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46回国会衆議院1964/02/25

農林水産委員会 第11号

発言数
5
登壇者
3
会派数
2
開催日
1964/02/25

会議録

高見三郎自由民主党

○高見委員長 これより会議を開きます。  いずれも内閣提出にかかる農業改良資金助成法の一部を改正する法律案、土地改良法の一部を改正する法律案、農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案、北海道寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案及び食料品総合小売市場管理会法案、右各案を便宜一括して議題とし、政府より提案理由の説明を聴取いたします。丹羽農林政務次官。

丹羽雅次郎農林事務官(農地局長)

○丹羽(兵)政府委員 ただいま議題となりました農業改良資金助成法の一部を改正する法律案の提案の理由と主要な内容を御説明申し上げます。  農業改良資金制度は、昭和三十一年に創設されたものでありまして、国の助成により都道府県に置かれる特別会計の資金をもって農業者に無利子の貸し付けを行なう制度であり、従来、新しい農業技術の導入に必要な資金を貸し付け、農業経営の改善に多大の寄与をなしてきたのであります。  しかしながら、最近の農業をめぐる諸般の情勢にかんがみ、農業経営を技術面において改善するだけでなく、これとあわせて、広く農家生活の改善を促進し、農業者が健康で文化的な生活を営むことができるようにするための施策や農業経営の次代をになうべき優秀な農村青少年の育成確保をはかるための施策を強力に推進する必要が痛感されるに至っております。  すなわち、農家生活の改善につきましては、従来から生活改良普及員の普及活動等を通じて推進をはかってきたところでありますが、古い慣習に根ざした農家の生活内容、生活方式には、まだまだ改善の余地が大きく、改善意欲のある農家に対しても資金的裏づけが十分でない等の事情によって、依然として改善効果が十分にあがっているとはいえないような実情にあります。  また、農業後継者の育成確保につきましては、従来から各種研修教育施設の整備拡充、青少年活動の促進等の施策を講じてきたところでありますが、農村青少年の他産業への流出の原因は、単に他産業との所得格差や農村の生活環境のみに基因するものではなく、農業後継者たる青少年が、家族農業経営の中において、その意欲と能力を十分に伸ばす機会に恵まれていないことにも大きな原因があると思われるのであります。  以上のような観点から、農業改良資金制度を大幅に改正し、無利子の貸し付け金として、農家生活改善資金及び農業後継者育成資金を加えることとした次第であります。  これにより、農業改良資金の貸し付け対象となる農家生活改善資金とは、農家生活の改善を促進するための合理的な生活方式を導入するのに必要な資金であり、農業後継者育成資金とは、農業後継者たる農村青少年がみずから特定の農業部門の経営を行なう等の方法により、近代的な農業経営担当者として必要な農業の技術または経営方法を実地に習得するのに必要な資金であり、それぞれの具体的内容は政令をもって定めることとしております。  また、償還期間の最高は、従来三年でありましたが、新たな資金の種類の追加と技術導入資金にかかる技術の高度化の傾向にかんがみまして、これを最高五年に引き上げることといたしております。  以上のほか、農家生活改善資金と農業後継者育成資金について、その他の貸し付け条件、貸し付け要件等を定めております。  以上がこの法律案の提案の理由と主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。  土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  土地改良法は、土地改良事業の実施のための基本的な法律として昭和二十四年に制定されまして以来、数次の改正を経て今日に至っておりますが、この間、本法に基づきまして各種の土地改良事業が施行され、農業生産力の増進とわが国経済の発展に寄与してまいったのであります。  ところで、最近における農業とこれをめぐる社会経済的諸条件とには著しい変化が生じてきております。このような事態に対応して農業の発展と農業従事者の所得の向上をはかってまいりますためには、農業基本法に掲げられております諸施策を総合的かつ効率的に進めてまいらなければならないと考えられますが、特にこれらの施策のうち、農業生産の基盤の整備及び開発に関する事業につきましても、その一そうの適切かつ合理的な実施をはかり得るよう改善の措置を講ずることが必要であると思われます。したがいまして、この際、事業実施の状況に照らし、また、農業基本法の指向する新たな観点に立って土地改良制度の全般についてその改善合理化のための法制的措置を講ずる必要があると考えるのであります。このような趣旨から、政府は、さきの第四十三回国会及び第四十四回国会に土地改良法の一部を改正する法律案を提出したのでありますが、ともに審議未了となりましたので、今回趣旨及び内容を同じくする法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の主要な内容につきまして御説明いたします。  第一は、目的の規定を改正し、土地改良法の目的は、農業基本法に掲げられております政策目標の達成に資することにある旨を明定したことであります。  第二は、土地改良事業の拡充及び整備をはかったことであります。  まず、新たに草地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業を土地改良事業に加えて、土地改良事業を農地及び草地を含んだ農川地を対象とする事業に拡大するとともに、従来の開田、開畑事業を農用地造成事業とし、この農川地造成事業の円滑な施行に資するため、未墾地の権利関係の調整のための関係権利者の協議及び都道府県知事のあっせんまたは調停に関する規定を整備いたしております。  次に、圃場条件の整備のために必要な事業を一体的に実施できるようにするため区画整理事業の範囲を拡充するとともに、これとあわせて農用地の集団化を促進するため換地計画の樹立方式及び換地処分の実施方法につきましても改善をはかることといたしております。  第三は、土地改良長期計画の制度を設けたことであります。土地改良事業は、その事業の性格から長期的見通しに基づいて行なわれることが必要であると考えられるのでありますが、特に農業生産の選択的拡大、農業の生産性の向上及び農業総生産の増大の見通し並びに農業経営の規模の拡大等農業構造の改善の方向に即して土地改良事業を計画的に実施するため、新たに土地改良長期計画の作成、改定及び実施に関し必要な規定を設けたのであります。  第四は、土地改良事業の施行方法及び費用の賦課徴収の方法に関する規定の整備であります。  まず、土地改良事業の総合的かつ効率的な実施をはかるため、二以上の土地改良事業をあわせて施行する場合における手続を整備いたしますとともに、国または都道府県が農民からの申請によらずみずから計画を定めて行なう土地改良事業の範囲を拡大し、国または都道府県の行なう土地改良事業計画の樹立の際における関係都道府県知事または関係市町村長との協議制度を採用する等、事業の円滑な実施に資するよう所要の規定の整備を行なうことといたしております。  次に、事業費の賦課徴収の方法につきましては、国営、都道府県営土地改良事業にかかる負担金は、都道府県が受益者またはこれにかえて土地改良区から徴収する従来の方式のほか、関係市町村から徴収し得る道を開いたのであります。  第五は、土地改良施設の維持管理に関する規定の整備であります。土地改良区等がかんがい排水施設等重要な土地改良施設の管理を行なう場合には、管理規程を定めることとするとともに、国営、都道府県営土地改良事業につきまして事業計画の樹立の際あらかじめ土地改良施設の管理者及び管理方法に関する基本的事項を定めることとして、事業完了後の土地改良施設の管理の適正化を期することといたしております。  第六は、土地改良区の管理及び組織に関する規定の整備であります。現在土地改良区は約一万三千の多きを数えておりますが、そのうちには、その存立の基礎が必ずしも十分ではない、いわゆる弱小土地改良区と称せられるものも散見されるのであります。そこで今後におきましては、一つの土地改良区で関連性の深い二以上の土地改良事業をあわせて施行することができることとするほか、土地改良区の設立の規制、役員の責任の強化、合併に関する規定の整備等所要の改正を行なうことといたしております。  以上のほか、国営、都道府県営土地改良事業にかかる換地処分に関する規定の新設、特定土地改良工事特別会計により国が行なう事業の拡充、国営干拓事業によって生じた、干拓地等の転用の場合における特別徴収金の徴収に関する規定の新設、土地改良財産の譲与に関する規定の整備、市町村及び農業協同組合等の行なう土地改良事業に関する規定の整備等所要の改正を行なうことといたしております。  以上がこの法律案を提案する理由及びその主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。  次に、農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  わが国の農林漁業の自然的、経済的、社会的制約による不利を補正し、国民経済の成長発展に即応して、その生産性の向上及び経営の改善をはかるには、農林漁業に対し強力な助成を行なうことが必要であります。そのための施策の重要な一環として、政府は、従来から農林漁業金融公庫を通じ、あるいは農業近代化資金制度により、農林漁業の生産性の向上及び体面の改善のために必要な資金の融通の円滑化につとめ、特に昭和三十八年度におきましては農林漁業経営構造改善資金融通制度を設けて長期低利資金の供給の道を拡充強化してまいったのであります。  しかしながら、最近における他産業の急速な成長に対応し、これと均衡のとれた発展をはかるとともに、国際競争力を強化していくためには、農林漁業の近代化をさらに急速に推進することが強く要請されております。このため、昭和三十九年度から、農林漁業金融公庫の融資制度を画期的に改善し、農林漁業の生産基盤の整備、経営構造の改善、経営の拡大等に必要な長期かつ低利の資金を飛躍的に拡大するとともに、複雑多岐にわたっている金利、貸し付け期間等の貸し付け条件を大幅に改善簡素化して、農林漁業者に対する資金の供給を迅速かつ円滑に行なうこととした次第であります。  この画期的改善措置の第一点は、資金量の拡充であります。すなわち、三十九年度における公庫の貸し付け計画額は、前年比二百億円増額して一千七十億円とし、三百五億円を政府が追加出資することといたしました。  第二点は、金利の引き下げと金利体系の簡素化であります。まず、現行の九段階に分かれている複雑多岐な金利体系を資金の性格により金利を統一する方向で整理し、原則として三分五厘、五分、六分五厘および七分五厘の四段階とすることといたしました。ただし、果樹園経営改善、畜産経営拡大等の資金の金利につきましては、その政策的重要性にかんがみ、当分の間、五分五厘といたしております。また、新たに土地取得、小造林等の資金の金利を三分五厘に引き下げ、三分五厘の資金量を前年度の約二・四倍の約四百四十五億円と画期的に増大するとともに、林道、主務大臣指定施設等の資金についても金利の引き下げをはかることといたしております。  第三号は、償還期限及び据え置き期間の改善簡素化であります。まず、償還期限につきましては、現行の十三段階に分かれ個別的に細分化されているものを、原則として三十年、二十五年、二十年、十五年及び十年の五段階に改善整理することとし、土地改良、林道、漁港、伐採調整の各資金等広い範囲にわたって償還期限の延長を行なうことといたしております。  また、据え置き期間につきましては、償還期限のうち数とし、二年以内のものを三年以内に延長するとともに、土地改良資金の一部等についても期間延長の措置を講ずることとしております。  なお、このほか、融資ワクの統合、貸し付け事務の改善簡素化をはかり、公庫資金の貸し付けがより一そう迅速かつ円滑に行なわれるようあわせて措置することといたしております。  以上のような農林漁業金融公庫融資制度の画期的改善措置を実施するため、同公庫の貸し付け金にかかる貸し付け条件を定めた規定に所要の改正を加えるとともに、政府の追加出資についての規定を整備する等の必要がありますので、本法案を提案した次第であります。  以下、改正のおもな内容について御説明申し上げます。  改正の第一点は、公庫に対する政府の追加出資及び公庫の資本金の増加についての規定の整備であります。さきに申し上げましたように、農林漁業の近代化を推進するため、昭和三十九年度におきましては、総額千七十億円の貸し付け決定を行なうこととし、これに伴い政府が一般会計及び産業投資特別会計から合計三百五億円の追加出資をすることとしておりますが、特に今回の貸し付け計画額の増加が三分五厘を中心とする低利資金の画期的拡大をその内容としておりますところからも、今後とも政府の追加出資による公庫の資本金の増加が予想されるのであります。このため、政府は必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内で公庫に追加出資できることとするとともに、この場合において、公庫はその出資額により資本金を増加するものとする規定を設けることにより、今後は法律改正の手続を経ずに政府の追加出資による資本金の増加を行なうことができることとしたのであります。  第二点は、監事の権限についての規定の整備であります。すなわち、監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、総裁または総裁を通じて主務大臣に意見を提出することができることといたしております。これは、他の政府関係金融機関等と軌を一にしまして、監事の権限についての規定の整備をするものであります。  第三点は、公庫の貸し付け金にかかる貸し付け条件の改善整理であります。まず、さきに申し上げました公庫の融資制度の画期的改善措置を実施するため、公庫の貸し付け金の償還期限には据え置き期間を含むこととするとともに、農地等取得資金の金利を三分五厘に改めるなど公庫の貸し付け金の利率、償還期限及び据え置き期間について所要の改正を行なうことといたしております。  なお、果樹園経営改善資金、畜産経営拡大資金、沿岸漁船整備促進資金及び沿岸漁業協業化促進資金の金利につきましては、さきに申し上げましたとおり、当分の間、五分五厘といたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。  次に、北海道寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案を提案する理由について御説明申し上げます。  この法律は、北海道における寒冷のはなはだしい特定の畑作地域を寒冷地畑作振興地域として指定いたしまして、この地域内の農業者で営農改善計画を立てて、これに基づいてその営農の改善をはかろうとする者に、農林漁業金融公庫が必要な資金を貸し付けることにより、その地域における農業者の経営の安定をはかることを目的とするものでありまして、昭和三十四年に制定されたものであります。  この制定により農業者が資金の貸し付けを受けようとするときは、所要の資格認定を受けなければなりませんが、その申請の期限は現行の規定によれば昭和三十九年三月三十一日と定められており、これにより、昭和三十八年十二月現在六千六百六十七戸の認定をいたしておるのでありますが、諸般の事情のため、なお今後認定を希望する有資格農家が約五千戸残っている状況であります。  したがいまして、この資格認定の申請の期限をなお二カ年延長することとし、もってこの制度に基づく北海道寒冷地畑作地帯の農業の振興を継続してまいることとした次第であります。  以上が本改正法案を提案する理由とその内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。  次に、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  農林漁業団体は、農林水産業の生産力の増進と農山漁民の経済的、社会的地位の向上をはかり、あわせて国民経済の発展に寄与するために設けられた農山漁民の団体であり、これらの団体の役職員は、困難な環境の中にあって、それぞれの団体の事業のため職務に邁進し、ひいてはわが国経済の進展に大きな貢献をしてまいったことは、いまさら申し上げるまでもないところであります。  顧みますると、昭和三十三年四月、これらの団体の役職員については、これと同一地域社会にあってその職能上常に対比される立場にある市町村職員と均衡のとれた身分保証がないため、優秀な人材を確保することが困難であり、少なくとも市町村職員が享受している程度の年金制度の実施は、ぜひとも必要であるという要望が強く、国は農林漁業団体職員共済組合法を制定し、当時の市町村職員共済組合法、私立学校教職員共済組合法その他の共済組合制度にならってその給付内容を定め、自来農林漁業団体職員共済組合は、これらの団体に勤務する役職員の相互扶助事業により、その福利厚生をはかり、これらの団体の事業の円滑な運営に資してまいったことは、御承知のとおりであります。  しかるに、その後、昭和三十三年五月には現在の国家公務員共済組合法が制定せられ、昭和三十六年六月には私立学校教職員共済組合法の改正が行なわれ、昭和三十七年九月には地方公務員共済組合法が制定されるに至り、それぞれ給付内容が引き上げられたことに伴い、農林漁業団体職員共済組合の給付内容と他の共済組合のそれとの間に格差が生ずるに至りました。そこで、今回、農林漁業団体職員共済組合による給付内容をこれら他の共済組合制度に準じて改善いたしますとともに、その他この制度の円滑な運営をはかるための所要の規定の整備を行なうことにより、農林漁業団体に勤務する役職員の福利の増進をはかり、これら団体の事業の円滑な運営に費そうとするものであります。  次に、この法律案による制度改正の内容の概要について御説明申し上げます。  改正の第一点は、本組合の給付水準を国家公務員共済組合、私立学校教職員共済組合等他の共済組合制度の給付水準に準じて引き上げることとした点でありまして、これが今回の改正の眼目であります。具体的に申し上げますと、まず、給付の基礎となる平均標準給与につきましては、その算定の基礎期間が従来五年でありましたのを三年に改め、これにより、平均標準給与の額を従来より引き上げることとしたわけであります。さらに、退職年金の年額につきましては、組合員期間二十年の者に対し、従来平均標準給与の年額の百分の三十三・三が支給されておりましたのを百分の四十に引き上げ、二十年をこえる組合員期間一年につき、従来平均標準給与の年額の百分の一・一を加算しておりましたのを百分の一・五を加算することに改めるわけであります。障害年金につきましては、職務上傷病による障害年金と職務外傷病による障害年金とに区別し、廃疾の程度を一級、二級及び三級に分け、職務上傷病による障害年金については特に手厚い給付を行なうこととしております。また、遺族年金につきましては、その支給率は一般には退職年金の半分でありますが、職務死亡の場合には退職年金相当額が支給されることとしております。なお、これらの年金につきましては、それぞれ最低保障額と最高限度を設けることとしております。以上のほか、退職一時金、障害一時金、遺族一時金につきまして、それぞれ給付額の引き上げを行なうことといたしております。  改正の第二点は、標準給与の月額の改訂であります。現行の標準給与の等級及び月額を定めた表は、昭和三十三年に定められたものでありますが、現在の農林漁業団体の役職員の給与の実態を勘案し、このたびその最低を三千円から六千円に、その最高を五万二千円から七万五千円に引き上げ、標準給与と現実の給与との乖離の是正に資することといたしております。  改正の第三点は、これらの改正に伴う経過措置についてであります。給付額の計算方法につきましては、改正日前の組合員期間は旧法の計算方法によって計算し、改正日後の組合員期間は新法の計算方法によって計算し、両者を合算することを原則としておりますが、これは国家公務員共済組合等の他の共済組合制度における経過措置に準じて定めております。  以上の三点のほか、掛け金の徴収に関する規定、審査会の審査事項に関する規定、余裕金の運用に関する規定等につきまして所要の整備をはかっております。  最後に、この法律の施行期日は、準備期間を考慮して、この法律の公布の日から六カ月以内で政令で定める日としております。  以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。  次に、食料品総合小売市場管理会法案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  わが国における消費者価格は、近年上昇しておりますが、これは、特に野菜、果実、魚介等の生鮮食料品の値上がりによるところが大きいのであります。  政府といたしましては、このような状況にかんがみ、需要の変化に適合した生産の安定的拡大と農水産業の構造改善による生産性の向上をはかるための各般の施策を推進するとともに、生鮮食料品の出荷の安定と計画化、中央卸売り市場の改善整備等の措置を講じてまいったのであります。  しかしながら、生産者から消費者に至る生鮮食料品の流通過程においては、小売り段階における経費が最も大きく、かつ、それが増大する傾向にあることにかんがみまして、今後農水産業の所得の確保、向上をはかるとともに、生産、流通面での各般の施策の効果を一般消費者に及ぼすためにも、小売り段階での流通経費の節減をはかる必要があると考えられるのであります。  すなわち、わが国における生鮮食料品の流通経路の最末端組織である小売り販売機構は、販売効率の低い多数の零細な小売り商業者によって占められており、近年における労働需給の逼迫等による経費の増加を売り上げの増加等の方法によらず、小売マージンの増大によってまかなう傾向がうかがわれるのであります。これに対する対策といたしましては、近時諸外国においても著しい発展を示し、また最近わが国においても急速な普及を見せておりますいわゆるスーパーマーケット等に見られる近代的な経営方式を導入し、小売り段階における流通経費の節減による価格形成の適正化をはかっていくことが必要と考えられるのであります。この点につきまして、今後これらの中小小売り商業者がみずから協同して積極的に近代的な方向へ進むことが必要と考えられるのであります。  政府といたしましては、このような見地から、大都市及びその周辺の地域に、近代的な経営方式を導入して総合的に生鮮食料品等の小売り業を経営するための食料品総合小売り市場を中小小売り商業者による経営近代化のモデルとして設置することとしたのであります。そしてこの適正な運営を通じて、既存の中小小売り閥業者の経営近代化を促進するとともに、生鮮食料品の価格形成の適正化に資し、もって国民生活の安定に寄与することが緊要と考えるのであります。このための食料品総合小売り市場の設置及び管理は、公益的な性格を持たせてこれを適正に運営する必要があります。また、その設置の効果を的確に確保することが特に必要であると考えられます。そこで、その設置管理主体といたしましては、国と地方公共団体とが共同して出資する特別の法人を設立し、一般消費者及び中小小売り商業者の意見をも十分に反映させつつ公正な運営をはかっていくことが適切であると考え、この法案を提案することとした次第であります。  以上のような考え方のもとに、昭和三十九年度におきましては、さしあたり、東京都の区域に二十カ所の食料品総合小売り市場を設置することを予定しております。これに要する資金は合計約二十億円であります。建物及び諸設備の建設に要する資金のうち、生鮮食料品の販売の用に供する部分につきましてはその二分の一に当たる約三億円を国と東京都が折半して補助することとしております。建物及び諸設備の補助残並びに土地取得資金につきましては、国は東京都を通じて四億円の資金の融通を行なうとともに、東京都も一般起債により四億円の資金の融通を行なうこととし、残余については一般金融機関等から調達するよう考えております。  また、食料品総合小売り市場の設置及び管理にあたりましては、周辺の中小小売り商業者を活用して営業を行なわせ、これを中小小売り商業者の経営近代化のモデルといたす所存であります。また、適正な価格形成がなされるよう配慮し、周辺の中小小売り商業者に急激な摩擦を与えることを避けることといたしたいと考えております。  この法律案は、以上のような目的を達成するため特別に設立する食料品総合小売市場管理会の組織、業務、財務等に関する事項を定めたものでありまして、そのおもな内容は、おおむね次のとおりであります。  まず第一に、この管理会の資本金は、政府及び地方公共団体が出資する金額の合計金額とし、政府は、管理会の設立に際し、一億二千五百万円を出資することとし、その後必要に応じて追加して出資することができることとしております。  なお、地方公共団体の出資については、法律上特に規制を設けず、管理会に対し自由に出資することができることとしておりますが、国と同額の出資がなされることを期待しております。  第二に、この管理会の組織について申し上げます。役員の定数、任免等について所要の規定を設けるとともに、出資地方公共団体及び一般消費者、小売り商業者等広く関係者の意見を聞き、業務の円滑適正な運営を期するため、運営審議会を設け、業務の運営に関する重要事項を調査審議させることといたしております。  第三に、この管理会のおもな業務は、近代的な経営方式を導入する総合的な生鮮食料品等の小売り業を経営するための食料品総合小売り市場の設置及び管理、その小売り市場における生鮮食料品等の購入、販売等に関する事項についての指導であります。  なお、管理会は、食料品総合小売り市場の設置及び管理の業務については、農林省令で定める基準に従って行なわなければならないこととしております。また、その設置に際しては、管理会は、その設置及び管理の計画の概要について、これを設置しようとする場所をその区域に含む出資地方公共団体の長の意見を聞かなければならないことといたしております。第四に、管理会の財務及び会計につきましては、予算、事業計画等につき、あらかじめ農林大臣の認可を受けることとし、長期または短期の借入金をすること及び余裕金の運用等についても所要の監督規定を設けることといたしております。  第五に、附則におきまして、管理会を設立するため必要な手続規定を設けております。  以上がこの法律案の提案の理由及びおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。      ————◇—————

高見三郎自由民主党

○高見委員長 次に、湯山勇君外十一名提出、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者より提案理由の説明を聴取することにいたします。湯山勇君。

湯山勇日本社会党

○湯山議員 私は、提案者を代表して、ただいま議題となりました農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたしたいと存じます。  農林漁業団体職員共済組合法は、農林漁業団体役職員の年金制度を確立することによって、そこに働く人々が、将来に明るい希望を持ち、安心して業務に専念できるようにするため、去る昭和三十三年四月に制定されました。しかしながら、当時、国家公務員共済組合法を全面的に改正して、給付水準を公共企業体等職員共済組合法並みに大幅に引き上げようと審議中であったにもかかわらず、改正前の国家公務員共済組合法を骨子として制定されました。そのため、農林漁業団体職員共済組合法の制定直後、昭和三十三年五月に国家公務員共済組合法が改正され、また、これに準じていた私立学校教職員共済組合法が昭和三十六年六月に改正され、さらに、昭和三十七年九月に地方公務員共済組合法が、全面的に国家公務員共済組合法に準じて制定されるなど、他の共済組合が給付水準の一元化の方向に向かって改正された中で、農林年金制度のみが、給付水準の面で著しく立ちおくれているという現状になっております。  さらに、厚生年金も、近い将来に給付水準の大幅引き上げを行なう段階にあります。今日、農林漁業団体職員共済組合法のすみやかな改正を行なわなければ、本制度設立の目的がそこなわれるおそれが強いといわなければなりません。農林年金も発足以来満五年を経過し、この間の実績も十分に把握でき、法改正を行なう準備も十分に整っております。したがいまして、農林漁業団体職員共済組合法を改正し、給付内容等の改正をはかることによって、農林漁業団体役職員が将来に希望を持って職務に専念し得るようにすべきであると考えるのであります。本案は第四十三国会に提案いたしましたが、残念ながら成立をみるに至りませんでした。ここに再び提案をする次第であります。  まず第一に、標準給与の引き上げを行なうこととし、標準給与の等級及び月額を最低七千円から最高十万円までの三十一等級に改め、平均標準給与月額の算定基準を最終三年間の平均とすることにいたしました。  第二に、退職給付の改善を行ない、退職年金の年金額を、平均標準給与年額の百分の四十に相当する額とし、組合員期間二十年をこえる年数一年につき、平均標準給与年額の百分の一・五に相当する額を加算して支給することにするとともに、最低保障額を九万六千円とし、最高限度を平均標準給与年額の百分の七十に相当する額といたしました。なお、最低保障額は物価値上がりに対応してスライドさせる規程を設けております。また、退職一時金の計算の基礎となる組合員期間に応じた日数を十日から五百三十二日までに改めることにいたしました。  第三に、障害給付の改善を行ない、障害年金の支給要件たる廃疾の程度を一級、二級、三級の三種類に区分し、また職務上の傷病による廃病と職務外の傷病の廃疾とに区分し、職務上の傷病による廃疾についてはすべての組合員を、職務外の傷病による廃疾については組合員期間半年以上の組合員を対象として支給することとしました。そして、障害年金の額は、平均標準給与の年額に、職務による年金の場合は一級〇・八、二級〇・六、三級〇・四、職務によらない年金の場合は一級〇・五、二級〇・四、三級〇・三の率を乗じて得た額とし、最低保障額を設けることといたしました。また、組合員期間十年以上二十年未満の者に支給する障害年金は、十年をこえる年数一年につき平均標準給与年額の百分の一に相当する額を、組合員期間二十年以上の者に支給するときは、二十年をこえる年数一年につき平均標準給与年額の百分の一・五に相当する額を加算することといたしました。また、障害一時金は平均標準給与月額の十二月分に相当する額を支給することにいたしました。  第四に、遺族給付の改善を行ない、職務上の傷病による死亡についてはすべての組合員の遺族を、職務外の傷病による死亡については、組合員期間十年以上の組合員の遺族を対象として支給することとし、職務による障害年金を受ける権利を有する者が、職務によらずに死亡したときは、その者の遺族に支給することといたしました。  そして、職務による遺族年金の額は、平均標準給与の年額の百分の四十に相当する額に組合員期間が二十年をこえるときは、そのこえる年数一年につき平均標準給与の年額の百分の一・五を加算することとし、職務によらない遺族年金の額は、組合員期間二十年以上の場合は、その死亡した者が受けるべきであった退職年金の額の百分の五十に相当する額を支給し、組合員期間が十年以上二十年未満の者に対しては、平均標準給与年額の百分の十に、組合員期間が十年をこえるときに、そのこえる年数一年につき平均標準給与の年額の百分の一を加算する額を支給することといたしました。  また、年金額の最低保障額を六万円とし、最高限を平均標準給与の年額の百分の七十といたしました。  また、遺族一時金の計算の基礎となる組合員期間に応じた日数を十日から二百三十二日までに改めることといたしました。なお、年金者遺族一時金の制度は廃止することといたしました。  第五に、国の補助は給付に要する費用の百分の十八に相当する額に引上げるとともに、掛金の負担は、組合員及びその組合員を使用する農林漁業団体等が、四十五と五十五の割合で掛け金を負担することといたしました。  第六に、以上の給付内容の改善にあわせて、従来不十分があった諸規程の整備を行なうことといたしました、  以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容の説明であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。

高見三郎自由民主党

○高見委員長 次会は、明二十六日午前十時より理事会、理事会散会後委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時六分散会

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