地方行政委員会地方公営企業に関する調査小委員会 第10号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1964/06/04
会議録
○藤田小委員長 これより地方行政委員会地方公営企業に関する調査小委員会を開会いたします。 地方公営企業に関する件、特に公営水道事業について調査を進めます。 この際、水道事業の現状について説明を求めます。舘林停止省環境衛生局長。
○舘林政府委員 簡単に御説明するために一応パンフレットをお配りいたしましたので、最初にこれについて御説明いたします。 一ページをごらんいただきますと、このまるい図表にありますようにいわゆる水道を引いております者、これが文化生活と書いてございますが、この分が昭和三十八年三月末日現在で六〇・四%、したがって、いまだに井戸水、流れ水を使っておる者が約四割というわけであります。 その右の図表をごらんいただきますと、その水道を使う人口がどのような変遷を示したかというのがございますが、昭和三十一年ごろから急速に給水人口がふえてまいっております。 次の図表をごらんいただきますと、左上の第三図、これの三十七年度をごらんいただきますと、一番下のざらざらで書いてございますところ、これが上水道でございます。全人口を一〇〇としますと四八・九%でございます。その上の八百四十三万人というのは簡易水道でございます。その上の二百五十三万人というのは会社、鉱山などの持っております専用水道でございます。残り三九・六%が一般家庭の井戸水、泉の水というようなところでございます。 その右側をごらんいただきますと、第四図に水道の施設数がございます。一番右の昭和三十七年度は一万七千百五十七カ所でございます。その内訳は簡易水道が最も多く一万三千七十五カ所、上水道が千百九十カ所、こういうことでございます。 左下の第五図をごらんいただきますと、簡易水道に対する国庫補助の動きでございます。建設費の増加に比べて、どうも国庫補助が追いついていかない、こういうことでございます。 その右側が一般上水道でございます。この簡易水道と上水道の別は、給水人口五千人以下の小規模なものを簡易水道と言っておりまして、給水人口五千人以上の大きな水道を普通上水道と言っております。この普通上水道には国庫補助はございません。したがって起債だけでございまして、ごらんのように起債が非常な勢いでふえております。比較的建設費に対して起債が多くついておるということでございます。 次の五ページに参りまして、人口に対する普及率で、日本はどの程度にあるかということをお示ししたわけであります。もう一息というところにきております。オランダのような九六%にも及ぶところは別といたしまして、西ドイツ、イタリアが九〇%、アメリカが八〇%、フランスが七〇%、日本が六〇%、一〇%ずつ差があります。 次に八図をごらんいただきますと、一人当たりの給水量、世界の大都市を並べますと日本はわりあい多いほうであります。ロンドンなどより使用量が多いのです。日本の都市の中では大阪が飛び抜けて多くて、東京はそれほど多くございません。大阪が多いのは、工業用水がこれに含まれておるということであります。淀川の水の原水が非常に豊富でございますので、市民が惜しみなく使う。東京はちびちび使うものですから、惜しみなく使ったら東京は大阪をこすのではないかと思います。 次の六ページをごらんいただきますと、第九図というのがございまして、これが昭和四十二年度を目標に私どもが立てておる地力計画でございまして、昭和四十二年度には給水人口が七五%になるようにいたしたい。先ほど、今日は六〇%と言いましたが七五%くらいまではいきたい、こういたしますと、さっきの表をごらんいただきますとアメリカとフランスの中間くらいのところに参りますから、まあ世界の一流国、しかもこういう山国、山が多い国としてはりっぱなものであると思います。 そこで第十図をごらんいただきますと、その七五%に持っていくための計画はどのくらい金がかかるかということでございまして、四千七百九十七億かかるであろう、それに対して地方債が四千三百八十八億、国庫補助が百四十七億、自己資金が二百六十二億、こういうふうに五カ年間の総事業費が見積もられる、こういうことでございます。その内訳は、そこに書いてございますように上水道が、起債が三千九百七十七億、自己資金が百七十六億でございます。 次に、十一図はその各印の平均を示したものでございまして、ここに地方債実績と書いてございますのがいままでの上水道の地方債の実績でございます。本年度は当初七百五十億、大体自治省のほうで決定というか一応きめていただいております。昨年の年度当初六百億、これが今後の五カ年計画、四十二年度までの仕事をするための平均の必要な額は、年九百六十億、こういうことでございます。その内訳は八百七十八億の地方債と国庫補助が三十億、自己資金五十二億といことでございます。 次の七ページの一番上の飲料水概況は説明を省略いたします。 次の水道料金、まず十二図をごらんいただきますと、上のグループが大都市でございます。一番高いのが神戸、これは昨年上げたばかりでございまして、たぶん五十円くらい大幅に上げました。次が東京、名古屋、名古屋も上げたばかりでございます。それから横浜、京都、大阪という順序でありまして、淀川の水をたやすく取れる大阪は割り安であるということでございます。次は中都市でございまして、これは代表的都市をここへお示ししたわけでございます。奈良が二百八十円、安いところは百円というわけでございます。小都市というか町村にまいりますと、高いところは四百円、安いところが百円、こういうふうにいろいろございます。 八ページをごらんいただきますと、全国の集計がございまして、一番多いのは百五十一円から二百円というグループでございます。大部分が百円から三百円の間に入っておりますが、高いところは一番右の七百円に近いものもございます。これは簡易水道で非常に水を取るのが困難な場合でございます。 最後に一〇ページに飛んでいただきまして、ここに全国の普及率がございます。大阪が最もよろしい。岩手とか栃木とか茨城などは非常に普及率が悪いという地力でございます。宮崎も非常に悪い地力でございます。 以上が概況でございます。 次に、これは資料をお示ししてございませんので口頭で御説明申し上げますが、水道料金を改定いたします期間でございますが、全国平均では四年六カ月ごとに改定いたしております。その際の引き上げ率の平均は三二・七%でございます。規模別に多少違っておりまして、給水人口十万以上のところでは平均値上げ率三八%、改定までの平均期間が六年四カ月でございます。五万から十万までの都市では平均値上げ率が三五・九%、改定までの平均期間が五年二カ月でございます。次に三万以上五万未満の水道では平均値上げ率三・三%、改定までの平均期間が五年二カ月でございます。一万五千以上三万未満では平均値上げ率三三・四%、平均期間が四年五カ月。それから一万五千未満という小さいところでは値上げ率の平均が三〇・九%、期間は四年三カ月でございます。これは大都市であるほど値上げ問題は市会で大問題になっておりまして、市長としても難問の一つのようであります。なるべく先へ延ばしたいということでございます。そういうことであまり再々改定はいたさない、そのかわり何年分も一ぺんに上げなければならないので、値上げ率は高くなる、こういうことでございますので、先はどの名古屋のようにいままで百円ぐらいであったものが一挙に百四十円ぐらいに上げるというので、いかにも水道の値上げ率というものが大幅な印象を受けるわけであります。本来ならば毎年八%そこら上げればよろしいものを、五年分ぐらい一挙に上げるものですからそういうことになる、こういうことでございます。 昭和三十七年度末現在で、いままでに借りております起債の総額は、簡易水道も含めまして二千三百二十一億一千三百万円でございます。その内訳は地方公営企業法適用水道すなわち大きい水道です。これが千九百七十一億八千九百万円、地方公営企業法非適用の水道、これは従業員の数で区別をいたしておりまして、従業員が二十人未満のものは、多くは非適用でございます。これは三百四十九億二千四百万円でございます。 そこで当該年度で申し上げますと、昭和三十九年度当初内定いたしております。これは自治省のほうから後ほどいずれ詳しくお話があるかと思いますが、上水道の地方債七百五十億、この内訳は政府資金が三百七十五億、公募資金が三百七十五億、簡易水道は全部地方債の政府資金でございまして四十九億となっております。 この起債の償還は、政府資金につきましては五年据え置きの二十五年、利率は六分五厘でございまして、公募債のほうは二年据え置きの十八年、これは据え置き期間を含んでです。それから利率は七分三厘、こういうことになっています。二十五年の償還期限というもので同じ公営企業の中で同列にありますものは病院それから工業用水道、下水道、こういうものであります。似たようなもので少し年限の違っておりますのは発電事業でございまして、これは三十年でございます。 それから、今日申し出ております本年度値上げ予定のものは、全部で百六十五都市でございます。内訳は大都市三カ所、東京、大阪、京都、十万以上のものが三十三、五万から十万が十四、三万から五万が十六、三万未満が百九でございます。 やや順序不同で申しわけありませんが、昭和三十七年度の事業を見てみますと、料金収入は営業全収入の八七%でございます。そして料金収入を一〇〇といたしますと、起債の元利償還金は三六・五%、人件費が三九・五%、物件費が三五・八%であります。これは料金収入だけで収支をまかなえませんので、全部足して一〇〇以上になるわけでございますが、要するに元利償還というものが三六・五%を占めるというわけでございまして、これは都市によって違うわけであります。たとえば料金収入を一〇〇といたしまして元利償還の額のパーセントは十万以上の都市では三九%、これは三十七年度分ですが、三万から十万の都市では三〇・三%、三万以下では四七・三%。東京を例にとりますと東京は五二・二%が償還金であります。東京を除く六大都市では二九・一%を占めております。したがってこの水道事業上、元利償還金が非常に大きな部分を占めておる。毎年毎年水道の費用がかさむ、水道料金を上げなければならない羽目になるというのは、人件費等の値上りも相当な部分ではございますが、起債の償還額も事業をどんどんするためにふえていく、こういうことでございます。そこで先ほど申しました百六十五の値上げ予定の都市の料金収入は、値上げをしない場合は約三百億と見込まれます。これに先ほどの平均の値上げ率三二・七%を掛けますと約百億となります。ただしこれは一年間まるまるとして計算したわけでございますが、要するにことし百億の値上げを見込んでおった、こういうわけでございます。そこで水道のいままでの経営を見てみますと、バスと違いまして赤字を繰り越さないという方針でどの水道もやってきております。長く赤字を累積して始末に困るというようなことをしないで、赤字が出る状態になれば値上げをする、その値上げをする際は五年分くらいを一ぺんに上げてやや余裕を持たしておく、そうしてその余裕がなくなってまた赤字になったときにまた数年分の値上げをする、こういうことを繰り返してきておるのでありまして、地方公営企業法のたてまえ上、赤字をつくってはならないということになっておりますので、わずかの赤字ができた場合は短期、銀行等から借りましてその年だけを泳いでおきまして、翌年上げてから埋めていく、こういうかなり健全な経営をやってきておったわけであります。したがって、ことしためたその赤字は、不健全な経営をせざるを得ない、本来のたてまえ上不健全な経営をしなければならないことが一つと、いま一つは、水道料金の値上げは非常な社会問題になりますので、これを一年ためた分をまた次の値上げの機会にかぶせて上げていくということは、市長としては非常に苦しい立場に追い込まれるということで、水道は料金値上げの時期が来たら必ず上げないと全市民に影響する大きな問題でございますので、どうしても財政的措置を早く考えてやらなければならぬ、こういうことでございます。 大体以上が概況でございます。
○藤田小委員長 それでは舘林環境衛生局長に対する質疑は次会に譲りまして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十八分散会