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46回国会衆議院1964/03/06

内閣委員会 第6号

発言数
61
登壇者
10
会派数
2
開催日
1964/03/06

会議録

綱島正興自由民主党

○綱島委員長 これより会議を開きます。  北海道東北開発公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の通告がございますので、これを許します。村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 大蔵大臣がお見えになっておりますので、私、まず大蔵大臣に御質問を申し上げたいと思います。  今回、北海道東北開発公庫法の一部を改正する法律の中で「政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、公庫に追加して出資することができる。」こういうふうにいたしまして、法律事項を予算的な措置に切りかえているわけでございますが、公庫の予算及び決算に関する法律のいわゆる公庫で、これらの措置を今回はかろうとしているものの中に、農林漁業金融公庫、公営企業金融公庫、それにいま提案になっております北海道東北開発公庫、医療金融公庫、中小企業信用保険公庫がありまして、これらを予算措置のみにすることにして、国民金融公庫についてはこれを残して、本年資本金を二十億円増額して二百二十億円にしようといたしておるわけでありますが、このような区別をいたしまして、国民金融公庫だけは法律事項に残す、他の公庫については、これをこの際予算的な措置で足りるというふうに改正をした、その理由は一体どこにあるのかという点をまずお尋ねをいたしたいわけであります。  それと同時に、今回大蔵委員会のほうに提案をされております公庫の予算及び決算に関する法律の一部を改正する法律案の中で、国会の議決権を削り取りまして、住宅金融公庫と国民金融公庫の固定資産の取得に関する限度額を削除いたしておりますが、これは予算総則の中からはずすという考え方をとっているわけであります。そういたしますと、予算総則の中でそれらの事項が削られてくるということになりまして、本年までは予算総則の中に出すようになっておりますけれども、四十年以降においてはそれも削られる、こういうような考え方と合わせまして、法律事項を予算の範囲で定める事項に切りかえていくという二つの考え方が出てまいりますと、これは明らかに国会の議決権というものに対する制約を意図しておるのではなかろうかというふうにわれわれは受け取るわけでありますが、なぜそういうような考え方をお立てになったのかという点を、まずお尋ねをいたしたいのであります。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 まず、北海道東北開発公庫の資本金に関する問題からお答え申し上げたいと存じます。  御承知のとおり、同法の四条におきまして、確定金額をもって定められておるわけでありまして、増資及び国の追加出資に関する規定がないわけであります。これは資本金が一定金額で表示されておりますけれども、法律制定の当時といたしましては、この一定表示金額で資本金はよろしいという認定のもとに表示いたしたわけであります。ところが北海道東北開発公庫等は、その後事業の拡大によりまして、趨勢としましては、政府の出資、資本金の追加等を必要とする段階になりつつあることは、御承知のとおりでありますので、政府は、そのような観点にあるものにつきましては、これを予算で御審議を願い、確定を願うならば、あえて法定としてそのつど改正をお願いするよりも、より合理的ではないかというような考え方に立ちまして、今度の改正案をお願いしたわけであります。  現在までに各特殊会社等は、予算の措置のみでできるようになっておるわけであります。日本専売公社、日本住宅公団、農地開発機械公団、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、森林開発公団、それから水資源開発公団、その他海外技術協力事業団等幾多のものが、新しい法制の体系下につくられましたものは、それが確定をいたした場合には、みな予算措置のみでできるように法制上なっておるわけであります。しかし、商工組合中央金庫とか、それから日本貿易振興会とか、それから奄美群島復興信用基金とか、林業信用基金とか、鉱害賠償基金とかいうようなものにつきましては、予算の措置のみでできるという特殊法人等にあわせて御改正を願いたいということを考えておるわけであります。  なお、輸銀法等につきましては、この国会で御審議いただきまして、衆議院を通過して、いま参議院で御審議をお願いいたしておるわけであります。その意味で、国会の審議権をできるだけ小さくしようとか、そういう考え方の意図に出るものではないということは、ひとつ御理解いただきたいと思います。国会を尊重することはもとよりでありまして、われわれもまた国会議員でありますので、国会の尊重に対しては、政府も人後に落ちておるわけではないわけでございます。租税法定主義というふうに憲法で明らかに定められておるようなもの、なお国会の御審議をそのつどわずらわすほうがより適確なものについては、多少弾力性が欠けるというようなうらみがあっても、国会尊重のたてまえに立っておるわけでありますが、かかる特殊法人、公団等につきましては、その設立の経緯、業容の実態等お考えの上、格別な御理解をいただきたい、このように考えるわけであります。  それから国民金融公庫の問題は、これは今度新しく出したのではなく、この前の前の前の国会ぐらいからずっと農地被買収者に二十億貸し付けるという法律が継続的に出ておりますので、この法律は継続案件でありますので、新しくこのような条項を書き加えなかったということでございます。  それから固定資産の取得の項を削る理由につきましては開銀、輸銀等はすでにかかる条項はないということでございます。予算の添付書類の資金計画の中で取得を明らかにいたしておりますので、かかる条項は不必要だという考えに立っておるのであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 大臣の答弁はどうも明確でないわけですが、いま私がお尋ねをいたしておりますのは、公庫の予算及び決算に関する法律のその公庫、この中で、現在予算措置のみでできるという法律改正のないものが、住宅金融公庫が一つ残っているわけです。今回法律改正をしよう、予算措置のみに切りかえようじゃないかという考え方のものに、農林漁業金融公庫、それに公営企業金融公庫、北海道東北開発公庫、さらに医療金融公庫、中小企業信用保険公庫等がありまして、こういうようなものを予算措置のみに切りかえるようにしよう、同じ公庫の予算及び決算に関する法律の公庫である国民金融公庫だけ残して、ほかのものを切りかえていく、こういうような考え方をお立てになった——同じような対象のものが、同じように考えられなければならないのに、その点だけ特別に処理するというのはおかしいじゃないか。それから中小企業金融公庫も、法律改正を要するということになっているが、これも残してある理由というものを明確にしなければ、今回軒並みに改正をしようという、大部分を改正しようという趣旨との間に、食い違いがあるじゃないかということをお尋ねをしているわけです。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 わかりました。国民金融公庫もこのように平仄を合わせればいいじゃないかということでございますが、先ほど申し上げましたように、いま大蔵委員会で御審議を願っております国民金融公庫法は、現時点において提出をしたのではなく、もう三国会か四国会前に農地被買収者問題に対する新たな貸し付け金に伴う政府出資二十億ということを御審議願うために出しております。その法律のままお出しいたしておりますので、今般は前の原案のままであって、この規定を挿入しなかったということであります。では将来どうなのか。将来は、いまお願いをしておりますように、新しい方式に平仄を合わしていって改正案をお願いする、こういうことであります。  それからもう一つの中小企業金融公庫法につきましては、このたび特にその条項だけで提案をするというには、政府の出資がありませんでしたので、政府の出資が必要となるような時期にこのような条項もあわせて御審議をいただくという全く事務的な考えに立つものであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 大臣にお尋ねをいたしますが、いま、そういうような追加出資ができるようにして合理的な運営を考えていくのだ、だから、法律事項を予算事項に改めていくのだというお話でございました。  そこで、じゃ一体その内容はどういうふうになっているのかというのを調べてみますと、北海道東北開発公庫に今回産投会計から十億の出資をしておられるわけです。それに公営企業金融公庫に一億、農林漁業金融公庫に二百九十億、住宅金融公庫に百億、これだけ出資をしておられるわけでありますが、そういうような資金需要を新たに必要とする内容の面は、どういうふうになっているのかというのを調べてみますと、国民金融公庫にしても、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫にいたしましても、これの経理内容は、滞り貸し償却引き当て金の繰り入れ額を調べてまいりますと、非常に減少の傾向をたどっているわけです。それに比べて、北海道東北開発公庫あるいは中小企業信用保険公庫、さらに医療金融公庫、こういうようなのはそういうような点から考えてまいりますと、業績が向上している。業績が向上をしているようなものもあるいは業績が減退をしているようなものも、同じような形でお考えになっていらっしゃるのではなかろうかと思うのです。一体こういうような産投会計からの投融資の方向というものをどのような立場でお考えになっているのか。というのは、具体的な例として申し上げますと、農林漁業金融公庫の場合等は、貸し付け残高に対するところの滞り貸し償却引き当て金の繰り入れが、三十七年度の場合には七億あったけれども、三十八年度の場合は一億八千万になる。しかも、その経営の状況を調査いたしてみますと、償却積み立て金に該当する分は〇・〇五%しかことしはない。三十八年度においては、それだけしかない。ことしさらに政府の追加出資もなされているわけでありますけれども、それと同時に、いわゆる九段階の金利を四段階に切りかえる、あるいは三分五厘から五分五厘の間の金利の構成比率を低金利の方向に改めていく、そして貸し付け期間も延長をする、こういうふうに改善されますと、ますますその償却積み立て金の利益分は減少をしていく。そこで今度、内容的にその貸し付け残高に対するところの滞りの状態を調べて精算をしてみると、農林漁業金融公庫の場合には、赤字になるおそれがある。そういうようなところには、財政投融資を、産投会計からの出資金を大幅に増額をすることは、政府としては政策上の問題でありますから、当然おやりにならなければならない。ところが、北海道東北開発公庫の場合には、これはたいへんな利益をあげている。そしていままでに国庫に利益金として返納したものが、十億二百万円もある。ことしさらに六億も純益をあげるようになっている。こういうようなところに、同じようにそういうような産投会計からの出資金をやるという形をとっていく場合に、その予算の範囲内で出資金を追加していくのだ、そのほうが合理的だ、こうおっしゃいますが、その合理的になるところのいわゆる基本的な考え方というものをはっきりしておかなければならないと思うのですが、そういうような点については、どういうようにお考えになっているのですか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 先ほども申し上げましたように、資本金額が一定の金額をもって表示をされておりますというものの法律解釈としましては、この法律を制定いたします当時は、この表示をしておる金額の資本金で事足りる、こういう認定のもとで法律条文として入ったわけであります。しかし、その後、時代の趨勢によりまして、増資、出資等の必要性がその公庫、公団等の必要性から出てまいりましたので、予算で一括御審議を願うわけでありますし、予算の中で十分御審議を願った結果議決をせられ、その予算の範囲内において行なうものでありますので、この特に追加した後の資本金額を、一定の金額をもって表示するということは必要でない、こういう考え方に立っておるわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 先ほど公庫の予算及び決算に関する法律の一部を改正する法律案の中で、住宅金融公庫と国民金融公庫だけが、今日まで固定資産の取得に関する限度額を国会できめるようになっておった関係で、これは整理した。だから、予算総則から今回ははずさないけれども、今後において、法律改正の後においては予算総則の中からはずすのだ、こういうことになると思うのですが、これは現在予算総則の中で明確にこれだけの固定資産の取得については限度額というものを示すようになっておりますが、これも予算総則の中から今後は消えていきますか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 法規課長からお答えいたさせます。

相沢英之大蔵事務官(主計局法規課長)

○相沢説明員 公庫の予算及び決算に関する法律の第五条におきまして、予算総則にきめるべき事項といたしまして、固定資産の取得に要する金額の限度額が載っておったわけでございます。これは先刻大臣から答弁がございましたとおりに、公庫の資金計画におきまして固定資産の取得の限度というのは示されておるわけでありますので、重ねて予算総則においてその限度額を設ける必要はないのじゃないかということで、今回これを削除することにしたわけでございます。なお、住宅金融公庫法及び国民金融公庫法におきますところの規定の改正は、この両公庫に関しましては、この公庫の予算及び決算に関する法律以外に、さらに国民金融公庫法においては、第二十六条におきまして「公庫は、国会の議決を経た金額をこえて、業務上必要な不動産を取得することができない。」云々という規定がありますので、これも重復しておるので削り、さらに住宅金融公庫法の第五条におきましては、政府の出資にかかる資金の使途といたしまして「業務上必要な不動産を取得する場合及び国会の議決を経て経費に充てる場合を除く外、第十七条に規定する業務」つまり貸し付けの「業務に充てなければならない」という規定がございますが、その「業務上必要な不動産を取得する場合」というその事項に「国会の議決を経た金額の範囲内で」という規定がくっついておるわけでありますが、予算総則で規定することを削ります以上、当然これとの関連におきまして、住宅金融公庫法においても、その「国会の議決を経た金額の範囲内で」という字句を修正、削除することにしたわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そういたしますと、今後において予算総則の中からは消えますね。

相沢英之大蔵事務官(主計局法規課長)

○相沢説明員 そういうことでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 では、予算で定める範囲内というものといわゆる国会で議決をした金額の範囲内、この例示のしかたの中でどう違いますか。

相沢英之大蔵事務官(主計局法規課長)

○相沢説明員 予算の定める範囲内というこの予算でございますが、政府関係機関の予算におきまして、資金計画は、これは添付書類になっておりますが、その添付書類におきまして、固定資産の取得額が幾ら幾らということが、それぞれ各公庫におきまして規定されておるわけであります。その金額の範囲内というのを、ここに言いますところの、法律におきますところの予算の範囲内というふうに読んでおるわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私がお尋ねしているのは、その資金計画は添付書類に云々というようなことではなくて、この法律事項にある「予算に定める金額の範囲内」というものと「国会の議決を経た金額の範囲内」との間に、差異があるかどうかということを聞いているのです。

相沢英之大蔵事務官(主計局法規課長)

○相沢説明員 国会の議決を経たという形でありますが、これは国会の議決の対象は、予算におきましては、予算総則及び各項の金額でございます。その意味におきまして「国会の議決を経た金額」というものは、項以下の、たとえば目の金額には及ばないわけでございます。そういう意味におきまして「国会の議決を経た金額の範囲内」ということと、それから予算の範囲内ということは、その予算が目において示されておる場合においては、若干の相違があるわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 ここで第四条の資本金は、この法律が改正された場合には実質的に十億円の増額になるわけですが、二十七条のいわゆる二十倍の債券発行の条項は、同じその趣旨を受けて、その実質的な増資をされた分まで含めた金額が元金になって債券が発行されるというふうに考えて差しつかえないわけですか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 御説のとおりであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そうなりますと、それは形態的に見た場合には、未発行株式制度の増資に該当するものではないかと私は思うのですが、資本金が元入れ資本、払い込み資本、出資資本なりという考え方をとっていった場合には、やはり対外的に与えられる影響等から考えて、法定事項にしたほうが明確になってすっきりするのではなかろうかと思うのですが、予算の範囲内では、幾らの予算がついたかということは、国会の審議の中においては十分わかりますけれども、国民の間にははっきりわからないのではないかと思うのですが、それをわからせる方法はありますか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 法律を読んではわからないわけでありますが、予算の添付書類にも明らかになっておりますし、なお登記所へ行けばわかるということになるわけであります。しいて申し上げればそういうことです。   〔委員長退席、辻委員長代理    着席〕

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そこで、私はこれは大蔵大臣に内容的に一々お答えを願うのもどうかと思うのですが、利益金を計上しているのは、八公庫のうちで住宅金融公庫、北海道東北開発公庫だけで、累計は、先ほど申し上げましたように、十億二百万円を国庫に納入して、本年度さらに六億納入し得る見込みである。そうなりますと、三十八年度に十億の増資をやり、三十九年度に十億出資をいたしましても、実際国のほうで措置いたしましたのは、結果的に見ると四億円にすぎない、こういうことになるわけでありますが、こういうようないわゆる公庫のあり方というものと、それからそれぞれの行政上の政策上の必要性に基づいて公庫はできておるわけでありますけれども、ふたをあけてみたら、赤字になりそうな、転落しそうなところも、私は今後において出てくると思うのでありますが、そういうものに対するいわゆる考え方の問題、これを大臣からお聞かせを願いたいと思うのです。というのは、現在金利負担の問題等を見てみますと、いろいろ違いがあるわけでございますけれども、北海道東北開発公庫は八分七厘ということになっておるようであります。本年度の予算の中で利益金はゼロということにいたしてつじつまを合わせているのは、それだけ償却の繰り入れの法定率というものを引き上げまして、それによって内部資本金を留保することができるように措置されているわけだろうと思うのですが、ほかのところの公庫を調べてみますと、充足率は非常に悪いのではないかと思われる節が多いわけであります。そうなりますと、一体、経営が健全であり、しかも利益をあげ、そうして政府の世話にあまりならない、こういうところについては、業務運営の内容について、もっと地元の利益に即応するような態勢というものを考えてやるべきじゃないかと思うのですが、大蔵大臣のお考えをお聞かせ願いたい。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 いま御説の通り、三十九年度におきましては、公庫の資産内容を充実すること等、そのために内部留保を厚くするということで、利益は計上いたさないということになっておるわけであります。利益を計上すれば国庫納付が行なわれるわけでありますので、事実は国庫納付を行なわないということで、そのようにしておるわけであります。まあ北海道東北開発公庫は、いままで長い歴史がありますけれども、これからいよいよ北海道、東北等の開発を進めなければならぬ、こういう政策目的を考えますと、やはりこれらの公庫が新しい事態に対処して十分業務を拡充していけるように、いまから内部留保を厚くして公庫の資産内容を充実せしめておくというような配慮に出るものであります。国庫の納付金も取らないで、また内部留保を厚くするというような余裕があるならば、ひとつ八分七厘の金利を下げたらどうかということになるわけでありますが、これはただ公庫の金利というだけではなく、一般の、その他の公庫、政府金融機関、なおかつ民間金融機関等の広範な金利の立場からバランスをとって考えなければならぬ、こういう問題も一つあるわけでございます。  もう一つは、御承知の、地方開発資金として開発銀行に設けられました地方開発資金の金利が八分七厘ということでありますので、昔は太政官時代から、北海道開発のためには、公共事業に対しては全額負担というような特例はありましたけれども、いま地域開発の急を叫ばれておる現在において、北海道東北開発だけが、長い歴史があるので、また内部留保も十分できておるので、これだけうんと下げる、こういうことは、バランスの上でも、実際の上でも、なかなかむずかしいということは言い得るわけであります。しかし、地域開発に重点がより指向されて、地方開発資金がすべて八分七厘を下ぐべきである、農林漁業金融公庫のように、だんだんと下げていくべきであるというような事態になれば、当然資産内容は非常によくなっておるので、そういうときには事態に対処することができる、こういうことで御了解をいただきたい、このように考えます。  それから各公庫の問題についてでございますが、各公庫に対しては、確かにバランスの上で見ますと、いろいろな問題がございます。しかし、各公庫とも、政策目的に重点を置いておりますので、資産内容よりもまず公庫、公団等の設置法の法律の趣旨をより推進するために、農林漁業金融公庫を例にとってみますと、農林漁業金融公庫のバランスを言うよりも、九段階を四段階にして利息を下げる、無利息をつくろう、こういう政策的なウエートが違いますので、大蔵省としましては、やはり公庫、公団といえどもバランスをとってもらわなければいかぬ、こう考えておりますが、政策のほうがより重要であるということで、相当拡大解釈をしながらまず政策を先行さしていく、こういうところに、同じものでありながら、北海道東北開発公庫のように歴史を持つものは非常にバランスがいい、しかし、他のもの等に対しては、ほんとうに計算をすると赤字になるかもしれぬというような問題もあるわけであります。しかし、バランスの上で赤字が出るような状態になれば、政府からの繰り入れ、一般会計からの出資等も行なっているわけでありますので、これが公社、公団の機能が十分発揮されないというようなことは、事実上ないわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私は、大臣のおっしゃるように政策が重点になり、それにバランスシートよりも重きを置いているというなら、農林漁業金融公庫、これと同じように、北海道東北開発公庫の場合でも、業務の運営の内容について改善の措置を講じさせることができるようにすべきではないかと思う。というのは、業務実績を見てみますと、この公庫は債務保証は一件もやっていない。そうして貸し付け対象を調べてみますと、これもほんとうにいわゆる地場産業を育成するという立場から考えた場合には、もっと緩和し、拡大をする必要があるのではないか。こういうような面において、貸し付け金利の面が低減できないということになるならば、公庫が設けられた理由からいって——滞り貸し償却引き当て金も十分に計上をし、しかも利益金も国庫のほうに十億から納めている。しかも三十九年度予算ではゼロになっておりますけれども、四十年になりますと、その累積の限度を千分の三十から四十五に引き上げられるわけです。いまのような業務運営であれば、またそれを上回って利益金があがると思う。そういうような見通しがもうついている。とするならば、当然そこには貸し付け対象の緩和であるとか、あるいは債務保証を積極的にやらせるとか、それぐらいの配慮を大蔵省としてもお認めになるべきではないかと思うのですが、その点はいかがですか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○田中国務大臣 北海道東北開発公庫法を制定したときの精神は、十分私も承知はいたしておりますので、あなたの御説明もありましたので、そのようにこの法律の使命が達成せられるように、前向きで考慮いたしたいと思います。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 行政管理庁のほうにお尋ねします。  四十三国会の五月二十八日、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の修正案の趣旨の説明が、内藤隆委員からございました。その行政管理庁設置法の一部を改正する法律案は、行政管理庁において公社、公団、公庫、事業団等の、いわゆる特殊法人の新設等の審査を行なうようにしてあるのが原案であったのでありますが、その政府案では、審査の対象になるのは新設と目的の変更の二つに限られている。これはおかしい。だから、新設及び目的の変更以外の重要な制度の改正、たとえば業務範囲の変更、役員の増減、資本金の変動、政府の監督方式の変更等が審査の対象外になっておるのは、これは遺憾である。だから、こういうようなものを合理的に、そして能率的な運営をはかろうとする立場から、政府の原案では不十分だから、目的変更以外に、当該法律の定める制度の改正の場合及び廃止の場合にも、行政管理庁が審査を行なうようにしたいということで、満場一致でこれは国会を通過いたしておるわけであります。そういたしますと、これは明らかに行政管理庁に対しまして、そういうような公団、公庫、事業団というような特殊法人の経営内容に対して、政府の監督を徹底して行なわなければならないんだ、こういう考え方を国会の意思としてきめられたものだと思うのであります。そのような立場から、やはり国会の権限というものを明確にしていく中において、当然行政当局がやろうとする行為に対するチェックを行なっていかなければならないという考え方は、これは国会の意思として表明をされているように私はうかがうのでありますが、行政管理庁が今回農林漁業金融公庫、公営企業金融公庫、北海道東北開発公庫、医療金融公庫、中小企業信用保険公庫等を予算措置のみでできるようにすることに対しまして賛成をされたから、こういうような形で出てきておるんだろうと思うのですが、これに対しまして、行政管理庁としてはどういうお考えをお持ちになっているのかということをお尋ねしたいのであります。  これと同じような考え方の中に出てまいりますのは、監事の権限の問題にもあるわけでございます。それは行政監察月報の四十六号、この中にも意見が出されておるわけでありますが、それの二四九ぺ−ジに出ております。この中で二五〇ぺ−ジのところに「監事の職務権限と責任の明確化について」「職務権限については、現行法の規定に加え、次の事項を設立基本法において明らかにするよう措置する要がある。一、監事は、監査結果にもとづいて、公社等の業務に関し改善を必要とする事項があると認められるときは主務大臣に意見を提出し、または総裁(理事長)に意見を述べることができること。」こういうような考え方を述べながらも、今回の法律案の提出にあたりましては「総裁を通じて」、こういう形にされた。一体そこには、行政管理庁の考え方というものはどこに基本があるのか、この点については、やはり長官からその真意のほどをお伺いをいたしませんと、われわれは行政管理庁に対しまして期待をしているものが裏切られたというかっこうになるかと思うのでありまして、その点について、経緯を明らかにしていただきたいと思うのであります。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 お答え申し上げます。  先般、行管におきまして監事制度の問題につきまして勧告をいたしました趣旨は、この監事制度の職分を最高度にひとつお役に立てたいというねらいでございまして、すなわち、ただいま御朗読がございました条項を勧告いたしたのでございます。この北海道関係の法案につきまして、やはり政府部内におきましてもいろいろ意見があったのでございますが、反面におきまして、公団、公社の一体化の原則もございますし、一応理事長あるいは総裁を通ずるというのは、ほんとに通過機関という意味ならば、監事の権限というものを制約するものじゃないという観点から、このようにした次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 第一点についてお答えを願いたいと思うのです。先ほど行政管理庁設置法の第二条四の二に「法律により」云々ということで、法人あるいは特別の設立行為をもって設置される法人の新設、目的の変更その他当該法律の定める制度の改正及び廃止に関する審査を行なうことという権限が、行政管理庁の設置法において規定づけられておる。そこで私が第一にお尋ねしたのは、公庫の予算及び決算に関する法律のいわゆる公庫の中で、五つの公庫について、それは予算措置のみでできるようにするということが政府原案として出されているわけでありますが、それに対してどのように行政管理庁としてはお考えになったのかということを明らかにしていただきたいということを言っておるのであります。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 行管といたしましての権限は、御存じのように、機構の点でございまして、資本金関係の問題は、これは大蔵省関係の御所管でございます。特にまたこの問題につきまして、予算案そのものにおきまして、国会の審議をお願いする次第でございますので、この点は、私どものほうは差しつかえないという見地から処理いたしたような次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 予算案で措置されるから差しつかえない、こういうことですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 国会の御審議が、予算案の御審議の際十分なされるものということを期待いたしている次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 実際問題として、長官どうお考えになりますか。予算が予算委員会で審議をされる、その中で、これは国会の審議権というものは、当然そういうような政府の一般会計の予算のみならず、特殊機関の予算等につきましても、十分に論議を深めていかなければならないわけですが、事実上の問題として、たとえば十億の出資をする、あるいは一億の出資をする、そういうような国全体の予算の中ではきわめて少ない部分のものが出された場合には、ほとんど論議をされていない。法律事項とすることによって、ではそれは正しいかどうかということから十分な論議ができるということが、現実の情勢だと思うのです。形式的にはあなたのおっしゃるとおりだと思うのですが、実質的に論議を深めていくというのは、そういうようなものが提出された委員会に私はあると思うのですが、それについては認めにならないのですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 御説の問題でありますと、率直に言いますならば、予算委員会のあり方等の問題にまで波及してまいりまして、非常に議論が分かれるところだと思いますが、当然私は、予算委員会の分科会等におきましては、この問題は精密に審査されるものと考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私は先ほど、四十三国会で、行政管理庁の設置法の改正のときに、与野党満場一致で修正議決されたそのいわゆる国会の意思というものとの関係をどういうふうにお考えになりますかということをお尋ねしているのです。それに対してはお答えになっていらっしゃらないのですが、その点はどうですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 実はその、この前の村山委員の御発議によるところの御決定というものは、(村山委員「いや、これは内藤隆委員ですよ」と呼ぶ)承知しておらないのでございます。いずれにいたしましても、国会の意思を十分政府が尊重いたしますることは、これはもう当然のことでございまして、いまさら議論の余地がないと思うのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 これは行政管理庁の長官でありますあなたが、御存じないということはおかしいですよ。これは四十三国会で内藤隆委員から提案理由の説明がなされていて、満場一致で可決決定されたのです。だから、これは知らないということはお取り消しになるべきじゃないかと思うのですが、その点ははっきりしていただきたいと思うと同時に、この内容については、一体どういうふうに国会は考えて修正をしたのだというふうにお受け取りになるのか。これについては、長官がまだ目を通しておられないのだったら、きわめて重大な問題でありますので、ここで御協議になってお答えを願いたいと思うのですが、いかがでありますか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 私の責任におきまして、事務当局から答弁させます。

松本操一総理府事務官(行政管理庁行政管理局審議官)

○松本説明員 私から、いまの点について御答弁申し上げます。  前の国会におきまして、この設置法の改正を出しました場合に、御修正をいただきまして、新設、それから目的の変更、その他重要なる制度の改正及び廃止を審査することにこの委員会の修正によってなったわけでありますが、私どもといたしましては、この趣旨は、公団、公庫等が乱設されたり、またみだりに運用されることのないようによく見ろ、こういう御意思と思いまして、その趣旨にのっとって審査をいたしておる次第でございます。ただ、行政管理庁の職務権限といたしましては、管理の立場からそこまで見ているわけでございますので、もちろん資本金の増額ということは、組織の面にも重要な影響がございますので、審査はいたしております。ただ大蔵省と、予算の点もございますので、大蔵省のほうと十分密接なる連絡をとりながら、相談の上で審査しているわけでございまして、資本金そのものが多いか少ないかということは、予算を持っている大蔵省の政策的な見解ということと非常に密接な関係がありますので、あまり立ち入ることは、行管の審査権の立場からは適当でない、こういうふうに考えておりまして、その資本金が多い少ないということについて、そう深く議論はいたさないという方針にしております。これは大蔵省の予算審査権並びに政府の政策を尊重するというたてまえから、そういうやり方をやっているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私も、予算が多いとか少ないとかいうことを問題にしているのじゃないのです。当時修正案の趣旨説明に当たられた内藤委員のこの内容の中に、業務範囲の変更、役員の増減、資本金の変動、政府の監督方式の変更等は、重要なる事項の審査に該当するのである、こういうことになっておる。そういたしますと、今回政府が提案をいたしてまいりましたのは、いままでは法律事項であったものを、予算の範囲内においてというふうに切りかえてきている。これは資本金の変動等に伴う重大なる事項の内容に該当すると私は思うのです。その点はいかがですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 確かにそういうような表現によりまして御指摘をされますると、この御指摘の条項に該当するものとは考える次第でございます。ただ問題は、予算委員会等を通じて国会におきまして御審議を賜わる次第でございますので、十分に国会の御意思を尊重いたしておると考える次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 問題は、この行政管理庁の設置法の第二条の四の二によって、審査を行なうことに権限をお持ちになっているあなたのところが、先ほどは、その修正の内容についてよくわからないという答弁をされた。これは長官としてことばが足らなかったのだろうと私は思うのですが、先ほどのことばについては、それをお取り消しになったほうがいいんじゃないですかと私は申し上げたのですが、それについては何もお触れになっておいでにならないわけです。そこで私が申し上げたいのは、こういうような審査を行なった結果、やむを得ざるものであるとして賛成をされたのか、あるいは予算委員会等で十分に論議されて、今後処理されるから、当然であるとして賛成をされたのか、どちらなのですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 ただいま御指摘の点につきましては、後段のほうに該当するものと思います。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 当然であるとお考えになった。そういたしますと、われわれが行政管理庁の設置法を前の国会で改正をしたときには、こういうような内容についてはきわめて重要事項であるから、あなたのところでは十分審査しなさいということで、法律を修正をして成立をさした。そういう趣旨から考えた場合には、どうも行管のおとりになっている態度はおかしいじゃないかと思うのですが、その点は自己矛盾はお感じになりませんか。先ほどの回答は、どうなんですか、それはよくわからないとおっしゃったのですが、お取り消しになりますか、取り消されませんか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 先ほど私が申し上げましたのは、実はほかからかけつけてまいりましたので、問題になっておる焦点というものがわからなかった次第でございます。そういう次第でございますので、村山委員の御発言につきましては、内容をつまびらかにしませんという答弁をした次第でございます。したがって、この委員会におけるところの決定につきましては、十分心得ておる次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 行政管理庁設置法の改正のときに、国会の意思というものはこうなんだということで、あなたのところに権限を与えたのですね。だから、そのような立場からいったときに、当然のことであるというふうに御決定をされたときには、自己矛盾はお感じにはなりませんかということをお尋ねしておる。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 私が先ほど申しましたのは、要するに問題になっておる焦点が、かけつけたばかりでわかりませんでしたので、そう申し上げた次第でございます。当委員会におけるところの修正案の問題でございましたら、十分これを了承いたしております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 十分了承されておいでになれば、その法律事項を削り取って、そして予算措置でやるというのは当然のことなんだとお考えになるのは、おかしいじゃありませんかと私言っておるのですが、その点はどうなんですか。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 私が予算委員会でもって検討されるだろうということは、国会尊重というたてまえを申し上げた次第でございます。私どもにおきましても、一応相談を受けましたので、これは十分に検討はいたしております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 十分検討をされた。その検討されるにあたりまして、長官は担当者の行政管理局長、あるいはその他をお呼びになって十分相談をされた結果、これでいいだろうということになったんだろうと思うのですが、行政管理局の局長、お見えになっておりますか。

辻寛一自由民主党

○辻委員長代理 参っております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 局長は、そういうような国会の決議、いわゆる第二条の四の二に規定するような審査権限から考えて、前に四十三国会で改正をされた国会の意思というものは、やはり行政管理庁にもそういうような権限を残しておくと同時に、当然国会において法律事項として尊重されるべきだというような、同じような思想が流れておるのだとはお考えにならなかったのですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口政府委員 私、行政監察局長でございます。この行政管理庁設置法が昨年改正をされ、改正の過程におきまして、目的の変更その他当該法律の定める制度の改正及び廃止に関しても審査の権限を及ぼせという御叱正によりまして、法律が改正されたのであります。行管がこの法律の条項に基づきまして特殊法人の審査をいたします場合の基本的な態度といたしまして、政府機構の場合と、公社、公団その他の法人の場合とにおきましては、若干、それぞれの対象の性格によりまして、考え方に相違があるのであります。公社、公団等の特殊法人につきましては、一面においてその持っております目的が、公共の目的に奉仕する、また政府の、国の行なうべき仕事をある意味において代行するという公の性質を持っておりますので、機構なり定員等につきましても、ある程度の適当な制肘を考えなければいかぬと思うのでありますが、その行ないます業務につきましては、これらの法人の性格上、ある程度自主性を認めて、その自主性に従って行なわせるという基本的な態度によりまして審査をいたしておるのであります。  ただいま御指摘のございました北海道東北開発公庫法の資本金の規定を法律から予算に移すという点につきましては、きわめて重要な問題ではございますが、公庫の活動がそれによってより適切に行なえるという判断のもとに立ちますれば、そういう方法自体は適当であるという考え方のもとに——金額等につきましては別途財政当局なりあるいは監督されます大臣のお考えがあろうかと思いますが、そういうやり方自体については、初めに申しました基本的態度から申しまして適当であるという判断のもとに、機構の問題とあわせて審査をいたして、行管の審査を終えたわけでございます。村山(喜)委員 いま監察局長からお話をお聞きいたしますと、この前第四十三国会で行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を修正して与野党満場一致で通し、当時の国務大臣でありました川島さんの御意向等も十分くみ入れながらこの法律改正が行なわれ、そして行政管理庁の権限をもっと明確にし、拡充をしていく、こういうような考え方のもとに出されました趣旨というものが、どうも十分に生かされていないように私たちは感ずるのです。そこで、山村長官に当然のことであるかのごとき御発言をいただくというのは、心外でならないわけです。この点につきましては、行政管理庁はもう少ししゃんとしてもらわぬと、今後筋を通してもらわないと、ぐあいが悪いと思うのですよ。これだけは御忠告を申し上げておきます。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 行管に対するところの非常な御熱意ある御声援の御発言であり、同時にまた、御声援の御質問にかかわらず、それに対しまして、かけつけてまいりましたために、意を尽くしませんで申しわけございませんでした。今後ともこの修正の御趣旨は十分尊重いたしまして、全般にわたって行管といたしましては責任を持って目を光らせてまいるつもりでおります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そういたしますと、監事の問題ですね。これは先ほどお答えをいただいたわけですが、すでに首都高速道路公団法の改正案が、衆議院の本会議において通過いたしました。そして日本住宅公団法の改正、あるいはきのう地方行政で行なわれました公営企業金融公庫法の一部改正、この中でも監事の職務権限を主務大臣に直接つながるようにしようということで満場一致で修正をされた。そのことは当然皆さん方のほうでもお考えをいただいているわけであります。そこで、私はこの際やはり明らかにしておかなければならない点は、この行政監察月報の中で、先ほどお示しをいたしましたように、行管として意見をお出しになっていらっしゃるのです。監事は、公社等の業務に関し改善を必要とする事項があると認められるときは主務大臣に意見を提出する、こういうようなのをお出しになって、そして広く国民に意見を求めておいでになる、こういう態度があるにもかかわらず、これが今度の政府の提出法律案になってまいりますと、必要があると認めるときは総裁を通じて主務大臣に……。これでは、あなた方が難儀苦労して行政監察月報でこうして監察局の意見としてお出しになっておる事項が、法律として出されてくるときには意見が全然通っていない。これは一体どこに原因があるのか。そしてそれが国会において修正をされるというようなことについて、やはり行政管理庁としては責任をお感じにならなければならないのじゃないかと思うのですが、その点については、長官あるいは監察局長もお見えになっていらっしゃいますので、明らかにしてもらいたいと思います。

山村新治郎自由民主党行政管理庁長官

○山村国務大臣 お答え申し上げます。  監察の結果といたしまして勧告をいたしましたことにつきましては、行管といたしましては終始主張し続けてまいった次第でございます。この法案が出ます際におきまして、政府部内におきましてもいろいろ議論が分かれたのは事実でございます。しかし、結論といたしまして、必ずこの監察の精神を生かす、要するに「総裁を通じて」ということは単なる通過機関だということを確認の上において、実は行管といたしましても同意いたした次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 この点については、後ほど満場一致で修正をされる見通しでありますので、私はここではもう触れません。だから、このようなものをお出しになっていらっしゃるのですから、そのような立場から、こういう点についても行政管理庁はもう少ししっかりしてもらわなければいけないと思います。そこで、その問題はその程度におきます。  次は、業務の運営内容についてお尋ねいたしたいと思います。総裁にお尋ねいたしますが、ことしの予算書の中で、滞り貸し償却の引き当て金の法定充足率というものが千分の三十から四十五に引き上げられたため、予算書の上ではこれがゼロということになっているようでありますが、今日までの業績をこうしてずっと見ていきますと、業務運営が非常にスムーズに行なわれたと、私損益計算書の上では見受けられるわけです。そういたしますと、このままの形で今後運営がされてまいりますと、ある一定の年度たちますならば、滞り貸し償却引き当て金も、今度改正されました千分の四十五、四十六億九千万円、これに到達するのには、あと一年か二年で当然到達してしまうのじゃなかろうか。そういたしますと、内部留保金といたしまして四十億から五十億くらいの内部留保ができる、それだけの資本の積み立てが行なわれるというかっこうになってまいります。そこで私は、先ほど大蔵大臣にもう少し経営内容を住民の要求に即するような方向に改めるのがこの際必要ではなかろうかということを申し上げたわけですが、それについては、今回この予算書をお出しになる際に、いわゆる利益金をゼロにするような、そういう計画書を大蔵省に折衝をされて承認をとられた、その経緯等については努力を認めるわけでございますが、やはり将来の見通しをこの際明らかにしながら、そして住民の期待にこたえられるにはこういうふうにしたいという抱負がおありになるならば、お答えを願いたいと思うのです。  なお、これに関連しまして、北海道開発庁長官の佐藤国務大臣もお見えでございますので、この債務保証を全然やっていない、そして貸し付け金利の問題やあるいは貸し付け対象の緩和の問題等も考えなければ、地場産業の、ほんとうにこれから伸びていくであろうというような産業面が十分生かされていかないのではなかろうかというように、私は業務報告書の中から受け取るわけでありますが、そういうようなことに対して御見解がございましたら、お聞かせを願いたいのであります。

北島武雄北海道東北開発公庫総裁

○北島説明員 ただいま当公庫の業績につきましておほめのおことばをいただきまして、まことに恐縮でございます。  御案内のごとく、昭和三十四年度から利益金を生じまして、国庫納付いたしておりましたその金額はすでに十億二百万程度にものぼっておりますが、私昨年四月に公庫に参りまして、しさいに内容を検討いたしますと、なるほど先人の努力はもちろんございます。非常にししとして公庫の内容の充実をはかられた御努力はまことにありがたいのでございますが、他公庫との比較などを考えますと、いままでの利益金は、やはりある程度内部留保というものの犠牲においてされている感があったわけであります。そこで、参りましてから、借り入れ者の御意見あるいは地元の皆さまの熱烈な御意見なども承りまして、どうかひとつ国庫納付というのはなくして、それだけの金があるならば、金利の引き下げなりあるいは内部留保の充実なりに向けたらいいじゃないかという世論に、私は全く賛同いたしまして、三十九年度の予算におきまして、大蔵当局に要求いたしたわけでございますが、幸いにいたしまして、従来の滞り貸し償却引き当て金への繰り入れの限度率、これは従来毎年度大蔵大臣の通達において定められておったのでございますが、年度末の貸し付け残高の千分の三十というのを千分の四十五に引き上げていただきたい、こういう要求をいたしましたのに対しまして、三十九年度の決算からその含みでもって御通達いただく内定を得まして、ここに、この数年来出ておりました国庫納付が、初めて三十九年度において生じなくなったわけでございます。今後、このままでいけば一体どの程度国庫納付がなくて済むか、あるいはまたこの一、二年でなくなるのじゃないか、こういう御質問でございましたが、ただいまのところ、貸し付け残高の千分の四十五ということになりますと、毎年度貸し付け残高もふえてまいります。そういう検討をいたしますと、今後の公庫の業務の伸びぐあいにもよりますけれども、少なくもここ数年間は国庫納付は生じないのじゃないだろうか。そのときになってまた納付を生ずるようになったらどうするか、こういう問題はまたそのときの問題でございますが、私といたしましては、他公庫との比較からいたしまして、一応千分の四十五に本年度は御承認いただきましたけれども、さらにお引き上げいただいてもいいのじゃないかという気持ちを持っております。これはまた今後何年かたちまして、大蔵当局にもお願いするわけでございますが、その事態に対しまして善処いたしたいと思っております。いずれにいたしましても、三十九年度から、いままで毎年続けておりました国庫納付金がなくなりまして、それだけ内部留保が充実されます。内部留保が充実されますと、結局金利調整その他に応じまして、公庫の金利を引き下げていいというような機運になりました場合に、それに即応する態勢ができつつあるわけでございますので、そういう意味からも、私は、公庫の今後にとりまして、まことにありがたいことと存じております。  なお、公庫の貸し付けの今後の運営についてはどうか、こういうお尋ねでございますが、北海道東北開発公庫法第一条に、当公庫の使命が規定されております。御承知のとおり、北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進し、国民経済の発展に寄与するため、長期の資金を供給すること等の使命でございますので、その公庫法第一条の使命にのっとりまして、今後ますます北海道、東北方面の産業の振興、開発にお役に立ちたいと思っております。  なお、地場産業については、もっと重視せよという御意見でございます。これは、私もまことにごもっともと存じております。今後北海道、東北の産業の振興、開発のために役立つ産業でございますれば、何も地場産業だけということじゃございません、もちろん中央の資本もやってまいりませんと、地域開発も全きを得ないのでございますから、そういう点ももちろん必要でございますが、地場の小さな産業が伸びていくことも大いに必要でございますので、そういう点については、今後一そう力を入れてまいりたいと思っております。どうもありがとうございました。

佐藤榮作自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○佐藤国務大臣 北海道東北開発公庫が、かねてから経営が非常に堅実で、政府に納付金までしておる。公庫の性質上、どうもこれは少し過ぎておるのじゃないか、こういうことを指摘いたしまして、大蔵省もようやく今回は納付金をやめまして、先ほど来お話しになっておるように、滞り貸し準備金をふやすということで解決いたしたのでございますが、もともと私がさような点を指摘いたしましたことは、道民並びに東北地方の方々の非常に強い御要望でございます。本来開発を目的にしているもので、大体利益をあげるという筋のものではないだろう、こういうことが指摘されたのであります。その御要望に沿って、ようやく今回第一歩が片づいた。さらに今後は、ただいま総裁からも御説明いたしましたように、ものによりましてはさらに金利を下げるようなことについてもくふうすべきではないだろうか。いずれにいたしましても、地場産業を育成強化する、ただいま御指摘になりましたような趣旨、これに私ども賛同しておりますので、その債務保証という点につきましても、これなどはいままで実績がないというだけなので、もともとやれる筋でございます。それかと申しましても公庫そのものがルーズなことでは困るのでございますから、それだけの権限を与えると、今度は公庫の責任者に運営については一そう責任のある処置をとってもらいたい、そうして地場産業の育成強化の方向へ、もっと積極的な態度で取り組んでもらいたい、かようなことを私ども要望したいと思っております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 北海道東北開発公庫は、貸借対照表によりますと、三十九年度未の予定額としては、滞り貸し償却引き当て金勘定は三十六億をこえるということになります。それから今度は三十七年度末における決算報告を会計検査院の報告に照らしてみますと、その内容は弁済期限を六カ月以上経過した元利延滞額が三億三千万円程度、しかも一年以上の延滞のものは一億五千万程度にすぎない、こういうような内容で、きわめて健全であります。これをほかの公庫等に比べますと、だいぶ開きがあるように私は思うのです。そういうようなところから、いままでのような貸し倒れのない優秀な企業にだけ貸しておられたら、ますます利益が上がる。だから、この際債務保証をするような危険もある程度おかしていただいて、地場産業を引き上げてもらわなければ、公庫の設置の目的からいって、利益をあげられるということはまことにけっこうだけれども、もう少し危険を公庫としてもかぶってもいいのじゃないか。それをまた、おまえは貸し倒れになったじゃないかというようなことで責められないように、佐藤国務大臣は実力者でありますので、そこをカバーしてもらうと、今後非常に総裁もやりやすくなるのではないかと思いましたので、申し上げたわけでございます。今後、こういうような点は十分御検討願いたいと思うわけであります。  そこでちょっとこれははっきりしないのでお尋ねをいたしたいわけですが、総裁にお答えを願いたいと思いますのは、今回土地造成等を法文化しようということで、これはまことにけっこうでありますけれども、三十八年度の予算参考書の貸借対照表によりますと、土地造成の融資が低下の傾向にあります。ということは、いままで主務大臣が必要と認める事業というようなことで事業をやっておいでになった。だけれども、今後はこの土地造成の仕事というものを資産勘定で見るならば、減少していくというふうな数字が出ておるようにお見受けするわけですが、その点は、法文化しても、従来よりも下がるというものであればおかしいではないかと私疑問を持ったものですから、その点はどうなんですか。

北島武雄北海道東北開発公庫総裁

○北島説明員 実は土地造成に対する融資につきましては、それが当公庫の資産勘定に不動産幾らと出るものではございませんが、この土地造成につきましては、従来法律に基づく主務大臣の告示によりまして、苫小牧港開発に伴う工業用地及び工業用水道事業につきまして融資いたしておりますが、今回これを、政府におかれましては、主務大臣の告示でなくて、開発銀行と同様に法律の段階に明らかに規定したらいいのではないかということで、御改正案を御提案いただいていると承知いたしておるわけでございます。土地造成につきましては、なかなか融資のむずかしい点も出てまいると存じますけれども、いやしくも北海道東北の開発のために必要な、また、有益な土地造成が民間会社によりまして行なわれます場合におきましては、内容等も審査いたしまして、十分私どももこれに貢献いたしたいと考えておるわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私の質問はこれで終わります。

辻寛一自由民主党

○辻委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後零時四十三分散会

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