地方行政委員会 第54号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/06/09
会議録
○渡海委員長代理 これより会議を開きます。 委員長所用のため、委員長の指名により、暫時私が委員長の職務を行ないます。 警察に関する件について、調査を進めます。 まず、警察官の職務執行に関する問題について質疑の通告がありますので、順次これを許します。川村継義君。
○川村委員 初めに、私の手元に届いております診断書をちょっと見てみたいと思います。 これは昭和三十九年の三月六日の日付になっておりまして、鹿児島市の医療法人敬天会広瀬病院の広瀬理事長の診断書であります。その診断書は、森昭繁という者にかかわる診断書でありますが、病傷名が「頸椎骨折兼頸部脊髄損傷」こういう病名になっております。いま一つの診断書は、三十九年四月二十六日付でありまして、これは同じく森昭繁にかかわる診断書でございますが、鹿児島市の日高病院の日高医師の診断されたものであります。その病名は「頸椎捻挫、頸髄損傷」と書かれておりまして、備考欄に「胸部以下知覚及運動麻痺あり、膀胱直腸障碍あり、重傷である」こうしるされております。いま私が申し上げましたような診断書でございますが、この診断書に書かれております森昭繁という者は、現在首から下は全身麻痺の重傷を受けた状態で、病院で治療いたしております。いまのところ回復の見込みは全くない、絶望的状態で、身体の衰弱は日々に強まっております。これはちょうどいまから三ヵ月余り前に起きました三月三日の事件でありまして、私が申し上げました森君というのが被害者でありますが、加害者は徳之島警察署の伊仙派出所に勤務をいたしております巡査の茶円修一君と思われるのであります。ところが、今日までこの事件は、別に加害者と目される茶円君に対する何らの処置も行なわれておらないのでありまして、その被害者の方が全く泣き寝入りに追い込まれておると見てもいい状態になっておるわけであります。この事件について、問題がいろいろと微妙でありますから、私は本日、その事件の内容、あるいは当局の考え方、警察官の職務行使の権限等についてお尋ねをしたいと思います。 この事件の報告を受けましてまず第一に感ずることは、警察官も人の子でありますし、職務の行使にあたっては、それは間々行き過ぎのこともあるかもしれない。ところが、この事件の各種の報告を見てみると、どうもその警察官の権限行使の行き過ぎ、あやまち、それを当局が隠蔽しようとしておる、あるいは別のことばで申し上げるならば、責任を転嫁しようとしているのではないか、このように受け取れてしかたがないのであります。行き過ぎの権限行使があったならば責任ある態度をとるべきである、あるいは、その償いをすることこそが正しいやり方ではないかと思うのでありますけれども、本件についてはどうも逆の動きがありまして、三ヵ月を過ぎた今日でも、この被害者であります森昭繁君が全く重傷の状態でありながらも、泣き寝入りになっている、こういうことであります。これが私がまず本件の報告に接して現在持っております第一の印象でありますが、以下、先ほど申し上げました二、三の問題点についてお聞きをしてみたいと思います。 そこで、この事件について、当局には事件の報告が来ておると思いますけれど、皆さん方が受けておられる報告に基づいて、事件の概要の御説明をまずお願いしたいと思います。
○大津政府委員 ただいま御質問がありました件でございますが、三月三日の夜でございますけれども、伊仙町の役場の建設課に勤務をしておる富永という人のうちで、子供の節句祝いのために、ただいまお話のございました森昭繁を含む役場それから農協職員等十二名を自宅に招きまして、五時半ごろから酒宴を始めておったということでございます。茶円巡査は、この富永のちょうど隣のうちに住んでおるということでございますが、当日は管区内の一斉の交通取り締まりのこともございまして、午後七時前ごろから交通取り締まりに出かけまして、勤務を終えて、十時過ぎに西縄駐在所の重信巡査の運転します単車のうしろに乗りまして帰ってまいりましたが、富永方の前方の道路上で、酒宴を開いておりました森それからその他の昇、寿山、福島、岡村、福岡、この六名の者が入り乱れてけんかをしておる、こういう状況を見つけましたので、中に割って入りましてこれを引き離そうとしたわけでございますが、そのときの状況は、森が道路の北側におりまして、寿山と昇が相対して向かって互いにつかみ合っておるというようなことでございまして、茶円巡査がやめないかということで警告をしてみましたが、離れようとしないので、中に入って、お祝いに呼ばれてこれはどういうことだということを言いながらこれを制止したところが、森は、巡査のばかやろうというようなことを言いまして、両手で巡査の前えりをつかんでまいりましたので、二、三歩道路の中央寄りに引っぱった。それでもなお放さないので、森の左肩を右手で、それから左手で右足を握って足をかけるようにしたのでありますが、重信巡査が森をうしろからかかえたというようなことでありましたので、森がしりもちをついたというようなことでございます。続いて、森がすわった姿勢で茶円巡査の足のあたりをつかんできまして、それから寿山が茶円巡査の両腕の上から抱きついてきたというので、それを突き放した。そんなことをしておりますうちに、福島らが、いきり立った森をなだめましてうちへ連れて帰ってきた。この際岡村が森に睾丸をけられるというようなこともありました。森は友人の福島に連れられまして帰宅の途中に、富永方から約二百メートル行ったところで福島を振り切って、巡査を殺すのだと言いながら戻ってまいりまして、富永方の六畳の間に上がり込みまして、今度は富永と口論を始めたというようなことでございます。富永は危険が発生するのではないかと感じまして、台所にありましたほうちょうとか玄関先ののこぎり、金づち、こういうようなものを押し入れへ隠しまして、妻のきみ子、それから妹の節子、これは生後四ヶ月の乳児を抱いておったわけでございますが、これは十時四十分ごろ外に出まして、隣におります茶円巡査にちょっと来てもらいたいということであったのでございます。茶円巡査は、寝ようということで上着を脱いでおったのでございますが、そういう訴えがございましたので、富永方へ参りまして様子を見ましたところが、森がベニヤ板でつくりました応接台をたたいて穴をあけておる。これをさらにひっくり返すというような気配がございましたので、やめないかと言いながら、左手で森の腹のあたりを二、三回たたいて制止をしましたが、 〔渡海委員長代理退席、永田委員長代理着席〕 なお、森は向かってきたということで、森のうしろえりをつかんで、左の手ではバンドとズボンを一緒につかみまして、少し持ち上げるような形で引きずるようにして、人のいないすいているほうの右のうしろのほうの畳の上にこれを引き出すということをいたしました。ところが森は、もうしないから休ましてくれ、こういうことで休みましたので、茶円巡査は十一時四十分ごろに家に帰ったということでございます。森は午前零時三十分ころになりまして痛みを訴えたということで、富永が町立の診療所に連れていきましたところが、頸推すべり症というようなことでございまして、翌五日には空路で鹿児島の病院にこれを移した、こういうのがそのときの事情でございまして、こういう報告が参っております。
○川村委員 ところがこの問題につきましては、一般の世論もあるいはそのとき居合わせた者も、いまお話しのよな点を全部承認をしておるわけではないのであります。直ちに町長からもあるいは町議会の議長からもそれらのてんまつの説明を求めておりますけれども、それにも警察当局が何ら回答をしておらぬ。回答の必要なし、こういう態度をとっておる。なおこの点につきましては、新聞報道の記事を見ても、あるいは現地からのそれらの報告書を読んでも、公務執行だ、こういう解釈で、全く被害者と目される森氏の一方的落ち度である。 〔永田委員長代理退席、委員長着 席〕 茶円巡査にはそこに何らの落ち度がなかった、こういう見解で押し通しているようでありますが、公務執行であった、そういう見解が出てまいっておるところの理由あるいは状況は、どういう考え方でそのような態度をとっておられるのか、署当局、警察当局の現地のものの考え方というものをひとつ示していただきたいと思います。
○大津政府委員 茶円巡査は、四日の日には署長にこのことを報告をいたしておりますし、警察本部といたしましても、この事態を知りまして、現地に調森宮を派遣をいたしまして調査をいたしたわけでございます。その結果、この事件につきまして、ただいまお話もございましたが、茶円巡査のとりました行為は、正当な職務行為として警察官職務執行法の第五条による犯罪予防のための制止行為であるということで、業務上過失傷害の罪は構成しない——当時の出席しておりました者その他につきましても調査をいたしました結果、そういう結論を出しまして、構成しないということでございますが、この事案につきましては慎重を期し、また社会の誤解を受けないという意味で検察庁にその判断を仰ぐという意味で、事案は検察庁に、罪とならずという意見はつけでございますけれども、四月の十七日に送致をしておる、こういう状況でございます。
○川村委員 そこで、三ヶ月も前のことで、両者の言い分というものがなかなかその真相がつかめないようでありますけれども、私はいまの経過を聞いて二つのポイントがあるのではないかと思います。その一つは、夜十時過ぎでありますか、いわゆるお客に呼ばれて帰りがけておったところの森そのほか何名かが外の道路上でけんかをしておった、そこに帰ってきたところの茶円巡査とそれから重信巡査、それから重信巡査がこれを制止したところが逆に食ってかかられたので、まあこれをとどめたというこの時点、ここに一つ問題がある。それから、どれだけか時間を過ぎてから、お客を招待いたしました富永氏の家の中において茶円巡査及びその他の者が宴を続けていって、途中で森というのが乱暴をしたからこれを制止した、こう報告しておられる。この時点。ここに二つ問題があるように思います。あなたの報告を聞いておりますと、初めのその街路上の出会いにしましても、いかにも茶円巡査がそのお客に呼ばれた者たちの帰りがけにおけるけんかを仲裁してとめたというように受け取れるのでありますけれども、たまたまその事件に関係しておる諸君の見解を求めてみますと、たとえば寿山君あるいは岡村君、昇君、清水君、こういう諸君が言っておるところの結論あるいは本人が言っている結論はこうであります。この森君と特に口げんかをしたといわれるのは昇君である。二人が帰ろうというので、富永氏のうちから出かけていった。ところがこの被害者と目されるところの森君が、実は単車に乗ってきておったので、単車で帰ろうとした。これはたいへん危険なことである。そこで一緒におりました昇君がとめた。お酒を飲んでいるから単車で帰るとあぶないからやめなさい一この森君は、まあ日ごろ酒の癖があまり、そういいほうではないらしいということであります。森君が、だいじょうふだ、こう言って昇君とそこに口論をした。これを何名かやっぱり近くにおった者が見ておるわけです。これはけんかではなかった。単車で帰る、帰らぬ、あぶない、やめろ、そういうようなまあ争いで、一方のほうは単車に乗せまいとする、一方は酒の勢いで乗って帰ろうとする。ちょうどたまたまそこに二人の巡査がやってこられた。そうしてこれらの諸君の言い分を聞いてみますと、茶円巡査が大きな声で二人をしかりつけ、そうして茶円巡査が森君をなぐった。だから倒れた。倒れたのでそのまま森君が茶円巡査の足にしがみついた。そこでしかられて、引き離されてそばにおりましたところの、これを見ておりました寿山というのが「森さんは茶円巡査の足にしがみつく格好で県道にすわっておりましたので大変なことになったと思い私は茶円巡査にとびついて森さんはだいぶ酔って居りますので何か失礼なことを云ったでしょうがゆるして下さいと茶円巡査にお願いしてその場はそれですみ」云々と、そうして帰ろうと言ってそのままなだめたその寿山氏が実は事件を、そのときのことを言っておるわけであります。そこでなぜいきなり茶円巡査がなぐったのか、つまりこれをいろいろの関係者が判断しておるところでは、方言で、その土地の全く人にはよくわからぬような方言で、単車で帰る、帰らぬというのでやっておるので、けんかと思い違いをしてこれを制止しようとしてなぐったのではないか、こういう関係者の諸君は結論を下しているわけであります。あるいはかねて森君がそう酒癖がよいほうであるといわれておらないから、それを知っておる同郷の茶円巡査が感情にまかせてなぐったのか、そこのところがよくわかりませんけれども、そういうような事件のいきさつが真相のようであります。これを皆さん方の報告のきておるところの中には、どうも警察側で相当粉飾をされたような記述になっておる。この点もう一回ひとつお考えを聞かせていただきたい。
○大津政府委員 私どものほうからは、鹿児島の県警本部にこの事件につきまして問い合わせをいたしまして、県警本部長からこの点につきまして、ただいま御説明申し上げましたような状況の報告が出てまいったわけでございます。したがいまして、何か警察本部がこの報告を粉飾をして、事実あったことを隠蔽をしておるのではないか、こういうふうにおとりのようでございますが、いままで県警本部でもこの場に出席をしておった者にも全部当たりまして調査をし、総合的に判断をして出した結論を報告した、そのように言うておりますので、私どもは受けておりまする報告が正しいもの、かように考えておる次第でございます。
○川村委員 皆さん方の報告は県警本部からの報告でありますので、それがどう違っておるか、あるいは粉飾されておるかをここで皆さん方のほうでもつかまえることは、それはおそらく困難だと思います。 もう一点は次の、家の中で起こった事件であります。つまりそのときの事件の調査、あるいは関係者のこういう証言、こういうものを読んでみますと、この森君は一応道路上においてすわり込んでおったが、やがて別の友人が同じ方向に帰るので一緒に連れて帰っております。ところが、まだうちに行き着かないうちに引き返してきて、この富永というお客に招いてくれた人のうちに再び入り込んでおるわけであります。そのときに茶円巡査あるいはその他お手伝いさんと自宅の方々数名がおられたようであります。名前は一々わかっておりますが申し上げません。で、そのときになぜ森氏が帰っていったかというと、関係者の話では、富永宅に引き返してから巡査のやろうがとか、告訴してやる一まあ酒を飲んで酔うておる上ではありますけれども、そういうことを言っておるということは、道路上における事件を根に持って、森氏がその家の中に入り込んだり、そういう興奮をしておったに違いない、それは察せられるわけであります。ところが、先ほどあなたの報告にもありましたように、お杯でテーブルをたたいたり、あるいは何かそういうような器物を破損するような行為があったので、そばにいた茶円巡査が初めに右手で首のところをたたいておるようであります。そうして左手で森氏の横腹をたたいておるようであります。さらには右手で森氏の首をつかみ、左手でわき腹をたたいて、そのまま腰をつかまえるようなかっこうでうしろのほうに投げ飛ばしております。これはもうどの諸君の言っておることも大体一致をしておるわけであります。これがどうもこの重症を起こした一番原因になっておるのではないかと思われます。茶円巡査という人はどういう性格の人であるか、もちろん私つまびらかにいたしませんけれども、柔道も相当に強い、から手の名手だそうであります。それはお聞きになっておりますか。
○大津政府委員 茶円巡査は、柔道、から手も初段ということでございます。
○川村委員 から手の初段ということになりますと、私詳しくは存じませんが、何か登録をしておく規則になっておるそうでありますが、その辺のところおわかりでしたらちょっと……。
○大津政府委員 登録しておるかどうかは、ちょっとわかりませんです。
○川村委員 それもひとつ調べておいていただきたいと思います。 そこで後ほど、証拠保全の申し立てに、その申し立ての代理人となられた弁護士の上申書によります診断、医者の鑑定、そういうものを書かれた文書の中に「申立人」つまり森君であります、「申立人は目下膀胱はゴム管を使用して排出し、直腸排便は注射及び高圧洗腸にて目的を達成している有様で、腰部その他に床擦を生じ、横向きに寝かしてあり、被害後三ヶ月が病状の山である由日高医師も申している。」これはお医者の診察を森申立人にかわった弁護士の村田という申し立て代理人の上申書の意見の一句であります。こういうような状況が出ておるということは、これは酒を飲んだからだけで出てくるとは思われない。ただ人が乱暴やめなさいと言って制止をする、やめさせる、そういうことでこういう状態が出てくるとは思われない。そうなると、この事件があってその夜すでに森氏は首が痛いと言って非常に痛みを訴えておる、あるいはからだのどこが痛いというようなことで痛みを訴えておる。だから夜中に富永という人がお医者に連れていっている。そうなると、これは茶円巡査がやったところの行動、それによる以外にはないと言わざるを得ないと思いますが、皆さん方はそう思いませんか。原因はほかにあるとお考えでありますか、ちょっとお聞かせいただきたい。
○大津政府委員 ただいまお話しがございましたが、茶円巡査がそういう制止行為をやったということによって頸髄損傷、そういうものが起こったかどうか、これは医師の診断がその茶円巡査の行為に基因するという結論が出ておるとは聞いておらないのでございますが、レントゲン写真を見てどういう診断を医師が下すかという点があるわけでございまして、警察のほうからこの広瀬病院の副院長の小野氏にお尋ねをしましたところでは、この種のけがは頸部に直接の打撃を与えたことに基因することが多いが、それも一概には言えない、レントゲン写真のみでは打撃の大きさ及び程度を判断することはできないというようなお話しがあるわけでございまして、その疑いがあると思うのでございますが、それによって、茶円巡査の行為によってそうなったということが、医師の診断の直接の結論としては出ておらないということでございます。
○川村委員 ちょっといまのおことばは私受け取りかねるわけです。そうしましたら、お酒を飲んだからといってこういう病体になる、重体になる結果は出てこない、それはそうでしょう。茶円巡査がその加害者でない、茶円巡査が首をたたいた、ひばらを突いた、投げ飛ばした、そういうことが原因でないなら、加害者は一体だれですか。
○江口(俊)政府委員 私もこの事件について当議会で御質問があるということから、どういう事件であるかということを知ったので、現在においてそう詳しいものはございませんし、私の受けておりまする感触からしますれば、茶円巡査の行動が、正規な警察官としての正当な行為であるという点について、警察本部のほうでもそういう意見を持っているということだけでありまして、茶円巡査の行動が森という被害者の病気について、直接の原因であるとかないとかいうようなことは争っておりません。それは常識的に、それが直接か間接かは別として、重大な原因であろうということは十分想像されるのでございまして、そういう意味におきましてこの事件を刑事事件としては、最後の判断は自分たちとしては正当な行為だと思うけれども、検察庁としての判断にまかせるということで、調べました一件書類をつけてお送りしたような次第でございまするし、さらに証拠保全のために、森氏からの要求によって近く鹿児島におきまして事の真相について、本人及び警察本部の責任者が出向きまして、公の場においてその事実を十分明らかにするということになっておるのでございます。私先ほどから聞いておりますと、どこまでも警察が、あの首が変になったのは茶円の行為によるものではないというような逃げ方をしておるというような気持ちは、私はないと思います。制止の方法が度を越しておったかどうかという点にかかるだろうと思うのです。やはり路上でけんかをしていると思えば、何らかの制止はやらなけたばならぬ。それから隣のうちから、いま殺すといってあばれているが、こわくてしょうがないからということであれば、行ってしずめなければならぬ、これは当然のことだと思います。 ただ私先ほどから聞いておって、重大な点について川村委員のお調べになっておることと、われわれが報告を受けておる点に差異がございまするのは、二番目の接触時期において、茶円巡査自身も富永氏方においてほかの人と一緒になっておるところに、森という人が入ってきてあばれたというようなお話でございますが、これは私たちの受けておる報告はそうじゃございませんで、富永氏の奥さんから隣におる茶円巡査に対して、いまこれこれだから刃物なんかも片づけて用心しておるところだということで出向いたというふうに聞いておりますが、そういう点が事実がくずれてまいりますと、私たちがだまされているということになるのでありまして、これは厳重に私たち自身としても調べなければならぬことだ、こう考えております。 しかし、いずれにしましても、警察全体の立場として申し上げますれば、警察の職務がかりに正当な行為でございましても、その結果森氏が現在非常に重体であるような状態にあるということにつきましては、まことにお気の毒だという気持は十分持っております。
○川村委員 長官のお話で一つの道筋は明らかでありますが、初めお話のあったように、これはすべて茶円巡査の行動に起因するものではない、こういうことになるならば、これは加害者というものがどこかにおるはずなんです。そうすると、その加害者を皆さん方が見つけるということも当然の職務だと思います。ところがそういう手は打たれておらない。現実に本人は先ほど申し上げるように、また御存じのように、全くこれはからだのかなわないような重体におちいっておる。しかもその障害がみな首をたたくか、あるいはわき腹を突くか、こういうような原因によって生じた病状である。これはしろうとが考えてもそう思わざるを得ない病状であるというならば、これは茶円巡査のその日の行動、やり方というものが、やはりそうなされたのではないか。いま長官のことばに出てまいりましたように、かりに茶円巡査が公務執行としてやったとしても、そこには私は行き過ぎというものがやはり存在するのではないか、こういうことを考えるわけであります。 そこで、その状況の判断の一つの問題として、いま長官も言われたように、富永の奥さんが茶円巡査を呼びに行ったので、茶円巡査がやってきた、こういう一つの報告もございます。これは富永氏はそういうような事情を述べております。ところがほかの人たちはその点につきましては、私の手元に集められたところのこれによっては、茶円巡査は相当前からそこに来ておって、森氏が入ってきて、たたいたりあるいは器物を押しのけたり、そういうことをしたときに、やめないか、お前帰れというようなこと等を言っていることも聞いております。そのあとで投げ飛ばしたというようなことが行なわれておりまして、そこには長官が言われるように、ずいぶん事実の食い違いがある。これは非常に重大な一つの問題となるかぎだと思いますから、もう少し正確に調査をしていただかなければ、これはお客さんに呼んだ富永氏のことばだけでは私はそのまま受け取れないと思います。特に茶円巡査は、富永氏のすぐ同じ棟続きの家に住んでおるのだそうであります。夕飯などは富永氏宅で食べておるそうであります。そういう間柄の警官でありますから、その点は配慮をして十分ひとつ真相を調べていただく必要がある、こう私は思うのであります。 あとにも質疑をする用意がございますから、次に進めてまいりますけれども、茶円巡査という人は、年も若い、ずいぶん元気のある巡査だと思いますけれども、どういう性格というか、人柄ですか、これは皆さんお聞きになっておりますか。
○江口(俊)政府委員 抽象的な答弁になりますが、昨日そういう問い合わせをいたしました際の県の返事では、この事件が起きてからは、茶円巡査というのは若くてなかなか乱暴者だというような——ことばはそうでもございませんけれども、人気は悪い。しかし、この事件が起こる前までの茶円巡査というものは、近所の子供というか、管内の子供たちに柔道を教えるとかなんとかで、非常に親しまれておったということを聞いております。だから、この事件の前後によって町の評価が違うわけでございまするから、本質的にどういう人間であるかということはちょっと片方にきめかねると思います。しかしいずれにしても、二十四才であって、柔剣道、から手初段というようなところでありますれば、やや職務の執行というようなことについては、年取った者との間には多少の差が現実には出てくることもあり得るかと思うのであります。
○川村委員 そういう点は、かえって人の人格を傷つけてはいけませんから、とやかく申し上げませんが、同じ日の昼間に、明石鍋太郎というのが茶円巡査からたいへんなぐられております。これは皆さん方お聞きになっておりますか。
○江口(俊)政府委員 その日は御指摘のように三月三日、私奄美大島の風習は知りませんけれども、節句だというので、富永さんのところでも飲んだようであって、よくいろいろな人が飲んで警察の事故も多かったようであります。そのうちの一つに、いまおっしゃった名前の人は、ハブをとることを仕事としている人だろうと思いますが、それが、派出所のそばにとったハブを置いておったところがなくなったということで、再び帰ってきて巡査が隠したんだろう、とったんだろうということで食ってかかった。そして、そんなばかなことがあるかという問答をして、これも議論の分かれるところでしょうけれども、その酔っぱらいのヘビとりかからんできたものだから、それを払いのけた、その行為についてさらに向かってきたので、これは公務執行妨害罪として、つかまえてはおりませんけれども、書類で送検しているというようなことを聞いております。
○川村委員 いまお話しのそのとおりの事件が報告されておるわけであります。昼間に明石鍋太郎というのが一これはヘビとりを職業にしているのだそうですけれども、これがいま長官が言われたような一つの口実で実はなぐられた。警官側が言っておりますのは、あなたがいま言われたとおりのようであります。ところが、これは昼前でありまして、役場の旧庁舎前の県道で起きた事件でありますから、たくさんの人が見ておる。どうもいま長官がお述べになったようなそういう内容と、茶円巡査が明石氏をいじめた行動とは違っておるようであります。これは多くの人がそれを見て証明をしております。明石という男がどういう性格の男か、あるいは朝からお酒だけ飲んでうろついておるような男かどうか存じませんけれども、いずれにしても、お酒を飲んで少し酔ったからといって、公衆の面前で力にまかせてたたく、あるいはける、そういうような行動は許されないと思うのであります。こういう問題が昼間も起きておるから、この茶円という若い警官はどういう性格の警官であろうかと私は実はお聞きをしたのであります。こういう事件がありますから、節句に呼ばれた森氏の被害事件も、連想をしてこれは全く茶円氏に無実のものではない、こう推測をせざるを得ないと一応考えられるわけであります。 そこで人権擁護局の局長にお尋ねをしておきたいと思いますが、実はあなたのほうに人権擁護問題として連絡が入っておるかどうか知りませんが、西千石町の人権擁護の委員から法務省の支所ですか、そちらのほうにこの問題を提起をしておる、ところが受け付けておりませんね。これはどうしたわけですか。その辺のいきさつをちょっと話していただけませんか。
○鈴木(信)政府委員 ただいまの御指摘の事件につきましては、四月三日付で鹿児島地方法務局長から森昭繁を被害者とする警察官の人権侵犯事件として受理したという報告を受けております。そうしてその後、その内容に基づきまして現在調査を進めている、そういう段階になっております。
○川村委員 実は事件が起きてから幾たびかこのことを申請をしておる。ところがみなそれを受け付けないで静観することにしたからという電報等々が往復され、初めから受け付けていない。四月になって受け付けたということでありますから、これは非常に大きな問題でありますし、皆さん方がこの問題を軽視するということになりますと、一体国民は何によって自分たちの人権を守ったらいいかという目標を見失うわけでございます。受け付けてあれば——拒否された当時のことをもう私申し上げませんけれども、ぜひひとつ取り組んでやっていただくことをお願いをしておかねばなりません。 それから先ほど私ちょっと読みましたように、この森氏のほうから村田という弁護士を申し立て代理人といたしまして、証拠保全の申し立てが出ておるわけでありますけれども、この取り扱いは、その後どういうような進行状況になっておるか。先ほど長官のことばには、近いうちにこれが取り扱いされるようなお話も出ておりましたが、皆さん方のほうでおわかりでしたらお知らせいただきたい。
○鈴木(信)政府委員 証拠保全の申し立てといいますから、おそらく刑事訴訟法に基づくものだろうと思われますが、そういたしますと、これは裁判所の問題でありまして、私ども現在のところそこまでつまびらかにいたしておりません。
○川村委員 私のほうからまだお聞きしなければならぬことがありますけれども、最後に警察のほうにまたお尋ねをしておきますが、非常に病気が重いということであります。これは命を取りとめても、もうおそらく再起不能でありましょう。完全なからだにはならぬと思います。へたをすると死亡してしまう。こういうことが憂慮されておるわけであります。 そこで、長官にお尋ねしますけれども、警察官職務執行法の条文からいろいろ考えてみても、あるいはこういうような一つの犯罪と見立てたということにして、犯罪を予防する警察官のやり方として、皆さん方のほうの報告は、先ほどからおっしゃっておるとおりに、理の当然のようになっておる。しかし実際はそうではないのではないかと疑われるいろいろな報告がわれわれのほうにはきておる。ここでこの問題のけじめをつけることは、実際問題として非常にむずかしいことかもしれませんが、いずれにせよ、茶円巡査があの場所でああいう行動をとったということは、こればそのまま見過ごすことのできない大きなあやまちを警察官としてはやっておるのではないか、こう考えるわけでありますが、長官のお考えをいま一度聞かしていただきたい。
○江口(俊)政府委員 お答えいたします。今回の茶円巡査の行為のみならず、警察の犯罪の予防ないしは制圧の手段というものは、守るべき一つの公益と、それからそれによって侵されるところの人権といいますか、相手方の被害というものとは、常に比例の原則によって判断をされなくてはいかぬのでありまして、どんなささいなことを予防するためにでも、どんな大きな犠牲を払ってもいいというものではもちろんございません。それで先ほど来議論になっておる事実関係が、茶円巡査がそうした行動に出るだけのものであったかどうかというのは、事実が違ってくればおのずから私は判断も違ってくるものだと考えますので、先ほど来申し上げておりますように、この事件は、警察の立場というものは、現在においては茶円巡査の行動は、警察官としてその結果のいかんということは別として、やらにゃならぬ立場にありますけれども、さらにそれは検察庁における判断なり、あるいは裁判所における判断というものが残っておりますから、その結果のいかんによりましては、また私たちとしても処置すべき点は残っておろうか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○川村委員 人権擁護局長にお尋ねをしておきますが、事件の大体の筋道というのは、いまのやりとりの中でお聞きのとおりであります。そこで実際問題としては、なかなかここで黒白を決することのできない内容がまだ含まれておる。しかし、こういういきさつをとっているわけでありますが、これは本人にとってはまことに大きな問題であります。こういうような公務員によって、もしもこういう人権がそこなわれるということになると、これは申し上げるまでもなく、国家賠償法等によってその償いを求めることができると思います。この事件で国家賠償法等によって償いを求めることができるという条件は、何と何と何によって生まれてくるのでございましょう。お考えをちょっと聞かせておいていただきたい。
○鈴木(信)政府委員 ただいま御指摘の事件、これは本人にとりましては非常に重大な問題でありまして、ただいまお示しのように、もしこれが警察官の職務執行に関して、しかも本人の故意または過失によって生じたものであるというふうな認定ができるといたしますと、まさに国家賠償法第一条の問題でありまして、国はよって生じた損害を賠償する義務がある、あるいは警察官の身分によりましては、地方自治団体ということになるかと思いますが、いずれにしても損害を賠償する義務が生ずるもの、このように思うのでございます。 ついでになって恐縮でありますが、もしその場合に、本人に、あるいは本人の相続人に訴訟を起こす資力がないという場合ですと、これはいわゆる法律扶助の問題といたしまして、鹿児島ですと鹿児島に法律扶助協会の支部があるはずでございますが、そこで一時その訴訟費用等を立てかえまして、訴訟の遂行をさせる、こういう制度になっておりますから、念のためにこれはっけ加えておきます。
○川村委員 わかりました。それで、私がまだ質問の足らない問題等につきましては、あとで他の委員から質問いたしますから、私、これで終わります。
○森田委員長 川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 私は鹿児島県選出でありますから、状況等については相当よく聞いておりますし、また三月なり四月なりに行なわれた県議会における県警本部との応答につきましても、地元県会議員から報告を受けておりますので、おおよその事情については知っておるつもりであります。そういう観点から、なるべくただいまの川村委員の質問に重複をしないような形でお尋ねをしたいと思いますが、しかし、念のために御質問いたしてまいりますので、あるいは重複をいたすかもわかりませんが、その点はお許しいただきたいと思います。 そこで、事件の起きました富永宅の問題でありますが、富永自身が、すでに三月の末に伊仙町役場を依願退職いたしまして、鹿児島県の土地改良協会の中にある機械公団に勤務しておることを御存じであるかどうか、お尋ねしたいと思います。
○大津政府委員 鹿児島県からの報告でそういうことを聞いております。
○川崎(寛)委員 なおその当日蛇皮線をひいておりました、手伝いにまいっておりました女中の山下ふみ、すぐ行方不明になり、われわれのほうで調べました結果、名瀬におったらしいのでありますが、それからさらに鹿児島市内にまいりまして、現在鹿児島の易居町にあります江戸長という料理屋につとめておるそうでありますが、その事実を知っておりますか。
○大津政府委員 その報告は受けておりません。
○川崎(寛)委員 三月四日に、警察署から見舞い金がまいっております。徳之島本署勤務の木葉巡査が見舞い金二千円を持ってまいったそうでありますが、その事実を御存じでありますか。
○大津政府委員 これは問い合わせしました結果、そういうことがあったと聞いております。
○川崎(寛)委員 警察官職務執行法五条に基づく正当な行為を警察官がやった場合に、その事件のあと、見舞い金を持っていったというのはどういうことでありますか。
○大津政府委員 これは職務執行をしたとかどうとかいうことではなしに、ほんとうにお見舞いの気持ちで持っていった、こういうことであります。
○川崎(寛)委員 すなおには受け取れないのでありますけれども、お見舞い金として持っていったということになりますと、つまり茶円巡査がやった行為で重傷を受けて半身不随になっておる、その点を認めるわけでありますか。
○大津政府委員 茶円巡査が行為の制止をやった、そしてそのあとそういう事態になったということから、茶円巡査もこの問題について全然無関係であるということは言えないと思うのでございまして、そういう意味で茶円巡査がやった行為によって頸髄損傷になったかどうかという結論の問題は別といたしまして、茶円巡査もその問題に関係がある、こういうことであると思います。
○川崎(寛)委員 家主である富永の状況説明書を読んでみますと、富永自身は茶円巡査がやったのだ、そして首を折り、腹を突っついたということをはっきり言明をしておるのでありますけれども、その点を警察のほうでは富永自身から調べられたことがありますかどうですか。
○大津政府委員 そういうことは聞いておりません。
○川崎(寛)委員 そこで、先ほど川村委員から状況の報告がたいへんおかしいということを指摘されておるわけでありますけれども、その点は富永が茶円巡査を呼んだとかあるいはどうしたとか、そういうことを抜きにいたしましても、茶円巡査自身が森昭繁さんの首を折り、さらに腹を突っついた、そのことは、日高病院の診断書がありますが、その診断書には頸椎捻挫と頸髄損傷、さらに先ほど川村委員も言われましたように膀胱、直腸障害あり、こういうことになっておりますが、そのことは、首を折ってさらにから手で腹を突っついて膀胱と直腸障害を起こしておるわけでありますけれども、茶円巡査がやったということが富永の証言からいたしましても状況説明からいたしましても一致する、こういうふうに私たちは思うのでありますけれども、その点どう判断をされますか。
○大津政府委員 先ほど来申し上げておるとおりでございまして、茶円巡査が首を打ったとか、あるいはから手を用いて首を打ったので損傷を来たしたというようなことは私どもの報告では受けておりませんので、その点は何ともお答えいたしかねます。
○川崎(寛)委員 県警本部からの報告でありますから、それ以上追及いたしてみましても何とも追及のしょうがないと思うのでありますけれども、私たちはそういう意味では県警本部からの報告というものがきわめて不正確であり、事実にもとっておる、こういうふうにわれわれとしては結論づけざるを得ないと思いますが、その点は先ほど長官が言われましたように現地において本人なりあるいは県警本部なり立ち会いの上でやられる、こういうことでありますので、厳密にやられて、的確なそして正しい結論が出されることを期待をいたしたいと思うのであります。 そこで、さらにお尋ねいたしたいと思いますことは、この日高病院なりあるいは広瀬病院なりの診断からいたしますと、ほとんど半身不随で、今後人間としてまともな社会生活もできない廃人になったわけであります。そこで、警察官職務執行法の第五条についてお尋ねをいたしたいと思いますが、それをお尋ねする前に、もう一つお尋ねしたいのでありますが、けがをさせた事件は路上で起きたのか富永の家で起きたのか、この点をお尋ねしたいと思います。
○大津政府委員 事件と申しますのは二回あったわけでございまして、一回は先ほどのように路上で、富永宅に来ておりました森を含む数名がけんかをしておるという状況で、その中へ割って入ったということが一回ございます。それから後、富永の家におきまして、呼びに来たので制止のために行った、この二回あるわけであります。
○川崎(寛)委員 それでは、頸椎を捻捻挫し、頸髄を損傷し、直腸なり膀胱なりに被害を受けたそのことは、どこで受けたと判断をされますか。
○大津政府委員 どこで受けたという判断は、ちょっと私にはわかりませんけれども、直腸の関係につきましても、あるいは頸椎の問題にいたしましても、むしろ最初の路上に起きました場合においては、本人が一たん自分の家のほうへ帰りかけて、それからまた戻ってきているというような状況からいいまして、そのときにひどい状況であればそういうことができるかどうかということもございますので、そのほうよりは、むしろあとのほうが関係がありそうな気はいたすのでありますけれども、ちょっとその辺は私には正確にはわからないのであります。
○川崎(寛)委員 森本人あるいは富永氏の状況説明、そういうものからいたしますと、あとのほうになるわけでありますが、あとのほうの、つまり制止に入ったときに首を折られ、直腸障害を受けた、こういうふうに私たちは判断をいたします。その点については、きわめて不的確な報告を受けておりますので、その点は明確にしていただきたいと思いますが、その点が一点であります。 そういたしますと、警察官職務執行法の第五条は、「犯罪がまさに行われようとするのを認めたときは、その予防のため関係者に必要な警告を発し、」ということになりますが、この点は関係がないと思います。そこで、「その行為により人の生命若しくば身体に危険が及び、又は財産に重大な損害を受ける虞があって、急を要する場合においては、その行為を制止することができる。」こういうふうに第五条はなっておるわけでありますが、この場合、その生命もしくは身体に危険が及んだ状況がどこにあったのか、それから財産にどのような、重大な損害を受けるおそれがあったのか、その点を御説明願いたいと思います。
○大津政府委員 警職法五条に関することでございますが、先ほど御説明申し上げましたように、森が富永宅へ戻ってまいりまして、大きな声でわめいて、巡査を殺すというようなことも言ったり、富永邸におきましても、ほうちょうとかあるいは金づちとか、いろいろそういうものが置いてあっては危険だという状況で、そういうものを隠したというような状況がございますし、それから応接台の上に置いてあるものをほうり投げたり、あるいは応接台そのものをひっくりかえしてやる、そういう暴行、しかもそこに小さい子供を抱いた女の人もいる、そういうような状況からいいまして、暴行傷害あるいは器物損壊、こういうことが行なわれるような状況になっておった、こういうことではないかと考えるわけであります。
○川崎(寛)委員 酒の座が乱れた場合には、往々にしてあり得る状況でありますけれども、そういう状況の場合を非常に拡大解釈をいたしまして、警察官は首を折ったりあるいは直腸に障害を与えるような、から手で半身不随にする、そういうことが正当な行為として許されるのかどうか。つまり、その点については、まず状況の判断について、先ほど御答弁ではその点が明確になっておりませんので、非常にむずかしい点でありますけれども、この場合、警察官自身が正当行為としてやった、もし茶円巡査が手を加えたのか、頸椎なりあるいは頸髄なりの損傷、さらには直腸なり膀胱なりの障害というものが、制止に入ったそのときの行為のために起きたのか、こういうことになるとするならば、その行為は警察官職務執行の正当な行為の範囲に入るのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○大津政府委員 先ほど長官からもお話がございましたが、要するに警察比例の原則に従いまして、その事態においてはどの限度において職務執行として警察官が実力を行使することが適当なのかという問題になってくると思うのでございます。制止行為としましては、それはうしろから羽がい締めをすることもありましょうし、場合によっては突き飛ばすぐらいのことをやったり、もし凶器を持っておれば、これを撃ち落とすということさえ制止としてはしなければならないこともあるのでございまして、もっぱらその現場におけるところの状況によって判断する以外にないのではないかと思います。
○川崎(寛)委員 その点は先ほども長官が答弁をしておりましたように、ハブ取り人が昼間もやられておるわけでありますが、そういうことからいたしますならば、茶円巡査の行動というものには、正当な行為を越えた行き過ぎというものが当然に認められると思うわけであります。いかがでありますか。
○大津政府委員 いままで私ども受けております範囲の事実というものが違っておるというのであれば別でございますけれども、いままで私ども受けております報告では、正当な職務の範囲として行なわれたものである、かように判断しております。
○川崎(寛)委員 そういたしますと、あとその正当な行為であるかどうかということについては、最終的にはどこの機関で結論を出しますか。
○大津政府委員 警察としても、検察庁に書類送致もいたしておりますし、検察庁がこの事件を起訴にするのかしないのかという判断の問題もありますし、さらに裁判になりました場合におきましては、公判におきましてその点が明確になる、かように考えるわけでございます。
○川崎(寛)委員 私は以上で終わります。
○森田委員長 松井誠君。
○松井(誠)委員 二人の同僚委員からいろいろお尋ねがありましたので、私は簡単にお尋ねをいたしておきたいと思いますが、長官に最初お伺いをいたしたいと思います。 私は、率直に言って、この事件が起きたあとの地元の警察なりあるいは県警なりの善後措置というものに、どうも納得がいかない。これは具体的な事実がどうかということよりも、そういう事実の解明をめぐってのやり方というものが納得がいかない。一番大きな点は、この問題ではおそらくは公務執行かどうかということが問題ではなくて、この重大な傷害を起こした原因がどこにあるかということの究明が一番大事だと思う。ところが、県警なんかがとった態度は、もっぱらこれが公務執行であったかどうか、つまり警察はいかにして責任をのがれるかという点に重点を置いておる。そうでなくして、この一人の人間が死ぬか生きるかという、その傷害を与えた原因は、一体どこにあったかということを究明するのが警察の最大の任務だと思う。ところが、どうも重点はそういうところに置かれないで、いろいろな警察からの報告をお受けになっておるようですけれども、その報告を聞いてもそういう感じがする。われわれが地元の警察の動きをいろいろ報告を受けた限りでも、やはりそういう感じがする。ですから、具体的な事実についてはあとでお伺いをしますけれども、そういう考え方、そういう県警なり地元の警察の姿勢というものについての不満をお持ちにならないか、その点を最初にお尋ねしたい。
○江口(俊)政府委員 おっしゃるとおり、やったことが正しいかどうかということの前に、被害が起これば、その被害の救済というのはやるのが当然のことでございますから、そのことについて、警察がどれだけタッチしたかというのは私もいまは存じませんけれども、その晩病院に入れたというときには、いままでの報告では、茶円巡査自身は帰って寝ておりますから知らない、しかし翌日飛行機で鹿児島に送ったというような場合には、警察がどのくらいタッチしたかというようなことは調べてみないとわかりませんが、私の想像では、そういうことであればやはり警察も一生懸命になったんじゃないかと思います。しかしこれはわかりません。 それから警察が茶円巡査の行動そのものを正当な行為であるかどうかということをまず気にかけたというのは、これまたやはり被害者の救済と並んで、警察としてはどうしてもそういうことは必要でございまして、これは当然なことだろうと思います。
○松井(誠)委員 この事件の焦点は、あくまでも傷害の原因はだれが与えたかということにあると思う。その点については、捜査の結果の現在の判断ということはどういうことですか。
○江口(俊)政府委員 常識的には、路上及び富永氏宅屋内における二度の接触というものが直接の原因だろうというふうには考えますけれども、これも先ほど保安局長からお答えしましたとおり、専門的にはお医者にもかかっておることでございますから、そういうところから結論が出るものだと考えます。
○松井(誠)委員 そうしますと、その傷害の結果についてはだれが犯人か、だれがその原因を与えたかということについては現在まだ捜査中だ、結論が出てない、こういうことですか。
○江口(俊)政府委員 常識的な結論はもちろん出ておりますが、これが法律上の争いになっている現在でございますから、最終的な結論は証拠保全等の措置が終わりまして、そして公平な場においていずれ出るものだというふうに考えております。
○松井(誠)委員 いま国家賠償法に基づく訴訟の準備として証拠保全の手続かとられておる、しかしそのことがあるからといって、警察がこの原因の究明に特に神経質にならなければならぬという理由は全然ないわけです。この傷害がもし犯罪の結果だということになれば、国家賠償の責任があろうとなかろうと、その究明をしなければならぬ。ですからその究明を現在やっておる、それは常識的には一応はわかるけれども、法律的な判断はできないという理屈はない。むしろ法律的な責任がどこにあるかという判断をして、警察としては刑事事件であるかないかをきめるわけでしょう。それはやってないのですか。
○江口(俊)政府委員 その方面になりますと、一応の調べをして、現在検察庁に書類を送ってその判断を仰いでおる現状でございます。
○松井(誠)委員 そうなりますと、検察庁に書類を送検した。それによる傷害の加害者というのは不明だということで送検したのですか。
○江口(俊)政府委員 私としては、お医者の結論を得る前でございますから、茶円巡査の行為はこれこれであった、それと関連して森という人はこれこれの状態にある、だからこれが茶円巡査について業務上の過失傷害になるかならぬかという点については、警察の見解としてはならないと思うけれども、それは検察の段階において公平に考えてくれ、こういう意味合いでございます。
○松井(誠)委員 過失傷害になるかどうかということをきめる前に、その傷害がどういう原因で起こったかということをきめなければならぬわけですね。いまの長官の御答弁は非常に遠回しですけれども、ざっくばらんに言えば、こういうことですか。つまりその当時、森はこういう傷害を受けた、そのことは間違いない、そして巡査がこういう行動をしたということも間違いない、その行動と傷害の結果との間に因果関係は、いわば常識的にはある、しかし医学的な厳密な意味ではまだわからない、という趣旨の意見書ですか。法律的な判断は別としてですよ。
○江口(俊)政府委員 それと過失傷害になるかならぬかのけじめとして、いまのような事実は両方一致するにしても、そういう結果をもたらしたその状況というものが、それに比例するものであったかどうかという判断が最後のけじめになるのじゃなかろうか、私はこう思います。
○松井(誠)委員 だから私のお尋ねをしたいまず前提は、つまり常識的には、茶円巡査の行動がそういう結果を起こしたということ自体は認める。しかしそれが警察の判断では、公務執行の結果なんだから過失傷害にはならないのだという法律的な判断をしておる。法律的な判断のことは別として、そういう原因を与えたのは茶円巡査の行動だということは認めて、その前提で書類を送検したかどうかということを聞いている。そうなんですね。
○江口(俊)政府委員 その因果関係そのものは認めるというふうにはっきり書いているのか、あるいは、認めないということはもちろんないわけですけれども、そういうことを念を入れて書いているかどうかは私存じませんけれども、これは私の想像ですが、常識的にそうであるからこそやはり書類を出している、こういうふうに思います。
○松井(誠)委員 だから私が冒頭に申し上げたように、問題の焦点がずれているのじゃないかという気がするのはそこなのです。つまりだれがこの原因を与えたかということに焦点を置いて捜査をやる、報告をやるのが当然だと思う。ところがそうじやなくて、公務執行であるかどうか、これが警察官に法律的な責任があるかどうかということに重点を置いておるものだから、一番肝心なその因果関係について、どういう意見書をつけたかがはっきりしないというきわめて珍妙な報告になってくるわけです。いまの長官の答弁でわかったことは、少なくとも長官の想像では、これはもう当然だと思うけれども、傷害の結果は茶円巡査の行動にあるということを前提にした意見書だと思うのです。一応そうだという、これは想像ですけれども、私はそう考えるより以外にはあの晩の全般的な行動からいってないと思うのです。つまり腹の傷というのも、やはりから手の有段者が二、三回たたいたということは県警からの報告自体にもある。それから首筋をたたいたというのは、さっきの県警の報告にはあるいはなかったかもしれませんけれども、少なくとも関係者がほとんど一致をして、茶円巡査が首筋を手でたたいたという報告もある。そうしてさかさに上げたのじゃないけれども、とにかく単なる制止じゃなくて、投げ飛ばしたという行動もある。それ以外にそういう傷害を与えるような原因というものはその当夜にはちょっと考えられない。とすれば、常識的に茶円巡査の行動によるものだということはもうわかると思うのです。そういう場合に、県警は一体どういう態度をとるのがほんとうだろうか。私はその態度のとり方が非常にあいまいで不明朗だと思う。そこまでいって、なおさらこれは業務上の過失傷害じゃないのだといって、罪とならずという意見書をつけるということは私は非常に奇怪しごくだと思うのです。常識的にそうじやありませんか。これはその当時の状況が一体公務執行を必要としたかどうかということも多少問題だと思います。しかし、その点は詳しい事情がわかりませんから省くとしましても、かりに公務執行がそういう点で必要だ、警職法による実力行使が必要だということを前提にしたにしても、しかしあの当夜の行動そのものが、結果論は一応抜いても私は行き過ぎだと思う。投げ飛ばす必要までなかったと思う。いわんや投げ飛ばしてこういう結果が出てきたとすれば、罪とならずという意見をつけることがきわめておかしいのじゃないか、そうお考えになりませんか。いままでいろいろのお話の中で、いろいろ具体的なこまかい事実の食い違いがある。しかし大筋の食い違いはないわけです。その食い違いのない大筋に基づいて判断をされた場合に、必要以上にその警察官の行動というものを弁護をしておる。むしろ検察庁で意見を出す前に、警察で堂々とこれは行き過ぎであったということを認めることが正しかったと思う。そのようにお考えになりませんか、長官は。
○江口(俊)政府委員 こだわるようでありますけれども、事実というものはやはり非常に重要でございまして、そういうことをする必要があったかなかったかというのは、その森という人の行動が議員さん方からおっしゃるような程度であったか、あるいは、私の受けている報告のような状態であったかということで違ってくるものだと思います。ことに私は非常なポイントになる、こう申し上げたのは、二へん目の問題ですけれども、富永さんのところから、たいへんです、すぐ来てくださいといっておっ取り刀でかけつけたような状態の場合と、自分が前からずっと事情を見ておったというような状態の場合とでは非常に違いまするし、私の受けている報告では、奥さんから急報を受けてかけつけたということでございまするから、そういう点がくずれてまいりますれば、私自身としても、私の受けている報告を信用するわけにいかなくなるわけでございまして、やはり私はその辺の、そういう制止をするに必要な程度の状態であったかどうかということが、法律問題としては重要な問題だ、こういまでも考えております。
○松井(誠)委員 私はいまの御答弁に承服できないのです。というのは、何か殺すというようなことをわめいた。しかし殺すということを言ったのは、その家族に危害を与えるような意味で言ったんじゃなくて、警察官を殺すというようにわめいた。それから、そこにあるいろんなものを折ったりたたいたりしたというのも、それもそれほど財産上に重大な障害を与えるというほどの状況ではなかった。しかしかりにこれが警職法五条によって実力行使をしなきゃならぬとしても、少なくとも出てきた障害そのものの結果は非常に重大なわけです。こういう重大な結果をもたらしたということを認めながら、しかもこれが罪とならないという判断は正しいですか。私はそういうことはあり得ないと思う。
○江口(俊)政府委員 予防しようとした犯罪の種類にもより、その程度にもよるわけでございまして、そういう場合に、相手方が被害が非常に強かったということで、直ちに常に罪になるというものじゃもちろんないと私は考えます。
○松井(誠)委員 しかし、本人がたとえばほうちょうなり何なり、凶器を持って振り回しておったわけでもない。通常の酔っぱらいが多少酒くせの悪い泥酔だという程度にすぎなかった。それに対してから手の有段者が腹をたたく、首筋をたたく、そのときに、私はから手のことはよく知りませんけれども、傷害が起きるというそういうことは当然予測をすべきじゃないか。それが故意でないにしても、少なくとも過失であるということはもう明瞭じゃないですか。そういうときに、私は県警なり警察庁なりがやるべきことは、不当にいたずらに警察官をかばうことじゃないと思うのです。こんな明瞭なことさえも罪とならずというようなことでげたを検察庁に預けるというやり方を私は検察庁が是認をするとすれば、これはやはりゆゆしい問題だと思う。われわれは、事実が必ずしも全部明らかになっておりません。しかし大筋は明らかになっておるでしょう。この大筋に基づいて、私は、判断すべき材料はちゃんとある。ですから、これからあと検察庁や裁判所の判断にまかせますという程度のなまぬるい、あるいは微妙な問題ではない、事態はもっと市大だということをお考えになりませんか。くどいようですけれども一……。
○江口(俊)政府委員 私は二へん目の接触が行なわれた場合には、いまにも人殺しでもあるんじゃなかろうかというような雰囲気であったように昨日来感じておるわけでございまして、もちろん故意にけがをさせようとは思わなかったでしょう。茶円巡査自身でも、いまのような結果になるということを予測してやったとも思いません。だからその辺のかね合いは、やはりその場の空気と結果とを第三者に公平に判断してもらったほうがよろしかろう、こういう考え方でございます。
○松井(誠)委員 第三者に公平に判断してもらうという考え方が、私は顧みて他を言うような妙な形になるんじゃないか、むしろ責任をとるべきときには進んで責任をとるという信賞必罰をきちんとやりませんから、往々にしてこういう事件が起きる。いまの長官の理解のしかたですと、その場が非常に殺気立っておって、いまにも身体生命に対する危険が急迫をしているという、そういう状況だと考えておられるようです。そうなりますと、これは具体的な事実の確定が必要になってきますけれども、しかし少なくとも結果として、一人の人間が生死にかかわるという重大な傷害を受けた、そのときに、警察の態度がとことんまでその原因を追及しようじゃないかという気概があったならば、警察がともかく結論を出して送るのがあたりまえだと思う。そのときの実情においてこういう手段はやむを得なかった、あるいはこういう手段は行き過ぎである、どっちにしてもきちんとした結論を出すべきだ。罪とならずという意見を出すということは、先ほどのお話ではありませんが、警察比例の原則によって決して行き過ぎではないんだということを前提にしたと思う。しかし、そういう考え方で必要以上に警察官をかばうというこのことが、実は話がちょっと横道にそれますけれども、いま聞いたんですが、北海道の士別地区警の昭和二十七年の事件ですが、そのときに警察官の取り調べに際して暴行傷害の事件があって、国家賠償法の問題になって、ことしの三月三十一日に警察官の暴行を認めて、国家賠償法に基づく支払いの命令を旭川の裁判所で判決を下したという事件のことを聞きましたけれども、この経過も非常に似ておる。警察は徹頭徹尾、初めから暴行傷害の事実を否認して、国家賠償の問題にまで持ち込んで、九年間にわたる長い裁判の結果、やっと被害者が何がしか金銭的に救われるという状況になった。これも身体が不随になるという、非常に重大な傷害を受けている。しかも法務局ではこれを人権侵犯として認めて、告訴をした。ところが検察庁では不起訴処分にした。その結果が裁判になったという事件です。ですから、捜査当局が捜査官の捜査の過程における職権乱用というものを、不当に弁護するということからこういう事件が絶えないのだと思うのです。私が県警のあり方に不満があるのは、最大の点はその点なんです。 それからもう一つ、たとえばこういうことがあるわけです。この町の町長や議長の名前で、県警に具体的な事実の問い合わせをした。しかも文書で回答を求めた。ところが、県警では回答の必要なしということで回答さえもしない。県の議会で問題になったけれども、回答の必要がないんだという答弁をしておる。非常に高姿勢である。このことも、私はこの県警の態度とこの事件の処理と無関係じゃないと思うのですが、何も警察は悪いんじゃないんだという、頭から高姿勢の考え方がこういう形に出てきているのではないか。地元の町や議長から文書による回答を求められて、返事をする必要がなしという答弁をしておるということ自体、これはお聞きになっておりますか。
○江口(俊)政府委員 そのことについては聞いておりません。
○松井(誠)委員 そういう態度が続くものですから、地元の警察に対する不満、不信というものが高まってきておるわけです。当然やるべきことはやる。地元のそういう要求があれば、答えるべきものがあれば答える。捜査上の秘密というものが特に、あれば別ですが、しかし地元がそれだけの大きな関心を持っておることを、答える必要かないなどという高飛車な態度というものは私はないと思う。しかもそれを県の議会で何度か追及されても、同じ答弁をしているのです。これがやはり私はこの事件の処理のしかたに関連があると思う。 なお、法務省の人権擁護局長に、ちょっとお尋ねをしたいのですが、私もこれをなぜ人権問題として取り上げないのか、非常に不審に思い、不満を持っている。ところがいま聞きますと、四月三日に取り上げることになったそうですから、もう多く言う必要はないようなものですが、正式に取り上げられるようになるまでの過程で、非常にふに落ちないことがある。それは、地元の人権擁護委員から人権侵犯事件としていろいろ連絡をする。ところが、これは当分静観をするんだという電報が来ておるのです。どういう経過でそういうことになったのか。それがまた変更して、やはり取り上げるということになった経過はどういうことなのか、その辺のことはおわかりですか。
○鈴木(信)政府委員 先ほどお答えいたしましたように、ただいままでの報告では、四月三日に申告がありまして、これに基づいて調査を開始した、こういうことになっております。それ以前に地元の人権擁護委員のほうで取り上げようとしたところが、それを取り上げるなと言ったかどうか、そういったことにつきましはまだ何らの報告に接しておりませんので、いまここでお答えする資料は持ち合わせませんが、御指摘によりまして、至急そういうことがあったかどうか、地元に照会して調査をしてみたいと思っております。
○松井(誠)委員 三月九日に地元の人権擁護委員であるところの「フクハラカネマツ」という人に法務局の名瀬支局長から、警官暴行事件は静観する、そのあと申告があったときは連絡すること、こういう電報をよこしておるわけです。地元の人権擁護委員は人権擁護委員というものの能力について疑問を持って、私は人権擁護委員を辞任するという電報を打っておる。そういうように、この事件を取り上げるかどうかという段階ですでにこういう妙なやりとりがある。私はこれが県警からの何がしの連絡があった結果かどうかわかりませんけれども、その善後措置における県警のとった妙な態度というものを考えると、私は、これは勘ぐりかもしれませんが、何か人権擁護として取り上げること自体をためらう原因がそういう県警の態度にもあったのじゃないかという危惧さえ持つわけです。しかし、とにかくそれを取り上げるということになったことは、おくればせながらけっこうですけれども、こういう権力を乱用する人権侵犯というものにこそ、私は人権擁護局というものがほんとうに力をふるう、そういう場所だと思うのです。単に個人対個人で人権侵犯の事件があったというようなことは、もう人権意識というものがどうにか定着をし始めておるいまでは、人権擁護局が特段に乗り出さなければならないということはない。しかし国家権力による人権侵犯というときには、やはり人権擁護局がその本来の使命というものをまさに行なうべき場所だと思う。ところがそういう元来行なうべき場所のときに、ともすれば人権擁護局というものがひるむ。そういうことから、一体人権擁護委員会というものは何だろうかという存在理由そのものを疑うということになってくる。具体的に私はこの事件もそうだと思う。地元の人権擁護委員が人権擁護委員会に絶望したというこのことを、ひとつよくお調べになって考えていただきたい。これは人権擁護委員会の権威にも関することです。 人権擁護局の関係はそれだけにいたしますが、最後に私は長官にもう一度重ねてお尋ねをしたい。これは少なくとも、これからあと一体この人の生命がどうなるかという重大な事件です。そのときにあなたの受けた報告では、これは警察比例の原則というものを踏みはずさない公務執行だというように考えたと言われる。しかしこのことは私はどう考えても、つまりその場がどれほど殺気立ったものであったにしても、現に本人が凶器を持っておったわけではない。そこの家族を殺すと言っていきなり立っておったわけではない。このことははっきりしておる。あるいはもっと大きな何か重要な財産上の損害を与えるような気配があったわけでさえもない。そういうときに、それはその奥さんがあわててかけ込んできたかもしれない。しかしこの巡査というのは、かりにその場に寝ておったのではなくて隣からかけ込んできてやったにしても、突然にその状態にぶつかったわけではない。その前からの経過というものは知っておるわけです。隣というものが、どの程度の隣か知りませんけれども、全然隣の状況がわからぬということでもなかったのじゃないか。だとするならば、そのときの状況というものを取り違えて、非常に緊迫したものだというように想像するということも私は考えられない。いろいろなことを考えると、県警のとった態度というものは、必要以上に警察官を弁護するという非難を私は売れるわけにいかないのじゃないかと思う。ですから、そういう意見書を送ったことではありますけれども、加害者がはっきりしておる限り、そしてそれが人権の問題として重要な問題である限りは、やはり再考をするという考慮さえも必要ではないかと思う。もう検察庁に送りっぱなしで、いまのところは検察庁まかせという態度を変更するつもりはございませんか。
○江口(俊)政府委員 私自身がそれを変更するとかなんとかいう立場にございませんので、現在の状況というものを考慮に入れないでそういう措置をしておったのであって、現在はまた考えが違うということであれば現地においてしかるべき措置をすると思いますが、きのうまでわれわれのところによこしました連絡では、もう民事刑事あわせてそういう段階にきておるのだから、その点をその段階ではっきりさせてもらいたいという気持ちのようでございます。
○松井(誠)委員 最後にもう一度申し上げたいのですが、国家賠償の問題が目の前にぶら下がっておるからここで手を引くというのは私は筋違いだと思う。国家賠償の問題があろうとなかろうと、これが犯罪の捜査に関係があるとすればやはりやらなければならぬ。民事事件に問題が移ったから警察は一切手を引きますという考え方が正しいのですか。犯罪捜査に必要があれば、やはりあくまでもやるのがほんとうだと思う。
○江口(俊)政府委員 賠償の問題についてはいま申し上げたとおりでありますが、刑事事件としても、先ほど来申し上げますように、こちらの調べたものはそっくりそのまま——これは普通の段階でございますから、そのとおり扱っておるので、どういう結果になろうとも、こちらはそれに即応した態度に出なければならぬ、こう思っておるわけであります。 —————————————
○森田委員長 次に、松山市における暴力事件に関し、政府当局からその概要について説明を求めます。関根捜査第二課長。
○関根説明員 六月七日に松山市におきまして、松山市の郷田会会員と矢嶋組の組員との間に猟銃、拳銃使用の抗争事件がありまして、新聞で大きく報道されておりますが、このことにつきまして、報告を受けた範囲におきまして簡単に御報告を申し上げたいと思います。 この事件は、矢嶋組と申す組がありますが、これが本年の三月末ごろに松山市に進出しましたことにつきまして、松山市の地元の郷田会という会でございますが、これと対立をしておった。ところが六月七日松山市内におきまして、矢嶋組の組員が郷田会の会員一人を拉致したということに原因を発した事件でございます。順を追って申し上げますが、警察がこれを認知いたしましたのは、六月七日の午前十一時五十分ごろ松山東署に一般の人から一一〇番で電話があった、また同じ時刻ごろに松山東署に通行人から口頭で、平和通りで暴力団らしい者が猟銃の撃ち合いをしているという届け出があったのでこれを知ったのでございます。この届け出、電話等によりまして、十二時五分ごろに松山東署の署員、捜査係員六名ほどが直ちに現場に急行した。あと経過を申し上げますと、十二時十分ごろに全署員の非常招集を行ない、十二時三十分ころに県本部に報告をした、こういうことになっております。現場の措置といたしましては、第一次の松山東署の捜査員六名が防弾チョッキを着用いたしまして、市内の平和通り東雲ビルというビルの前に至りましたところ、すでにあとで申し上げますが、双方の撃ち合いは終わっておりまして、郷田会側は引き上げており、東雲ビルのその中の三階に、矢嶋組の拠点である共同電設という看板の事務所がございましたが、そこに矢嶋組の組員数名が立てこもっておりまして、窓から猟銃を外に向けたりしておるというふうな状況でありました。そこで現場に到着いたしました捜査員はその状況を把握いたしますために、付近に集まっているところの市民からの聞き込みを行ない、矢嶋組の組員の動向を調べ、あるいは現場の警戒を行なうということをしながら、応援捜査員の到着を待っておりました。十三時ごろになりまして、非常召集に応じた松山東署員が約三十名現場にかけつけてまいりました。持ってまいりましたマイクを使用いたしまして、凶器を捨てて出てこい、回りは完全に包囲されておるというふうなことを再三にわたりまして、放送、出てくるように呼びかけを行なうと同時に、回りに集まっております住民に対しまして、危害が及ぶおそれがありますので、避難するようにというふうに呼びかけ、またその誘導にあたる。それからさらに東雲ビルを中心といたしまして、東西三百メートル、南北約百メートルにわたりまして交通を遮断するというような措置を講じていたのであります。十三時五十分ごろにビルの中から猟銃あるいは拳銃を空に向け、あるいは道路に向けて、多分威嚇の意味だろうと思いますが、数発発射するということがございました。さらに付近の市民に避難を呼びかける、それからビルの中に居住者かおるかどうか、あるいはビルの中における部屋の配置はどうなっておるか、それから逮捕にあたりますに際して抜け通があるかどうか、ビルに強行踏み込みをする際に、付近の住民に危害を与えないようにするにはどうしたらいいかというようなこととを、その間に配慮いたしておったのでございます。それで、早急に踏み込めばビルの入り口は狭い、またこのままでは双方に相当の犠牲が生ずるということも考えられましたので、警察側としてはさらに検挙体制を整えるために、警察官の増援を準備する。なおまた相手方に対しましては、繰り返し凶器を捨てて出てこいということを呼びかけておったのでございます、十四時三十五分ごろに至りまして、ビルの中から矢嶋組員の末崎康雄というのが、相手方の郷田会の会員で矢嶋組員から拉致されて、監禁されておった阿部という人間を連れまして、ライフル銃一丁、猟銃一丁、拳銃一丁を所持して出てまいりましたので、この者を殺人未遂及び銃砲刀剣麺等所持取締り法違反で緊急逮捕いたしますと同時に、猟銃、拳銃を押収したのであります。 また阿部につきましては署に任意同行いたしまして、不合法監禁の被害者としての取り調べをするように措置をいたしたのであります。その後残っておる者に対しまして再三呼びかけたのでありますが、建物の中に残っておりました矢嶋組の幹部で片岡という人物がおりますが、これが十五時十五分まで待ってくれ、全員を連れて出るからということを言っておりますので、こちらのほうといたしましてはそれを待つと同時に、さらにその時間を利用して、周辺一般民の避難、それから最終的に強行踏み込みを行なうという決意でその準備をする、すなわちガス弾を使用するということを想定いたしまして、ガス弾を使用する場合には、火災発生の危険性があるということで、松山消防署に連絡をいたしまして、消防車一台を派遣してもらうように要請をして派遣をしてもらう、その後十六時ごろに至りまして、相手方が出てこない、検挙体制も整いましたので、また一般民の被害防止、それから火災予防の目的につきましても大体目鼻がついたということで、催涙ガス弾を事務所内に二発撃ち込む、防弾チョッキを着用した捜査員約十名が一挙に事務所内に踏み込む、そうして内部でガスのために目を痛めてあばれている組員七名を逮捕し、さらに現場で拳銃二丁を押収した。現在までの調査では、付近の住民に対する被害はなかったということになっております。 またビル入り口のガラス戸一枚、近くのたばこ屋の表入り口のガラス戸のガラス二枚が猟銃散弾等によって破損したので、おそらくは二者間の撃ち会いの際に発生した被害ではないかと、現在のところそういう報告になっております。 矢嶋組と申しますのは、今治市に本拠を有しております団体でありますが、本年三月末ごろに松山市に進出しようということを企てて、四月上旬に松山市に共同電設会社、これは電話の架設の下請をする会社でありますが、それを設立し、さらに六月一日にいま申し上げました東雲ビルの三階に、現在の資格では組に関係ない人の名前でありますが、八木という人の名義でこの東雲ビルの三階の事務所を借り受けまして、組員ら数名が今治から行ったり来たりしておったという状況であります。これに対しまして郷田会というのは、矢嶋組の進出を見て、感情的に対立しておりましたところ、さらに郷田会の傘下に出入りしておりました二人の人間が最近矢嶋組に入った。そうして矢嶋組のバッジを着用して松山市内にあらわれるようになったということで、矢嶋組に対する反感、悪感情を持っておったということがわかっておったのであります。 それから事件発生後の捜査の結果わかったのでありますが、六月五日の夜に、松山市内の郷田会長の経営するバーにおきまして、矢嶋組の二名、郷田組員の数名が激しい口論があった。その結果矢嶋組員の二名が関係者にこれを報告して、報復を企図したというのがこの事件の経過であったように思われるのであります。六月七日当日は、午前十一時ごろに郷田会の傘下の阿部という者が、自分の自宅の付近におきまして、矢嶋組員の末崎という者外数名から拳銃を突きつけられまして、乗用車で東雲ビル事務所に連行された。その直後矢嶋組員が、郷田の組の事務所に阿部を連れにこいという連絡を電話でしたのであります。郷田会では組員の大石という人間のほか三名が郷田会の乗用車二台に分乗して、猟銃二一丁、拳銃二丁を積み込んで現場に急行した。東雲ビルの前に乗りつけましたところ、矢嶋組側が乗用車の陰などから猟銃、拳銃を乱射しましたので、郷田会もこれに応戦、そこで負傷者も出まして、矢嶋組は三階の事務所に逃げ込んだ。郷田会側はこれを追っかけてさらに撃ち合いましたが、矢嶋組側が三階の窓から乱射いたしますので、負傷者も出たということで引き上げた。この時点で警察に一般民あるいは一一〇番で通報があった、こういう状況でございます。現在までに矢嶋組側では少年三名を含む九名、郷田会側におきましては少年一名を含む四名を逮捕して、事件の原因の経過等を取り調べ中でございます。 以上、非常に簡単でございましたが、概況でございます。
○森田委員長 本事件に関する問題について質疑の通告がありますので、順次これを許します。大西正男君。
○大西委員 ただいま報告のありました松山市内の住宅街——新聞にはそう書いてございます。その住宅街で起こったいわゆる組員の銃砲の撃ち合い事件、これはまことに驚くべき事件だと思うのでございますが、いまの御報告にありました中で、現在までに判明いたしましたいろいろの事項の中で、今治のほうからやってまいりました矢嶋組という組、その組が先ほどの御報告によりますと、三月ごろから進出を企図しておったという報告でございますが、そういう点は今回の事件が発生をして判明をいたしたものであるか、あるいはそれ以前から、警察においてそういう情報を得ておられたものであるか、そういう点をまずお伺いをしてみたいと思います。
○関根説明員 先ほど報告の途中で少しはっきりしませんでしたが、矢嶋組が松山市に進出をしてきて、両方の組の間に悪い感情があるということは警察のほうにおいて把握をしておったようでございます。それで、先ほど申し上げました近接した事件につきましては、この事件発生後取り調べの結果判明した、こういう状況でございます。
○大西委員 それじゃその問題はあとでまたお尋ねをいたしますが、当日警察当局において事件発生を知られましてから現場に到着せられますまでの間に、この組員同士の撃ち合いというものは終了しておったのでしょうか、到着後においても行なわれたのでしょうか。
○関根説明員 報告によりますと、警察官が現場に到達いたしたときには撃ち合いは終了いたしておりまして、片方の組のみが立てこもっておった、こういうふうに聞いております。
○大西委員 そこで立てこもった部屋というのは、何か八木という名義をもって借りた部屋のようでございますが、その部屋は先ほどの御説明によりますと、八木という者の名義をもってやはり矢嶋組が借りておった部屋だというふうに承ったのでございますが、さようでございましょうか。もしそうだとしました場合に、そのことが判明をいたしたのは今回の事件発生後でしょうか、発生前でございましょうか。
○関根説明員 先ほど申し上げましたように、矢嶋組が立てこもっておった部屋の名義は、現在までの調べでは矢嶋組員にそういう人名の者がおらないということを申し上げたわけでございます。 それからそのことがいつわかったかということでございますが、報告にはっきりいつからそのアパートにおったかということは、いつわかったかということは書いてございませんので、ちょっとはっきりした答えは申し上げかねます。六月一日から借りたということでありますので、その点はあるいは十分わかっておらなかったのかどうかちょっとはっきり申し上げかねるのでございます。
○大西委員 それでは観点を変えまして、当日組員同士によって使用されました銃砲の種類、それからその数、そうしてそれの出所、それからその所持に至る経路と申しますか、それからその所持に至る経路は合法であるか非合法であるか、それからまたちょっと事実が明瞭でありませんが、郷田組というのはすでに現場から去っておったのでしょうか、去っておったとすればその連中はどうなっておりますか、それらの点も伺っておきたい。
○関根説明員 御質問の第一点の使用した銃砲等についてでございますが、現在までわかっておりますことは、本件に使用されました凶器は拳銃、猟銃でありまして、拳銃が五丁、実砲が二十八発、猟銃が六丁、実砲八百三十八発、日本刀四振り、これだけであります。 なお、猟銃六丁は現在までの調査では、所持許可を受けたかという点につきましてはっきりしておりません。もちろん拳銃は不法所持でございます。それから日本刀四振りはいずれも登録された刀剣であります。 なお、猟銃、拳銃の入手経路につきましては現在捜査中でありますが、現在のところその入手経路はまだ判明しておると申し上げるところまで至っておりません。 それから郷田会の会員がどうであったか、こういうことでありますが、郷田会は現場で撃ち合いをして負傷者を生じております。そして現場にはいなかったのでありますが、警察のほうに自首してきております。郷田会のほうは、そういうことで負傷した人物を病院に入れたあと警察のほうに自首してきております。 〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
○大西委員 先ほどの御報告では、負傷をしましたのは撃ち合いをやった関係者だけのようでございますが、さようでございますか。
○関根説明員 ただいまのところ氏名ははっきりしておりませんが、双方に二名程度の負傷者を出したようでございます。
○大西委員 一般市民及び警察官には負傷者はなかったわけでございますか。
○関根説明員 撃ち合いの過程及びその後の時間の経過に伴いまして、一般市民には現在の調べでは何ら被害がなかったと先ほど申し上げましたとおりでございます。警察官は、逮捕の際に若干軽いけがを負ったというのが一名おったように聞いております。
○大西委員 そのけがというのは、原因は何でございますか。
○関根説明員 そのけがは、逮捕する際の相手方との格闘の際に負った負傷でございます。
○大西委員 いま全体を伺っておりますと、事件が発生をいたしましてから、警察がこれにタッチしましてから、そして事件が関係者を逮捕して一応おさまりますまで、大体四時間くらいかかっておると思われるのでございます。四時間と申しますと、決して短時間ではございません。これだけの時間がかかりましたについては、どういうことが原因になっておるか、どういうふうに見ておられるか、伺います。
○関根説明員 事件が発生して、警察官が現場に到着して、最後に逮捕を完了するまで、相当の時間がかかっておるというふうに見られまして、この点が一般の市民に不安を与えたのではないかということの御指摘でございます。先ほど、捜査員が現場に到着し、それが増強され、いろいろな経過を追って逮捕に至ったことを簡単に申し上げたのでございますが、その点を繰り返して申し上げますと、第一番目に、警察側といたしましては、現場周辺には付近住民、通行人多数が集まっており、建物内にその最初の際に強行踏み込みをした場合には、あるいはこれらの一般市民に危害が及ぶことがあるのではなかろうかということを考えましたので、その避難誘導をまず考えたことが第一点でございます。 第二点といたしましては、暴力団が猟銃、拳銃を使用しておりまして、ビルの狭い通路で即座に検挙に取りかかりますと、暴力団と警察側双方に多くの犠牲を出すということがありまして一その点につきましてはあるいは見解が分かれるところかと思いますが、警察側といたしましては、できればそういう負傷者を少なくして説得によって逮捕することにいたしたい、こういうふうに考えたのが第二点でございます。 第三点は、ビルの中に居住者がいないかどうか。踏み込むにいたしましても、そのビルについて事前の知識がございませんので、建物内部の部屋の配置状況、その他警察官が踏み込みをする態勢をとるに必要な状況等を確認するという点で、若干綿密に、念を入れたということ。 第四番目には、実力行使をするに際しまして必要な催涙ガス弾を準備する、これはたいして時間はかかりませんが、催涙ガス弾を使用するに伴いましてあるいは発生を予想される火災事故の防止のために、消防自動車の応援を要請して、その到着を待ったということ。 第五点としては、実力行使をいたしますにつきましても十分な警察の検挙態勢をとりたいということで、非常召集をかけた警察官が現場に集まる、そういうことを含めまして検挙態勢を整えたということ。 かような点をいろいろ考慮いたしました結果、先ほど申し述べましたような時間にようやく検挙を行なうことができたのでございます〇
○大西委員 警察側が、周囲の状況からいたしまして、関係のない一般市民に危害の及ぶことを非常におそれ慎重な態度をとられたということは、一面から考えまして非常に冷静な逮捕の方法をとられたわけで、まことにもっともだと思われる点も多々あるのでございます。幸いにしまして、一般市民に被害者が出なかったということでありますならば、不幸中の幸いである。この不幸中の幸いは、警察当局の逮捕に関する諸措置がまことに妥当であったということを裏書きすることにもなるかと思うのでございます。しかし、それにいたしましても、結局いまの催涙弾を撃ち込むことによって、この事件に終末を告げたようにうかがわれるのでありますが、この催涙弾を撃つということは、先ほどもお話がありましたように、それを準備することはあまり時間を要することではない、こういうお話でございますが、もっと早くそれを撃ち込む決意をなさることは不可能であったかどうか、それをお伺いしたいと思います。
○関根説明員 かなり時間がかかった点につきまして、警察がこういうふうなことを配慮したので時間がかかったということを申し上げたのでございますが、しかし時間がかかったことは確かにかかったのでありまして、いま御指摘がありましたように、催涙ガス弾の使用についての決意、あるいは検挙態勢をもっと早くとれないものかということなどにつきましては、今後さらに現地の状況等を、つぶさに資料などを検討いたしまして、いま御指摘のありましたような点について、警察の判断は正しかったと私は思うのでございますけれども、もっとよりよく、より市民に迷惑をかけないように、不安を与えないように、短時間にできないものかどうかということにつきましては、さらに検討研究を進めていきたい、かように考えておる次第でございます。
○大西委員 実はあまり時間がございませんので、深く立ち入った質問は本日不可能だと思いますが、気づいておる点について二、三なおお尋ねしたいと思います。 今回のこの撃ち合い事件の原因は、先ほどの御説明によりますと矢嶋組という、地元ではない、今治ですか、そこに本来勢力を張っておった組が、地元からさらに松山市内へ進出しようとした。そうして地元の組員との間にトラブルを起こした、こういう事案のようにうかがわれるのであります。 ところで、最近いろいろ新聞紙などで見ますと、こういった暴力的傾向を帯びておる団体が、たとえば東京とか神戸とか大阪とか、そういった大都市から地方へ進出しようとしておる傾向が出てきておるということは、今日に始まった問題ではないようでございます。そうだといたしますと、そういう組員との間に、いわゆるなわ張り争いが発生することも常識的に予想されないところでないのではないかという気もされるのでございます。そうしてそれが単なる一般の商売上の進出による商売上の競争ということならば問題はございませんけれども、いわゆる暴力的な傾向を帯びたそういう組織がなわ張り争いを起こす場合においては、そこに暴力的な事犯が発生するということもまたこれを予見するに決して困難でないのではないかと思われるのでございます。そうだといたしますとこういう事件の発生については、これを予防することが——もちろんすべての犯罪について予防ということが、人権を侵さない限りにおいて必要だと思うのでありますが、こういうふうに暴力発生が必然的とまでは言わなくても、非常に蓋然性が多いことが予想されるような場合において、それらの情報を警察御当局においてあらかじめ十分に収集する機能を発揮されておるかどうか、この点をひとつお伺いしたいと思います。
○江口(俊)政府委員 お答えいたします。 警察としていまおっしゃったようなことが十分できているかどうかという点につきましては、十分でない。つまり十分でないためにこういう問題も起こるわけでございますが、十分でないながらもこの暴力団犯罪については、過去数年来力を入れなければならぬという体制でまいりましたことと、ことに本年に入りましてからは、特にこの点に重点を置くという方針を立てまして、現在におきましては、一〇〇%十分ということはもちろん言えませんけれども、従来よりはずいぶんそういう組織、系統等についての把握はできているつもりでございます。現に松山事件に関連いたしまして、一番先に考えられたことは、これが連鎖反応を他の地区においても起こすんじゃないかということが一つでございますが、直接的には、その両団体につながるところの他の団体からの応援というようなものが、松山に集まってきはしないかということを一番おそれまして、事件の起こりまして以来は、要所要所に検問所を設けまして、現在厳重に他からの応援というようなことも用心をしている状況でございます。しかしただいままでのところ、松山の現場に集まってくるという情勢はございません。ただ情報としては、関西あるいは高松等まで、このことに関して動きがあるというような状態でございまするから、この動きについては十分の注意をいたしております。 それから法制的な面におきましても、別府事件を契機に持凶器集合罪というようなものをつくっていただきまして、そういう応援団体が凶器を持って集まって向かうということが明らかでございますれば、その地点において予防できるというような仕組みになっておりますることは御承知のところでございます。そういう点を除いて、A組とB組が同一市内で感情を悪くして対立しているという状態だけでは、なかなか事前に仲よくせいというようなことを勧告するわけにもいきませんし、また予防措置をとるということもいまの法制上はできないわけでございまするから、その点は非常な悩みでございまするけれども、何かの事件をきっかけとして、従来以上にそれを追及していくことができる、あるいはさらにそれに続く事案についての用心もできるというようなことになっているのが現在の仕組みであります。
○渡海委員長代理 大西君、時間が参りましたので……。
○大西委員 時間もありませんから最後に要望しておきたいと思いますが、暴力的な組織を持ったそういう団体が、いわゆるなわ張り争いをするのは、そのなわ張り争いをするについて利益があるからだろうと思います。利益がなければなわ張り争いを自己のからだを張ってまでする必要はないと思うのですが、一体暴力団と言われるものの職業といったものは、どういう種類のものをやっておって、それに団員がどういうふうに入り込んでおるのか、そうしてどういう利益を得ておるのかということを、何かそういう資料をお願いしたいと思うのと、それからこの事件も銃砲刀剣等を使って傷害事件を起こしておるのでありますが、こういう事件を起こすことを防止する一つの方法として銃砲刀剣類等所持取締法があるわけでございますが、この取締法がどのように現在発動されておるのか、そうしてどのような実績を上げておるのか、つまり検挙数とか、それによって押収した物件の数とか、そういったものも資料をお願いしたいと思います。それからまた、組織暴力団というものが年々減っておるというならばまことに喜ぶべき傾向でございますが、そうではなくて、いろいろの書きものを見ますと、年々逆に増加しておる傾向にあるように見受けられるのでございます。これがどういうふうな状況になっておるのか、それの資料もちょうだいいたしたいと思うのでございます。 なお、こういった犯罪の発生を未然に防ぐということは、警察当局が日夜非常な御苦心をなさっておると思うのでございまして、その点については私どもも非常に国民としてその御労苦に対して感謝を表するにやぶさかではございませんが、これをかりに未然に防ぐために最善の方法はどういう方法がいいのであるか、これは人権の擁護という点から、あるいはまた人権尊重という点から考えなければならない面も多多あるのでございまして、非常にむずかしい問題だと思うのでございます。ございますが、取り締まりの面から見て、こういうふうにするならばもっと効果が上げられるというふうな何かそこに方策をお持ちでございましたならば、そういう点を最後に漏らしていただきたいと思うのでございます。それを伺いまして私の質問を終わります。
○江口(俊)政府委員 御要望になりました資料につきましては、できる限り別の機会に御配付を申し上げたいと思いますが、なわ張り争いにはどういうものがあるかというお話でございますが、本年に入りましてからなわ張り争いをやりました事案について調べてみますと、一つはパチンコの景品買い等の利権についてなわ張りを争う、あるいは賭場、それから興行の利権あるいは風俗営業に関するものというふうになっております。なおいわゆる組織暴力の構成団体として私たちが把握、内偵いたしておりまするのは、こういうもののほかに土建もありまするし、一部港湾荷役等も職業としてはあるようでございます。 〔渡海委員長代理退席、委員長着 席〕 それから拳銃等の凶器の押収状況につきましても、詳しくは資料によりたいと思うのでございますが、手元に持っておりまする一応の数字を申し上げますと、拳銃につきましては、これは必ずしも暴力団ばかりが使ったとは限りませんけれども、大体はそういうものでございます。昭和三十七年に二百二十六丁を押収いたしております。また昭和三十八年に三百三十丁、それから本年に入りましてから現在までに——現在というとこれは四月まででございますが、百二十四丁。それから拳銃以外の銃砲、先ほどの猟銃等でございます。これを押収いたしましたのが昭和三十七年に二百九十丁、三十八年に二百六十四丁、本年に入りまして四月までに百六十二丁でございます。日本刀でございますが同じく三十七年に九百六十七振り、三十八年に九百三十八振り、それから本年に入りまして四月までに四百四振り。日本刀以外の刀剣類が三十七年に千九百七、三十八年に二千四百八、三十九年に現在まで——四月までに九百八。締めまして三十七年が三千三百九十、三十八年が三千九百四十、本年の四月までに千五百九十八というようなものを一応凶器として警察に押収しているような次第でございます。 それから最後に、暴力対策としてわれわれがどういう対策を持っておるか、またどういう方針を持っておるかという御質問でございますが、これは一つの現象が起こりますとよく批判がございまするのは、その現象面の小者だけがつかまって、そしてほんとうにその奥にある者まで手が届かぬじゃないかというのが一般の国民の何というか、もどかしいという気持ちのあらわれだろうと思いまするが、これは法制上現実に行為に及んだ者及びそれと関連を追及できる限りにおいてしかできぬわけでございまするが、試みに申し上げてみますと、そういうものでありましても年々暴力団に所属する者の暴力行為として私たちが検挙いたしておりますのは五万件を下らない、六万件近くの平均をあげておるのでございまするから、私はそういう枝葉というものを刈ることができれば、やはり根も枯れてまいるというような方法しかないと思うのでございます。その場合に、ここで申し上げてはいかがかと思いますけれども、とにかくあげてもあげただけの価値がない、といってはことばはおかしいのですが、効果がない。同じ者がすぐまた出てきて繰り返すというようなことで、これはやはり暴力行為に対する処罰をもっと強めてもらいたいという意味合いで、これは法務省からお出しになっている暴力行為等の処罰に関する法律につきまして私たちも多大の期待を持っておるわけでございます。 それからもう一つ、警察自身として計画をいたしておりますのは、銃砲刀剣類の所持について、こういう特殊な者についてこれを許可しない。常にそいつらが持っておれば目を光らすという体制にできないものであろうかどうかということについて、現在鋭意検討いたしております。と申しますのは、たとえば一定の前科というものを条件にして持たさない、あるいは一定の団体に所属するというゆえに許可をしないというようなことが法律的に可能であるかどうかということについて、できればそういう方向で、できるだけ早い機会に成案を得て御審議を願いたい、こういう考えを持っております。
○森田委員長 安井吉典君。
○安井委員 時間がなくなっておりますので、この問題についての、さらにまた暴力団事件についての根本的な問題を、もう少し別の機会にお尋ねをし、警察庁当局もことしの重点的な問題点として取り組んでおられるそうでございますので、私どももそれに呼応して、もっと真剣に取り上げる態度に進みたいと思いますが、きょうは一、二点だけ伺って、あるいはまた資料をお願いする、こういうことにいたしたいと思います。 最近の暴力団の傾向が広域化し、系列化の方向に進んでおり、さらにまた地方進出の方向が顕著であるというような点、あるいはまた武装暴力化の方向に進んでいるというふうな点、こういうような問題点をはっきり一つの事件として示してまいったというのがこの松山市の事件のような印象を受けるわけであります。ことしの国家公安委員長の施設方針の御説明におきましても、あるいはまた警察庁長官の御報告によりましても、いま申し上げましたように、本年の一番大きな重点をこの暴力団対策に置くのだということで、警察庁にも暴力取締対策本部を置かれ、さらにまた各地方の県警をはじめ警察当局も真剣に取り組んでいるのだという御報告を私どもはいままで受け取っていたわけであります。まあオリンピックもあることだし、そういうようなことで国際的な恥をかく必要はないではないか、こういうふうに言われていたわけでありますが、今度の事件は白昼拳銃や猟銃の撃ち合いで、まるで映画もどきで、西部劇みたいで、このほうこそがまさに国際的なレベルに達しているような気がするわけです。 ところで、先ほどの警察庁の御報告によりますと、事件を警察当局がお知りになったのは、一一〇番の電話でだということであります。私は、ほんとうに真剣に警察の当局がこの暴力対策に取り組んでおられたとすれば、これはもう少し事前段階で問題がわかっていたのではないかと思います。こういうような問題は、起きてからかけつけてみたってこれはもうどうにもならないわけです。それよりも初めにその矢嶋組と郷田組とのトラブルで、これは何か起きそうだというようなことはわかりそうなものです。先ほどの御説明の中にも、あとになってわかったかのような御報告があるわけですけれども、これはおそらくこれだけの問題が起きる前段にはそういうふうな方向にいくのではないかという前兆といいますか、そういうようなものが私はあったのではないかと思います。そういう段階で、問題をどうして把握できなかったのか。これは私は普通の場合なら申し上げるわけではないのですが、ことしの一番重点はこの暴力団対策だ、こういうふうに言われていてこの問題ですから、特にその点をお聞きしたいわけであります。どうでしょうか。
○関根説明員 暴力捜査の重点といたしまして、事件を検挙する前に暴力団の動向把握という仕事が非常に重要な仕事になっておりまして、私ども暴力取り締まりの重点の一つに、事前の動向把握というものを強く打ち出しておりまして、このために、必要な府県には専従者を配置するという体制を強化し、しかもその専従者の仕事のやり方につきましても、現在十分検討をしておるところでございます。従来対立抗争事件の場合には——対立抗争事件と申しますのは、先ほど申しましたように、ある組とある組が一つの利権をめぐって反目状況にある、あるいはある組とある組が、どうも組員の取り合いということが原因で不穏な空気にあるというような状況は、現在事件の発生しておりません各府県においても相当の状況をつかんでおる状況でございます。そういう視察、動向把握ということでふだんの不穏な情勢、一般的なものにつきましては、長官も先ほど申しましたとおりある程度従来よりは進んだ把握のしかたをしておる。それからまた各府県の友誼関係、それから組員の何といいますか幹部の地位の変化、そういうことにつきましても相当の状況を把握しておる状況でございます。それがたまたま導火線と申しますか、どこかの店でだれかけんかした、あるいはどこかの路地でいさかいがあったということが発端となり、第二事件、第三事件、第四事件ということで対立抗争事件が大きくなるのが従来の通例でございます。したがいまして初動現場において、たとえば喫茶店でけんかがあったのを押えて、あとは未然に次の事件を防止し得たという事件も、本年に入りましてから相当数多くやっておる。たまたま今回の事件は、先ほど申し上げましたように第一の夜のバー付近でいさかいがあったということについて状況を把握し得ませんで、こういうゆり返しの事件に発展したということは、非常に残念でありますが、極力警察としてはその第一の現場の事件を把握し、それを検挙し、その後の事件の発生を未然に防止する、こういうふうな方向に視察内偵ができるように、今後とも強力に視察内偵の体制をつくっていきたい、かように考えておるわけでございます。そういう突発事件が起きたときにこれを早く把握するということについて不十分ではないかという御指摘につきましては、十分反省をいたしまして努力したい、こういうふうに考えております。
○安井委員 もう一点、先ほども指摘がございましたけれども、撃ち合いが始まって、警察官が着いたのは終わってからであり、しかも始まってから終わるまで、新聞報道によっても四時間半ぐらいかかっているわけです。それによりまして大きな犠牲なしに処理できたという、こういう評価はできないことではありません。しかし、この四時間半というのは、おそらくそこを通りかかる人たち、その地域に住んでいる住民にとっては死の四時間半だったと思うのです。それで警察官のほうは防弾チョッキを着てこられますけれども、みな防弾チョッキを着てないわけです。それだけに問題の処理には、もちろん要らない犠牲は必要ではありません。しかしながら、できるだけ迅速な処理というものはやはり心がけなくてはならないわけです。その辺の事情が私はよくわからないわけでありますか、その点、先ほどの御質問にもありましたので、私は特に新たな御答弁があるとは思いませんか、もう少しその辺の事情について、つまり事件の内容の詳細について、次の機会までに資料を御提出いただきたいと思います。きょうの御答弁では、現地からの報告もおくれていると見えまして、不十分な点がだいぶ多いように思いますので、その点ひとつお願いをしておきたいと思います。私は、このような問題は、先ほどちょっと触れましたように、暴力団の地方進出という傾向の中から見ておられるということになりますと、地方における中小都市において、こういうような事件が今後起きてくる場合が多いのではないか、そういうことを心配するわけであります。そういう都市になりますと、警察の力も大体において弱いわけです。人口も少ないのですから、ふだんは要らない。しかしながら、一たんこういうような問題が起きますと、たいへんなことになるわけです。しかも、全国的な暴力団組織が、中小企業が大企業に併呑されるように系列化されているという形の中から、小さな都市における小事件というのが全国的な大きな広がりの中に巻き込まれたような形で起きる、こういう場合が多いと思うのです。それだけに、警察として、中小都市においてこういうような事件が将来とも発生した場合にはどうするか、これについてのしっかりした対策をお持ちになっていただいておかなければならないと思うのでありますが、その点、警察庁長官、いかがですか。
○江口(俊)政府委員 仰せのとおりでございまして、いままでにも松山以前に、いわゆる中小都市で暴力団の勢力争いで衝突したということはたくさんございます。そういう場合に、県警察も、ひざ元であればある程度の処置ができますけれども、それが離れておりますと、やはり平常の態勢で警察官の配置をやっているものですから、派遣までには招集等について十分でない場合がございます。これは暴力団がこういう形をとってまいりましたから、警察もすぐそれに即応して、警察の体制も系列化し、広域化するというわけに、たてまえとしていかない点に悩みがございまするけれども、少なくとも必要な最小限度においてこういうものに対処し得る勢力というものを、何らかの形でまとまったものを持っておらねばいかぬのじゃないかという私の感じですけれども、そういう方向で動員等の機会に検討してまいりたいと考えております。
○安井委員 先ほど長官から、今度のような問題を機会に、暴力行為等処罰法案の改正も急がなければいけない、そういう御発言もあったわけでありますが、私はそうは思わないのであります。あの法律を改正して、罰則の最高限度三年を十年に引き上げれば今度のような問題が起きなかったかといえば、そうではないと思うのであります。先ほど来の今度の問題についても、警察の当局が事件に対する予察の努力をもっとよけいしていたならば、あるいはまた、この撃ち合いが起きてからの処理の方法にしても、もっとよい方法があるのかないのか、そういう点についてふだんからもっと十分検討をしておいたならば、そういうようなことから問題の解決ができるのではないかと思うのです。ただ罰則を強めればそれでよいということじゃなしに、現行法においても、警察として当然やるべきことを十分にやっていさえすれば、こういうような事件はある程度防げたではないか、こういうように思うわけです。 それからもう一つ。先ほどのお話の中で、こういうような事件といいますか、小さな事件かもしれませんが、その枝葉をつぶしていけばそのうちに根も枯れるだろう、こういうふうに長官も言われたわけであります。それも一つの方法です。しかしながら、芽のほうをまず処理していく、こういう努力をしなければ、この暴力団の問題は解決できないではないかと思うわけです。たとえば資金源の問題、金がなかったら、あるいはまた、言いかえれば、割りが合わなかったら暴力団はだれもやらないわけです。遊んでいて、うまいことをして、肩をいからしていて食えるわけです。そういうふうな仕組みをまず断たなくてはならないと思うわけです。したがって、その資金源の問題として、たとえば、最近の新聞の報道にもたくさんあります。債券取り立てだとか、会社ごろだとか、総会屋だとか、トイチに及ぶ高利貸しだとか、あるいはまた、興行による利権の取り合いなどとか、また手形のパクリ屋だとか、そういったような非常に質の悪いものまで最近出てきているようでありますが、そういうものに対してもっと具体的な手を打たなければこういう問題はなくなりはしないし、それからまた、日本の社会風潮はどうも封建的なものが残っていて、政治家がそういうふうな会合に花輪をおくるとか——最近法務大臣も閣議で発言をして、花輪だけはおくらないことにしよう、こういう話が閣議の中で出るくらい、何か政治的な背後関係のつながりというようなものがみなあるといういうことを認識しているわけです。財界にもそういうふうなつながりがあるようです。こういうふうな、枝葉というよりも、むしろ根の問題です。根に対してじかに対策を講じていく、こういうような仕組みがなければ問題の解決にはならないと私は思うのです。 そういうような点で、これからあとひとつ組織化拡大が最近どういうふうに行なわれているかというような関係についての資料や、あるいはまた、最近暴力団のいろいろな事件がありますね。そういうようなものについても、それを明らかにし得るような資料を御提出いただきたいと思います。なお、資金源の問題や、あるいは背後追及、こういったような問題について、長官としてのお考えがありましたらひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○江口(俊)政府委員 枝葉と根っ子のたとえばなしについて御批判がございました。資金源につきましても、あるいは資金源以外の暴力行為につきましても、こちらは法律上許される限度においてはどこまでも追及していって、根のほうに持っていきたいという気持ちは毛頭変わりません。しかし、根のほうにいかないからといって、枝葉をきちっと取り払ってしまえば自然に枯れるということを頭に置いて、枝葉だからいいころかげんにしないということで、現象面をきちっとやっていきたいということを申し上げている。法律の面についても、私があえて申し上げましたのは、年々六万件の暴力団の件数をあげている。これはいろいろ罪の軽重はございましょうけれども、非常に簡単な計算をして最低三年という状態を考えるとすれば、三、六、十八で、私たちが現在把握している組織員全部がとにかく三年目にはなくなっているという計算もできるのでございます。これはほんとうに簡単な計算でございまするが、そういう面もやはり引き合わないということにする一つの方策だという意味で申し上げているのでございまして、それが一番重要だとか、それがなければ現行法では全然やれないとかということを申し上げておりません。十分努力はいたしまするが、その裏づけとしてそういうことも大いに期待を申し上げているということを御了承願いたいと思います。
○安井委員 次回に資料をいただきましてから、さらにお尋ねしたいと思います。
○森田委員長 門司君。
○門司委員 予定の時間がきておりますので、私は多くを聞かないでよろしいかと思いますが、最初に私の意見というか、質問いたします概念についてのお話を一応申し上げておきたいと思いますが、この点について当局から何か御答弁の必要があるなら答弁をしておいてもらいたいと思います。そのことはこの種の事件に対する警察庁としての態度であります。この事件が起こって、露骨に申し上げてまいりますと、さっそくきのうの午前中に私は警察庁に電話したのであります。しかし、警察庁の態度はきわめて冷淡である。その内容はわかっておらない。私の印象では、事件自身については大きな事件ではないと考えるから、現場に人もやる必要はなかろうという御返事があったはずであります。私はとりあえず、警察がそういう態度なら、明日の委員会で一応お聞きする必要があるということで、実は私の質問についても現地に要求をいたしました書類がまだまいっておりませんので、警察の一方的の報告に基づいた内容しかきょうはわからない。いずれ私の手元にも、現地に要求いたしました書類が、現地から近いうちに来ることだと思いますので、この点についてはあらためて質問することになろうかと思いますが、一体どういう心がまえなんです。この種の事件は大げさ、というと少し語弊があるかもしれませんが、決してこれを内緒にしたり、隠蔽したり、そういうことではおさまらないので、できるだけ警察庁が乗り込んでいってこの事件を捜査し、これを解決するのだというすごい警察の態度こそが、あの連中に対しては大きな威圧になるのではないか。彼らの性格から言いまして、思想的に運動しているわけでも何でもないのだ。ただぐれん隊みたいな運動を続けている。こういう集団の思想的な背景のない暴力行為というものは、案外表面の強がりだけであって、取り締まりの当局が断固とした態度で臨むのだということになれば、それのほうが私は効果があるのだと考えられる。そういうことをやらないで、警察が、何だ暴力団のいざこざ、向こうのなわ張り争いだくらいなことで、彼らの内部における闘争くらいに考えておるところに間違いがありはしないかと考えられる。その点について、警察庁の長官としてどうお考えになるか。一応この際私は聞いておきたいと思います。
○江口(俊)政府委員 昨日のいきさつについては私初耳でございますが、本庁において詳しい状態が十分わかっていなかったことは事実でございます。きょう報告しました事件の内容につきましても、ゆうべおそくまでかかって現地からとったものをまとめたものでございまして、この点新聞等が非常に詳細に報じておりましたので、私なども正規な報告と並べて、いろんな紙面から詳しいものを想像して判断をしたというのがきのうの状況でございます。しかしながら、ただいまおっしゃったように、事柄は非常に重要でございまするので、私のほうとしても、私自身項目をきめて——この点については非常に疑わしいというのか、関心の度合いが少ないから、その点についての報告は来ないわけでございまするから、きょう問題になりそうなことについては、いろいろと項目をきめて指示をいたしまして、報告をまとめたのがきょうのあれでございます。 それから暴力団に対して、警察がき然たる態度をとるということが一番の早道だとおっしゃることは、私は実感としてそのとおりだと考えます。だから取り締まり自身も、現在よりも相当強い態度でいかねばならぬということと、その取り締まりの効果についても、強い法制的な担保を得たい。これは欲のようでございまするけれども、思っている次第でございます。
○門司委員 もう時間もございませんからあまり反論する必要はないかと思いますが、私はいまの答弁では満足ができないのです。問題は、強く当たるとか、あるいは罪を重くするということではこの種の事件がなくなるとは考えない。私どもが警察の力と考えておりますのは、何も直接的の問題でなくて、さっき申し上げましたように非常に重大な事件だ、これを犯したらとんでもないことになるのだという印象を相手方に与える必要がありはしないかということである。事件が起こったあと、辛らつに調べてこれを取り締まることもあるいは検挙することも、警察の一つの仕事であることに間違いはございません。しかしそれのみによって、決してこの種の問題が片づくとは考えない。むしろそういうことでこの種の事件が片づくならば、先ほども長官お話になりましたように、昭和三十四、五年ころ約七万二、三千と私ども考えていたのが、十八万になるなんて、毎年二万人くらいふえておる。こんなばかげたことはないはずだ。これはどこかに欠陥がありはしないか。いまの答弁についてはきょうはこれ以上追及いたしませんが、最後にごく簡単な要求でありますが、これだけはぜひ実行してもらいたいということと、資料をぜひ出してもらいたいということがある。したがって問題を明らかにする意味で、暴力団の全国的の組織に対する状況の報告をしてもらいたい。そしてその暴力団の責任者というのは一体だれかということ、わかれば幹部の名前も−私は何もこれを新聞に公表せよというのではなく、ある程度までそういう者のリストができておるかどうかということ。これは警察、持っておりますか。
○江口(俊)政府委員 決して十分なものではございませんけれども、先ほど申し上げたように、実態を知ることが一番大事だということで、各府県ともリストはつくっております。したがいまして、その総計が十七万幾らということになっておるのでありまして、私たちとしては何々組の何のたれべえが、だれとどう関係があって、これが動けばこれに影響するというところまではわかっておりますが、警察の立場としては、新聞等で常識的に、暴力団何々ということはよく書きますけれども、われわれの段階におきましては、事件のそのつど、具体的の名前で発表することはありますけれども、これこれは暴力団だというようなことは、発表はいたさないことにしておりますから、御要求でございますれば、想像はできても、AとかBとかあるいは一とか二とかいうことでお答えをする以外はなかろうと思います。
○門司委員 これもあとに譲っておきたいと思いますが、基本的なものとしてもう一つ聞いておきたいと思いますことは、この種の事件に使われる凶器の出所、所在等についての考え方がどういう考え方であるか。私は現行の銃砲刀剣類等所持取締法にかなり大きな欠陥があると思いますが、その点についてもどうお考えになりますか。
○江口(俊)政府委員 暴力団が使用いたします凶器は、先ほど来申し上げますように、絶対持つことのできない、だれでも持てない拳銃及び許可を得れば持てる猟銃、それからよく連中が持っておりますのは、これもまた登録さえすれば持っておれる登録の刀剣、こういうものが主たるものでございますが、ピストルについては最近ようやく取り締まりの実績も出てまいりましたが、国内で生産する手製のものもありますが、その以外にフィリピン等から相当数のものが流れてきておるという実情でございますから、これは輸入源というか、密輸の源を断ち切ることに相当の力をいたしたい、こう考えます。刀剣が一番問題でございます。得ることがむずかしいのですが、猟銃につきましては、私たちの現在の研究は、それを持つ人によって制限できないだろうかということで案を練っておるのが現状でございます。それから現行法におきましてもはっきりした人によりましては、持つことを拒否するということも可能でございますから、その点どういう人、どういう団体の所属員で、はっきりとこういうことの証明のできるものについては持たせないというようなことも、これは現行法の段階でもできるのじゃなかろうかということで、これは法律を待たず、できるだけ早くからできるだけの抑制はしたいという考えでおります。
○門司委員 この種の事件でさらに突っ込んで聞いておきたいと思いますことは、所持しておる銃砲刀剣、たとえば刀剣であれば登録を受けたものであるかどうか、銃砲であれば、今度の場合は猟銃が使われておるのでありますが、この猟銃は、所持者は許可を受けておりましてきまっているはずです。そういうものが明確になっておるのかどうか。だれの持っている猟銃をだれが使ったのか、だれの名前で登録してある刀剣をだれが使ったのかということが、明細にあなたのほうでわかっておるかどうかということでありますが、これをお調べになっておりますか。
○江口(俊)政府委員 おっしゃるとおり、その辺が一番のポイントでございますから調べております。調べた結果、今度の事件で使われた拳銃は、だれも持ち得ない拳銃、これは問題ありませんが、猟銃については、少なくともあの使った人間のものでない、要するに許可された猟銃じゃない。しかしだれが許可されておるかということは、いまの捜査の段階で、その点から引っかかりが出てくるだろうと思います。使った人間が持っておる猟銃じゃないわけであります。それから日本刀については、これはすべて登録刀剣であったようでありますが、これも所有者というものはおそらく使った人間じゃなかろうと思います。ただ登録刀剣については非常にルーズでございまして、登録されておれば、登録した人間そのものが持っておらなければならぬということになっていない。これは銃砲刀剣類の取り締まりの法律をいじる場合において、文部省等とも交渉しなければならぬ一番のポイントだと考えます。
○門司委員 この種の犯罪の実はなわ張りがいろいろあります。人間の数もいろいろあります。しかし最も大きな威力となっているものは凶器の所持であります。あの団体はピストルを幾ら持っている、あの団体は猟銃を幾ら持っている、日本刀はどのくらい持っているというようなことが、結局相手方に対する一つの威嚇であります。だから、この種の団体の強弱を見る場合には、大体凶器の所持が今日ではその強弱を見る一つの目安であります。そう考えてまいりますと、この凶器の出所あるいは銃砲刀剣等の取り締まりに関しまする責任の所在というものが、この種の犯罪を取り締まるには非常に大きなウエートになりはしないか、この点が警察としてはきわめて手抜かりではないか。あるいは立法するわれわれのほうで手抜かりであったといわれればそうかもしれません。しかし、いま考えなければならないことは、いまもお話しのように、刀剣については登録さえしておけばそれでいいのである、だれが持っていようとそれはたいして犯罪にもならなければどうにもならない。猟銃においても同じであります。免許さえ受けておれば、その人が必ずしも所持しておらなければならぬという規定はどこにもないのである。ただ使用する際にその人が使うことができる。刀剣は使用する場所がございませんから、使用する際なんということを書く必要も何もないのだから。猟銃は使用する場所があるのであります。私は、この法の一つの大きな欠陥として考えられることは、これらの所持者が他人に貸し与えた場合、あるいはそれが凶器として使用された場合に、貸し与えた者に何らの処罰もなければ何の責任もないというところに、この法の大きな盲点がありはしないか。こういうことを厳重にやって、自分の持っている刀が登録してある、しかしもしこれをだれかに貸し与えたようなときに、それによって凶行の行なわれた場合はその人が免責されることになっておるものの、免責するわけにはいかない。責任をのがれるわけにいかないのだというような、これは私の大ざっぱな規定であるが、こういう規定がもしあの中に挿入されておれば、今日ほどこういう凶器が流れないのではないかというような考え方も一面あるのでありますが、この点についても基本的な問題として一応聞いておきたいと思います。
○江口(俊)政府委員 私たちも全くその方向で作業しているわけでございます。いろいろな引っかかりがございまして、簡単にわれわれの望んでいるようには実現できるとも思いませんけれども、おっしゃるような意味合いにおいて作業したいと思います。
○門司委員 それからもう一つ、これは聞いてもおそらくお返事はないかと思いますが、ただいまの報告を受けておりますと、その報告の内容は、大体警察官のとった処置だけの報告が行なわれておりまして、そうして事件自体というものが実ははっきりしておらない。警察官が現場に行ったその後の状況の御報告は聞きましたが、その前に行なわれた乱闘というものが、規模がどの範囲であって、どういう範囲の乱闘が行なわれてというようなことの報告が、ほとんどなかったように聞いております。数人のけが人があったとか、あるいは新聞紙に書いてあった程度のことはお話しを願えたと思いますが、それ以外のことが私は必ずあったと思う。そういう問題がはっきりしなければ、結局この事件の全体を私どもは見るわけにはいかない。同時に、これは警察の手落ちということばを使うと語弊がございましょうが、しかしこういう事件になったということ、それから四時間以上も解決するのにかかったということについて、私どもとしては疑問がある。催涙弾を使う場合に、消防がどうとかこうとかいっているわけだけれども、松山市には消防署があるでしょう。あの大都市に消防署がないはずはない。二分か三分あればすぐ出動できるはずだ。時間がかかるとは思わない。それから警察官の非常招集にいたしましても、松山市の人口から判断してまいりましたら、警察官も少なくとも二百五十人から三百人近いものがあそこにいなければならぬはずだ。そういうものが、いまの報告ではそういう準備のために非常におくれたというような説明であります。この説明を私は信頼するわけにいかない。したがって、もしわかりますならば、この次の機会でもよろしゅうございますが、一体事件が起こって警察官が行くまでの間にどういう事態であったかというようなことの詳細な報告を、私はこの際お願いしたい。それがわからなければ一これは地元民との関係であります。ただ警察が来て取り締まったということだけわれわれが知っておっただけでは、将来のこれに対する備えというものができないはずであります。この中に立てこもってどういう形で乱闘が行なわれたかというようなことは、ちっとも報告されておらぬ。この辺の調査がされておるかどうか。これはもう犯人がつかまっておりますから、大体警察にはわかっておるはずであります。乱闘の状況は、わかっておるはずであります。そういう問題について、もしわかりますならば、この際、ごく簡単でもよろしゅうございますから、報告を願っておきたいと思います。
○森田委員長 それはあとでよろしゅうございますか。
○門司委員 けっこうです。あとでまた…。 この問題はいまごく外回りだけを実は聞いたのでありまして、もう少し深く内容の検討をしなければ問題の解決は私はつかぬと思う。ことに、私は冒頭に申し上げましたように、警察当局はこの種の事件をかなり軽く見ているようなところに問題があろうと思いますので、この事件については特に注意をし、われわれもやはり関心を持って、そうしてほんとうに原因その他まで掘り下げておかなければ、年々こんなに二千人も三千人もふえて、大体四千ぐらいの団体であったと考えられるものが約六千近い団体にふえてくるなんというばかげたことはないはずである。私は、その点については、この問題を契機として、われわれも検討いたしてまいりますが、警察当局も真剣になってひとつ検討をしてもらいたい。ただ暴力の罪だけ重くすればよろしいというようなことで法律を出したからといって、それができれば取り締まりができるようにものを考えているところに、私は警察行政の間違いがあると思う。もう少し警察本来の使命に基づいたことが必要ではないかと考えますので、自余の質問はこの次の機会に譲らしていただきたいと思います。 ————◇—————
○森田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 地方公営企業に関する調査小委員会において地方公営企業に関する件、特に公営水道事業に関する問題について調査を進めるため、明後十一日午後一時、参考人として、全日本水道労働組合書記長尾本市造君、日本水道協会理事長国富忠寛君、東京都水道局長小林重一君、大阪市水道局長清水清三君、甲府市長鷹野啓次郎君、以上五名の方方の出席を求め意見を聴取いたしたい旨小委員長から申し出がありました。 つきましては、同小委員会に参考人の出頭を求め、その意見を聴取するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十分散会