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46回国会衆議院1964/06/17

逓信委員会 第31号

発言数
131
登壇者
16
会派数
2
開催日
1964/06/17

会議録

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 これより会議を開きます。  郵政事業に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。  この際、参考人招致の件についておはかりいたします。  すなわち、新潟地震による日本放送協会施設の被害状況等に関して、本日日本放送協会の関係者に参考人として出頭を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、出頭参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     ―――――――――――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 この際、昨十六日の新潟地震による郵政事業等の被害状況について、関係当局の報告を求めることといたします。古池郵政大臣。

古池信三自由民主党郵政大臣

○古池国務大臣 昨日午後一時過ぎに新潟沖に起こりました地震によりまして相当の被害をこうむることに相なりましたことは、まことに遺憾にたえないところでございます。この際、震災により被害を受けられました各位に対しまして、心からお見舞いを申し上げたいと存じます。  郵政省関係の被害につきましてその概要を御報告申し上げたいと存じます。  まず第一に郵便関係でございますが、郵便局舎関係の被害といたしましては比較的軽小でございまして、現在までに報告のまいっておりまするのは、長野郵政局管内においては倒壊いたしました局が一局、床上浸水をいたしました郵便局及び逓伝病院合わせて三ヵ所でございます。またごくわずか破損をいたしましたところが、これは若干数ございまするけれども、きわめて軽微でございます。仙台郵政局管内におきましては、倒壊いたし、あるいは床上浸水をいたしました個所はございません。軽微な被害を受けました局は相当数にのぼっております。  次に郵便の逓送関係について申し上げますと、輸送が途絶いたしました関係で、その間の逓送は自然休止になっておりますが、これらは鉄道あるいは道路等の回復に応じまして、直ちに逓送業務を開始する予定でございます。職員の関係といたしましては、酒田局の郵便課の主事一名が負傷をしたという報告がまいっておるのみでございます。  それからこれに対しましての緊急措置といたしましては、長野郵政局におきまして、昨日午後二時に直ちに非常災害対策本部を設置いたしました。また、郵政本省におきましては、夕刻非常災害対策本部を設置いたしまして、事務次官を本部長にあてた次第てございます。  また、郵便業務の取り扱い上の問題としましては、新潟県のうち、災害の激甚であって、逓送の困難な地域に対しまする小包郵便物の引き受けを本日より当分の間停止するように各郵政局に通達をいたしました。これは逓送回復次第解除いたすつもりでございます。また為替、貯金関係について申しますと、長野郵政局から新津に係官を派遣いたしまして、駐在せしめて、実情に即して被災地区に対する貯金の非常取り扱いを実施するようにいたしました。簡易保険につきましても同様でございます。  第二に、公衆電気通信関係でございますが、私のほうに日本電信電話公社より報告がまいっておりますが、本日は公社の関係官が出席されておりますから、公社から直接御報告があるほうがよろしいのではないかと存じますので、私の報告は省略いたします。  また、電波関係におきまして、テレビ及びラジオ放送の問題でございますが、これも日本放送協会の関係者のほうから御報告があったほうがよろしいのではないかと存じます。  ただ、民間放送関係について少し申し上げますと、新潟放送におきましては、テレビは社浸水のために新潟放送局が停波いたしまして、全局一時停波いたしましたが、十四時三十五分回復いたしました。そして本社の屋上から被害状況を実況放送をいたしました。ラジオにつきましては、長岡、直江津を除きまして、一時停波いたしましたが、十五時三十五分に回復いたしました。また東北放送につきましては、鳴子のラジオ中継所が停波をいたしております。  次に、非常無線通信の関係でございますが、これにつきましては重要緊急通信の確保のために電信電話公社、警察、海上保安庁、国鉄等、これらが非常無線通信を実施いたしてまいりました。  以上、きわめて概要でありまするが、最近までに入りました報告を基礎にいたしまして、この機会に皆さま方に御報告申し上げる次第でございます。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、大橋電電公社総裁。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 電信電話関係の災害の状況を御報告申し上げます。  昨十六日午後一時二分、新潟、山形、秋田地方に地震が発生いたしまして、新潟を中心として、電気通信施設に被害が発生いたしました。このために現地機関はもちろん、信越及び東北通信局並びに本社に直ちに非常災害対策本部を設置いたしまして、被害状況の収集並びに応急対策を講じまするとともに、被害の実情調査のために勝田保全局次長を直ちに現地に派遣いたしました。現在判明しておりまする被害の状況並びに応急対策は、本日の午前六時現在の状況として次のとおりであります。  被害の概要及び現況についてでありますが、市外回線は上越ルート、長距離ケーブル被害のために七百五十回線全部不通となっております。  テレビ回線につきましては、NHK二、民放一の端末側ケーブル断線のため、全部不通となっております。  マイクロ回線は、市外局電源不良のため、七百回線のうち三十回線を残して、他は全部不通になっております。この良好な残っておる回線は、治安、報道機関等の重要通信に充当いたしております。  なお、動いておる回線は、電池を使って三十回線だけ動かしておるわけであります。その後埼玉通信部から応援に派遣いたしました移動電源車が、朝九時ごろ現地に到着の予定でありますから、徐々に回復することと存じております。  次に、市内回線でありますが、新潟局市内線路の被害甚大であるために、新潟局加入者二万二千三百加入のうち、二万三百加入が不通となっております。また局間中継ケーブルが被害を受けましたために、局間中継は不能となっておる状態であります。新潟市の委託局である坂井輪局は局舎がこわれまして約二百六十加入が不通となっております。その他の局は被害はきわめて軽微の模様であります。  疎通の状況を申し上げますと、電話疎通の関係でありますが、東京で市外通話を受け付けない対地は、新潟市外十六局、その他東北通信局管内はおおむね回復いたしております。  通話の受け付け制限の状況は、いま申し上げました対地への通話は、加入者がダイヤル発信を含め受け付けの停止をいたしております。また新発田、村上、津川、中条の各局への通話は、非常、緊急通話に限り受け付けております。以上のほか、長岡、柏崎、直江津、三条等から新潟への通話及び酒田、鶴岡、秋田、山形等の方面への通話は異常ふくそうしておるので、時分制限等を行なっております。  なお、東京市外局の状況について繰り返して申し上げますと、十七日午前零時現在の通話の滞っておるものは約二千六百ばかり、待ち合わせ時間の最大のものは、米沢に対して普通通話十六時間にも達しておる状況であります。深夜に及んだために、申し込みの取り消しがあった関係もあり、午前六時現在の状況は、約その半数、千四百の通話がたまっております。  それから電報の疎通関係でありますが、新潟への電報は、遅延了解のもののみ受け付けております。新潟へ使送した電報は、東京から約五千通、名古屋から約三千通であります。電報の停滞状況は、東京局約一万一千三百通、大阪局約二千五百通、仙台局約一万四千五百通、名古屋局は七千通であります。  職員の被害の状況は、現在のところ被害のない模様であります。  局舎等について申し上げますと、新潟市外局は、道路側に約三十センチ傾斜いたしております。局内へ約一メートル浸水いたしております。また、新潟東分局も一メートル浸水いたしております。新潟通信部の建物は、約四十センチ傾斜いたしております。また、職員の宿舎等約二百戸は、浸水及び傾斜しておるものがあります。  応急対策といたしまして、線路の復旧要員二百十五名は、東京ほか五通信局から応援のために出発をいたしました。復旧用の機器は、電源車三台、関東から十六日の十七時に出発をいたしました。また、テレビ中継用のSTリンク三対向、これは関東から十七日の零時に出発をいたしました。  なお、資材等は、鉛被ケーブル二十八キロ、RDワイヤー七十九キロ、屋外線三百九十五キロ、その他の資材を、関東その他から輸送をいたしました。食糧、衣料、寝具、医薬品等、東京、関東、東海、近畿通信局から輸送をいたしております。  なお、復旧の見込みについてでありますが、新潟局の応急復旧完了見込みの時期は、市外回線が六月二十日の見込みであります。市内加入者約八〇%は、六月末までに回復いたす予定であります。また、テレビ回線は、六月十七日回復の見込みあります。  復旧の費用につきましては、目下調査中でありますが、ただいまのところ約五十億円となる見込みでございます。  以上、簡単でありますが、御報告いたします。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、参考人日本放送協会田辺専務理事。

田辺義敏日本放送協会専務理事

○田辺参考人 新潟地震関係のNHKの被害の状況、その措置等につきまして、御報告申し上げます。  まず新潟放送会館でございますが、これは建物が約五十センチ沈下いたしまして、やや傾斜しておりましたが、幸い局内施設には異常はございませんでした。自家発電室あるいはスタジオなどに若干浸水がございましたが、これを排水いたしまして、局内の施設は完全に動いております。  それから、ラジオの送信所は赤塚というところにございますが、これは全く被害はございません。ただ停電がございましたが、これも自家発電がございますので、全然問題はございません。なお、夕刻からは停電も回復しております。  それから、テレビの送信所は弥彦山にございますが、これも被害はございませんで、やはり停電だけでございましたので、自家発電で運転を継続しながら、これが停電が回復いたしましたので、平常どおり運転しております。  以上のような、いろいろな施設の被害の状況でございますが、ラジオの第一放送につきましては、いま申し上げましたように、放送送信所のほうに異常がございませんでしたので、有線の中継回線がだめになっておりますので、東京あるいは秋田等を無線で受けまして、直ちに全中放送は継続しております。  なお、これに適当に、ひんぱんにローカル放送を、災害対策本部と連絡しながら、これとまぜております。なお、十七日には、深夜の三時までラジオ放送を続けております。第二放送につきましては、同じく無線中継を実施いたしましたが、こういう際でございますので、十三時二十分以降は第一放送と同一番組を流しております。  テレビの放送信所におきましては、弥彦山におきまして長野のテレビの電波を直接受けまして、直ちに全中放送を継続いたしております。なお、新潟のスタジオからのローカル放送を、ひんぱんにこれにまぜてやっております。テレビの教育放送につきましては、チャンネルあるいは電波の事情で、長野の電波が新潟で十分受信できませんので、これもラジオと同じような考え方で、総合テレビと同じ番組を教育テレビのチャンネルに乗せております。  それから回線関係でございますが、現在電電公社の新潟の端局までは東京の番組が来ておりますが、電電公社の端局とNHKの放送会館の間のケーブルが切れております関係で、NHK側から臨時の中継用の仮施設を持ってまいりまして、これで電電公社の端局とNHKの放送会館をつなぎまして、現在は受けも送りも、新潟発の全中もできるようになっております。なお、これにつきましては、電電公社の応急措置が完了いたしますと、また電電公社の施設に戻るわけでございます。  なお、新潟管内各局につきましては、ラジオにつきましては高田、津南に局がございますが、これは全く異常ございません。それからテレビにつきましては、高田、糸魚川、小出、津南、これは異常ございません。佐渡の相川、津川につきましては、いまのところちょっと連絡がとれておりませんが、大体異常ないものと想像されております。  新潟管内以外の東京直轄管内あるいは北陸方面、仙台管内につきましては、停電程度の被害がございましたが、その他の被害はほとんどございませんで、平常どおり放送をやっております。  なお、新潟につきましては、いろいろな関係者――技術者などを含めて、受信者のサービスなどを考えまして、数名の人を直ちに派遣いたしまして、すでに新潟に着いております。なお、油とかあるは予備発電機とかその他の資材等につきましては、急遽手配いたしまして、大体新潟に着いておりまして、漸次復旧作業が円滑に行なわれていく、こう思っております。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 ただいまの報告について質疑の申し出がありますので、これを許します。上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 地震国日本の悲劇が、またまた新潟を中心にして起こりまして、関係地域民の方々にはまことにお気の損な状態であると考えます。  ただいま大臣等から、それぞれ所管について御報告がありましたが、私はその報告の質疑に入る前に一言お聞きしたいことは、指導によっては、自粛のいかんによっては、こういうときにアマチュア無線というものがいかに効果をあげたかということを知ることができるわけですが、どうですか、電気通信関係、もちろん無線関係あるいはその他の放送関係、これらの方々は、現地のアマチュア無線、東京のアマチュア無線がこの災害の実情あるいは災害の起こったことを知る以前に知り得なかったのかどうかということ、この点をお調べになりましたか。私が詳しく調べないで聞いたところでは、これをいち早くキャッチしたのはアマチュア無線であった。現地のアマチュア無線と東京のアマチュア無線がキャッチしたあとから、その他のものがキャッチした、こう言われているのですが、そういうことがあったのかなかったのか。私は、こういう非常事態に対して公的な機関――NHKにしろ、電電公社にしろ、郵政省にしろ、こういう公的な機関が、個人の施設よりもほんとうにおくれておったのかどうか。これはやはり関係者が将来考えていかなければならぬことだと思うのですが、私の考え方が間違っておれば訂正しますので、まずこれを伺っておきたいと思います。

古池信三自由民主党郵政大臣

○古池国務大臣 ただいまの御質問の御趣旨は、いかにもごもっともな点と存じますが、私どもとしましては、まず第一に所管の公の機関につきましての調査を進め、またこれが対策に懸命になっておる次第でございまして、私的なアマチュア無線の調査までは、いまのところ行き届いておりません。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 調査ということばが少し幅が広いのでございますが、そういう意味ではなしに、私が言っているのは、事件が起こったことをいち早くアマチュア無線が知った、公的な無線あるいはその他の連絡機関は多少おくれた、こういうことを言われておることは、私はそれが事実であるかどうかをお調べくださらなければならぬと思いますが、同時にこれは、やはり公的ないろいろな機関が非常対策のいろいろな連絡機関を持っておりながら、あるいはそうやり得るのでありますが、そういうのをやらないでおくれた、やったにしてもおくれた、こういうことになると、将来の国民の信頼感に非常に影響があるから申し上げるわけです。もし私が言うように、そういう点があったならば、将来どこに災害が起こるにしても、あらかじめ用意をしておくべきだという点が一点。あるいはこういうように私的な機関のそれぞれこういうことに協力した者については、担当大臣その他から表彰といいますか、そうしたようなことも場合によっては考えられるべき問題だ、こう思うのでありますが、大臣の所見を伺っておきたいと思います。

古池信三自由民主党郵政大臣

○古池国務大臣 ただいまのお尋ねの点につきましては調査の上善処したいと存じます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 私はこの問題は、非常に小さな問題のようですけれども、非常に微妙で大事な問題と思ったので、まず劈頭に提起したのですが、残念ながら大臣が参議院に行かれる時間が迫っているということの連絡がいまあったので、この問題はこの程度にいたしておきますが、ただ一つ大臣に御注意、御要望申し上げたい点は、それぞれの正常なる復旧を急ぐということは言うまでもないことである、けれども、それに先立って緊急措置あるいは非常措置というものを、もっとひとつ――いまの御説明では何となく時間的余裕があるような気がいたしますので私は申し上げるわけですが、もっと適切に緊急にやらなければならぬのではないか、たとえば御説明の中に、郵便逓送のごときは、国鉄やその他の交通機関が回復するのを待って逓送を開始する方針だ、こう言われておるのでありますが、多少の説明はほかにも加わってはおりますけれども、こういう場合には、運搬の自動車ですか、そうしたようなものを臨時に動員して、そして逓送に緊急措置をとるべきだ、しかも小包などを現地に送るのを停止するなどということは、これは一時的にはやむを得ないけれども、これとても、物の種類によっては災害地の親類、知人その他に、公的な援助のあるものと並行して、こうしたようなものが届くような方法も、一日や二日はやむを得ないとしても、直ちに考えてやるべき問題だ。これも何か受付を相当期間停止する、こういうことを言われておるようでありますが、これもあんまりのんびりしてやしないか、ほかに知恵はないのか、方法はないのか。知恵も方法もなければそういうやり方もやむを得ないが、私はその点は不親切じゃないかという気がするのです。だから、小包を何日まで停止するのか、あるいはその他の逓送も、ほかの臨時機関によっては十分いかないとしても、ある程度はできないのか、この点を大臣は考えて御措置をなさらなければならぬと思うのです。  なおまた個人の郵便貯金、簡易保険の貸し出し、そうしたような問題にも特に便宜をはかるような措置をとらなければならぬと思うのです。この点などをひとつ緊急措置としてお答え願いたい。

古池信三自由民主党郵政大臣

○古池国務大臣 先ほど御報告申し上げたのでありますが、とりあえず所管の郵政局に緊急対策本部を設けたのであります。そうしていま御指摘になりましたような、鉄道がとまっておるから小包が輸送できない、そういう際には直ちにこれにかわるべき逓送線路を臨時に開始いたしまして、自動車その他の方法を、可能なる限り利用してやることは、これはもう平素のきまったやり方でございます。非常災害の場合にはかくやるべしという方針がきまっておりますから、当然これに基づいて現地においてはやるはずでございます。ただ、けさの時点におきましては、これこれの措置を具体的にとったという報告がまだきておりませんので、報告はいたしませんでしたけれども、ただいまお話しになりましたような方針に基づいて、着々非常措置を講じておることは当然でありますので、ここに御報告申し上げます。  また貯金関係、簡易保険関係における非常払い出し、あるいは非常貸し付け、かようなことについて措置をとっておるということは、先ほど私から御報告申し上げましたから、あえて繰り返して申し上げることは省略をいたましす。  かような非常事態に対処しまして、敏速にあらゆる知恵をしぼって措置を講ずべきであるということについては、全く私も御同感でございまして、その線に沿って今後も十分に手配もし、努力してまいりたい、こう考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 残念ながら時間の関係でこれ以上申し上げませんが、最善なる御努力をお願いいたしておきたいと思います。      ――――◇―――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、日本放送協会昭和三十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題として審査を入ります。     ―――――――――――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 この際、参考人招致の件についておはかりいたします。  すなわち、本件に関し、審査が終了するまで、随時日本放送協会より参考人を招致いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     ―――――――――――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 まず、古池郵政大臣より本件の概要説明を聴取することといたします。古池郵政大臣。

古池信三自由民主党郵政大臣

○古池国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和三十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出につきまして概略御説明申し上げます。  日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条第三項の規定によりまして国会に提出いたすものであります。  日本放送協会から提出された昭和三十七年度の貸借対照表等によりますと、昭和三十八年三月三十一日現在における資産総額は、四百九十八億六千八百万円で、前年度に比し、百二十七億三千万円の増加となっており、これに照応する資本総額は二百四十七億四千七百万円で、前年度に比し七十二億五千万円の増加、負債総額は二百五十一億二千百万円で、前年度に比し五十四億八千万円の増加となっております。資産の内容を見ますと、流動資産は六十三億九千六百万円、固定資産は三百八十九億八百万円、特定資産は四十二億一千七百万円、繰り延べ勘定は三億四千六百万円となっております。  また、負債の内容は、流動負債は十五億六千百万円、固定負債は二百三十五億六千万円であり、固定負債の内訳は、放送債券百五十五億二千七百万円、長期借り入れ金七十六億三千二百万円、退職手当引き当て金四億円となっております。  次に、損益につきましては、事業収入は五百四億二千百万円で、前年度に比し九十五億五千七百万円の増加、事業支出は四百二十二億二千四百万円で、前年度に比し七十五億二千五百万円の増加、資本支出充当は五十五億四千三百万円となっております。  したがいまして、当期剰余金は、十六億五千四百万円となっておりますが、これはテレビジョン放送受信者の予想以上の増加によるものであります。  以上のとおりでございますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、参考人日本放送協会会長阿部真之助君より補足説明を聴取することといたします。阿部参考人。

阿部真之助日本放送協会会長

○阿部参考人 ただいま郵政大臣から日本放送協会の昭和三十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要につきまして御説明がございましたが、委員長の御指命によりまして、これから補足説明を申し上げることといたします。  まず、当年度末現在の財政状態を財産目録と貸借対照表から見てみますと、資産総額は四百九十八億六千八百三十万円で、このうち最も大きな部分を占めております固定資産は三百八十九億八百四万円で、前年度末に比較しまして百一億七百五十万円の増加となっております。これは、主として、当年度の建設計画に基づきまして、稚内ほか二十六局の総合テレビジョン局、山形ほか七十局の教育テレビジョン局、熊本、静岡ほかの放送会館の建設、その他放送設備関係機器の整備及び局舎、宿舎の増改築等を行なったためであります。  一方、これに対します負債総額は二百五十一億二千百十九万円となりましたが、このうち固定負債は、二百三十五億六千二万円で、前年度末に比較しまして五十七億七千八百三十万円の増加となっております。これは、当年度、放送債券を新規に三十億八千万円発行し、長期借り入れ金を三十八億二千万円借り入れましたほか、退職手当引き当て金として二億円計上しました一方、三億二千八十万円の放送債券を償還し、十億九十万円の長期借り入れ金を返済したためであります。  また、資本は百五十億円で前年度末に比較しまして、七十八億四千八百五万円の増加となっております。これは三十五、三十六両年度に固定資産化したものに相当する額を積み立て金から組み入れたためでございます。  次に、当年度の事業収支の結果を損益計算書で見ますと、事業収入は五百四億二千百九十四万円で、前年度と比較しまして、九十五億五千七百九十二万円の増加となっております。これは、主として、前に申し上げましたように、総合、教育両テレビ放送網の建設につとめ、サービス・エリアの拡大をはかりました一方、放送番組の刷新、拡充及び事業の周知につとめました結果、契約甲の受信契約者数におきまして、当年度内三百十四万の増加を示し、当年度末一千三百三十四万となったためであります。  一方、契約乙の受信契約者数におきましては、契約甲受信者の増加に伴い当年度内百八十九万の減少を見、当年度末四百四万となりました。  次に、事業支出について申し上げますと、事業費が三百六十七億一千四百五十一万円で、前年度に比較しまして六十七億十五万円の増加となりましたが、これは、ラジオ、テレビジョン放送番組の充実、テレビジョン放送時間の延長、報道取材網の整備、国際放送の拡充、受信者普及開発の促進及びこれら業務の増加に伴う人件費、維持運用費等の増加によるものであります。  減価償却費は、三十八億六千六百七十五万円で、前年度決算に比較しまして、六億八千四百五万円の増加となりましたが、これは、建設工事の急速な進展に伴う償却資産の増加によるものであります。  また、資本支出充当として、五十五億四千三百三十万円計上いたしました。これは、放送債券償還積み立て金の繰り入れ分、長期借り入れ金の返還金等資本支出として計理された金額を表示したもので、貸借対照表に記載されている当期資産充当金に対応するものでございます。  以上の結果、当期剰余金は十六億五千三百六十六万円となりました。  協会の当年度末における財政状態及び当年度の事業成績は以上のとおりでございますが、今後の事業運営にあたりましても、公共放送としての使命と責務を銘記し、当年度を起点とする第二次六ヵ年計画を基盤といたしまして、さらに一そうラジオ、テレビジョン両放送網の拡充、放送設備の整備をはかりますとともに、放送番組の充実、向上、経営管理の合理化等につとめまして、放送事業の発展に努力してまいりたい所存でございます。  何とぞ、よろしく御審議のほどお願いする次第でございます。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、会計検査院当局より検査の報告について説明を求めます。宇ノ沢第五局長。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第五局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 日本放送協会の昭和三十七年度の決算につきましては、毎月収支の計算書とそれに付属いたしまする証拠種類を御提出願いまして、それらにつきまして詳細に書画検査を施行いたしますと同時に、三十七年度中日本放送協会の本部、それから大阪、熊本、仙台の三中央放送局につきまして、予算の執行状況、工事の施行あるいは物品の購入管理、その他一般経費の使用状況などについて実地検査を施行いたしましたが、検査の結果、特に不当として指摘した事項はございません。  以上、簡単でございますが、御報告を終わります。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 これにて提案理由及び検査報告の説明の聴取は終わりました。      ――――◇―――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、郵政事業に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に附する件について調査を進めます。  先刻に引き続き、新潟地震による被害状況の報告に対し、質疑を行ないます。上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 委員長の希望により、大臣が一時退席することになったのであるが、大臣は後刻来ると思いますので、それまでNHKに対して少しばかり質疑を試みます。  先ほど新潟の災害についてNHK当局から、その災害の程度あるいは復旧の目安、そういうことについていろいろ聞いたわけですが、関係住民がこの不幸を転じて福となす勇気を与えるように、一日も早くNHKの使命を果たすことができるように復旧を願いたい。まずこれを要望いたしておきます。  その次に、私がお尋ねいたしたいのは、こういう非常災害に対する公共放送としてのNHKのあり方、NHKが現在この災害に対してどういう協力あるいはどういう使命を持って活躍しておられるか、非常にいい機会であると思うのです。しかも、先ほど会長は、「今後の事業運営にあたりましても、公共放送としての使命と責務を銘記し、」とこう言って決算報告の語尾を結んでおられるのであります。こういう機会にひとつ遠慮せずに言ってもらいたいし、また、うそを言ってもらいたくないし、ほんとうのことをひとつ説明をしてもらいたいと思います。

春日由三日本放送協会専務理事

○春日参考人 先生の御質問に対しましてお答え申し上げます。  NHKでは、ただいま先生から御指摘をいただきましたような使命感にかんがみまして、従来ともに全国的に非常災害に対処するための組織及び機構を平常からつくり、なおそれを成文化いたしております。この点につきましては、非常災害防止法ができました関係から、必然的にそれを受け入れる形においても必要だ。現実にはそれ以前から、部内的に、中央、地方を通じまして非常災害の場合に対処する運営方法、組織というものを明定いたしてございます。たまたま昨日の新潟の場合でございますが、新潟では地元で従来から官民合同の防災会議というようなものを設置しておりますので、当然新潟の放送局の責任者はそのメンバーとなっております。地盤沈下とか、津波とか、いろいろな問題点のある地区でございますので、平常から一朝有事の際の組織及び災害の訓練というふうなものも放送を通じていたしております。たまたま昨日発生いたしました時間が新潟のラジオ、テレビジョンともローカル放送をやっている時間でございましたので、直ちにその状況は近隣の鶴岡とか富岡とか長野の局で傍受いたしましてそれから東京に知らせてまいりましたから、間髪を入れず新潟の地震の第一報は放送に出せた。新潟自体におきましても、わずか二分間の停波で、直ちに自家発電に切りかえましたから、引き続き活発に災害の規模、状況、それから今後の予測、そういったものを矢つぎばやにラジオ及びテレビジョンを通じまして出しておりますと同時に、東京からは先ほど申しました組織に基づきまして報道局次長を長といたします六十名のプロデューサー、アナウンサー、技術要員、そういったものをヘリコプター、セスナを使って現地に送り込み、また新潟のまわりのローカル局からそれぞれ所要人員を直ちに新潟に投入いたしまして、昨日の夕方までには八十人近い応援隊が新潟に行っておるわけであります。その応援隊と新潟の局の連中が一緒になりまして、徹夜で地元の人間に対するサービス、ニュース、それから県からのお知らせ、あるいは関係官庁からのお知らせ、そういったもの、それから夜間は市内が停電いたしておりますが、現実にはトランジスタ・ラジオが非常に聞かれておることを発見いたしましたので、そのトランジスタ・ラジオに向けての避難放送とか、いろいろなあらゆる、ふだんから用意しておりますニュース、お知らせを繰り返して徹夜放送をいたしております。けさからはさらに地元におきましては、行方不明の人たちをさがす要望が非常に強くなっておりますので、放送局で、いわゆる尋ね人の受付みたいなものを設けまして、何町何番地のどなたをおさがししておりますとか、どこへ家族は避難しておりますとかいうのを操り返し放送を続けておる状態でございます。その間、地元の知事あるいは自治大臣が到着いたしまして、それに対する中央の方針、県の方針というようなものをローカル放送に流すと同時に、地元からは、昨晩、けさごらんになりましたように、ラジオ、テレビジョンを通じて全国中継で流しております。したがいまして、ふだんから用意しております災害対策を生かしまして非常に活発に災害勃発直後から現在に至るまで、ラジオ、テレビ網を動員して、全国向け放送及び地域向け放送に遺憾なきを期しております。さらに停電地域のあることを考慮いたしまして、おもな全国的なニュースの張り出しとか、あるいは災害者に対する激励とか、それからこれからあとの伝染病予防とか、あるいはうちの清掃とか、きめこまかいローカル・サービスを積極的に続けてまいる所存でございます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 公共放送として当然のことだと思いますので、さらに一そういまのような気持ちで、もっと積極的にひとつやっていただきたいと思います。  そこで数字にも少し触れるわけですが、災害地域の聴視料、いわゆる受信料、こうしたようなものは、どういう範囲に免除するか、あるいはそれはどの程度の金額になるものが、推定でけっこうでありますが、それをお知らせ願っておきたいと思います。なおまた、ちゅうちょしておる点があれば、そういう点はこういうときにこそ思い切ってやって、それくらいの赤字は、ほかの方面で埋め合わせをするというような大きな気持ちで緊急にそういうものは切りかえなければならぬと思います。そういうものもラジオやテレビを通じて、いわゆる地域民にこれを知らすことが非常にいいことだと私は思う。こういう点にはどういう配慮を願っておるか、お聞きしたいと思います。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○小野参考人 災害地におきまする受信料の、取り扱いの問題につきましては、災害のつど、その災害の地域に対しまして受信料の免除措置をとっております。その期間は三ヵ月をもって目途といたして、三ヵ月間は契約甲、乙とも受信料を免除いたしております。災害の度合いによりましては、あるいは三ヵ月をこえる場合もございますけれども、現在のところ、この金額がどのくらいになりますかは、まだ災害の詳しい情報を把握しておりませんので、金額がおおよそどのくらいかということはただいまちょっと申し上げかねるわけでございますが、金額は決して出し惜しみをいたしておりません。必要な地域に対しましてはすべて減免、免除の措置をとるつもりでございます。      ――――◇―――――

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 次に、団地電話に関する問題等について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。畑和君。

畑和日本社会党

○畑委員 過日、電電公社のほうから、われわれ社会党のほうの逓信部会におきまして、新しい団地自動電話についての構想、それと関連をしまして、同時にまた、農村の自動電話の構想についての説明がございました。非常に概略の説明でございまして、まだ私理解できない点が相当ございます。したがって、この機会に従来の団地電市と関連をいたしまして団地自動電話のことについて、郵政当局並びに電電公社のほうに質問をいたしたいのであります。  今度の団地自動電話の構想、これはこの間の説明で大体のところは一応わかりました。従来行われておりますいわゆる共電式の団地電話にかわるべきものとして、直営で自動の特殊の電話を考えたい、こういうことで、目下郵政省のほうに公衆電気通信法の十二条の二の試行サービスとして認可を申請されておる。それで各党の逓信部会に説明をするということで、おそらく自民党のほうの逓信部会にも前に説明があったことだと思うのであります。まあこの新しい考え方これ自体は、私必ずしも反対ではないのでありまして、けっこうであろうと存じますが、いままで行なわれております集団住宅電話、これとの関係がどうなるかということが非常に関心の的であります。私自身も、実は団地の人たちの熱心な要望もございまして、私自身の選挙区におきましても、こうした団地電話の創設ということにつきましていままで実は関係してまいったいきさつもございますので、そういう関係が相当からまっておるわけです。  そこで、わからぬところをお尋ねいたすのですが、今度のこの自動電話の方式、これはもちろん試行でございまして、法に基づいたものではない。法の十二条の二には一応基づきますけれども、とにかく公衆電気通信法にいう電話ではないと思うのです。そこでそういった試行サービスということになるわけでございましょうけれども、この電話機はすべて一つの線を二つに使う。全部がこれは共同電話ということになりますか、その点まず承りたい。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 ただいまわれわれのほうで考えております団地自動電話、団地の中における自動交換機に収容されるいわゆる団地電話が二共同方式で入る、御理解のとおりです。

畑和日本社会党

○畑委員 そうすると、全部が二共同方式である。それから最低二百の加入の希望がなければならぬということになっておりますが、そうすると自動交換設備から電話機までの間は、たとえば二百だとすると百本ということになりますか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 そのとおりでございます。

畑和日本社会党

○畑委員 そうすると、その場合に電話取扱局と自動交換設備との間の回線は、二百ぐらいのときにどのぐらいの回線がつけられるか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 二十五ないし二十ぐらいであります。

畑和日本社会党

○畑委員 そうすると、もし三千希望するということになりますと、電話機と自動交換設備との間の回線が千五百要る。それに対して、そうすると、電話取扱局と自動交換設備との間の回線は幾らになりましょうか。まあ計算すれば出てくるかもしれぬが、そのとおりの計算ですか、それともだいぶ幅があるのですか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 加入者の使用の状況によって若干違うと思いますが、大体一割程度の回線になります。

畑和日本社会党

○畑委員 一割というのは最終加入希望者――電話機の数がいま言った三千ですね。そうすると三千に対して一割ですか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 そのとおりでございます。

畑和日本社会党

○畑委員 そうすると、たとえば草加の団地を例にとってみると、いまあそこは六千戸でございます。そのうち団地電話の希望者が三千五、六百あると思うのです。そうすると、三千としても一割三百回線は電話取扱局である草加の局から回線がなければならぬということになりますが、そういう余裕はございますか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 準備できるように計画しております。

畑和日本社会党

○畑委員 これは私、実際問題としてなかなか準備できぬと思うのです。話に聞くと、もう六月の下旬から始めて十月までに全部やる、こう言っておるような話を聞いたのですが、これはとてもできぬと思う。草加の場合、三百回線というのはなかなか容易な回線じゃないと私は思うのです。しかし、これはやってみなければわからないけれども、極力やってみる、こういう話でございますから、これは一応それだけにいたします。  次にお尋ねいたしたいのは、いわゆる三鷹方式というのがございますね。これはこれとは違うのかどうか、どこが違うのか、それをひとつ伺いたい。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 三鷹方式といま御指摘のあった方式は、現在三鷹で団地に対する私のほうの一つの試験としてやっておりますものだと思います。これといま考えておる団地自動電話とどこが違うかという点でございますが、現在の三鷹の場合には、なるほど団地についておりますけれども、これを一般の加入電話として考えて、主として交換機の技術的な問題の解明に当たったわけであります。向こうの中におられます加入者が一般加入者でございます。私どもが考えておりますいまの団地電話の場合には、団地電話の加入者、こういうぐあいに将来なられる加入者であります。違いますところは、三鷹の場合には大体六割の端子がが単独加入だけきり入らないような設計に相なっております。四〇%の端子が二共同電話が入るようになっております。こういう設計の自動交換機械でございますので、そういったぐあいに収容加入者の方も単独が六〇%、共同が四〇%、こういうぐあいに収容しておるわけでございますが、先ほどから御説明申し上げましたとおり、また御案内のように、この団地自動電話の場合には、自動交換台にも全部二共同で収容する、そういうぐあいに設計がなされております。その点が機械的にも異なっておることでございます。

畑和日本社会党

○畑委員 そうなると、おもなる違いというのは、三鷹方式の場合は正式の加入電話である。従局ではあるけれども、正式の加入電話であるということ、こういうこ一が一つと、それからもう一つは、四〇%は共同電話であるけれども、六〇%は単独電話である、こういう違いがあるという答弁だと思うのです。ところが、私が疑問に思うのは、この電話の一番中心は共同電話だけであるかどうか。片一方は共同と単独がついておる、この方式は全部二共同であるということの遅いが根本的な違いであって、ほかは規模の違いだけということになるのではないかと思うのです。もっとも正式に加入電話として従局扱いだということだと思うのですが、その従局というのはよくわからぬが、結局三鷹でやった方式というのは、公衆電気通信法の二十六条の単独電話と共同電話にかかりますけれども、カッコの部分がございますね。「その交換設備に郵政省令で定めるところにより接続されるその従たる交換設備を含む。以下この条において「局交換設備」という。」で、規則にまた書いてありますが、接続の率ですか、接続率がほかの局とほぼ同じものの場合には、それで認めているんだ、そういうことは書いてありますけれども、その規則によって、それと合致する、それに適合する交換設備だ。したがって、いわゆる局交換設備に当たる、したがって正式の単独電話、あるいは第二号の共同電話のほうにもそれがやっぱり局交換設備と書いてありますが、そういった性質のものであるから、したがって郵政省の基準に合致したものであるから、したがって従局のようなことになっておるが、これはやはり電話取扱局に従たるものであって、やっぱり正式の加入電話である。したがって公債も十二万円、正式のものを買わした、こういうことになるのかどうか。逢うとすればそういった扱いが違う程度ではなかろうか。あとはいま言った共同電話が全部であるかどうかという遅いだけになるんじゃなかろうかと思うのですが、その辺どうでしょうか。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 お答え申し上げます。  団地電話につきまして、いま公社で郵政省のほうに新しい制度として認可をお願いしておりますのは、先ほど来お話の出ておりますように、全部二共同方式のものでございますが、先生のお尋ねは、三鷹でやりました方式とこれとの違いがどこかということに関連した話だと思いますが、三鷹でやりましたのは、制度的には二十六条でいいます一般の加入電話でございます。先生のいまお引きになりした従たる交換設備といいますのは、ここで私どものいいます集線装置のことでございますので、三鷹におきますところの団地内につくりました交換機は、いま先生のおっしゃいましたものにずばり当たらないのですけれども、要するに局交換設備の先と加入者の電話機と単独の線で結んでいますのが単独加入であり、それを共同の線で結んでいるのが共同加入でございますから、三鷹の場合には、その団地の内に交換機を置きまして、そうして一般加入電話方式によって単独電話と共同電話をつけたわけでございます。  ただ、ここで補足させていただきますけれども、一般加入電話につきましては、御承知のように申し込みを受けますと、その方の仕事の種類、いろいろなことを勘案いたしまして優先順位の高いものから順におつけするわけでございますけれども、いま私どもの考えております団地電話制度と申しますのは、新しく団地ができましたところに急速に電話の需要が出てまいりましたので、在来の一般の方式によって優先順位の方法でやってまいりますと、なかなか団地の需要には応じ切れない。もっと端的に言いますと、もとから考えますと、私どもが電話局をつくりましたときには、およそそういう地域に団地ができて住宅ができるというようなことを想像もしなかったというようなところにできる例もありますので、ここで一般の方式ではとても充足できない。そこで特殊な電話の方式を必要とする。それで実は、その特殊の電所の方式をいろいろ検討するのに時間がかかりましたので、先ほど先生のお話にありました自営の共電式の方式を暫定的にやってまいったのでございますが、もともと団地といいましても一般の加入区域の一部でございますし、一般の住宅様式の新しいスタイルでございますので、電電公社が一元的に団地の方の電話もやるのが当然の責務なのでございます。それをいままでなぜやらなかったかと申しますと、それをやるべき実際の具体的なものがなかったので、たいへん申しわけなかったのですけれども、自営で手動方式でやるという形につきましては、その方法によってお願いしておったわけでございますが、今度ただいま申請している団地の二共同方式ができまするならば、これによって私どもといたしましては、団地の需要に対して相当程度これを充足していけるという確信を持っている次第でございます。  なお、オール二共同にいたしますけれども、これにつきましては秘話装置もございますし、それから団地の中のトラフィックが一般の電話と違いまして比較的低トラフィックの方が多うございまして、先ほど先生の御質問の中にも団地の交換機と局との間の回線数に触れたお話がございましたが、ところが、トラフィックできめられた適当な数のものをそこに置くならば一般の電話とお使いになるほうにおきましては、ほとんど変わらないようなサービスができる、かように思っておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この方式が確立されました場合には、団地の方に対しては、こういう方法によっていままで公社として当然やるべきものがやれなかった電話の充足に対して本腰を入れておこたえしてまいりたい、かように思っておる次第でございます。

畑和日本社会党

○畑委員 そうすると、私がさっき申しました三鷹方式は、この二十六条のカッコの中のものに当たると思っておったが、必ずしもそうではない、こういうお話。そうなると、これは普通の加入電話とはいえないんじゃないですか。これに当たるなら、直接電話取扱局は三鷹局がございますね。それから一本の回線で来るやつが、単独電話で――それを二共同の場合もありますが、それがいわゆる加入電話である。ところがその途中に一つ従局みたいなものがある、その回線は、たとえば三日加入だとするとほんとうは三百回線なければならぬ、それが二割か三割かで、従局と本局との間の回線がそのくらいしかないということになると、おそらく方式が違う、一般の加入電話じゃない、ただいまカッコ内のようなことだということであれば一般加入電話になる、そうすれば加入区域もちゃんとある、三鷹の場合、加入区域を別に設けたらしいけれども加入区域を持ったものになるそういうことで法にいう加入電話だということができるけれども、その交換設備はそうでない、カッコの中のものではないということになれば、これは加入電話にはならぬのじゃないか、やはりこれも試行の一つでなくてはならぬのじゃないか、それに十二万円の普通のあれを買わせるのはどういうわけか、こういう疑問があるのですが、その辺の解明をもう少ししてもらいたい。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 ただいま先生の御指摘の点でございますが、二十六条の一号の単独電話のところで、「電話取扱局の交換設備」ということばが出てまいっております。カッコの中は、先ほど先生が御指摘になりましたが、集線装置のことをいうわけでございまして、従局はむしろこのカッコの中でなくて、本文の「電話取扱局」に入るわけでございます。これはもう一つその前の二十五条に「電話取扱局」ということばが出ておりますが、その交換に関する事務は、「電話に関する現業事務を取り扱う公社の事業所」云々と書いてございますが、この電話取扱局に従局も入っておる。そこでその電話取扱局の交換設備が要するに従局に置かれました交換設備になるわけであります。本局と従局の両方が電話取扱局ということでございます。  そこで、ただいま先生御指摘になりましたように、これも電話取扱局でございますので、従局から出てまいります回線に一つの加入電話が接続された場合においては単独でない。それから二つ以上の電話が接続されましたときには二号で申します共同電話になる。一号の単独電話のところのカッコの交換設備の中で「郵政省令で定めるところにより接続されるその従たる交換設備を含む。以下この条において「局交換設備」という。」というところで、本文のところでいいます本来の局の交換設備と従たる局の交換設備を含めまして、以下局交換設備ということであとのほうの二号、三号を受けていっておるわけでございます。

畑和日本社会党

○畑委員 どうも私専門家でないからわからない。専門家でない者が専門家の仲間入りをして議論をするからわからなくなるのでありますが、二十五条で、その交換に関する事務が電話取扱局となっておってカッコしてあるけれども、カッコの中にはこれに当たるようなものもなさそうだ。そうすると、いま言った従局というのは電話取扱局になるのだ。それと同じになるのだという規定はどこに書いてあるのですか。従局はここでいう電話取扱局になるというのはどこに書いてありますか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 ただいま先生のおっしゃいました従局にはやはり自動の交換設備が置かれるわけでございます。その交換設備は要するにその交換設備によって交換がなされておるわけであります。そこで電話の「現業事務」ということばが二十五条の中にございます。この現業事務は営業の窓口だけではございません。電話の交換というものが電話局の本来の仕事であります。その交換がなされるところであれば、そこでは窓口がなくても交換設備によって交換なされるところは電話取扱局である、こういうふうに解釈しておるわけであります。

畑和日本社会党

○畑委員 どうもちょっとわからない。今度の場合なんかも、自動で交換するから、機械がちゃんとありますから、自動でやるから同じようになるのではないか。そこがどうして違うか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 自動でやりますという、そういう機械的、設備的な面においては今度の団地電話も同じです。ただ制度的に見ますと、この公衆電気通信法では、はっきりと加入電話の種類を単独電話、共同電話、構内交換電話の三つに分けております。今度試行いたしますところの団地回航は、本来からいえば二十六条を改正して入れるべきものでございますが、試行の結果を見まして、なるべくすみやかに法律改正で、この二十六条の改正をしてその中に入れたいと思うわけでありますが、それまでの間試行的にやります。その試行的にやります場合においては、これは公衆法からいいます加入電話を別の新しい一つのサービスとしてやるわけでございまして、それを団地自動電話という制度的につかまえたわけであります。設備的に見ますと、それは二つの共同電話のものでございますから、やはり共同電話と同じでございます。制度的に見ますと、現在の公衆電気通信法でいいます単独電話なりあるいは共同電話ではないということで、新たに別の試行サービスとしての団地電話という特殊の名曲によるサービスを実施いたしたいという考え方でございます。

畑和日本社会党

○畑委員 どうもはっきりわからない。団地電話に関する限りは少しわかったが、三鷹方式の場合ははっきりわからない。問題は団地自動電話のことですから、本来これは二十六条を改正すべきだけれども、改正しないでとりあえず試行でやって将来改正をする、これは正しいと思います。  ところで次に疑問が起きるのですが、拡充法との関係はどうなるかという疑問です。拡充法というのは、御承知のとおり急速に電話の需要を充足するために、公社に金がないから加入電話等の場合に公債を買ってもらって公社が債務負担行為をしてちゃんと予算にのせて、何年後かに償還する。そのお金で工事を促進する、こういうことのために設けられたものであることは言うまでもないわけであります。ところでこの拡充法は、すべてこの公衆電気通信法を受けておるわけではない。したがって、拡充法で公債を買わせることができるのは、法二十五条、二十六条の加入電話に限る。試行サービスという点で十二条の二で試行サービスをやるわけだが、それも法律の条文の中にはもちろん載っていますよ。十二条の規定で公社が試行的にやることができるということが載っておりますが、それはできます。だからいままでの団地電話のようなものは公社は一文も金がかからない。全部自営でやりますからかからない。公債を買わせない。ところが今度の場合は公債を買わせる。それを十五万円のところを十万円にする、八万円を七万円にするというくらいのところで、とにかく買わせなくては、買ってもらわなければ公社はその試行の仕事はできない。そうなるとこの法律に違反しておりはせぬか。それから、できないことをやることになりはせぬか。試行サービスとして十二条の二でなるほど許可を受けてやるということはできても、公債を買わせる段階になりますと、やはり何の根拠に基づいてその公債を買わせられるのかというような疑問が起きてくるわけです。公社法の四十七条を開いてみてください。そちらはよく御承知だと思うが、公社法の四十七条、債務負担行為というのがあります。これにも関係して違反してきはしないかと思うのですがね。結局公債を買ってもらうということは債務負担行為になります。だからそういうことが試行サービスとして、認可さえ受ければ法律を犯してもいいのかという根本的な問題の疑問が私は払拭できないのですが、これはどうなるのでしょうか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 お答え申し上げます。  ただいま先生の御指摘になりましたように、電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律、いわゆる拡充法では、公衆電気通信法でいいます加入電話あるいは加入電信の契約の際申し込み者に債券を引き受けさせるということでございます。先生御指摘のとおりでございますが、それ以外に公衆電気通信法の中に百八条の二という規定がございます。百八条の二では「公社又は会社は、この法律で定めるものを除く外、公衆電気通信役務の提供条件であって、逓信省令で定めるものを内容とする契約約款を定めようとするときは、逓信大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」ということで、試行サービスによりますものも公衆電気通信役務の提供であるということに間違いないと思いますので、この提供条件の一つになるわけであります。ここにあります逓信省令でございまするが、この公衆電気通信法の施行規則というのが郵政省令で出ておるわけでございまして、その施行規則の二十一条に「認可を要する法定外公衆電気通信役務の提供条件」ということで、ただいまの法百八条の二を受けまして、「法第百八条の二の郵政省令で定めるものは、利用者の範囲が特定され、又は利用者に対する影響が軽微である公衆電気通信役務に係るものを除き、次の通りとする。」その一号に、「線路設備費その他公衆電気通信設備の建設費の特別負担(債券の引受を含む。)に関する基本的事項」ということがございます。これに基づきまして、いま新しく実施しようとしております団地電話につきましても、試行サービスとしていま申し上げました百八条の二及びこれを受けました郵政省令の施行規則に基づいた申請を郵政大臣にいたしておるわけでございます。

畑和日本社会党

○畑委員 私はできないと思うのですがね。そう簡単にできたらかなわぬ。法律をどうでも郵政大臣の命令か何かでどんどん変えられる。それだったら二十五条も二十六条もそのままで永久に変えなくたってできるじゃないか。そういうことをしてはいかぬから、法律の改正が必要なんだ。それを簡単に片方の条文にくっつけて、それをたどっていくとこれもできる。こういう解釈は私は非常に無理だと思う。これは根本的に理解できないと思うのですが、どうですか。そういう場合のことをいっておるのじゃなかろうと私は思うのですが、これでは拡充法でぴしっときめたことが何にもならない、規則でどんどん犯されてしまうということになる。私はとてもそういう理屈だけでは片づかぬと思うのです。それでは試行でずっとやっていって改正する音思は何にもないということになるのじゃなかろうかというふうに思うのですが、どうでしょう。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 お答えいたします。  私ども公社といたしましては、やはり新しいサービスを実施いたしますについてももちろん建設資金が要るわけでございます。それにつきましては、加入申し込みをされた方々に対しましても妥当適正な負担をやっていただくことが、むしろ他の公衆電気通信法上法定されましたサービスに対する負担というものとバランスがとれるものと思いまして、従来もこれによりまして、たとえば公衆電話自身は法定されておりますが、それに類似いたしましたところの、いわゆるピンク電話、特殊簡易公衆電話の設置を希望される際におきましても、この百八条の二に基づきまして、郵政省令の条件に合致いたしたものといたしまして、郵政省の認可をいただいて、現在負担をしていただいておるわけでございまして、われわれといたしましては、今度の団地電話につきましても、この法律解釈で十分やっていけるものだということで、郵政省に認可申請をしている次第でございます。

畑和日本社会党

○畑委員 しからば郵政省にお聞きしますが、郵政省はこれに対してどういう見解を持っておるか。そうやたらに郵政省令でやられてはかなわない。結果において命令、規則で法律をどんどん実際上犯していくということは困ると思う。やはり法律は法律なんだから、法律の改正という手続を通してやらなければならぬ。かねて話に聞くと、郵政省の通信監理官のほうも一時は非常にこれに対して難色を示しておったが、最近だいぶ軟化したというようなうわさも聞いている。どういう見解を現在とっておるか承りたい。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 今度行ないますのは試験的にやるわけでありまして、こういう形のまま非常に長期間公衆のサービスとしてこういうものが行なわれておるということになりますと問題があるかと思いますが、短期間ある程度将来の見通しのつくまでの間の試行でありまして、結論を得ましてなるべく早い機会に法律を改正して本物にいたしたいというふうに考えております。

畑和日本社会党

○畑委員 短期間だからいい、なるべく早い機会に考慮する、なぜいま法律改正をしないのですか。できるじゃないか。たくさんいるのだから。逓信委員会が通れば通るのですよ。ちゃんと法律で通したらいいではないか。そういう試行的にやって、そしてなるべく早くということを言わないで、確信があったらやるべきではないか。それをとにかく団地電話がどんどんはびこっては困るというような考え方から、それを防遏するようなつもりでやっておるとしか私は思えない。団地電話は団地電話としてのりっぱな使命を果たしている。それで積滞はどんどんふえるばかりじゃないですか。どんどんつくっておるけれども、毎年々々積滞の数がふえておる。それをそっちのほうに金を回す。団地電品でけっこうやっておるのですから、それはそれでまかしておいて、八年か十年たてば、だれでもすぐに電話が引けるようになるから――団地電話というものは八年くらいの償却で考えていますよ。そしてそれで団地に関する分は共電式のやつでいいからどんどんやっていってもらって、それに使う金を――一般のほかの積滞がどんどんふえておる事実、この事実に目をおおって、ただ一元化、一元化というお題目に従って、そればかり防ごうということでやっている、これは本末転倒だと思う。いままでの団地電話といえども、最後の一元化ということについてはおそらく反対ではない。そういう方向に向かって、大体八年か十年たてば消耗してしまうから、そういう考えでおると思います。いまのところむしろこれはどんどんやらして、今度のそれに要する金は、もちろん公債を買わせるからできるかもしれないが、それだって幾ら金があっても仕事が間に合わない。現状は半分はそれだと思うのです。金の問題もさることながら、仕事が間に合わないということが大きな原因だと思います。したがって、そっちのほうにどんどんつぎ込んで、人力も投入して、こういうところは団地電話にまかしておいて、そして七、八年、十年たてばそれでもうやるのだから、そのときにはどんどん単独電話をつけてやるということでなければならぬ。終局の目的は単独電話だと思います。そういう共同自動電話じゃなかろうと思います。かえってむしろ私は混乱すると思うんです。かえって団地電話にしておいて――もう初めから約束ごとなんだからちゃんと連中は知っております。だからそれにまかしておいて、そのエネルギーをほかに使う。積滞数がどんどん減っておりますか。どんどんふえているでしょう。私はこういう現状を無視して、ただ一元化のためにということで上からの考え方だけを押しつけて、大衆の電話を要望する、いまここで必要とする、それをなぜ取り上げないか、それが官僚的だと私は思うのです。郵政省、それはどういうことですか。  あとまだこちらが時間を待っているようですから……。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 今度公社のほうで開発しました機械は、非常に新しいものです。これがうまくいきますと、このほうが一般の団地で使われる方にとっては有利じゃないか、そういうふうに思っております。なるべく早くこのほうの結論を出しまして正式のものにしたほうが、使われる皆さんにとっては有利だ、こういうふうに考えております。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 森本君。

森本靖日本社会党

○森本委員 それじゃ野口監理官に、法律論争は別として、大体この公衆法を改正したときに、私もこれを質問をしてよく知っておりますので、その法律論議は別として、今度の団地電話が共同電話でなければならぬ、この点についてはどうお考えですか。電話というものの概念からして、公衆電気通信法からいくとすれば、それは単独電話、共同電話、それからさらに構内交換電話、集線装置の電話というように種類があるわけです。しかし一般の団地内における電話が共同電話でなければならぬということは、一般の農村電話とはだいぶ違うわけであって、そこに住んでおる人、知識階級というもの、あるいはまた住んでおる人の生態というもの、そういうものから見た場合は、これは一般の人と何ら変わりがない、こういうことなんですね。その場合にいま畑委員が最後にちょっと言われましたけれども、それが一番大切な問題じゃないか。今度の要するに試行しようとしておるものが共同電話でなければならぬということは、国民の平等の権利というものをそこで侵害をするのではないかという考え方を持つわけですが、監理官はどうですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 今度共同電話にすることによって、負担も若干安くなると思います。それから、これをやることによって単独電話は将来その団地には引かない、こういうことにはならないと思います。これでやりましたときには、一般の申し込みよりは早くつくわけですが、なるべくその次の機会には、一般の単独を申し込む方たちにとっては単独も引き得るように公社のほうでやらせたい、こういうふうに思っております。

森本靖日本社会党

○森本委員 その答弁は非常におかしいのであって、あとで栗原委員からやりますから、私は簡単にやりたいと思いますけれども、債券についても安いことはないのです。それじゃ現在の共同電話は幾らですか。十万円だから債券は安いことないはずです。ただ単独電話の十五万円から比べたら安いということが言えるのであって、他の共同電話と比べた場合には高い。そうでしょう。どうですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 一般の共同電話よりは若干高いのですが、それだけ早くつくわけです。

森本靖日本社会党

○森本委員 それは理屈であって、同じ共同電話であって、国民に対して平等な権利ということになるとするならば、その場合に、その共同電話というものがいまの共同電話よりももっと安いうということであるとするならばまだ話がわかるけれども、同じ共同電話に対しては高い。だからこれは共同電話でなければならぬということはちょっとおかしいのです。  それからあなたは、共同電話はつく、同時に単独電話もつけられることにする、こういうことを言っておられるけれども、あなたも公社におって技術屋であるから、これは十分御承知だろうと思うが、そういうふうにたとえば団地電話が二百申し込みがある。それが全部充足できる。一方に百二、三十の単独電話の申し込みがある。その百二、三十の単独電話を全部充足できるということであったら、初めからこんな団地電話なんかやめてしまって、単独電話を充足できるような電話局設備、機械設備をやったほうが、公社にとってはずっと有利である、こういうことになるでしょう。だから現実には共同電話もつける、単独電話もつけますということを言うけれども、実際には単独電話はほとんど引けない、こういう現状になるでしょう。いまの一般の電話の積滞数以上にやはりこれは積滞をしてくる、こう考えざるを得ないでしょう。その単独電話は、かりにいま試行しようと考えておるいわゆる共同電話と同じように単独電話がつくとするならば、初めから団地電話なんかつくらずに、この間あなたと一緒に見に行った三鷹団地のあのいわゆる従局方式の団地電話をつくったほうがずっとましでしょう。公社に言うたら、どうじゃろう、こうじゃろうと言うから、あなたにちゃんと聞いてみたんです。いま私が言うたとおりでしょう。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 確かに時間的には最初に団地電話で共同で申し込んだ方のほうが先につくと思います。しかし、将来においても、そこに団地電話をつけたために単独の回線は公社の工事としてなるべくあと回しにするということはないようにさせたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 あと回しにしないということであるならば、初めからそういう共同電話なんかはつくらずに、この間あなたも一緒に見に行った三鷹団地の従局式の団地電話が一番いいでしょう。単独でも共同でもつけられる。しかも、あの方式であるとするならば無人局でいい。やるならそれが一番いいでしょう。それができぬというのは、金がないからできぬ、こういうことじゃないですか、総裁。とにかく、いずれにしても、その原因を明らかにしてもらいたい。私がいま言っておることはだれしも否定できぬと思う。これは総裁に聞いておる。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 私のようなしろうとよりも、やはり専門家が答えたほうがはっきりすると思います。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 先生御指摘のように、なぜ団地電話を考えるかと言いますと、いま持っております。いま規定されております普通の一般加入電話では、団地の電話需要に応じ切れない。そこで特殊なものをつくる、それはそのとおりでございます。  そこで、まず団地に電話の需要がありましたときに、その集団的需要に対して、まず二共同の方式で私どもとしては応じてまいりたい。それでは単独電話がつかないのかというお話でありますけれども、単独電話につきましては、全部の需要に応ずるということはやはりできませんが、全般的なほかの地域、団地以外の地域との均衡をはかりまして、ある意味におきましては同じ程度の積滞も起こるかと思いますけれども、しかし、団地におるからといって、団地の方が一般の方よりも特に単独電話は引きにくいということにならないようにしていきたい。しかし、何しろ団地の需要が非常に多いものですから、先ほど申しましたように、まず二共同でとりあえず需要を満たしてまいりたい。しかし、この二共同も非常に御不便かと申しますと、これはお使いになる方のお考えでございますから、私のほうから一がいにも申し上げられませんけれども、個別呼び出しもありますし、秘話装置もありますし、問題はトラフィックの問題だけでありますけれども、団地の電話のトラフィックというものは、私ども承知しておる範囲では一般のものよりかなり低トラフィックだと思いますので、二共同方式になりましてもさして御不便はないのじゃないかと一応は考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 何かそういう専門語を使ってごまかしてもだめなんですよ。共同電話というものと単独電話というものは、初めから考え方が違うのです。ぼくらははっきり言って共同電話はいやです。ぼくみたいなせっかちな人間は、相手が話しておったら絶対に待たなければならぬわけだから、トラフィックの問題じゃない。ぼくと畑氏が共同電話で、そっちが話しておったら、電話局があこうがあくまいが待たなければならぬわけだから、ぼくは共同電話はいやです。だから、市内において共同電話をつけておる人は、安いからつけようという人もあろうけれども、実際は単独電話はつかないから、共同電話でもやむを得ぬからつけようという人が多い。うそと思ったらいま共同電話をつけておる人を全部調査してごらんなさい。おそらく私の意見のとおりになると思う。だから共同電話というものは、できれば単独電話の方向に切りかえていくというのが公社の方針でなければならぬ。それを、今度新しく設置するものは共同電話でなきゃならぬというこの原則は、私は非常におかしいと思う。だから、場合によって共同でもよろしい、あるいは単独でもよろしいということであるとするならば、それぞれどんどん低廉で早くついていくということになるとするならば、それはまた問題が変わってくると思う。そういうことでどんどんついていくんなら、団地の人だってちっともいやがりませんよ。だからいまの集団住宅電話より安い、しかも早くついていく、そしてその人の希望するとおりに共同なり単独なりどちらでもつく、このいうことをやはり考えていかなきゃならぬと思う。私の想像では、おそらく、できることならば単独でやったほうが最善だけれども、それだけの建設予算がないから要するにこういうことを考えた、こういうことではないですか、総裁。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 私は専門的なことは申し上げませんが、予算のことについて申し上げますが、大体何でございましょうね、単独と共同どちらがいいかといったら、だれでも単独がいいと言うに違いない。しかしながら、一方においては、いまのお説のように単独のほうが金もかかるしょけい予算もかかる。そこで、多少不便はあるけれども、急いでつけたいという方のためには、共同電話でいいという方はこのほうへお入りくださいということでこの制度を設けたので、必ずこの制度に強制的に入れるわけでも何でもない。共同がいやな方は入らぬでいい、早くつけたほうがいいという方はこれにお入りください、こういうわけなんです。

森本靖日本社会党

○森本委員 そんなことがあるか。公社の総裁ともあろうものが、いやな方は入ってもらわぬでもいいという言い方がありますか。私はその共同電話というものを全部否定しておるわけではない。そういう団地電話ができて早くつくということなら団地の人も歓迎はするだろう。しかしその場合には――あなたのほうのいま試行しようとしておるものは、共同でなければならぬというふうに限定をしておるわけだ。そこに問題がある。共同電話でもよろしいし、単独でもよろしいし、債券も普通よりは場合によっては、安いということであるとするならば、だれだって喜んで入ってくる。それを、単独はいかぬ、単独は一般の電話のほうでつけますということを監理官は言っておるけれども、それはなかなかつきませんよ。それがつくくらいなら、初めからこんな共同電話なんか考える必要はないのですよ。この間あんたたちと見に行ったところが、そのときには平山君も三鷹方式はいいですね、これが一番いいと言ってほめておいていまごろになってこういう方式を考えてくるということは突き詰めて言えば、結局、あんたのところの幹部が悪いんじゃない、公社の建設予算が足らぬ、それだからこういうことを考えてきたのじゃないかということを聞ておるわけです。これは親切な質問ですよ。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 非常に御親切な質問で何ですが、ただ、一般の普通加入であると、これはお説のとおり予算がないからどうしてもおくれます。したがいまして、単独にしても二共同にしても、一般の加入であればどうしても優先順位基準でだんだんおくれてくる。そういうことがあるからといって、他との公平を維持するためにも、団地の人を特に優先するというわけにもまいりませんから、そこでいろいろ考えた末、いろいろな制限があって幾らか不便な点もあろうけれども、二共同のこういうものをやれば幾らか安くもつくし、優先順位基準も適用しないで申し込んだものは全部つけます、そのかわり相当不便もありますよ、こういう前提のもとにこういう制度を試みにやってみてどうだろうかと、こういうわけなんでありまして、もし一般の加入でよろしいという方は一般の加入のほうへお入り願えばいいわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 それが入れぬと言うのだ。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 そんなことはありません。それは努力いたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 さっきから私が言っておるように、それはあなたの理屈であって、単独にどんどん入れるということであるとするならば、初めからそんな団地電話なんというややっこしいものをつくらずに、電話局をどんどんつくって、従属局をつくっていけばずっと便利なんですよ。それができないから、二共同だったら百つけるところを二百つけられるから共同電話にしたのでしょう。あなたのほうは、単独がどんどんつけられるというのだったら、私がさっきから言っているように、そんなことを考える必要はひとつもないわけだ。だから私が言っているのは、そういうふうなやり方をもしするとするならば、単独も共同もどっちもつけるはずだ。あなた方は盛んに、いわゆる一般のところと団地と公平、公平と言うが、公平と言うのだったら現在のところだって公平的じゃありませんよ。たとえば五年も六年も電話局ができぬから全然電話がつかないというところがあるのです。そうかと思えば、新しい電話局ができたから積滞が全部完了したというところがある。だから、これは団地と一般のところが公平、不公平という問題じゃない。日本全体が電話は不公平になっておる。それはやはり建設計画というものをきちんとやっておられるかどうか、あるいは積滞数と合わしておられるかどうかしらぬけれども、積滞数そのものにしても相当の開きがあるわけなんです。すでにそこに不公平ができてきておるわけでしょう。だから、しいてあなた方が言うような公平の原則をとるとするならば、全国のいわゆる平均の積滞数をとって団地にその全国平均の積滞数だけ残してあとづけたら、公社の諸君が言うように平均されますわ。しかし団地というものはそういうものじゃないと思う。そんなら河野建設大臣が考えておる――これは夢みたいな話だけれども、そんなら富士のすそ野へ東京都を移していった場合に、電話をつけないわけにはいかないだろう。ブラジルのブラジリアだって、新しい都市には初めから全部電話局をつけているでしょう。だから、そういう考え方に立っていくとするならば、この公平、不公平というものの原則はないとぼくは思うんだ。だから、きょうはあとで栗原さんが相当やられるからこれ以上言わぬけれども、要するに共同でなければならぬというやり方が私は一番気に食わぬ。  それから、債券は安い、安いということを言っておるけれども、現実に共同電話であったとするならば、一般の共同電話の債券よりは高い。そこに大きな欠陥がある。だからその欠陥を承知で、まあ一応半年なら半年やってみて――おそらくこれはいかぬということになるよ。いかぬということになってやめるということになったときに、一体だれが責任を負うか。試行が悪くなった場合に、ちっとも責任を負わぬのだ。いま問題になっておる集団住宅電話についても、実は私は相当問題になるということをすでに前々から言っておったわけだ。それを公社が許可をした。いまになってつぶすということになったから、また大きな問題になっている。これの責任を一体だれが負うか。そのころは総裁はおらぬ――おるかもわからぬが、とにかく、いずれにしても、全くそういう点については責任というものがないと思う。だから試行サービスであっても、試行としてやる限りにおいては、あらゆる情勢を検討して、どっからも突っ込まれないように考えながら試行というものをやっていかなければならぬ。試行は試行であっても、一たびやった以上は、実際はそれは試行でなくなってしまう。そのことを十分に念頭に置いて、私は慎重な再検討をお願いしたい。これ以上は同僚栗原君に譲ります。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 栗原俊夫君。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 当委員会において集団住宅という問題あるいは農村の有線放送の問題、これと関連して一般の公社電話、こういうことが論議されてきたわけでありますが、今回公社では住宅地には団地の自動化電話、農村には農村の自動化電話、こういうことが立案されてこれを試行しよう、こういう話であります。まことに国民の要求に基づく電話を全部充足する立場に立つ公社の御努力としてはこれをそのままちょうだいできるわけでありますが、しかし、そこで私は最も基本的なことを聞いてみたいと思うのです。これは郵政当局と公社と両方、それぞれの立場からお答え願いたいと思います。  公社は電話の一元化という原則にのっとっておる。そして公共の事業であるという立場に立って、少なくとも国民の要求を拒否する立場にはない。裏を返せば、国民の要求には全部応じていく、こういう立場をとられると思うのです。しかし、一方には公社という立場で独立採算、こういうことでございますから、やはりそろばんが片手になくちゃならぬ。責務としてはどこまでも国民の要求に応ぜねばならぬし、一方では経済的な制約がある。ここに私はやはりどこかにクロスが起こってくると思うのです。これは、したがって国民の要求に応じて全世帯に電話を引いた場合に、はたして公社がやっていけるかどうか。それはいける、電話の料金を上げれば。引き合うまで上げていけばいい、こういう議論はあるだろうけれども、そこにもおのずから制約があるということになれば、まず常識的な電話料金でやっていける公社電話拡充の限界というものがおのずからここに出てきはせぬか、こう思うのですが、この点に関する考え方をまず郵政当局、続いて公社からお伺いをいたしたい、このように思います。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 確かに、おっしゃられたとおり、どこかに限界があるということは事実だと思います。具体的に、いままでどの辺までがその限界であるかというようなことを、申しわけありませんがまだ検討しておりませんので、はっきりしたことはちょっと……。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 きわめて高遠な理想に基づく御意見で、実は根本趣旨においては全く私ども同感です。私どもとしては将来、相当長い先のことではありましょうけれども、各戸に一個ずつ電話がつくという時期の到来を実は期待はいたしております。その道程においては、いろいろな問題があるかと思いますけれども、そういう時期が二十年先か三十年先か知りませんけれども、できることは私ども非常に期待をいたしております。また、そういう場合にもできるだけ無理のないような形でそういうことが実現するように、これから努力いたすつもりでおります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 公社並びに郵政当局からお答えがあったわけですが、郵政当局のほうも、確かに限界はあるように思えるけれども、具体的にまだそういうものを計数的に持ったことがない、そうだろうと思います。しかし、そういう限界が具体的にあらわれてきた現象の一つとして出てきたのが、農村の有線放送であるとかあるいは住宅電話であろうと思うのですよ。言うならば、これは先般総裁が、どうもこの物価高の中でなかなかやり切れないから料金を上げたければならぬというような発言をしたと新聞が報道し、国会の追及ではそういうつもりはいまはないのだ、こう取り消しておるようでありますけれども、とにかく経済的に容易でない、こういうときに、これからふえていく電話の中には、なかなか引き合わない電話が数多く出てくる。こういうところでかなり問題が出てくると思うわけなんですが、特に住宅電話あるいは農村電話、特に本日は住宅電話に限ってやってみたいと思うのですが、住宅電話の需要の内容は、公社当局でも特に力を入れて言っているのは低トラフィックだ、こういう言い方で言っておられる。そのことは、経済効率がきわめて低い、こういうことに相通ずると思うのですね。しかし、経済効率は低いけれども、建設費はそうべらぼうに下がるわけではない。しかもいままでの試行の住宅電話に対して、いろいろと公社からは公社の批判があります。再建するときにはまた資本が要るぞ、したがって加入者はそれだけ負担が重くなるぞ――その裏を返すと、それを回避してやる公社の電話は公社がうんと負担するぞ、こういうことにならざるを得ぬわけです。これはどこかが具体的には負担しなければならぬわけですからね。そういうものへこれから公社が本格的に突っ込んでいけるのかどうか。たてまえから言えば、たとえ引き合おうと引き合うまいと、公社がこれは開発し施設をしていくのが当然だとは思いますけれども、しかし、一方には経済的な制約を与えて自前でやっていく、足らぬところは国から供給するぞというたてまえをとらぬ限りは、公社だって幾ら公共事業だといって、国鉄と同じようにしりをまくらなければならぬ段階が必ずあると思うんですよ。建設だけは、国鉄では国がやってくれるけれども、あとの赤字はおまえがしょえ、こういうことなんですが、まだ公社のほうは施設費は国が持つというところまでも来ていない。施設費はとりあえず借金でやれ、こういう形で負担を臨時措置としてやらしておる。しかしこれは借金ですから返さなければなりません。こういうことですから、やはりこういう点は十分考えて、公社の経済的な基盤というものと公社がやり得る限界というものと、こういう展望をとりながら、電話を全国民に利用させるということはどうしたら実現できるのか、こういう立場で考えていかなければなるまいと思う、率直に言って。そういう意味から、有線放送の立場からも、今度の農村自動化電話についてはかなり神経質です。これは私は成功しないと見ています、はっきり言って。公社の方にはお気の毒だけれども、成功しないと見ています。これはもう団地電話をつくったときに、いわゆる地域団体電話をつくったときに、おそらく公社はこれでいけるのだ、自信満々、本日の住宅電話を試行に移すと同じに試行でいって、地団電話はこれは制度化してやったのですから、もっとこれは自信があったんだと思う。これは間違いない。法律化してやっても絶対間違いないと思ってやったそのことが、一体どうだったかといえば、その評価というものを郵政当局はどうしているのか、まずこの点を聞いてみたい。試行をやらずに、とにかく地団電話を制度化して自信を持って法律化したものが一体どうだったのか、有線放送と対比されたあの制度がどうだったのか、この評価は一体郵政はどう評価しているのですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 地域団体加入ができた当時のことについて私よく存じませんが、地域団体加入は有線放送と必ずしも同じものであるというふうには考えておりません。質的に若干違うところもございますし、現在の地域団体加入は一応地域団体加入として適当なところでその値打ちは発揮している、そういうふうに考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それほどりっぱなものだったら、今度新たに農村自動化電話などというものが発想されるのはどういうわけだ。大成功している地団にかわってどういうわけだ、それは。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 対象になるところが若干違うんじゃないかと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どう違う。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 地域団体加入は組合としてやっておりますし、今度の農村集団電話の場合は一般加入者としてやっていく……。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは組合のやり方が悪いから、やはり公社が直営でなくてはうまくない、こういう思想なんですか、それはどうなんです。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 区域の問題ございますので、両方やっていくことになると思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どうもたよりないな。そこで話をほかへ返して、今度住宅地で試行で住宅自動電話をやる、こういうことなんですが、これは試行としてもちろんお許しになるつもりなんだろうが、それはいままでやった住宅電話の試行はこれはだめだ、こういう認識の上に立つのですか、どうなんですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 いまおっしゃられた、いままでやった住宅電話というのは自営団地のもののことだと思いますが、ある程度の行き詰まりに来ている、こういうふうに考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どこが行き詰まっているのか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 先般御説明申し上げました資料にもございますとおり、現在の方式ですと手動方式になっておりますので、全国が自動化されていくというそういった時代にそぐわない状態になっております。それから、いろいろ人を使いまして交換をやっている関係から、人件費の節約の面、そういった点でサービスの落ちているところがあるように聞いております。それから、今後寿命がまいりまして減価償却を終わりましたときに、公社のものですと、公社のほうでまた機械を取りかえますが、自営の場合は、また加入者から資金を募集して設備の取りかえをやらなければならぬ、そういうような問題もあると思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 PBXはどうなんですか。PBXの構内電話の手動は一体どうなんです、これに対する評価は。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 構内交換の場合は、電話を使っておる一つ一つが加入者でございませんので、交換台そのものが一つの加入者としてやっておりますので、ちょっと状況が違うのじゃないかと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは組合的に――法人だね、片一方も。しかし、持っていっておる電話はそれに加える電話になっておるけれども、実質的には一方も法人であり、法人中の中へ引いておる。片一方の組合というのも組合内に引いておる。こういう意味でどこが違うか。それは、こちらから、こうなんだろうと推定されることを言うと、公社で今度は住宅自動電話という制度を考えて、技術的にもこれが開発された。してみると、いままでやっておった試行の組合組織のものよりもいいように思える。だからこれを試行さしてみよう、こういう考えではないか。それなら私にも一応わかる。しかし、そのことは、現在までやっておった組合式の自営の住宅電話がだめだという認識ではないはずなんた。それよりもベターではないか、だから試行してみる、こういうことではないかと思うのだけれども、この辺はどうなんですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 その点、おっしゃられるとおりで、先ほどお答えしましたとおり、一般の使う加入者にとっては、公社のほうがいろいろな点で、技術的にも、経済的にも有利だ、そういうふうに考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは、公社のほうではそう主張する。しかし、これを受けた郵政当局も、そうかなと思っておるという段階である。それが間違いないというならば、当然法律案として出てこなければならぬはずだと思う。しかし、そうかなと思っておる、だから試行する、こういうのだろうと思う。しかし、その最後の判定はだれがするのかといえば、実際電話を需要しておる電話の需要家の端末の一人一人が、これがいいんだ、このほうがいいんだということは判定すべきだと思うのだけれども、この辺はどうなんですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 前の自営団地のほうも試行ですし、今度の場合も試行ですので、確かに、両方が並行して使われますと、どちらがいいかということは明らかになると思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そこで実際問題は、そういう段階にあるときに、従来の電話組織で住宅電話の方式でやりたいという要求がかなり具体化して、そうして申請にまでなって出てきておる。手続を経て公社に届いておる。しかし、公社のほうは、自分のほうでやるのがいいんだという考え方を持っておるから、それは待て、おれのほうがやってみる、こういうことを言っておるのが現状なんだ。しかし、需要家は、公社のそんなことのあることはまだ知らない。ただ押えられて――従来の方式によってわれわれの意思を集めて組合をつくり、そうして一日も早く設置してくれという要求が、ただ押えられておる、こういうことで、猛烈な不平不満がまさに爆発しようとしておる、こういう状況なんですよ。こういうときに、一体郵政当局はどう対処していくか。従来のような組合の自営のものと、そして公社の直営のものと二つある、どっちを試行するんだという議論のときには、まず公社のものをやってみるという判定もあるかもしれないと思う。しかし、すでに六十八ヵ所もやっておる。そうして、現にそういうものを見てきて、おれたちもそれでやりたい、こういうことで、相当膨大な数の人たちが意を決して組織をつくり、申請にまでちゃんと手続が済んでおるときに、これを押えつけて実施させない、こういう事態は重大問題だと思う。これに対する郵政当局の考え方を、これは明確に述べてもらわぬと、なかなかこの委員会はおさまりがつきませんよ。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 公社の今度始めます制度につきましては、現在まだ発表されておりませんので、そういう団地において電話を希望される方にとっては、両方を比較してみるという機会が現在までないわけでございます。それで、われわれとしても、公社のもののほうが、よく説明が行なわれると、使われる方はこちらのほうがいいということになるんじゃないか、そういうふうに想像しております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 公社のほうにお伺いいたします。いま郵政当局といろいろ質疑応答をかわしました具体的な要求がそれぞれ出ておる。具体的には草加の問題、あるいは松原団地の問題等々、これらに対して、どのような態度で臨もうとなさっておるか、簡単明瞭にお答え願いたいと思います。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 お答えいたします。  公社といたしましては、現在まで試行いたしております自営の団地電話につきましては、いろいろの面で欠陥があるということで、新たに直営の自動団地電話制度を試行サービスとして実施すべく、現在郵政省に認可申請中でございますので、最近出ております団地電話の需要に対しましても、この新しい制度を皆さん方に御説明いたしまして、その制度によってやっていただくようにいたしたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 いままでやったのは、いかなる要求、希望があっても、これはもうやらないつもりなのですか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 できるだけ皆さん方に、新しい制度のほうがいいということを十分御説明申し上げていきたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 その努力はわかりますがね。しかし、そういう努力をしたにもかかわらず、やはりいままでどおりの方向でやる、こういうような希望が強くその結果としてあらわれたらどうなさるのですか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 公社といたしましては、いろいろの面から考えまして、新しい制度のほうが適当だという考えで、そのほうの制度によってやっていただくようにしたいと考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そんなばかげたことはないでしょう。公社の考え方を、それでは幾つか具体的に聞いてみますが、もちろん先ほど同僚森本委員からもいろいろ質問のあった中で、電話の需要者というものは、電話である限りは単独が一番いい、こういうことはだれしも考える。単独がほしいけれども、それがただなら単独が一番いい、しかし金がかかるから、金を見合ってどれがいいかということは、これはまたきまってくるわけです。電話はほしいけれども、そんなに金がかかるのでは単独ではとても引き切れない、共同のほうがいい、こういう判断をするのもある。あるいは銭はかからぬけれども、共同よりももっと組合でやったほうがいいという判断も出るのです。皆さんがいいと思うことが需要家にもいいとは限らぬのです。これはある資料が出ておりますけれども、昭和三十六年の日本住宅公団ひばりケ丘約二千七百世帯に対して、おたくのほうでおそらく単独の電話を住宅者はみんな希望するだろうというのでかなり膨大な施設をしたことがあるそうですか、その経過がありましたらちょっと説明していただきたい。その後どういうぐあいになっておるか、段取りをしたケーブルの数、そして具体的に申し込んできた架設した数、さらに余りがあったなら、その余りを何とか処分したならばその処分した経過、こういうことを簡単に説明してもらいたい。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 はなはだ残念でございますが、ここに資料を持ってまいっておりませんので、お答えできませんが、後ほど資料を取り寄せます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 資料がないから具体的な数字はわからぬようですが、しかし傾向として相当ばく大な数の単独電話加入者があるという想定でかなり膨大な段取りをしたことは間違いないのじゃないですか。この辺はどうなんですか。

千代健日本電信電話公社営業局長

○千代説明員 非常に残念でございますが、ここで答えるほど知っておりませんので、後ほど資料で説明させていただきます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 よろしゅうございます。それでは後ほどお聞きすることにいたします。  そこで公社当局は、いろいろと今度の団地自動電話制度を考えるにあたって、従来やってきた団地電話についてかなり手きびしい批判を行なっておるわけですが、今日までやってきた団地電話についてはもちろん批判をすれば十分批判はできると思いますけれども、これの果たした役割について公社はどのような評価をしておられるか、全くとんでもないやつがやっておったのだというような批判なんですか、それとも公社が非常に困った段階において公社を補完する役割を果たした、このような評価をするのですか、どうなんですか。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 現在までの自営団地電話制度は昭和三十四年に実施したわけでございますが、その当時におきましては遺憾ながら公社の手において団地の需要が十分満たせなかったので、確かに先生のおっしゃるような補完的な役割を果たしてきたものだと思っております。しかし現段階にまいりますと、公社のほうにおきましては、新しい交換設備等の開設もできましたし、公社の手で十分団地電話の需要を満たし得る段階にきたということになりましたので、公社の手によります直営自動団地電話制度を実施いたしたい、かような考えでおります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 お気持ちはよくわかります。そうしてまた、その気持ちが起こるのも当然だと思いますが、今度は農村に農村自動化電話を出す、そういうものをあなた方が農村にすすめるが、しかしそれではだめなんで、おれたちは有線放送で公社接続をやる方式でやる、こうまとまった場合に、農村自動化電話ができたのにおまえたちはおれたちの言うことを聞かずに有線放送を引っぱり回して公社に接続したいなどと言う、こういう気持ちになりますが、これは法律がありますからつながないわけにはいかないと思います。したがって、そういうことはできぬと思う。住宅地においても、皆さんがたいへん自信と確信を持つものですから、どんどん入っていって、自動でいけるのだということで説明しても、その住宅地の人たちは、あなた方は住宅電話に対して批判するが、需要家はあなた方に対して批判しておる。あんなことを言ってもできはせぬ、うそばかり言う、公社がやるやるといって何年たっておるんだ、何を公社は言ってるか、金のもうかるところばかり電話を持っていって、おれたちのところへは持ってこない、こういうように実際不信感におおわれておるんですよ。だからそういう中であなた方が説得しても、そういう不信感の中ではたして説得が成功するかどうか、問題点が相当あります。当面電話はほしい、こういう人たちが、公社ではああ言うけれども、組合のほうならば早く入れそうだ、組合でいく、こういうところが出たら組合にやらせてごらんなさい。公社のほうがいいというところが出たら公社がやってみる。そういう中から実践を通じて公社の電話がいいという信頼を獲得しなければ、いかに皆さんが、技術的にはこうなんだといろいろなことを言ってみても、今日までの不信感は累積しています。これは積滞数以上です。そういう点で、最終的な決定は、両者がしっかりとやってみて、需要家の声と皆さんの説得がどうなるかという答えに従って行動すべきであってしたがって公社のほうで説得ができることを私は望みますけれども、説得し切れない、やはり組合でやるんだ、こういうことがあったら許すべきだと思いますけれども、これは総裁いかがですか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 先ほど有放との比較の問題がありましたが、有放は御承知のとおり法律がちゃんとできておりまして、制度になっておるわけであります。それで先年の国会で公社の電話に接続することができるということに法律でなっております。だからこれは申し込みがあればやるのは当然であります。現在のこの団地電話は、これこそほんとうに試験的にやるわけであります。試験の結果がますければやめるという意味で試験をやっておるわけであります。今度の自営の団地も一〇〇%の確信があるなら、さっきお話がありましたように法律を出したらいいということになるわけでありますが、それほどわれわれは自信が強いわけではありません。大体これでいいということでありますけれども、何分の一かはもう少しやってみないとはたしてこのとおりやっていいかどうかについて多少の疑いを持つがゆえに、これはまず試験的にやってみようということであります。もうしばらく目をつぶって、一年なり二年なり公社のやった結果をごらんいただいた上でさらに御批判をいただきたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは話はわかるけれども、やはり電話を引きたいという人をまず充足することを前提にして、どっちがいいかということを競争してみる。したがって、公社のほうでとにかく一月なり二月なり宣伝につとめる。一方ではもうすでにやってほしいということが出ておるんですから、一月なり二月なりでもって勝負して、それなら公社のほうがいいというなら公社に移っていってもいいけれども、皆さんが宣伝をやってもなおかつ不信感とか、経済的な計算の中から、やはり組合組織で従来の自営方式でやってもらいたいということが根強く続くならば、当面皆さんのほうは他にそうした試行を具体的に行なうところを求めてやるよりしようがない。幾ら皆さんが、いいから試行するのだといっても、希望者がなければやりようがない。六月から工事を始めるとかなんとか言ったって、具体的な申し込みがなければ、一体どこで工事するのです。だから、こういうものができた、技術開発ができた、そういうことができて構想がきまったならば、一日も早くどこで試行するかという重点を設定して、そこへPRを始めると同時に、結集しなければしようがないじゃありませんか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 御承知のとおり、現在の段階ではまだ郵政省へ認可申請をしておる段階でございまして、工事をするに至らないのでございますから、十分御説明が行き届かない点はもちろんあるわけであります。これは認可を得ますれば、今度公然とこれでやるからという説得もできるわけであります。この認可が今日まだそこまで進まなかったがために、六月からやるというような初めの予定が幾らか狂ってきたことはそのとおりであります。いよいよ認可になりますれば、多少準備も私ども内々考えておりますから、できるだけ御趣旨に沿うようにできると思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 もう時間もだいぶおそくなりましたから、結論に入りますが、郵政当局に――大臣がいたほうがいいけれども、あなた、大臣のかわりに引き受けてください。とにかく公社のほうは自信を持ってこれでいけるのだという立場をとるから、公社に幾らいままでの自営のものと競合して出てきた場合に、どっちでもやりなさいと言ったって、なかなかうんとは言いません。これがいいと思っておるから、最後まで、たたいたって言いっこない。それがいいと言えるなら、片一方に自信がないということになるのだから、それは言えっこない。したがって、実際に試行の認可が出た、そして現に一方からは、従来の自営のものが申請が出ておる、しかし、そこのところも認可された新しい方式でやってみろ、それも半年も一年も二年もまとまるまでほっておくというのじゃ、需要家がかわいそう過ぎますよ。だから、現に出ておるのは、二ヵ月なり三ヵ月の間に公社がそこへPRをして、新しい方式のものを集めなさい、そして出た結果によって具体的な試行に入るのだ、そのくらいの指導を郵政当局がやらなければ、公社は自分のほうがいいと思っているから、かりに悪くてもやりっこない。またいいと思わなければ、こんなこと申請できないし、やれるはずはない。しかし、実際にはそのどっちがいいか悪いかということを判定するのはやはり需要家です。したがって、そういう点はもしも認可になって表へ出られるような、いわゆる陰の子でなくて、ちゃんと嫡出子になって、具体的に自営の申請が出ているところへ行って、新しい自動化の直営のものを徹底的にPRをして、三ヵ月なら三ヵ月の間に一応結集する、そしてなおかつ取りまとめ切れない場合には組合でいい。というのは、電話がほしくてしようがないのだから、こういう条件ならばということで、やはりそれを試行せよということくらい公社に言えなければ、これは郵政省じゃないですよ。どうですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 現在自営で認めておる団地電話も試行でございます。これもわれわれとしてはこの制度を永久にやっていくという考え方ではございませんので、現在の試行をやっておりますものの成果ということも考えながら検討していきたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは、成り行きによっては、現在やっている自営の試行が制度化されることだってないとははっきり言って言い切れない。有線放送みたいな庶子で生まれたやつが嫡出子になって、世継ぎになって、いまや天下を大手を振って横行する時代になったのだから、そういう意味で、いまやっている試行でぜひやりたいという要求が、具体的に、一方でおれが嫡出子だという主張をして出てきても、なおかつこれがいいのだ、こっちの人を世継ぎにしたいのだということがあったとしたら、それはやはり試行として続けてもらってもいいじゃないですか。それはどうなんです。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 いずれにしても、試行として長期間続けるということは適当でございませんので、なるべ早く結論を出したいというふうに思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 なるべく早くといっても、これから片一方は試行に入るのではないか。だからぼくが冒頭にも聞いたとおり、今日まで試行した六十八の自営の試行によってだめなんだという答えが出たなら話は別だ。しかし、君が言ったような程度では全然だめだというような判定にも何もなりませんよ。それはだめだと言うならば、これからのがだめじゃなくて、いまのが全部だめなはずだ。だめなら直ちに全部取りやめなさい、だめだという判定が下ったならば。それができないということは、まだ判定が下らない、これで、永久的なものにしていいという判定も下らないが、これがだめだという判定も下らない段階でしょう。そしてもっといいかもしれぬという今度の公社の自動化のものが、これも試行してみようということになったわけでしょう。だから、言うならば試行がどっちがいいかということは、実際においてはこれから競争するのですよ。したがって、公社は直営のものがいいというところには直営のものを引く、自営のものがいいという希望のあるところは自営のものをさせて競争してみる、そしていずれを制度化するかということを、その試行の進行の中からくみ取っていくということをやるべきだと思うが、どうですか。

野口謙也郵政技官(大臣官房電気通信監理官)

○野口政府委員 今後よく検討してみたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 関連して。あなた方何でも検討、検討と言うけれども、さっきから栗原さんが言っておることは決して無理じゃない。要するにいまの集団住宅電話、新しい団地電話、とにかく悪いものは強制的にやらなくても自然にやまりますよ。だから、とにかく集団住宅電話、団地電話、どちらでも気に入ったほうをおとりなさいと言ったときに、はっきり言っていいものなら、団地電話に飛びついてくる。しかし私のほうは一ぺん集団住宅電話をやらしてもらいたいということなら、これはこっちのほうをやらせなければしょうがない。そのうち電電公社が全力をあげて団地電話をやっていくということならば、団地電話がいいものであるとするならば、自然に片一方はやまっていくということになるわけだ。そういうものを人為的にやめなくても、自然的にやまっていくような方向に公社は持っていかなければならぬ。そのことをさっきから栗原さんが言っておるわけだ。だから金光君も、そんなに金火ばちみたいにかた苦しいことを言わずに、やはりそういう方向において電電公社も十分全精力をあげて、この団地電話については努力いたしますということでいいわけですよ。せっかくそういうことだから、競争していっていただいて、あなた方が自信があるものなら、片一方はつぶれるわけですから、そのときこそ制度化すればいいわけだ。だから監理官は、試行問題はそんなに長いことはないと言うけれども、試行問題は長いものは六年も七年も八年もやっておる試行があるのだから、こういうふうにとにかく一年や二年でどちらがいいという結論はなかなかつけにくいということは、やはり正当な競争をやらしてみて、公社のほうがよかったら公社のほうが全面的に栄えるし、一方は全面的につぶれる、そのときに制度化すればいい。金光さんはさっきからかたいことばかり言っておるが、大体私のいま言ったような方向で郵政省、電電公社、両方で検討してもらいたい。

金光昭日本電信電話公社総務理事

○金光説明員 お答えいたします。  公社といたしましては、ただいま先生のおっしゃったようなことを十分社内においても検討の結果、結論を出しまして、現在郵政省に認可申請を出しておるのであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 公社の中でそういう結論を出したけれども、どうもいまの質疑応答を聞いておっても、かなり無理な点があることは事実なんだ。監理官だって明確に答弁できないじゃないか。それなら私が一つ一つについて二時間くらい質問してみまし上うか。だからこういう議論が委員会で出たならば、そういうことをほんとうに金火ばちみたいにかたいことを言わずに、もう少しやわらかに電電公社と郵政省ともう一ぺん検討してみてくれということを言っておる。だからぼくは、委員会というものが言いっぱなしであるとするならば、何の意味もないと思うのです。委員会で論議をする委員の意見というものが、なるほどあの意見については若干でも聞くところがあるということであるとするならば、行政当局はこれを取り上げるべきだと思う。そうでなければ、委員会で論議する必要はない。やはりここで三人が言った意見というものは、あなた方全面的に反対であっても、その中にはやはり真理もあるわけだ。だからそういう点を十分に考慮して、速記録を読み返しながら郵政省と電電公社がもう一回再検討したらどうか、こう言っておるわけだ。だから、それを何もかた苦しいことを言わずに、もう一回再検討してみましょうということでいいじゃないですか。どうかね、もうこの辺で終りにしよう。

加藤常太郎自由民主党

○加藤委員長 委員長が各委員の御意見も尊重して、公社並びに郵政当局が協議して次回の委員会までにもう少し結論が出るように善処させます。  本日はこの程度にして、次会は明十八日午前十時三十分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十二分散会

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