逓信委員会 第32号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/06/25
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 この際、電波監理及び放送に関する小委員長より、小委員会の調査の経過について報告いたしたいとの申し出がありますので、これを許します。 電波監理及び放送に関する小委員長秋田大助君。
○秋田委員 電波監理及び放送に関する小委員会における調査の経過について御報告をいたします。 小委員会におきましては、去る五月八日の設置以来、本日の会議を含めまして、通算七回の会議を開き、臨時放送関係法制調査会の法制調査状況について郵政当局より説明を聴取したのを初めといたしまして、NHK、民間放送連盟、FM単営期成同盟及び新聞界の各代表、タレント、作家、スポンサー、広告業者及び学識経験者等を参考人として招致し、主として放送法改正問題を中心に、広く意見を聴する等の調査を行なってまいりましたが、何分にもその内容が広範、多岐にわたり、しかも将来に向かっての重要な問題を含み、また、時間の余裕も乏しかったこともありまして、いまだ結論を得るに至っておりません。 つきましては、近く臨時放送関係法制調査会の答申が行なわれる予定でありますし、この答申を待ちまして、放送関係法制の再検討もいよいよ新段階を迎えるものと見られますので、逓信委員会におきましても、次の国会においてさらに小委員会を設置し、今次小委員会の調査成果を承継できるよう取り計らわれることを希望いたしまして、報告といたします。 ————◇—————
○加藤委員長 次に、本日の請願日程全部を一括して議題とし、審査を進めます。 請願については、文書表等によって委員各位も御承知のことと存じますし、また、先ほどの理事会においても十分協議いたしましたので、直ちに採決いたしたいと存じます。 採決いたします。 本日の請願日程中、第一、第三、第四、第七、第八、第一三、第一五ないし第二九、第三一ないし第五八、第一一四ないし第一二七、第一二九ないし第一五八、第二〇一、第二〇三ないし第二〇七、第二三八ないし第二六三、第三二二ないし第四〇三、第四二〇ないし第四三九、第四四七ないし第四五四、第四八五及び第五〇一の各請願は、いずれもその趣旨は妥当と思われますので、採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、ただいま決定いたしました各請願に関する委員会の報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○加藤委員長 なお、ただいままでに本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしましたとおり、全部で十六件でございます。念のため御報告申し上げます。 ————◇—————
○加藤委員長 次に、閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。 今国会が閉会になりました後における閉会中審査のため、 一 郵便局舎等整備促進法案(森本靖君外九名提出、衆法第三号) 二 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(安宅常彦君外九名提出、衆法第六号) 三 日本電信電話公社法の一部を改正する法律案(安宅常彦君外九名提出、衆法第七号) 四 郵政事業に関する件 五 郵政監察に関する件 六 電気通信に関する件 七 電波監理及び放送に関する件 以上の各件につき、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、閉会中審査案件が付託された場合に、その審査のため委員派遣を行なう必要が生じた際の手続等につきましては、あらかじめすべて委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ————◇—————
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
○加藤委員長 日本放送協会昭和三十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題として審査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。栗原俊夫君。
○栗原委員 NHKの三十七年度の決算についてお尋ねをする前に、先般オリンピックの通信衛星による国際中継の問題で、政府から金丸政務次官がNHKの前田副会長とアメリカに行ってお帰りになりました。たいへん御苦労さんでございました。この際ひとつ金丸政務次官から、折衝の経過の概要や見通し等についてお聞きをしておきたいと思います。
○金丸政府委員 お答えいたします。 この九日に私は羽田を出発いたしましてニューヨークにまいり、 ニューヨークで、前田副会長はもうヨーロッパのほうに出かけておりまして、松井国際局長にお目にかかりまして、いろいろな状況を聞き、そして一緒にワシントンにまいりまして、ワシントンの大使館で武内大使あるいは鶴見参事官等といろいろ懇談をいたしまして、国務省にまいったわけであります。 国務省にまいりましたのは、私、それに鶴見参事官と山本一等書記官と三人でまいったわけでありますが、私が会いましたときは、ちょうどドイツの首相が見えておりまして、ラスク長官には会えない。そこでジョンソン次官とバーネットに会ったわけでありますが、私は、日本で今回行なわれるところのオリンピックというのは、世紀の祭典であり、若人の平和を願う、まさに日本としては、あるいは東洋としては、二度と開かれるかどうかわからないようなこの祭典を、われわれは期待しておる。たまたま宇宙中継によって、海を越えて世界の民族に平和を願うこの若人の姿を映すということは——御存じのようにシンコム二号がラオスの緊迫状態によって民間で利用することができないというような状況でありました。それではシンコム三号をたよるほかないというような状況であったわけでありますが、御案内のように、この問題については、非常に困難な問題が横たわって、国務省から日本大使館を通し、あるいは外務省を通して、郵政省にはこの問題は一応拒否されたようなかっこうに相なったわけでありますが、たまたま郵政省におきましては、古池大臣以下非常に心配しまして、NHKから前田副会長あるいは松井理事が大臣室でいろいろ懇談して、松井さんが行くのだけれども、なおあわせて前田さんがヨーロッパに行くのであれば、この問題のことに一番のネックはNBCというような関係でもあるから、ぜひアメリカを回っていってくれないかというようなことで、前田副会長もそこにまいったわけでありますが、前田副会長、松井理事のNBCに対するいろいろな努力というものが、きょうの結果には相当大きなプラスになっておるだろうと私は思うわけであります。 そこで、国務省にまいりまして、いろいろだだいま申し上げましたような日本の国民の悲願、あるいはもしこの問題をアメリカが拒否するというようなことであれば、日本国民のアメリカに対する世論というものは変わるじゃないかというようなことも申し上げたわけでありますが、非常に好意的であって、最善の努力をいたしましょうというようなことで別れたわけであります。また、松井理事と私はコムサットのチャリック社長に会いましていろいろ話をしたところが、非常に話も好転してきており、コムサットを中心として国務省あるいはNASA、こういうようなところで三者が一体となり、そこでコムサットが中心になってこの問題を推進していけるような状態になって、ことに欧州放送連盟あるいはカナダ放送というような面から、この中継でもし費用がかかるのであれば分担してもよいというような状況が私がまいりましたとき出ておったわけであります。 そういうような関係で、私が行く前は、いわば敗戦投手が終戦処理に出かけるというような状況であり、また実際問題として人のふんどしで相撲をとる、あるいは押しかけ女房的なものも日本の立場からすればあるわけでありますが、非常にNASAあるいはコムサット関係者も何とかしたいというようなことで、一番問題であったのはNBCであったろうと思うわけでありますが、NBCの関係は前田副会長あるいは松井理事お二人が、このほうへあらゆる努力をいたしまして、NBCも、それでは欧州放送連盟あるいはカナダ放送協会というものがやるのであればひとつやろうというような考えになりまして、私はヨーロッパのウイーンの会議にまいりまして、御案内のように万国郵便会議が開かれて、五年後にこの会議を日本に持ってきたいというようなことで招致運動に出かけたわけでございますが、この問題も私のはだざわり——私の見あるいは聞いた範囲においては、間違いなく日本に招致されるだろうというような考えを私は持ってきたのであります。ことに、話は飛びまして枝葉になりましたが、シンコム三号の問題につきまして、日本では、これは成功も不成功もフィフティー・フィフティーだというような考えを持っておるがどうかというような話をしたところが、とんでもない、この問題については、九〇%以上確率がある、こういうような回答があったわけであります。そういうような意味合いで、分担金の問題は、これからNHKあるいはNBCあるいは欧州放送連盟あるいはカナダ放送協会というような点できまるだろうと思うわけであります。ことに私がまいりましたときは、ここ一週間ぐらいで何とか話をつけなければこの問題は解決しないんじゃないか、これはだめになるんじゃないかというような状況であったわけでありますが、アメリカ側でいろいろ調査してみると、この六月一ぱいに大体の話し合いがつくならば、オリンピックに地上局の受信装置を開始することは十分間に合うというような状況であったわけであります。 私はウイーンにおりまして、松井理事からも、あるいはワシントンの大使からもいろいろな報告を聞きまして、話は非常に明るくなったというような状況を連絡を受けまして、二十三日にこちらへ帰ったわけでありますが、シンコム三号が打ち上げられる限りにおきまして、またはシンコム三号が成功する限りにおいては、間違いなく宇宙中継、なま中継というものができるんじゃないか、私はこう考えておる次第でございます。 なお、その節に、アメリカに行ったついでに沖縄のマイクロウエーブの問題につきましても、その機会があったら一ぺん行って話してこないかというようなお話もありまして、たまたま国務省へまいりまして、その話を申し上げました。十億の金をアメリカ政府が了承して、そして昨年の十一月にでき上がっておる。まさにこれは宝である。この宝をこのままに放置しておくということは非常にもったいないことじゃないか、分収率がきまらないということだけならば、日本と沖縄の関係、日本とアメリカの関係であるならば、この問題については、当然勘定はあとでもいいんじゃないか、こういうような話をしたのです。そうしたところが、そのとおりだと言う舌の下から、向こうはあくまでも、日本政府はこの問題から手を引くべきだというような話を、ダフィンという大佐が国防省へ行って話したわけでありますが、ダフィン大佐が言うのには、私の意見に対しては同感であるけれども、これは、日本政府は手を引くべきだ、沖縄電電と日本電電との話し合いにまかせればきまるべきことだ——それはお話が違うという話をして、それはアメリカのキャラウエイの圧力によって拒否されているんだ、こういう話をしたところが、向こうもだんだんと顔色も変わってきたわけでありますが、結局は結論を得ず、向こうはあくまでもフィフティー・フィフティーだ、こう言っておる姿を見ますと、ひとりキャラウエイがフィフティー・フィフティーと言うだけでなくて、アメリカの国防省自体も、この問題についてはフィフティー・フィフティーということで考えておるんじゃないか。結局けんか別れのような別れで私は帰ってきたわけでありますが、以上申し上げて御質問にお答えいたします。
○栗原委員 たいへん御苦労さんでございました。そこで、いまのお話の中で、だいぶん見通しが明るくなった、その中で、シンコム三号が打ち上げられれば——こういうふうな一つの条件があるわけなんですが、それについては、欧州方面の放送主体もさることながら、日本のNHKの態度も——このことについて重大な分担をすることになると思うのですが、NHKのこれに対する基本的な態度といいますか、立場といいますか、これはどのように決定して推し進められておるのですか。
○阿部参考人 この前に、NHKには宇宙衛星に対する予算がないじゃないかというような御質問もあったのでありますが、そのとおりなんであります。幸いにしてオリンピック組織委員会がこの仕事を——世界に放送を通して知らせるということは組織委員会としても大いに望ましい、ことに組織委員会としても大きな事業である、こういうような認識で、組織委員会でこの費用を出すようなお話はあるのでありまして、いまNHKと組織委員会と交渉中であります。どういう形でこの資金が出されるかわかりませんが、そういうような形で、国内でその資金を調整することはそう困難じゃない、かように存じております。現段階では、正確に、どういう形に出るかということは決定しておりませんが、近くそういうことは、いろいろ話が具体化してまいると存じております。
○栗原委員 資金の問題で準備が進められておる——これをとりまとめて言えば、日本が一つの障害になってシンコム三号の打ち上げがだめになる、具体的にはオリンピック中継ができなくなるようなことはないんだ、日本が原因でこれが阻止されるようなことはないんだ、こう了解していいんですか。
○金丸政府委員 そのとおりであります。なお、申しおくれましたが、シンコム三号は八月十五日に打ち上げる、こういう向こうからのお話もありました。
○栗原委員 ひとつせっかく実現のために御尽力を願いたい、このように思います。 なお、マイクロのことについては、また機会をあらためて、森本委員あるいは安宅委員からお尋ねがあろうかと思いますが、それでは、本議題の決算の問題について少しくお尋ねしたいと思います。 三十七年度の決算報告を見ますと、NHKの資本が百五十億円に増加をした、こういうことになっております。NHKの資本の増加ということは、NHKとしては非常に異例な一つの決算のあり方であろう、こう思うのでありまして、このことについて、しろうとにわかりやすく御説明願いたい、このように思います。
○小野参考人 NHKの資本につきましては、昭和二十五年の放送法制定の際におきまして、従前の社団法人を法律に基づく法人に改変をせられたわけであります。その当初におきまして、従前の社団法人の持っておりました——これは各方面からの寄付によってできたもので、これを資本と称しておりますが、この額をそのまま、新法発足と同時に資本として計上いたしておったわけでありますし、これはその後の数次の資産の評価の関係で、金額はその限度で増大をいたしまして、評価の最終の姿におきましては三十二億の資本金ということになっております。自後、そのような運営で歩んでまいったわけでございますが、いろいろ資産の増加に伴いまして、いわゆる純資産なるものが非常にふえてまいっております。これは固定資産の増加に主として原因をするわけでございます。このようなものは積み立て金というような形で処理されておったわけでございますが、そのうちですでに固定資産化いたし、しかもそれは外部の負債によって固定資産化したものでなく、自己資金分として固定資産になっておる。こういう純然たるNHKの固定資産化しておりますものにつきましては、これを積み立て金で処理するよりも、資本に組み入れまして、資本をふくらましたほうがいいというような立場に立ちまして、その後そのような措置をとっております。三十七年度におきましても、このような趣旨から積み立て金の中ですでに自己のものとして固定資産化しておりますものを資本に組み入れまして、資本を増大いたしたような次第でございます。
○栗原委員 次に、三十七年度にテレビ、ラジオ等でかなりの数が開局されておると思いますが、そうした開局されたテレビ局、ラジオ局の局数、そしこれに投入した資金、こういうものがおわかりでしたら。
○田辺参考人 お答え申し上げます。 まず最初に置局数並びにカバレージにつきまして数字を申し上げたいと思います。 テレビジョンのうちの総合テレビジョンにつきましては、三十七年度中に三十二局設置しております。それによりましてカバレージは二%上がりまして最終的には八四%になっております。それから教育テレビジョンにつきましては、三十七年度にはまだ中継局だけで、基幹局も相当建設いたしましたが、それらを含めまして七十四局建設しております。それによりましてカバレージは二六%上がりまして、最終的には七七%に達しております。 それからラジオのほうでございますが、第一放送につきましては中継局六局、このほかに既設のものの増力をこれはその当時のチャンネルプランの修正に伴いましてきまったものでございますが、そのうち十一局の増力をやっております。カバレージにつきましては、昼間のカバレージはこの程度の置局ではあまりふえませんで、大体九九・七%という数字がそのままでございます。ただし夜間におきましては、この増力あるいは置局等によりまして混信、あるいは雑音等の救済には相当役立っております。第二放送につきましては三局置局しております。これによりましてやはり第一放送と同じように、カバレージのほうはあまり大きな変化はございませんで、最終的には九七・四%でございます。 それからFM放送につきましては、三十七年度中に七局建設いたしまして、年度末の数におきましては二〇%カバレージが上がりまして、最終的にはカバレージ五〇%、こういうふうな数になっております。 それから以上の置局等によりまして受信者の増でございますが、これは甲契約におきまして、約三百十四万の増加でございます。最終的の数は千三百三十三万七千五十六になっております。乙契約のほう、ラジオだけのほうにつきましては、百八十八万九千の減でございまして、最終的には四百三万八千九十七でございます。
○小野参考人 ただいま置局関係の問題につきまして田辺専務からお答えを申し上げましたが、ラジオ、テレビのカバレージの拡大のために使いました建設関係の経費総額は、五十八億八千万円でございます。このうちラジオ分が九億八千九百万円でございます。テレビの分が四十八億九千万円、合計で約五十八億八千万円でございます。この関係の点につきましては、新たな置局並びに先ほど田辺専務がお答えをいたしました増力関係のものも入っております。
○栗原委員 FMのほうは七局設置して、二〇%の増、最終五〇%、こういうことですが、FMのほうは、これはラジオの聴取、いわゆる乙の聴取というような形で、これは分離してFMの聴取施設がどのように普及したかというようなデータはつかみ得ないのですか、どうなんですか。
○田辺参考人 御承知のとおり、FMによる特別の料金を徴しておりません。一般のラジオ料金の中に含まっておりますので、その点につきましては、明確に区別して把握することは困難でございます。特に受信機関係につきましては、これを取りつけましても届け出の義務等もございませんし、私のほうでいろいろなデータから推定をいたす以外にないわけでございまして、正確にFMの普及の台数がどのくらいということはちょっと確定数をつかんでおりません。
○栗原委員 これは、FMはなかなかそういう意味でむずかしいと思いますが、三十七年度が七局、その後推移してきて、今日この時点でもFM受信施設というものが、単独でFMを受信する施設、あるいは旧来の中波のものを変えたものに特殊なものを取りつけて聞ける施設、こういうことになりましようが、この数字というものはちょっと把握できぬのですか。なぜこういうことを聞くかといいますと、今後のFMをいかに置局するか、配分するかということにも関連するので、そのパイオニアをつとめるNHKがこれを握ってくれぬと、なかなか議論しにくいのですが、これはいかがなものですか。
○田辺参考人 お答え申し上げます。 FMの受信機の数につきましては、ただいま小野専務からお答え申し上げましたように、詳細な数はつかみにくいのでございますが、私どもといたしましては、メーカーのほうの生産台数並びに出荷台数はわかっております。そのうち国外に出ます、輸出用の数もわかっております。したがいまして、輸出用の数を全生産、全売り上げ高から引いて国内向けの数を大体出しまして、その数からいわゆる店でまたストックになっておりまして、受信者の手に渡っておらないものの割合は大体推定できますので、これを引きますと、大体受信者に渡っております数の推定ができます。その数につきましては、ここに正確なものは持っておりませんが、三十七年度末に幾らであったか、おそらく百万を下回る数であったかと思いますが、その後だいぶふえまして、おそらく現在では、推定でございますが、百五十万ぐらいではないかと思っております。あるいはもう少し多いかと思います。 この内訳を申し上げますと、ただいま御指摘のありましたように、FMだけのチューナと申しますか、そういうものを在来のものにつけます分と、それからFMの受信機あるいは電蓄でFMの受けられるものもございます。そういうようなあらゆるFMを受け得るものの総数を生産から出した予想数字でございますが、なお放送文化研究所におきまして、昨度末にFMの受信機につきましてのいろいろ調査をいたしました。そのほうからのある程度の推定数も出ております。この数も大体その数に一致しております。
○栗原委員 テレビはこの当時はまだ給合で八四%、教育で七七%、したがって一〇〇%カバーを目ざしてその後どんどん建設が進んでおるだろうと思うのですが、ラジオのほうは第一が九九・七%といえば、これは言うなればやれるだけはやったというような形で、あとはもう質をよくする、こういうことになろうかと思うのです。しかも一方では、受信機の料金が徴収できる数が実際にはどういうことになっていくかわかりませんが、表へ出て受信料を徴収できる数は三十七年でも百八十八万減っておる、その後漸次減っておる、こういうことなんですが、今後こういう状態であっても、公共放送としてのNHKはラジオというものを守っていかなければならぬという立場で、当然質の改善をする、そして同じカバーされておっても幾分でも難聴というようなところには、やはり投資して完ぺきなものにしていくという努力、こういうものはなされるだろうと思いますが、これに対する基本的な考え方をお聞きしておきたいと思います。
○田辺参考人 お答え申し上げます。 ラジオにつきましては、御承知のように九九・七%あるいは第二放送の九七・四というカバレージは昼間のカバレージでございまして、問題になりますのは、夜間になりますと外国の電波が、電波の伝播の性質上非常に強力にやってまいりまして、混信、妨害等をいたしまして、このカバレージが相当低下いたします。したがいまして、今後のラジオの行き方といたしましては、夜間のカバレージをできるだけ上げる、カバレージの低下を防ぐ、そういう点に重点を置かざるを得ないと思います。したがいまして、増力あるいは相当大きな電力の局の置局と申しますか、これはすでにあるものでございますが、この増力によりまして夜間のカバレージを上げるという点に重点が移っていくかと思っております。
○栗原委員 次へ移ります。 三十七年の受信料の未収金三億二千三百三十九万円、この内訳はどういうようなものであったのか、お答え願います。
○小野参考人 この未収にかかりますものは三十五年度、六年度あたりのものも入っておりますが、住所が変更になりまして、いわゆる転居先がわからない、契約は原簿に残っておるが、行き先不明というようなものもございます。あるいは家庭の事情等によりまして、何度集金にまいりましても回収に至らない、こういったようなものが含まれまして、ただいま御指摘のような未収金に相なっておるわけでございます。
○栗原委員 結局、もうとても追い切れぬ、追っていったのでは徴収する金額よりも徴収のための諸経費のほうがよけいになるというようなことになってくると、これは何とか処理しなければならぬというようなことにもなろうかと思いますが、最終的にはこれはどういう形で処理なさるのでありますか。
○小野参考人 未収金の中で、いろいろ回収に努力をいたしております最近の過去における実績等から見まして、それと現場からのいろいろな徴収上の事情とかをおおよそ推定をいたしまして、どのように、もう幾ら努力しても経費倒れで回収不能であろうと思われますのは欠損金に立てまして、もう取れないものとしてあきらめております。残余のものにつきましては、次年度におきましてできるだけこれを回収いたしますような努力をいたしておるわけでございます。おおよそ、最近におきますそういった比率は、ざっと半分はもう経費倒れで幾ら努力をいたしましても回収不能ということで、欠損に立てるような状況になっております。残余の五〇%はいろいろ次年度以降に努力をいたしまして、大体回収が可能であるというようなことになっております。
○栗原委員 特定資産として放送債券の償還のための資金が積み立ててあるようでありますが、かなり多額なものになっている。四十二億一千七百二十八万円、これはただ単に積んでおくということでなくて、もちろん何らか有効適切な運用等が行なわれておるのではないか、こう思うのですが、単に積み立て金として積んでおいてあるだけですか、それとも運用をなさっておればどのように運用をなさっておられるか。
○小野参考人 この積み立て金につきましては、特に放送債券に対しましては将来の元利を償還いたしますための積み立て金でございます。予算総則に従いまして、この金は他の使途に流用してはいけないということになっおりますので、所期の目的に合致した使用をいたしますために保存をいたしてございます。その限りにおきましては、保存の仕方によっては非常に不経済なことになるわけでございますが、できるだけ安全で有利な運用をはかるような措置をとっております。 三十七年度の総計は御承知のとおり約四十二億ございます。この運用の状況は、農林債券で九億三千万円ございます。長期信用債券で千九百万円、割引債券が二億九千六百万円、貸付信託、公社債信託で四億三千五百万円、自余の金は定期預金にいたしてあるわけでございます。定期預金は御承知のとおり一年で更新をいたしますので、最高利率が現在五分五厘でございますが、その他の債券類につきましては、多少の違いはございますが、おおよそ七分三厘前後のものでございます。
○栗原委員 会計検査院の報告によりますと、検査の結果の特に記述すべき意見はない、このように報告されておるわけでありますが、もちろんNHKがかたく運営されておる限りこういう結論になろうと思うのですけれども、ともかくかなり膨大な資金を運営して、しかも会計検査院が厳重に検査をして、何ら記述すべき意見はない、こういうことなんですが、これはこのままこのように受け取っていいのか。特に記述すべきことはないけれども、このように注意はしてあるのだとか、口頭で注意をしたのだとか、そういうことはないのですか、この辺どうなんですか。
○宇ノ沢会計検査院説明員 ただいまの栗原委員の御質問でございますが、先週の当委員会におきまして、NKHの三十七年度の決算につきまして、書面検査並びに実地検査をいたしました概況を、私から申し上げましたので御承知だと思いますけれども、書面検査並びに実地検査をいたしまして、もし検査の結果納得がいかないというような事態がございますれば、必ずこれは書面で一応照会をいたしまして、その結果に基づきまして私どものほうでその処置を考えるというたてまえをとっておりますが、三十七年度の日本放送協会の会計経理については、検査の結果、一件も文書で照会をいたしたものはございません。したがって、注意その他不当として指摘した事項はない、こういうわけでございます。
○栗原委員 以上で質問を終わります。
○加藤委員長 本日はこの程度といたします。 次会は明二十六日午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十一分散会