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46回国会衆議院1964/05/07

地方行政委員会 第41号

発言数
108
登壇者
7
会派数
3
開催日
1964/05/07

会議録

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 これより会議を開きます。  行政書士法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案についての質疑は去る四月二十八日終了しております。  これより本案を討論に付するのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。渡海元三郎君 外九名提出にかかる行政書士法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。      ————◇—————

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 おはかりいたします。  ただいま議決されました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異疑ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。   〔報告書は付録に掲載〕      ————◇—————

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 次に、地方財政に関する件について調査を進めます。  昭和三十九年度における固定資産課税台帳の縦覧等に関する問題について質疑の通告がありますので、順次これを許します。石田有全君。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 本年より改定されました固定資産の評価がえに関しまして、私どもは売買実例価額等による改定は大幅な値上がりを招き、したがって農地価格を引き上げる要因となり、農業経営を圧迫するものとして反対をいたしてまいったのでありますが、政府与党の無理解なために、ついに押し切られた形となったわけであります。私は本日緊急問題といたしまして、固定資産課税台帳の問題についてお伺いをしたいと思いますが、その前に、四月一日から二十日まで縦覧に供せられました田畑、山林、宅地等の評価がえによる値上がりの状況、その倍率がどの程度であるかということをまず承っておきたいと思います。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 全国の大体の趨勢につきましては、田畑、いわゆる農地につきましては一・二倍ないし一・四倍程度、それから宅地につきましては六倍あるいは七倍程度、山林につきましては三倍ないし四倍程度、大体そういった土地についての趨勢でございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 そこでただいま申しましたように、本年法改正が行なわれて、縦覧期日が四月一日から二十日までということになって、五月一日から課税をするというたてまえになったわけでありますが、この問新潟県に帰りまして二十ほどの市町村の代表と懇談会を持ったわけでありますが、その中で課税台帳が整備されて縦覧に供したものは、私のところに集まった人たちの中では三分の一ぐらいしかできておらない。中には三十八年度までの評価額は書いてあるけれども、三十九年度の分は空欄にして縦覧せしめておる。三十九年度の新しい評価額が空欄では何の意味もないわけです。これは新津市などはその一つであります。それから五泉市などではカードのままで縦覧せしめておる。カードで縦覧をせしめるということは、カードというものは差しかえが自由にできるわけです。その評価が妥当であるかどうかということを判断して、そうしてこれに異議の申し立てをしようとするわけでありますが、適法な台帳ができておらない。またカード等の場合にはたしてこれに異議の申したてをすることが妥当であるかどうか疑問を特つわけです。特に新潟県のことを私は最近これはたいへんだと感じてまいったわけでありますが、もう課税の期日がきているにもかかわらず台帳ができておらないという実情でありますが、新潟県をはじめ全国的に土地台帳の作成の状況はどんな状況になっておりますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 固定資産課税台帳につきましては、法律の定めるところによりまして、これを市町村は備えつけなければならないわけでございます。今回の新評価の登録の状況につきましては、ただいま私どもも調査をいたしておる段階でございますので、全国すべての姿を申し上げることはできませんが、大体において課税台帳に新価格を登録して持っていくように法改正の当時からかなり強力な指導をしてまいっておりますので、その線でそれぞれ市町村も事務を進めておるものと考えておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 自治省が強力な指導をされたとおっしゃるけれども、大体が当初から今度の評価がえは非常に無理な仕事だったわけですね。市町村役場の事務の担当者すらもこれは不合理な再評価であり、無理な仕事だということを初めから考えておったわけです。法律に定められた期日に作成ができない。空欄にして出したのでは、縦覧期間に縦覧せしめたといえるかどうかわからないですね。白紙で縦覧せしめるのでは、縦覧の意味がない。そういう場合に、一体責任はどこにあるということになりますか。それからもう一つは、カードで縦覧をせしめるということは、法律上有効であるかどうか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 固定資産の課税台帳を備えることは市町村の責任、こういうことに法律上なっておるわけであります。したがいまして、それに新評価額が載っていないということ自体は、やはり法の趣旨にたがうものと考えるものがあります。ただその場合に、いま御指摘のございましたようなカード——どんなカードか承知いたしませんが、要するに新評価額というものを縦覧したいという人に示したのだろうと思うのでありますが、もしそういうことを示したということでございますれば、縦覧の効力といたしましては、形式的には若干の瑕疵があろうかと思いますが、効力的には新価格を縦覧せしめたという点においては、直ちにこれが違法であるというふうにはいえないのではなかろうか、こう考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 そういう態度で指導されるからこういう結果になる。いいですか、法律上課税台帳を作成しなければならない期日を決定しているんですよ。わざわざあなた方が提案されて、ことしは四月一日から四月二十日までという法律をつくっているんですよ。ところが、それはどうでもいいみたいな態度でおるからこういう結果になる。それはあなた方の責任ですよ。そうじゃないですか。そういう態度でやられれば、できないのはあたりまえです。そうすると、これは市町村の責任というよりは、あなたの考えがそのようにいいかげんな考えだとすれば、法律事項というものをまことにいいかげんに解釈しておる。これは自治省の責任と思うが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 確かに法律でそういうことが明らかにされておりますので、市町村当局がこれを守ることは、もちろん市町村の責任であるわけであります。同時に、私どもといたしましても、十分それが徹底するような指導をする必要があるわけでございまして、絶対的に法にしたがうといったようなものにつきましてはなお十分指導に尽くしてまいりたい、かように考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 そうすると、縦覧ということは、異議があれば異議の申し立てをするという一つの基本的なものなんですね。ところ、がかりに定めたようなものを示したということに対して異議の申し立てが出た場合に、その異議の申し立てば有効ですか、無効ですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 縦覧の期間を設けて縦覧をすることができるようにするということの法的な意味は、実質的には御承知のとおりそれに登録されております価格について異議があるかないかということを縦覧してもらう。そうしてその結果、異議あるものについてはその申し立てをするというところに実質的な効果があるわけであります。したがいまして、新価格というものが示されまして、それに対して異議があって異議の申し立てをいたしました。場合には、他の要件を満たしておりますればそれは有効なものと考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 そこで新評価を記載しないもの、白紙の場合、これはあとでかってなものをつくられて押しつけられる可能性があるわけです。住民の権利が著しく阻害されるわけですね。そういう場合に異議の申し立てをする機会がなくなるわけですね、表示されていないのだから。この場合に国民の権利、所有者の権利というものは一体どう保障されるか。  もう一つは、カードの場合は、カードは差しかえが可能である。そういう場合に異議の申し立てをした。ところが市町村はカードの差しかえをしておる。あとでその異議の申し立てというものが意味を持たなくなるおそれもあるのですね。そういう混乱を生じた場合に、これはだれが一体責任を負うのか。市町村長が責任を負うものですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 台帳に登録されております価格を見たいという人に見せなかったということ自体は、これは台帳縦覧期間を設けて縦覧に供する意味がないわけであります。そのこと自体は誤りであると思います。ただカードその他で、示し方はいろいろあろうと思いますが、ちゃんとその所有者の名前も書いた、場所も書いたカードを見せてまいりますれば、これはそれをもってすぐ差しかえというようなことでなく、そのもの自体を見せたということになるだろうと思います。かりに町村の役場等でございますと、納税者と役場の人とがかなり顔見知りであるといったような親しきもありまして、あなたのところはこういうことですよというので、便宜紙に書いてお示しをするというようなことがありましても、これはそれによって価格を見せたということでありますれば、そのこと自体の意味は果たしているのではないか、かように考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 便宜に見せるとか見せないとかいうお話をされるけれども法律上全国的に期日を定めても縦覧に供しなければならないのでしょう。その義務を怠った場合の責任はだれが負うのか、これは町村長ですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 先ほど申し上げましたように、台帳の価格を見たいという者に見せなかったということになりますれば、それは台帳備えつけの市町村の責任の問題であろうと考えます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 こういう場合はどうですか。四月一日から縦覧に供する準備ができなかった。そこである町村、これは新潟県の中頸城郡の吉川町ですが、六月一日から二十日まで縦覧に供するということを四月二十五日に告示したのです。いやしくも法律に期日を定められておるにもかかわらず、かってに市町村長が告示日を変えるということは違法の行為だと思うが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 地方税法四百十五条に、「市町村長は、毎年三月一日から同月二十日までの間、固定資産課税台帳をその指定する場所において関係者の縦覧に供しなければならない。」とあるわけでございますが、本年度に限りまして、先般御審議をいただきました法律によって、「三月一日から同月二十日」を「四月一日から同月二十日」ということに改正をしたわけであります。ただ今度の改正によりましても、一般的な縦覧の期間を一カ月ずらしたということでございまして、現行の四百十五条の第一項のただし書きに「但し、災害その他特別の事情がある場合においては、」その二十日以後において「縦覧期間を設けることができる。」こういうことになっておりますので、市町村におきまして、その市町村限りの特別な事情がある場合には、ただし書きでその後においても縦覧をすることができるということでございますから、おそらくお話しの事例の場合もその線によったものと考えます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 大体特例法をつくるときに、ことしの四月一日からの縦覧ということには間に合わないのではないかということが強く指摘されておる。ところがあなたのほうはだいじょうぶ間に合いますと言った。一体何を根拠に間に合うと言ったのですか。あなたはいま全国的にも、あるいは新潟県でも、どの程度完全な台帳ができたかわからぬとおっしゃるから、どの程度できておるかわからないけれども、少なくとも私が接した二十ほどの町村の中に。完全に台帳ができて縦覧に供したものは三分の一程度しかない。あとは白紙で縦覧せしめたり、あるいはカードで縦覧せしめたり、あるいはそういう措置をとらなかったり、こういう状況なんですね。さっきあなたはちょっと漏らされたけれども、どうも自治省にはどうでもいいというような考えがあるのじゃないかと思うのです。一体あなたは市町村の固定資産課税台帳というようなものに、まあ大小もあるけれども、何万筆ぐらいあるものだとお考えですか。これはちょっとやそっとのものじゃないんですよ。それを一筆一筆評価がえをして、記載をして、これは容易ならぬ事務なんです。大体ことしは農地に関する税金は上げない措置をとるならば、一体何のために評価がえをやったのですか。全く常識では判断できないようなことを初めからやっておる。だからこういう問題を起こす。五月一日から課税するといったって、課税台帳のできないところはできないでしょう。農地については三十八年度同様にするということであるからこれはいいです。これは便宜上それもできる。しかしできないところには白紙縦覧では異議の申し立てばできない。山林や宅地については明確に評価がえが行なわれていなければ課税できないと思うのですが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 今回縦覧の期間を一ヵ月ずらしましたのは、いろいろ事務の都合もございましょうが、何よりも今回の期間調整措置の内容が明らかになった段階において縦覧に供するほうが、納税者にとっても親切であろうといったような考えで一ヵ月ずらすことにいたしたわけでございます。したがいまして一ヵ月ずらしますこと自体は、四百十五条にあります第一項の原則的な縦覧期間を、一ヵ月ずらしたものでございまして、当時の調査によりましても、大部分の市町村がこの一ヵ月ずらすことによって、特殊な事情のあるところは別でございますが、これによって縦覧を円滑にやることができるであろうという見通しのもとにいたしたわけでございます。  いま御指摘のございましたように、台帳に価格が記入されていないというようなことでありますと、それはやはり記入をすべきものであるわけでございます。同時に台帳の価格を見たいといった者に価格を見せることができないということでありますれば、それは縦覧期間を変更するとかその他の措置によって——ただいまお話のあったような町村の例も、おそらくそういったような面から措置されたものと思うのでありますが、そういう道も開かれておりますので、それらを活用することによって円滑な処理ができるもの、こう考えておるわけであります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 局長は実態を把握されておらないということであるから、私はこれははなはだ怠慢だと思うけれども、とにかく実情を調べて——私が接した範囲ではそういう状態だが、これに対する善後措置について、早急に自治省として何らかの指導をすべきであろうと思うのです。そうでないと市町村はてんやわんやです。私の知っているある町村などでは、異議の申し立てに行ったら、何と言われてももうしかたがない、お手あげだ、異議の申し立てに来た皆さんで評価などは一つ自由に処理してもらいたい、こう言っている町村すらあるのです。これは県の当局にも責任なしとしないと私は思うが、しかし根本的には自治省がそれに対してもっと親切に措置をすべきであったと思うのです。この点は小さな問題のようであるけれども、農民にとっては非常に大きな問題なんです。だから非常に関心が高いのです。それだけに市町村の事務当局も責任を感じておるのです。これは早急に何らかの緊急措置をとるべきであろうと思うが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 おっしゃるとおり非常に重要な問題であると考えておるのであります。特に今回の場合、一年以上の日月を費やしての評価がえでございますので、できるだけその事務が円滑にいくようにということでいろいろ考えてまいったわけでありますが、私どももそういった考えのもとに、縦覧期間についての状況は、実は中間的には聴取をいたしておるのであります。まあ、四月の初めにおきます報告によりますと、全国の三千にのぼります市町村の約九割は四月中に縦覧をする、こういうことで、私どものもとに報告が一応集まっておるのであります。何ぶんにも団体の数も、三千幾つもございますし、またその団体の税務当局の陣容、その他の問題もいろいろ千差万別な点もございますので、一律的にこれを律することはできないと思いますが、九割のところが四月中に縦覧をやることができる、こういったような状況でございますので、私どもとしましても、まずまずではなかろうかと実は考えておるのでありますが、しかし、その後も引き続き縦覧期間におきますいろいろな事情等について、実はいろいろと事情を聴取しておるのでございます。指摘のようなことがございますれば、私どもとしても、そういうものについては、はっきりした強力な指導をさらに考えなければならない。かように考えておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 政務次官が見えておりますが、政務次官はかつて農林水産委員会におられて、農業のこともよく御理解になっておられるわけですが、私がいま指摘しましたように、農民は農地に対する固定資産の評価がえによる引き上げというものに対しては、異常な関心を持っておるわけです。それだけに、やはり市町村当局に対してもいろいろと苦情も言い、異議の申し立ても、縦覧をこまかくやろうとしておるのであります。ところが、これは私はほかの県のことを開いておりませんからわかりませんが、あまり差がないのじゃないか。新潟県だけがいま申し上げたような状態であるとは考えられないのであります。なお、局長の御答弁によると、非常に安易に考えておるようですけれども、これはやはり政治的に相当なきつい手を打つべきで、私はそう無理なことを言っておるんじゃないが、そういう実態があるようだから、緊急に何らかの指導的な措置をとるべきではないかということを言っておるのです。ひとつそういうふうにお手配を願いたいと思うのですが、いかがでしょうか。

金子岩三自由民主党自治政務次官

○金子政府委員 石田先生の御指摘の点は、これは新潟県ばかりでなくして、全国にたくさんそういう実例があるのじゃないかと、およそ想像がつくのでございます。よく調査をいたしまして、異議があればその異議や意見を十分農民に言わせるように、機会を与えるべく、よく部内で相談をいたしまして、強い指導をいたしたいと思います。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 次に、この機会に一、二お尋ねをしたいと思いますが、今回の農地の評価が之に伴いまして、農民の間に問題になってきた一つに、この水田の場合の畦畔の取り扱いの問題があるのです。水田の場合の畦畔というもしは、かつては雑地または雑種地として取り扱われてきたのです。古い歴史では、明治初期の地引図や更生図をつくる時分には、大体これは乙番と称して、分筆をして、一筆の土地に甲乙をつけて、そして畦畔を別扱いにしたものです。最近でも別扱いにしておるところもある。ところが、別扱いにしていないところもある。従来のような評価であれば、それほど目立たないけれども、今度のような高い評価になりますと、畦畔が今度は水田として評価される。これははなはだ不合理じゃないかという声が出ておる。私もいろいろそういう事務に関係したことがありますが、これは外ワクに見るのが適当であろうと考えておる。局長さんはどうお考えになりますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 畦畔にも内と外とあるわけでありますが、現在評価上は、畦畔につきましては農地にこれを含めて評価をしていく、こういう考え方に立っておるのでございます。畦畔の区分の問題はいろいろむずかしいのでございますし、また事実、やはり売買が行なわれるような場合には、それも含めて売買が行なわれているといったようなこともございまして、農地に含めた評価をいたすように指導をいたしておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 これは局長に尋ねるのは無理かもしれないけれども、栽培のできない、たんぼでないそういうところを、農地として評価をする、稲を植えることができるところとできないところとを同じに評価するのは、不合理だと思いませんか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 問題は面積の問題になるだろうと思うのでございますが、農地に付属した面積ということで、農地の通例の取引におきましても、そういうものは含めて行なわれております場合には、あたかも宅地の場合の袋路におけるような場合と似たようなものもあるのではなかろうか、こう考えるのでありまして、現在評価上農地に含めてやっておるわけであります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 いまでもこれは外ワクで見て、畦畔はたんぼの面積から切り離して処理をしておる地方もある。そういたしますと、売買等の場合に畦畔も水田として売買される例が多いから、これを同一に評価するということはどうも納得がいかないのです。それじゃ畦畔というものは、土地台帳の上でこれは水田でない。雑種地だというふうに取り扱いをすれば、これは問題はないわけです。そういう手続をこれからやればいいのではないかと思うのですが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 先ほど申し上げましたように、結局面積の問題でございますが、この面積につきましては、御承知のように土地台帳の面積、これによって台帳主義の課税をいたしておるわけであります。従前は外畦畔につきましては、これを別にするというような扱いも確かにあったようでありますが、最近だんだんと、土地台帳上これを含めてやっていくという方向にいっておることは御承知のとおりでありまして、ただ地方によって、おっしゃるようなそういった若干のズレと申しますか、テンポに合わない部面もあろうかと思いますが、私どもとしては面積につきましては台帳上の面積を使っていく、こういうふうな考え方で課税をいたしておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 顧みて他を言うような答弁をされるのだが、それは切り離して登記簿から土地台帳面を直したらいいじゃないか、こういうことであります。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 明らかに台帳上別の地目のものでございますればこれはやむを得ないと思いますが、また先ほど申し上げましたように、土地台帳上の方針としては、畦畔を農地に含めていくということで漸次整理が行なわれておる、こういうふうに私どもは関係の方面から聞いておるのでございまして、そういう方向にだんだんといくもの、こう考えておるのであります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 それはさっき私が言いましたように、明治の初期はほとんどこれは乙番のような形で地番を変えて、農地でない取り扱いをしておった。区画整理が行なわれるに従って、農地として処理するところが多くなっておるけれども、しかし畦畔は農地と同様には評価しないというところもある。そういう取り扱いをしておるところもある。それは全然評価しないのではない。一定面積の中の畦畔の面積というものは、水田とは別に評価をする。これが一番合理的な措置だと思うのですが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 面積につきましては、先ほど来申し上げておりますような土地台帳上の面積を使っております。そしてその地目によります面積で課税をしていく、こういうたてまえをとっておるのでございますので、台帳上がやはり別個のものでございますれば、その面積によっていくというのが現行のいき方でございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 いやそうじゃないのですよ。私の言うのは、台帳面積はこの内畦畔になっておるけれども、水田の田面と畦畔とは評価を区別するという取り扱いをやっておるところがあるが、そのほうが合理的ではないか、こういうことを言っておる。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 いろいろ地方的に若干の差があるだろうと思いますが、何ぶんにも全国考え方の方向としては、先ほど来申し上げているような方向でだんだん統一をいたすべきものだと考えておりますが、個々の実態のケースとしてはやはりズレと申しますか、でこぼこが若干はあろうか、こう考えておりますが、方向としては先ほど来申し上げておりますような、やはり農地に付属するものというふうな方向でいくべきものと考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 これは市町村の事務等の関係で具体的に処理をすれば、あなたのほうは文句はないわけですから、その程度にいたしまして、その次に農家の宅地の問題、宅地はさっき御答弁のありましたように相当大幅に評価が趣が行なわれたわけです。ところが農家の宅地というものは、小さな家をつくっておるのに、五百坪も六百坪もとっておるような場合が多いのです。従来はそれほど固定資産税というものは大きなものではございませんから、そのままにしてまいりましたけれども、農地解放のときには、この農家の宅地というものは農業用のものであった、農業用施設である。これは稲を持ってきて積んだり、わらを積んだり、あるいはそこで脱穀調製をしたり、そういう関係で農業用施設として農地解放の際に解放しておるのです。これはあなたよく御存じないかもしれぬけれども、そういう歴史がある。だから私どもは、農家の広い宅地というものは、必ずしも都会地などに見るような宅地というものの概念で処理することは適当でないと思いますが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 実はこの問題は、今回立案の過程におきましても議論の出た問題でございます。現実にはなかなかその区分がむずかしいのでございまして、農家の宅地についても、また半面では宅地という名で事業用の宅地も別個に都会等にはあるわけでございます。どうもそこのところを用途別にこれを区分していくということになりますと、現実問題としても非常にむずかしいので、なおよく研究をするというようなことで、実は今回は過ぎてまいったのであります。したがいまして、なお今後そういった点についての検討を加えていかなければならない、かように考えておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 当然問題になったことであろうと思いますが、そこで私これについては、それほど大きな面積でなければ問題はないのです。けれども、いま申し上げたように、農業用の施設のような面もありまして、非常に広いものを持っておるのだが、今度は六倍も七倍もの評価が行なわれて、ことしは二割頭打ちという形で取り扱われるけれども、やがては相当増税も覚悟しなければならないということで、野民は不安がっておるわけです。だから私は、これはやはり一定の家屋に似合った一定の面積はこれは宅地として処理し、その他のものについては、やはり台帳面積においても雑極地として取り扱うべき性質のものであろうと思いますが、検討事項になっているということだけれども、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 まあ地目をどうするかということにつきましては、必ずしも私のほうだけの所管事項でございません。したがって、明確なお答えはいたしかねますが、農業用の宅地につきましてはいまもお話にありましたように、非常に区々でございます。その利用のしかたも区々でございますし、またその広さについても非常に区々であるといったようなことから、これをどういうふうに扱っていいのかというむずかしい現実問題にぶつかったわけでございます。同時に、現在の固定資産税におきましては、地目ごとの区分が、昔からの沿革もございまして、割りにはっきりされておりますが、その地目によります土地の用途によります区分ということについては、現在は、原則としてとっていないわけでございます。したがいまして、そういった点とのかね合いもございます。十分研究をいたしてみたいと思います。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 これはまあ法務省の所管になろうかと思うのですけれども、しかし固定資産税としての取り扱いはやはりあなたの所管なんで、広い宅地を持っているところは、いま申し上げたようにいろいろなことに使っておるが、多くは野菜をつくったりあるいは木を植えたりくだものを植えたりというのが多いのですね、農村では。まあ私の宅地なども、野菜をつくったりくだものをつくったりというところが非常に多いわけですよ。そういうものは畑なら畑で、あるいは物置きのようなもので、雑種地なら雑種地というようにこれを切り離して、もちろん分筆をして土地台帳を直す。それはめんとうくさいけれども、やはりあまり固定資産税が高くなってまいりますとがまんができないから、何かしなければならないと考えておるのです。これは別の立場からそういう取り扱いは検討したいと考えますが、やはり固定資産を取り扱われるあなたのほうも十分これはひとつ御理解の上で御処置を願いたいと思います。  まあ、この問題はこの程度にいたしまして、次にもう一点伺いますが、従来の固定資産税の場合の農地の評価にあたりましては、当初昭和二十五年にこの税が創設されまして、その当時は昔の地租というものが中心で行なわれたので、全国ほとんど均一的なものであった。そこで私ども特に東北、北陸、北海道地方の者が、一毛作も完全にできないところと、多毛作と、ほとんど同一の評価をされることは適当でないということを、強く主張してまいりました。そこで自治省のほうも、その点は、気象の関係、たとえば積雪度、寒冷度あるいは凍霜害の関係、日照時間、一毛作か、多毛作ができるかどうかというような、そういう条件で漸次修正を行なってきておる。私はきょうその資料を持ってきませんが、自治省にあるはずですが、八項目くらいの費目で漸次修正をやって、私どもはまだ不十分ではあるけれども、それならばまあやむを得なかろうというところまで積雪寒冷地帯、単作地帯というようなところの農地の評価は幾らか低くなっておる。ところが、今度売買実例価額ということになりますので、それがパーになってしまったのです。全然関係なくなったのです。ただ限界収益率というもので修正はされるけれども、限界収益率で全国的にこう修正をしたという、これはまた別の意味があって、ほんとうの意味で従来の、私がいま指摘したような意味における修正は、全然考えられておらない。これは私はまあ評価がえが行なわれた年でもあるから、いますぐにそれをやれということは少し無理かと思うのだけれども、やはり漸次そういう方向に進むべきであろうと思いますが、どうでしょうか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 従来は、確かに指示平均価格によりまして、そういった考慮も払ってまいったのであります。今回土地につきましては、各地目を通じて売買実例価額という一つの尺度によりましたので、特にその問題としての取り上げは実はいたしていないわけであります。売買実例価額でございますから、いろいろ社会的、経済的な諸条件が売買実例の中に反映しているということもいえるのではなかろうか、こう考えるのでありまして、はたして別の項目としてそういう問題を取り上げていくべきかどうかということにつきましては、いまだそこまでの踏み切りを実はいたしていないのが現状でございます。反面、今回の御承知の暫定措置におきましては、税負担の面におきまして前年程度ということでとめてまいりましたので、いまいろいろ御指摘のございました点も、評価の問題と、また税負担をどう求めていくかという問題とのかね合いでこれを研究してもいいのではなかろうか、こういうようなことから、今後の研究問題として残したわけでございます。したがいまして、原則的には売買実例価額に反映をしておる、こう考えるのでございますが、税負担をどう求めていくかという面においてはなお研究の問題として残されておる、こういうふうに御理解いただきたいと思います。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 税負担のかね合いでさらに検討を要するということでございますから、これ以上申し上げることはないと思いますけれども、どうも最近農業行政が急激に変化をいたしてまいりまして、ごく交通の便の悪いところなどでは、耕作放棄も起こっておりますね。耕作を放棄している。非常に著しく低下をしているわけです。ところが、同じ山の中でも、ちょっと交通の便のいいところになると、むしろ平場よりも農地の価格が高いというようなところもあるのです。それからまた工場や宅地などに転換の要因の大きいところ、そういうようなところは、これはもう山の中であろうと平場であろうと特に高い。私は、農地というものに対する評価と課税というものは、やはり農業収益というものを中心にして考えられなければならない。要するに評価を議論するのは税負担の問題を考えるから評価のことをやかましく言うのです。ですから、やはりいま申し上げたように、山の中で耕作放棄が行なわれるような事態が起こっているから、山の中では、みんな安いかというと、そうではないし、なかなかこれは複雑であるけれども、問題は、農業経営を続けていく上における税の負担の限界というものもあり得るし、そうしてまた公平でなければならないし、そういう見地から見て、先ほど来指摘いたしたような諸点については、ぜひひとつあらゆる角度から検討してもらいたい、これをひとつ要望いたしておきます。  まず、大体この程度にしたいと思いますが、政務次官、ひとついま私が申し上げたとおり、実は自治省のものの考え方というものは、どうも地方財政ということを考えられるからでしょうけれども、これは税体系がよくないので、そうして結果においてはやはり農民負担を過重にし、農業経営を圧迫するように漸次動いておるのです、これは現実に。なかなか、われわれも反対もし、反対運動も起こしておって、反対運動を起こしたから、農地に対する固定資産税は前年どおりというようなところまで後退をされておるけれども、いつまたこれは増税にならないとも限らないわけですが、もう少しやはり農業経営というものを中心に、これは地方税だけではございませんが、自治省の行政全般について御配慮をいただきたいと思います。これについては、もういろいろお考えにもなっておられるかと思うのですが、せっかく農林漁業問題に理解のあられる政務次官ですから、特にひとつお考えも承り、今後御努力を願いたいと思います。

金子岩三自由民主党自治政務次官

○金子政府委員 石田先生の御意見は、まことに適切でございまして、ごもっともな御意見でございます。私どもも、かねて考えを同じくする立場にいますので、自治省において、そういう農村、漁村などに税の圧力が今後自然に強大になっていかないような方向をとるべく努力いたしたいと思います。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 安井吉典君。

安井吉典日本社会党

○安井委員 ただいまの石田さんの御発言に関連してちょっとお伺いをしておきたいのですが、その前に、私どもは今度の国会に提出されました地方税法改正法案、あるいは地方税法等の一部を改正する法律案、これらについて、特に固定資産税の問題では、新評価をいまの段階で決定するということは問題があるではないかということを、繰り返し政府に申し上げていたわけであります。だから、現在直ちに評価を決定することなしに、特に暫定期間を置いて、つまり新評価は三年間たな上げして、三年後でなければ使わないという、そういうふうな法律案の内容になっておるのだから、いまきめるべきではないではないかと、繰り返し申し上げたわけであります。それに対して政府側の御答弁は、全国をいろいろ調べてみたら、三月一ぱいで全部評価が終わるのは九割にも及ぶからという各県別の表までいただきまして、だから一ヵ月縦覧期間を延ばして、四月一日から二十一日までの縦覧期間にすればそれできちんとできます、という御答弁で、そういうことであの法律がとうとう押し切られてしまったわけであります。しかし、いまの石田さんの質問からすれば、新潟県だけの実情でありますけれども、もうはっきりとその事実があらわれているわけです。これはほかの県だってそういうふうな状態があるのではないかと私は思います。特に興味深いのは、ある新潟県の町村では、昭和三十九年度に必要な昨年の評価額をそのまま書き込んでおいて、新評価のほうは空白で縦覧をしているという町村があるそうでございますが、それは私どもの言ったとおりですよ。ことしの税金はまず徴収しなければいけないから、ことしの税金徴収に必要な暫定評価だけは縦覧という手続をとる。しかし新評価はとっても間に合わないからということで空白にしたのではないかと思います。これは違法な措置でありますけれども、しかし私どもが申し上げたのと同じ姿がそこにあらわれているわけです。ここで、自治省の先ごろの見通しが甘かったということを私ははっきり申し上げたいわけであります。もういま五月の七日になっているわけでありますが、四月中に、四月一日から四月二十日までの縦覧期間を置いて措置を講じた市町村は全体のどれくらいの割合に及んでいるか、それから五月一日以後にしてあるのはどれくらいか、それから六月一日以降になりそうなのもあるといういまの実情の御報告もあったわけでありますが、これはどれくらいか、そういう資料をまとめていただきたいと思うのでありますが、四月中のものについてはもうまとまっているのではないかと思うのです。いかがですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 私ども実は四月の初めに中間調査をいたしておるのでありますが、それによりますと、先ほど申し上げましたように、四月中に縦覧をするというのが約九割あるのでございます。中には四月から五月にかけてというのもございまして、そういうのが五月以降という形であらわれておりますので、実際やったところはいまなお調査をいたして確定のものをとりたい、かように考えております。

安井吉典日本社会党

○安井委員 いまちょっと条文がございませんが、延期する場合は市町村長の公示だけでよかったですか、条例措置ですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 四百十五条でございますが、市町村長の公示によって行なうわけです。

安井吉典日本社会党

○安井委員 それから、いま申し上げましたように、急いで、四月中の実績がどのくらいになっているかということ、それから五月から以後のものについてもその実態をひとつお調べの上御報告を願いたいと思います。六月以降というような事態があらわれてまいりますと、課税の時期が非常におくれるわけです。そういうような面については、特にその理由はどうなのか、詳細な事情をお調べになる必要があると思うわけです。その点もあわせてお願いをしておきたいと思います。  そこで、いまのお話の中で、台帳ではなしに、カードか何かの縦覧で済ましているというところがあるというふうなお話がありましたが、税法の中では、たしか固定資産課税台帳の中にはこれこれの要件を必ず書き込まなければいけない、法務局との関連についてもたしか法文の規定があったと思います。そうしてそれに続いてその固定資産台帳を縦覧に供しなければならない、こうなっているわけです。だから法に定める台帳以外の縦覧については、これはいわゆる台帳縦覧というものに当てはまらないと思うのです。先ほども御質問なりお答えなりがあったわけでありますが、重ねて伺っておきたいと思います。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 確かに固定資産課税台帳に価格を登載して縦覧に供するというのがたてまえでございますので、その限りにおいてはおっしゃるとおりであろうと思います。ただ御承知のように、縦覧期間を設けて縦覧をさせるということの実質的な意味は、価格を縦覧して、そうして異議申し立て事項も、その価格のみについて異議申し立てができるということに法律上もなっているわけでありまして、そういう意味合いから申し上げますと、実質的には価格についてのみ争い得るという、そういう形になっておりますので、先ほど来申し上げましたように、形式的には若干の瑕疵があるにいたしましても、これによって直ちに効力が失われるということではない、こう考えております。

安井吉典日本社会党

○安井委員 それはおかしいと思うのです。法律の中にそういうふうなゆとりがあるとか、あるいは政令で、いま税務局長がおっしゃるような、そういう趣旨が盛り込まれているならわかりますけれども、この法令の条文を見たらはっきりしておりますよ。台帳を縦覧に供しなければならないので、そういうことになりますと、市町村長は義務に違反している。これだけは確かですね。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 課税台帳を備えてこれを見せるということにつきましては、形式的に合致をいたしていないわけであります。

安井吉典日本社会党

○安井委員 それじゃ、はっきり義務の違反だということは——いまそういう表現はなさらなかったけれども、形式的な要件に合致していないという、裏側から話されたわけですけれども、これははっきり義務違反ですよ。はっきり、しなければいけないという規定があるわけですから、これではなしに台帳を見せろということを言われたら、少なくとも市町村長は台帳を見せなければなりませんね。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 それはそのとおりです。

安井吉典日本社会党

○安井委員 台帳の縦覧は、ほかの場合においてもできないわけではないけれども、ちゃんと料金を払うか何かしないと見せてくれないはずだしこの機会に自分の評価だけではなしに、台帳を見ればいろいろなことが書いてあるわけですから、それも見たいという気持ちがあるかもしれない。そういうような住民の意思は、いまのような価格だけのカードか何かの縦覧では目的を遂げることができないわけです。に定めてある市町村長の義務を全うしていないということだけは明らかなわけです。それで自治省は、いまの御答弁からすれば、価格さえ住民に知らせればそれでいいのだ、そういうような指導をされているのですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 もとより、指導といたしましては法律どおりの指導をいたしておるわけでありますが、いまお話のございましたようなことで、カードを見せたというのについて効果はどうかというお尋ねがございましたので申し上げたわけでありますが、そのカードの見せ方等もいろいろあろうかと思います。その辺は実態をよく見た上で判断をしなければいけない、かように考えております。

安井吉典日本社会党

○安井委員 ひとつ実態を十分調べていただいて、いま歳であったものでも十分に意を尽くしていないものもあるかもしれないし、あるいはまたこれからやる市町村の場合にも大事な問題ですから、十分に現在までの実情をお調べを願って御措置を願いたいと思うわけです。  それから、評価のほうだけが空欄で縦覧されていたという例があるということでありますが、そういうことでは、新評価額は縦覧に付せられなかったと同じことだ、そう理解するよりほかないと思うのですが、いいんですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 先ほどから申し上げておりますように、縦覧は価格をお見せすることでございますから、価格自体お見せできないということであれば、これは明らかに間違いでございます。

安井吉典日本社会党

○安井委員 案外市町村のほうはのんびりかまえているかもしれませんけれども、やはり法に定められた措置はとらなければいけない。だから、一たん三十九年度の課税に必要な課税標準の数字だけ書いて縦覧が行なわれておるのかもしれませんけれども、新評価額はあらためてもう一度期日を告示して縦覧しなさい、こういう指導をなさらなければいけないと思うわけです。その点どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 いろいろなケースがあろうと思いますけれども、実態をよく見た上で措置をしたいと思います。

安井吉典日本社会党

○安井委員 不服審査の申し出の状況がどうなっているか、これもまだ中途段階ですからお調べはまとまっていないと思うのですが、地方へ行きますと、今度の法律改正で評価がえが行なわれたけれども、見に行ったって不服審査ができないのだそうだ、こういうふうな理解もだいぶ広がっているようです。つまり、暫定課税標準についてはできないという規定があるものですから、評価がえはなされているが全部の縦覧はだめだ、そういう見方もあるようです。しかもまた、新評価額と暫定評価額とが並んで書いてあるものですから、ちょっと見に行ってもわからない。こういうふうな実例もあるので、実際はそう数は多くはなっていないのかとも思うわけでありますが、現在までの実態について、お知りの範囲でお話し願いたいと思います。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 実はまだこれもいま調査をしておる段階でございます。ただ、ところどころの部分的な報告によりますと、特定の市町村につきまして、集団的に異議の申し立てが出ているといったような事例は聞いておりますが、全般的なことはもうしばらく時日をかしていただきたい、かように思います。

安井吉典日本社会党

○安井委員 今度の評価がえは、全国統一的な評価がえだから、不服審査の申し出は窓口ではねつけるのだ、そういうようなことはありませんか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 そういうことは聞いておりません。

安井吉典日本社会党

○安井委員 指示平均価格はいつごろおまとめになられる予定ですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 ちょっと日にちはなんでございますが、いま取りまとめ中であります。

安井吉典日本社会党

○安井委員 いつごろになるかのお見込みもまだないわけですか。——全国の実情をまずつかんで、それから下からの積み上げになるわけですね。大体期日がまとまらないと、いろいろ地方交付税やら何やら影響が出てくると思うのですが、どうですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 おっしゃるとおり、交付税その他にも影響がございますので、われわれとしても作業を急いでおるわけであります。何ぶんにも、全国から全部が積み上がってまいりませんと出ないというのが今回の仕組みでございます。市町村当局におきましても、課税事務その他いろいろの関係もございまして、まだ全部そろっておりませんけれども、私どももできるだけこれを早くしなければいけないというので、督励をいたしておる段階でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 関連。法律的なことをお伺いいたします。課税をする前提といたしまして、いろいろ手続があるわけでございます。固定資産税につきましては、縦覧等があるわけでございます。国税等についてもあると思うのでございますが、慣例等でどうなっておりますか。こういう前提であるところの手続に欠陥があった場合、それに基づいてした課税は有効でございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 法律上は縦覧が先行するということになっておるわけでございます。いまおっしゃるような縦覧自体の効力の問題ということになってまいりますと、その効果はよく具体的に確めてみないとわかりませんが、効力の内容、あるいは縦覧に瑕疵があった場合には、その内容等によって最終的な判断をすべきもの、こう考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 先ほど御質問がありました本年度の課税を、白紙でそこに記入してなかった、そうして縦覧をした、こういう場合に、その課税は有効でございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 いま申し上げましたように、どういう形でこれが行なわれているか、新価額を見たいというのに対しまして、お見せできなかったというようなことでありますれば、これは明らかにおかしいと思うのであります。どういう形でこれが行なわれているかによって瑕疵の実質的な内容がきまってくるものと考えます。個々に判断をすべきものと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 局長は先ほどから、見せろと言わなかったから見せなかったということを言いますけれども、見せろと言わなかったから見せなかったというのではなしに、台帳なら台帳、あるいはカードでもよい、全部見せなければいけないので、要求によって見せるものではない。そういうふうにして縦覧に欠陥があった、そういう場合には課税は有効なのか、具体的に今年度の課税分について白紙で縦覧に供した、そういう場合に、その課税は有効でございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 ですから、先ほど来申し上げておりますような縦覧の内容によると思うのでありまして、その瑕疵があった場合に、それが形式的なものであるか実質的なものであるかによって最終的な判断をすべきもの、こう考えるのであります。

華山親義日本社会党

○華山委員 しつこいようですが、石田さんがおっしゃったように、本年度の評価、これの書いてないものを見せた場合、それに瑕疵があるのかどうかということを聞いているのです。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 全然評価がきまっていないというような、あるいは載っていないというようなことであれば、それは瑕疵があるものと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 瑕疵があれば課税は無効でございますね。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 効力につきましては、個々の事態によって判断をすべきものと考えます。

華山親義日本社会党

○華山委員 お聞きしてもあいまいな答弁しかなさいませんからやめますけれども、たいへん不満足であります。そういうような、確とした方針がなければ私はだめだと思うのです。こういうふうに抽象的なことではあるけれども、ある程度のことをお尋ねしているのに、個々の個々のとおっしゃったのでは何にもならない。  もう一つ伺います。ある異議を申し立てるのに、去年まではこんなに安かったが、ことしは五倍にも六倍にもなるなどということは、私には合点がいきません。異議の申し立てをした。ところが、これは自治省の方針でございますという答弁であったということでございますが、そういう答弁は答弁になりますか、お聞きいたします。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 その場のやりとりが具体的にわかりませんので一がいに申し上げかねますが、おそらくそうお答えいたしましたのは、新しい評価基準によってこれをやったものなんだ、市町村長としては当然それを守っていくべきものだから、評価基準のきめ方の問題なんだというような意味でお答えしたのではなかろうかと思うのであります。もしそうでありますれば、そのとおりであろうと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 そうしますと、評価基準をきめたことにつきましては、これは法律でも何でもないわけでございますね。そういうふうなことでございますれば、単なる自治省の方針でなりましたからということで、審議会ですか委員会ですか、ただ抽象的な答弁あるいは回答のしかたで異議を却下するということでいいものでございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 異議の申し立ての内容によると思うのでございますが、評価基準に定められた方式によって評価をしておるといった場合に、異議申し立てについては、個々具体の価格についての申し立てであるべきでございまして、評価基準に示されております方式によるものでありますれば、方式だけについての議論ということになってまいりますし、評価基準の問題になろうか、こう考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 評価基準そのものが、法律上の問題に、異議申し立ての問題になりますかどうですかということをお聞きしているわけです。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 それはならないと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 どういうわけでございますか。念のためにお聞きしておきたい。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 評価基準自体は、自治大臣がこれを定めることに法律上きまっておるのでございます。市町村長は、それによって評価をするということでございます。したがって、個々の縦覧の結果の異議申し立てにつきましては、この土地について幾らであるという価格についての具体の異議の申し立てということになりますので、その結果、間接的に評価基準の方式がいいの悪いのという議論は出るかもしれませんけれども、そのものずばりとしての異議申し立てというものはあり得ないと考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 ちょっとお伺いいたしたいのでございますが、府県税に不動産取得税というのがございますね。それが今後、今度の評価がえによって非常に上がるだろうということを一般に言っておりますが、そういうことに相なりますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 これは台帳に載っております評価額を課税標準としてこれを課税いたしますので、不動産の取引が行なわれましたときには、その土地についてそれを行ないますので、その土地が旧来よりも非常に上がっておりますればそれによりますし、大して上がっておらなければそれによるということでございますから、個々のケースの問題になろうかと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 そういうことを伺っているのじゃないのです。それはあたりまえのことでございますけれども、そのものの評価がえをした結果、そういうふうな不動産取得税が上がるであろうという影響があるかどうかということをお伺いしておる。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 したがって、一般的には、先ほど石田委員のお尋ねにお答えいたしましたような趨勢でございますので、一般的趨勢としては、先ほど申し上げたような倍率の上がり方をする、こういうことでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 そうしますと、不動産取得税が上がるのは、一般の価格によって上がるのであって、何も今度の評価がえには関係がない、こういうことでございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 今回の評価がえにも関係があるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 そうしますと、府県の不動産取得税は、今度の評価がえによって増税になったというふうにも考えられるわけでございまして、大きなものでなければ税金はかからないだろうということでございますけれども、耕地等の問題につきましても、その問題があるわけでございます。そういうふうに了解してよろしゅうございますか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 はい。

華山親義日本社会党

○華山委員 これで終わります。

門司亮民主社会党

○門司委員 農地のことが出ておりますから、関連して聞きますけれども、実は今度の例の農業基本法に基づく農業改善事業の対象として、最近行なわれているいわゆる農地の分合ということばを使うかどうか、非常に大きなたんぼに直さなければ、大きな機械の効果がないので、従来の小さなたんぼを一まとめにしてやっている。たとえば千葉県の成田市の旧豊住村などでは、行ってみますと、大きなのは一つのたんぼの広さが五町歩、小さなもので五反歩。それくらいにしなければ、ヘリコプターで直まきをして、ほんとうに農業改善事業の効果があげられない、こういう結論を出して、現在やりつつある。そういうものに対して固定資産税の関係で、所有権がどうなるかということもいろいろ問題があると思いますが、何か考えておりますか。この農業改善事業に基づく農地のそういう区画の変更その他に対する課税の方法について考えたことがあるかどうか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 ちょっといまあれでございますが、国の方針等によって形式的に所有権が移るといったようなものにつきましては、たとえば従来も土地改良事業あるいは土地区画整理事業というようなものの場合の不動産取得税につきましては、課税標準の面であるとかあるいはそのものずばりであるというようなことで、軽減の措置を考慮いたしております。

門司亮民主社会党

○門司委員 この問題でもう一つ聞いておきたいと思いますことは、おそらく政府のほうにもはっきりした方針は大体なかろうと思います。これから起こってくる問題だと思います。いま政府が考えているような農業改善事業というものがかなり進むとすれば、方々にそういう問題が出てくる。これは農村の農業経営の形を一変するものでありますから、結局二反、三反というようなあるいは五反末満というような所有者の連中は、兼業農家としてそれだけを残してあとのほんとうの農家だけは集団的にかたまっていくということでなければ、いまの改善事業というものは達成されない。したがって、農村の経営規模その他が一変するのございほす。そうなってまいりますと、法等も一変しなければなりません。それから、そういう形をやってまいりますと、結局溝渠とか畦畔というものがある程度なくなりますから、そこにまたなわ延びも多少あるのでしょう。いままでの耕地整理と同じような形でそこに新しいたんぼができる。これは帳簿上はっきりしてくる。そういうものの所有権その他がきまって、改善したものの形をあとからきめるということになろうと思います。その点に対して手続上はたいして問題はなかろうと思いますが、実際上の問題として起こってまいりまするのは、従来の土地に対して帳簿上、たとえば十町歩なり二十町歩なり一つの村で改善して出てくる場合の取得はどうするのか、売買とするのか取得とするのか。出てきたものをそれだけ名前を拾ってつけておくということが、農業改善事業を見ますと、いままでの土地区画整理や耕地整理とは異った姿が必ずあらわれてくる。そういう場合に対処される方法がございますか。課税の方法は、取得ができて、そのあとで課税が出てくるのでしょうか。取得の問題は不動産取得税というものがかけられる。実際自分の土地なんです。はかってみて整理したところがそういうものが出てきた。その場合に課程の対象になるかならぬかということです。これはどうお考えになりますか。従来自分の土地なんです。はかってみたら、それだけ広がったからというので、取得税がかかってくるということは——売買するときには売れますよ。台帳上は新しい取得になっていることも間違いなのです。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 所有者が変わらなければ、不動産取引というものがないわけでありますから、不動産取得税はかからないわけでありますが、固定資産税の面では、先ほど来出ておりますような台帳面積というものになりますので、台帳面積によって、四月一日現在で課税をしていく、こういうことになります。

門司亮民主社会党

○門司委員 ちょっと確かめておきたいのですがね。たとえば、これは私も聞いただけの話ですから、実際そういうことが成功するかどうかわからないですが、いま申し上げました旧豊住村で、そいう形で、できるだけ大きな区画に直してやろうとすれば、最後に大体三十六町歩くらいのものが、図面の上では出てくるはずです。そうなってくると、その三十六町歩というものの所有権が、従来の所有権の名前になることはきまっております。他人にはいかぬ。しかし、新たな所有権がそこにそれだけ存在するわけです。これは面積は同じことですけれども、畦畔がなくなったからそういうものができたのですから……。先ほどから御議論を聞いておりますと、畦畔に対する課税の対象その他が非常に問題になっておるようですけれども、そうなってきますと、新しく取得したものは、自分のものであったんだが、帳面上は明らかにそれだけ財産がふえることになるのです。いままでのものが減るわけじゃないのですから……。そうすると、いまのお話では、その人の土地であったから課税の対象にならぬ、しかし売買するときにはやはり課税されることになる。その人一代だけの名義のときには課税の対象にならない、取得税はかけられないが、他に転売するときには取得税の対象になる。その辺はどうなんですか。そういう場合に、たとえばそれだけの新しい土地が帳面上できた、また現実にできる、というのは、所有権者は同じであることに間違いない。したがって課税はしないということをもう一ぺんはっきり答弁をしてください。この問題は将来問題を残すと思いますから……。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 不動産取所税は、御承知のように、不動産の取引があった場合に課税対象になるわけでありますから、取引のないような場合でありますれば、これは課税の要件を備えない、こういうことになるわけでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 これは念のために、法務省関係ですけれども、もう一つ聞いておきますが、そういう場合の登記は、従来の誤記登記のような形でできるのですね。広くなるのですから一応登記しないわけにいかない、土地台帳に載せないわけにいかない。それで手続はよろしいのですか。

細郷道一自治事務官(税務局長)

○細郷政府委員 登記上の手続は、私も詳しいことを承知しておりません。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十五分散会

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