これを農林省が指導しておるということになるわけですが、日甜の納付金のほうは、これは法律に基づいて一定額の益金を国が吸収しておるということになっておるわけですが、この取り扱いについて農林省としては一体どう考えておるのですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 法律に基づきまして、日本甜菜糖株式会社が納付をするということになっておるわけでございますが、今年度が法律上の最後の年になっております。その点につきましては、コストが当時予想しておりましたコストより高くなっておりますので、会社からの減額の要求が出ております。この点につきまして検討いたしました結果、減額をすることが適当であるということで、減額をいたすことにいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ただ問題は、自由化された場合ですね。法律が時限法であっても現存しておるからして、あくまでも益金納付を追及するというかまえが正しいか。自由化になれば、これは全く自由化放任ですから、国の一貫した保護とか施策がない。それから今回の甘味資源特別措置法が制定される前と旧法との期間は、約一年以上空白になった時代ですから、そういう場合、法律が現存しておるから、あくまでも納付義務を追及するというかまえが正しいか。諸般の事情が全く激変した場合に、その時限でこの法律の所在というものを再検討して、存廃を決すべきものであったか。いま取り上げるのはちょっと時宜に適していないかもしれませんが、これは今後もあり得る問題ですから、農林省当局あるいは政府としての見解をできれば明らかにしてもらいたいと思います。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 法律が現存しておりまして、法律上取らなければならぬということになっておるわけでございますから、これはわれわれ行政に携わる者としては、当然それに従わざるを得ないものですが、実際問題としましては、先ほどお話がありましたように、コストが高くなっておりまして、その点につきましては、当時予想していた状態とは違っておりますので、その点については減免をするというふうな考え方で進めておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大体以上必要な質問を終わったわけですが、そこで、さっきの生産者団体のイモ類、でん粉に対する具体的な意見というのはわかったですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 先ほど御質問の点は、調べてみましたけれども、全販、全澱連よりの具体的な陳情は見当たらないということであります。したがって、具体的な価格は聞いていないということでございます。最終的に価格をきめるときに意見を聞くという形で聞いておる、こういうことでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはおかしいじゃありませんか。まず農林大臣のほうから、いつまでにイモ類、でん粉の価格決定をするので、農安法のこれこれの条項に基づいて、貴殿において意見を述べてもらいたいという手続はしたのでしょう。始終出入りしているから、区切りはないということなのですか。毎年その辺が不明確なんですがね。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 あの法律から見ますと、価格をきめる際、あらかじめ意見を聞けということになっておりまして、文書によるとか、そういう様式の行為というふうにはなっていないわけです。したがいまして、従来の例から申しますと、私が従来の例を聞いております範囲では、価格をきめる際に、団体に対しまして正式に意見を聴取して、それに基づいて価格をきめるというふうなことであるように伺っておるわけであります。ことしもそういう形で、最終的にきめます場合に、団体に来ていただきまして、意見を聞いたというふうな形をとったのであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは食糧庁を追及するわけではないが、生産者団体としても農民で構成された団体ですから、農安法というものは昭和二十八年からあるわけですから、まじめな意見を述べても、全然無視されて採用されないんだからといって、そういう意見を述べてもしようがないということで、あるいはもう向こうもあきらめておるかもしれませんが、法律には、農林大臣が、この法律で定められた生産者団体、調整保管団体の意見を聞いて、その意見を尊重してきめなければならぬということになっているのですよ。ただ聞きっぱなしということはないのですよ。意見を聞いて、その意見を尊重して農林大臣は定めなければならぬということになっておるわけです。相手に意見を聞く場合、これこれの問題について、毎年同じことであっても、意見を聞きたいから、いつまでに意見を述べてもらいたいという連絡ぐらいしなければうまくないんじゃないですか。それを内輪で、ちょいちょい来ているから、もう……。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 それはお話しのように、いつも会って話をしているわけですから、話はよくわかっているわけです。しかし、法律上は、あらかじめ聞いて、その意見を尊重してやれということですから、したがいまして、価格を決定する前には必ず意見を聞きまして、それで十分尊重してきめるという形にいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その点は、あなた方だけを責めるわけではないが、私たちのほうからも生産者団体に対して、ほんとうに生産者を代表する立場で発言するとするなれば、そういう不謹慎な、最後の日に政府に呼ばれて、けっこうでございますと言って引き下がるような団体ではたよりにならぬ。これはちょうどいい機会に内容が明らかになったので、われわれとしても注意しますが、ぜひ政務次官からも注意してもらいたいのですよ。最近は、特に先般も農林省が、イモ類についてもでん粉についても、前年よりも安い価格を示して、その結果はどうなったかというと、農林省や政府は去年よりも下げる案をつくったけれども、われわれ与党・自民党としてはそれではうまくないということで、政府を鞭撻して前年同様にした、こういう宣伝が常に行なわれておるのです。そうなると、われわれの側から見ても、冷静に判断しても、最初から政府と与党がなれ合いできめる、値段は前年据え置きということの到達線をきめておいて、その間で、それでは政府のほうでこれは少し安くやってくれ、決定は据え置きでいいが、その前年同様にした努力というものは、ひとつ与党自民党の努力によるということにしてもらいたいというような、そういう与党・政府間のなれ合い政治が最近横行しておるのじゃないかというふうに批判する国民も相当あるわけです。これは決して軽視すべき傾向ではないと思うのです。あくまでも農林省として正当な試算が出た場合においては、最終的にそれがそのとおりにいかない事情があっても、ひとつ十分確信を持った態度でやってもらいたいということを私からも期待するわけですが、どうですか、政務次官、そういう傾向が少しあるのじゃないですか。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 農産物の価格の決定につきまして、いろいろ御意見承りました。やはり農安法とかあるいはまた甘味資源の特別措置法に、生産者団体の意見を徴するということがあります以上は、いいかげんにちょっと呼んでということは私はまずいと思います。今後は必ず正式に書類を出して、正式な意見を聞くということをいたしたいと思います。その他、なれ合いとかなんとかいうお話でございますが、その点は決してありません。どうか御了承願いたいと思います。

坂田英一自由民主党

○坂田(英)委員長代理 それでは赤路友藏君。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 岡田さんの芳賀君の質問に対する御答弁の中に、糖価問題で国際価格に近づく努力をしなければならぬという御答弁があったようであります。私もそう思うわけなんです。自由化されたからやっていけないのだというようなことでは、日本農業の将来というものはみじめなものだと思うから、そういった努力は当然しなければならぬ。ただ、そこで問題になるのは、いまそういった競争し得るような基礎的な条件は確かに欠けておると思うのです。だから、そういったものをつくり上げていくということに、われわれはこれから大いに精力を傾注し4いかなければいけないと思う。その間はやはり一応配慮する。その配慮がなければいけないと思うのだが、その点はどうですか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 お話のとおりだと思います。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 その答えがほしかったわけです。私の御質問申し上げたいのは、来月の二十日に決定されるというこのサトウキビの問題ですが、実は西南諸島のほうでは大体十一月の十日ごろから採汁が始まるわけなんです。そして二十日に価格が指示されますと、それからあとこまかい部面にわたる工場側との折衝があるものですから、非常におくれてしまうわけです。そこに一つの何か不安なようなものを特に持つわけなんでありますが、できるなればそういうような採汁に入る前に価格の告示をしてもらいたいというのが農民側のほうの希望なんですが、どうでしょうか、本年の場合そういうような操作ができる可能性がありますか。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 地元からの陳情も、できるだけ早くきめてほしいというような御意見がございます。その点はよく伺っております。したがいまして、私のほうも期間ぎりぎりにわざわざ延ばしてきめようという考え方はございません。できるだけ早くできるように努力をしたいというふうには考えております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 できるだけ早くということですから、ひとつそれを信用いたしまして、お願いいたします。  それから御承知と思いますが、西南諸島におきますところのサトウキビ農家の農業収入を見てみますと、サトウキビが全収入の中で四六%を占めておるわけなんです。ほとんど農業収入の半分を占めておるといっていいわけなんです。それだけに、西南諸島における農家のサトウキビに対する関心と申しますか、これはもう直接生活につながってくるので、非常なものがあるわけなんです。特に本年は十一号古風、十四号台風、それから二十号台風、こう三つの台風でかなりの大きな被害を受けておる。その上に価格が暴落するというようなことがあれば大問題だと思うわけなんです。そこで、ちょっと計算してみたわけなんです。先ほど補正予算で全面買い上げをやるつもりであるということが、百二十円というので出ておったようですが、これで計算をいたしてみますと、三十八、三十九年期の原料の協定表を見てみたのですが、この前はこれで業者と生産者の間に取引ができておるわけなんです。これでいきますと、基準ブリックスが十八度の場合、砂糖キロ当たり上白で百四十円でこのときは計算しておるわけなんです。そうしますと、それのスライド規定の中に、上白相場が一円格差がつきますと、それによって五十円プラス、マイナスが出るということになっておるわけです。そうしますと、きのうの価格が、先ほども答弁の中にありましたように、上白が百十円ですね。いま予算をお組みになっておる百二十円というので計算してみますと、そこで二十円の差が出てくるわけです。二十円出てまいりますと、この計算からいきますと一千円のマイナスになる。そうすると、昨年のトン当たりの基準相場が五千九百円でありますから、一千円これからマイナスになりますと、トン当たり四千九百円ということになる。そうすると、反当大体六トン半で計算しますと、反当たりに六千五百円の減収という数字が出てくるわけなんです。私は、これは実は百十円で計算をしまして驚いたのです。こういうことになりますから、これはたいへんなことになる。だから、単に現在の砂糖相場がこうだからというので、前期の協定と同じような計算でやられると農民は立ち上がれません。私が当初に、あなたのことばじりをとったわけではございませんが、配慮できますかと言ったのはこれなんです。計算上こうなりますからね。だから私は、おそらく来月へ入ってからお出しになる基準最低生産者価格、これの出し方というのは、相当お考えを願いませんとたいへんなことになると思う。これに対する御答弁は、これは無理ですから求めません。その点は十分配慮願いたいということです。  もう一つは、サトウキビの場合におきまする鹿児島県での生産予想はざっと七十三万トン、これが三回の台風によって被害を十一万トン受けています。それから黒糖向けがざっと十二万トン、そういたしますと、大体五十万トン程度のものが糖化される。歩どまりを一一・五%に見ますと、五万七千五百トンということになりまして、これだけのものをいま上白の価格、それから今度は生産者の立場、もう一つは工場側の立場、これを無視するわけにいきませんから、こう三者を並列していろいろ考えてみますと、やはり先ほど来芳賀君の質問に対してお答えになったように、全面買い上げということが絶対的なものになる。私は、その面では、価格の点ではとやかく言うあれは持っておりませんけれども、全面買い上げだけはぜひやっていただきませんと、もう全体的に連鎖反応を起こしまして、たいへんな事態になると思うわけです。特に主産地が離島でありますので、この点ひとつ御配慮おきを十分お願いしたいと思うわけです。当初芳賀君からも触れましたが、甘味資源法ができましてから初めてのことでありますし、この甘味法ができたということに対する生産農民の期待というものが非常に大きいわけなんです。あまり期待が大き過ぎること自体が間違いであるかもしれません。しかし、期待の大きいことは事実なんです。その期待を私は裏切りたくはない。また裏切ることは行政でも政治でもないと思いますので、その点十分ひとつ御配慮をお願いいたしておきたい。この点はもう答弁は求めません。  一つだけ御答弁願いたいことは、確かに貿易の自由化と申しますか、砂糖が自由化されたことによって、国内糖価が大きく変動する。そして下落を見ておるわけなんです。そういたしますと、当然甘味資源の原料価格の低下ということをこれによって併発する。それによって農民は非常に大きな打撃を受ける。これが現在の実情なんです。これをこのまま放置しておくということではいけないと思う。これはひとつ次官に御答弁を願わなければならぬことだと思いますが、こういうような現段階においてこれにどう対処するか、こういう考え方を、もしございましたらひとつお示しを願いたい、こういうことです。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 てん菜糖並びに甘蔗糖の価格の問題から考えましても、やはり日本の糖価政策というものにつきましては、いろいろ根本的に考えなければならない点が多々あると思います。粗糖の自由化というためにすべてそうなったというわけではありませんでしょうけれども、やはり粗糖の自由化につきましては、いまから考えますと、相当の準備をいたすべきであったのが足りなかったことは間違いありません。しかし、いまそんなことを言っても始まらないわけでございますので、やはり今後としては、国内産糖の自給度を高めるという立場から申しますと、いろいろ議論はありましょうけれども、価格の問題が一番大きいと思います。と同時に、何と申しましても、工場の合理化です。工場の合理化もされておりますけれども、肥料工場等に比べて、もっと私は合理化が徹底されるべきだという気がするわけです。その合理化を通じてコストダウンして、国際競争力を高めるべきだと考える。あるいは私の一つの個人的な考えですけれども、関税の問題なども当然考えていかなければならない問題だと思います。あるいはこまかいようなことでございますが、国内産糖の消費の増大という意味から、国内産糖と外糖との混糖でございますか、そんなことも将来考えなければいけない。いろいろ考えるわけでございますが、とにかく甘味資源法が発足してまだ日が浅いわけであります。また、粗糖が自由化されて必ずしも日がたっておるわけではありません。甘味資源対策はこれからだと思っております。今後十分お教えの趣旨を体しましてやってまいりたいと思っております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 大体御答弁願いましたので、ひとつここで少し関連する問題で、特にきょうは長官がお見えになっておりませんので、ちょっと困るわけでありますが、御答弁できるならばひとつ御答弁願いたいのです。この十日にカンショ及びカンショでん粉の価格、バでんバレイショの価格決定を告示されたわけですが、カンショをとってみますと、公表されて今日までの間に、現地価格が非常に安くなっておる。三十円というのが出た。ところが、現地は依然として二十円、二十五円という価格です。それで、なぜこういう安い価格で低迷するのかということをいろいろ私なりに調査をしてみたわけなんです。いろいろなファクターはあると思います。しかし、その一つに見のがしてならぬ面があるわけですが、それは加工者側のほうの資金難、率直に申しますと、イモ買い付けの資金がないということが、一つの価格をぐっと下げるファクターになっておる。なるほど農協にいたしましても、でん粉業者にいたしましても、昨年一応思惑といわれてもやむを得ないような買い付け方をしました結果が、非常に大きな欠損をしておる。そのためにこそ、当時でん粉の政府への買い上げということをいろいろと運動して願ったわけなんです。そういうものが今日やはり停滞しておりまして、資金難におちいっておる。特に調べてみますと、この前、政府のほうで二万五千トン予算内で買い付け、五万トンを、農協に三万二千トン、それから全澱連のほうに一万八千トンですか、保管された。この全澱連の一万八千トンの資金源は、調べてみますと商工中金なんです。八億四千万出ておるが、それ以降一銭も商工中金は出さぬ。商工中金は、調査してみますと、昨年度十四億八千万出しておるわけですね。昨年の買い付けに十四億八千万出していながら、ことしはなぜ八億四千万の、いまの一万八千トン政府の指示によって保管したものだけしか出さぬか、あとは出さぬのか、こういうことになるわけです。どうもここに一つの不安があるようなんですね。その不安というものは一体何かというと、政府が保管せよと言ったが、政府はこれを一体買い付けるのかどうか、この話がはっきりしないうちはどうも不安であるから、商工中金のほうとしても金を出せない、こういうことらしいのです。そうすると、商工中金が出さないということになると、地場の市中銀行がなかなか金を出さない。これがこうダプってきておるわけです。この資金難ということが一番大きな原因のようなんです。なお、私はただ東京におりましていろいろと情報をとって、電話で話をしたり調べておるだけでありますから、もう一つ本質的な面は握っていないかもしれない。しかし、そういうことが一つの大きな原因であることは間違いない。私はちょっとふしぎに思うのです。一般市中銀行ならばいざ知らず、商工中金にいたしましても、農中にしても、単なるコマーシャルベースでやる銀行業務じゃないのです。これが一般の市中銀行でコマーシャルベースでやるところなれば、これでいいかもしれません。そうでないはずなんです。こうしたことがそのまま放任されて、そうして生産農民が政府の指示した価格以下でたたかれておるという実情をほうっておくというのでは、これは政治でもなければ、行政でもないと思う。農林省は一体何をしておるのだ、こう言われても二の句がないと思うのです。この点に対してひとつ御意見があれば承りたいし、対処の方法をひとつお考え願わなければならぬと思うのです。

岡田覺夫農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○岡田説明員 その話は私のほうもよく伺っております。それで、まあイモの価格が下がっておる原因はいろいろあると思うので単にいまのお話の点だけではないと思うのですけれども、そういう問題が確かに影響していることも事実だろうというふうに感ずるわけです。  五万トンの問題につきましては、全販連と全澱連に抱いてもらっているわけですが、それは補正予算で買い上げるということで、農林省といたしましては補正予算の要求を出しておるわけでございます。ところが、御承知のように、補正予算がまだ確定をいたしません。こういう事情もございまして、商工中金のほうではその見通しがつかないとなかなか出せないということを申しておるわけでございます。この買い上げの問題につきましては、その後大蔵省とも折衝いたしておるわけでございますけれども、まだ確定的なところまではいきませんけれども、われわれとしてはできるだけ努力をするからということを伝えまして、商工中金に善処方をお願いしておるわけですが、商工中金のほうも、いまの段階でそれを完全に確定しろといいましても、これは政府内部の事情としてまだ確定をしないわけですから、その点については事情を了承いたしまして、できるだけ努力をいたしますということで、現在内部で検討いたしてくれております。そういう点で商工中金の回答をいま待っておる、こういう状態にございます。われわれとしましても、できるだけそれを努力をいたしたいというふうに考えております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 岡田さんのいまの御答弁、私は、公務員としての立場ではその程度と言ったら失礼かと思いますが、そうだと思う。しかし、それで便々と持っていかれたのでは農民はやり切れない。私はそれを言いたい。私はいろいろあちらこちら国政調査等で回っても感じることなんですが、公務員のなし得る仕事というものは一つの限界があると思う。これを出るということは非常にむずかしい面があるわけなんです。それから先は政治だと私は思います。だから、やはりここで農林省というよりも、政府自体がこれに対してどう対処をし、当面するそういった事態を解消するかということは、もう単にあなたのところの仕事としてでなく、政府としての政治的な一つの責任だと私は思う。だから私は、本来なればこの点は大臣にお聞きしたいのですが、大臣は無理。いま出てこいと言ったって、これは無理な話ですから、そう無理は申しておりませんので、次官がおいでになりますから、このことは次官のほうではおわかりにならなかったかもしれぬと思いますので、こういう事態にあることをひとつ御承知願って、ぜひ速急に何らかの手をお打ち願いたい。これは農林中金でありますと、もう一つ仕事がしやすかったかと思いますが、いずれにいたしましても、全澱連関係は商工関係でありますから……。しかし、これが農民に異常なショックを与えているということは事実なのでありますから、これはぜひひとつ政府として御善処願いたい。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 全澱連と全販連に保管いたしておりますカンショでん粉の五万トンにつきましては、いま部長から申し上げましたとおり、必ず買い上げる予定で、いま大蔵省と折衝しておるところでございます。ただ、その間のつなぎといたしますというか、あるいは新しい買い入れ資金といたしまして、商工中金の八億四千万円、この問題については、文字どおり事務の段階を離れて、政治の問題でございますので、さっそく大臣、また食糧庁長官と十分交渉いたしたいと思います。

坂田英一自由民主党

○坂田(英)委員長代理 松浦定義君。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 たいへん時間がおくれまして恐縮ですが、一点だけ統計調査部長にお伺いいたしたいと思うわけであります。  なお、政務次官にも最後にちょっとお尋ねしておきたいので、お残りを願いたいと思います。  きのうの災害対策特別委員会でも問題になりました、北海道の冷害に対する調査が非常におくれておる、そのことによって非常に対策が進まないということで、いろいろ議論があったわけであります。私は、そのおくれておる理由の点について、どういう点がおくれておるかということについて、関連したお尋ねをいたしたいと思うわけであります。  今度の冷害は農作物被害なんであります。しかも、農作物被害でもって激甚災害あるいは天災法の指定といったような、かつてちょっと全国的にもないような、被害が大きい。だといたしますと、その対策についてはそれぞれ関係当局においては努力をされておるのでありますが、その調査の結果を待たなければ、天災法並びに激甚災害の指定ができない。それはもうきのう農林大臣以下の説明で明らかであります。でありますと、被害農家はもちろんのこと、関係者はこの統調の調査の結果を待っておるということであります。したがいまして、十月十五日現在の調査の結果がまあ十月の三十一日にはまとまるということを聞いておりますけれども、その間における調査の実態というものについて、私は、十分な点があったかどうかということについて、一応不審な点が実はあるわけであります。したがいまして、どういうような調査の方法をされておるのか。すなわち、私のお聞きしたいのは、平常の業務としておやりになっておるのか、その他特別な対策をもっておやりになっておるのか、そろいう点をお示し願いたいと思います。

久我通武農林事務官(農林経済局統計調査部長)

○久我説明員 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  御承知のように、北海道の冷害につきましては、ただいま御指摘のとおりに、できるだけ早く調べなければならないということを考えまして、当初は実は十月一日から二日ごろに調査をしようと考えたわけであります。そうしておりますうちに、二十八日に御承知のような非常な寒冷が参りました。そこで、技術的な点から、一体これはいつ調べたらいいかということを再度議論をいたしまして、調査をいたすということになりますと、どうしても大体二週間たちませんと、特に稲は見誤る心配が非常にあるということがあったものでございますから、そこで、約二週間おそくしよう、こう考えたわけであります。御承知のように、稲につきましては、予想の調査が十五日現在でやることになっておりますから、したがいまして、この予想時に――十五日と申しましても、その前後一週間くらいの間にみな調査をいたすわけでありますから、したがいまして、その時期に被害を押えたほうがいいという時期になります。したがいまして、先生の御疑問は、普通の作況調査をやるときの時期と一緒になっておるじゃないか、こういう御疑問かと存じますが、これはたまたま稲の予想を調査いたしますそのときの時期と相重なったということでございまして、被害といたしましては、臨時調査をやるということで、実は予算措置等につきましても、手持ちにございます予算を当初配賦しておきまして、さっそくその特別の被害調査をやるための予備費等につきまして、大蔵省と交渉しております。約二百万円足らずでございますが、これは大体地方から要請しております要求をもとにいたしまして、大蔵省と目下話し合いをしておりますが、一般の経費のほうから差し操りまして出しまして、あわせてやってもらっておるわけでございます。したがって、調査そのものといたしましては、この北海道の冷害の対策をいたしますための臨時調査をやったわけでございますが、その調査が、たまたま米の予想調査をいたします――予想のときには生産量と被害と両方押えておりますが、その時期とたまたま重なりましたけれども、濃密に調査をするように指導しておる次第でございます。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 調査のそういう方法については、従来からもおやりになっておりますし、特に被害に対する調査ということについて特別なお計らいをされておることについてはわかるわけであります。特に水稲の場合は、いろいろ従来から保険制度の問題等もございますので、ずいぶん綿密な調査がされておるわけでありますが、畑作物につきましては、ほとんどいままで全作物についての調査なんということはなかったと私は思います。主としてどのような畑作物について調査の対象にされておりましたか、この点をお伺いしたい。

久我通武農林事務官(農林経済局統計調査部長)

○久我説明員 ただいまお話しのございましたとおり、従来は全作物をやっておりません。今回は全作物について調査をいたしましたが、従来やっておりましたものは、てん菜、バレイショ、ハッカ、牧草、それから豆類、これらにつきましては、被害が出ましたときには報告せいということになっております。まだいろいろの作物がございましたが、今回の臨時調査では農林省でやっておりますのは、北海道にないものは除きまして、二、三十種類のものにつきましては全部やれという指示をいたしております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 そこで、水稲の場合は、確かに品種別いろいろありましても、調査の方法というものは大体一律にいけると思うのです。畑作につきましては、いまお話しのように、非常に多種多様でありますから、特に今回の冷害というものが、たとえばビートとかバレイショとかいうものについては、主としていろいろ価格安定等の問題について基礎調査の対象になっておったものは、わりあい被害が少なかった。特に被害の多かったものについては、従来からあまり重点的な調査がされていないところで、そういう調査については非常にお骨折りがあったと思うわけであります。そこで、先ほどもちょっとお触れになっておりましたが、従来のような形でありますと、経費の面についてはとうてい足らないということでありますから、いま大蔵省に対して予算要求をされておるというふうに聞いておりますが、予算要求をされておって、現在調査は進行しておる。したがって、一般の費用を転用しておやりになっておると思うのです。   〔坂田(英)委員長代理退席、仮谷   委員長代理着席〕 たとえば二百万の予算はかかるのですから、その要求ということでなしに、必ずこれを実現をしなければならぬということで、そのことについては、調査に当たっておられる現地のそうした関係者の人が犠牲にならないように、しかもおそらく、今回の調査の結果を見ましても、何回となく再調査をしなければならぬ問題もたくさん出てくると思いますから、時間外その他の非常な激務になるかと思いますが、そういう点については、従来の例もあろうと思いますけれども、従来の例ということでなしに、特にまた特別な配慮をされていかなければならぬ、かように私は思うわけであります。まあ私ども聞くところによりますと、大体要求額に対して現在実際確定したものは一三%である、こういうように実は聞いておるわけであります。その程度では、それはやはりやらなければならぬと言いながらも、実行があぶないということになると思うので、私どもとしては、やはりいま部長がお話になりましたように、二百万の要求額については、必ず全額確保してもらうということによって、それらの対策についても十分こたえられるようにしていただきたい、このようにお願いをするわけでありますが、その見通しはどういうような方向でありますか、お伺いいたしたいと思います。

久我通武農林事務官(農林経済局統計調査部長)

○久我説明員 大体被害調査につきましては、調査のやり方もきまっておりますので、いつも予算の形はほとんどきまっております。したがいまして、その形式によりまして大蔵省に要求して、二百万ばかりお願いしておるわけでございますが、大体いつも形がきまっておりますから、非常に査定を受けて減ってしまうということはございません。でございますから、この調査の費用につきましても、いつもと同じように私のほうはいただけるものだ、こういうことですべての処置を進めるようにいたしております。ただいまお話しのございました一三%というのは、実は一番最初われわれの手持ちにしておりまして、近ごろは月々の予算になっておりますが、当初自動車の借り上げ料というようなもので大体二十数万円ばかり出しました、そのお話かと存じますが、その後も手持ちのものを北海道につきましては特にやりくりをして、作況調査も十分にいたさなければなりませんので、特別に北海道の事務所に対しましては、ほかの全般の中からやりくりして、すでに交付をいたしていっております。したがいまして、後ほど要求が通りましたならば、予算の振りかえをしてやるか、あるいは予備費でやるという場合もございますし、たとえば今日はいろいろ予算の節約ということも全体としてしなければなりませんので、そういう中から流用していただけることになるのかわかりませんが、いずれにいたしましても、ただいま申しましたような金額の費用というものは、北海道の四事務所に対しては配付するということで進めております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 私の聞いたところでは、先ほどお話しのように、十月十五日現在で北海道の四事務所に二十四万三千円だ、こういうことでありますから、やはりいまのお話のように、その後いろいろな予備費を流用し、最終的には要求の二百万は確保して努力をする、こういうふうに理解をしておきたいと思いますが、いずれにいたしましても、この調査が十分であることによって対策が早期に確立できるわけでありますから、ぜひひとつ御努力を願いたいと思います。  そこで、私どもは、非常に従来と違って、これはこないからたいへんだということで、調査に十分な点が欠けては困りますので、いまの部長の御要請に対しまして、政務次官からも、ぜひ大蔵省に対しては早急にこれを確定し、善処するようにということで、お願いをしていただきたいと思いますが、この件についてひとつ御意見を承っておきたいと思います。

舘林三喜男自由民主党農林政務次官

○舘林説明員 松浦委員の御要望はもっともでありますので、ぜひ農林省といたしましても努力をいたしたいと思います。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長代理 本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十八分散会

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