運輸委員会 第17号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/03/13
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、水先法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。田邊政務次官。 —————————————
○田邊政府委員 ただいま議題となりました水先法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 最近、わが国経済の急速な進展に伴って、主要な港湾及び内水を航行する船舶は、急激に増加するとともに、大型化、高速化しつつありますが、この船舶交通の実情にかんがみまして、これらの水域における船舶交通の安全を確保し、かつ、運航能率の増進をはかることが現下の重要問題となっております。これに伴いまして水先業務の円滑な遂行を確保する必要がありますが、このためには、水先人の技術水準を高めるとともに、水先人がその利用者に対して利便を組織的に提供する体制と、これを適切に監督する制度を確立する必要が生じてまいったのであります。 このため、政府としては、運輸大臣の諮問機関である海上航行安全審議会に対し水先制度の改善について検討をお願いしていたところ、最近答申をいただきましたので、その趣旨に沿って所要の改正をしようとするものであります。 次に、改正のおもな内容を申し上げます。 第一は、水先人の技術水準を引き上げるため、船長履歴に関する水先人の免許の要件を、三年以上総トン数三千トン以上の船舶に乗り組んでいたこととしたことであります。 第二は、水先船その他の水先業務に必要な施設の確保に関する水先人の義務を明確にすることとしたことであります。 第三は、水先約款の事前届け出制を設けるとともに、その変更命令及び掲示義務に関する規定を設けることとしたことであります。 第四は、水先業務の円滑な遂行をはかるため、水先区ごとの水先人の組織に関する制度を確立したことであります。すなわち、水先区を同一にする水先人は、その水先区について一個の水先人会を設立しなければならないこととし、この水先人会が、会員の水先の引き受けに関する事務を統合して行なうほか、水先人の養成、水先人の指導及び連絡に関する事務を行なうことといたしました。 第五は、公共の利益を確保するため、水先人に対する業務改善の命令に関する規定を整備するとともに、水先業務の実態を正確に把握するため、報告及び検査に関する規定を設けることとしたことであります。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○川野委員長 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○川野委員長 参考人出頭要求の件についておはかりいたします。 本日、日本観光協会法の一部を改正する法律案について、日本観光協会の副会長平山孝君から、参考人として意見を聴取いたしたいと思いまするが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○川野委員長 次に、日本観光協会法の一部を改正する法律案を議題として審査を行ないます。 この際、参考人に対しまして、委員長から一再ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席くださいまして、まことにありがとうございます。どうか、本案につきましては、忌憚のない御意見をお述べくださるようお願いいたします。なお御意見の開陳は簡潔にお願いいたします。それでは平山参考人。——日本観光協会法について御意見があれば
○平山参考人 別に意見はございません。
○川野委員長 それでは、質疑の通告がありますのでこれを許します。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 運輸大臣がいずれ見えた機会に、大臣に対する分については御質問さしていただくことにいたしまして、当面いたしております観光局長並びに日本観光協会のほうにお尋ねいたしたいと存じます。 最初に、この法案の提案がなされまして、三十四年の三月に日本観光協会法案が審議された際の議事録を読んでみますと、政府の見解は、国際、国内を統一して観光政策を強化するためだ、こういうことで御提案がされておるようであります。したがって、その提案に基づいて国際観光協会と全日本観光連盟が統合されて、日本観光協会がつくられた、こういう経過になっているようであります。今度のこの改組を見てみますと、国際観光を発展させるために別にするのだ、こう言われておるのでありますが、いままで二つあったのを三十四年三月に一つにして、今度はまた一つになったやつを二つにする、ここに一つの矛盾を感ずるわけであります。この改組の考え方についてお尋ねをいたします。
○梶本政府委員 先般お手元にお配りいたしております観光関係資料集というのがございますので、これの十三ページをごらんいた書きたいのでございます。わが国の観光宣伝実施機関等の変遷を図示いたしましたものでございまして、一番上の欄は役所関係の機構の変遷でございます。昭和五年、時は濱口内閣、鉄道大臣は江木翼先生、大蔵大臣が井上準之助先生、そのときに鉄道省の外局としまして国際観光局が誕生したわけでございます。それが十七年まで続きまして、戦争がだんだん苛烈化してまいりましたので、いまさら観光でもあるまいというふうな考え方ではなかったかと思いますけれども、国際観光局がなくなっております。それから戦後昭和二十一年に運輸省に観光課が復活いたしまして、昭和二十四年に観光部になって、昭和三十年に観光局になって今日に至っております。それからまん中の欄は昭和六年に財団法人国際観光協会というものができまして、これが昭和十八年まで続いております。それから昭和十八年から二十年までは東亜交通公社、つまり大東亜共栄圏におけるいわゆるPRと申しますか、そういった使命を帯びての東亜交通公社というものが誕生いたしております。これが戦争が終わりますとともに財団法人日本交通公社として発足、新しく生まれかわった次第でございます。この交通公社の中に海外宣伝部という部があったわけでございますが、その海外宣伝部だけが今度交通公社の中から出まして、財団法人国際観光協会となって、昭和三十年から三十四年まで続いております。それから一番下の欄でございますが、昭和十一年から日本観光連盟というものはいわゆる任意団体として存在しておったのでございますが、昭和二十一年から三十四年まで社団法人全日本観光連盟としてもっぱら国内関係の受け入れ整備を中心にこのような社団法人がつくられておったわけでございます。そしてこの法人国際観光協会と社団法人全日本観光連盟が一緒になりまして、ただいま御指摘のように日本観光協会というものが特殊法人として生まれ出た次第でございます。そしてそれを今度国際観光振興会と社団法人日本観光協会とに分離しよう、こういうのが今度の法律改正の一つのねらいでございます。この昭和三十四年当時と満五年経過しました今日とでは、国際情勢も国内情勢も観光につきましては非常に変わった情勢になっております。一緒になりました当時はなるほど理論的には国際観光と国内観光とを一本にまとめてやったほうが一元的な政府機関としていいんだ、こういう考え方で発足いたしましたことは事実でございます。しかし、国際観光の面を考えてみましても、この一緒になりました当時にはわずかに在外事務所は四つしかございませんでした。それはその次の十四ページをごらんいただきますと、「わが国の海外観光宣伝事務所の推移」というところの表が左側にございますが、ニューヨーク、サンフランシスコ、ホノルル、トロントと、この四カ所しか当時まだなかったわけでございます。その後パリ、バンコク、シカゴ、ロンドン、シドニー、タラス、それからフランクフルト、香港、サンパウロ、そうして来年度はジュネーブに開設する予定になっておりますので、十四カ所になるわけでございます。このように海外観光宣伝事務所も四つから十四というふうなわけで、ものすごくふえてまいった次第でございます。 それから右のほうに「わが国の国際観光事業に対する国庫補助金の推移」というのがございますが、これは国際観光事業の助成に関する法律に基づいて出ました国庫補助金でございますけれども、昭和二十四年には一千万円でありましたものが、その次の年には三千万円というふうにふえていったのでございます。昭和二十九年、三十年というふうに対前年に比較いたしますと激減しているようなときもございまして、いわば一進一退をたどりつつ、最近になりましては飛躍的に補助金のほうも増額してまいりまして、来年度は五億九千二百四十五万九千円というふうなことになっておる次第でございます。かようなわけでございますので、いわば財団法人的な性格と社団法人的な性格とが一緒になって日本観光協会ができたのでございますけれども、いわば二つの目的を追求するのには、業務量の面からしましても非常に情勢が変わって、飛躍的に業務量の内容が質的にも量的にも変わって、きたと思います。国内観光の面でも、観光基本法の制定に伴いましていろいろやっていかなければならぬ面というものがたくさんあるわけでございます。そのような事情でございますので、国際、国内の情勢の変化に対応しまして、この際むしろ国際観光に専心する政府機関と、それから国内観光の面をもっぱらつかさどるところの社団法人日本観光協会というふうなものに分けていったほうが、わが国の観光事業発展のためには非常にいいことではなかろうかというふうな考え方のもとに、このような措置をいたしたいという気持ちになった次第でございます。
○勝澤委員 たざいまの局長の答弁を聞いておりますと、二つに分けねばならぬような気がいたしますが、三十四年二月のときの議事録を読んでみると、当時の永野大臣の提案説明では、やはり一つのほうがいいような気がするわけですが、理論的に実際的に実は問題があると思うのです。日本観光協会法をつくったときの永野大臣はこう言っているわけです。たいへん私の力が足らずに予算が少なくて済みません、実は十億の金を持って国内から海外の統一した観光宣伝をやろうと思います、こういう答弁をしているわけです。いまのお話を聞きますと、三十四年のときに二億だったのが、いま五億九千万だということですが、最初の日本観光協会をつくったときは、十億であろうと計算したが、それが実は十億もなくて、ほんのわずかで申しわけありません、こう言っているわけです。ですから、日本観光協会をつくったときの思想的な考え方から考えると、今日二つに分けなければならぬということは、三十四年三月につくったときの考え方をもってするならば、どうしても二つに分けねばならぬという根拠が実は出てこないわけです。そこで、いまの日本観光協会というものが社団法人的性格、財団法人的性格を持っているときに、具体的にいって、仕事のどこで二つにしなければならぬ問題点があるのか、こういう点についてひとつもう少し掘り下げて御答弁願いたい。
○梶本政府委員 日本観光協会に対する補助金は、御指摘のとおり、ここ二年来だけの数字を見ますと、一年約一億ずつふえてまいっております。その補助金のほかに、御承知のとおり昨年度一億、本年度は五千万、合わせて一億五千万の政府出資が日本観光協会になされております。そのようなわけで、日本としましても国際観光については諸外国の猛烈なる国際観光場裏において太刀打ちするためには、補助金のみならず、出資を出してやっていかなければならないという状況に立っておると思います。御承知のOECDへの加盟、また昨日きまりましたIMF八条国への移行の問題、こういうふうなことを考えますと、今後ますます国際観光の振興について力を入れていかなければならぬ。いわば寝てもさめても、四六時中、国際観光のことを考える政府機関というような強力なものがほしいというのが私どもの偽らざる気持ちでございます。 また国内観光の面を考えてみましても、観光基本法の御制定以来、とにかく大衆旅行あるいは旅行者の保護、利便の増進というふうな問題等におきまして、まだまだ未開拓の分野がたくさんあるわけでございます。そのように考えますと、やはりそれぞれの分野において専心していったほうがよりよく飛躍的な発展が期せられるのではないか、このような考え方をとっておる次第でございます。もっと端的に申しますと、財団法人と社団法人とが一緒になったということはまことにけっこうなことであったわけなんです。ところが財団的な性格と社団的な性格とをあわせ持ったようなかっこうになりまして、いわば二兎を追う者一兎も得ずというふうなことにもなりかねまじき状況に立ち至っております。これじゃいけない、もっともっとそれぞれの分野において専心していただかなければならぬというふうな気持ちで、今度のような改組を行なっていきたいというふうな気持ちになった次第でございます。
○勝澤委員 社団的な性格と財団的な性格というのは、観光の中で具体的にいうと、どういうものなんでしょうか。
○梶本政府委員 社団的な性格と申しますと、結局いわゆる社員と申しますか、会員というものが厳と存在しておって、いわゆる社員権というものがあって、社員総会というものが一つの議決機関になって運営が行なわれていくわけでございます。それでこの社員とか会員とかいうものの存在ということは、その人たち、会員の立場に立ってみますならば、国際観光よりもむしろ自分の関係する国内観光事業のほうにより多くの関心を持たれる場合もあり得るわけでございます。そのようなわけで、国が出資をするのは、国際観光振興のために出資をしているわけです。したがって国が出資をし、補助金を出すという目的と、それからその出す協会の中に会員制度があって、その会員が国際観光よりもむしろ国内観光の面についてより多くの関心を抱かれるというふうなことは決して無理なことじゃございませんで、むしろ当然のことかとも思うのでございますけれども、そこに、業務の面を考えてみますならば、性格的にも、業務量の面からいたしましても、必ずしも一つの協会でやるよりも、二つに分けたほうがいいんじゃなかろうかというふうな気持ちになっておる次第でございます。
○勝澤委員 いまは社団の説明があったわけですが、財団的性格の観光というのは一体どういう意味ですか。
○梶本政府委員 これはむしろ諸外国の観光宣伝のやり方というものを御説明したほうがあるいはいいのかもしれませんけれども、大体観光先進国の方法を見ておりますと、国が直接海外観光宣伝に乗り出すか、あるいは政府機関がそれにかわるものとして乗り出すというのが諸外国の通例になっております。現に、アメリカが日本に事務所を持っておりますけれども、これはアメリカの観光局の役人がやってまいりまして、観光局の出張所が東京に置かれておる次第でございます。昨日の夜もインドの観光局長に会ったのでありますが、今度日本が海外渡航を自由化するかというので、インド観光局が東京に在外事務所を設置いたしまして、この秋のオリンピックまでに開設することになっております。またメキシコが年内に日本に在外事務所を設ける、これまた国がやるわけでございまして、とにかく国際観光宣伝というものについては国みずからやる、あるいはそうでない場合には国にかわる政府機関がやるというのが諸外国の行き方でございます。つまりそれだけ国際観光について各国がいわば血の道を上げている、こういうふうに私どもは考えております。それは日本流に申しますならば、社団的な性格じゃなくて、財団的な性格だと思います。結局、財団的な性格というのは、社員権だとか会員権だとかいうものではなくして、一つの大きな目的のために活動する法人組織、その財団的な性格をさらに高めたものが特殊法人日本観光協会である、それをさらに今度一歩前進さそう、こういう考え方でございます。
○勝澤委員 ただいまのあなたの御答弁は、三十四年のときの議事録を見ますと、まさに社会党の久保委員が質問しているのと全く同じであります。そして私が議事録を見てみますと、やはり国内と国外との問題をどうして一本にしなければならないのかという点から考えて疑問が生じたわけでありますが、しかし国内、国外を一本にして統一的にやることがより効果があるんだ、海外における宣伝と日本に来たときの受け入れが一本の形で行なわれることがいいんだ、しかもこれによることによって、とにかく三十四年の当時ですら十億もかけて観光をやろうというふうに永野さんが言って、そういうことでこの日本観光協会というものはできたわけですね。それから考えてみると、三十四年からもう五年もたったけれども、出資を入れてまだ六億何がしだ。まさに、いかに日本の政治が観光についておくれておるか、いうならば自由民主党の観光政策というものが、永野運輸大臣が五年前に言ったことがいまもなおかつ実現できないのかということになるわけであります。そんなにもおくれているものが、また二つにすることによって一体国内的な観光はどうなるのだという点について、私はたいへん疑問になるわけです。国内的な観光というのはどういうふうにお考えになっておるかという点を次にお尋ねいたしたいと思います。
○梶本政府委員 国内観光につきましては、根本的な考え方は観光基本法の中に盛られておる考え方、これを私は将来の行政の指針として進んでいきたいし、また制定以来今日までそのつもりでおるわけでございまして、これにはむしろ財団的な性格よりも社団的性格のほうがよりふさわしいと私は考えております。したがって、日本国内の観光関係の事業を推進する団体、母体としましては、やはり社団法人組織のもので、そして会員が中心になっておのおのの問題を解決していく、そういうふうなあり方が行なわれていくのが至当ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 いままでは日本観光協会というのがあって、国内、それから国外を統一して行なわれておった。今度はひとつ国内については業者が自由にやったらどうだ、こういうような置きかえ方になっているようでありますが、それならまさにいいところだけ政府がやる、あるいは国のほうがめんどう見よう、悪いところはお前らかってにやれ、こういうことになると思うんですが、その点いかがですか。
○梶本政府委員 ただいま先生のおっしゃったような表現をなさいますと、いかにも国内観光について切り離すとか、ほっておくというふうな響きを持つのでございますけれども、そうじやございませんで、国内観光についてはやらなければならない面が非常に多いわけであります。そういった面を、社団法人組織を中心にますますやっていこう、こういう考え方でございまして、むしろ一本にして観光協会の中で国内事業をやるよりも、分離したほうが日本の国内観光事業としては伸びる、こういう考え方に立っておるわけでございます。
○勝澤委員 その場合における国内における観光事業についての運輸省の指導といいますか、あるいは育成といいますか、こういう面についてはどうお考えになっておりますか。
○梶本政府委員 国内観光事業についての助成、補助金というふうなことは、いま直ちには非常に困難かと思います。たとえば国内関係のもろもろの社団法人的なものを考えてみましても、運輸省関係だけでもバス、タクシー、トラック、船というふうにたくさんございます。こういったものはやはり社団法人組織で、会員がお互いに金を出し合ってやるというのが、私は本来のたてまえではなかろうかと考えております。しかしそれだけではもちろん十分ではございませんので、運輸省としましては、新しく発足する社団法人の日本観光協会に対しましては、直接政府からの補助金は来年度は計上いたしておりませんけれども、何らかの方法で助成する道を考えたいということで、一つの方法をいま考えておる次第でございます。むしろどのような方法をとれば伸びていくか、発展するかということを中心に、今度の機構改正というものを考えていった、このように御了承いただきたい次第でございます。
○勝澤委員 平山さんのほうにお尋ねいたしたいのですが、日本観光協会は年間どのくらいの予算を持って、その予算はどんなところからどういうふうに入ってきて、そしてまたそれが国内、国外と分けて、どういうふうに使われておったかという点についてまずお尋ねいたします。
○平山参考人 私はいままでの日本観光協会の副会長を三十四年からずっとやってまいりました。それで先ほど観光局長が申されましたように、三十四年当時は、国内とそれから国際と、これを一本にまとめてやってきたわけでございますが、そのころから会員からの拠出金あるいは会費というようなものが大体年額一億二千万程度でございました。予算のときには一億三千六百万くらいを予定していたのでありますが、大体いいところ集まりますのが一億二千万程度でございます。ところが、その一億二千万が、政府の海外宣伝に対する補助がふえるに従いまして、その補助には補助率九〇%というものがあるものでございますから、その一億二千万がほとんど全部海外宣伝のほうへ吸収されてしまう。したがって、国内関係の受け入れ体制の整備その他についてはちっとも金が回らない、こういう関係になってきたわけなのでございます。そういうわけで、結局、今度二つに分けますと、その一億二千万のうち、国際観光振興会のほうに回ります金が大体六千五百万、それから新しい日本観光協会のほうの会費、拠出金等は、これはまだはっきりした数字は出ておりませんけれども、大体七千万程度集まるのではなかろうか、かように考えておるのであります。しかし、これは今後日本観光協会ができまして、会員の数もどんどんふえますれば、その会費もふえますが、大体六千五百万から七千万程度の初年度においては会費ではなかろうか、こう思っておるのであります。 いままでの一億二千万の内訳を申し上げますと、その中で最も大きな負担をしておりますのが、国有鉄道と交通公社、それから東京都、こういうところが大口でございます。あとの各地方は、大体各県が十万円程度の会費を納めております。 大体そんなところでございますが……。
○勝澤委員 そうすると、運輸省のほうにお尋ねいたしますが、この日本観光振興会の大体の予算的規模というのはどういうところの収入になるのですか。
○梶本政府委員 今度の改正によって、いわゆる会費というかっこうではなくして、いわば賛助金と申しますか、寄付金と申しますか、そういうふうなかっこうの金になっていくわけでございます。要するに、会費という性格ではない金を期待するというかっこうになるわけでございます。したがって、大体六千万から六千五百万程度を民間から集めようというふうな考え方でございます。それの大口のものはやはり国鉄、それから東京都、地方公共団体、大きな観光事業者、あっせん業者等を中心に考えておる次第でございます。 大体、先ほども副会長がおっしゃいましたが、集める会費の、いままでで申しますと会員でございますけれども、四百五、六十ございます。これがたいへんなんです。一番金額の多いものは国鉄、これが四千万、その次、交通公社が二千万——これは財団法人当時の交通公社でございます。この金額がはたして今後株式会社になりました交通公社から期待できるかどうかもまだ未定でございますけれども、その次が東京都の一千万というふうな状況になっております。そのような大口のものと、それから十万円程度のものあるいは十万円は納められないけれども、もっと少額の、ほんの三万円程度、五万円程度というのが数多くあるわけでございまして、全体では四百数十になる。このような状況が現在の状況でございますので、国際観光のほうでございますから、今度は少し大口のものだけに範囲を大体しぼっていったほうがより適当じゃないか、むしろこまごまとした観光事業者のほうは社団法人の会員として国内観光発展のために御協力いただいたほうがいいのではないか、このように考えております。
○勝澤委員 いまのその民間から受け入れるのは法律のほうでは何条に当たるのですか。
○梶本政府委員 これは法律の中には書いてございません。
○勝澤委員 法律の中に書いてないということは、この振興会はそういう金を受け入れていいということはさまっているのですか。
○梶本政府委員 受け入れても差しつかえない。——と申しますのが、全額政府の金で行なうわけじゃございませんので、その残りのものは結局民間あるいは地方公共団体からのそういう金を期待しておるわけでございます。その金額が大体六千万円程度期待しておる、こういうことでございます。
○山口(丈)委員 ちょっと関連して——平山さんに一、二お伺いしますが、オリンピックを控えてたくさん外人客が来るわけでございますけれども、観光施設の充実等はしたがいまして非常に重要な段階にあるわけです。このときに機構を改正するということは、そういう受け入れ体制等に非常にマイナスになっていくのではなかろうか。むしろ私は従来の機構を改正するにしても、 この際はおいて、いま少し政府の国内観光事業に対する整備強化をいまの機構を通じてオリンピックが終わるまでは政府でさせる、こういう方法をとるほうがいいのではないかと思うが、これについてどういう考えを持っておられるか。 それから第二点は、この切り離された観光協会について、なかなか投資家というのは、直接目に見えて収益の上がるものについては投資を惜しみませんけれども、間接的な、目にあまり目立たない事業に対する投資というものは、これは事業家というものはなかなかそう簡単に応ずるものではございません。したがって、そういうものを分離した場合に、いまもちょっと勝澤委員の答弁で、何だか観光事業を推進するのにその会費等の資金繰りといいますか、これが困難な情勢のように私は見ておるのです。そうすると、むしろ外国で宣伝をいたしましても、国内の受け入れ体制が万全でなければ、これは外人客を失望させるだけだ。しかるに分けたために十分の観光事業の推進ができない、いわゆる受け入れ体制ができないということになりますと、これはかえって日本の観光事業にマイナスの点を多くさらけ出すのではないか。ましてオリンピックなどを控えてそういう事態が生じては、私は観光事業はまるつぶれだ、こう思うのですが、これはどういうふうにお考えであるか。この二点をお伺いいたします。
○平山参考人 オリンピックを控えまして二つに分けるという点でございますが、先ほどもちょっと申し上げましたが、いまの日本観光協会ができますときは、いわゆる海外宣伝というものと、それから国内の受け入れ体制の整備、これが車の両輪だ、したがって片方においては宣伝をやるとともに、受け入れ体制整備に大いに力を入れなければならぬ、こういうことで、これは車の両輪としてスタートはしたわけなのです。ところが補助金の額がふえてくるに従いまして、海外宣伝のほうはどんとん——どんとんといっても、先ほどお話がありましたように、そうたいしてふえたわけではございませんが、しかしとにかく海外宣伝のほうの補助金がふえますと、受け入れ体制整備に関する費用がどんどん減っていったわけなんです。そして三十八年度はゼロになってしまった。そこでオリンピックを控えて、むしろこれは海外宣伝のほうは全部政府でやっていただく、それから受け入れ体制のほうに政府から補助がつけば非常にけっこうなんですが、補助がつかないでも、とにかく一億数千万の会費が集まるのですから、これはひとつ受け入れ体制整備のほうに向けなければ困る、むしろ積極的に受け入れ体制整備のほうを増強するために二つに分けたんだ、こういうかっこうなんでございます。 それから、ただいまお話がありましたように、この観光事業というものでございますが、海外宣伝のほうはとにかく政府から予算さえ出ますればやれますが、受け入れ体制整備のほうの関係は、会費その他と申しましても、いわゆる反対給付が何もありませんと、事業をやっている方もなかなか金を出さない。したがいまして、この団体の維持とか活動が非常にむずかしいわけでございます。これは全日本観光連盟時代から非常にむずかしいわけなんですが、しかし、むずかしいから、それではもうやめてしまうかというと、やはりそれをやっておりませんと、観光地の整備というものは、整備ではなくて、反対に非常な俗化と、それからこわされてしまうわけなんです。ですから、これはどんな微力な団体でも、整備のほうにはひとつ全力をあげていかなければいかぬのじゃないか、こう思うのでございます。オリンピックを控えて整備のほうは大事であるけれども、むしろこの際二つに分けて新しい社団法人ができれば、その整備のほうへ全力をあげよう、こういう考え方なんであります。
○山口(丈)委員 もう一つ。この国内の観光整備というのは、私は非常に金がかかるのじゃないかと思うのです。政府から多少の補助が出る、会員から一億数千万の金を徴収する、そういうことですが、しかしこれは会員制度ですから、この会費の拠出にはやはり自然そこに何らかの基準を設けて徴収されておるのじゃないかと思うのですけれども、私はその根拠はいまの法律関係その他から考えますと、非常に脆弱なもので、ただ自主的な割り当てにすぎない。そうなりますと、むしろ私は協会の現状から見て、あまりにもその運用資金は少額に過ぎている。そのために国内の観光宣伝というものは非常に努力を重ねられているにもかかわらず、劣っておるのではないかと思う。アメリカあたりから帰った人から聞いて見ても非常に貧弱だ、こういう話を聞くわけです。したがって私はもう少しその協会を強化する必要がある。これを分離するにあたって、私は、観光協会とか何とかというものを強化するという意味においてはむしろ並行してこれをつくって、もう少し観光宣伝事業に当たられる、その運用をしやすくしていくことが必要ではないかと思います。それからもう一つは観光旅館等の指定であります。これらの指定についても基準を設けてやっていられると思うのですけれども、ただ指定をするだけでは万全ではないので、したがって、やはりそれを活用していくためには何らかの負担というものがついて回らなければ、実際の活動にならないというふうに考えるのです。こういうものの運営について率直にひとつ、やりにくい点、やりいい点を、今後の参考のために明示していただきたい、こう思うのです。
○平山参考人 終戦当時に私が運輸省におりましたときに、全日本観光連盟というものをつくったのでございますが、そのころは前の参議院議長をされました松平さんが会長でやっておられたんです。そのときには海外宣伝と受け入れ体制整備と両方に国から補助金が出ておったのでございます。これは進駐軍がいばっている時代なんですけれども、そのころにはやはり海外宣伝が大事だ、したがって海外宣伝にも補助金をつけるかわりに、受け入れのほうも大事だから受け入れ体制整備に関しても、金額はたいしたことございませんが、補助金がついておった。全国から会費等を集めます場合に、政府からの補助団体であるかどうかということは、相当全国に対する響きが違うわけでございます。したがって、私らいわゆる受け入れ体制整備に関する団体についても補助金をほしいということは、ずいぶん前から言っているのでございますが、終戦当時二、三年ついただけで、その後はそれに対する補助金がついてない。補助金がついてない団体というものは、なかなか会費の集まりが悪くてむずかしいものなんでございまして、今後はひとつそういう点につきましても、観光政策上、先生方にいろいろお考えを願いたい、こう私は思っているわけでございます。
○山口(丈)委員 それについて勝澤委員の質問に関連するのですけれども、したがって私はやはり前々から言っておるのですけれども、観光局に昇格するのを前々からやかましく言って、ここに出ておりますように、運輸省の観光局に昇格したわけです。それで、私は勝澤委員がいま言われましたように、政府から補助金を出すにいたしましても、法律的な根拠とか、そういうものは非常に乏しい。したがって補助金を出すにしても、これは限界が出てくる。といって法律をつくってもやはりその限界は出てくるわけですけれども、やはりその根拠を明確にするということは、むしろ私はいいのではないかと思います。そういうために観光事業助成法とか、そういうような法律をひとつつくる必要があるんじゃなかろうかと思うのですけれども、これは観光局長、どうです。
○梶本政府委員 ただいまお話しのような問題につきましては、観光基本法の御審議をいただきましたときからのいろいろ御質疑がございましたときに問題になりました点でございまして、結局基本法というものができましても、基本法だけでは別に直ちに助成がどう具体化するかということじゃございませんので、結局基本法に基づいての子供の法律が必要になってくるわけでございまして、その子供の法律としてただいま先生がおっしゃいましたような問題を今後運輸省はもちろんでございますけれども、ほかの省でそれに関連のあるような分野を所管しておられるところは、その所管範囲において法律をつくっていただくという考え方で進んでおる次第でございます。それで運輸省としましては、既存の法律の中にたとえば国際観光ホテル整備法というふうな法律がございまして、それが一定の登録基準を満たしておるホテル、旅館につきましては、法人税と固定資産税の減免を行なうというふうな方法もとっております。あるいはまたユース・ホステルにつきましては、地方公共団体に補助金を出すという方法もとっております。あるいはまた三十八年度から初めて予算化したわけでございますけれども、有料休憩所だとかあるいは案内観光地図板に対して国のほうから補助金を出すというふうなわけで、一歩ずつ前進を続けておる次第でございます。今後観光事業全体についての国内事業を含めての補助金という問題につきましては、もちろん運輸省としましては、特に観光局としては観光のことしか考えておりませんので、そういう問題についても今後ともさらに努力を続けていきたい、かように考えておる次第でございます。
○山口(丈)委員 一つ希望しておきますが、私はこれで終わりますが、とにかくこれを契機にして、さらに観光行政が細分化されるおそれがあるんじゃないかと思うんです。いま観光局長が言われたように、いろいろ法律はあります。法律はありますが、それはおのおの所管が違ったりあるいは監督官庁が違ったりいたしまして、この事業の一元的行政というものは非常に欠けているんじゃないかと思うんです。そういうものを統括した一つの一元的な行政ができるような今後努力を傾けてもらいたい、これは早急に実現するように、もっと熱意を持ってもらいたいということを希望として申し上げて、私は質問を終わります。
○勝澤委員 そこで先ほどの会費と賛助金の関係ですが、今日まで賛助金を出しておったところはどこなんですか。
○梶本政府委員 この法律ができました五年前の会費と申しますのは、金額には制限がございませんでした。したがって先ほど申し上げましたように、一番多額なものは国鉄の四千万から一番少額のものは一万円でございます。あるいはびっくりなさるかもしれませんけれども、一万円から四千万円までの間が全部会費だった。これを法律で会費と呼んでおったわけであります。それが四百数十の会員をかかえておった。一万円出す人、三万円出す人、五万円出す人、十万円出す人、その十万円未満の会費を出す人の数が、全体の四百数十のうちの実に七割でございます。たいへんなことだったのであります。むしろその少額の会費を出される方のほうが七割を占めておって、そしてその人たちは、正直に申しますと、国際観光と国内観光のいずれに重点を置いてくださっておったかと申しますと、むしろ国内観光と申しますか、自分を中心とする事業についての関心のほうがより深かったと私は考えております。そこでいまを去る二年前の昭和三十七年に日本観光協会法の一部改正をしたわけです。それは政府から出資一億円というものがいただけました。この一億の政府出資を機会に日本観光協会法の一部改正を行なったわけです。そのときにどうしたかと申しますと、今度は会費を一口十万円としたんです。それを法律ではっきり書いてあるわけです。いままでは会費は幾らでもよかったわけです。それを十万円以上を会費とするということにしたわけです。それからもう一つは、会員は会費の使い道について、俗にいえばひもをつけてはいかぬということがこの法律の中に書いてあります。本来ならば会員が会費を納めますと、その会費はこういうことに使ってくれ、あれに使ってくれなんという、ひもをつける性質のものじゃないわけなんです。ところが、わが観光協会の会員の中には、そういうふうな方も中にはおありであったわけでございます。そうしますと、十万円の会費は負担できぬけれども、何がしか金を従来のいきさつ上出しておこうという人も中にはあるわけであります。かつまた発生当時に比べますと、補助金がずっとふえてきておる。三倍になっておるわけです。補助金が三倍になったときに、会費が同時に三倍になれば、これでバランスはとれるわけです。ところが、会費そのものは依然として横ばい、むしろ漸減の傾向にあるわけです。そうすると補助金はふえる、会費は漸減の傾向ということになりますと、そのギャップをどこで埋めるかということになりますと、国内観光事業がどんどん年を追うて圧縮されざるを得ないということになる。国内観光事業が圧縮されますと、いままで出しておった会費を、今度はばかばかしいからもっと減らそうということになって、悪循環が次から次へと繰り返されて、また会費は減っていく。会費が減っていくと補助金がふえるから、国内観光事業のほうには金が回らなくなるというので、につちもさっちもいかないような状態になっておる。こういうのが偽らざる今日の日本観光協会の経理面から見た状況でございます。そうしますと、法律には十万円の会費ということは書いてあるのですから、十万円以上でなきゃ会費として受け付けないぞと言いたいんです。言いたいんですけれども、貧すれば何とやら申しますけれども、何ぼでもいいんです。幾らでも金がほしいんです。五万円でもいい、三万円でも金がほしいわけなんです。それをもらわぬことにはやっていけないわけです。補助金がふえますから、その残りの、一割というものを会費でまかなわなければならぬわけです。それで法律に会費が十万円と書いてありますので、それ以下のものを賛助金としたということにすぎないんです。観光協会としては会費十万円以上お出しになる会員の会費も、十万円未満の賛助金たる性格を持つものも一緒にいただいて、それで今日まで運営をやっておるというのが実情でございます。
○勝澤委員 そうすると三十九年度の、振興会としては、国から出す補助金以外に補助金が幾らで賛助金は幾ら、こういう趣旨でされておるんですか。
○梶本政府委員 御説のとおり、金が五億九千二百万円、そうしてこれが九割補助ということになっておりますので、残りの一割ということになりますと、大体六千万円ということになるわけでございます。それを会費という名目ではなくして、これは寄付金になりますか、賛助金と言ったほうが適切な名称かもしれませんが、いずれにしても浄財を集めようという考え方でございまして、予定は六千万円見当を予定いたしております。それによって三十九年度の国際観光振興会の運営をやっていこう、こういう考え方でございます。
○勝澤委員 その賛助金の内訳は、おおむねどういうことになりますか。
○梶本政府委員 これは、一番多額なものはやはり国鉄、それから東京都、交通公社、それから大きな観光地の地方公共団体、あるいはホテル関係、あっせん業者、交通機関というふうなところを大体予定いたしまして六千万円というふうに一応の計算を立てております。その根拠は、副会長も御指摘になりましたけれども、いつも予算としては一億三千六百万円ということでずっときているのですけれども、なかなか金が集まりませんで、実際の経理を締めてみますと、年度末には一億二千万円程度なんです。一億二千万円程度を今度は半分ずつに分けて、六千万円を国際観光振興会、残りの六千万円を社団法人日本観光協会のほうへというふうな考え方で新年度は発足したい、このように考えております。
○勝澤委員 そういたしますと、賛助金も含めて振興会は運輸大臣なりあるいは大蔵大臣の許可を受けて予算執行をしている、こういうことでございますか。
○梶本政府委員 御説のとおりでございます。
○勝澤委員 そうすると、国からの補助金というものは明確になり、民間からの賛助金というものは不明確なまま予算というものが立てられて、その予算執行について、一切がっさい全部運輸大臣の監督を受けている、こういうかっこうになるのですか。
○梶本政府委員 御説のとおり、大蔵省相手にわれわれが予算を折衝いたしますときには、補助金をこれだけもらった場合には大体民間のほうでどのくらい集めて、そうしてこれで一年間の経理をまかなうという、いわゆる予算と申しますか、目算を立てた上ででき上がるわけでございますので、いわば六千万というのは、この機構改正をいたします場合に、どのくらいのものが大体大蔵省からと申しますか、政府からの補助金以外のものとして予定できるかということを考えた上での六千万でございまして、一面からいえば、それを目標に浄財を集めるという見方もできるかもしれませんし、またそのようなことで大体の腹づもりと申しますか、心がまえで関係方面とずっと折衝を続けておるという状況でございます。
○勝澤委員 そうすると、振興会そのものは、そういうあらかじめ予想される賛助金というものを予定して、それで予算をつくり、事業計画をつくり、そうして運輸大臣の認可を受けてやる、こういう経過になるのですか。
○梶本政府委員 御説のとおりでございます。
○勝澤委員 それで、賛助金の受け入れについては、法律的には別に関係がなく受け入れができる、こういうことですか。
○梶本政府委員 さようでございます。
○勝澤委員 次に、現在の観光団体の現況を見てみますと、たくさんな観光団体があるわけです。商工会議所、日本ホテル協会、国際観光旅館連盟、日本観光旅館連盟、国際観光設備協会、国際観光日本レストラン協会、あるいは国際観光土産品協会、日本観光通訳協会、あるいは日本交通公社、国際旅行業者協会、日本ホームビジット協会等、まだたくさんあるわけでありますが、この観光団体と、今度新しくできる財団法人日本観光協会、こういうものとの関連はどういう形でつけられるのですか。それと、国際観光振興会といまある団体との関連性はどうなるのですか。
○梶本政府委員 観光基本法の十七条に観光関係団体の整備ということがうたわれております。その観光関係団体は、ただいま先生が御指摘になりましたような協会がたくさんあるわけでございます。その中の一つに特殊法人日本観光協会がある。それを今度は特殊法人国際観光振興会とそれから社団法人日本観光協会にする。そのほか日本ホテル協会とか、国際観光旅館連盟だとか、あるいは日本観光旅館連盟、国際観光レストラン協会、日本観光通訳協会というふうにたくさんございますが、それと同じように観光関係に関連のある諸団体を運輸省としては考えていきたいという考え方でございまして、その中で大多数のものが一と申しますよりは、ほとんどすべてのものが社団法人組織でございます。いま申し上げましたホテル協会にしましても、旅館の関係にしましても、レストランにしましても、通訳協会にしましても、これは全部社団法人でございます。したがって国内観光を担当する日本観光協会も、社団法人たる性格が当然のことであり、ふさわしいことだと考えております。残る国際観光部面だけが、いわゆる政府機関として諸外国と同じように国際観光場裏において十分に活躍してもらおう、これは政府になりかわってやってもらおう、こういうふうな考え方でございます。
○勝澤委員 前回の三十四年三月の日本観光協会のときの審議の模様の中で出てくるのですが、いままで別々に会費を納めておった、今度は会費が一つになった、こういう一項目がありまして、今度の場合を見ますと、いままで会費は一つでやっておったのが、今度は、会費か賛助金か別として、二つになる。そこで私は、この際、ここまでお考えになるのだったら、縦の線なり横の線なりもう少し結び合わしたものの考え方というものを総合的にすべきではないだろうか、業務の関係があるかないかは別として、こういうふうに思うのですが、そういう点についてのお考えはいかがですか。あるいは観光諸団体についてどういうふうにまとめ上げていくかということをお考えになっておりますか。
○梶本政府委員 国内関係に、いま先生も御指摘なさいましたし、私も申し上げましたもろもろの団体がある。こういつたものの観光の面を通じての一つの連合組織のようなものが将来でき上がれば非常にけっこうじゃないかというふうに考えております。そういうものは、たとえば商工会議所のようなかっこうで観光関係諸団体がまとまるということも一つの行き方ではないだろうかという気持ちもいたすわけでございますけれども、どのような組織で、全部のもろもろの社団法人の機能を有機的に果たすようなかっこうで国内観光事業の有機的総合性を期するかということは、なお将来検討をさしていただきたいと考えております。
○勝澤委員 そこで、私は将来ということでなくて、せっかく今日日本観光協会というものをどうしようかという立場から、国内と国際に分けて二つのものにした。そういう二つのものにすると同時に、今日の国内、国際の関係諸団体の実情から考えて、また基本法の精神からいって、これらについてもどういうふうな方向でまとめていったほうがいいかという点などについては、もはや将来の問題としてでなく、早急の問題として解決していくべき問題ではないだろうか、こう思うのです。検討する場合の素材といいますか、あるいはまた観光局としての考え方といいますか、こういう方向ですべきだということを今日やはり打ち出すべきときに来ているのではなかろうかと思いますが、その点いかがですか。
○梶本政府委員 まだわれわれ検討の段階でございますので、詳細な点は申し上げなかったのでございますけれども、今度の社団法人というものの中の会員に、先ほど来御指摘のもろもろの協会も入ってもらうという考え方を実はとっております。したがってもろもろの社団法人、そのほかに、たとえばバス協会だとかあるいはタクシー協会だとかいうものもございますが、そういった協会も社団法人の日本観光協会の会員として入ってもらい、かつまた個々の事業者も会員として入ってもらうという考え方で今度の社団法人をつくっていってはどうか、このような気持ちを持っておる次第でございます。今度の会員の中には、社団法人もあれば、財団法人もあるし、地方公共団体もあるし、個々の観光事業者もあるというふうなかっこうで組織されていくという考えを持っておるわけでございまして、今度発足いたします社団法人日本観光協会は、おそらく一番大きな組織になっていくのではなかろうかと考えておる次第でございます。
○勝澤委員 そこで観光団体と運輸省との関係なんですけれども、よその省の様子を見てみますと、大なり小なりみなその省に属しているといいますか、関係のある団体との関連性というのがわりあいできているわけです。こういう関係からいきまして、やはり運輸省との関係を十分連携を持っていかないと、国内におきましても、国際的におきましても、野方図の形になってくると思うのです。そういう点についてはいま検討されているようでありますから、ひとつ十分やっていただきたいと存じます。 それから次に、日本船舶振興会から、観光に関する事業の振興に対する補助金は、観光関係の団体にはどのように、幾ら出されておるか。
○梶本政府委員 いわゆるモーターボート競走法に規定する日本船舶振興会のほうから観光事業について助成金をもらい得るという措置をしていただきましたのが二年前の法律改正でございます。それで初めて観光関係に補助金をちょうだいできることになったわけでございます。今年度はガイド関係の研修、それから財団法人観光事業研究会、これはわが国で一番学究的な観光関係の「観光研究」という雑誌を出しておりますが、これに対する補助金、この二種類が出ておった次第でございます。三十八年度の金額は、ガイド協会に対して二百万、それから観光事業研究会に百五十万、合わせて三百五十万出ておりましたけれども、来年度は、新しく社団法人が発足することでございますので、ただいまのところ千六百万円の補助金を日本船舶振興会からその法人にちょうだいするということで話がついておる次第でございます。
○勝澤委員 平山さんにお尋ねいたしますが、先ほどちょっと論議いたしました現状の観光団体を観光基本法の立場からどういうふうに整備したらいいかという点について、御意見を伺いたいと存じます。
○平山参考人 ただいまいろいろございましたが、新しく生まれます社団法人日本観光協会、これにはいろいろな観光関係の団体がございますが、これは必ずしも運輸省関係ばかりでなく、たとえば国立公園協会というものもございますし、自然保護協会というようなものもございます。あるいはまた温泉協会等もございますが、これらのものの団体は全部日本観光協会の会員にいままでも大体なっておりますが、今後もなってもらいまして、そしてお互いに連絡をとりまして、進歩発達をはかる、各地方の観光の整備をはかるということが重要だと私は考えております。今度できまする日本観光協会にはおそらくこういう観光関係の団体は全部入ってくれるんじゃなかろうか、こう思っております。またいままでもそういう団体はみな入っておりますので、そこで連絡協調をはかるというのが国内の整備関係については一番いいんではなかろうか、かように考えております。
○勝澤委員 国内の一番中心的な観光センターになるというお話ですが、そうすると国内の観光を扱うこの社団はおおむねどういう規模といいますか、どういう運営といいますか、そういう点についてはどういうふうにお考えになっていますか。
○平山参考人 いまの特殊法人時代の日本観光協会も全国に八つの支部を持っておりまして、北海道、東北、それから関東、関西、それから名古屋を中心としました中部、それから岡山、広島、山口等を中心にしました中国、それから四国、九州というような八つの支部に分かれておりますが、その支部にその区域内のものが全部集まっておりまして、そしてそこに支部長もおりますし、それから事務局も——今後は事務局等につきましても強力にやれると思うのでございますが、その八つの支部が活躍をするということが各地方の観光事業を盛んにする上においては最も重要なポイントじゃなかろうかと私は考えておるのでございます。今後できます日本観光協会も、この八つの支部をどうやったならば十分なる活動ができるかということが、各地方の観光事業を推進する上に一番重要なポイントじゃなかろうか、こう私は考えておるのでございます。
○勝澤委員 いままでの観光協会の中で、国内、国際の運営の問題で、やはり業者団体は国内について優先的に考えておった、こういう点で日本観光協会におけるいままでの運営の中の問題点といいますか、そういう点はどうなんでございますか。
○平山参考人 問題は、国内の観光事業に関係しております分は、どうしてもその地方だけのことを考えます。したがいまして、海外宣伝等についてはどうしても関心が薄いといううらみがあるのでございますが、これはまあおそらく当然のことだろうと思うのでございまして、たとえば神奈川県とか東京都、こういうところはこれは外人観光客にも非常に関係がございますが、そうでない地方になりますと、やはり海外宣伝というものについては関心が薄い。したがいまして、その会費等を集めるについてもなかなか困難があるということなんでありまするが、しかし、この今後の日本の観光事業を考えますると、各地方がいわゆる国際観光的な視野に立った整備をやりませんと、国民の旅行というものについてもやはり支障を来たしてまいりまするので、各地方が自分の地方を国際観光的な視野に立って整備をするという考え方で進みまするならば、これは国の内外を問わず、旅行というものが非常に愉快に安くできる、こういうことになりまするので、一方におきまして各地方の観光事業を推進する、これがまた進んでは日本の国際観光の推進になる、かように考えておるのでございまして、むしろここで二つの団体に分かれて、日本観光協会のほうは各支部中心になって活躍するということになりますると、日本の観光事業全体が進歩していくのじゃなかろうか、こう思っておるのでございます。
○勝澤委員 そこで新しくできるこの振興会とそれから国内的な社団との関係はどういうふうな関係に置かれるのですか、あるいは人的にも、運営の面におきましても……。
○平山参考人 これはどうしても密接な連絡をとらなければなりませんから、たとえば人的にも密接な連絡がとれるようなことを考えなければいかぬと思いまするし、あるいはさらに進んでは、たとえば事務所も隣合わせでやるというふうなことも今後考えていかなければいかぬのじゃないか、かように考えておりますので、いわゆる表裏一体と申しますか、車の両輪といいますか、この両団体は非常に密接な関係を持たぬといけないのじゃないかと考えております。
○勝澤委員 観光局長、振興会の役員の兼任という問題についてはどうお考えになりますか。
○梶本政府委員 これは法律第十七条に、役員の兼職禁止の規定がございます。ただこれは政府機関としてはどの法律にもあることでございまして、これは当然のことでございます。法律にあるとおり兼職禁止ということになっております。
○勝澤委員 それでいま新しくできる社団の運営の問題にいたしましても、国際観光的な視野に立った国内開発、地域開発をやらなければならぬ、こういうように言われてきたわけであります。しかし現実には、今日までの日本観光協会の歴史から見れば、国際的な立場のものの見方が強かったという点に不満があって二つに分かれたというならば、今後これが二つに分離されることによってますます地域的な利益だけしか考えずに、国際的なものの見方というものは薄らぐのじゃなかろうか、こういう弊におちいる危険性があると思いますが、そういう点についての是正はどういうふうにお考えになりますか。
○梶本政府委員 私どもは、今後機構が二つになることによって決して薄らぎはしない、むしろ観光というものについての関心が双方とも高まってくるのじゃないかというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 次に運営委員会の委員の人選については、どういうようにお考えになっておりますか。
○梶本政府委員 現在の現行法では、御承知のとおり、第四章に運営審議会というのがございます。これは当初発足いたしましたときは運営委員会と申しておりました。これはいわば議決機関たる性格を持っておったわけですが、それが政府出資がなされると同時に、議決機関たる性格から諮問機関的な性格になっていったわけです。これは政府が出資する以上は当然のことでございます。したがって、名前も改めたほうがよかろうというので、運営委員会が運営審議会と改められたわけです。ところが現在ではこの会員制というものが、社団法人的な性格のなごりと申しますか、それを受け継いだものがあるわけでございますから、その会員というものを代表するというふうなかっこうで運営審議会の委員が選ばれておるわけなんです。したがって、ホテル協会とかバス協会とかあるいは私鉄経営者協会とかいうふうなところ、いわゆる会員であるところを代表する人というふうな観点から運営審議会の委員が選ばれております。ところが今度はこの会員制というものがなくなりますので、今度の法律改正では、新しく差し上げております法案の第三ページでございますが、第十九条の二の五項に「委員は、国際観光に関し学識経験のある者のうちから、運輸大臣の認可を受けて、会長が任命する。」こういうことでございまして、今度は国際観光についての学識経験のある方の中から会長が任命をされて、それを運輸大臣が認可する、こういうふうなかっこうになっていくのでございまして、結局当初発足したときの運営委員会、二年前の改正の運営審議会、それと同時に性格が変わった、さらに今度の機構改正によって、会員を代表するというふうな性格の運営審議会の委員は国際観光についての学識経験者の中から選ぶというふうに変わったという変遷をこの五年間の間にたどってきた、こういうことでございます。
○勝澤委員 もう少し具体的に、人選についてはどういうふうなお考えをいたされておりますか。
○梶本政府委員 実はまだ御承知のように法案が御審査の最中でございますので、委員さんをどのお方をどうというふうなところまで、まだ話がいっていないのが実情でございまして、できるだけ早く見通しをつけたいとは思っておりますけれども、きょう現在ではまだそこまで協会の内部でもきまっていないように聞いております。
○勝澤委員 いままで運営いたしてまいりました運営審議会の委員と、今度新しく発足するこの運営審議会の委員というのは、人選的には相違があるのですか、どうなんですか。
○梶本政府委員 考え方の上では、先ほど申し上げましたように、人選の基準というものが変わってまいります。これは当然だと思います。しかし具体的に人がかわられるかどうかということは、まだはっきり申し上げる段階ではないと考えております。
○勝澤委員 内閣のほうに観光政策審議会の委員がある、この法律に基づいてこの振興会に運営審議会委員がある、それから今度は法律ではないが、社団の日本観光協会のほうにも運営する委員がある、こういう三つの当面いたしております委員の配置を見てみますと、この三つというのはどういう関連にしてお考えになるのですか、全然別個の立場でお考えになるのですか、その点いかがですか。
○梶本政府委員 まず観光政策審議会のほうから申し上げますと、御承知のとおり、観光基本法の第五条に、「観光政策審議会の意見をきいて」かくかくのことをしなければならないという規定がございますように、観光政策審議会というものは基本法に基づいて設置された一つの根本的な基本政策を審議する審議会として存在するわけでありまして、観光基本法で権限として与えられております事項を審議するわけです。したがって、内閣総理大臣及び関係各大臣が観光政策審議会に諮問できるということにもなっておりますし、逆に観光政策審議会のほうは、関係各大臣にも意見を述べることができる、このような規定になっておるわけでございまして、事、観光に関する限り、おそらくどのようなことでも、たてまえとしては審議できるというふうな権限を持っておるものだというふうに考えておる次第でございます。特に観光に関する年次報告書を政府が国会に提出する場合には、必ずこの観光政策審議会の意見を聞いて出さなければならないということに基本法でもなっておる次第でございます。そのような性格を持っておりますものが観光政策審議会でございます。 今度の新しく発足せんとしております国際観光振興会のほうは、国際観光振興会法に基づいての振興会自体の「業務の運営に関する重要事項を調査審議する。」ということで、調査審議する範囲というものが、振興会の業務の範囲の中に限定される、このように考えております。したがって、意見を述べることももちろんできますけれども、これは会長に対して意見を述べることができるのだ、こういうたてまえになっておる次第であります。 それから、最後におっしゃいました社団法人のほうは、おそらく理事会というふうなかっこうになろうかと思いますけれども、これは社団法人日本観光協会のみならず、すべての社団法人につきましては、常任理事とか何とかいうかっこうで、理事会の運用によって社団法人の運営が行なわれていくわけでございますので、あえてこの日本観光協会だけのものではないというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 私は総合的な運営ということを考えると同時に、広い多くの層の人たちに観光について理解をしていただくという、二面的なものの考え方も必要だ、こういうふうに考えるわけでありますが、その点を申し上げておきます。 それから、次に海外観光宣伝事務所の問題でありますけれども、今日海外における観光宣伝ということで、日本観光協会の海外観光宣伝事務所以外に、いろいろな立場の業界の人たちも出ていると存じますが、この現状はいかがですか。
○梶本政府委員 先ほどお示しいたしました資料集の十四ページに、日本の国の在外事務所の数とそれがいつできていったかということが表になっておる次第でございます。さらに十五ぺ−ジの表をお開きいただきますならば、世界地図でその個所が表示されておるわけでございます。既設のものが十三カ所、三十九年度に設置しますものが一カ所、そのほかに、事務所は置いておりませんけれども、宣伝嘱託員として配置いたしておりますものが十五カ所、このような状況になっております。そのほかに、一般の旅行あっせん業者が海外にみずから支店を持って観光客の誘致と申しますか、お世話をしておるというのがあるわけでございまして、たとえば日本交通公社はニューヨークとロスアンゼルスの二カ所に持っております。それからニューオリエントはニューヨーク、ロスアンゼルス、ホノルル、香港、この四カ所に持っております。それから西武トラベルというのはホノルルに持っております。それから日通でございますが、これはニューヨーク、サンフランシスコ、ロスアンゼルスの三カ所に持っております。それから三井ラインというのがございますが、これはロスアンゼルスに持っております。東急航空がニューヨークに持っております。プレーデン京浜というのがございますけれども、これがサンフランシスコに持っております。それから日本旅行会が沖繩に持っております。このようなことで、全部で十四カ所になろうかと思いますけれども、一般旅行あっせん業者として海外にいま支店網を張っておりますものが十四カ所、こういうことになっておる次第でございます。このほかに、日本航空が世界のおもなところに支店を持っております。これは日航がそこへ寄航するという場所はもちろんでございますけれども、そのほかに観光客が日本へ多く来るというふうなところについては、まだ日航の飛行機が飛んでいなくても、そこに支店を持っているという個所もあるわけでございます。大体以上のようなことで、観光協会並びに一般旅行あっせん業者が海外に支店を持っている、こういう状況でございます。
○勝澤委員 そこで、そういう観光業者といいますか、関係者といいますか、こういうものが海外へ進出する場合においては、運輸省観光局としての関係はどういうことになっておりますか。自由に海外に進出ができる、こういうことになっておりますか。一応観光局としてのチェックといいますか、届けといいますか、こういうことはないのですか。
○梶本政府委員 ただいまのところでは、これらの旅行あっせん業者が海外に支店なり出張所を持つことにつきましては、運輸省としましては、いわゆる許可とか認可とかということは別にいたしておりません。むしろ為替管理のほうからの問題が従来は大きかったものでありますから、もっぱら大蔵省の為替局のほうの許可をとれば、これらの旅行あっせん業者は海外に支店なり出張所を持ち得た、こういうことでございました。それが実情でございます。
○勝澤委員 いまの点について、平山さんにお尋ねいたしたいのです。あなたのほうが割合に自由な立場でものが言えると思うのですが、海外にこういう観光関係者が支店を持つとか、あるいはいろいろ誘致所をつくるとか、あるいは宣伝嘱託員を置くとか、こういう問題について、いまのような現況のままで進めることがいいのか、あるいはある程度それについて国全体としての観光政策の上から調整していったほうがいいのか、こういう点についてお伺いしたい。
○平山参考人 これは、あっせん業者もおのおの立場がございますのと、日本観光協会の海外事務所というのは、あっせん業者と違いまして、つまり、旅行を売るのでなくして、日本の宣伝をやるものでありますので、みずからは日本航空とかあるいは日本のあっせん業者等の事務所等については、なるべく同じような場所に事務所を持ってお互いに連携をとってやっていくのがよかろうということで、従来ともそういう点は相当考慮いたしておるのでございます。ただ、日本観光協会、あるいは日本観光協会が事務所を置いてない場所につきましては、日本航空に頼み、あるいは外務省に頼み、宣伝嘱託員等をお願いいたしておりますが、そういう商売でないものと商売のほうをやるものとこれは自然に分かれますので、これが別々に海外に事務所を持つということはやむを得ないことかとも思います。しかし、日本全体として考えますと、出先の機関というものはなるべくお互いに協調連絡をとってやっていくのがよかろうと思いまして、従来ともその方針でやってまいりましたのが実情でございます。
○梶本政府委員 ただいまの先生のお話でございますが、要するに、政府機関としての在外事務所というのは、海外観光宣伝をすることによって、それじゃひとつ日本へ行ってみょうがなあ、というような気持ちを起こしていただくものと申しますか、相手が日本へ行こうという気持ちを起こすまで、それがいわば政府機関としての在外事務所の性格でございまして、その気持ちを起こした人に、それでは航空券のお世話をしましよう、日本へ行ってからの旅行の周遊券のお世話をしましようというのは、これはあっせん業者のエージェントの仕事になってまいりますわけで、そこで、いわば理論的には一線を画しておるわけでございまして、日本だけがそのようなことをやっておるのではございませんで、これは世界各国全部どこでもそうでございまして、むしろ国が切符を売ったりいたしますと民業圧迫になるわけでありまして、そこまでが日本政府の仕事だ、あとはエージェントのほうでやっていただく、これが理論的な一つのけじめになっているわけでございます。理論的なけじめがございまして、やはりお客さんの立場になれば便利であるにこしたことはないわけでございますので、事務所を近くに置くとかいうふうなことで、有機的な連絡をとるということで従来とも心がけておった次第でございますが、今後ともなお一そうとの問題について、事務所の設置あるいは場所を将来移転するような場合には、そういった心がけでやっていきたい、かように考えております。
○勝澤委員 事務所を設置してその中で共通的な事務所を考えているということでありますけれども、現実には、共通的な事務所をつくってそこにどこを入れるのかということが問題になると思います。日航を入れるのか、あるいは交通公社を入れるのか、あるいは日通を入れるのか、こういう問題が出てくると思うのです。海外における宣伝も旅行あっせんも、一つのルートに乗せようというふうにものを考えるならば、日本観光協会の海外宣伝事務所、そこのすぐ隣に旅行あっせん業者が国策的な立場から出ているということになるわけでありますけれども、いま言いましたように、どこでもチェックせず、野放図に、自由勝手、気ままにやらしているということになれば、採算のよいところはどこへでも入っていこうということになるわけでありますから、海外における旅行あっせんのあり方という点については、もう少し検討しなければならぬ点じゃないだろうかと思うのです。たとえば、日本の航空を見ましても、国際は日本航空一本でやっているわけであります。全日空は国内、こういう区分けをしているのであります。日航は特殊法人です。日本観光協会がそういう立場から海外における問題の整理をしていかなければ、むだな外貨の支出になると思うのです。そういう点について、政府の立場であまりはっきりそういう指摘ができないならば、平山さんなんかの立場は一番自由なんでありますから、やはりもう少し自由な立場から、意見をはっきりしていただきたい。こう思うのです。
○平山参考人 全く同感でございまして、海外に事務所をつくる場合におきましても、一番先に心配してもらいますのは、先に事務所を出している先輩の日本航空でありますとか、そういう方々に相談をして、なるべく両方の連携のいいところを選んでやってもらっているわけでございます。ただお互いに事務所を出します時期も違いますし、あるいは規模も違うというようなことで、必ずしもそれがうまくいっているとは申し上げられないのですけれども、今後はお説のようなことでぜひやるべきであると考えております。
○勝澤委員 どこかでだれかが声を出してやる、それに努力しなければものはできていかないと思うのです。しかしその言う人は、いろいろの関係の団体、業者があるわけですから、その調和の中で仕事をしていますから、なかなかそう言い切れないと思うのです。そこにやはり私は問題があると思うのです。日本のやり方というものは、いつもそうやってきて、国全体のことを考える人なんというのはないわけです。地域的なことしか考えないという点に欠陥があると思うのです。 そこで次にニューヨークに観光関係の事務所というのはどういうのがありますか。
○梶本政府委員 まず日本観光協会の在外事務所がございます。それから交通公社とニューオリエント、日通、東急航空、この四つがニューヨークにあっせん業者としての事務所を持っているわけであります。そのほかに、本年度の予算で国鉄がニューヨークに事務所を、もう開設されたと思いますが、置かれることになっております。以上でございます。
○勝澤委員 協会の観光宣伝事務所はわかるのですが、交通公社や日通、東急、ニューオリエント、あるいは国鉄、これはどういう任務というか、具体的にどういう仕事をおやりになっているのですか。
○梶本政府委員 交通公社、ニューオリエント、日通、東急航空、これはいわゆるあっせん業が本来の仕事でございますから、航空券を売ったり、あるいは日本国内のホテルの予約を受け付けたり、あるいはその他旅行をされる場合のいろいろの手配というふうなことをしておるのでございます。国鉄のほうは、これはむしろ国鉄当局からお聞きいただいたほうがいいんじゃないかと思うのでございまして、私どもこの件についてまだ十分ここでお答えいたしかねる次第でございまして、むしろ国鉄からお聞き取りいただいたほうがいいかと思うのでございます。
○勝澤委員 それでは私は資料を要求いたしておきたいと存じます。一つは社団法人日本観光協会の運営の方針あるいは予算あるいは規約等、こういう概略をいただきたいと存じます。 それから次には海外における観光関係者の進出の現況、どこにどういう観光業者が行っておるかということ、先ほどちょっと伺いましたけれども、議事録が間に合いませんから、出していただきたい。 それから日本にある外国の観光業者なりあるいはまた日本にある観光宣伝事務所、こういうものが日本のどういうところにどの国から置かれているか。 それから、これは鉄監局なり国鉄がおりませんから委員長のほうでお手配願いたいのですが、国鉄がニューヨークに事務所を置いている、この事務所の運営なり内容等についての資料。 以上四点の資料を私はお願いしまして、人数もあまりおりませんで成立していませんから、次回に質問を継続したいと思います。
○川野委員長 承知いたしました。 平山参考人に一言ごあいさつを申し上げます。本日は貴重な御意見をお述べいただき、本案審査のために非常に参考になりました。委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。 次会は来たる三月十七日火曜日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会