大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第8号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/06/10
会議録
○大久保小委員長 これより会議を開きます。 金融に関する件について調査を進めます。 本日は小委員会を懇談会として、歩積み、両建ての問題について御協議をいたしたいと存じます。 それではこれより懇談に入ります。 ————◇————— 〔午後三時四十七分懇談に入る〕 〔午後四時二十八分懇談会を終わる〕 ————◇—————
○大久保小委員長 これにて懇談会は終了いたします。 平林君より信用金庫の問題について質疑の通告がありますので、これを許します。平林委員。
○平林小委員 当小委員会におきまして歩積み、両建ての問題に熱心な審議が行なわれておるわけでありますけれども、この委員会でなお議論してほしいと思う問題は、かつて私取り上げました社内金庫の問題もございますし、またきょう私が若干質疑をいたしたいと考えておる不動信用金庫の解散をめぐる信用金庫のあり方もあるわけでございます。きょう私は、とりあえずこの不動信用金庫の解散をめぐる信用金庫のあり方につきまして、重大な疑義を感じておるわけでございますので、その点を銀行局長にただしてまいりたいと思うわけであります。 三月二十五日の日に、私、この問題を大蔵委員会で取り上げまして若干の質疑を行なったのでありますけれども、その後の情勢並びにその後私が知り得た各種の資料から考えますと、不動信用金庫の解散をめぐる信用金庫の考え方、あり方というものにつきましては、なお検討しなければならぬ課題を含んでおると思うのであります。いろいろな事情は、前に質疑を行ないましたから、各委員も御承知のことと思いますけれども、これを平たく第三者の立場でながめてみますというと、信用金庫に預金をしておった多数の人たちが、諸般の事情によってその金庫解散のために預け入れた預金を返してもらえないという事件であると思うのであります。そしてこの問題が発生いたしましてからすでに半年以上経過いたしましても、依然として預金者の金が返らない、こういう状態に放置されておるということは、私はそういう立場に置かれた預金者、つまりたとえ少数であっても預金者としての国民の立場を考えねばならぬ問題があると思うのであります。同時にこの預金者の一群に対しまして信用金庫側におきましては、一時導入預金者であるというレッテルを張って、それが今日まで延びている主たる要因になっておるわけでありますけれども、さて、しからばそれが導入預金であるかどうかという点につきましては多くの疑問があるわけであります。極端なことばを言いますと、その間に一つのからくりがある。私はそういう資料を後に入手いたしたわけであります。そうすると今日信用金庫側においては、導入預金であるというレッテルを張って、それを理由にしてこの解決をおくらせているということが推測されるわけでありまして、こういうやり方については私は信用金庫のあり方から見て適当でないと考えたのであります。 第三に現在までの状況をながめますに、この処理にあたる責任者が一体だれであるか、だれがこういう事態におちいったときに解決すべき役割りを果たすべきであるか、一向に明確でないのであります。その責任にあたるべき者がおらない。そうしてあらわれた責任者と言われる人は、一信用金庫の理事長にすぎない。そしてその一信用金庫の理事長は預金者団の置かれた弱い立場を利用して、私に言わせると不当な解決の手段を提示して、それをもって処理しようとする考え方、これが後に指摘されますように具体的に明らかになってきておるわけであります。私は、こういう問題を放置しておくことは全信用金庫の信用にかかわるし、また全国に数百とある信用金庫に預金する人たちにとって、あるいは振りかかるかもしれない事態に対処すべき手段が欠けておるという点で、十分審議を尽くしておかなければならぬと考えておるわけであります。こういう立場で私はきょう銀行局長に若干のお尋ねをいたしまして、もし満足すべき結論がなければ小委員会に私は参考人を招致して、その問題について理非を明らかにしてまいりたい、この点は委員長においてもひとつあらかじめ御検討くださるようにお願いを申し上げる次第であります。 そこで私この問題を取り上げるにあたりまして、三月二十五日における議事録をあらためて読み返してみたのであります。そこに当局側の考え方がはなはだしく食い違っておる。その食い違ったためにこの事態の解決がおくれているのではないかということを感じましたので、まずその点をお尋ねします。私はかりにこれが不動信用金庫の解散によって、まだ預金を返済せられざる人たちが導入預金者であったといたしましても、そのことを理由にこの預金の返済を受けないということはいかがかという疑問を提示したことがございます。もちろん導入預金に対しましては法律の規定がございまして、正しいものではありません。その限りにおいてはそれに対応する罰則が付せられておるのでございますけれども、しかし導入預金であるがゆえにこれを没収し、あるいはそれを消滅してよいという理由はない。大蔵大臣もこの点についてこういう答弁をしておるわけであります。田中大蔵大臣の発言です。「導入預金をしてはならないという法律上の制約はありますけれども、導入預金であろうが何であろうが、いずれにしても預金をした者に対する支払いの義務はあるわけであります。ただ導入預金の場合には一般の預金者と違って、条件が違うわけであります。裏利息を払っているとか、いろいろな問題があります。ですからそういうものが優先順位において善意な一般預金者と差があることはやむを得ないことでありますが、支払わないでいい、没収に値するものだというような解釈は絶対に法律上はあり得ないことであります。」これは大蔵大臣の答弁であります。ところが、高橋銀行局長の答弁を引用いたします。こう言うておるのであります。「御承知のように導入預金者に対してまで支払いの義務はないわけです。不動信金の資産をもって払うということは当然であります。残余財産がかりに二割あればその二割を支払う。三割あれば三割払うというのがたてまえであります。導入預金者としては平等の権利を持っていると思います。」ここいらはあなたの言い違いだと思うのでありますけれども、「問題は、切り捨てられるであろうところのものをどうするか。それを一般善意の預金者については当然の義務はないのだけれども、義務のない第三者が事実上の支払いをして差し上げる、こういうことでございます。導入預金者に対して特に冷遇するという問題じゃなくて、一般預金者に対して本来ならば得られないところのものも義務のない第三者が立てかえて支払う、しかもその第三者は場合によって、本来請求を受ける権利のあるものまで放棄してもいい、ここまでいって信用金庫の名誉を、信用を保ちたい、こういう考えでございますから、私どもとしてもその考え方が適当であると思いまして、特に向こうの考え方に対して変わった行政指導をしたわけではございません。大体私どもその考え方が最も常識的な線ではなかろうかと思ったわけであります。」こう書いてあるわけであります。そうすると、この高橋局長の答弁の中に若干いろいろ考えながらしゃべったようでありますから、相矛盾するところもございますけれども、結論的に言うと、信用金庫側がやられている考え方が適当である、またその考え方が最も常識的な線ではなかろうかと思っている、こういう答弁になっておるわけであります。これは先ほど私が読み上げました大蔵大臣の答弁と高橋さんのお考え方が違っておる。私そのときは気がつかなかったのですけれども、あとで読んでみると、銀行局長の考え方が田中大蔵大臣の考え方、答弁と違っている。この考え方が裏に引いて今日まで解決が延びる。そうして正当な預金が返されてこない、あるいはまたかりにそういうものであっても、返すということについての処理の進展がおくれている、こういうことになっているのじゃないか、こう思いまして、高橋さんの考え方が大臣と違う。そしてこの食い違いが今日の事態、まだ解決しないということになっているのではないかという点を指摘をいたしまして、銀行局長のお答えをいただきたいと思います。
○高橋(俊)政府委員 大臣の答えと私の答えが違うとおっしゃいました。大臣のことばの中にも、答弁でございますので、若干省略があるように思います。また私の答えも、ことばの切り出しからちょっと条件を欠いたすべり出しになっております。しかし全体を通じてみまして、大臣と私の考え方に差異はないと申し上げておきます。と申しますのは、信用金庫が解散となる、つまり経営がそのまま続行することはとうてい不可能であるし、適当でないということから、解散ということになったわけでございます。その場合は原則的な理論は大臣の言うとおりでありまして、つまり残余財産の分配については、導入預金であるからないからという理由での差別はないはずである、こういうふうに言う趣旨であったと思います。つまり支払いの義務というのは、当該解散をした信用金庫にあるわけでございますから、その信用金庫の支払い義務においては何ら差別はない、こういう趣旨でございます。私もその点は全く同様に思います。そこでこの場合の例を申しますと、大体残余財産を評価いたしますと、とうていこれは全額支払えないわけでございます。預金者の実際預金額、債務を差し引いた純粋の預金額で割ってみると、おそらく三割もどうかなという程度であろうと思います。二割何分くらいしか、さしあたりの評価では払えない、しかし実際に清算をした結果、不動産等が思ったよりは高く売れて、それより高い分配率になることもありましょう。ですからここで一万円の預金を持っておれば、二千何百円の分配になるという点においては、預金の高低とかその他において法律上の差異はない、こういう趣旨においては変わりありませんが、問題は、義務のない第三者と私が申し上げたのは、信用金庫の協会におきまして、善意の、つまり導入預金とみなされているものを除いた従来からの一般取引者、その連中は千数百人おりますが、地元の人が大部分でございます。それらの方々には三割払えばいいじゃないかということでなしに、残りの七割の分についても全額払ってやろうじゃないか、それは信用金庫の信用を考えるならば、そのくらいのことはいたし方ない、自腹を切ってもやるべきだということになったわけでございます。それが協会の決定でございまして、そしてそれは実は預金証書を買い取るというふうな形で、そのままそっくり払った、実績においてはそうなっております。ですから一般の預金者にはこの問題によって全然御迷惑をかけていないと申し上げてよろしかろうと思います。ところがその三十数名でありますか、後藤観光の倒産と非常に関係があるのですが、この金庫が舞台となって、やはり一種の導入預金が行なわれた。これはいわゆる地元の従来からの取引先とは違った方々でございます。その中に、その裏にはたいていの場合これは裏利の約束もあったように聞いております。そういうものの中にはきわめて悪質なものもある。もちろんこれは程度の差がございまして、本人はそのような用途に使われるとは知らなかったというものもございましょう。信用金庫協会といたしましては、その金額が、善良なる預金者の純粋預金がわずか四億円程度でございますから、その三倍くらいあるわけです。千数百人の預金者よりも、三十数名の預金のほうが三倍もあるということでございまして、信用金庫協会としては、そのものにまで全額を立てかえて自分たちの犠牲において支払う必要はないという決定を行なったわけでございます。結局それはいろいろいきさつはございましたけれども、それが全体の意思として決定された。それで大蔵省としてもいろいろ理由を聞きまして、それが適当であろうというふうに判断いたしたものでございますから、それではそういうふうにしなさい。そこで立てかえて払った、つまり一般の千何百人の預金者が受け取るべき分も実際は三十数名に分けてやろう。ほんとうは預金証書を買い取ったわけですから、その残余財産に対する請求権は、その整理を担当いたしました中央信用金庫にあるわけでございますが、その権利は放棄しよう。ですから残った残余財産は三十何人の方々がお分けください、こういう措置をとっているわけでございます。ですから問題は、残余財産の分配について、むしろ三十数名の方は、当然受け取るべき権利の分よりは、中央信金が放棄した分、その分だけは余分に入るような結果になるわけでございます。そういうことで、幾らかでも三十数名の方に余分にいくようにという配慮がなされておるわけでございます。しかしこれは、法律上の権利義務の問題として見れば、請求できるのは当該信用金庫の残余財産だけでございますから、それで法律上の意見として申し上げた、あとは行政上の配慮といいますか、信用金庫が自分の信用を維持するためにその程度のことは必要だということで決定したわけでございます。これが法律と実際の話をまじえてお話したということでございます。
○平林小委員 いまの高橋銀行局長の答弁につきまして、また私あとでさらに詰めますが、ただ一歩前進した形は、不動信用金庫、当該信用金庫としては、たとえ導入預金であろうと何であろうと、支払う義務はあるという点においては、あなたも直接的ではありませんけれども肯定をしておる。現在この処理をやっておるのは信用金庫協会ですか、中央信用金庫の理事長がおやりになっておるのだから、それは別個な問題としていまの説明があったと思うのです。しかし、これはまた後にさらに時間をいただいて議論をしたいと思います。 そこで第二の問題としては、問題はこれが導入預金であったかないか、その判定が妥当なものであったかどうか、そしてそれが正鵠を得たものであるかどうかという点にかかってくると思うのであります。かりにもしこれが導入預金でないというものであったとすれば、信用金庫としての取り扱いは、零細な預金者と、大口といいましても二千万とか三千万とか、大きい人は一億ぐらいあるでしょうけれども、信用金庫の預金高でございますから、そういう意味では大口といいましても限度がある。限度はあるけれども、いずれにしても大口だけを残して処理をしたというところに特徴があると思うのです。しからば残された人たちが導入預金であるということにレッテルを張った理由というところに私は大きな疑問を感ずるのであります。これは、私の承知したところにおきましては、導入預金として片づければこれは処理ができるという趣旨の大蔵省の示唆があったのではないか、これは疑いであります。それからもう一つは、そういうことにわらをもつかむような気持ちで当事者である人たちが導入預金リストなるものをつくり上げたのではないか、これは私は一つの文書によってそれを察知するのでありますけれども、後にこういう導入預金リストというものができ上がったために、預金者がその預金を不当に長い間返してもらえないという結果となったのでありますから、そういう意味で当事者との間に折衝があったと思われます。その結果、当事者であるところの不動信用金庫の理事長は、次のような文書をしたためたわけであります。「昭和三十八年十一月七日付関東財務局長向井正文殿宛後藤観光株式会社よりの上申書は、同表紙だけを見せて、同文中にある別紙明細書の内容は提示しないまま捺印を求めたものであることを認める。」これは当の不動信用金庫の理事長が、実際はとにかくつくれ、こういうものだからつくったのだ、内容は示さなかったのだ、そして捺印を求めたものであるということを自分で告白している文書であります。なおまた、もう一人の当事者につきましても、これは後藤観光の代表取締役の文書でありますが、その文章の中には「その内容の詳細に関しては全く関知しないところであって、特に当時不動信用金庫よりの強い要請に基づき、その表紙のみの提示を受けて署名捺印したものであります。したがって預金者リストのごときは当社としては全くうかがい知らぬものでありまして、その補助写しのごときは昭和三十八年十二月十三日夕刻になって、当社の強い要求によってようやく交付したものであることを申し添えます。」もちろんこの文書がどの程度信用できるかどうか議論のあるところでありましょう。しかし一応こういう文書が出されるという経緯の中には、これに類する行為があったものと第三者として私どもは見ることができると思うのです。一方に偏してこれをかばい、一方に偏してこれを強調するという意味ではありません。しかしこれらのやりとり、経緯があったという裏には、何らかそういう動きがあったものとみなさるべきものと判断するのが、私、正しいと思うのです。しかも大蔵省のある課長は、この当時警視庁に日参しているじゃありませんか。その人の名前をあげても私はよろしゅうございます。大蔵省銀行局長の所管する課長が警視庁に何回か行っておるじゃありませんか。つまりこれを導入預金として——私の推測ですよ、導入預金として取り扱うことができないか、あるいはそういう警察権の発動はできないかということで行ったのじゃないかという疑いもある。理由はわかりません。そういうような総合的な経緯を考えてみますと、そこに何らかの示唆があってこうした動きが起こり、そして導入預金者であるという形で処理しようとしてしまう考え方が、私は信用金庫側の当事者の中にあったのじゃないか、こう思われるのですが、この点はいかがですか。
○高橋(俊)政府委員 いまの平林さんのお話を聞きますと、私のところの課長が警視庁に日参したとおっしゃるが、こういう事実はございません。どうしてそういうことをおっしゃるのか私にはわかりませんが、私のところの課長が警視庁に日参——日参と言えばほとんど毎日のように行っているというふうに聞こえますが、そういう事柄がかりに一回あったかどうか、それは私は報告を聞いておりませんから、警視庁に行ってまいりましたということは連絡を受けておりませんので、あったかなかったかを確めてからお返事を申し上げますが、そうたびたび警視庁などへ行っている事実はございません。それと内容としてかりに大蔵省のだれかが警視庁に連絡したとすれば逆でございましょう。おそらくそれはいまここで導入預金だというようなことで警視庁から捜索をされますと、帳簿をみんな持っていかれてしまうのです。ですから金庫の帳簿がみんな押収されたりしたのでは善良なる預金者の救済ができないわけです、原簿がなくなってしまったのでは。そのとき直ちにできるだけ早い機会に公告をいたしまして、善良な預金者みんな申し出てください。店もこの中に中央信金の出張所をつくりましてそちらでお買い上げいたします、ということでもって迅速にやったわけであります。そのことは認めていただかなければなりません。これがもし導入預金の調査ということでもって警視庁にみんな押えられてしまったのでは何にもできないのです。ですからむしろそういう一般の預金者の始末がつくくらいの間は、かりに導入預金の疑いがありとしてもやってほしくないというのが当時からの私どもの考えでございます。ですからあるいは大蔵省ではなくて信用金庫の連合会、協会の側からそういう連絡が——あるいは警視庁にお願いが行ったかもしれません。処理ができなくなりますから、処理ができなくなっては困るので、これはむしろ待っていただきたいという意味の話ならばあり得ることと思います。大蔵省の課長が反対のことを言いに行くというような事実は全くございません。 それを先ほど後藤観光のだれか、社長ですか、自分は中身のことは知らずに判こをついたとか、そういう話もこれは事実関係でございますから私はここでそれであるとかないとか議論したくありませんが、とにかく後藤観光の会社というものは最後のあがきとしていろいろな無理算段して、高利貸しからも相当借り増資もやりながら実は倒産したという非常に苦しい状態にあったわけです。ですからそういうところの経営に当たっておった者が、倒産に追い詰められる寸前でありますから、いろいろと何か申したい気持ちはわかるのですが、このリストをつくりましたのは私は三輪という理事長だと思うのです。三輪理事長は実は後藤観光の番頭みたいな立場にあったわけです。本職はあくまで信用金庫の理事長であって、形の上で何ら後藤観光との関係はありませんけれども、これは全くのつうつうでございます。事実関係においては後藤観光の経理部長だと言ってもいいような状態、そういう事実を大蔵省は気がつかなかったという点は私はおわびしなければならぬと思うのです。確かに監督上遺憾な点があった。しかしあのリストは、金庫の役員は三輪理事長一人なんだ。あとは役員はおりますけれども非常勤役員だ。そしてあのリストをつくったのは、私の聞いているところでは、非常勤役員をも入れた役員会でそれを認めた。それを知っているのは三輪理事長だけなんだ。その金はもう受け入れられたその日に直ちに後藤観光へそっくり行き、あるいは二、三日分をまとめてぽんと入れる。これでは金の流れから見る限り完全に導入預金でございます。ただいわゆる導入預金というものは条件がございますから、それにぴったり法律上該当するかどうか疑いがございます。疑いがあることは私認めます。認めますが、とにかくその金がつうつうで後藤観光へ流れていったものであることは、あとからの帳簿の調べによりましてもよくわかっているわけです。そのときに導入預金でありますと言ったのは当該金庫番である理事長なんです。理事長が、これこれのものであると言った。実は本名も何も書いてない。最初は百何十かたしかあったと思いますがそのリストです。実際の人員をあとから調べれば三十数名ですけれども、口数としては百何十口です。そのリストをつくった。それについてあとから三輪理事長自身がいろいろと違ったことを言っているわけです。あれは強制されて書かされたものである、こういうことを部外には言っておる。また今度は金庫側、金庫の協会に対しては、あれはそうじゃない、強制されたと言ったのは偽りであって、このリストは実は自主的に書いたものである。こういうこともちゃんと書面で出しておるわけです。ですから言ってみれば二枚舌、三枚舌ということになるわけです。ところで事柄の真相についてはそれは本人が一番よく知っていると思いますが、私どもは客観的に見てあれは初めから強制されて書いたようなものじゃない。一番よく内情に通じているのは三輪さん自身なんだ、その人が書いたものであるから一応信用を置いていいのではないか。それはあくまでその点は、私は一応申し上げますが、導入預金として本人が、取り扱った人が認めたのであるから、まあ信を置くに足るのではないか、こういうことで扱ったわけであります。
○有馬小委員 関連して……。いまの問題について、一つは中央信用金庫が肩がわりした具体的な金額の問題なりあるいはいま平林委員が指摘した導入預金のあれについて、私も若干聞いておるのですが、具体的な問題として本委員会で伺うということはどうかと思っていままであれしておりましたけれども、平林委員からお話がございましたので、ちょっと関連してお尋ねしたいのですが、私がお伺いしたいことはただ一点、導入預金であったかいなかについて大蔵省の銀行局として判断の示唆なりなんなり与えられたことはないか、この点をお伺いしたいと思います。
○高橋(俊)政府委員 導入預金のリストをつくることについて、あるいは導入預金のようなものの表をつくれとかいうふうな示唆、それは大蔵省としてはいたしておりません。これこれのものが導入預金じゃないかというような内容的な示唆を与えてつくらしたという事実はございません。
○有馬小委員 この問題についてはまた機会を改めてお伺いしたいと思います。
○平林小委員 その時点はまだ——一番真相を知っておるのは三輪という人間ですね。だから、そういう意味ではこれを確かめることが一番大事なことだと思いますが、しかし、いま有馬委員の質問に対してお答えがありましたけれども、関東財務局のほうでは、これを導入預金ではないかという疑いを持って調査に乗りかかったときに、そういうリストをつくらせるというような示唆があったんでないか、そういうものをつくれと、こういう示唆があったのでないか。つまり、それに便乗したのが三輪理事長であり、また、その後における取り扱いにこれを利用しておるという経過があるのでないかという疑いを私は持っておるわけであります。同時に、課長が警視庁に日参ということばを使いましたけれども、かりに二回なり三回行かれたとすれば、その事実はあなたは聞いておらぬようですから、その理由をひとつ確かめて、適当な機会に御回答いただきたいと思うのであります。 それでは、私次の機会にこの問題を——きょうお話し申し上げたのは、十あれば二つくらいのものであります。その他の新しく私の知り得た事実なぞもありまして、それについて先ほど前段に申し上げましたような疑問点が幾つも浮いてきたわけです。そこで、その問題をなお銀行局にお尋ねしたいし、それから現在進められている形も、私その後の経過によって知り得たわけでありますけれども、これは私独占禁止法に違反するような取引行為をやっているのでないかというような感じも持ちましたし、それから先ほど申し上げました、こうした問題に直面したときに、信用金庫側としてはどういうあり方が必要であるか。そして、今回の場合は導入預金というレッテルをはって処理をしておりますけれども、しかし将来においてまたこういう問題が起きた場合に、善良なる預金者をどういう形で救済をしていくかという問題も残されてくると思うのであります。そういう問題について適当な機会にもう一度審査を進めるようにお願いをいたしまして、きょうはこれで質問は終わります。
○高橋(俊)政府委員 ちょっといまの発言のうちで一言だけ申し上げます。大蔵省の私の配下にある課長が警視庁に日参したという事実、日参でなくても一回もございません。ですから、そういう事実に基づかないことも、こういうごたごたした、非常にお互いに感情的にさえなる問題でございますので、事実でもないことが事実として伝えられるということもございますが、当該責任課長は中小金融課長でございます。ここに出ております。この事件発生以来、警視庁にこの問題について連絡した事実は全くございません。
○平林小委員 いいです、この次やります。 ————◇—————
○大久保小委員長 この際、おはかりいたします。 本委員会における歩積み、両建て問題に関する調査の経過を委員会に報告いたしたいと存じますが、報告につきましては小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大久保小委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四分散会