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46回国会衆議院1964/04/23

災害対策特別委員会 第5号

発言数
31
登壇者
13
会派数
1
開催日
1964/04/23

会議録

中山榮一自由民主党

○中山委員長 これより会議を開きます。  災害対第に関する件について調査を進めます。  まず、東北地方における豪雪等による災害の復旧状況、青森、秋田両県の融雪と集中豪雨、並びに新潟県東頸城郡松之山町における地すべりの被害状況、及び災害対策の実施状況等について関係当局より説明を求めます。警察庁後藤警備第二課長。

後藤信義警視長(警察庁警備局警備第二課長)

○後藤説明員 まず青森県下の状況から御報告申し上げます。  青森県下では例年よりも早目に雪解けが始まったようでございまして、このために各河川が増水をいたしておりましたが、四月一日の午後から雨が降り出しまして、ことに夜半から翌二日の早朝にかけまして、県下全域にわたり低気圧の通過に伴う大雨が降りまして、弘前市では総雨量四十六ミリを記録いたしております。このために、青森市、弘前市、浪岡町、これらの二市一町を中心といたします河川のはんらん、堤防決壊等によりまして、住家の浸水等の被害が発生しておるわけでございます。  このおもなものを申し上げますと、四月一日の午後六時ごろから翌二日の午前十時ごろまで、青森市沖館、西滝地区では、新井田川、沖館川のはんらんによりまして、床上浸水五十三世帯、床下浸水三百十六世帯の被害が出ておるのでございまして、八十六名が避難をいたしております。それから、同じく一日の午後十時ごろに、南津軽郡浪岡町、常盤村では、浪岡川の堤防決壊によりまして、床上浸水三十四世帯、床下浸水百四十世帯の被害を出しております。やはり同日午後十一時ごろ、青森市の築木館部落の大辺貝川の堤防が約十メートルにわたりまして決壊しまして、同部落の三十五世帯のうち、危険となりました十三世帯八十六名が避難をいたしております。それから、一日の午後七時ごろ、青森市内の国道七号線が、約三百メートルにわたりまして〇・五メートルばかり水をかぶっておりますのをはじめ、県内の主要道路がそれぞれ水をかぶって、通行が危険となるという状況が出ております。  これらの被害を総括いたしますと、人の住んでおります家の半壊が一戸、それから床上浸水が八十八戸、床下浸水五百三十八戸でございます。水田あるいは畑の冠水をいたしましたものが相当数出ております。それから堤防の決壊が三カ所、がけくずれが三カ所、合計いたしますと、罹災世帯数におきまして八十九世帯、罹災者数は四百四十でございます。この罹災世帯数と申しますのは、私のほうでは、人の住んでおる建物の全半壊以上の被害、それから、同じく人の住んでおります建物の床上浸水地域、それから人身事故、これらを含めまして、罹災の世帯数と罹災者数に計上いたしておるわけでございます。  次は秋田県でございますが、秋田県も融雪期に入りまして地盤がゆるんでまいりまして、各河川とも増水をいたしておりましたところが、断続的に集中豪雨がありまして、このために、四月一日、四日、七日、この三日にわたりまして、山くずれあるいは堤防決壊等によりまして被害が出ております。  四月一日の状況でございますが、四月一日は午後から翌二日の早朝にかけまして、県下全域にわたって雨が降っております。県北地方では四十七ミリ、県南地方では三十七ミリを記録いたしております。これによりまして、四月一日の夜、南秋田郡八郎潟町一日市地内馬場日川の国道七号線の仮橋の橋脚が傾きまして、警察のほうで交通禁止の措置をとっております。それからまた、同じく一日夜、本荘市大簗地内の石沢川の市道の大簗橋、由利郡由利町森子地内子古川の町道の森子橋がいずれも流失いたしております。  それから四月四日の状況でございますが、これは雪解けと四月一日の降雨のために地盤がゆるんで、さらに各河川とも増水いたしておりましたところが、四月三日の夜半から四日の朝にかけまして、県下全域に総雨量五十七ミりから八十ミリの集中豪雨がございました。これによって、四月四日午前六時十分ごろ、陶秋田郡八郎潟町の中にありますがけが、幅六十二メートル、高さ七メートル、厚さ四メートルにわたりましてくずれ落ちました。このために平家建て一戸が埋没し、一名が下敷きになった事故が起こりました。これは、かけつけました警察の者と、それから地元の人々の協力によりまして、負傷はいたしておりましたが、救出いたしております。それから同じく午前七時ごろに、男鹿市別本浦田の農家の裏山のがけが、幅三十五メートル、高さ二十メートル、厚さ七メートルにわたってくずれ落ちましたが、このために家族六名が下敷きになったわけでございます。これは急報を受けまして、警察のほうからと、それから地元の人々あるいは消防団員の方々が協力いたしまして、約二時間ばかりかかって救出いたしましたが、二名の救出に成功したのみで、あとの四名の方々はそれぞれ死体となって発見されております。それから四日の早朝には、山本郡峰浜村水沢地内の村道の橋その他一カ所が流失いたしております。  それから七日は、午後七時ごろ、北秋田郡比内町地内の犀川にかけられた県道共梁橋が流失いたしております。  これらを通じまして被害の総括を申し上げますと、四月一日は、床下浸水は十五戸、それから橋梁の流失が二カ所、道路の損壊一カ所、堤防の決壊が二カ所、それから田畑の冠水が出ております。それから四日は、死者が四名、負傷者が三名、それから人の住んでおります家の全壊いたしましたものが二戸、それから人の住んでおります家の一部こわれましたものが一戸、橋梁の流失が二カ所、堤防の決壊が一カ所、山くずれが三カ所ということでございます。それから七日は、床上浸水が一カ所、床下浸水が二カ所、人の住んでおります家の一部損壊いたしましたものが一カ所、橋梁の流失が一カ所、堤防の決壊が二カ所、山くずれが四カ所ということでございます。  以上が今月初めの状況でございますが、なお、これはきょうただいま私の手元に入ったわけでございますが、四月二十二日の朝から四月二十三日、けさにかけまして、秋田県、青森県それぞれに相当の雨が降っております。青森県におきましては五十六ミリを記録しておるようでございます。それから秋田県では総雨量が九十二ミリということでございまして、このため被害が発生をいたしております。  秋田県のほうでは、四月二十三日、けさの八時ごろに、湯沢市の、硫黄をとっております会社の鉱山のボイラー室ががけくずれのために倒壊しております。これがかなり大きなものでございまして、幅が五十メートルばかり、高さが十五メートル、厚さ四メートルばかりにわたりましてボイラー室の裏山がくずれ落ちまして、ボイラー室が倒壊し、死者一名、行くえ不明が三名になっております。行くえ不明の三名は目下救出作業をいたしておるという報告がなされております。  それで、きのうからきょうにかけましての被害の状況は、ただいま申し上げましたように、秋田県におきまして、死者一名、行くえ不明が三名、それから建物の全壊いたしましたものが一戸、半壊いたしましたものが二戸、床上浸水が三戸、床下浸水が七十四戸でございます。田畑のかん水も出ております。それから青森県におきましては、床上浸水が二十四戸、床下浸水が百五十五戸、水田の水をかぶったものが出ております。  以上の被害状況が私どものほうに報告されております。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、農林省より説明を求めます。中西官房長。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 農林省関係の被害概況について申し上げます。  四月一日から三日にかけまして、青森、秋田その他七つの道県関係に発生したわけですが、その集中豪雨、融雪の調査を目下進めておる段階でございます。とりあえず、この二十一日までに道並びに各県から報告の参りましたものを集計したところによりますと、施設の関係で約十億四千万円でございます。農産物の関係で約四千万円、合計約十億八千万円の被害と考えられます。  それらに対します対策としましては、農地、農業用施設、さらに林道等につきましては、農林水産業施設災害復旧の暫定法を適用することにしまして、書類の提出を待ってすみやかに査定を行なう方針でおります。なお、荒廃林地につきましては、緊急治山事業の対象として、書類の提出を待って対処してまいります。緊急治山事業で事業費おおむね七億一千五百万円、国費で四億六千二百万円程度の予算を持っておりますが、それによって対処する方針でおります。また、治山施設でございますが、これにつきましては、公共土木施設の災害復旧国庫負担法によりまして措置をしていく方針でおります。先ほど申し上げました農産物被害でございますが、二十一日までのところでは約四千万円でございます。なお調査を継続しております。農林省の統計調査部の被害状況等の調査が早急に上がってまいります。その上でまた資料を整備しまして御報告申し上げたいと思います。  概略は以上でございます。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、運輸省より説明を求めます。比田港湾局長。

長尾義三運輸技官(港湾局防災課長)

○長尾説明員 比田政府委員がほかの委員会で現在答弁中でございますので、長尾防災課長でございますが、かわって御説明申し上げたいと思います。  四月七日現在までの青森、秋田関係の被害額は、港湾関係のみでございますが、二億八百三十万円と現在被害報告に接しております。この内訳は、主として青森県であります川内、八戸、深浦となっておりまして、大部分、港湾区域内の海岸堤防の損傷でございます。このうち、八戸につきましては、馬淵川の左岸の海岸決壊でございまして、背後に衛生センターがございます関係上、すみやかな応急復旧工事が必要と考えられますので、管理者側と十分協議をいたしまして、二月中旬にさっそく工事を開始いたしまして、海岸堤防百七十メートル、それから決壊増破を防止する突堤などにつきましても、現在応急工事につきましては工事が完了いたしておりまして、さらに海岸決壊をするというような増破のおそれは大体なきものと思います。その他につきましても、八戸の工事も含めまして、すみやかに災害査定を行ないまして補修工事に着手するつもりでございます。  秋田につきましては、現在被害報告に接しておりません。  以上でございます。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、柴田国鉄理事。

柴田元良日本国有鉄道常務理事

○柴田説明員 国鉄の雪害につきまして御報告申し上げます。  二月十一日から十二日にかけまして下北地方を襲いました豪雪によって大湊線の一部が不通になりまして、多数のお客様に御迷惑をかけましたことは、まことに申しわけなく思っております。当時、二月の十日夜半ごろから雪がひどくなりまして、二月十一日早朝から大湊線のラッセルの運転を行ないまして、午前中は一応運行を確保いたしましたけれども、午後になりまして、大湊線の中間でございますが、近川と横浜という間におきまして吹きだまりができましたために、貨物列車が脱線いたしまして、その復旧をいたしましたあとラッセルを通しまして、ディーゼルカーを通したわけでございますが、このディーゼルカーがまたとまりまして、吹きだまりの中に入ってしまった。その結果、その両駅において、ディーゼルカーのお客総計三百二、三十人の方々が、雪の中に閉じ込められるかっこうになったわけでございますが、青森の海上自衛隊のほうの御援助をいただきまして、そのうち六十二名の方は自衛隊の艦艇によりまして横浜から大湊のほうに引き揚げることができたのであります。それ以外の方につきましては、翌十二日の午後六時ごろ大湊に引き揚げるということになったわけでございます。その後線内の除雪につとめまして、十三日から一応正常の運行に戻りました、こういうことでございます。  この事故につきまして、元来、下北半島は、大正十年に線路ができまして以来、特にふぶきにつきましては、シベリアからきます西の風に対する防雪設備を営々とつくってまいったのでありますけれども、たまたまこの雪は、当時、春型の気象配置と申しますか、非常に異常な降雪状況がございましたためにこういった事故になったというふうに考えますのと、さらにふぶきが非常に強い段階におきまして、ラッセルが通ったということを過信いたしまして旅客の列車をすぐ続けて出した、それがまたとまった、こういう運転の方法につきましても反省をする必要がございますので、この後直ちに、東側からのふぶきを防止いたしますために、とりあえず、雪でもって築堤をつくるとか、あるいは運転の規制を強化するとか、その他ラッセルの運転をひんぱんにさらに行なう等いたしまして対処してまいった次第でございます。将来この線につきまして、いま申しますように、東側から参りますふぶきなどに対する設備あるいは除雪用の機械等につきまして、本年度におきまして増強する、かような計画で進めておるのが現状でございます。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、建設省より説明を求めます。安芸河川局防災課長。

安芸元清建設技官(河川局防災課長)

○安芸説明員 防災課長でございます。  四月初旬の融雪によります青森、秋田県の災害の概要について御説明申し上げます。  四月一日から急に温度の上昇に伴いまして豪雨が集中的にありました関係で、青森、秋田におきまして災害が発生いたしたものであります。  補助災害といたしまして、青森県では七億七千九百万、秋田県で七億七千五百万、合計いたしまして約十五億五千万の被害報告が現在出されております。これに対する処置といたしまして、緊急に仕事をしなければならないところもございますので、四月の十三日、現地に災害査定官を派遣いたしまして、災害状況の調査並びに工法指導に当たらしたわけでございます。それで、現在は緊急を要する個所から逐次着工を始めているわけでございます。それから査定につきましては、県の準備ができ次第、大体五月中旬になるようでございますが、緊急にするようにいたしまして、予備費の支出をいたしたい、かように考えております。  直轄災害につきましては、岩木川が五千万、米代川で四千九十万、雄物川上流で二千七百七十万という災害が報告されております。これにつきましては、今月末から現地に調査に参りまして、調査をした結果、予備費の支出をする、かように考えております。  それからもう一つ、松之山の地すべりのことでございますが、これは松之山町が、去年の一月、融雪によりまして地すべりを起こしたわけでございます。今回は東川のほうが地すべりを起こしまして、四月四日から地すべりの徴候があらわれました。四月四日活動いたしまして、二十五ヘクタールの面積が地すべりを起こしまして、東川を完全に埋没、せきとめたわけであります。それで上流に約一千二百万トンの湛水を生じ、そのために人家の床上浸水、床下浸水、たんぼの水没、耕地の水没の被害が発生したわけでございます。これに対しまして、応急対策といたしましては、とりあえずその埋没した土砂をある程度のけて水位を下げないと、水没家屋が水の中に入っておるわけでございますので、急いで自衛隊、消防団の協力を得まして、県が土砂の排土を行なっているわけでございます。現在のところ、災害時の水位よりは大体三メートルぐらい下がっておりまして、現在六トンぐらいの流量は吐き得る状態になっております。現在のところは水没家屋はおおむね浸水は免れておる状況でございます。  それから、その地すべり地域に県の松之山−六日町線という地方道が通っておりましたが、これにつきましても、応急的に幅五メートル、長さ四百八十メートルにわたりまして仮道を施工中でございます。現在のところはまだ自動車の通行というところまではいっておりませんけれども、人が歩けるぐらいの仮道を現在考えておるということでございます。  それから、十七日に建設省の土木研究所より地すべりの専門家を現地に派遣いたしまして、現地の状態を調べていただきまして、今後の対策の基礎にしたいと思っております。  それから今後の対策といたしましては、これから出水時期を迎えるわけでございますので、六トンくらいの流下能力では決壊するおそれがございまして、下流に非常に大きな被害を及ぼすという懸念もありますので、大体洪水流量が流下できる程度の水路をつくって、現在その方向に向かっておるわけでありますが、余水ばきをつくりまして、それからあとはどの程度水位を下げられるかということにつきまして、今後の測量なりいろいろな調査の結果を待たないとわかりませんが、一応洪水流量だけは流下できる断面にはしなければならぬ。それ以下どの程度下げるかということにつきましては、今後の検討になるかと思います。道路の工事につきましても、仮工事に次ぎまして本工事に着手したい、かように考えております。  県のほうで測量が終わりますのが大体今月一ぱいかかると思いますので、終わりましたならば、できるだけ早くその計画を固めまして、出水時期までに対策を確立したいと考えております。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、木村河川局砂防課長。

木村晴吉建設技官(河川局砂防部砂防課長)

○木村説明員 防災課長があわせて報告いたしましたので……。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 それでは、三野道路局企画課長。

三野定建設技官(道路局企画課長)

○三野説明員 青森、岩手両県の降雪のその後の処理状況について御報告申し上げます。  青森、岩手両県に対する除雪費の手当ては、その後追加分を合わせまして、合計いたしまして、青森県に対しまして二千六百七十万円、岩手県に対しまして千五百九十万円に相なっております。  それから当時問題になりました一級国道四十五号線の雪寒路線への指定につきましては、一級国道だけ全国的に取り上げまして、一級国道四十五号線の約六十キロを含めて、全国で約百七十キロを追加指定いたすことにして、大蔵省との協議も済みまして、ただいま運輸省と協議しておりまして、間もなく指定の告示ができる見込みでございます。  なお、三十九年度の市町村除雪機械整備費の補助一億五百万円の配分につきましては、目下検討中でございます。おそくとも六月までには決定する予定でございます。  なお、雪寒路線の指定のうち、一級国道以外のものにつきましては、今回、積雪寒冷地の交通確保に関する五カ年計画も改定いたすことになりまするので、その際に全国でおおよそ一万キロを追加指定することにいたしておりますので、それと一緒に協議を大蔵省といたすという約束でございまして、これもでき次第協議をいたしたいと考えております。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 次に、自治省の岡田財政課長。

岡田純夫自治事務官(財政局財政課長)

○岡田説明員 青森、岩手の豪雪のあと始末につきましては、たまたま年度末でございましたので、経常的な交付税で見ています以外に、特別交付税で、前年度の北陸災害に準じまして、できるだけのことを考えたつもりでございます。結果といたしましては、県分につきましては、岩手、青森両県を通じまして六千万円、さらに申し上げますと、岩手県が二千六百万円、それから青森県が三千四百万円、都合六千万円でございます。それから市町村分につきましては、これには福島県が一部入っておりますが、七千三百万円。岩手県分が二千九百万円、それから青森県が三千四百万円。考え方といたしましては、いわゆる除雪費、それから公共施設の建物の雪おろし経費その他豪雪に対するところの対策費というような考え方でもって措置いたしております。  それからなお、今回の青森、秋田の豪雨等につきましては、各省からの結果の数字をいただきまして、それに対しましては、起債をもちまして、農業用施設につきましては七〇%、それから一般公共土木施設については一〇〇%、起債をもって措置いたします。その償還金のうち、所要分につきましては交付税において措置いたしたい、こう考えております。  具体的には以上のとおりでございます。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 東北地方における豪雪等による災害の復旧状況及び新潟県下における地すべりによる被害状況等についての農林省の説明がありませんでしたので、この際説明を求めます。中西官房長。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 二月上旬から中旬の境にかけましての豪雪対策の実施状況を簡単に申し上げます。  一つは、融資関係でございます。当委員会でもお話がございましたが、その被害地域が、一昨々年のフェーン台風の関係、あるいは、元来山村僻地であるというようなことで、困窮の度合いがひどいということで、それについて何らかの融資措置を講ずべきではないかというお話がございました。その後検討いたしておりましたが、お話のとおりな地域でもありますし、三十九年度の自作農維持資金の配分の際に、この災害の被害状況を十分考慮いたしまして対処してまいりたいというふうに考えております。それから公庫資金の融資条件を緩和するという点でありますか、被災者の実情に応じまして適宜措置してまいるように、農林漁業金融公庫のほうを指導いたしております。それで、県の段階では県信連が仕事をする場合が多うございますが、その段階で措置し得るというふうに考えております。  なお、共同利用施設、特に有線放送の施設は青森で三件、倉庫の関係で岩手において一件被害がございます。これは暫定措置法の適用をいたしまして、補助計画概要書の提出を求めておりますが、出てきましたところで至急に査定を終えたいというふうに考えております。  国有林材の払い下げについてのことも措置いたしておりますが、関係の五つの営林署で約五千万立米の材木を準備いたしております。売り払いにつきましても特別の便宜をはかろうということも含めまして、搬出期限等についての制限を緩和してまいるという措置を講じております。  さらに、林野関係でございますが、林業者が災害を受けましたために労働に従事できないというようなこともございます。それで、比較的専門的でない事業に国有林のほうで雇い上げをするということを行なっておりますが、四月二十一日現在で延べ二千二百五十人の雇用をいたしております。  さらに、薪炭原木の払い下げですが、地元のほうでまだ受け入れ準備ができていない、また作業にかかる段取りもないようですが、そういう準備ができ次第、相当数量を払い下げる準備も整っております。おおむね七万八千立米程度の原木の手当てをいたしております。  それから、なだれ防止事業の関係ですが、今年度の予算で、岩手県関係、青森県関係それぞれ相当金額のワクを立てておりますが、その中で措置ができるというふうに思っております。  さらに、新規発生の荒廃地に対しまする治山事業ですが、これも逐次復旧対策と防止対策を早めてまいりたいと思っております。  さらに、当委員会でも御質問ございましたが、製炭施設、炭がまの災害復旧の関係でございますけれども、三十九年度予算で、炭がまの、何といいますか、事業合理化の予算を盛っております。輸送施設あるいは自動のこぎり等についての助成でございますが、被害地域に対しましてその予算を有効に使ってまいりたいというふうに考えております。  水産関係の出漁保護の問題に対しましては、事業資金の貸し付けの円滑化をはかり、あるいは条件緩和をするというようなことで対処していくつもりであります。なお、漁業信用基金協会から債務保証の増ワクの申し入れがありましたら、それに応ずる準備をいたしておりますが、現在までのところではその要求は上がってきておりません。  以上が豪雪の被害対策の実施状況であります。  その次に、松之山町の地すべりの関係ですが、先ほど建設省からお話がございましたことに関連をいたすわけでございます。地域の指定は建設省でやっていただくわけですが、この四月十一日の地すべりは、三十八年発生の地すべりとは直接の関係はなさそうだというふうに考えておりますが、被害は、農地で三十三町歩余り、農業用施設で約一千万円ということであります。現在県当局で計画概要書を作成中でございますが、その提出を受けまして、その上で早急に現地査定を実施いたしまして対処してまいりたいと考えております。  以上でございます。     —————————————

中山榮一自由民主党

○中山委員長 それでは、災害対策に関する件につきまして質疑の通告がありますので、順次これを許します。田澤吉郎君。

田澤吉郎自由民主党

○田澤委員 ただいま政府側から詳細御説明ありましたごとく、去る四月一日から四日間にわたって、秋田県と青森県に全域にわたって融雪時の降雨災害があったわけでありますが、先ほど御説明がありましたように、三月下旬に高温があって融雪水位が急激に大きくなりまして、各河川とも非常な洪水を来たしたわけでございます。そうしておるときに、四月の一日に夕方から大型の降雨がありまして、それが四日も降り続いたものですから、青森県全域、秋田県は北部がはんらんを見たわけであります。それで、民家は浸水し、あるいは護岸、道路が決壊いたしたわけでありまして、農業用施設の損害も非常に多かった。さらに、田畑、果樹園の冠水、土木及び農業関係に相当の被害があったということは、御承知のとおりであります。青森県庁の調べによりますと、十一億六千百三十二万円に達しているわけでございます。建設省関係では七億七千九百余万円、農林省関係が三億六千三百三十三万余円になっているわけでありますが、幸いにいたしまして応急対策に対する調査は非常に促進しておりますが、さらに、予備費支出が、時期からいって非常にずれておりますので、これが早くできぬものであろうかということをまず第一にお尋ねいたします。  さらにもう一つ、自治省にお伺いいたしたいのは、先ほど、特別交付税は雪害に対してはありましたけれども、今回の水害に対してどういうような交付税のあり方をするのであるか、これをお答え願いたいわけであります。  さらにもう一つは、災害復旧の率でございますが、大体四年の場合は、初年度二五、二年目が六五、三年目が八五、最終が一〇〇、三カ年の場合では、初年度が三、二年度が五、最終年度が二ということになっているわけですが、今回の場合は、春季の農作作業が非常に迫ってまいっております関係からして、初年度の割合を高くしていただかないと、なかなか大きな障害があろうと思いますので、この点に対するお考えはどうか。  それからもう一つ、恒久対策でございますけれども、青森県は御承知のとおり防災ダムというものが非常に少ない関係からして、融雪時の災害というのが年々ふえてまいっているわけでございますので、この恒久対策はどういうように考えているかということ、さらに建設省の場合、大体青森県——東北全体がそうでございますけれども、大部分が原始河川でございます。現に青森来の例をとってみましても、今後改良を必要とする流路延長は七千キロメートルもあるというような状態、これが結局融雪時における災害をもたらしている大きな原因でございますので、こういう恒久対策をどういうように考えているかという点をお尋ねいたします。

中西一郎農林事務官(大臣官房長)

○中西政府委員 先ほど来申し上げた各種の対策につきましての予算支出の問題ですが、これは末端からの申請が上がってきまして、それに基づく査定をごく迅速にやりたいと思っています。幸い部分的な被害でございますので、集中的に査定も進むと思います。その上で、本年度組んでおります予算の中で迅速に措置をしてまいりたい方針でおります。  なお、防災ダム等のお話でございますが、当該地域の実態についてまだ実は私自身詳しくございません。よく調査をいたしまして、恒久対策として措置し得る点は、できるだけ迅速に対処してまいりたいという方向で検討を進めたいと思います。もし必要がございましたら、担当のほうから答弁させます。

安芸元清建設技官(河川局防災課長)

○安芸説明員 ただいまお話がございました災害復旧の進度の問題でございますが、初年度二五%は、こういう災害には少ないじゃないかという御指摘でございますけれども、二五%と申しますのは、全国平均しての話でございますので、災害の発生時期が非常に早いというような関係も考慮いたしまして、配分については十分考慮していきたい、かように考えておる次第でございます。  それから恒久対策をどうするか、これは大きな問題でございまして、私ごときものが答えられるかどうか疑問でございますけれども、建設省といたしましては、河川法の改正とあわせまして、治山治水五カ年計画の改訂版を四十年度から発足するということで、抜本的な対策を立てるという方向で進んでおりますので、その方向で融雪災害に対する措置といたしましても何らかの手が打たれるというように考えていただいていいと思います。

岡田純夫自治事務官(財政局財政課長)

○岡田説明員 先ほど豪雪につきまして特別交付税のことをお話し申し上げましたけれども、それ以外に、毎年現年度災害分といたしまして現年度分の特別交付税は別にあります。たとえば三十八年度におきましても、県、市町村につきましてそれぞれ二十三億ずつくらいの現年度災害分がございます。先ほどの分、特に三十九年度の現年度災害特別交付税の配分にあたりまして、ルール的に計算されるものと考えております。

竹内黎一自由民主党

○竹内委員 関連。時間がありませんから、一点だけお尋ねしたいと思います。  建設省のことについてでありますけれども、補助率の問題であります。承りますと、北海道に何か特典的なものがあるようで、この点の御説明を承りたいと思います。——つまり、標準税収入というものの関係で考えるかどうかということです。

安芸元清建設技官(河川局防災課長)

○安芸説明員 災害復旧の補助率のことだろうと思いますが、補助率の算定につきましては、国庫負担法の定めるところによりましてきめられるわけでございます。それに、一昨年でしたかできました、激甚災害になりますと、激甚災害のかさ上げというものが加算されるわけでありますが、通常の場合は国庫負担法による負担率の計算によるわけでございます。これは関係各省の公共土木施設の事業を総括いたしまして、都道府県の標準税収入と比較いたしまして、累積的に補助率が上がるという仕組みになっております。その場合に、内地の場合は最低三分の二からスタートいたします。北海道の場合は八割からスタートする。この点が若干北海道は有利だという点じゃないかと思います。そういうふうな仕組みであります。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 塚田徹君。

塚田徹自由民主党

○塚田委員 私は、新潟県の今回の松之山の地すべりにつきまして、二、三の点について御質問申し上げたいと思うわけでございます。  まずその前に、新潟県は全国まれに見る地すべり地帯でございまして、国におかれましても、松之山地方をはじめとする地すべり地域の対策については格段の御配慮を賜わったことにつきまして、深く感謝をする次第でございます。  しかしながら、今回の松之山地域の新たな地すべりにつきましては、現在浸水家屋が二戸残っておるわけでございまして、この地すべり地域の問題につきまして、政府当局から説明がございましたのでその説明を省くわけでございますが、まず第一に御質問申し上げたいのは、道路、河川等の公共施設の復旧を早急に実施してもらいたいということと、今後のそれらの地すべりの災害をとめるべく、災害の防止をする上にどのような考えを持っておられるかというのが第一点と、農地の災害復旧はこれまた早急に実施してもらいたいということと、再生産の促進を期する上に多くの処置を講じてもらいたいわけでございますが、現在農林省としてはどのようなことを考えておられるかという点、そしてまた、現在この松之山の町財政が非常に緊迫をしておるわけでございまして、この緊迫を脱出するために自治省においては特別交付税の増額を願いたいというのが町の意見でございまして、その点について各省からの御意見を承りたいと思います。

永田正董農林技官(農地局参事官)

○永田説明員 ただいまの松之山の地すべりについてでございますが、三十七年の四月ごろから松之山に地すべりが起きまして、それで目下建設、農林両方にわたって指定しておる地域があるわけであります。これに関して申し上げますと、地すべり関係の災害復旧の農業関係の分、これについては、建設指定地域とかそういうことに限りませんで、農林省が全地域にわたって農地関係についてはやっておるわけでございます。農林省では、三十七年の十二月、それから三十八年の五月及び九月の三回にわたりまして現地査定をやっております。その査定額は、農地七千五百万円程度、農業用施設が三億五千万円程度、計四億二千五百万円程度、こういうぐあいになっております。その災害復旧の実施の状況でございますが、三十八年度は約五百万円、三十九年度は一億三千万円を予定しておるわけでございます。一般の災害復旧の進度の比率がございますが、それよりもこの場合はやや下回っているという形ではございます。これにつきましては、緩慢ではありますけれどもまだ地すべりが進行中であるというぐあいに聞いておりますので、あとで述べます地すべりの対策事業との関係もございますので、少し様子を見ておるという形を現在ではとっておるのでございまして、これが明らかになりますれば、年度内にもあるいは考えることがある、こういうぐあいに考えておる次第でございます。  次に、地すべり対策卒業でございますが、これは恒久対策といたしまして、地区を二つに分けまして建設省と農林省というようにしておるのでありますけれども、農林省の施行地区、この面積は、大体全体が五百ヘクタールばかりのうち、百二十一ヘクタールばかりということになっておるのですが、その総官業費は二億五千万円というぐあいにただいま積算しておるわけでございます。これの実施状況につきましては、三十八年度に千四百万円、地すべりの構造調査、実施設計を立てまして、本三十九年度では三千万円程度を恒久対策として実施する予定にしておるわけでございます。  さらに、先ほどお話がありました下鰕池、これにつきましては、先ほど官房長のほうから申し上げましたとおり、被害の概算の報告が、農地で千九百万円ばかり、農業用施設で一千万円、計大体三千万円というくらいな報告がまいっておりますが、県で急いで計画の概要をつくるようにしておりますので、それのでき次第早急に査定をして対処する、こういうことで進んでおるわけでございます。

岡田純夫自治事務官(財政局財政課長)

○岡田説明員 特別交付税ということでございますけれども、本来の公共災害復旧分につきましては、先ほど申し上げましたように、起債ないし普通交付税をもって措置いたすつもりでございます。なお、特別交付税につきましては、年度当初入ったばかりのことでございますので、本年度一ぱいの全国的な災害の見通しその他も勘案いたさなければなりません。しかしながら、現在もう地すべり等につきましては特別交付税をもって考えておりますので、その際に検討させていただきたいと思います。

安芸元清建設技官(河川局防災課長)

○安芸説明員 お答えいたします。  先ほども御説明申し上げましたように、東川という川を現在せきとめておるわけでございまして、そのせきとめた高さが大体二十メートルくらいだというふうに推測されております。これを全部とりまして原河道まで戻すという恒久対策につきましては、なかなか困難ではないかというのが、専門家の現地を見ました感じでございまして、全部とりますとまた上からずるずる落ちてくるということで、ある程度の高さまでとって、下流で堰堤でとめなければならぬのじゃないかというのが、現在のわれわれの考えておるところでございます。ただ、その堰堤の高さをどの程度に押えるか、どの位置に堰堤をこしらえるかというようなことにつきましては、今後十分測量もいたしまして調査した結果でないと判明いたしませんので、恒久対策といたしましては、一応原河道をある程度上げざるを得ないだろうというのが、現段階における考え方でございます。道路につきましては、原道に復旧をいたしたい、そして交通の確保をはかりたい、かように考えております。

中山榮一自由民主党

○中山委員長 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時七分散会

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