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46回国会衆議院1964/02/27

科学技術振興対策特別委員会科学技術の基本問題に関する小委員会 第2号

発言数
5
登壇者
3
会派数
1
開催日
1964/02/27

会議録

前田正男自由民主党

○前田小委員長 これより科学技術の基本問題に関する小委員会を開会いたします。  科学技術の基本問題に関する件について調査を進めます。  まず、科学技術基本法の作成、検討状況等について、科学技術会議及び科学技術庁当局より説明を聴取することといたします。  それでは、最初に梶井科学技術会議議員よりお願いいたします。

梶井剛科学技術会議議員

○梶井説明員 科学技術会議といたしましては、科学技術基本法につきまして、最初に分科会をつくりました。分科会においてその骨子になるものを回答していただきました。続いて総合部会を開きまして、そして総合部会においてそれを法文化するべく努力をいたしました。しかし、総合部会におきましてもなかなか論議が多いのでありまして、直ちにこれを法文化することができなかったのであります。  その主なる原因はどこにあるかと申しますと、第一には、科学技術の基本法というよりも、科学研究基本法というものを学術会議としては出してもらいたい、そして人文科学もその中に含ましてもらいたいという御希望が出たのであります。しかし、科学技術会議の設置法から申しまして、人文科学のみに関する問題は取り扱えないものでありますから、その事情をよく述べまして、そして、一応この総合部会としては科学技術に関するもののみやります、しかし、人文科学に関するものは別につくられて、そして政府にお出しになって、政府がそれを一緒にされるか、あるいは別々の二つの法案にされるかということは、政府の御意向にまつべきではないかということで一応話はしてありますが、必ずしもこれについて、それでは賛成とか反対とかいう回答を得たわけではありません。  それから、科学技術基本法の問題につきましては、一方においてその骨子になるものは基本計画であります。基本計画の中にはつまり長期計画があるわけでありまして、その長期計画というものを作成することが可能なりやいなやという議論がずいぶん出ました。しかし、これも相当論議いたしました結果、今日におきましては、大体それは必要でもあり、またそれはできないことじゃないということになっております。また一方、文部省における学術会議と申しますのですか、そういうものができるという話もありまして、科学技術という名前じゃなくて、学術基本法というようなものにしてほしいという話も出ておりましたけれども、しかし、いずれにしましても、科学技術ということばは科学技術会議並びに科学技術の設置法においてはっきりと出ておりますから、そういうことばがないわけではないので、やはり科学技術という意味においてやるよりしかたがない、一応そういう関係で、総合部会は昨年の六月までやりました。  そうしまして、それから後に、いま申し上げましたように文部省並びに学術会議との懇談に入りました。そうして極力お互いが協力してこの科学技術基本法というものを作成するように進めてもらいたいということでやっております。  その主なるものは、長期計画の問題が一番取り上げられておるのでありまして、長期計画に対しましては、これをいかなる方法によってやるべきかということであります。これは学術会議のほうは現在議員の方が二百十名もおられます。また各学会との連絡もありますので、学術会議ができるだけ自分らの意見をいれてくれというお話で、できれば私どもとしましても学術会議と協力して長期計画をつくるのが一番いい。それで、もし学術会議のほうが進んで長期計画をつくっていただくなら、それをもとにしてわれわれがさらに検討して長期計画を完成してもいいんではないだろうかという考えでおります。ただ、それをやりますのには相当大ぜいの人を動員しませんとできませんので、そのため相当の経費がかかる。その経費が学術会議としてはないから、何か方法はないかというようなお話がありました。これにつきましては、いま直ちに対案があるわけではありませんけれども、できれば予算をとるか、あるいは場合によりまして研究調整費というものがありますから、その中から流用することによってできるのではないだろうかという説もあります。いずれにしましても、これに着手するためには何らかここに一つのきっかけがないとならぬので長期計画というものに対して協力してやるというのに対する一つのきっかけを必要とするのじゃないだろうかというところまできております。  したがって、総合部会は昨年の六月から今日までまだ開いておりません。できれば近く開きまして、長期計画に対して着手することをいたしたい、こう考えております。

前田正男自由民主党

○前田小委員長 次に、村田計画局長。

村田浩総理府技官(科学技術庁計画局長)

○村田政府委員 科学技術基本法の検討につきましてのこれまでの経過については、ただいま梶井議員のほうから御説明があったとおりでございますが、科学技術会議の事務局を担当いたしております立場からいたしまして、若干ただいまの梶井議員の御説明に補足させていただきたいと思います。  まず、ただいまもお話がございましたが、時系列的に、これまで科学技術会議におきまして基本法をどのような手順で審議してまいったかということを申し上げておきたいと思います。  御承知のとおり、科学技術会議が「十年後を目標とする科学技術振興の総合的基本方策について」の諮問第一号に対して答申を出しましたのが昭和三十五年の十月でございます。その答申の中で、特に制度の章におきまして、科学技術会議としましては、今後の科学技術を画期的に振興するためには、科学技術の振興に関する基本法というようなものを検討していく必要がある、ということを指摘されましたわけでございます。  その御指摘に基づきまして、翌三十六年の五月に総合部会に基本法分科会を設置されまして、基本法の制定につきましての公式の審議を開始いたしたわけでございます。この基本法分科会におきましては、約一年の期間に合計六回の会合を持たれまして、昭和三十七年四月には一応分科会の検討されました報告を総合部会に提出され、それ以後基本法の基本的な考え方及び内客につきまして、総合部会での審議を続けられることに相なったわけでございます。  すなわち、昭和三十七年の五月から七月の期間におきまして、合計四回ばかりの会合を総合部会がお開きになりまして、分科会から提出されましたこの考え方及び骨子につきまして、内容を審議いたしました。その結果、三十七年の十一月には、一応科学技術基本法要綱試案というものをまとめまして、自来その要綱試案をもとに総合部会としての検討、審議を続けたわけであります。  その間、いろいろの、ただいま梶井議員のお話にございましたように、各方面からの御意見もございました。特に日本学術会議及び文部省のほうから、それぞれの立場からする御意見もございまして、そういう御意見も織り込みながら検討を続けられたわけでございますが、結局基本法をつくりますについては、科学技術の長期計画といいますか、基本計画というものがその基本法の柱になってくるということが指摘されまして、その関係から、西欧諸国におけるこのような科学技術振興のための長期計画がどのようにつくられ、あるいは推進されておるかということを実際に当たって調べる必要があるという結論に達しまして、昭和三十八年の三月末から四月にかけまして、科学技術会議の常勤議員である内海議員を団長とし、団員三名、随員二名、合計六名の調査団をヨーロッパへ派遣いたしまして、各国における長期計画の検討あるいは実施状況を調査していただいたわけであります。その結果、わかりましたことは、イギリス、フランスはじめ、あるいはイタリア等におきましても、最近ここ数年の間に科学技術振興のための長期計画をつくる機運にあり、あるいは実際につくってこれを運用しておる、こういう状況であることが判明いたしました。  このような状況をもとに、科学技術会議のほうでは関係方面とともに、長期計画をわが国でつくるとしましたときに、どのような考え方でいくべきであるかということを検討をされました。三十八年の六月の総合部会におきまして、おおよそ長期計画をつくりますときにはどのような点がポイントであるかということについて御検討いただき、関係方面の一応の御賛意をいただいたというようなところにまいっております。  その後、梶井議員のお話にございましたように、部会は開催しておりませんけれども、学術会議あるいは文部省その他と科学技術会議との間で懇談会の形で、具体的な内容について種々問題点を御検討いただいておるわけでありす。  今日現在におきましてまだ成案を得ておりませんけれども、基本法というものの内容としては、大きく分けて三つになる。その第一は、基本理念の問題でございます。その第二は、ただいま申し上げました長期計画の問題でございます。その第三は、行政機構の問題でございます。このような三つの柱から基本法というものはできるものであるという点につきましては、関係者の皆さん、大体御意見がまとまっておるわけでございます。  まず、基本理念の点につきましては、たとえば学術会議方面の御意見では、この科学技術の基本法というものには人文科学全般といいましょうか、学術全般にわたる基本法、これを学術会議のほうでは科学研究基本法と呼んでおられますが、そういったものがまずなければいけないという御主張がございました。科学技術会議のほうといたしましては、設置法にもございますように、人文科学のみにかかるものは所掌事務から除かれておりますので、ただいまのような人文科学を含めた基本法をつくるということは、設置法ではちょっとできないという面があるわけでございます。その点につきましてまだ意見の相違しておる点があるのでございます。  それから、第二の長期計画につきましては、ただいま申し上げましたように、西欧諸国におきましても、最近数年の間に長期計画をつくって科学技術を振興していくという機運が実際に高まっており、また実施されてきておるということでございますので、わが国におきましても、基本法をつくるからにはぜひ長期計画をつくっていくべきであるという点におきましては、関係者一同異論のないところでございますが、その内容ということになりますと、基本的な考え方はおおよそ一致しておりますけれども、具体的な点でいろいろの意見がございまして、その作業が必ずしも円滑に進んでおるとは言えないものが現時点ではあるわけでございます。  それから、第三の行政組織の問題でございますが、この点は幸い三十七年に政府に臨時行政調査会が置かれまして、科学技術行政を含め行政全般にわたる組織の問題を再検討していただいておるわけでございまして、近く科学技術関係につきましても、これを含めまして政府へ答申が出てまいるようになっております。すでに科学技術関係につきましては、同調査会の科学技術班のほうから一応の報告が出ておりまして、行政調査会のおよその考え方がそこに示されておると思うのでありますが、答申の線に沿って政府としては当然行政の改革を実施してまいることになるものと考えております。したがいまして、第三の行政組織の点につきましては臨時行政調査会の答申の線に沿った改革をしていく、こういうことになろうかと思います。その答申をお待ちするということにただいまはなっておるわけでございます。  大体以上がこれまでの経緯並びに問題点でございます。  最後に、一つ触れておきたいことは、先般、この第四十六回国会の第一回の科学技術振興対策特別委員会におきまして、科学技術庁長官よりなされました所信表明の中におきましても、科学技術の基本法制定の問題に触れまして、科学技術基本法制定の問題に関しましては、その柱となる長期計画について現在科学技術会議で御検討いただいておりますが、その結論を待って具体化をはかりたいということを申しておられるわけであります。事務局といたしましても、そのような長官の所信表明の線に従いまして、今後鋭意作業を進めてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

前田正男自由民主党

○前田小委員長 以上で、科学技術会議及び科学技術庁当局からの説明聴取は終わりました。  これより懇談に入ります。     —————————————   〔午前十時四十一分懇談会に入る〕   〔正午懇談会を終わって散会〕

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