建設委員会 第29号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/05/15
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑を続行いたします。西宮弘君。 西宮君にあらかじめ申し上げますが、きょうは諸般の都合上、一時半までで終わりたいと思いますので、まだあと残っておりますから、どうぞ簡潔にお願いいたします。
○西宮委員 簡単にお尋ねをいたしますが、今度の計画について、所要経費は、全部完成するまで、どのくらいになるか、各線別に……。
○尾之内政府委員 五本の線について申し上げます。中央自動車道は二千七百四十九億、東北自動車道は三千九百億、中国自動車道は四千八百億、九州自動車道は二千九百億、北陸自動車道は五千七百億——経過いたします路線によって、若干なお変更することはございます。
○西宮委員 いまの数字の計算の基礎になっておるのは、たとえば何車線というような予定は、どういうことになっておりますか。
○尾之内政府委員 いずれも四車線、往復分離の構想であります。
○西宮委員 それでは、キロ当たりの単価はどうですか。
○尾之内政府委員 いまの順に従って申し上げますと、キロ当たり、中央自動車道が七億七千万、東北自動車道が五億八千万、中国自動車道が九億、九州自動車道が九億一千万、北陸自動車道が十億三千万、こういう数字になっております。
○西宮委員 この前、全体の構想を、これから取りかかっていく順序ですか、そういうことをお尋ねしたわけですけれども、数本の線があるわけですが、これはどういうふうに手をつけていきますか。全部同時に手をつけるのか、あるいは何か一定の基準を設けて、前後の区別をつけていくのか、その辺のお考え方をお聞かせ願いたい。
○尾之内政府委員 たいへんむずかしい問題であろうと思うのでありますが、私どもといたしましては、各自動車道路の交通量の推定、それから建設費との関係におきますところの経済効果、それから沿道地域における開発の動向、そういうようなことからいたしまして、各自動車道別に、これは有料道路としてやりますから、採算性の検討もやっております。もちろん各自動車道ごとにおきまして、区間ごとにそういう作業をいたしております。そういうような数字をもとにいたしまして、最終的には全体の——これらに投資し得る総額は幾らになるかまだわかりませんが、それらを判断した上におきまして、きめていきたい、こういうふうに考えております。 まだ、今日の段階では、どうするかということを具体的に申し上げる用意はございません。
○西宮委員 いまの答弁の中にもありました採算の問題、その点ではどういうふうに見ていますか。たとえば有料道路として、キロ当たり幾らの計算にするつもりか、したがって、それによって何年で回収できるかという点を伺いたい。
○尾之内政府委員 採算だけの検討でまいりますと、やはりこれらに要します資金の利子の利子率とかあるいは交通量、全体額あるいはその伸び、そういったものによって違ってまいりますが、おおむね利子率は六分ぐらいに計算いたしております。それから償還し得る期限も一応基準を置いておりますが、大体三十年以内ということを考えております。そういたしますと、いま申しました各自動車道におきましては、その区間において採算がとれないという場合も出てまいるわけであります。しかし、大きな問題といたしまして、こういった自動車道を個別採算主義でやっていいかどうか、こういった問題もございまして、自動車道につきましては、総体的にプール制という考え方もございますので、今後有料道路制度のあり方を検討いたしまして、その上で道路の経営についても考えていかなければならぬ。ただ採算だけで考えてはいけないということも検討いたしております。
○西宮委員 方針としては、個別計算主義でいくのか全体プールでいくのか、大方針としてはどういうお考えですか。
○尾之内政府委員 従来の公団関係の事業の採択については、個別採算という原則に立っております。しかし、ただいま申し上げましたように、全国にわたります縦貫道をそういう考え方でいっていいかどうかということについては、かなり問題がございます。私どもといたしましては、むしろ全国を結びますところの自動車道は、プール制というような考え方でいくべきではないか、こういうふうに考えておりますが、これは制度の問題になりますので、引き続き検討したいと考えております。
○西宮委員 まだたくさん質問者があとに控えておるそうですから、いまのような点をあとで——たとえば単価を幾らに、つまり料金を幾らにして何年間で償却をするという計画なども、各線別に出ておるのじゃないかと思うのですが、そういうのを今後の参考にしたいので、ぜひあとで資料として見せてもらいたいと思います。 それから、さっきどれから手をつけるかという点について、その基準になるいろいろな問題について御説明があったのですが、たとえば、これに要する経費の問題も重大な問題だと考えるわけです。私は実は東北の人間でありますから、東北の経済効率なりその他いろいろな問題を申し上げたいのでありますが、時間もありませんし、またそういう特定のものだけ取り上げることも適当じゃないと思うので、その点は遠慮いたしますけれども、さっきの御説明だと、これだけたくさんの路線の中で、一番安い単価で施行ができるわけであります。これは障害物の少ないところを通ることがこういう結果になるのでありまして、どこから手をつけるかという判断の際にも、ぜひそういう点を有力な材料にして、十分検討してもらいたいということをお願いしたいと思います。特に東北等にとりましては、縦貫道路についての期待が非常に大きいし、ことにああいう地帯においては、普通の経済効果で計算できない、いわば衝撃的な効果を発揮するのだというふうにわれわれは確信して期待をしておるわけです。ぜひもっと早い機会に着工されるように、そういう点を希望して、終わりにいたします。
○丹羽委員長 兒玉末男君。
○兒玉委員 一昨日も道路局長にお尋ねしたのですが、特に高速縦貫自動車道の決定につきましては、地域住民は重大な関心を持っておるわけです。そこで一つの例として、若干お聞きしたいわけですが、たとえば今度の一部改正によって、日田市付近の通過地点が削除されておるというような例等から特に考えられますことは、このはずされた地域住民というものは非常に失望を感ずるわけですが、何と申しましても、やはりその性格上、時間の短縮ということが最大のねらいであろうかと思うのですけれども、この法律の第一条にも明らかにされておるとおり、地域経済の開発ということが明らかにされている以上は、その通過地点にないところの地域の開発ということも十分に考慮しなければ、単に時間が短くてまっすぐ通すということだけでは、その効果が十分期待できないと思うのですが、これについて、局長の見解を承りたいと思います。
○尾之内政府委員 前回もお答えいたしましたとおりでございますが、縦貫道は、従来路線がございませんところに新たにつくる、こういう意味におきまして、多分にそれ自身開発的な性格を持っておると思います。しかし縦貫道だけでは、できますのはインターチェンジということになりますので、十分なる開発がはかれませんので、どうしてもこれに関連します県道なり市町村道というものの整備も要するのでありまして、そういった公共道路を全体として開発されていくということについては変わりはないと思います。しかし路線としては、できるだけ大きな見地から、開発効果の大きいところを選ぶことは当然でありまして、今後ともそういうふうな方向で、路線を具体的に選んでいきたいというふうに考えております。
○兒玉委員 自分の地域のことは触れたくないわけですけれども、率直に申し上げて、宮崎の場合も、霧島を中心にして、東か西かという非常にやかましい論争がなされまして、まわりと非常に苦慮されておる立場にあるわけですけれども、いずれにいたしましても、いま局長が言われましたとおり、地域の経済開発ということから考えますれば、やはり地域住民の要望に沿って、基礎的な調査を、いずれを通るかは別としても、当然なさるべきだと思いますが、その点について地域住民の要望を十分反映してもらいたいと思うわけですが、これに対する基礎調査を行なう上の基本的な態度といいますか、そういう点について、局長の見解を承りたいと思います。
○尾之内政府委員 ただいまお話しになりましたような地点につきましては、地元の御意向もいろいろございますので、比較線として十分調査の上、最終的な結論を出したい、かように考えております。
○兒玉委員 これは要望でございますけれども、少なくとも先ほど局長が答弁されましたとおり、一キロ当たり大体九億円前後が平均単価になっておるのですが、これだけの路線を完成するにはばく大な国家投資を必要とするわけですが、この前問題になりましたとおり、財源措置について、ガソリン税なりあるいは軽油引取税のこれ以上の引き上げは不可能だと思います。この国民の要望にこたえる縦貫自動車道の早期整備はきわめて重要な問題でございますが、これと並行的にその裏づけとなる財政措置等について、局長としての立場から、ひとつ見解を承りたいと思います。
○尾之内政府委員 ただいま考えております全国の縦貫道は、やり方としては、やはり公共道路ではなくて有料道路としてやらざるを得ない、こういうふうに考えております。したがいまして、その資金的な裏づけということになりますと、一般財源といいますのは、これらに対する若干の出資金にとどまるかと思います。やはり大多数は、民間資金その他の借り入れ金になると思います。そういう資金をできるだけ有利な条件でたくさん集める、こういうことしかないと思います。いずれにいたしましても、先ほど申しましたように、二兆円にも及ぶような大きな規模の金額でありますので、今後そういう方面もいろいろ検討いたしまして、この資金調達について考慮しなければならぬ、かように考えております。
○兒玉委員 特にこれは有料道路にすることははっきりしておるわけでありますけれども、たとえば中央道の場合と九州縦貫道との場合においては、同じ有料道路にして償却する場合においても、相当アンバランスを生ずると私は思うわけであります。ですから、この償却については、やはり全体をブールするような形でないとなかなか全体的なバランスをとれないのではないか。こういう償却の面について、局長としてはどういうふうな構想を持っておるのか、この点を最後にお聞きしまして、質問を終わります。
○尾之内政府委員 先ほどもこの点についてはお答え申し上げたのでございますが、従来の個別採算主義というのは、自動車道路についてはむしろ統一採算、プール制でいくべきではないか、こういうふうにいま部内でも議論しておるのでございますが、具体的にこれから始まりますまでには、この方針を確立したい、そういうつもりでおります。
○丹羽委員長 玉置一徳君。
○玉置委員 時間がありませんので、簡潔に御質問申し上げたいと思います。 国土開発縦貫自動車道建設法の一部改正を提案されておるわけであります。そうして中央自動車道の予定路線の変更と東北、中国、九州及び北陸自動車道の予定路線を定めるわけでありますが、このほかに、たとえば東海道幹線自動車国道建設法及び関越自動車道の建設法及び一般高速自動車道の予定が進められておるわけであります。それぞれ法域は別になっておりまして、ニュアンスは若干の違いがあるとはいいながら、日本の国土のおも立った地点を結ぶ自動車道であることは間違いありません。したがってそういったものをぼつぼつまとめてやらなければ、将来の取り扱いあるいは緩急、順序等々を考えましたときに、非常にむずかしい問題が起こってくるのではないかというように考えるのですが、局長はどういうふうに思っておりますか。
○丹羽委員長 簡潔に願います。
○尾之内政府委員 いまお話しの各法律は、いずれも議員立法という形でできましたが、御指摘のように、やはり全国的に調整をとる必要があると思います。私どもも全国的な調査をいたしておりまして、実は将来計画として、六千七百キロの自動車道のことを考えておりますが、適当な機会に、そういう内容の固まるのを待ちまして、やはり関係法令を整理すべきである、こういうふうに考えております。
○玉置委員 それぞれが議員立法で出発をいたしましたものの、緩急、順序を考えなければ、ばく大な投資に耐え得られないんじゃないかというような感じもいたしますし、交通量あるいは経済効果あるいは開発の効果と、それぞれ別の観点から議論をし出したら、収拾つかないことになるおそれがあるんじゃないか、かような観点から考えましても、一応ある時期に至れば政府でこれをおまとめになることがいいんじゃないかと考えます。 その次に、そういうことを考えますと、たとえばこの縦貫自動車道のほうでは、中国は背骨の山のほうを通っておりますが、山陽のほうには、山陽の高速自動車路線が予定をされておるということになりますと、いずれはまた山陰のほうにももう一本くれということになりまして、二重投資という問題が起こるんじゃないだろうか、あるいは四国の予定路線の点等を見ましても、通常の交通の経由地じゃなくて、流れに沿わないでいっておるように感じるのです。このたび九州の予定が前と若干変わって、普通の貨物あるいは旅客の輸送の経路に変更されたようなところを考えましても、将来、本日おきめになる予定路線というものが、さらに全般の自動車道その他を考慮して、再考される場合があり得るかどうか、この点をお伺いいたしたい。
○尾之内政府委員 ただいま例に出していただきました山陽並びに四国につきましては、前者、山陽につきましては、大体今回予定路線にきめます線を中心に進めるべきであると考えております。山陽道のほうは、これは現在の二号国道でございますが、局部的にバイパスを考えておりますが、統一した山陽自動車道ができるという時期は、かなり先になると思います。やはり二本、三本ができるときは、それらが全部いずれも必要であるという時期でなければ、並行してやるわけにはまいらぬと思います。したがいまして、ただいま申しましたように、中国につきましては、今回予定路線を出します地点を中心に考えていきたい。その他は肋骨線で補っていく、こういうふうに考えております。 四国につきましては、まだ予定路線をきめる段階に至っておりませんが、御指摘のように、四国の地形その他いろいろ問題がございまして、まだ今日の段階で結論を申し上げることは早いのでございますが、むしろ路線の適当な組みかえが必要ではなかろうか、こういうふうに考えております。
○玉置委員 各委員からいろいろ御質疑がございましたし、時間の都合がございまので、割愛いたしますが、最後に、予定路線をきめるだけであるとはいうものの、このばく大な投資をするわけでございます。二十三兆何億円に対する大体の資金の見通し、あるいは将来これの運営、有料道路のプール制の見通し等についての概数がみんなに説明せられなければならないと思うのですが、なかなかむずかしくて説明ができないというようなお話でございますので割愛いたしますが、こういう路線の決定の場合には、将来の構想につきまして、あらかじめ議員のわれわれの了解が得られるような準備をお願い申し上げたいということを、要望いたしておきます。 吉田先生から、一言だけ関連があるそうですから………。
○吉田(賢)委員 関連いたしましてちょっと一点だけ伺っておきますが、中国自動車道吹田−下関間、これは調査も相当進捗しておるように聞いておるのですが、着工期等、何か御説明いただければ、しておいてもらいたいと思うのです。ただしこのあたりは道路問題がいろいろと次から次へと起こってまいりますので、この自動車道には、大きなウエートを置いてみんな注目しているらしいので、この点を伺っておきたいと思います。
○尾之内政府委員 中国自動車道は、大体調査ができまして、今回予定路線の法律を出すわけでございますが、これの今後の手続は、基本計画をきめまして、それから高速自動車国道を指定いたしまして、それに従いまして整備計画をきめる、それから道路公団に施行命令を出す、こういう段階になってまいります。したがいまして、この次にやりますことは、基本計画を定める、それから整備計画ということになりますが、整備計画のときに初めて、全体で幾らの投資をするかという金額が出てまいります。その金額をきめるのに、ことしの八月前後を予定いたしまして、五カ年計画の内容として、それらをきめていく手続になろうと思います。したがいまして、今日までのところ、中国の縦貫道に幾ら五カ年計画で振り向けるかということは、数字的には申し上げる段階でございませんが、大体その時期になりますれば、ある程度目鼻がつくといいますか、きまってくると思います。そういう事情でございますので、ただいま申し上げる段階ではないと思います。
○丹羽委員長 他に質疑の通告もございませんので、これにて本案に対する質疑は終局するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○丹羽委員長 これより本案を討論に付するのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 おはかりいたします。ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 〔報告書は附録に掲載〕
○丹羽委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十七分散会