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46回国会衆議院1964/05/07

運輸委員会航空に関する小委員会 第3号

発言数
77
登壇者
7
会派数
2
開催日
1964/05/07

会議録

西村直己自由民主党

○西村小委員長 これより運輸委員会航空に関する小委員会を開会いたします。  航空に関する件について調査を進めます。  本日は、日本国内航空株式会社社長菅野義丸君を参考人として御出席をお願いいたしまして、航空に関する諸問題につきまして、貴重な御意見を承ることにいたしました。  参考人には御多忙のところ本小委員会に御出席くださいまして、まことにありがとうございました。どうか忌揮のない御意見をお述べいただければしあわせと存じます。  なお、本日は速記をつけておりますので、御発言される方は小委員長の許可を得て明確に御発言くださいますようよろしくお願いいたします。  それでは参考人の方の御意見をお願い申し上げます。菅野参考人。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 日本国内航空株式会社の社長をいたしております菅野義丸でございます。本日は私ごとき者に航空小委員会に参考人としてお呼び出しいただき、私見を申し上げる機会を与えていただきましたことにつきまして心からお礼を申し上げます。  御承知のように、日本国内航空株式会社は先月の十五日に発足したものでございまして、私もその機会に初めて社長に選任されたものでございますので、それ以来、まだわずか三週間しかたっておらないのでございます。しかも、私は、航空につきましては、委員各位の皆さん方と違いまして全くのしろうとでございまして、はたして皆さまの御参考になるようなことを申し上げられるかいなか非常に懸念があるのでございますが、一応私の考えておりますることを申し上げさしていただきたいと存じます。  ただしかし、私は交通関係につきまして、私の半生を運輸省、なかんずく国有鉄道につとめておりました関係上、交通に対する考え方は多少持っておるつもりでございます。これも委員の皆さま方の前に申し上げるのはまことに釈迦に説法でございまするが、今後の私の会社の経営方針の基盤となるものでございますので、私が交通に関する考え方をどういうふうに持っているかということを申し上げさしていただきまして、お耳を汚したいと思います。  私は、交通は政治、経済、文化、その他あらゆる人間活動の最も基礎的なものであるというふうに考えておりまして、あらゆる人間の活動は交通という基礎の上に立てられた上部構造であるというふうに考えております。しかも、もし交通が非常に脆弱な場合には、その上に立てられるところの人間活動を規制するというおそろしいものでございます。したがって、交通は問題になるが一番いけないのでございまして、むしろ空気のごとく全然問題にならないというのが一番理想的な形でございます。今日、交通各界において問題になっておりまするのは、すでにその上部構造に比べて基礎が弱いということを示すものではないかと思うのでございます。こういうふうな観点からもってまいりますると、私は、交通事業というものは、すべて、利用大衆と申しますか、そういう人たちの利益になるということを最も重大に考えて、その線に沿った経営をしなかったならば、必ずこれは失敗するというふうに確信をいたしております。私の過去の経験から見ましても、交通業者の盛衰のあとを顧みますると、まず自社の営利を第一の目的にして利用大衆のことを考えなかった、考えるにしても第二次的に考えた会社は必ずすたれております。反対に、まず第一に利用大衆のことを考えた会社というものは、自然にその会社は利益をあげて繁盛しております。私は、こういう見地から、その二つが一致する会社のみが栄えて、それが一致しない会社は必ずつぶれるというふうに自分で考えておりまして、今後日本国内航空株式会社を経営するには、どうしても第一に利用するお客さんの立場を考えて、その利益になるということをまず第一の主眼にしなければならぬということを社長就任以来確信して、今後もそのつもりでやっていくつもりでございます。  航空界のことは、私がここで申し上げるまでもなく、皆さんよく御承知のとおりでございまするが、今日の航空は、国内航空は昔の鉄道でございます。国際航空は昔の海運だと思います。明治の初年におきまして、政府は鉄道と海運というものに非常な力を注ぎまして、またあらゆる援助をして今日のようなりっぱな鉄道、海運をつくったのでございますが、これがわが国の国力の進展及び経済の発展にどれだけ力を与えたか、これはもうはかり知れないものがあると思うのでございます。したがいまして、今日の航空につきましても、国内航空については昔の鉄道と同様、国際航空については海運と同様に政府も力を入れていただきたいと思うのでございます。かように、航空事業一つをとりましても非常に公共性の強いものでございまするが、今日われわれが見ているところによりますと、国際航空につきましては国家も非常に力を入れまして、特別の立法もいたし、特別の会社もつくりまして、国家もこれに投資をしていろいろ保護育成をいたしておるのでございまするが、国内航空につきましては、これはほとんど自然発生的に会社ができてまいりまして、ただ安全という面において国家は相当の監督をいたすのでございまするが、これを規制する法律、その他国家の保護というようなものは非常に少ないのでございます。この点は、明治初年に鉄道に対してあれだけの力を入れたというのは、一つは軍事的な必要もあったでありましょうが、日本の経済の発展のために非常に賢明な策であったと思うのでございます。今日の国内航空については、もっともっと政府も力を入れていただきたいと思うのでございます。  したがいまして、小さい会社が国内航空については群立したのでございまするが、最近政府の非常に強いおすすめによりまして、もとの日東航空、富士航空、北日本航空の三社が、それぞれの立場を捨てて、小異を捨てて大同につく、小さいいわれを捨てて国家の政策に順応するという非常に大乗的な立場によってあえて合同することを承諾して、ここに日本国内航空株式会社が設立されたのでございます。旧三社は非常な努力をいたしたのでございまするけれども、会社の不振はいかんともすることができなくて、相当の赤字を出しておったのでございます。ことに、北日本航空のごときは、一度出しました資本を三分の一に減資して、四倍増資して今度合同したというくらい非常な犠牲を株主は払っております。私は、国家の政策に順応してこの三社が合併するということを決議した経営者及び株主の方々のお気持ちに対しては非常な敬意を表するものでございます。これは先ほど申しましたとおり、自社の利益よりかまず国家社会のためになるような方向に進むという、交通機関のほんとうの公共性ということに重きを置いた実にりっぱな処置であると私は考えるのでございまして、そういうことをきめられた旧三社の株主及び経営者の方々の気持ちを私も今後肝に銘じて、この会社の発展のために努力いたしたい、かように考えておる次第でございます。  そこで、それではおまえはこの会社の社長に選任されて、どういう方針でこの会社をやっていくかという御疑問に対しまして私の考えを申し上げさしていただきたいと思うのでありますが、私はまず、航空事業は安全が第一であるということを主眼といたしまして、安全運航をするためには、あらゆる犠牲を払い、あらゆる方法を講じ、また日航あるいは航空局の方々等にも非常にかってなお願いをいたしまして、その援助を求めております。また自衛隊の方面からもりっぱな方に来ていただいて、あるいは中堅になる方々に来ていただいて、運航整備その他の方面について十分にひとつ改善していただきたいということをお願いして、着々その効をおさめております。また旧三社がいろいろな運航規定をつくっておりましたが、これも全部統一してりっぱなものにつくりかえまして、その習熟にいま専念さしておる次第でございます。  それから第二はもちろん士気の高揚でございます。先ほど来申し上げましたように、まず利用大衆のことを考え、その線に沿った会社こそ利益をあげられるという信念のもとに、利用する大衆のためになるということは、多少目前において会社の不利益になろうとも、とにかく大衆のためになるという交通機関であってほしい、これを旗じるしとして、私は士気の高揚をしておるのでございます。しかも旧三社のそれぞれ違った社風を持った人たちが集まっておるのでございますから、和の精神によりまして、協力してこの会社を盛り立てていこう、そしてこの会社に与えられた使命の達成に努力しようということを、みんなと励まし合っておるような次第でございます。しかしながら私がこの三週間にわたりまして非常にこまかくいろいろな点について調べた結果から申しますると、これは常識的にもそうであるごとく、数字的にもその結果は同じでございますが、私どもがいま持っておるような枝線と申しますか、支線はいかに合理的に巧妙に運営いたしましても、これのみでは決して利益をあげられないという結論になるのでございます。国鉄におきましても幹線の利益でもって支線の赤字を埋めております。もし国鉄に東海、山陽というような幹線を別会社にしてあとの支線をやれといったならば、おそらく国鉄はつぶれてしまいます。と同様に、私どもがいま許可されております支線は、背骨のないあばら骨だけのようなものでございまして、とうていこれをいかに合理化しようとも、またいかに経済的に考えましても、これは決して採算のとれるものではございません。しかしどんなに赤字を出しても、利用大衆のためにはこれを経営していかなければならない責任と使命があるのでございます。  そこで、これからはお願いになるのでございまするが、どうしてもこの会社を育成して、りっぱなローカル線の経営会社となるためには、やはり日本の幹線であるところの東京−札幌、東京−大阪−福岡という幹線に参加させていただきたい、これが私のお願いの第一でございます。もしこれをしなかったならば、現在の計算でまいりますと、毎年六、七億の赤字となります。これを極力合理化し、総合運営等も考えていかにやりましても、まず二年目に五億くらい、三年目に三億以上の赤字が出ることははっきりしております。そこまでいけば非常にいいのでありますが、そしてそれ以下には切り下げられません。どうしてもその赤字を何かで埋めなければならないのでございます。しかもその累積赤字がどんどん多くなってまいりまして、三年目にはおそらく二十億近くなりまして、会社は破産せざるを得ないような状態になるのでございます。もし私の会社がつぶれたほうが社会大衆のためになるのだという結論になるならば、私はあえてお願い申し上げませんけれども、この会社に一つの使命がある、この会社を育成することが社会大衆のためになるのだということがわかっておりますならば、何とかこれを育成していくことが、すなわち大衆のために忠なるゆえんではないだろうか、こういうふうに考えまして、あえて各位にお願いする次第でありますが、何とかして幹線に入れていただくということが私の第一のお願いでございます。もちろんこれにつきましては、ただいま日本航空及び全日空という会社が幹線をやっておりますので、これとの調整の問題はございますが、私はまずこの会社を一本立ちにする、一本で立てるようにするということが結局利用大衆のためになることではないだろうか、こういうふうに考えますと、調整の問題は同時に並行して考えていただいてもちろんけっこうでございます。私はあえてそれに対しては反対するものではなく、これをどういうふうに調整するかということは、国会の皆さま方、あるいは政府のほうでお考えになることでございまして、それをとやかく言うのではございませんが、まずこの足弱の赤字経営だった三社が合併した国内航空を一本立ちになるように育成するというところにぜひお力添えをいただきたいと思うのでございます。  それから同時に、お願いの第二の点は、現在私どもの一番重荷になっておりますのは、商社等から飛行機を借りまして、それが短期の相当高利の利息になっておりますが、今後機種の買い入れ、それの他の設備資金に金が要りますときに、ぜひ開発銀行等の国家資金の低利の金の融資をしていただくことができれば、非常に会社の体質改善に役立つだろう、これも一つのお願いでございます。  なおもう一つ、最後のお願いは、日本航空の援助でございます。日本航空は、御承知のとおり国際線を主にしておりまして、国内におきましては、いわゆる幹線しかやっておりません。私どもと全日空さんとは枝線をやる使命と義務を持っております。しかしながら日本航空は幹線だけやっておるのでございます。したがって、日本航空さんからいろいろな援助、たとえば資本的にもあるいはまた技術的にも、あるいは資材その他の点につきましても、いろいろな援助をいただきたいのでございます。これは航空界の先達としてわれわれの指導的立場にございますので、ぜひ日本航空のいろいろな方面における御援助をお願いしたいこういうふうに考えて、着々この点につきましては、同会社のほうにお願いをいたしておる次第でございます。また小さいことでございますが、自衛隊その他の方面につきましても、人的あるいは技術的にいろいろの御援助をお願いして、これも着々進めておるような次第でございます。  以上、非常にかってな議論で、また御専門の委員の各位から見ますと、まことに幼稚な意見かとも思われるのでございますが、私が新しく就任いたしましてわずかの期間でございますが、いろいろ考えた末に得た結論でございます。これはすでに創立事務所の当時いろいろ要望書等を皆さんのお手元に差し上げてあるそうでございますが、結局それと同じような結論になりましたけれども、私が身をもって体験し、この会社の経営の全責任を負わせられた結果、こういうふうな結論にならざるを得なかったということを御報告申し上げまして、私の意見を終わりたいと思います。(拍手)

西村直己自由民主党

○西村小委員長 これで参考人の御意見の開陳は終わりました。     —————————————

西村直己自由民主党

○西村小委員長 続いて質疑いに入ります。  質疑の通告がございますので、これを許します。久保三郎君。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 航空局の監理部長がお見えですから、日本国内航空の誕生というか、三つの会社が統合して一つになったわけですが、これについては政府の方針としてこれを慫慂してきたのか、いかがですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 政府の方針としてこの統合を慫慂してまいったのでございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 それは航空審議会の答申に従って運輸大臣が、ローカル航空会社の統合整理というか、そういう方針で本問題を扱ってきた、こういうふうに了解してよろしいのですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 この件につきましては、航空審議会に諮問というような手続を経ないで、運輸大臣みずからの御判断でこういう方針で進めてこられたわけであります。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 それ以前に航空審議会では、国内航空その他についての政策の答申をしたと思うのでございますが、その点はどうですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 その前に確かに国内航空に関する答申がございまして、従来ローカル六社の活動分野は一区域に限ることにして、その後さらにブロック間——隣のブロックまでいくというような方針でもってその企業分野をきめていくという方針で進めるようにという答申を得ております。その後、小さなローカル線会社の状況を見ますと、なかなか採算が合わない、とても苦しいということで、むしろさらに一歩前進して、これらのローカル会社を統合したほうがよろしかろう、こういうような考えに変わってきたわけでございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 航空審議会の答申ではブロックあるいはブロック間、こういうことでやってきたが、いまのお話だと、その後の経営状況が思わしくないということで整理統合というか、そういう方針に運輸大臣は政策の転換をした、こういうふうに聞き取れるのでありますが、経営が思わしくないということだけで本問題を扱ってきたのか、それとも先ほど参考人からもお話が出ましたいわゆる国内交通の面からの国内航空という観点からやってきたのか、これはどうなんですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 重点はむしろ経営基盤の強化という観点からこの判断がなされたものと思います。あわせて、全日空が全国的に路線網を張っておりますが、まだ客の積み残しその他あるというようなこともございまして、そういう点からも補強する、そういう意味も若干あるかと思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 これは二つの観点、言うならばやはり一つだと思いますが、経営基盤の強化、すなわちこれは輸送サービスの向上ということでありますから。——それからもう一つは、ブロック間の問題もさることながら、経営基盤の強化とあわせて交通体系の上からも整理統合したほうがよろしい、こういう観点からきたのではなかろうかと私は思うのであります。これはあらためて運輸大臣にお尋ねしなければいかぬと思うのですが、手続上としましては、先ほどのお話のように、いずれにしても群小のローカル線はいままでの方針を大きく転換してやはり整理統合する、こういう大方針になったということでありますから、そういう観点からいきまして、この日本国内航空、いわゆる三社が合併したあとのというか、新しい会社ができたあとのたとえば経営なりあるいは運航路線のあり方、こういうのは当然考えておられると思うのですが、そういう点についてはどういうふうになっておりますか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 先ほど申しましたように、この三社の合併は運輸省として勧奨してやってきたわけでありますが、この会社をどういうふうに育成するかということにつきましては、運輸省としても責任があるといわなければならないと思います。それで省としてこの会社の育成にどういうことができるかと申しますと、一つは、経済路線、採算の合うような路線を順次与えていくということ、もう一つは、資金面の援助と申しますか、開銀融資その他の資金面の援助をどういうふうにしていくかという二つのことが、政府としてやり得る一番大きなことではないかと思います。  そこで、しからば路線はどういうふうな路線を与えるか。先ほど国内航空の社長からお話がありましたように、幹線に乗り入れなければこの会社は成り立たぬというようなお話もございましたが、幹線に入れるかどうかということについては、これは大きな問題でございますので、いろいろ慎重に検討いたしておる次第でございます。なおローカル線につきましても、漸次適当な路線を与えていくという方針でおりますが、何ぶんにもまだできたばかりの会社でございまして、いろいろ機材、乗員その他準備がまだ十分整っておらない面もございますので、それらの体制の整備等をよく見まして、順次適当な路線を与えていきたい、こういうふうに考えております。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 私どもは、もちろん経営の問題を重点に考えることは必要だと思うのでありますが、もう一つ、それより以上に重大なことは、国内航空のあり方なり、その輸送力の置き方をどういうふうにするかという問題から、問題を解明することのほうが国民経済的には正しいと思うのです。二次的に経営基盤の問題を考えるわけじゃありませんが、うらはらの問題でありますけれども、少なくとも国内航空の輸送力のつけ方、路線の設定はどうあるべきかということを先に考えて整理統合なり何なりをするのが当然だと思います。これは時代の推移とともに若干変わってはまいりましょうが、少なくともそういうふうに考える。  そこで、いまのお話だというと、この会社の整備状況というか、そういう体制を整え次第、それぞれ路線の拡充強化も考えていかなければならぬだろう、こういう御趣旨でありまして、それはそれでいいと思うのでありますが、ここで考えるのは、たとえばいま参考人の菅野社長さんからお話があったように、この会社としては幹線が非常に弱い、言うならばローカル線の統合でありますから、当然枝線だけが重点になっております。そこで幹線についてどうあるべきかという問題は、日本航空あるいは全日空の問題がございますが、それと同時にいまの輸送の実態がございます。たとえばこの会社に幹線の路線を与えるという場合に与えてもらわなければならぬのは、他の会社との関係ももちろんございますが、実際いうとローカルだけではよう立たぬ。枝線というのは大体幹線の培養線なんですね。そういう意味でやはり最小限の幹線は必要だと思うのです。これはもちろん全日空なりあるいは日本航空、こういうものの連携は当然必要だと思うのです。そういう意味で、やはり考えるとすれば、この幹線については、いま申し上げたようにローカル線を幹線にどう結びつけるかという観点から考えていくべきが至当ではなかろうか、こういうふうに思う。そこで幹線の輸送の問題であります。札幌——福岡間の幹線輸送の問題でありますが、最近の輸送力と輸送量の実態はどうなんですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 幹線とローカル線の輸送量の伸びを見ますと、むしろ幹線よりもローカル線のほうがその伸び率が高い状況になっております。それでも現在の国内航空輸送量のうちの六〇%以上は幹線でありまして、それも、ローカル線よりも伸び方が少ないとはいえ、やはり相当な伸び率でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 いまのお話だというと、ローカル線の伸びのほうが非常に高い、こういうお話でありますから、少なくとも高い部面だけはこの会社が吸収していくというふうな考え方も一つあると思う。いずれにしても、輸送量と輸送力の関係、それから培養線と幹線との関係、こういうものを彼此考え合わせながら考えていく筋合いだと思うのであります。そういう点で菅野社長さんにお尋ねしますが、おたくの会社は合併前後に、先ほど安全の問題にも触れられましたが、やはり非常に事故を起こしている。おたくの会社ばかりではなくて、その後他にもありますが、特に合併前後でありますから目につくのでありましょうが、そういう点で、先ほどは整備の規定というかそういうもの、あるいは陳容についてもそれぞれこれから新しい会社として確立していく、こういうお話でありますが、特に航空機の整備の問題であります。いままでのローカル三社時代は整備関係は必ずしも良好ではなかったのではなかろうかと思う。ついては、今度三社一体になりまして大きな会社になりました。なお、お話によりますれば、日航との関係ではある程度緊密な提携もなされる、こういうお話であります。整備関係では、日航の配下にあるところの整備の機構ですか、そういうものとの関係はどういうふうになっていますか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 先ほどあまりこまかくは申し上げませんでしたけれども、安全航空のためには整備ということに一番力を入れなければならないのは、いま先生のおっしゃるとおりでございます。そこで、私どもは、合併を機といたしまして、整備の責任者をこれは日航に無理にお願いしてりっぱな人を入れてもらいまして、そうして旧三社の整備全般についてしさいに調査して、そうしていけないところを直していくという体制をとって、いま進めております。そして、これは三社のやり方が多少ずつ違いますので、その長をとって短を捨てるようにして、そしていま整備のやり方の合理化といいますか、統一をいたしております。そのためには、日航のほうから数人のエキスパートを借りまして、そして見ていただいております。のみならず、先ほどちょっと申しましたとおり、自衛隊、海陸空の三幕のほうからそれぞれ中堅になる方をお願いして、これもその方面を見ていただく。また、最近運輸省のほうから査察団というふうな方々もおいでになるそうですから、こういう方々にもぜひ忌憚ない御意見を伺って、悪いところを直していきたい、こういうふうに考えておる次第であります。安全運航のためにはあらゆる方法を講じていきたいと思っております。また、すでに免許を得ておるような裏縦貫——裏日本縦貫の定期路線につきましても、私どものほうは、まず安全第一というので、自信あるまでは開始しないという立場で、四月二十日ごろ開始する予定でございましたが、これを目下のところでは六月一日まで延ばして、そうして整備する、乗員の訓練の自信が十分できてからやるというふうな体制をとって、先ほどちょっと申し上げましたけれども、安全のためには多少犠牲を払ってもよいという決意で安全運航を進めるように努力しておる次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 もう一つお尋ねしたいのですが、先ほどのお話では、幹線についてもお考えを強く持っておられるようでありますが、それに対して航空局のほうからは社内の体制が整い次第というお話がございました。ついては、社内の体制は、まだ合併直後でありまして、これからの御計画はどうなっておるのですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 これはもう幹線に入れていただかなければ、どうしてもこの会社の更生ができないということは、先ほどから申し上げたとおりでございまして、政府のほうから、ただいまローカル線のほうの伸び率が非常に多いというお話がございまして、これも事実でございますが、ただ残念なことには、空港の設備の関係上、非常に天気のいい日、しかも昼間の間しか運航できないようなローカル線は、幾ら伸びても採算に合うものではございません。どうしてもこれは地上の設備と相まって、最も経済的に機材が使えるというところでなければ、経済的にペイするはずがないのでございます。私どもの会社の一番の欠点は、飛行機の使用時間が非常に短いのでございます。幹線でしたら設備もいいし、そういうことがありませんので、雨が降ろうが風が吹こうが、ある程度強行できるのでございますが、私どものほうでやっておりますようなローカル線は、ちょっと風が強くても、あるいは天気が悪くてもすぐやめるというので、非常に不経済な運航をしておる次第でございまして、これを幾らたくさんいただきましても、会社としては赤字を重ねるだけでございます。  そこで幹線についてどういう考えを持っておるかというお話でございますが、漏れ承るところによりますると、将来、幹線で機種の競争をするということは無益であるから、なるべく機種を同一にするようにというようなお考えが政府にあるように聞いております。私ども非常にけっこうなことであると思いまして、これにはぜひ同一機種を使って、少なくとも機種の上の競争はしないというふうな政策には、ぜひ協力したいと思いまして、さっそく全日空さんあるいは日航さんが使う機種をここで注文するといたしましても、これは製造会社の関係上、将来二年後くらいでなければデリバーができないのであります。そこで、私どものほうとしましては、それにかわるまで、その機種ではございませんけれども、一応ジェット機を乗員つきでもってチャーターしまして、その間の空隙を埋めて、幹線に入る用意をするということで着々いま準備を重ねておりまして、近く、この一週間くらいの間に政府のほうにも具体的の計画を提出する予定でございます。したがいまして、このローカル線の運営と幹線の運営というものは非常に違うのでございまして、たとえば空港につきましても日航の非常な協力を得ることができますし、また整備あるいはその他の方面につきましても日航さん、全日空さんの協力を得ることができますので、現在、おまえのほうは枝線の運営で一ぱいじゃないかというような御意見があるかもしれませんけれども、それとこれとは別でございます。全く別の、別に重荷にならないで、無関係にこれができるような立場になりますので、ぜひこれは一日も早く政府のほうから御認可をいただいて、そして御認可をいただいたときには、できるだけ早く実施に移りたい、こういう段取りでもって計画を進めておるような次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 その場合、特に日航とは緊密な提携がなされているので、これはあまり問題はないかと思うのですが、それでも多少会社が違いますから問題が出てくると思うのですね。しかし、最も関係が深いというか、関係するのは全日空との問題がございますが、そういう問題について、他社の運航成績というか、営業成績というか、そういうものに、あなたたちが幹線に乗り出した場合には影響がうんとあるのかないのか、そういう点はどういうふうな見通しなんですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 日航との間におきましては、先ほど来たびたび申し上げておりますとおり、技術的にも人的にもいろいろ協力を得まして、また将来、もし幹線に入ることができますならば、運輸省のほうの御承認が得られれば、運賃プールもしたい。これはかねてから政府がすすめておるのでございますが、今日に至るまで実現できなかったのでございますけれども、両社の間で運賃プールをして、幹線上の、少なくとも便ごとの競争ということを避けたい、こういうふうな考えで計画を進めております。  全日空さんとの関係でございますが、私はたまたま開発銀行に五年ばかりおりまして、運輸省関係の貸し出しを担当しておったのでありますが、昭和三十三年ごろでございますか、ちょうど大きな事故をやりまして、いまの会長の美土路さんがしばしば開発銀行を訪れまして、いろいろ御事情を伺ったのでございます。そのときに、私も今日のことは予想しなかったのでございますが、これは幹線に入らなければだめだ、開発銀行が融資しなかったらこの会社は成立しないというような結論を得まして、結局開発銀行から相当の融資をし、それから幹線にも政府のほうで御認可になったような次第でございます。それ以来、もちろん同社の非常な努力の結果にもよりますが、幹線に入ってからめきめきとよくなりまして、今日あのようなりっぱな会社になれたのでございます。これは国家社会のために非常に喜ぶべきことで、私どもその点についてとやかく申すのではございませんけれども、そういういい実例があるのでございます。かりにあのときに日ペリと極東と一緒にしてあのままにしておいたならば、やはり今日のようなりっぱな会社にはなれなかっただろう。どんなに努力してもなれなかっただろうということは想像にかたくないのでございます。したがいまして、あの例があるのでございますから、私どもの会社もただ単に合併して、合理的の運用だけで、自力でよくなれといっても、これは全く経済的に不可能でございます。全日空の例もございますので、あれと同じように、ひとつ幹線といいますか、採算線に入れていただいてそうしてわれわれに与えられた枝線、ローカル線の運営をますますよくしていくという使命を達成させていただきたいと思うのでございます。聞くところによりますと、かつては、幹線は全日空と日航さんとフィフティ・フィフティに分けるというような申し合わせもあったそうでございますが、このときにはまだこの会社といりものは全然考えられておらなかったりでございます。これが政府の非常に強いおすすめによりまして、各会社の経営者及び株主もそのおすすめに従ってできた以上、これを育成するためには、そういうふうな過去の申し合わせあるいは方針も、事情変更の原則に従って変えていただいて、そして先ほど来お話がありましたとおり、非常な勢いで需要というものがふえておりますから、ふえる分の一部分なりとも、三分の二あるいは二分の一というような一部分でもわれわれに分けていただければ、現在経営しておられる日航さん、全日空さんにそんなに大きな影響を与えないで、しかも第三会社の私どもが育成される、こういうことにするということが結局国家、社会、大衆のためになるのではないか、かように私は信じておる次第でございまして、特にお願いする次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 増加分に対して幾分か譲ってもらえればと、こういうお話でありますが、それには、まだローカルで統合されないままでいるものが三社ほどあると思います。こういう問題の処理についても考えておられると思うのですが、これはどういうふうに考えておられるのでしょうか。これは航空局にお尋ねしたいと思います。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 統合されてないローカル会社として残っておりますのは東亜航空と中日本航空、それに長崎航空という政策会社、この三社でございます。いずれも全日空と提携を現在いたしております。したがいまして、ローカル線といたしましても、全日空グループというものと、今度できました日本国内航空会社というものと二つの体系になるわけであります。それでこの三社残っておる提携会社がこのままで将来ずっといくのかどうかということにつきましては、われわれといたしましてはこれは全日空と一つになることが望ましいというふうに考えております。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 そこでもう一つ菅野さんにお尋ねしておきますが、北海道は丘珠を使っていらっしゃるのですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 さようでございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 そうしますと、丘珠の空港はどうなんですか。たとえばいまのようなお話で幹線に乗り出すという場合に、ジェット機をお使いになるというお話ですが、そういう場合にどうなんですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 丘珠は御承知のとおり札幌に非常に近いので便利でございまして、しかも道内の航空機がみんなあそこに着きますものですから、東京方面なんかに来るのに非常に都合がいいのでありますが、設備の関係上ジェット機は使用できませんので、幹線の御認可を得た場合にはやはり千歳に入るということになると思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 丘珠ではジェット機はだめだということですが、そうしますと千歳ということになると思いますが、千歳空港のいわゆる離着陸の頻度というか、そういうものにはまだまだ余裕がございますか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 千歳にはまだ相当余裕があると思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 そこで先ほどの開銀の融資でございますが、これは監理部長にお伺いするのです。政府としては先ほどの方針に従ってこの会社をつくらせたということになるわけですが、いまのようなお話は当然合併させるときの一つの条件と言っては語弊がありますが、条件として、資金のあっせんというか、そういうものもめんどう見なければいかぬ、こう考えておられたと思うのですが、開銀融資は今年度はどうなんですか、考えておられるのですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 まだ新しい会社ができたばかりでございまして、計画も開銀融資を申し込む段階には至っておりませんので、具体的な金額でもって開銀折衝はまだいたしておりません。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 そうしますと、近い将来この会社からそういうような要求なり申請が出た場合は、そういう方針で処理されるのですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 できるだけ努力いたしたいと思っております。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 その場合、開銀の融資ワクというか、そういうものはどうなんですか。もう三十九年度融資ワクというものはおおよそきまったのですか、これはどうなんですか、ゆとりはあるのですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 まだ開銀としましても、航空のワクをきめておらぬようでございまして、まだ持ち込む余裕はあるということでございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 そこで最後にお尋ねしたいのは、先ほど菅野社長さんからお話がありましたが、三社が合併しまして、それぞれはだ合いも違う、あるいは特に労働条件というか、そういうものも違っていたと思うのです。これを大体統一されるということでありますが、まあ人間でございますから、そういう条件がちぐはぐだと、合併によって損をしたとか、あるいはおれより下の者が上になったとか、いろいろあると思うです。そういうものは人情の機微に触れるのでありまして、たいへんむずかしいことだと思うのですが、こういうものについては落ちついたのでございますか、いかがですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 先ほど申し上げるのを忘れたのでありますが、労務問題というのは非常に大きな問題でございまして、私も就任以来、組合の幹部などの方とも会いまして話し合った次第でございますが、われわれとしては、非常に幸運なことには、三社の組合の人たちは非常に協力的でございまして、今度統一した組合ができまして幹部も選挙されたのでございますが、われわれの誠意ある話に非常に協力的でございまして、まず、とにかく会社をよくするということが一番のことだというので、いろいろな点について協力していただいていることを感謝いたしております。私たちもその点については、当然その協力的態度に報いなければならぬと思いまして、少なくとも合併によって経済的に損をしたということのないようにしたいと思ってやっております。それで、まだ合併早々でございますから、大体四月分は前の会社の契約そのとおりを実行しておりまして、五月から、新しい会社との就業規則とか、あるいは給与規則とかそういうものによってやっていきたいと思って、いまその規定の整備をいたしておりますが、組合とも相談して、平和裏に進めていきたいと考えておる次第でございます。

西村直己自由民主党

○西村小委員長 肥田次郎君。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 私も関連してちょっとお伺いしたいのですが、その前に菅野社長さんにお伺いします。  日本航空は俗称日航と言っておりますし、それから全日空もそういうふうに言っておりますし、あなたのほうでは何か呼びやすい略称のようなものをお考えになっておりますか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 これはむしろ利用する方々のほうがおきめになって呼んでいただくのでございいますが、国内航とか内航とかということになるんじゃないかと思いますが、目下のところわれわれは国内航と申しております。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 先ほどお伺いしておった話の中に、参考人のおっしゃることと監理部長の言われたことで、ちょっと受け取り方が違ったのです。それは、いわゆるローカル線のほうが伸びの率がいい、こういうことで、これだけ聞いておると、何も必ずしも幹線参入をしなくてもローカル線の伸びがよければ将来に見通しがあるんじゃないか、こういう印象もあるんですところが、参考人の話を聞くと、幹線参加をしなければとうてい赤字の累積は免れない、こういうふうにおっしゃっております。そこで、いわゆる幹線とは今日どういう範囲で考えたらいいのか、それからもう一つは、ローカル線の伸び率というものはどういう地域であらわれておるのか、ひとつこれを知らしてもらいたいと思います。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 われわれが幹線と申し上げておるのは、東京、大阪を中心としまして、東京−札幌、東京−大阪、それから東京−福岡という路線でございます。現在、国内航空旅客は約三百万人の旅客の数でございます。そのうち、幹線の旅客は百八十万人、それからローカル線の乗客は百十五万人ぐらいで、幹線が六一%に当たっておるわりでございます。先ほど伸び率を申しましたが、ローカル線の伸び率は、確かに最近幹線の伸び率よりも上回っておりますけれども、先ほど申しました幹線のルートの四つのポイントで、六一%の旅客をさばいております。ですから、幹線につきましては旅客が非常に多いわけです。で、ローカル線については、ポイントが非常にたくさんあるにかかわらず、三九%ぐらいの比重しか占めておらない。しかし伸び率は、従来少なかったわけでございますが、最近非常に伸びており、五〇%あるいは六〇%伸びる年もあります。そういうような状況になっております。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 このローカル線の伸び率ですが、これはどういうふうに理解をしたらよろしいですか。いわゆるビジネス用で接続する伸び率なのか、それとも、いわゆる観光輸送ですね、われわがちょいちょい耳にするところでは、観光輸送の面が相当多いようですが、そういう点の比率はどういうことでしょうか。これをお伺いするのは、観光輸送というのは、これは必ずしも固定した考え方じゃありませんが、いわゆる消長がありますから、最近のような観光ブームのときには非常に伸びがいいが、どうかした調子ではぱたっととまってしまうという面がある。ところが、産業経済上のいわゆるビジネス的なものは、ある程度固定するものと見ていいと思うのですが、そういう関係はどうでしょうか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 確かに御説のとおり、観光旅客には季節的な要素があります。それからビジネス旅客につきましては、大体恒常的な需要があるものと思われます。それで、ローカル線の先ほど申しました百十五万人ぐらいの中に観光旅客がどれくらい占めておるかという御質問でございますが、旅客を質的に分類をした統計はいまのところ持っておりませんので、はっきりわかりませんけれども、ローカル線については、確かに観光旅客が相当大きなウエートを占めておるものと考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 もう一つお伺いしたいのは、先ほど菅野参考人がおっしゃったように、いわゆるローカル飛行場といいますか、ここでは飛行機の稼働率が非常に悪い。これは有視界飛行ですからそのとおりだと思うのですが、私も、昨年の夏でしたか、鹿児島に行きましたが、鹿児島の飛行場で十二時ごろに出るだろうというのが、三時になり五時になり、それでも結局だめだということになったのです。雨が降ったり、少し雲がかかったりするような状況だった。それで、宮崎に行けば乗れますというので、急遽汽車に乗りかえて宮崎に行ったら、鹿児島を出発した飛行機が来た。結局、宮崎に来てそれに積んでもらったという格好になる。その関係では、計器飛行のできないところでは不便きわまる。まことに不安定なんだ。だめだと思えば、そこからまた飛行機が飛んでおる。こういうことでは確かに参考人のおっしゃるとおりだと思うのですが、こういう地域に対するそういう天候測定上のもっと確率の高い何かの設備、こういう点はどうお考えになっておるでしょうか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 御説のとおり、ローカル空港は、幹線ルートの空港に比較して、設備は十分完備いたしておりません。ローカル空港といえども、漸次施設を完備していかなければならぬことは明らかでございますが、幹線空港にいたしましても、まだ施設が完ぺきというところまで行っておりません実情でございまして、先ほど申しましたように、旅客の比重の大きい幹線空港の整備をまず優先的にやって、順次ローカル空港に及ぼしていきたい、そういうふうに考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 もう一つ、これは先般も大臣がおっしゃっておりましたが、先ほど監理部長のお話では、大体いまの日本の国内関係では、いわゆる全日空グループというのと今度の国内航空とこの二つくらいだ、こういうふうにおっしゃった。民間航空は認可しない方針だということを運輸大臣がいつでしたか話しておられましたが、この方針は一応堅持されるという前提ですか、そしてなおさらにこれらの二航空が大体系列を一本化するという方向に指導する、こういうふうにおっしゃっていましたが、そのとおりですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 非常に狭い日本の国土の中で、たくさんのローカル空港が乱立をいたしますことは非常に好ましくないわけでございまして、そういう観点から、いままでありましたローカル六社を統合整理するということで新会社が生まれたわけでございますから、せっかく整理したあとでまた新しい小さな会社がのこのことたくさん出てくるということは、この考え方と矛盾するわけでございますので、今後はこういう新しい定期航空会社を認めないという方針でおるわけでございます。

肥田次郎日本社会党

○肥田小委員 私らも大体その意向には賛成なんですが、しかしよく考えてみると、今日の国内航空がこういうふうにとにかく終戦後異常な発展を遂げたということは、その出発点においていろいろ問題があったとしても、とにかく地域的に群小の航空会社がそういう大きな役目を果たしてきたということは事実なんです。将来もそういうものはもう必要ないだろうという前提には立てない場合もあるだろうと思うのです。といっていま運輸省が考えておる新しい航空会社を認めないという方針、これは永久不変のものじゃないと私は思いますから、これはそういうことだと私も思っておるのです。いままでの功績というものがありまして、その努力をこれから保護するという意味で、これから群小の航空会社の設立は認めないということになるなら、当分はそういう状態でいけるだろうと思います。  それからもう一つ、これは参考人のほうにお伺いしたいのですが、日航の資金的あるいは技術的援助という面、それから幹線に参加する場合の運輸省の方針、航空局の方針としては、いわゆる機種の統一が望ましい、これは計器飛行その他整備の関係でも大いにそういうことが言えるだろうと思うのですが、そういうことで、国内航空として日航ということになるのですが、日航の飛行機をチャーターして、それによって、やっていこう、その面では日航に余裕があれば、そのチャーター機ができる、それによっていわゆる赤字補てんをしていこう、当面はそういうことになるのですか。いわば非常に消極的な幹線参加ということにもなるのですが、それは当面の計画だけですか。それとも積極的に幹線参加を要求して、そうしてその中でこれからの需要増ということもありますから、その中でローカル線の赤字の補てんをしていく、いわゆる一石二鳥の策を立てよう、こういうことになるのですか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 私が先ほど、幹線の使用機種の競争は避けるような政府の御方針に対しては全面的に賛成で、その同じ機種を使うことは異存はないのでございますが、何分にもそれは受け取るのが非常におそくなる見込みでございますので、それまではパイロットつきのチャーターをしてということを申し上げたのは、これは私の申し上げ方が悪かったかもしれませんが、これは日航からではございません。日航にはジェット機にそれだけの余裕がございませんので、これは外国の、まだきめておりませんが、やはりジェット機の会社から期限を切ってパイロットつきのチャーターをして、そして新しい機種がくるまでの間、そのジェットでもってやる、こういう意味でございます。ただその他のローカル線等につきまして、日航のほうにもしローカル線に適当な機種が余裕がございますならば、これは私のほうでも交渉の結果、採算がとれるようでしたらチャーターをすることにちっともわれわれ異存はないのでございます。またわれわれといたしましては、これは将来の問題になりますが、国産機種の育成というような意味におきまして、この点も日航とも相談をいたしまして、日航が現在注文いたしておりまする国産機をあるいは私どものほうに譲ってもらうなり、あるいはチャーターするなりして、ビーム・ライン等にこれを使いたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 関連して一つ——先ほどからの監理部長あたりの御答弁を伺っておりますと、ローカル線の伸びのほうが非常に多くて、そして幹線のほうが下回っておるような話でありました。私は飛行機に乗る回数はおそらく私たちで一番多いのだろうと思いますけれども、よく見ておりますと、ローカル線のは、これは観光旅客というようなものが非常に多く、したがいまして、予約をいたしまして、飛行場へ押しかけてキャンセルでもあれば乗せてもらいたいというような人をたくさん積み残すというよう状態はありません。どこの飛行場へ参りましても、ローカルの飛行場ではそういうような状態はないのでございます。幹線へ参りますと、幹線では必要やむを得ざるものが非常に多いと見えまして、いつの時期でもでありますが、もしキャンセルがあればそれに乗せてもらいたいというような人がたくさん突っかけております。そしてそれがたくさん積み残されておるというのがいまの実情であります。したがって、いまの全日空あるいは日本航空あたりの施設をフルに動かしておってそのような状態でありますので、これがかりに今度国内航空というものが幹線へ入ってやったからといって、その積み残す分だけでもこれを積んで輸送するというようなことになってまいりますと、行けば乗れるのだということになれば、うんとまた国内幹線の利用率がふえると思う。いまこの国内幹線のほうが伸びが少ないというのは、実際の利用者が少ないのでなくて、施設が足らないのだ、そのために規制せられておるのだ、これが実情であろうと私は思います。その点は統計あたりをやたらに並べて、幹線はこれだけしかないのだ、ローカルのほうはこれだけ伸びておるのだということで、ローカルのほうが伸びがいいのだということを数字の上だけで並べますと、これだけしか必要性がないということにもなりますが、私はこの目で見ておりますけれども、実際そういうものではない。ローカルには積み残しがない、しかし幹線にはいつも積み残しがたくさんある。そしてまだ積み残しというものがいて、あきらめて帰ってさえそういうように詰めかけておる。それだけのものを全部積み残しがないように積んでいけるということになったら、幹線はもっとふえる、二倍にも三倍にもふえる、こういうような実情であろうと思います。施設のために規制されておるという状態だという前提がないと、数字だけ並べてみますと、国内のほうは伸びが悪いのだ、これは頭打ちなんだというように聞こえますが、そうでないと思います。あなたのほうはどう考えておりますか、私の目で見ておるのはそのとおりでありますが、あなた方はどう見ておりますか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 先ほど申し上げたことが多少誤解を生むおそれがありますので、つけ加えますが、ただいま關谷先生からおっしゃったとおりだと私も考えております。先ほど申し上げました数字は、輸送実績の数字のみから申し上げたのでありまして、幹線は御承知のとおり非常に込んでおりまして、積み残しも現実にある状態でございます。おそらくこれはいま幹線空港へ行っても乗れないだろうといって、汽車にお乗りになる方が相当あるのではないか。したがって、機材、便数をふやすなれば、幹線の伸びもさらに伸びるのではないかということは十分想像されることと思います。

西村直己自由民主党

○西村小委員長 泊谷裕夫君。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 菅野参考人にお尋ねしますが、日本国内航空は日東と富士と北日本、この三社が一緒になったのですが、従来の路線はそのまま確保されますか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 旧三社が持っております路線は完全に私どもで、引き継いでおりますので、これはどんなことがあっても確保するつもりでおります。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 旧の北日本は秋田線を運休しておりますね、ごく最近復活ということですが、当該地方から見ますと、十幾つかの市町村も一応負担金を出しておるのに、一言半句のあいさつもなしに運航を停止されるということで、強い憤りが生まれているのです。監督官庁であります運輸省でも承知をしてなかったといううわさが流れているのですが、今後こういうことが今度の統合でなくなるということに理解していいかどうか。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 統合したために運休というようなことは私はいままでないと信じております。ただ私は、先ほど来申し上げましたとおり、とにかく自信のないことをやってはいけない、疑わしいときには安全サイドについてくれということをやかましく言っておりますので、機材等の関係で運転をやめることはございます。また天候その他の状況によりましてもやめることはございますが、秋田線の問題はすでにやっておりますし、また大阪−新潟の問題とも関連がございますので、先ほど申しましたとおり、六月一日には全部これを通して運航して、北日本関係の交通は非常によくなるというふうに考えております。これももう少し早くできるはずであったのですが、始めた以上は信頼される国内航空になりたいというような気持ちから、非常に地元には御迷惑だと思いましたけれども、実施をおくらしたような次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 天候それから機材の都合で運航が停止ということは許されているのですが、長期的に時間を限って運航を切ることは航空法の制約があります。ですからこれは採算ベースが合う、合うわないにかかわらず、やはり運航は確保していただかなければならぬと思うのですが、そういうことで間違いないでしょうね。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 いまの長期にわたってというのは、先ほどこの会社になってからはないと私は申し上げましたが、旧の北日本会社のときに暮れから正月にかけてかなり長い間運休して御迷惑をかけたというようなことを聞いておりますが、その点ではないかと思います。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 それでは次に、先ほど久保先生がお尋ねしましたけれども、三社の事情はよく知らないのですが、統合前には実際問題として各社相当動揺があったのです。会社の皆さんも、役所の皆さんも、その関係労働者を説得したのではなくて私どもが直接乗り込んで説得しなければならぬという事情の経緯があった。そういう立場でお尋ねしてみたいのですけれども、北日本、富士、日東でコンベア九機を中心にして十七機ありますね。たしか十七機だと思うのですが、これは操縦士をフル編成しますと、一機当たり二・五人ということになるのですが、現在操縦できる人を何名お持ちですか、御承知であればお聞かせ願いたい。

菅野義丸日本国内航空株式会社社長

○菅野参考人 私、数字のことはまだ覚えておりませんけれども、私、一度驚いたことには、いま事故で一機なくしましたのでコンベアは九機ございます。この九機が主力になっていわゆるビーム・ラインをやっておるのですが、その九機の中に仕様の違っているもので分けますと四種類になります。みなそれぞれの会社が違った仕様を持っておりまして、その一つの仕様に対して乗員を養成しておったのでございます。したがいまして、人と機材と総合運用と申しましても、すぐにこれをやると非常にあぶないのでございまして、これは少なくとも二種類ぐらいの仕様には通暁するようにという方針でいま訓練をしておりますが、さればといって、これを全部同一の仕様にするには、現在の計算ではおそらく二億円以上かかるというようなことで、乗員の点もさりながら、またその機種がいろいろな種類のあることによって、総合運用が妨げられておるような実情でございます。九機のコンベアに対する乗員の数はちょっと私覚えておりませんので、必要でしたら後ほど調べてお答え申し上げます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 それでは、先ほど新しい路線と金融上の話が久保先生から出まして、それは当然措置してもらわなければならぬと思うのですが、菅野参考人の話によりますと、新機種の操縦士つきチャーターの場合ですね、私ども国内航空の当面の問題で最大のものは、私なりに考えて、この営々としてやってきた従業員が宝で、新社長として言われました和をもってというのが、これが当面の措置としては最も急務だと思うのです。そうしますと、春の経過措置でもごらんいただいたと思うのですが、全日空の従業員は日航並み、日航の従業員は国際路線だからアメリカ人と同じ待遇をせい、こういうことですね。そうしますと、日東、富士のほうには残念ながら事故があった、北日本は事故がない、しかし統合の条件としては、従業員の話によると、滞空時間二千ないし二千五百を持っていても片方は機長にしないで事故なしでがんばっておる、片方のほうは滞空時間が短くて機長に登用されて、しかも不況のあおりで整備の諸君も給与が逆に安いというようなことでは、いかに精神訓話だけやってもうまくいかぬと思うのです。そういうところに、外国人操縦士を乗せた飛行機をチャーターしてくるということになりますと、全体の従業員の調和の問題でまたまた紛争が出るのではないかというふうに私は心配するのですけれども、その部面についてはどういうふうな方策をお持ちですか、明らかにしてほしいと思うのです。——ちょっと無理なようでありますから、それでは航空局のほうにお尋ねしたいのですが、バス路線とか私鉄の路線ということになりますとそれなりに数が多いのですね。ですから、今度の航空三社の統合を一般市民から言わせれば、力があるなしにかかわらず、航空会社を申請して運輸省から認可をもらって、採算が合わないということでそのしりを国に持ち込むということについては理解しがたいという意見もあるのです。しかし、先ほど菅野参考人が言ったように、これだけ航空の振興をはかり、国威伸張ということで、往年の海運にかわって国際路線にも飛び出さなければならぬときにおいて、国内の航空という問題になってきますと、先ほど久保先生が指摘したように、航空機の国内における輸送の位置というものを明らかにして、運輸大臣はこの統合をお進めになったと思うのですが、だとすれば、私は最大の問題は、違った機種で飛んでおるところに、同じ幹線にいまのままで入っていっても、所要時間、片や一時間十五分片や三時間というふうなことであっては、関係する従業員がいかにさか立ちしてもそれはついていけない。關谷先生のおっしゃられるようにはみ出した利用者を乗せていくということになれば、これはまた別な話でありますけれども、抜本的にこの問題をながめるとすれば、バスや何かと違って、大中小というものが数が少なくてあまりにも明らかである。操縦士の養成ということも当面は国の大きな仕事でありましょう。そうすると、あくまでも国内航空なんというものは、整備とかあるいは乗務員、操縦士の段階的な養成機関にすぎぬのか。そういう位置でないとするならば、まだ会社ができたばかりだから路線のことも財政上のことも考えていない、これから考えるという話ではなくて、その話は当然統合前に具体的な基本的な問題を提示されなければならぬと思うのですが、もし御意見があれば承りたいと思います。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 この三社統合を勧奨された当時、はたしてこの会社を幹線に入れることを前提にして勧奨をされたかどうか、私よく存じませんが、おそらくそういうことを前提にはその当時はしていなかったのではないか。それで、なるほどいまの機材をもってそのまま幹線に入ったのでは勝負は明らかであるというお説もごもっともでございまして、それらは、幹線に入れるにつきましてはいろいろむずかしい問題があるわけでございますので、いろいろほかの業者との関係とか、いま言いました機材、要員の点とか、そういういろいろな問題を十分考慮した上で、幹線に入れるか入れないかをきめなければならない、こういうふうに考えます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷小委員 私が少しくどく言ったので、幹線の乗り入れを何か阻止しておるように受け取られたら困るのです。おのおの航空業に対する位置づけを明らかにして運輸省がその中心になって進めたとするならば、当然機種の改善も含めて、その任務を服膺すると同時に、同じような助成策をいたされてしかるべきだろう、こういう意味で申し上げたのです。ですから、そこは誤解のないようにお願いしたいと思うのです。  もう一つは、菅野参考人には今度新しく赴任されたのでなんですが、一般的に国際線をやっております日航とは別に、乏しい体験でありますが、国内の俗にいうローカル線の経営に携わる皆さんについて一つ私はお願いがあるのです。小さいところは小さいなりに、ほとんど高校出の者もなかなか来てもらえないという中で、整備要員をとったりあるいはそれを養成して次の操縦に転換をしていくという措置をとっておるのです。実態はそういうことです。そういう由で、先日やっぱりこの委員会で日航の松尾社長は、常に二十名くらいのパイロットとひざを突き合わせて昼食をとる、こういうほのぼのとした職場内の密着を考えての話をされておるのです。私がいままで見たのでは、たとえば北海道に飛ぶ自分のところの飛行機は確かに四時間はかかります、だが、働いておる連中は、まっ黒になってあのむしろの上で働いている、今度は日航さんの傍系になった、だから何とかなるだろうと考えておるところを——旧の北日本の場合、北日本から日航の傍系に入った、今度国内航空に統合したのですけれども、社長さん自身が一年に一ぺんも御苦労さんの激励もない、そして日航のジェット機で札幌を往復するということになれば、自社の社長さえ乗ってくれない飛行機をということで、いかに客を集めようとしても宣伝の方法がないのですよ。せめてうちの飛行機は低空で景色をながめられます、こういう話ですが、これでは、あまりにも、一生懸命歯を食い縛っておる従業員に対して、ぼくは重要な欠陥をおかしておるのではないかと思います。航空事業というものについての企業のきびしさは私なりに承知をしますが、これは社長も従業員も一丸になってやってもらうということにほぞを固めてもらわなければ、航空事業に手を出したから、何かテンポの高い企業になったから、すべて政治的にものごとは解決されるということで、そのほうにだけ目を向けて、従業員のほうに目を向けないというきらいがなかったとは言えない。だから、これは新しい社長さんにお願いをし、この委員会を通じて中小の会社の皆さんにもぼくは特にお願いしたい。最後に、はなはだ申しわけないのですが、お願いをしておきます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 航空局に二つだけお尋ねしたいのです。国内の機種統一の問題ですが、これはどういう計画になっておるのか、簡単にお述べいただければ述べていただくし、簡単でなければ書類で出してください。  それからもう一つは、富山県の礪波地方で、先般宣伝飛行のセスナ機の墜落の問題がございました。この問題についてどういう措置をとっておるか、これも簡単でなければ文書でいいです。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 機種統一の問題でございますが、現在、幹線をやっております日航と全日空の幹線における機種の統一ということにつきましては、航空審議会の答申もありまして、やることになりまして、いまその方針でやっておるわけであります。それですでに、ボーイングの727という飛行機に、幹線の機材としては日航と全日空の間では統一する、そういうことになっております。この趣旨は、過当競争というものは、従来の経緯を見ますと、結局機材競争が原因のように思われておる。そういう意味から、そういう過当競争にならないためには、同じ幹線を運航しておる会社は機材を統一したほうがよい。それはいろいろ部品の相互融通それからメインテナンスの面、それから場合によっては乗員の相互融通、そういう面からも非常に合理的ではあるというような、そういういろいろな観点から機材の統一ということを進めてきたわけであります。それで今度の国内航空会社は、いま検討しておるのは、もし幹線に乗り入れるとすれば、いかなる機材を使うべきかということを会社自身で検討されておるというふうにいま伺っております。そうだとすれば、いままで日航、全日空との間で進めてきた方針に一致したほうがいいということに常識的に考えられるわけでありますけれども、また新会社を幹線に入れるかどうかということを最終的にきめておりませんので、具体的にその機材の統一の問題についてまだ新会社とは話し合いをいたしておりません。  それから富山のセスナ機の事故でございますが、これは伊藤忠の飛行機でございまして、写真をとるために非常に低空におりてきたために、高圧線か何かに触れまして墜落した事故でございます。これは使用事業に使っておることでございまして、幸い旅客というものは乗っておりません。どうしてそんなに低空までおりたかというようなことにつきましては、いま調査をいたしておるわけでございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 この機種統一の問題は、727で大体日航並びに全日空の中ではできたというのですが、何年後に完成するのですか。  それからもう一つは、中距離ですが、YS11の問題、国産機の問題でございます。727、これはもうきまったのでしょうけれども、将来の機種統一の問題並びに生産と輸送の直結、そういうものを考えますれば、この際機種統一は慎重に考えてやるべきだと思うのですが、その辺のことは国産機との関係ではどういうふうに考えておりますか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 727の幹線機材の切りかえは一度に全部やるということはなかなか困難でございまして、いま全日空では差しあたりチャーターが一機で、次に三機新しい飛行機を輸入することになっております。日航は五機か六機、四十一年から入れることにして、漸次幹線機材を入れかえるという計画になっております。  YS11の問題でございますが、この国産機を国内の航空会社ができるだけ使うということは、非常にわれわれとしても好ましいことと思ってはおりますけれども、すでに幹線にジェット機、ピュアジェットというものが入っておるというのが現実でございまして、これをターボプロップのYS11に後退をするということは現実問題としては非常に困難だと思います。それではYS11は日本の国内で使わないのかということになりますと、ローカル線においてはまだまだ使う余地があるのではないか。今後、いま国内航空に従事しております会社がYS11をどのように使うかという問題につきましては、全日空がYS11を二十機買うという予約をいたしております。これが最終に的はどういうふうなことになるか、まだはっきりいたしませんけれども、ローカル線においてはYS11の活躍の部面が相当あるというふうに考えております。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 いまのYS11の問題はローカルで使うとおっしゃいましたが、ローカル空港との関係からいって、そんなに使えるのでしょうか。いかがですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 YS11の性能でございますが、これは日本のローカル空港が現在千二百メートルの滑走路であるという前提で設計をされておりますので、十分使えると思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 それじゃ離陸・着陸ですね。そういうものはYS11はどの程度の滑走距離ですか。

堀武夫運輸事務官(航空局監理部長)

○堀説明員 着陸の際何百メートルでとまるとか、離陸何百メートルという数字を私いまここに持っておりませんけれども、千二百メートルの滑走路で使うという前提で設計されておりますので、それから見ますと、四〇%の余裕を残して考えるというのが常識になっておりますから、安全だと思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 しろうとによくわからぬから、YS11なり727の大体の機種の要目、こういうのをあとで出してください。  それからもう一つ、資料要求をしておきますが、国内線の会社別に線を引っぱって、それもひとつ参考資料に出してください。このごろはだいぶたくさんできておりますので、ちょっと文字に書いただけではぴんとこないものがありますから、そういうもの。  それから機種の要目でありますが、いま使用している機材全体の要目、これを出しておいてください。  それから、この機種選定の問題、国内における航空機産業というか、そういうものとの関連で一ぺん参考人を呼んで意見を聞いたらどうか、こういうように思っております。というのは、外国からばかりみんな仕入れてきて、それで将来いいのかどうかという問題、これは直ちにどうするといってもできかねるかもしれませんが、もうそろそろ輸入機ばかり使っているのが能じゃないでしょうし、新しく日本の産業からいっても——船は大体日本は世界一ですが、航空機の問題は、精密工業ですから、日本では開発をやればその下地は十分あると思うのです。そういう意味から、多少というよりはずいぶんおくれておりますし、そういう関係もありますので、航空機生産の面から一ぺん検討してほしいと思うのです。機種選定も、私は当面の間は727だと思うのでありますが、いつまでも外国の飛行機ばかり使っていることは実際どうかと思うのです。極端なことを言えば、YS11が国内でも大体適用する、多少時間的にはドロップしてもこれから開発を見込めば何とかなるというなら、思い切ってやはり機種選定統一はそういうものに置きかえていくということも考えなければならぬと私は思うのです。目の前だけの話では、まだ揺籃期というか、成長期にある航空交通について結論を出すのはちょっと早過ぎるのじゃないか、こういうふうに思うのです。そういう点もひとつ含めてお願いします。

西村直己自由民主党

○西村小委員長 いわゆる生産の問題は、大体YS11を中心に滞空証明をとる段階に来ておりますから、適当な時期に、航空機の法律に基づいた会社の幹部を呼んで御説明を願うのはけっこうです。  それから監理部長、航空局あるいは運輸省全体としても、いまの機種の問題はピュアジェット機を日本に入れたのがよかったか悪かったか、この問題はあると思うのです。しかし今日でも幹線はピュアジェットの線が出て機種統一もあそこまでは進んだ。これは当面の措置としてはいいのですが、片方、いまのようなお説が出るし、ほかの委員もそうでしょうが、YS11の扱いはよほど積極的にいまからお考えになる必要があると思うのです。問題は、個々の会社としては経済上の問題があると思う、単価はちょっと高いですから。しかしこれは政府全体として現在の開発資金なんていうものを通産省は一体どうするか、たとえば通産大臣のごときは、意見としては、これをたな上げしてもらえば安くなると言っているのです。それにはやはり運輸省の面からもあるいは航空行政の面からもこれらとタイアップしていきながら、同時に国内のビーム・ライン以下のものに使う。これは滑走路は現在試験飛行では五百メートルないし八百メートルで離着しているのですから、千二百メートルの中ではおさまる。そういう意味で、ぼうっとした考えでなくて、かなり詰めた考えでこういうものはやってみていいのじゃないかと思います。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 もう一つ要求したいのは、この次は航空機生産の問題、まあ順序は、いつでもけっこうですが、その次にはやはり航空全体の問題も一ぺんやってほしいと思います。

西村直己自由民主党

○西村小委員長 それでは航空機工業のほうを、この次の週に定例日がありますから、一応予定しましょう。  他に御質疑はございませんか。  この際、参考人の方に小委員会を代表いたしまして一言ごあいさつ申し上げます。  本日は御多用中長い時間ありがとうございました。貴重な御意見をいただきまして、お礼を申し上げます。本問題の今後の調査の上に参考になりましたことと存じます。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    正午散会

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