建設委員会 第10号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1964/03/06
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 去る二月二十七日本委員会に付託になりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。
○丹羽委員長 まず、本件につきまして、提案理由の説明を聴取いたします。河野近畿圏整備長官。
○河野国務大臣 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、近畿圏整備本部大阪事務所の設置に関し承認を求めるの件につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 昨年七月、近畿圏整備法が制定され、近畿圏の整備に関する総合的な計画を策定し、その実施を推進することにより、首都圏と並ぶわが国の経済、文化等の中心としてふさわしい近畿圏の建設とその秩序ある発展をはかることを目的として、近畿圏整備本部が総理府の機関として設置されましたことは、すでに御承知のとおりであります。 近畿圏整備本部は、発足以来着々と事務の体制を整え、その運営もようやく軌道に乗りつつあるという現況であります。しかしながら、今後の本部の事務能率を一段と向上させるためには、本部に地方機関としての大阪事務所を設置して、現地で本部の事務の一部を処理させることが緊要であると思料いたします。すなわち、近畿圏整備計画立案のために必要な現地における調査をはじめとして、国の関係地方行政機関及び地方公共団体等との連絡、並びに整備計画の実施の推進等の事務を行なうにあたりましては、大阪事務所を活用いたしますほうが、はるかに合理的、かつ、効果的であることは申すまでもありません。 また、本部の定員について申しますと、昭和三十八年度は発足初年度でもあり、次長以下二十名という構成でありましたが、三十九年度は十七名の増員が予定されておりますので、この際、大阪事務所を法制化し、本部の事務組織の充実、強化をはかってまいりたい所存であります。 以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づいて、国会の御承認を求める次第であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御承認あらんことをお願いする次第であります。
○丹羽委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
○丹羽委員長 産業労働者住宅資金融通法等の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。原茂君。
○原(茂)委員 産労住宅の問題について御質問を申し上げる予定でございますが、関連をいたしますので、ひとつ中央道あるいは新産都市の問題等に関して、先に御質問したいと思います。経企庁長官もお呼び願いたいと思います。建設省、経企庁一緒に関連してお答えをいただくことがだいぶあるわけでございます。 その前に一つ、きょうの新聞によりますと、建設省が、予算の配分方針に関する、何か新しい基準を発表されたというふうに拝見をしたわけなのです。この種の、重要な建設省としての方針が明らかにされた。ちょうどいま国会が開会中であります。委員会における私たち委員としても、実はこの発表されたものを見ますと、非常に重要だと考える問題が含まれております。したがって委員会の開会中くらいは、国会のあるときくらいは、この種のものをいきなり新聞で発表して、新聞で私たち委員会が知るというようなことのないように、もう少しこまかい配慮をいただいたらどうだろうというふうに考えます。御存じだろうと思うのですが、大臣から、今後のこともありますので、ひとつ御所見を聞いておきたいと思います。
○河野国務大臣 私は、これまであらゆる機会に、明年度の予算の割り当てにつきましては、こういうことで直していきたいと思いますということを申し上げております。委員の皆さんからもたいへんけっこうだというおほめのことばをちょうだいいたしております。いまあなたからきょうの新聞で初めてだということを承るのは、私としてはむしろ心外でございます。
○原(茂)委員 いわゆる予算配分の新基準案というものを、われわれに説明してみたり、こういう内容というものをわれわれが質問してお聞きしたりということもありますが……。
○河野国務大臣 別に案とかなんとかいうものではないのでございます。これは明年度の予算を各府県に——どの県にどのくらいやるかということを従来やってまいりましたが、従来は終戦後の各府県の実情、あるいは終戦後の暫定的なものが平常化いたしまして、必ずしもそれを基準にして予算の配賦をすることが適切でないというふうに考えられる面が多くなりましたから、そこで私は、あらためて計算を一ぺんし直してみる、各府県の割り当てがどういうふうになるだろうということで、計算をし直すとすれば、各府県の人口とか、たとえば道路について申しますれば、道路の長さ、それから県の面積であるとか、県の財政であるとかいうようなものを一応考慮に置いて、そうして各府県の一応の基準はどういうものになるか、そろばんをはじいてみなさい、それを参考にして各府県が実施してまいる。補助金をする場合には、そういうものを参考にしつつ考えていく必要があるだろう。そうは申しましても、御承知のとおり、各県には各県の都合がございます。したがって各県と話し合ってきめるのでございますから、一応のものさしをそういうことにしようじゃないかということを、建設省の内規と申しますか、私の心覚えにするということでございまして、これによってこうするという、確定するものではございません。これは行政の内容でございます。
○原(茂)委員 大臣の説明される御意思もわかりますし、気持ちもよくわかるのです。ただ、これが一たんこういうふうに出てまいりますと、これを中心に私たちが質問をしたいことが出てくる。それほど実は非常に、いまの御説明どおり、新しい段階に至って新しい考えを進めていこうとするのは当然でございますから、その点に心組みをすることに反対をするのでも、異議を唱えておるわけでもないのですが、すこぶる重大なこの種のものは、委員会が毎日開かれているときには、まずわれわれに対して、どういう心組みであるかというようなことを、先に発表するような配慮があったら、われわれとしてはありがたいという趣旨で、今後のために、そのくらいの配慮を払っていただきたいと思うのです。これは単なる建設行政の問題、内部の問題だから、その必要はないのだと、こういう見解をおとりになるなら、そのつもりでわれわれも今後対処するよりしかたがない。そういう点を申し上げて、あとで配慮していただけるかを御答弁いただいて、質問に入りたいと思います。
○河野国務大臣 実はいま申し上げましたことは、私は本会議でも述べているのです。(「本会議に出なければだめだ」と呼ぶ者あり)別に自分でかってに何でもやっつけるというような気持ちはないのであって、本会議で、私はその道路整備の五カ年計画の御質問がありました際に、この割り当て等については、今後こうしてやっていこうと思いますということは述べております。その他あらゆる機会において、お尋ねがあれば述べていることでもありまして、そういう気持ちは毛頭ありません。しかし申し上げますことは、あくまでも行政の内容でございます。したがっていまお話の、あらためてその気持ちならその気持ちだということをおっしゃられる。しかし私は、何も自分でかってにやっていくんだ、やってやるんだ、大きなお世話だ、という気持ちは毛頭持っていないのであります。あらゆる機会に、私はこういうふうにしようと思うがどうでございましょうか、ということを常に申し上げておるのです。
○原(茂)委員 居直ったつもりじゃありませんが、本会議に出ていなければだめだと言うのですが、あなた方よりもっと出ているかもしれない。あるいは本会議に出なくても——この内容の出ている速記録をお出し願いたい。そういうでたらめなことを、やじにしても、委員会の神聖のためにも、言うべきじゃない。内容が本会議で発表されていますか、答弁されておりますか。
○河野国務大臣 その趣旨のことを、私は本会議で述べ、あらゆる機会に述べ、それを下僚に指示いたしまして、こういう趣旨で予算の割り当て、事業の遂行をしていくことが適当であるからそれをひとつ検討せいと言うて、命令をいたしたのは、もう一カ月も前のことであります。その後いろいろそれを取りまとめをし、計算した結果がようやくできましたので、おそらくそれが新聞に出た、こういうことだろうと思います。
○原(茂)委員 それでいいのですよ。指示しようという心がまえなり方針というものは、確かにいろんな機会に答弁があったことは間違いない。その指示に従って新しい基準ができたのだ、要するに、この心組みを具体的に表現したものがこれなんです。ですから、これはまた違うのですよ。こういうものに関しては、委員会の開いているときには、多少ともそういう配慮をしていただいたらという私の希望なんだ、こう申し上げているわけです。 そこで、中央道についてお伺いをしたいわけです。二月十九日ですか、建設省は国道はすべて現行一級に統一をする、いわゆる級別はなくするのだ、こういうことを、いわゆる道路法改正案の要綱として発表をされたわけです。いつごろになったら、いまの二級国道というものが全部いまの一級国道並みの管理になるか、一級、二級の級別というものは全然なくなるということになるのか、いま計画がおありだと思いますから、年度を大体お聞きしたい。
○河野国務大臣 そういうことは、私が、発言いたしました際に申し上げておりますとおりに、いま道路法の改正をせっかく研究いたしております。いま研究いたしております道路法は、一級、二級をやめて、そして国道と地方道ということにしていきたいと思います。それにより、政府部内におきまして、建設省としては、一応成案を得まして、それを大蔵省、自治省等といま打ち合わせ中でございます。この打ち合わせが完了いたしますれば、この国会に間に合えば、道路法の改正を提案いたしたい、その運びにならなければ、来年に延びるということでございます。
○原(茂)委員 ですから、いまお持ちになっている計画の終点、一級、二級というのはなくなるというのは、いつごろに年度を置いているのですか。
○河野国務大臣 いま申し上げましたように、法律が制定されるということが前提でございます。法律がいま予定しておりますようにまいりますれば、四十年からなくそうというつもりでございます。しかし、法律がおくれますれば、順次おくれてまいるということに御了承願いたい。
○原(茂)委員 わかりました。そうすると、いまの大臣の答弁で、法律が予定どおりできれば、四十年度内に一級、二級の区別はなくなるのだ、こういうふうに理解してよろしゅうございますね。 それでは中央道を具体的に少しお聞きしたいのですが、この中央道の完成までの総工費を一体どの程度に見積もっておられるか。これは、御承知の赤石の路線が、北回り線、諏訪回り線に変わろうという最中でございます。一体中央道の総工費をどの程度にごらんになっておるのか。諏訪回りと現行路線でいった場合と、それは違うはずですから、その金額の違いもわかるように説明していただきたい。
○河野国務大臣 かねて申し上げておりますとおりに、中央道につきましては、議員提出の法律でございます。ところが、これがいま、諏訪回りに変更しようじゃないかというお話が、各関係者の間に非常に強く要望されておりますので、私もこれについては決して異論はない、そういうふうに国会が法律をお直しになりますれば、それについて、むろんそのとおりにやっていくつもりでございますけれども、そういう関係で、従来の中央道のままでございますれば、三千六百六億、これを諏訪回りにいたしますと、二千七百四十九億、しかしこの数字は建設省で調査した数字ではございませんので、責任を持ってこれで事業ができるかどうかということにつきましては、あらためて法案が改正になります際に調査いたさなければ、責任ある数字は申し上げかねます。
○原(茂)委員 いまの金額をはじいたのは、建設省の責任ではないそうですか、これは何年度ごろに計算をしたのか、それをひとつ御一緒に御答弁願いたい。 二つ目にお伺いしたいのは、いま問題になっております諏訪回り線というのは、金額にしてだいぶ違いますが、諏訪回りにするのとしないのと、利害得失は一体何なのか。おもな点だけでいいのですが、諏訪回りにすると何が得なのですか。
○河野国務大臣 従来の所定の線でございますと、隧道等の困難性が非常に多うございまして、これはこのままで工事にかかる自信が、まだ政府としてはございません。したがって、吉田までをいま政府としてはやることにして、それから先については、もう少し技術、価格等の検討をいたさなければ、工事に着手は可能でございません。そういう関係でございます。したがって、そういうふうにトンネルが長過ぎるとか、こういう高度のところを通すのはどうだろうかということで、政府としては、実行するのは、現在の状態では困難であるというようなことから、地元の諸君が、それなら諏訪のほうを回ったらどうだろうかということで、しきりに諏訪回りのことを言うておられるのであります。これはむしろ、私のほうとしては、地元の御意見、法案が改正されるときのいろいろの条件等を承って、検討を加えて、これについて実行にかかる、こういうことでございまして、私のほうが諏訪回りに直して、ぜひこれをやろうということではないのでございます。私のほうとしては、法律に基づいて、所定の研究調査をしておるということでございます。
○尾之内政府委員 いまの数字は、三十六年の半ばごろに一応試算したものでございます。その基礎になりますのは、現在の赤石経過の路線につきましては、これまで建設省でやってまいりましたのが基礎になっております。諏訪回りのほうは、まだ調査いたしておりませんで、一応の資料をもとにした推定でございます。
○原(茂)委員 三十六年に試算をした数字というのは、とにかくいまの状況から言いますと、だいぶ総工費というものが変動を来たすのじゃないだろうかと思いますが、これはまたあとで、どうせ建設省自体が責任を持って計算をされるときがあると思いますから、その時期にまたお伺いするといたしまして、次にお伺いしたいのは、この予算では、諏訪回りのための調査費がついていますね。この調査費は幾らついているかを、念のためにお伺いしたいと思います。それから、一体いつごろになったら諏訪回りの調査を済ませる予定で、予算をつけたのか。いつ調査が終わるのか。調査の内容は大体どういうところを始点にして調査をしているのか、この三つを……。
○河野国務大臣 調査費は一応七百万円ついております。この七百万円は、いまも申し上げましたとおりに、地元の各関係者の諸君の、法律を改正するという非常に強い御要望がございますので、それにこたえて、あらかじめ調査する必要があるだろうということで、わずかでございますが一応七百万円をつけたのでございます。まず航空写真等をとりまして、どの経路を通り、どういうふうにしていくのがいいかということから始めて調査するつもりでございます。
○原(茂)委員 いつごろまでにやるつもりですか。
○河野国務大臣 それは、法律が通りますれば、その法律にならって急ぎますし、法律が通らないのに、こちらばかり急いでもしかたがありませんから、こちらはぶらぶらいくということでございます。
○原(茂)委員 中央道に関する限り、大臣がさっきから何回も言うように、現在きまっていない。多くの議員の希望としては、諏訪回りというふうにきめているわけですが、それが完全には決定していないのですから、ある意味では仮定になるのですけれども・七百万円の調査費をつけたからには、一応の期限が——この国会のうちに諏訪回り線が決定されるという前提に立って、いつごろまでに調査を終わる予定なのか。七百万を出す以上は、時期と調査の内容ぐらいのことはわかっているにきまっているはずなんです。その二つを聞きたい。
○尾之内政府委員 七百万円と申しましたのは、三十八年度の中央道の諏訪回りに回し得る金でございまして、それだけで終わるものではございません。引き続いて来年度も中央道につきましては二千万円予算要求しております。このうちで諏訪回りにどれだけいくかまだきまっておりませんが、それらをもって来年度はやるということです。おそらくこの二千万円とことしの七百万円使いましても、まだ調査は完了しないかと思います。
○原(茂)委員 調査の内容は……。
○尾之内政府委員 調査の内容は、まず航空写真をとりまして、それを図化いたしまして、その地図に基づきまして、いろいろ路線を入れます。それから必要な地域の地質調査、設計調査、それらの段階に逐次入っていきます。
○原(茂)委員 わかりました。新しい五カ年計画で、大臣は思い切って四兆一千億円という計画をおつくりになったわけですが、現在推定するところ、四兆一千億円の中で、この中央道が今国会で諏訪回りがきまった場合、中央道に振り向けるものは、五カ年の間に幾らあるだろうか。中央道に振り向けられる金がどれくらいあるか。総額は諏訪回りで二千七百四十九億円、これはもっとふえてくると思いますが、この中央道に対しては、四兆一千億のうち一体ぎりぎりどの程度回る金があるのですか。
○河野国務大臣 いま申し上げましたとおりに、法律がきまっていないわけであります。したがって、私としては、これにどのくらい回すということは全然考えておりません。そういうことで、これは法律がきまりますれば、たとえば縦貫道路その他、どれを先行するかということをきめます際にきめることであります。いまは考えておりません。
○原(茂)委員 大臣にはこまかい数字はおわかりにならないかもしれませんが、少なくとも、局長その他当局には、四兆一千億円という膨大な計画を五カ年としておつくりになる以上は、その中において、全国の、中央道あるいはその他も全部試算して、積み上げて、四兆一千億円ができたということなら、当然中央道に関しては、五カ年間に幾らこの中でぎりぎり回りそうなのかというくらいのことは、概略のことは——いま諏訪回りがきまらないから、幾らつけるかわからない、などという答弁では通らないと思う。これはもし大臣に数字がわからなければ、局長からお答えいただきたい。
○河野国務大臣 御承知のように、四兆一千億円の内訳は一応持っております。いま道路交通関係で、どのくらい、それから一般国道で幾ら、府県道で幾らというのは、すでに申し上げたとおりであります。そこで、交通関係の数字につきましては、一応一兆一千億ということに相なっております。この一兆一千億のうちで、おおむね八千数百億は、現に手をつけておるものを完遂する費用でございます。そこにあとの余分が約二千億前後あります。この二千億前後は今後何に充てるかということにつきましては、いろいろ予定線がございますうちで、今後の事情等によって、どれから急いでやるかということは、これからきめる所存であります。この金額では何もできぬじゃないか——私もそう思います。そこで、私は一応五兆という予定を持ったのでございますが、たびたび申し上げますように、いまの経済事情、財政事情からいたしまして、一応四兆一千億に五カ年計画を下げております。これは五カ年間このままの数字でいくということは考えていないのでございまして、いずれ来年、再来年のうちにもう一ぺん組みかえて、そうして新しい財源を得て、少なくとも五兆程度の五カ年計画にしなければいかぬ、これについては、全然大蔵当局とも打ち合わせをやってないわけではないのでありまして、適当な時期に、もう一ぺん相談し直そうということにしてありますから、最悪の場合がこの四兆一千億、財政事情等の好転によりまして、道路公債の発行その他新規財源が得られますれば、それだけその計画をふやしていくというつもりでおりますので、その際に、こういった新たにふえる財源を、こういうふうなものに振り当てていく、こういうつもりでございまして、いま申し上げているような次第であります。
○原(茂)委員 大体、私の知りたいと思うことがつかめたわけですけれども、要するに、この五カ年計画では、この中央道というものは、ほとんど私たちが期待するような工事の完成はむずかしいのではないかというように、一応受け取れるわけですが、大臣、いまおっしゃったように、来年度以降、新たにまたいまの五カ年計画を手直しをするのだというふうに受け取ってよろしゅうございますか。
○河野国務大臣 よろしゅうございます。
○原(茂)委員 そこで、次にお伺いしたいのは、いまの中央道の、こまかく言いますと、小牧−飯田、二つ目は飯田−伊那−諏訪、三つ目はいまの諏訪−富士吉田、こういうことになるのでしょうか。少なくとも、東京−富士吉田というものの完成だけは、四十三年度に完成の見込みだということを何かの資料で見ましたが、順序を追うていきますと、まず第一に、東京−富士吉田は四十三年度完成が間違いないかどうか。それから、仮定で申しわけないのですが、この国会で諏訪回りときまったとき、そして小牧−飯田、飯田−諏訪、諏訪−富士吉田と三つに分けたときに、これが進んでいく年度を、大体の予想でけっこうですから、お聞かせいただきたい。
○河野国務大臣 御承知のように、東京−富士吉田間は、四十二年度完成、その他の部分については一切きめておりません。
○原(茂)委員 東京−富士吉田は、四十二年度完成ですね。
○河野国務大臣 そうです。
○原(茂)委員 現在のところ、四十二年度完成の前提として、何か条件がありますか。条件なしで、もう確実に四十二年度完成と見てよろしいのですか。
○河野国務大臣 条件はございません。
○原(茂)委員 それでは、あとの二つに区切ったところは、ちょっといまのところは見当がつかない、こういう御答弁ですから、いずれまた時期が来まして、見当がつくというようなときに、お伺いをいたします。 こまかいことをお伺いするようですが、中央道の道路では、道幅は四車線ですか。どのくらいの幅になっておりますか。これをちょっとお伺いしたい。これが一つ。それから、いわゆる設計速度というものが一応あるわけですが、これも聞かせてもらいたい。勾配の一番きついところは、中央道全体でいって、何度くらいのところか。トンネルは幾つつくる予定かということ、まずこの四つを聞かせていただきたい。
○河野国務大臣 先ほどから申し上げておりまように、これから航空写真をとって、それを製図化していこうということでございまして、いまのお尋ねのように、トンネルを幾つつくるとか、何をどうするとかいうようなことは、まだ全然考えておりません。ただ何車線かということになりますれば、自動車の高速道路でございますから、一応四車線を常識にいたしております。大体、将来の日本のこの種の道路は、こうした常識をもって、すべてが設計されるということに、御了承いただいてけっこうだと思います。
○原(茂)委員 諏訪回り諏訪回りと、諏訪回りがきまらないからといって、何も言えないのですか。東京−富士吉田だけだって、何車線かわからないのに工事を進めておるわけはないでしょう。あるいは飯田−小牧にしたところで、もう古くから言っておるのですが、いまの当局に、何車線にしようとするのか、設計速度はどのくらいなのか、ということくらいがわからないで、諏訪回りがきまらないからきまらないからといって、何も答えないようなばかなことはないと思う。その点はわかっておるはずだと思う。
○河野国務大臣 先ほど申し上げましたように、東京−富士吉田については、四十二年度完遂いたします。条件はございません。これはもうすでに御説明申し上げておりますとおり、一切の準備はできております。だから、何車線で、どういう設計で、どこにインターチェンジをつけるということまで大体でき上がって、用地の買収に入っております。したがって、いま御説明申し上げるとか申し上げないとかいう段階ではございません。詳細にお入り用でしたら、図面でも何でもお見せいたします。いつでも御説明いたします。ただし、その他のことは、委員さんのほうで、どっちを通せ、こっちを通せというふうにおっしゃっているのであって、それを私のほうに、スピードがどうだ、何がどうだとおっしゃるのは、おっしゃるほうが無理ではありませんか。私のほうでは、調査費をとって、これから調査をしよう、空中写真をとろうというのですから。だから私はそう申し上げたのです。しかしこれは、この種の道路の常識でやるのでございますから、いずれも四車線で設計されることは常識でございましょう、こう申し上げたのでございまして、設計の速度はどうか、何がどうかとおっしゃっても、それは、そのもとがきまらないのに——何のためにやるということにつきましても、いま申し上げたとおり、財源もまだきまっておりませんというのでございますから、ほかにまだ忙しいものがあれば、そっちを先にやるでございましょうし、こっちを先にやるということになれば、こっちを先にやるでございましょう。それを、ここで責任ある答弁をせいといっても、私はおっしゃるほうが無理じゃないかと思うのです。
○丹羽委員長 原君にちょっと申し上げますが、いまの質問は簡単にしていただきまして、できるだけ早く産労の方面にお進みのほどを……。
○原(茂)委員 それはなぜですか。
○丹羽委員長 きょうは産労が基本でございますから、お願いいたします。
○原(茂)委員 理事会で、一応時間等もある程度了解を得て、質問をしてもよろしいというので、質問をしているわけですが……。
○丹羽委員長 できるだけ簡単に願います。
○原(茂)委員 私も簡潔に質問しますから、できるだけ簡潔にお答えをいただきたい。 ただ、いま大臣の御答弁を聞いていますと、こまかいことを知りたかったら、おまえたち、資料を幾らでも出すから、それで見ろ、そういうふうに受け取れるような言い方があったことは遺憾であると思うのですが、おそらくそういう意思じゃないだろうと思います。中央道に関しては、少なくともいまの諏訪回りに変更しないとしても、一応の設計が計画されていなければ、何千億という予算の推計だってできないわけです。それがすでにある以上、全体の幅はどのくらいになるだろうというようなことをわれわれが伺ったときに、もうわかっているはずだ、そんなもの知りたければ、資料を幾らでも出してやるから見ろ、もうきまったことじゃないか、というのでは不親切過ぎるので、あるいは当局として、局長なら局長が、常識上考えて、二千何百億という推定ができた以上は、計画があるのだ、その計画はこういう基本を置いて計画をしました、というような説明がいただけるかと思って質問をしているわけですから、もう一度……。
○河野国務大臣 先ほどから申し上げますとおり、富士吉田までの間でございましたならば、一切の設計どころではございません、もう用地の買収にまで入っておりますから、すべてございます。それはもう、四車線で、どこにインターチェンジをつけるということまで設計ができ上がっておりますから、それがお入り用でしたら、図面について事務当局から御説明を申し上げます。図面でございますから、もしどこへ出てきて説明せいということであれば、どこへでも出して説明させます。これはこまかなことだから、それでいいのじゃないか、そう思って私は申し上げたのです。その他のほうは、御承知のとおり、赤石回りといいますか、既定のものでございましたならば、その設計の途中において、トンネルが七キロにも及ぶ、これでは長過ぎて困難だ、これではだめだ、無理だということになったのでありますから、そこまでの調査、検討はむろんできております。この種のものは全部四車線で計画しておりますから、これを別に他のものに変えるという意思はございません。それを六車線にする場合には、ここは特別に六車線にいたしますということはありますけれども、大体全部一応四車線でいっておりますから、設計はみな四車線にいたしております。したがってこちらについても、特別の事情のない限りは、四車線でやるものと私は想像いたします。しかし何ぶんにも財源もまだきまっておらぬことでございますし、それを何年度からやるということもまだきまっていないものでございますから、いままだ具体的な設計については、ございません、こう私は申し上げたのでございます。私は、答弁が長過ぎるというお小言は受けても、この委員会では、私が不親切な答弁をするとか、いいかげんなことを言っておると言われる覚えはありません。できるだけ知っておることはみな申し上げて、わからぬことは事務当局から説明するということでございまして、どこまでも御理解ある御協力をいただいておるというつもりで、私はここに立っております。決してわかっていることもいいかげんにごまかして答弁するということは毛頭ございません。御了承願います。
○原(茂)委員 大臣のお気持ちよくわかるし、われわれだってできるだけ協力して、早く道路行政の推進をはかりたいという気持ちに変わりはございません。あとで記録をごらんいただくとわかると思いますが、いまお答えになったようなことを最初に答えておれば、何でもなかったのです。そんなことわかっているじゃないかと言わんばかりに答えたのですよ。 それから次にお伺いしたいのは、これも設計がまだ決定しないからというので、いろいろ問題があると思いますが、現在進行中に用地買収の問題が多少起きているんではないかと思うのです。これは富士吉田までの間でも、その問題はあるかと思いますが、いわゆる土地の売却代金に対する減税の措置なんです。これはおわかりならないかもしれないが、七百万円まではたしか無税か何かにしていくんではないかと思いますが、いま税法をいろいろいじっております。少なくとも今年度進行途上におきまして、土地を売った人間の減税の優遇措置というものは変わらない状態であるか、おわかりでなければ、わからないと答えていただければいいのです。
○尾之内政府委員 中央道、並びに一般国道でもそうでございますけれども、その買収価格につきましての特別の減税措置を、道路の側からは考えておりません。
○原(茂)委員 それから、特別沿道区域の指定というものも何かいま行なっておりますか、東京−富士吉田間で。
○尾之内政府委員 まだ行なっておりません。
○原(茂)委員 それでは、これもまだ設計をしていないかもしれませんが、中央道にやがて——全体の構想をちっとも答弁をしていただかないが、どうも二千何百億という推定ができた以上、それに対するある程度の設計なり計画があるはずです。その富士吉田までというところで一応区切って聞きましょう。そこまでは答弁がいかないらしいので、そこで区切って聞きましょう。インターチェンジとかサービスエリアというものは、富士吉田までの間にできますか。
○尾之内政府委員 もちろんつくることで、建設大臣からそういうものをどこにつくるということははっきり書いて、日本道路公団に施行命令を出しております。
○原(茂)委員 そうすると、中央道の諏訪回りが決定いたしますと、そのときに中央道全体のそういう個所が一体何カ所というような質問をしても答えることはできますか。いまはできない、そのときならできる、こう理解してよろしゅうございますか。
○河野国務大臣 決してそれを秘密にしろとか隠そうというような量見は、私は毛頭持っていないのです。そういうことの段階まで進んでありませんので、お答えできませんと申しておるのでございまして、いまの富士吉田までの間はもうすっかりでき上がっておりますから、全部、御質問がございますれば、またそういうことについて必要がございますれば、いつでも御説明申し上げます。その先のほうは、まだ設計に入っていない、こういうことで御了承願ってけっこうでございます。事実していないのです。まだこれをいつやるか、どうしてやるかというような段階までに入っておりませんので、私どものほうとしては、私自身から、まだ、諏訪回りの線を研究せい、設計せいというようなことを命令をいたしていないのでございます。したがって、まだそういうふうなものがあるわけがないのでございます。
○原(茂)委員 よくわかりますけれども、諏訪回り線をまだ研究せいと言っていないのに、調査費をつけるというのは、これは結局研究しているのと同じことです、ことばじりをとらえるようですが。それからもう一つは、少なくとも二千何百億というような、一応その費用の概算ができる以上は、諏訪回りを動かして、現状の赤石を抜いていこうとするとか、中央道の計画がわかっていないというということは私はないと思うのですが、いまこまかいことを聞こうとは思いません。
○河野国務大臣 事務当局から詳細説明させます。
○尾之内政府委員 赤石を通ります中央道の線につきましては、前から調査いたしておりますから、どこの道を通り、何車線でトンネルが幾つ、橋をどこにかけなければならぬとすべてできております。これについての積算がございます。ただ時点が古うございますから、その金額については現段階で幾らということになりますと、修正を要します。 諏訪回りにつきましては、先ほど申し上げましたように七百万円でことしから調査するということで調査に入っております。これは最初にやりますことは、まず何と申しましても図面をつくる、図面をつくってから、そこにどういう路線を計画したらいいという詳細な設計を立てるわけです。そういうものが立ちまして、作業をもしやるという段になりますと、先ほど大臣のお話がございましたように、詳細にそういうことをきめて、施行命令という形で出るわけです。まだいまの段階では、図面をつくるという段階にようやく入ったということでございます。
○原(茂)委員 きょうのところ、その程度の答弁をいただく以外にないと思うのです。実はもう少し具体的にこまかい問題をお聞きする予定でございましたが、諏訪回りが決定し、全体の設計ができたときに、もう少し現実に即した質問をしてみたいと思います。 二つ目に、産労住宅の質問をしてみたいと思います。いまこの産労住宅の法律を見ますと、「産業労働者」という用語が出てくるのですが、産業労働者というものの規定は、一体どういう範囲のものでございますか。
○前田(光)政府委員 産業労働者と申しますのは、産業労働者住宅資金融通法の規定がございまして、その第二条に書いてございますが、事業者と申しますのは、「生産、販売、運送その他の事業を営み、常時五人以上の従業員を使用する者」でございまして、それに使用されている者というものを規定してございます。
○原(茂)委員 「生産、販売、運送その他」という、「その他」に何がありますか。
○前田(光)政府委員 各種の経済行為、商業・金融その他が入ると思います。
○原(茂)委員 それでは時間が足りませんので、そんな質問はやめますが、そこで大臣にお伺いしたいのです。たとえば学校の教員なんですが、特に、いまの内閣の問題にしております人つくり、それに一番大事な教員が住宅難に見舞われて、とんでもないところに間借りをして、非常に困難をしておる。この教員なんか、産労住宅と関連をつけさせることはむずかしいのですか。
○河野国務大臣 入ることになっておるそうです。
○原(茂)委員 入りますということで非常に安心したのですが、そうしますと、貸し付けを受ける者の範囲というものの中に、教員というのはちょっと浮かんでこないわけです。この点、ただ入ると言ってもちょっと……。この点事務当局からひとつ……。
○前田(光)政府委員 従来から、この法律をつくりますときに、そういうふうな運用をするということになっておりまして、事業者という解釈の中には、単にいわゆる会社ではなくて、その他の各種の法人も入れまして、学校の先生なども、その学校法人というものが、この法律によって、産労住宅の融資を受けるという運用を数年間やっております。
○原(茂)委員 そうすると、学校法人で、この融資を受けて、先生の住む産労住宅としてつくった経験がありますか。
○前田(光)政府委員 学校法人で、この資金によって住宅をつくった例はございます。
○原(茂)委員 まあ一つでいいですが、なるべく大きいやつを、どこでどんな例がありましたか、学校法人がいわゆる主体になって、住宅を建設して先生だけに貸しているというのは。
○前田(光)政府委員 特定の名前をいま覚えておりません。すぐ調べまして、申し上げます。
○原(茂)委員 じゃ、すぐ調べていただきたいと思います。 それから、これは大臣の所見をお伺いしたいのですが、どうしてもこの種の融資をしようとするときに、業者というものを主体に考えていく。実際に住もうとする産業労働者自身に融資をしないわけですね、この法律自身は。これを何とか、本質からいいますと、労働者自身に融資をする道をこの法案の趣旨の中でつくっていただく必要があるのじゃないかというふうに考えるわけです。一つの心配は、これはまあ大臣とはちょっと立場が違いますが、ほんとうの公平な意味からいいまして、産労住宅を会社なら会社がつくって、そこに労働者を入れます。入っているうちに、これが労働組合運動のいろいろなやりとりから、どうもここを出されちゃ都合が悪いというような感じから、労働組合運動に対するある種の制肘の加わることもあるのですね。これは弾圧とかなんとかいう問題じゃございませんが、事実そういうことがある。また違った逆の面もある。ですから、本質的に、私は、業者だけにこの融資が行なわれるのではなくて、労働者自身、個人または組合の名によるか、何らかの複数以上の集団に貸し付けるというような、そういうことも、こういう精神を生かすのなら、思い切って、両方に公平に生かしていただくことができないだろうか、こういうことであります。
○河野国務大臣 御承知のとおり、個人の場合には、住宅金融公庫から別途貸し付けの道が開かれておるわけでございます。このほうは、三分の二にいたしまして、その残りの三分の一は会社の負担で、会社が住宅を建てて、そこへ労働者を入れるという場合の融資ということになっております。
○原(茂)委員 事業の経営の主体の個人も、住宅金融公庫からやはり借りられる道があるんですよ。個人としては、その条件だけは同じなんです。しかしこの産労住宅という法律ができて、その融資の道ができたらとたんに、自分だって個人で借りられるのに、その上になおかつ、その事業を経営している側だけがこの種の融資を受けられるということになるわけですね。働くものは一つ足らないわけです。経営者だって同じですよ。個人では金融公庫から借りられるんですよ。労働者だって個人で借りられますよ。そのほかに、集団またはほんとうの産業労働者という立場で、特にこの種の配慮をした精神からいって、働くもの自体に貸し付けを行なうということができたら一番いいんじゃないか、そう思うわけです。この点どうですか。
○河野国務大臣 事業主が金を借りて自分の家をつくるということならば、いまのお話のようになるのでありますけれども、そうじゃなくて、五人以上を使って、産業労働者五人以上の働くもののために金を借りて、つまり、その四分の一は事業主が負担をして、四分の三を借りて、そして家を建てて、そこへ働く人を入れるという制度がこの制度であります。その四分の一の負担を自分が持たない人は、ここへ入る。自分が四分の一を持っている人は、自分で借りて、そして自分の金を四分の一出して、家を建てる、こういうことになります。そのためにこの道を開いておる、こういうふうに私は考えております。
○原(茂)委員 この法案の趣旨は、実は、よくのみ込んでいます。ですから、いまおっしゃることはよくわかるのです。わかるのですが、この経営者、事業体が、五人以上を使っている、その労働者のために住宅をつくってやるという考え方、いまそういう説明があったのですが、それも一部ありますが、実は、そうして労働者を散りにくいようにしながら、より経営の利益を追求する手段としても、この住宅が、事業者とすれば、非常に必要なわけです。これは何も、ただ、働いている者を住まわせてやるんだというところだけに全部あるわけじゃないわけです。やはり当然、事業の経営というものを考えたときに必要なわけです。そういう点からいいまして、働く者自体に貸し付ける、そういう道が、同じ条件でいいのですが、講じられていいのじゃないかというのが私の趣旨なんですが、大臣は、少なくとも非常にお力のある大臣ですから、大臣の就任中に、この種のいわゆるいま言った精神が平等に、つまり、事業者にもいきますが、労働者自身が自分たちで、集団なら集団で建設したいと考えたときには、借りられるという道をやはり講じておいていただく。ほかの人ではだめですが、あなたならおできになるんじゃないかと思うということで、そういう趣旨で、いまお聞きしているわけです。いますぐにどうこうということじゃありません。
○河野国務大臣 七割五分借りることは、個人でもできるから同じゃないでしょうか。それを個人でなしに、働く人が組合をつくって、その組合で借りられるようにせい、こういうことなんですか。個人が借りられるのですから、個人がお借りになったら、それでいいと思います。
○原(茂)委員 この法律で個人で借りる……。
○河野国務大臣 いや、これによらなくて、ほかに個人で七割五分借りられる道が開かれておる。だから、そのほうの金をお使いになったらどうかと思うのです。
○原(茂)委員 いま産労住宅の融資法の問題なんですがね。この融資法によって、労働者個人が金を借りてやればいいじゃないか、こういう意味ですか。大臣のおっしゃったのは、そういう意味ですか。——それじゃ局長も同じ意味ですね。同じ趣旨ですね。
○前田(光)政府委員 住宅金融公庫におきましては、個人に五分五厘で建築費の七割五分の資金を貸しております。産業労働者の方々も、これを十分活用していただいております。そのほかに、同じく住宅金融公庫で、事業者の資金と国の公庫資金と両方で家をつくって、安い社宅をつくったほうが産業労働者のために便利だろう、こういう考えから、産業労働者住宅資金融通法という特別の法律で貸し付けをしておりまして、今回は、その貸し付け割合を、特に、中小企業の方々のために建てやすくするために、いま大臣からお話がありましたように、従来の六割を七割五分に引き上げたというのが、この改正の趣旨でございます。
○原(茂)委員 またくどいなんてやじが出るかもしれませんが、私の言っているのは、いまおっしゃった趣旨はよくわかっているのですよ。この法律の対象になるのは事業者なんですよ。それを労働者自身が借りられないのか、労働組合ならどうかということなんですよ。そういうことならば、大臣なら考えてくれるのじゃないかと思うので、いますぐできないだろうが、将来何らかの機会に、そういうことをやるべきじゃないかということについて、いま御意見をお伺いしているわけです。
○河野国務大臣 労働組合というのじゃぐあいが悪うございますけれども、住宅組合をおつくりになれば、むろんけっこうだと思うのです。
○原(茂)委員 非常に明快で、いまの大臣の御答弁にのっとって、今後特にお考えをいただく。これは私どもにとって非常にありがたいわけです。 次にお伺いしたいのは、同じ経営にしても、この五人以上という規定がありますと、事業をやっているのですが、そこにどうしても救われない者が出てくるわけです。同じ事業者でも、二人か三人の人を使っている者もある。五人以上というと、非常に少なくていいようですが、実は五人以下を使っているところのほうが事業場の数としては多いのです。こういう者がいままでのこの法律では救われないのです。そこで、それが何人か集まって、たとえば、零細な企業が一緒になる、法律による事業協同組合がございますけれども、事業協同組合もこの対象になり得るかどうか。 もう一つは、同じ経営をしているのですが、五人以下の個人の場合、株式会社にはしていない個人で、二人、三人使っている者が、事業協同組合は構成していないんだが、三軒なり四軒なり一緒になれば、この対象になり得るかどうか。この二つを明快にひとつ。
○前田(光)政府委員 法律で五人以上と規定しておりますし、五人以下の場合には、この法律にいう事業者として、その従業員のために資金を出して家を建設することは困難であろう、むしろそういう場合には、各個人が住宅金融公庫を個別に御利用なさるほうがよかろう、こういう観点から、五人以下の者は、一応事業者の事業の中に入っておりません。 それから、事業者が共同いたしまして住宅をおつくりになることは、現在の運用によりましてもできるようにしておりますし、今回の改正によりまして、事業者が一定の住宅をつくる会社その他の法人から必要な住宅を買う場合にも、融資ができるようにいたしましたので、そういう場合の便宜をはかるように、改善を加えたわけでございます。
○原(茂)委員 これは大臣にお答え願いたいのですが、いまおっしゃっていることもよく知っているのです、これは改正案を読めばすぐわかるのですから。わかった上で、こうできませんかと聞いているわけです。要するに、この法律どおりですと、五人以上という規定がありますから、五人以下の者は、住宅金融公庫からかってに借りてやれ、こういっているわけです。事業体の中には、この法律の恩恵が受けられない数のほうが多いんだ。五人以上といいますと、非常に数が制約されまして——現在ほんとうに住宅がありさえすれば、人も来てもらえるし、事業も運営できるが、何しろ求人難で、人が来ないといって一番困っているのは、四人とか三人の人たちです。そういう人たちが、事業協同組合という法的な資格は持っていないけれども、三軒、四軒共同したら、一体この対象にしてもらえるだろうか、そういう運用をしていただきたいというのが、いま大臣にお伺いしていることの一つです。さっきのように、明快にすぽっと言っていただきたい。 もう一つは事業協同組合が対象になってよろしいか。この二つです。第一の問題は大臣でなければいけない。
○河野国務大臣 お話はよくわかりますけれども、逆にまたこれを悪用する場合も非常に多いのです。そのための非難もまた間々聞かされるのです。事業主が、自分の子供や親戚ばかり入れて、名前はそういうふうなことでいって、会社の金でやるけれども、実際は少しも従業員を入れてないじゃないか、というようなことの非難も聞かされるわけでございます。したがって融通にも限度がございまして、あまり融通の範囲を広げますと、実際、余るほど金があるならけっこうでございますけれども、なかなか金が十分でございませんために、五人にきめて、実際そこに働く人を入れるだけでもなかなか困難だ。そうかと思いますと、従来はなかなか小さな人はあまり借りる人が少のうございまして、そうしてこの二割五分を自分が立てかえて従業員のために家作をつくってやろうというような人が少のうございまして、間々大きな会社だけがこれを使うということになりがちな場合もございます。そういうことになりますから、お話の点はわからぬことはございませんけれども、一応この程度に、私は、従来の法律が扱われておるものと思うのでございます。 いずれにしましても、日本の住宅問題は、もう一ぺん抜本的に考え直さなければいかぬ時期にきているのじゃないか。各方面から、あらゆる角度から、実は御議論がございます。今日の段階になりますと、たとえば三畳なり四畳半なりで、入るところが、一応無理していけば、計数の上からは出てくるといいましても、あまりにそれは画一的であって、温情がなさ過ぎるというような問題もございましょうし、社会問題が起こり得るようなことが言われる段階になってきております。したがって、住宅問題とほんとうに取り組みます意味におきましては、どうしても角度を変えて、ただ数と数を合うということ以外のものがなければいけない、こう思うのです。そこで、私はできることならば、この次の機会には思い切って住宅問題と取り組んでみたい。その際には、いま中小商工業者もしくは農村向けに融資いたしておりますように、ほんとうに住宅に困る人のために思い切った長期、思い切った低利の融資をして、そして住宅問題を自分の責任において片をつけるということをする必要があるだろう。政府の施策としては、長期、低利ということで思い切って融資する、それから先は個人の企画によってやっていただくということにまでいかなければ、ほんとうに解決はしないのじゃないかと思いますので、そういう機会がありますれば、ひとつ明年度はその問題に真剣に取り組んでいきたい、私はこう考えておりまして、これまで私は、住宅問題に、なまけておると申してははなはだ相済みませんけれども、実は十分力を入れておりませんで、ほかのほうに順番を追っておりました。この次は住宅問題と真剣に取り組んでみたい、こう考えておりますので、いまの点も、むろん御趣旨はわからぬことはございませんけれども、申し上げましたように、それが今度、逆のほうからいろんなめんどうな問題が起こってくるということもございますので、この辺のところに落ちついたということでございます。御了承をいただきたいと思います。
○原(茂)委員 逆用される悪い面もある、そういう心配もおありでしょうが、抜本的な中小企業対策をやろうとする現内閣の政策からいっても、思い切って手をつけなければならない層なんですね。ここのところをもう少し次年度からやっていただくように大きく期待をしたいのですが抜本的に考えていただきたいと思います。 次に四つ目には、この対象になるのは、建物だけになっておりますね。やはり五人以上の事業者がこういうものを利用しようと考えるときに、まず最初に、資金繰りからいって、土地だけ手に入れる、一年ないし二年後になったら住宅建設に入りたい。いまのところは住宅建設までいかぬけれども、土地だけ入手しておきたいというときに、その土地だけの入手をしようとする対象になり得るのか。その点どうですか。
○前田(光)政府委員 住宅をつくる場合に、土地の購入を必要とする場合には、土地の購入資金もあわせて貸すようにいたしております。切り離して土地だけを入手するという場合には、あとの住宅建設との関係につきましてまだいろいろ問題があると存じまして、分離しての貸し付けは考えておりません。
○原(茂)委員 さっきの大臣の御答弁のように、次年度この点も考えないと、実際には仏つくって魂入れずで、いまは土地を安いうちに確保しておいて、金繰りからいっても住宅を建てることはできない。それを建てなければだめだということでやるから、これがほんとうには生きてこない。この点は考慮していただきたい。これは次年度に期待する以外にないかもわかりませんが……。 その次に、同じ融資をするのでも、既存の、人が一年なり半年住んだ家を安く売りたいというときに、それを買うことは許されていないようですね。ところが現実の問題としてはこのほうが、特に五人以上なんというちゃちな事業場には一番ほしいところなんです。いま値上がりしている建築費を払っ建てたが、いろいろな事情で要らなくなる家があるから、これをいま手に入れたい、非常に安い、新築じゃないが、かっこうだというものがあるんです。そういうものに対して、これを対象にしてないじゃないか。それを対象にする、これも適用してよろしい、という解釈がどっかでできるなら、ぜひそうしたいと思うのですが、その点どうでしょう。
○河野国務大臣 御承知のように、住宅を早くたくさん建てたいということが一つのねらいになっておりますので、お話しの点よくわかりますけれども、実は先ほど申し上げますように、いまは何としても早く住宅を数多く建てる、建てる奨励をしているということにねらいを置いておりますので、こういう規定になっておりますが、確かにお話しのような点も当然考えなければならぬ問題だと思いますけれども、この法律改正の趣旨は、金額をよけい貸してあげても、融資の金額が増しても、早く家を建てさせるというところにねらいがあるのでありますから、こういうことになったのだと思います。
○原(茂)委員 これも、次年度にぜひ改めてもらうように期待するよりしようがないですね。 あと、当局に二つお聞きしたいのですが、第四条の中に「住宅不足が甚しい場合」と書いてあるんですが、こんなことを特にうたう必要がありますか。いま住宅不足ははなはだしいですよ。ある地域によってははなはだしくないという認定でもなさるのか、あるいはどこの地域ははなはだしく住宅不足だというふうな何か基準でも置いているのか。その「住宅不足が甚しい場合」というのは必要としないだろう、こんなものは入れるべきじゃないと思うのが一つと、それから、第七条第二項の「住宅の建設に附随して新たに土地の取得を必要とする場合」、これはどういう場合のことをいうのですか。この二つをお聞きしたい。
○前田(光)政府委員 第四条の「住宅不足が甚しい場合」という規定は、その事業者が使用しておる従業員の人の住宅がはなはだ不足している場合、ある会社によっては、あるいは従業員の住宅事情が安定しておる場合もあるかもしれません。そういう場合は貸さないという趣旨でございます。 それから、第七条第二項の「附随して新たに土地の取得を必要とする場合」は、この表現は、先ほど申しましたように、土地だけを取りあえず買うという場合には貸し出しをしないで、建物を、土地と一緒に、つくるという場合は、「建設に附随して新たに土地の取得を必要とする」というふうに解しまして、土地の取得費については、住宅の建設費と合わせて貸していくという趣旨でございます。
○原(茂)委員 いまの第七条二項の「住宅の建設に附随して新たに土地の取得を必要とする」という趣旨は、もうすでに土地と建物、これだけは計画ができて、この対象になって進行しているのだ。そこに増築か何かの都合で、土地が新たに必要なときには、その土地に、という理解ができるんです。そういう理解ができるのです。だから、土地だけということも、地続きで増築のためならいいんだという解釈にとろうと思えばとれるんですよ。それは少しぼくが牽強付会なのかどうか知りませんが、こういう点も、もう少し明快にする必要がありますね。 それから「住宅不足が甚しい場合」ということですが、それなら「場合」でなくてその事業体ですよ。住宅不足がはなはだしくないのに、無理に金を借りて家を建てる者はないんで、これを「住宅不足が甚しい場合」というなら、どこかに事業者とかいわゆる対象になる主体の名称を入れなければ、そういう解釈は非常に無理ですよ。
○前田(光)政府委員 第四条には、その頭のところに、「一事業者に使用されている産業労働者の住宅不足が甚しい場合」と書いてございますので、ただいま御指摘の趣旨に解釈できると考えております。
○原(茂)委員 「一事業者に」というのは削除したのじゃないですか、今度の改正案で削除したのじゃないですか。
○前田(光)政府委員 この、ただいま申し上げました趣旨は、今回の改正によりまして削除しましたが、その趣旨は変わっておりません。ただこれを変えましたのは、今度新たに貸し付け方法を変えまして、さらに先ほど先生御指摘がありましたように、事業者が集まって自分で家を建てるよりも、他の適当な会社その他の法人にまずあらかじめ住宅をつくらして、それを買わせるという趣旨の制度のほうがよかろう、こう思いまして、この規定を入れた関係上、このことばと文言の上で若干矛盾がありますので、取りましたので、その趣旨におきましては、この際それを変えるという含みはありません。
○原(茂)委員 変える気がないと突っ放されればそれまでだけれども、ちょっとおかしいですね。「一事業者に」という文字を削除しているのでしょう、だからおかしいですよ。こういう点もひとつ、新しく時期があったら、検討する必要があるだろうと思います。これはわが党の理事の各位にも検討してもらって、ひとつ修正の必要があるなら修正すべきだ、こんなあいまいなことは……。 それから木造にしろ鉄筋にしろ、従業員の数が多い場合に、大きさに制限はないのか、無制限か。この住宅全体の、あるいは土地造成全体の、総額の制限というものはないと思ってよろしいか。
○前田(光)政府委員 現在の住宅金融公庫は、貸し付けをする場合に、標準建築費及び標準価額をつくりまして、その範囲内で貸しておりますので、おのずからそれが全体の総額の制限になります。
○原(茂)委員 標準建設費と標準価額というのは、土地と建物に対する標準をきめているのですか、この総額の基準ですか。標準価額というのは、坪当たりの単価でしょう。建設費坪当たり幾らという標準でしょう。一坪幾らという地価の標準でしょう。だから、全体の建物の大きさを間接的に制限するような、金額的な、あるいは逆に大きさそのものでいく、何か制限があるのか、無制限か。
○前田(光)政府委員 建物につきましては、むしろ最低限と申しますか、建設基準をつくりまして、要項で居住環境のよい住宅を建てさせるようにいたしております。
○原(茂)委員 無制限かどうか。
○前田(光)政府委員 大きさにつきましては、おのずから建築及び土地、経済性、耐震性という点から考えまして、各事業者の従来の実績によりました場合に、共同住宅の場合には、あるいは十二戸あるいは三十戸という程度のモデル的な住宅におさまっております。
○原(茂)委員 これは大臣にもお考えを聞いておきたい、改めてもらいたいのですが、私はこういうところにも制限をつけるべきだと思う。ややともしますると、これがだんだん大企業偏重になるのです。いま自民党も、政府も、中小企業にいわゆる革命的な政策を推進しようとしているときに、私はこういうところに制限をつけて、もっとこまかく、中小企業が主体的にこれを利用できるような方法というものを、ここらでいわゆる制限をつけておく必要がある。こういうところに制限がないから、大企業ばかりにこれが利用されていって、中小企業はなかなか利用できないといううらみも出てくるのです。行政としてそうなりやすい。現にそういう事例もあります。したがってこういういころに思い切って制限措置をして、中小企業の保護という精神がこういうところに出てこなければだめだというふうに考えるのですが、これは大臣どうでしょう、地価にしても、建設費にしても、同じです。
○河野国務大臣 御指摘のような点が従来ございました。そこで、私建設大臣になりましてから、行政指導によりまして、今年一万五千戸分のうち九千戸は中小企業に融資しなさい、その他の分については、この程度の資本金の会社に貸しなさい、大資本の会社に融資してはいかぬ、ということを行政指導をしております。
○原(茂)委員 いまおしゃったのは、この法案の適用における行政指導ですか。住宅全般じゃないですか。
○河野国務大臣 住宅に金融をいたします場合に、全体について、そういう指導をしております。
○原(茂)委員 いま大臣のおっしゃることも非常に大事だし、その趣旨はよくわかりますし、けっこうだと思うのですが、この法案に関しても、どこかにこの種の制限が間接的にうたわれている必要があるだろう、ということを私は申し上げているわけなんです。大臣のおっしゃっていること、やっておられることはよくわかります。非常にいいことだと思います。
○河野国務大臣 ただ、経済情勢等におきまして、小さい人は、たとえそれが二割五分でも、立てかえて建てようという意欲が非常に少ない場合が多いのです。これを借りて建てようという人が非常に少ない場合があります。したがっていま申し上げますように、まず行政指導によって、一応小さい人から、なければ順に上に回すということでいったほうがいいのではないかと私は思うのでありまして、初めからこの程度の人ということを書きますと、利用されずに終わってしまうことになる危険が非常に多うございます。そういう情勢を見ながら、行政指導によってやったほうがいいのではないか、こう思います。
○原(茂)委員 見解の相違ですが、私は、これはわが党の理事先生にもお考えをいただきたいのですが、何とかここに少しく制限の措置が必要だろうと思います。行政指導でやるやるといいましても、小さいところはなかなか借りないのだと言いますが、借り手がないのじゃない。いま言った土地が対象にならないというようなところから、まだまだ借りにくいのですよ。土地と建物と一ぺんにやれといっても、なかなか資金繰りができないからで、実際には、中小企業に借り手は一ぱいいるのです。したがって、もうちょっと親切に考えてやる必要があるのではないかと思う。これは社会党、自民党の区別なしに、もう少し考えていいのじゃないかという気がいたします。この点は、またあとで理事諸君にもお願いをしておきたいと思うわけです。 それから、標準建設費というものを先ほど言われたのですが、これは一体幾らにしていますか。現行の建設費あるいは地価の標準というものと、いつきめた値段か、この二つを……。
○前田(光)政府委員 住宅金融公庫におきましては、予算の際に一定のワクをきめまして、目下、三十九年度の実際貸し出しの各地区ごとの建設費を積算いたしております。予算できまりました平均を申し上げますと、まず木造住宅では主体工事費が来年度は四万八千九百円、前年度の二〇%増にいたしております。それから中層の耐火構造住宅、鉄筋のアパートにつきましては七万一千円、これは前年度の七・七%増にいたしております。用地費につきましては、同じように構造別で違いますが、共同住宅で申し上げますと、坪当たり全国平均で七千八百円、前年度の一五・六%増でございます。
○原(茂)委員 三十九年度の予算をつくるときにそういう標準価格をきめたということですが、実際には、現在四万八千円で、木造の場合、寮と名のつくものをつくるのに一体どんなうちができるとお考えになりますか。現実には、これでは、働く者がまあこれならという安心感を持つ家というのはできないのですよ。なぜかというと、寮という名がつきますと、厚生施設その他施設の場所、建物に思い切って金がかかるのです。もう一つは、地価の説明はいまなかったのですが、地価に関する限りはもっとはなはだしいのです。全然話にならないのですよ。いま数字の説明をされたら皆さんにもわかると思うのですが、そんなもので標準価格を設定されて、実際に土地が買えるところがどのくらいあるか。非常に山奥とか、不便なところに行かなければないのですよ。建築費だって、私に言わせると、二割五分ではまだ低過ぎる。そう大したことはないが、このほうはまだいい。土地は話にならないですよ。説明するまでもなく、これではだめなんです。したがって、こういうものも、もう少し魂を入れる意味から申しますと、現在のようにきちりきちょうめんにきめないで、こういうところにこそ、もうちょっと幅を持たせて決定しておかないとまずいのじゃないか。どうでしょう、大臣、ここら辺はもうちょっと……。借りようとしても、はんぱになるのです。実際には、自分の金を相当つぎ込まなければいけない。今度は七割、七割五分に上げてくれました。三割、二割五分自分が持てばいいというのだけれども、その持ち分が四割から六割にならないと、現実にはできない。土地、建物を合わせると、ほんとうにその点で利用できないということです。ですから、標準価格の幅というものは、もうちょっと、それこそ行政指導の範疇に入れて、何とか考慮の余地はないだろうかということです。これは大臣から承りたい。
○河野国務大臣 お話のとおり、実際は相当に事業主が負担をしなければ、実現はむずかしいということもわからぬことはございません。しかし従来あまり低うございましたので、いま申しますように、二割五分一ぺんに上げるというのは相当に大幅に上げたのでございまして、急に追いつくというのもなかなかむずかしいのでございまして、順次実情に合うように持っていくということよりしかたはないだろうと思います。そういう意味において、また実際借りて御利用になる人に、今回は、いままでの六割を七割五分に貸し付けのほうも実は上げ、単価の上においても二割何分全国平均で上げておるということでございますので、従来に比べれば相当に便宜をおはかりしたつもりでございます。むろんこれは、これで十分だ、これでできぬはずはないというような気持ちは毛頭持っておりません。まあ、いま申し上げたのは全国平均で申し上げたのでありますが、実際貸し付けする場合、中央、地方がございますから、そういう場合には、実情をなるべくしんしゃくして、現実の案等につきましては、考慮するようにいたしたい、こう思います。
○原(茂)委員 けっこうです。 産労住宅に対する質問をこれで終わります。あと、新産都市と道路の関係でございましたが、約束の時間がちょうど参りましたので、ほかの委員に迷惑をかけますから、後日に譲ります。経企庁か何か、来られて非常にお気の毒でしたが、きょうは時間の都合でやめたいと思います。
○丹羽委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 ただいまの質疑応答によりまして、相当明らかになった面があるのですが、実は、もし実行不可能になりましたら、せっかくの当委員会における答弁がそごを来たす気がしますので、少し確かめておきたい点があるわけであります。 そこで、局長に伺いますが、住宅組合をつくりまして、この資金の融資を受けようとする者は、これは産業住宅資金融資法のどれに該当してこれを実行しますか。
○前田(光)政府委員 住宅組合は、各個人が組合をつくりますので、住宅金融公庫法の本法の中に入っております。これによって御利用を願うことになるわけであります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、これは組合としては、事業者にもあらず、法人にもあらず、こういうふうに理解していいですね。
○前田(光)政府委員 住宅金融公庫法の十七条の一項二号に、住宅金融公庫の貸し付けの対象といたしまして、住宅組合というものをあげておりますので、この住宅組合によって、すでに貸した実績もございますし、組合をつくりたい方々は、公庫の資金を御利用願えれば幸いでございます。
○吉田(賢)委員 次は、学校法人の場合ですが、学校法人はどの法律によってこれは運用するのですか。
○前田(光)政府委員 学校法人は、先ほど申し上げましたように、この法律で事業者ということばの解釈に入りますので、この事業者ということで貸しております。 それから、この際お答えいたしますが、先ほど御質問にございました学校法人につきましての例を申し上げます。一つは、手元に入りましたのでは、三十四年度に、東京女子大学の教員住宅といたしまして五戸貸しております。それから、三十八年度に、岡山県の加藤学園でございますが、そこに九戸貸しております。とりあえず、これだけ入っております。
○吉田(賢)委員 学校法人が事業者として、この法律によって融資を受けておるといたしますと、中小企業者の協同組合法に基づく協同組合も、事業者としてこの融資を受ける、こういうことになるのでしょうか。その点いかがですか。
○前田(光)政府委員 その組合に勤務する従業員の住宅の場合には入ります。
○吉田(賢)委員 その組合に加盟する各中小企業者の、その労働者のための住宅建設資金ならいかがですか。
○前田(光)政府委員 それは、その従業員をその組合が雇用している、使用しているという関係に入りませんので、その直接使用されている事業主を対象にして、貸し付けをすることになります。
○吉田(賢)委員 現実の需給及び必要度から申しましたならば、また計画を推進する上からいたしましたならば、むしろ個々の事業者が事業者として借りるよりも、事業者の集団である協同組合が、法人でありますし、またその協同組合の使命、力等にかんがみましても、何かと便利だと思うのです。その事業者の法人が、協同組同の法人が、協同組合傘下の各事業者のその労働者のために、一括して計画を立てて、この法の融資を受けるというほうが現実に適切であるし、計画性があるし、非常にいいと思うのですが、それはどうでしょう。
○前田(光)政府委員 この法律は、先ほどから申し上げましたように、事業者の持っておる資金と住宅金融公庫の資金とによりまして、その事業者が使用しておる従業員のための住宅をつくることを目的としております。その関係で、ただいま先生の御指摘のような、協同してつくる場合も考えられますので、現行法におきましても、事業者のほかに、「事業者が、その事業に使用する産業労働者のために住宅を建設して貸し付けさせる目的で出資又は融資する会社その他の法人」という、住宅を貸すために特につくった法人につきましては、貸し付けをいたしまして、こういう場合の便宜に資するようにいたしております。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、ただいまの解釈によりますと、産業労働者住宅資金融通法第七条第一項第二号の「会社その他の法人」これに該当するのですか。
○前田(光)政府委員 さようでございます。
○吉田(賢)委員 それから、学校法人と同じような関係におきまして、しからば、社会福祉法人もずいぶんと全国に発達してまいりまして、多数の人も使っておりますが、これも学校法人と同じような趣旨で、この融資を受けられますね、出資せられますね。
○前田(光)政府委員 受けられるようにいたしております。
○吉田(賢)委員 そういたしますると、さらにたとえば、商店街の振興組合というのがございますが、これなどもさっきの中小企業の協同組合におけるそれと同じように、この七条一項二号によって、同様に融資を受けられると解してよろしゅうございますか。
○前田(光)政府委員 その組合に従業員がおります場合には、その組合に、その従業員に対する住宅資金として、貸すということになっております。
○吉田(賢)委員 そうではないのです。事業者としてそうであらずして、組合に所属する各商店の従業者のためにその組合が借りるときには、第二号の法人として借りることができると解してよろしいのですか。
○前田(光)政府委員 その場合は、その組合自体が、ここに該当する住宅を建設して貸し付けさせることを目的として出資または融資された会社、法人であるかということが問題になります。住宅の経営でございますので、やはり専門的に責任と権限と資本を持っていないと住宅経営はできませんので、特にそういうことを目的とする法人に限定をしておるのであります。
○吉田(賢)委員 そうなってきますと、混乱するおそれが生じます。事務執行の上におきまして、国会でああいう答弁をせられたけれども、若干食い違いがありますからといって、窓口で拒否されるおそれがある。学校法人にいたしましても、その他の中小企業の協同組合にいたしましても、ないしは社会福祉法人にいたしましても、住宅を建設することを主たる目的とした法人でも何でもありません。別個の目的であります。そこはやはり筋を通しておいてもらいませんと、あとまた門前払いを食うような事態が起こりましてはたいへんでございます。
○前田(光)政府委員 学校法人その他は一号の事業者ということばで表現しておりますが、この一号の規定によりまして、運用願うという意味でございます。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、一号の規定によって、当該事業に従事しておる人のために住宅を建設するという場合には、一切の法人が入る、こういうふうに解してよろしゅうございますね。
○前田(光)政府委員 さようでございます。
○吉田(賢)委員 たとえば、その他に拡大しまして、宗教法人も、あるいはまた漁業協同組合なども、同様に解してよろしゅうございますね。
○前田(光)政府委員 この事業者の解釈に入って運用できると思います。これによって宗教法人は指定しておりますし、その他の組合等につきましても、事業者という立場で使用人を持っておるならば、これによりまして、貸し付けをしていただくことになります。
○吉田(賢)委員 漁業者の場合には、漁業者がもしお互いに朽ち果てる家を何とかして新しくしたい、この法によって融資を受けたいといったような場合——沿岸漁業のごときは、全国に五十万もあるといわれるのですが、これは非常に切実な問題と私も考えておりますが、そういうような場合は、住宅組合をつくって融資を受ける、こういう手が一番いいということになるわけですね。
○前田(光)政府委員 漁業者の場合とその漁業組合との関係でございますが、漁業者はその組合に、その事業者に使用されているという関係ではないと存じますので、その場合には、むしろ住宅組合等によりまして、漁業組合のお世話によりまして、別途住宅を建てる組合をおつくり願って、やっていくのが適当じゃないかと思います。
○吉田(賢)委員 私のお尋ねするのは、漁業者自身がお互いに住宅組合をつくって借りるという一つの方法と、他には、漁業協同組合が漁業者を包容しておりますので、これはその漁業者が出資をいたしてつくっておる組合でありますから、二号の法人といたしましてこれを扱う、こういうふうに両方区別して漁業者は利用し得るのではないか、こう思うのですが……。
○前田(光)政府委員 漁業組合がこの二号に当たるかどうかということにつきましては、漁業組合そのものが、この住宅の建設をして貸し付ける目的で出資または融資された法人ではないと存じますので、この二号には該当しないと思うのであります。
○吉田(賢)委員 この第二号の法の解釈につきましては、私どもまだつまびらかにいたしておりませんけれども、この「事業者が、その事業に使用する産業労働者のために住宅を建設して貸し付けさせる目的で出資又は融資する会社その他の法人」だから、元来の目的は、他の主たる目的を持った法人であるけれども、当該の事業を執行する上におきましては、特にお互いに出資をし合っているということになれば、法人の資格で借りることができるのではないでしょうか。
○前田(光)政府委員 この法人の目的の中に、住宅を建設して賃貸する目的が入っておればよろしいので、そのほかに何らかの事業目的とすることがあっても、それは差しつかえございません。
○吉田(賢)委員 ちょっと聞きそこないましたが、そうすると、唯一の目的は、従業者に住宅をつくって貸すことを目的にした会社もしくは法人に限定する、こういうのですか。
○前田(光)政府委員 いや、そうではございませんので、唯一に限る必要はない。ほかの目的がありましても、それは差しつかえない。しかしその目的の中に、そういう住宅を建設し、賃貸する目的が明らかでなければならないということでございます。
○吉田(賢)委員 相当明らかになりましたので、かなりわれわれが予想いたしましたよりも広い範囲で、この法律は活用ができるように思います。これは具体的には、また今後実施されるのを見ていくことにいたしましょう。 それから、なお一点伺っておきたいのですが、この融資につきましては、建築費と土地代は一戸当たりどのくらいの平均におのおのなるのでしょうか。この三十九年度の金融公庫事業計画の予算を見ますると、貸し付けの戸数は一万五千、契約の金額が八十九億一千六百万円ということになっております。この二月当たりの建築費が幾らで土地代が幾ら、こういう割り当てがどのくらいになっておるか、それを明らかにしてもらいたい。
○前田(光)政府委員 先ほど大臣からお話がございましたように、目下各地区ごとの積算をしておりますが、全国平均で申し上げますと、共同住宅——アパートでありますが、アパートにつきましては、標準一戸当たり建築費を百一万六千円程度。その場合の住宅の規模は十三坪を標準にしております。それから敷地が二十五坪でございまして、敷地単価七千八百円でございますので、十九万五千円。そういたしますと、一戸当たりの総建築費が百二十一万一千円という試算をいたしております。
○吉田(賢)委員 そこで、だんだん問題になりながら一向解決を見ないのでありますが、二十五坪で十九万五千円ですか、そういたしますと、これは七、八千円で一坪を入手するという計算になるのでありますが、実際は都下におきまして二、三万円以下なしということになっておるのです。この点においてまた支障を来たすのではないかと思いますが、これはどのようにお考えになっておりますか。
○前田(光)政府委員 ただいまの数字は、全国平均で申しましたので、大都市地区等におきましては、その単価の中に差等を設けまして、できるだけ一般の地価に近づけるように努力いたしますが、先ほどから申し上げておりますように、目下のところ土地につきましては、実際の土地取得費と公庫の貸し付けの限度にはかなりの差があることはいなめませんので、逐次改善をしたいと思っております。
○吉田(賢)委員 この点は大事な問題でありますので、せっかく御努力なさいまして、これがほんとうに使えるように、入手できるようにあらゆる有効な手を打っていただきたいと思います。 もう一点最後に伺っておきますが、だいたいこれは中小企業を対象にせられたのではないかと思うのであります。しかしそうでなしに、大企業にも相当貸し付けをしておられるのではないかと思うのですが、その両者の貸し付け実績の比率、総額はどういうことになるのでしょうか。
○前田(光)政府委員 この制度によりまして、中小企業とその他の企業とに分けた実績を申し上げますと、三十六年度におきましては、中小企業に対して六千二百二十一戸、その他の企業に対しては六千四百五十九戸。三十七年度におきましては、中小企業等に対して四千七百九十四戸、その他には六千百五十八戸となっております。三十九年度の計画におきましては、特に中小企業に重点を置きまして、中小企業に九千戸、その他には六千戸というふうにして、中小企業に多く貸し付ける計画を持っております。
○吉田(賢)委員 大臣にその点伺っておきますが、おそらく一般には大企業のほうがこの種の計画には積極的であって、中小企業よりもその他のほうが逐次比率が多くなりつつあるようであります。ところが現実におきましては、中小企業の従業者こそ厚生の施設に恵まれず、あるいは賃金も割安であるし、その他あらゆる意味で大きな格差があることは顕著な事実であります。せめてこのような重要な国策の恩恵を受けさせようという場合には、むしろ中小企業にこそこの資金を導入するように指導啓発していくことのほうが、国策としては筋ではないかと思うのであります。したがいまして、この数字は現実の申し込みの状況からきた比率かもしれませんけれども、指導方針といたしましては、できるだけ中小企業にこれを割り当てるということが正しいのではないか。私どもも、もちろんこの法律がよってできたことは、中小企業を対象にしたものであると信じておったのでありますが、現実のこの数字を見て驚くのであります。大臣におかれましても、そのように、中小企業本位に指導していくというほうがいいのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○河野国務大臣 私、御趣旨のとおり考えまして、できるだけその方針によって指導してまいりたいと思います。
○丹羽委員長 次会は、来たる十一日午前十時理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十分散会