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46回国会衆議院1964/04/02

地方行政委員会 第29号

発言数
90
登壇者
6
会派数
2
開催日
1964/04/02

会議録

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 これより会議を開きます。  地方自治に関する件について調査を進めます。  地方公共団体の議員の身分に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許します。門司亮君。

門司亮民主社会党

○門司委員 この際お聞きをいたしますのは、去る三月の十一日に福島県会で起こった懲罰事件に対しまするその内容をお聞きしたいと思うのでございますが、同時に、そのことについての政府の所見をお伺いいたしたいのでございます。  まず前段として防衛庁の幹部のほうに一応聞いておきたいと思いますことは、この事件の起こりましたそもそもの問題は、福島県の四倉海域における防衛庁の松島自衛隊の空対空の演習を行なうということがこの事件の発端であります。したがって、その内容をここにごく簡単に申し上げて一応お聞きをいたしたいと思うのでありますが、自衛隊が現在佐渡の沖で演習をいたしておりますことが非常に不便だということで、どこか近くにそういう場所を求めたいという意向があったことが明らかにされておりますし、そのことのために松島から近い福島の海域の四つくらいのものが指定されまして、一応そこにめどをつけたわけであります。  ところが、この問題について事の起こりましたのは、二月八日に防衛庁が長官の名前で告示をして、そうして演習を行なうということを明らかにしたわけであります。したがって、この海域におけるいろいろな利害関係を持つものが、問題の大きさについて、一応話を持ち上げざるを得ないということになったわけであります。  そこで問題になりますのはどういうことかというと、まず最初に私が聞いておきたいと思いますことは、この種の告示をするにあたって、自衛隊はいずれの法律を根拠にしてこういう告示をされておるかということ、その手続の問題をまず聞いておきたいと思いますが、どういう手続をされてこういうことが従来行なわれておるのか、それをひとつお聞かせ願っておきたいと思います。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 ただいまのお尋ねの告示は、行政組織法の第十四条に各省の大臣及び各庁の長が、公示を必要といたしますことにつきましては告示ができるという規定がございます。この規定に基づきまして告示をいたしたのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 そうすると、いまの十四条の点は、どういう範囲で、了解を得なくてもいい、あるいは航空関係上運輸省に連絡するというようなことだけでよろしいのですか。地元の人には何も相談しなくてもよろしいのですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 通常こういう演習場の海域を設置いたします場合には、漁業の制限をする必要がある場合がございます。この場合は自衛隊法の第百五条に基づきまして協議をいたします。地方の府県知事その他に協議をいたすわけでございまするけれども、この告示は、これは後ほどだんだんお尋ねがあるかと思いますが、実はここでは漁業の制限をいたすわけでも、航行を制限いたすわけでもないわけでございます。ただそこで公海上で演習をいたしますわけでございますから、まず飛行機の交通制限といいますか、飛行計画といいますか、そういうものを運輸大臣に出すことは、これは別途航空法によって必要でございますけれども、この告示をいたしますことによって、関係者の同意あるいは了解というようなことは法的要件にはなっていないのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 いまのお話で法的にはいいというお話でありましたが、そうするとこの議会の内容と多少食い違いが出てくるわけであります。だから、いずれあとで問題になろうかと思いますが、その前段に聞いておきたいと思うことは、漁業の制限をしない、こういうお話であります。しかし日限が限られております。そしてなおおそらくあなたのほうから答弁があるだろうと思いますが、実際はまず告示をした期間中演習を行なう。一時間前に哨戒機を出して、その地域に船がいないということを見定めてそれから行なうのだからいい、こういうお話です。ところが問題になりますのは、それなら六日間という日にちをきめておるということは、一体どういう理由かということなんです。この理由がわからなくなってくる。何も哨戒機を出して見ているなら六日間という日限はきめなくてもよろしい。私は、この六日間という演習の期日をきめたことは、明らかな漁業制限であることには間違いがないと思う。漁民から言わせれば漁業制限なんです。おまえたちかってにやってもいいよということはどこにも書いてない。どこにも知らされていない。あなたのほうの言いわけだけであって、一時間前に職域機を出せばいい、こういうことであって、もしこの十四条が適用されているとすれば、十四条の趣旨というものは非常におかしなものだ。しかも自衛隊法の百五条と全然変わった形がそこにあらわれてくる。漁業制限はしないからといっても、漁業制限しているでしょう。告示した以上は、それが制限にならないという理屈はどこにもないはずだ。おそらく漁民は、きょうは演習があるから、あそこに行けないということになるにきまっている。それを制限でないという卑屈はどこにあるのですか。  そうするとこう解釈していいですか。漁民のほうから考えて、告示があっても、そこに自由に出入りしてもいいのだということを漁民に知らせる必要があるのじゃないですか。こういう、手続をとられておりますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 この告示の内容でございますが、ごらんいただきますとわかりますように、最後に「射撃訓練は、雲量五以下で、かつ、訓練区域に航空機、船舶等が存在しないことを確認したのち実施する。」ということになっておりまして、なおお話のように、告示をいたします期間が六日であるということでございますけれども、大体その期間に二日ないし三日射撃できるという予定で、天候等を考えて六日間とってございます。  なるほどお話のように、哨戒機で警戒してやれば、一年じゅういつでもやれるじゃないかというおことばでございますが、大体こういうことをお知らせいたしますという関係から、その演習の予定の期日をゆとりを持ってお知らせするという考えでやっておるわけでございます。  なお、告示が出れば、現実の問題として、そこの漁場に行くことが制限されることではないかというお尋ねは、まことにごもっともと思います。そこでこれが制限されるのではないのだという趣旨の御説明をできるだけやはりやって、そういう点についての御理解をいただいておくことが必要かと思うのでございます。  なおこの空域といいますか、この演習をいたします場所は、十六キロに五十四キロの海面の上空でございますけれども、その一番近いかどをとりまして、海岸からはかると約五十キロでございます。石巻の港から申しますと、百二十キロのところでございまして、もちろん公海上でございます。したがって、沿岸漁業の漁業権がありますような場所でないことはもちろんでございますし、また現実にそのあたりを哨戒いたしましても、漁船を見るということがほとんどない場所と聞いているのでございます。しかし、いやしくも告示ということがあり、日限をきめているということであれば、制限をしたというように受けるのではないかということにつきましては、そういう御理解をいただくように十分御説明し、努力したと聞いておるのであります。

門司亮民主社会党

○門司委員 問題は、実はそこにあるのであります。この事件の発端がそこにあるのであります。  それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、自衛隊法の百五条の規定に当てはまらないといたしましても、全然漁民に被害があるかないかということが問題です。魚族に対する被害というものはあると思う。あなたのほうの書類を読んでみますと、だいぶ高度からやるというんですね。一万一千メートルくらいで行われるようになっているようでありますが、少くともここで十二ミりあるいは十三ミリの重機関銃で演習をやるのでありまして、したがって、一万一千メートルの高度から落ちてくるたまというものは非常に強い力を持っているので、これが魚族に全然影響がないということは言えないと思う。だから、公海だから何でもやるのだということになると、問題になろうかと思う。漁民は、それによって生活しております。だから、やはり一応関係者の意見を聞く、あるいはそれの了解を得ることが必要ではないかと思いますが、そういう手続はどういうことになったのですか。福島の場合は、手続をやられておりますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 先ほども申しましたように、この告示に対しまして、地元の同意もしくは了解ということが法的要件にはなってございませんけれども、御指摘のようなことがあってはいけませんので、でき得る限り地元の漁業組合の方あるいは県庁の水産課の課長、技官とかあるいは県議会の一部の方あるいは地元磐城市でございますが、そこの幹部の方を含めまして、御説明の機会を持ち、御理解をいただくように努力したと聞いております。

門司亮民主社会党

○門司委員 いま官房長は、理解を得たということですが、これが問題になりましたのは、理解を得ていないから、こういう問題が起こった。理解を得ておれば、こういう問題は起こらなかった。しかし、これはこの間の事情はどうなんですか。ほんとうのことを言っておいてもらいたい。会議録をずっと読んでみまして、非常に奇異に感ずるのは、松島の司令が、これは名前だけは伏せておきますが、松島の司令が県庁に行っていることも事実であります。同時に漁業組合の組合長を基地に招待したことも事実であります。ここに自衛隊の手紙の文章もありますから、事実であります。また県会議員諸君を五人ばかり、その中に福島県の農林水産委員会の委員長さんも含めていることも事実であります。しかしそれらの諸君は、いずれも議会においては、このことのために実は自衛隊に呼ばれたのではない、目的はほかにあったのだということを終始言っているわけであります。それが今度の福島事件を引き起こした最大の原因である。自衛隊のほうは了解を得た、片一方は了解を得ていない。同時に県の水産課長も、公式の県の出張として出かけて行っていることもわかっております。また司令が、県の最高の責任者の一人である出納長のところに行って話をしたことも事実である。しかし、いずれもそれらの問題に対して、了解を与えたと言っておらないということ、ここに一つ問題があるのであります。その点はどうなんですか。ほんとうにあなたのほうは了解を得たというなら、これはまた問題なんです。議会でこんな問題が起こることも私はなかったと思う。あなたのほうでは了解を得たというし、議会側、県庁側は了解を得ていない、かってにやったんだという。そうすると漁民のほうでは、どうもかってにそんなことをやられちゃ困るんだという。そこに私は問題があると思うのですが、ここで官房長ははっきり了解を得ておるということを言い切ってよろしいのですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 先ほどのお答えは、そのつもりでお答えいたしましたので、速記録をお調べいただきますが、了解を得るべく努力したと聞いておるのであります。先ほど来申しますように、漁業を制限いたすわけではございませんし、またいまのように沿岸と申しましても、一番近いところから演習区域の端までが五十キロもあるようなところでございまして、そこで演習の時間も、ジェット機でございますので、きわめてわずかでございます。したがって、魚族に対する影響等も皆無とは断言いたしませんけれども、四機編隊と申しましても、実際に撃つのは二機で、隊長機が上から、あるいは教官機が追尾しつつ見ておる。そして二機が一発射ほぼ三十発の機関砲を撃つわけでございます。そういうことでございまして、天候その他から見ましても、使用の時間というのはきわめて少ない。そういうことでございまするから、自衛隊といたしましては、危険がない、十分事前の警戒をし、またいまの程度で漁業に対する大きな影響があるとも思わない。しかしながら、そのことについて御心配があってはいけないということで御説明をいたしたわけでございます。もちろん法的な要件になっておりますると、正規に御了解をいただく、あるいは御捺印をいただくということになりまするけれども、先ほど来申すようなことで、要件ではございませんので、十分御説明をし、しかしまた相手方のお立場上了解をしたというふうなお立場といいますか、代表して了解をされるというお立場でございませんし、そういう意味で私は了解を得たというふうに断言いたしておるわけではございません。十分御説明をし、御了解をいただくべく努力をし、手を尽くしたものというふうに聞いているのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 それで問題になりますのは、意を尽くしたというだけで、地元の了解は得なくてもいいんだ、したがって、あなたのほうでは手落ちはなかったんだというように解釈してよろしゅうございますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 十分御説明の機を持ちましたので、実施いたすつもりでございましたが、なお県議会議長等より、まだ十分了解をされていないというようなことについて、問題があるから中止をしてくれという御要請がございました。そこで議長並びに県知事に対しまして、御了解を得られたものと思ってやりましたけれども、なおそういう点で御了解をされておらない向きもありまするので、さしむき今回の射撃演習は、とりあえず延期をいたしますということを申し上げて、実際は実施をいたさなかったのでございます。くどいようでございまするけれども、演習の規模、場所というものは、先ほど来申すとおりでございますので、十分御理解のいただけない方にその趣旨を御説明すれば、御納得のいただけるものと私ども確信いたすのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 私は、さらに聞いておきたいと思いますことは、そうすると自衛隊のほうでは了解を得たものだと考えておったが、そうでなかったということ、同時に、県会の全会一致の演習中止に関する決議案が実は出ておりますので私はおやめになったと思うのですが、法のたてまえからいって、この問題で運輸省に交渉されたことがございますか。同時に、農林省に連絡されたことがございますか。これは両方とも、私はたとえ十四条であるにしても必要だと思うんだが、どういう連絡をされたのか……。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 これは公海の上でやりまするので、漁業権その他には関係がございません。そこで農林省には御連絡をいたしておりません。しかし運輸省、航空のほうは、これはそこで飛行計画を立てまして、御了解をいただく必要もございますし、航空安全のたてまえから統制を受けることになっておりますので、これは御説明をし、お許しを得ておるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 私の聞いている範囲では、許しを得たというのは片一方だけだったんですが、そのときは何か南と北にお出しになっているのじゃないですか。そしてこれは運輸省の了解を得た、あるいは許可を得た範囲であるということに間違いはございませんか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 両方を御通告してあるということでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 これは通告だけでいいんですか。何か運輸省に聞いてみますと、片一方はやっても差しつかえないけれども、片一方のほうじゃちょっと困るという返事をした、こう言っておるのですが、そのとおりですか。それで、われわれしろうとですから、ここにあなたのほうの告示に書いてあるように、北緯何度、東経幾らなんて書かれたって、どの辺だかちっともわからぬのですね。海の上のことで、大体これを読んだだけであまりわかる人は私はなかろうと思う。だから、南だの北だのと言っても、どの辺からどの辺までということは、しろうとには実際はわからない。運輸省では、私の聞いている範囲では、一方のほうは差しつかえないが、一方のほうはちょっとぐあいが悪くはないか、こういう返事をしたという話を聞いておりますが、そのとおりですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 昨年の十一月三十日にこちらから協議をいたしまして、本年の二月十七日に航空局の技術部長から同意の御返事をいただいております。

門司亮民主社会党

○門司委員 私が聞いておりますのは、同意というのは半分だけですか。全体じゃないですね。どっちですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 南陸前沖海面の、この当該の場所について御了解を得ておるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 なお念のために聞いておきますが、このときに自衛隊で物色されたのは、たしかそのほか三カ所か四カ所かあったわけですが、その中のここだけが運輸省の了解を得ておる、こういうことですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 これは告示にも書きましたような区域を明示して御同意を得るわけでございますから、幾つも出してそのうち一つということでなしに、この場所について協議をいたしまして御同意をいただいたのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 なおさかのぼって私一、二聞いておきたいと思いますことは、いま漁業権云々と盛んに言われておりますが、漁業権については沿岸に関する一つの漁業でありますから、それがおのおのの地域で問題があることは当然でありますが、公海における漁業権を私は云々する必要はないと思うのです。しかし今日の漁民の生活は漁業権だけで生活のできる筋合いではないでしょう。公海がかなり大きな問題でしょう。これを詳しく申し上げますと、私のところに資料がありますが、この地域で漁獲高というものは一体どのくらいに見ているのですか。こんなものはこの地域における漁獲高の中で数じゃないんだ、だから何も演習してもよろしいんだというようなお考えで十四条だけを適用されているのですか。私は十四条のできた過程は、先ほどからお話がありますように、運輸省その他の、航空管制その他の問題があるからこういう問題が出てきていると思う。実際は自衛隊法の百五条は、漁民に対する規定だと思う。そう解釈することが正しいと思う。そう書いてあるのだから、水面であることに間違いはない。あの百五条に漁業権ということばが使ってありますか。使ってないでしょう。ただ「水面」と書いてあるでしょう。水面であることに間違いない。だから、漁業権云々というよりも、むしろ漁民の立場というものを考えるべきだと思う。そこに魚族がどれだけいて、どれだけの漁労が行なわれているかということが、百五条を適用するかしないかということの一つのポイントでなければならないと思う。百五条をまともに私は解釈してもらいたいと思う。そうしないとこういう問題が起こってくるのであります。漁民としては自分の働く場所ですから、漁業権を今日設定をいたしておりますのは、沿岸漁業の中で、県あるいは市町村の、沿岸に対しますいろいろな施設、いろいろな魚族の培養その他を行なわなければならぬような責任がやはり出てくるのである。そういうもののあるところを航海してどこの漁民でもとってよろしいということにすると、いろいろな問題が起こってくる。いわゆる地上における入り会い権と同じような問題であって、漁業権自身というものは生活を保障するものであるが、しかし一方には、そういう行為を行なっている。それに対する一つの権利としての漁業権というものは、当然なければならない。これは生活の根拠にしておるということも一つの理由である。しかし、生活の根拠にしておるということを広げていけば、公海において、特にこの地区は多くの漁民が魚をとっておることは事実であります。もし必要ならば、ここに私の資料がありますから、どこの漁業組合がどのくらいの漁獲を得ておったということがわかるのです。これを無視して、何でも十四条があるから、公海だからやってもよろしいということが、一体防衛庁で言えるのかどうかということです。だから、十四条の解釈と、この百五条の解釈を、一体自治省はどうとっておるのか。百五条に書いてある「水面」というものをどうとっているのですか。もしあなたの言われるようなことなら、水面とか水域とか書かないで、漁業権の範囲と書いて、漁業権の範囲において行なう場合は、そういうことをする必要があるということを書いておけばいい。そのほうがよっぽどはっきりしてくる。しかし百五条にはちゃんと「水面」ということが書いてあるのです。だから、私は少なくともこういう問題は、百五条を適用されておやりになることのほうが正しいのじゃないか。そのほうが間違いがないのじゃないかということが考えられる。その点について、どうお考えになっておるか、あらためてお聞きしたい。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 百五条は、ごらんのように、一定の区域並びに期間を定めまして、その間漁業を制限または禁止をする場合の規定でございます。そこには漁船は立ち入れないのでございます。そこで、そこで漁業をするべき者の損失を補償するというような問題が出てくるわけでございますけれども、ここは先ほど申しましたような公海、しかも一番近いかどをとりまして、まっすぐに海岸から引きましても五十キロのところでございます。なおその辺が五十キロ離れたところでございましても、ある時期、ある漁に相当使われるということでございまするならば、もちろんそういうところで射撃をすることは避けるべきでございます。ただ、繰り返し申しますように、漁船がそこで操業することをいささかも制限するわけではございませんで、船が入ったということが確認されれば、もちろん射撃そのものをやめるのであります。そのことを十分説明いたすように努力いたしたわけであります。したがって百五条にいうのと全く同じように扱うべきであるというお考えに対しては同意いたしかねるのであります。

門司亮民主社会党

○門司委員 それは解釈のしかたですから、百五条ができたときの経緯、十四条ができたときの経緯もそれぞれの理屈でできていると思う。しかし実際の問題としては、そういう形になっておる。ところが、もう一つの問題は、そう言われておりますが、これは非常に皮肉を言うようですが、もしそれがきまらなければ、漁船を一日つないでおけば演習はできない、こういうことになっても差しつかえないのですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 全く漁業の必要がないのに、ただ演習をやめさせるために、そこに船をつなぐようなことはあり得ないだろうと私は考えまするけれども、かりにそういうことが行なわれたといたしまするならば、少なくともその日は演習はできません。

門司亮民主社会党

○門司委員 私は別に船をつなぐことが悪意でなく、魚をとらなければ漁民は生活ができないのです。魚をとることは自由ですから、そのことが了解を得られたことになるとは私は考えない。  そこでもう一つ聞いておきますけれども、いまあなたのほうでは了解を得たものと考えておるという。しかし県議会で問題になりましたように、なるほど松島の航空祭りに一ぺん行ったことも事実である。そのあとまた招待を受けたことも事実である。しかし、その場合は演習のことはひとつも話がなかったわけです。県会の速記録にもはっきりしておる。あなたの言われていることは、了解を得たということではない、全然別ではないですか。了解を得られたならば、少しは話があって、よかろうということになる。会議録を見てみると、司令の言い分はこうであります。そのときはしいて反対の意思がなかったから、了解を得たものだと心得て告示をした、こう言っておるのです。しかし反対の意思がなかったということは、話がなければ、反対のしようがありませんから、話がなかったことは事実だと思うのです。県会の記録は、そういうことがなかったというようなことで終始しているのであります。県庁のほうも、そういう場合には、さっき申し上げましたように、出納長のところへ一応話があったが、よかろうという話はしなかった、いずれ書面か何かで返事があるだろうと思って、出納長も回答を与えなかったと言っておる。県会議員と職員が五人ばかり行ったことも事実だが、そのときはそんな話はちょっとも出なかった。だからおれたちは知らなかったということがこの事件の起きた発端になっておるのです。一方では、君たちが行って了解を得たというが、おれたちは了解していないのに了解したというのはけしからぬということですが、どっちがほんとなんですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 先ほど来申しておりますように、御了解ということが法的要件でございまするならば、明瞭にお名前を書いて捺印をいただくという手続をやったと思いますけれども、これが要件でございませんので、しかし先ほど来申しますようなことをよく御説明をする必要があると感じて、お話をしたと思うのでございます。ここに、どなたがその話を聞かなかったということについてはこれを確かめる材料がございませんけれども、司令が県庁にお伺いしましたり、あるいはおいでを願いましたりしたときに、その話が全然出なかったということは私は考えられませんし、地元のほうでも御説明したと思います。繰り返し申しますけれども、よかろうと了解する立場でもございませんし、またそういう形でよろしい、同意したというふうな形でこちらがお答えをいただくという立場でもございませんので、こちらは御説明をし、そこでそういうことをされては困るというおことばがなかったということも私は確かだと思うのであります。そこで、こちらの御説明について御了解をいただけたものと現地で考えて、こういう告示をしてまいったわけでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 さっき申し上げましたように、あなたのほうではそういう解釈ですけれども、県会ではそういうことの話はなかったということが議事録にはっきり書いてあります。読んでみましょうか。話がなければ、了解のしようがないじゃないですか。神様ではないから、相手がどう考えているかということは、おれたちは了解することはできない。ここのかぎを解かない限りは、この話は進みにくい。どっちがいいとも悪いとも言えない。だから、あなたのほうの司令が了解を得たということは、確かに話をした、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。そうすると、県会の会議録のほうがうそだということに断定してよろしゅうございますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 少なくとも司令がおたずねをし、あるいはお招きをしたということは、ほかにごやっかいになっているお礼等もございますけれども、この問題について御説明をする機を求めたということは事実でございます。しかし、これは私がそこに立ち会ったわけでございませんし、話の話し方、受け取った受け取り方は人によって違うのでございまして、司令のほうでは、御説明したと思い、お受けになったほうでは、自分は聞いてなかったとおっしゃることになりますると、どちらが正しいかどちらがうそだという言い方は控えたほうがいいのではないかと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 控えておられたのではちょっと判断ができない。どっちがうそかほんとうかわからないというのでは、話のしようがなくなる。念のために、私はここであなたのほうから出された招待状の内容を読んでみますと、「拝謹、立秋とは云いながら毎日暑い日が続いておりますが、皆様にはその後、益々御隆勝の事とお慶び申し上げます。さて、先般実施致しました松島基地航空祭の節は折角遠方からお越しいただきましたのにあいにく悪天候のため思うように基地内の御案内も出来ず誠に残念に思っております。つきましては来る九月九日」これは昨年の九月九日でありますが、「再度お越しいただきまして海難救助について懇談および航空機による福島浜通り地区の視察飛行ならびに現代の若人達が額に汗して励む日常の訓練等御覧いただきたいと思っております。」こう書いてある。この中でもしひっかかるとすれば、「福島浜通り地区の視察飛行」と書いてあるから、これがあるいはその目的であったかとも、文章から見れば考えられる。しかし、こういう招待状で行ったのであって、決して演習云々ということはしたがって話も出なかったというのが県会の一つの問題であります。したがって、いまのようにここで答えないほうがよかろうということでは採決のしようがないが。  私が聞いておきたいことは、このことが派生をいたしまして新聞に書かれているいわゆるこの事件が起こったということは、こうこういう議員さんが行っている以上、水産課長が行っている以上、了解を得たから、自衛隊はよろしいと考えて告示をした。県会のほうでは、行くのは招待を受けてから個人の資格で行ったが、この話は出なかった。しかしそれをわれわれが了解したかのごとき宣伝をされたのはわれわれを侮辱するものだということで、これが懲罰の動議になっている。そうしますと、そのかぎを解くのは、あなたのほうでほんとうに聞いているか聞かぬのかということ。聞かなければ、これはかぎの解きようがない。そのために私は来ていただいているのです。あなたのほうでは、招待状はこうである、そしてその場合には何も話はしなかった、だから了解を得た得たと言われても、了解を得られたわけではない。したがって、同時に副知事の議会におけるそれらの関係する答弁を見てみますると、いずれの答弁も、いまのお話のような何か行政組織法とか書いてありますが、によって告示されたものであって、自分のあずかり知らぬところであります。こういうように、了解を与えたこともなければ話もなかったということをはっきり書いてある。その辺、どうなんですか。どっちかにしてもらわなければ、私もこれから質問するのにやっかいなんですが……。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 防衛庁にお尋ねでございまするから、私は防衛庁側の受けた報告をお話ししておるのでありまして、これは御説明をしたと聞いておるのでございます。しかしながら、これは話をした一方の立場でございまするから、私が、そこで受けなかったという答えはうそであるということを申し上げる立場にございません。防衛庁としては御説明をしたということを聞いておるのでございます。しかしながら、いまの御招待状にございますとおり、初めからそういうつもりで行かなかったというお考えは、あるいはそのようなお読み上げの招待状でございまするし、先ほど申しましたように、基地といたしましては、関係の府県からたいへんごやっかいになっておるのでございます。そこで、そういうことに対しますお礼と申しますか、そういうことももちろん含めてお招きをするとか、あるいはおたずねをするとかいうこともあったろうかと思いますけれども、その話が全然されなかったということは、私どもでは理解できませんけれども、しかしお話の、一方のほうで受けなかったということをうそだと私がきめつける——自分で申したわけではございませんので、きめつける材料はございません。

門司亮民主社会党

○門司委員 そうすると、この話は実に妙な形になりまして、司令のほうでは了解を得ておると言うし、県会のほうでは了解を与えていない、そのことのために行ったわけではないんだ、こういうことです。これはいつまでたっても、答えがなければ、水かけ論でここでにらみ合っているだけで、結局問題の解決はつかぬ。私が想像するには、この新聞記事その他から見ますと、ややそれに了解を与えたかのごとき印象を与えたのではないかというような記事が推測されないわけではございません。県会で問題が起こって、司令が呼ばれて話を聞きましたときに、それであるかのごとき言辞を弄したのに対して、一、二の議員が何かたけり立って、そのことは違っているんだということで、司令にその発言を取り消させたという新聞記事がありますので、あるいは司令のほうではある程度におわせるぐらいのことは言ったかもしれない。しかしそれは受け取り方の違いだ、これは善意に解釈すればそういう解釈が成り立たないとも限らない。あるいはずるく考えれば、問題になったから、いやそんなことはしなかったんだ——テープレコーダーも何もありませんから、結局証拠のないことですから、お互いに言ったか言わなかったかということで終始しているようにも考えられる。しかしいずれにいたしましても、問題の発端はきわめてあいまいなことである。防衛庁の態度というものが、きわめてあいまいであることのためにこういう問題が起こったということは、私は言えると思う。了解を得るなら、了解を得るべくはっきりする必要がなかったかということです。同時に、司令についてあなたのほうで指図をされるわけにはいかなかったかと思いますけれども、県会を呼んでいる範囲といたしましても、一部の政党に属する人であって、一部の人たちだけなんですね。全体の人じゃない。わずか五人なんです。それと水産課長だけは呼ばれた。こういう形で県が了解を与えたというようなあさはかな考えをお持ちになるところに問題がある。これをきょう責めようとは思いません。思いませんが、もう一つ念のために聞いておきたいと思いますことは、この種の事件について従来こういうことをずっとおやりになっておったのですか。十四条の問題は、かつて宮崎県であったでしょう。宮崎県と鹿児島県の境の霧島ですかで演習をされるということを出されたが、これは宮崎と鹿児島の反対を受けてやめられたということになっておる。したがって、自衛隊としては従来こういう問題についてはやはり同じように地元の了解というものが十分得られるということが先決条件ではないか。それをやらないところにこういう問題が起こってくる。だから今後この種の問題についてどういうふうにお考えになりますか。十四条があるからそれでいいのだという考え方だけで処置しようとするのかどうなのか、その点を私はもう少しはっきり聞いておきたいと思うのですが、その辺はどうです。了解を得ることのために十分これから先はこういう間違いのないようにするということが、ことでお約束をするということになると問題かもしれませんが、お話ができますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 繰り返し申しますように、これは告示の法的要件ではないと考えまするけれども、いまのように告示が出たために、漁船がそこに行くべきものが行かないというようなことになって、その結果御迷惑をかけるというようなことになっては相なりませんので、告示も明示をいたしますけれども、そういう意味合いで、関係漁民といいますか、具体的には漁業組合の幹部の方々とか、あるいはそれを指導されておられる市なり県なり、そういうところにお話をするということは、これはぜひ御協力を受ける上からやっていくべきものであると考えますし、今後もそういう点についてはお話を進めるつもりでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 この問題でもう一つ聞いておきたいと思いますことは、その場合の関係方面というのは、一体どの辺をお考えになっておるのですか。今度の問題も漁業組合の組合長一人しか呼ばれていないですね。ところが、ここに書いてあります反対をしておる漁業組合というのは、実際はたくさんあるのです。それからまたほかにも、海運組合の小名浜支部あたりも何か反対電報を打ったようでありますが、かかるたくさんの人が反対をしておる。あるいは磐城の市議会もこれに反対決議をしておるから、関係方面というものは実際はたくさんあるのです。それらの全体に対して了解を得られるつもりなのか。いまのようにごく一部の人だけに来てもらって、いいかげんということばはどうかと思いますけれども、きわめて形式的なおざなりなことだけで事を済まして、それで了解を得たものだとして進められるとこういう問題が出てくる。それらの点について私はもう少し詳しい発言をこの際していただきたいのです。どうですか、必ず地元の了解を得てそれからやるということになりますか。それから十四条だからそれは絶対にしなくてよろしいという法解釈の問題で、それでいいのだということですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 その前に、先ほど漁業組合長一人だけということでありましたが、私の受けておる報告では北泉以下九つの関係組合の組合長もしくは役員の方がおいでいただいているように伺っております。  それから関係者というのをどういうようにするかということでございまするけれども、これは先ほど来繰り返して申しますように、一定の海面を区切って、そこへ漁船が入ってはならないと制限、禁止をするということではございませんで、この海域の上空で、高空で射撃をするということでございます。しかしながら、万が一にもそこに船が入るということのために危害があってはいけませんので、こちらとしては、そういう船が入ったら演習をやめるということを——もちろんできるだけの措置をいたしておるわけでありますけれども、しかし関係のところにこれはお知らせしておくのが適当だろうということで告示をいたすのでございます。したがって、まずそこで漁業をやられる関係の漁業組合の方々には、これはお話を通しておくのが筋であろうと思います。その上に、それが市に属するということでございまするならば、市の市長さん、あるいは県の知事部局のしかるべき幹部の方にお話を通しておく。これはいまのようにそこで漁業を制限するから了解をしてくれという意味の御了解をいただくのではございませんので、こういった意味の演習をやるので危険のないようにいたしますから、またそこに船が入るようなことであれば演習を取りやめるのでございますから、漁業制限ということでございません。しかし、私ども十分注意してやりますけれども、お断わりいたしておきますという趣旨の御説明を十分いたすつもりでございます。したがって、あとで関係者の中で御理解がいただけない方が何人かある、それにもかかわらずやったといっておしかりを受けると、まことに今後そういう演習もできなくなるわけでございますが、できる限り関係の漁業組合あるいは市、県御当局に御説明をして、御理解をいただくように努力をいたします。

門司亮民主社会党

○門司委員 了解を得るという話でありますが、官報とおっしゃっておるんですね。官報の告示なんですね。官報の告示というのは、一体どの辺まで徹底しますかな。これは各漁業組合がみんな官報をとっておりますかな。また、それを読んでおりますかな。私は今日、官報というのはそうたくさんはいっていないんじゃないかと思うんですがね。だから、あなたのほうでは、官報で告示したからいいんだというような考え方かもしれぬが、受け取るほうは知らなかったということになるんじゃないか。その辺は個々の問題はどうなっていますか。個々の問題、全部漁業組合その他に通告がされておりますか、そういう書類が出ていますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 この問題につきましては、告示が出ますと同時に、二月九日付で告示内容につきまして県知事及び関係漁業組合長あてに御協力をお願いするということで、個々に文書でお願いをいたしてございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 その場合に、各漁業組合それから県から、その通告に対して何か意見の発表はございましたか。それを御存じですか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 御通告申し上げました文書は、おそらく翌日、翌々日に着いていると思いまするけれども、それに対しまして、御返事をいただいてはございません。これが実は二月九日でございまするけれども、二月中にも実施する告示でございますが、まあこれは日がありませんので二月中はやらない、三月だということでお願いの書面を出してあるわけでございます。それが二月二十五日に新聞等に掲載をされることになりまして、三月五日以後にこの反対決議等が通告されているのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 念のために知っておいてもらいたいんだが、県議会における副知事の答弁は、「次は四倉海岸の自衛隊の射撃訓練についてでありますが、航空自衛隊第四航空団松島基地のジェット機による射撃訓練を実施する旨の防衛庁告示につきましては、二月八日付の官報に掲載されたのでありますが、県といたしましては告示について事前に連絡は全く受けておりません。今後の問題につきましては、地元の漁民の意思を十分に尊重しまして、措置してまいりたいとかように考えておりますので御了承をちょうだいしたいと思います。」こう書いてありますね。だから、事前には何にも連絡がなかったということを、副知事さんがはっきり言っているんですね。ところが、さっきから申し上げておりますように、あなたのほうでは連絡をした、こうおっしゃっておるんですね。それから了承をした、こうおっしゃっておるんですね。それから同時にもう少し明らかにしておきたいと思いますことは、この事件の起こった三月十一日付の新聞を見てみますると、そこだけを読んだらいいと思いますが、前のほうは読みませんで、「このあと質疑にうつり」二、三の「議員らが「訓練を告示するさい、事前に県、漁連と公式に話し合ったか。こんどの告示は抜き打ち的ではないか。県は九日の本会議で正式な通告は受けないといっているが……」」ということで、当時の司令に聞きましたときに、これに対して、司令は「「県と大半の地元市町村とは了解がついたと思っている。昨年九月九日に松島基地に自民党の」」——名前は、はばかっておきましょう。五名の議員と県の「「水産課長らを招いたさい射撃の問題について絶対反対だというような発言がなかったので了解したと感じた。また」」「「出納長にあい、告示に踏み切ることで了解を得た」と答えた。」と、こう書いてある。だから、あなたのほうでは了解を得たと言うし、片方では了解を与えない。その次に問題になりますのは、さっき申し上げました、このため、一部の議員から「「訓練をOKしたという発言はしていない。招待されただけで了解を得たとされるのでは、こんごみにもいかれない」といきり立つありさま。このため」「司令は発言を取り消した。」と、こう書いてある。それから、私はこの場合に、まあその司令の立場で、議員さんに取り囲まれて、あるいは悪いことばを使えば、ある威圧のようなことを感じて、自分の言ったことをひるがえしたのかどうかわかりません。しかし、言ったことは間違いないと思います。ことばを取り消した、こう書いてあるから言ったことには間違いない。  これ以上あなたのほうに聞きませんけれども、もう一つ、さっきは答えにくいというお話でしたが、この新聞記事にあるようにあんた方のほうは了解を得たものだと考えて、全然取り消さない司令のことばを信じられているといって差しつかえありませんね。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 了解を得たという言い方は私はさっきからしでいないのであります。了解を得るように一生懸命努力をしたという話を聞いているのでございまして、了解をされるかされないかはお受けになった方のお感じでございますから、また了解を受けるというかっこうで事が進行するといいますか、そういうことは要件でございませんので、しかしながら繰り返して申しますように九月九日にいたしましても、県の職員としておいで願ったのは水産課長筆頭でございますし、あるいは漁業組合長九人の方で、そのほかの職域の方はおいでにならないのでございます。そういうことでございますから、そういうお話をして、そこでそういうことをされては困るというおことばがなかったであろうということは十分私どもは考え得ますので、私どもの立場を述べろとおっしゃれば、団司令が最初述べたようなことであったろうかと思います。しかし繰り返して申しますが、御了解を律たということは私は申し上げておるわけではございません。御説明をして、団司令のことばによれば、反対がなかった、こういうふうに理解をしているのではないかと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 私は何もそういうことを聞いていない。はっきりしてもらいたいと思いますのは、県議会の中では全然そういう話はなかった、こう言っているのですよ。話がなければ了解を得ると言ったって、了解を得ようがないでしょう。話したか話さぬかということです。このことを言ったか言わぬかということです。演習をしますぞということを言たか言っわぬかということです。県議会のほうの会議録を見ますと、さっき言いましたように招待状はああいう招待状であって、あそこに適当な海岸を見てもらいたいということが書いてありますから、それでひっかければひっかけられるかもしれないが、そういうものは何も書いてない。したがって、県議会の諸君はそういう話は出なかった、全然知らないということです。ところが片方は了解を得たと思っても思わなくても、了解を得るということは話さなければできないことです。話したことがあるかどうかということです。それを県の諸君が黙って帰ってきたかどうかということは別問題です。しかし話したということだけはあなたのほうで認められるのですね。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 それは先ほど来何べんもお答えしているのでございまして、私どものほうではお話をした、御説明をした、御了解をいただくべく十分御説明をした、こういうことを申し上げておるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 問題は、さっきから申し上げておりますように、出納長は話を聞いた、こう言っております。しかし了解は与えなかった、あとで何とか文書で通知があるだろうと考えておりまして、よろしいとは言いませんでしたということを、はっきり言っている。連絡があったということ。ところが問題になった議会のほうでは、そういう話は出なかったと言っている。そこに問題がある。出納長のほうはそれでよろしいのですよ、県のほうは。三役でありますから県の責任者でありませんが、一応それでよろしい。しかし問題になった議会側のほうではそうではない、話を聞かなかったというから。  私はここであなたのほうに確認しておきたいと思うことは、了解を得たか得なかったかということまで御返事ができなければ、話したことは確かに話したと考えますというくらいの答弁はあなたのほうでできませんか、これも話さなかったと思いますということになりますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 私の言い方がまずいのかもしれないが、私のほうは話したという報告を信じておることは繰り返し申しているのでございまして、ただ、了解を得たと思っていたのが違うではないかというお尋ねでございますから、私は了解を得たということは、これは相手のあることでございますから控えたい。しかしこちらが御説明をしたということは地元の報告からも受けておりますし、そうであろうと、これも信じておるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 それはそれでよろしゅうございます。あとの問題で、あなたのほうではお話しになった、県議会のほうではそういうことを聞いていない、こういう話の食い違いですから、それはそれでよろしい。  最後にもう一言葉だけ聞いておきたいと思いますことは、この種の問題は、演習に関して先ほどちょっと答弁がございましたが、自衛隊自身のものの考え方というものは、もう少し私は親切であってしかるべきだと思うのです。だからさっき申し上げましたように、悪意で言えば、結局この種の訓練を妨害することは容易にできるのです。これは漁船がそこにいればいいのですから。そうすれば演習をやめるというのですから。とにかく哨戒に来たときに、そこに船を一ぱいでも出しておけば演習はできないということになると思うんですよ。これも妙な話でしょう。やるなら十分了解を総ておやりになることがよろしいのではないですか。公海の区域だから、船が一ぱいでもいたら演習しないということは、漁民に徹底しておれば何もこういう問題は起こらぬ。漁民は自由に漁業をいたしますから。しかし少なくとも日にちを限られた以上は、その間は訓練があるものと考えているから、漁民はここに出かけていって漁労をすることは差し控えるのですよ。法律的には漁労の制限をしてないというけれども、精神的には確かに制限されている。さっき申し上げましたように、その精神的に制限されたことがいやだというなら、それこそ船が出てさえおれば演習することはできないのですから、告示されても何にもならぬでしょう。これはいたちごっこになって、自衛隊のためにはならぬのじゃないですか。漁民のためにもなりません。漁民が制限されたということ、法律でなく、あるいはここへ出ればあぶないから入ってはいけないというきつい制限ではないからよろしいのだとおっしゃるけれども、かえってこういうことが問題を起こすのじゃないですか。漁業権の問題を云々されておりますけれども、漁業権の問題はいろいろないきさつがあって、一つの漁労の権利として従来からずっと認めてきた歴史的な大きな問題がございます。入り会い権や水利権と同じような問題がございます。しかし、それだけが漁業の場所ではございません。漁業の場所はかなり広いわけです。したがってこういう問題が現実には起こってくる。この際は官房長自身でお答えできるかどうかわかりませんけれども、この種の問題についてもう少し、百五条との関連をはっきりするところまで必要ではございませんか。百五条には明らかに漁業権ということばがどこか使ってありますか。水面、水域、これも水面であることには間違いございません。水域であることには間違いございません。ですからこの辺の問題をどういうふうに、将来この種の問題が起こらぬようにしていくかというお考えがあるならば、ひとつそれをはっきり承っておきたい。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 これも先ほど来お答えいたしておるとおりでございます。百五条で制限をいたしますのは、水面で艦砲射撃をいたします場合に、ある地域を区切ってそれに漁船が入らないように制限をいたします。したがってそれには補償が伴うわけでございます。今回の射撃場は、くどいことを申すようでございますけれども、もよりの海からまっすぐにひっぱって五十キロの区域が端になって、それから先に五十四キロの区域であります。しかもそれは海面を使うというのでなくて、その上空で射撃をする。しかしその下の海面でございますから、そこに船がいて、万一のことがあってはいけないというので、哨戒機をそこに出して、漁船がいれば射撃をやめるというような告示をしたことかと思います。しかし告示でございますから、制限を受けたという精神的な負担をかけるであろうというお尋ね、まことにごもっともでございまするので、そういうことについては十分こういうことの本質を見きわめて努力してまいりましたし、また今後もそういう点を努力してまいりたい、かように考えるのでございます。ただ百五条と同じ意味で告示をいたします法的要件として、どれどれどういうものの了解が要る、同意が要るということではございませんので、百五条と全く同じように扱うべきであるという御趣旨であるならば、ちょっとそれはにわかに御同意いたしかねるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 私はこの百五条と同じような考え方でしかるべきだと思いますることは、先ほどは読み上げませんでしたが、私の手元にあるのですが、福島県下の漁獲高がずっと書いてありますが、四倉海域でやっております漁民の数は百八十五人、約二百人近いものが書いてございます。そしてここからあがっております水揚げ高につきましては、これは農林省の統計でありますが、農林省の統計で見てまいりましてもかなり大きなことになっております。年度別に見てまいりましても大体一年に四百トン内外のものが水揚げされておるのでございます。これをさらに細分して、船の大きさあるいは漁労のしかた等について細分された表もございます。これらを見てまいりますと、あなたのほうでは公海だからよろしいのだ、こうおっしゃっておりますけれども、少なくとも四倉海岸で漁労をしておる漁民は二百人、これは私の統計ではありません。農林省の統計ではっきりしておる。しかも相当な漁獲高があるわけです。これをいまお考えのように何も調査しないでおいて、そしてただ漁業権とは違うのだという解釈では、漁業者は迷惑すると思うのですよ。何もないところ、あるいはあってもごく少ないというところなら別ですが、農林省の統計ではちゃんとここに書いてあるわけですよ。そうすると単に漁業権があるから、ないからということでは済まされないと思うのです。それで私は聞いている。こういう調査がなされて初めて、そういう十四条だけでよろしいかどうかという問題が実は議論さるべきだ。その点は、いま直ちに同意しかねるというお話がありましたが、私は別にたいして無理ではないと思う。これだけ漁獲高があるのですから、少なくともこれを制限しようというときには、精神的制限というのは、むしろ漁民からいえばはっきり制限されたと解釈しているのですよ。あなたのほうでは漁民一人々々をつかまえて、漁業組合に行って、船が一ぱいでもあれば演習いたしませんということを言って歩いていないと思うのです。漁民は了解していないと思うのですよ。了解していればこういう問題は起こらぬと思う。何日もやるわけではなし、おれたちがいないときだけやればいいのだということになれば、たいした問題ではない。ただ上からたまを落とされるのだから、魚族の問題が多少問題になるかもしれぬ。こういう点をひとつ配慮しておいていただきたいと思うのです。これはどうですか。この問題は配慮できますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 ただいまおあげになりました農林統計は、私どもも承知をいたしておりますけれども、これはそれぞれの水揚げ地別の漁獲高でございまして、この海域といいますか、その上空で演習いたします海域は、繰り返し申し上げますけれども、一番海岸に近いところのかどから海岸まで、直距離ではかりまして五十キロあるところでありまして、公海の相当外に出た海域でありますが、その海域の中で年間どれだけ魚がとれるかというようなことは調査のしとうがございません。そこで私どもは何回かその海域を見ておりますけれども、地元の報告では漁船の姿を見ないということでございます。しかし全く一年じゅう一そうもないということはあり得ません。したがって告示をするわけでございますけれども、いまおあげになりました相当量の水揚げがあるというのは、その四倉の港に、その沿岸から揚げられました漁獲高でございまして、この沿岸はるかに五十キロ離れましたところからさらに外へいく。この海域でどれだけとれるかということの統計はございませんし、またいまおあげになりましたような漁獲が、そこであろうとは考えられません。しかし繰り返して申しますように、もしそこへ回遊する、漁業として相当にある時期に船が入るということでございますれば、もちろんその時期をはずすのは当然でございます。またそういう意味で沿岸の関係の漁業組合の方々には、御了解を得るべく、いま御納得といいますか、われわれのやるのはこういうことなんだという説明を十分いたすということは、先ほど来お約束をいたしておるのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 いまの官房長の答弁だけではなかなか納得しがたいのです。ただ数字と統計だけで、あなたのほうは非常にやかましく言っておるようですが、実態はこれとは違うのですね。あなた方のようなお考え方なら、何もこんなめんどうな問題は起こらないんですよ。たいして船もないというなら、漁業組合がわいわい騒いだり、県会がわいわい騒いだりして、けしからぬとかなんとかいう必要はないのです。何か問題があるからこういうことが起こってきている。だから利害が全然ないという理屈にはなってこないと思うのです。  この問題だけを私ここで議論しているわけにまいりません。大臣は非常に忙しいという通知を受けておりますので、いずれこの次の機会に譲りますが、私がきょうここで聞きたかったのは、基地の問題について、地方の自治体と基地経済の関係をもう少し聞いておく必要があろうと思ったのでありますけれども、あとは大臣に話をかえますが、その前に栗山君から関連して質問があるそうですから、委員長お取り計らいを願いたいと思います。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 ちょっと関連いたしまして。いまの了解事項に対する問題の質疑応答の中で、どうも得心いきかねるものが出てくるわけです。肯定され、否定されるような内容があるのでお伺いいたしたいのでありますが、あなたは自衛隊法の第百五条に基づいて、これは水域の問題でなくて、対空の問題だから、法律上のたてまえとしてはこれを了解を求める必要がない。ただし、いろいろお世話になっておるし、なおそれを熟知さす必要等もあるので、一応の了解を求める、こういうような順序を手段的にとったのだ、こういうふうに解されるような内容なんであります。そうすると法律行為じゃなくて、いわゆる通念的な了解事項としてこれを了解せしめる、こういうようなお考えのような受け取り方ができるのですが、先ほどあなたが言っておられる内容を伺いますと、門司委員の質問に対して、その点は明確に了解の解釈の問題についていろいろお話があったのですが、自衛隊の立場において、了解されたものとして報告を聞いておった。それを県議会や県がどのように解釈されるかということは、いま触れるべき問題でない、こういう自衛隊の立場で了解をしてもらった、またそういう説明を申し上げたときには、これに異議の内容がなかった。したがって了解されたものだ、こういう説明をされておるわけです。そうするとあなたの解釈の了解事項については、法律の条文でなくても、いわゆる一つのこういう問題についての善意の、理解と協力を求めるために了解を得たんだ。法律上の解釈は論点を異にいたしますから、別にいたしましても、要するに了解事項をやはり必要とするという事実を認めておるわけなんでありますが、先ほど伺っておると何かどうも了解事項についてあなたは非常に上手な弁明をされて、了解はしたやに、あるいはしないやにあいまい化されておる、こういうことなんであります。あなたの説を聞いておれば、異議がないということでありますけれども、これは存知しないのであるから、この真相を明らかにしなければならないけれども、たまたま司令が県知事を訪れていろいろ要請があった。それについて出納長が代理で出てまいってその説明を受けて、この事柄については、きっぱりお断わり申し上げますということで断わられた。これもあなたの解釈によれば、それは存じません、こういうふうにお逃げになるかもしれませんけれども、いやしくも県議会の権威ある委員会で出納長が説明をしておる。同時に漁業組合に対しても、県はこういう申し出があったが、これをお断わりするという御通告を申し上げた、こういうことを県の漁業組合に電話通告をされておる、こういうことなんであります。どうもあなたのお話を伺っておって、了解をどう理解するのか、これはちょっとわかりかねる。それであなたのは合わないのです。了解点の問題で了解を受けたものだと言われるならば一あなたはさっきはっきりと言われておる。そうすると了解行為としてこれを肯定してもらわなければならない、こういう問題になる。  それから水域と対空の問題でありますけれども、私はこういうことについてしろうとでありますからわかりませんけれども、対空の問題とすれば、この種の演習については、水域と何ら関係がないという理解に立たれるのかどうか。たとえばどういう演習をなさるか知りませんけれども、単なる対空の問題であって、水域には何らの実需的内容を及ぼさない、こういうものであるかどうか。こういう点を重ねて——少しあなたの弁明は上手過ぎる。もう少しやはりまじめに、いやしくも委員会へ招致をされて自衛隊として御答弁なさるなら、きわめてまじめな態度でひとつお答えを願いたい。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 おしかりを受けて恐縮でございますが、私は、いまここで問題になっておりまするのが、自衛隊が説明をした。権威あるとお話しになりましたが、権威ある県議会での御発言では受けていない。それをどうするのかというお問い詰めでございまするから、私のほうではその県議会にどういう影響を与えるかわかりませんし、そういう問題として、私どもとしては現地の報告で、御説明をし、了解を得るべく努力をしたという御返事をいたしておるわけでございます。またむずかしい政治的な問題に発展をいたすのかどうか、私の推察の限りではございませんけれども、私はそういう問題でございまするから、自衛隊側の報告では、御説明をし、御納得をいただくべく努力をいたしたということを申しておるのでございます。しかし、この了解というのは、お尋ねの中にもありましたように、法的な要件ではない。これも繰り返して申しておるとおりでございます。  それから、空域の演習であるから海に影響がないというふうに考えるかというお尋ねでございます。この演習は、F86という戦闘機が機関砲を射撃いたします。そこで一時間前に哨戒機が出まして、その水域に船がいないか、近くに船がいてそこに入ってくる可能性がないか、そういうことを哨戒いたしまして、全然そういう心配がないというときによろしいという合い図をして、誘導されてF86が四機でまいります。そこで水域の一番端の中央の線のところにまいりますと、T33というジェットの練習機が標的を引きましていくわけであります。それに対し機関砲を撃ちます。これはジェット機で非常に早ようございますので、実際に一回追尾して撃つのはほぼ三十発と開いております。四機でございますけれども、二機が演習機で隊長機が上から指導のため見ております。教官機がうしろから追尾してその射撃がどうであるかということを見ております。二機が撃つわけでございます。そういうわけで、昔のように何回も撃つというようなことになりません。したがって、実際にその一人々々の。パイロットにいたしますと、三十六回くらいそういうことをやらないとなかなか一人前にならぬそうでございますけれども、一回に撃ちます時間というものはきわめてわずかでございます。そこで機関砲というものはどのくらい飛ぶものかというと、ほぼ有効射程六百メートルといっておりますが、その先から自然落下に移るわけでございます。これは技術的に言いますとどうかわかりませんけれども、加速度が無限にいくのではなくて、今度は空気抵抗によってある程度のところで速度というものはとまるようでございますけれども、しかし、相当の勢いで落ちることは間違いございません。したがって、かりに下に船があった、そこにぶつかったということになれば、人に被害を与えるというようなことはこれはもうあり得ることでございまするので、そこで、いまの告示をし、そこのところに船がいるかどうかということを十分警戒した上でやる、こういうことを申しておるので、決して海が被害があり得ないというようなことを申しておるのではございません。

栗山礼行民主社会党

○栗山委員 自衛隊のこの種の行為が、非常にこの問題の一つの中心をなすのでありますけれども、大面が所用がございますために、自衛隊との問題は、私は新たな角度から、新たな時点でこの問題をぜひお聞きしなくてはならぬと思います。いまのお話しのように、一つの水域の問題を規定されておるのに、水域の問題に関係ないというものではないという、一つの説明をされておる。そうしますと、おのずから了解事項の問題が出てまいるということが感じられる。  それから、もう一つあなたに、重ねてくどいようでありますがお尋ねをして御答弁を承って、別な機会にあらためてそういう不親切と不明快な態度について私は考え方を新たにしなくてはならぬと思うのであります。  問題は、出納長が会って、あなたのほうは、反対も何も異議の申し出がなかったというのでありますけれども、これは県の出納長の言明によれば、これをお断わり申し上げた、こういうのであります。お断わり申し上げたやつを、反対も何も御意見なかった、こういうとらえ方をもし自衛隊がされるということになるならば、夜を昼と呼び、昼を夜として、おれのほうの解釈としてそう理解したのだ、こういう一つの暴論的な事実が生まれてくるように私は考えるので、どうも得心がいかぬが、これは新たな一つの立場で問題を明らかにいたしたいと思います。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 いまのおことばの中で、お断わりしたというものをこっちが了承をいただいたという解釈をしたのかというお尋ねでございますが、これはもうそういうことはあり得ないと思います。はっきりとお断わりをすると言ったら、お断わりを受けたというようにそのまま考えるべきであります。それで先ほど申し上げておりますように、司令との対談でございますから、司令の報告を私ども信ずるほかはありませんが、説明をし、反対がない。だからよろしい、許す、了解をするというおことばがなかった。これはいま言ったように、法的要件でございませんので、ここに御捺印くださいというかっこうになりませんけれども、御説明をして、それは反対であるということならば反対として受け取って帰ってくる、それが筋でございます。そういうことで白を黒と考えておるのかというお尋ねには、私どもはそういうことは全くないというふうに考えております。

門司亮民主社会党

○門司委員 いまのお話ですが、私はさっきから聞いておりますように、ポイントがそこにありますから、もう一ぺん申し上げますが、いま栗山君から言いましたことはこうなんです。副知事は議会の答弁の中で、「一月九日航空自衛隊松島基地の司令が出納長のもとに参りまして、試験的に訓練を実施する旨の話があったのでありますが、県としては了解できない旨申し上げておきました」こう書いてあるのですよ。だから承知しているはずはないのですよ。ここまではっきり申し上げましたように、話があったことは事実なんです。しかし県は了承していないということも事実なんです。したがって、県はきわめて遺憾であると言っておることも事実なんです。ただ問題の解決ができなかったことは、話があったかなかったかということなんです。あなたのほうでは話したという、片一方では聞かなかったというのですから、その辺をはっきり言ってもらいたいと頼むのだけれども、言えないという。  もう一つここで確かめておきたいと思うのですが、この事件は去年もあった。そのときの県議会の議決で断わっているのです。それは知っていますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 おととしそういう反対の御決議があったと聞いております。したがって、自来御了解といいますか、御説明をいたす機会を求めて、それが先ほど来の話す、話さないという機会になっているわけでございますけれども、地元といたしましてはできる限り広く御説明をするという努力はしたと聞いておるのでございます。おととし反対がございましたのを、何とか御納得いただける説明をして、御納得いただけるものと考えて努力したのであります。

門司亮民主社会党

○門司委員 それじゃ、防衛庁に締めくくりとして確認しておきますが、防衛庁のほうでは、さっき読み上げました案内状で、厳密には二回基地祭りに呼んでおります。そこで、そのことはこれの了解を得ることのための招待にあったと私は解釈する以外にないというふうに考えるのですが、そういうふうに解釈しておいてよろしゅうございますか。

三輪良雄防衛庁参事官(長官官房長)

○三輪政府委員 私どもそう考えておりますけれども、話はいろいろ多岐にわたったということは、先ほどお答えしたとおりでございます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 防衛庁はよろしゅうございますか、門司さん。

門司亮民主社会党

○門司委員 防衛庁の問題は、まだあるのです。これだけじゃありませんで、基地の問題はたくさんあるのです。基地と地方の自治行政がどうなっているかということをもう少し聞きたいのですが、きょうは大臣は忙しいそうですから、大臣だけに伺います。  大臣、いまちょっとお聞きいたしましたように、実はこの事件は松島航空自衛隊の福島県海域における演習のことから端を発しまして、そして福島県議会で実は問題が起こった、こういうことであります。いまお聞きになりましたように、問題の焦点は、ここによく書いてありますけれども、こういうことは実は私どもは見てもわかりませんし、また大臣もお聞きになりましてもはっきり場所等はわからぬと思うのです。航空自衛隊の行ないましたのは、「防衛庁告示第十六号、空対空射撃訓練を次のとおり実施する。」こう書いてありまして、「二月十七日から二月二十二日まで、三月十六日から三月二十一日まで、区域、南陸前沖海面の次の四点を順次連絡する線により囲まれる区域の上空で水面から高度一一、〇〇〇メートルの間、北緯三七度三四分東経一四二度一四分、北緯三七度二六分東経一四二度二二分、北緯三七度〇八分東経一四一度五一分、北緯三七度一六分東経一四一度四四分」「備考」として「射撃訓練時間は、毎日〇八〇〇から」と習いてありますが、これは八時からだと思います。上に一が書いてありませんから八時だと思いますが、「一七〇〇までの間とする。」と書いてあります。「射撃高度は、六、三〇〇メートルから八、三〇〇メートルの間とする。射撃訓練は、雲量五以下で、かつ、訓練区域に航空機、船舶等が存在しないことを確認したのち実施する。」こういうような告示が出たわけであります。これに基づいて先ほどから漁民の問題を論議いたしたのであります。県といたしましては、四倉海域でこれをやられるということになると、漁民がかなりの迷惑をするということで反対した経緯があるのであります。したがって今回も反対だ、こういう経緯があるわけであります。ところがこれを告示するに至りますまでの間、防衛庁のほうでは実は地元の了解を得たものだと考えて告示したというのであります。ところが県議会でこれが問題になってまいりますと、県議会のほうでは、先ほどからお聞きのように、県の副知事の答弁では、了解をいたしておりませんという返事をしているのだ、困りますという答弁をしたのだ、こういうことであります。それから、県から招かれてまいりました県の水産課長、あるいは一部の県会議員の諸君も招かれていったが、しかしそれは単に儀礼的のものであって、そういう問題で招かれたわけでもなければ、そこでそういう話も出なかった。したがって、了解を与えたということはとんでもないことだ、こういうことが実は言われているのです。ところが問題になりましたのは、そのことが実は新聞に書かれてまいりまして、そしてその内容が明らかになったわけであります。そこで鈴木という議員から、その内容をひとつ明らかにしてもらいたい、一体県は承諾を与えたのかどうか、県会議員の諸君は招待されて行ったそうだが、その場所で自衛隊のほうでは了解をしたものだと考えているが、了解をされたのかどうか、その問題を明らかにしてもらいたいという質問をされたときから問題は発生している。したがって、このことをいま自衛隊にただしましたところ、お聞きのように自衛隊は報告を受けただけしか答弁はできない、こういうことであります。その間の事情はわからない。したがって、大臣は時間がないと思いますのでごく率直に問題を申し上げておきたいと思いますが、以上のようなことで、県議会でこの問題が、何も鈴木議員だけでございません、与党の議員の諸君もこの問題について質問されております。ここに念のために会議録もございますが、大臣もお忙しいだろうと思いますからあまり多くは申し上げませんが、一つだけ読みます。これは渡部という議員でありますが、「次に航空自衛隊の空中訓練の問題であります。二月八日付の官報によって、本県沖で三月から射撃訓練が行なわれることが報じられて非常に大きな問題を投げかけておるようであります。これは一昨年も問題が起こりまして、県議会の反対決議で中止したいきさつ等もありますので、慎重に行なわれなければならないと思う。県は一体これらの問題に対して事前の話し合いがあったのかどうか。もしも県がこれに事前にわれわれ議会に相談なしに了解を与えておったというようなことになれば大へんな私は問題だと思うのでありますが、県の正直な報告を伺いたいと思います。なおこの沿岸漁民の安全操業、きわめて重大な問題でもあります。しかしわが党は決して社会党の諸君のように自衛隊そのものを否定するものではない。今日日本の国土を守っていくために自衛隊は当然必要である。さらにこの射撃訓練も行なわれるべきでありますが、前提として、話し合いによって漁民の幸福を失なわいような方法、納得のいく解決策に県は努力をするべきであると考えますので、県の所信のほどをお伺いしたいのであります。」これは自民党に所属している議員でありますが、こういうことを言っております。そこで先ほど申し上げましたような副知事の答弁がございます。これも短いのでついでに読んでおきますが、「次は四倉海岸の自衛隊の射撃の訓練についてでありますが、航空自衛隊第四航空団松島基地のジェット機による射撃訓練を実施する旨の防衛庁告示につきましては、二月八日付の官報に掲載されたのでありますが、県といたしましては告示について事前に連絡は全く受けておりません。今後の問題につきましては、地元の漁民の意思を十分に尊重しまして措置してまいりたいとかように考えておりますので、御了承をちょうだいしたい」こういう答弁がされております。この答弁も実は食い違いがあります。同じ副知事さんがその他の人に答弁いたしましたときには話があったが、それは了解しがたい旨を答えておきました、こういう答弁もありますので、多少の食い違いがあろうかと思います。しかし、県は了承しなかったことは事実です。しかしこういうような問題が実は起こりまして、それを鈴木議員が議場で、当時新聞に書かれました、その自衛隊に呼ばれていってそしてそこで了解を得たものだと自衛隊は考えてこういうことをやったのだ、これは新聞に発表された、その新聞の記事をとらえて、こういう新聞記事があるのだが、一体事実はどうなのだということを質問いたしております。その質問の内容は、議事録を読んでみますとあまり長くなりますので、前段は省いておきますが、この問題に関する部分だけを抜き取ってまいりますとこういうことが書いてあります。「私はこの際次の点についてお尋ねいたします。第一は鑓水水産課長、出納長は報道のごとき事実があったかどうか。第二はあったとすれば、その際隊側とのかわした話の内容はどうか。第三点水産課長は九月九日県議その他とともに松島基地に行った際は県の出張承認を得て、公用として出向いたのかどうか。第四は一月九日折笠出納長は伊藤司令と会った際いかなる内容の話が出たのか。第五、副知事は本件について事前に何らの連絡なかったと言われるが、水産課長、出納長は県の吏員であり、三役の一人であり、さらにまた対外的には県を代表する立場のものと思われるがどうか。以上は県当局に対する質問でございます。第六の点は、この新聞報道によりますと、江花県議が昨年九月九日松島基地を訪問しておることに相なっております。同県議は、おそらく個人として参加をしたのかどうか。その点われわれははっきりいたしておりませんが、少なくも同県議は農政の常任委員長であり、本件を所管する委員会の責任者でございます。こういう性格にかんがみまして当時いかなる話があり、また何の目的で射撃訓練場予定海域を視察したのか、同委員長から本議場を通じて明らかにしていただきたい。これは議長の職権においてお取りはからいをいただきたいと思います。」こういう質問が実はされておるのであります。そこで問題になりましたのは、いま申し上げました最後の問題でございますが、この前段に、自民党の議員が行ったということは、こういう問題を引き起こすことについて自民党に対してはなはだ惜しむものであるというようなことばのあることも事実であります。ところが、この本人の名前が出ましたことがきっかけになって、そして懲罰動議が出てきた。懲罰動議の出てまいりました一つの大きな問題は、第一点として大臣の解釈を私は聞いておきたいと思いますことは、議員が議員に議場で質問するということは県会の規則に反するのだからまず懲罰に値する、こういうことでございます。ところが、このいま読みました速記録の内容を見ますと、この議場において明らかにしてもらいたいとは言っておりますが、それは議長の取りはからいにおいてやってもらいたいということであって、直接請求をしたわけでも何でもない。議長がその必要がないとすれば、これはいつでも取り消しのできる問題でありまして、別段、議員が議員に質問したからといって直ちにそれを聞いたわけでもなければ強要したわけでもない。議事運営は議長にまかせてある。それが直ちに自治法にいう懲罰問題にひっかかるかどうかということでありますが、これに対する大臣の解釈をこの際承っておきたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほどから門司委員の質疑の内容を拝聴しておりましたが、実は私は自民党で基地対策の特別委員長を長い間やっておったわけであります。基地周辺の民生安定に関する法律の案も準備をいたしまして、政府にいろいろ提案を迫った、そういったこの住民の迷惑しております事実、これは現にあるわけでございますから、それをやはり制度化いたしまして、救済の道を講ずるということでつとめてまいった一人でございます。実は私は党内における専門家の一人でございますが、何ぶん所管が違いますので、いまの立場ではこの問題について決定的なお答えをすることは慎みたいと思います。やはり、要は、国防ということについて的にこの国会でもお互いの立場で考え方が違うわけでございます。私どもは現時点においては国防の最小限は不可欠であるという考え方に立っておりまするし、いま門司先生の御発言にもちょっと伺いましたが、民社党自体は国防というものを否定するものではないというおことばもございました。そこでやはり具体的にはこういう演習はどうしてもつきまといますから、それによって住民に危害を与えるおそれはないか、そのことについて防衛庁では絶対にとは申しませんが、まずないはずだというだけの措置は十分やってもおるし、またそれについて告示もし、また御了解を求めた、その御了解を求めたということについて、ここで御意見がいろいろ出て、また答弁が行なわれておるようでございます。そこで私は、この前提に立っての御質問でございますが、これは福島県の全般の県民各位のお考え、お気持ち、また県議会の空気、様相などというものをつまびらかにいたしませんので、やはりお答えするのは上つらのことになることはひとつ御了承をお願いいたしたいと思います。しかしこれは国会でも地方議会でも同じことですが、やはり国会運営というものは、また議会運営というものは、それぞれ議員の良識に基づいて行なわれるべきはずのものでございまして、ここにいらっしゃる方々は、それぞれ地方議会からこっちにおいでになった方もあるでしょうし、また私どもも地方議会の経験はございませんが、ここに入りましてから二十年近いわけでございまして、やはりものを言う限界、またそれに対する自分の責任——もちろん憲法第五十一条によりまして、ここの演説あるいは討論あるいは採決について、そこで責任を負わされることはないということはちゃんと保障されておりはいたしまするけれども、やはり発言だってそれぞれ議員が自分の責任において、よく考えてしておるはずです。ですから軽々に議員が何言った、かに言ったということで大きな問題を起こすということは、良識が支配しておる限りにおいてはそう行なわれるはずのものでもないし、特に極端な、たとえば懲罰動議を出す、発言した議員を除名するというような極端なことは、私どもの知っておる範囲では起こっておらぬというふうに考えておるわけでございます。いま福島県の議会の様子というものはよくわかりません。前段のだれがこれを了承したかということも、了承にもいろいろ種類があると思うんですよ。全体がもう反対の空気であるところにたまたま一人賛成派がおってその了承を得たということはその口実にならぬと私は思うのですが、しかし、防衛庁は防衛庁の感覚として、大体了承を得たということをいま言っておるようでございます。そのことの発言が中心になっての何か議会内でのいざこざから懲罰動議が出たのではないか、それに対していまこの県議会での責任を問われようとしておるということのようでございますが、しかし結果的にはどう申しますか、これはもちろんそういう際にやはり法的にどうであるか、議会運営上どうであるか、先例はどうであるかといったようなことは、それぞれ県議会の事務当局で自治省の行政局のほうへ御相談があってのはずではないか。これは福島県の場合は、私は存じませんが、私どもの知る範囲ではそういうことが随時行なわれておるわけでございますし、また不服がございました場合——どこまでお答えしていいかわかりませんけれども、しかし、私ども、もっと具体的にまた御質疑があれば、それに基づいて判断はいたしますが、ただいまちょっと伺いました範囲で私の感覚としては、どうもここで大きな議論をなさるほどの事態ではないのじゃないかというふうに考えるわけでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 私は、まず大臣にことばを一つ取り消しておいてもらわなければならぬのは、私がここで申し上げておりますのは私の意見じゃないのです。いまのは会議録を読んだんです。私はここでは議会の品位、それから同時に各議員の身分を尊重いたしますから、できるだけ身分とそれから名前は避けております。会議録に全部書いてありますから、読んでもいいですよ。しかし、そういうことが会議録に残った場合に、私はその議員さんが迷惑をされることを考えるから、私は一切の議員の名前を伏せておる。大臣がそういう答弁をされるならば、全部読んで明らかにいたします。たとえば、福島県のだれがこういうことを言ったなんということを言わなければならぬと思います。私は何も——私が自衛隊を公認したとどこに言ったのです。さっき申し上げましたのは、これは自民党さんの議員でございます。これはちゃんと断わっている。不見識もはなはだしいと私は思う。もう少しよく私の話を聞いておいてもらいたい。私は、何も自衛隊がよろしいとはだれも思っていない。これは福島県の会議録でありますから。——私はいまのような考え方で議員の名前はできるだけ差し控えて、政党の名前もできるだけ差し控えて今日まで発言をしてまいりましたが、大臣がそういう御意見——誤解を招くようなおそれがあるとすれば、他人の迷惑はかまいませんから、私の名誉を守るためにこれから露骨に名前を申し上げたいと思いますから、ひとつそういうつもりで聞いておいてもらいたい。  まず大臣の前段のいまのことばを取り消してもらいたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 冒頭に申しましたように、実は私もぱっと事務当局から聞きまして、福島県議会の空気も県民の感情というものも全然知らないものですから、だからまあ私の立場としては判断に困るのですが、私が申し上げようとしたことは、議員の良識良識と申しましたが、まあ結局これは私どもの立場から申しますと、地方自治ということで、われわれは何か起こった場合にそれを指導するという考え方で臨んでおりますので、やはり県会の議会運営の問題ですから、何かこれはそこらでまた県会議員さんのほうでいろいろ話し合われて妥当な点を出されて今日に至っておるんではないかと考えるわけでございます。なお具体的な問題については、実は十二分なところまで研究しておるわけでもございませんので、ここで明確な決断は下せないのじゃないかと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 大臣、少し勘違いされておるようですが、私の前段にお聞きいたしましたのは、大臣のことばの中に、何か民社党は自衛隊に賛成しているかのごとき言辞があったことは事実なんです。私のいま読み上げましたのは、これは自民党の議員さんの会議録です。よろしゅうございますか。だから、私はさっきから申し上げておりますように、そういうだれそれがこう言った、ああ言ったということを言うことは後日、その人の迷惑、あるいはいろいろな問題に関係があるということをおもんばかりまして、名前はできるだけ伏せて申し上げたのであります。にもかかわらず、私がいま申し上げましたことを私の意見のように大臣、お聞き取りになるということになると、さっきから申し上げておりますように、一々、御迷惑ではあっても、あるいは御迷惑が後日かかるかもしれないが、しかしその人の名前をここで読まないわけにはいかない。私は、議会の権威を尊重し、同時に個人の権威というものはできるだけ尊重しなければならない、したがって不用意なことばをできるだけ慎むことがわれわれ同僚、仲間の義務だと考えております。したがって、だれそれがこう言ったということをできるだけ避けたいと考えて、いままで防衛庁の質問に対しても、たとえば防衛庁の松島司令は伊藤君であります。伊藤君ということをここではっきり言えば、これがどう世間に響くかということを配慮して私はただ松島の司令であるということを言っただけである。配慮してものを言っていることを変に逆にとられて、この中に書いてある自民党の意見を私の意見のように考えて、大臣がここで発言されることはきわめて私は不愉快です。だからそこだけは取り消しておいてもらいたい。ここに書いてあるのは自民党さんの意見です。渡部という人の意見で、「社会党の諸君のように自衛隊そのものを否定するものではない。今日日本の国土を」と書いてある。これは自民党のあなたのほうの意見ですよ。それを私の意見のようなことで、ここで大臣説明されるのは困る。それをひとつ取り消してもらいたい。  それから先ほど釈明がございましたが、こういう問題は自治体の問題であって、われわれが関与する問題ではない。大臣がそういうことで一体日本の自治行政を行なえますか。なるほど指揮、命令、監督は行なえませんが、しかし地方の自治体に対しましてはどこまでもあるいは勧告ができて、助言ができて、そして自治体の議会運営というものが円滑に行なわれるように、あるいは自治体の行政、住民の福祉を増進することができるように指導されるのが私は自治省の役目ではないかと思う。だから聞いているのです。そういう役目がなければ私はここへ忙しいあなたにおいでを願って聞きやしないのです。そんなものは向こうでやるべきだ、ここで取り上げるべきものではないということであれば、それはそれでよろしゅうございますよ。そういうばかばかしいことを言われて、はいさようでございますかと議員がこの問題で引っ込めますか。少なくとも地方議会の議員の身分に関することですよ。議員の最大の問題はどういうことであるかというと、身分に関することですよ。少なくとも間違った解釈、間違ったものの考え方で議員が徴罰に付されることに対して、大臣がたいした問題ではないという不見識なことがありますが。私がさっきから申し上げておりますように、少なくとも地方議会の議員に対する——議員は県民の代表者であることは間違いない。それが身分に関する懲罰を受けているのだから、その懲罰事犯について自治省にどう考えるかということを聞いたときに、そんなものはたいした問題ではないからそっちでやればいいのだというような、そんな不見識なことが一体言えますか。自治体はどうするつもりですか。これは自治法の中に書いてあるのですよ。自治省の法の解釈を聞いているのですよ。もしそれで福島県の条例が間違っておるとすれば条例を直してもらわなければならぬ。この点はもう少し慎重にしてくださいませんか。だから前言を取り消しておいてもらいたい。両方とも合わせて取り消してもらいたい。片方は現実に取り消しておいてもらわぬと困る。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 国防について現時点で私どもが必要を認めておりますので、先ほどお読みになりましたのが自民党の議員の発言であるとか、民社の発言であるとかいうことを、さっとお読みになったものですから私聞きそこないましたのはもちろん私の聞きそこないでございますので、これは訂正をいたします。それはお手元にちゃんと資料があるものを門司委員お読みでございますので、私の聞き違いでありましたことを明確にいたしておきます。  それからなおたいしたことではないからということは決して申しておらぬつもりでございます。それはやはり自治ということを私たちは大切に思い、自治を守っていかなければならないので、私はこういったものもつとめて自主的に解決していただくのが妥当ではないか。ただ県会の事務局のほうでは、おそらくこういう問題が起これば、本省の行政局のほうにあるいは協議があったのではないかということを私は申したまででございまして、決してこういう意見を軽んずる意味で私申し上げたわけではございませんが、ただ私は判断の基礎になる一番大切な事柄が、どうこの中で取り運ばれておるかということについて、十分な知識がございませんので、そのことを申し上げたわけでございますので、誤解がないようによろしくお願いいたします。

門司亮民主社会党

○門司委員 ここで忙しい時間を長く議論することはどうかと思いますが、いま大臣のことばから見ますと、自治省には相談があったのではないかということですが、自治省は相談を受けましたか。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 私ども、この問題につきまして事前に相談を受けておりません。

門司亮民主社会党

○門司委員 それだけひとつ了解しておいていただきたい。  それからさらに大臣に聞いておきたいと思いますことは、いま読み上げましたようなことが、結局会議規則に言う議員が議員に質問をしてはならないという規則に当たるからこれは懲罰に値するのだ、こういう解釈なんですね。ところが私どもいま速記録を読んでみましたとおりでありまして、この議場で明らかにしてもらいたい、しかし取り扱いは議長においてはかられたいということで、議長に一任されているのですよ。何も議員に強要したわけでも何でもない。そのことを法的に解釈して、議員が議員に質問したものだ、あるいはこれを強要したものだと解釈することができるかどうかということですね。議長さんにまかせるということで、議長さんの取り扱いにまかしておったので、何も強要したわけでもなければ何でもない。それが懲罰の第一の理由にあがっている。ここに会議録がありますからここでこれを全部読めばよろしいのでありますけれども、それを読んでおりますと、大臣が忙しいときに一時間も二時間もかかると思うからその問題の起きたところだけを申し上げておるのでありますが、こういう問題について大臣は一体どうお考えになるかということであります。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 いまここに福島県議会の会議規則なるものを事務局から出してきたわけでございますが、規則に違反しておるかどうかということを、いま県議会で問題にして検討しておられる段階のようでございます。せっかくそういう事態が起こっておるということがわかりましたので、自治省の行政局でもこの問題について検討を加えなければならないと思いますが、いずれまた判断に困られて——私いきなりなものですからよくわかりませんが、もうすでに議会でもって議決を終わっておるのですね。そういたしますと、やはり自治省の段階としては、将来への問題としてこういうことが今後も起こり得ることですから、根本的な問題としてこれについては検討をいたしたいと考えております。

門司亮民主社会党

○門司委員 大臣、もう少しよく実態を知っていただきたいのですが、もうすでに、これは問題が発生して事件は終わっているのです。十一日のできごとであって、それが懲罰委員会に付されて、十四日にきまって六日間の停止ですから、二十一日に懲罰は終わっておる。事犯が終わってしまっておるわけなんです。でありますから、取り扱いの問題として大臣の意向をここで聞こうということであって、何も大臣がこれに対して自治省から指図せよとか、あるいはこうせよということをいま求めているわけではございません。ただ問題が地方の自治体で起こった問題にいたしましても、事、議員に関する身分の問題が、取り扱いに粗漏があったのでは——実際は取り返しがつかぬのですよ、やってしまったあとですから。しかし将来こういうことがないようにするには、やはりこの国会で一度取り上げて、ここで大臣の所信を伺っておくことのほうが、将来の地方議会の運営に必要だと考えて実はお聞きをしているわけでありまして、別に、いまさら大臣に言ってもらって、仲裁してもらいたいとか、勧告してもらいたいということを考えておるわけではないから、その点はひとつ御了承願います。  問題になっておりますのは、この会議規則がいかなるものがありましょうとも、われわれが承知しております自治法の範囲によりますならば、結局この問題は、議員が議員に質問してはならないということで、それは私は一応了承できる。これをやって答弁しておったのではきりがないのでありますから。しかしこの問題は、さっき読み上げましたように、議場でこの問題を明らかにしてもらいたい、しかしこの取り扱いは議長職権によってやってもらいたいということで、長職権ということを言っておるのであります。そこでこれを直接何が何でも求めたとは考えない。明らかにしてもらいたいということでありまして、答弁をしてもらいたいとは言っておらない。間違うと困るから私はっきりと申し上げておきますが、自民党の議員さんで福島県の農林水産委員会の委員長であります江花という議員でありますが、その方のことをさしておるのであります。それが自衛隊に招かれた。その資格というものは個人であったのか、あるいは県会議員あるいは水産委員長としての資格であったのか、その辺をひとつ明らかにしてもらいたい、こういうことでありまして、私はこのことは決して不都合でも何でもないと思う。これは議場を通じて明らかにしなければ、明らかにする場所はほかになかろうと思う。したがって、その取り扱いを議長にまかせておるのであって、さっき申し上げたようにここに自衛隊から出た案内状がございますが、この案内状によって招かれて行かれたことは事実であります。だからそのことを事実であるかどうかということを確かめたことがいけないということなら、議員はものを言えなくなるでしょう。何が何だかさっぱりわからなくなります。県民全体の疑いを持つようなものであるから、議場を通じて、ひとつ議長さんの職権で明らかにしてもらいたいということで、私は何も会議規則あるいは自治法にいう条項に触れていないと考えるから、大臣の意向をここで聞いておるのです。この点をひとつ間違いのないように御答弁を伺っておきたいと思う。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 県の規則と議会運営の技術的な問題でございますから、行政局長をして答弁させます。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 御指摘になりましたような事実のもとにおきまして、答弁を計らわずに次の懲罰の点を進めたということにつきましては、議事運営の上におきましては、私どもも検討すべき問題があったのではなかろうかと思うのでございます。ただこれは福島県議会の会議規則の運用の問題でございますので、その辺につきましては、私どももなお今後の問題としてはよく検討したいと思っております。

門司亮民主社会党

○門司委員 自治法百三十二条の規定ですが、こういうことが書いてあります。「議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」これに当てはまるというのですが、こういう規定を入れましたのは、無礼のことばや私生活にわたる言論、人身攻撃等によって、議場や会場の平静さが失われることを防止するものであることは、私は解釈上明瞭であると思う。さっき申し上げましたように、議員が議員に同じ議場で質問をしてやりとりしておったのでは、議場の秩序は保てない。したがって、そういうことをしてはならないということを、ここに響いてある。したがって、鈴木議員はそのことを十分心得て、その取り扱いは議長においてやってもらいたいということで、何も議場を混乱させるために、お前さん答弁してくれということではないのであります。それが懲罰にひっかかっておるというところに私は問題があろうと思う、その解釈を実は聞きたい、こういうことであります。少なくともいま私が申し上げました地方自治法百三十二条の規定というのは、そういう意味で議場の秩序を保ち議会の品位を保つために、こういう規定を設けたと考えるのがよろしいと考えておりますが、私のこの考えは違いますか。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 百三十二条の立法の趣旨は、先生のおっしゃいますとおりと理解をいたしております。

門司亮民主社会党

○門司委員 それでは大臣お急ぎのようですから、その次の問題として聞いておきたいと思いますが、次に懲罰の問題になりましたことは、真実を曲げて故意にわが党を誹謗した。政党を誹謗したということであります。その誹謗した個所は会議録によってどういうことになっておるかと言いますと、こう書いてあります。会議録ですから私は間違いないと思うのですが、「実は今朝の新聞によれば全くその自民党県連における経過、実情というものは驚くべき内容があったということでございまして、私は自民党の公党のためにまことに惜しむものでございます。ただいま読みました昨日の団司令と自民党の懇談、または副知事との会見模様から判断いたしますと、射撃の実施について、ただいま補足説明がございましたから大よそわかりましたが、今日までその了解を与えるか、または了承を受けとれるやり取りが実は私たちはあったものと判断をいたすのでありまして、ただいまの新聞報道から、さらにこの判断は相当確度の高いもの、根拠のあるものとわれわれは推測をいたします。」こう書いてあります。このことがいわゆる党を誹謗したという第二の問題になっていようかと私は思います。しかしこのことは何も憶測で言ったわけじゃございませんで、けさの新聞紙にこう書いてあるということを実は話したわけでありまして、すでに公にされておる問題であり、新聞記事が間違っておれば間違っておったでよろしいのであって、それが直ちに公党を誹謗したということになりますと、これは本人の意思ではなくて、新聞報道でありますから、私はこれが直ちに懲罰に値するかどうかということも、これは自治法の規定から見てもたいして問題にならないんじゃないか。本人の意思である、こう断定するとかいうこととは別のことでございまして、新聞記事を朗読しただけですから、他人の意思であって、新聞記事が違っているなら違っているということで、これは幾らでも取り消しができる。ところがこれが第二の懲罰の理由になっておる。こういうことが自治法にいう議会の品位を傷つけたということになるかどうか。私は決して議会の品位を傷つけたものではないと考えておるが、ひとつその辺の解釈をしておいてほしいと思、ます。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 自治法におきましては、先ほど御指摘になりました百三十二条におきまして、「無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」ということが関係をいたす条文かと思います。なお、福島県議会の会議規則を拝見いたしますと、その中に第百一条に、「議員は、議会の品位を重んじなければならない。」こういうような規定がございまして、速記録を見ますと、それをあげておるようでございます。いずれにいたしましても、無礼なことはにつきましては、先ほど先生の御指摘になりましたような趣旨から解釈をすべきものと思いまするし、会議規則におきましても、全体といたしまして、先生の御指摘になりましたような議会内の秩序を正常に維持するという趣旨から解釈をいたすべきものと考えておるわけでございます。御指摘になりました事実がそれに該当するかどうかということにつきましては、私どももごく断片的な資料しか拝見いたしておりませんので、その場の、議会の速記録にあらわれた字句だけから判断いたすのもいかがかと思うわけでございますが、いろいろ認定の上に、多少問題はあるようにも感じられるわけでございますが、議会で自主的に御判断になられたものでございまするので、それについてのはっきりとしたいいとか悪いとかいう判断は、私どもとしてもいたしかねる次第でございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 これ以上法解釈で議論をすることはどうかと思いますが、私は、いま申しましたように、この問題は本人の発意ということでなくして、新聞記事を引用したものでありまして、したがって懲罰に値するかどうかということについては、問題があろうかと思う。  それからその次の問題になっておりますのは、議題外だという、こういうことが懲罰の一つの大きな動機になっております。しかし議題外といったところで、他の議員さんも、さっき申しましたように、この四倉問題については議論をしておる。自民党の渡部さんも吾妻さんもこの四倉問題についてはちゃんと議論しているのです。そうすると、議題外ということがこの鈴木さんに当てはまるということになると、これもみんな当てはまることになる。私は全部懲罰にしなきゃならぬと思うのですが、議題外の問題であったからといっても、何でもない。同時にいま申しましたように、了承を与えたか与えないかということがこの問題のポイントなんです。そのポイントを聞きただしたことは、私は決して議題外ではないと考える。一体この問題を議題外と解釈することがよろしいか。私は、どんなことがあっても議題外ではない。他の議員もみんな議題にしている。ことに福高県政におきましては大きな問題でありまして、これは県政一般に対する一般質問ということで、党の代表質問が行なわれているのでありますから、県政に関する限りは、いかなる問題を持ち出そうとも、これが議題外ということは私は言えないと思います。しかしこれが懲罰の動機になっているようでありますが、一体これはどう解釈すればよろしいのでありますか。私は、自治法の解釈とも全然かけ離れておる。あるいは会議規則にこんなことは書けないと思うのです。議題外のことをやってはいけないということは書けると思いますが、これに当てはめようとするところに無理があるのではないか、こういう解釈をするのですが、どうですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 事情が、質疑を通じてだんだんのみ込めてきたようでございます。ただいま福島県議会内の各党の議席の数その他についても、全然知識がなかったわけでございまするけれども、いま申しましたような理由でもって懲罰に付することが妥当かどうかということになりますと、やはり私は問題があろうかと感じます。ですから、こういうことが将来とも起こり得る可能性もありますので、先ほど申しましたように、自治省としてもこういう地方議会の運営の状況等が非常識なことになりましてはやはり困りますので、本省は本省としてこの問題について検討を加えたいと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 問題は、いま申し上げましたような大体三つの問題が懲罰の骨子になっているようでございます。しかし、これはいずれもさっきから申し上げておりますように、決して議題外でもなければ、答弁を要求したわけでもない。また誹謗したと申し上げましても、本人の発意で誹謗したわけではない、新聞記事をもって引用した、こういうことであります。  ところが懲罰の結果はどうなっておるかというと、六日間の出勤の停止ということです。これの当否、あるいはこれがよかったか悪かったかということについては、大臣もお急ぎでしょうから、大臣に質問することは避けておきますが、私どもはきわめて不都合であると考えておりますが、この点について自治省はどう考えておりますか。こういう問題について、大臣も答弁できれば一緒に答弁しておいてもらいたい。この種の問題で、かりにことばに多少の行き違いがあるにいたしましても、感情に多少走っておるにいたしましても、出勤の停止ということはその人の議員活動を禁ずることです。御承知のように議員の懲罰には四つあげてあるわけでありまして、その中の三番目の、除名に次ぐものなんですね。いわゆる謝辞、あやまりとか、あるいは戒告するとかいうような問題ではないのです。議員の身分を一時停止するということは、軽々に行なわるべきではないと私は思うのです。それがこういうあいまいな理由、しかも突きとめたことは、さっきから大臣もお聞きのように、自衛隊が言ったとか言わなかったというようなことは、いかなる事情があったか知りませんけれども、しかし自衛隊は了解を得ておる、議会は得ていないという、妙なことで派生しておる問題であります。したがって、私どもはこれが直ちにそういう重い、議員としての身分を剥奪する——一時的ではありましても剥奪していることに間違いはない。登院を停止していることですから、議員活動を剥奪していることに間違いはない。そういうことがよろしいかどうかということです。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほど申しますように、いいとか悪いとかいう決定的な判断は、いまここで伺っただけのことで論断するわけには参りませんが、おっしゃるとおりに、議員の身分に関する重大な問題ですから、これは最も慎重にすべきものと考える次第です。

門司亮民主社会党

○門司委員 そういうことで、私どもはこの処分はきわめて不当であると考えておりますが、すでに時間的にはこれは過ぎ去っておりまして、これは取り返すすべもないかと思いますが、ここで私は特に大臣にはっきり御答弁を願っておきたいと思いますことは、実はこの問題が三月十一日の議会で起こりまして、鈴木議員の——これは民社党の議員でありますが、鈴木議員の発言が終わりますと河畔に懲罰動議が出ております。懲罰動議が出ておりますから、議長は懲罰動議を取り上げた。これはどういう線にするかということはいろいろ問題があろうかと思いますが、少なくとも議員の身分に関することであるということで、私は県当局の答弁の先にこれを取り上げたものだと善意に解釈しても私はよろしいと思います。ところがその後、これがきまったのは十四日でありますから、まだ十二、十三と二日もある。その間に鈴木議員の身分はあるわけですね。いわゆる議員活動ができるわけです。登院もできるわけです。にもかかわらず、県当局は、鈴木議員の質問に対し答弁をいたしておりません。同時に、答弁をいたしていないだけならば、これは理事者の落ち度であり、理事者は言語道断であるということが私は言えようかと思います。ところが、答弁があっておりませんので、民社党といたしましては、鈴木議員の六日間の登院の停止の解除が行なわれますと同時に、二十三日に実は議員を通じて、鈴木議員は少なくとも党代表の演説をやったのだから、当局のこれに対する答弁を要求することを議運に持ち出したのです。ところが、報告によりますと、結局この動議は多数によって否決されたのです。少なくとも議会が当局の答弁を一体抑制することができますか。大臣はこのことがいいとお考えになりますか。これはとんでもないことだと思いますよ。国会でも議員の質問に対して答えるべきものを、答弁しなくてもいいということを多数で議決するなんということができますか。いまだにこれの答弁は行なわれておらない。これでは議会をなさぬじゃありませんか。しかも懲戒処分を受けた事由というのは、いま申し上げたようなことだけであって、あとの鈴木議員の質問は、ここに読み上げてもよろしゅうございます。県政全般にわたる問題である。懲罰を受けたからといって、その議員の身分のある間に、しかもその身分が、議員活動が回復した後においても、答弁をさせなくてもいいというような大それたことを行なう県会が日本にありますか。こういう横暴なことをやったのは私はおそらく世界に一つだと思うのです。しかも議会はすでに閉会をされております。この機会は失なわれております。少なくとも、議員が県民の代表として質問をした事項を、一つの政党が多数を頼んで——なるほどこの県会は自民党が四十四人、社会党が八人、民社党八人、その他一人ということになっております。絶対多数でありますが、絶対多数であるからといって、県民を代表し、しかも一党を代表した議員の代表質問に、県当局は答弁を与えなくてもいいんだという、その答弁の機会を当局に与えなかったという事実が判明しておる。これに対して自治大臣はどうお考えになりますか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 地方議会の運営の問題ですが、私はおかしいと思います。しかし、そういうことはまことに残念な状態だと思うわけですが、この議会運営自体に大きな問題があるんじゃないかと考えすます。

門司亮民主社会党

○門司委員 大臣はその程度のお答えしかできないかと私は思いますが、しかし、少なくともいま表示されましたように、問題があり、私は実は言語道断だと考えておる。こういうことは許さるべき筋合いではないと私は考える。したがって、私どもはこの地方行政を円滑に、住民の福祉を増進するというためには、その間の事情をぜひ明らかにしていきたい。そうして、再びこういうばかげたことのないように、ばかげたということばは行き過ぎかもしれませんが、私はばかげたということばを使っても、この事態と比較してみてあまりおかしくはないというふうに感ずるのでありますが、あり得べからざることです。これは少なくとも立法権を持っておる議会が——地方でも条例をつくることはありますから、あえて私は立法権と考えてもいいと思いますが、それが行政府でありますものに答弁をしてもいいとか、するなというような指図をするということはよろしいかどうかということです。しかもそれは一つの事案に限ってですよ。その事案については、これは県全体の利害のためによくない、あるいは国全体のためによくないから差し控えましょう、差し控えたらいいじゃないかという大局的な見地から見れば、あるいはそういうことが考えられないでもないかもしれません。しかし、少なくとも県政全般にわたって質問をした者に対して、懲罰を受けた議員に答弁の機会を与えることはないじゃないかという、ばかげたことは考えられない。この点について、もう一度大臣から明確に御答弁を願って、あとでこの問題については委員長にお願いがあるのです。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほどから申しておりますように、門司委員の一方的な御質疑を承っておるわけでございますが、これからいまの議会の運営を判断いたしますと、私は妥当を欠くものと思います。しかし、ただいまおっしゃったとおりに、自民党の県会議員が圧倒的な多数を持っておって、そういう行動があったといたしますと、私は別の意味でたいへん残念に思うのです。私はいま政府の立場として門司委員の御質疑だけを聞いて判断をするわけにはまいりません。しかしながら、自由民主党自体としては大いに反省しなければならぬと思います。そこで、私は福島県議会の自民党の議員の方々にもよく事情を尋ねまして、片一方の意見は聞いておりませんけれども、行き過ぎではないかという判断がされますので、よく注意はいたさなければならぬと考えます。

門司亮民主社会党

○門司委員 いまの大臣の答弁、あげ足をとるようではなはだ恐縮ですが、私は行き過ぎだからというようなことではこの問題が一体済まされるかどうかということです。それから私の聞き違いかもしれませんが、県議会のとったことは妥当だというように聞こえるのですが、こんなばかげたことをやってごらんなさい、一体議員の質問権はどうなりますか。質問権の抑圧じゃないですか。大きくいえば違法ですよ。議員の権限はどこにありますか。議員の意思表示は何でありますか。県議会の運営あるいは県政の運営はどこにありますか。県政の運営は明らかに議場を通じて議員の意見を述べ、当局の見解を答え、その中から議会の運営というものが行なわれ、同時に県政の運営というものが発生するものである。その議員の意思を一方的に聞き流して、あとは答弁しなくてよろしいんだというようなことは、これは政党が大きいとか小さいとかいう問題ではない。私が比率を申し上げたのは、そういう比率になっておるから多数決だという、多数決の比率の裏づけをしただけであって、私は自民党さんが悪いとは考えていない。やったのは現実に悪いかもしれぬ。しかし、こういうことがたびたびほかの県会で行なわれてごらんなさい、どうなりますか。多数の横暴、めちゃくちゃですよ。これで地方の議会が発展するとお考えになりますか、地方の住民が幸福になれるものとお考えになりますか。少なくとも一党の代表質問として——議員の数はわずか八人、わずか八人でも党の代表に間違いありません。その一党の意見を県政の上に何ら反映しない、何ら考慮するところがないという横暴なことがよろしいかどうかということです。大臣はお忙しいそうですから、私はできるだけやめたいのでありますが、どうも答弁を開いておるとそのまま引き下がるわけにはまいりません。これがいいと言われるなら、また、自民党の議員が行き過ぎがあるから戒告しておきましょうということでは済まされない。同時に、いまこれを救済する法律がないのであります。懲罰に対しましては訴願する道、行政訴訟する道も開かれております。しかし、こういう問題については救済の道がないから、私は非常に大事な問題だと思っておる。救済する道があるならばそっちに持っていけと言える。だから、私はもし大臣のような御答弁なら、自治法を直して救済する道をどこかにあけておかなければならぬと思う。しかし、私ども社会通念として、議員が質問すれば当局が答えるべきものだと考えておる。百歩譲って、さっき申しましたように、このこと自体が非常に大きな迷惑をかけるということなら、これを各派で話し合って相談することもあり得るかもしれないという特例の場合を申し上げたのでありまして、少なくともたてまえとしては、議員の質問に当局は答えなければならない。それを議会自身がやらなくてもいいということは明らかに議会の自殺行為でもあり、きわめて非民主的なことである。いまの社会にそういうことがあり得るとは考えられないけれども、、あったからしかたがないのでここで質問しておるのであります。もう少しはっきりした答弁を願いたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 はっきりは申し上げておるつもりでありますけれども、先ほどから申しますように、門司先生の御意見を聞いての答弁としては、一般論としてはあなたのおっしゃったことはまことにほんとうだと思います。ですから、議会運営そのものは適当ではないという判断をもっていま御答弁しておるのでございまして、ただ、議会運営についての先例だ、それから法律だということになりますと、まだ私どもとしてはここで検討して御答弁申し上げる段階にもなっておりませんので、多少焦点がぼけるとお感じかもしれませんが、いま門司委員が最後に言われますことは、全く同感でございます。そのとおりです。事務当局は当然それは答弁はするのが常識であると思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 それでは、大体きょうの質問の要旨は一応これで、私は全部尽きたとは申し上げませんが、皆さんも非常にお忙しいのですから、これ以上こまかく聞くこともいかがかと思いますが、大臣はお帰りになりましたから、委員長にお願いを申し上げたいと思いますことは、そうした事件でありまして、その間の事情を私どももう少し明確に知りたいのであります。したがって何がゆえにそういう一党の代表質問に答弁を与えなくてもよろしいというようなことがきめられ、それを議長はそのまま取り上げて、そうして答弁の機会を与えなかったということが、議長の職権として一体そういうことが考えられるかどうかということであります。これが一つであります。私は少なくとも、たとえ多数で、議員にいたしましても、あるいは議会におきましても、そういう問題が否決されたというようなことが、あるいは否決するようなことがあるとするならば、議長としてのたてまえから言うならば、そういうものを許すべきではなかった。少なくとも答弁だけはやはりさせて、そうして議会というものは懲罰には何ら関係のない事案がたくさんあるのでありますから、また懲罰に関係のある事案があっても、議員の質問に対しては当然答弁を要求しなければ、懲罰事犯というものについては、私は明確でなかったと思うのです。懲罰をするにいたしましても、先ほど申し上げましたようなことについては、やはり当局の答弁を求めていくということが、私は当然でなければならぬと思う。しかも新聞記事まで云々しておりますけれども、招待の目的は違いますけれども、しかし防衛庁のところで申し上げましたように、招待状が出て、その招待状に応じて招待を受けたことは事実でありますから、これを事実は事実として新聞が報道することは何も差しつか、えない。そこで、どういうことが話されたということが明確にされないから問題が起こってくる。したがって、この問題を解明するためには、なお鈴木議員に対して当局が親切な答弁をすることによって、県民諸君のある程度の理解を得ることができたのではないかとさえ私は考えられる。それには何らのそういう機会を与えない、一方的に多数を頼んで懲罰事犯に付する、その議員の質問に対して答弁の機会を与えない、こういう言語道断な取り扱いをする福島県会に対しましては、少なくとも国会の当委員会においては、もう少し実情を究明するということは行き過ぎだと思いますから、調査をする必要があると思います。そうして地方の自治体に今後こういう不祥事の起こらぬように——私は懲罰問題を云々するわけではありません。理事者の答弁をさせなかったというような不都合なことが起こらないようにすることが、私は当委員会の一つの大きな責務と申し上げます。一つの仕事でもあろうかと思いますので、委員長によってひとつ理事会その他におはかりを願いまして、できれば私は議長さんなり、あるいは副議長さんなり、その間の事情のわかる方を参考人としてでも来ていただきまして、その間の、どうしてこういうことになったのかという、われわれの理解することのできるような機会を与えていただきたいということをこの機会に委員長にお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

森田重次郎自由民主党

○森田委員長 たいへん大事な問題でありますから、速記録を検討いたしました上善処いたしたいと思います。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十五分散会

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