災害対策特別委員会 第22号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/10/27
会議録
○中山委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湊徹郎君。
○湊委員 私は、福島県を中心にした東北、北関東、新潟、長野等の長雨災害を中心にして今後の対策等についてお尋ねしたいと思いますが、時間の関係もございますので、要点だけをお聞きしますから、答弁のほうも簡潔にお願いをいたしたいと思います。 御承知のように、長雨災害は、非常に静かな災害といいますか、忍び寄る災害といいますか、その結果はきわめて惨たんたる陰惨なものでございまして、特に、長雨だけでなしに、今回の場合は、春先の凍霜害に続いて局部的に干ばつの被害が起きる、さらに集中豪雨にたたかれる、その上に二十号台風が来る、そのあと八月下旬から相当期間の長雨が続いて、今日に至るまで天候が回復しない、こういうことで、米については、御承知のように三期の時期別格差の期間の延長を、福島については四日、長野その他東北各県については三日、北海道は十日、こういうふうにお願いしたわけでありますが、期間延長後も長雨が続いて、今日に至るまで平年に比べて実際に売り渡しが完了したのが四割にも足らない、こういう実態でございます。これについて、私どもとしましては、先ほどから北海道の冷害の対策を中心に連合審査が進められてまいったわけでありますが、地域は限られておっても北海道に劣らないほどの大きな被害であるということで、現地のほうでもいろいろ対策のために腐心しておるわけでございます。この長雨被害の実態を現在農林省はどういうふうに把握されておるか、こういうことが第一点。第二点は、北海道の冷害と同じような措置を期待しておるわけでございますが、それについての現在までの対策の準備状況がどうなっておるか、こういうことが第二点。まずそれをお聞きしておきたいと思います。
○中西説明員 お話の福島その他にわたります長雨の被害状況でございますが、調査の結果は、先ほどの冷害と同じようにこの月の末には確定いたしたいと思っております。 それから対策としましては、やはり相当金額の被害に及ぶと思われます。天災融資法、自創資金等につきましては配慮いたさなければならないと考えております。激甚法の適用までいくかどうか、これは数字を固めてみませんと、現段階ではお答えすることはできません。 それからそのほかの冷害対策、いろいろ御議論がありましたような点につきましては、それぞれ県当局とよく打ち合わせました上で善処いたしたいと思います。
○湊委員 いままで何回かの委員会で天災融資法の改正の問題が出ておりましたし、大臣のほうからは、今度の臨時国会をめどにぜひともその対策を固めたい、こういうふうな話があったのですが、結局、災害対策の基本というのは、被害を受けた農家の人に安心させ、励まして、今後の再生産に意欲を持たせるところに基本があると思います。そのためには、この前の春の凍霜害の際もお尋ねしたのですが、タイミングということが何よりも私は大事であろうと思います。機を失せずに手を打っていく、こういうことが第一前提だろうと思いますし、そのために場合によっては拙速もやむを得ないという面もあろうかと思います。特に北海道の場合なんかは、大臣、政務次官、関係者それぞれ現地視察を行なっておったわけでございますから、ある程度統計事務所の数字の固まりを待つ、こういうことは当然ではございましょうけれども、場合によっては、大臣その他の現地をごらんになった判断にまかせる、あるいは現地においてそれぞれ自治体、知事なり市町村長なりがそれぞれのやはり努力をしておるわけですから、統計事務所のほうとの横の連係を密にして、時期を早めるくふうをこれはぜひともやっていただかなければならないと考えております。今度の天災融資法の改正の中で、そういう発動の方式といいますか、発動のしかた、タイミングをはずさずにやるという、そういうことまで含めての改正なのかどうか、その点をお伺いいたします。
○中西説明員 ここ数日関係の当局が検討しておることでございますので、的確なことは申し上げかねるのですけれども、元来天災融資法は、経営資金で、次の営農のために必要な資金手当てでございます。そういう意味で、被害があった直後にすぐ金が要るというのとは少しかみ合わない点もある。といって、当座の資金に役立つということもございますので、できるだけ早いほうがいいとは思っています。しかし、現在の三分五厘資金を適用するにつきましてのそれぞれの都道府県の中における作業を考えますと、従来は実は二カ月も三カ月もかかって天災融資法を発動しておったのでございます。昨年あたりまでそのようだったと思うのですが、本年度特に、拙速というお話もありましたが、いろいろな事情を勘案しまして、長雨以来、二週間という目標を立てましてやっておるわけでございます。元来もう少し時日が必要なのでございますけれども、それをさらに短縮するということには非常な困難があろうかと思います。しかし、なお検討しておることでございますので、関係当局の意向も聞きました上で取り進めたいと思います。
○湊委員 その他のいろいろな件についてはいままで再々話もございましたが、一つは、統計調査事務所のいろいろな現地における調査経費、これなんかも実際問題としてはなかなかたいへんであろうと思います。長雨等につきましては特に次から次と続いてくる災害でございますために、現地の統計事務所あたりは、二回、三回、しかも一日百筆程度の調査能力でもっていままでに一万二千筆から二万筆というふうな労力を費やしておるわけでございますが、そういう事務経費についても、先ほどの答弁では、先食いをしていくから一切心配要らぬというふうな話もあったのですが、そういう事務経費の予算上の措置、それから天災融資、自創資金、実際に出す場合の資金上、予算上の措置、これについて現在の段階で十分間に合う状態かどうか、もしわかったら実態をお聞かせいただきたいと思います。
○中西説明員 事務的な活動費についての不足は来たさないように十分配慮をしてまいるつもりです。それで足りない場合は、それぞれの既定経費の中のやりくりも考えますし、それでも足りないということになれば、予備費等も配慮いたさなければならない、かように思っています。
○湊委員 それから、こまかい点になりますけれども、等外上の玄米は無制限買い入れをやってもらう、規格外の玄米でございますが、水分の規格外の乙あるいは胴割れ米あるいは穂発米、これはかなりの数量にのぼっておるわけでございますし、特に特定低品位米、くず米——くず米についてはおそらく二十万俵をこえるのじゃないか、こういうふうな心配がされております。できるだけそれらを食管のレールに乗せ得るものは乗せて処理いただけるものと思っておりますが、あるいは醸造用の米、あるいは加工用の米、そちらのほうにも、農協の団体あたりでまとめて農林省あたりであっせんしてもらう、こういうことも必要になってこようかと思います。それらの点については現在どういうふうにお考えになっておるか、お聞かせいただきたいと思います。
○斎藤説明員 お答えいたします。 御指摘のように、今回の長雨に伴いまして相当低品位米が出てくることが予想されるわけでございます。これにつきましては、規格外等によって買い上げの対象になるものにつきましては、これはもちろん買い上げを進めてまいるわけでありますが、買い上げ対象外のものにつきましても、実需者等にあっせんしてこれが利用をはかるというようなことについては、ぜひとも努力してまいりたい、こう考えております。
○湊委員 時間がございませんので、米については以上にして、たばこについて若干農林省と専売公社のほうにお尋ねをしたいと思います。 一番最初に、基本的な問題でございますが、御承知のように、農政の方向は、農産物を中心にして考えるというようなことから、農家中心の考え方に移ってまいっておりますし、現在進められておる構造改善事業についても、地帯によってはたばこが基幹作目に取り上げられておる、こういうところもかなり多数の町村にのぼっております。この場合に、農林省と専売公社との二元指導といいますか、このことが現地でいろいろな意味でやはり農家の不安の的になっておるような面もございます。そういう点で、できれば耕作段階は農林省に移してもらいたい、こういうふうな現地の要望もかなりあるわけですが、これはまあそう言ったとて一ぺんにできるものとは思いません。それらの点で、農林省と専売公社は、その耕作指導、栽培から収穫に至る段階の指導の面でどういう連携をとって指導いただいておるか、農林省と専売公社のほうからまずお聞きしておきたいと思います。
○黒田説明員 お答えいたします。 構造改善事業につきましてはすでに農林省と話ができておりまして、極力構造改善事業の趣旨に沿いまして農林省の御施策に御協力申し上げることになっております。末端の市町村におきまして現実に構造改善事業をやるというような場合には、公社も現地の耕作者の方の御相談をお受けいたしまして、十分こちらもいろいろと御協力申し上げまして事業の推進に協力している、こういう姿になっております。 それから一般の葉たばこの耕作指導の問題でございますが、専売公社も全国に指導組織を持っておりまして、全国約千六百人程度の耕作指導専担技術員というものを産地に配置いたしまして指導に従事しておるわけでございます。専売公社の受け持っておるのはたばこだけでございますので、もっぱらたばこ耕作の指導をやっておるわけでございますが、ただ、農家から見ますと、たばこだけをつくっているわけではないので、ほかの農産物ももちろんこれはおつくりになっておるわけでございます。そういう点で、公社の指導がたばこだけに片寄るがためにほかの作物の差しさわりになるということのないように、末端におきましては、改良普及員の方々とよく連絡をとりまして、全体としての経営の中のたばこ耕作ということでうまく指導がいくようにというような配慮はいたしておるつもりでございます。
○湊委員 ただいま連携をとりながらうまくやっておるというお話でございましたが、率直な感じから言いますと、耕作面の指導はかなり微に入り細に入って手が行き届いておるようでございますが、肝心な省力栽培を進めるための圃場整備であるとか、あるいは収穫後の乾燥施設であるとか、あるいは機械導入の問題とか、そういうことに対しては専売公社はいささか消極的である、こういうふうに私どもは見ておるわけでございます。特にことしの長雨災害による被害、これにつきましては、バーナーの導入、火力乾燥施設等が十分行き渡っていないために非常に被害を大きくした、こういう面もございますし、それらの点についての専売公社の考え方をもう一度お伺いいたしておきます。
○黒田説明員 本年の長雨に対処しまして施設が不十分じゃなかったのかということでございますが、御承知のように、たばこにもいろいろな種類がございまして、主として西日本でつくっております黄色種と申します種類は、これはきちんとした乾燥室をもちまして火力で乾燥しておる、したがいまして、黄色種の耕作につきましては、乾燥室を建てて十分な施設をしない限り現実に耕作ができない、こういうような性質でございます。ところが、北関東から東北にかけて主として耕作されております在来種あるいはバーレー種と申しますものは、これは自然乾燥と申しますか、日光あるいは空気干し、こういうような、どちらかと申しますと自然に近い乾燥形態をとっておりますために、もちろんこれは乾燥室があることが理想的でございますが、十二分な施設がなくても、ある程度、屋内を利用するとか、あるいはその他のいろいろな物置き等を利用するとか、そういうことで従来からやってきているわけでございます。しかし、先ほどのお話のように、どんどん農業が近代化するという時代に、いつまでもそういう間に合わせのことをやっておるわけにはいきませんので、最近は在来種産地におきましても乾燥室あるいはビニールハウス、こういうものがどんどん建ちまして、ここで非常に省力的に、合理的に乾燥もやっておる、こういう状況でございますが、まだ黄色種に比べますとその設備の完備という点ではかなりの隔たりがあるわけでございます。そういうようなことが原因いたしまして、本年のような異例の乾燥期の長雨に際会しました場合に、十分の操作ができずに被害を大きくしたという点は確かにあるかと思うのでございますが、何ぶん、こういうような施設を完備するということにつきましては、かなり耕作者の方の投資ということが必要でございまして、まあそれをなるべく十分な施設を整備されますように私どもとしては指導はしているわけでございますが、やはり金のかかることでございますので、強制するというわけにはいかないわけでございます。おそらく産地の本年被害を受けられた耕作農家の方々も、これらの設備の完備ということの必要性を十分今回はお感じになったのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。
○湊委員 ただいまの話でございますが、何ぶん施設をするには金がかかる、ところが、その資金導入をする場合に、まあ実態を申しますと、たばこ地帯というものは、実は好きでたばこをつくっているというのじゃなくて、たばこをつくる以外にしかたがないからたばこをつくっている、こういう地帯がかなりございまして、資金の元締めである農協その他非常に不振農協が多いわけでございます。いまの段階では、専売公社の考え方として、極言をすれば、一切は収納代金で勝負をする、それまでの前段階は農家まかせ、農協まかせ、こういうふうなかっこうでありますために、農家のほうで希望してもなかなか農協のほうで金が回らない、こういうふうな実態もあるわけであります。そういうような点について、ひとつこれは農林省のほうもその辺の事情を考えていただいて、たばこだけを何か農政のままっ子扱いをせずに、もっと積極的にやってほしい、こういう希望を持っておるわけでございますが、いまの点について農林省のほうからお答えを願いたいと思います。
○中西説明員 構造改善等については、お話がございましたように、たばこも基幹作物にするというようなことで協調しながら進んでおるわけでございますが、現地に即していろんな御不満な点もあるだろうとは思います。たとえば融資等につきましても、近代化資金でいろんな施設——乾燥施設が中心でございましょうが、金融の道を開くというようなこともいたしておるわけでございます。なお今後十分連携をとりまして、現地に即した農林省の側からの協力ができることはできるだけいたしてまいりたい、かように思います。
○湊委員 たばこの長雨災害について次にお聞きをしたいと思いますが、御承知のように、たばこ専売法の災害補償の規定の中で、詳細は大蔵省令のほうできめてあるわけでございましょうが、収穫後の雨害については直接条文の上で明文の規定がないようになっております。ことしの場合は、実際に収穫したあとずっと長雨続きでありますために、軸が腐って落ちたり、あるいは乾燥が十分でないためにいろいろな病虫害が発生したり、こういう被害が多いおけであります。その点、現在の規定の上の取り扱い上、この雨害についても扱えるようになっているのかどうか、扱う意思があるのか、必要ならば大蔵省令を改正する意思があるのかどうか、その点をお尋ねしておきたいと思います。
○黒田説明員 お答え申し上げます。 ただいまのお話のように、たばこの災害補償制度の中で、法定災害の種類につきまして、収穫前と収穫後と分けて法定災害の種類がきまっているわけでございます。収穫後の法定災害の種類としましては、現在雨害は入っていないわけでございます。本年度の長雨によりますところの災害の実情を見ますと、一番ひどかったのが第五在来種という種類、宮城県と福島県の海岸地帯でつくっている第五在来種と申します種類でございますが、これが一番被害がひどかった。どういうところで被害がひどかったかと申しますと、本圃で非常に雨のために病害が発生した。その病害が発生しましたために、その葉を収穫しまして乾燥しましても、途中におきましてどんどん病菌が繁殖してつり腐れが生じた、こういうような型が非常に被害がひどいわけでございます。したがいまして、私どもとしましては、本圃の延長としまして乾燥中に病害が発生してつり腐れが起こったというものにつきましては、これは本圃における病害、こういうような認定をいたしているわけでございます。
○湊委員 御承知のように、一般の農作物については農業災害補償法がある。たばこの場合は専売法の中で規定があるわけなんですが、実際問題とすれば、さっき、農政のワクの中でたばこは扱ってもらいたい、こういうことを申しましたのと同じように、やはり災害についても農災法と同じような扱いをしてもらうのが筋であろうと思っております。そのためには当然掛け金の問題等も出てきましょうけれども、そういうふうな考えが公社のほうにおありになるかどうか、あわせてお聞きをしておきたいと思います。
○黒田説明員 現在公社が実施しております災害補償制度は、耕作農民から掛け金を徴収せずに一切公社のほうで負担する、こういうたてまえになっております。そういうことでございますが、たとえば被害の程度を、平年度の三割以上被害を受けた方に対しまして補償を実施するとか、その他いろんな基準につきましては、農業共済のほうと比べましてバランスのとれたような進め方でいっているわけでございます。そういう点で、現在たばこの災害補償制度というものが農業共済法に比べまして非常に不利だ、こういう条件にはなっていないと思うわけでございます。したがいまして、耕作者の側から非常に強い御要望があれば別でございますが、公社としまして、いま直ちにこの災害補償制度を農業共済のほうに切りかえる、そういうような検討はいたしておりません。
○湊委員 それから過般来問題になっておった去年扱った生産確保奨励金、これは当然予示価格と比べてその後の物価差に応じて追い払いをする措置を去年はとってもらったわけですが、ことしの場合は、まだ今日まで結論が出たという話を聞いておりません。御承知のように、災害が続いておりますし、減収補てんという意味も、災害に対する見舞いという意味も、さらには収量、品質の確保の点からも、そういう措置をぜひともとってもらいたい、こう希望しておるわけですが、これに対する公社の考え方をこの機会にお聞きをしておきたいと思います。
○黒田説明員 昨年の生産確保奨励金の問題でございますが、昨年は、御承知のように、四月から六月にかけまして西日本一帯が長雨の悪影響を受けまして、非常に広い地帯にわたりまして大きな凶作になったわけでございます。具体的に申しますと、中部地方から九州の熊本県にかけまして、その一帯が長雨のために非常な被害を受けまして、その地域内に葉たばこの全面積の過半が含まれているわけでございますが、これが非常に大きな被害を受けまして、約七九%というような作況でございました。こういうような非常に広い地帯にわたりまして大きな災害を受けたということが昨年作の特徴でございまして、これに対しまして、やはり生産確保の意欲をうんと出していただきたいということで生産確保奨励金を出したわけでございます。しかも三十八年の場合は、翌年度さらにこの九千ヘクタールというような大幅増反をどうしてもしないと需給で困る、こういう事情もあったわけでございます。そういうことが昨年生産確保奨励金を出した背景でございます。ことしの場合は、災害の範囲というものが非常に狭いわけでございまして、先ほど申し上げましたように、平年作に対しまして大体一〇%から一五%の範囲内に下がるのじゃないかというふうに予想されておりますのが、宮城県でつくっております第五在来種約千二百ヘクタール、それから福島県の海岸地方と白河地区でつくっております同じく第五在来種千ヘクタール、これが平年度に対しまして これは収納しませんとはっきりした見通しはつかぬわけでございますが、大体平年作の一割から一割五分程度の減収があるのじゃないか、こういうふうに考えているわけでございまして、昨年と災害の程度、それから規模、区域というようなものが非常に違う、こういうようなことになるわけでございます。したがいまして、昨年度とったような措置を本年もとるということは、少しケースが違うのじゃないかというふうに考えております。
○湊委員 時間が超過したようですから、最後に、こまかいいろいろな点をお伺いしたいわけなんですけれども、別な機会に譲りまして、とにかく、専売法そのものの災害補償規定の中でも、別に雨害がどうであるというようなことは直接あるわけではございませんで、大蔵省令の中でこまかい規定があるわけですが、ことしの災害の特殊性にかんがみて、こまかい点についても一般の農災とバランスを失しないようにぜひとも対策の手を講じ、必要があれば政令の改正等を早急にやっていただくように希望をいたしまして、質疑を終わりたいと思います。
○中山委員長 山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 見えているところから質問をしていきます。 まず中小企業庁にお尋ねをいたしますが、特に二十号の台風では、地域的には中小企業に対して非常な被害を与えておるのですが、特に、たとえば兵庫県、大阪−大阪はあまり被害はありませんでしたが、こういったところでは、ちょうど年末のクリスマス用品などの製造業に対する被害が非常に大きかったのであります。そこで輸出のキャンセル等の問題が起きてまいりまして、中小企業の独自の力だけではとうていささえ切れないような面が出てまいる。これに対しては地方自治体においてもそれぞれ手を打っておるわけでありますけれども、やはり政府のそれに対する援助の手を差し伸べてやらないと、御承知のとおり、今日ではだんだんと経済の過熱、これを調整するためのいわゆる金融の引き締め等が行なわれまして、かてて加えて、オリンピック後の一般経済状態というものは非常な伸び悩みを示してくる。不況とまではいかぬかもしれませんが、しかし今日では私は不況の方向に向かっていっておると思います。でありますので、大企業においてもだんだんと関連下請企業を整理いたしまして、そのために倒産が中小企業に非常に多いというのも一つの原因だと思います。こういうような経済界にある特殊事情からいたしましても、私は、この際こういった被害中小企業に対しての政府の援助の手というものはもっと積極的でなくてはならぬと思うのですが、どうもいまいただきました対策の内容を見ましても、大蔵省と通産省等においてはこの対策に大きな食い違いが見られるのではないかと思うのですけれども、一体これはどういうふうに始末されますか、お聞きしたいのです。
○荒玉説明員 二十号台風の災害状況につきまして、いま全部の府県被害額を調査中でございますが、いまのところ、約六十億程度と考えております。逐次これは調査の結果ふえるかと思います。そのうち、いま先生御指摘になった兵庫県が特にひどうございまして、四十億ちょっとぐらいの被害額になっております。これにつきましては、量の面では、御承知のように、年末の貸し付け規模、全国的に八百億追加いたしまして、そのワクの範囲で御要望に応じたいと思います。それから通常の貸し付け条件で、限度の問題とか、あるいは償還期間あるいは担保等につきましては、優遇的な災害措置をとっております。そういった量と質によりまして、被害に対する復旧措置をわれわれとしては考えておるわけであります。大蔵とわれわれのほうでそごという——ちょっと私わかりかねますが、そういう形で、別にそごがあるとは思っておらないわけであります。
○山口(丈)委員 時間がありませんから詳しくは質問できませんけれども、いま言われました本年度の普通年末融資のワクを最初の計画よりも増額されたということは承知をしておりますが、それを昨年度に比べますと一向に増額になっていない。昨年度並みの融資ではないかと思われるのであります。ところが、それを被災をした地域に重点的に向けていくということになれば、それは運用上、私はそれでも、資金の現状から見てやむを得ないかと思いますけれども、その場合においても、それでは災害地の救済のための、たとえば支払いの延期でありますとか、あるいはまた、いままで借りておりますところの既成債務に対する支払いの延期、あるいはまた、利子の猶予といったような災害救助のための処置というものは、これは適用されるものですか、ないものですか、どうですか。
○荒玉説明員 御承知のように、これはいまのところ激甚災害ということでやっておりません。激甚災害ならば、利子も、通常金利が約九分でございますが、六分五厘ということになりますけれども、これはいまの判明した被害状況では、そこまでいっておりません。したがって、その他の、いまの限度の問題とか、あるいは貸し付け期間の期限の延長とか等につきましては、われわれとしていまやれるわけでございますから、やりたいと思います。
○山口(丈)委員 これは年末を控えて緊急な問題でありますから、早急にはっきりとした決定をして指示をしてもらいたいと思います。 時間がありませんから、次に運輸省に質問いたしますが、さきに九日の当委員会において御質問を申し上げておいたのでありますが、その中で、神戸の摩耶埠頭並びに摩耶防波堤の復旧についてであります。摩耶防波堤のほうについては、国の費用で復旧、並びに工事中のところの工事については変更してこれを実施する、ところが・市のほうに移管をしておるA、Bバースの復旧については、最初の答弁では、市の土木災害として復旧するというような答弁であったが、しかし、あとの答弁におきましては、これはよく相談をしてさらに再検討して復旧の方針をきめたい、こういう答弁をいただいておるわけでありますので、本日、その相談をされた結果どういう方針にきまりましたか、お伺いしたいと思います。
○佐藤説明員 ただいまの摩耶埠頭の災害復旧でございますが、これはその後市とも相談いたしまして市の了解も得ておりますので、施設自体が神戸市にすでに管理委託を済ましたものでございますから、公共土木施設等災害復旧事業費国庫負担法によって、市の事業として国が高率の補助をしてやってもらう、かようにいたしております。 なお、先ほどお話がありましたとおり、防波堤につきましては、まだ管理委託をいたしておりませんで国が所有をしておりますので、国が全額国費をもって復旧をいたしたいと思っております。
○山口(丈)委員 いま公共土木の災害復旧として高額補助でやると言われましたが、それは普通の災害並みのことですか、それとも、特別災害復旧として出されるわけですか、いかがですか。
○佐藤説明員 これは普通の災害の高率補助でございます。
○山口(丈)委員 それではちょっと私はふに落ちないと思うのですよ。とにかく、普通に工事をやっても、一年間という間にこわれるというようなことがあった場合には、国はどうしておられるか知らぬけれども、地方においては責任復旧をさせているわけですね。これはまだ一年にもならぬのにああいうことになっているのです。ですから、当然国は普通災害に対する補助ではいかぬと私は思う。そんなことではなくて、もう少し進んだ方法をとられるべきではないか、こう思うのですけれども、この点はどうなんです。
○佐藤説明員 おっしゃるとおり一年間、管理委託してから非常に短い期間に災害を受けたわけでございますけれども、災害の原因と申しますのが、前にも申し上げましたとおり、神戸港始まって以来というような大きな波浪によったものでございまして、現在の法規上のたてまえからいきますと、先ほど申しました公共土木施設の災害復旧事業費国庫負担法、この法律に基づいてやる以外に手がないと思います。
○山口(丈)委員 これは時間がありませんからあまり突っ込んで言えませんけれども、いまあなたがおっしゃったように、異常な波浪による災害だ、そのとおりなんですよ。しかし、その異常な災害というものがいつやってくるか、それに対処するのが当然なんです。これはよい経験になったのです。よい試練になったのですから、だからあの埠頭は根本的に計画を変更する必要がある。そうでなかったらまたあれを繰り返すのです。もう試験済みなんですから、私は、あれについては根本的に計画を変更して、再度災害の発生するということのないようにしてそうして渡すということが私は当然だと思います。もうあれは経験したのです。ですから、そういう意味で再検討をされる必要がある。計画をもう少し変更して、ただ原形復旧をするというにとどまらず——あれは確かに設計が悪いのですよ。もうその試練を受けたのですから、当然その費用を国が見て、そうして国の費用で設計変更をやって、災害が再発しないようにする必要があると思うのです。その点はどうですか。
○佐藤説明員 非常に困難な問題でございますが、あの設計自体は、災害の原因と申しますか、いかなる高い波もしくは地震を受けてもこわれないような構造物をつくるということは、経済ベースでものを考えたときに、仕事が進まない、そういう問題もございまして、一部に破壊をし得る場所をつくっておきまして、そのために、予測以上の外力が加わったときに本体が破壊しないというようなことが一つの設計の方法として考えられるわけでございまして、連絡の橋が落ちましたことは非常に遺憾なことではございますが、早急に仮橋をかけて荷役には支障ないようにいたしたわけでございます。したがいまして、あの設計を根本的に考え直すということよりも、現在は、港内の波浪をいかにしたら——外海の波浪が大きくても、港内の波浪をいかにしたら小さくできるかというような観点から、全体の災害対策を神戸港について検討しているという段階でございます。
○山口(丈)委員 これはもう時間がありませんから次にしますけれども、ああいうコンクリートのふたじゃなくて、それなら鉄板にするとかなんとか、いろいろな方法があると思うのです。風が吹くたびにつぶれてしまって、またそれを新しくやらなければならぬというのではたまったものじゃないですよ。ですから、それはいまあなたのおっしゃったことも私は是認しますけれども、そういう意味では、もう一ぺん再検討する必要があると思うのですよ。そしてその費用というものは、一年もたたないでああいうことになるのですから、やはり国がこれを見てやるようにひとつ善処してもらいたいと思うのです。 それから西宮の海岸ですけれども、これはさきの答弁では、来年度中にほぼ完成し得るように予算措置をいたしましょう、こういう話でありましたけれども、これがどういう経過になっておりますか。これが一つ。 もう一つは、建設省に尋ねますが、東川、夙川、それから鳴尾川等の下流なんですが、この下流——新川、この四カ所に、下流に樋門を設けて、そうして洪水になった場合には、強力なポンプアップで洪水を防ぐ、これのほうが、河川の堤防をやるよりも経費も安くつくんじゃないか、しかも安全なのではないか、こういうような議論も出ておるようであります。したがって、そういう早いテンポをもってやっていただけば、来年度からの災害というものは非常に防げることになる。そういうことになれば地元の負担もばく大になりますが、これをやはり国の経費等によってやれぬものかどうか、そういう点を検討されておるのかどうか、こういう点についてひとつ伺わしていただきたい。
○佐藤説明員 この前申し上げましたように、西宮の海岸につきましては、昭和三十八年から緊急三カ年計画でやっておりました。したがって、ことしは二年目でございまして、飛躍的に事業費もふやしておりまして、三十八年度の千八百万円に対して五億円の予算をもってことしやっておった途中であります。したがって残りは五億四千万円でございますが、これは来年終わるという予定で予算要求をいたしております。
○上田説明員 お答え申し上げます。 建設省といたしましては、港湾局が前のほう、つまり海に直接面する面をおやりになっていただいて、それに引き続きまして建設省で内部の工事をやっていこうということで計画を進めておりまして、先生がいまおっしゃいました新川と東川でございますが、これにつきましては、水門をつくりましてそうしてポンプ排水をいたしたい、こういうふうに考えております。水門につきましては来年度で大体できるのじゃなかろうか、そういうふうにいたしたいということでお願いをしていきたいというふうに考えております。ただ、ポンプにつきましてはもう一年おくれるのじゃないか、それからあと、武庫川につきましては、これは締め切るというわけにいきませんので、これは上げる工事をやっていきたい、こういうふうに考えております。それから夙川につきましても、これはやはり締め切るというわけにもいきませんので、これもやはり堤防を上げていきたい、こういうふうに考えております。
○山口(丈)委員 これは建設、港湾一体となって完成していただかないと実際に実効を上げることはできませんので、ぜひとも一体になってやっていただくことと、それから、来年度中には、いわゆる三年計画の終わりの年でありますので、ぜひともひとつ予算を確保していただいて、再度こういう災害の起こらないようにぜひとも御配慮願いたいと思います。 これで質問を終わります。
○中山委員長 午後二時四十分再開することとし、これにて休憩いたします。 午後二時七分休憩 ————◇————— 午後二時四十七分開議
○細田委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 災害対策に関する件について質疑を続行いたします。村山喜一君。
○村山(喜)委員 台風二十号の問題について問いただしてまいりたいと思うのでございますが、一カ月を経過いたしまして調査や集計もほぼ完了をしていると考えるのでありますけれども、まだ公共事業等の本査定が完結を見ていないので、各省別に整理した数字というものを明らかにすることも非常に困難な点もあるとは思うのであります。しかしながら、基本的に、ここに防災会議の事務局のほうで集計をし、災害対策の概要報告書が委員部のほうからわれわれに示されております。その内容の検討をいたしてまいります際に、やはり正確な数字というものをつかまなければ、これはその回答を寄せられましても、それに対するところの期待がどういうふうになるのかということが判明をしないわけでございます。たとえば具体的な数字で申し上げますと、九月二十九日付の建設省の報告書をいただきました。この報告書の十四ページに参考資料としてついております。台風二十号によります全壊棟数は全国で二千百八十六棟である、こういうふうに報告をされております。これは同じく二十八日付の警察庁の報告によりましても、棟数は同じく二千百八十六棟というふうになっているわけであります。しかし、私の鹿児島県だけでも、住家のみで、二十八日の十六時現在で調査をいたしました全壊家屋の棟数は、二千二百八十五棟という数になっておるのであります。しかも四カ市町村が二百戸以上または一割以上の被害を出していることが判明をいたしております。したがいまして、一体何月何日の時点において政府は被害の状況を押えていくのかということが、どうも出されました資料から見てまいりますとはっきりいたしません。したがって、これの災害の各省別の問題点については、防災会議の事務局が調整的な機能としての役割りを果たすように災害対策基本法において示されておりますので、一体何月何日現在で政府はこの被害額を集計をし、そのもとにおいてどういうような対策を講じようとしているのか、この点は中央防災会議事務局のほうから御回答を願いたいのであります。 なお、私のほうで資料の要求といたしまして、各省別に今日まで、本年度に入りましてから出てまいりました数次の災害についてどのような措置を講じたか、被害額は一体どういうふうになってきたかという概要の報告書を出してもらいたいということで要求をいたしておきましたが、それにつきましては、農林省のほうは、各都道府県から報告のあった分、それから通産省は、台風二十号までの被害を総括してまとめ、さらに大蔵省関係は、つなぎ融資と公庫等の融資額についての報告、自治省のほうは、交付税の繰り上げ分の資料はこの場に提供をしてもらっております。しかしながら、その他の関係省におきましては、その資料が今日に至りましても出されてまいっていないのであります。一体これはどういうふうに今日までの被害を押え、これに対してどういうような対策を講じていくのかという問題を見ました場合に、やはり具体的な数字に基づいて行政を進めていくという、そういう基本線であるならば、絶えず委員会にはそのつどそろいました正確な数字を提出を願わなければ、今後の方向というものが確定をしないわけでございますので、きょうお出しをいただいていないところにおいてはどういうようになっているのか、御報告を願っておきたいのであります。
○北川説明員 政府全体で調べました被害額につきましては、御要求もございましたし、現在調査中で、至急取りまとめいたしたいと思います。特にわれわれはこの台風に対処するにあたりまして、激甚災害の法律の適用をするかどうかという観点から、激甚災害を対象といたします被害額は私のほうで押えております。たとえば、いま先生の申されました住宅につきましては、激甚災害の対象となるであろう戸数は、現在四千二百三十六戸という御報告を受けております。それから、それぞれの被害額につきましては、激甚災害の対象となります被害額は、現在約五百四十億という報告を各省から受けております。このほか、この対象となりません水道等、あるいは国鉄、私鉄、そういったいろいろの被害もございますので、これについて鋭意、現在各省庁からその資料の提供をお願いしている状態でございます。
○村山(喜)委員 対策の概要の、あなたのところでおまとめをいただきました報告書によりますと、本月の二十日ごろ、中央防災会議主事会議において、激甚法の適用については決定をする予定である。もうきょうはその日にちを過ぎておるわけですが、これを決定したということをまだ寡聞にして聞いておりません。いま激甚法の対象となります災害戸数につきましては聞きましたけれども、一体いつ発動をされるのでありますか。集計中であるということでございますが、次の委員会が十一月の六日に開かれますが、それまでの間に資料として完全なものを委員会に提出を願えるか、その点をお答え願います。
○北川説明員 住宅につきましては、ただいま申し上げましたように四千二百三十六戸でございまして、直ちにこの被害報告に基づきまして主事会議を先般開きまして、これについては激甚法の適用をするということを事務的に決定いたしました。その他、実は農作物が相当の被害がございまして、現在農林省から出ています概略数字でございますが、おそらく今月一ぱいでまとまると思いますが、三百数億の額になっております。この被害額だけから見ましても、たぶんこれは天災融資法の適用及びその特例としての激甚法の適用がある、そういうふうに考えられております。 なお、このほかに、実は七条、十一条関係の被害もあるのでございます。それは小型漁船とか開拓者住宅とか、そういったものはございますが、これも今月中に資料がまとまるという関係省の話でございます。それがまとまり次第直ちに私のほうで会議を開きまして早急に決定いたしたい。決定いたします時日はまだはっきりは申せませんが、十一月中旬にはおそらく決定できるのではなかろうか、こういうふうに考えております。
○村山(喜)委員 その点、非常におくれているんじゃないだろうか。九月の台風が、十一月の中ごろにならなければ激甚法あるいは天災法の指定をするところまでいかないということは、その間における農民の生活状態とか、あるいは地方公共団体の財源状態というような問題等を考えてまいりますと、あなた方のほうでは早急に努力をされなければ——この報告書を見てまいりますと、全般的に、公共災害の本査定等は十二月一ぱいかかりますというような報告書がここに出されてきておるわけです。そういうようなのろいテンポでは、次にまた雪害等の災害が襲ってくるというような事態が出た場合には、前の災害のあと始末が、まだ対策が講ぜられないうちに、また引き続いて災害が出てくる、こういうふうになっておりますが、前の十四号古風の分はもうすでに完結を見ているわけでありますか、その点、あなたのほうからお答えを願っておきたい。
○北川説明員 十四号台風につきましては、実は被害額が幸いに比較的軽微でございましたので、これは激甚法の適用がないという状態でございます。なお、公共土木あるいは農地、農業用施設についても、現在の資料によりますと、激甚法の適用は困難であろうということが考えられます。
○村山(喜)委員 そこで財源措置の問題でございますが、本年は豊作の年だとうたわれながらも、春先の長雨、それに凍霜害、新潟の震災、さらに異常干ばつ、集中豪雨、そうして数次に及ぶ台風、さらに北海道における冷害、次から次に襲来する自然災害の前に、農民の生活苦は極限に達していると言えるわけであります。さらに貿易の自由化のあらしが吹きすさんでまいりまして、所得倍増政策のひずみとしての物価が上昇をし、農産物が下落をする、農村の階層分化が進行をしている段階でございます。このときにあたりまして、この数次の災害に悩む農民に対しまして、国が全力をあげて救済をしなければならないわけでありますが、しかし、いまほどの説明を承っておりましても、十一月の中旬ごろにならなければ最終的な結論が出ないような、そういうような情勢では非常に遺憾に存ずるわけであります。そこで、私、先般の委員会におきまして、たしか台風二十号が訪れる前、北海道の冷害の前でございますが、補正予算の必要性についてただしましたときに、予備費の中から充当をすることによりまして、農業共済等の関係を除いては、建設省においても、あるいは農林省においても補正をする必要は認めない、大体予備費の中でやっていけるんだ、こういうようなお話をいただいたかと思うのであります。しかしながら、その後公務員の給与改定の問題につきまして鈴木官房長官にお話をいたしました際にも、災害対策等に要する多額の経費が必要であるというような話や、あるいは神田厚生大臣が、今月の九日、参議院の社会労働委員会の席上において医療費の緊急是正の問題に触れまして、予備費は新潟震災で使ってしまっているので、医療費の問題は臨時国会で補正する以外に道がないんだ、こういうような答弁を閣僚の一員としてされているわけです。そういたしますと、ことしの予算に計上されました予備費三百億円で、財源措置としては、災害についての分は、北海道の冷害まで含めてはたして十分であるのか、補正の措置をする必要はないのかという問題について、防災会議事務局のほうでほどういうふうに押えておいでになるのか、また、それについて押えておられないのであるならば、各省ごとのこの補正予算の要求に対する内容がどういうふうになっているかを説明願いたい。
○北川説明員 その財源の問題につきましては、中央防災会議としては存知いたしませんので、関係省庁からひとつ御答弁いただきたいと思います。
○上田説明員 建設省関係についてお答え申し上げます。 建設省におきましては、先ほど先生がおっしゃいましたように、本査定は十二月の二十日過ぎまでかかるわけでございます。現在では大体二分の一が査定を終わっております。それで、十一月の十日ごろになりますと大体七〇%ぐらい進むんじゃなかろうか、こういうふうに考えております。それで、建設省関係の災害は非常に個所数が争うございまして、やはりその県の設計をされるについても非常に手間がかかるということで、非常な災害をお受けになったところは、災害の少なかったところの県からも、また建設省の出先からも応援に行きまして、そしていろいろ設計を応援したりいたして、この本査定に間に合うように設計をつくっておるわけでございます。そういうことで、本査定がどうしても——災害が発生しないというのが大体十月の中ごろでございますので、それからあとにおいて、県のほうはそれに間に合うように設計をいたし、そしてそれを集計いたして査定官に差し出すわけでございます。それで、査定といたしましては、ほとんど九八%から九九%まで実査をいたしますので、現地に出て査定をいたしますので、一日の個所数がどうしても二十カ所か二十五カ所ぐらいしかできないわけでございます。そういうことになっておりますので、どうしてもそれだけの日数が要るということになるわけでございますが、したがいまして、現在では県からの災害の報告額というものしかわからないわけでございます。それで、その報告額からいろいろ推定をしてもらうということになるわけでございますが、その報告額の、毎年の例でございますともその年に予備費の支出をお願いしておりますのが大体一五%から二〇%ぐらいまでの間でございます。それが第一年度において支出をしていただく額になるわけでございまして、それにいろいろ災害の状況であるとかいうようなものを加味して大蔵省にいろいろお願いをしてやるわけでございますが、現在では一応その報告額を大蔵省に出しておるわけ、でございます。 以上のような状況でございます。
○牛丸説明員 厚生省関係の災害の見積もりでございますが、これは現在災害県からの報告が参っておりまして、大きく分けまして、災害救助法の適用を受けました市町村に対する災害救助費の補助金と、それから世帯更生資金の貸し付けに要する国の補助金、それから衛生、民生関係の施設の災害を受けたその復旧費と、大きく分けまして大体この三つに分類できるわけでございますが、初めの災害救助費と世帯更生資金の補助金につきましては、災害県からの要求額が現在手元に届いておりまして、これに基づきまして、手持ちの資金その他とも勘案いたしまして、不足分は大蔵省と予備費支出の折衝を現在やっておる段階でございまして、まだ詳細な査定にまでいっておりませんが、大体所要額は災害救助費で一億五、六千万円程度にはなるのではないかと思います。 それから第三番目の民生、衛生関係の施設の災害は、これは現在災害県からの報告が参っている程度でございまして、これは大体報告の集計をしている段階でございますが、二億にまで満たない程度、一億六、七千万円の程度が現在私どもが掌握している災害金額でございまして、これはこれから査定をいたしまして、所要の経費を大蔵省との間に予備費支出の件で折衝してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○中西説明員 農林省の関係では、現在までに公共事業では予備費をすでに決定済みとして措置していますものが二十五億円ほどございます。その後の予備費あるいは補正に乗っけるべきものとわれわれが推算しておりますものは五十億程度であります。この関係は、十二月一ぱい程度までの、過去五年の平均の災害から推測して出しました被害予想額を含めての計算になっていますが、ただいま申し上げましたとおり、見込みとしては五十億円程度要るのではないかと思っております。 それから非公共の関係では、これはそう大きな金額ではございませんが、われわれいままで推計しているところでは、十億程度の予備費ないし補正が要るのではないかと考えておる次第であります。 公共事業では、特に査定の関係が、大半は十一月中には済むと思うのですが、若干十二月に入るものもあろうかと思います。その点どの辺で時点を押えて計算し直すか、目下検討いたしておりますが、現在の予想を申し上げれば以上のようであります。
○村山(喜)委員 建設省の河川局長からその概要については承ったのでありますが、現在までの報告額、さらに、大体その推定ができるはずだと思うので、被害額の見積もり等はそう大きな狂いは建設省の公共施設災害等についてはあまりないのじゃないかと思うのでありますが、それの一五%ないし二〇%だということになりますと、大体所要金額がどれくらいになるのか、大まかな推定でもよろしゅうございますので、予備費から充当しなければならない見込み数について説明を願いたいのであります。 それから厚生省の牛丸局長からお話をいただきましたが、この災害救助法に基づきます救助金の補正に必要な金額が一億五千万円、これは補正に必要な金額だろうと思うのであります。というのは、鹿児島県だけでも、災害救助法の発動をしてたしか二億五千万円ぐらい支出をしておる。そういたしますと、それの、基準財政収入額の計算からいたしますならば大体八割補助ぐらいになりますから、鹿児島県一県だけでもいま話された一億五千万円を上回る数字になるのだ、こういうように考えるわけでありますが、既定予算の中でそれらのものを処置して、なお予備費から追加充当をすべきものがそれだけなんだ、こういうように受け取っていいかどうか、その点を再度御説明を願っておきたいと思うのであります。
○牛丸説明員 大体御質問の趣旨のとおりでございますが、災害救助費の概算交付額が所要額の大体八割程度でございますので、これは鹿児島一県ではございませんが、災害府県の合計で一億五、六千万円程度、これは予備費支出として必要な金額でございます。
○上田説明員 お答えを申し上げます。 建設省関係の公共土木施設でございますが、いままでの昭和三十九年度発生災害は、報告額は九百三十二億八千万円でございます。それで、いままで予備費から支出をいただきましたのが百二億九千万円でございます。それからことしの災害でございますが、激甚災になる分もございますし、その国費の率が非常に例年と違うのじゃなかろうかということで、その辺がこれからの詰める問題点でございますが、先ほども申し上げました報告額の一五%から二〇%ということになりますと、あと百億余りいただかなければ——百億を少しこえる額になるのじゃなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○村山(喜)委員 大口の農林省、建設省の関係が大体わかりましたが、そういたしますと、すでに予備費から支出をした分まで含めて、両省で大体三百億ぐらいがもう予想されるわけであります。というふうになってまいりますと、その他の厚生省関係やあるいは各省関係の支出関係から考えてまいりますならば、当然補正措置を講じなければならないのじゃなかろうか、こういうふうに推測をいたすわけでありますが、大蔵省としてはどういうような考え方に立っておるか、この点を説明願いたい。
○細田委員長代理 速記をとめて。 〔速記中止〕
○細田委員長代理 速記を始めて。
○村山(喜)委員 それでは、その必要性があるというふうにわれわれは考えておりますので、後ほど大蔵省の主計官が見えましたら、その点は善処方を要求しておきたいと思うのであります。 そこで、私は、ここで国は予備費なりあるいは補正予算で措置をするといたしましても、問題は地方の財源問題であろうと思うのであります。災害復旧の予算措置は、何をおきましても、施設災害等につきましては特に地方公共団体も積極的にやる取り組みをしておりますし、単独災害の復旧措置も、これも起債が承認をされたら当然やるだろうと思う。しかし、数次の災害を受けまして財源が枯渇をしている市町村の場合、これは法外援助や、一般行政費の中においても目に見えない多くの支出をいたしておるわけでありますが、財政状況はますます苦しくなってくるというふうに考えられるわけであります。これは私の選挙区ではありませんが、鹿児島県の鹿屋市の例を一つここで申し上げてみますと、台風の被害によりまして、このあたりは畑作地帯で、サツマイモをつくっている地帯でありますが、競作会の収量として昨年に比べて六七・一%しか収量がない、しかもイモの価格が——これは後ほど農林省に対しまして要望申し上げたいと思うのでありますが、基準価格は三十円にきめてもらったけれども、実際は二十五円、最近はもっと市況が悪化いたしまして二十円を割るような状況になってきた。二十五円で計算をいたしましても、価格の面において約六億円の収入減、台風の被害からくる収量から見る被害と合わせますと、大体一つの市で十億円ぐらいの減収ということになるようであります。そういうようなことで、運動会の寄付金の集まり等が昨年の四分の一ぐらいしかないし、国のほうで特別交付税で財源措置をしっかり見てくれるのであるならば、災害の被害者に対しまして約三〇%ぐらいは減免の措置を講じなければ、市民の生活は安定をしないだろうということを市長が参りまして述べておるのであります。そうなってまいりますと、大体国税の減収分に伴いますそのはね返り分が、市民税等の所得割りのほうにはね返ってくるわけでありますが、それらの国税の減収見込み額というものが一体どれだけあるのか、さらにまた、地方税の法律あるいは条例等に基づく減収見込み額というものは、どういうふうに自治省のほうとしては押えているのか。さらに、これに対しまして特別交付税で措置するということをこの委員会においては何回も答弁をされているわけでありますが、その特別交付税にいたしましても、これは限られた財源の六%の総ワクというものがあるわけでありますから、それによって縛られる。そうなってまいりますと、平均的にこれが薄められていく以外には解決の道がないではないか。とするならば、その歳入が著しく欠陥状態に陥った場合に、歳入の欠陥債というような起債の措置、将来は交付税等の中においてその起債分についての元利償還金等を見てやるというような特例債でも発行して、財源措置の遺憾なきを期するような方向を自治省としては考えているのか、この点についてはどういうふうに今日災害地に対しまして地方公共団体の財源状態に対する配慮を国としてはされているのか、説明を願っておきたいのであります。
○首藤説明員 お答えを申し上げます。 災害のために地方財政が非常な困窮に陥りますことは、御指摘のとおりでございまして、私どもも地方団体ともどもその救済に極力力を注ぎたいと存じておるところでございます。 まず、現年度発生の災害復旧事業の施行につきましては、先ほども御指摘がございましたように、また各省からも御答弁がございましたように、災害の査定の状況に応じて適切な国庫補助負担等の制度がとられまして復旧が進捗していくものと期待をしているわけでございますが、公共事業関係の地方負担、それからさらに、先ほど御指摘のございましたそれ以下の小さな個所、つまり単独事業の災害復旧事業の負担、こういったものにつきましては起債を充当すべく準備中でございまして、ただいま国のほうの補助金の額がまだ的確にきまっておりませんので、その所要額が幾らかということはつまびらかに申し上げられませんけれども、その事態に応じました起債を許可すべく準備をいたしておるような次第でございます。 そのほかの一般市町村の災害によります財政上の負担につきましては、ただいま御指摘がございましたように、特別交付税をもって対応したいと考えている次第でございまして、大体、御案内のように、公共災害の査定額でございますとか、あるいは被害を受けました世帯あるいは農地等の面積とか、そういったようなものを基準にいたしまして交付税の配分をいたすわけでございます。 それから減税の措置につきましては、前々から、災害に対応します減税の基準的な取り扱いの方針につきましては通達をいたしておるところでございますし、国のほうもまた国税で減税の方針をお示しでございますので、そういったものに見習いまして、地方公共団体が適切な減税の措置をとっていかれることを期待いたしているわけでございます。もちろん、こういったことによります減収等につきましては、特別交付税等をもちまして考慮をいたしておるわけでございます。 なお、減税分につきまして歳入欠陥等に対応いたします起債の発行ができないかという御指摘がございましたが、この点は、当該災害が激甚災害に指定されました災害でございます場合には歳入欠陥債の発行が許されるわけでありまして、これにつきましては、一定率の元利補給と申しますか、そのような措置があるわけでございます。 なお最後に、そのように災害がありました年は、特別交付税の総額がきまっておるから、いずれ他の方面に影響を及ぼして薄まきになるのではないか、こういう御指摘があったわけでございます。総額がきまっておりますので、全体的に地方財政全般として申しますならば御指摘のようなこともあろうかと存ずるのでございますが、何ぶんにも特別交付税は、災害等の予測のできません臨時のための出費に対応する目的を持っておりますことが第一でございますので、災害等に対します特別交付税の配分につきましては、これを最も優先的な取り扱いとして交付をいたすことにいたしておりますので、事災害に要します財源の措置につきましては、さような薄まきの事態の起こらないように措置をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○村山(喜)委員 自治省はそういうように答弁をされますけれども、この前の災害委員会で委員の質問に対して、特別交付税の、罹災者、死者あるいは重傷者、これの一人当たりの積算の基準単価といいますか、それは一人一万円程度だ、それから倒壊家屋等に対しては七千円だ、こういうような説明をされているわけです。ところが、先ほどいただきました資料の中にも出ておりまするように、厚生省関係の生活保護を受ける人の家屋の倒壊に対しては一万五千円、あるいは災害復旧のための貸し付け金は三万円、こういうふうに計算をされて、それによって補助金なりあるいは融資が行なわれている。そういうような点から比べましても、自治省の特別交付税の算定基礎の数字というものは、非常に低い数字をもって流されておる。ということは、それだけ薄められた形で出さなければ、全国的に及ぶ大災害が日本を襲っているわけでありますから、特別交付税で措置をするのだといいましても、十分な措置ができないというのが今日の現実の姿じゃないか。そのことは、結局、都道府県なりあるいは市町村の財源というものがさらに枯渇をし、災害のためにますますその行政事務の能率というものが落ちてくる、行政効果があがらないようなかっこうが生まれてくることを私は懸念いたしておる。だから、そういうものに対しましては、激甚災の適用を受ける市町村等については歳入欠陥債を認めるという方向でありますが、そういうような適用外の市町村につきましても同じような方向を今後お考えおき願わなければ、さらに地方の財政状況は悪化していくのではなかろうかということを懸念いたしておりますので、この点については今後さらに検討をされるように要望を申し上げておきたいと思うのであります。 時間の関係がございますので、できるだけはしょってまいりたいと思いますが、ただ、ここで一つ、災害とは直接の関係はないのでありますけれども、農産物価格安定の問題について食糧庁なり農林省の見解をお尋ねしておきたいと思うのであります。 先ほどもちょっと触れましたように、サツマイモの生産費調査をしてみますと、三十八円程度ということになっておりましたが、ことしやはり昨年と同じように基準価格は三十円ということにきめられました。ところが、 ここにも電報をたくさん持ってきておりますけれども、実勢としては、二十五円からさらに二十円を割るような状況にきているというふうに、台風で減収になり、さらに価格面においてたたかれるということになってまいりますと、水稲もやられ、イモ作はそういうふうな状態で不況であるということで、もう末端の農家はたいへんな苦しみの状態に陥ろうといたしているわけでございます。農協系統のほうから計画的な出荷を呼びかけておりますけれども、農民はまだ政府あるいは国会あたりでこの農民の生活を守るために何らかの措置をしてくれるのではなかろうかというふうに期待を持っておりますので、その出荷が計画に従って出されていないという状況にございます。ところが、私、食糧庁のほうに連絡をとってみますと、ほとんど行政的にはもういかんともしようがないような状態で、お手上げの状態だというのが今日の姿ではなかろうかと思うのであります。この問題は、金融の問題もありましょうし、あるいは農業保護政策をどういうように進めるかという問題もありましょうし、さらに現在全滅連あたりにおいて凍結をいたしております五万トンのでん粉を補正予算で措置するということはまだ閣議において決定を見ていない、こういうような問題もその原因の中にあると思うのでありますが、いずれにいたしましても、台風で打ちのめされた農民の生活が、さらに農産物の価格の面においてここでまた打ちのめされてくるというかっこうになってまいりますと、農業から他産業に排出する現在の状態に拍車をかけることはもう間違いがないと思うのでありますし、せっかくやってまいりました今日までの農政の成果が、このことによって結果的に見たら何ら価値がないというところまで出てくるのではなかろうかと思うのでありますが、これに対しまして農林省なり大蔵省はどういう対策を講じ、これからどのような方向で農民の生活を守ろうとお考えになっているのか、お聞かせを願いたいのであります。
○中西説明員 お話の九州、特に南のほうのでん粉価格の低迷、それに伴いますカンショ価格の実情についてわれわれも検討をいたしておるわけです。お話のとおり、現段階では非常に安くて、生粉で一貫目百円を割っておるというような実情であります。そこで五万トンの全澱連手持ちの分をこれは利子補給するというような体制で現在まできておりますけれども、いずれ第一次補正ですか、第二次補正になりますか、政府が買わなければならない、そういう需給の実勢にあると考えております。そのことは生産者団体としましても当然予想しておられるわけです。そこで、現段階では、生産者団体のほうは調整販売をいたしまして三十円という支持価格が実現されるように売ってまいりまして、売れ残った在庫は、来年の春ごろになると思いますが、政府に売り込むということでございますから、現段階でそれが二十何円に仕切られるかというような問題とは別問題でございます。おそらく相当高い水準でうまく売買操作をしていくのだろうと思っております。他方、業者関係といいますか、農業団体でない関係のでん粉業者が仕切っておる値段が、一部三十円を相当下回っておるという実情も聞いております。政府は農安法という法律に基づいて措置しておるわけでございますから、その場合に、政府買い入れの対象として、三十円以下で原料のイモを買いましてでん粉にする、そういうでん粉は政府は買わないということをはっきりさせまして、そういう通達も出しまして指導をいたしておるのでございますけれども、全体の需給事情の関係からその趣旨が十分浸透しないような関係にあります。他方、農林省からは中小企業庁のほうにも連絡をとりまして、商工中金あたりのつなぎ資金といいますか、この際投げ売りをしないというようなことと関連をいたしまして、原料をできるだけ高く買ってもらうための必要な資金手当てもするということで、諸般の対策を取り進めておるわけでございます。
○村山(喜)委員 この問題は非常に重大な問題であります。というのは、補正予算で措置をする方針を農林省はとろうとしているけれども、大蔵省としてはまだそれを確定していない。さらに、原料代として、商工中金なりあるいはその他の金融機関に対しまして、資金手当てとしての金融措置をとるように要望をしているけれども、まだ大蔵省はそれに対してそういうような措置をとるとかというようなことも考えて決定をしていない。そうするうちに、では、いままでのように行政通達で、三十円以下の価格で買ったものを原料としてのでん粉は買い入れないのだということを出してみても、これでは効果は全然あがっていない。だから、ここでイモの生産者価格を農安法に定める基準価格以上の線で維持するには、それらの補正予算の措置をすると同時に、金融の措置をし、さらに無制限に買い入れるのだという、そういうような積極的なかまえを出さない限り、この問題は解決はできないわけです。それに対しては大蔵省のほうのそういうような答弁がなされなければならない。ところが、これには、政府の責任者も、大蔵省の責任者も、さらに主計局の責任者、主計官に至るまでこの席に見えていないということはまことに残念であります。後ほど見えると思いますので、そのときにこの問題だけは委員長のほうでぜひ発言をお許し願いたいと思うのでございますが、いかがでありますか。
○細田委員長代理 さよう取り計らいます。
○村山(喜)委員 なお、時間の関係であと一、二点だけ問いただしておきたいと思います。 それは、今度の報告書の中に出ておりますように、共同利用施設——これは激甚法の第六条関係ですが、この共同利用施設が、承るところによりますと、全国的に見て二億数千万円の被害しかない。しかも第五条の発動が行なわれない。第五条というのは、農地、農業用施設、林道その他の施設災害でございますが、これが基準に達していないので、したがって、共同利用施設の第六条も、いまのところは、基準を改定しない限り無理なんだ、こういうふうにとれるのであります。ところが、第六条関係の共同利用施設がそういうようなかっこうで五条との関係で防災会議で基準を設定されているようでありますが、大体どういう関係があるのか。農地の施設災害と共同利用施設の建物関係との間において非常に密接な関係があって関連性があるならば、その第五条関係の基準を六条関係に適用するということも考えられるけれども、現実的に見たら、たとえば二億三千万円の被害のうち約一億円は鹿児島県だけの被害額であります。これは台風の上陸地点に当たるし、農協であるとかあるいは共同関係で近代化資金等を借りまして、いませっかく軌道に乗せようということで四苦八苦いたしております。そういうような建物等が完全にやられてしまっている。こういうような場合には、共同利用施設がやられて、しかもそれを回復できるだけのゆとりのある団体ならばけっこうでありますけれども、それだけの能力がない、そういうような状態の中で、しかも農産物の価格は下落の一途をたどりつつある、将来の先行きもきわめて不安である、こういうようなときには、やはり激甚法の対象にするような方向で、基準そのものを改定することが必要ではないかと私は思うのでありますが、これはやはり農林省だけでは決定ができない問題である。防災会議のほうで御検討々願わなければならない問題でございますが、それに対しましてはどういう考え方をお持ちなのか、この際特にお尋ねをしておきたいのでございます。 時間の関係でもう一つだけ、これは要望ということになるだろうと思うのでありますが、先ほど赤城農林大臣から、天災融資法の改正の問題で、限度額の引き上げ、あるいは利子の低下、これらについては発言をされまして、次の臨時国会で間に合うように政府として提案をしたいという考え方を出されたのでありますが、現在いわゆる据え置き期間というものが天災融資法の場合にはないわけでありますが、現在の貸し付け期間のワクに据え置き期間というものを設ける考え方はないのか。 それからもう一つは、昨年この委員会におきまして各位の御協力をいただいて、また政府も累年災害の被害の実情にかんがみまして、特例措置を講じていただきました。長雨の被害等に対する特例措置を講じていただいたのでありますが、それらもやはり冬作といいますか、麦もなたね等の被害等を考えた場合には、この際、天災融資法の附則の中におきまして法律の改正をすべきではないかと私たちは考えておりますし、また、われわれ南九州のほうにおきましてはそういう要望が非常に強いわけでありますが、これに対しまして、農林省はこの天災融資法の改正原案の中に入れられているのかどうか、この点を明らかにしていただきまして、もしまだ取り入れられていないのであるならば、これらの点を、昨年の経緯にかんがみまして、法律改正案の中に取り入れられていくような方向で検討を願いたいということを要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思いますが、お答えを願っておきたいのでございます。
○北川説明員 共同利用施設の問題につきまして、私のほうからお答え申し上げます。 御承知のように、共同利用施設は、暫定法上は一般の農業用施設と同一形態に入っておりまして、したがいまして、体系的には一本的な考えから、従来適用を同一の基準に置いたということでございます。しかしながら、いま先生の御指摘の点もございますので、中央防災会議のほうといたしましても十分検討いたしたいということで、いま農林省等からの御研究を願っておるという段階でございます。
○中西説明員 共同利用施設の問題につきましては、いまお話がございましたが、農林省としましては、五条の関係で非常に大きな被害があるというようなこととあわせて、共同利用施設に被害がありました場合の援助ということで、一本に従来扱ってきております。今度の災害は、五条の関係の被害が比較的少なくて、法律でいいますと八条の関係でございますか、農作物の被害が非常に大きい。その場合の六条をどう扱うかという問題として把握しまして検討を進めております。いわゆる風台風といいますか、その特殊性も十分考慮しなければならない。なお、先ほど来、府県報告の二億円というお話が出ておりましたが、われわれの現段階の調査もそう相なっております。そこで、政府として、五条から切り離して別建てに六条を運用する体制をつくるという問題が一つと、今度の二十号台風が、その被害の実態から見て、当然この共同利用施設についても激甚法を適用しなければならないかどうかという二つの問題がございます。あわせて総理府のほうとよく相談をいたしておる次第でございます。できるだけ早く結論を出したいと思っております。 それから第二の天災融資法の改正内容については、これはまだ十分に検討が進んでおりません。しかし、現段階で私なりの感触を申し上げますと、償還期間の中へ据え置き期間をつくったらどうかという御指摘でございますが、経営資金の融資でございますし、次の作である程度の収入がありますれば当然返せる程度の金融でございます。そういう意味で、必ず据え置き期間を置かなければならないというふうには思いません。しかし、連年災害があるというような場合に、そこをどう扱うかという問題は残っておると思います。十分検討いたしたいと思います。 それから表作と裏作との関係で、御指摘のように、本年も昨年も裏作の特例の法律を出しました。この関係につきましては、裏作の収入が年間収入のほぼ一二、三%に当たると思っておりますけれども、その裏作収入は、それ自体で経営の維持、回転に非常に大きな影響を持つというような一そういう農家もございますけれども、平均的に申し上げますればいま申し上げたようなことです。そこで、やはり全国を一体として見ました場合に、一年間の収入にたとえば三割以上あるいは五割以上の被害があるということで対処するので十分ではないか。特に裏作について措置を要するという場合には、原則とは別に、そのときの事態に応じまして特例法も検討する、そういう考え方でまいるのが現実に即しておるのではないか、かように思っております。
○村山(喜)委員 あまり特例法から特例法をつくるのは、これは法のたてまえからいって好ましいことじゃないと思うので、そういうような立場で、この委員会におきましても、先般来長雨被害に関連いたしまして法律を制定した経緯等もございますので、いまの最後の点だけはぜひもう一回再考慮を願いたいわけであります。 なお、先ほど大蔵省の国税の減税等に伴う減収見込み額というものは一体どうなっているのだということを質問いたしたのでありますが、それに対しましては答弁をいただいておりません。この際説明を願って私の質問を終わりたいと思うのであります。
○三浦説明員 本年度の災害に伴います国税の減収のことでございますが、絶対的に減税になりますものと、それから一時的に猶予する関係がございまして、二つに分けて申し上げますと、各税法によりまして災害を理由として軽減いたしますが、これは大体推計でございますけれども、十一億程度になるかと思っております。そのおもなものは申告所得税、これが約十億でございますが、さらにその中心をなしますのが、北海道の冷害に伴います軽減額が六億六千万程度でございまして、その他、新潟地震に伴いますものが三億含んでおります。さらに、鹿児島地区等の分と、あるいは新潟災害に伴います仙台方面がそれぞれ三千万程度ずつでございます。そのほかに、災害を理由といたしまして納税を猶予いたしましたもの、これが総額で四十九億ぐらいございますが、そのうち、年度内で猶予期限が切れまして入りますものは三十三億ございますから、それを除きました十六億が翌年度の収入になります。すなわち本年度の国税の減収でございまして、この十六億と、最初に申し上げました十一億の合計、約二十七億が本年度の国税の減収となると見込んでおります。
○村山(喜)委員 いま二十七億でわかりましたが、これが地方税にはね返る分は大体どれくらいというように推定されておりますか。
○三浦説明員 ただいまの点でございますが、私どものほうとしてはっきりちょっと申し上げかねるわけでございます。詳細はむしろ自治省のほうから御答弁をお願いしたいと思います。
○首藤説明員 お答え申し上げます。 地方税の減収につきましては、ただいま各地方団体の減税状況等の報告やその他を取りまとめておりますので、集計中でございまして、ただいまお答え申し上げる額を持ち合わしておりません。
○細田委員長代理 林百郎君。
○林委員 私の質問は、二十号台風と、それから冷害等で地方を歩きまして地方の自治体といろいろ話し合ってみました結果、この際、法の運用について若干技術的に当局の考え方を聞いておかなければならない問題があるものですから、建設省と農林省の両省に質問をしたいわけであります。 最初に建設省関係でお聞きしたいのは、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の四条について、この国庫負担率の算定の場合の地域ですが、法によりますと「当該地方公共団体」とあります。この「当該地方公共団体」の範囲というのは、旧市町村単位なのか、あるいは合併地域なのか、その辺について、どういう基準なのか、お聞かせ願いたい。
○上田説明員 お答え申し上げます。合併地域でございます。
○林委員 私の経験ですと、旧市町村で昨年申請をしてそして四条の適用を受けているのですけれども、具体的に町村の名前を言ってもいいのですが、どうでしょう。
○上田説明員 お答え申し上げます。間違いました。十年間は旧市町村でやるわけでございます。
○林委員 そこで農林省との仕事の管轄についての相互の連関をお聞きしたいのですが、国庫負担法の三条の一項四号に「林地荒廃防止施設」それから三号には「砂防設備」というのがあるのですが、これが農林水産業の施設復旧の国庫補助の暫定法の中にやはり「林地荒廃防止施設に係るもの」というのがあるわけです。こことの関係ですが、これはどういう範疇で区別されるのでしょうか。
○上田説明員 お答え申し上げます。 第三条の三号の「砂防設備」と、それから四号の「林地荒廃防止施設」、この違いでございますが、私どものほうは、河川、道路、そういうものに関係のある土砂くずれでございますか、砂防関係の施設、そういうものについては建設省で取り扱う、そのほかのものは農林省で扱っていただく、そしてそれの非常にわかりにくい点があるわけでございますが、これは現地において両省で話し合ってきめるということでございます。具体的には、これは県のほうで、土木と、それから耕地、林野のほうでございますか、それと話し合ってきめておるわけでございます。
○林委員 そうしますと、林地荒廃防止施設も、建設省関係で、要するに、補助でなくて、国庫負担として林地荒廃防止施設の事業をされる場合もあるというわけなのでしょうか。国庫の負担率、補助率が変わってくるわけなんです。
○上田説明員 お答え申し上げます。 砂防施設といいますのは、先ほど言いましたように、川に沿いまして、天然護岸でございましても砂防施設というふうにみなせるものは砂防施設として見てでございます。そして……。
○林委員 一項四号に「林地荒廃防止施設」というのがあるわけですね。これはどの範囲のところをいうのか。農林水産業施設災害復旧事業費園庭補助のほうにも「林地荒廃防止施設に係るもの」というのがあるわけですね。そうすると、農林水産施設の国庫補助のほうは、普通の場合は六割五分なんですが、もし国庫負担法のほうへいくと、もっと負担率が高くなって、これでやってもらったほうが都合のいい場合があるわけですね。
○上田説明員 これは農林関係でございますので、農林省のほうでお答え願ったほうがいいかと思います。
○林委員 そうすると、国庫負担法の三条一項四号に「林地荒廃防止施設」というのがあるのですけれども、これは農林省の関係であり、それから国庫補助に関する暫定措置法の「林地荒廃防止施設に係るもの」と同じ事業対象だ、こういうのでいいのですか。
○中西説明員 法律の、こういうふうにできてきた経過、実は詳しくないのですけれども、お話の農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置法のほうでいっています林地荒廃防止施設、この定義としては、先ほど来建設省でお答えになったようなことでいいわけでございますが、暫定法の対象としましては、補助事業を柱にしておりまして、最近の林地荒廃防止施設は大体この暫定法のほうで運用しております。公共土木のほうでの取り扱いは、暫定法のほうを使わないで、負担法でもっぱらやっておるそうであります。
○林委員 暫定法の三条の一項、二項と三項との関係、要するに補助率がずっと高くなる場合ですが、三条の三項「その年の一月一日から十二月三十一日までに発生した災害により甚大な被害を受けた地域に限り、」とありますね。この補助率が高くなるということですね。
○中西説明員 お話の暫定法第三条第三項の関係では、補助率がずっと書いてありますけれども、補助率が高くなるのは、いかなる場合に適用するかということにつきましては、政令で一戸当たりの被害を尺度にして累進的に運用できるようにいたしております。
○林委員 それはわかっておりますので、そのうちの二項と三項の違い——三項のほうは「甚大な被害を受けた地域に限り、」とあるのですが、この「甚大な被害」というのは、激甚災の指定があるということですか。激甚災の指定がなくても天災融資法の三条の適用があるということですか。
○中西説明員 暫定法に関します法律の施行令がございます。それの第五条の、たとえば第一項第一号によりますと、農地及び農業用施設につきまして、その発生した復旧事業費の総額が、農家戸数に八万円を乗じた額をこえる場合、そのこえる部分の額を農地と施設の事業費の比率で案分しまして、法律のほうの三条三項の運用をいたす、累進的な措置をとるというたてまえで運用いたしておるわけであります。
○林委員 官房長にお聞きしたいのですが、そうすると暫定措置法の第三条の第三項に「災害により甚大な被害を受けた地域に限り、」とあり、そのあとずっと補助率が高まるわけですが、この「甚大な被害を受けた地域に限り、」という「甚大な被害」とは、激甚災の指定の有無とは関係ないと解釈していいのでしょうか。
○中西説明員 激甚法の適用の地域とは関係ありません。
○有馬委員 いまの林委員の質問に関連してお伺いしたいと存じます。 激甚法とは関係ないということでありましたが、累進率の問題でありますけれども、その累進率の算定について、たとえば今回の台風二十号の災害について、その基礎となる数字をつかむのに一カ月有余も要した、その理由についてまず第一点お伺いしたい。 いま一つは、中西さんは本委員会におきまして、二十号台風に関連して私が質問いたしましたときに、局部的に二十億円以上の災害がなければ激甚災害の指定は困難な旨の答弁をいたされたように記憶いたしております。この関連についてお伺いしたいと思うのでありますが、私はこの前の本委員会におきましても、いま林委員が質問されましたことの中にもその根幹にあったと思うのでありますが、地域住民というものは、一日も早く何らかの指定が行なわれて、国の差し伸べます手によって将来の方途を見出していきたい、こういう切実なる気持ちになっておると思うのであります。そうでありまするならば、正確な数字を把握することも必要であろうと思いますけれども、県なり何なりの報告によりまして大体の輪郭はわかるわけでありますから、その輪郭に基づいて、将来に対する方途を示すことが行政の本筋ではなかろうか、私はこのように考えておるのであります。この点について政府としてのお考えをお聞かせ願いたい。 それから第三点といたしまして、今月の二十九日に大蔵省と文部省が、台風二十号に対する視察を私のところの種子島で行なうということを聞きました。そしてそれまでは二十号台風によってこわれた学校の校舎もそのままにしておきなさい、こういうことを県が指示したようであります。農林省の中西官房長もその実情は谷口政務次官と一緒に見てこられたはずでありますが、大体大蔵省や文部省が台風があってから一カ月もしてから視察をすること自体に問題があるのに、台風で倒壊した学校の校舎をそのままにしておけということを県が指示せざるを得ないような雰囲気に置いておくそのことについて私は疑問を持っておるわけです。そのままにしておかせるならば、なぜ台風直後の二、三日後に文部省、大蔵省は行かないのか。もし一カ月もおくれてから行くようであったならば、県の事情を聞くために行けばいいので、学校としては一日も早く正規の授業に返らせる、これが本筋でなければならぬはずだ。そういった点について無思慮というか、無定見というか、私はそれを聞いてあきれた。きょうは田中角榮さんに出てもらって、この意図について聞きたいと思ったのだけれども、大蔵省と文部省の一カ月後に行くについて、県が、こわれた校舎をそのままにしておけ、いじっちゃならぬと言ったこと、その根拠はどこら辺にあったのか、この点についてお伺いしたい。 第一点、第二点は農林省の中西官房長、第三点は大蔵省から、いま林さんの質問に関連してお伺いしたいと思うわけであります。
○中西説明員 激甚法を適用するにあたって一つの県で二十億という御引例がございましたが、相当程度の被害がないと適用しにくいというお話については、そのとおりであります。今回の台風二十号につきましての農地、農業用施設の被害全部足しますと二十億こえると思うのですけれども、一つの県で大きな被害を受けたものというのが、従来の例からいいますと、それは該当がないわけであります。そういう意味で、激甚法五条関係の適用は非常に困難であるというふうに申し上げましたし、現在でもそう考えております。 それから時期的に非常におそくなったというお話でございますが、この点は、農作物の被害につきましては大体固まってまいりました。今月一ぱいではっきりすると思うのですけれども、農地、農業用施設のほうは、県の報告はとりあえずわかっておりますが、査定をいたします関係で、なおほかの省の関係も同じだと思うのですけれども、一つ一つ査定をしておりますと、やはりなお一月くらいかかるのじゃないかというふうに考えます。また、次の問題にも若干関連があるのですけれども、農林省の側から申しますと、応急的に措置をいたさざるを得ないというような場合には、査定官が来る前にでも、写真その他実情を確認できる資料を残しておきまして、とりあえずの措置は地元でやってまいる。その災害を受けました現状とは若干変わるわけですけれども、災害を受けたときの実情に即して査定ができる、そういうふうな応急的な措置をとっておるわけでございます。
○宮崎説明員 お答え申し上げます。 私、農林省の関係の予算の担当でございますので、ただいまの御質問には直接実は実情を承知しておらないわけでありますが、若干一般的なことを申し上げて恐縮でありまするが、申し上げてみたいと思います。 御承知のとおり、公立学校施設災害復旧事業費国庫負担法によります運用は、文部省の担当官が現地について被害の状況を調査いたしまして、それによって国庫負担の事業費を決定するたてまえになっております。大蔵省は、公共土木施設等についても同様でございますが、これらの現地査定に立ち会いをするというたてまえにいたしております。どうしてそういうことをいたしますかといいますと、こういった個々の事業費の決定を現地において行ないますので、あとで予算としての要求のときにもう一ぺんごたごたするようなことがあってはならないというたてまえから、現地査定について主として財務局の係官に立会をさしておるわけでございます。ただいまのおしかりは、非常におくれていくじゃないか、こういうことでございます。これはもう災害の査定問題につきましては、公共土木施設あるいは農地、農業用施設その他についても同様でございまして、できるだけ早く現地査定をするようにということで、緊急査定というようなこともいたしておりますし、できるだけのやりくりはいたすわけでございますが、何ぶんにも本年度のように災害が相次いで起こりまして、しかもその額が相当大きいということになりますると、どうしても若干の時日のおくれを生ずるわけでございます。そういった際に、それじゃその間何もしないで待っておれというのは、これはまあ非常に困るじゃないかというお話でございます。まことにその点は御指摘のとおりだと思います。ただいま農林省のほうについても官房長からお答えがございましたが、応急仮工事というような制度がございまして、被害直後に、放置できない工事はやるということを現実にいたしておるわけでございます。学校関係についてはそういった範囲がどの程度になっておりますか、私詳細には承知しておりませんけれども、もしそういう点を十分承知せずにして緊急の復旧もせずに放置しておけというようなことを県のほうで指示したのだとすれば、これはどうも若干行き過ぎではないかと思います。文部省なり大蔵省のほうの態度として、そういうところをそのまま待たしておくということを考えておるわけではございませんので、具体的に調べまして、そういったまずい点がございますれば、是正するように関係の者に伝えたいと思います。
○有馬委員 まず第一点でありますが、予算編成についても、大蔵省の方々は各省を督励して理非曲直を明らかにして常にきておられるはずであります。いまの御答弁を聞いておりますと、きわめて答弁としてはすきのない御答弁でありましたけれども、私は納得がいかないわけです。もし立会をする——立会をするのはあなた方なんです。その時期がおくれるようなことがあれば、これは支障を来たすことは、いまの御答弁の中でも明らかなんでありますから、そういった点やはり各省を指導していかれるのが、おたくの立場ではなかろうかと思うのでありますが、各省を擁護しながら、自分の欠陥については事なかれ主義で、通り一ぺんの御答弁をされる、その態度が私にはわからないわけなんです。さっきも申し上げましたように、一カ月もそのままにしておきなさい、査定ができません、これでは、教育行政に対して、文部省だけではなくして、政府がどのような考え方を持っておるのか疑問に思わざるを得ないわけです。そういう点について、あなたで御答弁できなければ、大蔵省の責任ある地位の方を、ひとつ委員長、呼んでいただいて、田中大蔵大臣に出てもらって、一カ月おくれた理由について明らかにしていただきたい、これが一つです。 それから中西官房長にお伺いいたしたいと存じますのは、官房長もあの状態についてはつぶさに視察をしてこられたはずであります。それで、これは少しわき道にそれるかもしれませんけれども、今度の台風二十号で大きな被害を受けました地域、大島なり種子島なり屋久島なり、あるいは鹿児島県の大隅半島の地区は、カンシャなりあるいはカンショなりが農業の主幹産業であります。これらのものが大きな被害を受けるということになりますと、この前私は農政連の大会にも出たのでありますが、サツマイモのつるで正月は首をくくらなければならないというような諸君が七、八〇%であります。そこで私はお伺いしたいと思うのでありますが、昭和三十八年産については十万五千トンのカンショでん粉の買い入れをしていただきました。ところが、ことしの生産量は大体昨年よりは一割下回りまして、五百七十四万トンぐらいが見込まれておるようでありますけれども、むしろ生産量が少ないときに、これは価格維持のためにも、また農家の立ち上がる資金というような意味からも、多くを買い入れる措置が、農産物価格安定法なりあるいは農政のほんとうの眼目ではなかろうかと思うのでありますが、ここら辺についてどのようなめどを立てておられるか、この点についてお伺いをしたいわけであります。第一点は大蔵省、第二点は中西官房長から御答弁をいただきたいと思います。
○宮崎説明員 お答え申し上げます。 査定事務が遅延いたしました詳細につきましては、なおよく調査をいたしまして、責任のある答弁をいたすように連絡をいたしておきます。きょう大臣は実は大阪のほうに御出張でございますので、お帰りになりましたら、御質問の趣旨はお伝えをいたしておきます。 台風二十号によります文部省関係の学校の施設の災害、これは被害報告について見てまいりますと、国立学校施設で二十一校、それから公立学校の一番問題になる関係で三千五百五校、私立学校九十一校というようなことで、相当多くの個所数につきまして、関係県も二十県に近い県になっております。こういう実情でございますので、実際に査定官が現地について査定するという事務についてある程度時間を要するということは、過去の実例から見ましてもやむを得ないことではないかと実は感ずるわけでございます。ただ、その間の措置についてただいま御指摘のような遺憾な点がありましたとすれば、これは是正をする必要があると思いますので、その点につきましても関係の者によく連絡をいたしまして善処するようにいたしたいと考えております。
○細田委員長代理 有馬委員に申し上げます。来月六日に次会の当委員会を開くことになっておりますので、その際、委員長に御要望がありました点につきましては善処いたしたいと思います。
○有馬委員 中西官房長の答弁の前に、今月二十九日に大蔵委員会が開かれることになっておりますので、いまの点については大蔵大臣から明快なる御答弁をいただきたいと存じますので、委員長のほうにおいてよろしくお取り計らいを願いたいと存じます。
○細田委員長代理 承知いたしました。
○中西説明員 サトウキビ及びカンショが、九州、特に南の地帯で非常に重要な農民の収入源であるというのは、お話のとおりであります。そこで、サトウキビ等につきましては、北海道の問題も含めまして、砂糖対策の一環として今後どうしていくかということで、目下慎重な検討をいたしておるところであります。ただ、不幸中の幸いといいますか、サトウキビ自身にも台風に強い品種がだんだん普及されつつあります。そういうふうな意味で、ほかの作物に与えられたような被害でなかったということも、ある意味では言えるのではないか。まあサトウキビをつくっておる農家としては非常に大きな被害を受けられたのでありますけれども、他の作物をつくっておった場合よりはよかったのではないかということが言えようかと思います。そういう意味で、品種改良あるいはそういうものの普及に一段と力を入れなければならないと思うわけであります。また価格の問題につきましても、適正な価格が当然要望されると思います。 むずかしいことになっておりますのは、御指摘のようにサツマイモの関係であります。この関係は、現段階では、これからのでん粉の総生産を推定いたすというのも非常に困難でありますけれども、法律のたてまえとしまして、全販連を中心とします農業団体が幾ら——俗にいいますと買い入れるわけですが、委託販売のルートに乗せるかということと、その販売の計画、何月にどのくらい売るかという計画、それで来年の四月ごろの手持ちがどのくらいになるか、そういうことと関連しまして本でん粉年度のでん粉買い入れ数量をきめることに相なるわけです。現段階ではまだ始まったばかりでございまして、農業団体のほうにもまだ的確な販売調整計画はないと思うのです。それらをよく検討しまして、適切な時期にはやはり相当大量のでん粉買い入れを覚悟せざるを得ないのではないかと現状では思いますが、その数字についてはなお検討をいたさなければならぬ、かように思います。
○有馬委員 中西さんも本末を転倒しておられるのではないかというような感じが、いまの御答弁をお伺いしておりますと、いたすわけであります。と申しますのは、災害に対しましては、やはり行政のあたたかい手というものが差し伸べられるということが基本方針でなければいかぬと思うのであります。それと同時に、農産物価格安定法が制定されました趣旨は、やはり文字どおり農産物の価格を安定させる、そこにねらいがなくちゃならぬと思うのであります。昨年度は、いまお話のとおり、カンショの価格は安定いたしました。それは、砂糖の貿易自由化に対する農林省の、あるいは通産省の、あるいは池田内閣の見通しの誤りというものを、誤りとして受け取らないでそのまま受け取った諸君の思惑によってささえられたものであります。それを是正するのは農林省の責任だろうと思うのであります。また、その痛手を受けておる、あるいは受けようとしておる農家に対して、これをささえるものが農林省の責任でなくちゃならぬと思うのであります。昨年、三十八年産は十万五千トン買ったならば、ことしは十五万トン、あるいは生産がそれはいま中西さんのおっしゃるように幾らになるかわかりませんけれども、大体七十万トン前後に落ちつく、そのうちの二割あるいは三割を買って価格を安定させる、その方向で大蔵省と折衝をする、その農林省の態度がすでにきまっておらなければならぬはずだと思うのでありますけれども、その点について、いまみたいにあいまいもことした答弁をされる、その意図についてお伺いをしたいと思うのであります。これが最後であります。
○中西説明員 先ほど来お答えしましたことに別段の意図があるわけじゃないのですけれども、要するに、農業団体自身が計画を立てて、これは自主調整のたてまえでございますから、そのたてまえでやって、なお政府に買ってほしいといってきた数字を、両方で相談してきめるわけでございます。現段階ではまだその段取りまでいかないということを申し上げておるわけです。ただ、関連しまして、現在のでん粉価格の低迷によりまして三十八年産のでん粉の政府買い入れのほかに、全販連で手持ちしてその金倉を補助している分が約五万トンございます。農業団体の将来の調整販売を円滑にいかしめるというために、それを政府のほうにできるだけ早く肩がわりしたほうがいいではないかというようなことも問題になっておるわけで、すでに御承知のとおりなんですが、来年産のでん粉、本でん粉年度のでん粉と昨年産のでん粉、それぞれあわせまして、でん粉価格の維持を通じていも作農家の経営安定をはかるということを十分に措置してまいらなければならない、かように思っております。
○林委員 時間がまいりましたので、一、二点でやめたいと思います。 建設省にお聞きしたいのですが、きょうこの委員会に配付されました台風第二十号による災害対策概要の中には、ほとんど、公共土木施設災害復旧事業の国庫負担法の適用が、たとえば原形復旧の問題等の個所だとか、そのほかに出ておるわけですが、これは大体二十号台風が公共事業に関しては激甚災の適用はまずないということを前提にしていろいろ施設を考えられている、こう解釈していいのでしょうか。それとも、そのこととは別にこういう処置をするということですか。八ページあたりに、運輸省関係、建設省関係で国庫負担法を適用するような立場でいろいろな処置が書いてあるわけです。
○上田説明員 お答え申し上げます。 建設省関係だけで判定をいたしますと、台風二十号につきましては激甚災の指定は非常にむずかしいのじゃなかろうかというふうに考えるわけでございます。この激甚災指定をするかどうかということにつきましては総理府が御担当でございますので、そちらのほうへお願いいたしたいと思います。
○林委員 それじゃもう一つだけ聞いておきたいのですが、建設省関係も農林省関係も、一方では国庫負担法、一方では国庫補助法の適用がありまして、国庫が負担をされたりあるいは国庫が補助されたりした残額について起債は認められるのですか。そういう両法が適用された場合は起債ということは考えられないものですか。
○中西説明員 市町村自身が主体になりまして各種補助事業を自分の事業としてやる場合がございますが、一般的には、起債は初年度、事業費の七〇%、二年度以降五〇%だったと思います。たとえば五割補助の場合に、あとの五割の負担をどうするかという問題がありますが、これは農林漁業関係につきましては、補助残融資を事業費の八〇%の限度で公庫から融資する制度がございます。
○林委員 建設省はどうでしょう。
○上田説明員 建設省の公共土木関係でございますが、これは地元の負担金の九割を起債で大体認められております。それから公営住宅につきましては一〇〇%認められております。
○林委員 もう一問で終わりたいと思いますが、中西さんにお聞きしたいのですが、この天災融資法の三条の国庫補助の点について、これは北海道などに行って感じたのですが、都道府県がそこの農林中金あるいは金融機関の連合会との間に利子補給、損失補給の契約をするという点がどうもやっぱり進まない。その上のほうで大きい契約を結んで守ってやって、そうして下のほうの市町村なり各農業協同組合、あるいは金融機関との契約をするという、上のほうで大きく網を張ってやらないと、下のほうは契約をするということは、当該災害を受けている市町村と災害を受けている地域の農協ですから、利子補給、損失補給の契約をしろっといって、なかなか無理なんです。それをプールにして、大きく都道府県単位で、都道府県と連合会との間で、万一の場合は利子あるいは損失補給の契約をする、そうしてそれをまた国がその条件に応じて見てやる、こういうことになりませんと、天災融資の具体的な適用が進んでいかないと思うのですが、その辺の運用がどうなっているか。また、そういう都道府県単位で連合会との間の契約をしたという例が、ことしになって実例があるかどうか、あるとすれば、どこでそういうことをやっているか、答弁願いたいのです。
○中西説明員 都道府県の段階で連合と契約を結んで利子補給をしている例も、ことしになって二、三はあるようでありますが、これは資料でお届けします。 それで、お話のように、市町村の段階で、市町村財政もきついし、単協の経営もきついというようなことがございました場合、これはやはり自治体同士で、市町村と、今度の冷害でいいますれば北海道とよく相談していただき——北海道自身もいろんな災害対策のための補正予算など組んでおるようでございますが、そういう余地はなくはないと思うのです。そういう意味で、北海道庁との打ち合わせがまた近いうちにございます。十分話を進めてみたいと思います。市町村によりましては、全くその余力がないから、五百人天災資金の希望者があっても、そのうちの二百人にはどうしても金は貸せないというような苦境に立っておる市町村長もおありのようですし、御趣旨の点、十分将来のために参考にいたしたいと思います。
○林委員 なお私、二十号台風に基づく供出の早場奨励の期日の問題等、いろいろお聞きしたいことがありましたけれども、時間が参りましたので打ち切りたいと思いますが、ただ農林省に申し上げたいのは、私の北海道に行って調査した実情から申しますと、やはり下に行けば行くほど、市町村と市町村単位の金融機関あるいは農協との契約というのは、一番被害を受けているところですから、これは非常に消極的になりますので、そこに積極的に利子補給あるいは損失補給の契約をしろといっても非常に無理なので、やはりなるべく大きなところで天災融資の契約をして、そして下のほうをかかえてやるという体制が必要じゃないか。また、都道府県におきましても、財政的には御承知のとおり余裕のあるわけではありませんので、消極的な態度はとりますけれども、それにしても、特定の地域で被害を特に受けた地域よりは一般的になりますから、また大所高所に立つことができるから、そういうところでやはり天災融資の契約をして、大きく下のほうの不安をカバーしてやる、そしてその庇護のもとで下のほうの市町村と市町村単位の金融機関とが契約し合うという指導をする必要があるのではないか。非常に及び腰になっており、非常に消極的な態度で、天災融資の運用について積極的な態度が見られない状態が方々に見られますので、その辺は農林行政の指導の面で十分考慮をされていって、せめて天災融資で不十分ながらも潤いを下のほうに与え、心配を取り除いてやるという行政指導が必要だと思いますので、これは私の意見として申し上げておきますから、参考にしてもらいたいと思います。 質問を打ち切ります。
○細田委員長代理 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十四分散会