石炭対策特別委員会 第24号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/08/11
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任についておはかりいたします。 去る七月十八日、理事神田博君が、同月二十四日、理事始関伊平君がそれぞれ委員を辞任いたしましたので、理事が二名欠員となっております。 この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。 理事の補欠選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、中村幸八君及び壽原正一君をそれぞれ理事に指名いたします。 ————◇—————
○中村委員長 この際、岡崎通商産業政務事官、始関労働政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、これを許します。岡崎通商産業政務次官。
○岡崎説明員 ただいま御紹介いただきました岡崎英城でございます。このたび通産政務次官を拝命いたしました。至って未熟の者でございますが、一そうお引き立て、御鞭撻を賜わりたいと思う次第でございます。 この際、非常に恐縮でございますが、村上政務次官がおとうさまの一周忌で郷里に帰っておりますので、失礼いたしております。御了承いただきたいと思います。(拍手)
○中村委員長 始関労働政務次官。
○始関説明員 先般、労働省の政務次官を拝命いたしました。 私は、従前この石炭対策特別委員会に所属いたしておりまして、委員の各位から格別の御指導と御厚誼を賜わっておったのでございますが、今後は政府の立場におきまして、新しい情勢に即応する石炭対策を推進してまいりたいと存じますので、従前以上の御鞭撻と御協力をお願い申し上げる次第でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○中村委員長 井上石炭局長。
○井上説明員 七月の十日に石炭局長を拝命いたしました井上でございます。 石炭につきましては、昭和三十六年から三十八年まで二年間石炭局におりまして、所管行政を曲がりなりに相つとめたわけでございます。そのときはまた、諸先生方の非常な御懇篤なる御指導のもとに、あの激動期を一応無事に切り抜けさしていただいたわけでございまして、今日再び石炭局長として石炭行政に携わることに相なったわけでございますが、当時からのいきさつもあり、非常に石炭行政についての責任を痛感いたしておるわけでございまして、非常に不肖、未熟でございますけれども、全力をあげて今後石炭行政をりっぱにやりたいという念願を持っておりますので、よろしく御指導いただきたいと思います。(拍手)
○中村委員長 続いて、石炭対策に関する件について調査を進めます。 石炭鉱業の特別調査団等について、この際政府に説明を求めることといたします。 この問題について、これより懇談に入ります。 ————◇————— 〔午前十一時五分懇談会に入る〕 〔午前十一時三十五分懇談会を終わる〕 ————◇—————
○中村委員長 これにて懇談会を終わります。 この際、機内通商産業大臣より発言を求められておりますので、これを許します。機内通商産業大臣。
○櫻内国務大臣 閣議のために時間がおくれまして、まことに申しわけありません。 先月十八日の改造に際しまして通産大臣を命ぜられたわけでございますが、御承知のように、従来商工委員会のほうに特に関係もしておりません。全く見識がないわけでございます。皆さんの御支援、御鞭撻によりまして職責を果たしていきたいと思っております。特に私は、国会の御意向はこれを尊重いたしまして行政の上に反映をさしていくべきである、こういう信念を持っておりますので、さような点でぜひお助けをいただきたいと思います。 本日の閣議におきまして、先般衆参両院の本会議で、石炭についての特別調査団を出すようにという御決議がございましたので、私も就任早々そのことが頭にございまして、すみやかに具体化いたしたいと思っておりましたが、事務当局間の折衝も終わりましたので、閣議に提案をし、承認を得た次第でございます。 言うまでもなく、前回の調査団は、総理大臣の命によりまして、三十七年の四月でございましたか、調査団が編成されて、十月に答申が行なわれたというわけでありますが、今回は、本日の閣議の決定を受けまして、私の責任において調査団の委嘱をいたしたいと思います。局長からお話もあったことと思いますが、前回の調査の結果、石炭鉱業審議会を強化せられておるわけでございます。この審議会の会長の植村氏に対しまして私どもの考え方を申して、調査団の編成をしてもらおう、こういう行き方をしたいと思っております。審議会の部会長の方々は明るい方が多いと思いますので、これらの方の意見を徴しつつ、また私どもの考えも徹底させながら、新しい調査団を派遣したいと思うわけでございます。 いずれにいたしましても、私として一生懸命いたしますが、皆様の御協力のほどを心からお願いをいたしまして就任のごあいさつとする次第でございます。よろしくお願いします。(拍手)
○中村委員長 ただいまの説明について質疑の通告がありますので、これを許します。多賀谷真稔君。
○多賀谷委員 まず、今度の特別調査団の設置は閣議決定でしていただいたわけですか、それを念のためにお聞かせ願いたい。
○櫻内国務大臣 八月十一日の閣議決定でございます。
○多賀谷委員 先ほどから懇談会で各委員から非常に意見が出ておりましたが、今度の特別調査団の調査並びに答申の対象は、石炭そのもののほかに、鉱害問題あるいは産炭地問題、また産炭地における教育の問題、さらに市町村財政の問題、こういうかなり多岐にわたっておるわけです。従来の石炭鉱業審議会は、石炭鉱業合理化臨時措置法の中に規定をされた、いわば石炭鉱業合理化に関する重要問題についての調査審議をする機関でありまして、ちょっと範疇が異なるんではないか、こういうようにいま議論があっておるわけです。ですから、石炭そのものの問題もさることながら、そのほかの問題も重要な施策として取り上げられておるわけであるから、当然その関係者も正式な委員として加えて審議してもらう必要があるのではないか、こういう御意見がかなり出ておるし、また、別の観点から検討をする必要があるので、従来の委員の方々にあまりこだわる必要はないじゃないか、こういう意見も出ておるわけです。これらに対して、いまいろいろ論議をしておったところですが、大臣から御答弁を願いたいと思います。
○櫻内国務大臣 今回の特別調査団につきましては、本会議における両院の決議のほかに、六月十一日の本特別委員会の石炭対策の強化に関する決議というものをちょうだいしております。これを当然尊重すべきものであるということで、ことばが十分でございませんが、これを受けて立っておるような気持ちでございます。でありますから、多賀谷委員のおっしゃるように、この前の調査団の場合とは多少調査の範囲等が違っておる、これははっきりしております。私といたしましては、どのような御懇談が行なわれたか、いま参ったとっさでございますが、御懇談の席上でありましても、委員各位の有益なる御意見につきましては、これから調査団の編成を、先ほど申したとおりに、石炭鉱業審議会の植村会長に命ずるわけでありますから、その際に私どもとして、当然これは至当な御意見であるということについては、十分尊重いたして、植村会長との間でお話し合いをしてみたいと思います。ただ、いまここで、たいへん失礼でございますが、どういうお話であったかわかりませんので、一応こういうことでお許しいただきたいと思います。
○中村委員長 滝井義高君。
○滝井委員 さいぜんの石炭局長の御説明では、大臣の御説明の中にそのニュアンスが出ておったのですが、石炭鉱業審議会の会長の植村さんに御相談をされて、委員は主として部会長あたり——部会長という方は、前の調査団の主たるメンバーが大体部会長です。そこで、三十七年の十月に出た答申を見ますと、当時の答申としてはそれはりっぱであったかもしれませんけれども、結果的に見ますと、昭和四十三年の三月三十一日までに炭鉱労働者を十八万を十二万台にするということになっておるわけですね。それが、一年半で十二万を割ることになってしまったわけです。労働力はふんだんに余って、炭鉱はむしろ過剰な労働力をかかえておるんだという意見だったわけです。ところが現実は、すでにもう九州だけでも、これから三カ年間に一万三千人以上を採用しなければうまくいかぬ。しかもそれが、重要な採炭夫とかあるいは電気とか機械という技術鉱員、こういう者がいないわけです。そしていまや石炭産業の生産を確保するためには、労働力がいかんともしがたいという状態になってきているわけでしょう。当初石炭調査団の答申に全く見なかった状態が出てきているわけです。そういう点においては、調査団の答申というものは大きな誤りをおかしているわけです。いわば客観的な経済情勢とその流れを、結果的に見ると見誤っておったわけです。当時の答申はそれはりっぱなものであったとわれわれも思います。だがしかし結果としては、そういう状態が出ておるということです。そしていまや一番大事なスクラップ・アンド・ビルドのビルドというものが、計画どおり進んでいないのです。そうして能率がいま四十三年程度の四十トンになっておる。一体何で四十トンになったかというと、みんなこれはいわば労働強化ですね。機械化が進まずに、労働強化で能率が上がっているという実態です。当初の構想というものとは、炭鉱の生産体制が違ってきているのですね。こういう状態、しかも保安が悪くなって事故がうんと出ているというのは、結局人間労働にたよっているというところにもあるわけでしょう。そういうようにうんと間違っておるのですから、あの部会長さんだけで委員を構成するというと、また誤りをおかしはしないかという杞憂があるわけです。それは全く杞憂といっていいと思うのですが、そこでこの際、部会長をもってみなやらなくたって、日本には石炭産業を知っている人はたくさんおるのですから、われわれとしては、まず部会長のうちから一人か二人をお加えになって、あとは清新な者に全部入れかえてもらいたい。同時に、今度の新しい調査団というものは、石炭プロパーの問題もあるけれども、多賀谷君の御指摘になったように、産炭地の振興、これも約束どおり——池田総理が産炭地に来て、選挙のたびごとに約束しました。この池田にまかしてくれと胸をたたいた。そうして当選しておる人もおるのです。ところがちっとも進んでいない。だから、池田さんは何といううそつきだといって不信を植えつけておる。池田さんは九州で一日内閣を開くと思っておったが、福岡を避けて熊本で開くという、おそらく産炭地のために来られないのだろうといううわさが最近出ているのです。これは池田さんのために非常に残念だと思うのです。池田さんのためじゃなくて、内閣総理のために残念なんです。それほど日本の政府というものは不信感を産炭地から買っている。それは産炭地域の振興が約束どおり行なわれていないからです。それから鉱害だって、なかなか遅々として進まないのです。しかも中小炭鉱の事業主は、無資力になってお手あげです。大手だってうまくいかない、こういう形です。同時にそういう形は、産炭地財政というものにも悲鳴をあげさせておる。新産都市とか工業整備特別地域というようなものについてはうまくいきそうな状態だけれども、産炭地についての財政というものはなかなかうまくいかぬ、交付税でお茶を濁されてしまうということでは、その日暮らしのじり貧であって、何ら前向きな政策がない。しかも政府では、こういう形のものをアフターケアで片づけようというわけでしょう。アフターケアというのは、さいぜん私も言ったのですけれども、肺病患者から起こってきたのです。結核になって空洞ができて、熱が出る、それを医者が粒々辛苦治療をして、空洞がふさがり、微熱が下がってきてからようやく社会復帰をさせるためにやるのです。まるきり肺病患者と同じようなアフターケアをやってもらったのでは困るのです。むしろ前向きに、一体総合エネルギーの中でいまの日本の石炭というものをどう位置づけていくか、むしろ積極的な新しい展開、総合エネルギーの中での石炭産業の展開をやってもらわなければならぬときです。それを、前にやった調査が間違っておったから、もう一ぺん、政府が言うならやってやろうといってやってもらう、しかしそれは前のような調査団じゃないぞ、ほんとうのあと始末だというような考え方の調査団では困るのです。国会はそんなアフターケアというものは一字一句だって書いてないのです。前向きにやっているのです。五千五百万トンの生産体制をきちっと需給体制の中で固めてくれということを言っているわけです。したがってやはり委員の選任の角度も、そういう新しい観点からやる。新しい皮袋には新しい酒を入れるという観点からやってもらいたい。したがってわれわれとしては、部会長さんは一、二名でよろしい。あとは清新気鋭の士を入れてもらいたい。同時に鉱害とか地方財政それから産炭地振興というものがあるから、それらの専門家もそれらの現地の中におるでしょう、それを入れてもらいたい。それから専門の委員には、これはそれぞれ役所その他からも入ってもらわなければならぬ。それから外郭団体の合理化事業団があるし、復旧事業団があるし、あるいは基金等もありますから、そこらに専門家がおります。それらの者も専門委員になってもらう。こういう形で、当然大蔵省も少なくとも主計局長ぐらいは委員に入る。そして出た答申を内閣は尊重する。尊重する、尊重すると言うけれども、それが一つも実行されていないのです。あえて一つもと言いますよ。一つもされていない。こういう形です。だから今度は、やったものは、櫻内通産大臣を先頭にして、池田総理を先頭にして実践に移していく。こういう公約を掲げてもらわなければ、また池田さんはうそつきだと言われますよ。佐藤さんや藤山さんに言われたことをもう一ぺん言われるのは、気の毒だと思う。今度は調査団を出したら、ほんとうに実践をしてもらう。これはあなたよりも総理に来てもらって、一ぺん言ってもらわなければいかぬ。筑豊に来て票だけは持っていったけれども、全然あとは実行しないといって、筑豊はかんかんですよ。だから、政治家ですからそういう点はきちっと約束を守ってもらいたいと思う。あなたはいまきわめてうまいことを言ってくれたと私は思った。私の責任でひとつ委員を委嘱したい、同時に私は国会の委員の諸君の意向は十分尊重するのだ、こういうことですから、ひとつわれわれの意見も十分配慮してやってもらいたい。われわれが不信感を持つような委員ではどうにもならぬ。だから一、二名だけにしてもらって、あとは新しい観点から新しい委員を選んで調査をしてもらう、こういうことを要望しておきます。
○櫻内国務大臣 御承知のように、石炭鉱業審議会を非常に強化をいたしましていろいろ御検討願っておる現状でございます。ですから、今度の特別調査団を派遣するにいたしましても、これらの部会長の諸君の意見を徴するとか、また調査に参加をしてもらうとかいう必要性は相当あるのではないかと思うのであります。しかしただいまるるお話がございました点は、今度の特別調査団がどういうことを調査すべきなのかということについて、滝井委員の御意見まことに尊重すべき点があると思います。先ほども申したとおりに、私はただ単に本会議の決議ということでなくて、その裏づけになっておる本委員会の決議というものを十分念頭に置くべきものである、そのことによりましておのずから調査の方向もはっきり出ておる、かように認識をしておるわけでありますから、この御決議に基づいてのいろいろ調査の必要については、それに適当なる人を選ぶということについては、これは私はやぶさかではございません。先ほど申したように、すべて植村会長との間で話し合いをしてきめたいと思っておる段階でございますから、皆さんの御意向は私は念頭に置いてよく話したいと思っております。 なお、大蔵省から当然参加すべきだという御意見がございました。私どももそう思っておりますので、本日も閣議の席上で大蔵、労働、自治、建設、農林各省の事務当局には、この調査団にぜひ参加をしてもらいたいということをあらかじめ申しております。もちろんとっさの私の発言で、足らざるところもあろうと思うので、その他必要に応じて各官庁の御協力が願いたい、こう申し上げておりますので、御指摘のように、事務当局の参加を得て、十分調査の目的を果たすことのできるりっぱな調査団でやりたいと思います。
○滝井委員 さいぜん、大臣の来られる前の懇談会では、いま植村さんのお話が出ましたが、中川委員から、そう植村さん、植村さんと、何もかも植村さんにしょわせぬほうがいいという意見も出たわけです。ほとんどの発言者が全部、やっぱりいままでの調査団だけではいかぬという意見なんです。だから当然、国会がそういう意思ですから、まさかあなた方が強行して部会長を任命して一、二名加えるような、そういう醜態はやらぬと思います。もしそういうことをやるとすれば、われわれは今度はわれわれ自身でやらざるを得ない。だからやはり国会の意思を尊重して、私は部会から出る者は一、二名でいいと思う。石炭鉱業審議会という審議会があるのだから、そこでまた別におやりになったらいいと思うのです。そういう形でやはり新しい観点で、新しいところでやってもらいたい。それが国会に出たら、それは国会は今度は政治責任を持って推進するし、内閣はきまったものを実践をしていく、こういう形をぜひ今度はとってもらいたいと思う。いままで幾ら決議をし、幾らやったってちっとも実行されない。今度はひとつ画龍点睛を欠かぬように、櫻内新大臣は旧来の陋習を破って、明治維新になったつもりでやってもらいたい、こういうふうに要望しておきます。これ以上くどく言いません。これから先はあなたの手のうちを見せてもらうだけです。われわれは何回もだまされ過ぎてきたのです。そしていまのような状態になってしまったわけです。今度は二度目の調査団ですから、まさか大きな間違いをおかすこともないだろうし、出たものは実践をしてくれるだろうと期待をしているわけです。大いにあなたの政治力に期待をしております。いまのような要望を実践をしていただくことを期待をして、それから先はあなたの行動を見るだけです。
○中村委員長 中川俊思君。
○中川(俊)委員 まずもって櫻内通産大臣、岡崎政務次官に対して、大役まことに御苦労さまです。衷心より御祝辞を申し上げます。 先ほど来石炭調査団の問題で懇談会その他を通じていろいろな意見が述べられておりましたので、政務次官には最初からいらっしゃったので十分御理解いただけたと思います。通産大臣はあとからおいでになりましたが、いま両君からお話がありましたから大略御存じと思いますが、いままでの調査団の効果が、滝井委員のおっしゃるように全然なかったとは私は思わない。やはりあの時点においては、先ほど局長の言われたとおり、ああいうこともある程度はやむを得なかったのではないか、効果が全然なかったということは言えないと思います。それから、最近四十トン出だしたということは労働力の強化によるものだという非常に手きびしい滝井委員の御議論がありましたが、私は必ずしもそうではないと思う。これは合理化がある程度進行をしておる点もあると思う、機械力の点もある、これは私は専門家でございませんからよく存じませんが、北炭の専門家から私は聞いたのですが、最近ドイツあたりと比較しても負けないだけの石炭が出だした、これはやはり機械も大いに働いておろうし、また合理化も相当効果をあげておるということを聞いておるので、あるいはそうではないかと思う。しかしながらまた一面考えますと、それで安心しておるわけにもいかないのじゃないかと思います。そういう点はいろいろ専門家がおられますから御研究になるだろうと思うのです。 問題は、先ほど来問題になっておる調査団のことですが、やはりこれは私も両君のおっしゃるのと同様に、この人選をお考えになったらいいんじゃないかと思う。先ほど大臣がおいでになる前に私言ったんですが、通産省はいろいろな調査会、審議会に委嘱する人は大体きめておるのです。リストをごらんになればわかると思うのですが、幾つそういうものが通産省の中にあるか知りませんが、ほとんど同じ人である。私はいつか植村さんにお話し申し上げたことがあるのですが、あなたも御老体で二十も三十もの会長をおやりになっておってたいへんだろうと思うが、内容はおわかりですかと聞いたら、よくわかりませんというお話だった。これは全く植村さんは正直な方で、そのとおりだと思うのです。そうおわかりになるわけがない。それを通産省は無理やりに残酷にも、何かと言えば植村さんを引き出す。実際非常に植村さんにお気の毒だと思います。それから新聞社の古手をいつも必ず二、三人入れる。それは新聞社をやめた古手の人も——古手というとはなはだ御無礼ですが、先輩にはりっぱな人もおられますよ。けれども、いつでも入れる人はきまっておる。そういう人が全然だめだと私は言うのじゃないのですが、石炭政策というものは、四十五年ですか、七年か八年先を考えておやりになっているのじゃないかと思うのです。私はそれではだめだと思う。やはり二十年、三十年先のことを考えて石炭政策をやらなければだめなんです。私はいつかも佐藤榮作さんが通産大臣のときに言ったのですが、石炭だけで日本のエネルギー問題を解決することは不可能なんです。原子力の問題もあるし、LPGの問題もあるし、石油の問題もあるし、いろいろな問題があるのだから、やはり総合エネルギー対策というものを、通産省は相当大きな長期的な対策としてお考えにならなければだめなんです。通産省の中で石炭局と鉱山局がごたごたやっておるようなことじゃだめなんです。最近はそういうことはないでしょうが、たまたまそういうことが私どもの耳に入る。同じエネルギーの問題を扱う石炭局と鉱山局の間でもいろいろな問題がある。セクショナリズムの問題があるのじゃないかと思うのです。ですからこれは大きな観点でエネルギー問題と取っ組まなければならぬ。そういう意味から見ても、やはり調査団なんというものはときどき角度を変えて、変わった人の眼から見るということも必要じゃないか。したがって先ほど来申し上げておりますように、両君からもお話がありましたように、この際委員をおかえになって、そうして新しい角度から見てもらうということも必要じゃないか。これまで有沢調査団はりっぱな御意見をお出しになっている。しかし、さらにまたそれよりベターな意見が出るかもしれない。有沢オンリーで日本の石炭行政をやっていくということは、必ずしもいいとは言えないのじゃないかと思う。さらにベターな案が出るかもしれない。そういう意味から考えまして、両君のお話になっておるようなことは私は非常にいいと思うのです。これは事務当局でいろいろむずかしい点があるだろうと思うのですが、大臣、政務次官とっくり御相談になって、そして大きな観点から人選をおやりになることが必要じゃないかと思います。これは先ほど懇談会のときに私が言い出しっぺで最初に言ったものですからこういうふうに発展したわけで、迷惑な点があったかもしれませんが、要は、日本の総合エネルギー政策をどう進めていくか、そういう気持ちにおいては両君の御意見に私も全く同じなんです。ですからこれはそういう意味で、いままでの人がだめだったからかえなさいというのじゃないのです。いままでりっぱな御意見をお出しになったが、さらにベターな御意見が出るかもしれませんから、そういう点で、何でもかんでも植村さん、有沢さんということだけにこだわる必要もないのじゃないか。はなはだ僭越ですが、かように考えております。
○櫻内国務大臣 ただいま中川委員からもいろいろ御意見がございました。なお先ほどから滝井委員からも、多賀谷委員からも御意見があったわけでございます。懇談会のほうは私おりませんでしたが、大体どういうお話であったかという見当も私につきました。したがいまして、皆さん方の御意見は十分尊重いたしましてこれからの人選に当たりたいと思います。人選は初めてでございますから、どうぞおまかせをいただきたいと思います。 なお、ただいま中川委員は総合エネルギーについてのお話に触れられておられましたが、もとより石炭も入れての日本の総合エネルギー対策の必要であるということは痛感をしておる一人でございまして、いずれ、どういうふうにやっていくがいいか、何か案がまとまってまいりますれば、皆さん方に御相談もしたいと思います。就任後は産業構造調査会の総合エネルギー部会の報告だけを一読した程度でございまして、本日いろいろ申し上げることは不見識かと思いますので、この点お許しをいただきたいと思います。
○多賀谷委員 いま中川さんからお話がありましたように、今日のエネルギーの問題は少なくとも二十年後のエネルギーの問題である、こういうように言われておる。しかもこの石炭特別委員会の方々は、関係者が多いものですから、非常な関心を持ち、ここで石炭、石炭と言っておるわけですが、大臣御存じのように、国会の全体の空気は、与野党とも、もう石炭は終わっておるじゃないか、一体まだすることがあるのかというのが、率直に言ってその空気です。ですから私は、こういった調査団を派遣して石炭政策を樹立するという機会は、相当の将来なら別として、もうここ当分ないのじゃないか、こういうように考えるわけです。それだけに、今日の状態を放置しておきますと、ここ十年間くらい石炭というものは停滞をする。もうすでに産炭地の問題も声がだんだん小さくなってきておる。市町村も上京の費用すらない。そうして自然にあきらめて、だんだん声は小さくなり、停滞をしていく、こういう状態が続きそうなんですよ。ですから私は、今度の調査団におかれては、かなり長期的な見通しを持って画期的な対策を出してもらいたい、こういうことを要望するわけです。私どももいずれ調査団の先生方とは懇談を願う機会があると思いますけれども、ひとつ政府もそれだけの腰がまえがあるのだということを示していただかないと、調査団の先生方も、答申は出したけれどもはたして政府がやってくれるかどうかということについてかなり疑義を持たれれば、それだけ答申がおざなりと言っては失礼ですけれども、まあ当面の問題を糊塗するということになりかねない。ですから私は、長期的に見て、しかも抜本的な対策で、ここ数年間もう手直ししなくてもいいという対策をぜひ出してもらいたい、このことを強く要望しておきたい、かように思います。
○櫻内国務大臣 ただいまの御要望よくわかりました。私も客観的に考えますときに、石炭だけを考えておってはどうか、やはり総合エネルギー対策の一環として考えるべきであるということはよく承知しております。また多少角度を変えて考えまするに、国内資源開発という見地からいたしますと、お話のように、石炭施策というものが停滞したり声が小さくなっていったりする状況というものはいかがかとも思うのであります。やはり総合エネルギーの中で国内資源として石炭は尊重していくべきだと思うので、多賀谷委員の言うように、長期的な見通しの中でこれからの石炭をどう考えるべきか、これも今回の調査の目的としては大事なことではないかと思います。御意見承っておきます。
○中村委員長 次会は来たる九月十日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時九分散会