議院運営委員会 第30号
- 発言数
- 47 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1964/05/15
会議録
○福永委員長 これより会議を開きます。 まず、会期延長の件についてでありますが、今国会の会期は、来たる十七日で終了することになっておりますが、先日の委員会で報告いたしました会期延長の申し入れの件について、議長は、先刻常任委員長会議を招集し、各常任委員長の意見を徴されたのでありますが、その際座長をつとめました私から、その経過並びに結果について、御参考のため御報告申し上げます。 常任委員長会議におきましては、自由民主党の園田国会対策委員長からの申し出について議長から御発言があり、また、先ほどの理事会の経過を私から報告し、御協議を願いましたところ、全会一致をもって、五月十八日から六月二十六日までの四十日間会期を延長すべきものと答申するに決した次第であります。 右御報告申し上げます。 それでは、本件について御協議を願うことといたしますが、この際、黒金官房長官が出席いたしましたから、長官に対し質疑を願ったあとで御協議を願いたいと存じます。
○柳田委員 会期を自由民主党においては四十日延長したいということで、衆議院規則によって常任委員長会議を開かれたようでありますが、衆議院規則に「各常任委員長の意見を徴し」というふうに定めてあるのは、この常任委員長というのは、国会の構成メンバーで、すなわち、各党からそれぞれ出ているということを前提にして常任委員長の意見を徴するものであり、いまのように自民党が一党独裁で全部常任委員長を占めておって、そういう中での常任委員長会議というのは、衆議院規則に定めてありますからやらなければなりませんけれども、こんなものはほとんど意味がない。自民党の役員会できめれば、その役員会に従うばかりの常任委員長ですから、こんなものはまさに無用の長物です。衆議院規則に書いてあるのを無用の長物というのも少し言い過ぎかもしれませんけれども、そのとおりなんです。自由民主党が四十日会期を延長したいという。ところが、政府の態度を官房長官に尋ねたいのですが、この延長したいというのは、自由民主党としては、昨年の十二月何日かに国会が開かれたそのときに、この国会に対して、こういう法律案をいつの時期にこう出したい、予算を伴う法律案なら、野党との約束もあるから、これは国会に予算委員会が議了する三月の早々には出さなければならぬ、重要法案を早く出せという社会党の要求があるから、これも出しますという政府の言明である。そうして五月十七日までに国会を通じて議了してもらうように、政府としてはそれだけの努力をせらるべきであり、また与党と政府とはそういう関係にあるものだと私は思う。ところが、会期がもう明後日に迫った今日、法案がまだ残っておる、したがって会期を延長してくれ、これはおかしいと思うのです。法案が残っておれば、残ったものは、どうしても急ぐものは臨時国会を開いておやりになるなり、そう急がぬものは次の国会でおやりになったらいい。ただ、いまになってから、法案の審議に日数が足らぬから延長してほしいというのです。これは私はおかしいと思う。やはり百五十日という会期をきめてあり、しかも国会法においては、常会においては一回限り会期延長を認められておるのです。そこのところをかりに百歩譲って、——会期延長の法的根拠はないわけではない、だから、かりに百歩を譲ったとしても、延長された後の期間において、いまだ国会に出しておらぬところの法律案を新たに提出するということは、これは私は言語道断だと思う。しかし、法律というものは便利にできておりますから、それは内閣には法案提出権があります、国会にも法案提出権がありますといわれれば、立法上はそういう理論構成は成り立つでしょう。しかし、私たちは、法はそのとおりだからといって、国会の運営は何も必ずしもそのとおりやれるものではない。特に、与党と野党がおって、お互いにそこには信頼の上に立って初めて国会の運営が正常になっていく。だから、いまここで国会の土俵が広がる、広がったから新しい法案を出してくるということは、政治徳義上は許されぬと思う。賢明な黒金さんが内閣官房長官をやっておられるならば、おそらくそういうことをされるはずはないと思うのですけれども、一応速記録に載せて確認しておかなければ私ども安心できませんので、官房長官に来ていただいた。まさかそういうことはないでしょうね。私はそういうように念を押しておきたいと思うが、柳田委員のおっしゃるとおり、政府としては延長国会においては法案を出すようなことはいたしませんと言明できるならばけっこうですが、そうでなかったら、はっきり基礎の考え方を示していただきたいと思う。
○黒金政府委員 もう柳田委員のおっしゃるのはごもっともで、私どももつとめてそのようにいたしたいと思っております。
○柳田委員 つとめてということでありますが、私はあげ足をとるわけではありませんが、あるいは、ときによってはつとめのぐあいが足らぬ場合があるかもしらぬ。そこで、どういうのがつとめのぐあいからはずれるか知りませんが、新聞紙上あるいは伝うるところによりますと、たとえて言いますと、防衛庁を国防省あるいは防衛省、そういうものに昇格せしめようというような法律案、あるいは例の問題になっているところの農地補償ですか農地報償ですか、そのことばは存じませんが、性質上は農地補償でしょう。表現上は農地報償かもしれません。いわゆる農地報償法案等は会期が延長されたあとでお出しになりますか、なりませんか。これは具体的に事例をあげて端的に質問いたしますから、そういうものは出しません、そういうものを出すことは政治道徳上もとる、いまあなたに答弁したことばからも、そういうものは出るはずはありません、こうおっしゃるかどうか。
○黒金政府委員 非常に直截簡明な御質問であれでございますが、そういうものをできるだけ差し控えたいという意味でつとめてと申しておるわけでございます。
○柳田委員 私はここでそういうようなつとめてとかなんとかいうことを聞いておるのじゃない。出せるものは出す、出せぬものは出さぬとはっきり言ってください。それがわれわれの会期延長に対する態度をきめる非常に重要なキーポイントです。つとめてと申し上げまして、一生懸命つとめましたけれども、どうにも努力が及びませんでしたから出しました、そんなことは何回ここでやっても何にもならぬ。ここは、いわゆる答弁でそのように努力いたしますとか、万全のとか、そういうような形容詞では済まぬのです。ここは、お出しになるならお出しになる、お出しにならぬならお出しにならぬ。——それではもっとはっきり言いましょう。あなたはきのうの議運の理事会に来て、柳田さんがいみじくも御指摘になりました農地報償とか防衛庁昇格法案等は、出すとするならば閣法で出します、いわゆる議員立法でなしに閣法で出す、すなわち、延長された国会のことを意味するわけですが、この国会に出すか出さぬかはあげて与党の自由民主党に一任してあります、こうおっしゃったのですが、理事会でおっしゃったことをなぜ本委員会ではっきりおっしゃれないのですか。だから、理事会でおっしゃられたことをもう一ぺんオウム返しに言いますが、防衛庁昇格法案、農地報償法案等は、柳田さんいみじくも御指摘になりましたが、その法案に関しましては閣法で提出いたしたいと存じますが、この国会に出す出さぬということは、あげて自民民主党に一任してあります、こういうふうにあなたはお答えになりましたが、そのとおりですか、どうですか。
○黒金政府委員 そのとおりでございます。
○柳田委員 それではさらにお尋ねしますが、そのときに理事会であなたは、しかし、その法案の成立ということまでは、延長国会で政府は必ずしも期待しない、こういうような趣旨の御発言がありました。そうですね。
○黒金政府委員 期待しないと申しますか、そこまでお願いするのはあつかましいと存じます、こう申しました。
○柳田委員 表現はまことに御丁寧ですが、その趣旨をふえんするならば、政府としては、かりに自由民主党の手を経て提出するにしても、出した以上は成立させたいが、しかし延長国会で必ずしも成立を望むのは少し政府としてはあつかまし過ぎる、そこで、あるいは継続審議になれば、これまたいたし方がございません、廃案になってもいたし方がない、こういう御意思ですか。その辺のところをはっきりさせていただきたい。
○黒金政府委員 提出しましたあとは国会のお計らいでございますから、私どもはどういう処理になるかということまで申し上げることはできない、こちらの期待と申しまするかでございますが、延長になってから出したものまでぜひ通してくださいというほど心臓強くもお願いできますまい、こう申し上げたわけでございます。
○柳田委員 ということは、政府としては、延長国会後に出すことは、政治道徳上どうも少しおかしい、社会党からも野党からも追及される、そこで、政府は閣法で提出するのだけれども、提出するかせぬかという判断は自民党にまかしてあるのだと、いかにも責任を自民党に転嫁している。そうしておいて、政府としてはそれを延長国会で成立をお願いするまでそうあつかましくはございません。——いかにも自分たちはきれいな手をして、そうして野党から追及されるときは何とか逃げ口上をもって、いや、自民党がやったのだ、こうやって、これは結局池田三選につながっているのですか、どうなんですか。あなたのほうは何かといえば全部党へ持っていっておる。内閣のほうはなるべく責任をのがれようのがれようとしておる、どうもそういうように考えられてしかたがない。どうですか。
○黒金政府委員 国会対策等の関係もございまして、提出するしないは党とよく御相談しなければなりませんが、しかし、提出した以上は、提出は政府が提出するのですから、政府の責任でございます。
○下平委員 官房長官に一言だけ質問しますが、政府がそういう腹であり、自民党がそういう腹であれば、私はやむを得ないと思うけれども、少なくとも内閣の責任で閣法で出す法案について、その提出の時期とかいろいろのことをほかの人におまかせするということは、これはなかなか重大なことだと私は思うのですよ。もし国会に対する責任を内閣が負うとするならば、閣法で出した法案については内閣が一切責任を持つという態度でなければ、内閣の国会に対するあれとしてはきわめて不見識だと思うが、どうですか。何で閣法で出すのですか。閣法というものは、内閣総理大臣、内閣の責任で国会に提出するのでしょう。その提出するものについて、実は提出の時期やそういうものについては自由民主党におまかせしますというのは、あまりにも国会に対して不見識きわまると思いますが、その点どうですか。
○黒金政府委員 もう申すまでもございませんが、政府が提出しますものは政府が全責任を負います。ただ、国会対策等々の見地から、その提出の時期なり等については、党の御意見を伺い、党と相談して、御意向に従って出すというのが当然じゃないかと思っております。実はわれわれ法案もできておるのでございます。——おるものもあります。おるものもありますが、そういう諸般の事情等をにらみ合わせて、よく御相談しておる、こういう状態です。
○下平委員 これ以上ぼくも言いませんけれども、与党に政府が相談するということは、これは当然あるべき形だと思いますが、いまの柳田委員の質問、きのうの理事会における黒金官房長官の答弁のように、それはあげて自民党にまかせてあるということは、きわめて不見識だと思います。これは追及いたしませんが、しかも、その法案は相当重要な法案です。国防省設置とかあるいは農地報償の問題も、世上いわれるかなり重大な論議を呼ぶ案件でありますので、与党にその責任を転嫁するというような形は、私はきわめて好ましくない形だと、こういうことだけを申し上げておきたいと思います。 続いて、与党の皆さん方にお伺いしたいのですが、ぼくは別の角度から会期の延長については、原則的に見て延長する必要がないのではないか、こういう判断に立っているわけです。しいて言うならば、法案が四九%くらいしか上がっておりませんので、その法案を処理するというたてまえの延長ならば、かりに百歩譲って会期延長にわれわれが応ずるとしても、四十日なんという大幅な会期延長はとうてい考えられないわけであります。 御承知のように、会期の延長については、衆議院においては過去何回かの前例がありまして、それぞれ法案を審議するためのやや具体的な根拠のある日数について会期の延長をいたしているわけであります。例を申し上げますならば、三十八国会においては、提出法案が二百三十件、会期終了日における法案の議決件数が百件、パーセンテージで四九%という状態で、自由民主党はこれらの法案を処理するために会期延長をしてくれ、こういうことでありました。そのときの会期延長の日数は、御承知のように十五日間であります。今国会における会期末においての大体の法案の処理状況を見るならば、百七十二件中八十件くらいだと思います。パーセンテージにして大体四九%くらいのものが通っているわけです。なお、これをしさいに調べてみるならば、三十八国会においては、政府が相当重要法案と考えられたもの、予算関係法案というものが通過をしていない状況でありましたが、今国会においては、少なくともそういう法案はかなり通過をしているわけであります。そういう事情からすると、四十日というような会期延長というものが、常識的には判断ができないわけです。そこで、理事会等でわれわれのこの考え方を申し上げた際に、実はそれもあるけれども、一つの大きな理由として、数年来懸案になっていたILO条約並びにこれに関連をする法案の処理、具体的に言うならば、昨年の六月自由民主党と社会党との間に話し合いのついたいわゆる倉石修正案、国内法に関係をする倉石修正案、これを両党の信義、約束に基づいて実現をするためには、この法案の処理とは別に相当日数を必要とするのだ、これが会期延長の理由だというふうに承っているわけであります。 そこで、私はこの際与党の皆さま方に、見解なり、この延長された会期内におけるILOの処理についての考え方を明確にしていただきたいと思うのでありますが、私は、本来なれば、ILO条約の特別委員会については、いろいろの問題がありましたけれども、会期内に議了できるという日数で、先月、御承知のようにわれわれも満場一致賛成して特別委員会をつくったのです。そして、特別委員会においては、御承知のように、もうすでに社会党、自由民主党、民主社会党、いずれも通告者の質疑は終了する段階へきております。なお、これを言うならば、昨年六月十四日に設けられました特別委員会においては、九回の特別委員会が開かれて、自民、社会、民社を含めて九名の質疑者が質疑を行なっているわけです。そこで、特別委員会におけるILO条約並びに関連法案の審議というものは、およそ終末にきていると考えるわけです。そこで、常識的に考えるならば、もうぼつぼつ自由民主党の態度なりあるいは政府の態度なりというものが、最終的に特別委員会に提示をされなければならぬと思うのです。かりにILO特別委員会に自由民主党が倉石修正案についての了承をして委員長修正案を出させるとするならば、私は、衆議院段階においては二日もあれば十分議了できると思う。ここで申し上げることもなんでありますが、衆議院段階で倉石修正案に基づいて議了が行なわれるならば、参議院においては、一日ないし二日間でわれわれは議了する考え方を持っているわけです。ところが、なかなかそれが自民党の皆さんのほうから明確な御返事がございませんので、私は会期延長には反対であります。しかし、たってそういうILO条約の両党間の公約を守るために時間がほしいというならば、私たちは反対討論をして、所定の手続をかけて、御希望の四十日間を議決されることに異議はないと思うのです。しかし、それにはやはりILO問題に対する明確な自民党さん方のお考え方をこの際やっておいていただくことが必要じゃないか、こう思うわけです。 それから、ついでに申し上げますが、いま黒金官房長官は、農地補償か報償かわかりませんが、農地報償の法案と防衛庁の国防省昇格については自由民主党におまかせしてあると、きのうの理事会でも明確に言いましたが、私は、政府なれば、これは法案提出権を別に持っているわけでありますから、議会とは別の機関でありますから、政府の意思で出すということがあるいはやむを得ないこととして了承できるかと思いますが、会期の延長を申し入れた政党である自由民主党は、たまっている法案を処理するために会期の延長をしてほしいのだ、こういう申し入れでありますので、自由民主党という政党の立場からするならば、政治徳義上も、この延長国会に紛糾を予想されるような重要法案を出されることは万々ないと思いますが、政府がおまかせをしてあるという限られた二つの法案だけでもけっこうでありますから、この際自由民主党の考え方を明確にしておいていただきたい。 この二点を御質問いたしたいと思います。
○福永委員長 前段は佐々木秀世君、後段は安藤君にお願いします。
○佐々木(秀)委員 前段の問題は、ILOの問題とからんで四十日が必要かどうかというように私は承ったのですが、御承知のとおり、通常国会というのは会期延長が一回しかできません。与党としては、やはり提出された法案というものは全部通したいという与党のわれわれの気持ちというものは御了解いただけると思います。四九%通っているということでございますが、まだ五十何%残っている点からいって、会期百五十日から申しますと、長い短いというのは見解の相違もありましょうが、われわれとしては万全をはかるために、ことに、ILOというものは数年かかっているだけに、それほどやはり各党においていろいろ意見が多かったということも、これは当然だろうと思うのです。大事をとりまして、まあ長い短いという議論はいろいろ見方によって違いましょうけれども、四十日をもって、ILOを初めとして重要法案をできるなら全部通したいというのが与党の考え方であります。そういうことで御了承願いたいと思います。
○安藤委員 延長後さらに新たなる法案を出すかということにつきましては、党といたしまして、できるだけ現在の法案を成立させるためにお願いいたしておることでもありますしいたしますので、差し控えたいとは存じておる次第でございます。
○下平委員 後段のほうの御答弁はまことにすっきりしておりまして、われわれも満足であります。前段のほうが、質問の焦点をちょっとお聞き取り違えているような気がするのです。私は四十日がいい悪いという是非の論議よりも、この会期延長というもので重要法案を通すという与党の気持ちはよくわかります。その中でも最も重要とされるものは、やはり四年越しの懸案だったILO条約だと思うのです。この条約並びに関係国内法を通すというお気持ちもわかります。しかし、これには長い間の経緯の中から、最終的には、自由民主党の当面の責任者としての倉石忠雄さんとわが党の責任者である河野密さんの間に、いわゆる両党間の了解事項というものがあるわけです。その了解事項というものを、ILO特別委員会において具体的に修正案として成立をさせるということで特別委員会が発足をしているわけですが、特別委員会としては、御承知のように、もう論議は尽きてきているのです。だから、この際、会期延長四十日の中でILO条約については、本条約の批准はもちろん、いわゆる同党間の了解事項に基づいた修正案を議了させる、そういうことが当然だと思うのです。だから、そのことについて、ここであらためて自由民主党さんの考え方を聞いておきたい。これは、当然倉石修正案を実現させるのだという立場だと思いますが、確認のためにお聞きしたい、こういうことなんです。
○佐々木(秀)委員 各党の話し合い、あるいは了解事項というものについていままで両党でいろいろ努力をして、過般皆さん御承知のような書記長・幹事長会談において、このILO問題は十分に審議を尽くすという話し合いができておるわけであります。だから、修正案どうのこうのということになりますと、議運のわれわれとしては、どの程度まで修正するとか、倉石案を全面的に通すのだというようなことについては、両党の書記長・幹事長会談の、十分審議を尽くすということにおいて尽きておるのじゃないか、こう私は考えます。それがゆえに、いつこの修正案を出すかとか、あるいは修正をどの程度するかというような内容に入りますので、われわれとしては、ここでそれに対してどこまでするという、内容に入ったお答えはできませんが、両党の信義を重んじて、書記長・幹事長会談でやった、十分審議を尽くすというあの精神をもって考えるならば、やはり相当時間をかけて、四十日というものは、ILOを含めた諸案件を通過させるために必要だという判断のもとに、四十日ということをお願いしておるわけであります。
○福永委員長 ちょっと委員長から皆さんにおはかりいたしますが、いろいろ質疑応答等もございましたが、いままでのところでひとつそれぞれの党で御判断をいただきまして、四十日延長するということについての各党の御意見を伺いたいと思うのでございます。よろしくお願いいたします。
○中嶋(英)委員 日本社会党の、会期延長に対する態度を申し上げます。 まず、社会党としては、国会法に明示されている会期をいたずらに延長するということは、原則として反対であります。ただ、審議している案件を、国民の期待にこたえるような立場から何とか通したいということで、ときに会期延長があり得るのは、これは常識的に理解できます。しかし、今回の会期延長が大幅な会期延長であり、しかも、ここ数年間大幅会期延長が常習、慣習化している。このことは、かえって、なにまた会期延長ができるのだということから、国会の審議のスピードを落とすという悪循環を起こす危険もある。こういうことからいいましても、もし、かりに会期延長をするにしても、短時日の間にお互い精一ぱいの努力で審議を進めるという、そういう姿こそが国会の正常化に沿う道ではなかろうか、こういう考え方から、特に四十日間という今回の大幅延長の自民党さんのお申し出に対しては、私どもは賛成できません。 また、会期延長の必要性について各党の言われているのは、ILOの批准の問題であります。数年がかりの問題であるから、十分長期の審議を加えたい、こういう意見もあるようであります。しかし、逆に言うと、ILOにおけるこの問題の扱い方を見ていると、むしろ数年がかりの懸案であるからこそ一日も早く批准をすべきだ、これこそが国際的な立場に立ってのわが国の権威を維持するために、あるいは伸長するためにも必要であると思いますし、また国会の権威を守るためにも必要であろうと思います。むしろ四十日間という十分の審議ということがかえって批准をおくらせるという結果になるのではなかろうか。また、同時に、十分審議ということで長期の議論を進めようとしておられるようであるが、最近のこの問題に対する与党の動きを見ていると、漸次倉石修正案の再修正案みたようなものを期待する動きが顕著に委員会の審議の中にあらわれておる。もちろん審議の内容については、この委員会でちょうちょうする必要はないと思いますけれども、少なくとも会期延長を提案する前に、ILOの問題については、すでに与野党間で先般来幾たびかの話し合いがあり、話し合いの経過の中で、これならまとまるという線がこの会期末に明白になった。明白になった上でなお日が足らぬから会期延長、これならば納得できるわけでありますが、そういうめどが、われわれから見てまだかちっとしたものが発見できない、納得できない。委員会の運営等を見ると、今回の会期延長は、うっかりすると、倉石修正案の再修正を期待する与党内一部の動きがその猛威をたくましゅうする時間として与えられる、こういう危険すら感ずるだけに、今回の大幅会期延長には絶対に反対であります。また、先ほど来質疑の中で先輩の委員から触れられましたけれども、この会期延長の中で新しい提案について政府側から差し控えたいとか、あるいは何か自民党にまかせるとか、こういうことが官房長官から言われておりますけれども、こういう点についてもどうも明白なお答えがない。特に農地解放の地主に対する補償問題など予算を伴う法律案を、与党に相談するというならともかくも、まかせるという、そういうような態度をとられているということにつきましては、自由民主党次第では、いつ何どき、これが四十日間の会期延長中に国会に提出されるかわからぬ。あるいはこの国会では通らない、通らなくてもというような発言もあったようでありますが、しかし、少なくも顔を出せば次の国会への継続審議、そういう道筋等を考えると、やはり旧地主に対する報償、補償によって何か政治的な効果をあげようとする与党の動きなり、あるいは現内閣の逆コースの姿勢なりというものが今後国会をまかり通る危険がさらさらないとは言えない段階だと思う。こういう点からも私どもは反対です。 その他幾つかの反対論拠を持っておりますが、時間の関係もありますから、この際日本社会党を代表して、今回自民党からの提案である四十日間という大幅な会期延長には絶対反対であるという態度を表明して終わります。
○福永委員長 民社党の御意見を佐々木君。
○佐々木(良)委員 いま議題になっております四十日間の会期延長の議案に対しまして、民社党も、いまの中嶋さんの御意見同様に、反対の意向を明確にいたします。 簡単に理由を申し上げます。まず第一に、この四十日という大幅な会期延長は、われわれが純粋に見まして、非常に党略的なにおいが強いということであります。先ほど同僚議員から話がありましたように、提案されておる法案がまだ半分も成立しておらぬ、少なくとも重要法案がずいぶんと残っておるから、したがって十七日までの会期だけでは非常に重要な法案と称せられるものが多数審議未了、廃案となるだろうという測定は、私どもはっきりと同様にいたすものであります。しかしながら、百五十日間という通常国会の会期は明確に国会法で定められたものでありますが、この期間内に審議し得る見通しというものは当然に政府において立てられて、そうしてその政府において立てられた計画に基づいて与党自由民主党は、院内における活動を通じて、十分にその意を体してやらるべきものであります。したがいまして、そのような政党政治のたてまえから見て、五〇%もの法案がまだ未成立であるということは、いまの池田内閣の責任であり、自由民主党自身のこれまでの百五十日間の審議態度に問題があるのでありまして、これを野党や国会議員一般の責めに帰することは、私はできないと思います。したがいまして、まず第一の問題は、このような大幅な会期延長をしなければならぬという事態に至った最大の原因が池田内閣であり、自由民主党の審議態度である。このことを明確に私は感じたいと存じます。したがいまして、そういうような原因が明確に党にあるからして、その党の責任をカバーする意味で、むしろその責任を、言うならばおおい隠すような形になる大幅な会期延長というものは、そのまま党略延長といわれてもしかたがない状態だと思うわけであります。したがいまして、反対態度の第一の理由がここにあるわけであります。 第二点としまして、それはそれとしましても、確かに重要法案が数本残る、したがって数日間くらい延長しなければならぬという事態は、従来もあり得ましたし、あり得るのもやむを得ない場合がたくさんあろうかと思います。しかしながら、今回の場合のような四十日間というものであり、半分も法律を成立させないということは、これは明らかに現在の国会法の精神にはっきりと反するものであります。もし絶対多数を擁せられるところの自由民主党で、内容的にこのような法案の成立が必要であり、そうして、また、それには四十日も五十日もの会期延長が必要であるような事態だと考えられるならば、これはほとんどいつもの状態でありますから、それならそれで、自由民主党として、いまのような百五十日という定めによる国会制度に対しまして根本的な改正を行なわるべき態度を明らかにすべきである。年中国会制度でありますとか、それから会期問題についてはこれまでの議院運営委員会においてもしばしば問題になったところであります。そのたびに自民党、政府側においては百五十日とか、あるいはいまの国会法上で定められておる臨時国会だかのこの制度が、入れものとしてはなはだ不適当であるということを盛んに言われ、そのたびに会期延長というものを出されるということをいわれながら、しかしながら、制度自身を本格的に検討しようとする態度に対して不勉強なものであり、不熱心なものであることを私は追及せざるを得ないわけであります。したがって、第二番目の理由としましては、このような大幅延長は、明確に国会法の精神に反するものである。もし必要と考えられるならば、本気で制度の改正に取り組まれたいというのであります。 三番目に、中嶋さんからもたびたび御指摘がありましたし、質問の中でも社会党の諸君からお話がありましたように、この党略的会期延長の中には、また党略的な法案提案のにおいがぶんぶんしておることは事実でありまして、安藤さんは非常に苦労されて御答弁されたようでありますけれども、苦労の御答弁でありまして、明らかに農地報償法案あるいは防衛庁昇格法案というものを出さなければならないような状態に、自民党の党内事情があるやに新聞紙上を通じて承るわけでありますし、しかも池田内閣としては、それに対して出す責任も持たず、明らかにせず、出しても成立させる責任も明らかにしない法案を、ちょうど下平君からもお話しになりましたようなかっこうで、まあ承知の助で、私どもは、ここにおられる議員の諸君はほとんどそのことを明らかに承知しておりながら、ただ、ことばの上だけで、出さないように努力しますだとか、なんとかかんとかという、言うならば、明らかにそういう党略的な意図をこういう国会の延長という際ににじませながらこの問題を処理するということに対して、はなはだ不潔な感じがするわけであります。したがいまして、これはあくまでも会期の延長というものは、経費が伴うところの重要な国会の仕事であり、国権の最高機関としての重大なことでありますから、これにいやしくも党略的なにおいや、選挙対策的なにおいがしてはならぬものであります。どうかその意味におきまして、ひとつ反省を求めて、今後かりに延長が強行議決されるようなことがありましても、同僚からもお話がありましたような党略的提案のにおいを出さないように、強く私は希望を申し上げると同時に、以上申し上げました三点の理由を明らかにして、四十日間会期の延長に反対の意向を明らかにするものであります。
○福永委員長 自民党の御意見を佐々木秀世君。
○佐々木(秀)委員 各党からいろいろ御意見がございました。一々それに反駁申し上げる必要もないと思いますが、先ほど私が申し上げましたとおり、昨日以来、いろいろな議会の審議の状況あるいはILOを中心とする重要法案はぜひ通したいという与党自民党の考え方から、四十日は適当だと思いますので、何ぶんひとつ御賛成をお願いしたいと思います。
○林議員 簡単に一言だけでよろしゅうございますから……。
○福永委員長 それでは、一言だけ特に許します。
○林議員 私のほうの党も反対であります。理由は、もうすでに各野党の皆さんがおっしゃっておるとおり、これからどうしても会期延長をして通さなければならないという案件もございませんし、延長した際に提出すると考えられる国防省設置法案も、また地主補償法案も、わが党としては従来から反対している法案でありますので、会期延長の必要はないと思います。ただILOにつきましては、ILO一本でわが党がすでに主張しておりますように議案として審議されれば、各党で反対していることはないのでありますから、会期の延長を必要とするまでもなく簡単に議決される案件だと思いますので、ILOの問題をとりましても、会期の延長をする必要はないのじゃないか、こういう立場からわが党としては反対であります。
○福永委員長 それでは、反対と賛成の御意見がございましたので、不本意ながら採決をいたします。 会期を来たる五月十八日から六月二十六日までの四十日間延長すべきものと答申するに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○福永委員長 挙手多数。よって、さよう決定いたしました。 ただいま議長に答申するに決しました会期延長の件は、議長から参議院議長に協議をいたし、本日の本会議においてこれを議題といたします。 なお、本件に対し、日本社会党の茜ケ久保重光君が反対討論を行なうことになっております。 討論時間は、十分以内とするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 また、本件の採決は、記名投票をもって行ないます。 —————————————
○福永委員長 次に、訪日ソ連邦最高会議議員団が、本日本院に来訪され、本会議を傍聴されますので、慣例により議長から紹介があります。その際、議員各位は拍手をもってお迎えいただきたいと存じます。 —————————————
○福永委員長 次に、議員請暇の件についてでありますが、議員小渕恵三君から、海外旅行のため、五月十七日から六月二十五日まで四十日間、議員宇野宗佑君から、海外旅行のため、五月二十日から六月九日まで二十一日間、また、議員海部俊樹君から、海外旅行のため、五月二十四日から六月十五日まで二十三日間、それぞれ請暇の申し出があります。 右各請暇の件は、会期が延長になりましたならば、これを許可すべきものとし、本日の本会議においてこれを決定するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○福永委員長 次に、本日の議事日程第一、大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約の締結について承認を求めるの件に対し、自由民主党の椎熊三郎君、日本社会党の戸叶里子君、民主社会党の永末英一君及び日本共産党の川上貫一君が、それぞれ討論を行なうことになっております。 討論時間は、おのおの十分以内とするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○福永委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
○山崎事務総長 まず、最初に、会期延長の件をお願いいたします。討論がございまして、記名投票で御決定願うことになります。次に、請暇の件をお願いいたします。次に、日程第一は、外務委員長臼井さんの御報告がございまして、討論としては、まず反対の川上さんがなさいまして、次に椎熊さん、戸叶さん、永末さんの順序で賛成討論を願いまして、先ほど理事会のお話し合いでは、採決は記名投票をもってお願いすることになっております。次に、日程第二は、内閣委員会理事の内藤さんの御報告がございます。本案は修正であります。共産党が反対でございます。次に、日程第三、第四、第五、第六は、一括いたしまして、決算委員長白浜さんの御報告がございます。共産党が反対でございます。次に、日程第七は、商工委員長二階堂さんの御報告がございます。共産党が反対でございます。次に、日程第八は、社会労働委員長田口さんの御報告がございます。共産党が反対でございます。次に、日程第九は、これは変わりまして、法務委員会理事の鍛冶さんが御報告なさいます。これは全会一致でございます。次に、日程第十は、地方行政委員長森田さんの御報告がございます。本案は修正であります。社会党、民社、共産党が反対でございます。
○福永委員長 それでは、本会議は、午後一時五十分予鈴、午後二時から開会することといたします。 特に本日は本会議開会時刻を厳守いたしたいと存じます。 —————————————
○福永委員長 次に、委員派遣承認申請の件についてでありますが、災害対策特別委員長から、委員派遣承認申請書が提出されてまいっております。 派遣の目的等について、事務総長の説明を求めます。
○山崎事務総長 九州地方における長雨による被害状況調査のため、派遣委員は五名でございまして、塚田さん、細田さん、湊さん、泊谷さん、西宮さん、派遣期間は五日間、派遣地は長崎、熊本、鹿児島、宮崎でございます。次に、東北地方における凍霜による被害状況調査でございます。派遣委員は五名でございまして、谷垣さん、中山さん、中村重光さん、村山喜一さん、栗山さん、派遣の期間は五日間、派遣地は福島、宮城、山形でございます。
○福永委員長 それでは、いま事務総長が説明いたしました委員派遣の件は、承認するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 それでは、本件は、先ほどの会期延長の件が本会議において議決されましたならば、派遣する措置をとることにいたします。 なお、九州地方における長雨による被害状況調査班については、調査の必要上、往復とも航空機を利用することについて、当委員会の承認を求めてまいっておりますが、これを承認するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○福永委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、公報をもってお知らせいたします。本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十六分散会