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46回国会衆議院1964/10/02

運輸委員会 第50号

発言数
98
登壇者
12
会派数
2
開催日
1964/10/02

会議録

川野芳滿自由民主党

○川野委員長 これより会議を開きます。  陸運、日本国有鉄道の経営、港湾及び海上保安に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。肥田次郎君。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 これは関係はもちろん運輸行政上の自動車局ということになるだろうと思いますが、問題は計量器関係ですから、通産省の計量器の監督の立場から伺いたいことがあります。  まず先般大阪府の計量課でタクシーメーターの抜き打ち検査をやって、その結果が発表されております。この内容を見ますと、まことにどうも運輸行政上の失態をつかれたような結果になっておるのですが、運輸省はこういう実情について何か把握されておりますか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 運輸省といたしましては、各陸運局にそれぞれ確認をいたしましたところ、大阪につきましてただいまお話のございましたような報告を受けております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 これは新聞の切り抜きですが、この内容を見てみると、タクシーの不正料金が非常に多い、こういう記事が出ておるのです。大阪のタクシーは七台に一台の割で料金メーターに不正があった。同時にプロパンガスの関係も調査しておりますが、これは関係ないのですけれども、家庭用のプロパンガスに至っては半分近くも量目のごまかしがある、こういうことでその内容が発表されております。大阪府の計量課でやった調査の結果を抜粋をして読んでみますと、「タクシーメーターは大阪市内、府下衛星都市で七百四十三台について抜き打ち検査した。このうち一五・六形の百十六台が不正メーターで、この不正メーターをつけていたタクシーは大阪にある約二百十社のタクシー会社の三分の一にあたる七十社の車だった。」こういうふうに書かれておるのです。したがいまして、これを読んでみると、ほとんど乗る人が不正の料金メーターのついておるタクシーに乗っておる、こういうことになるわけです。七台に一台ですから、この数字を拡大をすると、たとえば七万人乗ると一万人の人が不正料金を払わされておる、こういうことにもなるわけです。特にこういう関係について、運輸省のほうでは、運輸行政上、こういうメーターなどは運輸省としては関係ない、要はタクシーの免許をしてしまえばいいんだというふうにでも軽く考えておられるのかどうか。これほど高率の不正料金を取っておるところの車が走っておるという事実を運輸行政上どういうように考えられるか、まずこれをお聞きしたいと思います。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 タクシーの運賃料金はメーターによってこれを計算するということに、運賃の認可の内容といたしまして、その適用方としてきめております。したがいまして、そのメーターというものにつきましては計量法に基づいて規制をされておりますので、私のほうといたしましては運賃料金につきましては正規の表示をされるタクシーメーター器によって収受をするというのがたてまえであるということは当然であります。そのように指導いたしておりまして、こわれた、あるいはくぎのとれたような信じがたい状態にある場合におきましては、正規の尺度であるかどうかわかりませんから、それによって出たメーターの表示は正しいものであるかどうかということは確認ができないわけでございます。したがいまして、そういった不良のメーターによって運賃を収受しておるという場合におきましては、当然法律的に申しますれば、これは間違っておれば認可料金違反ということになるわけでございます。したがいまして、地方陸運事務所におきましては直ちにこれらのことにつきまして協会のほうへ警告を発しております。それから協会といたしましては、これに基づきまして九月の十五日に不良を指摘されました関係事業者を全部集めまして、大阪府の計量課の担当者にも来ていただきまして種々注意を与えた趣でございます。したがいまして、それによりまして現在は全部整備された状態に復した趣でございます。  なお、局、陸運事務所といたしましては、メーター器自体の検査関係ということは計量法によるものでございますので、これらにつきましては通産当局のほうに依頼いたしまして、事務所の車検所その他ではこれ自体についての検査ということをあらためてみずからやるということはいたしておりません。  以上でございます。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 あなたの答弁を聞いておると、やはりタクシーの不正メーターということに関する限りはこれは別問題だ、こういうように受け取れるのですが、どうですか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 不正メーターと申しますのは、私のほうとしましては、その尺度が間違っておって、その間違ったもので運賃が計算されておる、それを収受した場合には認可運賃には違反することになる、ということを申し上げておるわけです。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 それはそういうふうに言われましたね。ところが現実に三分の一以上の不正メーターをつけて走っておる会社がある。七台に一台というのですから、三〇%以上の台数がいわゆる不正メーターをつけて、それで営業しておる、こういうふうに大阪府の計量課では発表しておる。そこでいま言われたようなしゃくし定木でいうところの料金に対する考え方というものはそれでいいと思うのですが、私の聞いておるのは、運輸行政上、そういう形で不正メーターをつけたタクシー、いわゆる不正メーターを平気でほうっておるところの会社がたくさんあるにもかかわらず、それに対して何らの処置も講じないままに営業をやらしておったのかということなのです。だから料金制度の問題とは別に、そのような状態で営業しておるという事実を運輸行政上どう考えるのか、こういうことを聞いておるわけです。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 道路運送法関係以外の法規がありまして、たとえ計量法の違反ということでありましても、私のほうといたしましてはそういった違反をやって、そういったことで事業をやっておるというようなものに対しましては、当然公共的な事業をまかすものとしてはふさわしくないということで、局、陸運事務所といたしましては、これらの事実に基づきましで、それぞれ相当の行政指導をやっておるわけでございまして、私のほうもその報告を受けまして、直ちにこれに対する適切な行政指導あるいは警告なりその他の措置をとるように、もし非常に悪質であるという場合には、これに対して行政上の措置をとるようにというふうに指示いたしております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 それからちょっとその続きを読んでみますが、この「不正の百十六台のうち」というのは、私が考えるのに、大阪は昨年の夏にタクシー料金を強行値上げしましたね、これ以後の状態がおそらくこういうことになったんだろうと思うのです。この調査の内容を読んでみると、メーターに対して合格封印のないものが六十四台、それからメーターに封印してあるその封印の針金を切っていたもの、これが二十台、メーター製作会社の取りつけ封印のないのが三十二台、こういうふうに内訳を書いているわけです。ですから、これを見ると、昨年の八月に強行して料金値上げをやった、そのときにメーターの中のギアをかえるのに、四百メートル走ったら二十円上がる、こういう歯刻みをかえるのに、それが間に合わなかったから、それをそのままつけて今日まで走っておったと想像できるのですが、この点は何かはっきりした資料がありますか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 ただいまお話しございましたとおり、確かに内訳を見ますと、府の合格封印のないものが六十四台、府の合格封印のワイヤの切れたものが二十両、それからメーター会社の取りつけ封印のないもの及びワイヤの切れたものが合わせまして三十二両、こういう数字がございます。これは調査車両数といたしましては、大阪市内の三百二十両のうちで五十八両の不良があった。それが大体一八・一%になります。それから衛星都市におきましては、四百二十三両の調査のうち不良が五十八両、一三・七%、合計七百四十三両の調査対象のうち不良車両が百十六両あった、これが一五・六%、こういう調査報告を私どもも受けておるわけです。  ただいまの原因といたしましての先生のおっしゃいましたようなこともあるいはあるんじゃないかというふうに考えておりますが、ほとんどの業者の車ははっきりそれぞれのメーターの会社のほうに依頼して直しております。それによって府の封印を受けておる、こういうことになっておるにかかわらず、これらの不良車両がやはり多少出てきたということは、これらを多くかかえておる会社、それ自体の非常に怠慢あるいは不当な行為ではないかというふうに考えられます。これらにつきましては、陸運局及び事務所で現在調査をさしております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 結局こういう内容を読んでみて想像できることは、昨年の料金を強行値上げしたどさくさ以来今日までこういう状態のままで、いわゆる不正料金を取っておった、こういうことも反面では予想できるわけです。ですから、運輸省当局、監督当局としては、結局免許をすることと免許をしたあとの営業の監督、こういう問題に対して、人手が足りないというような問題もあるだろうけれども、あまり放任し過ぎるんじゃないか、こういう印象を受ける。  そこで私のほうで具体的にこの問題の提起をしてみたいと思うのですが、この言うところの七台に一台の不正メーター、二百十社のうち七十社の不正メーター、こういう姿が出ておることに対して、これらを一斉に根絶する方法を考えられますか、何か処置を考えておられますか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 こういうような特異な事象が判明いたしました以上は、陸運局、事務所におきまして、ほかにもそういった事例が相当予見できるということで、この調査対象でひっかかった会社のみならず、その他のものに対しましても相当の指導なりあるいは監査ということを実施したい、こういうふうに考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 通産省の計量課長が見えておるようですので、ちょっと重複しますけれども、いままでの経過で通産省の考え方を聞きたいと思います。  過日大阪府の計量課でタクシーのメーターについて一斉検査をやった、これは台数と指摘した数字が出ております。それから通産省の方ですから関係して言っておきますが、タクシーの不正料金とプロパンのごまがしというやつが朝日新聞に載っておるわけです。この内容を読んでみると、タクシー会社については二百十社の大阪のタクシー営業会社のうち、実に三分の一に当たるところの七十社の車が不正メーターをつけておって、計量課から摘発をされた、こういうわけであります。七台に一台の割りで料金メーターに不正があった、こういうふうに言っております。もちろんこのメーターは封印がなかったり、会社の取りつけの封印もないもの、あるいは封印をしておるところのワイヤを切って、これはおそらく刻みの歯車をかえて、いるのだろうと思うが、四百五十メートルを四百メートルにする、あるいは四百を三百五十にするとか、こういうふうにしているのだろうと思うのですが、そういう細工をしているものがあった、こういう新聞記事が出ておるのです。これについて実は運輸省当局のほうでは、料金の問題は許可料金とそれからメーターとの関係があれば不正料金になるというようなあいまいな答弁なんですが、結局この計量課の検査で、計量課の監督上の立場にあるところの通産省としては、こういう事実が明らかになっておる今日、タクシーの不正料金ということ、メーターの不正というものは非常に多いのじゃないかというふうに考えられるのですが、通産省としてこれらに対して何か取り締まり上特別な調査でもやられる意思がありますか。

長宗正次通商産業事務官(重工業局計量課長)

○長宗説明員 いまお話しが出てまいりました大阪府の取り締まりの実績につきましてまだこまかい報告がございませんので、数字などについては確定した数はわかっておりません。ただ一般的に申しまして、計量法でタクシーメーターのメーカー、あるいは修理業者に対する監督と申しますか、そういう点を述べてみますと、まずタクシーメーターにつきましては、そのメーカーあるいは販売業者あるいは修理業者につきまして、メーカーに対する事業の許可、これは通産大臣の許可であります。それから修理業者につきましては都道府県知事の許可、販売業者につきましては、都道府県の登録といったような一般的な事業規制をかけております。タクシーメーターにつきましては、その事業規制をかけましたメーカーあるいは修理業者からできてまいりまして一般の使用に供される前に、計量器の検定という制度を立てております。タクシーメーターもそういうことで個々の器物につきまして検定をやるということになっております。  検定の成績でございますけれども、いま手元にまとまっております総計の数字は、三十七年度のやつが一番新しいのでございますけれども、製造または輸入しましたタクシーメーターの検定の成績は、三十七年度におきまして受検したものが二万二千四百二十二ということでございまして、その不合格の成績が七百四十五個ということになっております。このうちことにいま問題になりました大阪のあれを申し上げますと、いま申しました二万二千四百二十二といううち、大阪の受検の数字が一万三千四百七十一ございます。それから不合格の七百四十五というそれに対しまして、大阪の数字が四百七十五でございます。タクシーメーターのメーカーは非常に地区が限定されまして、あとございますのは、東京、神奈川、京都といったようなところでございます。いま申しましたのが製造いたしましたあるいは輸入いたしましたタクシーメーターに対する検定の成績でございます。これに対しまして、修理いたしましたタクシーメーターにつきましても、やはり使用に入る前に検定ということをやっておりますが、この検定の数字はやはり三十七年でございますけれども、全国で二十一万五千二百二十三個ございます。これに対しまして検定の不合格になったという数字が一万六千一という成績でございます。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 答弁中ですが、私の質問している内容はちょっとそういうものじゃないのです。私の質問しているのは、いまおっしゃられたように、検定後のいわゆる不良計量器について、特にタクシーの料金メーターの不正が大阪で摘発された。こういうものについて通産省のほうでは計量器の監督とそれから検査というようなものを、こういう事実がはっきりしてきたことについて、さらにこれらについて一斉検査とかなんとかいうようなことを考える意思はないか、こういうことを具体的にお聞きしたわけです。

長宗正次通商産業事務官(重工業局計量課長)

○長宗説明員 いまの続きみたいになるわけですけれども、製造あるいは修理いたしまして使用の段階に入る前にはそういうチェックをしております。それからいま申されました使っておるうちの検査の問題でございますけれども、タクシーメーターにつきましては有効期間を一年ということにしておりまして、一年たちますと必ず検定を受けるというような制度になっております。使用中のものにつきまして具体的な取り締まりをいたします場合に、運行中のものをつかまえまして検査をするということは非常に困難なわけです。事業所に立ち入りまして検査する場合には、夜中であるとかあるいは早朝であるとかいったような非常に限られた時間しか検査ができないという検査の困難性があるわけでございますけれども、従来とも強力に検査をやるという方針にはしております。ただ、申し上げましたように、時間的に非常に限られた時間しか検査ができませんので、その点で相当困難があるというような状態でございますが、いまのようなデータが大阪府あるいはその他の県からあがってまいりました場合には、当方といたしましてもその検査の体制について再検討したいということは考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 ついでに通産省の計量課長に申し上げておきますが、これも大阪で、家庭用のプロパンガスのボンベを検査したところ、これは半分以上量目不足だ、一斉検査の発表の中でこういうことが載っておりました。これもひとつ明らかにしておいてください。  それから運輸省へ引き続いてお伺いするのですが、結局大阪の計量課のほうから陸運局に対して、不正のあった会社名というものが通告されておるのですが、こういうものはわかっておりますね。それからそれに対する処置というものは、先ほど言われたように、業者を集めて警告した、こういうことだけですか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 現在のところはそのとおりでございますが、なお不良車両をたくさん出しておるというところにつきましては、そのほかに行政処分ということも考えるということで、現在綿密な調査をやっておるということを聞いております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 それではこれはあとでけっこうですが、この問題については当然摘発されたそのものの内容によって——不正メーターの内容ですね。故意に歯車をどうかしておるのかというような内容によって処分も違うことと思いますが、その中には当然営業停止に該当するようなものもあるだろうと思う。ですから摘発をされた会社名の資料をひとついただきたい。   〔川野委員長退席、山田(彌)委員長代理着席〕  そこで要するに問題の焦点というのは、ともかく意識して不正メーターを用いておった、こういうふうに考えられるのですが、これはただ単に大阪だけの問題ではなかろうと思う。したがって、先ほど私が申し上げた話の続きとして、一斉にタクシーメーターの検査の実施、こういうことについて運輸省として何らかの処置を講じられるかどうか。これはぜひやらなければならぬことだと思いますので、お伺いをしたいと思います。  それからもう一つは、これはこの反面に、これも同じように出ておりますが、今度の調査で検査を受けた個人タクシー二十台については不正メーターはなかった、こういうふうに聞いておるのです。そうすると不正メーターというのは営業会社に多くて、個人タクシーには不正メーターというものは使用していなかった。こういうことが、この調査の結果によると言えるわけなんです。これは非常に重要な問題を含んでおると思うのです。個人タクシーには一台も不正メーターはない。こういうことになってくると、個人タクシーの優秀さというものがここで証拠づけられた、こういうことになる。われわれが港間よく聞くところは、個人タクシーの免許について、それぞれ現地の陸運局で、最初には三百台、いや千台、こういうふうな内容を明らかにし、個人タクシーの申請者はそこに希望をつないでやっておった。ところがいつの間にやら千台が五百台に減り、五百台が三百台に減る。結局聞いてみるとタクシー会社の圧力でだんだん免許の車両数を減らされた、こういう訴えを聞くのですが、こういうふうに故意に不正メーターを使用しておる会社が三分の一からある。個人タクシーには一台もなかった、こういうふうになってくると、個人タクシーの免許を大幅に増大する必要があるのではないか、こういうことを私は特に感じたわけですが、まず一斉取り締まりをやるのかどうかということと、個人タクシーの不正が一つもなかったということで、これは業者に警告を与える意味からも、個人タクシーの免許を大幅にふやしたらどうか、こういうことについてお答えをいただきたいと思います。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 不良会社の社名等につきましては現在手元にはございませんので、現地のほうから至急取り寄せましてお届けいたしたいと思います。  次に、こういった事実にかんがみて、全国的な検査を実施するかどうか、もちろんこういうことは特異なことではございますし、全国的に注意はすべきであると思いますので、早急に各陸運局へ示達いたしまして、所要の措置をとらせたい。たとえばこれを一斉に全部やるということは非常に困難でございますので、−抽出検査等の方法をとりまして全国的にやらせるように示達をいたしたいと思います。  次に個人タクシーでございますが、確かに従来の個人タクシーには、非常に厳選をいたしましてやりましたから非常に優秀なものが多いわけでございます。また個人タクシーは一台きりしか持っておりませんから、何か不正をやって摘発されるということになると、直ちに営業停止あるいは免許取り消しということになりまして、めしの食い上げになるわけでございますから、非常におっかないのでございます。したがいまして、順法精神というものは確かに普通の雇われ運転手よりも高いわけでございます。こういった点にかんがみまして、そういう個人タクシーの非常に効果的な面は十分に発揮していただけるように、かつ従来の厳選の方向はやはりそのままとりまして、反社会的な、サービスの非常に期待できないような不良な者まで個人タクシーに追い込むというようなことは極力避けまして、公共の福祉の増進に適合するような措置をとってまいりたい、こういうように考えております。現在の状況におきましては、非常に個人タクシーのいい面がうかがわれまして、悪い点はまだ出てきていないという状況におきましては、個人タクシーを増強する方向に進んでまいりたいと考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 確かにこのメーターの検査というのは、そう簡単にいかないと思うのです。ですから当然やられる方法としては抽出的になるかと思うのですが、たとえば東京なんかをずばりやられたらどうですか。そうするといわゆるメーターに対する国民の一般利用者の関心というものは非常に高まってくる。こういうことはよくありますよ。メーターをいきなり普通メーターから特殊メーターへ切りかえてしまう。よくじっとこちらでにらんでおるとまたあわてて元へ戻す。二段に料金が変わるようになっている、それを変えるのです。これは運転手です。ところがあなたがさっき言われた運転手が故意にやるという事実は、私は数字はわかりませんが、それよりも会社に多いということは、運転手の責任じゃないですよ。これはやっぱり会社が個人タクシーと同じように、順法精神でメーターに対する関心というものをもっと持たなければいかぬ。期限切れのものもあるでしょうし、それから故意にしているものもあるでしょう。もうろう会社がありますから、そういうものもあると思うのです。ですから運転手の責任ということよりも会社の企業方針そのものをやっぱり検討される必要がある、こう思うのです。それはともかくとしまして、たとえば抜き打ちにでも何でもいいですが、東京なら東京の一斉抽出検査をやられる、こういう処理をまず私はやられることが必要だろうと思うのです。これほど大きな、とにかく三分の一の会社がだめなんだ、七人に一人は不正料金を払わされているのだ、こういうふうになってまいると、タクシー料金を安心して払うということにならぬのじゃないですか。非常な問題だと思いますから、特にこの点については適切な処置をすみやかにとっていただく、こういうふうに要望しておきます。  それから通産省のほうにも要望いたしたいのですが、運輸省もああ言っておるのですから、ぜひ通産省のほうでも、こういうふうに不正という事実がはっきりわかったわけですから、これらに対して地域的に督励をして、こういう不正メーターをなくするという方向に、これは当然先ほどの答弁からするとやっていただけるだろうと思うのですが、そういうふうに考えてよろしいですね。  それからもう一つ、関連質問があるようですから私はこれで終わりますが、さっきの個人タクシーの問題です。これは特に私は言質を取ろうということで言うたわけではないのです。こういうふうに対照してみると、いわゆる会社経営のタクシーには不良が多くて、個人タクシーには不良がない、こういうふうになってきたら、いままでのようにタクシー業者の圧力で個人タクシーの免許を最初考えておったような数字から三分の一くらいに減らす、こういうふうなことが巷間言われておるのですから、そういうことを厳選の結果という答弁ならこれはこれで通ります。通りますけれども、現実にはそういうことをよく耳にするし、そういう事態をわれわれは目にすることもある。ですからそういう面では、個人タクシーのいわゆる免許の幅というものは、最初に考えたこととあまり差があっては困りますよ。最初大阪なんかでは千三百台くらい免許しょうということで準備をしたが、結局六百台以下になったのでしまう。こういう大きな差が出てくるはずはない。これは厳選の結果じゃない。業者からいろいろ抗議もある、こういうことが大きな原因ということも聞いています。ですからそういうことは私は希望的に申し上げたので、個人タクシーの免許についてはいままでとは違った角度でこれを免許するという方法をぜひ要望しておきます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 一つだけ関連して質問いたしますが、いま肥田委員の言われた不良タクシーですね。これは上野なんかひどいものですよ。とにかくタクシーが夜になると車内灯を全部消して、そうして一カ所に集まっているのです。そうして白タクの客引きと同じように、その辺にたむろしているタクシー関係以外の連中がやってきて、そうして近くのところでなければ行かない。東北のほうから純朴な人がやってきたら、浅草まで行ったら三千円も料金をぶっかける、こういうようなことをやっているのです。一体取り締まりというものはどういうふうにしておられるのですか。  それからもう一点、これは、やかましく言っているのですけれども、不法営業ですね。それから白タクです。これも何ぼ言ってもちっとも取り締まり効果があがっておらない。それで地方警察が手をやいているのですよ。正常な営業の運転手は営業妨害になるので注意をすると袋だたきにあう。あぶなくて、大阪なんかでもあるところではどうにも近寄れませんよ。そうして私らが行くと、あれは代議士だから、大衆を背景にしておるというから、不良の行為をやっても文句を言わないだろうというようなことでおどす。また自家用を乗り入れて置いておくと、白タクを強要する、そういうむちゃなことをやるのですよ。これを何とか地元の警察でもう少し取り締まれないかと思うのですけれども、何か警察の取り締まりが十分でないし、こういうことを放置するということは、これは全く困りますね。一体白タクの不法営業の取り締まり、これはどういうことになっておるのですか。あぶなくて、十時ごろから先になると寄りつけませんよ。正常な営業をやると袋だたきにするということはもってのほかです。そういうことを警察に言っても一向に実があがらない。その裏には必ず暴力団とかそういうような黒幕がついている。ですから上野でも、ある営業をしている人に聞いたのですけれども、どうも先生あの状態では困ります、私なんか正直にやるのはあそこに近寄れないのです、こう言っている。そのタクシーの名前もみんな知っていますけれども、ここでは言いません。あまりにもひどいのですが、これはどうですか。白タクの不法営業の取り締まりについて、非常に困難な問題だと思いますけれども、もう少しそういう不法なことをやった者は免許の停止とかなんとか、そういう措置を白タクにもとれないか。あまりにもひどいのですけれども、これはどうですか。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 過去に白タクあるいは不良営業者というものが非常に世間を騒がした時期におきまして、警察当局にもお願いしまして、相当強い取り締まりを実施していただいたわけでございますが、そのときには確かに効果があがっておりました。警察当局といたしましては、やはり毎日毎日それにかかり切るということはなかなかむづかしい、やはり限りある警察力でございますので、そちらのほうばかりに全力を引き続きやるということも非常に困難であるということで、おりを見ながら取り締まりを実施する。また非常にあそこがおかしいというときには、重点的にそういうところをやるというふうに、逐次回数も多くなったり少なくなったりすることもありますけれども、自来警察当局もそういった点については非常に関心は持っていただきましてやってもらっておりますけれども、毎日毎日やるということもできませんので、そういう世間の声が激しいという場所につきましては、またあらためて重点的に警察のほうにお願いいたしまして、取り締まりを厳重にやっていただくと同時に、陸運事務所の係官も同時にそこに街頭監査に出頭させまして、極力できるだけの力を監査に注いで実効を少しでもあげていきたい、こういうふうに考えております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 時間がありませんし、関連質問ですから言いませんけれども、毎日白タクの営業取り締まりに係官が没頭しているわけにいかぬことは当然なんです。毎日やらぬでもいいような方法というものは、二回、三回悪質なことをやる者は免許を停止してしまう。これは前に言われたことですけれども、実行されていない。それじゃ、めしの上のハエを追うようなものです。そういう強い措置をやるつもりはないのですか。前にはやるという話だった。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 全国からの資料はここに持っておりませんけれども、東京では特にそういった点につきましては積極的にやっておったわけでございますが、つい最近の実績は聞いておりませんけれども、やはり不良営業者に対する措置ということはやっておりまして、大阪等につきましても、最近世論があまり起こってないからやらぬ、こういった態度ではございませんで、今後もそういった点につきましては監視の目はゆるめないように、常に厳重な態度で臨むようにということで私どもも指導いたしたいと思います。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 それは監視とかそんなことではだめです。めしの上のハエを追うようなものですよ。ですから、こんなものの営業の根を断つためには、運転免許というものがある、それがなければ運転ができないのですから、何日間か、何カ月間か運転免許を停止する、そのくらいな強い措置をしてもらわぬと、その日に行ってぱっと追い払ったからおしまいということではだめですよ。大阪あたりでも、あるところなんか、寄りつけませんよ。あぶなくてしょうがない。それで普通の人がついておるのならよろしいけれども、これは必ず黒幕がついているのです。そんなものは免許を取ったらそこから一寸も動かすことができないのですから、それくらいの強い措置をしなければだめです。いつか、やりますという約束をしていた。それを一向やらぬ。やるつもりなのか、やらぬつもりなのか、どうなんです。

増川遼三運輸事務官(自動車局業務部長)

○増川説明員 当局といたしましては十分やるつもりでおります。     —————————————

山田彌一自由民主党

○山田(彌)委員長代理 泊谷裕夫君。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 私は鉄道新線建設の問題で鉄監局長にお尋ねをしたいのですが、実は衆議院の運輸委員会として八月を中心にしまして三班に分けて全国の国政調査をやった。特に北海道に調査に参りました方々が現地の出先機関の報告を聞いていて、たいへん大きな問題が一つ出てまいりました。その出てきた問題は、着工線に指定をされております俗称石勝線の石狩−十勝連絡線の問題であります。これはすでに昭和三十二年四月三日調査線の決定を見まして、三十四年十一月九日着工線に建設審議会で決定を見ておるものであります。その後五年たっておるのでありますが、今回三月二十三日鉄道公団が発足いたしまして、当委員会でもずいぶん議論のありました鉄道建設審議会の開催について一応その二日後の二十五日並びに二十六日開催をされております。その三十八回並びに三十九回の審議会に参加しました委員の皆さんに聞く限り、儀礼的なあいさつにとどまる審議会であったというふうに聞かされておるのです。そのあと六月の十日に第四十回の審議会が開催されまして、この席上私どもの党から出ております審議委員の矢尾委員から一つの問題が提起されたはずであります。それは俗称石勝線といわれております石狩−十勝連絡線が三分割になりまして、追分−北広島を結ぶ線、従来は広分線というふうに呼称しておりましたけれども、それが今回は追分線という呼称になって、その終着始発駅を、従来北広島と追分でありましたものを、千歳に変更の書面が出てきた、資料が出てきた。そこでこの問題について鋭くその改定の理由を追及されまして、当時の鉄監局長であります広瀬さんからこれに対する謝罪の説明があったというふうに聞かされておるのです。いま数多い資料を見ましても、ごく最近運輸委員の国政調査の席上、北海道支社から出されました数多い正規の文書、資料あるいは国有鉄道に関する問題はごく最近の九月に出されました国鉄道支社の資料を見ましても、全部図解で追分−北広島にこれが接続することになっております。ただ一つ問題がありますのは、公団で出されました資料はその接続駅が千歳ということになっておりますが、どうしてこういう措置をとられたのか、その点をまず最初に明らかにしてほしいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 いま泊谷委員からお話がありました石狩−十勝連絡線関係の鉄道建設審議会の手続の経緯は、お話にありましたように、昭和三十二年に鉄道建設審議会の建議として石狩−十勝連絡線の調査、それから続いて昭和三十四年十一月九日に昭和三十五年度以降着工することを適当と認める線といたしまして、お話のように石狩−十勝連絡線——石狩−十勝連絡線といいますのは北広島−追分間、紅葉山−金山間、右左府−御影付近間というものがあげられておりますことは先生のおっしゃるとおりでございます。これは御承知のように鉄道の新線建設につきましては建設審議会が建議をなさる権限を持っておられます。その権限に基づきまして、運輸省に対して御建議をいただいた線名であるわけでございます。その後公団の発足に伴いまして、御承知のように、公団に対しましては運輸大臣から基本計画を指示するという法律の定めがございますので、公団が具体的に建設すべきものの指示をする必要があるわけでございます。同時にこの指示を行なう際には、鉄道建設審議会にこれを諮問するという必要がありますので、ただいまお話に出てまいりました三月の審議会に、この基本計画の諮問をしたわけでございます。その基本計画のつくり方といたしましては、政令の定めにありますように、線名、起終点等を記載するということになるのでございまして、その建設の際には、われわれの考え方としては、既建設区間を除いて新たに工事を要するものについての記載をするという形をとっておりますので、われわれの考え方としては、お示しのように北広島−追分問を建設する線につきましては、千歳を経由するという考え方をとりましたために、公団に指示をいたします建設審議会に対する諮問並びにいただきました答申の内容といたしましては、起点が千歳ということに相なっておる次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 局長にこれからお話し申し上げるのに、一つ断わっておきたいのですが、聞き方によってはきざに聞こえるかもしれませんが、この問題の扱いは、お互いに代議士という位置にありますと、背景を気にします。端的に言うと、選挙のことも気にしますが、いまの問題は、千歳というと、広島と比べてみるとその人口の比率は百対十五ぐらいのものであります。私がそれを取り上げて質問をするというのには、単に当該地方から要請があったということでなしに、この問題を一つは手続上の問題として考えてみた場合、一つは技術論的に考えてみた場合に、今回運輸省のおとりになっておる措置ということについて、どうしても解せない。そういう立場に立って、これから質問をしたいと思うのです。  まず三月に出されました鉄道建設審議会事務局のこの資料です。これは何も数多く語ることがない。赤線で追分を北広島に結んでおります。鉄道公団の関連法案を運輸委員会で審議しておりますが、運輸省の出された資料、全部で四十八線の着工線を、これには三分割いたしまして、これにも北広島と明記しておる。さらにこの八月に運輸委員会が調査をしたときに、国鉄北海道支社から出されたものです。この二冊とも、やはり北広島であります。さらには今度の運賃改定に伴う「国鉄北海道の現状とその対策」というこの資料にも、北広島と図表は示しております。いま振り返って三十八回、三十九の内容としては、私どももそれは発言をしてよいかどうか迷っておるところでありますが、私の推測するところによりますと、今回の着工線は、いままでの調査線を全部あげまして、特殊なものを一本だけはずしました、全部着工線にあげまして、建設審議会の小委員会に付託したことは、全部同じスタートラインに立たして、どれから予算配分をするか、言いかえるとどれから先に着工の具体的な手を染めるかということを小委員会にお願いをしたはずであります。これが六月十日です。公団発足の翌々日に儀礼的に開いた会議において、この一線のみ千歳を通過して広島に結ぶということになりますことは、専門的な言い方としては成立するとしても、審議会における説明としてはあまりにも愚弄した言い方になる。その間相当あります既存線を走っていくのに、千歳を通過してという言い方は、私はないと思いますし、運輸省自体がそう考えておっても、その直接仕事をしなければならぬ関連の国有鉄道が、いまだそれを処置されていない。この事実については何としても釈然としないものがあります。  その次には、着工線になるまで、当該市町村の立場で考えてみますと、長いこと営々として陳情活動を続けて着工線になった。五カ年もたって決定的な違いを見せるのに、当該市町村に何らの相談も、決定後の通知もないというのはどういう意味なんですか。その点、まず最初に明らかにしていただきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 お話しの手続的の問題につきましては、泊谷委員がおっしゃっておられますように、十分時間をかけて御説明をするということをしなかったという点は私らにあったようでございます。したがいまして、これらの決定した内容をわれわれとしても国鉄等にもよく連絡をとりまして、そういうような出しておりますものの修正等という点は、おっしゃっておりますように行き渡らない点がありましたならば、今後十分、われわれはよく連絡をとりまして、修正をしてもらうようにいたしたいと思います。  なお、北広島の地元の関係でございますが、地元からおいでになりまして、これらの点はいろいろお話がございましたので、経緯を申し上げ、大臣のところでもいろいろお話がございまして、その御説明を申し上げた次第でございます。したがって、われわれの説明内容については、地元の市町村において御了解をいただいておるものとわれわれとしては考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 いまのお話で、当該市町村の了解を得たということでありますが、これは、まず一つ、先に申し上げておきましょう。きょうは、先ほども断わったように、私は市町村から要請があってこの問題を提起したという立場ではなくて、本質的な審議会の権威と、運輸委員会の委員という立場で国政調査に携わった者のその権威の問題の立場からこの問題を取り上げてみたのであります。本来そこのところにさわりたくありませんけれども、運輸大臣に当該市町村長が会った、その事実は承知しております。大臣は即答を避けまして、後刻ある人を介して、もうこれは決定しておるのでどうにもならぬというあいさつをしております。本来、この着工線なり調査線をきめることは、往年から政治路線だなどといううるさい議論がありまして、審議会の委員の皆さんも、要らざる神経まで使って慎重に事を運んできたものであります。でありますから、敷設法できめられておりますように、本来は過半数でこの議決をのんでいい会議でありますのに、すべて満場一致で事を運んできていることは、鉄監局長も否定をされないと思う。かりに運輸省側で、北広島を千歳に変更しようという問題で、百歩譲って三十九回の審議会が舌足らずであったとします。しかし、四十回の審議会のときに、矢尾委員から、それはおかしいという提議があった場合には、従前の慣行からいきまして、当然満場一致で事を処理してきました審議会としては、これは北広島を千歳に変更する、その手続も従来の慣行に基づいて満場一致で議決を得なければならぬものと思うのです。こういうことで、公団に運輸省が基本計画を出す際に、たまたま追分線は従来の北広島を千歳に書きかえたから、それをそのとおり押し切ろうという態度は、私は誤っておると思うのですが、この点についてどうお考えですか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 いまお話しの建設審議会における審議の経過は、私は当時直接関係しておりませんので、詳しく申し上げることはできませんが、お話しのようにいろいろ御質疑があったということは承っております。そこで、非常に事務的な扱い方のお尋ねでございますので、事務的な御答弁を申し上げてたいへん恐縮でございますが、従来の敷設法の別表の書き方と建議をいただきました線名とは、御承知のように必ずしも一致しておらないわけであります。これはこの現実にある建設すべき鉄道路線をいろいろ勘案をいたしまして、お組み合わせになって御建議をいただいたものというふうにわれわれも了解しておるわけであります。従来の手続といたしましては、そういうことで非常に大きな見地から国の鉄道網を策定されるという御趣旨であるわけでございまして、その御趣旨にのっとって現実には具体的の線をそれぞれ計画をして建設を進めていく、こういう段取りになるわけでございます。その際におきまして、ただいまお話が出ましたように、いかなる経過地をとるかという問題があるわけでございまして、これは建議の内容等に明瞭に書いていただいている場合もございますし、必ずしも書いてない場合もございます。その際に、いまお話しのように、起終点を変更するということはもちろん建議の御趣旨に沿わないわけでございますが、起終点の変更のない範囲において経過地の実体的の変更ということに相なるということは、われわれが従来鉄道の建設におきましてもやってきておることでございまして、その従来の行政実例にならってわれわれとしては当該鉄道網の目的を変更しない限りにおいて許されてきておるものというふうに考えて従来やっておるのが、前回の当委員会にも申し上げましたように、行政実例というふうに解しておる次第でございます。ただお話しのように、図面の書き方、御説明のしかたが十分でなかったという点はおっしゃるとおりでございまして、今後われわれとしても審議会の事務局の運営には十分注意してやってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員 ちょっとお伺いしますが、いま鉄監局長の答弁によりますと、路線とかそういうものが明示してないという場合においてはということでございましたが、この石狩線の問題につきましては、三十二年に調査線になり、その調査の結果、三十四年の審議会におきまして十一線のうちの一線として着工線になりました。それについての経過地というものははっきり出ております。「石狩・十勝連絡線(北広島−追分間、紅葉山−金山間、右左府−御影附近間)は長大路線であるので、工事の難易、開発効果、予算の規模等を勘案し、投資効果のすみやかに発揮し得る区間より着工するものとする。」と区間を明示されておる。そしてこの間においてはいろいろ難工事とかそういうことがあるので、やりやすいところからやっていく、こういうことが着工線になるときに特に決定してあるのです。そして鉄監局長も御承知のとおり、着工線になるものは最初予定線になって、予定線の中から調査線が選ばれ、調査の結果着工線という順序を経るが、この石狩−十勝連絡線というものは三十四年にはっきり計画によって着工線になっておるのです。そして私が審議会において指摘いたしましたように、三十八年度の運輸省の発表された地図によると、やはり追分−北広島、こういうことになっています。そうして千歳というものは地図の上にも載っておりません。千歳という字も載っておりません。三十九年の運輸省の発行した地図によると、今度は北広島が地図の上に載っていない。そうして千歳が出て、変更されておる。こういうことで、審議会において予定線から調査線というふうになって、そうして着工線になったものが、一瞬にしてひっくり返されて前のやつは消えてしまう。そして新たな別の調査ということを経ていない線が着工線として浮かびあがってくるということは、これはおかしいのじゃないかということを審議会において質問いたしました。そして三十八年度の地図とことし出された地図と両方を、当時の三木武夫小委員長、石田博英委員等にも明示したら、あなたのように証拠をつきつけられてはしょうがないわというので、その審議会で鉄監局長が何か言うておられたけれども——それはあなたじゃないのです。広瀬鉄監局長が言うておられましたが、はっきり私の耳に入っていないのです。何かわけのわからぬ線をどこからどこと言うておられましたが、まあそれは終わって、この間私は北海道へ運輸委員会で調査に行きましたときに、国鉄側、あるいは運輸省側、公団側が別々に資料を出されたのですが、国鉄側の出した資料はやはり追分−北広島になっております。公団の出したやりは千歳−追分になっておるのです。そしてそれを両方とも聞いてみてもわからぬのです。国鉄のほうは国鉄のほうから、こういうなにがあったから印刷したということで出されている。公団のほうではことし一千万円かそこらの調査費が回って調査しているということでした。それで調査しているということについては、予定線から調査線になって初めて調査というものはでき得るのに、頭からぱっと建設する。それは即急を要するような場合は別ですけれども、会の議を経てやるということは、審議会は泊谷君が質問しておりましたような鉄道の経路その他が出ておるのです。そこにこの線がばっと出てくるというのは、これは鉄道敷設法において認められておるのかおらないのか、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 公団成立以前におきましては、調査線、着工線の法律上の性格は建設審議会による調査着工建議線とでも申すべきものかと思います。いまお話の石狩−十勝連絡線につきましては、三十四年十一月に着工すべきものという建議をいただいたことはお話のとおりであります。その内容にはいまお話しのように、北広島−追分間を着工すべきものという御建議をいただいたということであります。地図の記載その他は実はそれに付随的なものでございまして、それの記載方法、説明が必ずしも十分でなかったという点はわれわれも非常に遺憾でございますが、認めておるわけでございまして、それらの点は今後十分御了承をいただき、正しくないものは直していただかなければいかぬわけでございますが、違いますのは、公団ができまして基本計画を指示する。基本計画というものは、政令の定めにありますように、線名、起終点の記載があるわけでございます。その際にはすでに建設が終わった線路については記載はしないという考え方をとっておりますので、したがって実は御承知のように敷設法では白石という点から出る敷設法別表百三十七号というものが本線に該当するものの一部でございますが、このうちから既建設区間を次第に除いていって、建議には北広島−追分間と書いてございますが、これが北広島からどういう経過地をとるかということがお話しのように問題になるわけでございます。その後基本計画では北広島−千歳経由というしことを明瞭にいたしまして、したがって、線路の名前としては追分線で、起終点が千歳と追分という形になったというふうにわれわれは了解をし、事務的な手続をそういうことで運んでおる次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 関連。——鉄監局長、これは今後の問題もありますので伺いたいのですが、ついこの前の国会でできた建設公団に関する法律の解釈の問題であります。私、一ぺん念を押しておきたいと思うのですが、いまあなたの御説明によると、敷設法別表によるのはなるほどそのとおり。しかし、この公団法によるところの基本計画について終点を、それから経由も変えてよろしいというが、起終点は変えてはいけないことになっていますね。そのことをあなたがお述べになったのはよろしい。なぜ起終点を書くかというと、まず第一に、公団法でいうところの基本計画のその因縁というのは、由来は言うまでもございませんが、鉄道建設審議会の答申を受けて運輸大臣が基本計画にどれを織りまぜるかというのでありますから、どの線になるかわかりませんけれども、これは起終点は明らかです。その起終点は、言うまでもなく、建設審議会を通って、国会で、いわゆる敷設法別表改正による、あるいは別表によってつくったそのものが起終点として出なければ、これは公団法でかってにやれるものではないのです。だから、公団法でいわゆる基本計画の中に明示するものは、何といっても敷設法別表によるものを記載する。なぜ起終点ということを言ったかというと、これに名前をつけなければいけない。どの線をやりなさいということでね。だから、これはその中でいまのような具体的に経由地を変更するがごときは、少なくとも法律がある以上は、これは法律に抵触するのではないか、−というか、法律の精神を曲げたのじゃないかと私は思うのです。大体、いま具体的に論議されておる問題は、多少政治的な問題があるようでありますが、私は政治的な問題以前の問題として、法律論としていま泊谷君並びに矢尾先生が取り上げていると思うのですが、これはどうなんですか。これは公団法による基本計画と敷設法というものとどういう関係なんですか。敷設法に書いてない、違ったところを書いてもいいということに解釈しているようですが、それはそれでいいのですか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 敷設法別表と建設の事務的な関係でございますが、これは御承知のように、一例を申し上げますと、別表二十号に仙台−山形間がございますが、この線は現在仙台と羽前千歳をつないで、羽前千歳や山形間は既設の奥羽本線を使うというような形に実はなっておるわけでございます。八高線その他こういう例がございまして、これは輸送経絡その他の考え方であると思いますが、従来の行政実例におきましても、現実に必ずしも敷設法別表どおりの建設がなされておらないわけでございます。ただ、いま問題になっております追分線につきましては、従来実態的にどこを経過するかというようないろいろ御議論があったということはわれわれも十分承知しております。事務的な欠陥についてのお尋ねでございますので、基本計画では現実に建設するものだけをあげるようにしておりますし、これは法律的には、従来の行政実例からいって、われわれとしては、こういうことを本来の鉄道網をつくるという趣旨に沿ってやっておる処分であるというふうに考えておる次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 局長、こういうことなんです。とにかく、どういう理屈があろうと、技術論はあとでやろうと思っておりますが、手続上の問題では、鉄監局では三月末の審議会にはかった、舌足らずであったかどうかわからないけれども、はかったという言い方をされているわけですけれども、かりに、三月末に鉄監局長のおっしゃるようにきまったとすれば、当時は別な政治的な問題で調査線から着工線にあげるという問題はどこでも取り上げられたという従来の慣行で、新聞記者諸君がずいぶん運輸省へ通ったはずであります。結果的には調査線を全部着工線にあげました。それは先ほども話しましたが、手続上で考えてみますと、三月末にきまったとすれば、北海道の事情は御承知ないかもしれませんが、当時やはり北海道にあります大きな新聞は、千歳で猛烈な運動をしておるということを書き立てておったものです。運輸省できまったというならば、当然千歳にきまったという話が出てしかるべきですが、これが何ら見当たらないということが一つ。それからもう一つは、四月の二十三日ですか、石狩−十勝連絡線の関係市町村の人が私の部屋に陳情に来ました。現地の動きがありますので聞きましたところが、これについても、当該千歳市でも助役が立ち会いながら、まだ決定していないということを言っている。五月の二十三日、今度は広島の村長が私のところに来ました。あなたのお話の、大臣のところに行きまして、当該市町村に話をして了解をしたという時点はいつでありますか。先月でありましょう。長いこと当該地方が考えて、いろいろの経緯をたどりながら、やっとのことで審議会を通して建設線にしてもらった。五年もたって鉄道の都合で修正する。そういう場合はごくあり得ることだと思います。私の立場はむしろそうあってほしいと思うのですが、当該市町村が、建設線になったということで村をあげて、小さな村でもささやかながら祝賀会をやった。いつからつち音が聞こえるのだろう、つるはしの音が聞こえるだろうと待っておりました当該市町村に話もせずに、どさくさまぎれに、委員全体の了解も得ないままに、公団に基本計画を出さなければならぬからと逃げ場をそこに求めてこの措置をとられたということについては、それ相当重要な、だれが聞いてもなるほどという事情がなければならぬと思うのです。まず、その村に対する事前の折衝というものは何らないと思いますが、あるならば具体的に指摘してもらいたいと思います。あなたのおっしゃる大臣が説明をしておるというのも、村長が来て、松浦大臣です。綾部さんではない。松浦さんに話をしましたが、事情がわからぬから鉄監局長に尋ねて後刻御返事をするということでしたが、その返事は、もう市を通して決定していることでこれからやってもだめだという話でありました。これは通告であります。これこれの事情でこうしたという説明もなしに、当該市町村の村長や陳情に参加した議員は議会に対してどういうあいさつや説明をしたらいいのですか。あなたが立場を変えた場合、これをどう解決しようとするか、その点を教えていただきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 はなはだ残念ながら、私その当時その職にありませんので詳細なやり取りを承知しておりませんが、お示しのように、十分その経緯その他を説明して御了承いただくという点に欠ける点があったということのようでございまして、したがって、非常に遺憾に思っております。今後十分注意をしたいと思います。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 今後十分注意をするという話で、わかりましたとほんとうは言いたいのです。私も、率直に言うと国鉄の出身です。この問題はこの前の全体の際にもお互いずいぶんやり合いましたが、私は国鉄の出身だけに、国鉄で必要なところにするということにしてほしいという訴えをしました。であるだけに、相当むずかしい問題であるということだけは運輸省も承知しておるはずであります。ただここで、運輸省に手続上のことで手落ちがあったから何とかしたいということで話をしますとすれば、現地の感情から言えば、いま局長は熱いふろに入っているようなもので、わずか二時間か三時間泊谷委員の激しい追及を受けておっても、そのうちに終わればほのぼのしてくるということを泊谷は承知していないのかと、私を鋭く追及すると思うのです。そのことばで済まないだけに、私はきょうは決断をして、本来千歳に肩を持ったほうが私は得です、端的に言って。だが、そこにあなた方の大きな誤りがあるということ。今後の問題もありまして、これは何としても修正するならばするように、建設審議会にかけて、満場一致の同意を得るように具体的な説明を伴わなければいけないと思うのです。その点については、後ほどあわせて返事をいただきたいと思うのですが、なぜその考えに立ったかということをこれから申し上げてみたいと思います。  北広島、あなたのほうで一つやめてもらいたいのは、鉄道員ならわかりますけれども、千歳を通過駅にするという言い方です。同じ線上にあります接続駅が甲と乙とあるのに、乙のところを通って入って行くということになりますと、既存線になりまして、始発、終着の位置づけで話をすることは鉄道建設審議会の皆さんは誤りを犯す原因になりますから、これは始発駅あるいは終着駅を変更するという態勢で明らかに答申をしてもらいたいと思います。  まずひとつ端的にお尋ねしますが、千歳に変更する事情、演習地を通過するという話はまとまったのでありますか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 千歳を通過駅にした理由は、先ほどちょっと触れましたように、この地点が民間の国際航空に対応されて一つの重要なポイントになった。本来この線は先ほど来お話が出ておりますように、石狩と十勝を結ぶ重要な路線でございますので、そういう観点からその点をとったということでございます。しからば千歳を経由する場合に具体的なルートはどうなるか。これは公団において検討の上で具体的な建設計画をつくるわけでございますが、建設審議会において十分技術的にも可能の見通しが立った、公団でもこういう説明をされております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 局長、技術的に言ってもそれがいけないと言うのですよ。私もおそまつですが、鉄道に二十六年やっかいになりました。運転もやってきました。営業もやってきました。千歳を通過するという問題は、北海道を縦断して十勝と石狩を結ぶところにこの線の価値があり、経済採算もほかの線よりもいいというので、運輸省も青函トンネルと石勝線は三つの大きな柱の二つに設定したものでしょう。その限りにおいては問題がない。しかし国鉄の内面事情から見ますと、電化、特急、それらの問題からどうしてもいま買収した千歳線を強化したいという趣旨から特に三分割をいたしました石勝線のうちでも追分、千歳の線を急ぎたいということはあなたも否定されないところでありましょう。その場合に具体的に工事をながめてみた場合に、路盤が軟弱だ、あるいは山があるという話なら別であります。鉄道敷設キロを詰めて千歳に結ぶというのであれば当然演習地を通過しなければなりません。演習地を通過するとすれば、その線は室蘭本線沿いに入って、ここに新しい線を敷設する意義がないはずであります。その具体的な問題についてあなたは技術論というのですが、技術論とおっしゃるならば、具体的な問題として演習地を通過する取りつけができたのかどうか、その点を私は明らかにしてほしいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 公団におきましても、追分線のルートについては種々検討いたしました結果、米軍用地、自衛隊用地の南側を通過し、射撃危険地域の真下を約二キロのトンネルで通過することによりましてさほど迂回することなく千歳及び沼ノ端の建設が可能であるという報告を受けております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 この問題は現地で育っておる私とあなたの差があるかもしれませんけれども、千歳が強く訴えてきたのは、広島に結ぶ線よりも千歳に結ぶことによってまずレールの長さが短かくなる。この利点が一つ指摘されております。それには演習地を通過しなければならぬ悩みを持っておったのですが、結果的にはいまの話は演習地の内部を走ってトンネルをという話であります。その結果は、既存の室蘭線は北海道の日本一の牽引力を持っておるところがあり、路盤の強化で牽引二百四十というところに並行してこの線を走らせて何の新線の価値があるのですか。もう一度具体的に説明を願いたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 もう少し具体的に調べて後ほどお答えいたします。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 あわせてぼくも国鉄に籍を置いた一人として、この広島を変更する——私は広島にこだわって話をしようとは思いません。当該地方の問題についてとらえようとは思いませんけれども、国鉄の北海道の縦と横の線を結ぶその意味で石勝線が生まれてきた。そういうことになれば従来から石勝線の強化の問題で苗穂−大谷地間の雪の問題に悩まされ、千歳線はむしろ大谷地を避けて江別寄りに結ぶという計画があることは運輸省も御承知でありましょう。北広島を廃止してむしろその着駅を変更するとするならば、まず厚別寄りに結んで雪の難所を避けて道北に対する輸送の流れ、さらに札樽関係における荷物の流れ、客貨の流れ、これを考えようとしなかったのでありますか。千歳線で千歳に結んで、二百四十の牽引力を持つその本線のそば沿いに走らせて、本来問題になっております苫小牧の隣接駅であります沼ノ端の路盤、轍叉やその他の悩みがあるところにさらに隣接駅をつくることは、私としては技術的に考えてどうしてもその必要性が見当たらないのであります。地域住民も含めて歴史ある国鉄です。百年の技術陣の歴史ある国鉄から、北海道道民がなるほどと納得する説明をぼくはいただきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 お話しのように、本線は石狩−十勝を連絡する非常に大きな使命を持った線であります。具体的の経過地その他につきましても調べまして、従来慎重にいろいろ検討されたその結果、先ほど来申し上げておりますように千歳−追分を結ぶルートを設定したというふうにわれわれは承知しておりますので、具体的にそういうことになった場合に、既設線の整理その他の問題があるいは出てくるかと思いますが、それらの点につきましては、ちょっとこの具体的の従来の事情を承知しておりませんので、これは調査をいたしまして後ほどお答えすることをお許しいただきたいと思います。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 現地をよく承知しておる人といない人でありますから、それもやむを得ぬと思います。  ただ端的にこの委員会で承知してもらわなければならぬのは、石勝線というのは、三つに分かれておりまして、一本はわかりました。いま問題のは三角地帯に入ってくる線であります。その三角地帯の線は北海道ののど笛であります。それに結ぶのに三角形の一辺沿いに新しく線を走らせようということは価値がなかろう、千歳に走らせるか、あるいは雪の難所を避けて他の一辺に結ぶというものなら価値があるのでありますが、しかも当初のころから問題になっておった演習地を通過して広島に結ぶよりも建設費が千歳に結ぶことによって安いという話は、演習地を迂回し、トンネルを掘ることによって建設費は何ら変わりがない。そうなってまいりますと、どうしても事情説明のつかないものがあります。ただしかし部分的な問題のとらえ方をせずに、札幌を起点にして釧路、帯広との連絡を考えてみますと、私の調べたところでは、これは滝川経由でいままで入っておりました。この延長キロは二百六十六・四キロで、四時間二分かかっております。この線の設定によりまして、石狩経由にすると二百十九・一キロで二時間三十八分ですから、一時間二十二分詰まることになります。もう一つのコースは、苫小牧工業港との関連において苫小牧、帯広を結んでまいりますと、札幌経由三百四十キロで五時間六分かかる。これが石勝線で百九十九・四キロ、二時間四十四分詰まるので、これに相当力が入っておるわけであります。さてそれが北広島に結んだ、千歳に結んだことによってこの時間帯が変わりますか。時間帯が変わらないじゃないか。スピードアップ、時間帯、雪の雑所を避けるということならば、しかもこのコースは厚別に結ぶことによってさらに時間は四十分程度詰まる。工事キロはさらに九キロ程度延びますけれども、本来大動脈を設定しようとして鉄監局で考えて、建設審議会の皆さんに親切に説明して理解をもらおうとするならば、こういう修正こそぼくは正しい姿勢だと思うのです。特に、政治的に議論があった問題は、扱いを慎重にしなければならぬ。建設線になって五年以上もたっておるのに、うちの村に新しい線がつくと喜んでおります村に、一言半句のあいさつもなしに、そのあと新しく変更してもらおうという村も陳情に出かけ、当該の村もわれわれに陳情に出かける。千歳に変わったと言っておるのは鉄監局だけではありませんか。国鉄の四十七万の従業員の中で、道支社も札鉄も、ここにあります資料はすべて北広島に塗りつぶしております。なぜ、そうほんの一部の人だけが千歳に変わっていると言うのかというと、オウム返しに、すみません、今後は注意しますと言われる。もう一ペん思い切って、ほんとうに自信の持てる仕事ならば、振り出しに戻して、正々堂々と審議会に、私どもはかく考えるが、どうでありましょうと、諮問しようという能度をとらないのですか。この点について、私はもう一度鉄監局長の答弁をいただきたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 御説明の十分でなかった点はもちろんあると思いますけれども、われわれとしては、手続的には先ほど来申し上げておるところで進んでおる。したがって、これをもとに戻すというようなことはいま考えておりません。ただ、将来の問題としては、具体的にいまお話しのような現地の問題がございますので、それらの点は十分に調べまして、後ほどお答え申し上げたい、こういうふうに思います。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 あなたはあまりにも自分の持っている権限で、一言断わったから、それで千歳にきまったと言う。いままでの慣行からいけば、どこに線をきめるにしても、確かに敷設法では過半数できめるということになっております。採決をやりましたか。矢尾委員から鋭く追及されまして、石田博英さんも三木さんも、これはひどい、これだけ証拠が出たら、どうにもならぬじゃないかと言っておる。あなたはそれでも北広島から千歳に変わったと主張するのですか。ここはむしろまだ新聞にも出ていない。当該市町村も、明らかに千歳に変更になったという事情を知らない。こういう中だからこそ、まだ私はあらためて相談をするという雰囲気があると思うのです。一体対外的にみんな公表されてしまえば、いろいろと役所の立場もありましょう。だが、私は十分考えまして、この委員会で扱うのが正しいか、個人的に折衝するのが正しいか、いろいろ考えました。考えましたけれども、対社会的なことを考えてみた場合には、いまこの始発、終着の駅が変更になったということが鮮明になっておらない時期に、わずかばかりの誤りのうちに修正するのが正しいと考えたのです。この点特に御理解をいただいて、千歳に決定したという断定語を使わないで、従来の北広島を変更しようとすれば、広島あるいは厚別、千歳を含めて、抜本的な変更をするように姿勢を正していただくというようなことについてお考えになっておりませんか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 手続の説明経過その他が十分でなかったようでございますが、事務的には一応手続は済んでおります。こういうように思っております。ただ、実体的にいまおっしゃったような問題があるとすれば、将来建設審議会でどういう御審議があるかということは、われわれ事務当局としては、御審議があれば必要の資料を提出するわけでありますが、事務的の基本計画の御審議の手続は済んでおるというふうに、実はわれわれ考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 いや、それがあなた、実態として考えてごらんなさい。審議委員二十七名の方々ですよ。党でも古い方々ですよ。しかし、その方々が四十八線もあるところの結ぶ駅を全部御承知になっておりますか。そしていままでものごとをきめるには、規則でどうあろうとも、満場一致で十分皆さんが理解した上できめてきたでしょう。公団ができて翌日、儀礼的なあいさつをしたところであなた方は提案をしたといっておるのです。だが、構成員の委員は社会党だけではないですよ。自民党の古い委員の皆さんも、これはひどいじゃないかということで議論のあったこの事実はどうするのですか。ですから、こういう雰囲気の中でそれこそ火事場どろぼう的と言うことばが悪いのですが、緊急にどうしてもやらなければならぬことであるならば、それなりの理屈があるはずです。いまの千歳の話を聞いたって、技術的に検討してそうだという話、もちろんこれは、そこの立地条件の違いで私もいいと言っておるのです。あとで十分議論をさせてもらおうと思っておりますが、しかしながら実際手続上のことを考えたって、それは少々無理じゃありませんか。少少というよりたいへん無理じゃないですか。この点私は特に問題があると思うのです。千歳にきまっておるんだから、今度改正する必要があるなら委員のほうから言ってこい、それは満場一致でやってみろ、こういう姿勢はいんぎん無礼というものです。もう一度あなたの気持ちを聞かしてほしいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 鉄道建設審議会の事務局であるわれわれの立場としては、先ほど来繰り返して申し上げておる以上のことはできませんので、事後のことにつきましては、あるいは建設審議会でいろいろ御審議があるかというふうに考えておる次第であります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 関連して——さっきの話に戻りますが、具体的な問題じゃなくて公団法と敷設法の関係で、いまのような措置でよろしいかどうかということが一つございます。この敷設法というのは死んではいないわけですね。敷設法、特に敷設法別表と運輸大臣の関係、運輸大臣の権限として公団に基本計画を明示する権限、その関連を簡単にひとつ御説明いただきたい。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 敷設法の別表は御承知のように一からずっとあるわけでございます。いま問題になっておりますこの線に例をとって申し上げますと、建議にかかる石勝線はこの別表の百三十七号、百三十四号、百四十二号の二、この三つのものを輸送系絡その他をお考えになって、建設審議会が御勘案になって御建議をいただいた線ということになるわけであります。したがいまして、建議の際において、必ずしもこの表をもって建議をいただいておらないというのが従来の建設審議会の議事上の慣例でございます。  なお、お尋ねの、従来、建設審議会と運輸省との関係は、建議をいただいた、具体的には日本国有鉄道が建設する際に、それぞれ具体的の工事の建設の許可を受けたという形になるわけでありますが、公団の設立に伴いまして、基本計画の指示に関連する建設審議会の諮問という新しい段階が生まれてきたわけでございます。その際には政令で定める形として、先ほど矢尾委員からお話しになりましたような、具体的に建設する場合の起点、終点、線名というものが出てくる。したがいまして、この際に別表に書いてある中で、すでに建設が終わっておる部分がありますれば、それを除いてわれわれとしては基本計画の指示をするべきであると考えておる次第であります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 いまのお話の前段で、敷設法と現実に建設審議会の答申、こういう場合には、石勝線については幾つかの別表の予定線、これをまとめて、実は現実の建設予定線として考えておる、こういう意味ですね。それはそうでしょうね。大体地域が脈絡がある分は、それに応じてどこから優先的に建設するか、これはそれでよろしいかと思う。もう一つは、すでに建設が終わってあと残りはその予定する中にどこがあるか。この場合には、基本計画の中にこれから建設地点を、いわゆる起終点を明示する。これも当然であります。しかし、いわゆる敷設法によります別表にはいろいろな表現がございまして、何々の付近を経由して何々付近に至るという予定線ですね。たとえばおあげになった一の百三十七でありますか、「石狩国白石ヨリ胆振国広島ヲ経テ追分二至ル鉄道及」云々、こう明示されているところがあるわけです。法のたてまえから言って、付近という場合にはその付近でやってよろしいかと思うのですね。しかし白石から広島を経て追分に至る、こうなりますれば、今日ただいまの行政区域がそういうことになっておりますから、その地点に至るのは当然でありまして、その付近に行って広島を中心に、あるいは追分を中心にして、他は市町村の行政区域に入るというのには、建設審議会に一応詰問してその答申を受けて、付則の別表の改正という手続がまず第一段階に行なわれる。その次に建設公団に関する基本計画明示、指示、そういうことに手続がなされなくてはいけないのではなかろうかとわれわれは今日まで解釈しているのであります。そういう手続は、いままでの泊谷君に対する御答弁では要らないと受け取れるのですが、あなたのほうではそう解釈しておられるのですか、どうですか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 お話しのように、敷設法別表百三十七には白石、北広島、追分に至るルートと、白石、北広島、苫小牧というルートをうたっておるわけでございます。これを具体的にどういうふうに建設するか。御承知のように白石、北広島、苫小牧という線は既設線でございます。したがって残りますのは、お示しのように北広島、追分をどういうふうにつなぐかという問題に相なるかと思います。お話しのように、北広島は必ず通らなければいかぬということはおっしゃるとおりでございます。ただ北広島を通って追分に至るルートをどういうふうに選定するかという際に、経過地の関係でさらにていねいに敷設法の別表を修正するかどうかという問題であるかと思います。われわれとしては従来の行政実例からいきまして、北広島から千歳を通って追分に至るルートを形成することは、行政的に可能であるという立場をとって、そういう措置をとってきた次第でございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 それがさっきからおもしろくないのだけれども、北広島も千歳を経由していく。北広島も千歳も半歳線上にあるのでしょう。経由してというのはどういうわけなんですか。石勝線は広島駅から始発だけは出すということですが、それがあなた方の理屈を立てるにしても、さっき久保先輩のほうから尋ねておりますように、同じ圏内の難所の関係なんかで五百メートルあるいは一キロ、二キロずっと結び目が変わる場合がある。それは事務局のほうで考えられるという場合がかりにあったとしても、千歳を経由しているというのは既存の線の上を走っていくわけです。新線敷設にはならないじゃないですか、実際問題として、この際鉄監局長にもう一つ明らかにしてもらおうと思うのですけれども、あなたは先ほどあなたと私の立地条件の違いだと言ったのですが、千歳を結べば国道三十六号線は飽和状態、どうにもならないでしょう。航空機が早くなったけれども、あそこの輸送がだめでどうにもならぬのに、またそこに客を流す。その利点から考えれば、広島で結べば中間に三十六号が入っていくし、逆に十二号の濃度の少ないところに客を流す利点があるわけです。なぜあなた方は下から広島をはずして、千歳にしなければならぬのか。その理由、こうこうかくかくだからという理由を一ぺん並べてみてください。一面あなたの言われるように、事務局だからそれを修正するということは言えないことはわからぬわけでもないような気がします。もう一度この問題は審議会に事務局のほうから提案して、相談をしてもらうということばさえ、あなたは出さないじゃないですか。そうなれば、なぜ北広島と長いことかかってきめて、当該市町村が一日千秋の思いで待っておりましたのを、村にもあいさつなしに変更するのにはする事情がありましょう。こういうスピードアップの利点がある、交通費が安いとか、持ってきた荷物がこうやって流せるとか、あるいは国道沿いで、旅客を輸送させてもこのほうが符だという理由がなければならぬはずであります。何一つ、ぼくが考えていることで広島から千歳に移した利点はないじゃないですか。具体的に述べてください。

矢尾喜三郎日本社会党

○矢尾委員 ちょっといまの問題に関連してお伺いしますが、三十二年に調査線になったのですね。そうすると三十二年から三十四年まで調査した結果、これは着工すべきものであるということを三十四年の審議会で決定して、そして三十九年の三月には、やはり追分−北広島間ということになっておるのです。六月の二十五日の最終の審議会で千歳ということに変更になったのです。そうすると三十二年に調査線になり、三十四年に着工線になってずっときて三十九年に事務局案としてあなたのほうで出されましたのも、三月ではまだ追分−北広島間ということになっておるにかかわらず、この二カ月の間に千歳に変更しなければならない理由というものがどこにあったかということをお示し願いたい。三十二年からことしの三月までずっときて、ことしの六月の審議会において千歳に変更になったという、二カ月か三カ月の間にこのような重大なことが変更になった。そして最終の審議会において、公団の基本計画というものは、今日までの着工線及び調査線を一括して、いわゆる基本計画というものを出された。その中に追分と北広島間のものだけが千歳に変更になっておる。三十七年の三月二十九日の審議会において、着工線や予定線が決定したときに、一日や二日、北海道のはてから九州のはてまでのものを審議会にぱっと出されて、これを今度調査線にする、着工線にするといっても、その土地に住んでいる人ならよく事情がわかっておりますが、ぼくらいま北海道の地名もはっきりすぐ思い出せないのです。鹿児島あたりにしてもそうです。そういうところに線を敷くときにはわからないから、一週間前から、十日前からと言って、三十七年三月二十九日の審議会においても、決定することについて付帯条件として求めておいたのです。そのときに、前の鉄監局長も、たしか岡本さんだったと思いますが、そのときに十分に今後考慮するということを言われましたけれども、何らそういうようなことは考慮されておらなかった。それを今日着工線及び調査線が一括して基本計画が立てられて、北海道のこの一つだけが千歳に変更になったということは、突然に出されてもわからぬのです。審議会の言うことをうのみのような状態になっておるのです。その後のいろいろな事情を聞いてみますと、千歳にいくまでには、自衛隊の演習地もあるし、なかなかこれにかわるべき代替地というものを出さなければ、ここは自衛隊としてもあとへ引かないだろうというようなことで、いろいろほかにいきまして体験しまして、どういうわけでこういうことが二カ月か三カ月の間に変更されたのか。三十二年からことしの三月まで継続して、この線が決定して着工寸前になって、六月になって変更されたということについては、いま泊谷君がお聞きしておる変更しなければならない重大な理由というものが、その間に起こったのかどうかということについてお伺いしたいと思うのです。

久保三郎日本社会党

○久保委員 ちょっと関連して。——いまのお話ですが、先ほどの答弁で、何か北広島の経由というのは別に変更しない、経由地をそのほかにつけたのだ、言うならば、北広島を出てから追分へ行く問に千歳に寄るような話をあなたはされたのですが、それはそのとおりでしょうね。将来は北広島へこの線を延ばす——将来といってもいつかわかりませんが、そういうことで、まあ当面は一応付属別表にも抵触しません、北広島をとにかく通ります、こういう答弁を先ほどされたようでありますが、実際は、ざっくばらんに言って、北広島はいかぬ、千歳でひとつがまんしてもらおうということをはっきり言えないだけじゃないですか。だから、そういうことが、手続を省略してというよりは、めんどうだし、政治問題化するから、そのまま省略して、別表も北広島は通りますよ、通るけれども追分のほうに行く途中にはルートが幾カ所もありますから、幸い千歳というところもあるから、そこを通ります、さしあたり千歳−追分間の着工、こういうことで出したのだという御答弁のようであります。これは鉄監局長だけではちょっとむずかしいかもしれませんが、われわれ立法府というか、そういう審議に当たる者としては、はなはだもって不明朗きわまりないし、われわれのきめたことも小手先でどんどんじゅうりんされていくというのでは納得しがたい問題だと思うのです。これは石勝線だけでなくて、よそにもたくさんございますから、そうなると、大体予定線というか、付属別表などは、国会議決があってもなくても大して違いがない。基本計画の中でちょこちょこと変えてやれば、それでそっちへ行ってしまうということでは、極端に言えば、敷設法は廃止したほうがいい。そして新たに、われわれが言うとおりの建設法を考えたほうがよさそうに思うのですが、これはどうなんですか、あわせて聞きます。だめを押すわけじゃありませんが、そういう答弁をあなたがしたけれども、それはうそじゃないかと私は言いたいのです。第三者というか、関係のないところですが、立法府にいる者としては断じてこれはうまくないと思うのです。いかがですか。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 敷設法の決定をどういうふうにやるかということにつきましては、先ほどちょっと申し上げましたが、まず矢尾委員のお話しの審議会の経過でございますが、お話しのように、三月二十五日の三十八回審議会に先ほど来問題になっております追分線を含む基本計画の御諮問を申し上げました。お話しのように、公団の具体的な仕事の関係等もございまして、たいへん期日を急ぎました関係上、翌二十六日の三十九回審議会において基本計画の御答申をいただいておるわけでございます。ただその際御説明が非常に足りなかったということはお話しのとおりでございます。そこで六月十日の四十回審議会におきまして、いま矢尾委員のお話しのようなお話がやはり建設審議会に出たということをわれわれも承っております。そこでそのときにも、当時の広瀬鉄道監督局長から、たいへん説明が舌足らずでございましたけれども、そういうことで政府に三月二十六日の答申をいただいたという手続的な関係になっておりますので、御了承をお願いしたいということを建設審議会でお願いをしておるということでございます。  なお久保委員のお話しのように、しからば敷設法で直ちにそのものをということもございますが、先ほど来申し上げておりますように、公団発足後は基本計画自体がさらにあらためて建設審議会に諮問になる。そのときに関係の権威の方々にお集まりを願って、具体的に御審議をいただき、十分議論を尽くして御決定をいただいておるわけでございますので、そういうような形でわれわれとしては十分に国会のおきめになった敷設法の御趣旨に沿って仕事ができるものと考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 事務局を担当する鉄監局長としての見解は承知しているつもりです。だがいま大きくながめてみれば、敷設法の筋の問題が一つ議論としてあります。二つ目は、技術論的に千歳に結んでどこの経済圏を回ってくるというあなたの話もついぞ聞きません。千歳ではいま北海道の産業会議という経営者の集まりの中ですら飛行場を移そうということを開発庁や道庁に折衝しております。それだけ飽和状態にある千歳に結ばなければならぬという理屈もぼくには見出せない。だから技術的な問題についてもすとんと落ちる説明がついぞしていただけない。  最も大事なことは、事務局としてどういう事情があろうとも、うちの技術陣なり輸送の体系上、始発駅なり終着駅を変更しようという場合には、これだけの歴史を持っているものが当該市町村に十分説得というか、理解を求めなければならぬはずである。これはあなた方事務局として徹底的に責められてしかるべきものと思う。風鈴がついたということは私は、参加していないから知らないことにしますが、三月二十六日にきまったといっているのに、四月に千歳を含む陳情団が来たり、当該広島の村長が来て話をしている。その事実は何とあなたが説明しても、すとんときまったと言えるのはあなただけです。また事務局でありましょう。あとは公団でありましょう。公団は大臣の基本計画を受けた立場においてそう言うわけでありますから、質が全然違うわけであります。きょうはこれで終わりたいと思いますが、次会は大臣も政務次官も出てもらいたい。これは私は広島−厚別に敷設せよと主張しようとは思いませんが、この種問題についてはとかくうるさい問題でありますけれども、うるさい問題であるだけに、歴史を持つ国鉄なり運輸省は、だれから言われても自信がある答弁がなければならぬはずであります。またその体系上、やろうとすれば大いに議論がある。広島と千歳を結ぶくらいなら厚別に結べと当然私は主張します。十二号線を走らしたほうが客の流れもいいわけです。だから一つ一つ反論をしてくれるものでもありませんし、具体的な説明をされるわけでもありませんから、これ以上私は言ってもむだだと思います。できるならば、事務局として、そういう議論があるように思われるので、手続上誤りがなかったと思われるけれども、もう一ぺん審議会の議をわずらわしますという話くらいは当然出ると思ったが、それさえもらえないということであれば、なぜ北広島を千歳にするか。関係大臣、それからあなた方なり事務局なり全部並べてください。事務局として、変更することに対してどういう具体的な手当てをしようとしているかということを、当該村長なり市議会なり村議会の同意を得たというものをつけてください。特に三番目の問題は質の問題として、私は事務局として一番気を配らなければならぬことだと思います。これについて私の知っている範囲では一言もなされていないのです。村長が出てきて、聞けば、わからぬからあと回しにして、だめなんだ、だからあきらめなさいという電話一本です。なんぼ四十七万の人員を擁する国鉄、運輸省といえども、当該市町村にすれば死活問題である。そんな電話一本で、おまえのところはだめだというあいさつは許されないと思う。当然十分な理解を求めるように措置をとらなければならぬと思うのでありますが、この点はもし話ができるならば、きょうしてください。大臣やその他の人のいるところで事務局の問題について私は食い下がるということは快しとしませんから、この問題について自信を持って説明できるならばしてください。できぬならば、次会に、大臣のいるところで、法違反の問題と、かりに譲ったとしても、北広島を千歳に振る場合、どういう事情でそうしなければならぬか、道中の輸送体系を含めて提案をしてもらいたいと思います。

佐藤光夫運輸事務官(鉄道監督局長)

○佐藤(光)説明員 具体的な経過地の設定の経緯についてはいろいろ検討はもちろんしておるはずでありますが、先ほど来お話のありました具体的の問題についてここで直ちに明快な御答弁が、はなはだ申しわけございませんができませんので、それは急速に勉強をいたしまして、後刻お答えするようにいたしたいと思います。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷委員 局長、話しておきますが、当該市町村長には何の相談もない。五月の末になってもまだ千歳が運動しているけれども、だいじょうぶだろうかとぼくのところに陳情に来ているのです。千歳の助役さんはぼくのところに陳情に来ているのです。これが実態なんです。先日休会中に千歳に行きましたら、一体千歳線の結びは、泊谷さん、千歳にきまったんだろうか、北広島にきまったんだろうかと、新しくそうなったほうでさえこの調子です。商工委員会という全部集まったところさえこの調子です。いかにこの問題が従来と違った、唐突でしかも関係者、直接関係する者の理解も得ないままに進められたかという事情だけは御承知いただきたいと思います。きょう、立場上答弁できない範疇は承知します。しますけれども、寄り寄り関係委員の皆さん、あるいは上司の皆さんと相談されて、できることならば私が先ほどから訴えておりますように、もう一度この問題はスタートラインに立たせて、必ずしも従来のものと限定しませんけれども、広範な議論を審議会でしていただくような措置がとられるように心から要望いたしておきたい。以上で終わります。     —————————————

山田彌一自由民主党

○山田(彌)委員長代理 山口丈太郎君。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 今度の二十号台風で阪神間、神戸、西宮等におきまして非常な被害を出したわけですけれども、特に神戸は従来にない八千トン級の船が座礁あるいは転覆をするという重大な事故が起こったわけです。これは神戸港始まって以来の事故ではないかと思いますけれども、こういう場合の非常事態で海上保安庁はどういう処置をとられたか、まず海難防止の措置についてお伺いをしたいのです。

渋谷次吉海上保安官(警備救難監)

○渋谷説明員 従来台風が参りますと、港内に停泊する船舶は、いかりが引けたり、あるいはブイにつないでいるものはロープが切れたり、あるいは岸壁につないでいるロープが切れるといったようなことで、こういった場合に対抗するためには機械を使ってこれを極力損害が起こらぬようにするわけでございますが、港内では非常に狭隘であって、それが困難なためにいままでの経験から大型船は港外に避難したほうがほとんど被害のないのが実情でございます。それで台風の来るつどその影響がある場合には、港長はこれらの船舶に対して避難及び港外に退避することを勧告するわけでございます。ただいま御指摘のございました神戸港の今回のは、二十四日の十時に岸壁、ブイ等におります船に対しまして避難の勧告をいたしまして、六十六隻の船舶中三十八隻が港外に出たのでございますが、これは大阪も同様でございますから、八十数隻の船が神戸−大阪間、主としてあの海域に相当多数の船が停泊したわけでございます。ところがいま御指摘のありました船はインドネシアのアドリー号でありますが、これは二十四日の十一時、第三防波堤灯台の南東約四千五百メートルの港外に走錨泊をしておりました。ところが風が二十五日の四時三十分に南東に変わりまして、走錨——いかりが引けるのでございますが、いかりが引けて、神戸港の東部第一港区神戸製鋼岸壁に激突し、破口を生じてその後右に傾いて沈没したということであります。  私どもといたしましては、台風の参ります際には、大型船については特に動ける機械、それを使える船については極力外に出て、いかりが引ける場合には相当広い場所で機械を使って台風に対抗いたしておるのでありまして、従来それで大体あぶなくなかったのでございますが、今回の台風が非常に強かったということもございますが、大型船が四隻座礁乗り上げまして、このうち三隻が外国船で、多分にこういった台風に対抗することになれていなかったせいもあるのではないかというふうに考えております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 新聞によると、台風が来るというので、船の退避について協議中であるというラジオ放送もあったわけです。ところが現実にこういう沈没座礁事故が起こったということは、これはやはり港外にいかりをおろして退避していたのですか、指令はどういう指令を発したのですか。

渋谷次吉海上保安官(警備救難監)

○渋谷説明員 これは指令と申しますよりも勧告でございますが、走錨泊、あるいはこれは技術の問題でございますけれども、一つのいかりを長く延ばす、あるいは二つのいかりを相当出してやるといったようなことで機械を使える状態に置くのが一番いいのでございまして、大体船長としてはそういうふうに心得ておるわけであります。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 こういう災害を予測しての処置としては、こういう場合には船は動かすわけにもいきませんし、海上保安庁としてはもっと適切な防止措置がとれないものか、また施設として何らかの防止策ができないものか、少なくとも神戸の港といえば、日本で代表的な港ですけれども、こういうところで台風のために大型船のみならず、はしけなども相当多数のはしけが堤防あるいは突堤上へ乗り上げて転覆をした。こういうようなことは全く聞こえの悪い話であって、もう少し適切な処置がとれないものかと思いますが、いかがですか。

渋谷次吉海上保安官(警備救難監)

○渋谷説明員 いまのところ神戸港では大型船については港外へ、あるいは瀬戸内のどこか島陰に逃げるのが被害を少なくする現状でございます。これは御存じのとおり、神戸港は南東に開いておりまして、このほうの風がやってまいりますと、どうしても相当風あるいは波が打ち込んでくるという状況でございます。これを防ぐということになりますと、施設の問題になりますので、私どもとしては、もっと防波堤を高くするとかいろいろなことも希望したいのでございますが、まだそういう実態でございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 これは私は、一つは、予報についても手おくれがあったんじゃないかと思う。とにかく四国に上陸してからの速度、これが予期に反して、六十キロというような非常に猛烈なスピードで迫ってきた。こういうところにも、予報関係について指令をするのと非常にズレがあったんじゃないか。あまりにも急速な台風の進行のために、適切な処置がとれなかったんではないかというふうな疑いもあるわけですけれども、いかがですか。

渋谷次吉海上保安官(警備救難監)

○渋谷説明員 これは、先ほど申しましたアドリーにつきましては、二十四日の十一時、つまり、台風の来る前日の午前中に、すでに避難を完了しておるわけでございまして、手おくれとは考えられないわけでございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 海上保安庁としては、たいへん御苦労を願ったところなんですが、ひとつ今後とももう少し私は、予報と各船へ出す指示、それを適切にやってもらって、ただ港から港外へ避難するというだけではなくて、少なくとも予測される進路をはずすようにするためには、でき得る限り、出られる船は、早期に分散できるように、また、目的地へ向かい得るような処置をとって、万全の防災対策をとられるようにしたいと思うのです。なかなか思うようにいかないと思いますが、ひとつ今後とも御注意を願いたいと思います。  それから、港湾関係については、今度の西宮、神戸の被害というものは、人災にひとしいと私は思っているわけです。それで、まず新潟でも新しい橋が落ちて、古い橋が残っておる。今度は、神戸でもやはり古いのが残っておる。新しいものがやられておる。麻耶埠頭のごとく、これは新工法でやったというので、その工法についてたいへん自慢のようですけれども、どういうわけか新しいところが全部やられている。これは一体どういうことなんですか、われわれにはさっぱりわからぬ。古いものがこわれて、新しいものが残るというなら話はわかる。ところが、古いものが残って新いものがぞっくりこわれていく。これは工法等に非常に欠陥があるんじゃないか。一体いまの工法というものは、どういう工法でやっておられるのか知らぬけれども、これはどういう処置をしておられるのですか。具体的に聞きたいんです。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 ちょっとごあいさつ申し上げます。私は、このたび、港港局長になりました佐藤でございます。  ただいまの御質問でございますが、確かに新しくできました麻耶埠頭が荷役ができなくなりまして、ほかのものも大なり少なり被害を受けたわけでございますが、一番あの被害が目立っております。ただ、それは致命的な被害を受けたものではございませんが、もう本日から使用を開始しておるはずでございます。  それで被災の原因でございますが、先ほど来、お話のございましたように、異例の、神戸にしては一番悪い方向から風が吹いた台風でございます。それから、この麻耶埠頭の構造物は、非常に軟弱地盤のところ、要するに、いままでは地盤のいいところに構造物をつくっておったわけでございますが、だんだん地盤が悪いところに移ってまいりました。一方、非常に工事を急ぐ、非常に早くバースをつくらなければならぬという状態になっておりました。そこで、いまお話のございましたように、新しい工法というものが考えられたわけでございます。明治以来、戦争が終わるまでにやったのは、たしか三十六、バースだと思います。戦争後、いまの麻耶埠頭というのが十八バースでございますが、それを五カ年でやる。それくらいのスピードでやらなければならぬという情勢から、新しい工法というものが考えられたのでございます。そこで、こわれたところはどういうところかと申しますと、軟弱地盤でございますので、桟橋構造を考えます場合、桟橋とうしろの護岸を一体にしておきますと、地震または今回のような高波のときに、下から波にたたかれて本体がこわれる、こういうことが起りますので、桟橋部分とうしろの護岸の部分とは切りまして、それに橋をかけておったわけであります。その橋が下から高い波にたたかれまして飛ばされたわけで、非常に惨状のようでございましたが、本体そのものは被害がございませんでしたので、応急復旧で間の橋をかけまして、本日から使えるようになったというようになっておるわけでございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 私は、これはどうもふに落ちないのは、なるほど急速に港湾設備を拡充しなければならぬ、これはよくわかるのですけれども、しかしこれは暫定的なものじゃなくて恒久的なものですから、よしんば台風が異例のものであったとしても、少なくとも港湾施設がこうぶちこわされるというようなこと、しかも新しいものがこわされていくというなら、もう少し工法そのものに考慮を払うべき余地があるのじゃないかと思うのですけれども、将来これはまだ神戸港はこのバースをふやしていかなければならぬのですが、将来の埠頭の建設について、工法上改良を加えるような、再検討をするような考えがあるのかないのか、ひとつ聞きたい。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 従来、神戸港におきます最大波高は、われわれは三メートルと考えております。三メートルの波高、波の力というものを対象にして設計をいたしておったわけでございます。今回の台風のための波高は五メートルでございます。われわれのところで持っておりました波高計で、スケールといたしまして、高いところは推測で五メートルということでございまして、非常に異例であったということでございますが、今後の復旧にあたりましては、十分新しい自然条件というものを考慮に入れまして、二度とこういうことがないようにやっていきたいと思っております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 それからもう一点伺いますが、埋め立ての背後には石油タンクがものすごく集中しているところがあるわけなんですが、これは新潟地震と同じように、危険千万な話なんですけれども、その石油タンクが移動している。これはそういうことになると、この石油タンクの施設そのものを考え直さなければならぬし、これは港湾の直接の管理にあるのかないのか私は所管は知りませんけれども、少なくともやはり港湾の施設の中にこういう石油タンクが暴風のために移動するということは、最悪の事態を考えなければならぬ。普通の場合、いま言われた波高三メートル、これはまあ言えば、満潮時風速なんぼで三メートルか、どういう計算でもってそれを出されておるのか知らぬけれども、今度は、ほぼ満潮時に近いときのこういう台風、それで波高約五メートル、あるいは五メートルを越したやもわからぬ、こういう状態です。そういうときにあの埠頭に、石油タンクがずらり並んでおる、しかもそれが風波によって移動する。そして一つところにかたまっちゃう。もしここであの台風下に火災でも出そうものなら、これは神戸の港一帯は火だるまになる。この管理についてもう少し考えるべきじゃないか。また石油タンクの設置については、そういう危険のないように、もう少し建設するにしてもがんじょうな、絶対そういう移動するなんていうとんでもないことの起こらないような施設をすべきだと思いますが、監督はどこでやっているのですか。港湾でやっているのですか、それとも通産省でやっているのですか。まず危険防止については港湾の責任もあろうと思いますが、これはどういうふうにやられておりますか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 先ほどお話がございました三メートルというのは、計算だけではございませんで、われわれの計算と既往の実績からきめた数字でございます。したがいまして、埋め立て地の高さ並びにいろいろ波返しをつけてございますが、そういうものにつきましても、異例であったので、今回のようなことが起こったものと思います。そこで、いまの石油タンクの被害というものは非常に危険でございますので、今後われわれも防災対策として考えていかなければならないわけでございますが、タンクそのものの直接の取り締まりと申しますか、それは消防法による監督だと思いますが、港湾といたしましても臨港地区の指定ということがございまして、危険物はどこかにまとめるというようなことを都市計画的に指導しておるわけでございます。そういう意味におきましては、もちろんわれわれがやるわけではございませんで、管理者がやるわけでございますが、そういうことにつきましては管理者ともよく相談いたしまして、今後の臨港地区の危険物置き場の配置ということについて新しく検討していかなければならぬと思います。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 石油タンクの設置場所の検討はもちろん必要でありますけれども、石油タンクそのもののいわゆる耐久性といいますか、防災性といいましょうか、こういうものを十分に勘案してこれを建設ささぬと、何ぼまとめておいても、台風なんかでどんどん移動している。そして一つにかたまっちゃう、こういうあぶないことでは、どこへ石油タンクが移動してくるかわからないでしょう。それは困る。ですから、石油タンクを建設するのはよろしいけれども、建設するにはそういう移動するようなことがないようにしっかりとした基礎の上に、絶対そういうことのない建設をするということでなければならない。そういう監督は当然港湾の背後地に建設する。港湾の管理地域にあるとするなら、その点十分監督すべきではないか。ただ単に地上に石油タンクをつくった、そして石油さえ入ればいい、そんなずさんなことじゃ困ると思うんですよ。防災的な観点から今後の指導をどうするのか、これをひとつ明確にしておいてもらいたい。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 ただいまおっしゃられたとおりだと思いますので、タンクの耐久性その他につきましては建築基準法によってきめられることだと思いますけれども、管理者によく指示をいたしまして、危険物の保存につきましては、特に風水害というものを対象にして考慮することを申し伝えたいと思います。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 きょうは時間を急ぎますから簡単に言いますが、それから、尼崎等においてはジェーン台風を基準にして防潮堤をつくったので、そしてそれがかさ上げされて、ほぼ今度の台風で試験済みだと思うのです。この点はいいのですが、ところが西宮の海岸あるいは神戸の海岸ですね、これは建設省がやっていたのを最近は運輸省にその所管が移って、そして運輸省の計画に基づいて、運輸省の五カ年計画ですか、緊急三カ年計画ははずされたといっておるのですけれども、その五カ年計画に基づいてやられているというのはほんとうですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 これは大阪から神戸の間全部を運輸省が所管しているかどうか、私いま資料を持っておりませんが、港湾区域内の海岸につきましては港湾管理者がやることになっておる、したがって、その監督は運輸省が所管しておる、こういうことになります。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 阪神間全部とは言いませんよ。少なくとも、その阪神間のうちで特に今度被害があったのは西宮海岸ですけれども、武庫川の川じりからずっと西宮港に至る間は、これは建設省がやっていたのを運輸省の所管に移された、こういうことを聞いておるのですけれども、これはほんとうですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 ただいまおっしゃるとおりでございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 そこで、今度の災害関係とこれは非常に深い関係を持っているのですけれども、どうも西宮の、具体的に言いますと今津港、それから津門川の川じり付近、これは工事中でありますが、とにかく西宮港から武庫川じりに至るまでの間の防潮堤というのはいつごろに完成する予定ですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 一番危険な個所につきましては、緊急三カ年計画というのをもちまして、現在西宮港において工事実施中でございますけれども、ただいま御指摘の地域については、本日資料を持っておりませんので、このあとでも調べた上御報告いたしたいと思います。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 ここは緊急三カ年計画からははずされているのですよ。そして普通の五カ年計画によつてやられるのがもう二年残っているというのです。まあひとつ調べてもらいたいと思う。  そこで、ところがその計画では、ずつと堤防はできてもとぎれとぎれなんですよ。ですから堤防がないところからどんどん入つてくる。水というものはほかの固型物とは違つて、一カ所でもすき間があいていれば、そこからせきを切つて流れ込むのですね。それで西宮はたいへんな被害をこうむつている。しかも今津港——いま資料がなければ私は具体的な答弁を求めませんけれども、一体どれだけの高さの防潮堤をつくろうとされておるのか、今度がいい経験だと思うのですが、最悪の事態を想定して工事というものはやらなければ、ほんとうの防災の意味をなさないわけです。ところがいまの計画でいきますと、今度の台風なんかだつたらあの付近は全部オーバーフローになっちゃう、こういうことなんです。ですから、これは人災だと言つて市民は嘆いているのですよ。しかも背後には市営住宅、県営住宅が密集しているところがある。それが屋根まで水につかってしまった。その原因はどこにあるかというと、いま言ったように、一つは無堤防、全然防潮堤の用をなしていない。それからもう一つは、これは建設省とよく相談してやってもらいたいと思うのですが、津門川、東川という川が流れている。津門川は改修されて五年ほどしかたっておりません。ところが地盤沈下によってもうすでに三十センチぐらい沈下しておる。そうして両方の河川は相当堀り下げて積んだんだけれども、それが地盤沈下をしておる。そこへ海水が逆流してくるわけですよ。そしてその逆流した海水がオーバーフローして、そして周辺二千何ぼがつかってしまう。ですから阪神国道のところまでつかっている。そこは建設省の所管になっているのです。建設省と運輸省はもっと密接な連絡をとって、そして緊急施策としてやってもらいたい。こういう危険な——しかもどっちから見ても、いわば日本経済の動脈的地域ですよ。その地域をこういうことでほうっておいては困る。ですからこれは人災だといって騒いでいる。来年は計画をもう完成さすというための特別の処置をしてもらわなければ、どうにもなりませんよ。その付近では、会社などは株が下がるとかなんとかいうことで、被害の総額については発表しておりません。けれども神戸の港湾関係だけでも三億六千万円の被害がある。西宮だけでも千八百十万円の被害だ、こういっている。ところがこの港湾施設の被害は、こんなにオーバーフローしているからこわれている。こわれても実質的な直接の損害はこうなんだけれども、その背後にある河川の損害は八千七百三十万円、家屋の損害に至ってはばく大なものだ。これはみんなこの二つの被害によって他のものを大きくしたのですから、こういうことがあっては、これは公共事業としての役割りは果たしていない。これを建設省と協議をして、来年度の予算で繰り上げ完成さす、こういう処置を私はとってもらいたと思うのですが、いかがですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 ただいま実施しております計画は、第二室戸台風以降緊急三カ年ということでやったのでありまして、相当スピードアッブをして仕事をやったわけでございますが、予算の関係でやはり一部残ったのだと思います。  それから建設省とは従来も計画につきまして調整もいたしておつて、十分連絡をとってやっていたわけでございますが、ただいま御指摘の点につきましてはさらに連絡を密にいたして、来年度予算につきましては、まだ予算もきまっておりませんし、予算のことをお約束することはむずかしいと思いますが、できるだけ御趣旨に沿うように努力いたしたいと思います。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 もう一点だけ。今後のこういう被害、神戸の新埠頭は昨年管理者である神戸市に移管されたと聞いておるのですが、ところがそれが非常な被害を受けた。そこでお伺いしますけれども、これはやはり新潟地震その他と同じように、運輸省の直接工事で復旧をして、それを神戸市に渡す、こういうふうになさるつもりですか、それとも神戸市でやらせるつもりなんですか。どっちなんですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 運輸省が直接やりますと、予算の支出がおくれるものですから、現在は供用を解除して、財産としては神戸市に管理委託しておりますので、神戸市が復旧をやるということで事務を進めております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 神戸市がやるにしても国に予算がないくらいだから、神戸市だって予算はありませんよ。神戸市でやらせるなら、神戸市でやらしていいと思うけれども、しかし予算の復旧費の支出については、これはひとつ国で全額持ってもらわぬと、そんなものは神戸にまかしてあるんだから、全部神戸に負担させるということでは困ると思うのです。それでなければ政府は責任を持って一〇〇%補助をやるとか何とかしなくちゃ、そんなものはできやしませんよ。そんなもの、あなた、神戸市に負わせるなんて残酷な話だ。ですからその措置についてはこれは近く開かれる国会等において補正予算その他組まれるはずですから、当然これは国でしかるべき処置をしてもらわなければ、神戸市は麻痺しますよ。それじゃ困ります。ですからそういう点についてひとつ配慮願いたいと思うのですが、いかがですか。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 神戸市がやりましても、災害国庫負担法によりまして、国が高額の補助をするわけであります。それからあれを改修として、新しく新設いたしました場合も国と市と両方で分担してやっておるわけでございまして、決して市がやるといっても全部市にまかすということではございません。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 要望しておきますけれども、いま言いましたように、西宮の海岸ですね、武庫川じりから西宮港に至るこの海岸では、とにかく川崎製鉄でも一三十億くらいの損害を受けておる。それから吉原製油、それからスレート、その他全部水づかりで、この損害も何十億になっておる。そういうような損害を防止してやるためのものなんですが、あの武庫川はほぼ完成しております。武庫川のほうは完成しておる。問題は今津港から入って西宮港に至る間、これは堤防が全然ゼロと言っていいのですよ。ですから、これを早急に、来年度中にも完成してもらいたい。ぜひもう一つしっかり予算をとって完成してもらわなければならない。そうでなかったら毎年台風によって被害が出てくる、毎年地盤が沈下しておりますから。だから無堤防と一緒なんですよ。大体平水で、いままでの計画でいくと、あなた方一番よく知っておられると思うのですが、大体三メートルの高さになっておったのが、それが四、五十センチ下がっておる。平水位からいって一メートルちょっとしかないということです。満潮時になるときわまで来ておる。そんなものをほっておいたのでは無防備状態と同じですから、ぜひとも来年度に完成するようにやってもらいたい。  それからいま言ったように、神戸の問題については、これは、国の工事は神戸に担当させようと直接運輸省からおやりになろうと、それは御自由ですからかまいませんけれども、少なくともこれから年末を控えて船の出入りも激しくなってくるそのときに、この復旧工事が遅滞をするというようなことになれば、これはもう日本経済にとってたいへんな障害になりますから、ぜひともこれは早急にひとつ、新潟地震でも、査定前の工事をやれというくらいに緊急の場合やったのですから、ぜひともこれはそういうふうに早急にやってもらいたい。  それから第三には、もう一つは石油タンクのあり方についてですが、そんな台風や風波で移動するような石油タンクを設けさせるというのは、これは無責任ですよ。会社はなるたけ安い工事費でなるたけ利潤をあげたい、これは当然の話です。それをやはり公共的な立場から、そのことによって起きるところの被害というものをなくすること、これが政治なんですから、政府の責任なんですから、そういう風波によって移動するような危険千万なタンクをみだりに設けさせるということは困る。ですから十分に今後この点について考えてもらいたい。  きょうはそれだけにしておきます。

佐藤肇運輸技官(港湾局長)

○佐藤(肇)説明員 ただいまおっしゃられましたことはそのとおりでございまして、御趣旨に沿ってやっていきたいと思います。

山田彌一自由民主党

○山田(彌)委員長代理 次会は、委員長の指示により、十一月十日火曜日に委員会を開会する予定でございます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十九分散会

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