科学技術振興対策特別委員会 第12号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/04/15
会議録
○前田委員長 これより会議を開きます。 科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。 まず、原子力行政に関する件について調査を進めますが、この際、原子力政策に関する小委員長中曽根康弘君より小委員会の調査の経過について報告したいとの申し出がありますので、これを許します。 原子力政策に関する小委員長中曽根康弘君。
○中曽根委員 原子力政策に関する小委員会の調査の経過について御報告申し上げます。 本小委員会は、一月十四日設置されまして以来、本日まで六回にわたり、日本原子力研究所に関する問題、原子力発電に関する問題、原子力船に関する問題等々原子力政策全般について調査を進めてまいりました。そして、本日の小委員会におきまして、小委員会におけるいままでの調査の経過の要旨がまとまり、本委員会に対し小委員長報告をいたすことに決定いたしましたので、これより御報告申し上げます。 原子力政策に関する小委員長の本 委員会に対する報告要旨 一、原子力委員会はその指導力と企画力を強化する必要がある。 二、原研は、開発研究に重点を指向すると共にこれと不可分な基礎研究にも充分な考慮を払うべきである。 三、原研の研究並びに技術者に対する所要の体制を確立する必要がある。 四、原研の労務管理を整備し所内の諸規律を確立する必要がある。 五、燃料政策の計画化を図り、所要の再処理研究と中間試験施設をスピードアップする必要がある。 六、原子力発電は安全性と共に早期に経済性を確立する段階にあり、之がため至急諸般の条件を整える必要がある。 (1)長期、短期の計画と経営体制を更に具体化する。 (2)使用済燃料の具体的対策を確立する。 (3)所要燃料の確保並びに資金等諸条件を整備する。 (4)一般に対する弘報を強化する。 七、原子力船については、我国造船業の将来と舶用炉の安全性並びにその急速な進歩に留意しつつ、従来の基本方針を再検討する必要がある。 八、近代における科学研究の実情にかんがみ、予算の計上及び施行に当っては、会計法規の運用等に関して、特に弾力的な考慮を払うこと。 以上であります。 そこで、各項目について解説を加えたいと思います。 まず第一に、「原子力委員会はその指導力と企画力を強化する必要がある。」 この点は、小委員会のほとんど全員一致ともいうべき強い意見でありました。最近の原子力委員会のあり方を見ると、どうもスローモーである。たとえば原子力発電が経済性を獲得しつつあるというようなことに関しても、一般に対するPRも足りないし、それに対する調査等についても必ずしも万遺憾なきを期しておる状態ではない。われわれの小委員会のほうから騒がれて初めてそれに対策を講ずるというような様子であるとわれわれは考察しておるのであります。原子力局はあるけれども原子力委員会はないとすら痛論している向きもあるのでありまして、この際、特に原子力委員会を設置した大きな意義にかんがみて、格段の指導力と企画力を強化する必要があるとわれわれは考えるのであります。原子力委員会が眠っているから原研の問題とかあるいはほかの問題が停滞をしておるとわれわれは考えざるを得ないのでありまして、原研問題の大きな責任の要素は原子力委員会にもあるとわれわれは指摘せざるを得ないのであります。 第二に、「原研は、開発研究に重点を指向すると共にこれと不可分な基礎研究にも充分な考慮を払うべきである。」 原研はいまや新しい第二の時代に入りつつあるのでありまして、いままでは建設業務に追われていていろいろ諸般の体制が整わなかったことはやむを得ないと認められますが、原研がなぜ設置されたかという大きな目標に関する自覚や、あるいは所内のいろいろな対策が不十分である。原研が開設されたのは、日本の産業、主として産業、それから学問等のためでありましょうが、開発研究に重点を指向すべきであって、その開発研究に不可分な関係にある基礎研究が考慮さるべきものであると思うのであります。原研の使命感とかあるいは国家的な位置というものを考えるというと、この際開発研究に重点を指向するという要素を特に重視されて、原研のいままでの諸般の研究体制、経営体制というものを刷新して、相当な改革を加える必要があるとわれわれは考えるものであります。大学と同じことを同じレベルでやっておるのであるならば、原研を置く必要がないのであって、この点については大きな反省をわれわれは求めたいと思うのであります。 「三、原研の研究者並びに技術者に対する所要の体制を確立する必要がある。」 原研の研究管理形態というのは必ずしも万全ではありません。これはいままで建設業務が非常に忙しいためにやむを得ないという要素もあったと思いますが、いまのように開発研究に重点を指向しつつ不可分な基礎研究にも考慮を払うという体制をつくっていくならば、それに応じた研究管理の体制が新しく画編成されなければならぬと考えます。それと同時に、オペレーターに対する特別の考慮も必要な段階に入ったと認めざるを得ません。下級のオペレーター、中級のオペレーター、上級のオペレーター、研究者にあらざる技術者の処遇並びに将来の昇進等についても、いまから体制を整えておくということが、秩序を確立する上にも非常に重要であるということをここで付言したいのであります。 「四、原研の労務管理を整備し所内の諸規律を確立する必要がある。」 原研が労務問題について紛争を起こして国民の全般に非常な憂慮を与えたということは過般来指摘された事実でありますが、労務管理の体制というものは必ずしも十分ではない。これは労使双方に反省を求めなければならぬ点ではあると思いますが、正常なる労務の慣行、並びに労働協約というものがいまだに一般的に締結されていないということは、これは重大なる失態であるとわれわれは考えざるを得ない。また、所員の服務規律等諸般の規律についても同様であって、おそらく研究者と管理者、事務系統と技術系統、それらはそれぞれ違った立場があるとは思いますけれども、原研の所員としての立場については同一のものがあるはずであります。そういうような各個別的な特殊性を指摘すると同時に、所全体としても諸規律を急速に確立する必要がある。特に服務規律については巷間いろいろ指摘されるところもあるのであって、勤務町間中に労働運動を行なったり、あるいはほかの研究所へ出没する人間があったり、あるいはほかの労働運動を応援に行くような人間が勤務時間中にあるというようなことば、これは常識では考えられない労使の関係であるとわれわれは考えるものであって、この点について特に服務規律の確立についてわれわれは発言したいと思います。 「五、燃料政策の計画化を図り、所要の再処理研究と中間試験施設をスピードアップする必要がある。」 日本の原子力政策の中でこれからの最大重要問題の一つは燃料政策であります。そこで、燃料政策に対してもう少し具体的政策を明らかにすると同時に、そのスピードアップをはかるということが原子力発電以下の日本の原子力政策の重要ポイントになるとわれわれは考えます。その一つの中心点は再処理の問題であって、ただいまの原子燃料公社あるいは原子力研究所あるいは原子力発電会社等の進行度合いを見るというと、もはや所要の再処理研究、中間試験施設をスピードアップして建設し、これを処理する必要が出てきたとわれわれは考えるのであります。 「六、原子力発電は安全性と共に早期に経済性を確立する段階にあり、これがため至急諸般の条件を整える必要がある。」 「(1)長期、短期の計画と経営体制をさらに具体化する。」 原子力発電の問題は、海外諸情報等を考察するというと、早期に経済性を確立する段階にあると考えられます。そのために諸般の体制を至急整える必要がある。 第一に、長期、短期の計画と経営体制をさらに具体化する。前期百万キロ、後期六百万キロでありましたか、八百万キロでありましたか、ともかくそういう長期的な、あるいは短期的な抽象的な計画と数字はあるようです。しかし、これを具体的にいかに展開するか。イギリスがコールダーホール型あるいはAGR型等を通じて一貫した具体的政策が整えられているのに比べて、わが国は非常にまだ追いついておらない。それと同時に、経営体制をいかにするか、原子力発電をどういうふうにこれから使うのか、あるいは一般の民間の電力会社からどういう地位を占めるのか、あるいは電発というものがどういう貢献をなすのかというような問題が混迷しておる。そのためにこれからの原子力開発計画というものは必ずしもスムーズにいくとは思われない体制にある。そこで、これは原子力委員会でやるべき問題であると思いますが、そのような諸般の体制に関してさらに具体化した計画を至急つくって公表し、社会的に問う必要があるとわれわれは考えるのであります。 「(2)使用済燃料の具体的対策を確立する。」 この点も原子力発電の経済性を確立する上において不可分の要素であって、コールダーホール型の東海村の第一号炉の燃料も、イギリスへ返すというような思想はまだ残っておるそうでありますが、はたしてそれでいいのかどうか、しからずとすればいかなる対策を国内において確立するか、使用済み燃料の具体的対策というものがこれからの経済性の上に一番大きな問題となって出てくるので、この対策を確立する必要があるのであります。 「(3)所要燃料の確保並びに資金等諸条件を整備する。」 大規模に原子力発電が展開されれば当然燃料問題が出てくるのであって、燃料の恒久的補給と、それからできる限りの自主性の確立、あるいはわが国における国内需給の問題等々、それから一般民間会社あるいはそのほかの政府関係機関が発電を行なう場合に、それが資金の対策というものは軽視できないのであります。これらの点について諸条件を至急整備する必要があります。 「(4)一般に対する弘報を強化する。」 原子力発電のみならず、原子力船あるいはそのほかの原子力平和利用の諸般の点について、特に原子力発電の問題については、一般に対する広報活動がほとんどなされていないと同じ程度であるといわざるを得ないわけでありますが、諸般の問題については、原子力委員会が中心になって、諸般の機関を使ってさらに広報活動を強化して、国民に対する認識を新たにする必要があると思います。 「七、原子力船については、我国造船業の将来と舶用炉の安全性並びにその急速な進歩に留意しつつ、従来の基本方針を再検討する必要がある。」 原子力船については、われわれは第一号船の開発に薄手したのでありますが、最近の海外からの諸情報を見ると、舶用炉の安全性あるいは経済性の急速な進歩というものが顕著であって、いままでわが国が研究してきた成果以上の新しい諸条件が展開しつつあるようにわれわれは考えるのであります。そこで、もしそれらの諸条件に目をふさぐならば、わが国の第一船の前途についても重大なる憂慮をわれわれは国民経済的にもいたさなければならぬ事態が出てくるように思います。特に日本は造船、船舶の輸出国であって、この原子力船というものが世界的レベルで発展していかないならば、わが国の造船業の将来、輸出の将来というものは暗たんとならざるを得ない。その点に注目をして、外国の優秀な舶用炉と日本の造船能力というものを適当なときにすみやかに結合させる。しかも、わが国の自主性や国策的要素を大いに重視しつつその方面に政策を展開していくということが、長期的に見たわが国の一つのコースであると思うのであります。そういう点からすると、いままで原子力委員会等々において研究されてきた成果はもちろん尊重すべきものがあり、その努力についてはわれわれも大いに多とするものではありますけれども、新しく付加されてきた条件というものも無視できない。これらの条件をすみやかに調査して、そうして取り入れるべきものは取り入れる、また改むべきものは改める、そういう虚心たんかいな態度で原子力船問題に取っ組む必要があると思う。そういう意味から従来の方針を再検討する。二、三カ月程度はストップしてもかまわぬと思うのであります。そうして、海外の諸情勢を明確に把握して、それと日本の現状といかに提携させるか、アダプトさせるかということを、この際急速に原子力委員会としては行なうべきであるとわれわれは考える。必ずしもわれわれはいままでのものをひっくり返せと断言しているものじゃない。新しく出てきた諸条件というものを虚心たんかいに点検してみて、それとわが国の関係をいかに調整するかということを、大きな重点政策の一つとしてこの際原子力委員会は行なうべきであるということを申し上げたいのであります。 「八、近代における科学研究の実情にかんがみ、予算の計上及び施行に当っては、会計法規の運用等に関して、特に弾力的な考慮を払うこと。」 この点はすでに何回も言われた点でありますが、科学研究の弾力性というものは硬直な予算ではできない。年度的な継続、あるいは応用等のために対する経費の使用分散というような点についても、すでに政府においても特別研究調整費というようなものもあるのであって、原研内部において、あるいは原研の各ディビジョン内部においても、そういうような余裕が当然持たれるべきであると思うし、また政府と原研との関係についても、煩瑣な監督はできるだけ排除して、原研に自由独立を与えながら最大限に弾力的な研究が行なわれるようにされる必要があると思うのであります。これらの点についても原子力委員会においてもう一回現状を点検して、いろいろな考察と改革を加えられんことを要望するものであります。 以上で私の御報告を終わりにいたします。
○前田委員長 以上をもって原子力政策に関する小委員長報告は終わりました。 この際、佐藤国務大臣が御出席になっておられますので、御所見を承りたいと存じます。佐藤国務大臣。
○佐藤国務大臣 原子力政策につきまして、小委員会においておまとめになりました、ただいま小委員長の御報告を承り、時節柄たいへんごもっともの御意見だと拝承いたしております。したがいまして、お述べになりました御趣旨で直ちに取り上げ得るものはこれを取り上げてまいりたいと思いますし、また事柄の性質によりましては、順を追うて、そうしてこれをさらに掘り下げてみる、研究を続けていかなければならないと思います。 いずれにいたしましても、皆さま方がたいへん熱心に御審議をいただきまして、そうして小委員会の報告を取りまとめられました御労苦に対しまして、心から敬意を表する次第でございます。 ————◇—————
○前田委員長 この際、中曽根委員及びその他の委員より発言を求められております。これを許します。中値根康弘君。
○中曽根委員 ただいま報告いたしました報告要旨並びに解説は、自民党、社会党、民社党、三党の一致した報告でありまして、これは当委員会の結論ないしは所見にもなるものであると私は考えます。そういう意味で、小委員長といたしまして一応各委員を代表して、この報告に対する政府の御所見をお聞きしておきたいと思います。具体的に各項目についてお聞きして、本委員会の記録にとどめておきたいと思いますので、原子力委員長ないしは原子力委員において御答弁をお願いいたしたいと思います。 まず、「原子力委員会はその指導力と企画力を強化する必要がある。」これは先ほど申し上げたとおりでありますが、原子力というものがいよいよ第二段階に入るというやさきにあたって、原子力委員会はその構成あるいはその内容等について画期的な刷新強化をはかるべきであると思いますが、この点についていかにお考えになりますか。
○佐藤国務大臣 この第一項、ただいまの原子力そのものの問題から見まして最も当を得たことだと思います。大体大事な段階にきている。お話のうちにもありますように、さらに再検討すべきとき、そこへきておらないか、こういうことでございますが、私は、確かに、原子力委員会が発足し、そうして原子力問題と取り組んでまいりましたが、原子力のその後の発達の状況、それなどを勘案いたしますと、いわゆる第二期と申しますか、もっと指導性、企画性を積極的に推し進めていくべき段階ではないか、かように思うのでございます。そういう意味から、今回皆さま方の国会の御承認を得ました委員の選考等にあたりましても、その片りんを出したつもりでございます。さらに御鞭撻をいただき、また原子力委員会そのものも、そういう意味において、その筋に沿ってさらに再検討してまいるようにいたしたい、かように考えております。
○中曽根委員 第二に、「原研は、開発研究に重点を指向すると共にこれと不可分な基礎研究にも充分な考慮を払うべきである。」この点につきましても、原子力研究所自体がもはや新しい第二の時代に入りつつあるのでありまして、原研の使命感を与えるためにはやはり目標を明らかにしなければならない。その目標の中の最重点は開発研究にあるとわれわれは指摘したいのでありますが、この点について原子力委員会はいかにお考えになりますか。
○佐藤国務大臣 当委員会の御審議の経過におきましても、しばしば私ども申し上げたのでございますが、確かに原子力研究所、これはその第二期段階に入っておるだろう。本来の使命から申しまして開発研究にその主体を置くべきだ、このことはしばしば申し述べたのでございます。 しかし、これはやはり原子力研究所そのもののあり方から、開発研究だけでは、まだまだ国内の学者グループ等にいたしましても、また研究の実態から申しましても、不十分のようでございますし、その開発研究を推し進めるにしても、やはりどこまでも基礎研究は十分力を入れなければならないように思います。大学、もちろん基礎研究の場だ、かように思いますが、さらに大学の設備をもってしては不十分な点もあるだろう。そういう意味におきまして、原子力研究所も十分に役割りを果たしてまいりたい。したがって、基礎研究、これもおろそかにするつもりはございません。しかしながら、本来の性質から申しまして、開発研究に重点を置くべき段階ではないか、かように考えております。したがいまして、御趣旨のとおりに考えております。
○中曽根委員 この第二項の点については、原子力委員会より、原研当局者に対してこの線に沿う刷新改革案を求めて、その答申を得て、われわれの委員会のほうに原子力委員会の所見とともに報告すべきであると思いますが、そのような措置をおとりになりますか、どうですか。
○兼重説明員 適当な時期にはそういうようなふうにすることが望ましいし、できると思いますけれども、いま差し迫ってそれを御要求になりましても、ちょっと無理であろうかと思いますので、少し時間的の御猶予をいただきたいと思います。
○中曽根委員 少し時間的な猶予をというのは、大体どれくらいの時間になりますか。
○佐藤国務大臣 ただいま原子力研究所の人事その他につきまして、私どもいろいろ苦心しておりますので、いずれ人事等が落ちついてまいりますれば、当然原子力研究所のあり方等につきまして御相談するつもりでございます。そういう意味で原子力委員からお答えしたのだろうと思います。この点は事務的な問題もございますので、しばらくおまかせ願いたい、かように思います。
○中曽根委員 第三の問題でありますが、原研の研究者、技術者というジャンルの相違が出てきて、これが顕著に分かれている段階になっております。それで、研究管理の問題、研究者の処遇の問題と同時に、技術者に対する配慮の問題が、先ほど申し上げたように必要であると思います。これらの諸点についていかなるお考えをお持ちでありますか。
○兼重説明員 この問題も、ここ一年くらいからだんだん顕著になっておりますので、私どももいろいろ検討はしておりますけれども、研究者の問題に比べまして、技術者の問題はいろいろ関連する範囲が広いために、まだ十分その目的を達するような解決案を得ておりません。しかし、現在それで放てきしておるわけではなく、なお努力を続けておる現状でございます。
○中曽根委員 この三項は二項の問題点と密接な関係にある点でありまして、二項の点がわれわれに報告になると同時に、これらの点も報告されるように要望いたします。 次に、四番目の原研の労務管理の整備と所内の諸規律の確立の問題です。労務管理という問題は国民の一番憂慮しているポイントでありますが、特に正常なる労働協約というものが一般的にまだ確立されていない。また慣行もきわめてイレギュラーである。アブノーマルでもある。それから、所内の諸規律という点についてはほとんどルーズであって、ほかの政府関係機関から比べれば格段の悪い点にあるとわれわれは考えざるを得ないのであります。こういう点についていかなる改革をなさるか、お聞きしたいと思います。
○佐藤国務大臣 これは第二あるいは第三、そういうものに関連するところだと思います。私どもの原子力委員会そのものといたしましては、こういう所内の諸規律は本来できているだろう、それを前提にしていろいろ施策を行なってきたように思います。しこうして、今回この委員会におきましてこの点が取り上げられ、いろいろ論議をかわしておりますので、当局の意向もよく原子力研究所の方々におわかりがいただいておると思います。私も本来のたてまえからしばしば申し上げておりますように、労使問題については政府としては関与しない、どこまでも当事者同士で相談することだ、かようにいって指導しておるわけでございます。しかして、なかなか労使双方の話し合いでも結論を得ないものがある。そういう事柄は一体何できまるか。あるいは当事者の弱い点、あるいは使用者側、組合側に強いところがある。あるいは組合側にも特殊な事情がある。そういう問題があるだろうと思いますけれども、結局、社会的良識によって必ず解決を見るものだ、かように考えますので、私ども直接組合側に呼びかけることはいたしませんけれども、経営者側に対しまして、かくあるべき、こういうような意味のものは注文をつけていきたい、かように考えます。 したがいまして、ただいま労働協約その他のことが問題になっておるようでございますが、なかなか一朝一夕にはそう簡単にも片づかないかと思いますけれども、しかし、在来の慣行、これは必ずしも納得がいかないのであります。納得のいくような業務組織、あるいは業務命令、あるいは協力のしかた、それなどを労使双方において十分議を尽くして、近代的なあり方、その方向を一日も早く実現をいたしまして、そうして、かような問題についてとかくの批判を受けないような、そういうものにいたしたいものだ、かように思います。これは必ずしも理事者側だけの責任でもございませんし、また組合側だけの責任でもない。要は双方において一般に行なわれておるようなそういう形のものをできるだけ早い機会につくるべきじゃないだろうか、かように考えて、督励をいたしておるような次第でございます。
○中曽根委員 所内の諸規律の問題は、これは経営管理の問題であると私は思います。この点について、現存の体制を改革するために原子力委員会はいかなる御措置をおとりになるか、お尋ねいたしたい。
○佐藤国務大臣 ただいま、経営者の責任だと一言に言われました。しかしながら、これはやはり全職員の協力を得ること、これが実は望ましいのであります。ただいま役員その他につきましても苦心し、理事者がいかにあるべきか、こういう人事構成にも取りかかっております。もちろん新しい陣容ができればそれらの方とよく相談するつもりでございますけれども、私が根本に考えますことは、理事者だけの責任だ、かように追及いたしましても、なかなかそうはいかない。やはり職員、従業員全体の協力を得る、こういうことが望ましい。そういう点において協力体制をつくる、そういう意味においての理事者、これはいかにあるべきか。また、これは他の工場その他におきましてもすでにあることでございますので、別に原子力研究所においてそう特殊性を考慮しなければならないとか、こういうものはないだろう。おそらく委員会において要求されますものも、最小限度の所内の秩序、その労使のあり方、そういうものを要求しておられるだろう。そこには社会的原則めいたものすら今日はあるのでありますから、そういうことはもちろん理事者としてやるべきことだと思います。しかし、原子力研究所そのものでは、過去におきまして、どうも私どもが見て世間一般の原則めいたようにやられていないのではないか。先ほど来御指摘になりましたようなうわさによれば、あるいは勤務時間中における組合活動、そういうような事柄は、これは他の働く場所においてはもうそういうことばなくなっている、こういうのでございますから、そういう点は、これはもちろん経営者においてもがんばって、そうしてその主張を納得さすだろう、かように私は思います。 しかし、労使の問題は、なかなかこまかな問題がしばしば問題になるように思います。こまかな事柄から大きく発展する、こういうことがありますので、理事者としての態度、これは問題が小さくても、それについて十分な理解を持ち、またその扱い方いかんによって影響することがどうなるか、これはよく考えてやらないと意外の結果を招来するのではないだろうか。この意味では、私は理事者だけを責めるわけにはいかないと思う。そういう意味で、組合側にもさらに協力し得る、また納得がいくような方途を講じたいものだ、かように私は考えております。
○中曽根委員 いまの点については、私は理事者管理者等の自覚とその確信の不足というものが非常にあると思うのであります。それらの点について委員会としても一応注意を喚起して、彼らに正しい確信と信念を持たせる必要があると思うのです。その点を私は申し添えておきます。 次に五の燃料政策の問題であります。再処理研究と中間試験施設のスピードアップの問題は、これは全委員の一致した強い意見であります。この点についていかにお考えになりますか。
○佐藤国務大臣 これは別にもう意見を申し述べるまでもなく、再処理の問題はスピードアップをすべき時期にきておる、かように考えております。
○中曽根委員 六の原子力発電の問題は、これは今度の調査の最重点の一つでありましたが、参考人の発言等を見ても、もはやこれらの数点にわたることが行なわれなければならないと思うのであります。 その中で、第一番目の計画の具体化、特に経営体制等の問題の見通しをつけるということ、それから、次の使用済み燃料の具体的対策、つまり買い上げの問題、そのほかが出てくる問題であります。その次は、燃料確保と資金その他の諸手当て、それから一般に対する広報、これらの点について御所見を承りたいと思います。
○佐藤国務大臣 第一、第二の原子力発電、これは一応軌道に乗るだろう、こういうことが予想されますが、さらに引き続いての問題につきましては、一応きまっておるかのようでもあるし、はっきりまだきまらない点もあるかのようでもございますので、小委員会においてこの種の御発言をなさることは、これはしごくもっともなことだ、かように私ども考えますので、原子力委員会におきましてもそれぞれの項目につきまして一そう掘り下げて進んでいくつもりでございます。
○中曽根委員 三、四はどうですか。
○佐藤国務大臣 もちろん三、四も含めて申し上げた次第でございます。ことに予算あるいは税制等の面におきましてもこれを政府が援助しなければならないと思いますし、ことにこの第四の一般に対する広報活動、この点ではまことに遺憾である。原子力そのものがどうもわが国の特殊な国民感情から申しまして、非常に理解しにくいもののように考えられておりますので、当委員会の審議を通じ、またその他の機会等を通じまして、正しい認識を持っていただくようにいたしたい、かように考えております。
○中曽根委員 次に、原子力船の問題は、いままでわが国の関係者が非常な努力を払って、わが国の原子力船のあり方について御検討を願って、われわれも感謝にたえないところでありますが、最近新しく解除された、アメリカやその他の情報等を考えると、これらの努力にもかかわらず、新しい考慮を払わなければならない段階になってきた。それは関係者の責任ではない。そういう新しい諸条件が秘密の解除に伴って最近出てきたということからきておるのであります。そういう点も考慮されて、第七の問題をいかに具体的に御処置なさるか、承りたい。
○佐藤国務大臣 ただいま御指摘のように、新しい事態が起きておるのであります。原子力観測船の建造につきましては、総理大臣の指令書も出ておりますので、これをすぐ変えるということには、それだけのデータと材料を打たなければならないと思います。しかし、原子力船開発事業団が注文をするにいたしましても、いましばらくの時日があるようでございますので、涼子力委員会として早急にこれを調査する必要があれば、現地に人を派して、原子力船開発事業団が発注いたします前に結論を出し得るようにしたい、かように考えております。
○中曽根委員 いまの点は非常に重要な問題で、この調査に多少の経費がかかっても、将来を考えれば当然なすべき問題であると思います。そこで、原子力委員会におかれては、委員のエネルギーをこの問題のために傾注されて、相当な費用をかけても行なうべきであると思いますので、善処をお願いいたしたいと思います。 次に、八番の科学研究における予算の問題であります。この点は社会党の委員よりしばしば御質問もあったようでありますが、われわれも同感であります。いかなるくふうをお加えになるか、お答え願いたいと思います。
○佐藤国務大臣 最後の、「会計法規の運用等に関して、特に弾力的な考慮を払うこと。」実はここに問題があるのではないかと思います。本来予算を要求いたしますに際しましては、十二分とは申しませんが、所要の経費を十分計上しろ、このほうにつきましては、一そう今後とも努力するつもりでございまして、予算獲得に力をいたしますと同時に、その後の運用等につきましても、流用の可能のものにつきましては、もちろん窮屈な法規どおりの処置をするつもりはございません。しかし、流用不可能な部分につきましては、やむを得ずその予算を守っていただくということにいたさざるを得ないのではないか。ただ、実施いたしまして、非常に困難がある、不足を現に示している、こういう場合におきましては、必要ならば補正予算を要求することもありましょうし、原子力研究所だけで補正予算を要求することは困難だと考えましても、理論上はそういうことは可能でありましょうし、また予備費等の使用も可能だろうと思います。この事柄、いわゆる原子力研究所の運用上、法規をみだってまでの運用——みだるということがどういう意味を持つか、そういうたてまえをこわしたくない、しかしながら、できるだけ便宜をはかれ、こういう意味でございますれば、その予算の運用にあたりまして、実際的に要望に沿い得るものは要望に沿うように努力いたしたい、かように考えます。
○中曽根委員 第八の点については、従来ややもすれば、原子力局が予算の運用等に関してさまつな干渉をしたり、統制をしたりするというような批判があったのであります、最近はどういう状況であるか私は知りませんが、おそらく改まっていると思います。 それからもう一つは、大蔵省との関係において予算の弾力的な運用ができないという面があったのであります。これらの点について大いなる改革を、佐藤長官の実力によって実施されんことを希望いたします。 以上の八点についていろいろ御質問をいたしましたが、これらの点はわが小委員会の超党派的な考え方に基づいて、代表して質問いたしたのであります。どうか佐藤原子力委員長のときにおいて勇断をふるって、次の大発展の礎石を築いてくださるようにお願いをいたしたいと思います。ちょうどいまや大事な時期に入ってきたので、願わくは佐藤長官が原子力中興の祖になるように、われわれは全面的に支持し、かつ期待しているものであります。勇断をふるって改革されんことを希望して、質問を終わります。
○前田委員長 関連して、西村英一君。
○西村(英)委員 局長、原子力委員の給料は幾らになっているか。常勤が三人、非常勤が三人ですが、常勤の委員の給料は幾らで、非常勤の方々にはどういうサービスをしておりますか。
○島村政府委員 原子力委員は、御承知のとおり定員六名でございまして、現在のところでは常勤三名、非常勤三名と相なっておりますけれども、法律上は三名まで非常勤とすることができるという形になっております。したがいまして、三人以下に常勤を減らすことはできませんが、過去におきまして四人常勤という場合もあったのであります。実態によりまして常勤と非常勤の割合は変わるわけであります。 常勤委員の俸給につきましては、正確でございませんが、たしか十四万円程度であったと思います。非常勤につきましては手当でございまして、一日幾らというふうにきめられて、現在のところ一日四千円ということになっております。
○西村(英)委員 一般の公団の理事等との比較はどういうことですが。公団の理事はそのくらいですか。それよりもっと高いのですか、低いのですか。
○島村政府委員 公団、事業団等それぞれ若干の差はあると思いますけれども、原子力関係にございます原子力研究所あるいは燃料公社等と比較いたしますと、原子力研究所の場合、理事長は二十七万でございます。副理事長は二十二万、理事が十九万から十七万五千の間というぐあいになっておりますが、それらの機関の役員の俸給に比べますと、原子力委員の俸給は低いといわざるを行ないと思います。
○西村(英)委員 そこで、給与が高くても必ずしも指導力が出るわけではございませんが、現在の原子力委員の方々は、大臣おわかりのように、日本においてはもうどの方面からいってもトップクラス、大臣が原子力委員の方々をこれからさがそうとしてもなかなかさがせないくらいである。原子力委員といえば、ほんとうの日本の知識を集めたような感じを持っておるのです。それから、見ますと、給料は法律で別に定めるということが書いてあるし、どうも置き忘れられているではないか。こちらが非常に高く買っている割合に政府自身は高く買っていないじゃないか。これと指導力とは別にいたしましても、今後原子力委員の方々をさがそうとしてもなかなかあれで、現在の方々は非常に御苦労だろうと思うのです。しかし、事柄が事柄でありますから、原子力はもう一般の方々はほとんどわからない。日本がどういうふうな態度をとっていくかということにつきましても原子力委員会の方々の決定を待って、しろうと一般、世間はわからないのです。われわれもどう持っていっていいか実はわからないのです。 そこで、そういうことにつきまして改善の機会がありますれば、ひとつ大臣にはお骨折りを願いたい。かたがた、また委員会がっちりして原子力に対する方向を国民に明示するということに持っていかないと、何かにつけて私は今後非常に悪いと思うのです。ひとつ大臣に所見をお聞きいたしたい。
○佐藤国務大臣 ただいまのお尋ねによりまして、私も実は手当等をはっきり伺ったわけでございます。原子力委員長は手当をもらわないものですから、そういう点わからなかったのです。 しかし、内閣で各委員をつくっております。その委員のあり方、それをおそらく一緒にしているのだろうと思います。しかしながら、各委員会と申しましても、その委員の性質が、この種のように原子力政策をここでつくるのだ、あるいはその企画性を十分発揮してもらうのだ、こういう立場に立っておる特別な委員会でございますので、政府におきましてもそういう点を勘案して、他との均衡をとるべきだろうと思います。均衡をとるということは、同様にするということばかりが能ではございませんので、本来の委員会の性質によって、あるものは高くあるものは安く、そういうことは当然のことである、かように思いますので、今後のあり方につきましては、機会があれば私どもよく研究してみたい、かように考えます。
○前田委員長 次に、岡良一君。
○岡委員 佐藤原子力委員長の御答弁に関して、若干お尋ねをいたしたいと思います。 まず、この小委員長報告第一項の問題であります。中曽恨小委員長は、御存じのとおり原子力委員長もかつてしておられた。この中曽根小委員長を加えたわれわれ三党の共同で、原子力委員会の指導性あるいはその企画性というものをもっと強化すべきであるということを強く要求いたしておる。原子力委員会は御存じのように政策を企画しまた決定する、また原子力関係予算の配分についても任務とする重要な機関であります。ところが、八年たってまたいまさらその企画性、指導性の弱体化が指摘されるということは、ある意味において原子力委員会に対する不信任といっても私は差しつかえないと思う。 そういう意味で、私はこの際はっきりした長官の御見解を承りたい。原子力委員会はもっとその責任と任務というものを十分に自覚していただいて、同時に基本法にうたわれておる民主、自主、公開、平和目的の追求というこの大きな目的、諸原則のもとに積極的にその任務の遂行に当たられるという御決意があるのかどうか。この点が今後の新しい原子力の開発に当面するまず一番の大前提だと思うので、重ねて委員長の御所見を承りたい。
○佐藤国務大臣 私は小委員長の御報告をたいへん一まあ八年もたっておる、あるいは原研ができて八年もたっておる、同時に原子力委員会もちょうどいい期間になっておるのじゃないか、この辺で第二の発展を期したらどうか、こういう意味の御声援、御鞭撻だと実は承って、先ほど来御趣旨はまことにごもっともです、こういうことをお答えしたのです。 ただいま岡さんの御発言を聞くと、ある意味においては原子力委員会が不信任なのだ、こういう御発言がございました。私は、そういうことになれば一言ないわけにはいかないのでございます。私は、必ずしも原子力委員会が指導性あるいは企画性を発揮しておらない、こう言い得るかどうかたいへん疑問に思います。原子力委員の方々も非常に努力をしてまいっておられます。ただ、いかにも八年たってすべての設備がようやく整備してきた、そういう際に、もう一度原子力委員会を設けたその基本に立ち直って考えてみる必要があるのじゃないだろうか。ずいぶん世の中も変わってきているのだ、こういう善意の見方をとりまして私は御趣旨に賛成をいたしておるわけであります。 ただ、原子力委員長自身といたしまして、そういう変化に対応することにはどういう心組みでいるのか。私は就任いたしまして申し上げておりますのは、立ちおくれたわが国の原子力産業、これをひとつ早急にスピードアップをして、そうして国際水準にまで持ち上げていく、あるいは国際水準にはもうすでになっておるのでありますが、おくれを取り戻したい、こういう気持ちで一ぱいでございます。原子力委員の方々にも、このおくれを取り戻すという意味でひとつかけ足をしてもらおう、こういう意味から小委員長の報告、この企画性、指導性、それをひとつ発揮しろ、かように思います。そういう意味でありがたくちょうだいをいたしておるわけであります。どうかひとつよろしくお願いをいたします。
○岡委員 ただ、私が申し上げたいのは、原子力委員会設置法にもはっきりうたわれておるように、政策の企画、決定、関連する予算の配分等という、従来いわば日本にある一般的な審議会風な委員会よりもきわめて行政委員会的な強力な権限を持っておる。その原子力委員会がいまさら弱体を指摘されておる。当然な任務における弱体を指摘されておるということは、うしろ向きな姿勢でいえば、ある意味においては不信任をも意味するかもしれない。しかし、私も別にうしろ向きな姿勢でものを言いたいとは思わない。 そこで、先ほど来中曽根委員、西村委員も言っておられるように、勇断をもってこの際原子力委員会を強化する。私は、その活動、行動を強化せられるには、原子力基本法の民主、自主、公開、平和の追求という原則の上に立って、あくまでもその任務の達成に責任をもって邁進をせられるかどうか、あなたの御決意を聞いておるのであって、不信任であるかどうかということは、何も私はいまこの際このことをあなたと論争しようと思っているわけではない。前向きな姿勢で私はあなたの勇断を希望いたしておる。
○佐藤国務大臣 ただいまさらに重ねて御趣旨がございました。私もそういう意味で岡さんにはたいへん敬意を表します。またそういう意味で賛成でございます。 ただ、私が心配しておりますのは、この原子力委員会、原子力基本法にはっきりしたことが書いてございます。けれども、八年たつ、あるいは十年たつ、そういう際に私どもが気をつけなければならないことは、マンネリズムにおちいってはいないか、こういう点であります。それが時代の進運に取り残されることにもなるのだ。そういう意味においての委員会に対する御注文であり、御批判だ、かように考えますので、そういう点がないように、こういう意味で気を新たにしてひとつ取り組んでいこう。新しい原則云々を申すわけではございません。したがいまして、今後の原子力委員会の構成等につきましても、新しい観点で、マンネリズムにならないように、こういうことを注意しておる。この点を御理解いただきまして、御声援のほどをお願いいたします。
○岡委員 もちろん私どもは、原子力委員会をもっといろいろな点で強化しなければならない。むしろそういう段階に来ておるのである。現在は原子力局が一応事務局のような姿になっておる。そうすると、いわば原子力局の作文にめくら判を押されるというようなことが、もしあなたがマンネリズムと言われるならば、むしろマンネリズム的なものを生んでおる原因になっておる。だから、こういう点で、原子力委員会がどのような新しい組織機構を持てばさらに強化の目的が果たせるか、われわれの要望する体制を整えられるか、この点について十分ひとつまた原子力委員会として御研究願って、願わくば私どもに卒直な御意見をお漏らし願えるようにお願いしたい。 それから、原子力研究所についてここに二、三項目あげられておるわけです。そこで、この原子力研究所のいろいろな紛争があることは、私どもとすれば非常に遺憾千万である。組合にしても、ストライキは目的でなくて、やはり手段でなければならない。伝家の宝刀をそのつどそのつど振り回して対決するということは、私は組合としても賢明な措置でもないし、特に原子力研究所のように私ども大きな期待をつないでおる研究所が、そういう姿でたえず紛争を繰り返すことは非常に困る。 ただ問題は、先般菊池理事長が率直に訴えられたこと、私は先般この委員会でも申し上げたのですが、「財政当局が予算総ワクを指示し」、大体四、五年は五十億くらいのところで「科学技術庁が科学技術関係法人の調整を行ない」、理事者はわずかな裁量権で、「その範囲内において理事者は自主性を持っている。」「理事者は上述のごとくわずかな裁量権を持っているが、原研職員は若年齢層が多いため、その大半が科学技術庁調整階層に属し、理事者としては実際には弾力性を有しないこととなる。このように理事者の裁量権に制約があることが労使紛争の根本的原因である」ということを言っている。確かに私は事実はそうだと見ている。このことも私は委員会で繰り返し何年越し申し上げたわけです。 問題は、理事者の責任というよりも、原子力委員会がもう少しバックアップをしてやるという愛情があっていいのじゃないかと私は思っている。これは数年前に中山あっせん案のときのあっせん案に基づく原資、あるいは藤林あっせん案のときの原資獲得において、どの程度まで局なり原子力委員会が誠意をもって努力されたかというようなことと、また、今度の個々の詳細を私はよく存じませんが、組合は中労委に提訴するのだ、理事者側はこれを拒否しておるというようなこと。こういうことと、藤林、中山あっせん案の原資獲得に対する局なりあるいは役所なり、原子力委員会なりの御努力というもの、そして理事長のこうした率直な訴え、こういうものを総合してみますと、問題は、根本的な原因になっておるこの問題について原子力委員長が、元大蔵大臣をしておったあなたが、不介入だという名のもとに拱手傍観するということは私は許されないと思う。やはりもっと実態を率直に御検討いただいて、従来のような態度ではなく、ある程度まで原子力研究所を育てあげるという愛情の上に立ってバックアップしてあげる必要がある。これがやはり理事長のいう紛争の根本的原因を解決する一つの大きな道なんで、そういう御趣旨があるかどうか。ひとつその点の御趣旨を承りたい。
○佐藤国務大臣 岡委員の御発言でございますが、岡委員は私とは立場が違います。しかし、その立場においての御発言に対しては私は理解しておるつもりでございます。また敬意を表しておるつもりでございます。 ただいま問題になっております原子力研究所の労使の問題、それを理事長が率直に表明した。それをただいま取り上げてお話しでございますが、これは他の公社あるいは法人、公法人との関係もございます。御承知のように、予算ははっきり皆さまの御審議をいただき、そうして非常に窮屈な支出方法を会計法規はきめております。これは別にどんぶり勘定ではございません。したがって、そのことを、これが非常に窮屈なんだ、この点が労使双方の問題を解決しないのだ、こう言われる理事長の言には私も必ずしも賛成はいたしません。それかといって、私も法規の番人ではございません。したがって、ただいま申し上げますように、先ほど小委員長の報告にお答えしたように、これは法規が許す限りにおきましてはもちろんさような運営をするつもりでございます。むしろ原子力局、それから科学技術庁、そのほうに対しての特別な御相談があれば、もちろん原子力局が口やかましくしゅうとめ役をするようなことはいたさないつもりでございます。したがって、筋の立つ予算要求に対しては、あらゆる努力をしてその予算の成立を期しております。 さらにまた、いまの給与体系そのものについても、手当その他について十分理解のできるものならば考えております。これは超勤の予算であり、あるいは特殊な危険手当であり、というようなものになれば、もちろん原子力局もそういう意味で、原研の正しい発達に協力するというその立場におきまして協力をいたすわけでございます。 ただ、一般的に、非常に窮屈なものだ、この感じだけはどこまでもついて回るだろう。この種の法人の予算はどんぶり勘定ではない。どんぶり勘定ならばうまくやれるが、そうでないからできないのだ、こう言われるならば、これは困る。どんぶり勘定でやれとまでは皆さんもおっしゃらないに違いない。 ただ、いま問題になります超勤の予算が非常に窮屈なんだ、あるいは代替要員の予算が非常に窮屈なんだ、そういうことが実際の運用にあたって問題を起こしておるのでありますから、それは十分気をつけてまいるつもりでございます。もうすでに実情も御調査になったと思いますので、超勤手当その他においては、他の法人等で許しておらないような予算までつけておるようでございますから、この批判は当たらない。むしろ正常にいたしまして、理事者自身が運用ができるように十分注意されたらどうか、かように思います。 もちろん私どもも、予算を取るのでございますから、大蔵省へ参ります際に説明ができないと困る。場合によれば力を用いてまでも、ときに無理を通しますけれども、いわゆるどんぶり勘定まではできないのだ。これだけは御了承いただきたい。また、私どもが冷たい感じで申しておるわけじゃございません。ことに直接の争議行為には干渉はいたしませんけれども、事柄が予算の執行にある限りにおいては、これは原子力当局ももちろんその解釈その他について協力するわけでございますから、そういう点は誤解のないように願いたいと思います。
○岡委員 これはことに今後の新しい科学技術行政に伴って必要とする設備施設等をも含むのだ。科学技術庁がしばしばうたっておるような、自由にして豊かな研究ということがいわれるわけです。大臣もOECDの閣僚会議に行かれたときに、一致した御意見として私は報告を受けたのだが、大蔵省がどうも科学技術行政政策というものに干渉し過ぎるというような一致した意見である。いわば大蔵省はまだ古い感覚で、近代的な科学技術行政に対する理解が足りないということだと思う。だから、問題は給与のみの問題ではないのであるけれども、御存じのように、どんぶり勘定であってはならないのだけれども、事実上どんぶり勘定を行なわざるを得ない羽目に落ち込んでおり、非常に不健全な諸手当の運用である。こういうことでは、いつの日にか壁にぶち当たることは当然です。そういう点を配慮していただいて、そして、もっと正当にして納得のいく給与手当体系のための予算について原子力委員会も十分努力をしてもらいたいということを私は申し上げておるのです。 それから、御存じのように、特に原研が発足したときには、いい若い科学者を集めようじゃないか、公務員ベースで縛ったのではあまりいい人が来ないぞということもあって、それが特殊法人として発足したときの趣旨ですから、私はそういうことをよく考えてもらいたいと思う。 それから、先ほど小委員長の報告に漏れておったのですが、この機会にお尋ねしておきたいのは、学界と産業界とのかけ橋ということが原子力委員会の報告に、また原研の調査項目の中にもうたわれておる。もちろん私はそうでなければならないと思う。何しろあれだけの大きな施設を持っておるのですから、これを一民間企業が持ったり一大学が持つことは、とうてい資金的にも困難でもあるし、また持つ必要もないわけです。だから、この施設、設備は、産業界にも大学にも十分の利用に供するという道をもっと積極的に講ずべきじゃないかと私は思う。それにはいろいろ問題があるわけです。それらの困難ならしめる問題を整理して、もっと積極的に供用に資するような配慮が原研の今後の運営においては重大だと思う。私はそういう点を十分御配慮願いたいと思うのだが、こういう点について大臣の御所信があればお伺いいたしておきます。
○佐藤国務大臣 ただいまお話しのように、原研の利用、委託その他の試験研究をもっと民間からも、あるいは大学からも受け入れるようにしたらどうか、これはしごくごもっともな話でございます。 私、口幅ったいことを申してまことに恐縮でございますが、いま日本で一番足らないものは何だろうかといえば、科学技術者が足らない。そういう意味で、大学その他専門学校等をつくって科学技術者の養成をいたしております。その生徒あるいは若い人たちの教養を一体だれがするのか、その先生方のほうは十分の数があり、十分の素質を持っておられるのか、かように考えてみますと、一番いま国内で必要なのは、その先生方やそういう研究員が足らないんじゃないか。しかも、その助教授あるいは助手というものの採用が非常に困難になっているのじゃないか。そういう意味から申しまして、積極的に先生方をつくり上げる、といってはことばが不適当だと思いますが、先生に事欠かないように教授陣容を整備することは一つの大きな国家的の使命じゃないだろうか、国家的の要請だろう、かように思います。しかも、それらの方々が大学のこまかな設備あるいは不十分な状況のもとにおいて研究されるということでは、先生としての素質を十分備える上において欠くるものがあるだろう、こういう意味から、原子力研究所は第二段階の施設として十分御利用が願えないだろうか。 また、過日来この席でも申し上げたと思いますが、日本の研究制度につきましても外国のような制度をとっていったらどうだろうか。一年あるいは二年間、特別な方を指名をして原子力研究所に来ていただいて、そこで研究してもらう、それは特別なテーマを差し上げてもよろしいから、こういうことを申したのであります。これは私はまだそういう制度がないように思いましたが、事実はもうそういう制度もある。原研を使われようとするならば大学の先生方が幾らでもお使いになる方法があるのだ、また民間からも楽に研究の委託をする方法があるのだ、こういうことでございますので、制度そのものとしてはすでにできている。 ただ、その制度をどれだけ利用されておるか、かように考えてまいりますると、まことにりょうりょうたるものであって、せっかく私どもが原子力研究所で設備を充実し、他にも劣らないように、少なくとも大学の設備よりか進んだものをそろえておる。そういう場合において、その委託制度が十分活用されておらない。これはいかにも残念だ。しかも、優秀な指導員というか、あるいは先生になる方を必要としておる時期のように思いますので、ただいま岡さんの言われたこと、私は全面的に賛成でございます。また、そうあるべきだと思います。また、そういう意味においての予算あるいは手当その他につきましても、さらに事務的に研究を要するだろうと思いますが、とにかくせっかくつくってある原子力研究所をそういう意味に使ってもらいたいものだ、かように思います。
○岡委員 実は、大学の方に来てもらって大いに施設を活用して研究してもらいたいというところが、現に原研発足以来のいわばはえ抜きの職員が大学へ帰りたいと言い出しておる現状なのです。大学に行けば給与が低くても帰りたいというのですね。こういう現状が付で起こってきたかということは、私はこの前もくどくどしく申し上げたのだが、やはりこういう点をぼくはもっともっと原子力委員会としても検討していただきたいと思う。 なお、私はその一つの大きな原因と申しましょうか、動機となる可能性があるのは、開発研究に重点を置く、私はこのことはもちろん決して異議はない。原子力研究所というものはそういうものとして発足しておるはずだ。だから、開発研究に重点を置くというよりも、正しくは従来の開発研究の実績を再検討した上で、もっと重点的に開発研究のテーマを設定する必要があるということだと私は思うのです。そういう点で、この原研が開発研究に重点を置くというと、すぐ、外国から設備を買ってくればいい、外国の技術援助を仰げばいい、というふうなところへ飛び込んでもらったのでは、其の意味の開発研究じゃないということは私は強くこの際申し上げておきたいので、十分御研究願いたいと思う。その方針でひとついっていただきたい。これが基本法の中の自主的ということだと思うのです。 それからもう一つ、この開発研究という、なるほど動力炉は今後の開発研究のテーマだ。しかし、いまの動力炉、諸外国の動力炉を見ても、実用動力炉についていう限りは、ほとんど従来の火力発電所のボイラーを原子炉にかえるというだけだ。そして、どれが安いか高いか、どうすれば安全か、そういう次元の低い原子力分町ではないだろうと思う。もちろんそれも必要ではあるけれども、行く行くはやはり原子力研究所でもって手がける、あるいはブリーダーもあるでしょう、あるいはプルトニウムを利用した新しい熱出力の研究も進められていく、あるいは直接発電もあるでしょう、やがては核融合の発展時代も来るだろう。やはりもっと将来計画というものを高く掲げて、困難を克服しながらそれに一歩一歩近づいていく。こういう開発研究の体制を整えてくると、どうしてもこの基礎研究というものが不可分になってくる。だから、こういう点でも、単に次元の低い、ボイラーを原子力炉にかえて高いか安いか、安全かどうかなんというような、そういうことだけにこだわらないで、もっと大きな将来計画の展望の上に立って、そうしてプロジェクトを立てる、さらにそれを積み上げていくというような研究管理というか、何か体系づけられた研究体制というものをつくって、また、個々の細分化された研究分野がそれぞれ有機的に結合して、原研が一体となってりっぱな成人を上げるようにやってもらわなければならぬ。そうなってくると、やはり原研の企画スタッフというものがどうしても必要じゃないかと私は思う。こういう点も十分ひとつ考えてもらいたいと思います。 それからなお、この岡から聞くところによると、原研の部課長等でも相当広範な共助が行なわれているよう、だが、いかに研究の体系のための組織あるいは機構をいじってみても、結局最後に行き着くところは私は人だと思う。そこで、佐藤大臣も原研の理事長についてはいろいろ御折衝しておられるようなことも新附で私は漏れ聞いておるのでございますが、問題はどういう条件の人がいいかということです。われわれのこういう小委員会の諸決定をも生かしていただけるのは、一体どういう人がいいか。原子力委員会はもちろんバックアップしてもらわなければならぬが、それにしてもどういう条件の人がいいとあなたは思われますか。
○佐藤国務大臣 これはなかなかむずかしいことでございます。問題はやはり、りっぱな研究テーマを授けて、そうして研究員を引っぱっていくのが原子力研究所のあり方だ、こういう見方も一つの方向だと思います。また、これが開発研究に力を入れる、かように申しましても、もちろん先ほど中曽根さんにお答えしたように、基礎研究を無にはできない、こういうことであります。ただ、そこに誤解がないように願いたいのは、基礎研究の部門はまず第一を大学でやってほしい、こういう希望はございます。そうして、それだけの素養を持った人が開発研究に乗り出していただく、これが望ましいことだと思っております。しかし、基礎研究もそういう意味において要るんだということを申すのはその点であります。 ただ、基礎研究だけに没頭する、こういうわけにはいかない。原子力研究所の仕事はそうではない。ここでは、国産原子炉の作成にまで開発研究をひとつ推し進めていこう、こういうところを目的にしているというのでございます。したがって、ただいま申し上げるような開発研究、それをやるにいたしましては、研究員の方々に素質の問題はある、あるいは素養の問題はあるが、新しく基礎研究から始めて、そうして開発研究にいくというような段階を通るものじゃない。これは岡さんも十分御理解だろうと思いますが、そういうものであることをひとつ御了解願いたい。 したがって、研究所の理事長になる人というものはどういうことなのか。だからこそ、私どもは学界あるいは財界の協力を得なければ困るのだ。もちろん財界だけで財界的な運営をやられても困るだろう、学界だけで基礎研究ばかりに没頭される、これも困るだろう、こういうのでございます。なかなかむずかしい人選になっております。各界の協力を得て初めてできる。いわば十分その仕事の性質も理解し、しかも経営的才能を持つ人、一言にすればそういうことだろうと思いますが、そういう意味でたいへん苦心をしているというのが現状でございます。
○岡委員 いずれにしても、原研の今日までのあり方に対してやはり虚心たんかいな御検討を加えていただいて、そうしてこの人選に当たっていただく。財界とか学界とか、こういう界の字のつく階層にこだわらないで……。私は人の名前をあげることはいたしません。この際は慎みますけれども、その人柄でりっぱに若い科学社の諸君を率いていった力もある。また、それがかわると、とたんに騒ぎが起こるというようなことから、いろいろ問題があるので、非常にむずかしい問題ではあるけれども、ほんとうに虚心たんかいに、原研の今後の発展のためにほんとうに信頼し得るスタッフをこの理事としてそろえていく。これがいたずらに偏しないような人選については、特にひとつ御留意を願いたい。 それから、先ほど小委員長の報告にもあったが、舶用炉の問題なんです。このことについては、この間の小委員会にさる大きな原子力グループの代表の方が出てこられまして、二つの炉型についてそれぞれその優秀性を盛んに主張しておられた。しかし、国会というものは、いわばそういう炉の売り込みの宣伝の場所であってはいけないと私は思う。どの炉が最もいいかという判断は、権威ある専門の技術者が選択すべきである。 ところが、そういうようなことが現実には、国会で論議されるといなとにかかわらず、ある。それは、たとえば原研が一つの炉を注文する。計測部分はどのグループ、炉の本体はどのグループ、燃料はおれのほうだなんというようなことで、こま切れに発注しておるというような状態も私は聞いておるわけです。こういうことはオペレーターにしてみれば、そういうこま切れの寄せ集めで一つの設計ができたとしても、やるということにはオペレーターとしてもいろいろ不安な向きもあるように私は聞いておるわけです。ところが、原子力の企業グループというものは、現在開発等に非常に資金を投入されておる。私はそのことは十分わかっておるつもりだし、またそういうような形でいわば過当競争のようなものが起こってくることは、企業家のためにもおもしろくないし、日本の原子力そのものの発展のためにもおもしろくないと私は思う。 そこで、一体これはどういうふうな体制をとってもらうべきであるか、それが、企業家の方々にもどういう体制がいいのであるか、少なくとももっとこの点、筋の通った新しい原子力産業界の再編成と申しますか、行政指導というものを考慮されてもいい段階にきておると私は思う。この点について委員長はどういうお考えですか。
○佐藤国務大臣 私の立場は、あらゆる問題につきまして、科学社、技術者の立場において科学的、技術的な知識を十二分に取り入れたい、こういうことを念願をいたしております。 したがって、ただいまの舶用炉の問題につきましても、これは売り込みの渦中に入ることなく、新しいものとしてひとつ研究してみようじゃないか、こういうことを実は申しておるのであります。したがって、これは原子力船開発事業団の問題ではなくて、私どもの原子力委員会においてこの問題を取り上げる。その意味において調査をしてみようじゃないか、現地にも出かけて調査してこよう、そしてそれが実際にいま進行しております仕事の計画に支障がないようにいたしたいものだ、かように考えております。むずかしい言い方は別といたしまして原子力委員会で人を派して、それを研究してみよう。それがいいという結果になれば、これは原子力船開発小業団に対して私どもが注文をつけることもできると思いますけれども、もうすでに総理大臣の指令も行っておることでございますから、これをただいまとめるというわけにはいかない。また変えるというわけにもいかない。とにかく新しいものが出てきたのだから、ひとつ過去の行きがかりにとらわれないで、頭をクリアーにしてそれを研究してみよう、研究の結果いかにするかをきめよう、こういう考え方でございます。
○岡委員 私は、これはほんとうに理想的であれば、日本人の手で舶用炉をつくり、船をつくって動かしたいというのは、これはおそらく私だけでなく、日本人がみんな持っている念願だと思うのです。それができるかできないかということは、日本の技術段階ということも考えなければならないし、日本の研究体制も考慮しなければならないと思います。 ただ私は、その点、外国の調査をするということに対しましては、関連してお聞きしたいのだが、先般の外務委員会で、日本は開放体制を迎えての外国からの技術導入については厳選主義でいくということを田中大蔵大臣が言明された。外資に関する法律においても、もろもろの制約は開放して、開放体制において国際的な経済競争に立ち向かうのだという方向、政策をとっておられる。だから、外国からの技術導入については厳選をする。これは一面においては、通産省の関係では経済効果もあるでしょう。科学技術庁に関係すれば、国産技術の確立ということが大きなねらいとしてなされたものに違いない。そうすれば、やはり科学技術庁長官としても、外資審議会には次官もメンバーとして出ておられる。何を基準に厳選するか、どんな情報を基準に厳選することが国産技術の確立になるかということも、これは十分検討してもらわなければならぬ。これはいずれ御研究をいただいて、明らかにしていただきたいと思う。 ただ、外国のものをすぐ買うという方向にいかないで、舶用炉についても、その他のもろもろの施設設備についても、いわゆる国産技術、それに基づく設備の開発に重点を指向するという方向において、今後やはり原子力政策というものを進めていかなければならぬ、これをこの際私は強く要望しておきたいと思います。これは大臣の答弁は要りませんが、ぜひそうあるべきだ。 なお、燃料の方々のお話はあとで聞くわけですから、この程度で私の質問を終わります。
○前田委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は四月二十二日水曜日、午前十時より理事会、同十時三十分より委員会を開くこととし、これにて散会いたします。 午後零時二十五分散会