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46回国会衆議院1964/05/06

農林水産委員会 第43号

発言数
141
登壇者
17
会派数
3
開催日
1964/05/06

会議録

高見三郎自由民主党

○高見委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  この際、農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。赤城農林大臣。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 御報告を申し上げて御了解を得たい点、二、三ございますので、ただいまから申し述べておきたいと思います。  畜産関係、ことに酪農の問題につきまして、再度、当委員会その他におきまして、酪農振興法の改正案を提案いたしたい、こういうことを私申し述べておったのでございます。ところが、いろいろ検討いたしております途中におきまして、なお根本的に成案を得て提案すべきものだというふうに考えました。でありますので、酪農振興法の一部改正の提案を差し控えたい、こう思うのでございます。  実は、酪農振興法の一部改正につきまして、一つの成案を得たのでございますが、それは、いろいろ検討いたしましたが、現在、学校給食になま牛乳を中核として、いままでのような余剰生牛乳を給食に持ってくるということでなくて、なま牛乳を主体とした学校給食に方針を切りかえる、こういうことを申し述べておりました。事実そのとおりに行なうことに間違いはないのでございますけれども、そういう意味におきまして、学校給食に関する問題を酪農振興法の一部改正法律案として提案いたす準備をいたしておったのでございます。それにつきましては、計画性を持つこと、国がこのなま牛乳による給食につきまして援助をするといいますか、助成をする、こういうような規定を入れようと考えておったのでございます。もう一つは、なま牛乳の取引の安定のための補完的措置を講じよう、こういう二つの問題を含めて、酪農振興法の一部改正法案を出そうと、実はある程度の成案を得たのでありますけれども、私自身といたしましても、何かこう根本にまで触れ得ないで、まあびぼう的といいますか、そういうような案のきらいなきにしもあらず、こういうふうに考えましたので、実は成案を得ましたけれども、今国会に提案することはひとつ差し控えようじゃないか。そのかわり、酪農の安定的発展や国民の体位向上、そういう意味におきまして、もう少し突っ込んだ案を検討さしておりますので、その検討の結果を次の国会までにまとめて、もう少しいい案でやっていきたい、こう思いましたので、せっかく成案を得たのでございますけれども、いま申し上げました内容だけではあきたりませんので、酪農振興法の一部改正案を今国会に提案することを差し控えようじゃないか、こういうふうな気持ちを持っておるわけでございます。  しからば、酪農基本対策をどういうふうに検討しておるかということでございます。省内におきましても、これは機構改革に基づくものじゃございませんけれども、この対策につきまして、事務的にも検討を加えるようにということで、審議室的なものを設けて検討をいたさしております。  今後におきまする酪農振興の方向といたしまして、三十七年五月に重要農産物の長期見通しをつくりましたが、それによりますと、四十六年に、牛乳乳製品の総需要が三十四年の三・六倍から四・九倍になるということが見込まれております。こういう見通しをなおさらに固めていきたい。この需要の見通しにつきましては、欧米先進国の比率に比べますれば、十分の一以下にすぎませんけれども、今後も、国民所得の向上に伴い、相当の伸びが期待できると思います。そこで、需給の見通し等をさらに一そう固めていきたい。  あるいはまた、貿易の自由化との関連も相当考えなくてはならぬ段階でございます。御承知のように、現在、生クリームとかナチュラル・チーズ、カゼイン及び乳糖の一部の輸入が自由化されているほかは、乳製品につきましては輸入制限が行なわれております。日本の乳製品の国際競争力はきわめて弱いので、近い将来これを自由化することは困難でございます。しかしいまガット国際会議等も開かれておりますが、こういうものを通じ、輸入量も増大するという国際的要請が強まることが予想されます。また、国民栄養の見地からも、牛乳、乳製品の豊富安価な供給をはかる必要があります。こういう関係か乳製品の国際競争力を強化する一方、国際情勢の進展に対処する措置を講ずる必要もあろうかと思います。  また、第三の問題といたしましては、将来における牛乳生産の方向でございますが、御承知のように、乳製品につきましては国際競争力はきわめて弱いのでございますが、飲用乳につきましては国際的な競争の影響というものも少ないのでございます。輸入の影響はもちろん少ないのでございますので、今後の方向として、飲用乳の消費の増大に対処して、生産、流通対策を進めることが一そう必要であると思います。そういう関係から、草の資源が豊富に利用でき、低廉な牛乳生産が可能な適地での生産を中心に、生産の合理化対策を進めるとともに、市乳地帯の余った牛乳についても、乳製品の合理的生産について配慮するというような方向をとっていくべきではないかというふうなことを検討いたしておるわけでございます。  ことに日本的な酪農の育成でございますが、欧米先進国のように大農的な酪農をやりたいとは考えましても、他の農業関係と同じように、土地の制約が非常に強いので、なかなかそういうものに持っていくということは困難であろうと思います。そういう意味におきまして、飼料及び牛乳の高位生産に基づく集約的な酪農を目標として育成する必要があるのではないか、こういうふうに考えられますので、そういう方向に進めていくということ等も検討いたしておるわけでございます。  第二に、生産対策としていろいろな問題点がございます。まず、飼料作物を作付し得る土地の余裕が少ないこと、山林原野、未開発の土地の利用が入り会い権等の関係で進まないこと、農地の流動性が乏しいこと、こういうことのために、多頭化、飼料作物の増加がきわめて困難であるというような事情、酪農の生産性が、果樹とか蔬菜とか稲作に比べましてまだ低位にあるというような事情、また酪農の歴史がわりあいに浅い、こういうような事情、こういう問題点を検討いたしまして、生産対策の基本的な検討の方向として、価格流通対策と相補完しながら、育成すべき地域別酪農経営類型の設定、適地に対する施策の集中、あるいは飼料基盤の確立とか、酪農経営技術の集中応用、こういう点に検討を加えていきたいと思っておるわけであります。  さらに、価格流通対策でありますが、一番当面的にも問題になっております現行の価格政策及び流通機構の問題点といたしまして、いまの場合、酪農経営の安定をはかることと、なま牛乳の製品が市場で過不足なく吸収されることを確保することとを、一連の価格関係で同時に実現しようとすることに無理がありますので、何らかの方法によってこの無理を解決する必要があるではないか。それから、なま牛乳の用途別仕向け率及び生産費に地域差がございます。また、乳業者が生産者に支払い得る価格は用途別に異なる事情もありますが、こういう関係で、原料乳価格の下ささえの効果しかいまのところ畜安法で持っておりません。さらに飲用乳に直接の影響を及ぼさない制度となっていることと相まって、多数の酪農民にとって関係の薄い制度となっております。あるいは開放経済体制の問題に対処し得ない制度となっておる。こういう面が現行価格政策の問題点になっておると思います。  流通機構の問題点といたしまして、共販体制の未整備であること、乳製品工場の規模が零細であるということ、飲用牛乳の小売り段階において配達ルートが錯綜しており、経費がきわめて高いというようなことがございます。  そこで、価格流通対策検討の方向といたしまして、農家の再生産を補償する価格と市場が牛乳を吸収し得る価格とが必ずしも一致しない事態が考えられますが、これを調整するための方途を、可能な財政負担の方法、その方法に応じたなま牛乳の取引機構の問題等を含めて、たとえば一元購入販売機関を通じての不足払い制度というようなものについて検討する必要があるということにかんがみまして、検討を進めさしておるわけであります。あるいはまた、五頭以上経営の生産費に基づいて生産者価格を決定する方法等につきまして、将来の育成の重点となるべき一定水準以上の経営者に焦点を合わせた対策を考えてみたらどうか、こういう検討をいたさしております。あるいは加工に向けざるを得ないなま牛乳生産量の過大な増加を抑制するとか、あるいは地域的には、市場からの距離に応じた酪農立地を誘導する観点と、自給飼料の開発に適した地帯の不利を補正する観点とを調和させるというような点、また財政負担の効果が確実に消費者にも及ぶような制度の検討、また国際情勢の推移に即応し、国内の価格政策にマッチした乳製品の輸入対策が講じられるような制度、たとえば一元輸入機関によるプールの制度というようなものがはたして適当であるかどうか、またそういうことができるかというような検討をいたさしております。  流通対策検討の方向としては、価格安定制度として生乳の一元的購入販売機関を設置するならば自動的に解決いたしますが、それ以外の制度をとる場合でも、何らかの調整のための制度を設けることが考えられるかどうか、あるいは乳業工場の整備統合等につきましての措置を検討する必要があるのではないか。また、小売り段階の経費節減について検討する必要があるのではないか。  いま申し上げましたように、いろいろ検討事項を申し上げたのでございますけれども、こういう検討につきまして、実はまだ結論を得ていない次第でございます。結論を得てないままに、いまの牛乳取引あるいはまた学校給食になま牛乳を主体として進めていく方針を酪農振興法の一部改正案として提案しようかというふうに考えたのでございますけれども、当初申し上げましたように、これはもっと根本的に検討して、時期的にはおくれますけれども、その時期を待って法案を出して、御審議を願うのが適当であろう、こういうふうに考えましたので、今回酪農振興法の一部改正としてなま牛乳を主体とした学校給食という面だけで提案するのは差し控えて、もっと突っ込んだ検討をいたしてから提案をいたしたい、こういうふうに考えましたので、再々、学校給食の問題につきまして、酪農振興法の一部改正ということで提案をいたしたいということをこの席から申し上げておいたのでございますが、それを取りやめにいたしたい、こういうふうに考えておりますので、御了承をお願いいたします。  次に、てん菜の最低生産者価格等を決定いたしましたので、そのいきさつを申し述べたいと思います。  三十八年まきのてん菜の最低生産者価格は、旧てん菜生産振興臨時措置法によりまして定められておりました前三カ年、すなわち、三十五年から三十七年のてん菜の最低生産者価格の平均値、それを農業パリティ指数によって修正した価格が五千八百二十六円となっております。この五千八百二十六円を基準といたしまして、三十八年まきてん菜の生産費五千九百十九円、そのほか、競合作物としてバレイショの粗収入を考慮し、特に附帯決議にもあります三十八年まきてん菜の取引価格に関する農林大臣の勧告価格六千五百円及び勧告に至るいきさつ等を十分考慮して、六千百五十円といたしまして、四月三十日に告示いたしました。  第二に、三十九年まきてん菜の最低生産者価格でございますが、政令の付録算式に基づきまして、三十八年まきてん菜の最低生産者価格を農業パリティ指数により修正した価格が六千三百円になっておりますが、その六千三百円を基準といたしまして、三十九年まきてん菜の推定生産費、すなわち、前年のてん菜生産費を農業パリティ指数により修正した額でございますが、それが六千二百七十三円となっています。そのほか、競合作物としてバレイショの三十九年推定粗収入、内外糖価の推移を考慮いたしまして、特に甘味法成立の実質的初年度であること、粗糖自由化に伴って農民の生産意欲に支障を来たすことのないよう措置する必要があること、及びすでに自主的に取りきめられました取引価格がありますが、これが六千八百円になっております。それから参議院の農林水産委員会の附帯決議等を尊重いたしまして、六千四百五十円と決定いたしまして、三十八年まきてん菜の価格と同時に告示いたしました。この価格は、その他の経済事情等もしんしゃくいたしたのでございますけれども、市場の糖価等にも大体マッチしているようでございます。  以上のように時間的な制約もありまして、決定したわけでございますが、大方の御納得が得られるものと考えられます。  なお、甘味法施行のため現在準備中のものは、一つは地域指定の問題でございます。二つは審議会の人選その他でございます。  以上、甘味資源法に基づきまして、てん菜の最低生産者価格を決定しましたいきさつ等につきまして御報告を申し上げて、御了承願いたいと思います。  第三に、現在問題になっておりますカンショでん粉価格が非常に下がってきている問題でございます。この問題につきましては、一生産者団体でありますところの全販連及び加工業者団体であります全澱連が、六万五千トンの共同保管を行ない、また政府といたしましても、原料イモ代金のための借り入れ金返済期限の延期等の金融措置のあっせんを行なってきております。しかし、四月中旬以来、カンショでん粉は、農安法の基準価格である千六百八十円を割るに至りましたので、政府買い上げを行なうべく、数量につきまして目下検討中でございますので、近くその実現をはかりたい、こう思っております。  以上、三点につきまして御報告を申し上げて、御了承を願いたいと考える次第であります。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 質疑の通告があります。これを許します。芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ただいま農林大臣から三点にわたっての御報告を承ったわけでありますが、その報告に基づいて、主要な点だけをお尋ねして、事態を明らかにしておきたいと思うわけであります。  第一の点は、酪農振興法の改正の問題でありますが、これは、大臣も、しばしば当委員会において、今国会の会則中に政府として改正案を策定して、提案するようにつとめるという言明があったわけでありまして、われわれもそれに対しましては期待しておったのであります。それは社会党のほうからすでに学校給食法の関連による、いわゆる学校給食用の国産牛乳に関する法律案というものを提案しているわけでございまして、政府の酪振法の改正案が提案された場合に、同時的にこれを審議して、少なくも学校給食の制度の中において、恒久的な牛乳給食の態勢を確立するということを方針として定めておったわけでありますが、この政府案が提案されないということは、まことに遺憾であります。提案を思いとどまった経過については、大臣から御説明があったわけでございますが、今日までわれわれが新聞等を通じて承知した点によりますと、政府としては、酪振法の改正案というものをまとめられて、それを提案する事前の措置として、与党自民党の政調会にそれを提示しましたところが、あまりにも改正案の内容が貧弱であり、これではせっかく提案しても、すでに社会党のほうから国産牛乳給食法が出ておるので、それと比較されるようなことになると、これはたいへんなことになる、こういう内容のお粗末なものであるならば、むしろ今国会の提案は見合わしたらいいじゃないか、こういうような与党側の注意を受けて、農林大臣もついに思いとどまったというふうに私どもは承知しておるわけでございます。これは裏話に属する問題かもしれませんが、この提案を中止したということについては、関係農民としても、また学校給食関係においても、大きな関心と期待を寄せておった問題でありますので、その点についての事情をできるだけ明らかにしておいてもらいたいと思うわけです。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 この委員会におきまして、芳賀さんから前に質問がありました酪農問題は、非常に大きな問題で、もっと根本的に考えなくちゃならぬということを申し述べたと私思います。ところが、私も酪農振興法の一部改正で法案を提出するという約束をいたしましたので、その案を逐次練ってきたのでございますが、いまお話しのように、与党ばかりでなく、私自身も、どうもこの案にあまり根本的なものが含まれておりませんので、これを出していいものかどうか迷ったのでございます。しかし、政府内部におきましては、なかなか問題がありました。たとえばなま牛乳に対して援助する、財政的負担をするという規定を入れましたので、率直に言うと、大蔵当局などの抵抗がありました。ありましたが、そんなことを言っていたら困るということで、大蔵当局等も納得いたしまして、援助するという条項などを入れたわけであります。でありまするから、学校給食の問題等は、次の国会まで待っても大体この程度のものじゃないか、すなわち、長期的な供給目標とかあるいは供給量を決定したら公表するとか、あるいは政府が援助するというようなこと、生牛乳に根本方針を切りかえる、こういうことは来年を待たずして、酪農振興法の一部改正として今国会に提案してもいいんじゃないか、こう思いましたので、実は不満足ながら提案しようかということまで考えておったのでございます。どうもいろいろ何回も振り返ってみまして、それだけのものでは酪農振興法の一部改正という名前に値しないような感じをまた持ちましたので、与党のほうにも相談をいたしましたところ、いまお話しのように、与党のほうでもあまり気乗りがせぬ。こういうようなことでございますから、私もメンツにとらわれることなく、いいものをつくって御審議を願ったほうがいいんじゃないか、社会党の案もなかなかいいものがあるようでございますので、こういうものを参考にして練り直したほうがいいじゃないか、こういうように考えまして、そういたしました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大臣から率直な御答弁がありましたから、深く詮議する考えはありませんが、ただ、現行の酪振法を改正する場合の重要点としては、第一の点は、酪振法の中に定められておる生乳の取引あるいは価格に関する交渉契約の条項規定が、いまの実情になかなか合致しない点が多いわけです。昨年も大臣がいろいろ御苦心なさって、中央調停にこれを持ち込んで、最終的な決定をされた経緯もありますが、こういう点は現在の酪振法の不備に起因する点だと思うわけです。ですから、文書契約をやる場合でも、あるいはまた乳価の交渉を生産者とメーカー側が行なう場合においても、対等の立場で交渉が進められる、そして一方的にのみ納得できるという形でなく、客観的に見てもまあこの程度というような価格の交渉が自主的に行なわれるということが一番望ましいわけでございますが、それができがたい場合は、まあ知事の権限によるあっせん調停の段階もありますが、最終的には、中央において農林大臣の指導のもとに中央調停審議会においてこれを調停するとか、しかし、それがなお不成立に終わるような場合には、やはり法律の根拠に基づいて、大臣の権限によって勧告を行なうとか決定させるというきめ手がないと、どうしても交渉が長引いたわりに成果が上がらぬということになるわけですから、こういう点については、今回の改正を機会にぜひ明確にしておくべきであるというふうにわれわれは考えておったわけでございます。  それから学校給食の問題については、われわれの考えとしては、酪振法の中で牛乳給食を打ち出すということは、いろいろな点で問題があるわけです。ですから、むしろ明確に現在ある学校給食法を基本にして、この実行法として国産牛乳の給食法というものを制定いたしまして、これに基づいて行なうということのほうがいいではないかという考えで、社会党としては、御承知のような法案を提案したわけでございます。  ですから、この二点が酪振法政正に対する期待であったわけでございますが、これが政府から指案されないとなると、相当時間的に、早くても次の通常国会まで延びるということになるわけですから、その間、大臣が言われたように、政府としても熱意を持って、与党自民党にさえも批判された、そういう内容の貧困なものであればあるほど、十分事務当局を鞭撻されて、次の通常国会には期待に沿った、野党のわれわれから見ても同調できるような、そういう成案を得てぜひ出すようにすべきでないかというふうに考えるわけですが、その点に対してはどうお考えですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 問題点は、集中すればいま御指摘の二つであったと思います。そのほかに、なお酪農の振興につきましてもっと考える点があると思いますので、先ほど申し上げましたように、農林省内では審議室のようなものを設けまして、私が申し述べたようなことの検討を命じております。でありますので、私は、次の通常国会には必ずもっと突っ込んだもので御審議願える案を出し得る、こう思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで、次に、お尋ねしておきたい点は、昭和三十六年に、学校給食制度調査会なるものが、文部大臣に対して給食制度に関する答申を行なっておるわけなんです。これは大臣も御承知と思いますが、その中に、国産牛乳による学校給食の実施についてもう答申が行なわれておるわけですが、この答申によりますと、この学校給食の中において、特に国産牛乳による牛乳給食をすみやかに全面的に行なうべきである、計画的にこれをやる場合は、小学校については、昭和三十七年を出発点にして三十九年までの三カ年間に全国の小学校に対して全面牛乳給食を行なうべきである、それから中学校については、三十九年度から四十一年度までの三カ年間に全面的な牛乳給食を行なうべきである。ですから、義務教育学校に対して六カ年間に全面給食をすべきであるという点でありまして、特に経費の負担等については、完全給食にすると国庫が全額負担するということは不可能であるので、これは二分の一国が負担ということでいくべきであると思うが、少なくとも諸外国の例を見ても、牛乳給食についてはほとんど国の負担ということになっておるという実例もあるので、この牛乳給食のみについては国家負担ということで、国家だけで全額が負担できない場合には、公費負担——公費ということになれば、国と地方公共団体と合わせたということになるわけですが、国家負担ないし公費負担で行なうべきである、こういう答申が三十六年にされておるわけです。だから、われわれが見ましても、当然政府はこれを尊重して実施すべきであると考えますし、また社会党の提案によっても、三十九年度から四十一年度までの三年間に全面実施する、そして全額国庫負担という内容の法案でありますが、これらの調査会の答申等について、政府としてはどういう態度でこれを尊重して、将来にわたって実行する意思であるか、この点についても農林大臣から明らかにしておいてもらいたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 ただいまの三十六年の学校給食に関する答申でございますが、その計画等につきましては、ミルクという意味において、なま牛乳ばかりでなく、脱脂粉乳等も含めておるというふうに私は聞いております。しかし、それはそれとして、私どもはなま牛乳に切りかえていこうということでございますから、その計画等にしたがってやっていけるように、極力なま牛乳に切りかえていくことを進めます。また、この補助といいますか、国あるいは地方団体の負担等につきましても、先ほど申し上げましたように、今度出そうとした法律等にいたしましても、財政当局に難色がありましたが、ぜひこれは補助をすべきだということで、こういう規定を入れるまでに一度了解を取りつけたような事情もございます。その額等につきましてまだ問題はあると思いますけれども、量にいたしましても、あるいは補助の額にいたしましても、極力父兄の負担が少なくてやっていけるように進めていきたい、こう考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、大臣が先ほど述べられました価格問題です。価格問題ということになると、現在は畜産物価格安定法というものが中心になるわけでございますが、これは今年の畜産物価格審議会においても、当委員会からは長谷川理事、谷垣理事、私も出ておりますが、審議会で問題になった点は、一つは、現在の法律では生産された生乳全体を対象にしていないわけですね。用途として乳製品の原料になる牛乳だけを法律の対象としているところに問題があるわけでございまして、これは畜産物価格安定法を抜本的に改正する必要に迫られているわけですが、その場合は、単に原料乳という限定された対象ではなくて、これはやはり生乳全体を法律の対象にして、これの価格並びに需給の安定をはかるということにしなければ、法律の運用が麻痺してできないと思うわけです。ですから、この点に対する改正については、農林大臣としていかように考えておるかという点が一つ。  もう一つは、審議会が終わった直後、大臣から三十九年度の原料乳あるいは乳製品とか畜肉の価格決定の経過の御報告がありましたときにも、いささか触れておいたわけでございますが、やはり牛乳にしても、あるいは畜肉、乳製品にしても、価格決定についての一貫した算定の方式がいまだに確立されておらぬわけですから、この点については、速急に算定の方式等についても納得のできるような算式を策定されて、そうして次回の審議会から十分取り組めるような形にすべきであるというふうに考えるわけでございますが、これに対しての大臣のお考えを承りたいと思います。  もう一つは、現在の畜産振興事業団の運営というものは、どうも積極性を欠いておる点が多々あるわけでございますから、これらの運用についても、根本的な手直しをする必要があるのではないかというような点が、今後畜安法を改正する場合の主要な問題となるわけでありますが、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 価格の問題につきましては、乳製品ばかりでなく、牛乳を主として考えるべきじゃないかということにつきましては、私もそういうふうに考えております。これが第一点。  それから第二に、価格算定方式がきまっておらぬじゃないか、こういうお話でございますが、これにつきましても、酪農の生産性の向上を阻害しないような価格水準をきめていかなくちゃならないと思います。生産費を見る場合に、どの程度のものを基準としてとるかというようなことも検討の問題だと考えます。また、統計そのものにも非常にまだ十分でない点もございます。それは抜きにいたしましても、一定水準のものをとりまして、価格算定のある程度の方式といいますか、そういうものをきめていかなくちゃならぬ、こう考えております。  第三に、畜産事業団の運営でございますが、これも私気がつきまして、いろいろいま検討いたしております。運営の問題、人の問題、いろいろございます。非常に重要な役割りを演じておる事業団でございますので、ほんとうに十分に働き得るように、機能を発揮し得るように仕向けていくために、せっかくただいま研究いたしております。そういう現状でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、飼料政策の問題ですが、これも畜産の制度全体を検討する場合には重要な問題になるわけでございますが、現在飼料需給安定法というものがあるわけです。これもやはり早期に抜本的な改正をする必要に迫られておるわけです。先般当委員会においても、土地改良法改正案の審議をしたわけでございますが、今度の改正によって、土地改良法に基づいて、草地の造成改良が事業として行なわれることになったわけで、一歩前進ともいえるわけですが、しかし、われわれとしては、むしろ、土地改良法と切り離して、草地造成法であるとか、そういう単独法によって強力に行なうべきであるというふうに考えておったわけです。  それで、今後の問題になりますが、たとえば林業基本法が政府から提案されておりますし、社会党からは森林基本法を出して審議に入ることになるわけでございます。最近、特に与党自民党のほうでは、何か国有林を無計画に開放してやるというような宣伝とか動きが相当活発になったようでございますが、林業問題は言うまでもなく、これはやり方いかんによっては、百年の計を誤るようなことにもなるわけでございまして、政府としても軽々にそういう軽挙盲動に応ずるようなことはないと思いますが、やはり今後畜産との関係あるいは草地との関係等を考えた場合には、現存する国有林の高度利用ということは、当然真剣に考えなければならぬ点になると思うわけであります。それからまた、現在は濃厚飼料がほとんど輸入に依存しておるというような点から脱却するためには、草資源の開発あるいは確保ということが重要な問題になるわけですが、特に飼料の流通とか価格面の安定ということに対しても、積極性を非常に欠いた行政が行なわれておるわけですから、こういう点についても、総合的に制度の改正とか制度を新たにつくるという事態に迫られておると思います。この点も、大臣が先ほど言われた畜産政策全体の問題として、たとえば酪振法の根本改正とか、畜安法の改正であるとか、飼料関係の制度の確立ということを、総合的にこれはどうしてもやる必要があるではないか。そのために若干の時間が要るということであれば、われわれも了承できるわけでありますが、この点についてはいかようにお考えでありますか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 お話がありました自給飼料を増すために草地を造成するということでは、いまお話しのように、土地改良法の対象としても相当大きく取り上げておる次第でございますが、これは畜産と非常に関係がございます、そういう面で、輸入飼料が大部分を占めておるような現状を是正する意味におきましても、草地を造成して自給のえさをつくっていくということを強力に進めたいと思います。これは土地改良のほうで大きくやる場合には、そのほうにどうしても主力が注がれると思うのです。しかし、畜産との関係というものは非常に密接でございます。畜産の関係とにらみ合わせながら、これは強く進めていきたいと思います。  なお、それに関連いたしまして、国有林の開放でございますけれども、私は、いまの御注意もございましたように、構造改善とかあるいは草地の造成とか、そういう面に関連のあるもの、こういうものを開放していくというような形で、いたずらに個人に開放していくというようなことには慎重を期さなくてはならぬ、こういうふうに考えております。国有林につきましては、部分林制度なども相当考慮していかなければならぬと考えておりますが、開放といいますか、払い下げ等につきましては、慎重を期しながら、農業あるいは畜産等に寄与する面に活用していきたい、こう考えております。  それから、需給安定法による輸入飼料が非常に多いのは、いま御指摘のとおりでございまするし、この操作につきましても慎重を期さなくてはならぬ面が多いと思います。いろいろ問題点といいますか、指摘を受けているといいますか、そういう点もございますので、いろいろ疑念を抱かれないような操作をいたしていきたいと思います。この価格等につきましては、前に芳賀さんの御質問に答えたと思いますが、現在より上げない方針で進めていきたいと思います。また需給にどういうふうに弾力性を持たせていくかということ等につきましても、よく調査をいたして誤りなきを期していきたい。そうでないと、価格の面にも非常に影響いたします。こういうことも考えて、弾力性あるいは操作の対象の範囲等も十分検討して万全を期していきたい、こう考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 きょうは時間の都合で、問題の提起だけにとどめておきますが、もう一つ、乳製品関係の自由化の問題ですが、ナチュラル・チーズについては、もうすでに自由化がずっと進められて、今年度あたりは五千トン程度のナチュラル・チーズが輸入されると思うわけでございます。これに引き続いて次第に乳製品の自由化という問題が前面に出てくるわけでありますが、こういう点に対して、やはり政府としても明確な態度を示しておく必要があると思うわけです。それは、たとえば先般わが国もOECDに加盟いたしましたし、また、現在ケネディ・ラウンドといわれる関税一括引き下げの問題等もガットの会議の課題になっておるわけですから、どの国においても、やはり農業に対する保護政策というものを相当重要視して取り上げておることは、大臣も御承知のとおりですが、諸外国に比べると、わが国の政府の農業保護の態度が一番消極的であるということは、大臣も否定できないと思います。ですから、こういう点についても、やはり長期的な計画とか政策というものを明らかにして、わが国の農業発展の進路を誤らないようにぜひしてもらわなければいけないというふうに考えておるわけですが、こういう点に対してはいかようにお考えになっておりますか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 大局から見まするならば、だんだん自由化に追い込まれるという傾向だと思います。でありますので、何といたしましても国際競争力を高めていくということが根本だと思いますが、これは急速に行なわれるものではございません。ことに酪農品等につきましては、国際競争力も弱く、またこれを強めていくというのも短日月にできるものとは考えられません。なま牛乳は、これは輸出、輸入というものがなかなか困難でございますから、わりあいに国際競争力の範囲外に立ち得るのでございますが、乳製品につきましては、国際的に自由化されるということになりますと、日本の酪農業に対する影響は非常に大きいわけでございます。でございますので、いま御指摘のナチュラル・チーズとか、生クリームとか、あるいはカゼイン等は早いころに——早いころといっても何十年前ではございませんが、自由化されてきておりますので、これはいたし方ないと考えております。これからの乳製品の自由化につきましては、当分これはでき得ないものだ、こういうふうに私は考えております。農産物全体等につきましても、それぞれ一つ一つについての検討を加えております。その加えておる中におきましても、酪農品等につきましては、これから当分自由化すべきものでない、こういうことで、国際会議等におきましても日本農業の立場を強く主張するように、実は、この間経済企画庁長官などが出るときに、会議の席でもそういうふうに要請いたしておりますし、経済閣僚の会議等におきましても、日本の農産物等につきましては慎重を期するようにという要請があったのでございます。御趣旨のような気持ちで私も進めておりますので、そういうふうに御了承をお願いしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、最近飲用乳の値上げの気配があるようですが、これは政府として全然関知しない問題ではないと思うわけです。われわれの見解としては、たとえば三十九年度における原料乳価等は、これは一升当たりにすれば二円最低価格が引き上げになったような事情もあるし、それから市乳にしても、飲用乳の原料であるいわゆる生乳価格が高いということは決してだれも考えていないわけですからして、生乳の価格が妥当な価格に引き上げられて、それを原料にして乳製品の価格が適正な値上がりを示しておりますし、あるいは飲用乳が適当な幅で上がるということは、やむを得ないことだと思われます。あくまでもしわ寄せを農民に負荷するということは避けなければならぬ問題ですからして、やはりそこに価格問題の困難性というものがあると思うのです。新聞等においても、市乳値上げの動きがあるということは、われわれも関心を持っておるわけですが、これに対して政府としてどういうような方針で臨むのか、その点をこの機会に明らかにしておいていただきたいと思います。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 私どもも、いまのお話のように、生産者の生乳の売り渡し価格が妥当に上がり、その結果消費者の価格もある程度上がる、こういうことならば、まあまあ自由取引であるからいたしかたない面もあろうか、こういうふうに考えておりますが、そうでなくて、ただ消費者価格だけが上がるということになると、消費者物価の関係からいいましても、好ましいことではございません。ただし、これを押える手というものは実は持っていないわけでございます。持っておりませんが、好ましいことではございませんので、自粛を要望している次第でございます。前半お話のように、消費者物価が生産者価格のほうにいい影響を持ってくるようなことならば、私どももある程度これはがまんするといいますか、あるいはまた生産者の価格が上がってきて、消費者の価格が幾分上がらざるを得ないという形ならば、幾分まあまあという気持ちもいたしますが、そういう関係がない場合には、ちょっと自粛してもらわなければならない、こういうふうに考えて、自粛を要望しているわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 この点だけはあまり抽象的な答弁では質問した意味がないわけです。ですから、これは局長からでもいいですが、とたえば市乳の値上げが行なわれるとすれば、いつごろからこれをやることになるのか、値上がりした場合には、その値上がり幅というものは、生産者の乳価に対してはどの程度に配分されるか、あるいは小売りのマージンとかメーカー側のマージンにどういうふうに配分されるものか、そういう点を農林省としても確認しない限り、まあまあ主義じゃ済まぬところだと思うのです。この点は局長でもいいですから、この場合はどうか、そういうときにはこれを押えて値上がりを防ぐのか、これは生産者擁護のためにこの程度は指導的に許容するのか、それらの点をできるだけ明らかにしてもらいたい。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 基本的な態度としましては、いま大臣からお話がありましたような趣旨で、私どものほうにも大臣から、現在の消費者物価の実情から見て、不当な末端飲用乳価格の値上がりは抑制をするように指導せよということで、私どもは、大臣からお話が出ましたように、有権的に抑制する手を持たないのでございますが、不当な値上がりについては、それを自粛する、慎重な態度をとるように指導をしたい。またそういうつもりで、現在お話のように、牛乳の小売り価格の改定の動きが見られますので、主要なメーカーについて、値上げをしようとする理由は何であるか、その根拠はどういうことであるか、また東京都の小売り団体についても、値上げをする理由、またその根拠について、目下説明を求めておるのでございます。そういう段階でございますので、値上げを前提といたしまして、どういうような配分が正当であるかということを私がここで明確に申し上げる時期ではないと思うのでございますが、それぞれもしも値上げをするやむを得ない事情があるということになりますれば、その裏の事情、特に従来から大体関東におきましては三八、九%というものが生産者、約二五%がメーカーのところでのコスト、配給コストが三五%というような、一つのメルクマールと申しますか、一つのめどもございますので、これまたわれわれが行政的に介入をいたしまして決定すべきものでございませんが、指導上は、それらのことを考慮に入れて、それぞれ現在の状態において最も苦しいといいますか、給付をより一そう求めるべき必要があるというところに、その値上がりによる分配が循環的に行なわれるというように指導をいたしてまいりたいと思います。ただ、さように申しますことが、直ちに値上げを容認するとかというようなことに理解をいたされますことは、現在の段階では私としては立場上非常に困るのでありまして、一方そういう立場からは、不当な値上がりについてはこれを避けるように指導せよという大臣の基本的な御指示を守っていく趣旨で、公平、公正な立場で指導したいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 大臣の答弁なら、不当な値上げを防ぐということはいいのでありますが、局長まで大臣と同じような答弁をするのではこれはおかしいのではないか。大臣答弁と局長答弁とは、少し重みが違っていないといけないと思うのです。私の聞いているのは、押えるわけにいかぬといったって、畜産局長として全然関知できないわけでないでしょう。畜産局長が知らぬ間に値上がりしちゃったという事態はないでしょう。私たちは絶対上げてはならぬと言っていないのです。こりかたまって、これは公共料金に準ずるから値上げさせぬといっても、結局実態が生産者を犠牲にして値上げしないということであれば、これは了解できない点なんです。ただ問題は、飲用乳の場合は単位が一合びんです。それから大臣が原料乳の決定をされたのは一升単位で、一升についてわずか二円しか大臣は値上げしなかったわけです。一升五十五円です。われわれの理解しているところでは、市乳の値上げをする場合は、大体一合について二円程度値上げが行なわれるのではないか、こういうことがすでに二週間くらい前から中央の各新聞に伝わっているわけです。そうなると、市乳については一合二円上げる、生産者の牛乳については一升二円で押えるということになると、これはまことに均衡がとれないことになると思うのです。結局、市乳は、一合二円ということになれば、一升二十円ですからね。だから、二十円上げた場合は、一体その配分をどうするかということは一農林大臣として重大な関心を持って指導してもらわなきゃならぬと思っておるのです。問題は、そこにあると思うのですね。たとえば一升について十円とか二十円値上げした場合、その値上がり分というものは、生産者に対してどのくらい価格面に配分されるとか、小売り業者のマージンとしてどの程度が妥当であるとか、あるいは会社側についてどの程度が必要であるとかいうことは、十分検討されておると思うのです。ですから、一円の場合は一升十円ですから、その場合はどうだとか、一合二円値上げの場合は一升二十円ですから、その場合は一体どういうことにすべきだという点は、この委員会で考え方として明らかにしてみていもいいんじゃないですか。これは局長からでもけっこうです。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 ただいまも御説明申し上げましたように、目下、値上げをしたいという主張の理由、根拠を聞いておるわけでありますが、それについて私どもはざっくばらんに申し上げますと、かりに値上げの必要性があるとするならば、そのウエートは、生産者と小売り段階の経営上の問題になるのではないかと思います。でございますから、従前からの配分比率、つまり、四〇%というものが生産者、約二五%がメーカー、三五形が小売りということになっておりますが、   〔委員長退席、小山(長)委員長代理着席〕  そういう比率が一つのめどになるかと思うのでございますけれども、その配分率が、相対的に困っておるのではないかと思われる小売り業界、生産者の立場というものが、さらにこれ以下のウエートに落ちるというようなことは、私どもとしても、行政指導上適切ではない、適当なことではないというふうに考えております。それ以下どの程度にすべきかということは、おそらくはそれぞれ業界、会社、生産者団体という中で、話し合いの上できまっていくことと思われますが、その話し合いの際に、私ども指導の態度としては、いまのような考え方をとっていきたいというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、これを数字的に当てはめると、たとえばあなたの言う分配率でいくと、一円の場合は——一升のほうが生産者からいうと判断が早いですね。一升十円の場合は、生産者に四円ですね。小売り業者に三円五十銭、メーカーが二円五十銭、こういう割合になるのですね。それから一合二円の場合は、一升二十円ですから、そうなると、生産者に対して一升にいて八円ですね、それからメーカーが五円、小売りが七円、こういうことになるのですか。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 私は、そういう現在における各段階の構成比率がさようになっておる、これは一つのメドになるものであるが、生産者及び小売りの段階が、かりに値上げの必要があるとすれば、その理由が最も多いのじゃないかと考えておりますから、現在の比率以上に、困っておる段階の取り分が下がるということがあるということは、絶対に指導上は好ましくないということを申し上げたのでございまして、ただいまの配分が最も妥当であるというふうには考えておりません。いま調査中でございますから、たとえば合理化等のできる分野はどこであるかというようなことも考慮して、これもまたそれぞれ経済団体といいますか、経済の取引のことでございますから、話し合いも行なわれることと思いますけれども、私どもも、その点についてわれわれが調査しました結果に基づいて、そういう配分が少なくとも従前の比率をくずすようなこと——くずすという意味は、小売り段階、生産者段階におけるウエートというものをくずすようなことがなく、適当に指導したいというふうに思っておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 どうもあなたは、ふだんの答弁より歯切れが悪いですな。そうすると、もし値上げする場合は、従来の比率よりも、生産者あるいは小売りに重点を置くといういまの局長の答弁ですから、従来一合一円値上げの場合は、生産者に四十銭ぐらいしか配分がなかったわけだが、もし今後上げるとすれば、それ以上に生産者に対して配分を高めなければ認めない、こういう方針ですね。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 これは何度も申し上げて恐縮なんですが、こういうことでなければ認めないというようなことが有権的に言えるのでありますれば、私のほうも行政的な数字を出してびしっと申し上げられると思うのです。ところが、そういう性格のものでもございませんので、われわれの調査した結果に基づいて、ただいま申し上げたように、少なくとも農業者が値上がり分の従来の比率以下の受け取りをするようなことであるなら、それは現在の状況から見ておかしいというふうに私どもは考えます。また、小売りにつきましても、どうも相当いろいろの事情があるようでありますから、これもそういう事情から考えますと、小売りについての配慮というようなことも必要なのではないかというふうに思います。ただいま従前の配分比率を下るような配分ということは、これは農林省としては、かりに値上がりが行なわれるならば、適当な配分ではないという態度で指導したいというふうに考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは大臣にも明らかにしてもらわなければならぬのですが、いま局長の答弁にもあったとおり、有権的にどうするわけにもいかぬということを繰り返して言っているわけですね。そのことは、たとえば値上げしょうというメーカー側については、いや、農林省としてはどうしようもないのだから、おまえら上げたって手の打ちようはありませんぞということを言っていると同じなんですね。それは法律上明確な根拠がもしないとしても、これはやはり行政の指導とか権限において運用できないことはないと思うのです。それを全く最初から敗北主義で、有権的にどうもしょうがないとか、上げられてもやむを得ません、こういうのが従来長年にわたる農林省畜産局の態度だったと思うのです。だから、優秀な局長が来ても、一年ぐらいやると萎縮しちゃって、もう早く畜産局長から別な局長とか長官になりたいということで腰がすわらないのですね。ですからこういう弊害というものはやはり大臣の指導によって是正してもらいたいと思うのです。一番困難な職についた場合でも、やはり業績の上がるのは、気の毒であっても三年ぐらいは腰を据えて、有権的に何も根拠はないから手の打ちようがないなんて、そういう泣き言を国会で言わなくて済むような体制にしないと、だんだん人間がこまくなってしまっていけないと思うのです。こういう点は大事な点だと思うのです。有権的な根拠がなければ、根拠を与えたらいいじゃないですか。われわれは、畜安法の中で、これは牛乳全体を対象にして、そうして取り扱うべきであるというのを、政府あるいは与党の諸君は、いや、原料乳だけでいいというので、全く変形なものにしてしまった実例もあるわけですからして、やはり局長ぐらいになれば、事情があっても、三年ぐらいはそこに置いて、業績が上がらぬ場合には、やめてもらうといっては失礼だが、みずから方針を立ててもらうことにしないと、異動のとき、もう早く畜産局から逃げ出したいということではいけないと思いますが、大臣、これはどうですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 その考え方は賛成なんです。ただ、言いわけに有権的でないからと言ったわけではないと思います。事実を言ったわけでございまして、言いわけとか逃げるために言ったわけではないと私は心得ています。最後に抜く刀がないということはそのとおりです。しかし、それだからといって、責任を回避するとか、あるいは捨てておくという意味ではなく、十分行政的な手段を講じていく熱意を持って現にやっております。ただ、全面的にこれが統制品みたいにやるかやらないかという大きな政治的な問題になりますと、いまの法律的に権限を付与するかどうか、権威を持つかどうかということにつきましては、相当検討の余地があろうと思いますが、法的に抜く刀はないといたしましても、行政的には十分やっていく、こういう熱意と方針を持って進んでおるわけでございます。畜産局は何といたしましても、新しいほうでございますし、局長も非常に骨が折れるところでございます。できるだけ皆さん方の鞭撻も得て、畜産行政が軌道に乗って前進するように私も考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで、われわれとしても、決して物価を上げるということを好んでおるわけではないのです。小売り価格を仰制した形の中で、価格体系というものを十分検討して、そうして、生産者に配分すべきものは配分するということでいけば、これにこしたことはないでしょうし、それができがたい、今後、生産者の乳価を上げた分は乳製品あるいは飲用乳の価格にある程度しょってもらわなければならぬということであれば、これは大臣が十分検討されて、それ以外に道がないということであれば、これは場合によってはやむを得ないのじゃないかというふうに考えておりますので、この点を御参考までに申し上げておきます。それからもし価格引き上げが行なわれたような場合、それはあくまでも飲用乳関係であるからして、値上がりが行なわれても、原料乳関係にはその配分が及ばぬということになると、これは非常に問題になると思うわけです。ですから、これは市乳価格が値上がりしたような場合も、生産者に配分すべきものは、もちろん市乳を提供しておる生産者もそうでありますが、やはり非常に低乳価で苦しんでおる原料乳地帯の価格についても、これをそういう機会にできるだけ是正して、原料乳価格と市乳価格との格差を是正するということにも熱意を持って当たっていただきたいというふうに考えますが、その点はいかがでしようか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 お話のとおり、安い価格で原料乳を出す地帯につきましては、十分考慮しなくちゃならぬと思います。ただ、こういう場合があることは、私から申し上げなくてもお含みだと思いますが、たとえば小売りの人件費だけで最小限度しかたがないというような場合等も、人不足でございますから、あろうと思います。そういう場合に、原料乳のほうにまでかりに値上げした場合に及ぶかどうか、こういう問題等は、問題によりましてはあり得るかと思います。でございますから、先ほど局長が言っておりますように、上げるならどういう理由で上げ、どういう点で足らないから上げるのかというような実態をよく調査してみてからの上でないと、なかなか結論が出ないと思いますけれども、原料乳のほうが低い価格で販売している実情等につきましては、十分考慮しながら、実態をいま調査いたしておると思います。そういうことにお含み願いたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 時間がないので、甘味とでん粉関係問題だけを拾い上げて、まとめて答弁してもらえばいいと思います。  甘味の価格が決定されたわけでございますが、三十八年度の価格についても、昨年の秋、大臣の勧告された値段がトン当たり六千五百円であって、今回おきめになった値段が六千百五十円ということになると、その差額がトン当たり三百五十円ということになるわけです。ですから、最低価格というものは、実際取引上においてはそれほど影響を持たないものであるということを印象づけたようなことになるわけですが、それが三十九年度に至りましても、これは農林省が指導して、先般甘味法の審議の過程において、生産者と会社側が協議してきめた値段が、基本価格がトン当たり六千八百円で、それに生産奨励という形で、トン当たりに直すと四百円程度の奨励金を出すことにきまっておりますので、これを合わせると、トン当たりの取引値段は七千二百円ということになるわけです。この点は大臣もすでに御承知と思いますが、この事実に対して、三十九年度の最低告示価格が六千四百五十円ということになると、生産者と会社間で協議しました基本価格との差が三百五十円、それから取引価格の七千二百円に比べますと、トン当たり七百五十円の価格差が政府の最低告示価格との間には生ずるわけでありまして、こういう点は今後やはり相当問題を残すのではないかというふうに実は考えるわけです。しかし、われわれとしては、今年度農林省が指導して、生産者と会社間において自主的に協議して取引価格を決定する、そういう積極的な道を開いたということは、これは大きな成果であったというふうに評価しているわけであります。ですから、決定された最低価格については、論議の余地はありますが、せっかく開かれた、生産者と会社が熱意を持って協議した価格というものを、やはり政府は認めて、尊重して行政的な運用ができるような、そういう責任の一端を持ってやるという態度というものは、今後非常に必要なことになると思いますが、この点に対して、今後もこれを慣例として、政府として積極的に指導してもらいたいと思いますが、その点に対する大臣の方針を聞かしておいてもらいたいと思うわけです。  それからもう一つの点は、これは衆議院、参議院両院の審議中にも問題になったわけでございますが、この法律に基づいて、政府が製造業者から製品である砂糖の買い入れを行なう場合の買い入れ価格の決定についてであります。法律上からいいますと、まず最低告示価格というものを中心にして、さらに政府が原料価格について勧告した場合には、その勧告の値段を勘案してきめるということになっておりますが、今年度の場合、あるいは将来においても、大臣の勧告をまたないで、両者間の話し合いで正当な取引価格がきめられるという事態が今後続くと思うわけです。続いたほうが好ましい状態だというふうにわれわれも考えておりますので、その場合、この両者間で定めた取引価格というものを、買い入れ糖価決定の場合の参酌事項、勘案事項として、これを十分勘案して買い入れ価格をきめるという点についても、法律上から見ると、いささか疑念があるわけですが、これは審議の過程において、あるいは理事会における取り扱いの話し合いの中等においても、われわれとしては、政府の熱意というものは了承しておるわけでございますが、こういう点について、この機会に大臣から方針を明らかにしておいてもらいたいと思うわけでございます。  それからもう一点は、甘味審議会の設置がまだ行なわれておらぬわけですが、人選等についていろいろ努力されておると思いますが、この決定の時期をいつごろに置く考えか。それから特に法律には明定してありませんが、審議会委員の中に国会を代表する委員を加えるということが了解事項になっておりますので、こういう点についても、やはり手順を進めておく必要があると思うわけでございます。この事態がどうなっておるかという点と、もう一つは、地方の振興審議会も、これは都道府の条例において定めることになっておりますが、政府としては、北海道をはじめ、どのような地域に甘味振興審議会を設置さすべきであるというふうにお考えになっているか、その点について大臣から御答弁を願いたいと思うわけです。  それから最後に、でん粉関係の問題でありますが、これは当委員会としても早期にこの問題を取り上げるべきでありましたが、法案の審議に追われて時期を失ったわけでございますが、特にカンショでん粉を中心とした最近の大幅値下がりの原因が一体どこにあるかということを、この際明らかにしておいてもらう必要があると思うわけです。甘澱にしても、あるいにバレイショでん粉にしても総体のバレイショあるいはカンショの生産が伸びておらないことは、大臣も御承知のとおりです。それからでん粉関係の消費というものは、決して停滞しておらぬわけでございますから、そういうような事情を勘案した場合は、需給関係あるいは諸物価の価格関係からいうと、でん粉の価格は、馬澱にしても甘澱にしても、ある程度堅調を維持するのじゃないかと判断しておったのが、急激にこれが暴落という形が出たわけで、われわれとしても、原因が那辺にあるかということをいろいろ検討しているわけです。いろいろ原因があるとしても、そのうちの一つに、最近国内におけるコーンスターチの生産が急激に高まっておること、もうすでに十五万トンを突破しておるというふうにわれわれは承知しておるわけであります。そうなると、大体北海道におけるバレイショでん粉の生産数量と、国内におけるコーンスターチの生産数量が、同様の数量にもうなっておるのじゃないかというふうに考えられるわけです。一方においては、最近においてもコンスターチの生産の計画とか設備計画がどんどん進められておる。あるいは外国との資本提携によってこういう計画を進めておるという向きも相当あるわけです。そうなりますと、このまま放置しておけば、輸入トウモロコシを原料にしたいわゆるコーンスターチが、国内において無計画、無制限に生産されということになると、それは必然的にバレイショでん粉、カンショでん粉に対して大きな圧迫を加えるということに当然なるわけですね。したがって、こういう点に対して、政府としては全く無方針で放置しておったというふうにわれわれは判断しておるわけでございますが、これらがやはり最大の原因をなしておると思いますが、これに対する大臣の御判断、並びに今後の対策等をいかようにお進めになるかという点を明確にしておいてもらいたいと思うわけです。  それから、以前これは齋藤食糧庁長官に、公式ではありませんが、お話したことがあるのですが、たとえば日本食品等が中心になって、外国資本との提携で相当大規模な設備をすることに対して、政府に対してその承認を求めておるというようなことをわれわれは憂慮して、これは公的ではありませんが、長官ともお話したことがあるわけです。ですから、今後の外資導入による、こういう競合する企業に対する政府の明確な態度とか、今後のイモ類あるいはでん粉に対する対策等について、なるたけ詳しく方針を打ち出していただきたい。その点を御答弁願いたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 第一に、三十九年度のてん菜のトン当たりの最低価格を六千四百五十円に告示いたしたわけでございますが、そのいきさつは、先ほど申し上げましたように、三十八年まきの最低生産者価格六千百五十円、それをパリティで直しまして六千三百円、それにバレイショ等の価格、それに農林大臣の昨年の勧告価格六千五百円、それをしんしゃくいたしまして、その他いろいろな要素を加えて、六千四百五十円にいたしたわけでございますが、これはいろいろの要求等もございましたけれども、計算と実態とを見まして、私は、適当なところであろうか、こういうふうに考えて御了承願っておるわけでございます。  それにつきまして、取引価格がその前に六千八百円にきまりました。この取引価格を政府の買い入れの砂糖の価格として見るのかどうか、こういうお話でございましたが、これはしんしゃくといいますか、相当考えなくてはならぬ問題と思います。ただ、なれ合いできまったというようなことは、あまりない例でございますが、そういうこともございますので、必ずこれを基準としてということにはまいりませんけれども、これは相当しんしゃくするということは当然だと思います。でございますので、この六千八百円という取引価格は、また来年度の最低価格等についてもしんしゃくいたしますけれども、砂糖を買い入れる場合にもしんしゃくの資料にすることになる、こういうふうに考えております。  審議会の人選はどうか、いつごろ開くのかということでございますけれども、目下人選中でございますので、五月中には審議会が開ける、こういうふうに予定いたしております。  それから都道府県の審議会をどこに置くかということでございますが、これは生産振興地域を指定いたしますので、その生産振興地域ごとに地方の審議会は置かれることになります。生産振興地域として新たに加わるのは、秋田県の一部の地域が加わると思います。あとは従来のとおりでございますが、その生産振興地域を指定する予定でございますから、その地域に審議会が設けられる、こういうふうにお考え願って差しつかえないと思います。  でん粉の価格が下がっておる、どういう影響か、コーンスターチの関係かというようなことでございますが、この点につきましては、食糧庁長官からお答えいたしますが、一般的に見まするならば、糖価が下がってきております。   〔小山(長)委員長代理退席、委員長着席〕、需要の伸び悩みもございます。こういうことで、糖価が下がっておること、それから一般的な中小企業の金融面におきまする金融難、こういう面からの影響であるというふうに私は見ておりますけれども、コーンスターチの影響かというふうな御指摘でもございますが、この点につきましては、食糧庁長官から御答弁申し上げたいと思います。  大体一般的に考えまして、食品工業が資本面において進出いたしてきております。私も二、三そういう面で直面いたした問題が前にもありましたので、これにつきましては、企業の合理化とか合同化とか、中小企業対策として、中小企業としてやっていけるような体制を整えて、入ってくるものに影響を受けて成り立たないようなことにいかないような措置をとって、資本提携の会社等に認可を与えておる、こういう例がございます。これからも食品工業の面におきましては、そういう外資が入ってくる面が非常に多いと思いますので、そういう事業を認可する場合におきましては、これと対競争的な立場にある弱体な中小企業の整備合理化あるいは金融面の措置等をはかりまして、あおりを食わないように、十分慎重に措置をとっていきたいと思います。前にそういう措置もとったのでございますが、今後もそういうことにいたしたいと思います。

齋藤誠食糧庁長官

○齋藤(誠)政府委員 最近のでん粉価格の低落の原因というものは、どういうふうなところにあるか、こういう御質問でございます。ただいま大臣からお話がありましたように、基本的には、やはり最近における糖価の低落傾向というものが非常に大きな原因をなしておるのじゃないかというふうに考えておるわけであります。したがってまた、その糖価の低落した一つの理由には、金融の逼迫ということも一つの原因になっておりまして、それらがあわせて中小企業のでん粉企業にも影響しておるという点が、これが一つの基調をなしておるのじゃないかというふうに思われるわけでございます。ただ、詳細にその中におきましての若干の動きを見ますると、まずでん粉の供給量について考えてみますると、甘澱と馬澱では若干事情が異なっておるようでございまして、馬澱のほうの需要につきましては、むしろ不足ぎみのような推算ができるのに対しまして、甘澱のほうにつきましては、当初われわれが予定いたしておりました生産量よりも若干ふえておるということもありますほかに、その後の事情によりまして、繰り越し在庫あるいは実需者の在庫というものが相当あるように見受けられまして、われわれの推算によりますると、三、四万トンの供給増ということが、甘澱については見られるわけでございます。そういうようなことで、一面甘澱の主要な実需者でありまするブドウ糖業者あるいは水あめ業者等におきまして、昨年に比べてみますると、当用買いに移っておるというふうな傾向が見えまして、その面で、従来の需要の伸びが期待されたほどに伸びていないというようなことも、一つの大きな原因になっておると考えておるわけでございます。お話の中にありました、その低迷の一つの大きな理由として、コーンスターチがでん粉の用途を大いに食っておるのではないだろうか、こういう御質問でございます。われわれも必ずしもそうではないというふうには言い切れない面もございますが、昨年に比べまして、確かにコーンスターチの生産量は伸びておりますが、その大部分の需要の伸びた用途は、むしろコーンスターチ固有の用途が大きな割合を占めておりまして、たとえば製紙用あるいは段ボール用のものであるとか、あるいは繊維用のものであるとか、あるいは加工でん粉用のものであるとか、むしろ、そういったコーンスターチの用途としては最も向いておる固有の用途に、これがどんどん伸びておるというふうに思われるわけでございます。ただ、その中で、一部ブドウ糖業者あるいは水あめ業者等においても、コーンスターチを使っておるというふうな傾向も、若干その間において見られるわけでございます。そこで、われわれといたしましては、今後コーンスターチの企業指導にあたりましては、いろいろでん粉の新しい用途の開発という意味におきまして、この面におきまする固有の用途が伸びることは、また新しい技術の開発によってこれらの部分の用途がそれだけ拡大されれば、国内でん粉の用途も拡大される面があるわけでございます。そういう面を一面期待いたしますと同時に、直接国内のでん粉、特に食糧用のでん粉用途というものがあるわけであります。特にブドウ糖であるとか、水あめであるとか、そういう食用面におきまして、従来国内でん粉が占めておりました市場に対して進出するということについては、これは行政措置として極力抑制してまいりたい、そういうことによって両者の調整をはかりながら、この企業に対する指導をしてまいりたい、こういうように現在のところは考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 以上で質問を終わりますが資料の要求だけしておきたいと思います。  でん粉関係でありますが、でん粉の資料については、カンショとバレイショの最近三カ年間の生産数量と、それを原料にしたでん粉のそれぞれの生産量と、できれば月別の価格、それから需要の関係は、でん粉の用途別消費量を出していただきたいと思います。  それからコーンスターチ関係は、これは最近の会社別の設備能力と生産数量がわかればそれと、それからコーンスターチの原料のトウモロコシの輸入数量、これも三カ年くらいでいいです。それからコーンスターチの用途がどうなっているか。  そういう点について資料を整えて出していただきたい。

齋藤誠食糧庁長官

○齋藤(誠)政府委員 用意して差し上げます。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 中村時雄君。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 私は、簡単に二、三点だけ要点をしぼってお尋ねしたいと思います。  第一点は、今度酪農振興法の一部改正を出す予定でいたのが、これを引っ込められた。その理由は納得がいくのです。その引っ込めていった理由というものは納得がいきます。しかし、それだけでは私は問題がまだ残ろうと思う。そこで、一応お尋ねしたいのは、この一部改正をしようという改正の本質的なものは、どこを目的として改正しようとしていらっしゃるのか、一応の原案はあったはずでございますから、何を改正しようとしておったのかということをまず第一点にお伺いしたい。  次の国会に改正しようという骨子、それは一体何を取り上げようとしているのか。  その二点をまずお尋ねしておきます。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 今回取り上げた酪農振興法の一部改正の内容は、二つあったわけでございます。それは、生乳取引の安定制度をどうするか、現行法によりましては、調停をすることになっておりますが、調停の最後に仲裁裁定というようなものはございません。しかし、そこまで踏み切るか踏み切れないかは、自由取引の問題でございますので、これはどうかと思いますので、そこまで踏み切りませんでしたが、たとえば契約の自動更新制、あるいは調停の際における当事者の出頭義務、いまのところでは出頭要求がございませんので、出頭させることができませんが、そういう出頭義務等を加えて現行制度を補完しよう、これが第一点でございます。第二点には、学校給食をなま牛乳に切りかえる。余剰的なものでなま牛乳を使うということでなくて、なま牛乳を主とした学校給食、こういうことに切りかえるために、長期的な供給目標とか、年度別計画数量をきめて公表する、あるいは政府が学校給食に援助する、こういうことを法的に規定づける、こういうことで、二つの点で改正を企図したのでございますけれども、先ほど私が申し上げましたように、あきたらぬものがございますので、次の機会にもっと根本的なものとして研究をしていきたい、こう考えておるわけでございます。  それでは次の機会にどういうところを考えるかということでございますけれども、酪農全体としてどういうふうに持っていくべきかというようなことをなお振り、返って考えてみなければならぬと思います。そういう意味におきまして、酪農の基本的な構造といいますか、日本的な酪農の育成というものが、大農的に農場的な酪農ということにはなかなか困難でございますので、集約的な酪農を目的として、それを育成するというような方向において酪農対策をなお再検討していくべきではないか。それにつきましての生産対策あるいは生産品の流通対策、特に価格対策につきまして、結論は持っておりませんけれども、不足払い制度、あるいは生産者価格決定をするについてどういうふうな方法でこれを決定していくかというようなこと、こういう点などを含めて、もっと根本的に酪農対策というものを考えて、その結論等を法律化していこう、こういうふうに考えておるわけでございます。でございますので、いま結論は出ておりませんが、根本的に考えていこうという方針でございます。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 いまおっしゃっていることは、結局取引に対する安定の問題と、それから生乳に対するところの生産量の問題、二つに分けて考えていらっしゃるようです。  そこで、片一方のほうは、権利と言えば言い過ぎかもしれませんが、政府の、いろいろな紛争、いろいろな価格等に対する問題等をめぐっての一つの権利の主張というところにあるだろうと思うのです。それから一つの生産の立地条件というものは、これは酪農振興法としての全体的な一つの方向であろう、こういうふうに考えられるわけです。そこで、この次の国会に出されるという考え方の基本は、やはり酪農振興法に対する基本的な態度としての抽象的な表現のしかただ、こういうふうに私は受け取れたわけです。  そこで、もう一点お尋ねしたいのは、それはそれとして、かりにこの次の国会にそれを出すとする、またそれまでに成案を得るとすれば、おそらく私は、これは半年や一年間では、そういうりっぱな生産立地の基本的な計画的な方針の長期のものの樹立ということは、なかなかむずかしい問題だろうと思うのです。そこで、その空間になっておる期間を一体どういう立場で——いろいろな紛争や現実にいろいろなことがあります。それらをどういう立場で収拾されていくか。その点をついでにお聞きしておきたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 学校給食の関係につきましては、法律を特に出しませんでも、行政的に予算的にこれはやっていけると思います。また、牛乳取引問題につきまして、その間、新しく法律を出す間におきましてどういうふうにするかということでございますが、これはことし経験いたしました調停等の問題につきましても、相当苦労はいたしましたが、行政的にある程度結果が生まれるような指道守ができたわけでございます。その他、先ほどからも話がありますように、消費者価格等、いろいろ牛乳等をめぐっての問題もあろうかと思います。いまの振興法の法律に基づきまして、法律にないところは十分行政的な指導でやっていきたい、こう考えております。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 問題は、その空間の期間、その期間の間は、要するに、法律的な問題の取り上げ方は一つもできないと私は思うのです、現実には。そうすると、行政指導だけで行ない得るという、その行政指導の権限の範囲ですね。どの程度に考えていらっしゃいますか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 これはたいへんむずかしい問題で、どの辺の範囲ということをちょっと私もお答えでき得ないようなことでございますけれども、法律にない面は、直接に押さえる手というものは持っておりません。間接に業者に対して金融面の指導をしたり何かやっておりますので、そういう面から、あるいはまた対世間的にいまの政府のとっている政策に順応するかしないか、こういうことをだんだんそれに沿わせるようにしていく以外にはなかろうと思うのです。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 それではもう一つ、抽象的な問題から突っ込んでみましょうか。  事務当局のほうで、今度四大メーカーで合理化という線に沿って設備投資をやったのは、幾らくらいな設備投資の費用がかかっておりますか。それと同時に、それに基づくところの金利負担はどのくらいになっているか、その二点をひとつここで言ってもらいたい。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 四大メーカーの投資の総額について、ただいま手元に持ち合わせておりませんが、たとえば雪印におきまして、三十九年度の設備投資が約四十億と言っております。三十八年度中の金利負担、支払い金利が約十二億で、協同乳業を除きます三大メーカーの支払い金利額が約三十億円でございます。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 大臣、いまお聞きになっておわかりのように、膨大なる金利なんです。そうすると、その膨大なる金利をどこへ持っていくかというたら、乳価を値上げするより方法がないということが、乳価の値上がりの最も大きな原因になっている。だからこそ、芳賀委員が先ほど言ったように、一升に対して生産者は二円だが、消費者に対しては一合に対して二円上がっていくんだという問題は、どこから出るかといったら、生産者と消費者と非常にアンバランスがある。そういう問題はどこから出てくるかといったら、みんなこれなんです。こういうふうな一つの経営に対して、いまあなたが金融によって処置をして云々、行政指導の中には権利はないんだとおっしゃるから、出したのですが、これをどうするこうするということができないのです。そうすると、利子補給をするなり、そういう方向がとれますか。おそらく私は、いまの財政上からいって不可能に近いのじゃないか、こう思っているのです。しかし、とれるのだったらとれると言っていただきたい。とれるということになれば、今度は資金の面から援助をしてバックアップして、それがクッション式に消費者のほうにも有利な方向を展開できるんだ、こういう結論も出てくるでしょう。そういう結論が出れば、生産量は伸びていきます。生産量が伸びていくということは何を意味するかといったら、価格を安くするためにやっておるのです。ところが、逆に実際の現象は価格が上がっているのです。こういう矛盾というものは、一体どこでどういうふうに行政的な指導としてできるかということ、どの程度の権利の範囲が履行できるかということを私は抽象的にお尋ねをしたわけなんです、だから、それに対して、農林大臣は具体的にお答えができましたらしていただきたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 なかなか具体的にむずかしい答弁になりますが、利子補給は私はできないと思います。金融のあっせんその他、できる範囲のことはまあしてやるべきだと思いますが、補給のほうまではちょっと手が届かないのであります。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 ということは、その行政指導を行ないますと言っても、実質的の行政指導というものはいまはほとんどできないということなんですよ。さすれば、私は、先ほど、酪農振興の一部改正はあきたらぬものがありますが、しかし、農林大臣のおっしゃっていらっしゃる二点だけは出してもいいんじゃないか、こう思っていたのです。そうすれば、一つのけじめがつけられるわけです。たとえば一つの権利履行の問題で、勧告の問題も出てくるでしょう。仲裁裁定の問題も出てくるでしょう。そういうものをやはり法律的根拠に基づいて少なくとも一歩前進の体制だけはとれるのじゃないか、こういうふうに考えておった。それからもう一つ、生産の問題に関連いたしましても、私たちは、そういう立場から、この酪農振興に対するところの一つの目的を持つわけですね。振興発展への目的のため、それからもう一つは、義務教育といいますか、児童及び生徒の健全な発育という二点を目的にして、学校給食法という問題の提案をしていきたい、こう考えておったわけなんですね。だから、そういう面で、私たちのほうも、学校給食法という問題を時限立法にして一つの法案を提出しようと考えておった。あなたがいま言われたように、その関連事項として私たちも考えていったわけです。それは何も、与党に対して対抗するというか、対決するというか、そういう意味でなくて、そういう一つ一つの積み重ねが、やはり与党のほうにも刺激になり、そうしてよりよきものをつくってもらうという立場になれば、私は野党としての一つの責任を果たしていくのじゃないかという立場で、常日ごろ考えておるわけです。そういう立場からいっても、いま言った振興法に伴うものを引き下げるならば、その空間の間をもう少し具体的に明確にどうするかという腹案を持たれておったほうがいいのじゃないかと思うのです。いまあなたがいろいろのお答えをされていらっしゃる中のものは、ほとんどが何を言うかというと、抽象的な一つの理想論です。そのことはわかる。そのことは、おそらくは事務当局が困ってきて書いた理想論だ、私はそう見ておるのです。大臣がほんとうに本質からこうしなければならぬという問題ではなかろうと私は思うのです。大臣自身の本質はおそらく、なかなかお忙しいからそういうところまでは気がつきにくい。つきにくいけれども、自分のひらめきがあるならば、そういうところを具体的に一つ一つ押えていくことが、事務当局をほんとうに前向きにさしていく原動力になっていくものだと思うわけです。そういう心がまえだけは持っていただきたい、こう思うわけですが、いままでの御答弁なりいままでの趣旨の説明をされていらっしゃる内容から見ますと、おそらく案外ないがしろになっていたんじゃないか、逆に言いかえたら、事務当局のほうからこの程度にこういうふうにという考え方だけが発表をされておったのじゃないか、そういうふうに私は受けとっておるのですが、そのところはどうですか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 お話しのように、酪農振興法があきたらぬものではあるけれども、ひとつのレールを敷くといいますか、方向づけとしては、私も考えてはみて成案も得たのでございますけれども、まあ再度振り返ってみて、あまりすぱっともいかぬものですから、もう少しほかのものともあわせて検討してからにしてもいいのじゃないか、こういうふうにも思いまして、せっかくいま激励をいただいたのでございますけれども、さらに検討してやっていきたい。  これからやろうとすることにつきましては、問題が非常に山積しておりまするし、私もこれならばというような案も実は持ち合わしておりません。おりませんけれども、いまのような形でおるということでは、これは伸びるべきものも伸びない、あるいは後退するというような酪農の実情でもございますので、真剣に検討を命じながら、私もまた考えていきたいと考えております。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 そうすると、二点だけはっきりしてきたのです。一つはその次の改正の問題になってくる。その基本の問題を一、二話してみたいと思います。ということは、一つは、酪農振興法の将来は、いま言ったような問題からくると、ある程度の強制力を持たすような考え方を持っていらっしゃる、こういうことになってくるわけですね。それが勧告という姿になってあらわれるか、あるいは先ほどちらっと言われましたように、招集という姿になって現われるか、そういう点は別として、一応ある程度の強制力を持たすという法案の改正の内容が具備されてくる、こういうふうに見られるわけなんです。それからもう一つは生産量の増大という問題からいって、これは何といっても、御存じのとおりに、飼料がやっぱり経営の中心になってくると思うのです。ところが、その飼料を政府がこの前のように値上げをしてくるとか——私は、ほんとうに援助をするというならば、そういうところをどう押えるかというところがほんとうの政策の骨子であろうと思う。そういう観点に関しましても、たとえばアメリカのようになま草が食えるというようなわけにはいかないのですね。いまの日本ではそうでしょう。そうすると、たとえばなま草を食えるような農地法の改正という問題も起こってくるでしょう。あるいは森林開発に伴ってあとの草地造成の問題とも関連してくるでしょう。そういう問題の計画性の上に立っての酪農の多頭飼育の問題も生まれてくるでしょう。そういう一つの計画性を具備していった生産量増大という基本方針の打ち出し方をされる、これが酪農振興法改正のやはり次の骨子になってくるのじゃないか、こう思うわけなんです。もう一つ、業者側に関しましても、これは大臣も御承知のように、たとえば明治と三井農林との業務提携がある、あるいはまた雪印と協同乳業の資本提携がある、森永と日本製乳との資本提携をやっておるとか、このようにして一つの合理化——合理化と称しながら、膨大な資本を投資していって、その膨大な資本投資をしていった肩がわりが、その生まれてくる金利そういうものからきて、すべてが市乳の消費者に肩がわりされているだけなんです。それだったら、ばかでも子供でもできますよ、そういうことを認めていくならば。それを認めないで、波瀾を起こさないようにするにはどうするかということが、私は政治だろうと思う。ただのんべんだらりと、はいそうでございますか、それじゃ一合に対して二円だけ値上げしましょう、しかし、それだけじゃ困るという立場で、生産者にも問題があるだろうからというので、今度は一升二円値上げしましょう、これじゃ実際のペースがほんとのものになってこない。だから、私は、その三点が今後における問題の骨子になってくるだろうと思うのです。私はそう考えておるのですが、それらを総合して、初めて基本的な問題の解決の方針が打ち出される。そのほか、付帯的にはたくさんあります。ありますけれども、やはり骨子だけは明確にしておく必要があるのじゃないだろうか。その明確にされた骨子をわれわれはもう一度検討しながら、よりよきものをアドバイスもし、われわれ自身も考えていきたい、このように思うので、一体次に出される骨子はどういう点とどういう点か、その点だけを明確にしておいていただきたい。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 先ほど申し上げましたように、まだ結論が出ておりませんが、いまお話しの点等は、重要な問題だと思います。飼料の自給化と飼料の弾力的な配給というような問題及び価格の問題、それから第二に、生産量をいかにして拡大するかという問題でございますが、これは同時に消費を拡大していく、それに見合ってなお生産量を拡大していくということだと思います。そういう面におきましては、学校給食なども一つの消費拡大の面でございますので、生産量の拡大と関連を持っておるわけでございます。第三一に、資本の提携が合理化という面だけでかってに進められておるのじゃないか、こういうふうなことで、そのしわ寄せが市乳の消費者にしわ寄せされては困るじゃないかということでございますが、もちろんそうでございます。私は、一面、合理化をして資本提携はある程度あったほうがいいと思います。飼料などは、そういう面でいろいろ問題がありましたが、生産メーカーのほうが非常に少なくなって、いろいろな折衝、交渉等につきましてもいい面がございましたし、また合理化の進め方も非常によかったと思います。そういう面によりまして、乳業者が二千以上もあるというような形は、合理化して提携を進めて少なくしていったほうが、私はいろいろな面でよかろうと思います。しかし、その合理化の過程におきまして、市乳の消費者の面にしわ寄せされるということは避けなければならぬと思いますが、提携合理化そのものは、私は進めていくべき問題だというように考えております。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 よく聞いておってください。私は、合理化はいけないということは言っていないのですよ。合理化することはけっこうだというのです。ただし、合理化の目的は、実際には生産量がふえている、取り扱い量もふえている、しかも合理化するという一つの目的は、消費者に対するところの価格が下がるということが目的でなければならぬ。ところが、現実には価格は上がっておる。それで消費者に転嫁することはいけないと思います。それは、思うのはきれいごとでだれでも思うのですよ。それだったらどうするかということは、いま言ったように、農林省の行政指導ではいまのところはどうにもならぬのです。そうでしょう。そうすると、それに対して法律というものが必要になってくると思う。その権利というか、執行というか、そういう問題が法律の骨子となってあらわれてくるからこそ、法律改正が必要ではないかということです。ただいまおっしゃるだけでは抽象的なんです。  そこで、もう一歩突っ込んでみましょうか。現在メーカーがアメリカで手数料として取っているパーセンテージは幾らか、局長はわかっていますか。アメリカでは一七%です。日本では二七%でしょう。あれだけ合理化され、生産量がふえている状態の中において、日本の手数料というものは、べらぼうな手数料を取っているのです。そこから入ってくると、具体的に言えば、一体どこに原因があるのか、そういう問題について、事務当局は明確なものを持っていらっしゃるなら発表していただきたい。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 途中からお答えになって恐縮なんですが、わが国の牛乳の生産から消費に至りますまでの経費の構成という点では、他の諸国に比べまして、生産者段階以後のコストが非常に大きいということは、御指摘のとおりでございます。アメリカについては大体お話のようなことでございますし、生産者の手取り分が最も少ないデンマークにおきまして、約五一%を生産者で得ておるということになっておりまして、その他ドイツで五六%、スウェーデン五三%、イタリアでは、これは地域需給の関係が非常に強い理由もあるかと思いますが、六一%ということで、この比率自身も、実はこまかく言いますと、各戸配給のものが入っているかいないかで非常にむずかしくなりますが、大まかに言いまして、そういう数字になっております。日本では、先ほど申しましたように、関東で約三九・四%を生産者で得ておるということになっておりまして、メーカーが約二五%、小売り段階で三五%というような構成は、世界でも例を見ないような姿になっておることは事実であります。この問題について、メーカーのいわゆる乳業者の関係におきます現在の問題点は、中村先生の御指摘で大体尽きておるわけでありますが、資本の提携あるいは設備投資というものは、各メーカーの個別的な立場からいえば、合理化のつもりでやっておるようであります。しかしながら、それが結果においては市場占有率の確保競争ということになりまして、その意味で過当な投資競争の形が激化いたしておりますし、またそのことから、現実には生産が増大しておりますにかかわらず、なお稼働率というものは必ずしも十分ではない。それからこれはメーカーだけの理由ではございませんが、酪農立地そのものがどんどん動いておる。たとえば従来原料乳地帯として工場設備をしましたところが、道路の開発でありますとか、顕著な例としては、八ケ岳山ろくの八ケ岳酪農、これはたしか雪印の系統であったかと思いますが、乳製品の工場として設置をいたしましたものが、輸送関係の好転のために、それが単なるクーラーステーションになってしまうというようなことで、昭和二十八年以降とってまいりました酪農振興の集約酪農地帯と・いう名のもとにとりました工場誘致の問題が、実は現在相当の混乱といいますか、実情に沿わなくなってきておるという事態も、メーカーのみの責任ではなくあるのであります。そういうような問題につきましては、現在集乳地域の調整の問題では、北海道では現行の法制のもとで特別の権限を持たないで指導的にやって、集乳圏の整備というような形で調整をいたしておるのでありますが、今後法律の改正の検討にあたりましては、これを権力的に調整するということは、日本の現在の企業に対する根本的な法制として問題があろうかと思いますけれども、しかしながら、一面において行政権によるそういう乳業配置の適正化の指導なり計画化なりというものが示され、またそれについて、たとえばそういう全体としての乳業企業の合理化に沿うものについて特別な金融措置を考えるとかいうような特段の配慮を行なうことによって、現在のやや行き過ぎた投資競争といいますか、そういうものについての整備というものが考えられなければならない。この点が若干中村先生の御示唆になりましたニュアンスと違うかもしれませんが、法律上の問題として検討してみたいと考えておるのであります。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 あなたのおっしゃっておることはわからないことはない。みんなよくわかる。わかるけれども、それはあくまでもペーパープランです。やはり業者というもの、メーカーというものは、実際にやり出したら、利潤が少しでも余分にふえ、業績が上がり、工場で働いている人たちも少しでももうけたいということは、だれしもそうです。あなたが業者になったらそうなりますよ。いまは官庁におって月給をもらっておるから、そういうことが批判的に見えるし、きれいごとになるが、しかし、その立場になったらそうはいかない。その実態をよく知らなければならないということを私は言うのです。  そこで、大臣、もうおわかりになったでしょう。生産者は非常に弱い力、利潤が非常に少ないということ、言いかえてみたら、これは世界各国の中で日本は群を抜いて少ないのです。もう先ほどの指数でおわかりになったわけです。逆にメーカーのほうが非常に多い。そのメーカーが最近値上げをしていく理由の一つの最も大きなものは何かといえば、人件費の問題です。ところが、人件費が上がったから、各戸に配給していったら困るのだ、こうおっしゃる。ならば方法はあるのです。配給の受け入れ先をどう取り上げていくかという問題が一つ出てくるわけです。たとえば団地なんかだったら、団地のほうで一カ所においてこれを云々することはできるでしょう。一軒一軒云々する必要はないでしょう。いろんな方法は、その実際の中に入ってみたら出てくるものです。ところが、その実態がわからずして、ただきれいごとで考えていくと、食い違いが起こってくる。だから、メーカーのほうで人件費が云々と言っているけれども、実際は人件費じゃないのです。実際は何かといったら、過当競争なんです。過当設備なんです。それからくるところの利子、そういうような問題が加算されてくるものだから、たまらなくなって、ただ名目的には人件費だ、人件費だ、こう逃げているだけなんです。このことは同じことですよ。たとえばチーズをつくるとか、バターをつくるとか、そういう加工品にさしていくと、計算をする場合にぴしゃっと出てくる。そこで、この問題はなるべくなら遠ざけておいて、今度は生乳のほうで値段を上げていけば、ある程度のバランスがとれるではないかということがねらいです。そういうところの実態は、局長はもう一歩下がって、よく、深くそういうことの研究をしてもらいたい。  それからもう一つは、農政局長がおったら一番いいのですけれども、いま言った価格の構成をする場合でも一まあこれは次の段階でもけっこうなんです。ただ、心しておっていただきたいのは、ほんとうに酪農振興に伴うところの総合的なプランが農林省には欠けているということです。それさえできておれば、こういう問題は解決するのです。その総合的な問題というものは、先ほどから言ったように、飼料の問題を経営にどう組み入れていくか、それに伴って一体どういうふうな多頭飼育をやっていくか、そこらに焦点を合わせていけば、この価格の構成問題は完全にできるのです。それが野放しになって、ただ一つ一つの現象だけを追っているから、こういう問題が起こってくる。抽象的でもいいから、ほんとうに完全にやろうというなら、そこから入ってこないといけない。その点をよく——これは農地局の問題とも関連するでしょうし、林野庁の問題とも関連するでしょうし、そういうことを省議の中でほんとうに真剣に検討していただきたい、こう思うのです。ほんとうですよ。そういう点で、農林大臣も、それはお忙しいので現象に追われがちでありますけれども、私は常に言っている。農業政策のほんとうの基本を農林省の中で持っていないから、そういうことになる。もしそれが忙しくなったら、総合研究所もあるでしょう。総合研究所に月給を出して、そうしておいて、ただ本を書かすことが目的じゃないはずです。そういう指示をしながら、これをどう持っていったらいいのだ、そういうところを動かすことが、私はほんとうの実態であろうと思う。ほんとうに働く農林省になってもらいたい。眠っている農林省では、とてもじゃないけれども、今後の農政というものは、ほんとうの政策は出てこないと私は思う。農林大臣はいつまでも農林大臣をやっていらっしゃるわけではない。せっかくりっぱな農林大臣がいらっしゃるならば、そういう雰囲気をつくるだけでも、私は一つの大きな業績であろうと思うのです。そういう点をひとつ農林大臣も心から心がけていただきたいということをお願いしておきたいと思うのです。その点に関して農林大臣はどういうふうにお考えになっていらっしゃるか。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 まことにそのとおりで、何ももうつけ加えることはありません。ただ十分力が足らぬということでございますが、心いたしたいと思います。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 それからもう一つ、以前、畜産物価格安定法改正のときに、事業団に対して生乳をもしものときには買い入れをするようにということを附帯決議でつけたはずです。それから数年たっている今日、一体どういうことをやられたか。これはひとつ具体的に農林省にお尋ねしておきたい。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 畜産物価格安定法の御審議に際しまして、生乳の事業団による買い入れ及びそれの効果ということを考えろという御決議があったのでございますが、その後の経過におきまして、事業団は、法律に基づきます乳製品の買い入れを通じての乳価の安定はやってまいったのでございますけれども、現行法、つまり、御審議を願いました法律に、事業団の生乳の購入の権限といいますか、機能がございませんし、またその後、生乳の直接買い入れということが、事業団の現実の機能の限界から問題でもありますために、法律の改正等も、その方向への法律の改正もいたしておりません。生乳の買い入れにつきましては、これはもう私が御説明申し上げるまでもなく、中村先生十分御承知のことでございましょうが、きわめて複雑なものであり、かつ日々数回にわたる牛乳の搬入及び受乳を要するわけでございますので、現在まで事業団による生乳の買い入れという法制上の措置もとってまいりませんでしたし、購入もいたしておらないのであります。もっぱら乳製品の買い上げによって、乳製品価格の支持及び原料乳の価格支持を続けておるというような実情でございます。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 いろいろ御説明されましたが、私の質問に対して、要は、何もしておりませんということですね。それだけでしょう。そうすると、一体、何のためにほんとうに皆が考えておるのか、附帯決議をすれば、もうそれで通りました、あとは知りません、これじゃ無責任過ぎる。先ほど私が言ったように、ほんとうの前向きの姿勢になる農林省の姿じゃないですね。だから、それに対してやはり一つ一つ具体的に取り上げたら、責任を持たなければいかぬ、その責任態度が欠けているから、こういう結果になる。これ以上は申しません。いまこれを追及してあなたに云々しようとは思っておりません。しかし、附帯決議をして数年間たって、いまだ何一つ手を打たないということは、それがあらゆる面に出てくる。事例をあげろというなら、幾らでもあげますよ。そうじゃなくて、その一つをとってみても、そういうことが出てくるから、その一つは、明確に責任を持ってきちっとものごとを片づけていただきたい。  この際ですから、もうちょっと大臣に別の問題でお尋ねしておきたい。それはほかでもないのですが、御存じのように、貿易自由化、開放経済という線から生まれてきまして、いろいろな問題が問題になっているのですが、その中で、レモンの問題をちょっとお聞きしておきたい。というのは、御存じのように、いまレモンが輸入されないというような立場から、レモンの非常な暴騰を来たしておるわけです。これは局長にお尋ねしたいのですが、輸入されてくるレモン一個と、現在販売されておる価格というものが、どれくらいの相違があるのですか。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折政府委員 現在資料を持ってきておりませんので、正確なことは申し上げられませんけれども、関税その他の諸経費あるいはロス等を考えてみましても、相当な中間余剰利潤というものがあると思います。具体的にどういう状況であるかということにつきまして、われわれいろいろ調べておるわけでありますが、問題は、ロスの算定をどの程度にするかということで、相当意見が分かれておりまして、正確には私いま確信を持って申し上げられません。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 それじゃ、全体として大体何億くらいのもうけになるのか。あなた言いにくいでしょう。それはよくわかります。しかし、いずれはそういうことは出てくることなんです。そこで、一つお尋ねしておきたい。その名目をどういうことをいっているかというと、アメリカがミカンを輸入されないから、それで日本はそれを輸入禁止しているのだ、こういう名目を農林省は立てておるようですが、ミカンのかん詰めば一体幾ら輸出されておりますか、向こうからレモンが一体幾ら輸入されておりますか、その金額は一体幾らになっておりますか、いまわかりますか。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折政府委員 レモンの輸入は約百万ドル程度でございます。それから、カンのかん詰めの輸出は数百万ドル、これと比較にならない数字であります。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 そうすると、輸出のほうがはるかに多いということですね。御存じのように、ミカンのかん詰めは、一等のりっぱないいミカンじゃない、ある程度悪くてもいい、だから、実際には日本のミカンのほうがはるかに有利な立場をとっておる、こういう結論が出てくる、違いますか。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折政府委員 これは経済的問題といたしますれば、輸入と輸出のアンバランスということはあると思います。ただ、現在われわれの考えておりますことは、なまミカンのアメリカへの輸出ということについてのルートを開きたい、こういう観点から主張をやっておるわけであります。

中村時雄民主社会党

○中村(時)委員 大臣、それでおわかりのように、実際に輸出されているものは五倍ないし六倍なんです。数量にしてみたら、レモンなんてわずかなものです。ところが、いきなりレモンの問題になってくると、が然これが活気を呈してくる。生産者を擁護しろということになる。実際日本でできてくるレモンは幾らかというと、一千トンです。それにもかかわらず、なぜこれが自民党の中で非常に問題を起こすか。それは輸入されてくるレモンの実益が七億から八億円くらいあるわけです。一体これがどこへ飛んでいくのか、そういうような問題が出てくるのです。貿易によって日本のそういう果樹生産者がほんとうに困るならば、レモンでなくして、なぜバナナを禁止しなかったか。何十万トンというバナナを入れておいて、片一方ではわずか一千トンくらいなレモンを一生懸命押えていって、これは昔の砂糖と同じですよ。ところが、農林大臣は御存じじゃない、そういうふうなことは、あまり興味もないし、関係をしていらっしゃらないから。しかし、そういうことはわかってくることなんです。だから、そういうことはここでは申しません。適切に、そういう事柄が明確になってくる時期の前に、それをどういうふうにして処理していくかということ、それが私は政治手段であり、将来への正しい道を歩んでいく一つの方向であろうと思う。そういう点でぜひともお考えを願いたい、このように考えております。  以上、時間がきっちり一時半までしかありませんので、質問を終わりますけれども、この質問はあとあとまでも残りますから、その点をひとつ御配慮を願って、私の質問を打ち切りたいと思います。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 関連。いままで芳賀君の質問あるいは中村君の質問を聞いておって、私、ちょっと酪農行政の今後のあり方に少し不安を持つ点があるので、お聞きしてみたい。  これからも農業構造改善の事業の一つの柱として、大いに酪農を進めていかれるだろうと思うわけです。特に最近やかましく言われておる学校給食の件等もあって、ますますこの点は奨励し進めていかなければならぬと思うのですが、一つの不安というのは、われわれ自身もこの問題を論議しておるのは、一セット酪農経営をやる場合に、何頭が経済的に飼育する場合最もいいのか、あるいはそれに要する草地、これは一体どの程度の広さが要るのか、そういう経済的な観点から主としてこの問題を論議していると思うわけなのです。ちょっと資料を見てみますと、諸外国の牛の寿命というのはかなり長い。十二年から長いのでは十五年くらいになっておると思うのですが、日本の場合はそれが非常に縮まって、寿命は半分くらいなのですね。極端な言い方をしますと、しぼり殺すというような形が、従来の酪農の中であらわれてきているように思う。そこで、いまの日本の酪農がそういう段階にあるとするなれば、これから伸ばしていく過程で、そういう経営頭数のあり方とか、それに対応するところの草地、飼料の問題等もありましょうが、それ以前の問題が何かあるように思う。一体牧草地の管理、要するに、牧草管理といいますか、あるいは草地管理といいますか、いまのような状態でいいのかどうか、そういう技術者というか、そういった者が十分養成されておるのかどうか。あるいは牛の管理ですね。ホルスタインならホルスタインの管理、ジャージーの管理とホルスタインの管理と違うでしょう。どんどんこれからホルスタインがふえていくわけでしょう。全国的にこれは伸びていく。その伸びに対応するだけ一体管理する技術者があるのかどうか、こういう点に一つの不安を感じるわけです。たとえば、私はこういう話を聞いている。人工授精をするのに、Aの厩舎、Bの厩舎あるいはCの厩舎とある。Aの厩舎で人工授精をしたら、そのままCの厩舎へ行ってやっておる。その間、消毒も何もやっていないらしいですね。アメリカあたりでやる場合は、Aの厩舎で人工授精をやった場合、必ずくつも何も全部消毒をしてBの厩舎へ入る、そういうふうに防疫上の面を非常に重要視しておる。そういう基本的な線が日本の酪農では何か抜けておるのじゃないか。そういう状態のままでじゃんじゃん伸ばしていって、一体所期の目的が達成されるかどうか。そういう点に手落ちがあるのじゃないかというふうに私は考えるのですが、畜産局長のほうでは、十分なそれに対する対策といいますか、そういったものをお持ちになっていますか。

桧垣徳太郎農林事務官(畜産局長)

○桧垣政府委員 将来の酪農行政と申しますか、酪農振興に伴います不安の、主として技術的な問題についての御質問であったわけでございます。  まず第一に御質問のございました今後の標準的な経営規模、またそういう経営規模を持つ場合に保有すべき草地の規模というような組み合わせについて、どう考えているかというお話でございますが一実は多少といいますか、申しわけめいて恐縮なんでございますが、従来の酪農振興法制定以来の大体の農林省の酪農行政の行き方は、普及奨励の政策をとってきたと認めざるを得ないと思うのでございます。また、その政策方向は農家に受け入れられまして、いわゆる零細企業経営的な規模として数多くの酪農家、いわゆる飼養戸数の増大となってきたわけでございますが、現段階では、酪農の経営農家の戸数というのは、もはや停滞的ないしやや微減の徴候すら見えるわけでございまして、酪農の経営の安定化方向へ向かっておる。先ほどの多頭化の傾向というのは、そういう意味だろうと思っておるのでございます。そういうことでございまして、今後われわれがどういう酪農経営を育成すべきかということについて、決定的にここで申し上げることはできないのでございますが、日本の酪農の形としては、先ほど大臣からのお話の中にありましたように、西洋のような土地の制約のない大酪農はとうてい考えられませんので、日本の実情に合った形をとっていきたいということで、現在その地域別の形態を検討中であります。その点もいずれまた御説明申し上げる機会があろうと思うのでありますが、牧草の管理あるいは乳牛の管理等につきまして、それに対する技術者の養成が十分であったかどうかという点は、酪農の普及に対して、速度が緩慢でおくれておるということを私は認めざるを得ないと思います。この点については、技術者の養成なりあるいは畜産の技術普及の段階を、われわれ自身が考えておりますコンサルタント制度あるいは普及制度の形を通じて充実をしてまいるということに努力をしたいと思っております。  人工授精についても、現在の技術水準ではなお不十分な点がある点は、御指摘のとおりであると思います。この点も、家畜保健衛生所の予防衛生的な行政の充実を通じて改善をはかっていきたいというふうに考えておる次第であります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 いま局長のほうから、率直に技術者養成のおくれておる点、保健衛生の十分でないことについてお話しがあったと思うのですが、私たちも、あまりにも組み合わせとか経営の面だけを前面へ進めておって、肝心のそれらのもっと前段階の面で、ともすると論議がなされなかったという欠陥があると思うのです。たとえは農林省の家畜試験場なりあるいは防疫関係のところでは、よくやっておられると思うのです。農林省直轄の試験場なりあるいはその下にある各県の試験場なり、ここのところまでは相当よくいろいろ検討もし、やっておられると思うが、それから下の段階が非常に大きな差ができているというか、そこで断層ができて切れてしまう。ところが、実際これからどんどん酪農振興をやっていこうとするのは、ここの段階でなしに、下のほうの一般の農民なんですね。それがたとえば四十頭一セットが百頭一セットになる、私たちもそうなるのが当然だと思う。ところが、それに対応するだけの技術者養成という、この断層をなくしませんと、ほんとうの酪農振興にならないのじゃないか。むしろ逆に、どんどんあちらでもこちらでも管理が不十分のために牛が減少していくという事態、あるいはまた相当これも十分だというだけの草地面積を持ちながらも、管理が悪いために十分な栄養を与えられない、こういうような結果が出てくるやに私はおそれるものですから、この点十分ひとつ今後御検討願いたいと思います。ここの断層をどうなくしていくか、上のほうの研究をそのまま下まで延ばしていく方法をひとつ講じていただきたい、こういうふうに御希望申し上げておきます。  終わります。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 この際、暫時休憩いたします。    午後一時四十四分休憩      ————◇—————    午後二時五十八分開議

高見三郎自由民主党

○高見委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  午前に引き続き農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  この際、過般の降霜による農作物等の被害状況について、政府当局より発言を求められておりますので、これを許します。丹羽農林政務次官。

丹羽兵助自由民主党農林政務次官

○丹羽(兵)政府委員 四月二十九、三十日早朝、東北及び関東の一部において、急激な気温の低落により降霜があり、相当広範囲にわたり、しかも地域によっては、ここ数年の間に例を見ないほどの被害を受けました。  被害県は青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、栃木、群馬、長野、山梨などの十県にわたるのでありますが、特に福島、宮城、山形の諸県は被害が甚大であります。  被害金額につきましては、目下統計調査部をして詳細を調査せしめておりますが、県からの報告によれば、五月四日現在約九十二億円に及んでおります。  これを作物別に見ますれば、果樹の四十七億円、桑の三十四億円、野菜の六億円がおもなものであります。  また県別に見れば、福島県の五十億円、山形県の二十五億円、宮城県の九億円、青森県の二億七千万円が被害金額の大きいところであります。  農林省といたしましては、四月三十日にさっそく関係係官を被害の大きい福島県、宮城県に派遣して、現地を調査せしめ、善後策を指導せしめましたが、今後の対策としては、技術の指導に万全を期するとともに、被害の確定を待って天災融資法、自作農資金などの金融措置、その他所要の措置に努力いたしたいと考えております。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 本件について質疑の通告があります。これを許します。加藤精三君。

加藤精三自由民主党

○加藤(精)委員 ただいま農林省側より、昭和三十九年四月二十九日、三十日の晩霜その他の天然災害に対する被害の御報告がありましたが、これに関連いたしまして、自民党を代表いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。  政府の御発表は、四月二十九日、三十日の両日となっておりますが、県によりましては、ことに山形県等は、二十八日、二十九日の二日に集中いたしております。強い寒気の流入による移動性高気圧のため、夜間低温となり、近年にない降霜を見たのでございますが、今次の災害は、気象上のデータが非常にはっきりあらわれておることをもって見ましても、いかに深刻な災害であったかが証明できるのでございます。すなわち、一番ひどい低温は、二十九日の早朝二、三時間続いた零下三度ないし零下四度という低温でございますが、この低温は、場所によりましては、風速の関係もあり、零下七度以下に下がったところもある次第でございます。大体晩霜というものは、九州地方等においてさえも相当な被害を与えるものでございますが、最も寒い東北地方におきまして、しかもこうした風速を伴う、ことに山地近いところは、地面にはうようにして突如襲来しました寒気の流入による移動性高気圧でございますから、明白に非常に深刻な災害を生んでいるはずでございますが、時間の経過がまだ短いので、各府県の当局といえども十分な調査が完了しておらないのであります。  以上のような状況をちょっと聞いただけでは想像ができないのでありますが、自民党の国会議員とともに、私も所在の地域を数日間にわたりまして実地を視察いたした結果について、政府御当局に御質問したいのでございます。  ます第一番目に、桑害についてでございます。  桑害は、福島県の中通り、あるいは山形県の山形市の付近、米澤市付近等の相当広い範囲にわたって、ほとんど全滅のような状況でございます。また宮城県の一部白石付近も相当な被害でございますが、これらにつきましては、まず桑に対してだけ特別の事情に基づく対策を立てていただきますように、最初に蚕糸局長さんに当方の意見を申しまして、その善後処置についての当局の御意見を承りたいのでございます。  第一に、桑の木の被害の復旧をはかりますには、副芽または潜伏芽の発芽伸長を促す必要がある場合、速効性の肥料を施与することが不可欠でありますが、この購入費に対して、被害甚大地域に対しては特別に助成をされたいのでございまして、これが見込みについて御当局にお尋ねいたしたいのでございます。  次に、桑の木の害虫防除薬剤購入についての助成でございますが、桑の木の発芽には凍霜害を受けまして非常にふぞろいなものがあり、これらの新芽は特にモンシロドクガの集中的食害を受けているような状況でございますので、共同防除実施のための薬剤購入に対し助成をお願いしたいのでございますが、これに対しての当局の御意見をお聞かせいただきたいのでございます。  次に、蚕種の予備催青施設に対する助成でございます。蚕種は、農家の申し込みを受けたる後に、催青をして蟻蚕の形で配付するものでございますが、凍霜害の被害によって、農家の申し込みはまさしく激減すると思われるのでございます。しかしながら、はき立てまでの時間的余裕と今後の対策による回復も考えられますので、その回復に見合う蚕種を蚕種製造業者に予備的に催青せしめおくことが肝要であると思うのでございますが、この場合残蚕種を生じたとき、その催青に要した経費について助成をしていただきたいのでございます。そういうことに関しての当局の御意見を承りたいのでございます。  なお、桑園、蚕種製造、養蚕についての第四番目の問題でございますが、凍霜害による春蚕収入の激減により、養蚕地帯は経済的に非常に窮迫しますので、夏秋蚕の増しばきをする必要に迫られるのでございますが、この再生産を円滑にさせるために、夏秋蚕種の購入に対し助成されたいのでございます。この点についての当局の御意見を承りたいのでございます。  次に、果樹につきまして、また非常に問題がございます。最も被害の大きいものといたしましては、リンゴは福島、山形、宮城、桃は福島、宮城、ブドウは山形、ナシは福島、宮城、山形、それら非常にたくさんの種類の果樹について、たまたまそれらの果樹が一斉に花が咲いている時期でございましたので、きわめて深刻な災害にあっているのでございます。私が視察しましたある部落のごときは、十五、六戸で、三十町歩ぐらいの果樹専業の終戦後開拓された農村でございましたが、一戸平均一町五反歩ぐらいのリンゴ園がほとんど全部花芽をやられまして、収穫皆無に近い状況を呈しておったのでございます。その農村部落が、さきに申した二十九日の午前四時ごろには零下七度の低い温度に遭遇した部落でございますが、その部落のごときは、全然果樹以外の作物を持っておらない。しかしながら、その果樹を全部やられ、幸いにして一、二割残っておる新しい花のつぼみが開花した場合に、それがある程度まだ実をつける活力を持っているかもしれないのでございますが、肝心のミツバチが、全滅に近いと思われるその果樹園をあきらめて見放して、全部それより低い地域の菜の花畑の地帯に移動してしまって、これから花芽が開いて花粉の交配時期になっても、ミツバチがやってくることができないために何ともならないと言うて、農家は長嘆息しておったようなことでございます。そのわきの部落は桑園地帯でございましたが、七十歳の老人が、こういう被害は自分一生のうちに初めてだということを嘆じておったような次第でございます。こうした果樹のほうをもあわせまして、今度の災害一般に対しての救助策として、次のことを要求したいのでございますが、これもまとめて御回答をお願いしたいのでございます。  第一番目は、天災融資法の適用についてでございます。今次の凍霜害により、減収のため、再生産及び経営維持が困難となる農業者が続出することが予想されるのでございますが、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の適用をここに要望いたすものでございます。特に福島、山形、宮城等の被害の実態にかんがみまして、被害激甚地域として指定されたいのでございますが、どうでございますかということでございます。  第二には、自作農維持資金の特別ワクを設定していただきたいのでございます。凍霜害被害農家の経営を維持するため、長期低利の資金を必要とするのでございまして、自作農維持資金の災害特別ワクを設定し、早急に交付されたいのでございます。天災融資法の適用を条件によっては受けられない農家もございますので、特にこの点につきましては必ずお聞き届けをいただきたいのでございますが、御当局の御意見をお伺いしたいのでございます。  次に、再保険金の概算払いについてでございます。このたびの凍霜害は蚕繭共済として異常災害になることは必至の状態でございます。このため、再保険金も相当額に達する見込みでありますので、被害農家に早期支払いを行なうために、再保険金の概算払いについてよろしく措置せられたいのでございます。  次に、県単独助成に対する特別交付税の交付についてでございます。これは自治省当局がおいでにならなければ御伝達願いたいのでありますが、被害農家に対する救済策として、県単独にて助成事業を実施した場合は、特別の財政需要として地方交付税の特別交付税の算定基礎の中に取り入れられるように措置せられる御意思が政府にあるかどうか、これは自治省に御連絡の上御回答を願います。   〔委員長退席、坂田(英)委員長代理着席〕  第五番目に、各種資金の償還期限の延長についてでございます。被害農家は、減収のため、すでに借り入れしている各種資金の償還が不可能となるおそれがあるので、これらの罹災農家については償還期限を延長する措置を講ぜられたい。ことに先ほど私が実例として申し上げました十五戸ばかりのリンゴ専業農家地帯のごときは、三十年に約四千五百万円ばかりの台風災害の復旧資金を借り入れしているのでございますが、これと今回の融資等の償還と並行して実施しますのには、たいへんな苦しい状態になりますし、ことに他に収入源を持たないような農家の場合には、特に事情を御参酌になられまして、御同情ある措置をいただきたいのでございます。  第六番目に、果樹共済制度の早期実現についてでございます。今後の成長農業として、果樹の振興に期待するところはきわめて大なるものがあるのでありますが、反面、価格の変動に対する対策の欠除は、雪害、凍霜害、風水害等の災害に対処する上から、まことに抵抗力が弱く、遺憾でございます。今回は選択的拡大どころか、選択的災害助長であったというような声まで聞かれたのでございます。よって、果樹共済制度を早急に実現されるようにお願いしたいのでございます。  なお、これから七項目ばかりは、先ほどの桑の木の被害についてと大体同様なものでございますから、項目だけ申し上げまして、先ほどの要請と同じ要請を繰り返すわけでございます。  第七番目には、樹勢回復促進用、すなわち、被害の桑の木とか、被害を受けたくだものの木の樹勢回復促進用の窒素質肥料の購入に対する助成についての要請でございます。被害果樹、桑樹等の回復をはかるためには、副芽または潜伏芽の発芽伸長を促す必要があるが、そのためには、速効性肥料を施与することが不可欠である。この購入費に対する助成の問題でございます。先ほどお願いしたとおりでございます。  次に、果樹、桑樹の害虫防除薬剤購入、これは桑の木につきましてはモンシロドクガでございますが、果樹についてはモニリヤ、菌核病等が多量発生するおそれがあるのでございます。これらの病虫害防除のために共同防除を実施する場合に、その薬剤購入費に対して助成していただくことができるか、何とかお願いしたいという要請でございます。  第九番目は、蚕種の予備催青施設でございますが、その助成について先ほどお願いしました。  第十番目は、これは夏秋蚕の購入に対する助成。増し掃きをします場合の夏秋蚕種の購入についての助成をお願いしたいということでございます。  さらに第十一番目、これは、県や市町村が、今回の実に意想外の凍霜害につきましては、技術者の動員、調査機関の動員並びに技術的指導の徹底ということに対しまして、非常な苦心をいたしておるのでございます。私、いまから四十年ばかり前に、熊本県の天草の郡長をしておりましたが、その当時すら、晩霜というものがたいへんな農業上の災害でございますが、そういうあたたかいところと違って、北海道に近い東北地帯にこれだけの低温が襲来したということは、ほとんど前例を見ないことでございまして、技術指導という面につきましては特に活発な活動を要するわけでございますから、そうした調査指導費の支出に対しまして、県や市町村が支出するそういう経費に対しまして、国は何らかの助成をいたしていただきませんと、地方団体は目下のところまことに言うに言われない苦しい財政経理をいたしておりますので、こういう特別の事務費の助成がございませんと、技術指導経費の助成がございませんと、活発に動けないのでございます。何のためにこういうふうな苦しい地方財政になったかという問題は別個の研究題目として、現実に府県、市町村の財政の苦しさは今年度は特別でございますので、こうした特に技術的に困難な指導や指導の前提をなす調査のための経費に対しては、政府に御助成をいただきたいと思う。  以上のごとき要請でございますが、これに対する政府の御所見をいただきたい。  以上、たいへん多岐にわたりましたが、御当局よりこれに対してできるだけ精密な御回答を承りたいものでございます。質問を終ります。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○久宗政府委員 昨年好調に推移してまいりましたやさきでございますので、被害を受けました農家の方は非常に落胆しておられることは、まことに残念だと思うわけでございます。  当局から見まして、どうも心配でございましたので、四月十四日の日に、全国的に凍霜害につきましての対策の打ち合わせをいたしまして、一応万端の用意は整えたつもりではあったわけでございますが、お話にもございましたように、被害の態様と申しますか、相当急激に参ったようでございまして、若干間に合わない、あるいは程度が十分じゃないというようなこともございまして、相当の被害を受けたようでございます。  被害の報が入りまして、直ちに現地におきます地方農政局と打ち合わせまして、現地で落ち合いまして、当局からも調査の係官が三十日の午後には伺ったわけでございます。けさ帰ってまいりまして、詳しく話を聞いたわけでございます。  概括的に申しますと、非常に相当の被害でございまして、お話にもございましたように、計数整理その他に若干の時間はかかるようでございますので、まだしかとつかめませんが、対策といたしまして、ただいま四点ほどお話があったようでございますが、いずれにいたしましても、計数との関連になりますので、若干余裕をいただきまして、対策を具体的にきめたいと考えております。  ただ、私どもの気持ちといたしましては、相当ひどいようでございますので、今後の対策が早く農家の方に立てていただけるような意味におきまして、計数の厳密な検討よりも、若干めどのつきます段階で、すでに二十八年あるいは三十二年に少なくとも養蚕関係につきましてはほぼ経験がございますので、さようなものを勘案いたしまして、できるだけ早く具体的な対策を打ち出したいと考えておるわけでございます。その際には、特別の御支援をいただきたいと考えておるわけでございます。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 果樹関係等を含めまして、一般的なお答えをあわせていたしたいと思います。  まず、天災融資法の問題でございますが、現在の段階で、各府県から集まっておる数字は約九十二億円でございます。おそくとも明日あるいは明後日中には統計調査部のほうの被害調査もわれわれの手元に上がってくると思います。被害の概略の測定を待ちまして、早急に大蔵関係とも詰めまして、天災融資法の発動の体制を進めてまいりたいと思っております。その際あわせまして、特別被害地域等についても、現地の実態に即しまして粗漏のないように配慮してまいるつもりでおります。  それとあわせて、自創資金についても、累次の災害の場合と同様、天災融資法のワクと同時に、自創資金についての配慮もあわせ行なうという方針でまいる考えであります。  特別交付税の問題につきましては、これは経験もございますことですが、私のほうから自治省のほうへよく話を通じておきます。  さらに、償還期限等の延長、緩和についてのお話もございました。この点につきましては、個々の事例につきまして農家の経営情勢を判断して、それぞれ適切に措置するという一般的な態勢はとっておりますけれども、なお念を押すという形で御趣旨に沿いたいと思います。  果樹共済の問題は、御承知のように、ここ数年実験段階であります。いますぐここでそれを実現するというのはむずかしゅうございますけれども、ことしで二年目でございますか、その結果を待ちまして、できるだけ早い時期に確立してまいりたい、できるだけ選択的拡大という趣旨に沿うように講じてまいる所存でございます。  樹勢回復の問題あるいは害虫防除の問題、いずれも経験のある対策でありますが、被害の実態等をよく詰めまして、必要があれば善処してまいるという方向で進めてまいります。  なお、蚕繭共済の関係の再保険の概算払い等につきましても、よく先例に沿いまして、遺憾のないように措置してまいりたい、かように考えます。

加藤精三自由民主党

○加藤(精)委員 ただいまの蚕糸局長さんの答弁の中で、もう少し調査を進めて、事情が判明した後に具体的なことは答えるということでございますが、そういうお答えでは満足できないほど、地元の養蚕農家たちは苦しんでおりますので、心配しておりますので、ただいま被害一般についての概括的な御答弁はありましたけれども、樹勢回復促進用の窒素肥料、速効肥料の購入費に対する助成の問題とか、果樹、桑樹の害虫防除薬剤、共同防除実施の際の薬剤購入費に対する助成とか、それから蚕種の予備催青施設に対する助成とか、それから夏秋蚕の増し掃きする場合、その蚕種の購入費に対する助成とか、そういう養蚕特有の問題について、ひとつもうちょっと個々の項目別に御回答いただきたい。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○久宗政府委員 ただいま全体につきまして官房長から申し上げましたとおりの考え方をしているわけでございます。過去におきましてそれぞれ経験のある施策でございます。被害の程度から見まして、当然さような措置がとらるべき内容だと思ってはおりますが、一応数字の確定を終わってと申し上げただけでございます。

加藤精三自由民主党

○加藤(精)委員 やってくださることはわかりました。了解。これで終わります。

坂田英一自由民主党

○坂田(英)委員長代理 次は華山親義君。

華山親義日本社会党

○華山委員 ただいま加藤委員からいろいろお話もございましたように、また農林省御当局の御答弁も承りましたので、大同小異でございますが、御承知のとおり、このたびの霜害につきましては、手元には山形県の被害が詳しくあるわけでございますけれども、それによりますと、果樹におきまして十七億ということになっておりますが、パーセントにいたしますと、県庁の調べでは三二%減ということを出しております。また桑につきましては、栽培面積の五割が被害を受けておるというふうなことに相なっております。御承知のとおり、山形県のみならず、東北の各県は、第一次の産業であるところの農業を基本といたしておるのでございまして、この被害は、県民全般の福祉に影響するところが非常に重大でございます。それで、たとえば山形県におきまして例を引きますと、山形県は、現在静岡県に次ぎまして、かん詰め業につきましては全国第二位の地位にございます。それは果樹野菜、そういうものが年じゅう出ますので、それを目当てにいたしまして、かん詰め工業が発展してきている。いまここでこの果樹野菜、そういうものが非常な被害をこうむりますと、そういう工場がほとんど停止の状況になるのじゃないかということを心配いたしております。それで、これが停止の状況になりますと、農林省当局が心配されておりますところの農家——現在農家は、自分だけの田畑を守っておったのでは生活ができません。したがって、あるいは奥さん方、そういう方々がこれらの工場に出向きまして仕事をしているのが現状でございまして、果樹それのみならず、他の方面からも農家に対する影響が非常に大きいということを心配いたしておるわけでございます。これらの点も御考慮くださいまして、天災融資法等につきましてもお話がございましたが、ひとつ、ただここにあらわれた数字ばかりでなく、その陰にあるところの影響ということも考えられまして、他の面からもいろいろの御考慮願いたいのでございますが、天災融資法につきましては、特に被害の甚大と思われる地方につきまして激甚地区の指定をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょう。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 お話しのとおり、被害の激しい地域が相当多くございますので、そういう点について目下調査中でございますが、市町村単位の数字も若干ございますけれども、御趣旨のような方向で検討を進めたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 それにつきまして、現在三二%ということに相なっておりますけれども、これは結果を見なければわかりません。私も被害地区を見まして、咲いているところのリンゴの花、そういうものでございましても、これを裂いてみますと、中が黒くなっております。子房が黒くなっております。こういうものは実を結ばないにきまっている。あるいは虫めがねで見ますと、やはり一部黒くなっている。そういうふうなものは、結果するにいたしましても、落果をするか、あるいはこれは非常にでこぼこの、おかしなかっこうになる、商品としての価値がなくなる、こういう場合も考えられるのでございまして、そういう場合におきまして、結局一番終局的に被害額というものが出てくるのではないか、そういう点も考えられますので、その最後の結果を見て、なお、初めだけでなく、あとでもこれをいろいろな点で補償をしてくださる、あるいは激甚地区になる——初めからの激甚地区が一番けっこうでございますが、そういうふうなことも御考慮願いたいと思いますが、いかがでございますか。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 お活のとおりの事態がございますようです。それで、私ども現状だけで判断しかねる点もございますので、技術的に過去の先例等にかんがみて、専門的に見まして、はたして結果するものか、将来また落果するものかというような判断も必要だと思います。そういう点も専門家の知識、経験を総動員して固めたいと思っております。将来の問題につきましても、十分考えるつもりでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 どなたか園芸関係の専門の方がおいでになりましたら……。

小暮光美農林事務官(園芸局総務課長)

○小暮説明員 ただいま御指摘のような所見が、園芸局の職員をとりあえず現地に派遣いたしました際にも、すでに報告されております。過去の事例等に徴しましても、外形上花が落ちておらないのに、収穫が減少しているというような事実もございますので、被害の認定等の際に、できるだけそうした実態を把握するようにつとめてまいりたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 初めにこの程度だということをごらんになりまして、いろいろな措置をされましても、あとでもっと大きくなるというふうな場合、私はその可能性が十分にあると思いますが、その際には、やはり事後の状態を見て、いろいろ矯正といいますか、そういうふうな御処置をとり得ると思いますが、いかがでございましょうか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 果樹につきましては、樹勢回復用の費用とかそういうものは事前の問題でございますけれども、いまお尋ねの問題は、結局天災融資法の適用の問題になるかと思います。従来の例からいいますと、事後において結果の状況を見てから対策をとったということはないのでございます。大体できるだけ事前に将来を予想いたしまして、そのときにもう被害程度というものをはっきりせしめて、それによって措置するということにいたしまして、従来それであまり誤りはなかったと確信いたしております。今回もできるだけ事前に果樹の状態を把握しまして——昨年の豪雪の際にもそういういき方でやったのでございます。そういうことで、事後に矯正するというような事態の起きないようにいたしたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 それから、あまり有名なことではございませんが、山形県の庄内ガキというのは、北海道に移出しておりまして、移出量ということになりますと全国で一番でございます。そのカキの芽がやられております。それからブドウの芽がやられております。これにつきましても、ほとんど絶望の状態ではないかということを農家は心配をいたしておるわけでございます。これらにつきましても、できるだけ調査を進めていただきたいのでございますが、今日これだけということはなかなか困難なのではないか。しかし、では結果を見てから全部やろうというふうなことではおそいのでございますけれども、初めの調査の結果と、後にあらわれたところの間に大きな誤差のあった場合には、これは事後においても矯正していただかなければならぬ。そうでなければ、芽をやられたというふうなことは、事前に調査ができないのではないか、そういうふうに考えますが、御所見をお聞かせ願いたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 カキの場合、ブドウの場合、これの芽がやられた場合につきましても、多少の誤差はすべての災害について起こり得るわけでございますが、多少の誤差はともかくとしまして、結局収入にどの程度の影響があるということにつきましては、調査ができると思います。したがいまして、融資の運営上におきましては幅をもって、実際に農家の訴えを尊重しまして、あとで始末するというようなことのないようにいたしたいと思います。しかし、万一災害を受けて、それが予想以上にひどい結果になったというような場合、要するに、経営困難におちいるというような事態でございますが、これは別に、それはそれなりに自作農維持資金とか、そういう方面で救済することを考えていく必要があろうと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 ぜひひとつ、もう一ぺんやったんだからそれで済んだということでなしに、事後までめんどうを見ていただきたいと思います。  その次に、再保険の問題でございますが、概算払いはできるのでございますか。非常に大きなものになると思いますので、ぜひ概算払いをお願いしたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 先ほど官房長からお答えしたとおりでございますが、私どもの聞いておりますところでは、福島、山形等は養蚕関係の被害が甚大のようでございます。これは調査結果を待つまでもなく、どうもそういうように考えられます。したがいまして、もちろん、最終的なものは調査結果を待たなければなりませんけれども、私どもとしましては、再保険の概算払いはいたしたいと考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 それから、先ほど加藤委員からもお話がありました桑の問題、実は養蚕の問題でございますが、ずいぶん助成を具体的に言われましたが、お聞きいたしておりますと、どうもあまりはっきりいたしません。私非常に責任を感ずる点が一つあるのであります。と申しますことは、これは奥地山村の振興ということがございまして、私といたしましては、農林省にもおはかりをいたしまして、とにかく奥地山村につきましては、これはその場所その場所でなければならないという考え方から、平地においてはできるだけ養蚕は避けたほうがいい、できるだけ山村を振興する意味からも、山村地帯に養蚕を興すべきであるということで、私は県におりましたときに努力してまいりました。そしてまた、県におきましても、その方針によりまして、山村地区振興のための養蚕につきましては特別の助成をいたしております。ところが、このたびの霜害は、そういうところにおいて特にひどくやられておりますので、私といたしましては、私のやり方が間違っていたというふうな感じにも打たれるわけでございます。それで、農業政策全般といたしましても、その土地その土地の条件にもよりましょうけれども、山村地区は貧乏である、その山村地区振興のためには、山形県等においては養蚕が一番いいと私は思っております。そしていまここで大きな被害をこうむりますと、貧乏な山村地区が壊滅の状態になるのではないか。そういう点をお考えくださいまして、特にいろいろな助成の面につきましては、これはぜひひとつお願いいたしたい、こういうふうに考えますが、加藤さんにも御答弁がございましたが、でき得るならばもう少し明確にお答えを願いたいと思います。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○久宗政府委員 養蚕関係につきましては、先ほども申しましたように、すでに二十八年、三十二年に具体的な経験があるわけでございます。さような被害との比較から見ましても、先ほど申しましたように、相当ひどいとも考えておりますので、私どもの気持ちといたしましては、ぜひさような措置を早期に決定して流したいと考えておるわけであります。いずれにいたしましても、計数等の問題になりますと、それを見た上でおきめしたい、このように思っております。

華山親義日本社会党

○華山委員 あまり追及いたしまして、ここでできないなどと言われますとあとで困りますから、この程度にいたしておきますが、養蚕地帯は決して金持ちのところではございません。非常に貧乏なところが多いのでございます。その点ぜひひとつ助成をお願いいたしたいと思います。  それから、政務次官もおいでになっておりますので、お伺いいたしたいのでございますが、このたびの災害におきまして、養蚕のほうは共済制度がありますから、十分では決してございませんけれども、何らかの形がつくだろうと思うのです。しかし、果樹につきましてはございません。一面におきまして、選択的拡大ということも言われております。山形県におきましては——山形県と言うことをお許し願いたいのでございますが、昨年はリンゴが暴風でやられました。ことしはこのような状態でございまして、前途の見通しがつかない状態でございます。選択的拡大と言う以上は、やはりどうしても安心してそういうものを植えていくという方向に農民が行かなければいけないと思うのでございますが、共済制度につきましては、現在どういう段階におありになるのか、将来どういうふうなお見込みでございますか、お伺いをいたしたいと思います。

丹羽兵助自由民主党農林政務次官

○丹羽(兵)政府委員 果樹共済制度の早期実現と申しますか、それに対する御要望であり、また政府はどういう考えを持っておるかというお尋ねでございますが、特にこうした災害等ございますると、果樹共済というものに対する必要というものが痛切に感じられるわけであります。前々からこの制度を実現するようにという強い御要望もございますので、先ほど来御説明いたしておりますように、三十八年度でございましたか、これを何とか実現させたいという希望をもつて、実態の調査をいたしつつあるわけであります。必ずしも実現させるというわけではありませんが、そういう希望をもって実態の調査をしておりますので、できるだけ早く調査を終わりまして、こうした災害にもかけられるようなことにしていくように検討を加え、努力してまいりたいと存じます。

華山親義日本社会党

○華山委員 できるだけ早くということでございますが、事務当局からもお伺いしたいのでございます。調査をしたということでございますけれども、いつごろになりましたら、そういうことが完了して見通しがつくものでございましょうか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 御承知のごとく、共済制度は、きわめて精密な保険制度でございますので、これはまず資料が整理されませんと、危険率とか、そういうものはわかりません。それから設計する上におきましては、災害の態様とか分布とか、そういうものがはっきりしないと、できないわけでございます。  それから果樹共済については、品物の収獲そのものの保険にするか、それから樹木も含めた被害に対する保険にするか、あるいは価格の変動をも含めました保険にするか、そういった基本的な考え方の問題がございます。これらは相当な研究と調査をしなければりっぱな設計もできないわけでございます。  農産物共済については、御承知のごとく、制度創設以来いろいろな問題がございまして、昨年大改正をやっていただいたわけでございますが、そういうことのないように、あらかじめしっかりした準備をしたいということで、実は昨年以来三カ年の計画で試験設計をいたしまして、金のやり取りはやりませんけれども、実際に設計をやってみて、それを適用してみて研究をしておるのでございます。これは全国相当数の県において、相当数の村で実験いたしております。われわれとしましては、来年度が三年目になるわけでございますが、できれば来年度中ぐらいには結論を出しまして、制度ができるものならばいたしたい、こう考えておるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 ぜひひとつ選択的拡大の効果が上がりますように早くお願いいたしたい、こういうふうに申し上げておきます。  なお一つ、蚕糸関係のことについて伺いますが、蚕糸につきましては、どうせ芽が出るのだ、あとで芽が出るのだから、それによってやればいいので、催青期をおくらせばいいじゃないかというふうな議論も聞かないではございません。しかし、私が各農家等を回りましたり、また罹災地区を回って、いろいろ話等を聞いておりますと、そう机の上で言うほど簡単なものではない。催青期が約一週間なり十日おくれますと、ちょうど田植えの農繁期にかかります。現在の人手不足では両方一緒にはできません。そういう状態でございます。また各地区地区におきまして、芽が出てくるということが一斉ではございませんので、見当がつきません。また各地区地区によりまして出方も違ってまいる、そういうことから、先ほどお話がありましたとおり、催青ということが計画どおりまいらないと思う。そういう点もございますので、十分に——ただ、そういうことはあるまいと思いますけれども、概念的に、芽が出てきてから蚕を養えばそれで一年間通すればいいじゃないか、こういうふうにお考えにならないように、念のために申し上げておきます。専門家でいらっしゃるからそういうことあるまいと思いますが、いかがお考えでございましょうか。

久宗高農林事務官(蚕糸局長)

○久宗政府委員 御趣旨のとおり指導したいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 根本的な共済制度、そういう点につきましては別でございますが、現在の制度の許す限りにおきましてお願いをいたします。先ほど加藤委員からお願いいたした点と重複いたしますので、貴重な時間でございますので、これでとめたいと思います。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 ただいまの東北のほうの冷霜害の問題について、関連して御質問申し上げます。  九州地区における高温と長雨による畑作等の被害ですが、農林省のほうで相当資料が集まってきていると思いますが、どの程度集まっておるか、ちょっと御答弁願いたい。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 九州の特に佐賀あるいは鹿児島のほうで雨が続いたのであります。南部の九州一帯に赤かびが出た、そういうことは聞いております。それの被害の集計は済んでおりませんが、とりあえず四月いっぱい分を至急に取りまとめたいというように考えております。それによりまして、今後の判断もあわせてやりたいと思っております。統計調査部を督励しておる最中でございます。   〔坂田(英)委員長代理退席、小山   (長)委員長代理着席〕

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 かなりの被害でありますので、でき得るだけすみやかに被害の実態報告をとっていただいて、ひとつ対処していただきたいと思います。  鹿児島県の分だけを ちょっと摘出して申し上げますと、四月三十日現在で、なたねは大体六二%の被害、金額にいたしまして十二億八千二百十万円、こういうふうに出ております。麦のほうは平年から比較いたしますと二五・一%の被害で、金額が約六億八千万、二十億余りの損害額が出ておるわけなんです。   〔小山(長)委員長代理退席、委員   長着席〕 できるだけすみやかにやっていただきたいということは、昨年度もなたねが被害をこうむってかなりの減収を来たして、農民は困っておる。本年、二年連続ということになりますので、ただいま加藤委員、華山委員のほうから晩霜に対するいろいろの話があったわけなんですが、ここで私、政府に言っておきたいことは、いつも被害があった場合、打つ手は一つなんですね。だから、とやかく陳情がましいことを言う必要はないと思うし、打ってくれると私は確信をしておるわけなんですが、ただ、この被害の事後措置がどうもおくれがちになる。手当てがおくれますと、それはあとでやったって意味がないし、ありがたみが半減するわけなんです。できるだけすみやかに手当をしていただくということ、そのためにひとつ万全を期してやっていただきたいと思います。次官、いかがでしょう。

丹羽兵助自由民主党農林政務次官

○丹羽政府委員 赤路先生の御意見ごもっともでございます。せっかくやりましても、あとでやったようなことではありがたみがございません。御説のように、今後はできるだけ早く手を打っていくようにお誓い申し上げておきます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 それでけっこうです。ただ、具体的には天災融資法の適用を早くしてやる、それから麦の場合は、やはり等外麦の買い上げを思い切ってやっていただくということによって救われると思うので、私は政務次官の御答弁を信頼いたしまして、これで質問を終わっておきます。      ————◇—————

高見三郎自由民主党

○高見委員長 次に、食料品総合小売市場管理会法案を議題とし、質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。谷垣專一君。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 食料品総合小売市場管理会法案に関しまして質問させていただきたいと思います。  最近、特に生鮮食料品の価格問題がやかましく言われて、この対策もその一つかと思うのでありますが、何せ昨年生鮮食料品の価格が急騰して困る、こういうことで、いろいろ対案が考えられたと思うのでありますが、それがことしの冬になりますと、野菜、青果物その他が暴落をしておる。こういうような形で、実はこの分野におきましての施策は、本質的に非常にむずかしい問題があるかと思いますけれども、またそれだけに、これからどうしてこれを伸ばしていくか、農林政策の面におきましても、一つのポイントであろうと思うのであります。そこで、この昨年来の上がり下がりの問題、こうしてこの管理会法が出たわけでありますが、生鮮食料品は非常に種類が多いと思いますが、生鮮食料品全体の消流関係あるいは価格対策、これらの問題において、一体管理会法という形における対策が、全体の生鮮食料品の対策の中でどういう意味を持つものとしてこれをやっていかれようとするのか、どの程度の効果を考えておられるのか、それらの点をひとつ最初に明らかにしていただきたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 ただいまも御質問の中にありましたように、生鮮食料品の流通対策はきわめてむずかしいことでございます。しかしながら、消費者価格そのものは、過去三年ほど全く着実に上がりつつあるのであります。昨年の末からことしの初めにかけまして、野菜などが一時暴落というようなことがありまして、その場合消費者価格が停滞ぎみでございましたけれども、また四月ごろからやや上がりぎみ、五月に入りましてからも野菜なども相当上がっています。くだものなど季節的な関係もございますけれども、上がってまいっております。政府といたしましては、昨年来、実は産地の関係におきましても、初めて指定産地制度あるいは生産安定対策というようなものを野菜につきましては実施し始めました。また食肉等につきましても、いろいろな共同施設を設けるとか、食肉センターをつくるとかという措置をとってまいっております。しかし、主要な部分は、中央卸売市場の対策であったのであります。これにつきましては、いろいろ御批判がございましたけれども、手数料の引き下げ、それから取引方法の改革をやる、その上に仲買人の統合を推進してまいったのでございます。これは主として築地市場と神田市場の問題でございますけれども、特に築地市場におきましては、仲買人の数が非常に多いので、魚のほうの関係でございますが、その結果小売り商とあまり取り扱い荷が変わらないようなものもございます。そういうことで、これを大型化するように勧奨しまして、金融などのあっせんもやろうとしておるのでございますが、まだなかなか具体化されてない状況でございます。そういった中央卸売市場の段階につきましてはそういう措置をとったのでございますが、生鮮食料品の流通の経路の中で、一番流通経費が多くかかっておりますのは小売りでございます。  そこで、小売りの段階の流通経費を節約する方法はどうかといいますと、なかなかむずかしいことでございますが、関西地区で公設市場が非常に発達しております。特に大阪におきましては、市内に大正年代から公設市場が四十ほどございまして、それが非常に活発に動いております。ここ数年来の価格の高騰期におきましても、かなり  の成果をあげておる。そういうことも参考にいたしまして——東京都の公設市場はやはり大正年代にできたものでございますけれども、だんだん衰微しておる。最近では数えるくらいしか残っておらぬのでございますが、これは東京都の消費の実態等が大阪とやや違う。大阪のような合理主義的な面が少ないというような面もありまして、東京都の公設市場がどうも衰微したというようなことから、あらためて近代的な方式の公設市場をつくって、小売り段階の経費の節約につとめたい、こういうことで、この法案の御審議をお願いしたのでございますが、この法案が実施に移されました場合、まだこれは東京だけでございますけれども、関西地区は一応公設市場が発達しておりますので、あと回しにしまして、大都市にできるだけ設置したい。これは運営の方法によりまして、まず大量仕入れということとか、セルフサービスとか、そういう方法でかなりのマージンの節約ができる見込みでございます。さらに、これは中央卸売市場を通ずる取引についてもかなりの制約を与えることができると思うのであります。そういった面で、一番マージンの大きい小売り段階の合理化を、不十分ではございますけれども、こういう方法で実施してまいりたいと考えた次第でございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 そういうふうに考えてまいりますと、先ほど御答弁がございましたように、農家のほうはいわゆる指定生産地制度をとって一種の価格保証の体制をまずやった。これを全国的に広げていきたい。それから中央市場制度においては、なかんづく仲買い制度において何らかの措置をとっていく。それから従来あまり手がつかれていなかった小売り段階において、新しくこういう方法をやりたい御趣旨のように考えるのですが、さてそこで、こういう生鮮食料品の生産流通関係に手を入れられて、急速に流通過程、特に小売り段階の問題に手を入れられた場合に、流通過程の経費の節減というか、それは一体どの程度までやられるものか。これは生鮮食料品といいますと、水産物もあれば畜産物もあるし、青果物もありますので、非常に問題が多岐にわたっていかぬと思うのですが、たとえば青果物に限定してもけっこうですが、外国の例等もあると思いますが、普通常識的に生産者手取りが三分の一、末端にいくときにあとの三分の二が取られてしまうというようなことをよくいわれておるのですが、一体小売りのほうにこの程度の手の入れ方でどうかという問題が残るといたしましても、初めていわば前人未踏の政策をやられようとするわけだから、この流通過程において、外国のいろいろな経費のかかる率がどういうふうになっておるか、そしてまた、わが国のいろいろな条件があると思いますが、どの程度まで青果物でそれを縮め得るものなのか、これはあるいはこれだけでは不十分かもしれませんが、青果物の流通対策全体の将来の見通しとして、どの程度に考えておられるか、明らかにしていただきたい。外国との比較において明らかにしていただきたい。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 まず、この市場を設置した場合、どういう点で合理化され、どういう効果があがるかという点でございます。これはまだ計算上の問題でございますけれども、実際の例を引きまして申し上げますと、大体生鮮食料品の小売り段階のマージンというものは、仲買いから引き取った価格に対して、統計から見ますと、平均しまして二二、三%、最終の小売り価格に対しまして粗利益率が二二、三%というところでございます。それに対して公設市場で扱った場合に、私どもは一六、七%くらいでやれるのじゃないか、こういう見当を立てておるのでございます。それにはいろいろな計算がありますが、統計によりますと、実際の小売り商の従業員の一人当たりの売り上げ高は、青果にしましても鮮魚にしましても、あるいは食肉にいたしましても、十四、五万円から十七、八万円の取り扱い高でございます。ところが、一般の市中のスーパーマーケットといわれるものの扱っておるのは、これもいろいろな事例調査でございますが、従業員一人当たり大体四十万円から六十万円くらい扱っておるのであります。こういうふうにいたしますと、かなりその辺で人件費の節約もできますし、仕入れ上も、たとえば従来の小売り商でございますと、仲買いが一〇の値段で売ってきたものを、大量に仕入れますと、八で買えるとか七で買えるというようなことになりますので、そういった面からかなりの節約ができる、こう考えておるのでございます。それから外国の事例でございますが、一般の日本のスーパーマーケットでもそうでございますが、一般の小売商に比べて相当に低い粗利益率でやれる、こういうふうになっておるのでございます。これはいろいろな運営の方式の相違でございますが、セルフサービスでやりますと、買うお客は、いわゆる尾行販売、あとを店員がついて回って売るというようなことはなくなるわけでございます。それだけ人間が要らなくなる。それからその結果、また現金販売いたしますので、そういった面の危険がなくなり、いろいろな節約の余地が出てまいります。その辺あたりからこういう差が出てくる、こう考えます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 いまここではあるいは数字がないかもしれませんが、できればいままで御調査になった中で資料をいただいておきたいと思うのですが、生鮮食料品関係の流通過程における外国の例とわが国との比較、これはいろいろあってむずかしかろうと思いますが、大体のほかの国との関係、あるいはこれから進んでいく場合にどの程度まで可能かという検討が必要だと思いますので、お手元に資料がありましたらあとで御提出願いたいと思います。  それから、先ほども話があったのでありますが、生産者に対します、安定制度というものをいろいろ考えておられる。これは集団地の指定もやっておられる、最低保証価格のやり方もありましょうし、あるいは農協等がやっておられるいろいろな市場同士の出荷の調整、また共同出荷の態勢等があると思うのですが、このスーパーマーケットといいますか、総合市場の制度と、いまの生産者のいわゆる価格安定というか、それとは、直接に関係があるのかないのか、またどういうふうに、それは関連づけられておるとすれば、考え方の上で整理をされておるか、それをひとつお伺いしたい。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 まだ計画が、東京都に小売り市場を設置する、しかもその数も十分でございませんので、その影響力というものはまだたいしたことはないと思います。ただ、さっきも申し上げましたように、こういう施設が、中央卸売り市場の取引に対しても合理化の条件になる、これははっきり申し上げられると思うのであります。そういう面から流通全体の合理化に役立ってくるということはございますが、産地に対する価格の安定という面からいいますと、これは何といっても消費地の対策でございますので、あまり直接的な関連は持ち得ないわけでございます。しかしながら、私どもが考えておりますのは、この市場においてできるだけ最終価格の安定をはかりたい。端的に言いますと、東京都に現在千数百の標準店がございますが、この標準小売り店の行き方は、大体大量に市場を通じて取引されるものの代表的なものについて標準価格をきめまして、それを消費者のまた買う目標価格にしておるわけでございますが、実際にはその数が少ないのと、銘柄なり鮮度とかそういうものが、標準といわれましても、いろいろ見方によって違いますので、的確になかなか守れないということがございますので、この公設市場ではできるだけ品目もふやし、またそういった銘柄とかいうものも的確に守らせる、これは一般の標準店よりはるかにできると思います。そういう措置をとりまして、できるだけの標準的な価格というものを普及させるようにしたい。その場合に、もちろん、暴騰するような場合には適正価格で取引してもらいますし、それかといって、投げ売りのようなこともさせないということで、大阪などの例を参考にしておるわけでありますが、できるだけ安定的な価格にしたいということと、取引面で産地との関係につきましては、アメリカの場合などでもそうでございますが、大体は卸売りを通じて流れるのが普通でございます。そのほうがむしろ経費がかからないのでありますが、しかし、直接出荷団体、そういうものと取引をしたほうが合理的である場合、そういう場合には、特定の品目については出荷団体と直接取引をする、またものによっては、出荷団体の扱うものの普及度というようなことから、そういうものをできるだけ扱わせていきたい、こういうような考えを持っております。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 いま中央市場の関係に少し問題が触れてきておるわけですが、一体、従来農林省の生鮮食料品の流通対策の中心は、中央卸売市場に対する対策だと思うのです。これが小売りの段階までやられようとするわけですから、それは一つの進歩だと思うのですが、さっきのお話で、中央市場を通じないで、産地からの直接の出荷というものもあり得る、中央市場を通す場合もあれば、あるいは産地から直接持ってくるものもある、必ずしも中央市場のみ通じなければならぬという従来の小売り市場のあり方とは違ったあり方もあり得るのだ、こういうふうに理解していいかどうか、そこらの点はどういうふうになりますか。産地から直接の荷引き、先ほどはそういうこともあり得るのだと言われたが、中央市場制度というものがあって、仲買い等の役割りはまだいろいろ議論があるにしても、一応すべてそういうものを通ずる形で大都市においては行なわれておる。小さい都市は別としても、大都市においては行なわれておる。そういう場合に、この小売り市場がやはりそれを原則としていくのか、あるいは自由な形で産地から持ってくるのか、これは小売り市場の力にもよるし、あるいは中央市場制度自体がもう少し合理化されてくれば、それのほうがよいのか、そこらの問題になると思いますが、立案者はそれをどういうふうに割り切って考えておられるのか、もう一度それだけお伺いしたい。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 お尋ねになりましたように、一つには、やはり力の問題もあるかと思います。しかしながら、一般に中央市場を通ずる取引秩序というものは、できるだけ尊重をして、それ自体を合理化する必要があると思うのであります。これはよく言われることでありますが、産地に直結すると直ちに中間マージンの節約になる、こういう考え方は、実態におきましては、特に日本の場合は、野菜にしましても、魚にしましても、非常に種類が豊富で、銘柄も多いわけでございます。消費者の選択もきわめてこまかいわけでございますから、荷物がなかなか大量のものにならない。それはやはり中央市場において初めて大量の荷物になるということから、輸送費などの節約ということになりますと、一般の場合は中央市場を通じたほうがよろしいと思います。アメリカの場合でも、中央市場を通じないで、スーパーマーケットがじかに取り扱うのは、三割程度といわれております。日本の場合も、原則的にはそういうことで、こういう中央市場を使って——ただ、中央市場の仲買い人などが非常に小規模で、小売り商とあまり変わらないような実態がございますので、そういう点をできるだけ合理化するように促進をしたい。仲買い人もできるだけ大量に扱って安くしてもらう、こういうようにいたしたいと考えております。しかし、一部のものにつきましては、たとえば食肉あるいはブロイラー、これは新しい出荷団体が最近普及を始めております。それから鶏卵、そういったものは、何も中央市場を通じなくても、むしろより合理的な取引が出荷団体と直接大量にやれる、そういうものについては直接取引の方法を考えていいのではないか、私どもはそういうふうに思います。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 いまの問題ですが、現在大きな都市におきます中央市場の荷さばきの能力限度の問題がありまして、常識的に見て、現在どこの中央市場も、市民の人口が非常に大きくなっているのに比して、荷さばきの能力が小さい、これが一般的に言えることだと思うのです。したがいまして、リンゴにしてもほかのくだものにしても、あるいは青果物にしましても、中央市場へ通ずるまでが非常なネックになっておって、安ければほんとうはもっと消費の拡大が行なわれるにかかわらず、中央市場の能力自体が物理的にもナロー・ネックになっているために、生産地のほうが暴落してしまう。もっと消費者へ持っていけばさばけるものが現実に存在していると思うのです。通常のルートにおいては、中央市場がボトルネックでないという考えのもとにおいては、いまおっしゃることが一つの筋だと思うのです。これは通常の場合、ボトルネックであってもよいと思うのです。たとえばことしの青果物の問題、年によってはリンゴが非常な豊作になり、現実に長野の産地から東京の団地へトラックで持ってきて、直接売っているという実態があるのは御存じのとおりだと思います。本来、消費者も、ある程度値段が安ければもっと消費を拡大したいと思っておるのにかかわらず、生産者のほうももっとよけいに渡したいと思っているのにかかわらず、流通過程のある分野においてネックがあるために、ちょうど東京のいまの自動車交通と同じようなもので、だめになっていることがある。現在のこの程度の総合小売り市場でそれができるかできぬかということは、問題があるかと思うのですけれども、いま言ったように、産地によっては生産が多くて、しかももっと違うルートでいけば消費が拡大されるものがあり得るならば、もっとこういうものを利用してもいいじゃないか。ただし、その場合には、従来のいろいろな流通過程における価格体系なり何なりというものは、若干阻害されるかもしれないけれども、そういうこともお考えになっておるのか。これはこれからのことだからわからぬといえばそれまでですが、そこらの点はどういうふうにお考えになっておりますか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 確かに御指摘のような問題があると思うのでございます。中央市場を通ずる取引が、物理的にも施設が狭隘になっておる。築地、特に神田などは非常に狭隘でございます。ところが、あそこが一番荷物が集まる、こういう状況でありますので、何とかして拡充したいと考えておるのでございますけれども、あそこはまた拡充の余地もない、こういうことでありまして、もっと周辺の地域の中央卸売市場の拡充を現在進めております。築地の市場につきましても、あそこにあります事経理学校の用地とか水路部の用地を譲り受けまして拡充をいたしておりますが、それでも決して十分ではないのでございます。そういった面の物理的な制約もございますし、ものによっては確かに中央市場を通じないでやったほうがよいものがございます。先ほどあげました例もそうでございますが、いま魚価の安定対策として一番苦労しておりますのに、冷凍魚で安定させるということをやっておるわけでございます。ところが、冷凍魚の取引というもの、特に最終の小売り段階の取引というものは、せっかく冷凍にしたものをまた戻して売るというようなことで、農林省としましては、冷凍魚は冷凍魚として売るように、また普及するように、その経費まで本年度予算に計上したわけでございます。そういうものにつきましては、こういう市場で積極的に扱って魚価安定に寄与するという必要があるのではなかろうかと考えておるのであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 これは中央市場に関係しておられる方々といまの制度との間に、なかなかデリケートな問題がある点だろうと思います。現実には二十カ所くらいの総合小売り市場でそれだけの力があり得るわけがありません。ないと思います。ただ、考え方のあれが、現実の問題から遊離していろいろ議論になる点だと思うのですが、私は、中央市場の現在の機能をもっと拡充する必要があると同時に、若干は特別な場合にこういう制度が価格安定なり——そのことは、逆に生産者のほうの助けにもなるのですから、そういうものに使っていかれるような運用を常時やる、といっても、なかなかこれだけのものじゃたいしてやれぬと思いますけれども、その程度の余裕と運用上の御考慮を願いたいという希望を述べておきたいと思います。端的に言って、入居業者と申しますか、生産者団体を市場に入れられますか、どういうふうにお考えになっておりますか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 そこのところはなかなかむずかしい問題だと思います。私どもとしては、いまもお話のありましたように、まだ二十ばかりでございますから、この市場によって小売り商がかなりひどい打撃を受けるというような事態にはならぬと思いますけれども、その市場の周辺においては相当な影響があると思います。普通、小売り商の商勢圏といいますか、商売の勢力圏は半径五百メートルといわれておるものでございますが、この小売り市場は大体二キロメートルぐらいが商勢圏になる、こう想定されるのであります。したがって、できるだけその辺の小売り商を活用して入居させていくということは、やはり中小企業対策としても考える必要があります。そういうことから、小売り商をできるだけ活用してまいりたいと思っておるわけでございまして、出荷団体等が直売をそこでやるということは、そのままの姿ではなかなか私どもとしては考えられない。しかし、それに近い方向をとって、先ほど来問題となっておりまするような商品については、特に価格安定に効果のあるようなものにつきまして、やっていくようにしてはどうか、こう考えております。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 内容に入りたいと思いますが、一体、これの設置管理主体として管理会という特殊法人をつくられたわけですが、中央卸売り市場の経営は、東京都なり大阪市なり、いわゆる地方公共団体がやっておるわけですけれども、これは特殊法人でやられる。むしろ、国が助成をしてやっていけばそれで足りるのであって、何も特殊法人がやる必要はないじゃないか、こういう議論が当然に起きてくると思うのでございますが、なぜ国が直接介入しようとしておるのか、それをひとつはっきりしていただきたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 こういうものの設置主体は大体公共団体の場合が多いわけでございますが、こういう特殊法人にいたしましたのは、国も物価対策として直接関与したいということ、特に将来は相当数できて、これが価格安定対策として、何もその当該地域だけの問題ではなくなってまいるわけでございます。これは国全体として、特に産地へも影響力を持つものとして考えたのでございます。それと実際の運営におきまして、公共団体ではやりがたいものがございます。たとえば一般の民間資金も使って設置してまいるという問題、それからただ平屋の市場をつくったのでは土地の利用度が非常に不経済だということから、高層の建築にしまして、その一番下の部分を使うというような場合には、住宅公団と共同してやるというようなことも考える。官庁的な運営ではなかなかそういうことはやりがたいわけであります。そういうような運営面からの問題と目的からの問題と、両面から特殊法人にしたのであります。実際に東京都に一カ所公設市場をつくったのであります。そのときも、東京都が実際には自治体としてなかなかやりにくいということで、財団法人をつくってやったのであります。そういう先例がありまして、その財団法人もこの際解体してまいりたいという考え等、いろいろな理由でこういう法人になったのであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 そうしますと、これは一体全国的な組織としてこれを考えておられるのか、東京都だけの組織としてお考えになっておるのか、あるいは、当初の私の質問の趣旨に返るのですけれども、近い見通してけっこうなんですが、一体どの程度にこういうものを進めていかれようとするのかという問題が、重要になってくるだろうと思う。様子を見てからやるのだから、東京都で二十店やってみて、そこで一両年ゆっくり運営なり影響を考えて、それからまたぼちぼち大阪でもやりましょう、福岡でもやりましょう、こういうことなのか。どの程度にそれを考えておるのか。特殊法人としてそういう機動性を持たしていこう、それは国も関与できるのだ。そうすると、当然先ほどの価格その他の問題にも、一つの指導権というか、そういうものも持たしていかなければならぬ。そこまで踏み切っていかれるとするならば、これは一体どの程度に考えておられるのかという、将来の規模の大きさというか、構想とまではいかないけれども、近い将来この程度まで大きさを考えるのだということをひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 全国的な規模で考えておるのでありますが、先ほど来申し上げましたように、関西の地区は現在すでに相当公設市場が発達しておりますので、これはすぐにやる必要はないということで、さらに東京に相当数ふやす、それから福岡とか札幌、そういった地区、また関西でも一部ない地域がございますから、そういうところに手始めに設置してまいる、こういうように考えております。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 それは引き続いてやろうというのですか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 やるのであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 先ほどの助成云々の問題ですね。これは国なり地方公共団体がこういうかっこうでタッチして、国が助成をしようということになると、さっきの小売商との関係ですが、特定の小売り商をことに有利にするという形の議論が出はしないか、その際はだれをどう選抜するかという問題になろうと思いますが、その点はどうお考えになっておられますか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 助成とか低利資金の融通がございます。これはもちろん直接業者に貸し付けたり助成したりするわけではございません。また、生鮮食料品の価格自体に対して補助するわけでもございません。ただ、設備が相当大きく、整備されたもので、中の設備も、かなり新しい冷凍ケースとか、いろいろなものをつくって入れるわけであります。そういうものは、通常の小売り商では、むしろ逆に負担が費用高になる可能性があるので、そういうことからしまして、通常の小売り商でも、大体普通払うような家賃で買えるようにしたいという趣旨で、助成とか低利資金の融通をいたすことにしております。それで、家賃はいろいろな事例を調査いたしまして、通常小売り商が借りられる住宅公団等の例もございますが、そういうものと大体バランスできるようにしたわけでございます。そこで、特にそのために安く売れるというわけではない、安く売るのは、むしろセルフサービスとか、チェックアウトであるとか、そういう経営方式、それから大量に仕入れるということの運営によって安くする、ものによっては出荷団体から仕入れる、こういうような方法によって安くする、そういうように指導をしてまいりたい。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 別のほうからちょっとお尋ねしたいと思いますが、この法令の二十二条、政令事項になっておるようですけれども、小売り市場の設置対象地域及び場所等について、政令で定めるとなっている。これはどういう政令をお考えになっておりますか、どういうところを対象地域にされておるか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 たとえば東京につきましては、その周辺の三鷹市とか、つまり、東京に通勤する勤労者とか住民が非常に多い地域、東京都とまず一体と見てよい地域を指定してまいりたい、こう思っております。大阪でいえば、布施とかあの周辺の地域です。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 先ほどちょっと御答弁の中にあったのですが、この業務内容の中に、この条文を拝見しておりますと、価格とか販売等については指導する、こうなっております。この管理会自体が指導するようなことになっております。また二十三条には、省令で基準を定めるとなっている。さらに、業務方法書というものを農林大臣が認可をする、こういうふうになっておるのですが、一体この基準を定める省令というものは、どういうことを予定しておられるのか。それと同時に、さらに価格の指導をなさるというが、一体それはどういう指導をなされようとするのか。この業務内容ですね。あるいはその基準を省令で定めるとか、価格を指導するといっておられるのは、それは一体具体的にはどういうことをやられようとしておるのですか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 まず、業務の基準といたしましては、設置場所とか建物の規模、構造、それから小売り業者の選定の方法、それから使用料の算定、こういうようなものを基準として定めたいと思っておるのであります。それで、価格の指導でございますが、これはマル公とか統制価格とか、そういう形にはもちろんできないのでございますが、業務方法書で定める基準に従った契約をつくってもらいまして、入居をする業者と管理会との間の契約で、大体指導に協力してもらうという契約の内容を定めるわけでございます。内容的には、標準的な価格、標準小売り店のものよりももっと精細に品目の数をふやし、さらにその銘柄等もはっきりさせまして、それを守ってもらう。それで、大体市況に従って——現在の標準価格というものは、たとえば魚でいいますと、中央市場の卸値に仲買い人のマージンをプラスしたものにさらに三一%か加えたものでございますが、そういうものにもっと精密な基準をつくって、それを守ってもらいたい、こういうように指導してまいりたいと思います。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 そこなんですが、精細なということばだけで、安くするということばがないんだが、それなら、従来の標準小売り店制度を広げていけばいいのであって、標準小売り店も、おそらく毎日中央市場におけるそれぞれの相場に、いま言った仲買い人のマージンとか小売りのマージンをプラスしてやられておるのではないかと思っておるのです。そういうやり方と、ただその品目その他を詳細にするというだけのことでこの小売り店があるとするなら、従来の標準小売り店制度をもっと整備すればいい。こういうものをつくる必要度というものは、どういうところで出てくるのか。少なくとも標準小売り店の価格との関係はどうなるのか。端的にいえば、これで標準小売り店よりも安くなるのか。安くなったら、標準小売り店のほうが文句を言うだろうし、そこのところはどういうふうになるのか。価格を実際に指導するんだが、そこは一体どういうふうにするのか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 さっきも申し上げましたように、標準店の場合は、非常に大ざっぱにやっておるわけであります。したがって、ないよりは確かにましでございますけれども、それでは不十分であって、単純に三〇%とかあるいは三一%というようなマージンではなくて、その経営を合理化するようなマージンをつくってもらう。その場合に、ただいたずらに価格を押えろ押えろということでなくて、暴騰は抑制する、あるいは投げ売りは抑制するというような考え方で、できるだけ標準価格以下で安定した価格に持ってまいりたい、こういう考えでございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 そうしますと、先ほどのお話は、標準小売り店の価格よりも、値上がり値下がり等の変動のない、安定した価格にしていきたい、それから将来途中のいろいろな合理化し得るものは、安い価格が自然そこで醸成されるだろうから、そういう指導もしたい、こういうふうに了解していいわけですね。  そこで、一般小売り商に対する影響をどうするかという問題ですが、これは一体どういうふうな入居をさせようとするか、それから営業上支障がもしかりにあるとするならば一その支障がないといえばそれきりのことですが、かりにあるとすれば、それに対する小売り店側の対策はどういうふうにお考えになるか、それをひとつ……。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 入居される者は、やはり信用とか経験とか、そういうものを尊重して選定する必要があると思うのでございますが、さらに入居したくてもできなかった、あるいは市場の周辺におって、自分らもそうしたいんだというような人々があり得るわけでございます。そういう方面に対しては、むしろ一般的に中小企業対策として、中小企業高度化資金というようなものを増額されております。それで、共同によるスーパーマーケットをつくる、あるいは商店街を設置するとか、そういう対策が講ぜられておる。また東京都自体においても、小売り商の設備近代化資金、これは非常に低利の金でございますが、そういうものを融資しておるのでございます。そういうもので、やはり必ずしも小売り市場に入らなくても、小売り商自体が共同化し、あるいは設備を近代化するというものに対する対策はとってまいります。こう考えておるのでございます。  先ほど来の説明で多少足りなかった面は、中小対策としましては、実際小売り商はスーパーの攻勢に現在かなり反対し、その影響を受けておるわけでございますが、これは、むしろ普通のスーパーは生鮮食料品の扱いは少なくて、スーパーストアというのがほんとうの形のものでございますけれども、それでもかなり影響を受けておる。それは、私鉄の資本とかデパートの資本とか、そういう大企業がつくるスーパーの攻勢を受けておるのでございます。そういうものに対して、現存の小売り商をできるだけ生かしていくという意味から、国や公共団体が援助をして、公設市場で活動してもらう、こういう考え方もとっておるわけでございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 いま農林省のほうでえらく遠慮がちに言っておられるけれども、消費流通関係において、スーパーマーケットの方式がだんだんもっと現実に即したものになると思うのです。これは一つの進歩だと思うのです。ところが、その問題は、先ほど指摘されているように、現実にその青果物なり何なりを扱っておる零細な業者の手によってスーパーマーケットができるのではない。もっと大きな資本のものがスーパーマーケットというものをつくっていく、それが現実の姿だろうと思うのです。また、零細なこういう青果物を扱っておる諸君が、必要は感じても、自分でスーパーをつくっていこうという動きは、これはほかの繊維品屋とかいろいろなものでは若干あるようですけれども、青果物の段階ではなかなかそれができ得ないような業態だと思うのです。国が管理会という特殊法人をつくってやっていこうと言われるならば、むしろ、それはなかなか一ぺんにはできないし、商売のことですから、なかなかできぬにしても、こういうあり方でやっていけるそういうスーパーを、それこそ零細な小売り店の諸君がそこで糾合されて、自分たちの新しい方式で伸ばしていけるような、そちらのほうの施設として考えていくべき必要があるのじゃないか。もちろん、こんな中に入らずに、おれは特殊なお得意があるから、自分は残ってやったほうがいいのだという人も、それはあり得ると思いますけれども、こういう形で出ていかれる以上、いろいろなことに気持ちを小さくされておって、思い切った返事ができていないのじゃないかと思うのだが、せっかくこういう形でいくならば、ほうっておけば大きな資本が出てきてスーパーをやっていくような情勢においては、零細な青果物の小売り商自体を糾合して、そしてこの力を新しい方向の機構の中に収容していくという形にする心がまえを持っていただくのが筋じゃないかという気がする。それは先ほどちょっとそういう御意見もあったようですが、何だかんだいろいろな話で、一番最後にちょこっと言われて、何だか遠慮しておるような気がするのだが、本心はどこにあるのか、そこのところをひとつ明らかにしておいてもらう必要があると思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 御指摘のとおりでございます。いまの小売り商が、スーパーの攻勢でかなり影響を受けておる。これに対して、実は小売り業界自身でも、若い層では自分らでそういう方向へ進みたいという動きがあるようです。やはり長年やって、そこで小売り商として一生を終わるというような層は別としまして、若く、最近の教育を受けた人々は、こういう形の商売に進めるべきだという考えを持っているようでございます。われわれとしましても、そういう人々を特に目安にしているわけでありますが、単なる大資本のスーパーマーケットでなく、公設市場としく新しい方式の経営をやる小売り市場というのを、そういう人々でやってまいりたい、こう考えているわけであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 だんだんと話が内容に入ってきましたが、時間もありませんから、あと質問の時間を取るのは御迷惑だと思いますが、これは結局そうしますと、こういう商売の関係の仕事であり、しかも大都市で土地を選定する等の問題もあり、特殊の法人で、政府の意見なり公的な立場における流通関係に対する発言もできるようにしたいし、かつ役人よりもゆるやかなかっこうで、融通のあるかっこうで動きたい、こういう気持ちが、特殊法人の管理会ということになったように、先ほどの御答弁で推測できるわけですが、そのとおりですか。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 そういうことです。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 そうしますと、ここでひとつよくお考えを願いたい問題がある。この法文をずっと見てまいりますと、終わりのほうの条文で、十四項目にわたって、農林大臣は認可をするとかいろいろなことをやる場合に、大蔵大臣と協議をしなければならぬとなっている。こういうことを考えますと、一体これは、農林大臣が監督をしでいるというのは名前だけであって、農林大臣が監督しているのか、大蔵大臣が監督しているのか、ちょっとわからぬようなほど、ことこまかな協議事項が書いてある。これは一体どういうことなのか。この条文を通観しますと、大蔵大臣に協議しなくてもいい、農林大臣が単独でやれる認可とかいろいろなものは、ほとんどないのですね。一体何があるのですか。それをひとつ…。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 確かに大蔵大臣にほとんどの事項を協議することになっております。いずれも政府からの出資、補助金に関係ある事項でございます。予算の編成にも関係してまいる事項が相当ございます。そういう関係で大蔵大臣に協議するということにいたしているわけでございます。多少異例のことかもしれませんが……。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 きょうは大蔵省の当局の出席を求めなかったのは私の失敗だったのですが、まだあしたもあるようですから、いずれ大蔵省御当局がおられる場合にお聞きする必要があると思うのですけれども、十四項目にわたって、農林大臣が認可する場合も、省令を出す場合も、承認する場合も、指示する場合も、すべて大蔵大臣と協議をしなければ農林大臣が動けないということは、よしんばそれが予算の執行であり、その他に関係するにしても、これはあまりにもおかしな、こまかいところまでのめんどうを見過ぎるという気が私はする。このことは逆に言うと、特殊法人として管理会をやられるならば、融通性のある、もっとゆるやかな形における——ゆるやかというと語弊がありますが、敏速な行動をされるということが、当然の一つの要望であろうと思う。それならば、これはもっとはっきりと、大綱は連絡してもいいけれども、あとは農林大臣がやれるようにしておかなければ、一々こんなことを協議しなければやれぬようでは、何にもならない。私がこれを見ていると、農林大臣が一体協議をせずにやれる自分の権限というものは、管理会の役員を任命することだけであって、あとは全部大蔵大臣と協議をせなければならぬという状況になっておる。これはいささか不見識であり、実際の運営の上から言うと、やっていけないような窮屈なものになっていって、本法本来の目的、運用上かなり支障を来たすおそれがある。きょうは農林省の諸君に質問をするということはいささか場違いかもしらぬけれども、立案の責任は農林省にあるわけだから、そこらの点についていかなるお考えであるのか、もう一言御意見を伺いたいと思います。

松岡亮農林事務官(農林経済局長)

○松岡(亮)政府委員 大体予算の執行及び低利資金の融通にいずれも関係がある事項でございますので、私どもとしては、大蔵省に当然協議すべき事項であると考えておるのでございます。また、何も協議を避ける必要もない。大体は大綱的なことでございますから、一々協議しても、運営上そう制約を受けるものとは考えていないのでございます。私どもとしては、当然のことではございますけれども、大蔵省にも協力してもらって、十分な事業をやったほうがよろしい、こういうように考えておるのでございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 時間がありませんので、これで質疑は終わらしていただきたいのですが、この本法が、いままで農林省の政策の中で欠けておりました流通過程の問題に勇敢に取り組まれたという点については、正直に敬意を表したいと思います。ただ、出方が非常に大上段にかぶっておられるのだけれども、内容を見ると、実は東京都に二十カ所を開くということである。これは将来どういうふうにやられるか、かなり構想がおありのようだけれども、いわばいままでまだ歩ったことのない道であるために、非常に慎重なお考えがあるようでございます。これは一面無理はないと思う。でありますから、その点については、今後の問題として残したいと思いますが、とにかく青果物の流通関係、これを生産者のところだけでやっておっても、実際は全部のしっぽその他がつかまらない。これは一つの進歩だと思いますから、私はその点については賛成であります。ただ、先ほど質問いたしましたときに、種々の問題があったのでありますが、ことにこれを扱います者の考え方として、私は、流通過程においてスーパーマーケットの現在の方式がいいかどうか疑問ですけれども、やはりああいう形が進んでいくと思う。これは小売り業者に対する対立したものではないのである。小売り業者は将来伸びていかなければならぬ。足腰の弱い、資金的にも足りないそういう諸君を、これがむしろリードするような形でその世話をやるのだという立場で、その問題を進めていただきたいという点と、それからあとは政府部内の問題ですが、先ほど指摘しましたように、十四項目にわたる協議事項を、いやしくもこの法律で堂々と書いておくということは、いささか私はおかしいという気がする。この点だけを御指摘いたしまして、質疑を終わらしていただきたいと思います。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 次会は、明七日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時四分散会

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